JPWO2019111883A1 - 地盤調査方法と羽根付きコーン - Google Patents

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Abstract

小さな載荷トルクによって地盤内に生じる羽根反力による大きな羽根推進力により、小さな載荷鉛直力でも固くて深い地盤へ貫入できるため、軽量かつ小型の施工機械で、高精度かつ迅速に地盤の貫入抵抗を連続して求めることができる低コストの地盤調査方法と羽根付きコーンを提供する。貫入方向に向けて縮径するコーン部2と、前記コーン部2の外周面2aに設けられ先端4に向かって幅が狭くなる螺旋羽根部3とを有する羽根付きコーン1と、前記羽根付きコーン1を下端5に取り付けるロッド7とを備え、前記ロッド7の上部6に与える載荷トルクと載荷鉛直力により前記羽根付きコーン1を調査対象地盤9に貫入させ、前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて、又は前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーン1の1回転あたりの貫入量に基づいて、前記調査対象地盤9の貫入抵抗を評価する。

Description

この発明は、回転貫入に要するトルクを用いた地盤調査方法と、同地盤調査方法の実施に好適な羽根付きコーンの技術分野に属する。
従来、地盤調査方法として、図6に概要を示した(A)標準貫入試験や(B)コーン貫入試験、(C)スウェーデン式サウンディングがある。その他、(D)ロータリーサウンディングが周知であるほか、(E)回転貫入杭のトルクを用いて支持層確認をするもの等がある。
また、(F)特許第3798281号にかかる特許文献1には、「先端部に掘削羽根を備えたロッドを地盤に回転圧入するときの、回転負荷およびロッドの先端深度を連続的に測定するようにしてなる地盤調査方法において、ロッド頭部で圧入時の回転負荷を測定し、かつ逆回転して引き抜くときの回転負荷を測定することにより、ロッド軸部に作用する回転負荷を分離し、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出することを特徴とする地盤調査方法」が開示されている(同特許文献1の請求項1参照)。
特許第3798281号公報
前記(A)の標準貫入試験は、ボーリングする費用と時間がかかることに加えて、標準貫入試験を行うに当たり先端器具を取り換える必要があるため時間とコストがかかる。動的貫入試験であるため大型の施工機械は必要としないが、N値がハンマーの落下回数として1mごとにしか求められず、連続的な値ではない。また動的貫入抵抗はバラツキが大きいという問題もある。
(B)のコーン貫入試験は、静的な鉛直荷重のみによる貫入試験のため、力学的に明快な値が求められるが、大きな押し込み力が必要で深くて固い地盤の調査は不可能である。ロッドの周面摩擦が大きいため深い地盤調査も難しい。
(C)のスウェーデン式サウンディングは、コーン部に鉛直力と載荷トルクを用い、柔らかい表層地盤の調査に適するが、大きな推進力を有さず、深くて固い地盤の調査は不可能である。また貫入抵抗が回転回数などとして0.25mごとにしか求められず、連続的な値ではない。
(D)のロータリーサウンディングは、載荷鉛直力と載荷トルクを用いるが、載荷鉛直力をかけた「削り貫入」であり、推進力は有さない。しかも先端形状が単純でないため、載荷鉛直力とトルクから、コーン貫入抵抗やN値などを評価する手段がない。しかも、コストが高く普及していない。
(E)の回転貫入杭のトルクを用いて支持層確認をするものは、地盤調査に用いるとコストが高い。しかも先端形状が単純でないため、載荷鉛直力と載荷トルクから、コーン貫入抵抗、N値など評価する手段がない。
(F)の特許文献1にかかる地盤調査方法は、貫入トルクと逆回転による引き上げトルクの差がポイントである。先端部の貫入抵抗力が大きいため、大きな載荷トルクを必要とし、施工機械が大きくなる。そのためコストが高くなり、使用できる場所が限られるといった問題点がある。
本発明の目的は、羽根付きコーンを用いることで、小さな載荷トルクによって地盤(調査対象地盤)内に生じる羽根反力による大きな羽根推進力により、小さな載荷鉛直力でも固くて深い地盤へ貫入できるため、軽量かつ小型の施工機械で、高精度かつ迅速に地盤の貫入抵抗を連続して求めることができる低コストの地盤調査方法と羽根付きコーンを提供することにある。
また、本発明の次の目的は、前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて、又は前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量に基づいて、コーン貫入抵抗、N値を容易に評価することを可能とする地盤調査方法と羽根付きコーンを提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る地盤調査方法は、貫入方向に向けて縮径するコーン部2と、前記コーン部2の外周面2aに設けられ先端4に向かって幅が狭くなる螺旋羽根部3とを有する羽根付きコーン1と、前記羽根付きコーン1を下端5に取り付けるロッド7とを備え、前記ロッド7の上部6に与える載荷トルクと載荷鉛直力により前記羽根付きコーン1を調査対象地盤9に貫入させ、前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて、又は前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーン1の1回転あたりの貫入量に基づいて、前記調査対象地盤9の貫入抵抗を評価することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した地盤調査方法において、
前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて前記調査対象地盤9の貫入抵抗を評価する場合、
コーン貫入抵抗と標準貫入試験N値(以下N値と略す。)を下式によって評価することを特徴とする。
コーン貫入抵抗(q)=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αA
N値=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αβA
=sinθ+μcosθ、C=cosθ−μsinθ、C=sinω+μcosω
羽根付きコーンに作用する作用トルク
羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
’羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径
η 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r’)と羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r’)の比
μ 地盤と羽根の摩擦係数
ω コーン先端の中心軸からの角度
θ 羽根の等価傾斜角
Ae 羽根付きコーンの等価貫入断面積
α qとRp(鉛直貫入抵抗)の関係から決まる係数
β qとN値の関係から決まる係数
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した地盤調査方法において、
前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーン1の1回転あたりの貫入量に基づいて前記調査対象地盤9の貫入抵抗を評価する場合、
前記羽根付きコーンの1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)と等しいか小さいとき、
前記作用トルクと前記作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量から、コーン貫入抵抗とN値を下式によって評価することを特徴とする。
コーン貫入抵抗(q)=(2πTb+Lbs+2πμrw’Lb/(C2cosθ))/(s+2πμre'/C3+ 2πμrw’/(C2cosθ))/(αAe
N値=(2πTb+Lbs+2πμrw’Lb/C2cosθ)/(s+2πμre'/C3+2πμrw’/(C2cosθ))/(αβAe
C2=cosθ-μsinθ、C3=sinω+μcosω
Tb 羽根付きコーンに作用する作用トルク
Lb 羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
s 1回転当たりの鉛直貫入量
’ 羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径
e’ 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径
μ 地盤と羽根の摩擦係数
ω コーン先端の中心軸からの角度
θ 羽根の等価傾斜角
Ae 羽根付きコーンの等価貫入断面積
α qとRp(鉛直貫入抵抗)の関係から決まる係数
β qとN値の関係から決まる係数
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載した地盤調査方法において、
前記羽根付きコーン1に作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーン1の1回転あたりの貫入量に基づいて前記調査対象地盤9の貫入抵抗を評価する場合、
前記羽根付きコーンの1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)より大きいとき、
前記作用トルクと前記作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量から、コーン貫入抵抗とN値を下式によって評価することを特徴とする。
コーン貫入抵抗(q)=(2πTb + Lbs)/(s+2πμre' /C3)/(αAe
N値=(2πTb + Lbs)/(s+2πμre'/C3)/(αβAe
C3=sinω+μcosω
Tb 羽根付きコーンに作用する作用トルク
Lb 羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
s 1回転当たりの鉛直貫入量
e’ 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径
μ 地盤と羽根の摩擦係数
ω コーン先端の中心軸からの角度
Ae 羽根付きコーンの等価貫入断面積
α qとRp(鉛直貫入抵抗力)の関係から決まる係数
β qとN値の関係から決まる係数
請求項5に記載した発明に係る羽根付きコーン1は、請求項1〜4のいずれかに記載した地盤調査方法に用いられる前記羽根付きコーンであって、先端4に向けて縮径するコーン部2と、前記コーン部2の外周面2aに設けられ先端4に向かって幅が狭くなる螺旋羽根部3とから構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項5に記載した羽根付きコーン1において、前記羽根付きコーンの羽根ピッチが、コーン最外径の0.5〜1.5倍であることを特徴とする。
本発明にかかる地盤調査方法は、先端に向かって外径が小さくなる先端コーンに先端に向かって幅が狭くなる螺旋羽根を設けた羽根付きコーンを用いるので、先端部の貫入抵抗が小さい。そのため小さな載荷トルクと載荷鉛直力で、羽根付きコーンを地盤に貫入することができる。また本形状は貫入性が良いため一回転当たり羽根ピッチ以上貫入するため、羽根付きコーンに作用する力と抵抗力のつり合いが明快となり、後述する評価式によって精度の良い地盤抵抗力(強度)を予測することが可能となる。また、先端に大きな羽根推進力があるために傾斜せずに鉛直に、深くて固い地盤への貫入が可能となる。よって、大きな押し込み力を必要としないだけでなく、直進性が高く先端位置の精度が高い貫入が可能となる。
回転によってロッド周面の地盤の強度が低下するため、ロッドに働く周面摩擦力が非常に小さくなり、効率よく載荷トルクと載荷鉛直力をロッド下端に伝達できる。したがってロッド上部の「載荷トルクと載荷鉛直力」とロッド下端の羽根付きコーンに作用する「作用トルクと作用鉛直力」の差が小さく、精度の高い先端地盤の貫入抵抗の評価が可能となる。その結果、請求項2、3、又は4記載の地盤調査方法は作用トルクと作用鉛直力を実務で用いられているコーン貫入抵抗値やN値に精度良く換算できる。
また、本調査方法はN値のような1m毎の離散的データではなく、貫入抵抗に関する連続的なデータが取得できる。
請求項6記載の羽根付きコーンは羽根ピッチがコーン最外径の0.5〜1.5倍(特には0.5〜1.0倍)のときに最小のトルクになる最適形状が実現される。その結果サイズと能力が小さい施工機械で調査できるためコストダウンを図ることができると共に、狭隘な道路や敷地における地盤調査も可能となる。
また削孔せず調査ができること及び回転数を速くすることによりさらに迅速な調査ができることは大幅な調査工期の短縮を可能とする。
本発明の地盤調査方法の典型的な施工法を示した説明図である。 本発明の地盤調査で生じる力とトルクの説明図である。 本発明の地盤調査方法に用いる羽根付きコーンの先端形状とそれに作用する応力度及び等価作用円の説明図である。 等価円錐と等価円柱の関係、及び等価円錐に働く応力度と鉛直貫入抵抗力の関係を示した説明図である。 羽根付きコーンにおける「羽根摩擦抵抗トルクの等価作用円」上の力のつり合いを示した模式図である。 従来の地盤調査方法と本発明との比較表である。 右図は、本地盤調査より求めたqc-深度関係のグラフであり、左図は、従来のコーン貫入試験により求めたqc-深度関係のグラフである。 右図は、本地盤調査より求めたN値-深度関係のグラフであり、左図は、従来の標準貫入試験により求めたN値-深度関係のグラフである。 羽根付きコーンの作用トルクと羽根ピッチ率の関係を示したグラフである。
本発明の地盤調査方法とその地盤調査方法に用いる羽根付きコーンの好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
図4に示した本実施形態の羽根付きコーンは、ロッド7(図1参照)の上部6に載荷トルクと載荷鉛直力を加えることにより、羽根付きコーン1を地盤9に貫入して行う地盤調査方法に用いられる。本実施形態の羽根付きコーンは最大コーン直径Doが40mm、最大羽根径Dwが60mm、全長が208mmで、貫入方向の先端4に向けて縮径するコーン部2と、前記コーン部2の外周面2aに、先端4に向かって幅が狭くなりつつ螺旋する羽根状に形成された螺旋羽根部3からなる構成である。その螺旋羽根部3の最適形状については後述する。なお、前記各寸法は、あくまでも一例に過ぎないことを念のため特記しておく。
前記羽根付きコーン1は、図1に例示したように、ロッド7の下端5に取り付けられ、前記ロッド7の上端6に施工機械8(の駆動装置)を作動させて載荷トルクと載荷鉛直力を加えることにより地盤9に回転貫入される。そのときの載荷トルクと載荷鉛直力の値に基づいて地盤9の貫入抵抗を評価することができる。
本調査方法において、ロッド7の上部に、「載荷トルク」と「載荷鉛直力」を与えたとき、羽根付きコーン1に、「作用トルク」、「作用鉛直力」が働く。ロッド7の周面摩擦の影響(「ロッド周面摩擦トルク」と「ロッド周面摩擦抵抗力」)が無視できる場合は、前記載荷トルクと載荷鉛直力が作用トルクと作用鉛直力である。
一方、ロッド7の周面摩擦の影響が無視できない場合は、載荷トルクと載荷鉛直力からそれぞれロッド7の周面摩擦の影響を差し引いたものが作用トルクと作用鉛直力である。前記作用トルクと作用鉛直力により羽根付きコーン1に生じる力とトルクは、「鉛直貫入抵抗力」、「貫入摩擦抵抗トルク」、「羽根推進力」、及び「羽根摩擦抵抗トルク」の4つである。
載荷方法は貫入量sを羽根ピッチPに等しくなるように制御する変位制御方式と載荷鉛直力を一定に制御する荷重制御方式がある。荷重制御方式の場合、一回転当たりの貫入量は下記の2ケースがある。
(1)s≦Pの場合(羽根推進力がある場合)
硬質地盤などで鉛直貫入抵抗力が作用鉛直力より大きい場合、羽根推進力が発生し、一般的には一回転あたりの貫入量は羽根ピッチと等しくなる。地盤強度が急増する(急に固くなる)場合は一回転当たりの貫入量が羽根ピッチより小さくなる場合がある。
(2)s>Pの場合(羽根推進力がゼロの場合)
軟弱地盤などで鉛直貫入抵抗力が作用鉛直力より小さい場合、羽根推進力がゼロとなり、一回転当たりの貫入量は羽根ピッチより大きくなる。
以下、回転貫入時に羽根付きコーンに作用する「鉛直貫入抵抗力」、「貫入摩擦抵抗トルク」、「羽根推進力」、「羽根摩擦抵抗トルク」及びその力のつり合いについて詳述する。
(1.鉛直貫入抵抗力)
図3に示す羽根付きコーンの鉛直貫入抵抗力Rpはコーン貫入抵抗qcと同じ特性を有する指標であり、地盤の剛性と強度及び排土体積に高い相関がある指標と考えられる。したがって、羽根付きコーンが一回転当たり貫入量sで貫入している場合の「一回転当たりに羽根付きコーンの最大径部の羽根と軸部が排土する総体積Vw」に着目する。Vwは貫入量の違いにより以下の2式で表すことができる。
s≦Pのとき
Vw=t( rw-ro )ls/P+Ao
s>Pのとき
Vw=t( rw-ro )l+Aos+Aw(s-P)
t:羽根厚さ、rw:羽根の最大半径、
ro:羽根の最大内径及びコーン軸部の最大半径、Ao:コーンの最大断面積、
l:羽根コーン軸部1回転当たりの羽根中央部の螺旋長さ(=√(P2+(2π(rw+ro)/2)2)Vwと同じ体積で高さPの円柱を等価円柱と定義し、その断面積を等価貫入断面積Ae、その半径をreとすると、
Ae=Vw/s 、 re=√(Ae/π)
である。
先端コーンと相似で底面の半径がreである円錐を「等価円錐」とし、「等価円錐」の力のつり合いを考える。地盤中の極限平衡状態において円錐周面に作用する垂直応力(面圧)を等分布であると仮定し、その単位面積あたりの垂直応力度をppとする。鉛直貫入抵抗力Rpはppの軸方向成分と円錐周面に働く摩擦応力度μppの軸方向成分の和に等価円錐の周面積Ac(=πre2/sinω)をかけたものであるので、
Rp=pp (sinω+μcosω)Ac
=pp C3Ac (1-1)
C3=sinω+μcosω
μ:摩擦係数、ω:コーン先端の中心軸からの角度
である。
(2.貫入摩擦抵抗トルク)
図3に示すように鉛直貫入に伴う回転により等価円錐の円周方向に摩擦応力度μppが生じる。等価円錐の中心軸よりrの位置の円錐周面の微小幅drの表面積は2πr・dr/sinωであるので、その表面積に作用する摩擦力は2πr・dr/sinω・μppであり、円周方向摩擦抵抗力(摩擦力の合力)Fμpはこれを0からreまで積分した値で
Fμp =∫2πμpp/sinω rdr =πμpp re 2 /sinω=πre 2 /sinωμpp=μppAc
となる。
円周方向の貫入摩擦抵抗トルクTpは2πr・dr/sinω・μppに円錐各位置の半径rをかけた2πr2・dr/sinω・μppを0からreまで積分した値で
Tp=∫2πμpp/sinωr2dr =2/3πμpp re 3 /sinω=2/3 reμppAc
=2/3 re Fμp=re’Fμp
となる。
トルクに変換するために摩擦力の合力Fμpが作用する円を等価作用円、その半径を等価作用半径と称す。上記「re’」は等価作用半径であり、断面1次極モーメントを面積で割った値(∫2πr2dr/(πre 2)=2/3 re )でもある。
(2-1)式よりpp = Rp /( C3 Ac) であるので
Fμp=μRp / C3 (2-1)
と表すことができる。
したがって、鉛直貫入抵抗力に伴う周方向の貫入摩擦抵抗トルクTpは、
Tp =Fμpre'=μRp re' / C3 (2-2)
と表すことができる。
(3.羽根推進力)
羽根付きコーンが回転貫入するときにクサビ効果により羽根に作用する力は、図4に示すように、羽根の上面に直角に作用する羽根推進応力度paとその推進応力度によって発生する回転方向の羽根摩擦応力度μpaから成り、それぞれ等分布であると仮定する。
羽根推進力Pは、P =pa(1/cosθ) pAwで近似できる。(pAw:羽根付きコーンの羽根の投影面積の総和)
推進圧力による鉛直方向の分力(羽根推進力)や摩擦力の回転方向の分力を計算するためには羽根の円周に沿った鉛直方向の傾斜角と摩擦力の等価作用半径が必要となる。羽根がn周ある場合の羽根の傾斜角及びその等価作用円はその位置によって異なる。したがって、羽根付きコーンの力のつり合いを考えるとき、以下に示す等価傾斜角と等価作用半径を用いる。
(4.羽根摩擦抵抗トルクとその等価作用半径と等価傾斜角)
羽根推進力による摩擦力のように円周方向に働く力の等価作用半径と等価傾斜角は以下のようにして求めることができる。
羽根がn周ある場合の螺旋羽根の回転角がψである羽根の外径及び内径は、最大外半径をrw羽根コーン軸部の最大半径をroとすると、極座標(r-ψ)を用い下記のようにあらわすことができる。
外半径:r=rwψ/(2nπ)
内半径:r=roψ/(2nπ)
回転角ψの位置の微小回転角dψの羽根の「扇台形」の微小投影面積dApw
dApw= (1/2)(rwψ/(2nπ))2 dψ- (1/2)(roψ/(2nπ))2
=(1/2)(( rwψ/2nπ)2- (roψ/2nπ)2)dψ=( rw 2- ro 2)/(8π222
である。微小羽根面積dAwは等価作用円上の傾斜角をδ(ψに反比例する値)とすると
dAw= d pAw /cosδ=( rw 2- ro 2)/(8π22 )/cosδdψ
であるので、微小羽根面積dAwに作用する羽根摩擦応力度の円周方向分力dFw
dFw =μpa dAwcosδ=μpa ( rw 2- ro 2)/(8π22 )/cosδcosδψ2
=μpa ( rw 2- ro 2)/(8π222
である。
羽根推進力により生じる羽根摩擦応力度の円周方向の総和Fwは上式を0→2nπで積分することにより
Fw=∫μpa ( rw 2- ro 2)/(8π222dψ =μpa ( rw 2- ro 2)/(8π22 )( 8n3π3/3)
=μpa nπ( rw 2- ro 2) /3
となる。
外径rwψ/(2nπ)、内径roψ/(2nπ)のリングの等価作用半径rwd’は
rwd’=2((ψrw/(2nπ))3-(ψro /(2nπ))3)/( 3((ψrw/(2nπ))2 -(ψro/(2nπ))2))
であるので((補足)参照)、微小羽根面積dAwに作用する羽根摩擦抵抗トルクdTwは、
dTw=dFwrwd’=μpa ( rw 2- ro 2)/(8π222dψ(2((ψrw/(2nπ))3-(ψro /(2n π))3)/( 3((ψrw/(2nπ))2-(ψro/(2nπ))2)))
=μpa ( rw 2- ro 2)/(8π22 ) 2(rw 3-ro 3)/ (2nπ)/( 3(rw 2-ro 2))ψ3
=μpa (rw 3-ro 3)/(24π333
である。その総和である羽根摩擦抵抗トルクTwは上式を0→2nπで積分することにより、
Tw=∫μpa (rw 3-ro 3)/(24π333dψ=μpa (rw 3-ro 3)/(24π33 )(2nπ)4/4
=μpa (rw 3-ro 3)/(24π33 )(2nπ)4/4
=μpa nπ(rw 3-ro 3) /6
である。
羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径rw’はTw / Fwであるので、
rw’= Tw/ Fw =(μpa nπ(rw 3-ro 3) /6)/( μpa nπ( rw 2- ro 2) /3)
=(rw 3-ro 3) /( 2( rw 2- ro 2) ) (4-1)
である。
本形状の場合、rw’はnによらず一定値で、下記(補足)の(補-1)式に示すドーナツ状のリングの等価作用半径rw1’=2(rw 3-ro 3)/( 3(rw 2-ro 2))の3/4の値となる。
これより等価傾斜角θは
θ=P/(2πrw’)=P(rw 2-ro 2) /( π( rw 3- ro 3) ) (4-2)
となる。
<補足>羽根が1周のドーナツ状のリングの場合の等価作用半径
羽根を外径rw、内径roのドーナツ状のリングに円周方向に等分布摩擦応力τが作用する場合、その総和である羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径rw1’は
rw1’=2(rw 3-ro 3)/( 3(rw 2-ro 2)) (補-1)
である。
(5.力のつり合い)
羽根ピッチ通りに貫入している場合の羽根付きコーンに作用するトルクと力のつり合いを、等価作用半径がrw’、等価傾斜角がθである螺旋羽根モデルの等価作用円上の力のつり合いに変換して検討する。
図4に示すように「羽根摩擦抵抗トルクの等価作用円」の円周方向をΨ軸とする。図5はΨ軸を水平(x)方向とし、ロッド摩擦を無視した場合の鉛直(Z軸)方向と水平(Ψ軸)方向の力のつり合いを表した図である。記号の説明を以下に記す。
・Htは羽根付きコーンに作用する作用トルクTbを「等価作用円」上の水平力に置き換えた値Tb/ rw’である。
・Lbは羽根付きコーンに作用する作用鉛直力である。
・羽根推進力Pwは羽根推進応力度paの合力で、Pw=pa(1/cosθ) pAwで近似できる。
(pAw:羽根付きコーンの羽根の投影面積の総和)
・Fwは「羽根摩擦抵抗トルクの等価作用円」に作用する羽根摩擦抵抗力μPwで羽根推進力により生じる羽根摩擦応力度の円周方向分力の総和である。
・Rpは鉛直貫入抵抗力である。
・ηは貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径(re’)と羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径(rw’)の比である。
・Fpは鉛直貫入抵抗によって発生する円周方向の貫入摩擦抵抗力Fμpを羽根摩擦抵抗力Fwの等価作用半径rw’上の摩擦力に換算した値でFp=ηFμp=μηRp / C3である。
力のつり合いを以下に示す
・水平(Ψ軸)方向のつり合い
Ht= Tb /rw’=μηRp/ C3+Pwsinθ+μPwcosθ (5-1)
・鉛直(Z軸)方向のつり合い
Rp=Pwcosθ+Lb-μPwsinθ (5-2)
Pwに着目すると以下を得る。
Pw=(Ht-μηRp/ C3)/(sinθ+μcosθ) (5-3)
Pw=(Rp-Lb)/(cosθ-μsinθ) (5-4)
Pwを消去して、C1=sinθ+μcosθ、C2=cosθ-μsinθと置くと、以下の関係式を得る。
Rp=(Tb C2/rw’+ LbC1)/(C1+C2μη/ C3) (5-5)
羽根付きコーンの鉛直貫入抵抗力(Rp)を載荷トルク(Tb)と載荷鉛直力(Lb)で表すことができる。
羽根付きコーンの鉛直貫入抵抗力Rpはエネルギーのつり合いからも表すことができ以下にそれを示す。
羽根付きコーンはトルクと鉛直力を加えることにより貫入させることができる。そのとき一回転当たりの入力エネルギーEiと貫入により消費されるエネルギーEcは等しく、Ei=Ecとなる。
(6.一回転当たりの入力エネルギーEi
Eiは下式で表すことができる。
Ei=Lbs+2πTb (6-1)
(7.一回転当たりの貫入により消費されるエネルギーEc)
Ecは下式で表すことができる。
Ec= Es + Eμ
Es:鉛直貫入により1回転当たりに消費されるエネルギー
Eμ:回転摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー
回転摩擦により消費されるエネルギーEμは下式で表すことができる。
Eμ=Eμp+Eμa
Eμp:回転に伴う貫入摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー
Eμa:回転に伴う羽根摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー

(7-1. 鉛直貫入により消費されるエネルギーEs )
Esは下式で表すことができる。
Es=Rps (7-1)
(7-2. 回転に伴う貫入摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー Eμp )
Eμpは下式で表すことができる。
Eμp=2πTp
(3-2)式よりTp=Fμpre'=μRp re' /C3なので
Eμp=2πre'μRp / C3 (7-2)
(2-3. 回転に伴う羽根摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギーEμa )
Eμaは以下の2ケースについて考える
s≦Pのとき
回転に伴う羽根摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギーEμaは、1回転当たりの摩擦面の変位量は2πrw’(1/cosθ)であるので
Eμa=Fw・2πrw’(1/cosθ)= 2πrw’μPw (1/cosθ)
(9)式よりPw=(Rp-Lb)/ C2なので
Eμa = 2πrw’μ(Rp-Lb)/ C2 (1/cosθ)
= 2πrw’μ(Rp-Lb)/C2 /cosθ (7-3)
s>Pのとき
Pw=0なので、Eμa=0である。
(8.エネルギーのつり合い)
(8-1. s≦Pのとき)
エネルギーのつり合いEi=Ecより
Lbs+2πTb
=Rs+2πre'μRp / C3+2πrw’μ(Rp-Lb)/C2 /cosθ
=R(s+2πre'μ / C3+2πrw’μ/ (C2 cosθ))-2πrw’μ Lb/ C2 cosθ
上記より
R=(2πTb+Lbs+2πμrw’Lb/C2cosθ)/(s+2πμre'/C3+2πμrw’/(C2cosθ)) (8-1)
C2=cosθ-μsinθ、C3=sinω+μcosω
を得る。
(8-2. s>Pのとき)
エネルギーのつり合いEi=Ecより
Lbs+2πTb=Rs+2πμRp / C3 re'
=R(s+2πμ/ C3 re')
上記より
R=(2πTb + Lbs)/(s+2πμ re'/C3) (8-2)
C3=sinω+μcosω
を得る。
(9.N値とqcとRp
Rpは地盤の鉛直貫入抵抗であるためコーン貫入抵抗qcとほぼ同じ性質のものであり、次のような関係を有すと考えられる。
Rp=αqc Ae (9-1)
α:qcとRpの関係から決まる係数、qc:コーン貫入抵抗
Ae:羽根付きコーンの等価貫入断面積
N値とコーン貫入抵抗には次のような関係がある。
c/N=β
N:N値、β:qcとN値の関係
よって、
Rp=αβN Ae (9-2)
となりN値とRpも関係づけることができる。
したがって、請求項2に記す「力のつり合い」による評価式は(9−1)式,(9−2)式と(5−5)式より、
コーン貫入抵抗(q)=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αA
N値=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αβA
=sinθ+μcosθ、C=cosθ−μsinθ、C=sinω+μcosω
となる。
請求項3に記す「エネルギーのつり合い」による評価式は(9−1)式,(9−2)式と(8−1)式より
1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)と等しい場合(請求項3記載の発明)
コーン貫入抵抗(q)=(2πT+Ls+2πμr’L/(Ccosθ))/(s+2πμre’/C+2πμ r’/(Ccosθ))/(αA
N値=(2πT+Ls+2πμr’L/Ccosθ)/(s+2πμr’/C+2πμr’/(Ccosθ))/(αβA
=cosθ−μsinθ、C=sinω+μcosω
請求項4に記す「エネルギーのつり合い」による評価式は(9−1)式,(9−2)式と(8−2)式より
1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)より大きい場合(請求項4記載の発明)
コーン貫入抵抗(q)=(2πT+Ls)/(s+2πμr’/C)/(αA
N値=(2πT+Ls)/(s+2πμr’/C)/(αβA
=sinω+μcosω
となる。
(調査結果の例)
本調査方法で実施した調査結果の1例を図7及び図8に示す。
図7は本調査位置の近傍2か所で行ったコーン貫入試験結果(左図)とμ=0.5、α=1の場合の「エネルギーのつり合い」による評価式から求めたq−深度関係(右図)を示す。
図7によれば、α=1で良い相関があることが分かる。このことはコーン貫入抵抗と羽根付きコーンの鉛直貫入抵抗Rpがほぼ同じ値であることが分かる。コーン貫入試験は深度約17mで二か所とも貫入不可能となり中断したが、本調査方法は問題なく深度約25mまで調査をすることができた。
図8に同じく近傍の標準貫入試験結果(左図)とμ=0.5、α=1、β=600kPaの場合の「力のつり合い」による評価式より求めたN値-深度関係(右図)を示す。こちらもよい相関がある。β=600kPaはN値とqの相関関係に関する既往の研究結果と矛盾しない。また本発明による「N値」は図示するような連続データとして得ることができる。
(最適な羽根ピッチ率)
図9は、Do=48mm、Dw=60、72、96mmの3種類のケースについて、それぞれt=3、4、6mmの場合の羽根ピッチ率(P/Do)と作用トルクの関係を求めたものである。羽根ピッチ率が0.5-1.5の時、作用トルクが小さくなることから、羽根付きコーンの羽根ピッチがコーンの最大径の0.5-1.5の時、小さな作用トルクで効率よく貫入できることが分かる。
<上記数式中の記号の説明>
Ao コーンの最大径部の断面積(ロッド部の面積、最大羽根部の内面積)
Ac 等価円錐の周面積
A 羽根付きコーンの等価貫入断面積
A ロッド面積と最大の羽根の見附(投影)面積の和
A羽根付きコーンの羽根面積の総和
dAw 羽根付きコーンの羽根の微小面積
Apw 羽根付きコーンの羽根の投影面積の総和
dApw 羽根付きコーンの羽根の微小投影面積
D ロッドの直径(コーンの最大径)
D 最大羽根の直径
E 1回転当たりの貫入により入力されるエネルギー
E 1回転転当たりの貫入により消費されるエネルギー
E 鉛直貫入により1回転当たりに消費されるエネルギー
Eμ 回転摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー
Eμp 回転に伴う貫入摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー
Eμa 回転に伴う羽根摩擦により1回転当たりに消費されるエネルギー
F 貫入摩擦抵抗トルクT(等価作用半径r’)を羽根摩擦抵抗力F
等価作用半径r’での摩擦力に換算した値
F 羽根摩擦抵抗力
dF 羽根により生じる羽根摩擦応力度の円周方向分力
Fμp 鉛直貫入抵抗によって発生する円周方向の貫入摩擦抵抗力(摩擦力の合力)
H 羽根付きコーンに作用する作用トルクを羽根推進力の等価作用円上の水平力に置き換えた値=T/r'
l 1回転当たりの羽根の中央部の螺旋長さ
L 作用鉛直力
N N値
P 羽根ピッチ(羽根が1周する間にZ方向に移動する量)
P 羽根推進力
Pa クサビ効果により羽根上面に作用する羽根推進応力度
p 貫入抵抗として円錐周面に作用する垂直応力度
c コーン貫入抵抗
コーン軸部の最大半径(ロッドの半径、羽根の最大内径)
羽根付きコーンの等価貫入半径
' 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径
羽根の最大半径
' 羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径
w1' ドーナツ状の螺旋羽根1周の場合の等価作用半径
wd' 外径rwψ/(2nπ)、内径roψ/(2nπ)のリングの等価作用半径
R 鉛直貫入抵抗力
s 1回転当たりの鉛直貫入量
t 羽根の平均厚さ
T 作用トルク
T ドーナツ状の羽根1枚の場合の羽根推進力による羽根摩擦抵抗トルク
T 鉛直貫入抵抗力によって発生する貫入摩擦抵抗トルク
T 羽根推進力によって発生する羽根摩擦抵抗トルク
dT 微小要素の羽根推進力によって発生する羽根摩擦抵抗トルク
V 羽根による一回転当たりの排土体積とコーンの排土体積の和
Z 鉛直方向座標軸
α qcとRの関係から決まる係数
β qcとN値の関係から決まる係数
δ 羽根の微小要素の傾斜角
ψ 極座標の回転角
μ 地盤と羽根の摩擦係数
τ 円周方向の摩擦応力度
θ 羽根の等価傾斜角
ω コーン先端の中心軸からの角度
Ψ 羽根摩擦抵抗トルクの等価作用円の円周方向の座標軸
η 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r')と羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r')の比
以上に本発明の実施例を図面及び数式に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
1 羽根付きコーン
2 コーン部
2a コーン外周面
3 螺旋羽根部
4 コーン先端
5 ロッド下端
6 ロッド上部
7 ロッド
8 施工機械
9 地盤(調査対象地盤)

Claims (6)

  1. 貫入方向に向けて縮径するコーン部と前記コーン部の外周面に設けられ先端に向かって幅が狭くなる螺旋羽根部とを有する羽根付きコーンと、前記羽根付きコーンを下端に取り付けるロッドとを備え、前記ロッドの上部に与える載荷トルクと載荷鉛直力により前記羽根付きコーンを調査対象地盤に貫入させ、前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて、又は前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量に基づいて、前記調査対象地盤の貫入抵抗を評価することを特徴とする、地盤調査方法。
  2. 前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力に基づいて前記調査対象地盤の貫入抵抗を評価する場合、
    コーン貫入抵抗と標準貫入試験N値(以下N値と略す。)を下式によって評価することを特徴とする、請求項1に記載した地盤調査方法。
    コーン貫入抵抗(q)=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αA
    N値=(T/r’+L)/(C+Cμη/C)/(αβA
    =sinθ+μcosθ、C=cosθ−μsinθ、C=sinω+μcosω
    羽根付きコーンに作用する作用トルク
    羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
    ’羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径
    η 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r’)と羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径(r’)の比
    μ 地盤と羽根の摩擦係数
    ω コーン先端の中心軸からの角度
    θ 羽根の等価傾斜角
    羽根付きコーンの等価貫入断面積
    α qcとR(鉛直貫入抵抗)の関係から決まる係数
    β qcとN値の関係から決まる係数
  3. 前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量に基づいて前記調査対象地盤の貫入抵抗を評価する場合、
    前記羽根付きコーンの1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)と等しいか小さいとき、
    前記作用トルクと前記作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量から、コーン貫入抵抗とN値を下式によって評価することを特徴とする、請求項1に記載した地盤調査方法。
    コーン貫入抵抗(qc)=(2πT+Ls+2πμr'L/(C2cosθ))/(s+2πμ
    '/C3+2πμr' /(C2cosθ))/(αA
    N値=(2πT+Ls+2πμr'L/C2cosθ)/(s+2πμr'/C3+2πμr' /(C2cosθ))/(αβA
    C2=cosθ-μsinθ、C3=sinω+μcosω
    T 羽根付きコーンに作用する作用トルク
    L 羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
    s 1回転当たりの鉛直貫入量
    ' 羽根摩擦抵抗トルクの等価作用半径
    ’ 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径
    μ 地盤と羽根の摩擦係数
    ω コーン先端の中心軸からの角度
    θ 羽根の等価傾斜角
    A 羽根付きコーンの等価貫入断面積
    α qcとR(鉛直貫入抵抗)の関係から決まる係数
    β qcとN値の関係から決まる係数
  4. 前記羽根付きコーンに作用する作用トルクと作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量に基づいて前記調査対象地盤の貫入抵抗を評価する場合、
    前記羽根付きコーンの1回転あたりの鉛直貫入量(s)が羽根ピッチ(P)より大きいとき、
    前記作用トルクと前記作用鉛直力と前記羽根付きコーンの1回転あたりの貫入量から、コーン貫入抵抗とN値を下式によって評価することを特徴とする、請求項1に記載した地盤調査方法。
    コーン貫入抵抗(qc)=(2πT+Ls)/(s+2πμr’/C3)/(αA
    N値=(2πT+Ls)/(s+2πμr’/C3)/(αβA
    C3=sinω+μcosω
    T 羽根付きコーンに作用する作用トルク
    L 羽根付きコーンに作用する作用鉛直力
    s 1回転当たりの鉛直貫入量
    ’ 貫入摩擦抵抗トルクの等価作用半径
    μ 地盤と羽根の摩擦係数
    ω コーン先端の中心軸からの角度
    θ 羽根の等価傾斜角
    A 羽根付きコーンの等価貫入断面積
    α qcとR(鉛直貫入抵抗力)の関係から決まる係数
    β qcとN値の関係から決まる係数
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載した地盤調査方法に用いられる前記羽根付きコーンであって、先端に向けて縮径するコーン部と、前記コーン部の外周面に設けられ先端に向かって幅が狭くなる螺旋羽根部とから構成されていることを特徴とする、羽根付きコーン。
  6. 前記羽根付きコーンの羽根ピッチが、コーン最外径の0.5〜1.5倍であることを特徴とする、請求項5に記載した羽根付きコーン。
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