JPWO2019102629A1 - 多角柱状部材の加工装置および加工方法 - Google Patents

多角柱状部材の加工装置および加工方法 Download PDF

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Abstract

[要約]柱状部材のC面取り加工を効率よく行うことができ、さらに、C面取り加工を含む柱状部材の加工を効率よく行うことができる装置及び加工方法を提供する。加工装置(01)は、(A)被加工物(W)の角部を切断して面取りを行う切断機構(10)と、被加工物の形状が公差内となるように平面部または角部を研削する研削機構(20)と、研削加工が終了した被加工物の平面部または角部を研磨してその表層に存在するマイクロクラックを除去する研磨機構(30)と、を含む加工ユニット、(B)加工ユニットに対して被加工物を相対的に通過させる移送ユニット(40)、(C)被加工物の形状を計測する計測ユニット(60)、(D)計測ユニットで計測した結果に基づいて各ユニットの作動条件を演算する制御ユニット(70)、を含む。加工ユニットは、各機構が連設されている。[選択図]図1

Description

本発明は、硬脆性の材料の加工装置に関するものであり、詳細には、角柱状部材を切断して面取りする加工装置および加工方法、並びに、切断、研削、研磨する機能を備えた加工装置および加工方法に関するものである。
本発明に係る被加工物である硬脆材料には、例えば太陽電池パネルの基体であるシリコンウエハを製造する工程において、シリコンインゴットから切り出されることによって得られるシリコンブロックがある。シリコンブロックは、結晶構造の違いにより、単結晶および多結晶の二種類が存在する。以下、断面形状が四角形である単結晶および多結晶のシリコンブロックの研削・研磨を例に説明するが、本発明における被加工物の断面形状は四角形に限られるものでなく四角以上の偶数角から成る多角柱状であっても好適に用いることができる。
単結晶シリコンブロックは、引き上げ法により製造された円柱形状のシリコンインゴットの両端表層部を、該シリコンインゴットの柱軸と直角を成し、且つ互いに平行となるように切断して平端面としたのち、さらに、4面を夫々が直角を成すように円柱表層部を切断除去する。この際、4面がなす4角部には円柱表層部の一部が円弧面として残るように加工され(R面)、切断除去された面が4平面部(F面)として形成されている。
多結晶シリコンブロックは、溶融原料を成形型に流し込んで立方体形状に成形されたシリコンインゴットの表層部をバンドソーもしくはワイヤソーにより切断除去した後、さらに断面を四角形とした角柱状に切断して4つの平面部(F面)を形成する。
これら2タイプのシリコンブロックに対して、直交する2つのF面に対して斜めの面(C面)となるようにC面取りを行う工程と、F面またはC面を所定寸法になるように研削する工程と、表層内部に形成されているマイクロクラックを除去するために研磨する工程と、を行いシリコンウエハの原料が得られる。
C面取りは、従来、砥石研削によって行われている。インゴットから切り出されたシリコンブロックに対するC面取りの加工は、削り代が大きく、加工に長い時間を要していた。
また、C面取りを行う工程と、F面またはC面を所定寸法になるように研削する工程と、表層内部に形成されているマイクロクラックを除去するために研磨する工程とは個別の加工装置で行われている。そのため、生産ラインとして設置する広いスペースを要するという問題がある。更に、被加工物を各装置間で移動する必要があるので生産性の向上についても課題がある。そこで、本願発明者は、F面またはC面を所定寸法になるように研削する工程と、表層内部に形成されているマイクロクラックを除去するために研磨する工程と、を一台の装置にて行うことのできる研削・研磨装置を発明した(特許文献1参照)。しかし、上述の通りにC面取りの加工は、長い時間を要するので、特許文献1に開示された研削・研磨装置でC面取りも行おうとすると、シリコンブロック全体の加工時間が長くなる。そのため、これら3つの工程を1台の装置で行うという技術思想は生まれてこなかった。
そこで、本発明は、柱状部材のC面取り加工を効率よく行うことができ、さらに、C面取り加工を含む柱状部材の加工を効率よく行うことができる、新しい加工装置および加工方法を提供することを目的とする。
WO2012/101837号パンフレット
本発明の一側面は、被加工物である多角柱状部材の加工装置である。この加工装置は、切断機構を含み、切断機構は、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、ワイヤを張設する複数のローラと、ワイヤをローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含み、被加工物の角部を切断して面取りを行う。
本発明の別の側面は、加工ユニットと移送ユニットと計測ユニットと制御ユニットとを含む加工装置による多角柱状部材の加工方法である。この加工方法は、以下の(1)〜(3)の工程を含む。
(1)計測ユニットにより被加工物である多角柱状部材の形状を計測する工程。
(2)制御ユニットにより計測ユニットで計測した形状に基づいて演算した加工ユニットの作動条件を、該加工ユニットに送信する工程。
(3)移送ユニットにより被加工物を加工ユニットに対して相対的に移送させて、加工ユニットにより、被加工物を加工する工程。
加工する工程は、以下の(4)の工程を含む。
(4)制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、加工ユニットに含まれる切断機構により被加工物の角部を切断して面取りを行い、切断機構は、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、ワイヤを張設する複数のローラと、ワイヤをローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含む。
本発明の一側面の加工装置および加工方法によれば、従来技術である砥石によるC面取り加工に比べ、極めて短時間でC面取り加工を行うことができ、効率がよい。特に、切断に表面に砥粒が固定されたワイヤを用いるので、小さな角部であっても、精度よく効率的に切断することができる。
本発明の一側面は、被加工物である多角柱状部材の面取り加工と研削加工と研磨加工とを行う加工装置である。この加工装置は、次の(A)〜(D)の各ユニットを含む。
(A)被加工物の面取り加工、研削加工、及び研磨加工を行う加工ユニットと、
(B)加工ユニットに対して被加工物を相対的に通過させる移送ユニットと、
(C)被加工物の形状を計測する計測ユニット。
(D)計測ユニットで計測した形状に基づいて加工ユニットおよび移送ユニットの作動条件を演算する制御ユニット。
そして、加工ユニットは、以下の(a)〜(c)の各機構を含み、それぞれの機構は連設されている。
(a)被加工物の角部を切断して面取りを行う切断機構。
(b)被加工物の形状が公差内となるように平面部または角部を研削する研削機構。
(c)研削加工を終了した被加工物の平面部または角部を研磨して、その表層に存在するマイクロクラックを除去する研磨機構。
本発明の別の側面は、加工ユニットと移送ユニットと計測ユニットと制御ユニットとを含む加工装置による多角柱状部材の加工方法である。この加工方法は、以下の(5)〜(7)の工程を含む。
(5)計測ユニットにより被加工物である多角柱状部材の形状を計測する工程。
(6)制御ユニットにより計測ユニットで計測した形状に基づいて演算した加工ユニットの作動条件を、該加工ユニットに送信する工程。
(7)移送ユニットにより被加工物を加工ユニットに対して相対的に移送させて、加工ユニットにより、被加工物を加工する工程。
この加工する工程は、以下の(8)〜(10)の工程を含む。
(8)制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、加工ユニットに含まれる切断機構により被加工物の角部を切断して面取りを行う。
(9)制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、加工ユニットに含まれる研削機構により断面寸法が公差内となるように研削する。
(10)制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、加工ユニットに含まれる研磨機構により被加工物の表層に存在するマイクロクラックを除去する。
本発明の一側面の加工装置及び加工方法は、角部の面取り、平面部または角部の寸法調整、平面部または角部のマイクロクラックの除去、の3種類の加工を一台の装置で行うことができる。その為、設置スペースの省スペース化が実現できる。また、各加工間での被加工物の搬送が不要となるので、生産性が向上する。また、加工ユニットで3つの機構が連接されているので、1つの移送ユニットで被加工物を一方向に通過させることにより、3種類の加工を行うことができ、省スペース化と低コスト化を実現できる。
本発明の一実施形態は、切断機構が、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、前記ワイヤは張設する複数のローラと、前記ワイヤを前記ローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含んでもよい。
また、研削機構が、研削用回転円盤の表面に砥粒が固定された一対の砥石部と、砥石部にそれぞれ接続され、研削用回転円盤の平面中心を軸心として砥石部をそれぞれ回転させる砥石駆動機構と、を含んでもよい。
また、研磨機構が、砥粒同士が樹脂で固定されたブラシ毛材が研磨用回転円盤の表面に固定された一対のブラシ部と、該ブラシ部にそれぞれ接続され、研磨用回転円盤の平面中心を軸心として該ブラシ部をそれぞれ回転させるブラシ駆動機構と、を含んでもよい。
そして、ワイヤにより形成される一対の切断フィールドと、砥石部により形成させる一対の研削フィールドと、ブラシ部により形成される一対の研磨フィールドとは、互いに平行となるようにそれぞれ配置されていてもよい。
本発明の一実施形態では、切断に切断能力のある細いワイヤを使用することで、小さな角部であっても寸法よく切断することができる。また、研削機構における砥石部は剛性を有しているので、被加工物の歪み等を削り取り形状を整える能力と外形寸法を公差内に研削する能力を備えている。また、研磨機構におけるブラシ部は砥石部に比べて適度な弾性があるので、被加工物の表層を研磨してマイクロクラックの除去ができるとともに表面を平滑に仕上げることができる。
そして、切断フィールド、研削フィールド、研磨フィールド、が互いに平行となるように各機構が配置されているので、対向する面の加工を同時に行うことができる。
本発明の一実施形態は、移送ユニットによる被加工物を挟持する位置と調整する調整ユニットをさらに含んでもよい。調整ユニットにより被加工物を挟持する位置の芯出しを行うことができるので、複数の被加工物を処理する際にそれぞれの被加工物の寸法に誤差がある場合でも的確に加工を行うことができる。
本発明の一実施形態は、多角柱状部材の加工方法である。この方法は、次の(11)〜(13)の工程を更に含んでもよい。
(11)計測ユニットにより加工ユニットにより加工した被加工物の形状を計測する工程。
(12)計測ユニットによる測定結果を制御ユニットにより演算して加工程度を判定する工程。
(13)測定結果に応じて加工装置に作動条件を調整する信号を制御ユニットから発信する工程。
本発明の一実施形態では、計測結果に合わせて加工装置の作動条件、即ち加工条件を変更できるので、不良品の発生が低減できる。
本発明の一実施形態は、多角柱状部材の加工方法である。この方法は、次の(14)(15)の工程を更に含んでもよい。
(14)計測ユニットにより加工ユニットにより加工した被加工物の形状を計測する工程。
(15)計測ユニットによる測定結果または加工装置に作動条件の少なくともいずれかを被加工物に関連付けて制御ユニットに記憶させる工程。
本発明の一実施形態では、複数の被加工物Wを加工する際、製品ごとに加工条件と計測結果とを関連付けて管理することができるので、後工程を含めて製品の信頼性が向上する。
本発明の一実施形態は、被加工物を角部が円弧状である単結晶のシリコンブロックとしてもよい。
例えば、単結晶シリコンブロックからシリコンウエハを製造して太陽電池パネルとして加工した場合、角部の円弧上の部分は発電効率に影響がない。本発明の加工装置により円弧部を切断することで、切断した破片を多結晶のシリコンインゴットを製造するための原料として再生することができる。
本発明の一側面および一実施形態により、従来に比べて多角柱部材に対して加工効率のよい加工装置および加工方法を提供することができる。さらに、別の側面により、設置スペースの省スペース化と生産性の向上とを両立できる、新しい加工装置および加工方法を提供することができる。
この出願は、日本国で2017年11月23日に出願された特願2017−225252号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。
本発明の一実施形態に係る加工装置を示す模式図である。図1(A)は平面断面図、図1(B)は側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る切断機構を示す模式図である。図2(A)は側面図、図2(B)は正面図である。 本発明の一実施形態に係る研磨機構を示す模式図である。図3(A)は側面図、図3(B)は底面図である。 本発明の一実施形態に係る加工装置のステージを示す模式図である。 本発明の一実施形態の加工方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の別の実施形態の加工装置を示す模式図(平面断面図)である。
本発明の一実施形態を、図を参照して説明する。以下の説明では、4角部には円柱表層部の一部が円弧面として残っている単結晶シリコンブロックを被加工物として加工する場合を例に説明する。
なお、以下の説明における「上下左右方向」は、特に断りのない限り図中の方向を指す。
本発明の一実施形態における加工装置01を図1に示す。図1では、加工ユニットと、移送ユニット40と、調整ユニット50と、計測ユニット60と、制御ユニット70と、を備える。加工ユニットは、切断機構10と研削機構20と研磨機構30とを備える。
切断機構10は、図1および図2に示すように、ワイヤ11と、第1のモータ12(ローラ駆動機構)と、複数(同図では5個)のローラ13と、第1の調整機構14と、を備える。
ワイヤ11は、細径(例えば、φ0.1〜1.0mm)であり、かつ強度が強いものが使用される。例えば、ピアノ線(高炭素鋼硬線)、ステンレス線、タングステン線などの金属製ワイヤや撚り線を用いることができる。
ワイヤ11には、砥粒が樹脂コーティング法や電着法により固定されている。砥粒は被加工物の材質によって適宜選択することができる。砥粒の種類は、例えばアルミナ質、炭化珪素質、ダイヤモンド、CNBなどがある。
ローラ13は、ワイヤ11が架け渡される。そして、少なくとも1つに、ローラ13の設置位置を調整する機構が連結されている。ローラの設置位置を調整することで、ワイヤの張力を調整することができる。この機構は、ボルト等でその固定位置を手動で調整する構成でもよく、電動シリンダ等で機械的に調整する構成でもよい。
ローラ13の1つには、第1のモータ12が連結されている。モータが作動すると、ワイヤ11が走行する。この走行するワイヤ11に被加工物Wを押し当てることで、被加工物Wは切断される。
第1の調整機構14は、切断フィールドE1(ワイヤ11により被加工物Wの切断を行うエリア))を被加工物Wの方向(X方向)に移動可能に調整するための機構である。第1の調整機構14により、切断される位置が決定される。
一実施形態では二台の切断機構10を配置した。一対の切断機構10は、切断フィールドE1が互いに平行となるように配置されている。
研削機構20は、砥石部21と、第2のモータ22(砥石駆動機構)と、第2の調整機構24と、を備える。
砥石部21は、研削用回転円盤21aと、砥粒同士が結合剤で結合され板状に成形された砥粒層21bと、を備える。砥粒層21bは、研削用回転円盤21aの一表面に固定されている。表面に露出し、被加工物Wと接触する砥粒層21bの面が研削フィールドE2(砥粒層21bにより被加工物Wの研削を行うエリア)となる。
砥粒は、被加工物Wの物性や目標とする表面粗さにより材質及び粒度を適宜選択できる。例えば、砥粒の種類は、例えばアルミナ質、炭化珪素質、ダイヤモンド、CNBなどがある。また、粒度をF90〜F220または#240〜#500(JIS R6001:1998)から選択することができる。
研削用回転円盤21aの他面には、第2のモータ22が連結されており、円形平面の中心を軸心として砥石部21が回転する。
第2の調整機構24は、研削フィールドE2を被加工物Wの方向(X方向)に移動可能に調整するための機構である。第2の調整機構24により、砥石部21による切り込み量が決定される。切り込み量とは、被加工物Wの表面(被加工面)を基点とし、砥粒部21や後述のブラシ部31の基点から被加工物Wの内部方向への移動量を示す。すなわち、研削機構20および研磨機構30による切り込み量によって被加工物Wの削り代が決定される。
一実施形態では二台の研削機構20を配置した。一対の研削機構20は、研削フィールドE2が互いに平行となるように配置されている。
研磨機構30は、ブラシ部31と、第3のモータ(ブラシ駆動機構)32と、第3の調整機構34と、を備える。
ブラシ部31は、研磨用回転円盤31aと、研磨能力を有するブラシ毛材31bと、を備える。ブラシ毛材31bは、その一端が研磨用回転円盤31aに固定保持されたブッシュ31eに固定されている。表面に露出し、被加工物Wと接触するブラシ毛材31bの面が研磨フィールドE3(ブラシ毛材31bにより被加工物Wの研磨を行うエリア)となる。
ブラシ部31の一例を図3(A)(B)に示す。砥粒を混合したナイロン等の合成樹脂からなるブラシ毛材31bを束ねて研磨具31cとし、研磨具31cの基部31dがブッシュ31eに着脱自在に取り付けられる構造である。
砥粒は、被加工物Wの物性や研削加工後の表面粗さや目標とする表面粗さにより材質及び粒度を適宜選択できる。例えば、砥粒の種類は、例えばアルミナ質、炭化珪素質、ダイヤモンド、CNBなどがある。また、粒度を#240〜#1200(JIS R6001:1998)から選択することができる。
研磨用回転円盤31aの他面には、第3のモータ32が連結されており、円形平面の中心を軸心としてブラシ部31が回転する。
第3の調整機構34は、研磨フィールドE3を被加工物Wの方向(X方向)に移動可能に調整するための機構である。第3の調整機構34により、ブラシ部による切り込み量が決定される。
研磨時間を短縮するために、複数の加工能力を有する研磨機構30を連接してもよい。この場合、研磨力の大きい研磨機構から研磨力の小さい研磨機構の順で被加工物Wを研磨できるように配置する。図1では、粗研磨を行う研磨機構30Aと仕上げ研磨を行う研磨機構30Bが連接されている。この場合、研磨機構30Aのブラシ毛材31aに含まれる砥粒の粒度を#240〜#500、研磨機構30Bのブラシ毛材31bに含まれる砥粒の粒度を#800〜#1200、としてもよい。
一実施形態では研磨機構30A、30Bをそれぞれ二台ずつ配置した。一対の研磨機構30A、30Bは、研磨フィールドE3がそれぞれ互いに平行となるように配置されている。
これまで説明したように、本実施の形態では、切断フィールドE1、研削フィールドE2、および研磨フィールドE3は、X方向に移動することにより、切断される位置あるいは切り込み量、すなわち加工代、を調整できる。よって、切断加工、研削加工および研磨加工の加工代の設定を、X方向についての設定のみで行うことができる。よって、装置の構成も簡単になり、誤差の混入も防止できる
移送ユニット40は、挟持機構41と、架台42と、移送機構43と、回動機構44と、を備える。
挟持機構41は被加工物Wを挟むように対向して配置されており、それぞれ挟持軸41a、41bと、挟持軸41a、41bを前進・後退させる押圧機構41c、41dと、挟持軸41a、41bの先端に取り付けられている挟持部材41e、41fと、を備える。押圧機構41c、41dは、例えばシリンダ駆動としてもよい。
架台42は、被加工物Wを載置するステージ42aと、ステージ42aを昇降させる昇降機構42bと、を備える。
移送機構43は、挟持機構41によって挟持された被加工物Wを加工ユニットに対して相対的に移送するための機構である。例えば、レール上を自走する台車としても、ワイヤ等で牽引することにより移動する台車としてもよい。一実施形態では、被加工物Wを移送する構成としたが、加工ユニットを移送してもよい。
回動機構44は挟持した被加工物Wを回動させるための機構である。挟持機構41に連結されていてもよく、挟持機構41自体にその機能を内蔵させてもよい。
調整ユニット50は、被加工物Wを挟持する際にその芯出しを行うためのユニットである。一実施形態ではZ方向を調整するZ調整機構52を備える。Z調整機構52は、ステージ42aに連結されており、ステージ42aを上下動させることができる。
計測ユニット60は、被加工物Wの形状を計測する。一実施形態では、被加工物Wを挟持する際に芯出しするための断面寸法の計測、研削機構20及び研磨機構30での加工における切り込み量を設定するための基点の計測、を行うために加工面位置を計測する。本実施形態では、軸心(被加工物Wの長手方向)に沿って被加工物Wを挟むように、一対の計測具61を3セット配置した。なお、計測具61による計測は、計測する箇所に端子を直接接触させて行う方式、レーザー光等を利用して非接触で行う方式、のいずれのタイプを用いることができる。
制御ユニット70は、入力された加工条件の記録、計測ユニット60による計測結果の演算、加工装置01の動作の制御、を行う。パーソナルコンピュータなどの各種演算装置、プログラマルロジックコントローラ(PLC)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのモーションコントローラ、高機能携帯端末及び高機能携帯電話、等を用いることができる。なお、制御ユニット70は、加工装置01から離れた場所に設置されて、有線あるいは無線によりデータ通信を行ってもよい。
次に、この加工装置01による加工方法について、図5をさらに参照して説明する。
<S01:初期条件の設定>
被加工物Wの加工に先立ち、加工ユニットによる加工における基点を設定するために、マスターワーク(加工目標寸法に加工した被加工物W)を使用する。
ステージ42aは、図4に示すようにX方向にV字状の溝が形成されている。マスターワークの角部がこの溝に篏合するようにマスターワークを載置する。これにより、X方向の位置を調整(芯出し)することができる。
次いで、マスターワークを挟持機構41で挟持する。1つの押圧機構41cを作動させて挟持軸41aを前進させ、挟持部材41eを基準端面位置まで移動させる。その後、他の押圧機構41dを作動させて挟持軸41bに取り付けられた挟持部材41fをマスターワークに向けて前進させてマスターワークの軸方向両端を挟持する。その後、昇降機構42bを作動させてステージ42aを下降させて、マスターワークの挟持が完了する。なお、この位置を、以降「初期位置」と記す。
次いで、回動機構44を作動させてマスターワークを45度回転させた後、測定具61により、マスターワークの対向する2つの平面(F面)に対してそれぞれ3箇所の加工面位置を計測する。次いで、回動機構を作動させてマスターワークを45度回転させ、同様に対向する2つの角面(C面)の加工面位置を計測する。これらの加工面位置の計測結果は制御ユニット70に記憶される。
その後、挟持部材41を後退させてマスターワークをステージ42aに載置する。
また、加工条件(加工ユニットによる加工代、被加工物の移送速度、等)を作業者が予め制御機構70に手動で入力し、記憶させておく。
<S02:基点の設定>
マスターワークを被加工物Wと交換する。先述のS01と同様の工程にて、被加工物Wの加工面位置を計測する。計測した結果は制御ユニット70に記憶される。
被加工物Wの寸法が個体毎にバラツキがある等、Z方向の位置決めがされているかを確認する必要があるときは、加工面位置の計測に先立ち、芯出し工程を行う。対向する2面の加工面位置を測定後、回動手段43を作動させて被加工物Wを90度回転させ、隣接する2面の加工面位置を測定する。測定結果を演算し、芯出しがされているかを判定する。具体的には、対向する2辺の加工面位置の差を制御ユニット70にて演算し、その絶対値が予め設定された閾値より大きい場合は「芯出し不良」と判定する。マスターワークを初期位置に戻し、被加工物Wをステージ42aに載置する。制御ユニット70は、演算した値からマスターワークの中心位置を演算し、その結果に基づいてマスターワークの位置を調整する信号を発信する。Z調整機構52にてZ方向位置を調整した後、再びマスターワークを挟持部材で挟持する。そして、先述のS01と同様の工程にて、被加工物Wの加工面位置を計測する。計測した結果は制御ユニット70に記憶される。
また、加工面位置の計測に先立ち、被加工物Wが加工可能な形状かどうかの判定を行う工程を設けてもよい。例えば、加工目標の寸法に対し、被加工物Wが小さい箇所がある場合や大きすぎて加工ユニットでの加工に適さない場所がある場合は不合格品として加工を中止する。この判定は、対向する計測具61での計測結果とマスターワークでの計測結果との差を演算することによって行われる。なお、被加工物Wが加工に適した形状であることが予めわかっている場合は、この工程を省略することができる。
<S03:研削工程(F面)>
制御ユニット70に記憶させた加工条件と、マスターワークおよび加工前の被加工物の加工面位置と、に基づいて演算処理が行われ、研削機構20による被加工物Wの加工面に対する切り込み量が決定され、切り込み量の信号が制御ユニット70より出力さる。この信号に基づいて第2の調整機構24が作動し、研削エリアE2が被加工物Wに対して所定の位置に位置するよう、砥石部21がX方向に移動する。
次いで、第2のモータ22が作動し、砥石部21が回転する。そして、移送機構43が作動して被加工物Wを研削機構20に向けて前進(Y方向)させる。被加工物Wが研削エリアE2に接触し通過することで、対向する2面が研削され、この面の寸法が調整される。
左方に位置する加工端位置に被加工物Wが到達したら、被加工物Wを初期位置まで後退させる。そして、回動機構44を作動させて被加工物Wを90度回転させた後、同様の動作を行い、残りの2面の研削を行う。その後、被加工物Wを初期位置に戻し、4つの平面(F面)の加工が完了する。そして、砥石部21の回転の停止と、被加工物Wから離れる方向(X方向)への移動を行う。
<S04:切断加工(R面)>
制御ユニット70では、予め記憶させた加工条件と、マスターワークおよび加工前の被加工物の加工面位置と、に基づいて演算処理が行われ、切断機構10による切断代が決定され、切断代の信号が出力さる。この信号に基づいて第1の調整機構14が作動し、切断エリアE1が被加工物Wに対して所定の位置に位置するよう、ワイヤ11がX方向に移動する。
次いで、第1のモータ12が作動し、ワイヤ11が走行する。そして、回動機構44を作動させて被加工物Wを45度回転させた後、移送機構43を作動させて被加工物Wを切断機構10に向けて前進(Y方向)させる。被加工物Wが切断エリアE1を通過することで、対向する2つの角部が切断され、C面取りが行われる。
左方に位置する加工端位置に被加工物Wが到達したら、被加工物Wを初期位置まで後退させる。そして、回動機構44を作動させて被加工物Wを90度回転させた後、同様の動作を行い、残りの2つの角部のC面取りを行う。その後、被加工物Wを初期位置に戻し、4つの角部のC面取り加工が完了する。そして、ワイヤ11の走行の停止と、被加工物Wから離れる方向(X方向)への移動を行う。
<S05:研削工程(C面)>
4つのC面の寸法を調整する工程である。この工程は先述のS03と同様の動作にておこなうことができるので、説明を省略する。
<S06:研磨工程(C面)>
制御ユニット70に記憶させた加工条件と、マスターワークおよび加工前の被加工物の加工面位置と、に基づいて演算処理が行われ、研磨機構30による被加工物Wの加工面に対する切り込み量が決定され、切り込み量の信号が制御ユニット70より出力さる。この信号に基づき、第3の調整機構34が作動し、研磨エリアE3が被加工物Wに対して所定の位置に位置するよう、ブラシ部31がX方向に移動される。
次いで、第3のモータ32が作動し、ブラシ部31が回転する。そして、移送機構43が作動して被加工物Wを研磨機構30に向けて前進(Y方向)させる。被加工物Wが研磨エリアE3に接触し通過することで、対向する2つの面が研磨される。
先述の通り、研磨機構30は、右から粗研磨用研磨機構30Aと仕上げ研磨用研磨機構30Bの順に連設されている。被加工物Wの前進によって、対向する2面が「粗研磨」→「仕上げ研磨」の順に研磨される。粗研磨用研磨機構30Aは研磨能力が大きく、表層部(例えば表面から200μm以下の位置)に存在するマイクロクラックの大半を削り取りや、シリコンインゴットからシリコンブロックに加工する際に生じた表面の凹凸除去や、研削機構20による加工で粗れた表面を平滑(例えば、JIS B0601:2001に規定される表面粗さRzが3μm以下)にする目的で設けられる。仕上げ研磨用研磨手段30Bは表面粗さの最終調整を目的に設けられる。
左方に位置する加工端位置に被加工物Wが到達したら、被加工物Wを初期位置まで後退させる。そして、回動機構44を作動させて被加工物Wを90度回転させた後、同様の動作を行い、残りの2つの面の研磨を行う。その後、被加工物Wを初期位置に戻し、4つの角面(C面)の加工が完了する。
<S07:研磨工程(F面)>
次いで、回動機構44を作動させて被加工物Wを45度回転させる。そして、先述のS06と同様の動作を行い、4つの平面(F面)の加工が完了する。
<S08:検査工程>
測定具61により、対向する2つの平面(F面)の加工面位置を計測する。次いで、回動機構44が作動して被加工物Wが45度回転する。測定具61により、対向する2つの角面(C面)の加工面位置を計測する。これらの計測結果とマスターワークの計測との差を制御ユニット70にて演算し、その値が予め設定した閾値の範囲内である場合、「加工完了」と判定する。
「加工不良」のうち、加工が十分ではない場合(マスターワークに比べて被加工物Wの寸法が許容量以上に大きい)場合は、再度S03〜S07の工程を行う。なお、これらの工程は、演算の結果に応じて一部の工程のみを選択して行うことができる。
「加工不良」のうち、過剰に加工されている場合(マスターワークに比べて被加工物Wの寸法が許容量以上に小さい)場合は、不良品として、後述のS09の工程と同様の手順で回収する。
ここで、「加工不良」と判定された場合、加工面位置の計測結果と加工条件とを制御ユニット70にて演算し、その結果に応じてワークWに移送速度、切断代、研削および研磨における切り込み量、などを調整する信号を発信してもよい。
また、「加工完了」と判定された場合、加工条件と計測結果とを制御ユニットで記憶するようにしてもよい。複数の被加工物Wを加工する際、製品ごとに加工条件と計測結果とを関連付けて管理することができるので、後工程において異常が発生した場合であっても、その原因が一実施形態における加工に問題があったか、またその問題はどの工程か、等の管理を行うことができる。
<S09:回収>
昇降機構42bを作動させてステージ42aを上昇させた後、挟持部材41e、41fを後退させて挟持された状態を解除し、被加工物Wをステージ42aに載置する。次いで、被加工物Wを回収し、洗浄して一連の加工が完了する。
なお、切断、研削、研磨を行う際、切削液をノズル(図示せず)より被加工物Wに向けて定常的に吹き付けながら行ってもよい。
なお、工程S03〜07は、必要に応じて順序を入れ替えてもよく、一部を省略してもよい。
(変更例)
ステージ42aを平面としてもよい。その場合、例えば図6に示すように、調整ユニット50は、被加工物WのX方向の位置を調整するX調整機構51を更に備えてもよい。X調整機構51は、被加工物Wを挟むように配置される押出軸51a、51bと、押出軸51a、51bを前進・後退させる押出機構51c、51dと、押出軸51a、51bの先端に取り付けられている押出部材51e、51fと、を備える。押出機構51c、51dは、例えばシリンダ駆動してもよい。X調整機構51によるX方向に位置調整方法は、例えば以下のように行ってもよい。
(1)被加工物Wをステージ42aに載置後、1つの押出機構51cを作動させて押出軸51aを前進させ、押出部材51eをX基準位置まで移動させる。
(2)他の押出機構51dを作動させて押出軸51bに取り付けられた押出部材51fをマスターワークに向けて前進させて押出部材51fによりマスターワークを押出部材51eに押し付ける。
(3)押出部材51e、51fをそれぞれ後退させて、X方向の位置の調整が完了する。
この方法では、X基準位置によってマスターワークのX方向の位置が決定されるので、X方向の位置の微調整が必要な場合は、制御ユニット70による信号で押出軸51cの押出量を調整してもよい。
これまで説明したように、本発明の加工装置によれば、1台の加工装置が切断機構と研削機構と研磨機構とを備えるので、設置スペースの省スペース化が実現できるとともに、各加工間での被加工物の搬送が不要になり、生産性が向上する。
また、本発明の加工装置によれば、C面取り加工を切断機構で行うので、シリコンブロック全体の加工時間を短縮できる。そして、切断機構でC面取り加工された面についても、同一の加工装置で研削加工および研磨加工を行うので、寸法が調整されるとともに、表層部のマイクロクラックを削除し、所定の表面粗さの面が得られる。
また、本発明の加工装置によれば、切断機構と研削機構と研磨機構とが連接されるので、移送ユニットにより被加工物と加工ユニットを一方向に相対的に移送することにより、切断加工、研削加工、研磨加工を行うことができ、移送ユニットが1つで済む。よって、装置の省スペース化と低コスト化が実現できる。さらに、各機構間での被加工物の移動距離が短くなり、生産性が向上する。
さらに、一対の切断フィールドと、一対の研削フィールドと、一対の研磨フィールドが、互いに平行となるように配置されているので、対向する面の加工を同時に行うことができる。そのため、対向する面を確実に平行に加工できるとともに、加工時間を短縮できる。
さらに、切断機構と、研削機構と、研磨機構が、切断フィールドE1、研削フィールドE2、および研磨フィールドE3をX方向に移動することにより削り代を設定できるように配置されているので、1回の計測で計測した被加工物の形状に基づいて、面取り、研削、研磨の3つの加工を行うことができる。そのため、計測装置の節約と計測時間の節約を実現できる。
本発明によれば、切断工程にて切断されたシリコンブロックの切断片は、多結晶シリコンブロックの原料として再利用することができる。そのため、本発明の加工装置および加工方法は、経済的にも環境的にも多大に貢献することができる。
一実施形態では、単結晶のシリコンブロックの加工を例に説明したが、本発明における被加工物Wは、あらゆる硬脆性の材料からなるブロックである柱状体の加工に適用できる。なお、「硬脆性」とは、非常に高い硬度を持つが衝撃に弱く割れやすい性質を指す。
これまでの説明では、加工装置は、切断機構と、研削機構と、研磨機構とを備えるものとしたが、切断機構だけを備えてもよい。表面に砥粒が固定されたワイヤで切断することによりC面取り加工を行うので、砥石によりC面取り加工を行う加工装置に比べて、短い時間で効率がよく、かつ、精度よく加工できる加工装置となる。
本発明により加工された硬脆性の結晶材料のブロックは、ワイヤソーやバンドソーにより薄く切断された後、切断面をラッピング研磨することでウエハを得ることができる。例えば、薄膜太陽電池パネル等の各種半導体基板に用いられるシリコンウエハ、電子デバイスや光学基板に用いられる石英ウエハ、LED基板などに用いられるサファイアウエハや砒化ガリウムウエハやガリウム燐ウエハや窒化ガリウムウエハ、パワーデバイス等に用いられる炭化珪素単結晶ウエハ、SAWフィルタに用いられるタンタル酸リチウムウエハやニオブ酸リチウムウエハ、超高速半導体素子に用いられる燐化インジウムウエハ等、あらゆるウエハの製造に適用することができる。
以下、本明細書および図面で用いた主な符号をまとめて示す。
01 加工装置
10 切断機構
11 ワイヤ
12 ローラ駆動機構(第1のモータ)
13 ローラ
14 第1の調整機構
20 研削機構
21 砥石部
21a 研削用回転円盤
21b 砥粒層
22 砥石駆動機構(第2のモータ)
24 第2の調整機構
30 研磨機構
31 ブラシ部
31a 研磨用回転円盤
31b ブラシ毛材
32 ブラシ駆動機構(第3のモータ)
34 第3の調整機構
40 移送ユニット
50 調整ユニット
60 計測ユニット
70 制御ユニット
E1 切断エリア
E2 研削エリア
E3 研磨エリア
W 被加工物

Claims (9)

  1. 被加工物である多角柱状部材の加工装置であって、
    切断機構を備え、
    前記切断機構は、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、前記ワイヤを張設する複数のローラと、前記ワイヤを前記ローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含み、前記被加工物の角部を切断して面取りを行うことを特徴とする加工装置。
  2. 被加工物である多角柱状部材の面取り加工と研削加工と研磨加工とを行う加工装置であって、
    前記被加工物の面取り加工、研削加工、及び研磨加工を行う加工ユニットと、
    前記被加工物を固定して前記加工ユニットに対して相対的に通過させる移送ユニットと、
    前記被加工物の形状を計測する計測ユニットと、
    前記計測ユニットで計測した形状に基づいて前記加工ユニットおよび前記移送ユニットの作動条件を演算する制御ユニットと、
    を含み、
    前記加工ユニットは、
    前記被加工物の角部を切断して面取りを行う切断機構と、
    前記被加工物の形状が公差内となるように平面部または角部を研削する研削機構と、
    前記研削が終了した前記被加工物の平面部または角部を研磨してその表層に存在するマイクロクラックを除去する研磨機構と、
    を含み、それぞれが連設されていることを特徴とする加工装置。
  3. 前記切断機構は、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、前記ワイヤを張設する複数のローラと、前記ワイヤを前記ローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含み、
    前記研削機構は、研削用回転円盤の表面に砥粒が固定された一対の砥石部と、該砥石部にそれぞれ接続され、研削用回転円盤の平面中心を軸心として該砥石部をそれぞれ回転させる砥石駆動機構と、を含み、
    前記研磨機構は、砥粒同士が樹脂で固定されたブラシ毛材が研磨用回転円盤の表面に固定された一対のブラシ部と、該ブラシ部にそれぞれ接続され、研磨用回転円盤の平面中心を軸心として該ブラシ部をそれぞれ回転させるブラシ駆動機構と、を含み、
    前記ワイヤにより形成される一対の切断フィールドと、前記砥石部により形成させる一対の研削フィールドと、前記ブラシ部により形成される一対の研磨フィールドとは、互いに平行となるようにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2に記載の加工装置。
  4. 前記移送ユニットによる前記被加工物を挟持する位置を調整する調整ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の加工装置。
  5. 加工ユニットと移送ユニットと計測ユニットと制御ユニットとを含む加工装置による多角柱状部材の加工方法であって、
    前記計測ユニットにより被加工物である前記多角柱状部材の形状を計測する工程と、
    前記制御ユニットにより前記計測ユニットで測定した形状に基づいて演算した前記加工ユニットの作動条件を、該加工ユニットに送信する工程と、
    前記移送ユニットにより前記被加工物を前記加工ユニットに対して相対的に移送させて、前記加工ユニットにより前記被加工物を加工する工程と、を含み、
    前記被加工物を加工する工程では、前記制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、前記加工ユニットに含まれる切断機構により前記被加工物の角部を切断して面取りを行い、
    該切断機構は、表面に砥粒が固定された一対のワイヤであって、それぞれが複数のローラにかけ渡されたワイヤと、前記ワイヤを張設する複数のローラと、前記ワイヤを前記ローラ間で移動させるワイヤ駆動機構と、を含む、
    ことを特徴とする多角柱状部材の加工方法。
  6. 加工ユニットと移送ユニットと計測ユニットと制御ユニットとを含む加工装置による多角柱状部材の加工方法であって、
    前記計測ユニットにより被加工物である前記多角柱状部材の形状を計測する工程と、
    前記制御ユニットにより前記計測ユニットにより測定した形状に基づいて演算した前記加工ユニットの作動条件を、該加工ユニットに送信する工程と、
    前記移送ユニットにより前記被加工物を前記加工ユニットに対して相対的に移送させて前記加工ユニットにより前記被加工物を加工する工程と、を含み、
    前記制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、前記加工ユニットに含まれる切断機構により前記被加工物の角部を切断して面取りを行い、
    前記制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、前記加工ユニットに含まれる研削機構により断面寸法が公差内となるように研削し、
    前記制御ユニットから送信された作動条件に基づいて、前記加工ユニットに含まれる研磨機構により前記被加工物の表層に存在するマイクロクラックを除去する研磨加工を行う
    ことを特徴とする多角柱状部材の加工方法。
  7. 前記計測ユニットにより前記加工ユニットにより加工した被加工物の形状を計測する工程と、
    前記計測ユニットによる測定結果を前記制御ユニットにより演算して加工程度を判定する工程と、
    前記測定結果に応じて前記加工装置に作動条件を調整する信号を前記制御ユニットから発信する工程と、
    を更に含むことを特徴とする請求項5または6に記載の多角柱状部材の加工方法。
  8. 前記計測ユニットにより前記加工ユニットにより加工した被加工物の形状を計測する工程と、
    前記計測ユニットによる測定結果または前記加工装置に作動条件の少なくともいずれかを前記被加工物に関連付けて前記制御ユニットに記憶させる工程と、
    を更に含むことを特徴とする請求項5または6に記載の多角柱状部材の加工方法。
  9. 前記被加工物は、角部が円弧状である単結晶のシリコンブロックであることを特徴する請求項5または6に記載の多角柱状部材の加工方法。
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