JPWO2019130674A1 - 介護施設用行動異常検知装置、該方法および該システム - Google Patents

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Abstract

本発明の介護施設用行動異常検知装置、該方法および該システムは、介護対象者の行動を取得してその取得時刻と対応付けて記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された過去の介護対象者における時系列な複数の行動と、前記記憶部に記憶された直近の介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて介護対象者の行動における異常の有無を判定し、その判定結果を外部に通知する。

Description

本発明は、介護対象者における行動の異常を検知する介護施設用行動異常検知装置、介護施設用行動異常検知方法および介護施設用行動異常検知システムに関する。
近年、超高齢社会の突入に伴って、看護業界や介護業界等の業務を補完する技術が、研究、開発されており、例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示された介護支援システムは、介護対象者の生活パターンを検出する生活パターン検出手段、及び/又は前記介護対象者の自立活動度を測定する自立活動度測定手段と、前記生活パターン検出手段により検出された生活パターンを記憶する生活パターン記憶手段、及び/又は前記自立活動度測定手段により測定された自立活動度を記憶する自立活動度記憶手段と、前記介護対象者の介護状態を示す介護状態情報を入力する介護状態情報入力手段と、前記介護状態情報入力手段により入力された介護状態情報を記憶する介護状態情報記憶手段と、前記介護対象者の身体に関する身体情報を入力する身体情報入力手段と、前記身体情報入力手段により入力された身体情報を記憶する身体情報記憶手段と、前記生活パターン及び/又は前記自立活動度と、前記介護状態情報及び前記身体情報とを用いて前記介護対象者の回復度合いを評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果を出力する出力手段とを備える。
ところで、介護における発見すべき異常は、転落や転倒や呼吸停止等の早急に対処すべき事象であることが一般的である。その一方で、放置することによって進行してしまうため、認知症の発症も早めに発見することが望まれる。しかしながら、認知症の早期では、日々の行動変化が微小であると考えられ、これまでに効果的な手法は提案されていない。前記特許文献1に開示された介護支援システムは、生活パターンおよび自立活動度のうちの少なくとも一方と、介護状態情報および身体情報とを用いて介護対象者の回復度合いを評価するシステムであり、認知症を評価するシステムではない。
特開2006−92257号公報
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、日々の行動から、認知症の発症が疑われる行動の異常を検知できる介護施設用行動異常検知装置、介護施設用行動異常検知方法および介護施設用行動異常検知システムを提供することである。
上述した目的を実現するために、本発明の一側面を反映した介護施設用行動異常検知装置、介護施設用行動異常検知方法および介護施設用行動異常検知システムは、介護対象者の行動を取得して取得時刻と対応付けて行動情報記憶部に記憶し、過去に取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定し、その判定結果を外部に通知する。
発明の1または複数の実施形態により与えられる利点および特徴は、以下に与えられる詳細な説明および添付図面から十分に理解される。これら詳細な説明及び添付図面は、例としてのみ与えられるものであり本発明の限定の定義として意図されるものではない。
実施形態における介護施設用行動異常検知システムの構成を示す図である。 前記介護施設用行動異常検知システムに用いられる中央管理装置(介護施設用行動異常検知装置の一例)の構成を示すブロック図である。 前記中央管理装置に記憶される行動情報テーブルの構成を示す図である。 前記中央管理装置に記憶される判定条件情報テーブルの構成を示す図である。 前記中央管理装置に記憶されるアドバイス情報テーブルの構成を示す図である。 前記中央管理装置に記憶される介護者情報テーブルの構成を示す図である。 前記中央管理装置における、行動異常判定に関する動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における介護施設用行動異常検知システムは、検知対象である介護対象者Obにおける行動の異常を検知するシステムであり、介護対象者Obに対応して設けられ、介護対象者Obの行動を取得するセンサ装置と、前記センサ装置と通信可能に接続され前記介護対象者Obの行動を管理し、前記介護対象者Obの行動に基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する中央管理装置と、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置で判定された判定結果を出力する端末装置とを備える。前記中央管理装置は、実施形態の介護施設用行動異常検知装置を含み、介護対象者の行動を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記介護対象者の行動を取得時刻と対応付けて記憶する行動情報記憶部と、過去に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する異常判定部と、前記異常判定部で判定された判定結果を外部に通知する通知処理部とを備える。前記介護施設用行動異常検知装置は、介護対象者Obの行動を取得するセンサ自体、あるいは、介護対象者Obの行動を表す情報(データ)を取得するセンサおよび前記センサで取得した前記情報に基づいて介護対象者Obの行動を求める行動処理部を、自機自体に備えても良いが、本実施形態では、前記介護施設用行動異常検知装置は、外部機器の一例としての前記センサ装置から、介護対象者Obの行動を取得するインターフェース部、より詳しくは、介護対象者Obの行動を表す情報(データ)を収容する通信信号を通信インターフェース部で受信することによって取得する。前記中央管理装置は、出力部を自機自体にさらに備え、前記通知処理部は、前記異常判定部で判定された判定結果を前記出力部から外部に通知(報知)しても良いが、本実施形態では、前記通知処理部は、前記異常判定部で判定された判定結果を前記端末装置へ送信し、前記端末装置から外部に通知(報知)する。この端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば介護士等に携行されて運用される点である。以下、このような介護施設用行動異常検知システムについて、より具体的に説明する。
図1は、実施形態における介護施設用行動異常検知システムの構成を示す図である。図2は、前記介護施設用行動異常検知システムに用いられる中央管理装置(介護施設用行動異常検知装置の一例)の構成を示すブロック図である。図3は、前記中央管理装置に記憶される行動情報テーブルの構成を示す図である。図4は、前記中央管理装置に記憶される判定条件情報テーブルの構成を示す図である。図5は、前記中央管理装置に記憶されるアドバイス情報テーブルの構成を示す図である。図6は、前記中央管理装置に記憶される介護者情報テーブルの構成を示す図である。
実施形態における介護施設用行動異常検知システムMSは、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、中央管理装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、中央管理装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、中央管理装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。介護施設用行動異常検知システムMSは、複数の介護対象者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の居室を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して中央管理装置SVと通信する通信インターフェース、介護対象者Obの行動を取得するセンサ、および、これらを制御するマイクロコンピュータ等を備え、前記センサで介護対象者Obの行動を取得し、この取得した介護対象者Obの行動を前記通信インターフェースでネットワークNWを介して中央管理装置SVへ送信する。
前記センサは、好ましくは、介護対象者Obに非接触で前記介護対象者Obの行動を取得する装置であり、例えば、本実施形態では、画像(画像データ)を生成するカメラである。非接触で介護対象者Obの行動が取得されるので、前記介護対象者Obが拘束されることなく、前記介護対象者Obの行動が取得できる。前記画像は、静止画(静止画データ)であって良く、あるいは、動画(動画データ)であって良く、あるいは、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)であって良い。前記カメラは、行動異常を検知すべき介護対象者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室(部屋)RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成する。好ましくは、介護対象者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、前記カメラは、介護対象者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、介護対象者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から、あるいは、前記居室RMにおける天井面の中央位置から、撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この前記カメラによって、介護対象者Obを、介護対象者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上や前記天井面の中央位置から撮像した画像を取得する。
このような前記カメラは、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも介護対象者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような前記カメラは、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するエリアイメージセンサ、および、エリアイメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
なお、前記センサは、前記カメラに限定されるものではなく、介護対象者Obの行動をセンシングして取得する装置であれば良く、例えば、距離画像を生成する距離画像生成装置(距離画像センサ)、あるいは、サーモグラフィー(熱分布(温度分布)画像)をサーモグラフィー装置であって良い。これら距離画像生成装置(距離画像センサ)およびサーモグラフィー装置も非接触で介護対象者Obの行動を取得でき、好ましい。
センサ装置SUは、前記センサで取得した介護対象者Obの行動を収容する通信信号を中央管理装置SV宛に前記通信インターフェースで送信する。より具体的には、センサ装置SUは、所定の時間間隔で、前記カメラで撮像対象の画像(画像データ)を生成し、この生成した画像(画像データ)、行動時刻の一例としての、前記画像を生成した画像生成時刻、および、自機のセンサIDを収容する通信信号を中央管理装置SV宛に前記通信インターフェースで送信する。前記センサIDは、センサ装置SUを識別し前記センサ装置SUを特定するための識別子である。なお、前記通信信号には、所定の時間間隔で生成された1個の画像が収容されて良く、あるいは、通信トラフィックを低減するために、前記通信信号には、所定の時間間隔で生成された複数の画像が収容されて良い。
図1には、一例として、第1ないし第4センサ装置SU−1〜SU−4が示されており、第1センサ装置SU−1は、介護対象者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU−2は、介護対象者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU−3は、介護対象者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU−4は、介護対象者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4(不図示)に配設されている。
中央管理装置SVは、この介護施設用行動異常検知システムMSを集中的に管理する装置であり、前記介護施設用行動異常検知装置を含み、前記介護施設用行動異常検知装置の一例である。この介護施設用行動異常検知装置を含む中央管理装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記通信信号で受信した、介護対象者Obの行動を管理し、前記介護対象者Obの行動に基づいて前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する。このような中央管理装置SVは、例えば、図2に示すように、通信インターフェース部(通信IF部)21と、制御処理部22と、記憶部23とを備える。
通信IF部21は、制御処理部22に接続され、制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。通信IF部21は、制御処理部22から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この介護施設用行動異常検知システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAへ送信する。通信IF部21は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータを制御処理部22が処理可能な形式のデータに変換して制御処理部22へ出力する。通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
記憶部23は、制御処理部22に接続され、制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、中央管理装置SVの各部21、23を当該各部21、23の機能に応じてそれぞれ制御する制御プログラムや、前記通信信号に収容された、介護対象者Obの行動を表す情報(データ)、本実施形態では、画像(画像データ)に基づいて前記介護対象者Obの行動を求める行動処理プログラムや、過去に通信IF部21で取得され記憶部23に記憶された介護対象者Obにおける時系列な複数の行動と、直近に通信IF部21で取得され記憶部23に記憶された前記介護対象者Obにおける時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する異常判定プログラムや、前記異常判定プログラムで判定された判定結果を外部に通知する通知処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、中央管理装置SVを特定し中央管理装置SVを識別するためのサーバ識別子(サーバID)や、センサ装置SVの通信アドレスや、端末装置SP、TAの通信アドレスや、居室RMの名称と前記居室RMに配設されたセンサ装置SUのセンサIDとの対応関係を表す室名センサID対応関係情報や、介護対象者Obの行動情報や、介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する際に用いられる判定条件を表す判定条件情報や、行動の異常有りの場合に提示されるアドバイスを表すアドバイス情報や、介護対象者Obに関する介護者情報(介護対象者Obの属性を表す情報)等の、各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。記憶部23は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、記憶部23は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆる制御処理部22のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部23は、比較的大容量のデータを記憶するために、ハードディスク装置(HDD)をさらに備えても良い。これら行動情報、判定条件情報、アドバイス情報および介護者情報それぞれを記憶するために、記憶部23は、行動情報記憶部231、判定条件情報記憶部232、アドバイス情報記憶部233および介護者情報記憶部234を機能的に備える。
行動情報記憶部231は、介護対象者Obの行動を表す行動情報を記憶するものである。介護対象者Obが複数である場合(センサ装置SUが複数である場合)には、行動情報記憶部231は、複数の介護対象者Ob(複数のセンサ装置SU、複数のセンサID)それぞれに対応付けて行動情報を記憶する。本実施形態では、介護対象者Obの行動は、その移動速度(歩行速度)で表され、テーブル形式で介護対象者Obに対応付けて行動情報記憶部231に記憶される。
この行動情報を登録する行動情報テーブルATは、例えば、図3に示すように、複数の介護対象者Ob(複数のセンサ装置SU、複数のセンサID)それぞれに対応付けられた複数の行動情報テーブルAT−1、AT−2、AT−3、・・・を備えて構成されている。これら複数の行動情報テーブルAT−1、AT−2、AT−3、・・・は、同一構成であり、それぞれ、行動時刻フィールド2311と、位置フィールド2312と、行動(移動速度)フィールド2313とを備える。行動時刻フィールド2311には、介護対象者Obが行動した時刻、本実施形態では前記通信信号に収容された画像の生成時刻が年月日時分秒で登録される。介護対象者Obの行動がその移動速度(歩行速度)で表されるために、位置フィールド2312には、行動時刻フィールド2311に登録された行動時刻での介護対象者Obの位置が登録され、行動(移動速度)フィールド2313には、行動時刻フィールド2311に登録された行動時刻での介護対象者Obの移動速度(歩行速度)が登録される。複数の行動情報テーブルAT−1、AT−2、AT−3、・・・は、それぞれ、行動時刻ごとにレコードを持つ。
判定条件情報記憶部232は、介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する際に用いられる判定条件を表す判定条件情報を記憶するものである。前記判定条件は、本実施形態では、例えば、第1判定期間(過去の判定期間)、第2判定期間(現在の判定期間)および、異常の有無を判定するための閾値を含む。前記第1判定期間(過去の判定期間)は、過去に通信IF部21で取得され行動情報記憶部231に記憶された介護対象者Obにおける時系列な複数の行動(本実施形態では移動速度)を取り出す範囲を表す。前記第2判定期間(現在の判定期間)は、直近に通信IF部21で取得され行動情報記憶部231に記憶された介護対象者Obにおける時系列な複数の行動(本実施形態では移動速度)を取り出す範囲を表す。例えば、前記第2判定期間を前記第1判定期間と異なる期間とすることで、連続的に変化する行動をより明確に判定することがきる。特に、認知症における行動変化は、重症化に伴い急激に変化し易くなるという観点から、前記第1判定期間は、前記第2判定期間より、長いことが好ましい。前記第1判定期間は、例えば、半年や1年等、適宜に予め設定され、前記第2判定期間は、例えば、1週間や1カ月等、適宜に予め設定される。前記判定条件は、1個で予め用意されて良いが、本実施形態では、例えば年齢、性別、要介護度等の介護対象者Obの属性に応じて複数、予め用意されている。このような複数の判定条件は、本実施形態では、テーブル形式で判定条件情報記憶部232に記憶される。
この複数の判定条件を登録する判定条件情報テーブルDTは、例えば、図4に示すように、性別フィールド2321と、年齢フィールド2322と、要介護度フィールド2323と、閾値フィールド2324と、第1判定期間フィールド2325と、第2判定期間フィールド2326とを備え、前記複数の判定条件(介護対象者Obの属性の組合せ)ごとにレコードを持つ。性別フィールド2321には、介護対象者Obの属性の1つとしての性別が登録される。年齢フィールド2322には、介護対象者Obの属性の他の1つとしての年齢が登録される。要介護度フィールド2323には、介護対象者Obの属性の他の1つとしての要介護度が登録される。閾値フィールド2324には、性別フィールド2321に登録された性別、年齢フィールド2322に登録された年齢、および、要介護度フィールド2323に登録された要介護度の場合の閾値が登録される。第1判定期間フィールド2325には、性別フィールド2321に登録された性別、年齢フィールド2322に登録された年齢、および、要介護度フィールド2323に登録された要介護度の場合の第1判定期間が登録される。第2判定期間フィールド2326には、性別フィールド2321に登録された性別、年齢フィールド2322に登録された年齢、および、要介護度フィールド2323に登録された要介護度の場合の第2判定期間が登録される。
なお、上述では、前記閾値、第1判定期間および第2判定期間は、性別、年齢および要介護度の組み合わせで分類されたが、性別、年齢、要介護度、身長、体重および基礎疾患のうちの一部または全部の組合せで分類されても良い。
なお、この判定条件情報記憶部232は、所定の第1および第2判定期間を記憶する判定期間情報記憶部の一例に相当する。
アドバイス情報記憶部233は、行動の異常有りの場合に提示されるアドバイスを表すアドバイス情報を記憶するものである。前記アドバイスは、1個で予め用意されて良いが、本実施形態では、例えば年齢、性別、要介護度等の介護対象者Obの属性に応じて複数、予め用意されている。このような複数のアドバイスは、本実施形態では、テーブル形式でアドバイス情報記憶部233に記憶される。
この複数のアドバイスを登録するアドバイス情報テーブルAdTは、例えば、図5に示すように、性別フィールド2331と、年齢フィールド2332と、要介護度フィールド2333と、アドバイスフィールド2334とを備え、前記複数のアドバイス(介護対象者Obの属性の組合せ)ごとにレコードを持つ。性別フィールド2331には、介護対象者Obの属性の1つとしての性別が登録される。年齢フィールド2332には、介護対象者Obの属性の他の1つとしての年齢が登録される。要介護度フィールド2333には、介護対象者Obの属性の他の1つとしての要介護度が登録される。アドバイスフィールド2334には、性別フィールド2331に登録された性別、年齢フィールド2332に登録された年齢、および、要介護度フィールド2333に登録された要介護度の場合のアドバイスが登録される。アドバイスフィールド2334には、例えば、前記アドバイスとして、アドバイスの文章がテキストで登録されて良く、アドバイスの文章の電子ファイルのファイル名が登録されて良い。本実施形態では、前記介護対象者Obの行動が移動速度(歩行速度)であるので、前記アドバイスは、例えば、「歩行速度の低下が見られます。転倒の危険があるので、歩行訓練を開始してください。」等である。
なお、上述では、前記アドバイスは、性別、年齢および要介護度の組み合わせで分類されたが、性別、年齢、要介護度、身長、体重および基礎疾患のうちの一部または全部の組合せで分類されても良い。
介護者情報記憶部234は、介護対象者Obに関する介護者情報(介護対象者Obの属性を表す情報)を記憶するものである。前記介護者情報は、例えば、本実施形態では、介護対象者Obの氏名、居室名、性別、年齢、身長、体重および要介護度等であり、テーブル形式で介護者情報記憶部234に記憶される。
この介護者情報を登録する介護者情報テーブルRTは、例えば、図6に示すように、氏名フィールド2341と、室名フィールド2342と、性別フィールド2343と、年齢フィールド2344と、身長フィールド2345と、体重フィールド2346と、要介護度フィールド2347とを備え、介護対象者Obごとにレコードを持つ。氏名フィールド2341には、介護対象者Obの氏名が登録される。室名フィールド2342には、氏名フィールド2341に登録された氏名を持つ介護対象者Obが在室する居室RMの名称が、登録される。性別フィールド2343、年齢フィールド2344、身長フィールド2345、体重フィールド2346および要介護度フィールド2347には、それぞれ、氏名フィールド2341に登録された氏名を持つ介護対象者Obの、性別、年齢、身長、体重および要介護度それぞれが登録される。
制御処理部22は、中央管理装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、介護施設用行動異常検知システムMSを集中的に管理し、センサ装置SUから前記通信信号で受信した、介護対象者Obの行動を管理し、前記介護対象者Obの行動に基づいて前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定するための回路である。制御処理部22は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、制御部221、行動処理部222、異常判定部223および通知処理部224を機能的に備える。
制御部221は、中央管理装置SVの各部21、23を当該各部21、23の機能に応じてそれぞれ制御し、中央管理装置SVの全体制御を司るものである。
行動処理部222は、前記通信信号に収容された、介護対象者Obの行動を表す情報(データ)、本実施形態では、画像(画像データ)に基づいて前記介護対象者Obの行動を求めるものである。本実施形態では、前記介護対象者Obの行動は、移動速度(歩行速度)であるので、行動処理部222は、前記通信信号に収容された、画像(画像データ)に基づいて前記介護対象者Obの移動速度を求める。
より具体的には、行動処理部222は、まず、前記通信信号に収容された画像(対象画像)から例えば背景差分法によって介護対象者Obの人物の領域(人物領域)を抽出し、この抽出した人物領域の中心位置を介護対象者Obの位置として求める。前記人物領域の中心位置は、例えば、前記人物領域に外接する外接円の中心であり、あるいは、例えば、前記人物領域に外接する外接矩形における対角線の交点等である。次に、行動処理部222は、行動情報記憶部231から、前記通信信号に収容されたセンサIDに対応する行動情報テーブルATを選定(検索)し、この選定した行動情報テーブルATから、前記通信信号に収容された行動時刻(本実施形態では画像生成時刻)に基づいて、前回に求めた介護対象者Obの位置および前回の行動時刻を抽出する。次に、行動処理部222は、これら前回に求めた介護対象者Obの位置および前回の行動時刻、上述のように求めた今回の介護対象者Obの位置、ならびに、前記通信信号に収容された今回の行動時刻から、前記介護対象者Obの移動速度を求める。そして、行動処理部222は、前記選定した行動情報テーブルATに新たなレコードを追加し、この追加したレコードにおける行動時刻フィールド2311、位置フィールド2312および行動(移動速度)フィールド2313それぞれに、前記通信信号に収容された今回の行動時刻、上述のように求めた今回の位置および移動速度それぞれを登録する。これによって前記介護対象者Obの行動が行動情報記憶部231に記憶される。
なお、前記センサとしての前記カメラに代え、前記距離画像生成装置(距離画像センサ)が用いられる場合には、例えば、距離画像上での人物を表す人物パターンが予め用意され、パターンマッチングによって、介護対象者Obの人物領域が求められる。また、前記センサとしての前記カメラに代え、前記サーモグラフィー装置が用いられる場合には、背景温度の熱分布画像(温度分布画像)が用意され、背景差分法によって、介護対象者Obの人物領域が求められる。また、人物認識用に機械学習した学習モデルが用意され、この学習モデルを用いることによって介護対象者Obの人物領域が求められても良い。
異常判定部223は、過去に通信IF部21で取得され記憶部23に記憶された介護対象者Obにおける時系列な複数の行動と、直近に通信IF部21で取得され記憶部23に記憶された前記介護対象者Obにおける時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定するものである。より具体的には、異常判定部223は、過去の時点から第1判定期間内に通信IF部21で取得され行動情報記憶部231に記憶された介護対象者Obにおける時系列な複数の行動と、直近の時点から第2判定期間内に通信IF部21で取得され行動情報記憶部231に記憶された前記介護対象者Obにおける時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する。前記過去の時点は、例えば、現在時点から、1カ月前の時点、3カ月前の時点、半年前の時点および1年前の時点等、適宜に予め設定される。前記直近の時点は、現在の時点である。さらに、より具体的には、本実施形態では、異常判定部223は、前記過去における前記時系列な複数の行動を統計処理することによって得られた第1値と、前記直近における前記時系列な複数の行動を前記統計処理することによって得られた第2値との差分値と所定の閾値と比較することによって、前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する。前記統計処理は、例えば、平均値を求める処理であって良く、あるいは、例えば最頻値を求める処理であって良く、あるいは、例えば分散値を求める処理であって良く、あるいは、例えば標準偏差を求める処理であって良く、あるいは、例えば歪度を求める処理であって良く、あるいは、例えば尖度を求める処理であって良い。本実施形態では、前記統計処理は、例えば、平均値を求める処理であり、異常判定部223は、前記過去における前記時系列な複数の移動速度に対する第1平均値を前記第1値として求め、前記直近における前記時系列な複数の移動速度に対する第2平均値を前記第2値として求め、これら第1平均値と第2平均値との差分値を求め、この求めた差分値と所定の閾値とを比較することによって、前記介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する。
より詳しくは、異常判定部223は、まず、介護者情報テーブルRTから、判定すべき介護対象者Obの氏名に対応する年齢、性別および要介護度を抽出し、判定条件情報テーブルDTから、この抽出した年齢、性別および要介護度に対応する閾値、第1判定期間および第2判定期間を抽出する。次に、異常判定部223は、行動情報記憶部231から、判定すべき介護対象者Obの氏名に対応する行動情報テーブルATを選定し、この選定した行動情報テーブルATから、過去の時点から第1判定期間内の移動速度を抽出し、第1平均値を求め、前記選定した行動情報テーブルATから、直近の時点から第2判定期間内の移動速度を抽出し、第2平均値を求め、これら第1および第2平均値の差分値を求める。そして、異常判定部223は、この求めた差分値と前記抽出した閾値と比較することによって、前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する。本実施形態では、介護対象者Obの行動は、移動速度(歩行速度)であるので、異常判定部223は、移動速度の前記第1平均値から、前記第2平均値を減算することによって前記差分値を求められ、この求めた差分値が前記閾値を超えている場合には、前記閾値を超えて移動速度が低下しているので、行動の異常有りと判定し、一方、前記求めた差分値が前記閾値を超えていない場合(前記求めた差分値が前記閾値以下である場合)には、行動の異常無しと判定する。
なお、上述において、前記介護対象者Obの行動は、所定の2地点間(所定の2領域間)の移動(歩行)であり、前記第1および第2値は、それぞれ、前記所定の2地点間(所定の2領域間)の移動速度(歩行速度)の第1および第2平均値であっても良い。前記所定の2地点(所定の2領域)は、例えば寝具およびトイレであり、行動情報記憶部231に記憶されている位置を参照することで、寝具およびトイレ間の移動速度(歩行速度)の平均値が求められる。また例えば、前記所定の2地点(所定の2領域)は、例えば寝具および洗面施設であり、行動情報記憶部231に記憶されている位置を参照することで、寝具および洗面施設間の移動速度(歩行速度)の平均値が求められる。前記移動速度(歩行速度)が比較的多発する特定の2地点間(領域間)での速度に特定されることで、過去の移動速度と直近の移動速度との比較がより適切となり、より適切に行動の異常の有無が検知できる。
通知処理部224は、異常判定部223で判定された判定結果を外部に通知するものである。より具体的には、本実施形態では、例えば、通知処理部224は、前記判定すべき介護対象者Obの氏名、および、異常判定部223で判定された判定結果を収容した通信信号を端末装置SP、TA宛に同報通信で送信する。あるいは、センサ装置SU(センサID、介護対象者Ob)と通知先の端末装置SP、TA(端末ID)とが予め対応付けられ、通知処理部224は、異常判定部223で判定された介護対象者Obの判定結果を収容した通信信号を、前記介護対象者Obの居室RMに配設されたセンサ装置SUに対応付けられた通知先の端末装置SP、TA宛に送信する。前記端末IDは、端末装置SP、TAを識別し前記端末装置SP、TAを特定するための識別子である。
そして、本実施形態では、通知処理部224は、異常判定部223で行動の異常有りと判定された場合に、アドバイス情報記憶部233に記憶されたアドバイスを通知する。より具体的には、本実施形態では、例えば、通知処理部224は、異常判定部223で判定された判定結果を収容した前記通信信号に、アドバイスをさらに収容する。より詳しくは、通知処理部224は、異常判定部223で行動の異常の有無を判定された介護対象者Obの年齢、性別および要介護度に対応するアドバイスを、アドバイス情報テーブルAdTから抽出し、この抽出したアドバイスを、異常判定部223で判定された判定結果を収容した前記通信信号にさらに収容する。
なお、中央管理装置SVは、図2に破線で示すように、必要に応じて、さらに、制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力する入力部24、入力部24で入力された各種コマンドや各種データ、ならびに、介護対象者Obの行動、判定結果およびアドバイス等を出力する出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うインターフェース部(IF部)26等を備えても良い。また、上述では、行動情報記憶部231、判定条件情報記憶部232、アドバイス情報記憶部233および介護者情報記憶部234は、記憶部23に機能的に構成されたが、行動情報記憶部231、判定条件情報記憶部232、アドバイス情報記憶部233および介護者情報記憶部234のうちの一部または全部が、1または複数のデータベースサーバで構成されても良い。例えば、介護施設用行動異常検知システムMSは、行動情報を記憶(記録)して管理する行動情報データベースサーバ、および、介護者情報を記憶(記録)して管理する介護者情報データベースサーバをさらに備えて構成されても良い。
このような中央管理装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、中央管理装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、中央管理装置SVから受信した介護対象者Obの行動、判定結果およびアドバイスを表示したり等することによって、介護施設用行動異常検知システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SPと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、中央管理装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、中央管理装置SVから受信した介護対象者Obの行動、判定結果およびアドバイスを表示したり等するための機器である。このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
なお、このような端末装置SP、TAや、中央管理装置SVが入力部24をさらに備える場合に当該入力部24から、前記過去の時点、前記直近の時点、前記第1判定期間、前記第2判定期間および統計処理の方法を指定(設定)できるように、介護施設用行動異常検知システムMSおよび中央管理装置SVが構成されても良い。
次に、本実施形態の動作について説明する。図7は、前記中央管理装置における、行動異常判定に関する動作を示すフローチャートである。
上記構成の介護施設用行動異常検知システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。中央管理装置SVでは、その制御処理プログラムの実行によって、制御処理部22には、制御部2211、行動処理部222、異常判定部223および通知処理部224が機能的に構成される。
センサ装置SUは、その稼働を始めると、所定の時間間隔で撮像対象の画像(対象画像)を生成し、この生成した対象画像、行動時刻の一例としての画像生成時刻および自機のセンサIDを収容した通信信号を中央管理装置SV宛に生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して中央管理装置SVへ送信する。中央管理装置SVは、この通信信号を受信すると、行動処理部222によって、介護対象者Obの行動を求め、この求めた介護対象者Obの行動を行動情報記憶部231に記憶する。
より具体的には、行動処理部222は、まず、前記通信信号に収容された対象画像から例えば背景差分法によって介護対象者Obの人物の領域(人物領域)を抽出し、この抽出した人物領域の中心位置を介護対象者Obの位置として求める。次に、行動処理部222は、行動情報記憶部231から、前記通信信号に収容されたセンサIDに対応する行動情報テーブルATを選定(検索)し、この選定した行動情報テーブルATから、前記通信信号に収容された行動時刻に基づいて、前回に求めた介護対象者Obの位置および前回の行動時刻を抽出する。次に、行動処理部222は、これら前回に求めた介護対象者Obの位置および前回の行動時刻、上述のように求めた今回の介護対象者Obの位置、ならびに、前記通信信号に収容された今回の行動時刻から、前記介護対象者Obの移動速度を求める。そして、行動処理部222は、前記選定した行動情報テーブルATに新たなレコードを追加し、この追加したレコードにおける行動時刻フィールド2311、位置フィールド2312および行動(移動速度)フィールド2313それぞれに、前記通信信号に収容された今回の行動時刻、上述のように求めた今回の位置および移動速度それぞれを登録する。これによって前記介護対象者Obの行動(移動速度)が行動情報記憶部231に記憶される。
一方、中央管理装置SVは、次の各処理を実行することによって、介護対象者Obにおける行動異常判定に関する動作を実施する。この介護対象者Obにおける行動異常判定に関する動作は、例えば、端末装置SP、TAから実行開始指示を受け付けることによって、あるいは、所定の時間間隔ごとに、あるいは、介護対象者Obの行動を収容した前記通信信号を受信するごとに、実施される。前記介護対象者Obにおける行動異常判定に関する動作は、例えば、全ての介護対象者Obについて、あるいは、端末装置SP、TAから介護対象者Obの指定を受け付けることによって、あるいは、前記通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設された居室RMの介護対象者Obについて、実施される。
図6において、まず、中央管理装置SVは、制御処理部22の異常判定部223によって第1判定期間、第2判定期間および閾値を取得する(S11)。より具体的には、異常判定部223は、まず、介護者情報記憶部234に記憶されている介護者情報テーブルRTから、判定すべき介護対象者Obの氏名をその氏名フィールド2341に登録するレコードを選定(検索)し、この選定したレコードにおける性別フィールド2343、年齢フィールド2344および要介護度フィールド2347それぞれに登録されている性別、年齢および要介護度それぞれを抽出する。そして、異常判定部223は、判定条件情報記憶部232に記憶されている判定条件情報テーブルDTから、これら抽出した性別、年齢および要介護度それぞれをその性別フィールド2321、年齢フィールド2322および要介護度フィールド2323それぞれに登録するレコードを選定(検索)し、この選定したレコードにおける閾値フィールド2324、第1判定期間フィールド2325および第2判定期間フィールド2326それぞれに登録されている閾値、第1判定期間および第2判定期間を抽出する。
次に、中央管理装置SVは、異常判定部223によって、過去の行動データを統計処理する(S12)。より具体的には、異常判定部223は、まず、行動情報記憶部231から、前記判定すべき介護対象者Obの氏名に対応する行動情報テーブルATを選定(検索)する。次に、異常判定部223は、この選定した行動情報テーブルATから、過去の時点から、前記処理S11で取得した第1判定期間内の移動速度を抽出する。そして、異常判定部223は、この抽出した移動速度を平均して第1平均値を求める。
次に、中央管理装置SVは、異常判定部223によって、直近の行動データを統計処理する(S13)。より具体的には、異常判定部223は、まず、前記処理S12で選定した行動情報テーブルATから、過去の時点から、前記処理S11で取得した第2判定期間内の移動速度を抽出する。そして、異常判定部223は、この抽出した移動速度を平均して第2平均値を求める。
次に、中央管理装置SVは、異常判定部223によって、これら第1および第2平均値間の差分値を求める(S14)。より具体的には、異常判定部223は、第1平均値から、第2平均値を減算することによって、前記差分値を求める。
次に、中央管理装置SVは、異常判定部223によって、前記判定すべき介護対象者Obにおける行動の異常の有無を判定する(S15)。より具体的には、異常判定部223は、前記処理S14で求めた差分値と前記処理S11で取得した閾値とを比較することによって、前記判定すべき介護対象者Obにおける行動の異常の有無を判定する。この判定の結果、前記処理S14で求めた差分値が前記処理S11で取得した閾値を超えている場合には、前記閾値を超えて移動速度が低下しているので、行動の異常有りと判定し(Yes)、異常判定部223は、処理S16および処理S17の各処理を順次に実行し、本処理を終了する。一方、前記判定の結果、前記処理S14で求めた差分値が前記処理S11で取得した閾値を超えていない場合(前記処理S14で求めた差分値が前記処理S11で取得した閾値以下である場合)には、行動の異常無しと判定し(No)、異常判定部223は、本処理を終了する。
処理S16では、中央管理装置SVは、通知処理部224によって、アドバイスを取得する。より具体的には、通知処理部224は、アドバイス情報記憶部233に記憶されているアドバイス情報テーブルAdTから、前記処理S11で抽出した性別、年齢および要介護度それぞれをその性別フィールド2331、年齢フィールド2332および要介護度フィールド2333それぞれに登録するレコードを選定(検索)し、この選定したレコードにおけるアドバイスフィールド2334に登録されているアドバイスを抽出する。
そして、処理S16に続く処理S17では、中央管理装置SVは、通知処理部224によって、判定結果を外部に通知(報知)する。より具体的には、通知処理部224は、前記判定すべき介護対象者Obの氏名、前記処理S15で判定された判定結果(行動の異常有り)、および、前記処理S16で抽出されたアドバイスを収容する通信信号を、端末装置SP、TA宛に同報通信で、あるいは、前記介護対象者Obの居室RMに配設されたセンサ装置SUに対応付けられた通知先の端末装置SP、TA宛に、送信する。
端末装置SP、TAは、この通信信号を受信すると、介護対象者Obの氏名、判定結果(行動の異常有り)、および、アドバイスを表示する、これによって判定結果が報知され、前記判定結果は、ユーザに認識される。
なお、上述では、行動の異常有りのみ、端末装置SP、TAに通知されたが、行動の異常無しも端末装置SP、TAに通知されても良い。この場合では、前記処理S15の判定結果が行動の異常無しの場合(No)に、前記処理S17が実行される。この処理S17では、前記通信信号には、前記判定すべき介護対象者Obの氏名、および、前記処理S15で判定された判定結果(行動の異常無し)が収容される。
以上説明したように、本実施形態における介護施設用行動異常検知システムMS、中央管理装置SVに含まれる介護施設用行動異常検知装置、および、これに実装された介護施設用行動異常検知方法は、過去に取得された時系列な複数の行動(本実施形態では移動速度(歩行速度))と、直近に取得された時系列な複数の行動とに基づいて、介護対象者Obの行動における異常の有無を判定する。したがって、前記介護施設用行動異常検知システムMS、介護施設用行動異常検知装置(中央管理装置SV)および介護施設用行動異常検知方法は、当日の突発的な行動によって検知するのではなく、日々の行動から、微小な日々の行動変化の検知が可能となり、認知症の発症が疑われる行動の異常をより早期に検知できる。このため、認知症のより早い段階で、その対策を講じることが可能となる。
前記介護施設用行動異常検知システムMS、介護施設用行動異常検知装置(中央管理装置SV)および介護施設用行動異常検知方法は、判定条件情報記憶部232を備えるので、第1および第2判定期間それぞれを適宜に設定可能となる。
前記介護施設用行動異常検知システムMS、介護施設用行動異常検知装置(中央管理装置SV)および介護施設用行動異常検知方法は、前記時系列な複数の行動を統計処理するので、前記時系列な複数の行動に含まれる特異なデータ(データとして正しくないノイズデータ)を除去でき、前記時系列な複数の行動から表される統計的な特徴量で介護対象者Obの行動における異常の有無を判定できる。したがって、前記介護施設用行動異常検知システムMS、介護施設用行動異常検知装置(中央管理装置SV)および介護施設用行動異常検知方法は、介護対象者Obの行動における異常の有無をより適切に判定できる。
前記介護施設用行動異常検知システムMS、介護施設用行動異常検知装置(中央管理装置SV)および介護施設用行動異常検知方法は、アドバイス情報記憶部233を備えるので、異常判定部223で行動の異常有りと判定された場合に、例えば介護者等のユーザにアドバイスを提供できる。
なお、上述の実施形態では、介護対象者Obの行動は、移動速度(歩行速度)であるが、これに限定されるものではなく、認知症の発症の発見に関わる他の行動であって良い。例えば、介護対象者Obの行動は、寝返りや常道的な行動や夜間徘徊(ふらつき)等であっても良い。
介護対象者Obの行動が寝返りである場合、前記移動速度(歩行速度)に代え、寝返り回数が求められる。寝返り回数は、例えば、次の各処理の実行によって求められる。まず、寝具の所在領域、右向きの横臥姿勢を表す右向き横臥姿勢パターンおよび左向きの横臥姿勢を表す左向き横臥姿勢パターンが予め用意される。そして、画像から、前記横臥姿勢パターンおよび前記左向き横臥姿勢パターンを用いたパターンマッチングによって、介護対象者Obにおける横臥姿勢の向き(人物領域の向き)が判定され、就寝の開始時点から終了時点までの間に、横臥姿勢の向きが変化するたびに、寝返り回数が1ずつカウントアップされる。就寝の開始時点は、例えば、寝具の所在領域内に介護対象者Ob(人物領域)が横臥姿勢になった入床の時点であり、就寝の終了時点は、寝具の所在領域内に介護対象者Obが座位姿勢になった起床の時点、あるいは、寝具の所在領域外に介護対象者Obが立位姿勢で出た離床の時点である。寝具の所在領域内における介護対象者Obの横臥姿勢、寝具の所在領域内における介護対象者Obの座位姿勢、および、寝具の所在領域外における介護対象者Obの立位姿勢は、それぞれ、画像での介護対象者Obの頭部の大きさによって判定される。介護対象者Obの上方から撮像した画像では、頭部の大きさは、立位姿勢、座位姿勢および横臥姿勢の順で小さくなるので、各判定閾値を予め用意することで、これら各姿勢は、判別できる。そして、過去の時点から第1判定期間内における寝返りの回数から第1平均値が求められ、直近の時点から第2判定期間内における寝返りの回数から第2平均値が求められ、この第1平均値から第2平均値を減算することによって差分値が求められ、この求められた差分値と閾値とが比較される。この比較の結果、前記差分値が前記閾値を超えていない場合には、行動の異常無しと判定され、一方、前記差分値が前記閾値を超えている場合には、行動の異常有りと判定され、所定のアドバイスと共にその判定結果が通知(報知)される。前記所定のアドバイスは、例えば、「寝返りの減少が見られます。股関節の可動域が低下している可能性がありますので、関節可動域訓練を開始してください。」等である。
また、前記常道的な行動とは、例えば、タンスの前で、服を畳んで仕舞う行動を繰り返す等の、無意味な同じような行動を繰り返すことである。介護対象者Obの行動がこのような常道的な行動である場合、前記移動速度(歩行速度)に代え、例えばタンスの前における所定の領域等の、特定の領域(場所)に滞在する時間長(常道的な行動を継続している時間長)が求められる。より具体的には、前記特定の領域(例えばタンス前の領域)が予め記憶され、画像から、前記特定の領域内に介護対象者Ob(人物領域)が入った時点から出る時点までの時間長が求められる。なお、前記特定の領域内で介護対象者Ob(人物領域)が座位姿勢になったか否かも判定され、前記特定の領域内で介護対象者Obが座位姿勢になっている時間長(服を畳んで仕舞う行動を繰り返していると推定される時間長)が求められても良い。そして、過去の時点から第1判定期間内における前記時間長から第1平均値が求められ、直近の時点から第2判定期間内における前記時間長から第2平均値が求められ、この第1平均値から第2平均値を減算することによって差分値が求められ、この求められた差分値と閾値とが比較される。この比較の結果、前記差分値が前記閾値を超えていない場合には、行動の異常無しと判定され、一方、前記差分値が前記閾値を超えている場合には、行動の異常有りと判定され、所定のアドバイスと共にその判定結果が通知(報知)される。前記所定のアドバイスは、例えば、「常道的な行動が見られます。認知症の診断受診をお勧めします。」等である。
介護対象者Obの行動が夜間徘徊(ふらつき)である場合、前記移動速度(歩行速度)に代え、夜間徘徊の回数あるいは夜間徘徊の時間長が求められる。より具体的には、寝具の所在領域が予め記憶され、夜間時間帯(例えば22時から翌4時までの時間帯等)において、画像から、前記寝具の所在領域内から前記寝具の所在領域外に出て前記寝具の所在領域外に介護対象者Ob(人物領域)が予め設定された所定時間以上居る回数が、夜間徘徊の回数として計数される。あるいは、夜間時間帯において、画像から、居室RMから外に出て介護対象者Ob(人物領域)が予め設定された所定時間以上不在の回数が、夜間徘徊の回数として計数される。あるいは、寝具の所在領域が予め記憶され、夜間時間帯(例えば22時から翌4時までの時間帯等)において、画像から、前記寝具の所在領域内から前記寝具の所在領域外に出て前記寝具の所在領域外に介護対象者Ob(人物領域)が予め設定された所定時間以上居る場合の時間長が、夜間徘徊の時間長として求められる。あるいは、夜間時間帯において、画像から、居室RMから外に出て介護対象者Ob(人物領域)が予め設定された所定時間以上不在の時間長が、夜間徘徊の時間長として求められる。そして、過去の時点から第1判定期間内における前記夜間徘徊の回数あるいは夜間徘徊の時間長から第1平均値が求められ、直近の時点から第2判定期間内における前記夜間徘徊の回数あるいは夜間徘徊の時間長から第2平均値が求められ、この第1平均値から第2平均値を減算することによって差分値が求められ、この求められた差分値と閾値とが比較される。この比較の結果、前記差分値が前記閾値を超えていない場合には、行動の異常無しと判定され、一方、前記差分値が前記閾値を超えている場合には、行動の異常有りと判定され、所定のアドバイスと共にその判定結果が通知(報知)される。前記所定のアドバイスは、例えば、「夜間徘徊が見られます。認知症の診断受診をお勧めします。」等である。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる介護施設用行動異常検知装置は、介護対象者の行動を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記介護対象者の行動を取得時刻と対応付けて記憶する行動情報記憶部と、過去に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する異常判定部と、前記異常判定部で判定された判定結果を外部に通知する通知処理部とを備える。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記取得部は、例えばセンサ装置等の外部機器から、前記介護対象者の行動を取得するインターフェース部を備える。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記取得部は、外部機器から、前記介護対象者の行動を表す情報(データ)を収容する通信信号を受信する通信インターフェース部と、前記通信信号に収容された前記情報に基づいて前記介護対象者の行動を求める行動処理部とを備える。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記取得部は、前記介護対象者の行動を取得するセンサを備える。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記取得部は、前記介護対象者の行動を取得するセンサとしてのカメラ、距離画像生成装置およびサーモグラフィー装置のうちのいずれかと、前記いずれかの装置の出力に基づいて前記介護対象者の行動を求める行動処理部とを備える。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記介護対象者の行動は、所定の2地点間(所定の2領域間)の移動(歩行)である。
このような介護施設用行動異常検知装置は、過去に取得された時系列な複数の行動と、直近に取得された時系列な複数の行動とに基づいて、介護対象者の行動における異常の有無を判定する。したがって、上記介護施設用行動異常検知装置は、日々の行動から、微小な日々の行動変化の検知が可能となり、認知症の発症が疑われる行動の異常を検知できる。
他の一態様では、上述の介護施設用行動異常検知装置において、所定の第1および第2判定期間を記憶する判定期間情報記憶部をさらに備え、前記異常判定部は、過去の時点から前記第1判定期間内に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近の時点から前記第2判定期間内に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する。
このような介護施設用行動異常検知装置は、判定期間情報記憶部を備えるので、前記第1および第2判定期間それぞれを適宜に設定可能となる。例えば、前記第2判定期間を前記第1判定期間と異なる期間とすることで、連続的に変化する行動をより明確に判定することがきる。特に、認知症における行動変化は、重症化に伴い急激に変化し易くなるという観点から、前記第1判定期間は、前記第2判定期間より、長いことが好ましい。
他の一態様では、これら上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記異常判定部は、前記過去における前記時系列な複数の行動を統計処理することによって得られた第1値と、前記直近における前記時系列な複数の行動を前記統計処理することによって得られた第2値との差分値と所定の閾値と比較することによって、前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する。好ましくは、上述の介護施設用行動異常検知装置において、前記介護対象者の行動は、所定の2地点間(所定の2領域間)の移動(歩行)であり、前記第1および第2値は、それぞれ、前記所定の2地点間(所定の2領域間)の移動速度(歩行速度)の平均値である。
このような介護施設用行動異常検知装置は、前記時系列な複数の行動を統計処理するので、前記時系列な複数の行動に含まれる特異なデータ(データとして正しくないノイズデータ)を除去でき、例えば平均値や標準偏差等の、前記時系列な複数の行動から表される統計的な特徴量で前記介護対象者の行動における異常の有無を判定できる。したがって、上記介護施設用行動異常検知装置は、前記介護対象者の行動における異常の有無をより適切に判定できる。
他の一態様では、これら上述の介護施設用行動異常検知装置において、行動の異常有りの場合に提示されるアドバイスを記憶するアドバイス情報記憶部をさらに備え、前記通知処理部は、前記異常判定部で行動の異常有りと判定された場合に、前記アドバイス情報記憶部に記憶されたアドバイスを通知する。
このような介護施設用行動異常検知装置は、アドバイス情報記憶部をさらに備えるので、前記異常判定部で行動の異常有りと判定された場合に、例えば介護者等のユーザにアドバイスを提供できる。
他の一態様にかかる介護施設用行動異常検知方法は、介護対象者の行動を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した前記介護対象者の行動を取得時刻と対応付けて行動情報記憶部に記憶する行動情報記憶工程と、過去に前記取得工程で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に前記取得工程で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する異常判定工程と、前記異常判定工程で判定された判定結果を外部に通知する通知処理工程とを備える。
このような介護施設用行動異常検知方法は、過去に取得された時系列な複数の行動と、直近に取得された時系列な複数の行動とに基づいて、介護対象者の行動における異常の有無を判定する。したがって、上記介護施設用行動異常検知方法は、日々の行動から、微小な日々の行動変化の検知が可能となり、認知症の発症が疑われる行動の異常を検知できる。
他の一態様にかかる介護施設用行動異常検知システムは、介護対象者の行動を取得するセンサ装置と、前記センサ装置と通信可能に接続され前記介護対象者の行動を管理し、前記介護対象者の行動に基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する中央管理装置と、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置で判定された判定結果を出力する端末装置とを備える介護施設用行動異常検知システムであって、前記中央管理装置は、これら上述のいずれかの介護施設用行動異常装置を含む。
このような介護施設用行動異常検知システムは、これら上述のいずれかの介護施設用行動異常装置を含むので、日々の行動から、認知症の発症が疑われる行動の異常を検知できる。
他の一態様では、上述の介護施設用行動異常検知システムにおいて、前記センサ装置は、前記介護対象者に非接触で前記介護対象者の行動を取得するセンサを備える。
このような介護施設用行動異常検知システムは、センサ装置が非接触で介護対象者の行動を取得するので、前記介護対象者を拘束することなく、前記介護対象者の行動を取得できる。
この出願は、2017年12月25日に出願された日本国特許出願特願2017−247394を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明の実施形態が詳細に図示され、かつ、説明されたが、それは単なる図例及び実例であって限定ではない。本発明の範囲は、添付されたクレームの文言によって解釈されるべきである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明によれば、介護対象者における行動の異常を検知する介護施設用行動異常検知装置、介護施設用行動異常検知方法および介護施設用行動異常検知システムが提供できる。

Claims (7)

  1. 介護対象者の行動を取得する取得部と、
    前記取得部で取得した前記介護対象者の行動を取得時刻と対応付けて記憶する行動情報記憶部と、
    過去に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する異常判定部と、
    前記異常判定部で判定された判定結果を外部に通知する通知処理部とを備える、
    介護施設用行動異常検知装置。
  2. 所定の第1および第2判定期間を記憶する判定期間情報記憶部をさらに備え、
    前記異常判定部は、過去の時点から前記第1判定期間内に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近の時点から前記第2判定期間内に前記取得部で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する、
    請求項1に記載の介護施設用行動異常検知装置。
  3. 前記異常判定部は、前記過去における前記時系列な複数の行動を統計処理することによって得られた第1値と、前記直近における前記時系列な複数の行動を前記統計処理することによって得られた第2値との差分値と所定の閾値と比較することによって、前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する、
    請求項1または請求項2に記載の介護施設用行動異常検知装置。
  4. 行動の異常有りの場合に提示されるアドバイスを記憶するアドバイス情報記憶部をさらに備え、
    前記通知処理部は、前記異常判定部で行動の異常有りと判定された場合に、前記アドバイス情報記憶部に記憶されたアドバイスを通知する、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の介護施設用行動異常検知装置。
  5. 介護対象者の行動を取得する取得工程と、
    前記取得工程で取得した前記介護対象者の行動を取得時刻と対応付けて行動情報記憶部に記憶する行動情報記憶工程と、
    過去に前記取得工程で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動と、直近に前記取得工程で取得され前記行動情報記憶部に記憶された前記介護対象者における時系列な複数の行動とに基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する異常判定工程と、
    前記異常判定工程で判定された判定結果を外部に通知する通知処理工程とを備える、
    介護施設用行動異常検知方法。
  6. 介護対象者の行動を取得するセンサ装置と、前記センサ装置と通信可能に接続され前記介護対象者の行動を管理し、前記介護対象者の行動に基づいて前記介護対象者の行動における異常の有無を判定する中央管理装置と、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置で判定された判定結果を出力する端末装置とを備える介護施設用行動異常検知システムであって、
    前記中央管理装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の介護施設用行動異常装置を含む、
    介護施設用行動異常検知システム。
  7. 前記センサ装置は、前記介護対象者に非接触で前記介護対象者の行動を取得するセンサを備える、
    請求項6に記載の介護施設用行動異常検知システム。
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