JPWO2018180643A1 - 高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法、排気部品、高温摺動部品、およびターボチャージャー部品 - Google Patents
高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法、排気部品、高温摺動部品、およびターボチャージャー部品 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2018180643A1 JPWO2018180643A1 JP2019509311A JP2019509311A JPWO2018180643A1 JP WO2018180643 A1 JPWO2018180643 A1 JP WO2018180643A1 JP 2019509311 A JP2019509311 A JP 2019509311A JP 2019509311 A JP2019509311 A JP 2019509311A JP WO2018180643 A1 JPWO2018180643 A1 JP WO2018180643A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- stainless steel
- ferritic stainless
- wear resistance
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/46—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for sheet metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/32—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with boron
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/60—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing lead, selenium, tellurium, or antimony, or more than 0.04% by weight of sulfur
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
- Supercharger (AREA)
- Exhaust Silencers (AREA)
Abstract
Description
本発明は、特に自動車のエキゾーストマニホールド、コンバーター、ターボチャージャー部品に適用されるものである。また、その中でも特に、ガソリン車やディーゼル車に搭載されるターボチャージャーのノズルマウント、ノズルプレート、ベーン、バックプレート等の内部精密部品およびタービンハウジング等の外筒品に最適な材料に関するものである。
本発明の目的は、既知技術の問題点を解決し、高温摺動部品、特に自動車排気部品の中でターボチャージャーの部品用として適合する高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法を提供することにある。
具体的には、本発明者らはフェライト系ステンレス鋼板の高温耐摩耗性について鋼成分、金属組織、高温特性の見地から詳細な研究を行った。その結果、例えばターボチャージャーの様な極めて過酷な熱環境に曝される部品の中で耐熱性が要求される素材に対して、鋼成分により耐熱性を確保するとともに、表層近傍の金属組織を制御することにより、高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびそれから構成される部品が得られることを知見した。
高温での耐摩耗性を向上させるためには、表層の酸化特性が良好かつ硬質であることが有効であるが、本発明では表層部の微細な析出物によって高温長時間曝された際の硬度を確保し、摩耗量を大幅に低減できることを知見した。これにより、高価なオーステナイト系ステンレス鋼板を使用せずともフェライト系ステンレス鋼板で高温耐摩耗性が向上する部品の提供を可能とした。
(1) 質量%で、C:0.003〜0.02%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.0%、P:0.01〜0.05%、S:0.0001〜0.01%、Cr:15〜18%、N:0.002〜0.02%、Al:0.01〜0.20%、Cu:1〜3%、Mo:1.7〜3%、Nb:0.4〜0.7%、B:0.0002〜0.0030%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、表層から20μm深さにおいて、Nb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在することを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(2) 850℃以上で1時間時効した後の表層から20μm深さにおける常温での断面硬度が、荷重1kgのビッカース硬度でHV180以上であることを特徴とする(1)記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(3) さらに、質量%でTi:0.005〜0.3%、W:0.1〜3.0%、V:0.05〜1%、Zr:0.05〜0.3%、Sn:0.01〜0.5%、Ni:0.1〜0.5%、Co:0.03〜0.3%、Mg:0.0002〜0.01%、Sb:0.005〜0.5%、REM:0.001〜0.2%、Ga:0.0002〜0.3%、Ta:0.001〜1.0%、Ca:0.0002〜0.01%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(4) 850℃の大気雰囲気で、垂直荷重0.5Nで直径4mmのピンを押しつけ、回転半径10mm、速度3.3mm/secで、試験長が20mに達するまで回転摺動させる高温摩耗試験後の摩耗量が7μm以下であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(5) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼からなる鋼板を製造するに際し、冷延板焼鈍温度を1050℃超〜1120℃とし、900℃までの冷却速度を10℃/sec未満とすることを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(6) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とする排気部品。
(7) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とする高温摺動部品。
(8) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とするターボチャージャー部品。
まず、鋼の成分範囲について説明する。成分含有量に関する%は、特に断りのない限り質量%を示す。
Tiは、C,N,Sと結合して耐食性、耐粒界腐食性、常温延性や深絞り性を向上させる元素であり、必要に応じて添加する。また、本発明ではFeTiPの析出により常温加工性を向上させる場合、その効果は0.005%以上から発現するため、下限を0.005%とした。一方、0.3%超の添加により、固溶Ti量が増加して常温延性が低下する他、粗大なTi系析出物を形成し、高温耐摩耗性を劣化させる他、穴拡げ加工時の割れの起点になり、プレス加工性を劣化させる。また、Laves相が過度に析出し固溶Nbや固溶Moが不足し、高温強度の低下をもたらす。さらに、耐酸化性も劣化するため、Ti添加量は0.3%以下とした。さらに、表面疵の発生や靭性を考慮すると、下限は0.05%が望ましい。上限は0.2%が望ましい。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、850℃以上で1時間時効した後の表層から20μm深さにおける常温での断面硬度が、荷重1kgのビッカース硬度でHV180以上であることが望ましい。
HV180以上であることにより、汎用的なオーステナイト系ステンレス鋼SUS310S、SUSXM15J11以上の高温耐摩耗性を得ることができ、高価なオーステナイト系ステンレス鋼を、比較的安価な本発明のフェライト系ステンレス鋼に代替できる。
摩耗量の更なる低減および摺動安定性の観点からは、時効熱処理後の硬度はHV210以上が望ましい。さらに、本発明のフェライト系ステンレス鋼をターボチャージャーに使用する場合、ターボ部品の加工性の観点から、時効熱処理後の硬度はHV250以下が望ましい。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、高温耐摩耗性の指標として、高温摩擦試験後の摩耗量を用いる。これは、本発明のフェライト系ステンレス鋼が、ターボチャージャー部品のように、高温環境下で高速で摺動する条件下で使用されることを想定しているためである。
具体的には、850℃の大気雰囲気で、垂直荷重0.5Nで直径4mmのピンを押しつけ、回転半径10mm、速度3.3mm/secで、試験長が20mに達するまで回転摺動させる、高温摩耗試験後の摩耗量が7μm以下であるのが望ましい。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、表層から20μm深さでのNb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在すると限定する。理由は以下の通りである。
耐熱用途として使用されるフェライト系ステンレス鋼板の特性として、重要なのは高温強度であるが、特にターボチャージャー部品の場合、他部品との高温耐摩耗性も極めて重要である。例えば、排気ガスの流速や流量を制御するためのノズルベーンと呼ばれる部品では、ノズルプレートあるいはノズルマウントと呼ばれる部品と、ベーンと呼ばれる部品が、高温の排ガス環境下で高速で摺動する。この際、摺動による摩耗量が著しく多かったり凝着等が生じたりすると摺動特性が悪くなり、排気ガスの流速あるいは流量制御が不可能となる。
ここで、Nb含有析出物は高硬度であり、比較的高温域でも安定であるため、硬質なNb含有析出物によって、高温摺動時の摩耗を低減できると考えられる。よって、本発明では、Nb含有析出物の個数密度を規定した。
なお、表層からの深さを20μmまでと限定した理由は、摩耗量を考慮したものであるが、摩耗量とより密接な関係を考慮すると、表層から10μm深さまででも、Nb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在するのが望ましい。
次に製造方法について説明する。本発明の鋼板の製造方法は、製鋼−熱間圧延−焼鈍・酸洗工程、あるいは製鋼−熱間圧延−焼鈍・酸洗−冷間圧延−焼鈍・酸洗工程よりなる。製鋼においては、前記必須成分および必要に応じて添加される成分を含有する鋼を、電気炉溶製あるいは転炉溶製し、続いて2次精錬を行う方法が好適である。溶製した溶鋼は、公知の鋳造方法(連続鋳造など)に従ってスラブとする。スラブは、所定の温度に加熱され、所定の板厚に連続圧延で熱間圧延される。熱間圧延はタンデム式の連続熱延でもステッケル式のリバース圧延でも構わず、鋼組成に応じて製造条件を決めれば良い。熱間圧延後の鋼板は、一般的には熱延板焼鈍と酸洗処理が施されるが、熱延板焼鈍を省略しても構わない。その後、所定の板厚に冷間圧延し、冷延板焼鈍と酸洗処理が施される。通常、焼鈍温度は1000℃以上、1120℃以下で成されて再結晶組織を得る。本発明では、表層近傍のNb含有析出物の個数密度を確保するために、冷延板焼鈍温度を1050℃超と高くして加熱段階で、できるだけNbを固溶させ、その後の冷却過程で析出させる。その際、加熱後の冷却過程における900℃までの冷却速度を10℃/sec未満に規定する。これは、加熱段階で固溶したNbを冷却過程で析出させるものであり、10℃/sec以上では析出が不十分となる。一方、過度に冷却速度を遅くするとNb含有析出物が過度に析出および粗大化し、高温強度が不足する。また、生産性も著しく劣化するため、1℃/sec以上とする。さらに、鋼板の形状、生産性、靭性および耐食性を考慮すると、3℃/sec以上9℃/sec以下が望ましい。このような条件を満たす工程を実施することにより、表層から20μm深さにおいてNb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在するように制御できる。
なお、製造工程における他の条件は適宜選択すれば良い。例えば、スラブ厚さ、熱間圧延板厚などは適宜設計すれば良い。冷間圧延においては、ロール粗度、ロール径、圧延油、圧延パス回数、圧延速度、圧延温度などは適宜選択すれば良い。冷間圧延の途中に中間焼鈍を入れても構わず、バッチ式焼鈍でも連続式焼鈍でも良い。また、酸洗工程は、硝酸、硝酸電解酸洗の他、硫酸や塩酸を用いた処理を行っても良い。冷延板の焼鈍・酸洗後に調質圧延や、テンションレベラー等により、形状および材質調整を行っても良い。さらに、本発明で規定する要件を満たす表面が得られるならは、冷延および冷延板焼鈍を省略しても構わない。加えて、プレス成形を向上させる目的で、潤滑皮膜を製品板に付与することも可能である。部品加工後に、窒化処理や浸炭処理等の特殊な表面処理を施して、耐熱性をさらに向上させても構わない。また、製鋼−熱間圧延−焼鈍・酸洗工程の場合は、熱間圧延後の焼鈍時にNb含有析出物を析出させる。
(予備試験)
まず、本発明の望ましい硬度、高温摩耗量、Nb含有量を決定するために、予備試験として、以下の条件で高温摩耗試験を行い、硬度、高温摩耗量、Nb含有量を測定した。
まず、表1に示す鋼A、B、C、D、Eを用意した。
図2に示すように、比較鋼BのNb含有析出物の個数密度が0.03個/μm2であったのに対し、高温耐摩耗性に優れる鋼Aは、個数密度が0.06個/μm2と比較鋼Bよりも高かった。よって、表層20μm深さの、Nb含有析出物の個数密度を、0.06個/μm2以上とすることより、時効熱処理後の硬度を確保し、高温耐摩耗性を向上させられることが分かった。これは、Nb含有析出物は高硬度、比較的高温域でも安定であるため、Nb含有析出物によって摩耗が低減されたためと推察される。
次に、種々の成分組成、製造条件の鋼を作製して、Nb含有析出物の密度、硬度、耐力、摩耗量との関係を調査した。さらに、作製した鋼でターボチャージャーを製造し、試験に供した。具体的な手順は以下の通りである。
高温摺動試験は予備試験と同じ条件で実施し、試験後に予備試験と同じ条件で摩耗量を測定した。摩耗量が7μm以下を合格、7μm超を不合格とした。また、予備試験と同じ条件で断面硬度を測定し、時効後の硬度が180以上を合格、180未満を不合格とした。さらに、予備試験と同じ条件でNb含有析出物の個数密度を測定し、0.06個/μm2以上を合格、0.06個/μm2未満を不合格とした。高温引張試験の0.2%耐力については、850℃で40MPa以上を合格、40MPa未満を不合格とした。
01〜0.01%、Cr:15〜18%、N:0.002〜0.02%、Al:0.01〜0.20%、Cu:1〜3%、Mo:1.7〜3%、Nb:0.4〜0.7%、B:0.0002〜0.0030%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、表層から20μm深さにおいて、Nb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在することを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(2) 850℃以上で1時間時効した後の表層から20μm深さにおける常温での断面硬度が、荷重1kgのビッカース硬度でHV180以上であることを特徴とする(1)記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(3) さらに、質量%でCa:0.0002〜0.01%と、Ti:0.005〜0.3%、W:0.1〜3.0%、V:0.05〜1%、Zr:0.05〜0.3%、Sn:0.01〜0.5%、Ni:0.1〜0.5%、Co:0.03〜0.3%、Mg:0.0002〜0.01%、Sb:0.005〜0.5%、REM:0.001〜0.2%、Ga:0.0002〜0.3%、Ta:0.001〜1.0%、の1種または2種以上とを含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(4) 850℃の大気雰囲気で、垂直荷重0.5Nで直径4mmのピンを押しつけ、回転半径10mm、速度3.3mm/secで、試験長が20mに達するまで回転摺動させる高温摩耗試験後の摩耗量が7μm以下であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
(5) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼からなる鋼板を製造するに際し、冷延板焼鈍温度を1050℃超〜1120℃とし、900℃までの冷却速度を10℃/sec未満とすることを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(6) (1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェライト系ステンレス鋼
Claims (8)
- 質量%で、C:0.003〜0.02%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.0%、P:0.01〜0.05%、S:0.0001〜0.01%、Cr:15〜18%、N:0.002〜0.02%、Al:0.01〜0.20%、Cu:1〜3%、Mo:1.7〜3%、Nb:0.4〜0.7%、B:0.0002〜0.0030%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、表層から20μm深さにおいて、Nb含有析出物が0.06個/μm2以上、存在することを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
- 850℃以上で1時間時効した後の表層から20μm深さにおける常温での断面硬度が、荷重1kgのビッカース硬度でHV180以上であることを特徴とする請求項1記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
- さらに、質量%でTi:0.005〜0.3%、W:0.1〜3.0%、V:0.05〜1%、Zr:0.05〜0.3%、Sn:0.01〜0.5%、Ni:0.1〜0.5%、Co:0.03〜0.3%、Mg:0.0002〜0.01%、Sb:0.005〜0.5%、REM:0.001〜0.2%、Ga:0.0002〜0.3%、Ta:0.001〜1.0%、Ca:0.0002〜0.01%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
- 850℃の大気雰囲気で、垂直荷重0.5Nで直径4mmのピンを押しつけ、回転半径10mm、速度3.3mm/secで、試験長が20mに達するまで回転摺動させる高温摩耗試験後の摩耗量が7μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項3までのいずれか一項に記載の高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
- 請求項1〜請求項4までのいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼からなる鋼板を製造するに際し、冷延板焼鈍温度を1050℃超〜1120℃とし、900℃までの冷却速度を10℃/sec未満とすることを特徴とする高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とする排気部品。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とする高温摺動部品。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼を有することを特徴とするターボチャージャー部品。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017066195 | 2017-03-29 | ||
JP2017066195 | 2017-03-29 | ||
PCT/JP2018/010619 WO2018180643A1 (ja) | 2017-03-29 | 2018-03-16 | 高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法、排気部品、高温摺動部品、およびターボチャージャー部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2018180643A1 true JPWO2018180643A1 (ja) | 2020-03-26 |
JP6768929B2 JP6768929B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=63675597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019509311A Active JP6768929B2 (ja) | 2017-03-29 | 2018-03-16 | 高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法、排気部品、高温摺動部品、およびターボチャージャー部品 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6768929B2 (ja) |
CN (1) | CN110462081B (ja) |
MX (1) | MX2019011210A (ja) |
WO (1) | WO2018180643A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7325206B2 (ja) * | 2019-03-28 | 2023-08-14 | 日鉄ステンレス株式会社 | ディスクローター用フェライト系ステンレス鋼およびブレーキ用ディスクローター |
US20220389555A1 (en) * | 2019-11-19 | 2022-12-08 | Nippon Steel Stainless Steel Corporation | Ferritic stainless steel sheet |
KR20220097991A (ko) * | 2019-12-19 | 2022-07-08 | 닛테츠 스테인레스 가부시키가이샤 | 냉간 가공성이 우수한 고경도·고내식성 용도의 마르텐사이트계 스테인리스강 및 그 제조 방법 |
WO2021210491A1 (ja) * | 2020-04-15 | 2021-10-21 | 日鉄ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼材およびその製造方法 |
CN114317898B (zh) * | 2021-12-24 | 2024-01-26 | 哈尔滨工程大学 | 一种提高铁素体不锈钢表面耐磨和耐蚀性的方法 |
WO2024070493A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 日鉄ステンレス株式会社 | 電池部品用フェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに電池部品 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004360003A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | プレス成形性,二次加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 |
JP2005298854A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 成形性に優れるフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2006077300A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 軟質なNb添加フェライト系ステンレス鋼板の製造方法 |
JP2009120894A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Nisshin Steel Co Ltd | 自動車排ガス経路部材用フェライト系ステンレス鋼材 |
JP2010100909A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Jfe Steel Corp | 抵抗スポット溶接の継手強度に優れた高耐食性フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2011190468A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-29 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
WO2013133429A1 (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼板 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5010301B2 (ja) * | 2007-02-02 | 2012-08-29 | 日新製鋼株式会社 | 排ガス経路部材用フェライト系ステンレス鋼および排ガス経路部材 |
US9243306B2 (en) * | 2010-03-11 | 2016-01-26 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | Ferritic stainless steel sheet excellent in oxidation resistance |
CN102876871A (zh) * | 2012-09-24 | 2013-01-16 | 无锡市方正金属捆带有限公司 | 一种汽车排气管用不锈钢带的制备方法 |
JP5837258B2 (ja) * | 2013-03-27 | 2015-12-24 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 研磨後の表面耐食性に優れるフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法 |
-
2018
- 2018-03-16 CN CN201880019902.6A patent/CN110462081B/zh active Active
- 2018-03-16 JP JP2019509311A patent/JP6768929B2/ja active Active
- 2018-03-16 MX MX2019011210A patent/MX2019011210A/es unknown
- 2018-03-16 WO PCT/JP2018/010619 patent/WO2018180643A1/ja active Application Filing
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004360003A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | プレス成形性,二次加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 |
JP2005298854A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 成形性に優れるフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2006077300A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 軟質なNb添加フェライト系ステンレス鋼板の製造方法 |
JP2009120894A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Nisshin Steel Co Ltd | 自動車排ガス経路部材用フェライト系ステンレス鋼材 |
JP2010100909A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Jfe Steel Corp | 抵抗スポット溶接の継手強度に優れた高耐食性フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2011190468A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-29 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
WO2013133429A1 (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MX2019011210A (es) | 2019-11-05 |
CN110462081A (zh) | 2019-11-15 |
WO2018180643A1 (ja) | 2018-10-04 |
JP6768929B2 (ja) | 2020-10-14 |
CN110462081B (zh) | 2021-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6541869B2 (ja) | 耐熱性と加工性に優れた排気部品用オーステナイト系ステンレス鋼板およびターボチャージャー部品と、排気部品用オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP6621254B2 (ja) | 耐熱性と表面平滑性に優れた排気部品用オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JP6768929B2 (ja) | 高温耐摩耗性に優れたフェライト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法、排気部品、高温摺動部品、およびターボチャージャー部品 | |
JP6552385B2 (ja) | 耐熱性と加工性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板とその製造方法、および当該ステンレス鋼製排気部品 | |
JP5025671B2 (ja) | 高温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
WO2005103314A1 (ja) | 高Cr高Niオーステナイト系耐熱鋳鋼及びそれからなる排気系部品 | |
KR20090031858A (ko) | 내열성이 우수한 페라이트계 스테인레스 강판 | |
KR20140117686A (ko) | 내열성과 가공성이 우수한 페라이트계 스테인리스 강판 | |
KR102306578B1 (ko) | 페라이트계 스테인리스 강판 및 그 제조 방법, 및, 배기 부품 | |
WO2005007914A1 (ja) | オーステナイト系耐熱球状黒鉛鋳鉄 | |
JP6879877B2 (ja) | 耐熱性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法 | |
JP6746035B1 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板 | |
JP2017179398A (ja) | 排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールド | |
JP7166082B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JP6684629B2 (ja) | 高温摺動性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼、およびそれを用いて作製されたターボチャージャ部品 | |
JP6778621B2 (ja) | 排気部品用オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法、ならびに排気部品およびその製造方法 | |
JP6866241B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法、ならびに排気部品 | |
JP2020164949A (ja) | 高温高サイクル疲労特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法ならびに排気部品 | |
JP2022098633A (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板、オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法及び自動車排気系部品 | |
JP2020147770A (ja) | 高温高サイクル疲労特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法ならびに排気部品 | |
JP3744084B2 (ja) | 冷間加工性及び過時効特性に優れた耐熱合金 | |
JPH06256908A (ja) | 耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品 | |
JP2022123245A (ja) | フェライト系ステンレス鋼板 | |
JP2022151085A (ja) | フェライト系ステンレス鋼板 | |
JP2022067816A (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A529 | Written submission of copy of amendment under article 34 pct |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211 Effective date: 20190911 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200630 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200806 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200923 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6768929 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |