JPWO2019167596A1 - 音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法 - Google Patents

音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

音響波診断装置1は、表示部7と、操作部16と、ユーザ識別情報を受け付けるユーザ識別情報受付部15と、計測項目を受け付ける計測項目指定受付部13と、計測項目から検出計測アルゴリズムを設定する検出計測アルゴリズム設定部9と、操作部16から計測位置の指定を受け付ける位置指定受付部14と、計測位置と検出計測アルゴリズムに基づくスキャン範囲を用いて計測対象の検出と計測を行い、計測結果を表示部7に表示させる計測部8と、スキャン範囲を修正するスキャン範囲修正部10と、修正されたスキャン範囲をユーザ識別情報毎に記憶するスキャン範囲メモリ11とを備え、計測部8は、次回以降の計測の際に、修正されたスキャン範囲により計測対象の検出を行う。

Description

本発明は、音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法に係り、特に、音響波画像上における計測対象の検出および計測を行う音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法に関する。
近年、医用音響波診断装置においては、取得した音響波画像内に含まれる様々な臓器や病変等に対して、長さ、大きさおよび面積等の計測を行う計測機能を有することが一般的になっている。計測対象を計測するためには、通常、ユーザがトラックパッド、トラックボール、マウス等の座標を入力する入力装置を用いてキャリパすなわちカーソルを操作し、表示画像上に計測点や関心領域等の設定をすることが行われている。このように、ユーザによる手動の操作がなされる場合には、ユーザの経験および熟練度等が影響するため、操作を自動化する種々の試みがなされている。
例えば、特許文献1には、操作部を介してユーザから計測対象に対するボディマークが選択されると、その計測対象に最適な画像モード、画質設定、計測モードおよび計測項目が自動的に設定される超音波診断装置が開示されている。特許文献1では、超音波画像に対し、操作部を介してユーザから入力された計測点の位置、数およびその順序により、計測対象に対する計測が行われ、その計測結果が表示部に表示される。
また、特許文献2には、操作部を介してユーザから超音波画像上に指定点が入力されると、入力された指定点を中心とする一定の領域に対して画像処理を行うことにより適切な計測点を決定する超音波診断装置が開示されている。特許文献2では、このように決定された計測点に基づいて計測対象に対する計測が行われる。
特開2010−240198号公報 特開2013−111434号公報
このように、特許文献1および2に開示されている超音波診断装置においては、操作部を介して計測点および指定点を手動で指定する必要があるため、計測に多大の手間がかかってしまう。
そこで、計測対象が存在する超音波画像上のおよその位置をユーザが指定するだけで、その周辺を自動的に探索して計測対象を検出し、計測を行うことが望まれている。
しかしながら、指定される計測対象の位置は、ユーザによって大きく異なり、計測対象の位置を正確に指定するユーザがいる反面、計測対象の位置をおおまかに指定するユーザもいることが想定される。計測対象の中心から大きく外れた位置がユーザにより指定されると、計測対象の検出に失敗するおそれがある。
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、ユーザに関わらず簡便に且つ正確に計測を行うことができる音響波診断装置および音響波診断装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の音響波診断装置は、取得した音響波画像を表示する表示部と、ユーザが入力操作を行うための操作部と、操作部を介してユーザ識別情報を受け付けるユーザ識別情報受付部と、操作部を介して計測対象に関連する計測項目の指定を受け付ける計測項目指定受付部と、計測項目指定受付部により受け付けられた計測項目に基づいて検出計測アルゴリズムを設定する検出計測アルゴリズム設定部と、操作部を介して表示部に表示された音響波画像上の計測対象の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と検出計測アルゴリズム設定部により設定された検出計測アルゴリズムとに基づいて、検出領域をスキャン範囲内においてスキャンすることにより計測対象を検出し、且つ検出された計測対象に対する計測を行って計測点を含む計測結果を表示部に表示させる計測部と、スキャン範囲を修正するスキャン範囲修正部と、スキャン範囲修正部により修正されたスキャン範囲をユーザ識別情報に対応させて記憶するスキャン範囲メモリとを備え、計測部は、ユーザによる次回以降の計測の際に、スキャン範囲メモリに記憶されているスキャン範囲を用いて計測対象の検出を行うことを特徴とする。
スキャン範囲修正部は、スキャン範囲の大きさおよび位置の少なくとも一方を修正することができる。
また、スキャン範囲修正部は、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と計測部により検出された計測対象の位置とに基づいてスキャン範囲を修正することができる。
この際に、計測部は、スキャン範囲内において検出領域をスキャンしながら、それぞれの検出領域における計測対象の検出の信頼度を算出し、スキャン範囲修正部は、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と計測部により算出された信頼度が最大となる検出領域の中心の位置とに基づいてスキャン範囲を修正することができる。
より具体的には、スキャン範囲修正部は、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と計測部により検出された計測対象の位置とのずれ量を算出し、ユーザによる計測が定められた回数だけ行われた後に、ずれ量の統計データに基づいてスキャン範囲を修正することができる。
また、操作部を介して計測点の位置の修正を受け付ける計測点修正受付部を備え、スキャン範囲修正部は、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と計測点修正受付部により受け付けられた計測点の位置とに基づいてスキャン範囲を修正することもできる。
この際に、スキャン範囲修正部は、計測点修正受付部により受け付けられた計測点の位置に基づいて、計測対象を検出するための仮の検出領域を算出し、位置指定受付部により受け付けられた計測対象の位置と仮の検出領域の中心の位置とに基づいてスキャン範囲を修正することができる。
さらに、スキャン範囲修正部は、仮の検出領域の中心の位置が、スキャン範囲の外側に位置する場合に、計測点修正受付部により受け付けられた計測点の位置がずれていることを表示部に表示することができる。
また、スキャン範囲修正部は、スキャン範囲を修正することを表示部に表示することができる。
また、操作部を介してスキャン範囲修正部により修正されたスキャン範囲を当初のスキャン範囲に戻すためのリセット指示を受け付けるリセット指示受付部を備え、計測部は、リセット指示受付部によりリセット指示が受け付けられた場合に、当初のスキャン範囲を用いて計測対象の検出を行うことができる。
また、計測部は、位置指定受付部により計測対象の位置の指定が受け付けられた場合に、スキャン範囲を表示部に表示することができる。
また、音響波画像は、超音波画像または光音響画像であることが好ましい。
本発明の音響波診断装置の制御方法は、取得した音響波画像を表示し、ユーザからユーザ識別情報を受け付け、ユーザから計測対象に関連する計測項目の指定を受け付け、受け付けられた計測項目に基づいて検出計測アルゴリズムを設定し、ユーザから音響波画像上の計測対象の位置の指定を受け付け、受け付けられた計測対象の位置と設定された検出計測アルゴリズムとに基づいて、検出領域をスキャン範囲内においてスキャンすることにより計測対象を検出し、且つ検出された計測対象に対する計測を行って計測点を含む計測結果を表示し、スキャン範囲を修正し、修正されたスキャン範囲をユーザ識別情報に対応させて記憶し、ユーザによる次回以降の計測の際に、記憶されているスキャン範囲を用いて計測対象の検出を行うことを特徴とする。
本発明によれば、スキャン範囲を修正するスキャン範囲修正部と、スキャン範囲修正部により修正されたスキャン範囲をユーザ識別情報に対応させて記憶するスキャン範囲メモリとを備え、計測部が、ユーザによる次回以降の計測の際に、スキャン範囲メモリに記憶されているスキャン範囲を用いて計測対象の検出を行うため、ユーザに関わらず簡便に且つ正確に計測を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における受信部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る画像生成部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の操作を表すフローチャートである。 ユーザが計測項目および計測位置を指定する様子を示す模式図である。 設定されたスキャン範囲を示す模式図である。 検出領域がスキャン範囲内をスキャンする様子を示す模式図である。 超音波画像上に配置された計測線を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるスキャン範囲のずれ量を示す模式図である。 本発明の実施の形態1において修正されたスキャン範囲の例を表す図である。 スキャン範囲を変更する旨をユーザに通知する表示の例を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるスキャン範囲の修正動作を表すフローチャートである。 スキャン範囲のずれ量の分布の例を示す図である。 修正されたスキャン範囲の例を示す図である。 修正されたスキャン範囲の他の例を示す図である。 修正されたスキャン範囲のさらに他の例を示す図である。 修正されたスキャン範囲のさらに他の例を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の動作を表すフローチャートである。 計測部により得られた計測結果の表示例である。 修正された計測線を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるスキャン範囲のずれ量を示す模式図である。 管構造の計測対象に対して設定されたスキャン範囲の例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 スキャン範囲のリセットボタンの例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る光音響波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5におけるレーザ光源の内部構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置1の構成を示す。図1に示すように、超音波診断装置1は、アレイトランスデューサ2を備えており、アレイトランスデューサ2に、送信部3および受信部4がそれぞれ接続されている。また、受信部4に、画像生成部5が接続されており、画像生成部5に、表示制御部6および表示部7が順次接続されている。また、画像生成部5に計測部8が接続され、計測部8は、表示制御部6に接続している。また、計測部8に、検出計測アルゴリズム設定部9およびスキャン範囲修正部10が接続されており、スキャン範囲修正部10に、スキャン範囲メモリ11および表示制御部6が接続されている。また、スキャン範囲メモリ11は、計測部8に接続されている。
さらに、送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10に、装置制御部12が接続され、装置制御部12に、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15、操作部16および格納部17が接続されている。また、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15は、それぞれ操作部16に接続されている。また、装置制御部12と格納部17とは、双方向に情報の受け渡しが可能に接続されている。
さらに、アレイトランスデューサ2は、プローブ18に含まれている。また、送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15により、プロセッサ19が構成されている。
図1に示すプローブ18のアレイトランスデューサ2は、1次元または2次元に配列された複数の超音波振動子を有している。これらの振動子は、それぞれ送信部3から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に被検体からの反射波を受信して受信信号を出力する。各振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN−PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛−チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成した素子を用いて構成される。
プロセッサ19の送信部3は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、装置制御部12からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、アレイトランスデューサ2の複数の振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の振動子に供給する。このように、アレイトランスデューサ2の振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、プローブ18のアレイトランスデューサ2に向かって伝搬する。このようにアレイトランスデューサ2に向かって伝搬する超音波は、アレイトランスデューサ2を構成するそれぞれの振動子により受信される。この際に、アレイトランスデューサ2を構成するそれぞれの振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して電気信号を発生させ、これらの電気信号を受信部4に出力する。
プロセッサ19の受信部4は、装置制御部12からの制御信号に従って、アレイトランスデューサ2から出力される受信信号の処理を行う。図2に示すように、受信部4は、増幅部20およびAD(Analog Digital)変換部21が直列接続された構成を有している。増幅部20は、アレイトランスデューサ2を構成するそれぞれの素子から入力された受信信号を増幅し、増幅した受信信号をAD変換部21に送信する。AD変換部21は、増幅部20から送信された受信信号をデジタル化されたデータに変換し、これらのデータをプロセッサ19の画像生成部5に送出する。
プロセッサ19の画像生成部5は、図3に示すように、信号処理部22、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)23および画像処理部24が直列接続された構成を有している。信号処理部22は、装置制御部12からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づき、設定された音速に従う各素子データにそれぞれの遅延を与えて加算(整相加算)を施す、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が生成される。また、信号処理部22は、生成された音線信号に対して、超音波が反射した位置の深度に応じて伝搬距離に起因する減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施して、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。このように生成されたBモード画像信号は、DSC23に出力される。
DSC23は、Bモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換する。画像処理部24は、DSC23において得られた画像データに対して、明るさ補正、諧調補正、シャープネス補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施した後、Bモード画像信号を表示制御部6および計測部8に出力する。計測部8については後に詳細に説明する。
超音波診断装置1の操作部16は、ユーザが入力操作を行うためのものであり、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッドおよびタッチパネル等を備えて構成することができる。
プロセッサ19の計測項目指定受付部13は、操作部16を介してユーザから、計測対象に関連する計測項目の指定を受け付ける。
計測対象に関連する計測項目とは、計測対象および計測内容の少なくとも一方を示すことができる項目のことであり、計測対象には、臓器等の対象部位の名前、腫瘍、のう胞、出血等の病変の名前および異常に関する項目等を含むことができる。また、計測内容には、計測対象の長さおよび面積等を含むことができる。そのため、例えば、計測項目は、計測対象の名前のみ、病変の名前のみ、異常に関する項目のみ、計測対象の名前とその計測内容、病変の名前とその計測内容、異常に関する項目とその計測内容のうちいずれか1つを含むことができる。計測項目が計測対象のみを含む場合には、例えば、操作部16を介してユーザから指定された計測対象に対して長さを計測するのか、大きさを計測するのか等の計測内容が対応付けられる。具体的には、例えば、計測対象と計測内容とを対応付けたテーブルを格納部17または図示しない外部メモリ等に記憶させておき、このテーブルに基づいて、計測対象に対応した計測内容が選択される。
プロセッサ19の位置指定受付部14は、操作部16を介してユーザから、表示部7に表示された超音波画像上の計測対象の位置の指定を受け付ける。
プロセッサ19のユーザ識別情報受付部15は、操作部16を介してユーザから入力されたユーザ識別情報を受け付ける。ここで、ユーザ識別情報とは、超音波診断装置1を使用するユーザ毎に割り当てられた、ユーザを識別するための情報であり、ユーザが操作部16を介して入力する等、予め設定されることができる。例えば、ユーザ識別情報として、ユーザID(Identification Data:識別子)、ユーザの名前、社員番号、メールアドレスおよびログイン名等を使用することができる。
プロセッサ19の検出計測アルゴリズム設定部9は、計測項目指定受付部13が操作部16を介してユーザから受け付けた計測項目に基づいて、計測対象を検出するアルゴリズムおよび計測対象を計測するアルゴリズムを設定する。一般的に、臓器および病変等の計測対象の種類に応じて、画像上から計測対象を検出するためのアルゴリズムが異なる。また、計測対象の長さの計測および面積の計測等の計測内容に応じて、画像上で計測対象を計測するためのアルゴリズムが異なる。検出計測アルゴリズム設定部9は、各計測対象に対応するアルゴリズムおよび各計測内容に対応するアルゴリズムを対応付けテーブルとして記憶しておき、計測項目指定受付部13が操作部16を介してユーザから計測項目を受け付けると、対応付けテーブルを参照して検出計測アルゴリズムを設定する。
この検出計測アルゴリズムとしては、一般的に使用される公知のアルゴリズムを使用することができる。ここで、アルゴリズムとは、検出および計測等の目的を達成するための計算手段を定めたものであって、例えば、ソフトウェアのプログラムとして装置に実装され、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)により実行されるものである。
例えば、計測対象を検出するアルゴリズムについては、典型的なパターンデータをテンプレートとして予め記憶しておき、画像内をテンプレートでサーチしながらパターンデータに対する類似度を算出し、類似度が閾値以上かつ最大となった場所に計測対象が存在するとみなす方法がある。類似度の算出には、単純なテンプレートマッチングの他に、例えば、Csurka et al.: Visual Categorization with Bags of Keypoints, Proc. of ECCV Workshop on Statistical Learning in Computer Vision, pp.59-74 (2004)に記載されている機械学習手法、あるいは、Krizhevsk et al.: ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks, Advances in Neural Information Processing Systems 25, pp.1106-1114 (2012)に記載されているディープラーニングを用いた一般画像認識手法等を用いることができる。
プロセッサ19の計測部8は、位置指定受付部14において操作部16を介してユーザから計測対象の位置の指定を受け付けた場合に、受け付けた位置と検出計測アルゴリズム設定部9により設定された検出計測アルゴリズムに基づいて計測対象を検出し、検出された計測対象に対する計測を行って、計測点を含む計測結果を表示部7に表示させる。ここで、計測部8は、計測対象を検出する際に、検出計測アルゴリズムに基づいて超音波画像上に設定されたスキャン範囲内において検出領域をスキャンすることにより計測対象を検出する。検出領域とは、計測対象を探索するための領域である。また、後述するが、スキャン範囲修正部10によりスキャン領域が修正された場合には、計測部8は、修正されたスキャン領域内において検出領域をスキャンすることにより計測対象を検出する。
プロセッサ19のスキャン範囲修正部10は、操作部16を介してユーザにより指定された位置に基づいて計測部8が計測対象を検出する際に用いるスキャン範囲の大きさおよび位置の少なくとも一方を修正し、修正したスキャン範囲の情報をスキャン範囲メモリ11に送出する。
プロセッサ19のスキャン範囲メモリ11は、スキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲をユーザ識別情報受付部15により受け付けられたユーザのID毎に記憶する。このようにしてユーザ毎に記憶されたスキャン範囲は、計測部8が計測対象を検出する際に用いられる。
ここで、スキャン範囲メモリ11としては、HDD(Hard Disc Drive:ハードディスクドライブ)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)、FD(Flexible Disc:フレキシブルディスク)、MOディスク(Magneto-Optical disc:光磁気ディスク)、MT(Magnetic Tape:磁気テープ)、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、CD(Compact Disc:コンパクトディスク)、DVD(Digital Versatile Disc:デジタルバーサタイルディスク)、SDカード(Secure Digital card:セキュアデジタルカード)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory:ユニバーサルシリアルバスメモリ)等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
プロセッサ19の装置制御部12は、格納部17等に予め記憶されているプログラムおよび操作部16を介したユーザの操作に基づいて、超音波診断装置1の各部の制御を行う。
プロセッサ19の表示制御部6は、装置制御部12の下、画像生成部5により生成されたBモード画像、計測部8により算出された計測結果、スキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲の情報等に所定の処理を施して、表示部7にBモード画像、計測結果、スキャン範囲の情報等を表示させる。
超音波診断装置1の表示部7は、表示制御部6の制御の下、画像等を表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)等のディスプレイ装置を含む。
格納部17は、超音波診断装置1の動作プログラム等を格納するもので、超音波診断装置1のスキャン範囲メモリ11と同様に、HDD、SSD、FD、MOディスク、MT、RAM、CD、DVD、SDカード、USBメモリ等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
なお、送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14およびユーザ識別情報受付部15を有するプロセッサ19は、CPU、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、デジタル回路を用いて構成されてもよい。また、これらの送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14およびユーザ識別情報受付部15を部分的にあるいは全体的に1つのCPUに統合させて構成することもできる。
次に、図4に示すフローチャートを用いて、実施の形態1の超音波診断装置1の計測動作について説明する。
まず、ステップS1において、ユーザ識別情報受付部15は、操作部16を介してユーザから入力されたユーザ識別情報を受け付ける。例えば、この際に、例えばユーザは、キーボード等の操作部16を介してユーザ識別情報を超音波診断装置1に直接入力することができる。また、例えば、過去の診断において入力されたユーザ識別情報を格納部17等に記憶しておき、超音波診断装置1の動作が開始された際に、格納部17等に記憶されているユーザ識別情報の一覧を表示部7に表示させ、一覧に表示されている複数のユーザ識別情報のうち1つを、操作部16を介してユーザに選択させることもできる。
次に、ステップS2において、超音波画像が取得され、取得された超音波画像が表示部7に表示される。この超音波画像として、プローブ18を用いてその場で撮像されたものを使用することができる。また、図示しない画像メモリ等に記憶された過去の超音波画像を使用することもできる。
続くステップS3では、操作部16を介してユーザから指定された計測項目および超音波画像上の計測位置が、それぞれ計測項目指定受付部13および位置指定受付部14により受け付けられる。ここで、ユーザが計測項目を指定する際に、例えば、図5に示すように、計測項目の一覧Mを表示部7に表示させ、一覧Mに表示されている複数の計測項目のうち1つを、操作部16を介してユーザに選択させることができる。図5に示す例では、計測項目として胆嚢のサイズが選択されている。計測項目指定受付部13は、このようにしてユーザにより指定された計測項目を受け付ける。計測項目が受け付けられると、検出計測アルゴリズム設定部9により、計測項目に応じた検出計測アルゴリズムが設定される。
また、ユーザは、超音波画像上の計測位置を指定する際に、計測対象を表す領域内の1点を指定する。例えば、表示部7がタッチパネル付きのディスプレイ等であり、操作部16が表示部7のタッチパネルにより構成されている場合に、図5に示すように、ユーザは、超音波画像上の胆嚢Gを表す領域内の1点をタッチすることにより、計測位置を指定することができる。位置指定受付部14は、このようにしてユーザにより指定された計測位置を受け付ける。
続くステップS4において、計測部8は、図6に示すように、ステップS3でユーザにより指定された計測位置Pを中心とするスキャン範囲SR1を設定する。このスキャン範囲SR1の大きさは、予め設定されることができる。なお、図6に示す例では、スキャン範囲SR1の形状は、矩形であるが、特に限定されるものではなく、円形等でもよい。
ステップS5において、計測部8は、検出計測アルゴリズム設定部9により設定された検出計測アルゴリズムに基づいて、ステップS4で設定されたスキャン範囲SR1内において計測対象を検出するための検出領域をスキャンすることにより計測対象を検出し、検出した計測対象の計測を行う。計測対象を検出する際に、計測部8は、図7に示すように、計測対象を検出するための検出領域DRの中心Q1をスキャン範囲SR1内で移動させながら、検出領域DRをスキャンさせる。この際に、計測部8は、例えば、それぞれの検出領域DRに画像解析を施して計測対象の検出の信頼度を算出し、信頼度が一定の値以上となった場合に、計測対象を検出したと判断する。ここで、計測対象の検出の信頼度とは、検出領域DR内における計測対象の尤もらしさのことであり、例えば、検出計測アルゴリズムとして予め記憶されている計測対象のテンプレートと検出領域DR内のパターンとの類似度を、計測対象の検出の信頼度として用いることができる。
このようにして、計測対象が検出されると、計測部8は、検出計測アルゴリズムにより計測項目に応じて定められたルールに基づいて、計測対象の計測を行い、得られた計測結果を表示部7に表示する。例えば、計測項目が胆嚢のサイズである場合には、計測部8は、図8に示すように、胆嚢Gを表す領域の内壁上に配置された2つの計測点を端点とする線分のうち最も長い線分を計測線ML1として設定して計測線ML1の長さを計測し、計測線ML1を含む計測結果を表示部7に表示する。
続くステップS6において、スキャン範囲修正部10は、ステップS3でユーザにより指定された計測位置とステップS5における計測対象の検出結果に基づいて、ステップS4で設定されたスキャン範囲SR1を修正する。この際に、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1のずれ量を算出する。ここで、スキャン範囲SR1のずれ量とは、図9に示すように、ステップS3でユーザにより指定された計測位置Pと、ステップS5で計測対象が検出された検出領域DRの中心Q1との間のずれ量dXおよびdYのことである。ここで、スキャン範囲修正部10は、例えば、計測対象が検出された検出領域DRとして、計測対象の検出の信頼度が最大となる検出領域DRを用いることができる。
スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1のずれ量dXおよびdYに基づいて、スキャン範囲SR1の修正量を算出し、この修正量に基づいてスキャン範囲SR1の大きさおよび位置の少なくとも一方を修正する。例えば、図10に示すように、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1のずれ量dXおよびdYを修正量とし、スキャン範囲SR1を、ずれ量dXおよびdYだけ平行移動したスキャン範囲SR2に修正する。このようにして、スキャン範囲SR1を、ユーザが指定する計測位置の傾向を反映したスキャン範囲SR2とすることができる。
続くステップS7において、スキャン範囲修正部10は、ステップS6で修正されたスキャン範囲をスキャン範囲メモリ11に記憶させる。
ステップS8において、超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示があるか否かが判定される。ここで、超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示がない場合には、ステップS2に戻り、超音波画像の取得およびその超音波画像の表示部7への表示がなされる。続くステップS3では、操作部16を介してユーザにより指定された計測項目および計測位置が受け付けられ、計測項目に応じた検出計測アルゴリズムが設定される。
ステップS4において、計測部8は、設定された検出計測アルゴリズムに基づいて、ステップS11においてスキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲SR2を超音波画像上に設定する。続くステップS5において、計測部8は、スキャン範囲SR2内で検出領域DRをスキャンさせることにより、計測対象を検出し、検出された計測対象の計測を行う。
ステップS6において、スキャン範囲修正部10は、ステップS3でユーザにより指定された計測位置に基づいて、スキャン範囲SR2をさらに修正する。続くステップS7において、スキャン範囲SR2が修正されることにより得られた新たなスキャン範囲がスキャン範囲メモリ11に記憶される。
このようにして、ステップS8において超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示があるまでステップS2〜ステップS8が繰り返され、計測対象を検出するためのスキャン範囲が次々と修正される。ステップS8において超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示がある場合には、超音波診断装置1の動作が終了する。
以上のように、実施の形態1の超音波診断装置1によれば、操作部16を介してユーザにより指定された計測位置を加味して計測対象を検出するためのスキャン範囲をユーザ識別情報毎に修正し、修正されたスキャン範囲を用いて次回以降の計測対象の検出を行うため、ユーザに関わらず簡便に且つ正確に計測対象の検出および計測を行うことができる。
なお、図示しないが、超音波診断装置1に、スキャン範囲を変更する旨をユーザに通知するスキャン範囲変更通知部を設けることができる。このスキャン範囲変更通知部は、例えば、図11に示すように、スキャン範囲SR1をスキャン範囲SR2に変更する旨のテキストおよびスキャン範囲SR1およびSR2とユーザが指定する計測位置Pとの位置関係を表示部7に表示する。さらに、スキャン範囲変更通知部は、スキャン範囲SR1をスキャン範囲SR2に変更するか否かをユーザに選択させるためのOKボタンB1およびキャンセルボタンB2等を、スキャン範囲を変更する旨と共に表示部7に表示することができる。
また、図示しないが、超音波診断装置1にスピーカ等を含む音声発生部を設け、スキャン範囲変更通知部は、音声発生部を介して音声によりスキャン範囲を変更する旨の通知を行ってもよい。
このように、スキャン範囲SR1を変更する旨をユーザに通知することにより、計測部8によりスキャンされる超音波画像上の範囲を、ユーザに把握させることができる。
実施の形態2
実施の形態1では、計測対象の計測がなされる毎にスキャン範囲の修正が行われているが、複数の計測がなされる毎にスキャン範囲の修正を行うこともできる。ここで、実施の形態2の超音波診断装置1は、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1と同一であり、実施の形態2の超音波診断装置1の計測動作は、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS6のスキャン範囲修正処理を、図12に示すフローチャートに置き換えたものである。
まず、ステップS1において、操作部16を介してユーザによりユーザ識別情報が入力され、ユーザ識別情報受付部15により、ユーザにより入力されたユーザ識別情報が受け付けられる。
次に、ステップS2において、超音波画像が取得され、取得された超音波画像が表示部7に表示される。
ステップS3において、操作部16を介してユーザにより計測項目が指定され、計測項目指定受付部13により計測項目が受け付けられると、検出計測アルゴリズム設定部9により計測項目に応じた検出計測アルゴリズムが設定される。また、ステップS3において、操作部16を介して超音波画像上の計測位置が指定され、位置指定受付部14により計測位置が受け付けられる。
ステップS4では、計測部8により、検出計測アルゴリズムに基づいてスキャン範囲SR1の設定がなされる。続くステップS5において、計測部8は、ステップS4で設定されたスキャン範囲SR1内をスキャンすることにより計測対象を検出し、検出した計測対象を、検出計測アルゴリズムに基づいて計測する。このようにしてステップS5の処理が完了すると、ステップS9に進む。
ステップS9において、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1のずれ量dXおよびdYを算出し、算出したずれ量dXおよびdYをスキャン範囲メモリ11にユーザ識別情報毎に記憶させる。
続くステップS10において、スキャン範囲修正部10は、同一のユーザ識別情報に対して、定められた回数であるN回の計測に対応するずれ量dXおよびdYのデータ、すなわちN組のずれ量dXおよびdYがスキャン範囲メモリ11に記憶されているか否かを判定する。ここで、N組のずれ量dXおよびdYがスキャン範囲メモリ11に未だ記憶されていない場合には、スキャン範囲SR1の修正がなされないままステップS6の処理が完了し、ステップS7に進む。
ステップS7において、スキャン範囲修正部10は、ステップS6で修正されたスキャン範囲をスキャン範囲メモリ11に記憶させる。ここで、スキャン範囲メモリ11にN組のずれ量dXおよびdYが記憶されておらず、スキャン範囲SR1の修正がなされていない場合には、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲メモリ11に新たなスキャン範囲を記憶させずに、ステップS8に進む。
ステップS8において、超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示があるか否かが判定される。終了指示がない場合には、ステップS2に戻り、超音波画像の取得およびその超音波画像の表示部7への表示がなされる。ステップS2において取得された新たな超音波画像に対して、続くステップS3〜ステップS5において、計測項目と計測位置が受け付けられ、スキャン範囲SR1の設定がなされ、計測対象の検出および計測がなされると、ステップS9に進む。
ステップS9において、スキャン範囲修正部10は、ステップS3で新たにユーザに指定された計測位置Pと、ステップS5で計測対象が新たに検出された検出領域DRの中心Q1の位置から、スキャン範囲SR1のずれ量dXおよびdYを算出し、算出されたずれ量dXおよびdYをスキャン範囲メモリ11に記憶させる。このようにして、ステップS8において終了指示がない場合に、N組のずれ量dXおよびdYがスキャン範囲メモリ11に記憶されるまで、ステップS2〜ステップS5、ステップS9およびステップS10、ステップS7およびステップS8の処理が繰り返される。
ステップS10において、N組のずれ量dXおよびdYがスキャン範囲メモリ11に記憶されているとスキャン範囲修正部10により判定された場合には、ステップS11に進む。ステップS11において、スキャン範囲修正部10は、同一のユーザ識別情報に対するN組のずれ量dXおよびdYに基づいて、スキャン範囲SR1の修正量を算出する。例えば、スキャン範囲修正部10は、図13に示すように、N組のずれ量dXおよびdYの最大値L1をスキャン範囲SR1の修正量として算出する。なお、図13に示す例では、10組のずれ量dXおよびdYがプロットされている。
続くステップS12において、スキャン範囲修正部10は、ステップS11で算出した修正量に基づいてスキャン範囲SR1を修正する。例えば、スキャン範囲修正部10は、図14に示すように、スキャン範囲SR1を、原点からN組のずれ量dXおよびdYの最大値L1の幅を有するスキャン範囲SR3に修正する。これにより、スキャン範囲SR1を、ユーザが指定する計測位置の傾向を反映したスキャン範囲SR3とすることができる。このようにして、N組のずれ量dXおよびdYがスキャン範囲メモリ11に記憶される毎に、スキャン範囲の修正がなされる。
ステップS12に続くステップS7において、スキャン範囲メモリ11は、スキャン範囲SR1が修正されることにより得られたスキャン範囲SR3を記憶する。
続くステップS8において超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示がない場合には、再度ステップS2に戻る。ステップS8において超音波診断装置1の計測動作に対する終了指示がある場合には、超音波診断装置1の動作が終了する。
以上により、実施の形態2の超音波診断装置1によれば、スキャン範囲の複数組のずれ量からなる統計データに基づいてスキャン範囲が修正されるため、ユーザが指定する計測位置の傾向をより精確に反映してスキャン範囲を修正することができる。
なお、実施の形態2では、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1の複数組のずれ量dXおよびdYのうちの最大値L1を、スキャン範囲SR1を修正するための修正量として算出していたが、これに限られるものではない。例えば、スキャン範囲修正部10は、修正量として、複数組のずれ量dXおよびdYのうちの最大値L1を100%の大きさとした場合に、上位K%の大きさを有する値を修正量として算出することができる。また、スキャン範囲修正部10は、複数組のずれ量dXおよびdYのうちの最大値L1から数えてJ番目の大きさを有する値を修正量として算出することもできる。
また、スキャン範囲修正部10は、複数のずれ量dXおよびdYの平均値またはこの平均値に一定の数を加えた値を修正量として算出することもできる。これにより、複数のずれ量dXおよびdYのうち、極端に大きい値および極端に小さい値を修正量として算出することを防ぐことができる。
また、スキャン範囲修正部10は、修正量として算出された値に一定の数を乗じて、最終的な修正量とすることもできる。
また、実施の形態2では、予め大きさが設定されているスキャン範囲SR1を修正して、スキャン範囲SR1よりも小さいスキャン範囲SR3を得ているが、スキャン範囲SR1の複数組のずれ量dXおよびdYの値次第では、スキャン範囲SR1を修正することにより得られるスキャン範囲は、様々な大きさとなることがある。例えば、複数組のずれ量dXおよびdYが図15に示すように、スキャン範囲SR1よりも広い範囲に分布している場合には、スキャン範囲SR1よりも大きいスキャン範囲SR4を得ることができる。
また、実施の形態2では、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1の複数組のずれ量dXおよびdYのうちの最大値L1を修正量とし、スキャン範囲SR1を原点から長さL1の幅を有するスキャン範囲SR3に修正しているが、スキャン範囲の修正方法は、これに限定されない。例えば、図16に示すように、複数組のずれ量dXおよびdYの分布に偏りがある場合には、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1が複数組のずれ量dXおよびdYをすべて含むように、スキャン範囲SR1を平行移動させる距離L2を修正量として算出し、スキャン範囲SR1を、距離L2だけ平行移動したスキャン範囲SR5に修正することができる。
また、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1に対する特定の方向への拡大率または縮小率を修正量として算出し、スキャン範囲SR1を、複数組のずれ量dXおよびdYをすべて含むように特定の方向に範囲を拡大したスキャン範囲SR6に修正することもできる。
また、実施の形態2において、スキャン範囲修正部10は、スキャン範囲SR1のN組のずれ量dXおよびdYに基づいて修正量を算出し、スキャン範囲SR1を修正しているが、修正量を算出するために必要なN組のずれ量dXおよびdYの組数は、計測対象に応じて変更することができる。例えば、スキャン範囲修正部10は、計測項目指定受付部13により受け付けられた計測項目に応じて、修正量を算出するために必要なN組のずれ量dXおよびdYの組数を変更することができる。
また、スキャン範囲修正部10は、操作部16を介したユーザの操作により修正量を算出するために必要なN組のずれ量dXおよびdYの組数を変更することもできる。
実施の形態3
実施の形態1および2では、ユーザにより計測項目および超音波画像上の計測位置が指定されると、計測部8が計測対象を自動的に計測することにより計測結果が得られるが、この計測結果を、操作部16を介してユーザに修正させることもできる。図18に、実施の形態3に係る超音波診断装置1Aの構成を示す。この超音波診断装置1Aは、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1に、計測点修正受付部25をさらに設けたものである。計測点修正受付部25は、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15と同様に、装置制御部12および操作部16に接続されている。
また、送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、表示部7、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15および計測点修正受付部25により、プロセッサ19Aが構成されている。
プロセッサ19Aの計測点修正受付部25は、計測部8が計測対象の計測を行うために超音波画像上に設定した計測点の位置の修正を受け付ける。ここで、計測点の修正は、操作部16を介したユーザのマニュアル操作によりなされる。
次に、図19に示すフローチャートを用いて、実施の形態3に係る超音波診断装置1Aの計測動作について説明する。ここで、図19のフローチャートは、図4に示すフローチャートのステップS5とステップS6の間にステップS13〜ステップS15が加えられたものである。
まず、ステップS1において、操作部16を介してユーザによりユーザ識別情報が入力され、ユーザ識別情報受付部15により、ユーザにより入力されたユーザ識別情報が受け付けられる。
次に、ステップS2において、超音波画像が取得され、取得された超音波画像が表示部7に表示される。
ステップS3において、操作部16を介してユーザにより計測項目が指定され、計測項目指定受付部13により計測項目が受け付けられると、検出計測アルゴリズム設定部9により計測項目に応じた検出計測アルゴリズムが設定される。また、ステップS3において、操作部16を介して超音波画像上の計測位置が指定され、位置指定受付部14により計測位置が受け付けられる。
ステップS4では、計測部8により、検出計測アルゴリズムに基づいてスキャン範囲SR1の設定がなされる。続くステップS5において、計測部8は、ステップS4で設定されたスキャン範囲SR1内をスキャンすることにより計測対象を検出し、検出した計測対象を、検出計測アルゴリズムに基づいて計測して、計測結果を表示部7に表示する。このようにしてステップS5の処理が完了すると、ステップS13に進む。
ステップS13において、ステップS5で計測を行うために超音波画像上に設定された計測点の位置の修正依頼があるか否かが判定される。例えば、図20に示すように、超音波画像Uおよび計測線ML1等の計測結果と共に、計測対象の計測を完了するための完了ボタンB3を表示部7に表示させ、操作部16を介してユーザにより完了ボタンB3が押された場合に、計測点の位置の修正依頼がないと判定される。この場合には、ステップS6に進む。
ステップS6においてスキャン範囲修正部10は、図9に示すように、ステップS3でユーザにより指定された計測位置PとステップS5で計測対象が検出された検出領域DRの中心Q1から、スキャン範囲SR1の修正量を算出し、スキャン範囲SR1を修正する。
ステップS7においてスキャン範囲メモリ11は、ステップS6でスキャン範囲SR1が修正されて得られた新たなスキャン範囲をステップS1で設定されたユーザ識別情報毎に記憶する。
続くステップS8において、超音波診断装置1Aの計測動作の終了指示があるか否かが判定される。ここで、超音波診断装置1Aの計測動作の終了指示がない場合には、ステップS2に戻り、ステップS13において計測点の修正依頼がない限り、再度ステップS2〜ステップS5、ステップS13、ステップS6〜ステップS8の処理が行われる。
また、ステップS8において超音波診断装置1Aの計測動作の終了指示がある場合には、超音波診断装置1Aの動作が終了する。
また、ステップS13において、計測点の修正依頼があると判定された場合には、ステップS14に進む。例えば、操作部16を介してユーザが、図20に示す完了ボタンB3を押さずに、計測線ML1の端点すなわち計測点の位置を変更した場合に、計測点の修正依頼があると判定される。
ステップS14において、計測点修正受付部25は、操作部16を介したユーザによる計測点の修正を受け付ける。例えば、図21に示すように、操作部16を介してユーザにより計測線ML1の端点である計測点MP1の位置が計測点MP2の位置に移動され、計測線ML2が表示部7に表示された状態で、操作部16を介してユーザにより完了ボタンB3が押されることにより、計測点修正受付部25は、計測点の修正が完了したと判断して、その修正を受け付ける。
ステップS15において、スキャン範囲修正部10は、ステップS14で修正された計測点に基づいて、仮の検出領域を逆算する。例えば、スキャン範囲修正部10は、図22に示すように、検出計測アルゴリズムに基づいて、修正された計測点MP2を端点とする計測線ML2および計測対象である胆嚢Gを表す領域を含む仮の検出領域TRを算出する。
続くステップS6において、スキャン範囲修正部10は、図22に示すように、ステップS3でユーザにより指定された計測位置PとステップS15で算出された仮の検出領域TRの中心Q2に基づいて、スキャン範囲SR1のずれ量dXおよびdYを算出し、このずれ量dXおよびdYから、スキャン範囲SR1の修正量を算出する。スキャン範囲修正部10は、この修正量を用いて、スキャン範囲SR1を修正する。
続くステップS7において、スキャン範囲修正部10は、ステップS6で得られた新たなスキャン範囲をステップS1で設定されたユーザ識別情報毎にスキャン範囲メモリ11に記憶する。
ステップS8において、超音波診断装置1Aの計測動作を終了する指示がない場合には、ステップS2に戻り、ステップS2〜ステップS5、ステップS13〜ステップS15、ステップS6〜ステップS8の処理が再度行われる。
ステップS8において、超音波診断装置1Aの計測動作を終了する指示がある場合には、超音波診断装置1Aの動作が終了する。
以上のように、実施の形態3の超音波診断装置1Aによれば、操作部16を介してユーザにより修正された計測点に基づいて仮の検出領域TRが算出され、仮の検出領域TRの中心Q2の位置とユーザにより指定された計測位置Pに基づいてスキャン範囲SR1が修正されるため、操作部16を介したユーザのマニュアル操作による計測点の修正があった場合であっても、ユーザが指定する計測位置の傾向を精確に反映してスキャン範囲を修正することができる。
なお、実施の形態3では、計測対象の計測が行われる毎にスキャン範囲の修正が行われているが、図12のフローチャートに示す修正動作と同様に、N回の計測が行われる毎にスキャン範囲の修正が行われてもよい。
また、ステップS15において算出された仮の検出領域TRの中心Q2が、スキャン範囲SR1の外側に位置する場合に、計測点修正受付部25により受け付けられた計測点MP2が計測対象から大きくずれていることを表示部7に表示することができる。これにより、計測位置Pとして指定する超音波画像上の位置についてユーザに注意を促し、スキャン範囲がユーザの意図しない領域に修正されることを防止することができる。
また、ステップS15において、スキャン範囲修正部10は、計測線ML2および胆嚢Gを表す領域を含む仮の検出領域TRを算出しているが、計測対象に応じて仮の検出領域TRの形状および大きさを変更することができる。例えば、図23に示すように、総胆管および下大静脈等の管状の構造を有する部位Aの径を計測する場合には、部位Aの走行方向に垂直な方向に沿って延びる計測線ML3が超音波画像上に配置されるため、スキャン範囲修正部10は、部位Aの走行方向よりも計測線ML3に沿った方向に長く延びる矩形の形状を有する仮の検出領域TR1を設定することができる。
実施の形態4
実施の形態1〜実施の形態3では、計測部8が計測対象を検出するためのスキャン範囲を修正しているが、修正されたスキャン範囲を、修正がなされる前の状態にリセットすることができる。図24に、実施の形態4に係る超音波診断装置1Bの構成を示す。この超音波診断装置1Bは、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1に、リセット指示受付部26をさらに設けたものである。リセット指示受付部26は、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15と同様に、装置制御部12および操作部16に接続されている。
また、送信部3、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、表示部7、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14、ユーザ識別情報受付部15およびリセット指示受付部26により、プロセッサ19Bが構成されている。
プロセッサ19Bのリセット指示受付部26は、スキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲を予め定められたスキャン範囲SR1にリセットする指示を、受け付ける。ここで、スキャン範囲をリセットする指示は、操作部16を介してユーザによりなされる。例えば、図25に示すように、超音波画像Uおよび計測線ML1等の計測結果と共に、スキャン範囲をリセットするためのリセットボタンB4等を表示部7に表示させ、操作部16を介してユーザがリセットボタンB4を押すことにより、スキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲をリセットすることができる。
このように、実施の形態4の超音波診断装置1Bによれば、スキャン範囲修正部10により修正されたスキャン範囲を、予め定められたスキャン範囲SR1にリセットすることができるため、例えば、スキャン範囲がユーザの意図しない範囲に修正された場合等に、ユーザが指定する計測位置の傾向を精確に反映してスキャン範囲を修正し直すことができる。
実施の形態5
実施の形態1〜実施の形態4では、超音波診断装置について説明しているが、本発明は、光音響波診断装置等の、超音波診断装置以外の音響波診断装置に対しても適用することができる。図26に、実施の形態5に係る光音響波診断装置1Cの構成を示す。この光音響波診断装置1Cは、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1において、プローブ18の代わりにプローブ31を備え、送信部3の代わりにレーザ光源32を備えたものである。
プローブ31は、図1に示す超音波診断装置1のアレイトランスデューサ2と同様のアレイトランスデューサ31Aおよびアレイトランスデューサ31Aの両端部に配置された一対のレーザ光照射部31Bを有している。アレイトランスデューサ31Aは、受信部4に接続されている。また、一対のレーザ光照射部31Bは、レーザ光源32に接続され、レーザ光源32は、装置制御部12に接続されている。
また、受信部4、画像生成部5、表示制御部6、計測部8、検出計測アルゴリズム設定部9、スキャン範囲修正部10、装置制御部12、計測項目指定受付部13、位置指定受付部14およびユーザ識別情報受付部15により、プロセッサ19Cが構成されている。
光音響波診断装置1Cのレーザ光源32は、装置制御部12の制御の下、パルスレーザ光を出射する。レーザ光源32は、図27に示すように、レーザロッド33、励起光源34、ミラー35、ミラー36、Qスイッチ37を有している。レーザロッド33は、レーザ媒質であり、レーザロッド33に、例えば、アレキサンドライト結晶およびNd:YAG結晶等を用いることができる。励起光源34は、レーザロッド33に励起光を照射する光源であり、例えば、励起光源34として、フラッシュランプおよびレーザダイオード等の光源を用いることができる。
ミラー35および36は、レーザロッド33を挟んで互いに対向しており、ミラー35および36により光共振器が構成されている。この光共振器においては、ミラー36が出力側となる。光共振器内には、Qスイッチ37が挿入されており、Qスイッチ37により、光共振器内の挿入損失が大きい状態から挿入損失が小さい状態へと急速に変化させることで、パルスレーザ光を得ることができる。レーザ光源32の出力側のミラー36から出射されたパルスレーザ光は、図示しない導光部材等を介してプローブ31のレーザ光照射部31Bに導光される。
プローブ31のレーザ光照射部31Bは、アレイトランスデューサ31Aの両端に配置されており、被検体の体表に接触して、図示しない導光部材等を介してレーザ光源32から導光されたパルスレーザ光を被検体内に照射する。このようにして被検体内に照射されたパルスレーザ光は、被検体内に含まれるヘモグロビン等の生体内物質に熱エネルギーとして吸収され、パルスレーザ光を吸収した生体内物質は、膨張および収縮をすることにより、光音響波を発する。
プローブ31のアレイトランスデューサ31Aは、図1に示すアレイトランスデューサ2と同様の構成を有しているが、レーザ光源32からレーザ光照射部31Bを介して被検体内にパルスレーザ光が照射されることにより発生した光音響波を受信して、受信部4に光音響波受信信号を出力する。このようにして得られた光音響波受信信号は、実施の形態1における超音波エコーに基づく受信信号と同様に、画像生成部5に送出され、画像生成部5により、光音響画像が生成される。このようにして生成された光音響画像は、表示制御部6を介して表示部7に表示されると共に、計測部8に送出されて、計測対象の計測に用いられる。
計測部8は、検出計測アルゴリズム設定部9により設定された検出計測アルゴリズムに基づいて、画像生成部5により生成された光音響画像上にスキャン範囲を設定して計測対象を検出し、検出された計測対象を計測する。
スキャン範囲修正部10は、計測部8により光音響画像上に設定されたスキャン範囲SR1を修正し、新たに得られたスキャン範囲をスキャン範囲メモリ11に記憶させる。これにより、次回以降の計測の際に、計測部8は、スキャン範囲メモリ11に記憶された新たなスキャン範囲を光音響画像上に設定して、計測対象を検出する。
以上のように、光音響波診断装置1C等の音響波診断装置においても、本発明が適用される。
1,1A,1B 超音波診断装置、1C 光音響波診断装置、2,31A アレイトランスデューサ、3 送信部、4 受信部、5 画像生成部、6 表示制御部、7 表示部、8 計測部、9 検出計測アルゴリズム設定部、10 スキャン範囲修正部、11 スキャン範囲メモリ、12 装置制御部、13 計測項目指定受付部、14 位置指定受付部、15 ユーザ識別情報受付部、16 操作部、17 格納部、18 プローブ、19 プロセッサ、20 増幅部、21 AD変換部、22 信号処理部、23 DSC、24 画像処理部、25 計測点修正受付部、26 リセット指示受付部、31B レーザ光照射部、32 レーザ光源、33 レーザロッド、34 励起光源、35,36 ミラー、37 Qスイッチ、A 部位、B1 OKボタン、B2 キャンセルボタン、B3 完了ボタン、B4 リセットボタン、DR 検出領域、dX,dY ずれ量、F 指、G 胆嚢、L1,L2 距離、M 一覧、ML1,ML2,ML3 計測線、MP1,MP2 計測点、P 計測位置、Q1,Q2 中心、SR1,SR2,SR3,SR4,SR5,SR6 スキャン範囲、TR,TR1 仮の検出領域、U 超音波画像。

Claims (13)

  1. 取得した音響波画像を表示する表示部と、
    ユーザが入力操作を行うための操作部と、
    前記操作部を介してユーザ識別情報を受け付けるユーザ識別情報受付部と、
    前記操作部を介して計測対象に関連する計測項目の指定を受け付ける計測項目指定受付部と、
    前記計測項目指定受付部により受け付けられた前記計測項目に基づいて検出計測アルゴリズムを設定する検出計測アルゴリズム設定部と、
    前記操作部を介して前記表示部に表示された前記音響波画像上の計測対象の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、
    前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記検出計測アルゴリズム設定部により設定された前記検出計測アルゴリズムとに基づいて、検出領域をスキャン範囲内においてスキャンすることにより前記計測対象を検出し、且つ検出された前記計測対象に対する計測を行って計測点を含む計測結果を前記表示部に表示させる計測部と、
    前記スキャン範囲を修正するスキャン範囲修正部と、
    前記スキャン範囲修正部により修正された前記スキャン範囲を前記ユーザ識別情報に対応させて記憶するスキャン範囲メモリと
    を備え、前記計測部は、前記ユーザによる次回以降の計測の際に、前記スキャン範囲メモリに記憶されている前記スキャン範囲を用いて前記計測対象の検出を行う音響波診断装置。
  2. 前記スキャン範囲修正部は、前記スキャン範囲の大きさおよび位置の少なくとも一方を修正する請求項1に記載の音響波診断装置。
  3. 前記スキャン範囲修正部は、前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記計測部により検出された前記計測対象の位置とに基づいて前記スキャン範囲を修正する請求項1または2に記載の音響波診断装置。
  4. 前記計測部は、前記スキャン範囲内において前記検出領域をスキャンしながら、それぞれの前記検出領域における前記計測対象の検出の信頼度を算出し、
    前記スキャン範囲修正部は、前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記計測部により算出された前記信頼度が最大となる前記検出領域の中心の位置とに基づいて前記スキャン範囲を修正する請求項3に記載の音響波診断装置。
  5. 前記スキャン範囲修正部は、前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記計測部により検出された前記計測対象の位置とのずれ量を算出し、前記ユーザによる計測が定められた回数だけ行われた後に、前記ずれ量の統計データに基づいて前記スキャン範囲を修正する請求項3または4に記載の音響波診断装置。
  6. 前記操作部を介して前記計測点の位置の修正を受け付ける計測点修正受付部を備え、
    前記スキャン範囲修正部は、前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記計測点修正受付部により受け付けられた前記計測点の位置とに基づいて前記スキャン範囲を修正する請求項1または2に記載の音響波診断装置。
  7. 前記スキャン範囲修正部は、前記計測点修正受付部により受け付けられた前記計測点の位置に基づいて、前記計測対象を検出するための仮の検出領域を算出し、前記位置指定受付部により受け付けられた前記計測対象の位置と前記仮の検出領域の中心の位置とに基づいて前記スキャン範囲を修正する請求項6に記載の音響波診断装置。
  8. 前記スキャン範囲修正部は、前記仮の検出領域の中心の位置が、前記スキャン範囲の外側に位置する場合に、前記計測点修正受付部により受け付けられた前記計測点の位置がずれていることを前記表示部に表示する請求項7に記載の音響波診断装置。
  9. 前記スキャン範囲修正部は、前記スキャン範囲を修正することを前記表示部に表示する請求項1〜8のいずれか一項に記載の音響波診断装置。
  10. 前記操作部を介して前記スキャン範囲修正部により修正された前記スキャン範囲を当初のスキャン範囲に戻すためのリセット指示を受け付けるリセット指示受付部を備え、
    前記計測部は、前記リセット指示受付部により前記リセット指示が受け付けられた場合に、前記当初のスキャン範囲を用いて前記計測対象の検出を行う請求項1〜9のいずれか一項に記載の音響波診断装置。
  11. 前記計測部は、前記位置指定受付部により前記計測対象の位置の指定が受け付けられた場合に、前記スキャン範囲を前記表示部に表示する請求項1〜10のいずれか一項に記載の音響波診断装置。
  12. 前記音響波画像は、超音波画像または光音響画像である請求項1〜11のいずれか一項に記載の音響波診断装置。
  13. 取得した音響波画像を表示し、
    ユーザからユーザ識別情報を受け付け、
    前記ユーザから計測対象に関連する計測項目の指定を受け付け、
    受け付けられた前記計測項目に基づいて検出計測アルゴリズムを設定し、
    前記ユーザから前記音響波画像上の計測対象の位置の指定を受け付け、
    受け付けられた前記計測対象の位置と設定された前記検出計測アルゴリズムとに基づいて、検出領域をスキャン範囲内においてスキャンすることにより前記計測対象を検出し、且つ検出された前記計測対象に対する計測を行って計測点を含む計測結果を表示し、
    前記スキャン範囲を修正し、
    修正された前記スキャン範囲を前記ユーザ識別情報に対応させて記憶し、
    前記ユーザによる次回以降の計測の際に、記憶されている前記スキャン範囲を用いて前記計測対象の検出を行う音響波診断装置の制御方法。
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