JPWO2019065170A1 - ブラシレスdcモータ、ブラシレスdcモータの種類を識別する識別方法および識別装置 - Google Patents
ブラシレスdcモータ、ブラシレスdcモータの種類を識別する識別方法および識別装置 Download PDFInfo
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Abstract
実施形態にかかる識別方法は、ブラシレスDCモータの種類を識別する、識別装置に用いる識別方法である。ブラシレスDCモータは、信号を出力するための出力端子を備える。出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができる。重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なる。識別方法では、ブラシレスDCモータに電力を供給し、ブラシレスDCモータの出力端子から出力される重畳された信号を識別装置に入力し、重畳された信号を複数種類の信号に分離し、分離した信号を用いてブラシレスDCモータの種類を識別する。【選択図】図1
Description
本開示は、ブラシレスDCモータ、ブラシレスDCモータの種類を識別する識別方法および識別装置に関する。
多くの電子機器は、例えば、内部で発生する熱を外部に逃がすための冷却装置としてファンモータを備える。電子機器において、ファンモータは、システムコントローラに電気的に接続され、そのシステムコントローラの制御を受けて動作する。
特許文献1は、ファンモータとシステムコントローラとが通信を行ってファン識別情報を取得する識別方法を開示している。例えば、通常モードからコマンドモードに切り替わり、ファンモータおよびシステムコントローラは、電源線、PWM(Pulse Width Modulation)線およびTACH(Tachometer)線を介しコマンドを送受信する。システムコントローラは、ファン識別情報をハンドシェイクにより取得し、ファンモータとの適合性を判断する。この場合、システムコントローラ、ファン共に、通常モードと、コマンドモードの切り替えなど、複雑な制御ソフトを必要としていた。
上述した従来の技術では、ブラシレスDCモータの種類をより簡単に識別する手法が望まれていた。
本開示の実施形態は、ハンドシェイクを特に行うことなくブラシレスDCモータの種類を識別することが可能なブラシレスDCモータの識別方法および識別装置を提供する。
本開示の例示的な識別方法は、ブラシレスDCモータの種類を識別する、識別装置に用いる識別方法であって、前記ブラシレスDCモータは、信号を出力するための出力端子を備え、前記出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができ、前記重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、前記ブラシレスDCモータに電力を供給し、前記ブラシレスDCモータの前記出力端子から出力される前記重畳された信号を前記識別装置に入力し、前記重畳された信号を複数種類の信号に分離し、前記分離した信号を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。
本開示の例示的な実施形態によると、ブラシレスDCモータの種類の識別に用いられる信号を別の信号に重畳した信号がブラシレスDCモータから出力される。ブラシレスDCモータと識別装置との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータから識別装置へ、ブラシレスDCモータの種類を識別するための情報を送信することができる。識別装置では、重畳された信号を複数種類の信号に分離することで、ブラシレスDCモータの種類を識別することができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示のブラシレスDCモータの種類を識別する識別方法および識別装置の実施形態を詳細に説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
(実施形態1)
〔1−1.ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200の構成例〕
図1は、ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200の典型的なブロック構成例を模式的に示している。本明細書では、ファンモータを例にしてブラシレスDCモータ200の構造および動作を説明する。本開示のブラシレスDCモータは、インナーロータ型またはアウターロータ型モータを含む。ブラシレスDCモータ200は、ファンモータに限られず、様々な用途に用いられるブラシレスDCモータである。ブラシレスDCモータ200は、例えば、空調装置または洗濯機などの家電製品に用いられるモータおよび車載用モータである。
〔1−1.ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200の構成例〕
図1は、ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200の典型的なブロック構成例を模式的に示している。本明細書では、ファンモータを例にしてブラシレスDCモータ200の構造および動作を説明する。本開示のブラシレスDCモータは、インナーロータ型またはアウターロータ型モータを含む。ブラシレスDCモータ200は、ファンモータに限られず、様々な用途に用いられるブラシレスDCモータである。ブラシレスDCモータ200は、例えば、空調装置または洗濯機などの家電製品に用いられるモータおよび車載用モータである。
ユーザシステム100は、ブラシレスDCモータ200に電気的に接続される。ユーザシステム100は、ブラシレスDCモータ200を制御することが可能である。ユーザシステム100は、多品種を生産する工場で、ブラシレスDCモータの生産管理システムに搭載できる。また、ブラシレスDCモータ200を搭載することが可能な電子機器内のシステムまたは車載システムである。例えば、ブラシレスDCモータ200は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータの本体またはゲーム機などの電子機器に好適に搭載される。例えば、仕様の異なるブラシレスDCモータ200が、同一の場所で生産されるとき、ユーザシステム100は、一連の検査システムの一部である。または、ブラシレスDCモータ200が、ファンモータとして、サーバー、デスクトップ型のパーソナルコンピュータの本体に搭載されるとき、ユーザシステム100は、マザーボードに実装される種々の電子部品で構成されるシステム全体またはその一部である。
ユーザシステム100は、例えば、コントローラ110、メモリ120および復調回路150を備える。本実施形態によるユーザシステム100は、後述するように、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する機能を有する。換言すると、ユーザシステム100は、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する識別装置として使用することができる。そのため、本明細書では、ユーザシステム100を識別装置100と呼ぶ場合がある。
コントローラ110は、ユーザシステム100の全体およびブラシレスDCモータ200を制御することができる。コントローラ110は、さらに、ブラシレスDCモータ200の種類を識別することが可能である。コントローラ110は、例えば、MCU(マイクロコントロールユニット)またはFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)などの半導体集積回路である。
メモリ120は、例えば書き込み可能なメモリ(例えばPROM)、書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)または読み出し専用のメモリである。メモリ120は、コントローラ110にブラシレスDCモータ200を制御させるための命令群を有する制御プログラムを格納する。メモリ120は、さらに、ブラシレスDCモータ200の種類をコントローラ110に識別させるための命令群を有する制御プログラムを格納する。例えば、それらの制御プログラムはブート時にRAM(不図示)に一旦展開される。なお、メモリ120は、コントローラ110に外付けされる必要はなく、コントローラ110に搭載されていてもよい。メモリ120を搭載したコントローラ110は、例えば上述したMCUである。
詳細は後述するが、ブラシレスDCモータ200は、複数種類の信号が重畳された信号をコントローラ110へ出力する。復調回路150は、受け取った重畳された信号を複数種類の信号に分離し、コントローラ110に出力する。コントローラ110は、復調回路150の出力信号を用いて、ブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ユーザシステム100は、ブラシレスDCモータ200の制御用端子として、例えば、Vmot端子、PWM端子、TACH端子およびGND端子を備える。ユーザシステム100は、オプションとして、SDATA端子、SCLK端子、モータの回転方向を制御するCW/CCW端子およびモータの回転の開始・停止を指示するSTART/STOP端子などを備えていてもよい。本実施形態において、モータの回転は、例えばファンモータ(またはファン)の回転である。
Vmot端子は、モータ電源用の端子である。例えば、52Vの電源電圧が、Vmot端子からブラシレスDCモータ200に供給される。
PWM端子は、モータの回転数制御用の出力端子である。コントローラ110は、モータの回転を制御するためのPMW信号を生成し、PWM端子を介してブラシレスDCモータ200に出力する。
TACH端子は、モータの回転速度を監視するためのタコメータ用の入力端子である。
回転速度は、単位時間(1分間)にモータが回転する回転数(rpm)、または単位時間(1秒間)にモータが回転する回転数(rps)で表される。例えば、モータの一回転当たり2パルスが、一般に、ファンモータのTACH端子から出力される。そのパルスのデューティ比は、一般に、50%に設定されることが多い。デューティ比は、HiとLowのうちの1パルス周期におけるHiの割合で表される。モータの回転速度に応じてブラシレスDCモータ200のTACH端子から出力されるパルス信号は、ユーザシステム100のTACH端子に入力される。
回転速度は、単位時間(1分間)にモータが回転する回転数(rpm)、または単位時間(1秒間)にモータが回転する回転数(rps)で表される。例えば、モータの一回転当たり2パルスが、一般に、ファンモータのTACH端子から出力される。そのパルスのデューティ比は、一般に、50%に設定されることが多い。デューティ比は、HiとLowのうちの1パルス周期におけるHiの割合で表される。モータの回転速度に応じてブラシレスDCモータ200のTACH端子から出力されるパルス信号は、ユーザシステム100のTACH端子に入力される。
SDATA端子およびSCLK端子は、I2C通信を行うための入出力端子である。SDATA端子およびSCLK端子は、必須の端子ではない。ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200の間で、SDATA端子およびSCLK端子を介してシリアル通信を行うことが可能となる。
ブラシレスDCモータ200は、例えば、インペラを備えるDCファンモータである。ブラシレスDCモータ200は、例えば、軸流ファン、遠心ファン、クロスフローファンまたはシロッコファンである。ブラシレスDCモータ200は、駆動回路210と、駆動回路210を実装する回路基板CBと、コイル240とを備える。駆動回路210は、モータドライブIC220、インバータ230、ホール素子260、合成回路270、高周波発生回路280、レギュレータ290を備える。コイル240は、モータの巻線である。駆動回路210は、コイル240に電流を供給してモータを駆動する。
レギュレータ290は、例えば52Vのモータ電源を降圧してモータドライブIC220用の電源電圧Vcc(例えば3.3Vまたは5V)を生成する。ただし、レギュレータ290は、必須ではなく、例えば、モータ電源電圧とは別に、ユーザシステム100からブラシレスDCモータ200に電源電圧Vccを供給するようにしてもよい。
モータドライブIC220は、インバータ230に接続される。モータドライブIC220は、ユーザシステム100から送信されるPWM信号に従って、インバータ230を制御する制御信号を生成する。モータドライブIC220は、SDATA端子およびSCLK端子を有し、ユーザシステム100とI2C通信を行うことができる。
モータドライブIC220は、例えば、ホール素子260の出力に基づいてモータの回転速度を監視し、モータの回転速度に応じたパルス信号を生成する。その出力方式は、例えば、一回転当たり2パルスであり、そのパルスのデューティ比は、例えば50%である。このようなモータの回転速度に応じたパルス信号を、本実施形態ではTACH信号と称する場合がある。ユーザシステム100は、TACH信号からモータドライブIC220の回転速度を検出することができる。なお、ホール素子を用いずにTACH信号を生成する技術が知られている。そのような技術を利用する場合、ホール素子260は省略されていてもよい。
インバータ230は、モータドライブIC220およびモータのコイル240に電気的に接続される。インバータ230は、モータ電源の電力をファンモータに供給する電力に変換し、コイル240を通電する。
ブラシレスDCモータ200は、ユーザシステム100側の端子に対応した、Vmot端子、PWM端子、SDATA端子、SCLK端子、TACH端子およびGND端子を備える。それらの端子は回路基板CBに配置される。ブラシレスDCモータ200のPWM端子は、モータの回転数制御用の入力端子であり、TACH端子はタコメータ用の出力端子である。
Vmot端子を介してユーザシステム100からブラシレスDCモータ200にモータ電源電圧供給が供給されると、モータドライブIC220およびインバータ230はコイル240に通電し、ブラシレスDCモータ200は回転する。ホール素子260は、ブラシレスDCモータ200の回転に応じた信号をモータドライブIC220に出力する。モータドライブIC220は、ホール素子260の出力を用いてTACH信号を生成する。
モータドライブIC220が出力したTACH信号は、合成回路270に入力される。高周波発生回路280は、高周波信号を発生させ、合成回路270に出力する。高周波信号の周波数は、例えば、ブラシレスDCモータ200が最大回転速度で動作しているときのTACH信号の周波数の40倍以上である。高周波信号は、例えばTACH信号の高調波信号である。合成回路270は、TACH信号と高周波信号を重畳する。合成回路270は、TACH信号と高周波信号を重畳した信号を、TACH端子を介して、ユーザシステム100に出力する。このような重畳した信号を、本実施形態では重畳信号と称する場合がある。
復調回路150は、受け取った重畳信号をTACH信号と高周波信号に分離し、コントローラ110に出力する。TACH信号の周波数と高周波信号の周波数とを40倍以上異ならせていることで、TACH信号と高周波信号とを容易に精度良く分離することができる。コントローラ110は、TACH信号からモータドライブIC220の回転速度を検出することができる。また、高周波信号からブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
例えば、高周波発生回路280が出力する高周波信号のデューティ比は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なっている。このため、高周波信号のデューティ比はブラシレスDCモータ200それぞれの固有情報になる。TACH信号と高周波信号を重畳した信号も、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なっている。復調回路150が分離した高周波信号のデューティ比は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なっている。コントローラ110は、得られた高周波信号のデューティ比を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
例えば、ブラシレスDCモータ200を製造するサプライヤー毎に、高周波信号のデューティ比を割り当てることができる。例えば、デューティ比5%をサプライヤーAに割り当て、デューティ比10%をサプライヤーBに割り当て、デューティ比20%をサプライヤーCに割り当てることができる。さらに、これらのデューティ比とは異なるデューティ比を複数のサプライヤーにそれぞれ割り当てることができる。
他の例として、製品ロット毎に、デューティ比を割り当てることができる。例えば、デューティ比5%を製品ロット番号Aに割り当て、デューティ比10%を製品ロット番号Bに割り当て、デューティ比20%を製品ロット番号Cに割り当てることができる。さらに、これらのデューティ比とは異なるデューティ比を複数の製品ロット番号にそれぞれ割り当てることができる。このように、複数のブラシレスDCモータの種類は、例えばサプライヤーの数だけ存在し得る。また、複数のブラシレスDCモータの種類は、例えば管理対象の製品ロットの数だけ存在し得る。
図2は、ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200のブロック構成の他の例を模式的に示す。
ユーザシステム100は、発光素子130をさらに備えていてもよい。発光素子130は、例えば複数のLED(Light Emitted Diode)である。複数のLED130は、ブラシレスDCモータ200の種類の識別結果を報知する報知装置である。例えば、複数のLED130は、複数のブラシレスDCモータの種類の数だけ設けることができる。例えば、サプライヤーAおよびBの2種類のブラシレスDCモータがある場合、発光色の異なる2個のLEDを設けることができる。例えば、サプライヤーA用の赤色LED、サプライヤーB用の青色LEDを用いることができる。
ブラシレスDCモータ200は、MCU250を備えていてもよい。MCU250の搭載によって、ブラシレスDCモータ200をインテリジェント化させることができる。例えば、MCU250は、モータドライブIC220を直接制御することが可能となる。
次に、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する処理の詳細を説明する。
図3は、復調回路150の一例を示す図である。図4は、合成回路270の回路構成の一例を示す図である。図5は、図3に示す復調回路150の回路構成の一例を示す図である。この例では、復調回路150は、ローパスフィルタ400およびハイパスフィルタ500を備える。ブラシレスDCモータ200からTACH端子を介して入力された重畳信号は、ローパスフィルタ400およびハイパスフィルタ500に入力される。ローパスフィルタ400は、重畳信号のうちの周波数の低い成分を通過させる。ハイパスフィルタ500は、重畳信号のうちの周波数の高い成分を通過させる。すなわち、ローパスフィルタ
400により重畳信号からTACH信号を分離することができ、ハイパスフィルタ500により重畳信号から高周波信号を分離することができる。
400により重畳信号からTACH信号を分離することができ、ハイパスフィルタ500により重畳信号から高周波信号を分離することができる。
図6(a)から図6(e)は各信号の波形の例を示す図である。図6(a)から図6(e)のそれぞれにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図6(a)は、モータドライブIC220が合成回路270に出力するTACH信号の波形を示している。図6(b)は、高周波発生回路280が合成回路270に出力する高周波信号の波形を示している。図6(c)は、合成回路270がTACH信号と高周波信号を重畳して生成した重畳信号の波形を示している。図6(d)は、復調回路150が重畳信号から分離した高周波信号の波形を示している。図6(e)は、復調回路150が重畳信号から分離したTACH信号の波形を示している。
図4に示す例では、合成回路270は、直列接続されたスイッチ素子S11および抵抗素子R11、直列接続されたスイッチ素子S12および抵抗素子R12、直列接続されたスイッチ素子S13および抵抗素子R13、直列接続されたスイッチ素子S14および抵抗素子R14、直列接続されたスイッチ素子S15および抵抗素子R15、直列接続されたスイッチ素子S16および抵抗素子R16、直列接続されたスイッチ素子S17および抵抗素子R17、スイッチ素子S18、スイッチ素子S19を備える。スイッチ素子S11からS18は、例えばトランジスタである。スイッチ素子S11からS18は、例えばMOSFETである。抵抗素子R11からR17の抵抗値は、例えば十数kΩ程度である。抵抗素子R11からR17の抵抗値は、例えば10kΩである。
高周波発生回路280が発生させる高周波信号のデューティ比は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる。例えば、高周波発生回路280はRCフィルタ回路を備える。この場合、例えば、RCフィルタ回路のコンデンサの容量を任意に設定することにより、高周波信号のデューティ比を任意に設定することができる。また、デューティ比を任意の値に設定する他の手法として、例えば、RLフィルタ回路を用いる手法、MCUを使用する手法などがある。また、デューティ比を任意の値に設定する他の手法として、後述するPWMジェネレータを用いることもできる。
スイッチ素子S11、S15のゲートにはモータドライブIC220からTACH信号が供給される。スイッチ素子S11によりパルスのハイとローが反転したTACH信号は、スイッチ素子S12で再び反転する。
スイッチ素子S14、S18のゲートには高周波発生回路280から高周波信号が供給される。スイッチ素子S18によりハイとローが反転した高周波信号は、スイッチ素子S12のドレインとスイッチ素子S13のゲートとが接続されるノードに供給される。このノードにおいて、TACH信号と反転した高周波信号とが重畳される。重畳された信号は、スイッチ素子S13によりハイとローが反転し、スイッチ素子S16のドレインとスイッチ素子S17のゲートとが接続されるノードに供給される。
モータドライブIC220からスイッチ素子S15に供給されたTACH信号は、スイッチ素子S15によりハイとローが反転する。高周波発生回路280からスイッチ素子S14に供給された高周波信号は、スイッチ素子S14によりハイとローが反転する。反転した高周波信号は、スイッチ素子S19で再び反転する。スイッチ素子S15のドレインとスイッチ素子S16のゲートとが接続されるノードにおいて、反転したTACH信号と高周波信号とが重畳される。重畳された信号は、スイッチ素子S16によりハイとローが反転する。
スイッチ素子S16のドレインとスイッチ素子S17のゲートとが接続されるノードにおいて、2つの重畳信号が合成される。この合成された重畳信号は、スイッチ素子S17によりハイとローが反転され、TACH端子を介して識別装置100に出力される。
図5に示す例では、復調回路150は、ローパスフィルタ400と、ハイパスフィルタ500と、バッファ610、640および650とを備える。
この例では、ローパスフィルタ400は、抵抗素子R21と、直列接続されたコンデンサC12およびC13と、直列接続されたスイッチ素子S27および抵抗素子R22とを備える。ハイパスフィルタ500は、コンデンサC11と、直列接続された抵抗素子R23および抵抗素子R24と、直列接続されたスイッチ素子S28および抵抗素子R25とを備える。抵抗素子R21の抵抗値は、例えば100kΩであるが、この値に限定されない。抵抗素子R22からR25の抵抗値は、例えば10kΩであるが、この値に限定されない。コンデンサC11の容量は、例えば0.1nFであるが、この値に限定されない。コンデンサC12、C13の容量は、例えば1nFであるが、この値に限定されない。
また、この例では、バッファ610は、スイッチ素子S21およびS22を備える。バッファ640は、スイッチ素子S23およびS24を備える。バッファ650は、スイッチ素子S25およびS26を備える。バッファ610、640、650は、PチャネルMOSFETのソースとNチャネルMOSFETのドレインとが接続され、それらのゲート同士が接続された構成を有する。
ブラシレスDCモータ200から入力された重畳信号は、バッファ610および640を介してローパスフィルタ400に入力される。ローパスフィルタ400は、重畳信号のうちの周波数の低い成分を通過させることにより、重畳信号からTACH信号を分離することができる。分離されたTACH信号は、スイッチ素子S27により反転されて、コントローラ110に入力される。コントローラ110は、TACH信号からブラシレスDCモータ200の回転速度を検出することができる。
また、ブラシレスDCモータ200から入力された重畳信号は、バッファ610および650を介してハイパスフィルタ500に入力される。ハイパスフィルタ500は、重畳信号のうちの周波数の高い成分を通過させることにより、重畳信号から高周波信号を分離することができる。分離された高周波信号は、スイッチ素子S28により反転されて、コントローラ110に入力される。
コントローラ110は、得られた高周波信号のデューティ比に基づいてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。デューティ比は、例えば、単位時間当たりに信号がハイになる時間を積算して求めることができる。また、例えば、Duty検出器、平滑化回路、FVコンバータ等を用いてデューティ比を求めることができる。コントローラ110は、例えば、識別表を参照して、得られた高周波信号のデューティ比からブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
図7は、識別に用いる識別表の内容を例示している。識別表は、複数のブラシレスDCモータの種類と、複数のブラシレスDCモータの固有情報とを関連付けるルックアップテーブル(LUT)である。テーブルは、例えばメモリ120に格納されている。上述したとおり、複数のブラシレスDCモータの種類は、例えばサプライヤー毎に存在し、例えばサプライヤーA、BおよびCの3種類が存在する。この例では、デューティ比5%がサプライヤーAに割り当てられており、デューティ比10%がサプライヤーBに割り当てられており、デューティ比20%がサプライヤーCに割り当てられている。
コントローラ110は、得られたデューティ比が約5%であった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーAのモータであると識別することができる。また、コントローラ110は、得られたデューティ比が約10%であった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーBのモータであると識別することができる。コントローラ110は、得られたデューティ比が約20%であった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーCのモータであると識別することができる。
本実施形態では、ブラシレスDCモータ200の種類の識別に用いられる高周波信号とTACH信号とを重畳した信号が、ブラシレスDCモータ200のTACH端子から出力される。これにより、ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータ200から識別装置100へ、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を送信することができる。識別装置100では、重畳された信号を高周波信号とTACH信号とに分離する。この分離した高周波信号を用いて、ブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
また、本実施形態では、ブラシレスDCモータ200に電源を投入すれば、重畳された信号が出力端子TACHから自動的に出力される。識別装置100は、出力された信号を受け取りさえすればよい。従来技術のような、識別装置100とブラシレスDCモータ200との間のハンドシェイクによる通信およびブラシレスDCモータ200側のモード切り替え等は不要である。
次に、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する処理の別の例を説明する。
この例では、高周波発生回路280は、周波数が互いに異なる複数種類の高周波信号を生成する。そして、それら周波数ごとに互いに異なる情報を割り当てる。例えば、600kHzの高周波信号に“1”を割り当て、300kHzの高周波信号に“0”を割り当てる。例えば、“1”、“0”、“無通信”を組み合わせたスリーステートの情報を、ブラシレスDCモータ200から識別装置100に送信することができる。“1”、“0”、“無通信”を任意に組み合わせることで、任意の情報をブラシレスDCモータ200から識別装置100に送信することができる。送信する情報としては、例えば、ブラシレスDCモータ200の識別情報、ブラシレスDCモータ200のシリアル番号、ロット番号、入力電力、入力電流、入力電圧、モータ温度などである。シリアル番号は、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための識別情報として用いることもできる。
図8は、高周波発生回路280の回路構成の一例を示す図である。図8に示す例では、高周波発生回路280は、PWMジェネレータ281と、電源回路282と、バッファ283とを備える。電源回路282は、送信する情報に応じた周波数の高周波信号をPWMジェネレータ281が順次生成するように、PWMジェネレータ281に電圧信号を供給する。電源回路282は予め設定されたパターンでPWMジェネレータ281に電圧を供給してもよいし、モータドライブIC220からの指令値に応じてPWMジェネレータ281に電圧を供給してもよい。
PWMジェネレータ281は、送信する情報に応じた周波数の高周波信号を順次生成する。例えば、“Z”のASCIIコードである“1011010”を送信する場合、PWMジェネレータ281は、600Hz、300Hz、600Hz、600Hz、300Hz、600Hz、300Hzの高周波信号を順次生成する。合成回路270は、PWMジェネレータ281が生成した高周波信号とTACH信号とを重畳し、TACH端子を介して識別装置100へ出力する。
図9は、復調回路150の一例を示す図である。図9に示す例では、復調回路150は、ローパスフィルタ400およびFVコンバータ700を備える。ブラシレスDCモータ200からTACH端子を介して入力された重畳信号は、ローパスフィルタ400およびFVコンバータ700に入力される。FVコンバータ700は、重畳信号から分離した高周波信号の周波数を電圧に変換する。コントローラ110は、この電圧の大きさから、“1”、“0”、“無通信”を判別することで、ブラシレスDCモータ200から送信された情報の内容を認識することができる。例えば、コントローラ110は、情報の内容からブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
図10(a)から図10(e)は各信号の波形の例を示す図である。図10(a)から図10(e)のそれぞれにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図10(a)は、高周波発生回路280が合成回路270に出力する高周波信号(ビット情報)の波形を示している。図10(b)は、モータドライブIC220が合成回路270に出力するTACH信号の波形を示している。図10(c)は、合成回路270がTACH信号と高周波信号を重畳して生成した重畳信号の波形を示している。図10(d)は、FVコンバータ700が生成した電圧信号の波形を示している。図10(e)は、復調回路150が重畳信号から分離したTACH信号の波形を示している。
図11は、FVコンバータ700の回路構成の一例を示す図である。図11に示す例では、FVコンバータ700は、ハイパスフィルタ710、積分器720、平滑化回路730を備える。ハイパスフィルタ710は、コンデンサC31と、並列接続された抵抗素子R31およびダイオードD31と、バッファB31とを備える。積分器720は、スイッチ素子S32と、直列接続された抵抗素子R32およびコンデンサC32と、バッファB32とを備える。平滑化回路730は、抵抗素子R33と、コンデンサC33と、バッファB33とを備える。抵抗素子R31からR33の抵抗値は、例えば10kΩであるが、この値に限定されない。コンデンサC31の容量は、例えば0.01nFまたは0.03nFであるが、この値に限定されない。コンデンサC32の容量は、例えば0.1nFであるが、この値に限定されない。コンデンサC33の容量は、例えば0.5nFまたは1nFであるが、この値に限定されない。
ブラシレスDCモータ200から入力された重畳信号は、TACH端子、バッファ610および650を介してFVコンバータ700に入力される。ハイパスフィルタ710は、重畳信号のうちの周波数の高い成分を通過させることにより、重畳信号から高周波信号を分離する。分離された高周波信号は、積分器720で積分される。積分器720の出力信号は平滑化回路730で平滑化され、電圧信号としてコントローラ110に入力される。
図10(d)は、FVコンバータ700からコントローラ110に入力される電圧信号を示している。
コントローラ110は、電圧信号の電圧レベルが閾値1と閾値2の間にあるときは、無通信と判定する。電圧信号の電圧レベルが閾値2と閾値3の間にあるときは、ビット“0”と判定する。電圧信号の電圧レベルが閾値3と閾値4の間にあるときは、ビット“1”と判定する。
通信無しの状態から通信有りの状態へ変化するとき、電圧信号の電圧レベルは、閾値2
をまたいで変化する。このような電圧レベルの変化をトリガとして、コントローラ110は通信の開始を検知できる。また、電圧レベルの変化をトリガとすることで、ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の同期通信も可能となる。図中では、開始トリガとなるタイミングおよび終了トリガとなるタイミングを黒丸で示し、電圧レベルを検出するタイミングを白丸で示している。
をまたいで変化する。このような電圧レベルの変化をトリガとして、コントローラ110は通信の開始を検知できる。また、電圧レベルの変化をトリガとすることで、ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の同期通信も可能となる。図中では、開始トリガとなるタイミングおよび終了トリガとなるタイミングを黒丸で示し、電圧レベルを検出するタイミングを白丸で示している。
コントローラ110は、予め決められたビットレートの時間間隔ごとに電圧レベルを検出し、“0”、“1”、“無通信”を判定する。ビットレートを予め決めておくことで、情報を精度良く検出することができる。
また、コントローラ110は、そのようなビットレートの時間間隔の後半において、電圧レベルを検出してもよい。電圧レベルが変化した直後は、電圧レベルが十分に変化していないことが起こり得る。そこで、電圧レベルが安定する後半のタイミングで電圧レベルを検出することで、電圧レベルを精度良く検出することができる。
上記の例では、ブラシレスDCモータ200から高周波信号が重畳された信号が入力されない状態を、スリーステートの“無通信”としていたが、“無通信”に特定の周波数の高周波信号を割り当ててもよい。例えば、40kHzの高周波信号に“0”を割り当て、50kHzの高周波信号に“1”を割り当て、60kHzの高周波信号に“無通信”を割り当ててもよい。
また、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる周波数の高周波信号を割り当ててもよい。この場合、コントローラ110は、得られた高周波信号の周波数に基づいてブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。図12は、識別に用いる識別表の内容を例示している。識別表は、複数のブラシレスDCモータの種類と、複数のブラシレスDCモータの固有情報とを関連付けるルックアップテーブル(LUT)である。この例では、周波数40kHzがサプライヤーAに割り当てられており、周波数50kHzがサプライヤーBに割り当てられており、周波数60kHzがサプライヤーCに割り当てられている。
コントローラ110は、得られた周波数が約40kHzであった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーAのモータであると識別することができる。また、コントローラ110は、得られた周波数が約50kHzであった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーBのモータであると識別することができる。コントローラ110は、得られた周波数が約60kHzであった場合、接続されているブラシレスDCモータは、サプライヤーCのモータであると識別することができる。
なお、FVコンバータ700を用いる形態においては、コントローラ110は、FVコンバータ700の出力信号の電圧レベルから高周波信号の周波数を判定することができる。また、識別表は、FVコンバータ700の出力信号の電圧レベルが各サプライヤーに割り当てられていてもよい。このような構成も、高周波信号の周波数に基づいてブラシレスDCモータ200の種類を識別する実施形態に含まれる。
次に、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する処理のさらに別の例を説明する。
この例では、高周波発生回路280は、デューティ比が互いに異なる複数種類の高周波信号を生成する。そして、それらデューティ比ごとに互いに異なる情報を割り当てる。例えば、デューティ比40%に“1”を割り当て、デューティ比10%に“0”を割り当てる。例えば、“1”、“0”、“無通信”を組み合わせたスリーステートの情報を、ブラシレスDCモータ200から識別装置100に送信することができる。“1”、“0”、“無通信”を任意に組み合わせることで、任意の情報をブラシレスDCモータ200から識別装置100に送信することができる。送信する情報としては、例えば、ブラシレスDCモータ200の識別情報、ブラシレスDCモータ200のシリアル番号、ロット番号、入力電力、入力電流、入力電圧、モータ温度などである。シリアル番号は、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための識別情報として用いることもできる。
図13は、高周波発生回路280の回路構成の一例を示す図である。図13に示す例では、高周波発生回路280は、PWMジェネレータ281と、電源回路284と、バッファ283および285とを備える。電源回路284は、送信する情報に応じたデューティ比の高周波信号をPWMジェネレータ281が順次生成するように、PWMジェネレータ281に電圧信号を供給する。電源回路284は予め設定されたパターンでPWMジェネレータ281に電圧を供給してもよいし、モータドライブIC220からの指令値に応じてPWMジェネレータ281に電圧を供給してもよい。
PWMジェネレータ281は、送信する情報に応じた周波数の高周波信号を順次生成する。例えば、“Z”のASCIIコードである“1011010”を送信する場合、PWMジェネレータ281は、デューティ比が40%、10%、40%、40%、10%、40%、10%の高周波信号を順次生成する。合成回路270は、PWMジェネレータ281が生成した高周波信号とTACH信号とを重畳し、TACH端子を介して識別装置100へ出力する。
図14は、復調回路150の回路構成の一例を示す図である。図14に示す例では、FVコンバータ700は、重畳信号から分離した高周波信号のデューティ比を電圧に変換する。コントローラ110は、この電圧の大きさから、“1”、“0”、“無通信”を判別することで、ブラシレスDCモータ200から送信された情報の内容を認識することができる。例えば、コントローラ110は、情報の内容からブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
図15(a)および図15(b)は各信号の波形の例を示す図である。図15(a)および図15(b)のそれぞれにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図15(a)は、高周波発生回路280が合成回路270に出力する高周波信号(ビット情報)の波形を示している。図15(b)は、FVコンバータ700が生成した電圧信号(ビット情報)の波形を示している。
図14に示す例では、ローパスフィルタ400は、抵抗素子R21と、直列接続されたコンデンサC12およびC13と、直列接続されたスイッチ素子S27および抵抗素子R22と、直列接続されたスイッチ素子S29および抵抗素子R29と、バッファB29とを備える。ブラシレスDCモータ200から入力された重畳信号は、バッファ610および640を介してローパスフィルタ400に入力される。ローパスフィルタ400は、重畳信号からTACH信号を分離する。分離されたTACH信号は、スイッチ素子S27およびS29により2回反転されて、コントローラ110に入力される。
図14に示す例では、FVコンバータ700は、ハイパスフィルタ710、平滑化回路730、バッファ650、反転回路810および820を備える。反転回路810は、直列接続されたスイッチ素子S41および抵抗素子R41を備える。反転回路820は、直列接続されたスイッチ素子S42および抵抗素子R42と、バッファB42とを備える。
ブラシレスDCモータ200から入力された重畳信号は、TACH端子、バッファ610反転回路810、バッファ650を介してハイパスフィルタ710に入力される。ハイパスフィルタ710は、重畳信号から高周波信号を分離する。分離された高周波信号は、反転回路820で反転される。反転回路820の出力信号は平滑化回路730で平滑化され、電圧信号としてコントローラ110に入力される。
図16は、図14に示すFVコンバータ700の変形例を示す図である。図16に示す例では、FVコンバータ700は位相復元回路900を備える。TACH信号がハイのときとローのときではビット情報のデューティ比が逆転、すなわち位相が反転する。そのため、TACH信号のハイとローを区別することなくビット情報を送信するときには、位相を復元する回路が必要になる。なお、TACH信号がハイおよびローのいずれか一方になるタイミングのときのみにビット情報を送信する場合には、このような位相復元回路はなくてもよい。
図16に示す例では、位相復元回路900は、スイッチ素子S51からS58と、抵抗素子R51からR58とを備える。
スイッチ素子S51は、重畳信号を反転させる。スイッチ素子S54は、ローパスフィルタ400が出力するTACH信号を反転させる。これら反転された重畳信号および反転されたTACH信号は、スイッチ素子S57によりさらに反転される。
スイッチ素子S52およびS53は、重畳信号を2回反転させる。スイッチ素子S55およびS56は、ローパスフィルタ400が出力するTACH信号を2回反転させる。これら2回反転された重畳信号および2回反転されたTACH信号は、スイッチ素子S58によりさらに反転される。
スイッチ素子S57により反転された信号およびスイッチ素子S58により反転された信号は重畳される。この重畳された信号は、バッファ650を介してハイパスフィルタ710に入力される。それ以降の処理は、図14を用いて説明した処理と同様である。
図15(b)は、FVコンバータ700からコントローラ110に入力される電圧信号を示している。コントローラ110は、電圧信号の電圧レベルが閾値1と閾値2の間にあるときは、無通信と判定する。電圧信号の電圧レベルが閾値2と閾値3の間にあるときは、ビット“0”と判定する。電圧信号の電圧レベルが閾値3と閾値4の間にあるときは、ビット“1”と判定する。
通信無しの状態から通信有りの状態へ変化するとき、電圧信号の電圧レベルは、閾値2をまたいで変化する。このような電圧レベルの変化をトリガとして、コントローラ110は通信の開始を検知できる。また、電圧レベルの変化をトリガとすることで、ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の同期通信も可能となる。図中では、開始トリガとなるタイミングおよび終了トリガとなるタイミングを黒丸で示し、電圧レベルを検出するタイミングを白丸で示している。
コントローラ110は、予め決められたビットレートの時間間隔ごとに電圧レベルを検出し、“0”、“1”、“無通信”を判定する。ビットレートを予め決めておくことで、情報を精度良く検出することができる。
また、コントローラ110は、そのようなビットレートの時間間隔の後半において、電圧レベルを検出してもよい。電圧レベルが変化した直後は、電圧レベルが十分に変化していないことが起こり得る。そこで、電圧レベルが安定する後半のタイミングで電圧レベルを検出することで、電圧レベルを精度良く検出することができる。検出タイミングを後半にする事で、ビットレートの時間間隔を短くしても、安定して情報を得ることができる。図15に示す例では、ビットレートは0.1mSである。デューティ比が変化してから、0.03mS程度まではビット情報電圧は変化の途中であるが、検出タイミングは真ん中の0.05mSのため、安定して情報が得られる。ここで、例えば、ビットレートの時間を0.04mSとし、検出タイミングを真ん中の0.02mSとした場合には、検出タイミングはビット情報電圧の変化の途中となる。しかし、検出タイミングを後半、例えは0.03mSとすれば、安定して情報を得ることができる。
上記の例では、ブラシレスDCモータ200から高周波信号が重畳された信号が入力されない状態を、スリーステートの“無通信”としていたが、“無通信”に特定の周波数の高周波信号を割り当ててもよい。例えば、デューティ比5%の高周波信号に“0”を割り当て、デューティ比10%の高周波信号に“1”を割り当て、デューティ比20%の高周波信号に“無通信”を割り当ててもよい。
次に、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎にデューティ比が異なる実施形態の変形例を説明する。
図4に例示した合成回路270では、TACH信号がハイの時は高周波信号を反転させて出力し、TACH信号がローの時は高周波信号を反転させずに出力している。なお、TACH信号がハイの時は高周波信号を反転させずに出力し、TACH信号がローの時は高周波信号を反転させて出力してもよい。図4に示す合成回路270は、TACH信号がハイの時およびローの時の両方のタイミングにおいて、高周波信号を出力している。そのため、識別装置100は、重畳信号の任意の領域で高周波信号を取得することができる。
一方、識別装置100は、TACH信号がローのタイミングにおいて高周波信号を取得するが、TACH信号がハイのタイミングにおいて高周波信号を取得しない形態では、合成回路270をより単純にすることができる。
図17は、合成回路270の変形例を示す図である。図17に示す例では、スイッチ素子S18は高周波発生回路280が出力する高周波信号を反転させる。モータドライブIC220が出力するTACH信号がローのタイミングで、抵抗素子R11とTACH端子との間を流れる信号に、反転された高周波信号が重畳される。重畳された信号はTACH端子を介して識別装置100に出力される。
図18(a)から図18(e)は各信号の波形の例を示す図である。図18(a)から図18(e)のそれぞれにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図18(a)は、モータドライブIC220が合成回路270に出力するTACH信号の波形を示している。図18(b)は、高周波発生回路280が合成回路270に出力する高周波信号の波形を示している。図18(c)は、合成回路270がTACH信号と高周波信号を重畳して生成した重畳信号の波形を示している。図18(d)は、復調回路150が重畳信号から分離した高周波信号の波形を示している。図18(e)は、復調回路150が重畳信号から分離したTACH信号の波形を示している。
図17に示す合成回路270を用いた場合、図18(e)に示すように、重畳信号から分離したTACH信号の立ち上がり部分のノイズが小さくなる。ノイズが小さいことにより、識別装置100は、TACH信号の立ち上がり部分をトリガとして容易に用いることができる。
図19は、合成回路270のさらなる変形例を示す図である。図17に示す合成回路270と比較して、図19に示す合成回路270は、直列接続されたスイッチ素子S61および抵抗素子R61をさらに備える。
図19に示す例では、スイッチ素子S18は高周波発生回路280が出力する高周波信号を反転させる。モータドライブIC220が出力するTACH信号がローのタイミングで、抵抗素子R11とスイッチ素子S62のゲートとの間を流れる信号に、反転された高周波信号が重畳される。重畳された信号は、スイッチ素子S61で反転される。反転された重畳信号は、TACH端子を介して識別装置100に出力される。
図20(a)から図20(e)は各信号の波形の例を示す図である。図20(a)から図20(e)のそれぞれにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。図20(a)は、モータドライブIC220が合成回路270に出力するTACH信号の波形を示している。図20(b)は、高周波発生回路280が合成回路270に出力する高周波信号の波形を示している。図20(c)は、合成回路270がTACH信号と高周波信号を重畳して生成した重畳信号の波形を示している。図20(d)は、復調回路150が重畳信号から分離した高周波信号の波形を示している。図20(e)は、復調回路150が重畳信号から分離したTACH信号の波形を示している。
図19に示す合成回路270を用いた場合、図20(e)に示すように、重畳信号から分離したTACH信号の立ち下がり部分のノイズが小さくなる。ノイズが小さいことにより、識別装置100は、TACH信号の立ち下がり部分をトリガとして容易に用いることができる。
上記の実施形態では、ユーザシステム100が識別装置として動作したが、ユーザシステム100と識別装置とは別個の装置であってもよい。この場合、識別装置は、例えばテストポイントを介して、ユーザシステム100およびブラシレスDCモータ200に電気的に接続される。識別装置に専用プローブを接続し、そのプローブをTPに当ててブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。また、ブラシレスDCモータ200が出力する情報を検知することができる。
以上、本開示の実施形態を説明した。本開示の実施形態の概要を以下に記載する。
実施形態にかかる識別方法は、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する、識別装置100に用いる識別方法である。ブラシレスDCモータ200は、信号を出力するための出力端子(TACH端子)を備え、出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができる。重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる。識別方法では、ブラシレスDCモータ200に電力を供給し、ブラシレスDCモータ200の出力端子から出力される重畳された信号を識別装置100に入力し、重畳された信号を複数種類の信号に分離し、分離した信号を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
ブラシレスDCモータ200の種類の識別に用いられる信号を別の信号に重畳した信号がブラシレスDCモータ200から出力される。ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータ200から識別装置100へ、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を送信することができる。識別装置100では、重畳された信号を複数種類の信号に分離することで、ブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ある実施形態において、分離した信号は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる固有信号であり、複数種類の固有信号と複数種類のブラシレスDCモータ200との関係を示した表を用いて、ブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
表を用いることで、固有信号からブラシレスDCモータ200の種類を容易に識別することができる。
ある実施形態において、出力端子は、ブラシレスDCモータ200の回転速度の検出に用いられるパルス信号(TACH信号)を出力するTACH端子である。パルス信号には高周波信号が重畳されており、高周波信号のデューティ比は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なり、重畳された信号から高周波信号を分離し、高周波信号のデューティ比を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
高周波信号のデューティ比をモータの種類毎に異ならせることにより、シンプルで安価な回路構成でブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ある実施形態において、出力端子は、ブラシレスDCモータ200の回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するTACH端子である。パルス信号には、デューティ比が互いに異なる複数種類の高周波信号が重畳されており、複数種類の高周波信号には互いに異なる情報が割り当てられており、重畳された信号から複数種類の高周波信号を分離し、複数種類の高周波信号のデューティ比を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
デューティ比が互いに異なる複数種類の高周波信号に複数種類の情報を割り当て、その情報を抽出することにより、シンプルで安価な回路構成でブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ある実施形態において、出力端子は、ブラシレスDCモータ200の回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するTACH端子である。パルス信号には高周波信号が重畳されており、高周波信号の周波数は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なり、重畳された信号から高周波信号を分離し、高周波信号の周波数を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
高周波信号の周波数をモータの種類毎に異ならせることにより、シンプルで安価な回路構成でブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ある実施形態において、出力端子は、ブラシレスDCモータ200の回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するTACH端子である。パルス信号には、周波数が互いに異なる複数種類の高周波信号が重畳されており、複数種類の高周波信号には互いに異なる情報が割り当てられており、重畳された信号から複数種類の高周波信号を分離し、複数種類の高周波信号の周波数を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
周波数が互いに異なる複数種類の高周波信号に複数種類の情報を割り当て、その情報を抽出することにより、シンプルで安価な回路構成でブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
ある実施形態において、高周波信号の周波数を電圧に変換し、電圧の変化からブラシレスDCモータ200からの通信の開始を検知する。
例えばFVコンバータを用いる場合、通信無しから通信有りの状態へ変化するときに、FVコンバータの出力は所定の閾値をまたいで変化する。このような出力の変化をトリガとすることで、受信側は通信の開始を検知できるとともに、同期通信も可能となる。
ある実施形態において、高周波信号の周波数を電圧に変換し、予め決められたビットレートの時間間隔ごとに、電圧のレベルを検出する。
ビットレートを予め決めておくことで、必要な情報を精度良く検出することができる。
ある実施形態において、ビットレートの時間間隔の後半で、電圧のレベルを検出する。
変化した電圧のレベルが安定してから検出することで、電圧のレベルを精度良く検出することができる。
ある実施形態において、高周波信号の周波数は、ブラシレスDCモータ200が最大回転速度で動作しているときのパルス信号の周波数の40倍以上である。
パルス信号の周波数と高周波信号の周波数とを40倍以上異ならせることで、パルス信号と高周波信号とを容易に精度良く分離することができる。
ある実施形態において、ブラシレスDCモータ200は、インペラを有するファンモータである。
ファンモータと識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ファンモータから識別装置100へ、ファンモータの種類を識別するための情報を送信することができる。
ある実施形態において、識別装置100からブラシレスDCモータ200に電力が供給される。
ブラシレスDCモータ200に電力が供給されれば、重畳された信号が出力端子から自動的に出力される。識別装置100は、出力された信号を受け取りさえすればよい。従来のような、識別装置100とブラシレスDCモータ200との間のハンドシェイクによる通信およびブラシレスDCモータ200側のモード切り替え等は不要である。
実施形態にかかるブラシレスDCモータ200は、信号を出力するための出力端子(TACH端子)を備え、出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができる。重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる。ブラシレスDCモータ200の種類を識別する識別装置100は、ブラシレスDCモータ200に電力を供給するための電源端子と、ブラシレスDCモータ200の出力端子に電気的に接続される入力端子と、重畳された信号を複数種類の信号に分離する復調回路150と、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するコントローラ110とを備える。識別装置100は、電源端子からブラシレスDCモータ200に電力を供給したときに出力端子から出力される重畳された信号を取得する。復調回路150は、重畳された信号を複数種類の信号に分離する。コントローラ110は、分離した信号を用いてブラシレスDCモータ200の種類を識別する。
ブラシレスDCモータ200の種類の識別に用いられる信号を別の信号に重畳した信号がブラシレスDCモータ200から出力される。ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータ200から識別装置100へ、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を送信することができる。識別装置100では、重畳された信号を複数種類の信号に分離することで、ブラシレスDCモータ200の種類を識別することができる。
実施形態にかかるブラシレスDCモータ200は、複数種類の信号が重畳された信号を生成する駆動回路210と、重畳された信号を出力するためのTACH端子と、電力を入力するための電源端子Vmotとを備える。重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータ200の種類毎に異なる。電源端子Vmotを介して電力が入力されたときに、駆動回路210はTACH端子を介して重畳された信号を外部へ出力する。
ブラシレスDCモータ200の種類の識別に用いられる信号を別の信号に重畳した信号がブラシレスDCモータ200から出力される。ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータ200から識別装置100へ、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を送信することができる。
ブラシレスDCモータ200に電源を投入すれば、重畳された信号が出力端子から自動的に出力される。識別装置100は、出力された信号を受け取りさえすればよい。従来のような、識別装置100とブラシレスDCモータ200との間のハンドシェイクによる通信およびブラシレスDCモータ200側のモード切り替え等は不要である。
ある実施形態において、駆動回路210は、ブラシレスDCモータ200の回転速度の検出に用いられるパルス信号と、高周波信号とを重畳する合成回路270を備える。
モータの回転速度の検出に用いられるパルス信号と高周波信号とを重畳させた信号を生成して出力することにより、シンプルで安価な回路構成でブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を出力することができる。
ある実施形態において、出力端子はTACH端子であり、駆動回路210は、TACH端子を介して重畳された信号を外部へ出力する。
ブラシレスDCモータ200と識別装置100との間の配線の数を増やすことなく、ブラシレスDCモータ200から識別装置100へ、ブラシレスDCモータ200の種類を識別するための情報を送信することができる。
ある実施形態において、合成回路270は、パルス信号のレベルによってパルス信号への高周波信号の重畳のさせ方を変更する。
これにより、識別装置100が重畳された信号を処理するときのノイズを低減することができる。
ある実施形態において、合成回路270は、パルス信号がローレベルのときに、反転させた高周波信号をパルス信号に重畳する。
これにより、識別装置100において分離して得られたパルス信号の立ち上がり部分のノイズを低減することができる。
ある実施形態において、合成回路270は、パルス信号がローレベルのときに、反転させた高周波信号をパルス信号に重畳し、重畳して得られた信号を反転させ、駆動回路210は、出力端子を介して反転させた重畳された信号を出力する。
これにより、識別装置100において分離して得られたパルス信号の立ち下がり部分のノイズを低減することができる。
本開示の実施形態は、パソコン、ゲーム機、掃除機、ドライヤ、洗濯機および冷蔵庫などの、各種ファンモータを備える多様な機器に幅広く利用される。
Claims (19)
- ブラシレスDCモータの種類を識別する、識別装置に用いる識別方法であって、
前記ブラシレスDCモータは、信号を出力するための出力端子を備え、
前記出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができ、
前記重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、
前記ブラシレスDCモータに電力を供給し、
前記ブラシレスDCモータの前記出力端子から出力される前記重畳された信号を前記識別装置に入力し、
前記重畳された信号を複数種類の信号に分離し、
前記分離した信号を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項1に記載の識別方法であって、
前記分離した信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なる固有信号であり、
複数種類の固有信号と複数種類のブラシレスDCモータとの関係を示した表を用いて、
前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項1または2に記載の識別方法であって、
前記出力端子は、前記ブラシレスDCモータの回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するタコメータ用端子であり、
前記パルス信号には高周波信号が重畳されており、
前記高周波信号のデューティ比は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、
前記重畳された信号から前記高周波信号を分離し、
前記高周波信号のデューティ比を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項1または2に記載の識別方法であって、
前記出力端子は、前記ブラシレスDCモータの回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するタコメータ用端子であり、
前記パルス信号には、デューティ比が互いに異なる複数種類の高周波信号が重畳されており、
前記複数種類の高周波信号には互いに異なる情報が割り当てられており、
前記重畳された信号から前記複数種類の高周波信号を分離し、
前記複数種類の高周波信号のデューティ比を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項1または2に記載の識別方法であって、
前記出力端子は、前記ブラシレスDCモータの回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するタコメータ用端子であり、
前記パルス信号には高周波信号が重畳されており、
前記高周波信号の周波数は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、
前記重畳された信号から前記高周波信号を分離し、
前記高周波信号の周波数を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項1または2に記載の識別方法であって、
前記出力端子は、前記ブラシレスDCモータの回転速度の検出に用いられるパルス信号を出力するタコメータ用端子であり、
前記パルス信号には、周波数が互いに異なる複数種類の高周波信号が重畳されており、
前記複数種類の高周波信号には互いに異なる情報が割り当てられており、
前記重畳された信号から前記複数種類の高周波信号を分離し、
前記複数種類の高周波信号の周波数を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - 請求項5または6に記載の識別方法であって、
前記高周波信号の周波数を電圧に変換し、
前記電圧の変化から、前記ブラシレスDCモータからの通信の開始を検知する。 - 請求項5から7のいずれかに記載の識別方法であって、
前記高周波信号の周波数を電圧に変換し、
予め決められたビットレートの時間間隔ごとに、前記電圧のレベルを検出する。 - 請求項8に記載の識別方法であって、
前記ビットレートの時間間隔の後半で、前記電圧のレベルを検出する。 - 請求項3から9のいずれかに記載の識別方法であって、
前記高周波信号の周波数は、前記ブラシレスDCモータが最大回転速度で動作しているときの前記パルス信号の周波数の40倍以上である。 - 請求項1から10のいずれかに記載の識別方法であって、
前記ブラシレスDCモータは、インペラを有するファンモータである。 - 請求項1から11のいずれかに記載の識別方法であって、
前記識別装置から前記ブラシレスDCモータに電力が供給される。 - ブラシレスDCモータの種類を識別する識別装置であって、
前記ブラシレスDCモータは、信号を出力するための出力端子を備え、
前記出力端子は、複数種類の信号が重畳された信号を出力することができ、
前記重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、
前記識別装置は、
前記ブラシレスDCモータに電力を供給するための電源端子と、
前記ブラシレスDCモータの前記出力端子に電気的に接続される入力端子と、
前記重畳された信号を複数種類の信号に分離するフィルタ回路と、
前記ブラシレスDCモータの種類を識別するコントローラと、
を備え、
前記識別装置は、前記電源端子から前記ブラシレスDCモータに前記電力を供給したときに前記出力端子から出力される前記重畳された信号を取得し、
前記フィルタ回路は、前記重畳された信号を複数種類の信号に分離し、
前記コントローラは、前記分離した信号を用いて前記ブラシレスDCモータの種類を識別する。 - ブラシレスDCモータであって、
複数種類の信号が重畳された信号を生成する駆動回路と、
前記重畳された信号を出力するための出力端子と、
電力を入力するための電源端子と、
を備え、
前記重畳された信号は、複数のブラシレスDCモータの種類毎に異なり、
前記電源端子を介して前記電力が入力されたときに、前記駆動回路は前記出力端子を介して前記重畳された信号を外部へ出力する。 - 請求項14に記載のブラシレスDCモータであって、
前記駆動回路は、前記ブラシレスDCモータの回転速度の検出に用いられるパルス信号と、高周波信号とを重畳する合成回路を備える。 - 請求項14または15に記載のブラシレスDCモータであって、
前記出力端子はタコメータ用端子であり、
前記駆動回路は、前記タコメータ用端子を介して前記重畳された信号を外部へ出力する。 - 請求項15に記載のブラシレスDCモータであって、
前記合成回路は、前記パルス信号のレベルによって前記パルス信号への前記高周波信号の重畳のさせ方を変更する。 - 請求項17に記載のブラシレスDCモータであって、
前記合成回路は、前記パルス信号がローレベルのときに、反転させた前記高周波信号を前記パルス信号に重畳する。 - 請求項17に記載のブラシレスDCモータであって、
前記合成回路は、
前記パルス信号がローレベルのときに、反転させた前記高周波信号を前記パルス信号に重畳し、
前記重畳して得られた信号を反転させ、 前記駆動回路は、前記出力端子を介して前記反転させた重畳された信号を出力する。
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