JPWO2018221025A1 - 撮像装置、画像処理装置、撮像システム、画像処理方法、及び記録媒体 - Google Patents

撮像装置、画像処理装置、撮像システム、画像処理方法、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

本発明は、レンズを用いずに高画質の画像を取得でき、かつ設計パラメータに対する制約が低い撮像システム、及びそのような撮像システムを構成する撮像装置及び画像処理装置、画像処理装置で用いられる画像処理方法、及び画像処理方法をコンピュータに実現させるための記録媒体を提供することを目的とする。本発明の一の態様に係る撮像装置によれば、局所的な空間周波数の位相が異なるフレネルゾーンプレートを用いて第1,第2の投影像を取得することにより、撮像装置を含んで構成される撮像システムにおいて高画質な画像を取得(再構成)することができる。また、ノイズ成分の影響を考慮せずに設計パラメータ(フレネルゾーンプレートのピッチ、面積、イメージセンサの画素数、フレネルゾーンプレートとイメージセンサとの距離等)を選ぶことができ、設計パラメータに対する制約が低い。

Description

本発明は撮像装置、画像処理装置、撮像システム、画像処理方法、及び記録媒体に関し、特にレンズなしで被写体の画像を取得する技術に関する。
近年、Computational photographyの分野において、符号化開口方式によるレンズレスイメージングが注目を浴びている。この技術は、レンズなど光学デバイスによる結像の代わりに、結像されていない観測情報から計算によって結像画像を得るものであり、これによってこれまでのカメラにおける物理的な性能限界を超えることが可能となる。
符号化マスク方式のレンズレスカメラは、イメージセンサの前に模様が描かれたパターンマスクを置き、物体からの入射光によってできたセンサ面上のパターンマスクの影を観測し、数値計算によって物体の結像画像を得る方式である。この方式はもともと、ガンマ線、X線などの、結像レンズを作るのが物性的に難しい波長領域において像を得るために考案されたものであり、1960年代から研究されているものである。
パターンマスクに要請される条件は主に2点挙げることができる。(1)異なる光の入射角に対して線形独立な影となる(つまり、観測行列がフルランクとなる)必要があること。(2)画像再構成の(観測行列の逆変換を計算する)ために必要となる計算量が少ないこと。(2)に関しては、何も工夫しない場合にはピクセル数をNとしてN^2のオーダーの乗算回数という大きな計算量が必要となってしまうため、それを避けるために計算量を削減できる様々なパターンのマスク形状が考案されている。
最近、下記の非特許文献1において、フレネルゾーンプレートをマスクパターンに用いることによって、画像再構成のための計算として単なるフーリエ変換のみによって実現できるという発表がなされた。これによって計算量は飛躍的に減少し、N×log(N)のオーダーとなり、リアルタイムな動画の撮影も可能となった。フレネルゾーンプレートを符号化開口に利用すること自体は新しいものではなく、1961年の時点において既に検討されているものであるが、非特許文献1では、影とオリジナルのパターンマスク形状を乗算することによって、位置のずれたフレネルゾーンの間において生じるモアレ(差の周波数)成分が、画面内において常に一定となることを利用している。つまり、平面波の入射に対して平面波の波面(ただし波長はフレネルゾーンプレートから定まっている)がイメージセンサ上に直接記録されるため、単なるフーリエ変換によって結像させることが可能となっている。なお、非特許文献1の技術については、非特許文献2による発表もなされている。
また、非特許文献1,2と同様にフレネルゾーンプレートをマスクパターンに用いるレンズレスイメージング技術が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1では、対向して配置された2つの格子パターン(フレネルゾーンプレート)に被写体からの光が入射して形成されたモアレ縞をフーリエ変換することによって、被写体の像を再構成している。
Yusuke Nakamura、Takeshi Shimano、Kazuyuki Tajima、Mayu Sao、and Taku Hoshizawa (Hitachi, Ltd.)"Lensless Light-field Imaging with Fresnel Zone Plate"、映像情報メディア学会技術報告、vol. 40, no. 40, IST2016-51, pp. 7-8, 2016年11月 "動画撮影後に容易にピント調整ができるレンズレスカメラ技術を開発"、[online]、2016年11月15日、株式会社日立製作所、[2017年5月8日検索]、インターネット(http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/11/1115.html)
WO2016/203573号公報
しかしながら上述する従来の技術(非特許文献1,2、特許文献1)では、以下に説明するように、画質及び設計パラメータに関し問題があった。
<実数開口を用いた画像の再構成>
実数開口の場合、符号化開口(フレネルゾーンプレート)のパターンI(r)は、式(1)によって表現される(図17の「撮影時マスク」を参照)。
I(r)の値が大きいほど、既定の波長帯域における光の透過率が大きくなっている。rはフレネルゾーンプレートの中心からの距離、β(>0)はパターンの細かさ(ピッチ)を決める定数である。以下、マイナスの値を回避するために、式(2)のようにオフセットをつけて0から1の範囲に収めたI2(r)について考える。
この符号化開口(フレネルゾーンプレート)がセンサ面上から距離dだけ離れて配置されていると仮定する(図16参照)。このとき、距離無限遠の点光源から入射角θで光(平行光)が入射したと仮定すると、符号化開口(フレネルゾーンプレートF)の影(図16の影SD)はΔr(=d×tanθ)だけ平行移動してイメージセンサ上に映る。平行移動した影S(r)は式(3)により表現される。
I2(r)及びS(r)は本来2次元画像であり、2変数関数であるが、ここでは簡単のため中心と入射光源を含む平面によって切断した断面上の1次元画像のみに注目して考える。しかしながら、以下の式(4)のように計算すれば容易に2次元の場合に拡張できる。
撮影された影画像(投影像)は、計算機上において画像復元(再構成)されて出力される。画像復元プロセスにおいて、影画像は位置ずれしていないフレネルゾーン開口画像(フレネルゾーンパターン)と乗算される。この内部乗算される関数について、ここでは以下の式(5)により表現される関数の場合を考える。なお、虚数単位をjとする。
Mr(r)はI(r)と同じ実数関数であるが、オフセット(直流成分)を除去したものである(図17の「内部乗算マスク」)。従来技術(上述した非特許文献1,2及び特許文献1)における画像の再構成は、実数開口の投影像に対して実数関数Mr(r)により表されるフレネルゾーンパターンを乗算する場合に相当する。
内部乗算後の画像は、以下の式(6)により表現される(図17の「乗算結果」)。
内部乗算画像(フレネルゾーンパターン)にMr(r)を利用した場合である乗算後画像Fr(r)について、第1項はオフセット補正などによって除去可能な成分である。第2項は重ね合わされたフレネルゾーン開口の間の「差の周波数」(撮影時の開口及び重ね合わせるパターンをcosα,cosβによって表した場合、cos(α−β)に対応;図17の「原理」を参照)が抽出されたモアレ干渉縞である。これはフーリエ変換の基底と一致しているため、フーリエ変換を適用することによってデルタ関数に変換されて「点」となり結像に寄与する成分となる。第3項は「和の周波数」(cos(α+β)に対応;図17の「原理」を参照)に相当し、これはフーリエ変換しても結像に寄与せずノイズとして働いてしまう成分となる(図17の「備考」を参照)。
Fr(r)に対してそれぞれ適切にオフセット補正を適用し、第1項が消去された状態の画像をFr2(r)とする。これらに対して実際にフーリエ変換を適用すると、Fr(r)のフーリエ変換をfr(k)として、式(7)により表現される。
ここで、ξ(k,β,Δr)は実数の多項式である。これに対して複素数の絶対値をとることにより復元画像が得られるが、fr(k)の場合、第1項と第2項は原点に対称な2点を生じてしまうため、点対称に重なった復元画像となってしまう欠点がある。fr(k)の第3項はノイズとして作用し、この項にもたらす影響によって光学系の伝達関数MTF(Modulation Transfer Function)は100%とはなり得ない(これは、イメージセンサによるノイズが存在しなくともMTFが100%とならないことを意味する)。ただし、このノイズはβの値を大きくすると小さくなるため、βの値を大きくする(細かいパターンにする)ことによって影響を軽減させることは可能である。
なお、2次元の場合について計算すると、周辺光量は(cosθ)となり、ディストージョンは2×β×d×tanθとなる(θは画角)。
従来技術(上述した非特許文献1,2及び特許文献1)のように、実数開口の投影像に対して実数関数Mr(r)により表される内部乗算マスク(フレネルゾーンパターン)を乗算する場合についての画像処理の例を図18の表に示す。例1はほぼ正面(距離無限遠)に点光源が存在する場合であり、例2は斜め方向(距離無限遠)に点光源が存在する場合であり、例3は例1,例2の点光源が同時に存在する場合である。図18中、投影像は上述の式(3)、内部乗算マスクは式(5)、乗算結果は式(6)、所望信号のフーリエ変換は式(7)により表される。乗算結果は、「トータル=所望信号+不要成分」であり、式(6)の第2項が所望信号、第3項が不要成分となる。乗算結果のうち所望信号のみをフーリエ変換できれば図18の「所望信号のフーリエ変換」の列に示すように点像が復元されるが、実際には不要成分が存在するため、式(7)について上述したように原点に対称な2点を生じてしまう。
上記したように、像の重なりによる画質の劣化を避けるためには、イメージセンサの画素数、マスク距離(フレネルゾーンパターンとイメージセンサとの距離:上述したd)に応じてフレネルゾーンプレートの空間周波数(上述したβ)を適切に調整する必要があるが、これらの要請によって設計パラメータが大幅に制限されてしまう。また、特許文献1では、再構成した画像を半分に切り出して表示することによって像の重なりを避けているが、再構成画像の一部を切り出すのでは画角(撮影範囲)が狭くなってしまう。
したがって、従来の技術はレンズレスイメージングにおいて高画質の画像を取得することができず、また設計パラメータも大幅に制限されていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、レンズを用いずに高画質の画像を取得でき、かつ設計パラメータに対する制約が低い撮像システムを提供することを目的とする。また本発明は、その撮像システムを構成する撮像装置及び画像処理装置、画像処理装置で用いられる画像処理方法、及び画像処理方法をコンピュータに実現させるための記録媒体を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る撮像装置は、実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を2次元複素フーリエ変換することにより空間領域の画像を再構成する撮像システムに使用される撮像装置であって、被写体からの光を入射する第1のフレネルゾーンプレートと、第1のフレネルゾーンプレートを透過した第1の投影像が入射する第1のイメージセンサとを有し、第1のイメージセンサから第1の投影像を取得する第1の撮像部と、被写体からの光を入射する第2のフレネルゾーンプレートであって、第1のフレネルゾーンプレートとは各領域における局所的な空間周波数の位相が異なる第2のフレネルゾーンプレートと、第2のフレネルゾーンプレートを透過した第2の投影像が入射する第2のイメージセンサとを有し、第2のイメージセンサから第2の投影像を取得する第2の撮像部と、を備え、第1の撮像部により取得された第1の投影像及び第2の撮像部により取得された第2の投影像は、複素画像を生成するためのものである。撮像システムは取得した第1の投影像及び第2の投影像を使用して複素画像を生成する。
第1の態様では、各領域における局所的な空間周波数の位相が異なるフレネルゾーンプレートを用いて第1,第2の投影像を取得することにより、撮像装置を含んで構成される撮像システムにおいてこれら投影像から生成される複素画像を復元(2次元複素フーリエ変換)して広い画角において高画質な画像を取得(再構成)することができる。また、上述した「和の周波数」(ノイズ成分)の影響を考慮せずに設計パラメータ(フレネルゾーンプレートのピッチ、面積、イメージセンサの画素数、フレネルゾーンプレートとイメージセンサとの距離等)を選ぶことができ、設計パラメータに対する制約が低い。
フレネルゾーンプレートには、各領域における局所的な空間周波数に起因して、被写体光を透過する領域と遮光する領域とが同心円状に繰り返して縞状のパターンが形成される。また、第1の態様及び以下の各態様において、「フレネルゾーンプレート」は被写体光の透過率が中心からの距離に応じて連続的に変化するゾーンプレート、及びそのゾーンプレートに対し透過率のしきい値を設けて透過率が不連続に(透過または不透過)変化するゾーンプレートを含む。
第1の態様において、第1,第2の投影像は第1,第2のフレネルゾーンプレートを用いて同時に撮影してもよいし、第1,第2のフレネルゾーンプレートを順次切り替えて撮影してもよい。
第2の態様に係る撮像装置は第1の態様において、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとは、70°以上110°以下の範囲内で正または負の方向に局所的な空間周波数の位相がずれている。第2の態様は、第1,第2のフレネルゾーンプレートの好ましい位相ずれの範囲を規定するものである。この範囲において、位相ずれが90°に近いことがさらに好ましい。
第3の態様に係る撮像装置は第1または第2の態様において、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとは、同一平面上に並べて配置される。第3の態様は第1,第2のフレネルゾーンプレートの配置の1つの態様を規定するものであり、これにより第1,第2の投影像を同時に取得することができる。なお第3の態様は、第1,第2のフレネルゾーンプレートが完全な同一平面上に配置される場合のみならず、第1,第2のフレネルゾーンプレートが配置される面が、取得する画像の画質に応じて許容される範囲内でずれている場合をも含むものとする。
第4の態様に係る撮像装置は第1または第2の態様において、被写体から入射する光を分岐させる分岐光学部材をさらに備え、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとは、それぞれ分岐光学部材により分岐された被写体からの光を入射する。第4の態様は第1,第2のフレネルゾーンプレートの配置の他の態様を規定するものであり、これにより第1,第2の投影像を同時に取得することができる。また第1,第2のフレネルゾーンプレートで光軸のずれがないため、第1,第2の投影像に視差が発生しない。
第5の態様に係る撮像装置は第1または第2の態様において、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとは重ね合わされ、かつ第1のフレネルゾーンプレートは第1の波長帯域の光を透過させ、第2のフレネルゾーンプレートは第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の光を透過させ、第1のイメージセンサと第2のイメージセンサとは、第1の波長帯域の第1の投影像のみを受光する第1の受光素子群と第2の波長帯域の第2の投影像のみを受光する第2の受光素子群とが離散的に配置された共通のイメージセンサであり、第1の撮像部及び第2の撮像部は、共通のイメージセンサから第1の投影像と第2の投影像とを分離して取得する。
第5の態様は第1,第2のフレネルゾーンプレートの配置のさらに他の態様を規定するものであり、これにより第1,第2の投影像を同時に取得することができる。また第1,第2のフレネルゾーンプレートで光軸のずれがないため、第1,第2の投影像に視差が発生しない。さらに、配置面積がフレネルゾーンプレート及びイメージセンサ1個分でよいため、撮像部を小型化することができる。なお第5の態様では、例えば第1,第2の波長帯域のみを透過させるカラーフィルタをイメージセンサの第1,第2の受光素子群にそれぞれ配設することにより、第1,第2の投影像を分離して受光することができる。
上述した目的を達成するため、本発明の第6の態様に係る画像処理装置は、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置が取得した第1の投影像及び第2の投影像を入力する投影像入力部と、入力した第1の投影像及び第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターンとを乗算し、複素画像を生成する複素画像生成部と、生成された複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成するフーリエ変換部と、を備える。第6の態様に係る画像処理装置では、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置が取得した投影像にフレネルゾーンパターン(内部乗算フレネルゾーンパターン)を乗算して複素画像を生成し、生成した複素画像を2次元複素フーリエ変換するので、入力した投影像に基づいて高画質な画像を再構成でき、また設計パラメータに対する制約が低い。なお、第6の態様では複数の投影像(第1,第2の投影像)を入力するので、投影像に乗算するフレネルゾーンパターンが1種類でも複数でも複素画像を生成することができる。
第6の態様において、第1,第2の投影像を取得する際に用いた第1,第2のフレネルゾーンプレートの局所的な空間周波数の情報(ピッチ)を取得し、取得した情報を画像の再構成に用いることが好ましい。
第7の態様に係る画像処理装置は第6の態様において、複素画像生成部は、合焦させる被写体距離に応じて拡大率の異なるフレネルゾーンパターンを使用して複素画像を生成する。フレネルゾーンプレートにより形成される投影像は被写体(光源)の距離に応じて異なる大きさとなるので、乗算するフレネルゾーンパターンの拡大率もこれに応じて異なることが好ましい。第7の態様のように、合焦させる被写体距離に応じて拡大率の異なる第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンを使用して複素画像を生成することで、ボケの少ない鮮明な画像を得ることができる。
第8の態様に係る画像処理装置は第6または第7の態様において、フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとの局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に各領域における局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、複素画像生成部は、入力した第1の投影像及び第2の投影像と第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、複素画像を生成する。第8の態様によれば、ノイズとなる「和の周波数」の成分が少なく高画質な画像を再構成することができる。なお「局所的な空間周波数の位相が逆方向にずれた」とは、第2のフレネルゾーンプレートの位相ずれが正の方向ならば第1,第2のフレネルゾーンパターンの位相ずれは負の方向であり、第1,第2のフレネルゾーンプレートの位相ずれが負の方向ならば第1,第2のフレネルゾーンパターンの位相ずれは正の方向であることを意味する。
第9の態様に係る画像処理装置は第8の態様において、第1のフレネルゾーンパターンと第2のフレネルゾーンパターンとは、70°以上110°以下の範囲内で負または正の方向に局所的な空間周波数の位相がずれている。第9の態様は、第1,第2のフレネルゾーンパターンの好ましい位相ずれの範囲を規定するものである。この範囲において、位相ずれが90°に近いことがさらに好ましい。
第10の態様に係る画像処理装置は第8または第9の態様において、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンと第1のフレネルゾーンプレート及び第2のフレネルゾーンプレートとは複素共役の関係が成り立つ。第1,第2のフレネルゾーンパターンは、第6の態様について上述したように内部乗算フレネルゾーンパターンであり、フレネルゾーンプレートに対して複素共役となっている。第10の態様によれば、投影像とフレネルゾーンパターンとの乗算結果から「差の周波数」の成分(結像に寄与する成分であり、ノイズとなる「和の周波数」の成分を含まない)を取り出すことができ、高画質の画像を得ることができる。
上述した目的を達成するため、本発明の第11の態様に係る撮像システムは、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置と、第6から第10の態様のいずれか1つに係る画像処理装置と、を備える。第11の態様によれば、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置と、第6から第10の態様のいずれか1つに係る画像処理装置とにより、レンズを用いずに高画質の画像を取得することができ、かつ設計パラメータに対する制約が低い。なお、第11の態様において撮像装置は画像処理装置に固定してもよいし、画像処理装置に対して交換可能にしてもよい。
上述した目的を達成するため、本発明の第12の態様に係る画像処理方法は、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置が取得した第1の投影像及び第2の投影像を入力するステップと、入力した第1の投影像及び第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターンとを乗算し、複素画像を生成するステップと、生成された複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成するステップと、を含む。第12の態様によれば、第6の態様と同様に高画質な画像を取得することができ、また設計パラメータに対する制約が低い。
第13の態様に係る画像処理方法は第12の態様において、フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとの局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に各領域における局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、複素画像を生成するステップは、入力した第1の投影像及び第2の投影像と第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、複素画像を生成する。第13の態様によれば、第8の態様と同様にノイズとなる「和の周波数」の成分が少なく高画質な画像を再構成することができる。
上述した目的を達成するため、本発明の第14の態様に係る記録媒体は、第1から第5の態様のいずれか1つに係る撮像装置が取得した第1の投影像及び第2の投影像を入力する機能と、入力した第1の投影像及び第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターン(内部乗算フレネルゾーンパターン)とを乗算し、複素画像を生成する機能と、生成された複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成する機能と、をコンピュータに実現させる画像処理プログラムのコンピュータ読み取り可能なコードが記録された記録媒体である。第14の態様によれば、各機能をコンピュータに実現させることにより第6の態様と同様に高画質の画像を再構成することができ、また設計パラメータに対する制約が低い。
第15の態様に係る記録媒体は第14の態様において、フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾーンプレートとの局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、複素画像を生成する機能は、入力した第1の投影像及び第2の投影像と第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、複素画像を生成する。第15の態様によれば、第8の態様と同様にノイズとなる「和の周波数」の成分が少なく高画質な画像を再構成することができる。
以上説明したように、本発明の撮像システムによればレンズを用いずに高画質の画像を取得することができ、かつ設計パラメータに対する制約が低い。そのような撮像システムは本発明の撮像装置及び画像処理装置により構成することができ、画像処理装置では本発明の画像処理方法、記録媒体を用いることができる。
図1は、複素数開口による結像の原理を説明するための図である。 図2は、フレネルゾーン開口の定義式の一般形を説明するための図である。 図3は、第1の実施形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。 図4は、フレネルゾーンプレートの例を示す図である。 図5は、第1の実施形態におけるフレネルゾーンプレートを示す図である。 図6は、位相が異なるフレネルゾーンプレートの例を示す図である。 図7は、画像処理部の構成を示す図である。 図8は、記憶部に記憶される画像及び情報を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る画像処理方法を示すフローチャートである。 図10は、合焦させる被写体距離に応じて拡大率の異なるフレネルゾーンパターンを用いる様子を示す図である。 図11は、従来技術及び本発明による画像の再構成例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。 図13は、被写体からの光を光学部材で分岐させて第1,第2のフレネルゾーンプレートに入射させる様子を示す図である。 図14は、第3の実施形態に係る撮像システムの構成を示す図である。 図15は、透過波長を変えたフレネルゾーンプレートを重ね合わせる様子を示す図である。 図16は、投影像が平行移動してイメージセンサ上に写る様子を示す図である。 図17は、実数開口による結像の原理を説明するための図である。 図18は、実数開口による結像の原理を説明するための他の図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明に係る撮像装置、画像処理装置、撮像システム、画像処理方法、及び記録媒体の実施形態について説明する。
<本発明における画像の復元>
まず、本発明における複素数のフレネルゾーン開口(フレネルゾーンプレート)を用いた画像の復元(再構成)について説明する。この場合、符号化開口のパターン(フレネルゾーンパターン)I(r)は、式(8)の複素関数であるものとする。
以下、マイナスの値を回避するために、式(9)のようにオフセットをつけて0から1の範囲に収めたI3(r)について考える。
実際には、複素数の開口を作ることは不可能であるため、I3(r)の実部と虚部のそれぞれの符号化開口(図1の「撮影時マスク」の実数部と虚数部)について影画像(投影像)を取得し、2チャネルの画像を得る必要がある。マスクの影は上述した実数開口の場合(図16参照)と同様にΔr(=d×tanθ)だけ平行移動してイメージセンサ上に映るものとする。
本発明において、画像復元において計算機上で乗算される画像(フレネルゾーンパターン)は、次式に示すように、符号化開口のパターンであるI(r)の複素共役となるように選ぶのが良い(図1の「内部乗算マスク」を参照)。これは、虚部の符号を反転させて、影画像との差の周波数を取り出すためである。
このとき、乗算後画像は次式のように表現される(図1の「乗算結果」を参照)。
F(r)において、第1項はオフセット補正によって除去可能な成分である。第2項は「差の周波数」に相当する項であり、フーリエ変換の基底と一致しているため、フーリエ変換を適用することによってデルタ関数に変換されて「点」となり結像に寄与する成分となる。注目すべきは、この場合にはノイズ項(和の周波数)が発生しない点である(図1の「備考」を参照)。実数の乗算においては、三角関数の和積の公式により、差の周波数と和の周波数の両者が同時に発生してしまいノイズとなってしまうが(図17の「原理」を参照)、複素数どうしの乗算においては、差の周波数のみを抽出させられるためである(図1の「原理」を参照)。このため、理論的にはMTF100%に到達可能な撮像処理が可能となる。
F(r)に対してそれぞれ適切にオフセット補正を適用し、第1項が消去された状態の画像をF3(r)とする。これらに対して実際にフーリエ変換を適用すると、フーリエ変換後の画像をf(k)として、次のように表現される。
位相は光の入射角に依存して回転してしまうが、これに対して複素数の絶対値をとると、無限遠光の到来に対応してデルタ関数(点)に結像することが確認できる。入射光の角度スペクトルから結像画像までの演算は全て線形であるため、重ね合わせが成り立ち、これによって画像の結像が説明できる。
<複素開口フレネルゾーンのメリット>
本発明のように複素数のフレネルゾーン開口を用いた場合、原理的にノイズ項が発生せず、MTF100%を達成できる。ノイズ項が発生しないため像の重なりがなく、上述した特許文献1のように再構成画像の一部を切り出す必要がないため、広い画角で高画質な画像を取得することができる。また、実数開口の場合、差の周波数と和の周波数の成分が混ざらないようにβの値を調整する必要があるが、複素開口の場合には和の周波数の影響について考慮せずに自由に設計パラメータ(β、面積、画素数、マスク距離)を選ぶことができる。実数の場合には結像させるのが難しかったパラメータ設定においても結像させることができる。
<フレネルゾーン開口の定義式の一般形>
フーリエ変換で画像復元が可能であるためには、平行移動した影パターン(投影像)と元のパターン(フレネルゾーンプレート)の間の差の空間周波数が画像上の任意の場所において一定値とならなければならない。(周波数が全画面内同一値であればフーリエ変換の基底関数と一致する。)それを満たすためにはマスクパターンの位相関数Φ(r)は、「位相→周波数」と「位置ずらし」の2回の微分の適用後に一定値となっている必要があるため、逆に2回積分することによって、式(14)のような2次関数となっていなくてはならないことが分かる。
ただし、一般に位相はなるべく進ませない方がマスクパターンの空間周波数が少なくて済むため、α=γ=0が適している。
このような一般形導出の様子を図2を参照して説明する。図2の(a)部分に示すフレネルゾーンプレートの式の位相部分である図2の(d)部分の式をrについて微分すると、(e)部分に示すようにy=2βrとなる。投影像の並行移動量は上述のようにd×tanθであるから、差の周波数(所望信号、モアレ干渉縞に対応)は(c)部分に示すようにy=2βr−2β(r−d×tanθ)=2β×d×tanθとなり、和の周波数(不要成分、ノイズに対応)は(f)部分に示すようにy=2βr+2β(r−d×tanθ)=4βr−2β×d×tanθとなる。(c)部分に示す「差の周波数」が定数となればフーリエ変換で復元可能なので、y=2β×d×tanθをrについて2回積分すると、(b)部分及び上述の式(17)に示す一般形が得られる。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について以下に説明する。
<撮像システムの構成>
図3は第1の実施形態に係る撮像システム10(撮像システム)の構成を示すブロック図である。撮像システム10は、撮像モジュール100(撮像装置)と撮像装置本体200(画像処理装置)とを備える。撮像システム10は、後述するように、実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を2次元複素フーリエ変換することにより空間領域の画像を再構成する撮像システムである。なお、撮像システム10はデジタルカメラ、スマートフォン、タブレット端末、監視カメラ等に適用することができる。
<撮像モジュールの構成>
撮像モジュール100は、撮像部110,120を含む。撮像部110(第1の撮像部)は、フレネルゾーンプレート112(第1のフレネルゾーンプレート)及び撮像素子114(第1のイメージセンサ)を備え、被写体からの光がフレネルゾーンプレート112を透過して撮像素子114に入射した投影像(第1の投影像)を撮像素子114から取得する。フレネルゾーンプレート112は中心が撮像素子114の中心と一致し、かつ撮像素子114の受光面と平行な状態において撮像素子114の受光面側に配置される。撮像部110は光軸L1を有する。
同様に、撮像部120(第2の撮像部)は、フレネルゾーンプレート122(第2のフレネルゾーンプレート)と撮像素子124(第2のイメージセンサ)とを備え、被写体からの光がフレネルゾーンプレート122を透過して撮像素子124に入射した投影像(第2の投影像)を撮像素子124から取得する。フレネルゾーンプレート122は、中心が撮像素子124の中心と一致し、かつ撮像素子124の受光面と平行な状態において撮像素子124の受光面側に配置される。撮像部120は光軸L2を有する。
フレネルゾーンプレート112とフレネルゾーンプレート122とは、後述するように各領域における局所的な空間周波数の位相がずれており、この局所的な空間周波数に起因して、被写体光を透過する領域と遮光する領域とが同心円状に繰り返して縞状のパターンが形成される。また、フレネルゾーンプレート112,122は同一平面上に並べて配置される。ここで「同一平面上に配置される」とは、フレネルゾーンプレート112,122が完全に同一の平面上に配置される場合のみならず、フレネルゾーンプレート112,122が配置される面が、取得する画像の画質に応じて許容される範囲内でずれている(並行ずれ、回転ずれがある)場合をも含むものとする。
なお、撮像モジュール100は撮像装置本体200に固定してもよいし、交換可能にしてもよい。また、フレネルゾーンプレート112,122を撮像部110,120に対し交換可能にしてもよい。このように、特性(大きさ、ピッチ、位相、イメージセンサとの距離等)の異なるフレネルゾーンプレートを使い分けることによって、取得する投影像の特性(画角、深度(距離測定精度)等)を制御し、所望の特性の画像を再構成することができる。なお、以下の説明においてフレネルゾーンプレート112,122を“FZP”(Fresnel Zone Plate)と記載することがある。
<フレネルゾーンプレートの構成>
図4の(a)部分は、フレネルゾーンプレート112,122の例であるFZP1を示す図である。FZP1では、入射する光の透過率が中心からの距離に応じて連続的に変化しており、白色に近い領域(透過領域)ほど光の透過率が高く、黒色に近い領域(遮光領域)ほど光の透過率が低い。全体としては透過領域と遮光領域とが交互に同心円状に配置されて上述した縞状のパターンを形成しており、これら透過領域及び遮光領域がフレネルゾーンプレートを構成する。同心円の間隔は、FZP1の中心から周辺に向かうにつれて狭くなる。このような同心円状のパターン(局所的な空間周波数の変化)は上述した式(8),(9)等により表され、これらの式における同心円の細かさを「ピッチ」と呼ぶ。ピッチは上述したβの値によって定まり、βが小さいと粗いパターンになり、βが大きいと細かいパターンになる。撮像モジュール100にメモリを設けてピッチの情報(βの値)を記憶しておき、画像処理部210(情報入力部210D:図7参照)がこの情報を取得して画像の再構成に使用してもよい。
FZP(フレネルゾーンプレート112,122)の光軸L1,L2(図3参照)は、FZP及び撮像素子114,124の中心を通りFZP及び撮像素子114,124の受光面と垂直な軸である。FZPは撮像素子114,124に近接(例えば、1mm程度)して配置されるが、FZPと撮像素子114,124との距離によっては光の回折により投影像がぼけるので、離しすぎないことが好ましい。
図4の(b)部分は、FZPの他の例であるFZP2を示す図である。FZP2は、FZP1に対して透過率にしきい値を設定して、透過率がしきい値を超える領域は透過率100%の透過領域(白色の部分)、しきい値以下の領域は透過率0%の遮光領域(黒色の部分)としたものであり、透過率が中心からの距離に応じて不連続的に(0%または100%の2段階に)変化する。全体としては透過領域と遮光領域とが交互に同心円状に配置されて上述した縞状のパターンを形成しており、これら透過領域及び遮光領域がフレネルゾーンプレートを構成する。このように、本発明における「フレネルゾーンプレート」はFZP1のような態様及びFZP2のような態様を含み、またこれに対応して、本発明における「フレネルゾーンパターン」も透過率が連続的に変化するパターン及び透過率が不連続に変化するパターンを含む。なお、図4に示すようなフレネルゾーンプレートの周辺部分に遮光部(遮光領域と同様に、光が透過しない領域)を設けて、撮像素子114,124の周辺部分に不要な光が入射するのを防止してもよい。
<フレネルゾーンプレートの位相>
フレネルゾーンプレート112は、例えば図5の(a)部分に示すパターン(中心での局所的な空間周波数の位相が0°)とすることができる。また、フレネルゾーンプレート122は、例えば図5の(b)部分に示すパターン(フレネルゾーンプレート112とピッチが同じであり、中心での局所的な空間周波数の位相が正の方向に90°ずれている)とすることができる。なお、複素開口は式(8),(9)により表され、実部、虚部はそれぞれcos(βr)、sin(βr)となるので、フレネルゾーンプレート112,122(実部の画像用、虚部の画像用)の位相ずれはπ/2,すなわち90°であることが最も好ましく、次いで90°にできるだけ近いことが好ましい。しかしながら、位相ずれが90°でなくでも、正または負に70°以上110°以下の範囲であれば鮮明な画像を再構成することができる。また、フレネルゾーンプレート112は中心での局所的な空間周波数の位相を0°としているが、フレネルゾーンプレート112,122の間の位相のずれが上述の条件を満たすのであれば、フレネルゾーンプレート112の中心での位相は0°に限定されない。なお、°は角度の単位を表す。
<フレネルゾーンプレートの例>
位相が異なるフレネルゾーンプレートの例を図6に示す。図6の1行目は、左から順に中心での位相がそれぞれ0°,10°,20°,30°,40°,50°のフレネルゾーンプレートのパターン(局所的な空間周波数のパターン)を示す。以下、2行目は、中心での位相がそれぞれ60°,70°,75°,80°,90°,100°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。3行目は、中心での位相がそれぞれ105°,110°,120°,130°,140°,150°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。4行目は、中心での位相がそれぞれ160°,170°,180°,190°,200°,210°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。5行目は、中心での位相がそれぞれ220°,230°,240°,250°,260°,270°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。6行目は中心での位相がそれぞれ280°,290°,300°,310°,320°,330°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。7行目は、中心での位相がそれぞれ340°,350°,360°のフレネルゾーンプレートのパターンを示す。なお、投影像に乗算するフレネルゾーンパターンについても、位相とパターンとの関係は図6の例と同じである。
<撮像素子の構成>
撮像素子114,124は、2次元方向に(二次元状に)に配列された光電変換素子により構成される複数の画素を有するイメージセンサである。各画素にマイクロレンズを設けて集光効率を上げてもよい。また、各画素にカラーフィルタ(例えば赤色、青色、及び緑色)を配設してカラー画像を再構成できるようにしてもよい。
<撮像装置本体の構成>
撮像装置本体200は画像処理部210と、記憶部220と、表示部230と、操作部240とを備え、撮像モジュール100が取得した投影像に基づく被写体の画像復元等を行う。
図7は画像処理部210の構成を示す図である。画像処理部210は、投影像入力部210A(投影像入力部)と、複素画像生成部210B(複素画像生成部)と、フーリエ変換部210C(フーリエ変換部)と、情報入力部210D(情報入力部)と、表示制御部210E(表示制御部)と、を有する。投影像入力部210Aは、撮像モジュール100(撮像部110,120)を制御して、被写体からの光がFZPに入射して撮像素子114,124に形成された第1,第2の投影像を撮像素子114,124からそれぞれ取得する。複素画像生成部210Bは、第1,第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターン(後述)とを乗算して、実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を生成する。フーリエ変換部210Cは、複素画像を2次元複素フーリエ変換して空間領域の画像を再構成する。情報入力部210Dは、投影像の取得に用いたフレネルゾーンプレート112,122の情報(ピッチの情報)を取得する。表示制御部210Eは、投影像、複素画像、再構成画像等の表示部230への表示制御を行う。ROM210F(Read Only Memory)(非一時的記録媒体)には、本発明に係る画像処理方法を実行するための画像処理プログラム等、撮像システム10が動作するための各種プログラムのコンピュータ読み取り可能なコードが記録される。
上述した画像処理部210の機能は、各種のプロセッサ(processor)を用いて実現できる。各種のプロセッサには、例えばソフトウェア(プログラム)を実行して各種の機能を実現する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)が含まれる。また、上述した各種のプロセッサには、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)も含まれる。さらに、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路なども上述した各種のプロセッサに含まれる。
各部の機能は1つのプロセッサにより実現されてもよいし、複数のプロセッサを組み合わせて実現されてもよい。また、複数の機能を1つのプロセッサで実現してもよい。複数の機能を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント、サーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の機能として実現する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、システム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の機能は、ハードウェア的な構造として、上述した各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
上述したプロセッサあるいは電気回路がソフトウェア(プログラム)を実行する際は、実行するソフトウェア(本発明に係る画像処理方法を実行するための画像処理プログラムを含む)のプロセッサ(コンピュータ)読み取り可能なコードをROM210F(図7を参照)等の非一時的記録媒体に記憶しておき、プロセッサがそのソフトウェアを参照する。ROM210Fではなくハードディスク、各種光磁気記録装置等の非一時的記録媒体にコードを記録してもよい。ソフトウェアを用いた処理の際には例えばRAM(Random Access Memory)が一時的記憶領域として用いられ、また例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)に記憶されたデータが参照される。なお、図7ではRAM,EEPROM等のデバイスの図示は省略する。
<記憶部の構成>
記憶部220はCD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、ハードディスク(Hard Disk)、各種半導体メモリ等の非一時的記録媒体により構成され、図8に示す画像及び情報を互いに関連づけて記憶する。投影像220Aは、撮像モジュール100から取得した投影像(第1,第2の投影像)である。フレネルゾーンプレート情報220Bはフレネルゾーンプレート112,122の局所的な空間周波数の情報(βの値等のピッチ情報を含む)である。フレネルゾーンプレート情報220Bは撮像モジュール100から取得した情報でもよいし、操作部240を介して入力した情報でもよい。フレネルゾーンパターン情報220Cはフレネルゾーンパターンを示す情報であり、局所的な空間周波数の位相が異なる複数のフレネルゾーンパターンについて記録することが好ましい。複素画像220Dは、フレネルゾーンパターン情報220Cが示すフレネルゾーンパターンを投影像(第1,第2の投影像)に乗算して生成された、実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像である。再構成画像220Eは、複素画像220Dを2次元複素フーリエ変換して得られた空間領域の画像である。
<表示部及び操作部の構成>
表示部230は図示せぬ液晶ディスプレイ等の表示装置を含んで構成され、投影像、複素画像、再構成画像等を表示するとともに、操作部240を介した指示入力時のUI(User Interface)用の画面表示にも用いられる。操作部240は図示せぬキーボード、マウス、ボタン等のデバイスにより構成され、ユーザはこれらデバイスにより投影像取得指示、画像再構成指示、合焦距離の条件、局所的な空間周波数の情報(ピッチ、位相)等を入力することができる。なお、表示部230の表示装置をタッチパネルにより構成し、画像表示の他に操作部240として用いてもよい。
<撮像システムによる画像処理>
上述した構成の撮像システム10による画像処理について説明する。図9は本実施形態に係る画像処理方法の手順を示すフローチャートである。
<投影像の入力>
ステップS100では、画像処理部210(投影像入力部210A)が撮像モジュール100を制御して、撮像素子114,124から投影像を取得する。取得する投影像は、被写体からの光がフレネルゾーンプレート112,122に入射して撮像素子114,124に形成された投影像(第1,第2の投影像)であり、これらの投影像は画像処理部210(投影像入力部210A)の制御により同時に取得することができる。撮像素子114,124にカラーフィルタが配設されている場合、第1,第2の投影像の取得に際しては、通常のデジタルカメラにおけるカラー画像生成の際のデモザイク処理(同時化処理ともいう)と同様に、カラーフィルタの配列パターンに応じた補間処理が行われる。これにより各画素(受光素子)で不足した色の信号が生成され、全画素において各色(例えば赤色、青色、及び緑色)の信号が得られる。このような処理は、例えば画像処理部210(投影像入力部210A)により行うことができる。
<局所的な空間周波数の情報>
ステップS110では、画像処理部210(情報入力部210D)が投影像取得に用いたフレネルゾーンプレート112,122の局所的な空間周波数の情報(フレネルゾーンプレート112,122のピッチ)を入力する。この情報は撮像モジュール100の図示せぬメモリから入力してもよいし、操作部240に対するユーザの操作に応じて入力してもよい。また、ステップS100で取得した投影像を情報入力部210Dが解析して入力してもよい。ピッチは上述した式(8),(9)等におけるβの値により定まるので、具体的にはβの値を入力すればよい。なお、既知の被写体(例えば、距離無限遠の点光源)を撮影した場合は、撮影画像を解析することによりピッチ(βの値)を取得することができる。また、ピッチ(βの値)を変えながら画像の再構成を繰り返し、鮮明な画像が得られる値を求めてもよい。
<複素画像の生成>
ステップS120では、画像処理部210(複素画像生成部210B)が第1の投影像に第1のフレネルゾーンパターンを乗算して実部の画像を生成し、第2の投影像に第2のフレネルゾーンパターンを乗算して虚部の画像を生成し、これにより実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を生成する。ステップS120で乗算されるフレネルゾーンパターンは、記憶部220に記憶されたパターン(フレネルゾーンパターン情報220C)のうちステップS110で入力したピッチ(βの値)に応じて選択したパターンを用いることができる。また、記憶部220に記憶されたパターンをピッチ(βの値)に応じて変化(必要に応じて拡大または縮小してよい)させたパターンを用いることもできる。画像処理部210(複素画像生成部210B)は、生成した複素画像を複素画像220Dとして記憶部220に記憶する。
<フレネルゾーンパターンの位相>
フレネルゾーンプレート112,122の中心での局所的な空間周波数の位相が図5のようにそれぞれ0°,90°である場合、第1,第2のフレネルゾーンパターンの中心での局所的な空間周波数の位相は、それぞれ0°,−90°とすることができる。この場合、フレネルゾーンプレートの局所的な空間周波数の位相のずれは正の方向であり、フレネルゾーンパターンの局所的な空間周波数の位相のずれは、フレネルゾーンプレートとは逆方向の負の方向である。また、投影像に乗算されるフレネルゾーンパターンはフレネルゾーンプレートとの間で複素共役の関係(位相ずれの大きさが同じで、ずれの方向が逆方向)が成り立つ。すなわち、式(11)について上述したように、第1,第2のフレネルゾーンパターン(内部乗算フレネルゾーンパターン)は、フレネルゾーンプレート112,122に対して複素共役となっている。これにより、虚部の符号を反転させて投影像との差の周波数を取り出すことができる。
画像処理部210(複素画像生成部210B)がこれら第1,第2のフレネルゾーンパターンを第1,第2の投影像にそれぞれ乗算することにより、実部の画像及び虚部の画像からなる複素画像が得られる。なお、複素数の内部乗算マスクは式(11)により表され、実部、虚部はそれぞれcos(βr)、sin(βr)となるので、第1,第2のフレネルゾーンパターンの位相ずれはπ/2,すなわち90°であることが最も好ましく、次いで90°にできるだけ近いことが好ましい。しかしながら、フレネルゾーンパターンの局所的な空間周波数の位相のずれが負または正に(フレネルゾーンプレート112,122の位相ずれと逆方向に)70°以上110°以下の範囲であれば鮮明な画像を再構成することができる。なお、第1,第2のフレネルゾーンパターンの中心での局所的な空間周波数の位相をそれぞれ0°,−90°とする場合について説明したが、第1,第2のフレネルゾーンパターンの間の位相のずれが上述の条件を満たすのであれば、第1,第2のフレネルゾーンパターンの中心での位相は0°,−90°に限定されない。
フレネルゾーンパターンを用いるに際しては、位相の異なる複数のフレネルゾーンパターンのデータをフレネルゾーンパターン情報220Cとして記憶部220に記憶しておき所望のパターンを選択して用いてもよいし、画像処理部210(複素画像生成部210B)がピッチ及び位相の情報に基づいて所望のパターンを生成してもよい。各位相のフレネルゾーンパターンは、上述のように図6の例と同様である。このようなフレネルゾーンパターンは電子データであるフレネルゾーンパターン情報220C(内部乗算フレネルゾーンパターン)として記憶部220に記憶されるので、所望のパターンの選択及び生成を迅速かつ容易に行うことができる。また、複数のパターンに対応するプレート(基板)を有体物として保持することによる装置の大型化、製作コストの増加、複数のパターン間での特性のばらつき(製造時のばらつき、経時変化、温度変化を含む)による画質の劣化等の問題がない。
なお、上述の例では複数のフレネルゾーンパターンを用いる場合について説明したが、本発明では複素開口(フレネルゾーンプレート112,122)を用いるので、単一のフレネルゾーンパターンを第1,第2の投影像に乗じることによっても、実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を生成して画像を再構成することができる。
<フレネルゾーンパターンの拡大率>
被写体(光源)が無限遠方に存在する場合は、フレネルゾーンプレート112,122には平行光が入射し、撮像素子114,124に形成される投影像はフレネルゾーンプレート112,122と同じ大きさになるが、被写体が有限距離に存在する場合は広がりを持った光が入射し、距離が近いほど投影像が大きくなる。したがって、合焦させる被写体距離に応じて拡大率が異なるパターンを第1,第2のフレネルゾーンパターンとして使用することにより、所望の距離に合焦した画像を得ることができる。例えば、被写体距離に応じた複数のパターンをフレネルゾーンパターン情報220Cとして記憶部220に記憶しておき、これを読み出して使用することができる。また、1つのフレネルゾーンパターンを基準パターンとして記憶しておき、被写体距離に応じて異なる拡大率で拡大してもよい。この場合、距離無限大に対応しフレネルゾーンプレートと同じ大きさになるパターンを基準とすることができる。図10は、被写体距離に応じてフレネルゾーンパターンの拡大率が異なる様子を示す図である。
なお、拡大率を変えながら複素画像の生成(ステップS120)及び画像の再構成(ステップS130)を繰り返し、再構成した画像の合焦評価値(例えば、画像中に設定した焦点評価領域における輝度信号の積分値)を最大にすることで鮮明な画像を取得してもよい。
<画像の再構成>
ステップS130では、画像処理部210(フーリエ変換部210C)が、上述した式(13)のように複素画像を2次元複素フーリエ変換して被写体の画像(空間領域の画像)を再構成する。画像処理部210(表示制御部210E)は、再構成した画像を表示部230に表示する(ステップS140)。また、画像処理部210(フーリエ変換部210C)は、再構成した画像を再構成画像220Eとして記憶部220に記憶する。
<従来技術との再構成結果の比較>
第1の実施形態による画像の再構成結果を従来技術と比較して示す。図11の(a)部分は、従来技術のように、実数開口(実数のフレネルゾーンプレート)で取得した投影像に実数のフレネルゾーンパターンを乗算した結果を再構成した画像である。一方、図11の(b)部分は、本発明の手法により複素開口(複素数のフレネルゾーンプレート)を用いて取得した投影像に複素数のフレネルゾーンパターンを乗算して複素画像を生成し、この複素画像を2次元複素フーリエ変換して再構成した画像である。なお、(b)部分の画像の再構成に際しては、投影像取得のためのフレネルゾーンプレートの位相を0°(実部),90°(虚部)とし、投影像に乗算するフレネルゾーンパターンの位相を0°(実部),−90°(虚部)としている(上述した複素共役の関係が成り立っている)。
図11の(a)部分、(b)部分の画像を比較すると、(a)部分の画像は像のボケが大きく被写体の判別が困難であるのに対し、(b)部分の画像は像のボケ及び重なりがほとんどなくレンズを用いずに高画質の画像を取得できることが分かる。また、自由に設計パラメータ(フレネルゾーンプレート/パターンのβ、面積、画素数、マスク距離)を選ぶことができ、実数の場合(従来技術の場合)には結像させるのが難しかったパラメータ設定においても結像させることができる。また、像の重なりがないため再構成画像の一部を切り出す必要が無く、広い画角で画像を取得することができる。
<第2の実施形態>
図12は、第2の実施形態に係る撮像システム20の構成を示すブロック図である。撮像システム20(撮像システム)は撮像モジュール102(撮像装置)及び撮像装置本体200(画像処理装置)により構成される。撮像装置本体200の構成は第1の実施形態と同様であるので、同一の参照符号を付し詳細な説明を省略する。
撮像モジュール102は第1の実施形態における撮像モジュール100と同じ撮像部110,120(第1の撮像部、第2の撮像部)、及び被写体から入射する光を分岐させるハーフミラーM1(分岐光学部材)を備える。図12及び図13に示すように、ハーフミラーM1は被写体から入射する光を分岐させてフレネルゾーンプレート112,122に入射させ、撮像素子114,124上に投影像を形成させる。フレネルゾーンプレート112,122及び第1,第2のフレネルゾーンパターンの位相は、上述した第1の実施形態と同様に設定することができる。
上述した構成の撮像システム20によれば、第1,第2の投影像を同時に取得することができ、またフレネルゾーンプレート112,122で光軸L3が共通であるため第1,第2の投影像に視差が発生しない。なお、撮像システム20において、撮像部120の光路にハーフミラーM1で分岐した光を反射させハーフミラーM1を透過した光と並行な光として撮像素子124に導く他のミラーを挿入し、撮像部110,120を同一面上に配置してもよい。
撮像システム20での画像処理(投影像の取得、複素画像の生成、画像の再構成等)は第1の実施形態と同様に実施することができ(図9のフローチャートを参照)る。その結果レンズを用いずに高画質の画像を取得でき、設計パラメータに対する制約も低い。
<第3の実施形態>
図14は、第3の実施形態に係る撮像システム30の構成を示すブロック図である。撮像システム30(撮像システム)は撮像モジュール103(撮像装置)及び撮像装置本体200(画像処理装置)により構成される。撮像装置本体200の構成は第1,第2の実施形態と同様であるので、同一の参照符号を付し詳細な説明を省略する。
撮像モジュール103は撮像部131(第1の撮像部、第2の撮像部)を有し、撮像部131はフレネルゾーンプレート132,134(第1,第2のフレネルゾーンプレート)と撮像素子136(第1のイメージセンサ,第2のイメージセンサ)とを備える。フレネルゾーンプレート132,134は中心を揃えて重ね合わされて共通の光軸L4を有し、かつフレネルゾーンプレート132は第1の波長帯域の光を透過させ、フレネルゾーンプレート134は第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の光を透過させる(図15を参照)。例えば、第1の波長帯域の光を赤色波長帯域とし、第2の波長帯域の光を緑色波長帯域とすることができる。この際、フレネルゾーンプレート132,134の位相をずらすことで、第1,第2の波長帯域の光の透過領域が重ならないようにすることができる。また、フレネルゾーンプレート132,134の厚みに起因して波長帯域ごとの撮像素子136までの間隔(上述したdの値)が変わらないようにするため、フレネルゾーンプレート132,134はできるだけ薄く形成することが好ましい。
上述した構成の撮像システム30によれば、第1,第2の投影像を同時に取得することができる。またフレネルゾーンプレート132,134で光軸のずれがないため、第1,第2の投影像に視差が発生しない。さらに、撮像部131の配置面積がフレネルゾーンプレート及び撮像素子1つ分でよいため、撮像部131を小型化することができる。
撮像素子136は、第1の波長帯域の第1の投影像のみを受光する第1の受光素子群と第2の波長帯域の第2の投影像のみを受光する第2の受光素子群とが離散的に配置された、フレネルゾーンプレート132,134に対し共通のイメージセンサである。第1の受光素子群には第1の波長帯域の光を透過させるカラーフィルタ(例えば、赤色カラーフィルタ)が配設され、第2の受光素子群には第2の波長帯域の光を透過させるカラーフィルタ(例えば、緑色カラーフィルタ)が配設される。撮像部131は、撮像素子136の第1,第2の受光素子群から第1,第2の投影像をそれぞれ分離して取得することができる。第1,第2の投影像の取得に際しては、通常のデジタルカメラにおけるカラー画像生成の際のデモザイク処理(同時化処理ともいう)と同様に、カラーフィルタの配列パターンに応じた補間処理が行われて各画素(受光素子)において不足した第1または第2の投影像の信号が生成され、全画素において第1,第2の投影像の信号が得られる。このような処理は、例えば画像処理部210(投影像入力部210A)により行うことができる。
撮像システム30での画像処理(投影像の取得、複素画像の生成、画像の再構成等)は第1,第2の実施形態と同様に実施することができる(図9のフローチャートを参照)。これによりレンズを用いずに高画質の画像を取得でき、設計パラメータに対する制約も低い。
<その他>
以上で本発明の実施形態に関して説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
10 撮像システム
20 撮像システム
30 撮像システム
100 撮像モジュール
102 撮像モジュール
103 撮像モジュール
110 撮像部
112 フレネルゾーンプレート
114 撮像素子
120 撮像部
122 フレネルゾーンプレート
124 撮像素子
131 撮像部
132 フレネルゾーンプレート
134 フレネルゾーンプレート
136 撮像素子
200 撮像装置本体
210 画像処理部
210A 投影像入力部
210B 複素画像生成部
210C フーリエ変換部
210D 情報入力部
210E 表示制御部
210F ROM
220 記憶部
220A 投影像
220B フレネルゾーンプレート情報
220C フレネルゾーンパターン情報
220D 複素画像
220E 再構成画像
230 表示部
240 操作部
F フレネルゾーンプレート
L1 光軸
L2 光軸
L3 光軸
L4 光軸
M1 ハーフミラー
SD 影
S100〜S140 画像処理方法の各ステップ
d 距離Φ
位相関数θ 入射角

Claims (15)

  1. 実部の画像と虚部の画像とからなる複素画像を2次元複素フーリエ変換することにより空間領域の画像を再構成する撮像システムに使用される撮像装置であって、
    被写体からの光を入射する第1のフレネルゾーンプレートと、前記第1のフレネルゾーンプレートを透過した第1の投影像が入射する第1のイメージセンサとを有し、前記第1のイメージセンサから前記第1の投影像を取得する第1の撮像部と、
    前記被写体からの光を入射する第2のフレネルゾーンプレートであって、前記第1のフレネルゾーンプレートとは各領域における局所的な空間周波数の位相が異なる第2のフレネルゾーンプレートと、前記第2のフレネルゾーンプレートを透過した第2の投影像が入射する第2のイメージセンサとを有し、前記第2のイメージセンサから前記第2の投影像を取得する第2の撮像部と、を備え、
    前記第1の撮像部により取得された前記第1の投影像及び前記第2の撮像部により取得された前記第2の投影像は、前記複素画像を生成するためのものである撮像装置。
  2. 前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとは、70°以上110°以下の範囲内において正または負の方向に前記局所的な空間周波数の位相がずれている請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとは、同一平面上に並べて配置される、
    請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記被写体から入射する光を分岐させる分岐光学部材をさらに備え、
    前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとは、それぞれ前記分岐光学部材により分岐された前記被写体からの光を入射する、
    請求項1または2に記載の撮像装置。
  5. 前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとは重ね合わされ、かつ前記第1のフレネルゾーンプレートは第1の波長帯域の光を透過させ、前記第2のフレネルゾーンプレートは前記第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の光を透過させ、
    前記第1のイメージセンサと前記第2のイメージセンサとは、前記第1の波長帯域の第1の投影像のみを受光する第1の受光素子群と前記第2の波長帯域の第2の投影像のみを受光する第2の受光素子群とが離散的に配置された共通のイメージセンサであり、
    前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部は、前記共通のイメージセンサから前記第1の投影像と前記第2の投影像とを分離して取得する、
    請求項1または2に記載の撮像装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置が取得した前記第1の投影像及び前記第2の投影像を入力する投影像入力部と、
    前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成する複素画像生成部と、
    前記生成された前記複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成するフーリエ変換部と、
    を備えた画像処理装置。
  7. 前記複素画像生成部は、合焦させる被写体距離に応じて拡大率の異なる前記フレネルゾーンパターンを使用して前記複素画像を生成する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとの前記局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に各領域における局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、
    前記複素画像生成部は、前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と前記第1のフレネルゾーンパターン及び前記第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成する請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1のフレネルゾーンパターンと第2のフレネルゾーンパターンとは、70°以上110°以下の範囲内において負または正の方向に前記局所的な空間周波数の位相がずれている請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンと前記第1のフレネルゾーンプレート及び第2のフレネルゾーンプレートとの間において複素共役の関係が成り立つ請求項8または9に記載の画像処理装置。
  11. 請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置と、
    請求項6から10のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    を備えた撮像システム。
  12. 請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置が取得した前記第1の投影像及び前記第2の投影像を入力するステップと、
    前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成するステップと、
    前記生成された前記複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成するステップと、
    を含む画像処理方法。
  13. 前記フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとの前記局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に各領域における局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、
    前記複素画像を生成するステップは、前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と前記第1のフレネルゾーンパターン及び前記第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成する、
    請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置が取得した前記第1の投影像及び前記第2の投影像を入力する機能と、
    前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と予め設定されたフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成する機能と、
    前記生成された前記複素画像を2次元複素フーリエ変換し、空間領域の画像を再構成する機能と、
    をコンピュータに実現させる画像処理プログラムのコンピュータ読み取り可能なコードが記録された記録媒体。
  15. 前記フレネルゾーンパターンは、第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンであって、前記第1のフレネルゾーンプレートと前記第2のフレネルゾーンプレートとの前記局所的な空間周波数の位相ずれとは逆方向に前記局所的な空間周波数の位相がずれた第1のフレネルゾーンパターン及び第2のフレネルゾーンパターンからなり、
    前記複素画像を生成する機能は、前記入力した前記第1の投影像及び前記第2の投影像と前記第1のフレネルゾーンパターン及び前記第2のフレネルゾーンパターンとを乗算し、前記複素画像を生成する、
    請求項14に記載の記録媒体。
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