JPWO2019064588A1 - 波長変換部材の製造方法、波長変換部材、バックライトユニット、画像表示装置、波長変換部材用樹脂組成物及び樹脂硬化物 - Google Patents
波長変換部材の製造方法、波長変換部材、バックライトユニット、画像表示装置、波長変換部材用樹脂組成物及び樹脂硬化物 Download PDFInfo
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Abstract
量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、波長変換部材の製造方法。
Description
本開示は、波長変換部材の製造方法、波長変換部材、バックライトユニット、画像表示装置、波長変換部材用樹脂組成物及び樹脂硬化物に関する。
近年、液晶表示装置等の画像表示装置の分野においては、ディスプレイの色再現性を向上させることが求められており、色再現性を向上させる手段として、量子ドット蛍光体を含む波長変換部材が注目を集めている(例えば、特許文献1及び2参照)。
量子ドット蛍光体を含む波長変換部材は、例えば、画像表示装置のバックライトユニットに配置される。赤色光を発光する量子ドット蛍光体及び緑色光を発光する量子ドット蛍光体を含む波長変換部材を用いる場合、波長変換部材に対して励起光としての青色光を照射すると、量子ドット蛍光体から発光された赤色光及び緑色光と、波長変換部材を透過した青色光とにより、白色光を得ることができる。量子ドット蛍光体を含む波長変換部材の開発により、ディスプレイの色再現性は、従来のNTSC(National Television System Committee)比72%からNTSC比100%へと拡大している。
量子ドット蛍光体を含む波長変換部材は、通常、量子ドット蛍光体を含む硬化性組成物を硬化させた硬化物を有する。硬化性組成物としては熱硬化型及び光硬化型があり、生産性の点からは光硬化型の硬化性組成物が好ましく用いられる。
ところで、量子ドット蛍光体を含む樹脂硬化物を備える波長変換部材においては、樹脂硬化物の少なくとも一部が被覆材によって被覆される場合がある。例えば、フィルム状の波長変換部材の場合、樹脂硬化物の片面又は両面に、酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有するバリアフィルムが設けられることがある。
樹脂硬化物の片面又は両面に前述のバリアフィルムが設けられている場合であっても、量子ドット蛍光体は水蒸気、酸素等の影響により劣化するおそれがある。特に、量子ドット蛍光体を含む波長変換部材を高温高湿環境下に放置した場合に量子ドット蛍光体が劣化しやすく、ディスプレイ色再現性の規格であるRec2020カバー率が低下するおそれがある。
本発明の一形態では、量子ドット蛍光体を含み、耐湿熱性に優れる波長変換部材の製造方法、その波長変換部材、その波長変換部材を用いたバックライトユニット及び画像表示装置、並びにその波長変換部材の製造に用いる波長変換部材用樹脂組成物及び樹脂硬化物を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、波長変換部材の製造方法。
<2> 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、<1>に記載の波長変換部材の製造方法。
<3> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<2>に記載の波長変換部材の製造方法。
<4> 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含み、前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と前記二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<3>に記載の波長変換部材の製造方法。
<5> 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<6> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<4>又は<5>に記載の波長変換部材の製造方法。
<7> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<8> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<9> 前記樹脂組成物が、多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む<1>〜<8>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<10> 前記樹脂組成物層を形成する工程は、前記樹脂組成物を第一の基材上に付与して前記樹脂組成物層を形成する工程であり、前記樹脂硬化物を得る工程の前に、前記樹脂組成物層における前記第一の基材が設けられた側の反対側に第二の基材を設ける工程を更に有する<1>〜<9>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<1> 量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、波長変換部材の製造方法。
<2> 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、<1>に記載の波長変換部材の製造方法。
<3> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<2>に記載の波長変換部材の製造方法。
<4> 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含み、前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と前記二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<3>に記載の波長変換部材の製造方法。
<5> 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<6> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<4>又は<5>に記載の波長変換部材の製造方法。
<7> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<8> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<9> 前記樹脂組成物が、多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む<1>〜<8>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<10> 前記樹脂組成物層を形成する工程は、前記樹脂組成物を第一の基材上に付与して前記樹脂組成物層を形成する工程であり、前記樹脂硬化物を得る工程の前に、前記樹脂組成物層における前記第一の基材が設けられた側の反対側に第二の基材を設ける工程を更に有する<1>〜<9>のいずれか1つに記載の波長変換部材の製造方法。
<11> 海部と島部とを含む海島構造を有する樹脂硬化物を備え、前記島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物である、波長変換部材。
<12> 前記樹脂硬化物が多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、変性シリコーン及び二官能以上のエポキシ化合物のそれぞれに由来する構造を有する、<11>に記載の波長変換部材。
<13> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<12>に記載の波長変換部材。
<14> 前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<13>に記載の波長変換部材。
<15> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<12>〜<14>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<16> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、<11>〜<15>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<17> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<11>〜<16>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<18> 被覆材を備え、前記被覆材により、前記樹脂硬化物の少なくとも一部が被覆された、<11>〜<17>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<19> 前記被覆材が酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有する、<18>に記載の波長変換部材。
<12> 前記樹脂硬化物が多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、変性シリコーン及び二官能以上のエポキシ化合物のそれぞれに由来する構造を有する、<11>に記載の波長変換部材。
<13> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<12>に記載の波長変換部材。
<14> 前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<13>に記載の波長変換部材。
<15> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<12>〜<14>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<16> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、<11>〜<15>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<17> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<11>〜<16>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<18> 被覆材を備え、前記被覆材により、前記樹脂硬化物の少なくとも一部が被覆された、<11>〜<17>のいずれか1つに記載の波長変換部材。
<19> 前記被覆材が酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有する、<18>に記載の波長変換部材。
<20> <11>〜<19>のいずれか1つに記載の波長変換部材と、光源とを備えるバックライトユニット。
<21> <20>に記載のバックライトユニットを備える、画像表示装置。
<22> 量子ドット蛍光体、及び前記量子ドット蛍光体を内包するゲル化可能な分散質を含む、波長変換部材用樹脂組成物。
<23> 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、<22>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<24> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<23>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<25> 二官能以上のエポキシ化合物を含み、前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<24>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<26> 二官能以上のエポキシ化合物を含む、<22>〜<24>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<27> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<25>又は<26>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<28> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<22>〜<27>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<29> 多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む、<22>〜<28>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<23> 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、<22>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<24> 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、<23>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<25> 二官能以上のエポキシ化合物を含み、前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、<24>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<26> 二官能以上のエポキシ化合物を含む、<22>〜<24>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<27> 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、<25>又は<26>に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<28> 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、<22>〜<27>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<29> 多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む、<22>〜<28>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物。
<30> <22>〜<29>のいずれか1つに記載の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させてなり、かつ前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、樹脂硬化物。
<31> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定したガラス転移温度が40℃以上である、<30>に記載の樹脂硬化物。
<31> 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定したガラス転移温度が40℃以上である、<30>に記載の樹脂硬化物。
本発明の一形態によれば、量子ドット蛍光体を含み、耐湿熱性に優れる波長変換部材の製造方法、その波長変換部材、その波長変換部材を用いたバックライトユニット及び画像表示装置、並びにその波長変換部材の製造に用いる波長変換部材用樹脂組成物及び樹脂硬化物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、1つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中及び波長変換部材中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中及び波長変換部材中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示において「(メタ)アリル」とはアリル又はメタリルを意味し、「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリロイル」とはアクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
本開示において、(メタ)アリル化合物は、分子中に(メタ)アリル基を有する化合物を意味し、(メタ)アクリル化合物は、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。分子中に(メタ)アリル基及び(メタ)アクリロイル基の両方を有する化合物は、便宜上、(メタ)アリル化合物に分類するものとする。
また、本開示において、チオール基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、チオール化合物に分類するものとする。
また、本開示において、(メタ)アリル基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、(メタ)アリル化合物に分類するものとする。
また、本開示において、(メタ)アクリル基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、アルキレンオキシ基含有化合物に分類するものとする。
また、本開示において、エステル基における酸素(カルボニル基に結合した酸素)及び水酸基における酸素は、アルキレンオキシ基における酸素に分類しないものとする。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、1つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中及び波長変換部材中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中及び波長変換部材中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示において「(メタ)アリル」とはアリル又はメタリルを意味し、「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリロイル」とはアクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
本開示において、(メタ)アリル化合物は、分子中に(メタ)アリル基を有する化合物を意味し、(メタ)アクリル化合物は、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。分子中に(メタ)アリル基及び(メタ)アクリロイル基の両方を有する化合物は、便宜上、(メタ)アリル化合物に分類するものとする。
また、本開示において、チオール基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、チオール化合物に分類するものとする。
また、本開示において、(メタ)アリル基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、(メタ)アリル化合物に分類するものとする。
また、本開示において、(メタ)アクリル基及びアルキレンオキシ基の両方を含む化合物は、アルキレンオキシ基含有化合物に分類するものとする。
また、本開示において、エステル基における酸素(カルボニル基に結合した酸素)及び水酸基における酸素は、アルキレンオキシ基における酸素に分類しないものとする。
[波長変換部材の製造方法]
本開示の波長変換部材の製造方法は、量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む。
本開示の波長変換部材の製造方法は、量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む。
波長変換部材の耐湿熱性を向上させる手法としては、分散質である変性シリコーン等に量子ドット蛍光体が内包したエマルションである樹脂組成物について、分散質を硬化して、水蒸気、酸素等に対するバリア性を高め、水蒸気、酸素等の影響による量子ドット蛍光体の劣化を抑制し、波長変換部材の耐湿熱性を向上させる方法が考えられる。しかし、分散質を完全に硬化してしまうと分散質の硬化物に亀裂が入りやすく、その結果、高温高湿環境下にて硬化物中の量子ドット蛍光体が劣化してしまい、Rec2020カバー率の低下を抑制できないおそれがある。
一方、本開示の製造方法では、分散質が反応してなるゲル化物を含む樹脂硬化物を備え、かつ、ゲル化物が量子ドット蛍光体を内包する波長変換部材を製造することができる。ゲル化物は亀裂が生じにくいため、高温高湿下での量子ドット蛍光体の劣化が抑制され、その結果、高温高湿下でのRec2020カバー率の低下が抑制される。したがって、本開示の製造方法にて製造される波長変換部材は、耐湿熱性に優れる。
また、本開示の製造方法にて製造される波長変換部材は、高温高湿下での量子ドット蛍光体の劣化が抑制されるため、長期間における保存安定性に優れる傾向にある。
また、本開示の製造方法にて製造される波長変換部材は、高温高湿下での量子ドット蛍光体の劣化が抑制されるため、長期間における保存安定性に優れる傾向にある。
更に、本開示の製造方法にて製造される波長変換部材では、ゲル化物が量子ドット蛍光体を内包するため、量子ドット蛍光体の流動性が分散質がゲル化されていない場合と比較して低下しており、量子ドット蛍光体の凝集が抑制される傾向にある。その結果、例えば、発光中心波長の異なる2種の量子ドット蛍光体を用いる場合に、2種の量子ドット蛍光体が凝集することにより、発光中心波長のより短い量子ドット蛍光体の発光が消失して輝度が低下するといった問題を抑制できる傾向にある。
本開示の波長変換部材の製造方法は、量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程を含む。例えば、樹脂組成物に含まれる各成分の混合物を撹拌することにより、前述の樹脂組成物を得ることができる。
なお、得られた樹脂組成物は、樹脂組成物中に量子ドット蛍光体を含む分散質が分散したエマルションである。
また、本開示の樹脂組成物及び本開示の波長変換部材では、分散質内に全ての量子ドット蛍光体が存在する構成に限定されず、分散質の外部に少なくとも一つの量子ドット蛍光体が存在していてもよく、少なくとも一つの量子ドット蛍光体の一部が分散質の外部に存在していてもよい。
なお、得られた樹脂組成物は、樹脂組成物中に量子ドット蛍光体を含む分散質が分散したエマルションである。
また、本開示の樹脂組成物及び本開示の波長変換部材では、分散質内に全ての量子ドット蛍光体が存在する構成に限定されず、分散質の外部に少なくとも一つの量子ドット蛍光体が存在していてもよく、少なくとも一つの量子ドット蛍光体の一部が分散質の外部に存在していてもよい。
本開示の波長変換部材の製造方法は、前述の樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程を含む。例えば、前述の樹脂組成物を基材に付与して基材上に樹脂組成物層を形成してもよい。
樹脂組成物の付与方法は特に制限されず、ダイコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法、ロールコーティング法等が挙げられる。
本開示の波長変換部材の製造方法は、前述の樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程を含む。また、本工程にて得られた樹脂硬化物は分散質が反応してなるゲル化物を含む。樹脂硬化物は、前述の樹脂組成物層に対し、必要に応じて乾燥処理を行った後、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより得ることができる。
<樹脂組成物>
本開示の波長変換部材の製造方法にて用いる樹脂組成物は、量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含み、樹脂組成物中にて量子ドット蛍光体を内包する分散質が分散している。
また、樹脂組成物は、量子ドット蛍光体及び分散質とともに樹脂成分(分散質を除く)を含み、具体的には、二官能以上のエポキシ化合物、多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、(メタ)アクリル化合物、単官能チオール化合物、アルキレンオキシ基含有化合物等の樹脂成分を含んでいてもよい。
また、樹脂組成物は、光重合開始剤、液状媒体、その他の成分等を含んでいてもよい。
以下、樹脂組成物に含まれ得る各成分について説明する。
本開示の波長変換部材の製造方法にて用いる樹脂組成物は、量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含み、樹脂組成物中にて量子ドット蛍光体を内包する分散質が分散している。
また、樹脂組成物は、量子ドット蛍光体及び分散質とともに樹脂成分(分散質を除く)を含み、具体的には、二官能以上のエポキシ化合物、多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、(メタ)アクリル化合物、単官能チオール化合物、アルキレンオキシ基含有化合物等の樹脂成分を含んでいてもよい。
また、樹脂組成物は、光重合開始剤、液状媒体、その他の成分等を含んでいてもよい。
以下、樹脂組成物に含まれ得る各成分について説明する。
(量子ドット蛍光体)
本開示の樹脂組成物は、量子ドット蛍光体を含む。量子ドット蛍光体としては特に制限されず、II−VI族化合物、III−V族化合物、IV−VI族化合物、及びIV族化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む粒子が挙げられる。発光効率の点からは、量子ドット蛍光体は、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含むことが好ましい。
本開示の樹脂組成物は、量子ドット蛍光体を含む。量子ドット蛍光体としては特に制限されず、II−VI族化合物、III−V族化合物、IV−VI族化合物、及びIV族化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む粒子が挙げられる。発光効率の点からは、量子ドット蛍光体は、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含むことが好ましい。
II−VI族化合物の具体例としては、CdSe、CdTe、CdS、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe等が挙げられる。
III−V族化合物の具体例としては、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb等が挙げられる。
IV−VI族化合物の具体例としては、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、SnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe等が挙げられる。
IV族化合物の具体例としては、Si、Ge、SiC、SiGe等が挙げられる。
III−V族化合物の具体例としては、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb等が挙げられる。
IV−VI族化合物の具体例としては、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、SnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe等が挙げられる。
IV族化合物の具体例としては、Si、Ge、SiC、SiGe等が挙げられる。
量子ドット蛍光体としては、コアシェル構造を有するものが好ましい。コア部を構成する化合物のバンドギャップよりもシェル層を構成する化合物のバンドギャップを広くすることで、量子ドット蛍光体の量子効率をより向上させることが可能となる。コア部及びシェル層の組み合わせ(コア部/シェル層)としては、CdSe/ZnS、InP/ZnS、PbSe/PbS、CdSe/CdS、CdTe/CdS、CdTe/ZnS等が挙げられる。
また、量子ドット蛍光体としては、シェル層が多層構造である、いわゆるコアマルチシェル構造を有するものであってもよい。バンドギャップの広いコア部にバンドギャップの狭いシェル層を1層又は2層以上積層し、更にこのシェル層の上にバンドギャップの広いシェル層を積層することで、量子ドット蛍光体の量子効率を更に向上させることが可能となる。
本開示の樹脂組成物は、1種類の量子ドット蛍光体を単独で含んでいてもよく、2種類以上の量子ドット蛍光体を含んでいてもよい。
2種類以上の量子ドット蛍光体を含む態様としては、例えば、成分は異なるものの平均粒子径を同じくする量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様、平均粒子径は異なるものの成分を同じくする量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様、並びに成分及び平均粒子径の異なる量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様が挙げられる。量子ドット蛍光体の成分及び平均粒子径の少なくとも一方を変更することで、量子ドット蛍光体の発光中心波長を変更することができる。
2種類以上の量子ドット蛍光体を含む態様としては、例えば、成分は異なるものの平均粒子径を同じくする量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様、平均粒子径は異なるものの成分を同じくする量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様、並びに成分及び平均粒子径の異なる量子ドット蛍光体を2種類以上含む態様が挙げられる。量子ドット蛍光体の成分及び平均粒子径の少なくとも一方を変更することで、量子ドット蛍光体の発光中心波長を変更することができる。
例えば、本開示の樹脂組成物は、520nm〜560nmの緑色の波長域に発光中心波長を有する量子ドット蛍光体Gと、600nm〜680nmの赤色の波長域に発光中心波長を有する量子ドット蛍光体Rとを含んでいてもよい。量子ドット蛍光体Gと量子ドット蛍光体Rとを含む樹脂組成物に対して430nm〜480nmの青色の波長域の励起光を照射すると、量子ドット蛍光体G及び量子ドット蛍光体Rからそれぞれ緑色光及び赤色光が発光される。その結果、量子ドット蛍光体G及び量子ドット蛍光体Rから発光される緑色光及び赤色光と、樹脂組成物を透過する青色光とにより、白色光を得ることができる。
本開示の樹脂組成物中の量子ドット蛍光体の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、0.01質量%〜1.0質量%であることが好ましく、0.05質量%〜0.5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜0.5質量%であることが更に好ましい。量子ドット蛍光体の含有率が0.01質量%以上であると、励起光を照射する際に充分な発光強度が得られる傾向にあり、量子ドット蛍光体の含有率が1.0質量%以下であると、量子ドット蛍光体の凝集が抑えられる傾向にある。
(分散質)
本開示の樹脂組成物は、ゲル化可能な分散質を含む。
分散質としては、樹脂組成物中にて分散可能であり、かつゲル化可能なものであれば特に限定されず、変性シリコーン、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、グリセリン脂肪酸エステル、界面活性ポリオール等が挙げられる。中でも、変性シリコーンが好ましい。
分散質としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本開示の樹脂組成物は、ゲル化可能な分散質を含む。
分散質としては、樹脂組成物中にて分散可能であり、かつゲル化可能なものであれば特に限定されず、変性シリコーン、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、グリセリン脂肪酸エステル、界面活性ポリオール等が挙げられる。中でも、変性シリコーンが好ましい。
分散質としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
変性シリコーンとしては、アミノ変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、異種官能基変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、親水性特殊変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン等が挙げられる。光拡散性及び量子ドット蛍光体の分散性の点から、アミノ変性シリコーンが好ましい。
変性シリコーンとしては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
変性シリコーンとしては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
変性シリコーンとしては、ゲル化物を生成しやすい点から、他の化合物、具体的には後述する二官能以上のエポキシ化合物と反応する反応基を有する変性シリコーンであることが好ましい。このような変性シリコーンとしては、アミノ変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、異種官能基変性シリコーン等が挙げられる。
樹脂組成物中の分散質の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、1質量%〜10質量%であることが好ましく、3質量%〜7質量%であることがより好ましく、3質量%〜5質量%であることが更に好ましい。分散質の含有率が1質量%以上であると、波長変換部材の発光強度が向上する傾向にあり、分散質の含有率が10質量%以下であると、エマルションの凝集が抑えられる傾向にある。
また、樹脂組成物中の量子ドット蛍光体と分散質の合計の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、1質量%〜10質量%であってもよく、3質量%〜7質量%であってもよく、3質量%〜5質量%であってもよい。
(二官能以上のエポキシ化合物)
本開示の樹脂組成物は、二官能以上のエポキシ化合物を含むことが好ましい。これにより、樹脂組成物を硬化する際に、分散質と反応してゲル化物を形成しやすく、特に変性シリコーンと反応してゲル化物を形成しやすい。
本開示の樹脂組成物は、二官能以上のエポキシ化合物を含むことが好ましい。これにより、樹脂組成物を硬化する際に、分散質と反応してゲル化物を形成しやすく、特に変性シリコーンと反応してゲル化物を形成しやすい。
本開示の樹脂組成物は、変性シリコーンと二官能以上のエポキシ化合物とを含むことが好ましく、アミノ変性シリコーンと二官能以上のエポキシ化合物とを含むことがより好ましい。樹脂組成物が変性シリコーンと二官能以上のエポキシ化合物とを含むことにより、樹脂組成物を硬化する際に、変性シリコーンと二官能以上のエポキシ化合物とが反応してゲル化物を形成しやすい傾向にある。
分散質がアミノ変性シリコーンを含む場合、アミノ変性シリコーンのアミン当量(アミノ基1個あたりの分子量)と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量(エポキシ基1個あたりの分子量)との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0であることが好ましく、0.5〜30であることがより好ましく、1.0〜10であることが更に好ましい。エポキシ当量/アミン当量比率が0.01以上であるとアミノ変性シリコーンがゲル化しやすい傾向にあり、70.0以下であるとエマルションの凝集が抑えられる傾向にある。
二官能以上のエポキシ化合物は、波長変換部材の耐湿熱性を向上させる点から、2個〜4個のエポキシ基を有することが好ましく、2個又は3個のエポキシ基を有することがより好ましく、2個のエポキシ基を有することが更に好ましい。
二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量は、100g/eq〜500g/eqであることが好ましく、120g/eq〜400g/eqであることがより好ましく、200g/eq〜400g/eqであることが更に好ましい。
二官能以上のエポキシ化合物は、耐候性を向上させる点から、ビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有することが好ましく、ビスフェノール構造又は水添ビスフェノール構造を有することがより好ましく、水添ビスフェノール構造を有することが特に好ましい。
二官能以上のエポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型 PO付加物等が挙げられる。中でも、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル及びビスフェノールA型 PO付加物が好ましい。
二官能以上のエポキシ化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
二官能以上のエポキシ化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
樹脂組成物が二官能以上のエポキシ化合物を含む場合、樹脂組成物中の二官能以上のエポキシ化合物の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、0.1質量%〜4質量%であることが好ましく、0.1質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜2質量%であることが更に好ましい。二官能以上のエポキシ化合物の含有率が0.1質量%以上であると、ゲル化物を形成しやすくなる傾向にあり、二官能以上のエポキシ化合物の含有率が4質量%以下であると、エマルションの形成を阻害しない傾向にある。
(多官能チオール化合物)
本開示の樹脂組成物は、多官能チオール化合物を含むことが好ましい。これにより、後述する基材に対する樹脂硬化物の密着性、耐熱性、及び耐湿熱性をより向上させることができる傾向にある。
本開示の樹脂組成物は、多官能チオール化合物を含むことが好ましい。これにより、後述する基材に対する樹脂硬化物の密着性、耐熱性、及び耐湿熱性をより向上させることができる傾向にある。
多官能チオール化合物としては、分子内にチオール基を2個〜6個有する化合物であることが好ましく、分子内にチオール基を3個又は4個有する化合物であることがより好ましい。
多官能チオール化合物の具体例としては、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、1,8−オクタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,8−オクタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、ヘキサンジオールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサキスチオグリコレート等が挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)が好ましく、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)がより好ましい。
多官能チオール化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能チオール化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、多官能チオール化合物としては、多官能(メタ)アクリル化合物とあらかじめ反応したチオエーテルオリゴマーを用いてもよい。
チオエーテルオリゴマーは、例えば、多官能チオール化合物と多官能(メタ)アクリル化合物とを重合開始剤の存在下で付加反応させることにより得ることができる。多官能(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリロイル基の当量数に対する多官能チオール化合物のチオール基の当量数の割合(チオール基の当量数/(メタ)アクリロイル基の当量数)は、例えば、3.0〜3.3であることが好ましく、3.0〜3.2であることがより好ましく、3.05〜3.15であることが更に好ましい。
チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は、例えば、3000〜10000であることが好ましく、3000〜8000であることがより好ましく、4000〜6000であることが更に好ましい。
なお、チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は、後述する実施例に示すように、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される分子量分布から標準ポリスチレンの検量線を使用して換算して求められる。
なお、チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は、後述する実施例に示すように、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される分子量分布から標準ポリスチレンの検量線を使用して換算して求められる。
また、チオエーテルオリゴマーのチオール当量は、例えば、200g/eq〜400g/eqであることが好ましく、250g/eq〜350g/eqであることがより好ましく、250g/eq〜270g/eqであることが更に好ましい。
なお、チオエーテルオリゴマーのチオール当量は、以下のようなヨウ素滴定法により測定することができる。
測定試料0.2gを精秤し、これにクロロホルム20mLを加えて試料溶液とする。デンプン指示薬として可溶性デンプン0.275gを30gの純水に溶解させたものを用いて、純水20mL、イソプロピルアルコール10mL、及びデンプン指示薬1mLを加え、スターラーで撹拌する。ヨウ素溶液を滴下し、クロロホルム層が緑色を呈した点を終点とする。このとき下記式にて与えられる値を、測定試料のチオール当量とする。
チオール当量(g/eq)=測定試料の質量(g)×10000/ヨウ素溶液の滴定量(mL)×ヨウ素溶液のファクター
測定試料0.2gを精秤し、これにクロロホルム20mLを加えて試料溶液とする。デンプン指示薬として可溶性デンプン0.275gを30gの純水に溶解させたものを用いて、純水20mL、イソプロピルアルコール10mL、及びデンプン指示薬1mLを加え、スターラーで撹拌する。ヨウ素溶液を滴下し、クロロホルム層が緑色を呈した点を終点とする。このとき下記式にて与えられる値を、測定試料のチオール当量とする。
チオール当量(g/eq)=測定試料の質量(g)×10000/ヨウ素溶液の滴定量(mL)×ヨウ素溶液のファクター
チオエーテルオリゴマーの中でも、樹脂硬化物の光学特性、耐熱性、及び耐湿熱性をより向上させる点から、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)とトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートとを付加反応させて得られるチオエーテルオリゴマーが好ましい。
樹脂組成物が多官能チオール化合物を含む場合、樹脂組成物中の多官能チオール化合物の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、40質量%〜80質量%であることが好ましく、50質量%〜80質量%であることがより好ましく、50質量%〜70質量%であることが更に好ましい。多官能チオール化合物の含有率が40質量%以上であると、基材に対する樹脂硬化物の密着性がより向上する傾向にあり、多官能チオール化合物の含有率が80質量%以下であると、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性がより向上する傾向にある。
((メタ)アリル化合物)
本開示の樹脂組成物は、(メタ)アリル化合物を含むことが好ましい。(メタ)アリル化合物は、1分子中に1個の(メタ)アリル基を有する単官能(メタ)アリル化合物であってもよく、1分子中に2個以上の(メタ)アリル基を有する多官能(メタ)アリル化合物であってもよい。
(メタ)アリル化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよく、単官能(メタ)アリル化合物及び多官能(メタ)アリル化合物を併用してもよい。
基材に対する樹脂硬化物の密着性をより向上させる点からは、(メタ)アリル化合物は、多官能(メタ)アリル化合物を含むことが好ましい。(メタ)アリル化合物の全量に対する多官能(メタ)アリル化合物の割合は、例えば、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
本開示の樹脂組成物は、(メタ)アリル化合物を含むことが好ましい。(メタ)アリル化合物は、1分子中に1個の(メタ)アリル基を有する単官能(メタ)アリル化合物であってもよく、1分子中に2個以上の(メタ)アリル基を有する多官能(メタ)アリル化合物であってもよい。
(メタ)アリル化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよく、単官能(メタ)アリル化合物及び多官能(メタ)アリル化合物を併用してもよい。
基材に対する樹脂硬化物の密着性をより向上させる点からは、(メタ)アリル化合物は、多官能(メタ)アリル化合物を含むことが好ましい。(メタ)アリル化合物の全量に対する多官能(メタ)アリル化合物の割合は、例えば、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
単官能(メタ)アリル化合物の具体例としては、(メタ)アリルアセテート、(メタ)アリルn−プロピオネート、(メタ)アリルベンゾエート、(メタ)アリルフェニルアセテート、(メタ)アリルフェノキシアセテート、(メタ)アリルメチルエーテル、(メタ)アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
多官能(メタ)アリル化合物としては、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性の点からは、分子内に2個〜4個の(メタ)アリル基を有する化合物であることが好ましく、分子内に3個の(メタ)アリル基を有する化合物であることがより好ましい。
多官能(メタ)アリル化合物の具体例としては、シクロヘキサンジカルボン酸ジ(メタ)アリル、ジ(メタ)アリルマレエート、ジ(メタ)アリルアジペート、ジ(メタ)アリルフタレート、ジ(メタ)アリルイソフタレート、ジ(メタ)アリルテレフタレート、グリセリンジ(メタ)アリルエーテル、トリメチロールプロパンジ(メタ)アリルエーテル、ペンタエリスリトールジ(メタ)アリルエーテル、1,3−ジ(メタ)アリル−5−グリシジルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルトリメリテート、テトラ(メタ)アリルピロメリテート、1,3,4,6−テトラ(メタ)アリルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラ(メタ)アリル−3a−メチルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラ(メタ)アリル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル等が挙げられる。中でも、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性の点から、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、ジ(メタ)アリルフタレート、ジ(メタ)アリルイソフタレート、ジ(メタ)アリルテレフタレート及びシクロヘキサンジカルボン酸ジ(メタ)アリルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、トリ(メタ)アリルイソシアヌレートがより好ましい。
樹脂組成物中の(メタ)アリル化合物の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、10質量%〜50質量%であることが好ましく、15質量%〜45質量%であることがより好ましく、20質量%〜40質量%であることが更に好ましい。(メタ)アリル化合物の含有率が10質量%以上であると、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性がより向上する傾向にあり、(メタ)アリル化合物の含有率が50質量%以下であると、基材に対する樹脂硬化物の密着性がより向上する傾向にある。
((メタ)アクリル化合物)
本開示の樹脂組成物は、(メタ)アクリル化合物を含んでいてもよい。
本開示の樹脂組成物は、(メタ)アクリル化合物を含んでいてもよい。
(メタ)アクリル化合物は、1分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能(メタ)アクリル化合物であってもよく、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリル化合物であってもよい。
(メタ)アクリル化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよく、単官能(メタ)アクリル化合物及び多官能(メタ)アクリル化合物を併用してもよい。
(メタ)アクリル化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよく、単官能(メタ)アクリル化合物及び多官能(メタ)アクリル化合物を併用してもよい。
単官能(メタ)アクリル化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート化合物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチレンオキシド付加シクロデカトリエン(メタ)アクリレート等の脂環を有する(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリロイルモルホリン等の複素環を有する(メタ)アクリレート化合物;ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等のフッ化アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物;2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物;などが挙げられる。
多官能(メタ)アクリル化合物としては、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性の点からは、分子内に2個〜4個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましく、分子内に3個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることがより好ましい。
多官能(メタ)アクリル化合物の具体例としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート化合物;などが挙げられる。
(メタ)アクリル化合物としては、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性をより向上させる点からは、脂環を有する単官能(メタ)アクリレート化合物を含んでいてもよく、イソボルニル(メタ)アクリレートジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等を含んでいてもよく、好ましくはイソボルニル(メタ)アクリレートを含んでいてもよい。
樹脂組成物中の(メタ)アクリル化合物の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、1質量%〜30質量%であってもよく、5質量%〜20質量%であってもよく、10質量%〜15質量%であってもよい。(メタ)アクリル化合物の含有率が1質量%以上であると、樹脂組成物の保存安定性及び基材に対する樹脂硬化物の密着性がより向上する傾向にあり、(メタ)アクリル化合物の含有率が30質量%以下であると、樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿熱性が向上する傾向にある。
(単官能チオール化合物)
本開示の樹脂組成物は、単官能チオール化合物を含んでいてもよい。
単官能チオール化合物の具体例としては、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−ノナンチオール、1−デカンチオール、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸3−メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸トリデシル、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
単官能チオール化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本開示の樹脂組成物は、単官能チオール化合物を含んでいてもよい。
単官能チオール化合物の具体例としては、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−ノナンチオール、1−デカンチオール、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸3−メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸トリデシル、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
単官能チオール化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(アルキレンオキシ基含有化合物)
本開示の樹脂組成物は、アルキレンオキシ基及び重合性反応基を有するアルキレンオキシ基含有化合物を含んでいてもよい。これにより、粘度が高い樹脂組成物を調製しやすい傾向にある。樹脂組成物の粘度を比較的高い値にすることにより、各成分の混合物を撹拌してエマルションである樹脂組成物を準備する際、凝集による分散質の合一が抑制されるため、分散質の高い分散性が維持され、波長変換部材について高い輝度が得られる傾向にある。
本開示の樹脂組成物は、アルキレンオキシ基及び重合性反応基を有するアルキレンオキシ基含有化合物を含んでいてもよい。これにより、粘度が高い樹脂組成物を調製しやすい傾向にある。樹脂組成物の粘度を比較的高い値にすることにより、各成分の混合物を撹拌してエマルションである樹脂組成物を準備する際、凝集による分散質の合一が抑制されるため、分散質の高い分散性が維持され、波長変換部材について高い輝度が得られる傾向にある。
アルキレンオキシ基含有化合物は、エステル基を有することが好ましい。これにより、変性シリコーン等の分散質の分散性が高まる傾向にある。アルキレンオキシ基含有化合物は、エステル基を1個以上有していればよく、2個以上有していることが好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、重合性反応基を2個以上有することが好ましく、重合性反応基を2個有することがより好ましい。重合性反応基を2個以上有することにより、基材に対する樹脂硬化物の密着性、耐熱性、及び耐湿熱性をより向上させることができる傾向にある。
重合性反応基としては、エチレン性二重結合を有する官能基が挙げられ、より具体的には、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。
重合性反応基としては、エチレン性二重結合を有する官能基が挙げられ、より具体的には、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。
アルキレンオキシ基としては、アルキレンオキシ基含有化合物の粘度を高くすることにより、粘度が比較的高い樹脂組成物をより調製しやすい点から、炭素数が2〜4のアルキレンオキシ基が好ましく、炭素数が2又は3のアルキレンオキシ基がより好ましく、炭素数が2のアルキレンオキシ基が更に好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、1種のアルキレンオキシ基を有していてもよく、2種以上のアルキレンオキシ基を有していてもよい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、1種のアルキレンオキシ基を有していてもよく、2種以上のアルキレンオキシ基を有していてもよい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、複数個のアルキレンオキシ基を含むポリアルキレンオキシ基を有するポリアルキレンオキシ基含有化合物であってもよい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、2個〜30個のアルキレンオキシ基を有することが好ましく、2個〜20個のアルキレンオキシ基を有することがより好ましく、3個〜10個のアルキレンオキシ基を有することが更に好ましく、3個〜5個のアルキレンオキシ基を有することが特に好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物は、ビスフェノール構造を有することが好ましい。これにより、耐湿熱性に優れる傾向にある。ビスフェノール構造としては、例えば、ビスフェノールA構造及びビスフェノールF構造が挙げられ、中でも、ビスフェノールA構造が好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物の具体例としては、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート;ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート化合物;トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート化合物;エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート化合物;エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート化合物;などが挙げられる。
アルキレンオキシ基含有化合物としては、中でも、エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートが好ましく、エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルキレンオキシ基含有化合物としては、中でも、エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートが好ましく、エトキシ化ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
アルキレンオキシ基含有化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
樹脂組成物がアルキレンオキシ基含有化合物を含む場合、樹脂組成物中のアルキレンオキシ基含有化合物の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、0.5質量%〜10質量%であることが好ましく、1質量%〜8質量%であることがより好ましく、1.5質量%〜5質量%であることが更に好ましい。アルキレンオキシ基含有化合物の含有率が0.5質量%以上であると、樹脂組成物が高粘度化しやすくなる傾向にあり、アルキレンオキシ基含有化合物の含有率が10質量%以下であると、樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、基板等への樹脂組成物の付与性、波長変換部材の製造効率に優れる傾向にある。
(光重合開始剤)
本開示の樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては特に制限されず、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生する化合物が挙げられる。
本開示の樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては特に制限されず、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生する化合物が挙げられる。
光重合開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(「ミヒラーケトン」とも称される)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等の芳香族ケトン化合物;アルキルアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノン化合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン等のクマリン化合物;2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニル−エトキシ−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;などが挙げられる。
光重合開始剤としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
光重合開始剤としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
光重合開始剤としては、硬化性の点から、アシルホスフィンオキサイド化合物、芳香族ケトン化合物、及びオキシムエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物及び芳香族ケトン化合物からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物が更に好ましい。
樹脂組成物中の光重合開始剤の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、0.1質量%〜5質量%であることが好ましく、0.1質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜1.5質量%であることが更に好ましい。光重合開始剤の含有率が0.1質量%以上であると、樹脂組成物の感度が充分なものとなる傾向にあり、光重合開始剤の含有率が5質量%以下であると、樹脂組成物の色相への影響及び保存安定性の低下が抑えられる傾向にある。
(液状媒体)
本開示の樹脂組成物は、液状媒体を含んでいてもよい。液状媒体とは、室温(25℃)において液体の状態の媒体をいう。
本開示の樹脂組成物は、液状媒体を含んでいてもよい。液状媒体とは、室温(25℃)において液体の状態の媒体をいう。
液状媒体の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のケトン溶剤;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル等のエーテル溶剤;プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリエチレングリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソアミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のエステル溶剤;アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、N−エチルピロリジノン、N−プロピルピロリジノン、N−ブチルピロリジノン、N−ヘキシルピロリジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル溶剤;テルピネン、テルピネオール、ミルセン、アロオシメン、リモネン、ジペンテン、ピネン、カルボン、オシメン、フェランドレン等のテルペン溶剤;ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、エイコセン酸等の炭素数4以上の飽和脂肪族モノカルボン酸;オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、パルミトレイン酸等の炭素数8以上の不飽和脂肪族モノカルボン酸;などが挙げられる。本開示の樹脂組成物は、1種類の液状媒体を単独で含んでいてもよく、2種類以上の液状媒体を含んでいてもよい。
樹脂組成物が液状媒体を含む場合、樹脂組成物中の液状媒体の含有率は、樹脂組成物の全量に対して、例えば、1質量%〜10質量%であることが好ましく、4質量%〜10質量%であることがより好ましく、4質量%〜7質量%であることが更に好ましい。
(その他の成分)
本開示の樹脂組成物は、重合禁止剤、シランカップリング剤、界面活性剤、密着性付与剤、酸化防止剤等のその他の成分を含んでいてもよい。本開示の樹脂組成物は、その他の成分のそれぞれについて、1種類を単独で含んでいてもよく、2種類以上を含んでいてもよい。
本開示の樹脂組成物は、重合禁止剤、シランカップリング剤、界面活性剤、密着性付与剤、酸化防止剤等のその他の成分を含んでいてもよい。本開示の樹脂組成物は、その他の成分のそれぞれについて、1種類を単独で含んでいてもよく、2種類以上を含んでいてもよい。
樹脂組成物を用いて形成された樹脂組成物層、例えば、樹脂組成物が基材に付与されることにより基材上に形成された樹脂組成物層について、必要に応じて乾燥処理を行った後、紫外線等の活性エネルギー線を照射する。これにより、樹脂組成物層が硬化し、樹脂硬化物が得られる。活性エネルギー線の波長及び照射量は、樹脂組成物の組成に応じて適宜設定することができる。ある一態様では、280nm〜400nmの波長の紫外線を100mJ/cm2〜5000mJ/cm2の照射量で照射する。紫外線源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯等が挙げられる。
樹脂組成物層を硬化させて得られる樹脂硬化物は、前述の分散質が反応してなるゲル化物を含んでおり、好ましくは前述の変性シリコーンと二官能以上のエポキシ化合物とが反応してなるゲル化物を含んでいる。
更に、樹脂硬化物は、海部と島部とを含み、島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物であってもよい。
更に、樹脂硬化物は、海部と島部とを含み、島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物であってもよい。
樹脂硬化物及び波長変換部材の形状は特に制限されず、フィルム状、レンズ状等が挙げられる。後述するバックライトユニットに適用する場合には、樹脂硬化物及び波長変換部材はフィルム状であることが好ましい。
樹脂硬化物がフィルム状である場合、樹脂硬化物の平均厚みは、例えば、50μm〜200μmであることが好ましく、50μm〜150μmであることがより好ましく、80μm〜120μmであることが更に好ましい。平均厚みが50μm以上であると、波長変換効率がより向上する傾向にあり、平均厚みが200μm以下であると、後述するバックライトユニットに適用した場合に、バックライトユニットをより薄型化できる傾向にある。
フィルム状の樹脂硬化物の平均厚みは、例えば、マイクロメータを用いて測定した任意の3箇所の厚みの算術平均値として求められる。
フィルム状の樹脂硬化物の平均厚みは、例えば、マイクロメータを用いて測定した任意の3箇所の厚みの算術平均値として求められる。
樹脂硬化物は、一層であってもよく、二層以上が積層されたものであってもよい。樹脂硬化物は二層以上が積層されたものである場合、それぞれの層の形成に用いた樹脂組成物、樹脂組成物の硬化条件等は、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
樹脂硬化物はエン−チオール反応由来の構造を有することが好ましく、樹脂硬化物の海部はエン−チオール反応由来の構造を有することがより好ましい。
エン−チオール反応は、チオール化合物と、エチレン性不飽和基を有する化合物との結合形成反応である。また、エン−チオール反応は、基材に対する樹脂硬化物の密着性に優れる点から、チオール化合物と(メタ)アリル化合物との結合形成反応であることが好ましい。例えば、チオール化合物、(メタ)アリル化合物及び光重合開始剤を含む樹脂組成物に対して紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、重合開始剤から生成されたラジカルにより、チオール化合物と(メタ)アリル化合物との反応が進行し、エン−チオール反応由来の構造を有する樹脂硬化物が得られる。
エン−チオール反応は、チオール化合物と、エチレン性不飽和基を有する化合物との結合形成反応である。また、エン−チオール反応は、基材に対する樹脂硬化物の密着性に優れる点から、チオール化合物と(メタ)アリル化合物との結合形成反応であることが好ましい。例えば、チオール化合物、(メタ)アリル化合物及び光重合開始剤を含む樹脂組成物に対して紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、重合開始剤から生成されたラジカルにより、チオール化合物と(メタ)アリル化合物との反応が進行し、エン−チオール反応由来の構造を有する樹脂硬化物が得られる。
エン−チオール反応由来の構造を有する樹脂硬化物は、チオール化合物と、(メタ)アリル化合物及び(メタ)アクリル化合物との反応に由来する硬化物であってもよい。エン−チオール反応由来の構造を有する樹脂硬化物は、例えば、チオール化合物と(メタ)アクリル化合物を反応させたオリゴマーを、(メタ)アリル化合物と更に反応させて得られる硬化物であってもよい。
樹脂硬化物は、基材に対する密着性をより向上させる点から、動的粘弾性測定により周波数10Hzかつ温度25℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が0.4〜1.5であることが好ましく、0.4〜1.2であることがより好ましく、0.4〜0.6であることが更に好ましい。樹脂硬化物の損失正接(tanδ)は、動的粘弾性測定装置(例えば、Rheometric Scientific社、Solid Analyzer RSA−III)を用いて測定することができる。
また、樹脂硬化物は、耐熱性及び耐湿熱性をより向上させる点から、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上であることが好ましく、45℃以上であることがより好ましく、50℃以上であることが更に好ましい。
また、樹脂硬化物は、基材に対する密着性の点から、90℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、75℃以下であることが更に好ましい。
樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性測定装置(例えば、Rheometric Scientific社、Solid Analyzer RSA−III)を用いて測定することができる。
また、樹脂硬化物は、基材に対する密着性の点から、90℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、75℃以下であることが更に好ましい。
樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性測定装置(例えば、Rheometric Scientific社、Solid Analyzer RSA−III)を用いて測定することができる。
また、樹脂硬化物は、基材に対する密着性、耐熱性、及び耐湿熱性をより向上させる点から、周波数10Hzかつ温度25℃の条件で測定した貯蔵弾性率が1×107Pa〜1×109Paであることが好ましく、5×107Pa〜1×109Paであることがより好ましく、5×107Pa〜5×108Paであることが更に好ましい。樹脂硬化物の貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(例えば、Rheometric Scientific社、Solid Analyzer RSA−III)を用いて測定することができる。
本開示の波長変換部材の製造方法にて製造される波長変換部材は、樹脂硬化物の両面に第一の基材及び第二の基材が設けられ、第一の基材、樹脂硬化物及び第二の基材がこの順番に配置された波長変換部材であってもよい。このような波長変換部材は、例えば、樹脂組成物層を形成する工程にて、樹脂組成物を第一の基材に付与して樹脂組成物層を形成し、かつ、樹脂硬化物を得る工程の前に、樹脂組成物層における第一の基材が設けられた側の反対側に第二の基材を設ける工程を行うことにより、製造することができる。
第一の基材及び第二の基材としては、樹脂硬化物の少なくとも一部を被覆する被覆材が挙げられる。本開示の波長変換部材は、樹脂硬化物がフィルム状である場合、フィルム状の樹脂硬化物の片面又は両面がフィルム状の被覆材によって被覆されたものであってもよい。
被覆材は、量子ドット蛍光体の発光効率の低下を抑える点から、酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有することが好ましく、酸素及び水の両方に対するバリア性を有することがより好ましい。酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有する被覆材としては特に制限されず、無機層を有するバリアフィルム等の公知の被覆材を用いることができる。
被覆材がフィルム状である場合、被覆材の平均厚みは、例えば、100μm〜150μmであることが好ましく、100μm〜140μmであることがより好ましく、100μm〜135μmであることが更に好ましい。平均厚みが100μm以上であると、バリア性等の機能が充分なものとなる傾向にあり、平均厚みが150μm以下であると、光透過率の低下が抑えられる傾向にある。
フィルム状の被覆材の平均厚みは、フィルム状の樹脂硬化物と同様にして求められる。
フィルム状の被覆材の平均厚みは、フィルム状の樹脂硬化物と同様にして求められる。
被覆材の酸素透過率は、例えば、0.5mL/(m2・24h・atm)以下であることが好ましく、0.3mL/(m2・24h・atm)以下であることがより好ましく、0.1mL/(m2・24h・atm)以下であることが更に好ましい。被覆材の酸素透過率は、酸素透過率測定装置(例えば、MOCON社、OX−TRAN)を用いて、温度23℃かつ相対湿度65%の条件で測定することができる。
また、被覆材の水蒸気透過率は、例えば、5×10−2g/(m2・24h・Pa)以下であることが好ましく、1×10−2g/(m2・24h・Pa)以下であることがより好ましく、5×10−3g/(m2・24h・Pa)以下であることが更に好ましい。被覆材の水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(例えば、MOCON社、AQUATRAN)を用いて、温度40℃かつ相対湿度90%の条件で測定することができる。
また、被覆材の水蒸気透過率は、例えば、5×10−2g/(m2・24h・Pa)以下であることが好ましく、1×10−2g/(m2・24h・Pa)以下であることがより好ましく、5×10−3g/(m2・24h・Pa)以下であることが更に好ましい。被覆材の水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(例えば、MOCON社、AQUATRAN)を用いて、温度40℃かつ相対湿度90%の条件で測定することができる。
[波長変換部材]
本発明の一形態に係る波長変換部材は、海部と島部とを含む海島構造を有する樹脂硬化物を備え、前記島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物である。
本発明の一形態に係る波長変換部材は、例えば、前述の本開示の波長変換部材の製造方法により製造することができる。
また、本発明の一形態に係る波長変換部材における各構成は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法により製造される波長変換部材における各構成と同様であるため、その説明を省略する。
本発明の一形態に係る波長変換部材は、海部と島部とを含む海島構造を有する樹脂硬化物を備え、前記島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物である。
本発明の一形態に係る波長変換部材は、例えば、前述の本開示の波長変換部材の製造方法により製造することができる。
また、本発明の一形態に係る波長変換部材における各構成は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法により製造される波長変換部材における各構成と同様であるため、その説明を省略する。
本形態に係る波長変換部材では、島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物である。これにより、高温高湿環境下にてゲル化物中の量子ドット蛍光体が劣化しにくく、波長変換部材は耐湿熱性に優れる。
本形態に係る波長変換部材では、島部の径の標準偏差が1.5μm以下であることが好ましく、1.2μm以下であることがより好ましく、1.0μm以下であることが更に好ましく、0.8μm以下であることが特に好ましい。島部の径の標準偏差が1.5μm以下であることにより、波長変換部材の発光強度により優れる傾向にある。
島部の径の標準偏差の下限は特に限定されないが、波長変換部材の製造効率の点から、0.1μm以上であることが好ましく、0.2μm以上であることがより好ましく、0.3μm以上であることが更に好ましい。
本形態に係る波長変換部材では、島部の径は5.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以下であることがより好ましく、3.0μm以下であることが更に好ましく、2.5μm以下であることが特に好ましい。島部の径が5.0μm以下であることにより、波長変換部材の発光強度により優れる傾向にある。
島部の径の下限は特に限定されないが、0.3μm以上であってもよく、0.5μm以上であってもよく、1.0μm以上であってもよい。
例えば、島部の径の標準偏差及び島部の径は、波長変換部材の製造に用いる樹脂組成物の粘度を調節することにより制御することができる。他にも、樹脂組成物を調製する際に、各成分を混合するときの回転数、撹拌時間等の撹拌条件を変更することにより、島部の径の標準偏差及び島部の径を制御してもよい。
本開示において、島部の径は、波長変換部材を光学顕微鏡で観察したときに無差別で選ばれた100箇所の島部の径の算術平均値である。
また、本開示において、島部の径の標準偏差は、前述の選ばれた100箇所の島部の径を用いてSTDEV関数から求められる標準偏差である。
また、本開示において、島部の径の標準偏差は、前述の選ばれた100箇所の島部の径を用いてSTDEV関数から求められる標準偏差である。
波長変換部材の概略構成の一例を図1に示す。但し、本開示の波長変換部材は図1の構成に限定されるものではない。また、図1における樹脂硬化物及び被覆材の大きさは概念的なものであり、大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
図1に示す波長変換部材10は、フィルム状である樹脂硬化物11と、樹脂硬化物11の両面に設けられたフィルム状の被覆材12A及び12Bとを有する。被覆材12A及び被覆材12Bの種類及び平均厚みは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
図1に示す構成の波長変換部材は、例えば、以下のような方法により製造することができる。
まず、連続搬送されるフィルム状の被覆材12A(第一の基材)の表面に、前述の樹脂組成物を付与し、塗膜(樹脂組成物層)を形成する。
次いで、塗膜の上に、連続搬送されるフィルム状の被覆材12B(第二の基材)を貼り合わせる。
次いで、被覆材12A及び被覆材12Bのうち活性エネルギー線を透過可能な被覆材側から活性エネルギー線を照射することにより、塗膜を硬化し、ゲル化物を含む樹脂硬化物を形成する。その後、規定のサイズに切り出すことにより、図1に示す構成の波長変換部材を得ることができる。
なお、被覆材12A及び被覆材12Bのいずれも活性エネルギー線を透過可能でない場合には、被覆材12Bを貼り合わせる前に活性エネルギー線を塗膜に照射し、樹脂硬化物を形成してもよい。
[バックライトユニット]
本開示のバックライトユニットは、上述した本開示の波長変換部材と、光源とを備える。
本開示のバックライトユニットは、上述した本開示の波長変換部材と、光源とを備える。
バックライトユニットとしては、色再現性を向上させる点から、多波長光源化されたものが好ましい。好ましい一態様としては、430nm〜480nmの波長域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度ピークを有する青色光と、520nm〜560nmの波長域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度ピークを有する緑色光と、600nm〜680nmの波長域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度ピークを有する赤色光と、を発光するバックライトユニットを挙げることができる。なお、発光強度ピークの半値幅とは、ピーク高さの1/2の高さにおけるピーク幅を意味する。
色再現性をより向上させる点から、バックライトユニットが発光する青色光の発光中心波長は、440nm〜475nmの範囲であることが好ましい。同様の点から、バックライトユニットが発光する緑色光の発光中心波長は、520nm〜545nmの範囲であることが好ましい。また、同様の点から、バックライトユニットが発光する赤色光の発光中心波長は、610nm〜640nmの範囲であることが好ましい。
また、色再現性をより向上させる点から、バックライトユニットが発光する青色光、緑色光、及び赤色光の各発光強度ピークの半値幅は、いずれも80nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、40nm以下であることが更に好ましく、30nm以下であることが特に好ましく、25nm以下であることが極めて好ましい。
バックライトユニットの光源としては、例えば、430nm〜480nmの波長域に発光中心波長を有する青色光を発光する光源を用いることができる。光源としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)及びレーザーが挙げられる。青色光を発光する光源を用いる場合、波長変換部材は、少なくとも、赤色光を発光する量子ドット蛍光体R及び緑色光を発光する量子ドット蛍光体Gを含むことが好ましい。これにより、波長変換部材から発光される赤色光及び緑色光と、波長変換部材を透過した青色光とにより、白色光を得ることができる。
また、バックライトユニットの光源としては、例えば、300nm〜430nmの波長域に発光中心波長を有する紫外光を発光する光源を用いることもできる。光源としては、例えば、LED及びレーザーが挙げられる。紫外光を発光する光源を用いる場合、波長変換部材は、量子ドット蛍光体R及び量子ドット蛍光体Gとともに、励起光により励起され青色光を発光する量子ドット蛍光体Bを含むことが好ましい。これにより、波長変換部材から発光される赤色光、緑色光、及び青色光により、白色光を得ることができる。
本開示のバックライトユニットは、エッジライト方式であっても直下型方式であってもよい。
エッジライト方式のバックライトユニットの概略構成の一例を図2に示す。但し、本開示のバックライトユニットは、図2の構成に限定されるものではない。また、図2における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
図2に示すバックライトユニット20は、青色光LBを出射する光源21と、光源21から出射された青色光LBを導光して出射させる導光板22と、導光板22と対向配置される波長変換部材10と、波長変換部材10を介して導光板22と対向配置される再帰反射性部材23と、導光板22を介して波長変換部材10と対向配置される反射板24とを備える。波長変換部材10は、青色光LBの一部を励起光として赤色光LR及び緑色光LGを発光し、赤色光LR及び緑色光LGと、励起光とならなかった青色光LBとを出射する。この赤色光LR、緑色光LG、及び青色光LBにより、再帰反射性部材23から白色光LWが出射される。
[画像表示装置]
本開示の画像表示装置は、上述した本開示のバックライトユニットを備える。画像表示装置としては特に制限されず、例えば、液晶表示装置が挙げられる。
本開示の画像表示装置は、上述した本開示のバックライトユニットを備える。画像表示装置としては特に制限されず、例えば、液晶表示装置が挙げられる。
液晶表示装置の概略構成の一例を図3に示す。但し、本開示の液晶表示装置は、図3の構成に限定されるものではない。また、図3における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
図3に示す液晶表示装置30は、バックライトユニット20と、バックライトユニット20と対向配置される液晶セルユニット31とを備える。液晶セルユニット31は、液晶セル32が偏光板33Aと偏光板33Bとの間に配置された構成である。
液晶セル32の駆動方式は特に制限されず、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super Twisted Nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式、OCB(Optically Compensated Birefringence)方式等が挙げられる。
[波長変換部材用樹脂組成物]
本開示の波長変換部材用樹脂組成物は、量子ドット蛍光体、及び前記量子ドット蛍光体を内包するゲル化可能な分散質を含む。本実施形態の波長変換部材用樹脂組成物は、波長変換部材の製造に用いる。
本開示の波長変換部材用樹脂組成物は、量子ドット蛍光体、及び前記量子ドット蛍光体を内包するゲル化可能な分散質を含む。本実施形態の波長変換部材用樹脂組成物は、波長変換部材の製造に用いる。
また、本実施形態の波長変換部材用樹脂組成物は、前述の成分に加えて、二官能以上のエポキシ化合物、多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、(メタ)アクリル化合物、単官能チオール化合物、アルキレンオキシ基含有化合物等の樹脂成分を含んでいてもよく、光重合開始剤、液状媒体、その他の成分等を含んでいてもよい。
本実施形態の波長変換部材用樹脂組成物に含まれ得る成分及びその含有率は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法にて用いる樹脂組成物に含まれ得る各成分及びその含有率と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態の波長変換部材用樹脂組成物に含まれ得る成分及びその含有率は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法にて用いる樹脂組成物に含まれ得る各成分及びその含有率と同様であるため、その説明を省略する。
[樹脂硬化物]
本開示の樹脂硬化物は、前述の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させてなり、かつ前記分散質が反応してなるゲル化物を含むものである。前述の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させる条件、樹脂硬化物の好ましい物性値等は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法の項目にて説明した通りである。
本開示の樹脂硬化物は、前述の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させてなり、かつ前記分散質が反応してなるゲル化物を含むものである。前述の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させる条件、樹脂硬化物の好ましい物性値等は、前述の本開示の波長変換部材の製造方法の項目にて説明した通りである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<合成例1>
温度計、撹拌装置、窒素導入管、及び真空配管を備えた反応容器に、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(エバンスケメテックス社、PEMP)を174.0g量り取り、回転速度200回/分で撹拌しながら真空ポンプを用いて反応容器内を減圧し、30分間保持した。その後、あらかじめ55℃〜65℃で加温して溶解したトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(日立化成株式会社、ファンクリルFA−731A)を26.0g配合し、30分間撹拌した。続いて、触媒としてトリエチルアミン0.25gを添加し、2時間にわたって反応させた。赤外分光分析測定によりアクリロイル基の吸収ピークが消失したことを確認して反応を終了し、チオエーテルオリゴマー(重量平均分子量:4600)を得た。
温度計、撹拌装置、窒素導入管、及び真空配管を備えた反応容器に、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(エバンスケメテックス社、PEMP)を174.0g量り取り、回転速度200回/分で撹拌しながら真空ポンプを用いて反応容器内を減圧し、30分間保持した。その後、あらかじめ55℃〜65℃で加温して溶解したトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(日立化成株式会社、ファンクリルFA−731A)を26.0g配合し、30分間撹拌した。続いて、触媒としてトリエチルアミン0.25gを添加し、2時間にわたって反応させた。赤外分光分析測定によりアクリロイル基の吸収ピークが消失したことを確認して反応を終了し、チオエーテルオリゴマー(重量平均分子量:4600)を得た。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて、下記の装置及び測定条件により、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算することによって決定した値である。検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuick MP−H、PStQuick B[東ソー株式会社、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HLC−8320GPC(検出器:示差屈折計)(東ソー株式会社、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
装置:高速GPC装置 HLC−8320GPC(検出器:示差屈折計)(東ソー株式会社、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
<実施例1〜4及び比較例1〜3>
(波長変換部材用樹脂組成物の調製)
表1に示す各成分を同表に示す配合量(単位:質量部)で混合することにより、実施例1〜4及び比較例1〜3の波長変換部材用樹脂組成物をそれぞれ調製した。表1中の「−」は未配合を意味する。
なお、(メタ)アリル化合物としては、トリアリルイソシアヌレート(日本化成株式会社、タイク)を用いた。また、エポキシ化合物としては、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社製 エポライト4000)、ビスフェノールA型 PO2mol付加物ジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社 エポライト3002(N))及びC12、13混合高級アルコールグリシジルエーテルエポライト(共栄社化学株式会社 M−1230)を用いた。また、光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(株式会社ソート、SB−PI 718)を用いた。また、量子ドット蛍光体としては、CdSe/ZnS(コア/シェル)分散液(Nanosys社製、Gen2 QD Concentrate、分散質:アミノ変性シリコーン)を用いた。
(波長変換部材用樹脂組成物の調製)
表1に示す各成分を同表に示す配合量(単位:質量部)で混合することにより、実施例1〜4及び比較例1〜3の波長変換部材用樹脂組成物をそれぞれ調製した。表1中の「−」は未配合を意味する。
なお、(メタ)アリル化合物としては、トリアリルイソシアヌレート(日本化成株式会社、タイク)を用いた。また、エポキシ化合物としては、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社製 エポライト4000)、ビスフェノールA型 PO2mol付加物ジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社 エポライト3002(N))及びC12、13混合高級アルコールグリシジルエーテルエポライト(共栄社化学株式会社 M−1230)を用いた。また、光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(株式会社ソート、SB−PI 718)を用いた。また、量子ドット蛍光体としては、CdSe/ZnS(コア/シェル)分散液(Nanosys社製、Gen2 QD Concentrate、分散質:アミノ変性シリコーン)を用いた。
なお、より具体的には、チオエーテルオリゴマー及びCdSe/ZnS(コア/シェル)分散液を含む組成物と、(メタ)アリル化合物と、エポキシ化合物と、光重合開始剤を含む組成物と、を混合して波長変換部材用樹脂組成物を調製している。そのため、後述するように波長変換部材用樹脂組成物を硬化させる際に、混合したエポキシ化合物の一部が分散液中のアミノ変性シリコーンと反応してゲル化物を形成していると推測される。
(波長変換部材の製造)
上記で得られた各硬化性組成物を被覆材である厚み120μmのバリアフィルム(大日本印刷株式会社、FF1CM)上にそれぞれ塗布して塗膜を形成した。この塗膜上に被覆材である厚み120μmのバリアフィルム(大日本印刷株式会社、FF1CM)を貼り合わせ、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社)を用いて紫外線を塗膜に照射(照射量:1000mJ/cm2)することにより、樹脂硬化物の両面に被覆材が配置された波長変換部材をそれぞれ得た。
上記で得られた各硬化性組成物を被覆材である厚み120μmのバリアフィルム(大日本印刷株式会社、FF1CM)上にそれぞれ塗布して塗膜を形成した。この塗膜上に被覆材である厚み120μmのバリアフィルム(大日本印刷株式会社、FF1CM)を貼り合わせ、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社)を用いて紫外線を塗膜に照射(照射量:1000mJ/cm2)することにより、樹脂硬化物の両面に被覆材が配置された波長変換部材をそれぞれ得た。
(ゲル化物の確認)
実施例1〜4にて得られた波長変換部材をミクロトームにより薄く切り出した後、透過型電子顕微鏡で観察した際にその断面から反応物が流れ出すことはなく、かつ、波長変換部材における反応物を含む領域にピンセットで触れた際に形状が変形したため、分散質の反応物がゲル化物であることを確認した。
一方、比較例1〜3にて得られた波長変換部材をミクロトームにより薄く切り出した後、透過型電子顕微鏡で観察した際にその断面から流れ出すものが観察された。
実施例1〜4にて得られた波長変換部材をミクロトームにより薄く切り出した後、透過型電子顕微鏡で観察した際にその断面から反応物が流れ出すことはなく、かつ、波長変換部材における反応物を含む領域にピンセットで触れた際に形状が変形したため、分散質の反応物がゲル化物であることを確認した。
一方、比較例1〜3にて得られた波長変換部材をミクロトームにより薄く切り出した後、透過型電子顕微鏡で観察した際にその断面から流れ出すものが観察された。
<評価>
上記で得られた各波長変換部材について、以下に示す各項目の測定及び評価した。
結果を表2に示す。
上記で得られた各波長変換部材について、以下に示す各項目の測定及び評価した。
結果を表2に示す。
(耐湿熱性)
上記で得られた各波長変換部材を、幅100mm、長さ100mmの寸法に裁断した後、65℃95%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽に投入して500時間静置し、下記式に従って波長変換部材のRec2020カバー率保持率を算出した。
Rec2020カバー率保持率:(RLa−RLb)
RLa:初期Rec2020カバー率(%)
RLb:65℃95%RH×500時間後のRec2020カバー率(%)
そして、以下の評価基準に従い、各波長変換部材の耐湿熱性を評価した。
−評価基準−
A:Rec2020カバー率保持率:1%未満
B:Rec2020カバー率保持率:1%以上5%未満
C:Rec2020カバー率保持率:5%以上
上記で得られた各波長変換部材を、幅100mm、長さ100mmの寸法に裁断した後、65℃95%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽に投入して500時間静置し、下記式に従って波長変換部材のRec2020カバー率保持率を算出した。
Rec2020カバー率保持率:(RLa−RLb)
RLa:初期Rec2020カバー率(%)
RLb:65℃95%RH×500時間後のRec2020カバー率(%)
そして、以下の評価基準に従い、各波長変換部材の耐湿熱性を評価した。
−評価基準−
A:Rec2020カバー率保持率:1%未満
B:Rec2020カバー率保持率:1%以上5%未満
C:Rec2020カバー率保持率:5%以上
表2から分かるように、実施例1〜4における波長変換部材は、比較例1〜3の波長変換部材と比較して耐湿熱性に優れていた。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (31)
- 量子ドット蛍光体及びゲル化可能な分散質を含む樹脂組成物を準備する工程と、
前記樹脂組成物を用いて樹脂組成物層を形成する工程と、
前記樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物を得る工程とを有し、
前記樹脂組成物中にて前記量子ドット蛍光体を内包する前記分散質が分散しており、前記樹脂硬化物は前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、波長変換部材の製造方法。 - 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、請求項1に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、請求項2に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含み、
前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と前記二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、請求項3に記載の波長変換部材の製造方法。 - 前記樹脂組成物は二官能以上のエポキシ化合物を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、請求項4又は請求項5に記載の波長変換部材の製造方法。
- 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記樹脂組成物が、多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記樹脂組成物層を形成する工程は、前記樹脂組成物を第一の基材上に付与して前記樹脂組成物層を形成する工程であり、
前記樹脂硬化物を得る工程の前に、前記樹脂組成物層における前記第一の基材が設けられた側の反対側に第二の基材を設ける工程を更に有する請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。 - 海部と島部とを含む海島構造を有する樹脂硬化物を備え、
前記島部が量子ドット蛍光体を内包するゲル化物である、波長変換部材。 - 前記樹脂硬化物が多官能チオール化合物、(メタ)アリル化合物、変性シリコーン及び二官能以上のエポキシ化合物のそれぞれに由来する構造を有する、請求項11に記載の波長変換部材。
- 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、請求項12に記載の波長変換部材。
- 前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、請求項13に記載の波長変換部材。
- 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の波長変換部材。
- 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定した前記樹脂硬化物のガラス転移温度が40℃以上である、請求項11〜請求項15のいずれか1項に記載の波長変換部材。
- 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、請求項11〜請求項16のいずれか1項に記載の波長変換部材。
- 被覆材を備え、
前記被覆材により、前記樹脂硬化物の少なくとも一部が被覆された、請求項11〜請求項17のいずれか1項に記載の波長変換部材。 - 前記被覆材が酸素及び水の少なくとも一方に対するバリア性を有する、請求項18に記載の波長変換部材。
- 請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の波長変換部材と、光源とを備えるバックライトユニット。
- 請求項20に記載のバックライトユニットを備える、画像表示装置。
- 量子ドット蛍光体、及び前記量子ドット蛍光体を内包するゲル化可能な分散質を含む、波長変換部材用樹脂組成物。
- 前記ゲル化可能な分散質は、変性シリコーンを含む、請求項22に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 前記変性シリコーンがアミノ変性シリコーンを含む、請求項23に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 二官能以上のエポキシ化合物を含み、
前記アミノ変性シリコーンのアミン当量と二官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量との比率(エポキシ当量/アミン当量)が、0.01〜70.0である、請求項24に記載の波長変換部材用樹脂組成物。 - 二官能以上のエポキシ化合物を含む、請求項22〜請求項24のいずれか1項に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 前記二官能以上のエポキシ化合物がビスフェノール構造及び水添ビスフェノール構造の少なくとも一方を有する、請求項25又は請求項26に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 前記量子ドット蛍光体が、Cd及びInの少なくとも一方を含む化合物を含む、請求項22〜請求項27のいずれか1項に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 多官能チオール化合物及び(メタ)アリル化合物を含む、請求項22〜請求項28のいずれか1項に記載の波長変換部材用樹脂組成物。
- 請求項22〜請求項29のいずれか1項に記載の波長変換部材用樹脂組成物を硬化させてなり、かつ前記分散質が反応してなるゲル化物を含む、樹脂硬化物。
- 動的粘弾性測定により周波数10Hzの条件で測定したガラス転移温度が40℃以上である、請求項30に記載の樹脂硬化物。
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