JPWO2019078348A1 - 通信装置および通信方法 - Google Patents

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Abstract

異なる衛星で中継される通信回線への切替時に、通信相手と通信できない期間を無くする。電波を受信して素子受信信号を出力する複数の素子受信アンテナ1を有する受信アンテナ2と、複数の素子受信信号を処理して電子的に独立に変更できる2つの方向から受信する信号を出力する素子受信信号処理部5と、素子送信信号がそれぞれ入力されて電波を送信する複数の素子送信アンテナ3を有する送信アンテナ4と、電子的に独立に変更できる2つの方向へ電波を送信できる素子送信信号を生成する素子送信信号生成部6と、2個の通信回線で送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部8A、8Bと制御部11とを備える。主衛星を追尾して通信し、かつ衛星が送信するビーコン信号を受信できる方向を探索範囲で探索する探索モード、探索モードで検出された副衛星および主衛星をそれぞれ追尾して通信する二回線モードを切替えて動作する。

Description

本発明は、衛星に中継されて通信する通信装置および通信方法に関する。
航空機に搭載される衛星通信用のアンテナは、空気抵抗を小さくするために、機首方向から見た断面積を小さくする必要がある。機首方向から見た断面積を小さくするためには、アンテナの高さを低くすることが有効であり、横長の楕円開口面を有するアンテナがよく使用される。さらにアンテナの高さを小さくする技術として、アクティブ電子走査式(AESA:Active Electronically Scanned Array)のアンテナが開発されている。AESA式のアンテナであれば、高さを数cm程度にまで低くできる。
航空機から衛星に中継されて通信する場合、航空機の移動にともない中継する衛星を変更する必要がある。1個の衛星が複数のエリアをそれぞれ中継する複数のビームを有するマルチビーム衛星では、使用するビームを変更する場合がある。衛星に中継されて通信する場合に通信回線を変更する場合には、通信回線を切替える際に通信できない期間が発生する。
衛星通信回線を切替える際に通信できない時間を短縮するために、地上の回線管理局ではなくマルチビーム衛星が通信回線の割当を実施する方式が提案されている(特許文献1参照)。
特開2015−180026号
衛星通信の分野では、数百から数千個の小型で低軌道を周回する衛星により、地球全体をカバーするメガコンステレーション(衛星ネットワーク)を構築しようとする動きがある。メガコンステレーションを構成する衛星に中継されて通信する場合には、中継する衛星を変更する頻度が高くなる。例えば、数分ごとに衛星を変更する必要がある。衛星を変更する頻度が高くなる理由は、1個の衛星がカバーするエリアの大きさが小さいことと、低軌道であるため衛星が地球表面に対して移動することである。
例えばメガコンステレーションを構成する衛星に中継されて通信する場合には、異なる衛星で中継される通信回線への切替が多く発生する。そのため、通信回線の切替時に通信できない期間を無くするか短くすることが必要である。
この発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、異なる衛星で中継される通信回線への切替時に通信できない期間を無くすことを目的とする。
この発明に係る通信装置は、電波を受信して素子受信信号を出力する複数の素子受信アンテナを有する受信アンテナと、複数の素子受信信号を処理して、電子的に変更できる主受信方向からの主受信周波数の受信信号を出力し、かつ主受信方向とは独立に電子的に変更できる副受信方向からの主受信周波数とは異なる副受信周波数の受信信号を出力する素子受信信号処理部と、素子送信信号がそれぞれ入力されて電波を送信する複数の素子送信アンテナを有する送信アンテナと、主送信周波数の送信信号および主送信周波数とは異なる副送信周波数の送信信号が入力されて、電子的に変更できる主送信方向へ主送信周波数の電波を送信アンテナが送信し、かつ主送信方向とは独立に電子的に変更できる副送信方向へ副送信周波数の電波を送信アンテナが送信するように、複数の素子送信アンテナにそれぞれ入力される複数の素子送信信号を生成する素子送信信号生成部と、割当てられた主通信回線および主通信回線で通信中に割当てられた副通信回線のどちらかで送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部と、素子受信信号処理部、素子送信信号生成部および2個の変復調部を制御する制御部とを備える。
制御部は、主通信回線で通信している、決められた通信可能下限値以上の強度で受信できる電波を送信する衛星である通信可能衛星である主衛星を主受信方向および主送信方向で追尾して通信相手と通信し、かつ衛星が送信するビーコン信号の周波数であるビーコン周波数を副受信周波数に設定して副受信方向を指向方向の決められた範囲である探索範囲で変化させて主衛星とは異なる通信可能衛星を検出する探索モード、探索モードで検出された通信可能衛星である副衛星で中継される副通信回線で通信相手と通信できるように設定する回線設定モード、回線設定モードで副通信回線が設定できて、主衛星を主受信方向および主送信方向で追尾して主通信回線で通信相手と通信し、かつ副衛星を副受信方向および副送信方向で追尾して副通信回線で通信相手と通信する二回線モードを切替えるように制御し、二回線モードからは探索モードに変化する。
この発明に係る通信方法は、電波を受信して素子受信信号を出力する複数の素子受信アンテナを有する受信アンテナと、複数の素子受信信号を処理して、電子的に変更できる主受信方向からの主受信周波数の受信信号を出力し、かつ主受信方向とは独立に電子的に変更できる副受信方向からの主受信周波数とは異なる副受信周波数の受信信号を出力する素子受信信号処理部と、素子送信信号がそれぞれ入力されて電波を送信する複数の素子送信アンテナを有する送信アンテナと、主送信周波数の送信信号および主送信周波数とは異なる副送信周波数の送信信号が入力されて、電子的に変更できる主送信方向へ主送信周波数の電波を送信アンテナが送信し、かつ主送信方向とは独立に電子的に変更できる副送信方向へ副送信周波数の電波を送信アンテナが送信するように、複数の素子送信アンテナにそれぞれ入力される複数の素子送信信号を生成する素子送信信号生成部と、割当てられた主通信回線および主通信回線で通信中に割当てられた副通信回線のどちらかで送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部と、素子受信信号処理部、素子送信信号生成部および2個の変復調部を制御する制御部とを備えた通信装置を用いて通信相手と通信する通信方法である。
主通信回線で通信している、決められた通信可能下限値以上の強度で受信できる電波を送信する衛星である通信可能衛星である主衛星を主受信方向および主送信方向で追尾して通信相手と通信し、かつ衛星が送信するビーコン信号の周波数であるビーコン周波数を副受信周波数に設定して副受信方向を指向方向の決められた範囲である探索範囲で変化させて主衛星とは異なる通信可能衛星を検出する探索手順と、探索手順で検出された通信可能衛星である副衛星で中継される副通信回線を通信相手と通信できるように設定する回線設定手順、回線設定手順で副通信回線が設定できて、主衛星を主受信方向および主送信方向で追尾して主通信回線で通信相手と通信し、かつ副衛星を副受信方向および副送信方向で追尾して副通信回線で通信相手と通信する二回線通信手順と、二回線通信手順と並行して実行される二回線通信手順を継続して実行するかどうかチェックする二回線通信継続チェック手順とを備える。
二回線通信継続チェック手順で二回線通信手順を継続しないと判定した場合に、二回線通信手順から探索手順に変化する。
この発明によれば、異なる衛星で中継される通信回線への切替時に通信できない期間を無くすことできる。
この発明に係る通信装置が通信する際の状況の例を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。 実施の形態1に係る通信装置のハードウェア構成の例を説明する概略構成図である。 実施の形態1に係る通信装置のハードウェア構成の変形例を説明する概略構成図である。 実施の形態1に係る通信装置が衛星をハンドオーバする際の動作モードの変化を例により説明する図である。 実施の形態1に係る通信装置の各動作モードでのアンテナの使用状況を例により説明する図である。 実施の形態1に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。 実施の形態1に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る通信装置では受信信号強度が大きくなる通信回線が使用できない航跡の例を示す図である。 図9に示す航跡の例での実施の形態1に係る通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。 実施の形態2に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。 実施の形態2に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。 図9に示す航跡の例での実施の形態2に係る通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。 実施の形態3に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。 実施の形態4に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。 実施の形態4に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態4に係る通信装置でハンドオーバできない状況を早く検出できる航跡の例を示す図である。 図20に示す航跡の例での実施の形態4に係る通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。 この発明の実施の形態5に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。 実施の形態5に係る通信装置の動作モードでのアンテナの使用状態を例により説明する図である。 実施の形態5に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。 実施の形態5に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
図1により、この発明に係る通信装置が通信する際の状況の例を説明する。通信装置40(図5に図示)は航空機70に搭載されている。通信装置40は、地上の通信相手71と衛星81、衛星82および衛星83に中継されて通信する。通信相手71は、航空機や船舶や自動車などの移動体に搭載されていてもよい。図1に示す例では、衛星通信システム100は、低軌道の数千個の衛星を全地球上に均等に配置している。すべての地球表面およびその決められた高度までの上空に存在する各空間点から見て、通信可能な衛星が常に1個以上は存在するように複数の衛星が配置されている。衛星通信システム100を利用して通信する場合には、通信装置40は自分の近くに存在する衛星81にアンテナを向けて電波を送受信する。通信相手71も、通信相手71の近くに存在する衛星83にアンテナを向けて電波を送受信する。衛星81と衛星83の間は、衛星通信システム100側で通信ルートを決める。図1では、中継する衛星の数が3個である場合で示している。通信ルート上の衛星の数は、1個または2個、あるいは4個以上である場合もある。
高度が数千km程度である低軌道で地球を周回する衛星は、2時間程度で地球を周回する。そのため、通信装置40が移動しなくても、数分ごとに電波を送受信する衛星を変更する必要がある。地上に設置された地上局では、その地上局に最も近い衛星が時間の推移によりどのように変化するかは決まっている。そのため、自局に最も近い衛星を自動で切り替えて通信するアンテナの運用パターンを決めておくことができる。地上局では、予め決められた運用パターンにしたがってアンテナを動作させて、常時、衛星通信システム100を利用して通信できる。
航空機70などの移動体に搭載された通信装置40では、移動体の位置が時々刻々と変化し、その姿勢も変化する。そのため、移動体に搭載された通信装置40では、アンテナの運用パターンを予め決めておくことはできない。通信装置40は、航空機70の移動に伴い通信可能な衛星を見つけて、見つけた衛星に切替えて通信を継続する。通信装置40は、中継する衛星を切替える(ハンドオーバと呼ぶ)際に、使用中と切替後の2個の衛星で並行して中継されて通信相手71と通信する期間を設ける。そうすることで、通信装置40は、ハンドオーバ時に通信できない期間を無くしている。通信装置40に送信するデータを与え、通信装置40が受信したデータを受け取る装置を主装置44(図3に図示)と呼ぶ。
図2および図3を参照して、通信装置40の構成を説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。図3は、実施の形態1に係る通信装置のハードウェア構成の例を説明する概略構成図である。通信装置40は、複数の素子受信アンテナ1を有する受信アンテナ2、複数の素子送信アンテナ3を有する送信アンテナ4、素子受信信号処理部5、信号強度計測部7、7、素子送信信号生成部6、2個の変復調部8、8、受信切替回路9、送信切替回路10、制御部11、電源12を有する。
受信アンテナ2と送信アンテナ4は、ASEA式のアンテナである。素子受信アンテナ1および素子送信アンテナ3は、例えば円形の開口面を有するパッチアンテナである。素子受信アンテナ1を例えば等間隔に配列して受信アンテナ2を構成する。受信アンテナ2の下に薄型の素子受信信号処理部5を配置する。また、素子送信アンテナ3を例えば等間隔に配列して送信アンテナ4を構成する。送信アンテナ4の下に薄型の素子送信信号生成部6を配置する。
素子受信信号処理部5は、2個の出力端子13、13と、2個の合成回路14、14と、1個の素子受信アンテナ1に対して2個ずつ設けられた受信モジュール15、15とを有する。受信モジュール15、15には、素子受信アンテナ1が電波を受信して生成する素子受信信号が入力される。複数の受信モジュール15が出力する信号は、合成回路14で合成されて出力端子13から出力される。複数の受信モジュール15が出力する信号は、合成回路14で合成されて出力端子13から出力される。
信号強度計測部7は、素子受信信号処理部5の出力端子13が出力する受信信号の強度である受信信号強度51を計測する。信号強度計測部7は、出力端子13が出力する受信信号の強度である受信信号強度51を計測する。
素子送信信号生成部6は、2個の入力端子16、16と、2個の分配回路17、17と、1個の素子送信アンテナ3に対して2個ずつ設けられた送信モジュール18、18とを有する。入力端子16に入力される送信信号は、分配回路17で分配されて複数の送信モジュール18に入力される。入力端子16に入力される送信信号は、分配回路17で分配されて複数の送信モジュール18に入力される。送信モジュール18、18が出力する素子送信信号はともに素子送信アンテナ3に入力される。素子送信アンテナ3は入力される素子送信信号を電波として空間に放射する。
図3を参照して、通信装置40のハードウェア構成を説明する。通信装置40は、受信アンテナ2、送信アンテナ4、素子受信信号処理部5、信号強度計測部7、7、および信号処理装置41を有する。信号処理装置41は、変復調部8、8、受信切替回路9、送信切替回路10および制御部11の処理を実行する電子計算機である。受信切替回路9および送信切替回路10は、信号処理装置41とは別のハードウェアで実現してもよい。図3などの概略構成図では、通信される信号の流れる信号線を実線で示し、制御信号の流れる制御信号線を点線で表す。
信号処理装置41は、CPU42、メモリ部43などを含む電子計算機により実装される。メモリ部43は、CPU42で実行されるプログラムや処理に使用するデータあるいは処理の結果で得られるデータなどを記憶する。メモリ部43は、フラッシュメモリのような半導体メモリおよびハードディスクである。メモリ部43は、揮発性の記憶装置および不揮発性の記憶装置を含む。電子計算機は、複数のCPU42を備えるものでもよい。変復調部8、8および制御部11を、それぞれ別のCPU42で実行させてもよい。変復調部8、8、受信切替回路9、送信切替回路10および制御部11は、メモリ部43に記憶した専用プログラムをCPU42で実行させることにより実現する。
変復調部8、8は、FPGA(field-programmable gate array)などのプログラマブルロジックデバイス(programmable logic device: PLD)で実装してもよい。変復調部を、変調部と復調部に分けて設けてもよい。
信号処理装置41には、送信アンテナ4が送信する送信データが主装置44から入力される。信号処理装置41は、受信アンテナ2が受信する受信データを主装置44へ出力する。航空機70の姿勢が変化しても受信アンテナ2および送信アンテナ4が衛星81の方向を向くように制御するため、航空機70の姿勢角(ヨー角、ロール角、ピッチ角)が入力される。航空機70の姿勢角は、航空機70の慣性航法装置45が計測する。
信号処理装置41には、素子受信信号処理部5の出力端子13、13から受信信号が入力される。信号処理装置41は、2系列で入力される受信信号を復調して受信データを生成する。信号処理装置41は、復調した受信データを主装置44に出力する。受信アンテナ2が2方向から受信する受信信号を生成できるように、素子受信信号処理部5は2系列の受信モジュール15、15を有する。2系列の受信モジュール15、15を制御するために、2系列の制御信号線46、46が、信号制御装置41と素子受信信号処理部5との間を結ぶ。
信号処理装置41は、主装置44から入力される送信データを変調して、2系列の送信信号を生成する。2系列の送信信号は、素子送信信号生成部6の入力端子16、16にそれぞれ入力される。素子送信信号生成部6は、入力端子16、16にそれぞれ入力される送信信号を送信アンテナ4から別の2方向に電波として放射できるように、2系列の送信モジュール18、18を有する。2系列の送信モジュール18、18を制御するために、2系列の制御信号線47、47が、信号制御装置41と素子送信信号生成部6との間を結ぶ。
変復調部8、8、受信切替回路9および送信切替回路10を専用のハードウェアで実装して、制御部11だけを電子計算機で実装してもよい。その場合の概略構成図を図4に示す。図4は、実施の形態1に係る通信装置のハードウェア構成の変形例を説明する概略構成図である。なお、図4に示すハードウェア構成は変形例であり、以下の説明では図3のハードウェア構成の場合で説明する。変形例では、制御部11は、メモリ部43に記憶した専用プログラムをCPU42で実行させることにより実現する。
図4に示す通信装置40Xでは、変復調部8X、8Xと制御部11Xとは、受信切替回路9Xと送信切替回路10Xを介してデータをやり取りする。受信切替回路9Xは、変復調部8X、8Xが復調した受信データを主装置44に出力する。さらに、回線設定のための通信で使用される系列の変復調部8X、8Xが復調した受信データを、制御部11Xに出力する。送信切替回路10Xは、主装置44からの送信データを変復調部8X、8Xのどちらかまたは両方に入力するかを切替える。さらに、回線設定のために制御部11Xが出力する送信データを、回線設定のための通信で使用される系列の変復調部8X、8Xに入力する。
制御部11Xは、制御信号線48、48により、変復調部8X、8Xが変調するか復調するかをそれぞれ制御する。制御部11Xは、制御信号線49により受信切替回路9Xを制御し、制御信号線50により送信切替回路10Xを制御する。
変復調部8は、素子受信信号処理部5の出力端子13と素子送信信号生成部6の入力端子16に接続する。変復調部8は、素子受信信号処理部5の出力端子13から出力される受信周波数fArの受信信号を復調し、入力される信号を変調して送信周波数fAsの送信信号として素子送信信号生成部6の入力端子16に出力する。受信周波数fArと送信周波数fAsとで1個の通信回線になる。受信周波数fArと送信周波数fAsを使用する通信回線を、系列の通信回線と呼ぶ。系列Aの通信回線で使用される衛星を、衛星80と表記する。変復調部8、出力端子13、合成回路14、受信モジュール15、入力端子16、分配回路17、送信モジュール18も、系列Aの装置および機器である。
変復調部8は、素子受信信号処理部5の出力端子13と素子送信信号生成部6の入力端子16に接続する。変復調部8は、出力端子13から出力される受信周波数fBrの受信信号を復調し、入力される信号を変調して送信周波数fBsの送信信号として入力端子16に出力する。受信周波数fBrと送信周波数fBsとで1個の通信回線になる。受信周波数fBrと送信周波数fBsを使用する通信回線を、系列Bの通信回線と呼ぶ。系列Bの通信回線で使用される衛星を、衛星80と表記する。変復調部8、出力端子13、合成回路14、受信モジュール15、入力端子16、分配回路17、送信モジュール18も、系列Bの装置および機器である。
受信切替回路9は、変復調部8、8が復調した信号のどちらかを通信装置40が受信した受信データとして主装置44に出力する。変復調部8、8が復調した信号の両方を出力し、主装置44がどちらかまたは両方を使用するか判断してもよい。送信切替回路10は、主装置44から通信装置40に入力される送信データを、変復調部8、8のどちらかまたは両方に入力する。
制御部11は、素子受信信号処理部5、素子送信信号生成部6、2個の変復調部8、8、受信切替回路9、送信切替回路10を制御する。制御部11には、受信信号強度51、51と、変復調部8、8が復調した信号と、航空機70の姿勢角(ヨー角、ロール角、ピッチ角)が入力される。また、アンテナの指向方向誤差を通信装置40の外部で判断する場合は、指向方向誤差も入力される。
制御部11が出力する制御信号については、後で説明する。
電源12は、素子受信信号処理部5、素子送信信号生成部6、2個の変復調部8、8、制御部11などに電力を供給する。
素子受信信号処理部5は、それぞれの素子受信アンテナ1が出力する素子受信信号を、素子受信アンテナ1ごとに位相を変化させて合成する。位相の変化量は、その素子受信アンテナ1の受信アンテナ2全体の中での位置と受信周波数に応じて決められる。複数の素子受信信号の位相を変化させて合成することで、受信アンテナ2は指向性を持ち、指向方向(受信方向)からの電波を受信することができる。受信アンテナ2は、静止したままでその指向方向を変化させることができる。アンテナが静止したままで指向方向を変化させることを、電子的に指向方向を変化させるという。電子的に指向方向を変化させるため、受信モジュール15は、移相器19と増幅器20を有する。受信モジュール15は、移相器19と増幅器20を有する。
素子受信信号処理部5は、受信モジュール15、15と2系列を有する。受信モジュール15は、受信周波数fArの受信信号の指向方向を電子的に変更できる。受信モジュール15は、受信周波数fArとは異なる受信周波数fBrの受信信号の指向方向を、受信周波数fArの受信信号の指向方向とは独立に電子的に変更できる。移相器19で位相を変化させる量(位相変化量)と、増幅器20の増幅率とを、制御信号線46を介して制御部11は制御する。移相器19の位相変化量と、増幅器20の増幅率とを、制御信号線46を介して制御部11は制御する。
複数の素子送信アンテナ3のそれぞれが放射する電波の位相を制御することで、送信アンテナ4は決められた指向方向(送信方向)に電波を放射できる。各素子送信アンテナ3に入力する素子送信信号の位相は、その素子送信アンテナ3の送信アンテナ4全体の中での位置と送信周波数に応じて決められる。素子送信信号生成部6は、送信周波数fAsの電波と、送信周波数fAsとは異なる送信周波数fBsの電波とを、送信アンテナ4がそれぞれ独立に電子的に指向方向を変更して送信できるような素子送信信号を、生成する。生成された素子送信信号を、対応する素子送信アンテナ3が電波として空間に放射する。
2方向に独立に送信できるように、素子送信信号生成部6は、送信モジュール18、18という2系列の送信モジュールを有する。送信周波数fAsの送信信号を処理する送信モジュール18は、移相器21と増幅器22を有する。送信周波数fBsの送信信号を処理する送信モジュール18は、移相器21と増幅器22を有する。移相器21での位相変化量と、増幅器22の増幅率とを、制御信号線47を介して制御部11は制御する。移相器21での位相変化量と、増幅器22の増幅率とを、制御信号線47を介して制御部11は制御する。
通信装置40が通信に使用できる二回線の中で、1回線目に割当てられて通信できるように設定される通信回線を主通信回線と呼ぶ。主通信回線で通信中に割当てられて通信できるように設定される通信回線を副通信回線と呼ぶ。主通信回線で通信するための系列を主系列と呼び、副通信回線で通信するための系列を副系列と呼ぶ。副系列は、系列Aまたは系列Bの中で主系列でない系列である。通信装置40が主系列で電波を送受信する衛星を主衛星と呼び、副系列で電波を送受信する衛星を副衛星と呼ぶ。主通信回線で使用する受信周波数および送信周波数を主受信周波数および主送信周波数と呼び、副通信回線で使用する受信周波数および送信周波数を副受信周波数および副送信周波数と呼ぶ。副受信周波数は主受信周波数とは異なり、副送信周波数は主送信周波数とは異なる。受信アンテナ2で、主受信周波数の受信信号を受信する方向を主受信方向と呼び、副受信周波数の受信信号を受信する方向を副受信方向と呼ぶ。送信アンテナ4で、主送信周波数の送信信号を送信する方向を主送信方向と呼び、副送信周波数の送信信号を送信する方向を副送信方向と呼ぶ。
制御部11の構成を説明する。制御部11は、回線管理部23と、周波数制御部24と、通信制御部25と、受信モジュール制御部28、28と、送信モジュール制御部29、29と、追尾制御部26、26と、探索制御部27、27と、受信電力配分部30と、送信電力配分部31と、通信可能衛星検出部32と、二回線通信判定部33と、モード管理部34と、記憶部35と、機体姿勢取得部36と、起動管理部37とを有する。
回線管理部23は、通信装置40が使用する通信回線を管理する。周波数制御部24は、変復調部8、8で変復調に使用する搬送波の周波数を決める。通信制御部25は、変復調部8、8を通信相手71との通信に使用するかどうかを制御する。変復調部8A、8Bは、主通信回線および副通信回線のどちらかで送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部である。
追尾制御部26は、衛星80を追尾するように系列Aの指向方向を制御する。追尾制御部26は、衛星80を追尾するように系列Bの指向方向を制御する。探索制御部27は、通信可能衛星を探索するために系列Aの指向方向を探索範囲で変化するように制御する。探索制御部27は、通信可能衛星を探索するために系列Bの指向方向を探索範囲で変化するように制御する。系列Aおよび系列Bで、送信方向は、受信方向と同じ方向になるように制御される。通信可能衛星とは、決められた通信可能下限値以上の強度で受信できる電波を送信する衛星である。通信可能下限値については、後で説明する。
衛星を追尾するとは、衛星からの電波が到来する方向との誤差が小さくなるように、受信アンテナ2の受信方向および送信アンテナ4の送信方向を制御することである。
追尾制御部26および探索制御部27は、系列Aの受信方向および送信方向を制御する。追尾制御部26および探索制御部27は、系列Bの受信方向および送信方向を制御する。
受信モジュール制御部28は、系列Aの受信方向が決められた方向になるように受信モジュール15を制御する。送信モジュール制御部29は、系列Aの送信方向が決められた方向になるように送信モジュール18を制御する。受信モジュール制御部28は、系列Bの受信方向が決められた方向になるように受信モジュール15を制御する。送信モジュール制御部29は、系列Bの送信方向が決められた方向になるように送信モジュール18を制御する。
追尾制御部26、26、探索制御部27、27、受信モジュール制御部28、28および送信モジュール制御部29、29は、主系列の受信方向である主受信方向、副系列の受信方向である副受信方向、主系列の送信方向である主送信方向、および副系列の送信方向である副送信方向を制御する指向方向制御部を構成する。
受信電力配分部30は、素子受信信号処理部5で使用する電力を、系列Aの受信モジュール15と系列Bの受信モジュール15にどのように配分するかを決める。素子受信信号処理部5に供給される電力は一定である。複数の受信モジュール15への電力の合計と、複数の受信モジュール15への電力の合計との比率を、受信電力配分部30は決める。受信モジュール15、15は、どちらか一方が主系列であり他方が副系列である。受信電力配分部30は、主系列すなわち主受信周波数の受信信号の処理に用いる電力である主受信電力を決める。さらに、受信電力配分部30は、副系列すなわち副受信周波数の受信信号の処理に用いる電力である副受信電力を決める。
送信電力配分部31は、素子送信信号生成部6で使用する電力を、系列Aの送信モジュール18と系列Bの送信モジュール18にどのように配分するかを決める。素子送信信号生成部6に供給される電力は一定である。複数の送信モジュール18への電力の合計と、複数の送信モジュール18への電力の合計との比率を、受信電力配分部30は決める。送信モジュール18、18は、どちらかが主系列でありもう一方が副系列である。送信電力配分部31は、主系列すなわち主送信周波数の送信信号の生成に用いる電力である主送信電力および副系列すなわち副送信周波数の送信信号の生成に用いる電力である副送信電力を決める。
通信可能衛星検出部32は、後で説明する探索モーとおよび初期探索モードで探索制御部27、27が指向方向を変更している間に、通信可能衛星を検出する。二回線通信判定部33は、系列A、系列Bでともに通信している場合に、系列Aおよび系列Bという2系列の通信回線で通信することを継続するかどうかを決める。モード管理部34は、後で説明する動作モードを管理する。記憶部35は、通信装置40が動作するために必要なデータを記憶する。機体姿勢取得部36は、慣性航法装置45から入力される航空機70の姿勢角を機体姿勢データ52として、記憶部35に記憶する。起動管理部37は各処理部の起動と停止を管理する。記憶部35に記憶するデータは、後で説明する。
通信装置40は、大きく分けて、以下の6つの動作モードを有する。各処理部は、動作モードに応じた処理を実行する。動作モードを表すデータである動作モード53は、記憶部35に記憶される。
停止モード:通信装置40が通信していない状態。
初期探索モード:通信装置40が通信相手71と通信するための最初の段階であり、1個目の通信回線を設定するために通信可能衛星を探索している状態。
初期回線設定モード:1個目の衛星(主衛星)が見つかり、通信相手71との間に1個目の通信回線(主通信回線)を通信可能になるように設定している状態。
探索モード:主通信回線で通信相手71と通信中であり、通信相手71との間に2個目の通信回線を設定するために、通信可能衛星を探索している状態。
回線設定モード:2個目の衛星(副衛星)が見つかり、通信相手71との間に2個目の通信回線(副通信回線)を通信可能になるように設定している状態。
二回線モード:主通信回線および副通信回線で通信相手71と通信中である状態。
初期探索モードおよび初期回線設定モードは、通信開始時にだけとる動作モードである。通信相手71と通信中は、探索モード、回線設定モードおよび二回線モードのどれかをとる。
初期探索モードおよび探索モードでの衛星の探索では、衛星が発信する衛星を識別する情報を含むビーコン信号を検出する。そのために、探索に使用する系列の受信周波数を、ビーコン信号の周波数であるビーコン周波数に設定する。初期探索モードは主系列の指向方向を変化させ、探索モードは副系列の指向方向を変化させる。
初期探索モードおよび探索モードで、通信可能衛星を探索する探索範囲は、例えば方位角が360度、仰角が0度から90度の範囲である。探索制御部27、27のどちらかの系列の探索制御部27を、通信可能衛星を探索するのに使用する。ここで、探索制御部27は、探索制御部27、27のどちらか1個の探索制御部を意味する。実際に探索制御部27、27のどちらが使用されるかは、主系列が系列Aか系列Bかで変化する。追尾制御部26なども、同様に系列Aまたは系列Bのどちらか1個を意味する。
初期探索モードおよび探索モードで、探索で使用される系列の探索制御部27が、受信アンテナ2の指向方向を、探索範囲で最初は粗くほぼ均等な密度で変化させる。ビーコン信号の信号強度が閾値以上である方向が検出できれば、その方向の近傍を細かく探索する。ただし、探索モードでは、主衛星が存在する方向の近傍では、ビーコン信号の信号強度が閾値以上であっても、その近傍を細かく探索することはしない。
どちらかの系列の探索制御部27が、以下の2つの情報を求める。
(ア)ビーコン信号の信号強度が閾値以上である方向が存在するかどうか。
(イ)存在する場合は、信号強度が閾値以上である方向の近傍の決められた範囲内で信号強度が最大になる方向。
信号強度が閾値以上である方向が存在しない場合は、通信可能衛星が発見できないことになる。信号強度が閾値以上である方向が存在する場合は、通信可能衛星が発見できたことになる。
航空機70の姿勢角も考慮して、航空機70の高度で地球の中心からの距離が一定になる仮想的な球を考え、その球に接する平面よりも地球から遠い側だけを探索するようにしてもよい。仮想的な球に接する平面よりも地球側の方向では通信可能衛星を検出できないので、検出できない範囲を探索しないようにして探索範囲すべてを粗く探索する時間を短くできる。
AESA式である受信アンテナ2および送信アンテナ4の指向方向を走査する速度は、例えば、90°/sec以上である。1回の探索に要する時間は数秒程度とする。探索モードで通信可能衛星を発見できない場合は、決められた周期で探索を繰り返す。
探索モードで通信可能衛星を発見できた場合は、回線設定モードに動作モードを変更する。回線設定モードでは、受信アンテナ2および送信アンテナ4の副系列の指向方向を、探索モードで求めた通信可能衛星が存在する方向に設定する。回線設定モードでは、回線管理部23が副系列で回線管理局と通信して通信回線を設定する。回線管理局のように通信回線を管理して要求に応じて割り当てる装置は、衛星通信システムごとに決められる。また、回線管理部23が探索モードで回線管理局と通信する際には、回線割当制御で使用される受信周波数および送信周波数を副系列の受信周波数および送信周波数に設定する。初期探索モードでは、主系列の受信周波数および送信周波数に設定する。
図5を参照して、通信装置40が衛星をハンドオーバする際に動作モードをどのように変化させるかを例により説明する。図5の上部に衛星の通信可能範囲(ビーム範囲)と航空機70の位置関係を示す。図5の上部は、地球の中心に対して遠い側から地球の中心へ向う方向を見た図である。低軌道衛星の場合は、地球表面に対して衛星が移動するので、そのビーム範囲も移動する。図5では分りやすくするために、衛星のビーム範囲が移動せず、航空機70が航跡75で移動するように表現する。3個の衛星81、84、85のビーム範囲91、94、95を、それぞれ楕円で表す。
航空機70が空間点Pに存在する場合は、衛星81のビーム範囲91だけに航空機70が入っている。空間点Pでは系列Aが主系列であり、系列Bが副系列であるとする。通信装置40が、探索モードで動作する。探索モードでは、通信装置40が、主系列である受信ビーム72および送信ビーム73を使用して、衛星81で中継される主通信回線で通信相手71と通信する。同時に通信装置40は、副系列の受信ビーム72で通信可能衛星を探索する。
航空機70が空間点Pに移動すると、通信装置40が衛星84のビーム範囲94の内部に入る。空間点Pでは、副系列の受信ビーム72で衛星84が発信するビーコン信号を検出する。通信装置40は、探索モードから回線設定モードに変化する。回線設定モードでは、通信装置40は、主系列である受信ビーム72および送信ビーム73で衛星81と電波を送受信して、衛星81で中継される主通信回線で通信相手71と通信する。同時に、通信装置40は、副系列である受信ビーム72および送信ビーム73で衛星84と電波を送受信して、衛星84で中継される副通信回線で回線管理局と通信する。回線設定時の副通信回線は、回線設定用の専用回線など衛星通信システム100により決まる通信回線を使用する。回線設定モードが終了し副通信回線が設定された後で、航空機70が空間点Pに存在する。空間点Pでは、通信装置40は、衛星81で中継される主通信回線および衛星84で中継される副通信回線で並行して通信する二回線モードで動作する。
航空機70が空間点Pに移動すると、通信装置40が衛星81のビーム範囲91から出て、衛星81は通信可能衛星ではなくなる。通信装置40は、衛星81で中継される主通信回線では通信できなくなる。通信装置40は、衛星84を副衛星から主衛星に変更し、副系列であった系列Bを主系列に変更する。系列Aは副系列になり、系列Aで通信可能衛星を探索する探索モードで動作する。空間点Pから動作する探索モードでは、通信装置40は、主系列である受信ビーム72および送信ビーム73により衛星84で中継される主通信回線で通信する。同時に通信装置40は、副系列である受信ビーム72で通信可能衛星を探索する。
探索モードで衛星85が見つかると、回線設定モードを経て二回線モードになる。空間点Pは、衛星84のビーム範囲94および衛星85のビーム範囲95の内部である。空間点Pでは、通信装置40は、系列Bを主系列とする二回線モードで動作する。通信装置40は、主系列である受信ビーム72および送信ビーム73で衛星84と電波を送受信して、衛星84で中継される主通信回線で通信相手71と通信する。同時に、通信装置40は、副系列である受信ビーム72および送信ビーム73で衛星85と電波を送受信して、衛星85で中継される副通信回線で通信相手71と通信する。
図5に示すように、衛星81から衛星84にハンドオーバする際に、衛星81と衛星84の両方に中継されて通信する期間を経て、衛星84だけに中継されて通信相手71と継続して通信する。そのため、通信装置40では、ハンドオーバ時に通信相手71と通信できない期間が発生しない。衛星84から衛星85にハンドオーバする際にも、通信装置40が通信相手71と通信できない期間が発生しない。
図6を参照して、通信装置40の各動作モードでのアンテナの使用状況を例により説明する。図6の上部に、探索モードでの受信アンテナ2と送信アンテナ4の主系列と副系列での電力配分を示す。受信アンテナ2では、主系列に90%の電力を配分し、副系列には10%の電力を配分する。送信アンテナ4では、主系列に100%の電力を配分し、副系列には0%の電力を配分する。受信アンテナ2の副系列の電力配分は、通信可能衛星を発見できる電力以上であればよい。受信アンテナ2の副系列の電力配分を、10%とは異なる値にしてもよい。送信アンテナ4の副系列は、探索モードでは動作させる必要がないので、電力配分を0%とする。
図6の下部に、回線設定モードおよび二回線モードでの電力配分を示す。回線設定モードおよび二回線モードでは、受信アンテナ2では、主系列および副系列に50%の電力を配分する。送信アンテナ4でも、主系列および副系列に50%の電力を配分する。主系列と副系列の電力配分は、50%と50%の等分でなくてもよい。受信アンテナ2と送信アンテナ4とで、主系列と副系列の電力の配分率が異なってもよい。回線設定モードおよび二回線モードでは、副系列で副衛星との通信が継続できる電力が確保でき、かつ主系列の電力が副系列の電力以上であれば、主系列と副系列の電力は自由に配分してよい。
記憶部35が記憶するデータについて説明する。記憶部35は、動作モード53、主系列54、通信中衛星55、55、受信回線周波数56、56、送信回線周波数57、57、受信周波数58、58、送信周波数59、59、機体姿勢データ52、指向方向60、60、受信信号強度51、51、探索パターン61を記憶する。
動作モード53は、探索モード、二回線モードなどの通信装置40の動作状態を表す動作モードを記録するデータである。主系列54は、主系列が系列Aか系列Bかを記録するデータである。モード管理部34が、動作モードおよび主系列を決めて動作モード53および主系列54に書き込む。
通信中衛星55、55、受信回線周波数56、56、送信回線周波数57、57は、回線管理部23が新たな通信回線を設定する際に、設定した通信回線に関するデータを記録する。通信中衛星55、55には、系列A、系列Bで通信している衛星を識別する情報がそれぞれ記録される。系列Aまたは系列Bが衛星と通信していない場合は、通信中衛星55、55には、通信する衛星が存在しないことを表すデータが設定される。
受信回線周波数56、56には、系列Aまたは系列Bで使用するように割当てられた通信回線の受信周波数を設定する。送信回線周波数57、57には、系列Aまたは系列Bで使用するように割当てられた通信回線の送信周波数を設定する。系列Aに通信回線が割当てられていない時は、受信回線周波数56および送信回線周波数57には、通信回線が割当てられていないことを表すデータ(未割当値)を設定する。系列Bに通信回線が割当てられていない時は、受信回線周波数56および送信回線周波数57には、未割当値を設定する。
受信周波数58および送信周波数59には、受信アンテナ2と送信アンテナ4とが系列Aで送信および受信する信号の周波数をそれぞれ記録する。受信周波数58および送信周波数59には、受信アンテナ2と送信アンテナ4とが系列Bで送信および受信する信号の周波数をそれぞれ記録する。例えば、探索モードにおいて系列Aで通信中である場合は、受信周波数58および送信周波数59には、受信回線周波数56および送信回線周波数57が設定される。受信周波数58にはビーコン周波数が設定される。送信周波数59には、使用されていないことを表すデータ(未使用値)が記録されている。
指向方向60は、受信アンテナ2および送信アンテナ4の系列Aでの指向方向である。指向方向60は、系列Bでの指向方向である。指向方向60は、追尾制御部26および探索制御部27により設定される。指向方向60は、追尾制御部26および探索制御部27により設定される。
受信モジュール制御部28は、受信アンテナ2の系列Aの指向方向が指向方向60になるように受信モジュール15を制御する。送信モジュール制御部29は、送信アンテナ4の系列Aの指向方向が指向方向60になるように送信モジュール18を制御する。受信モジュール制御部28は、受信アンテナ2の系列Bの指向方向が指向方向60になるように受信モジュール15を制御する。送信モジュール制御部29は、送信アンテナ4の系列Bの指向方向が指向方向60になるように送信モジュール18を制御する。
複数の受信モジュール15、15を有する素子受信信号処理部5は、複数の素子受信信号を処理して、電子的に変更できる主受信方向からの主受信周波数の受信信号を出力する。さらに、素子受信信号処理部5は、複数の素子受信信号を処理して、主受信方向とは独立に電子的に変更できる副受信方向からの副受信周波数の受信信号を出力する。
素子受信信号処理部5は、電波の周波数よりも低い周波数である中間周波数に変換した素子受信信号を処理するようにしてもよい。受信信号をデジタル化して、デジタルの受信信号で位相を変化させるようにしてもよい。
複数の送信モジュール18、18を有する素子送信信号生成部6は、主送信周波数の送信信号および副送信周波数の送信信号が入力される。素子送信信号生成部6は、電子的に変更できる主送信方向へ主送信周波数の電波を送信アンテナが送信し、かつ主送信方向とは独立に電子的に変更できる副送信方向へ副送信周波数の電波を送信アンテナが送信するように、複数の素子送信アンテナにそれぞれ入力される複数の素子送信信号を生成する。
受信信号強度51、51には、信号強度計測部7、7が計測する受信信号強度が記録される。通信可能衛星検出部32は、主系列54と受信信号強度51、51を参照して、通信可能衛星が検出できたかどうかを判定する。二回線通信判定部33は、受信信号強度51、51を参照して、二回線モードを継続するかどうかを決める。
主系列の信号強度計測部7は、素子受信信号処理部5が出力する主受信周波数の受信信号の強度である主信号強度を計測する主信号強度計測部である。副系列の信号強度計測部7は、素子受信信号処理部5が出力する副受信周波数の受信信号の強度である副信号強度を計測する副信号強度計測部である。
探索パターン61には、探索モードで副系列の指向方向を変更するパターンが記録される。副系列の探索制御部27は、探索パターン61を参照して、探索パターン61で示されるパターンで探索範囲を探索する。探索パターン61をデータとして記録することで、探索パターンを変更することが容易になる。
各処理部が、どのようなデータを参照して、どのように動作するかを説明する。
回線管理部23は、回線管理局に通信相手71との間の通信回線の割当を要求し、割当てられた通信回線で通信装置40が通信相手71と通信できるように処理する。割当てられた通信回線に関するデータを、通信回線が割当てられた系列の通信中衛星55、受信回線周波数56、送信回線周波数57に記録する。回線管理局と通信できるように、回線管理部23には、一方の変復調部8が復調した信号が入力される。回線管理部23が出力する信号が、一方の変復調部8に入力される。回線管理部23は、動作モード53と主系列54に応じて、どちらかの変復調部8を使用する。回線管理部23は、初期回線設定モードでは主系列の変復調部8を使用し、回線設定モードでは副系列の変復調部8を使用する。
初期回線設定モードでは、回線管理部23は、主系列54が系列Aである場合は、割当てられた主通信回線のデータを、通信中衛星55、受信回線周波数56、送信回線周波数57に記録する。主系列54が系列Bである場合は、通信中衛星55、受信回線周波数56、送信回線周波数57に記録する。
回線設定モードでは、回線管理部23は、主系列54が系列Aである場合は、割当てられた副通信回線のデータを、通信中衛星55、受信回線周波数56、送信回線周波数57に記録する。主系列54が系列Bである場合は、回線管理部23は、割当てられた副通信回線のデータを、通信中衛星55、受信回線周波数56、送信回線周波数57に記録する。
周波数制御部24は、回線管理部23が通信回線に関するデータを書き込んだ後に、回線管理部23が書き込んだ系列の受信回線周波数56、送信回線周波数57を、受信周波数58、送信周波数59に設定する。そうすることで、割当てられた通信回線の周波数の電波を受信アンテナ2および送信アンテナ4が送受信できるようになる。同時に、通信回線が割当てられた系列の変復調部8に、設定された受信周波数58、送信周波数59を通知する。
周波数制御部24は、回線管理部23が受信回線周波数56、送信回線周波数57を設定した場合は、受信回線周波数56、送信回線周波数57を、受信周波数58、送信周波数59に設定する。同時に、変復調部8に、受信周波数58、送信周波数59を通知する。
周波数制御部24は、回線管理部23が受信回線周波数56、送信回線周波数57を設定した場合は、受信回線周波数56、送信回線周波数57を、受信周波数58、送信周波数59に設定する。同時に、変復調部8に、受信周波数58、送信周波数59を通知する。
周波数制御部24は、初期探索モードまたは探索モードに変化するための前処理として、ビーコン周波数を探索に使用する系列の受信周波数58に設定し、探索に使用する系列の送信周波数59に、未使用値を書き込む。主系列54が系列Aである場合は、周波数制御部24は、ビーコン周波数を受信周波数58に設定し、送信周波数59に未使用値を書き込む。主系列54が系列Bである場合は、周波数制御部24は、ビーコン周波数を受信周波数58に設定し、送信周波数59に未使用値を書き込む。
周波数制御部24は、回線設定モードに変化するための前処理として、回線割当制御で使用される受信周波数および送信周波数を副系列の受信周波数58および送信周波数59に設定する。初期回線設定モードに変化する場合には、回線割当制御で使用される受信周波数および送信周波数を主系列の受信周波数58および送信周波数59に設定する。
通信制御部25は、動作モード53に応じて、変復調部8、8、受信切替回路9、送信切替回路10を制御する。初期回線設定モードである場合は、主系列54で示される主系列の変復調部8で送受信データを変復調させて、主系列(一方)の変復調部8が変復調する送受信データを回線管理部23に入出力する。受信切替回路9、送信切替回路10は、主系列の変復調部8が主装置44と送受信データを入出力しないようにする。副系列(他方)の変復調部8は変復調させない。主系列54が系列Aである場合は、変復調部8を動作させて、変復調部8が変復調する送受信データを回線管理部23に入出力させる。主系列54が系列Bである場合は、変復調部8を動作させて、変復調部8が変復調する送受信データを回線管理部23に入出力させる。
探索モードである場合は、通信制御部25は、主系列の変復調部8を動作させる。そして、受信切替回路9、送信切替回路10が、主系列の変復調部8が変復調する送受信データを主装置44に入出力させる。主系列54が系列Aである場合は、変復調部8が変復調する送受信データを主装置44に入出力させる。主系列54が系列Bである場合は、変復調部8が変復調する送受信データを主装置44に入出力させる。
回線設定モードである場合は、通信制御部25は、主系列の変復調部8が動作して主装置44に送受信データを入出力させることを維持する。さらに、通信制御部25は、副系列の変復調部8を動作させ、回線管理部23に送受信データを入出力させる。主系列54が系列Aである場合は、変復調部8を動作させて回線管理部23に送受信データを入出力させる。主系列54が系列Bである場合は、変復調部8を動作させて回線管理部23に送受信データを入出力させる。回線管理部23を常に変復調部8、8に接続し、回線管理部23が動作モード53と主系列54を参照して、どちらの変復調部8、8との間で入出力する送受信データを使用するかを決めてもよい。
二回線モードであるは、通信制御部25は、両方の変復調部8、8が動作することを維持し、受信切替回路9を主装置44からの送信データが変復調部8、8の両方に入力されるようにする。また、送信切替回路10は、主系列の変復調部8が主装置44に受信データを出力するようにする。主系列54が系列Aである場合は、変復調部8が主装置44に受信データを出力する。主系列54が系列Bである場合は、変復調部8が主装置44に受信データを出力する。
各動作モードで、通信制御部25が変復調部8、8を制御する動作を通信装置40と衛星との関係で見ると、以下のようになる。初期回線設定モードでは、通信制御部25は、主通信回線で主衛星と送受信する信号を主系列である一方の変復調部8で変復調させる。副系列である他方の変復調部8は変復調させない。探索モードでは、主通信回線で主衛星と送受信する信号を主系列の変復調部8で変復調させ、副系列の変復調部8でビーコン周波数の信号を復調させる。回線設定モードおよび二回線モードでは、通信制御部25は、主通信回線で主衛星と送受信する信号を主系列の変復調部8で変復調させ、副通信回線で副衛星と送受信する信号を副系列の変復調部8で変復調させる。
各動作モードでの追尾制御部26、26の動作を説明する。動作モード53が二回線モードまたは回線設定モードである場合は、追尾制御部26、26の両方が動作する。追尾制御部26が、更新前の指向方向60、機体姿勢データ52、および指向方向誤差から次の時点での指向方向60を決めて書き込む。追尾制御部26が、更新前の指向方向60、機体姿勢データ52、および指向方向誤差から次の時点での指向方向60を決めて書き込む。指向方向誤差は、通信装置40が何らかの手段で取得するか、外部から入力される。
動作モード53が探索モードまたは初期回線設定モードである場合は、主系列の追尾制御部26が動作する。主系列54が系列Aである場合は、追尾制御部26が動作する。主系列54が系列Bである場合は、追尾制御部26が動作する。動作モード53が初期探索モードである場合は、追尾制御部26、26のどちらも動作しない。
探索制御部27、27は、初期探索モードでは主系列が動作し、探索モードでは副系列が動作する。初期探索モードでは、主系列54が系列Aである場合は探索制御部27が動作する。主系列54が系列Bである場合は、探索制御部27が動作する。探索モードでは、主系列54が系列Aである場合は探索制御部27が動作する。主系列54が系列Bである場合は、探索制御部27が動作する。
探索制御部27が動作する場合には、探索パターン61を参照して探索パターン61で示される時間変化のパターンで変化する値を指向方向60に書き込む。探索制御部27が動作する場合には、探索パターン61を参照して時間で変化する値を指向方向60に書き込む。
初期探索モードまたは探査モードが終了した時点で通信可能衛星が発見できている場合は、通信可能衛星が存在する方向が、探索に使用した系列の指向方向60に設定される。通信可能衛星が発見できていない場合は、探索に使用した系列の指向方向60には、指向すべき方向がないことを表すデータが設定される。
受信電力配分部30は、動作モード53と主系列54を参照して、図6に関して前に説明したように系列Aと系列Bの受信電力の配分率を決定する。決定した受信電力の配分率は、受信モジュール制御部28、28に通知する。受信モジュール制御部28、28が動作モード53と主系列54を参照して、受信電力の配分率を決めてもよい。その場合には、受信モジュール制御部28、28が受信電力配分部として動作する。
送信電力配分部31は、動作モード53と主系列54を参照して、系列Aと系列Bの送信電力の配分率を決定する。決定した送信電力の配分率は、送信モジュール制御部29、29に通知する。送信モジュール制御部29、29が動作モード53と主系列54を参照して、送信電力の配分率を決めてもよい。その場合には、送信モジュール制御部29、29が送信電力配分部として動作する。
受信モジュール制御部28は、受信電力配分部30により通知された受信電力の配分率、受信周波数58および指向方向60を参照して、系列Aの受信アンテナ2が指向方向60の方向を向くように各受信モジュール15に指示する位相変化量と増幅率を決める。決めた位相変化量と増幅率は、各受信モジュール15に指示する。
受信モジュール制御部28は、受信電力配分部30により通知された受信電力の配分率、受信周波数58および指向方向60を参照して、系列Bの受信アンテナ2が指向方向60の方向を向くように各受信モジュール15に指示する位相変化量と増幅率を決める。決めた位相変化量と増幅率は、各受信モジュール15に指示する。
送信モジュール制御部29は、送信電力配分部31により通知された送信電力の配分率、送信周波数59および指向方向60を参照して、系列Aの送信アンテナ4が指向方向60の方向を向くように各送信モジュール18に指示する位相変化量と増幅率を決める。決めた位相変化量と増幅率は、各送信モジュール18に指示する。
送信モジュール制御部29は、送信電力配分部31により通知された送信電力の配分率、送信周波数59および指向方向60を参照して、系列Bの送信アンテナ4が指向方向60の方向を向くように各送信モジュール18に指示する位相変化量と増幅率を決める。決めた位相変化量と増幅率は、各送信モジュール18に指示する。
通信可能衛星検出部32は、動作モード53が初期探索モードまたは探索モードである場合に、動作する。通信可能衛星検出部32は、初期探索モードでは、主系列の指向方向60と、その指向方向の時の主系列の受信信号強度51を使用する。探索モードでは、副系列の指向方向60と、その指向方向の時の副系列の受信信号強度51を使用する。初期探索モードでは、主系列54が系列Aである場合は、指向方向60と受信信号強度51を使用し、主系列54が系列Bである場合は、指向方向60と受信信号強度51を使用する。探索モードでは、主系列54が系列Aである場合は、指向方向60と受信信号強度51を使用し、主系列54が系列Bである場合は、指向方向60と受信信号強度51を使用する。
通信可能衛星検出部32は、初期探索モードでは、主系列で受信するビーコン信号の受信信号強度に基づいて通信可能衛星を検出する。ビーコン信号の受信信号強度が受信信号強度下限値以上である方向を検出する場合に、通信可能衛星を検出する。どの方向からも受信信号強度下限値以上の受信信号強度でビーコン信号を検出しない場合に、通信可能衛星を検出しない。探索モードでは、副系列で受信するビーコン信号の受信信号強度に基づいて通信可能衛星を検出する。主系列の指向方向の近傍以外の方向で、ビーコン信号の受信信号強度が受信信号強度下限値以上である方向を検出する場合に、通信可能衛星を検出する。主系列の指向方向の近傍以外の方向からは、受信信号強度下限値以上の受信信号強度でビーコン信号を検出しない場合に、通信可能衛星を検出しない。
受信信号強度下限値は、受信可能な電波の強度である通信可能下限値および受信電力の大きさに応じて決められる。系列Aと系列Bの受信電力の合計が決まっている場合は、受信電力の大きさは、受信電力の系列Aおよび系列Bへの配分率に応じて決まる。受信電力の配分率が異なるので、初期探索モードと探索モードで使用する受信信号強度下限値は異なる。
主系列と副系列で受信電力の大きさが異なる場合は、主系列と副系列とで受信信号強度下限値が異なる。主系列の受信信号強度と比較される受信信号強度下限値を、主受信信号強度下限値と呼ぶ。副系列の受信信号強度と比較される受信信号強度下限値を、副受信信号強度下限値と呼ぶ。
通信可能衛星検出部32は、通信可能衛星を検出する場合は、通信可能衛星からのビーコン信号の受信信号強度が最大である方向も検出する。
二回線通信判定部33は、動作モード53が二回線モードである場合に動作する。二回線通信判定部33は、受信信号強度51、51を監視して、二回線モードを継続するかどうかを決める。二回線モードを継続するか否かを判断する方法は、後で説明する。
モード管理部34は、入力される種々のデータに基づき動作モード53を決定する。入力されるデータは、通信装置40のユーザから入力される通信開始または通信終了の指示、回線管理部23の動作終了通知、通信可能衛星検出部32の検出結果、二回線通信判定部33の判定結果、変復調部8、8などからの異常発生通知などである。
モード管理部34は、通信開始が入力された場合に、動作モード53を停止モードから初期探索モードに変化させる。動作モード53が初期探索モードで通信可能衛星が検出できている場合は、動作モード53を初期回線設定モードに変更する。検出できていない場合は、動作モード53を初期探索モードのままとする。動作モード53が初期回線設定モードで、回線管理部23の動作終了通知を受信すると、動作モード53を探索モードに変更する。動作モード53が初期回線設定モードで、主系列の受信信号強度が通信可能と判断する下限値未満であることを検出する場合は、動作モード53を初期探索モードに変更する。副系列の受信信号強度が下限値未満であることを検出する場合は、動作モード53を探索モードに変更する。
モード管理部34は、動作モード53が探索モードで通信可能衛星が検出できる場合は、動作モード53を回線設定モードに変更する。探索モードで通信可能衛星が検出できない場合は、動作モード53を探索モードのままとする。動作モード53が探索モードで主系列の受信信号強度が下限値未満であることを検出する場合は、動作モード53を初期探索モードに変更する。
動作モード53が二回線モードで、二回線通信判定部33が二回線モードを継続しないと判定する場合は、動作モード53を探索モードに変更する。二回線モードを継続すると判定する場合は、動作モード53を二回線モードのままとする。動作モード53が二回線モードで、主系列および副系列の受信信号強度が下限値未満であることを検出する場合は、動作モード53を初期探索モードに変更する。
モード管理部34は、ユーザから通信終了が入力される場合は、動作モード53に応じた通信終了の処理をさせて、その後で動作モード53を停止モードに変更する。
通信装置40が有する監視機能が通信を継続できない何らかの異常を検出する場合は、停止状態に移る処理の実行後に、モード管理部34は、動作モード53を停止モードに変更する。
機体姿勢取得部36は、決められた周期で慣性航法装置45から入力される航空機70の姿勢角を機体姿勢データ52として記憶部35に格納する。
動作モード53と主系列54が系列Aか系列Bかを区別して、通信装置40の状態を表すと、状態遷移図は図7のようになる。図7は、実施の形態1に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。各状態では、(動作モード、主系列)で表現する。
通信装置40の状態が変化する条件を表現するために、以下の変数を定義する。
:系列Aの受信信号強度51
:系列Bの受信信号強度51
Gmain:主系列の受信信号強度。
Gsub:主系列の受信信号強度。
β:探索モードでの副系列の電力配分率。実施の形態1では、β=10%。
β:二回線モードでの各系列の電力配分率。実施の形態1では、β=50%。
:探索モードで通信可能衛星が検出できたとする受信信号強度の下限値(受信信号強度下限値)。
:二回線モードで通信可能衛星でないと判断する受信信号強度の下限値(受信信号強度下限値)。H以上の受信信号強度であれば、通信可能である。
:一回の探索モードの実行に要する時間。
:二回線モードで通信中の衛星が通信可能衛星かどうか判断する周期。
受信信号強度は、受信モジュール15、15に配分する受信電力にほぼ比例するので、以下の関係がある。
=(β/β)*H (1)
式(1)を満足するようにHを決めれば、探索モードから二回線モードに移行した後に副通信回線で通信可能である。なお、受信信号強度と受信電力との間を正比例とは別の関係式で表現してもよい。その場合は、探索モードでの受信信号強度下限値および二回線モードでの受信信号強度下限値は、受信信号強度と受信電力との関係を表現する式に応じて決める。
図7では、通常のハンドオーバ時の動作を考慮し、例外的な動作は考慮しない。図7は、以下の前提が成立する場合の状態遷移図である。
(ア)初期回線設定モードでは、主通信回線が通信できなくなるほど受信信号強度が低下することは無い。
(イ)回線設定モードでは、主通信回線も副通信回線も通信できなくなるほど受信信号強度が低下することは無い。
(ウ)探索モードでは、主通信回線が通信できなくなるほど受信信号強度が低下することは無い。
二回線通信判定部33は、主通信回線または副通信回線のどちらかが通信可能である間は、二回線モードを維持する。以下のように、判断する。
≧H and G≧H 二回線通信を維持
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
通信装置40が通信していない場合は、(停止、−)であるST01の状態にある。通信相手71と通信を開始する場合には、主系列54が系列Aである場合は、(初期探索、系列A)であるST02Aの状態に変化する。主系列54が系列Bである場合は、(初期探索、系列B)であるST02Bの状態に変化する。初期探索モードでの主系列は、例えば常に系列Aまたは系列Bのどちらかに決めておいてもよいし、系列Aと系列Bとが交互になるようにしてもよい。
(初期探索、系列A)であるST02Aで通信可能衛星が見つからない場合は、ST02Aが継続する。(初期探索、系列A)であるST02Aで通信可能衛星が見つかると、(初期回線設定、系列A)であるST03Aに変化する。主通信回線が設定されると、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。(初期探索、系列B)であるST02Bからも同様に、(初期回線設定、系列B)であるST03Bに変化し、さらに(探索、系列B)であるST04Bに変化する。
(探索、系列A)であるST04Aで、Tが経過してG≧Hであることを検出しない場合は、通信可能衛星が発見できていないので、ST04Aが継続する。Tが経過してG≧Hであることを検出する場合は、通信可能衛星が発見できたので、(回線設定、系列A)であるST05Aに変化する。(回線設定、系列A)であるST05Aで通信回線が設定できると、(二回線、系列A)であるST06Aに変化する。
(探索、系列B)であるST04Bで、Tが経過してG≧Hであることを検出しない場合は、通信可能衛星が発見できていないので、ST04Bが継続する。Tが経過してG≧Hであることを検出する場合は、通信可能衛星が発見できたので、(回線設定、系列B)であるST05Bに変化する。(回線設定、系列B)であるST05Bで通信回線が設定できると、(二回線、系列B)であるST06Bに変化する。
(二回線、系列A)であるST06Aにおいて、Tが経過してG≧HかつG≧Hである場合は、主通信回線および副通信回線で通信可能なので、ST06Aが継続する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、主衛星から副衛星へハンドオーバできないで、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。
(二回線、系列B)であるST06Bにおいて、Tが経過してG≧HかつG≧Hである場合は、主通信回線および副通信回線で通信可能なので、ST06Bが継続する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、ハンドオーバできないで、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。
(探索、系列A)であるST04A、(探索、系列B)であるST04B、(二回線、系列A)であるST06A、(二回線、系列B)であるST06Bのどれかの状態で、通信中止が入力された場合は、(停止、−)であるST01に変化する。
動作を説明する。図8は、実施の形態1に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。ステップS01で、主系列を系列Aまたは系列Bに決めて、決めた系列を主系列54に設定し、動作モード53を初期探索モードに設定する。ステップS02で、主系列で通信可能衛星を探索する。1回の探索が終了すると、ステップS03で、通信可能衛星が見つかったかどうかチェックする。通信可能衛星が見つからない場合(S03でNO)は、S02へ戻る。
初期探索モードで通信可能衛星が見つかった場合(S03でYES)は、ステップS04で、動作モード53を初期回線設定モードにし、主通信回線を設定する。ステップS05で、動作モード53を探索モードにして、主通信回線で通信しながら副通信回線で通信可能衛星を探索する。1回の探索が終了すると、ステップS06で、通信停止が入力されたかチェックする。通信停止が入力されている場合(S06でYES)は、通信を終了する。通信停止が入力されていない場合(S06でNO)は、ステップS07で、通信可能衛星が見つかったかどうかチェックする。通信可能衛星が見つからない場合(S07でNO)は、S05へ戻り、探索モードを継続する。
探索モードで通信可能衛星が見つかった場合(S07でYES)は、ステップS08で、動作モード53を回線設定モードにし、副通信回線を設定する。副通信回線が設定できると、ステップS09で、動作モード53を二回線モードにして、主通信回線および副通信回線で通信する。ステップS10で、通信停止が入力されたかチェックする。通信停止が入力されている場合(S10でYES)は、通信を終了する。
通信停止が入力されていない場合(S10でNO)は、ステップS11で、副通信回線の信号強度(Gsub)が下限値(H)以上かどうかチェックする。Gsub≧Hである場合は、副通信回線は通信可能である。Gsub≧Hでない場合(S11でNO)は、二回線では通信できないので、二回線モードを終了する。S05へ戻り、探索モードで動作する。
Gsub≧Hである場合(S11でYES)は、ステップS12で、主通信回線の信号強度(Gmain)が下限値(H)以上かどうかチェックする。Gmain≧Hである場合は、主通信回線は通信可能である。Gmain≧Hでない場合(S12でNO)は、主通信回線では通信できないので、主衛星から副衛星へハンドオーバする。S13で主系列54に、副系列であった系列を設定する。そして、S05へ戻り、探索モードになる。主通信回線が通信可能である場合(S12でYES)は、S09へ戻り、二回線モードを継続する。
S05およびS07は、主衛星を追尾して主通信回線で通信しながら、副系列で通信可能衛星を探索する探索手順である。S09は、主衛星を追尾して主通信回線で通信し、副衛星を追尾して副通信回線で通信する二回線通信手順である。S11およびS12は、二回線通信手順を継続して実行するかどうかチェックする二回線通信継続チェック手順である。通信装置40は、二回線通信継続チェック手順を、二回線通信手順と並行して実行する。二回線通信継続チェック手順で二回線通信手順を継続しないと判定した場合に、二回線通信手順から探索手順に変化する。
実施の形態1の通信方法における二回線通信継続チェック手順は、主信号強度計測手順と、副信号強度計測手順と、二回線通信可能チェック手順とを有する。主信号強度計測手順では、主信号強度を計測する。副信号強度計測手順では、副信号強度を計測する。二回線通信可能チェック手順では、主信号強度に基づき主衛星が通信可能衛星であるかどうかチェックし、かつ副信号強度に基づき副衛星が通信可能衛星であるかどうかチェックする。二回線通信可能チェック手順で主衛星または副衛星のどちらかが通信可能衛星でないことを検出する場合に、二回線通信手順を継続しないと判定する。
以上のように動作することで、図5に例を示すように通信に使用する衛星を切替える際に、2個の衛星で並行して中継されて通信する二回線モードを経て切替えるので、衛星の切替のために通信できない期間が発生しない。
地球表面およびその上空のすべてをカバーする衛星ネットワークではなく、地球表面の決められた範囲とその上空である通信対象範囲とする衛星ネットワークにも適用できる。通信対象範囲が限定される場合でも、通信対象範囲内の各空間点で通信可能衛星が常に少なくとも1個は存在するような衛星群を対象として、本発明に係る通信装置を使用することができる。
探索モードで方位角を360度、仰角を0度から90度の範囲で走査したが、対象とする衛星ネットワークまたは衛星群に応じて、探索する範囲を決めてもよい。例えば、高仰角に存在する準天頂衛星を対象とする場合は、仰角を例えば30度以上の範囲でだけ探索してもよい。
探索モードで主系列の指向方向の近傍も含めて探索し、主系列の指向方向の近傍からは通信可能衛星を検出しないようにした。主系列の指向方向を含む決められた範囲は探索しないようにしてもよい。
二回線の中のどちらかが通信不可能になるまで二回線モードを維持するのではなく、二回線通信が不要と判断する場合に二回線モードを終了させてもよい。移動体は、航空機以外の移動体でもよい。
以上のことは他の実施の形態にもあてはまる。
実施の形態2.
実施の形態2は、二回線通信が可能であっても二回線通信が不要であれば二回線通信を中止するように、実施の形態1を変更した場合である。主通信回線または副通信回線のどちらかが通信不可能になるまで二回線通信を維持すると、受信信号強度が最大になる衛星との通信回線を使用する時点が遅れる場合がある。二回線通信が不要になった時点で二回線通信を中止すれば、新たに受信信号強度が大きい衛星が出現した場合に、受信信号強度が大きい衛星との間の通信回線を早く使用できるようになる。
図9をおよび図10を参照して、二回線通信を維持できる限り二回線通信を継続することによる問題点を説明する。図9は、実施の形態1に係る通信装置では受信信号強度が大きい通信回線が使用できない航跡の例を示す図である。3個の衛星81、84、85のビーム範囲91、94、95を、それぞれ円で表す。航空機70は、図において実線で示す航跡76を移動する。
図10は、図9に示す航跡の例での実施の形態1の通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。図10では、受信信号強度がH以上である範囲でだけ受信信号強度を示す。図10(A)に、航跡上で受信できる衛星からの電波の強度を示す。図10(A)では、通信装置40が二回線モードで衛星からの電波を受信して得られる受信信号強度で、電波の強度を表現する。図10(B)に、航空機70に搭載された通信装置40が受信する受信信号強度を示す。図10(B)では、主通信回線として受信している場合に実線で表現し、副通信回線として受信している場合を点線で示す。
各衛星からの電波を通信装置40が受信して生成する受信信号の強度の関係が変化する空間点について説明する。空間点Pでは、衛星81とだけ通信装置40は通信できる。空間点Pでは、衛星84と通信可能になる。空間点Pで、衛星81と衛星84の電波の強度が同じ大きさになる。空間点Pで衛星85と通信可能になる。衛星85からの電波の強度は増加していく。空間点Pで、衛星85と衛星81の電波の強度が同じ大きさになる。さらに、空間点Pで、衛星85と衛星84の電波の強度が同じ大きさになる。空間点Pで、衛星81と通信できなくなる。空間点Pで、衛星84と通信できなくなる。
航空機70が空間点Pに存在する場合は、通信装置40は主通信回線で衛星81を追尾して探索モードで動作する。航空機70が空間点Pに移動すると、衛星84との通信が可能になる。衛星84を発見する空間点Pで、回線設定モードに変化する。ここでは、回線設定に要する時間が短いとして、空間点Pから衛星84に中継される通信回線が副通信回線として使用できるとする。空間点Pから二回線モードとして表現する。
空間点Pで衛星81と通信できなくなるので、空間点Pで二回線モードが終了する。通信装置40は、主通信回線で衛星84を追尾する探索モードに変化する。探索モードの1周期目で衛星85が通信可能衛星として発見される。図を見やすくするため、探索モードの1周期は短いとして、空間点Pから二回線モードとして表現する。衛星84と通信できるのは、空間点Pまでである。二回線モードは、空間点Pから空間点Pまで継続する。空間点Pを通過すると、衛星85に中継される通信回線を主通信回線とする探索モードになる。
上に説明した通信装置40の動作は、受信信号強度が大きい衛星で中継される通信回線を利用していないという問題がある。空間点Pで衛星84の方が電波の強度が大きいので、空間点Pを通過する時点で衛星84へのハンドオーバを実施可能であるが、二回線通信を維持している。空間点Pまで衛星84に中継される回線を主通信回線として二回線モードで通信している。空間点Pから空間点Pまでは3個の衛星と通信可能である。空間点Pから空間点Pまでは、電波の強度が大きい方から2個の衛星を使用していない。特に、空間点Pから空間点Pまでは、電波の強度が最大である衛星85を通信に使用していない。
実施の形態2の通信装置40Aは、このような問題を発生させない。
図11は、この発明の実施の形態2に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。図11を参照して、この発明の実施の形態2に係る通信装置の構成を説明する。図11について、実施の形態1の場合の図2と異なる点を説明する。通信装置40Aが有する制御部11Aは、探索制御部27A、27A、通信可能衛星検出部32A、二回線通信判定部33A、モード管理部34A、記憶部35Aを変更している。
二回線通信判定部33Aは、二回線通信が可能であっても不要な場合も判定する。二回線通信判定部33Aは、副通信回線の受信信号強度が主通信回線の受信信号強度よりも大きくなった場合に、二回線通信が不要と判断する。つまり、以下のように判断する。
(1)主系列54が系列Aである場合
≧G≧H 二回線通信が必要
>G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
(2)主系列54が系列Bである場合
≧G≧H 二回線通信が必要
>G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
なお、副通信回線の受信信号強度が主通信回線の受信信号強度以上になった場合に、二回線通信が不要と判断してもよい。つまり、以下のように判断してもよい。
(1)主系列54が系列Aである場合
>G≧H 二回線通信が必要
≧G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
(2)主系列54が系列Bである場合
>G≧H 二回線通信が必要
≧G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
二回線通信判定部33Aが二回線通信を不要と判断する場合は、二回線通信が不要であることを、二回線通信判定部33Aがモード管理部34Aに通知する。
二回線通信が不要であるという通知を受けたモード管理部34Aは、主通信回線での通信を中止して、主通信回線で使用していた衛星が存在する方向を記憶部35Aに記録する。主通信回線で使用していた衛星が存在する方向は、通信を中止した通信可能衛星と通信していた方向である。通信を中止した通信可能衛星と通信していた方向を記憶するために、記憶部35Aには、探索不要方向62を追加している。探索不要方向62に記憶される方向は、通信可能であるが通信に使用しない衛星が存在する方向である。探索不要方向62を記憶しておかないと、ハンドオーバした後で、ハンドオーバ前に主衛星であった衛星を副衛星とする二回線モードに戻ることになる。具体的には、探索モードで探索不要方向62の方向に、ハンドオーバ前に主衛星であった衛星を通信可能衛星として検出する。二回線モードでは、主系列の受信信号強度が探索モードよりも小さい。二回線モードに戻ることは、主系列の受信信号強度が低下するので望ましくない。
探索不要方向62は、例えば2個までの方向を示すデータを記憶できる。モード管理部34Aは、主系列の指向方向60を探索不要方向62に設定する。既に探索不要方向62に1個の方向が設定されている場合は、2個目に設定する。探索不要方向62に2個の方向が既に設定されている場合は、古い方に上書きする。探索不要方向62に設定された方向が古いかどうかは、方向を設定した時刻を記録する、古いものから配列の前詰めで格納するなどの適切な方法で判断する。探索不要方向62が、3個以上のデータを記憶してもよい。
通信可能衛星検出部32Aは、探索不要方向62に設定されている方向および主系列の指向方向とは異なる方向で、通信可能で受信信号強度が最大である衛星を通信可能衛星として検出する。
探索に使用している系列の探索制御部27Aは、探索パターン61にしたがって粗く探索した後で、主系列の指向方向とは異なる方向で受信信号強度がH以上の極大値(ピーク)になる方向(ピーク方向)を検出する。探索制御部27Aは、ピーク方向を大きいものから最大で3個まで検出する。探索不要方向62にm個(2≧m≧0)の方向が記録されている場合には、探索に使用している系列の探索制御部27Aは、大きいものからm+1個までのピーク方向を検出する。
通信可能衛星検出部32Aは、通信可能衛星を検出する場合には、探索モードで探索に使用している系列(探索使用系列)の指向方向60を設定する。探索使用系列は、二回線モードに変化した後では副通信回線で通信する副系列である。探索使用系列の指向方向60は、二回線モードにおいて副通信回線で副衛星を追尾する際の指向方向60の初期値になる。また、通信可能衛星検出部32Aは、探索に使用している系列の探索制御部27が検出したピーク方向に基づき、探索不要方向62を修正して設定する。探索制御部27が動作する場合で説明する。探索制御部27が動作する場合は、指向方向60に対して同様に動作する。
探索制御部27が検出したピーク方向に、探索不要方向62に記憶されている方向とは異なるピーク方向が存在する場合は、通信可能衛星を検出すると判断して、そのピーク方向を指向方向60に設定する。探索不要方向62に記憶されている方向とは異なる複数のピーク方向が存在する場合は、受信信号強度が最大であるピーク方向を指向方向60に設定する。ピーク方向がすべて探索不要方向62に記憶されている場合は、通信可能衛星を検出しないと判断する。
通信可能衛星検出部32Aは、探索不要方向62を以下のように修正する。探索不要方向62の近傍にピーク方向を検出する場合は、そのピーク方向を探索不要方向62に設定する。探索不要方向62に存在するが近傍にピーク方向が検出されない場合は、その方向を探索不要方向62から削除する。
図12は、実施の形態2に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。実施の形態1の場合の図7と比較して、(二回線、系列A)であるST06Aおよび(二回線、系列B)であるST06Bから変化する条件が異なっている。
(二回線、系列A)であるST06Aにおいて、Tが経過してG≧G≧Hである場合は、二回線通信が可能であり、かつ主通信回線の方の信号強度が大きいので、ST06Aが継続する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、副通信回線で通信できないので、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。Tが経過してG≧HかつG>Gを検出する場合は、主衛星から副衛星へハンドオーバして、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。なお、G≧HかつG>Gという条件は、二回線通信が維持できない場合(G≧H>G)と、二回線通信が不要である場合(G>G≧H)との和を表現する条件である。ST06BからST04Bに変化する条件も同様である。
(二回線、系列B)であるST06Bにおいて、Tが経過してG≧G≧Hである場合は、二回線通信が可能であり、かつ主通信回線の方の信号強度が大きいので、ST06Bが継続する。Tが経過してG≧H>Gを検出する場合は、副通信回線で通信できないので、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。Tが経過してG≧HかつG>Gを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。
動作を説明する。図13は、実施の形態2に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。図13について、実施の形態1の場合の図8とは異なる点を説明する。ステップS05A、S12A、S13Aを、変更している。
ステップS05Aで、動作モード53を探索モードにして、主通信回線で通信しながら副通信回線で通信可能衛星を探索する。ただし、探索不要方向62に記憶された方向の近傍では通信可能衛星を検出しない。また、探索不要方向62の近傍でピーク方向を検出する場合は、そのピーク方向に探索不要方向62を修正する。探索不要方向62の近傍でピーク方向を検出しない場合は、その方向を探索不要方向62から削除する。
Gsub≧Hである場合(S11でYES)は、ステップS12Aで、主通信回線の受信信号強度(Gmain)が副通信回線の受信信号強度(Gsub)以上かチェックする。Gmain≧Gsubでない場合(S12AでNO)は、二回線通信が不要であり、主衛星から副衛星へハンドオーバする。S13Aで、主系列の指向方向60を探索不要方向62に設定し、副系列であった系列を主系列53に設定する。そして、S05Aへ戻り、探索モードで動作する。Gmain≧Gsubである場合(S12AでYES)は、S09へ戻り、二回線モードを継続する。
S12AでNOになる場合の中で、Gsub>Gmainであり、かつGsub≧Hである場合は、主衛星および副衛星がともに通信可能衛星である場合に、主信号強度および副信号強度の少なくとも一つに基づき二回線通信手順を継続する必要があるかどうか判断する二回線通信要否判断手順である。つまり、実施の形態2の通信方法における二回線通信継続チェック手順は、二回線通信要否判断手順を有する。
図9に示す場合で、通信装置40Aがどのように動作するかを図14により説明する。図14は、図9に示す航跡の例での実施の形態2に係る通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。図14(A)は、図10(A)と同じ図である。
図14(B)において、空間点Pまでの信号強度の推移は、図9(B)と同じである。航空機70が空間点Pを通過すると、衛星81に中継される主通信回線よりも衛星84に中継される副通信回線の受信信号強度の方が大きくなる。二回線通信判定部33Aが二回線通信は不要と判断して、衛星84により中継される通信回線で通信する探索モードに変化する。衛星81が存在する方向は、探索不要方向62に設定される。探索モードでは二回線モードの時よりも主通信回線への電力配分が大きいので、衛星84からの電波の受信信号強度が増加する。衛星81が存在する方向は探索不要方向62に格納されているので、衛星81を通信可能衛星として検出することなく探索モードが継続する。
航空機70が空間点Pに移動すると衛星85を検出して二回線モードになる。空間点Pを通過すると、二回線モードが不要になり、衛星85と主系列で通信する探索モードになる。衛星84が存在する方向は、探索不要方向62に追加される。航空機70が空間点Pを通過すると、衛星81は通信可能衛星ではなくなる。通信可能衛星でないことを検出すると、衛星81の方向は探索不要方向62から削除される。同様に、空間点Pを通過すると、衛星84の方向は探索不要方向62から削除される。
通信装置40Aでも、異なる衛星で中継される通信回線への切替時に、通信相手71と通信できない期間が発生しない。さらに、通信装置40Aでは、衛星81から衛星84へのハンドオーバが空間点Pで完了し、衛星84から衛星85へのハンドオーバが空間点Pで完了する。図10に示す通信装置40では、衛星81から衛星84へのハンドオーバが空間点Pで完了し、衛星84から衛星85へのハンドオーバが空間点Pで完了する。通信装置40Aでは、通信装置40と比較して、空間点Pから空間点Pまでで主系列の受信信号強度が大きくなる。
副系列の信号強度Gsubが主系列の信号強度Gmainよりも大きくなる時点ではなく、主系列の信号強度Gmainに基づき決められた閾値(切替可能下限値Pmin)よりもGsubが大きくなる時点で二回線通信を不要と判断してもよい。切替可能下限値は、例えばGmainの98%や102%などに決めてもよい。切替可能下限値をGmainよりも小さく設定する場合には、Gsubが切替可能下限値よりも大きいこと(Gsub>Pmin)に加えて、Gsubが固定の閾値Pth以上であること(Gsub≧Pth)を、二回線通信を不要と判断する条件としてもよい。
例えば、切替可能下限値Pminを、係数R(例えば102%)と主系列の信号強度Gmainに基づき、以下のように決めてもよい。
Pmin=R*Gmain
切替可能下限値Pminを使用する場合には、二回線通信判定部は、二回線通信を継続するかどうかを以下のように判断する。
(1)主系列54が系列Aである場合
≧H and R*G>G≧H 二回線通信が必要
≧H and G≧R*G>H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
(2)主系列54が系列Bである場合
≧H and R*G>G≧H 二回線通信が必要
≧H and G≧R*G>H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
切替可能下限値は、決められた確度以上で主衛星から副衛星へハンドオーバできると判断できるように決めればよい。二回線通信が不要と判断する条件は、ハンドオーバする方が主系列の受信信号強度を大きくできる場合を判断できる条件であればよい。二回線通信が不要と判断する条件は、切替後の衛星が中継する通信回線で決められた長さ以上は通信できると判断できる条件であることが望ましい。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態2と同様に、二回線通信が可能であっても二回線通信が不要であれば二回線通信を中止する。実施の形態3では、通信を中止した衛星の方向ではなく、ビーコン信号に含まれる衛星の識別情報を利用する。衛星の識別情報を利用することで、探索不要方向を時間の経過に応じて修正する処理が不要になる。探索不要方向を利用する場合には、探索不要方向を時間の経過に応じて修正する処理が必要である。
図15を参照して、この発明の実施の形態3に係る通信装置の構成を説明する。図15について、実施の形態2の場合の図11と異なる点を説明する。通信装置40Bが有する制御部11Bは、通信可能衛星検出部32B、モード管理部34B、記憶部35Bを変更している。
記憶部35Bは、探索不要方向62を記憶せず、通信不要衛星63を記憶する。通信不要衛星63には、二回線モードは不要と判断して通信を中止した通信回線を中継していた衛星の識別情報を記録する。通信を中止した衛星は通信可能衛星である。
通信可能衛星検出部32Bには、変復調部8、8が復調した信号も入力される。通信可能衛星検出部32Bは、復調されたビーコン信号に含まれる衛星の識別情報を利用して主系列の衛星および通信不要衛星63とは異なる衛星を通信可能衛星として検出する。
通信可能衛星検出部32Bは、探索に使用する系列の探索制御部27Aが受信信号電力のピーク方向を検出している期間のビーコン信号から、衛星の識別情報を抽出する。抽出した識別情報が通信不要衛星63に格納されている識別情報と異なる場合に、通信可能衛星が検出できたと判断する。すべてのピーク方向を処理しても、探索に使用する系列の受信方向がピーク方向に向いている期間に抽出した識別情報が通信不要衛星63に格納されている識別情報だけである場合は、通信可能衛星が検出しないと判断する。すべてのピーク方向を処理しても抽出されなかった識別情報を有する通信不要衛星63は、通信不要衛星63から削除する。
二回線通信判定部33Aが二回線通信を不要と判断する場合は、二回線通信が不要であることを、二回線通信判定部33Aがモード管理部34Bに通知する。
通知を受けたモード管理部34Bは、主通信回線での通信を中止して、主通信回線で使用していた衛星の識別情報を記憶部35Bの通信不要衛星63に記録する。通信不要衛星63は、例えば2個まで記憶できる。モード管理部34Bは、二回線モードが不要と判断された時点での主系列の通信中衛星55を通信不要衛星63に設定する。既に通信不要衛星63に1個の衛星が設定されている場合は、2個目に設定する。2個の衛星が既に設定されている場合は、古い方に上書きする。
実施の形態3の状態遷移図は、実施の形態2の場合の図12と同じになる。
動作を説明する。図16は、実施の形態3に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。図16について、実施の形態2の場合の図13とは異なる点を説明する。ステップS05B、S13Bを、変更している。
ステップS05Bで、動作モード53を探索モードにして、主通信回線で通信しながら副通信回線で通信可能衛星を探索する。ただし、通信可能衛星検出部32Bは、入力されるビーコン信号から衛星の識別情報を抽出し、通信不要衛星63に記録されている衛星は通信可能衛星として検出しない。通信不要衛星63に記録されている衛星の識別情報を検出する場合は、その衛星の識別情報を通信不要衛星63に残す。検出しない場合は、その識別情報を通信不要衛星63から削除する。
S13Bで、主系列の通信中衛星55を通信不要衛星63に設定し、主系列53に副系列であった系列を設定する。
実施の形態2の場合と同様に動作して、同様の効果が得られる。衛星の識別信号を利用するので、二回線通信が不要と判断して通信を中止した衛星を通信可能衛星と誤判断する確率を小さくできる。探索不要方向を時間の経過に応じて修正する処理を不要にでき、処理が簡素になる。
実施の形態4.
実施の形態4は、副通信回線が主通信回線になることなく通信できなくなる場合も、2回線通信が不要と判断するように実施の形態2を変更した場合である。副通信回線が主通信回線になることなく通信できなくなる場合を、副通信回線で通信できなくなる前に検出して、二回線モードを中止する。ハンドオーバに結びつかない二回線モードの時間を短くでき、時間で平均した主通信回線の受信信号強度を実施の形態2の場合よりも大きくできる。実施の形態1または実施の形態3を変更してもよい。
図17を参照して、この発明の実施の形態4に係る通信装置の構成を説明する。図17について、実施の形態2の場合の図11と異なる点を説明する。通信装置40Cが有する制御部11Cは、二回線通信判定部33Cを変更している。
二回線通信判定部33Cは、副通信回線の受信信号強度が減少している場合も二回線通信が可能であっても不要な場合と判断して、二回線通信を中止する。副通信回線の受信信号強度が減少している場合は、やがて副通信回線が通信できなくなり、副通信回線にハンドオーバされる可能性は非常に小さい。
二回線通信判定部33Cの動作を表現するために、以下の変数を定義する。
:系列Aの受信信号強度51の変化速度。
:系列Bの受信信号強度51の変化速度。
Ksub:副系列の受信信号強度(Gsub)の変化速度。
なお、変化速度とは、適切な長さの期間で平均した変化速度である。平均をとる期間の長さは、受信信号強度51、51の計測誤差の大きさを考慮して、実際には受信信号強度51、51が減少していない場合に減少していると誤判断することが無いように決める。また、減少している場合を、受信信号強度51、51の変化速度が、適切に決めた負の値より小さい場合で判断してもよい。
二回線通信判定部33Cは、副通信回線の受信信号強度が主通信回線の受信信号強度よりも大きくなるか、副通信回線の受信信号強度が減少する場合に、二回線通信が不要と判断する。つまり、以下のように判断する。
(1)主系列54が系列Aである場合
≧G≧H and K≧0 二回線通信が必要
≧G≧H and K<0 二回線通信が不要
>G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
(2)主系列54が系列Bである場合
≧G≧H and K≧0 二回線通信が必要
≧G≧H and K<0 二回線通信が不要
>G≧H 二回線通信が不要
≧H>G 二回線通信を維持できない
≧H>G 二回線通信を維持できない
図18は、この発明の実施の形態4に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。図18について、実施の形態2の場合の図12と異なる点を説明する。(二回線、系列A)であるST06Aおよび(二回線、系列B)であるST06Bから変化する条件が、異なっている。
(二回線、系列A)であるST06Aにおいて、Tが経過してG≧G≧HかつK≧0である場合は、二回線通信が可能であり、かつハンドオーバの可能性があるので、ST06Aが継続する。Tが経過してG≧H>Gまたは(G≧G≧HかつK<0)を検出する場合は、主衛星から副衛星へハンドオーバできないと判断して、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。Tが経過してG≧HかつG>Gを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。
(二回線、系列B)であるST06Bにおいて、Tが経過してG≧G≧HかつK≧0である場合は、二回線通信が可能であり、かつハンドオーバの可能性があるので、ST06Bが継続する。Tが経過してG≧H>Gまたは(G≧G≧HかつK<0)を検出する場合は、ハンドオーバできないと判断して、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。Tが経過してG≧HかつG>Gを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。
動作を説明する。図19は、実施の形態4に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。図19について、実施の形態3の場合の図16とは異なる点を説明する。ステップS14,S15を追加している。
主通信回線の受信信号強度(Gmain)が副通信回線の受信信号強度(Gsub)以上(Gmain≧Gsub)である場合(S12AでYES)は、S14へ進む。S14では、Gsubの変化速度(Ksub)が負かどうかをチェックする。Ksub<0である場合(S14でYES)は、主衛星から副衛星へハンドオーバできないと判断して、二回線通信を中止する。ステップS15で、副系列の通信中衛星55を通信不要衛星63に設定する。Ksub<0でない場合(S14でNO)およびS15の実行後は、S09へ戻り、二回線モードを継続する。
図20は、実施の形態4に係る通信装置でハンドオーバできない状況を早く検出できる航跡の例を示す図である。2個の衛星81、84のビーム範囲91、94を、それぞれ円で表す。航空機70が、図において実線で示す航跡77を移動する。
図21は、図20に示す航跡の例での実施の形態4に係る通信装置の受信信号強度の変化を示す図である。図21(A)に、衛星81および衛星84の電波の強度を示す。図21(B)に、通信装置40Cが受信する受信信号強度を示す。主通信回線として受信している場合に実線で表現し、副通信回線として受信している場合を点線で示す。実施の形態2の通信装置40Aが受信する受信信号強度を細い実線で示す。
航空機70が空間点P11に存在する場合は、主通信回線で衛星81を追尾して探索モードで動作する。航空機70が空間点P12に移動すると、衛星84との通信が可能になる。説明を簡単にするため、空間点P12から衛星84に中継される通信回線が副通信回線として使用できるとする。空間点P13で、衛星84に中継される副通信回線の受信信号強度の変化速度が減少に変化する。空間点P14で、衛星84との通信が不可能になる。
通信装置40Cは、空間点P12から空間点P13まで二回線モードで通信し、その他の区間では衛星81で中継される回線を主通信回線として探索モードで動作する。通信装置40Aは、空間点P12から空間点P14まで二回線モードで通信する。通信装置40Cは、空間点P13で衛星84へはハンドオーバできないことを検出するので、通信装置40Aよりも早く探索モードに戻る。通信装置40Cでは、空間点P13から空間点P14までは、通信装置40Aよりも受信信号強度が大きい。通信装置40Cは、ハンドオーバに結びつかない二回線モードの時間を短くでき、時間で平均した主通信回線の受信信号強度を実施の形態2の場合よりも大きくできる。
通信装置40Cは、ハンドオーバする際には通信装置40Aと同様に動作する。通信装置40Cでも、異なる衛星で中継される通信回線への切替時に、通信相手71と通信できない期間が発生しない。
実施の形態5.
実施の形態5は、二回線モードにおいて副通信回線の受信信号強度を通信可能な強度以上にした上で主通信回線の受信信号強度を大きくするように、実施の形態4を変更した場合である。図22は、この発明の実施の形態5に係る通信装置の構成を説明するブロック図である。図22について、実施の形態4の場合の図17と異なる点を説明する。
通信装置40Dが有する制御部11Dは、電力配分率決定部38を有する。また、受信モジュール制御部28D、28D、送信モジュール制御部29D、29D、二回線通信判定部33D、記憶部35Dを変更している。
記憶部35Dには、受信電力配分率64、64、送信電力配分率65、65を追加している。
受信モジュール制御部28Dは、受信電力配分率64を参照して、受信モジュール15に供給する電力を制御する。受信モジュール制御部28Dは、受信電力配分率64を参照して、受信モジュール15に供給する電力を制御する。送信モジュール制御部29Dは、送信電力配分率65を参照して、送信モジュール18に供給する電力を制御する。送信モジュール制御部29Dは、送信電力配分率65を参照して、送信モジュール18に供給する電力を制御する。
実施の形態1の受信モジュール制御部28、28は、受信電力配分部30から通知された配分率にしたがい受信モジュール15、15に供給する電力を制御する。送信モジュール制御部29、29は、送信電力配分部31から通知された配分率にしたがい送信モジュール18、18に供給する電力を制御する。
通信装置40Dでは、電力配分率決定部38が、動作モード53、主系列54、受信信号強度51、51を参照して、受信電力配分率64、64、送信電力配分率65、65を設定する。受信モジュール制御部28D、28Dは、動作モード53と主系列54を参照せず、受信電力配分率64、64を参照する。送信モジュール制御部29D、29Dは、動作モード53と主系列54を参照せず、送信電力配分率65、65を参照する。
電力配分率決定部38は、副通信回線の受信信号強度および送信信号強度を通信可能な強度以上にして主通信回線の受信信号強度および送信信号強度が大きくなるように、受信電力配分率64、64、送信電力配分率65、65を設定する。受信電力配分率64、64は、合計が一定である受信電力を系列Aと系列Bにどのように配分するかを表す。送信電力配分率65、65は、合計が一定である送信電力を系列Aと系列Bにどのように配分するかを表す。
実施の形態1から4では、探索モードでは主通信回線の受信電力配分は90%、送信電力配分は100%である。二回線モードでは、主通信回線の受信電力配分は50%、送信電力配分は50%である。そのため、探索モードから二回線モードに変化すると、主通信回線の受信信号強度および送信信号強度は、探索モードの時よりも低下する。実施の形態5では、探索モードから二回線モードに変化する場合に、主通信回線の受信信号強度および送信信号強度の低下をより小さくするように、電力配分率決定部38を追加している。
受信信号強度は、受信アンテナ1が受信する電波の強度にほぼ比例し、素子受信信号処理部5で使用する電力にもほぼ比例する。通信装置40Dでは、電力配分率を変化させるので、受信信号強度では通信可能かどうか判断できない。通信装置40Dは、受信信号強度の使用電力に対する感度係数を閾値と比較することで、通信回線が通信可能かどうかを判断する。
以下のように、変数を定義する。
β:二回線モードでの系列Aの電力配分率。
β:二回線モードでの系列Bの電力配分率。β+β=100%
βsub:二回線モードでの副系列の電力配分率。βsub≦50%
βmain:二回線モードでの主系列の電力配分率。βmain=100%−βsub
γ:系列Aの受信信号強度51の感度係数。γ=G/β
γ:系列Bの受信信号強度51の感度係数。γ=G/β
γmain:主系列の受信信号強度51の感度係数。
γsub:副系列の受信信号強度51の感度係数。
δ:感度係数γA、γの許容する減少量。δ≧0
:通信可能かどうかを判断する感度係数に対する閾値。
:系列Aの受信信号強度51の感度係数の変化速度。
:系列Bの受信信号強度51の感度係数の変化速度。
Msub:副系列の受信信号強度の感度係数(γsub)の変化速度。
感度係数γ、γに対する閾値Hは、β=β=β=50%である場合に、受信信号強度G、Gに対する閾値Hと同じように通信可能かどうかを判断できる必要がある。そのため、以下のように設定する。
=H/β (2)
感度係数γA、γの許容する減少量δは、計測誤差などを考慮して適切に決める。
電力配分率決定部38は、二回線モードでは以下のようにして電力配分比率β 、β を決定する。ここで、上付きの添え字nは、時点を表す。二回線モード開始時を時点0として、電力配分率の初期値は、以下のように設定する。
β =β =β=50%
n時点で系列Aも系列Bも通信可能である場合は、以下のようにしてn+1時点での電力配分率β n+1、β n+1を決定する。ここで、感度係数γA、γが実際には減少していない場合は、以下が成立するものとする。
γ n+1≧γ −δ、γ n+1≧γ −δ (3)
(1)主系列54が系列Aである場合
β n+1=βsub=min((H/(γ −δ))*β, β)
β n+1=βmain=100−β n+1
(2)主系列54が系列Bである場合
β n+1=βsub=min((H/(γ −δ))*β, β)
β n+1=βmain=100−β n+1
なお、n時点で系列Aまたは系列Bが通信可能でない場合は、n+1時点では二回線モードから探索モードへ変化する。
上に示すようにβ n+1、β n+1を設定すれば、式(3)が成立する場合には、以下となる。下限値Hは、二回線モードでの受信信号強度下限値である。
(1)主系列54が系列Aである場合
n+1=γ n+1 n+1
≧(γ −δ)*(H/(γ −δ))*β=H=H
(2)主系列54が系列Bである場合
n+1=γ n+1 n+1
≧(γ −δ)*(H/(γ −δ))*β=H=H
電力配分率決定部38は、副系列の受信信号強度G n+1またはG n+1が通信可能な下限値H以上になるように制御する。ただし、副系列に配分する電力の配分率は50%までとする。つまり、副系列の受信電力は、主系列の受信電力以下にする。二回線モードを継続するのは、副通信回線の受信信号強度Gsubが主通信回線の受信信号強度Gmainよりも小さい(Gsub<Gmain)場合である。したがって、電力配分率決定部38は、副通信回線の受信信号強度Gsubが通信可能な下限値H以上になるように制御する。
電力配分率決定部38は、送信電力の主系列と副系列の配分率を、受信電力の配分率と同じに決める。なお、送信電力の主系列と副系列の配分が、受信電力の配分率と異なってもよい。
図23は、実施の形態5に係る通信装置の動作モードでのアンテナの使用状態を例により説明する図である。二回線モードでの受信および送信の電力配分率が、受信信号強度の感度係数に応じて変化する。
二回線通信判定部33Dは、副通信回線の受信信号強度の感度係数が主通信回線の受信信号強度の感度係数よりも大きくなるか、副通信回線の受信信号強度の感度係数が減少する場合に、二回線通信が不要と判断する。つまり、以下のように判断する。
(1)主系列54が系列Aである場合
γ≧γ≧H and M≧0 二回線通信が必要
γ≧γ≧H and M<0 二回線通信が不要
γ>γ≧H 二回線通信が不要
γ≧H>γ 二回線通信を維持できない
γ≧H>γ 二回線通信を維持できない
(2)主系列54が系列Bである場合
γ≧γ≧H and M≧0 二回線通信が必要
γ≧γ≧H and M<0 二回線通信が不要
γ>γ≧H 二回線通信が不要
γ≧H>γ 二回線通信を維持できない
γ≧H>γ 二回線通信を維持できない
図24は、この発明の実施の形態5に係る通信装置の状態の変化を説明する状態遷移図である。図24について、実施の形態4の場合の図18と異なる点を説明する。(二回線、系列A)であるST06Aおよび(二回線、系列B)であるST06Bから変化する条件が異なっている。
(二回線、系列A)であるST06Aにおいて、Tが経過してγ≧γ≧HかつM≧0である場合は、二回線通信が可能であり、かつハンドオーバの可能性があるので、ST06Aが継続する。Tが経過してγ≧H>γまたは(γ≧γ≧HかつM<0)を検出する場合は、ハンドオーバできないと判断して、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。Tが経過してγ≧Hかつγ>γを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。
(二回線、系列B)であるST06Bにおいて、Tが経過してγ≧γ≧HかつM≧0である場合は、二回線通信が可能であり、かつハンドオーバの可能性があるので、ST06Bが継続する。Tが経過してγ≧H>γまたは(γ≧γ≧HかつM<0)を検出する場合は、ハンドオーバできないと判断して、(探索、系列B)であるST04Bに変化する。Tが経過してγ≧Hかつγ>γを検出する場合は、ハンドオーバして、(探索、系列A)であるST04Aに変化する。
動作を説明する。図25は、実施の形態5に係る通信装置の動作を説明するフローチャートである。図25について、実施の形態4の場合の図19とは異なる点を説明する。ステップS09D、S11D、S12D、S14Dを変更している。
ステップS09Dで、動作モード53を二回線モードにして、主通信回線および副通信回線で通信する。電波の強度に応じて、受信および送信の主系列と副系列の電力の配分率を変更する。電力配分率決定部38は、受信および送信の電力配分率を副系列すなわち副通信回線の受信信号強度Gsubが通信可能な下限値H以上になるように、かつ主系列の電力配分率が50%以上になるように制御する。二回線モードを開始する時は、受信および送信の電力配分率を主系列50%、副系列50%に設定する。ステップS10で、通信停止が入力されたかチェックする。通信停止が入力されている場合(S10でYES)は、通信を終了する。
通信停止が入力されていない場合(S10でNO)は、ステップS11Dで、副通信回線の信号強度の感度係数(γsub)が下限値(H)以上かどうかチェックする。γsub≧Hであれば、副通信回線は通信可能である。γsub≧Hでない場合(S11DでNO)は、S05Aへ戻り、探索モードで動作する。
副通信回線が通信可能である場合(S11DでYES)は、ステップS12Dで主通信回線の受信信号強度の感度係数(γmain)が副通信回線の受信信号強度の感度係数(γsub)以上かチェックする。γmainがγsubよりも小さい場合(S12DでNO)は、二回線通信が不要であり、主衛星から副衛星へハンドオーバする。S13Aで、主系列の指向方向を探索不要方向62に設定し、主系列53に副系列であった系列を設定する。そして、S05Aへ戻り、探索モードで動作する。
γmainがγsub以上である場合(S12DでYES)は、S14Dへ進む。S14Dでは、γsubの変化速度(Msub)が負かどうかをチェックする。Msub<0である場合(S14DでYES)は、主衛星から副衛星へハンドオーバできないと判断して、二回線通信を中止する。ステップS15で、副系列の指向方向を探索不要方向62に設定する。Msub<0でない場合(S14DでNO)およびS15の実行後は、S09Dへ戻り、二回線モードを継続する。
二回線モードにおいて、副通信回線の受信信号強度を通信可能な値以上にし、主通信回線の電力配分率が50%以上になるように電力配分率を決めるので、二回線モードの電力配分率が主系列も副系列も50%である場合よりも、主通信回線の受信信号強度が大きくできる。
二回線モードにおいて、副通信回線の受信信号強度(Gsub)が受信信号強度下限値(H)以上になり、かつ主通信回線の電力配分率が50%以上になるように電力配分率を決める方法であれば、ここで示した以外の方法でも同様の効果がある。
その他の点では、実施の形態4と同様に動作し、同様の効果が得られる。
本発明はその発明の精神の範囲内において各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の変形や省略が可能である。
100 衛星通信システム
70 航空機(移動体)
71 通信相手
72、72 受信ビーム
73、73 送信ビーム
75、76、77 航跡
81、82、83、84、85 衛星
91、94、95 衛星のビーム範囲

40、40X、40A、40B、40C、40D 通信装置
41 信号処理装置
42 CPU(Central processing Unit)
43 メモリ部
44 主装置
45 慣性航法装置
46、46 制御信号線
47、47 制御信号線
48、48 制御信号線
49 制御信号線
50 制御信号線

1 素子受信アンテナ
2 受信アンテナ
3 素子送信アンテナ
4 送信アンテナ
5 素子受信信号処理部
6 素子送信信号生成部
、7 信号強度計測部
、8、8X、8X 変復調部
9、9X 受信切替回路
10、10X 送信切替回路
11、11X、11A、11B、11C、11D 制御部
12 電源
13、13 出力端子
14、14 合成回路
15、15 受信モジュール
16、16 入力端子
17、17 分配回路
18、18 送信モジュール
19、19 移相器
20、20 増幅器
21、21 移相器
22、22 増幅器
23 回線管理部
24 周波数制御部
25 通信制御部
26、26 追尾制御部(指向方向制御部)
27、27、27A、27A 探索制御部(指向方向制御部)
28、28、28D、28D 受信モジュール制御部(指向方向制御部)
29、29、29D、29D 送信モジュール制御部(指向方向制御部)
30 受信電力配分部
31 送信電力配分部
32、32A、32B 通信可能衛星検出部
33、33A、33C、33D 二回線通信判定部
34、34A、34B モード管理部
35、35A、35B、35D 記憶部
36 機体姿勢取得部
38 電力配分率決定部

51、51 受信信号強度
52 機体姿勢データ
53 動作モード
54 主系列
55、55 通信中衛星
56、56 受信回線周波数
57、57 送信回線周波数
58、58 受信周波数
59、59 送信周波数
60、60 指向方向
61 探索パターン
62 探索不要方向
63 通信不要衛星
64、64 受信電力配分率
65、65 送信電力配分率

Claims (20)

  1. 電波を受信して素子受信信号を出力する複数の素子受信アンテナを有する受信アンテナと、
    複数の前記素子受信信号を処理して、電子的に変更できる主受信方向からの主受信周波数の受信信号を出力し、かつ前記主受信方向とは独立に電子的に変更できる副受信方向からの前記主受信周波数とは異なる副受信周波数の受信信号を出力する素子受信信号処理部と、
    素子送信信号がそれぞれ入力されて電波を送信する複数の素子送信アンテナを有する送信アンテナと、
    主送信周波数の送信信号および前記主送信周波数とは異なる副送信周波数の送信信号が入力されて、電子的に変更できる主送信方向へ前記主送信周波数の電波を前記送信アンテナが送信し、かつ前記主送信方向とは独立に電子的に変更できる副送信方向へ前記副送信周波数の電波を前記送信アンテナが送信するように、複数の前記素子送信アンテナにそれぞれ入力される複数の前記素子送信信号を生成する素子送信信号生成部と、
    割当てられた主通信回線および前記主通信回線で通信中に割当てられた副通信回線のどちらかで送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部と、
    前記素子受信信号処理部、前記素子送信信号生成部および2個の前記変復調部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記主通信回線で通信している、決められた通信可能下限値以上の強度で受信できる電波を送信する衛星である通信可能衛星である主衛星を前記主受信方向および前記主送信方向で追尾して通信相手と通信し、かつ衛星が送信するビーコン信号の周波数であるビーコン周波数を前記副受信周波数に設定して前記副受信方向を指向方向の決められた範囲である探索範囲で変化させて前記主衛星とは異なる前記通信可能衛星を検出する探索モード、前記探索モードで検出された前記通信可能衛星である副衛星で中継される前記副通信回線を前記通信相手と通信できるように設定する回線設定モード、前記回線設定モードで前記副通信回線が設定できて、前記主衛星を前記主受信方向および前記主送信方向で追尾して前記主通信回線で前記通信相手と通信し、かつ前記副衛星を前記副受信方向および前記副送信方向で追尾して前記副通信回線で前記通信相手と通信する二回線モードを切替えるように制御し、
    前記二回線モードからは前記探索モードに変化する、通信装置。
  2. 前記素子受信信号処理部が出力する前記主受信周波数の受信信号の強度である主信号強度を計測する主信号強度計測部と、
    前記素子受信信号処理部が出力する前記副受信周波数の受信信号の強度である副信号強度を計測する副信号強度計測部とを備え、
    前記制御部が、
    前記探索モード、前記回線設定モードおよび前記二回線モードで、前記主通信回線に割当てられた受信周波数および送信周波数を前記主受信周波数および前記主送信周波数にそれぞれ設定し、前記探索モードで、前記ビーコン周波数を前記副受信周波数に設定し、前記回線設定モードで、回線割当制御で使用される受信周波数および送信周波数を前記副受信周波数および前記副送信周波数に設定し、前記二回線モードで、前記副通信回線に割当てられた受信周波数および送信周波数を前記副受信周波数および前記副送信周波数にそれぞれ設定する周波数制御部と、
    前記主受信方向、前記副受信方向、前記主送信方向および前記副送信方向を制御する指向方向制御部と、
    前記主受信周波数の受信信号の処理に用いる電力である主受信電力および前記副受信周波数の受信信号の処理に用いる電力である副受信電力を決める受信電力配分部と、
    前記主送信周波数の送信信号の生成に用いる電力である主送信電力および前記副送信周波数の送信信号の生成に用いる電力である副送信電力を決める送信電力配分部と、
    前記回線設定モードで、前記副通信回線の割当を要求し、割当てられた前記副通信回線を前記通信相手と通信できるように設定する回線管理部と、
    前記探索モードでは、前記主通信回線で送受信する信号を一方の前記変復調部で変復調させ、前記回線設定モードでは、前記主通信回線で送受信する信号を一方の前記変復調部で変復調させ、かつ前記副通信回線で送受信する信号を他方の前記変復調部で変復調させて前記回線管理部に入出力させ、前記二回線モードでは、前記主通信回線および前記副通信回線で送受信する信号を2個の前記変復調部でそれぞれ変復調させる通信制御部と、
    前記探索モードで、前記副信号強度に基づいて前記通信可能衛星を検出する通信可能衛星検出部と、
    前記二回線モードで、少なくとも前記主信号強度および前記副信号強度に基づいて前記二回線モードを継続するかどうかを決める二回線通信判定部と、
    前記回線管理部、前記通信可能衛星検出部および前記二回線通信判定部の出力に応じて、前記探索モード、前記回線設定モードおよび前記二回線モードを切替えるモード切替部とを有する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記探索モードでは、前記受信電力配分部が、前記通信可能衛星を発見できる電力以上に前記副受信電力を決め、かつ前記副受信電力よりも大きく前記主受信電力を決める、請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記二回線モードでは、前記受信電力配分部が前記主受信電力および前記副受信電力を同じ大きさに決め、前記送信電力配分部が前記主送信電力および前記副送信電力を同じ大きさに決める、請求項2または請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記二回線モードでは、前記副受信電力を、前記主受信電力以下であり、かつ前記副信号強度が前記受信信号強度下限値以上になるように前記受信電力配分部が決める、請求項2または請求項3に記載の通信装置。
  6. 前記二回線モードでは、前記主送信電力に対する前記副送信電力の比率を、前記主受信電力に対する前記副受信電力の比率と同じになるように前記送信電力配分部が決める、請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記受信電力配分部が、前記主受信電力および前記副受信電力の和が一定になるように前記主受信電力および前記副受信電力を決め、
    前記送信電力配分部が、前記主送信電力および前記副送信電力の和が一定になるように前記主送信電力および前記副送信電力を決める、請求項2から請求項6の何れか1項に記載の通信装置。
  8. 前記二回線通信判定部が、前記主衛星または前記副衛星が前記通信可能衛星でないと判断する場合に前記二回線モードを継続しないと決める、請求項2から請求項7の何れか1項に記載の通信装置。
  9. 前記二回線通信判定部が、前記通信可能下限値および前記主受信電力に基づき決められる主受信信号強度下限値よりも小さい前記主信号強度を検出する場合に前記主衛星が前記通信可能衛星でないと判断し、前記通信可能下限値および前記副受信電力に基づき決められる副受信信号強度下限値よりも小さい前記副信号強度を検出する場合に前記副衛星が前記通信可能衛星でないと判断する、請求項8に記載の通信装置。
  10. 前記通信可能衛星検出部が、前記通信可能下限値および前記副受信電力に基づいて決められる副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を前記主受信方向とは異なる方向で検出する場合に前記通信可能衛星を検出し、前記副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を前記主受信方向とは異なる方向で検出しない場合に前記通信可能衛星を検出しない、請求項2から請求項9の何れか1項に記載の通信装置。
  11. 前記二回線通信判定部が、前記主衛星および前記副衛星がともに前記通信可能衛星であるが前記二回線モードが不要であると判断する場合にも前記二回線モードを継続しないと決める、請求項8に記載の通信装置。
  12. 前記二回線通信判定部が、前記主信号強度に基づき決められた切替可能下限値よりも前記副信号強度が大きい場合に、前記二回線モードが不要であると判断して、前記主通信回線での通信を中止する、請求項11に記載の通信装置。
  13. 前記二回線通信判定部が、前記副信号強度が減少していることを検出する場合に前記二回線モードが不要であると判断して、前記副通信回線での通信を中止する、請求項11または請求項12に記載の通信装置。
  14. 前記二回線モードが不要であると前記二回線通信判定部が判断して前記探索モードに変化する際に、通信を中止した前記通信可能衛星と通信していた方向である探索不要方向を記憶しておき、
    前記探索モードにおいて、前記通信可能衛星検出部が、前記通信可能下限値および前記副受信電力に基づいて決められる副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を、前記主受信方向および前記探索不要方向とは異なる方向で検出する場合に前記通信可能衛星を検出し、前記主受信方向および前記探索不要方向とは異なる方向で前記副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を検出しない場合に前記通信可能衛星を検出しない、請求項11から請求項13の何れか1項に記載の通信装置。
  15. 前記二回線モードが不要であると前記二回線通信判定部が判断して前記探索モードに変化する際に、通信を中止した前記通信可能衛星である通信不要衛星を記憶しておき、
    前記探索モードにおいて、前記通信可能衛星検出部が、前記通信可能下限値および前記副受信電力に基づいて決められる副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を、前記主衛星および前記通信不要衛星とは異なる衛星からの前記ビーコン信号を受信して検出する場合に前記通信可能衛星を検出し、前記主衛星および前記通信不要衛星とは異なる衛星からの前記ビーコン信号を受信して前記副受信信号強度下限値以上である前記副信号強度を検出しない場合に前記通信可能衛星を検出しない、請求項11から請求項13の何れか1項に記載の通信装置。
  16. 前記通信可能衛星検出部が、前記通信可能衛星を検出する場合に前記通信可能衛星が存在する方向も求める、請求項10または請求項14または請求項15に記載の通信装置。
  17. 移動体に搭載される、請求項1から請求項16の何れか1項に記載の通信装置。
  18. 電波を受信して素子受信信号を出力する複数の素子受信アンテナを有する受信アンテナと、
    複数の前記素子受信信号を処理して、電子的に変更できる主受信方向からの主受信周波数の受信信号を出力し、かつ前記主受信方向とは独立に電子的に変更できる副受信方向からの前記主受信周波数とは異なる副受信周波数の受信信号を出力する素子受信信号処理部と、
    素子送信信号がそれぞれ入力されて電波を送信する複数の素子送信アンテナを有する送信アンテナと、
    主送信周波数の送信信号および前記主送信周波数とは異なる副送信周波数の送信信号が入力されて、電子的に変更できる主送信方向へ前記主送信周波数の電波を前記送信アンテナが送信し、かつ前記主送信方向とは独立に電子的に変更できる副送信方向へ前記副送信周波数の電波を前記送信アンテナが送信するように、複数の前記素子送信アンテナにそれぞれ入力される複数の前記素子送信信号を生成する素子送信信号生成部と、
    割当てられた主通信回線および前記主通信回線で通信中に割当てられた副通信回線のどちらかで送受信される信号をそれぞれ変復調する2個の変復調部と、
    前記素子受信信号処理部、前記素子送信信号生成部および2個の前記変復調部を制御する制御部とを備えた通信装置を用いて通信相手と通信する通信方法であって、
    前記主通信回線で通信している、決められた通信可能下限値以上の強度で受信できる電波を送信する衛星である通信可能衛星である主衛星を前記主受信方向および前記主送信方向で追尾して前記通信相手と通信し、かつ衛星が送信するビーコン信号の周波数であるビーコン周波数を前記副受信周波数に設定して前記副受信方向を指向方向の決められた範囲である探索範囲で変化させて前記主衛星とは異なる前記通信可能衛星を検出する探索手順と、
    前記探索手順で検出された前記通信可能衛星である副衛星で中継される前記副通信回線を前記通信相手と通信できるように設定する回線設定手順、
    前記回線設定手順で前記副通信回線が設定できて、前記主衛星を前記主受信方向および前記主送信方向で追尾して前記主通信回線で前記通信相手と通信し、かつ前記副衛星を前記副受信方向および前記副送信方向で追尾して前記副通信回線で前記通信相手と通信する二回線通信手順と、
    前記二回線通信手順と並行して実行される前記二回線通信手順を継続して実行するかどうかチェックする二回線通信継続チェック手順とを備え、
    前記二回線通信継続チェック手順で前記二回線通信手順を継続しないと判定した場合に、前記二回線通信手順から前記探索手順に変化する、通信方法。
  19. 前記二回線通信継続チェック手順は、
    前記主衛星からの前記主受信周波数の受信信号の強度である主信号強度を計測する主信号強度計測手順と、
    前記副衛星からの前記副受信周波数の受信信号の強度である副信号強度を計測する副信号強度計測手順と、
    前記主信号強度に基づき前記主衛星が前記通信可能衛星であるかどうかチェックし、かつ前記副信号強度に基づき前記副衛星が前記通信可能衛星であるかどうかチェックする二回線通信可能チェック手順とを有し、
    前記二回線通信可能チェック手順で前記主衛星または前記副衛星のどちらかが前記通信可能衛星でないことを検出する場合に、前記二回線通信手順を継続しないと判定する、請求項18に記載の通信方法。
  20. 前記二回線通信継続チェック手順は、
    前記主衛星および前記副衛星がともに前記通信可能衛星である場合に、前記主信号強度および前記副信号強度の少なくとも一つに基づき前記二回線通信手順を継続する必要があるかどうか判断する二回線通信要否判断手順をさらに有し、
    前記二回線通信要否判断手順が前記二回線通信手順を継続する必要がないと判断する場合に、前記二回線通信手順を継続しないと判定する、請求項19に記載の通信方法。
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