JPWO2018159374A1 - 導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 - Google Patents

導電性ペーストおよびそれを用いた伸縮性配線、伸縮性配線を有する衣服型電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで高耐久性の伸縮性導電被膜を実現し、それを配線に用いたウェアラブル機器を提供する。【解決手段】少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に表面処理の施されていない金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を配合混練して導電性ペーストを得る。さらに表面自由エネルギーが30mJ/m2以下の添加剤を添加する事で繰り返し耐久性が改善される。該導電ペーストから得られる導電製被膜は繰り返し伸縮に対する耐久性が高く、伸縮性を必要とするウェアラブル用途に適しており、低コストである。【選択図】なし

Description

本発明は導電フィラーとバインダー樹脂からなる導電性ペーストに関し、特に詳しくは伸縮特性を有する導電被膜を形成可能な導電性ペーストに関する。また本発明は電子機能ないし電気機能を衣服に組み込んで使用する衣服型のウェアラブル電子機器に使用される導電材料に関し、伸縮性を有する電気配線が形成されており、さらに自然な着用感のある衣服型電子機器に関する。
昨今、入出力、演算、通信機能を有する電子機器を身体に極近接、ないしは密着した状態で使用することを意図したウェアラブル電子機器が開発されている。ウェアラブル電子機器には腕時計、メガネ、イヤホンのようなアクセサリ型の外形を有する機器、衣服に電子機能を組み込んだテキスタイル集積型機器が知られている。かかるテキスタイル集積型機器の一例が特許文献1に開示されている。
電子機器には、電力供給用や信号伝送用の電気配線が必要である。特にテキスタイル集積型ウェアラブル電子機器には、伸縮する衣服に合わせて電気配線にも伸縮性が求められる。通常、金属線や金属箔からなる電気配線には、本質的に実用的な伸縮性は無いため、金属線や金属箔を波形、あるいは繰り返し馬蹄形に配置して、擬似的に伸縮機能を持たせる手法が用いられている。
金属線の場合には、金属線を刺繍糸と見なして、衣服に縫い付けることにより配線形成が可能である。しかしながら、かかる手法が大量生産に向いていないことは自明である。
金属箔のエッチングにより配線を形成する手法は、プリント配線板の製法として一般的である。金属箔を伸縮性のある樹脂シートに貼り合わせ、プリント配線板と同様の手法で波形配線を形成して、擬似的に伸縮性配線とする手法が知られている。(非特許文献1参照)かかる手法は波形配線部の捻れ変形により擬似的に伸縮特性を持たせるものであるが、捻れ変形により金属箔が厚さ方向にも変形するため、衣服の一部として用いると、非常に違和感のある着用感となり好ましいものではなかった。また洗濯時のような過度な変形を受けた場合には金属箔に永久塑性変形が生じ、配線の耐久性にも問題があった。
伸縮性の導体配線を実現する手法として、特殊な導電ペーストを用いる方法が提案されている。銀粒子、カーボン粒子、カーボンナノチューブ等の導電性粒子と伸縮性を持つウレタン樹脂などのエラストマー、天然ゴム、合成ゴム、溶剤などを混練してペースト状とし、衣服に直接、ないし伸縮性のフィルム基材などと組み合わせて配線を印刷描画するものである。
導電粒子と伸縮性バインダー樹脂とからなる導電性組成物は、巨視的には伸縮可能な導体を実現することができる。かかるペーストから得られる導電性組成物は、微視的に見れば、外力を受けた際に樹脂バインダー部が変形し、導電性粒子の電気的連鎖が途切れない範囲で導電性が維持されるものである。巨視的に観察される比抵抗は、金属線や金属箔に比較すると高い値であるが、組成物自体が伸縮性を持つために波形配線などの形状を採る必要が無く、配線幅と厚さには自由度が高いため実用的には金属線に比較して低抵抗な配線を実現可能である。
特許文献2では、銀粒子とシリコ−ンゴムを組合せ、シリコーンゴム基板上の導電性膜をさらにシリコーンゴムで被覆することにより、伸長時の導電率低下を抑制する技術が開示されている。特許文献3には銀粒子とポリウレタンエマルジョンの組合せが開示されており、高導電率でかつ高伸長率の導電膜が得られるとされている。さらにカーボンナノチューブや銀フィラーなど、高アスペクト比の導電性粒子を組み合わせて特性改善を試みた例も多々提案されている。
特許文献4では、印刷法を用いて電気配線を衣服に直接的に形成する技術が開示されている。
特開平2−234901号公報 特開2007−173226号公報 特開2012−54192号公報 特許第3723565号公報
導電性粒子としては銀などの貴金属が多用されているが、これらの貴金属は高価であり、これらを用いて作製するペースト、導電性被膜のケミカルコストの殆どを占める。一方で、フィラーの低コスト化を目的として、非導電性粒子ないしは、安価な金属の粒子に貴金属を被覆して導電被膜のフィラーとして用いる試みは昔から行われている。
こうした金属被覆粒子は、製造の過程で凝集を防ぐため、表面処理剤による高分散化処理を施されているが、高分散化処理粒子を導電性フィラーとして用いると、フィラー同士の凝集が阻害され、被膜伸長時に導電性ネットワークを維持しにくく、被膜中の導電性粒子の配合比を高くする必要がある。しかしながら被膜中の導電性粒子の配合比を高くすると、バインダー成分比率が低くなり、伸縮時の耐久性が悪化するという問題点があった。
本発明者等は、伸縮性導電性被膜形成するための導電性ペーストにおいて、銀被覆粒子の応用を検討してきた。伸縮導電皮膜用として銀被覆粒子が検討されたことは希である。
本発明者は、低コストで高い耐久性を有する、伸縮性導電被膜を得るための導電性ペーストを開発するべく、鋭意研究を進めた結果、表面処理が施されていない銀被覆粒子を用い、さらに特定の添加剤を組み合わせる事により、被膜伸長時に高い導電性が得られることを見出し、以下の発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の構成を持つ。
[1] 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
[2] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする[1]に記載の導電性ペースト。
[3] 表面自由エネルギーが30mJ/m以下である添加剤を導電フィラーに対して0.1〜3.0質量%、含有することを特長とする[1]または[2]に記載の導電性ペースト。
[4] 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[1]から[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[5] 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m以下であることを特長とする[1]から[4]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[6] 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[1]から[5]のいずれかに記載の導電ペースト。
[7] 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
[8] 上記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする[7]に記載の導電性被膜。
[9] 表面自由エネルギーが30mJ/m以下である処理剤を導電フィラーに対して0.1〜3.0質量%、含有することを特長とする[7]または[8]に記載の導電性皮膜。
[10] 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[7]から[9]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[11] 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m以下であることを特長とする[7]から[10]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[12] 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする[7]から[11]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[13] 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の20倍以内であることを特長とする[7]から[12]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[14] 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする[7]から[12]に記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[15] 前記[7]から[14]に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
[16] 前記金属被覆粒子からなる導電フィラーが、少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%である事を特長とする[1]に記載の導電性ペースト。
[17] 前記バインダー樹脂として用いられるエラストマーが非架橋のエラストマーである事を特長とする[16]に記載の導電性ペースト。
[18] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする[16]または[17]に記載の導電性ペースト。
[19] 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする[16]または[17]に記載の導電性ペースト。
[20] 導電フィラーと、バインダー樹脂を少なくとも構成成分とする導電性被膜において、導電フィラーとして少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5 μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが10μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%であり、前記バインダー樹脂がエラストマーである事を特長とする伸縮性を有する導電性被膜。
[21] 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする[20]に記載の導電性被膜。
[22] 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする[20]に記載の導電性被膜。
[23] 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の10倍以内であることを特長とする[20]から[22]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[24] 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする[20]から[23]のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
[25] 前記導電皮膜の、以下の捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した後のシートの比抵抗が、初期比抵抗の3.0倍以内であることを特徴とする[20]から[24]のいずれかに記載の導電性皮膜。
[捻り試験:試料:幅10mm、長さ100mm(試料の長手方向の片端固定、他の片端の回転による捻り)
捻りサイクル:正方向10回転(3600°)捻り、初期状態への戻り、負方向10回転(−3600°)捻り、初期状態への戻り]
[26] 前記[20]から[25]のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する伸縮性電子部品。
[27] 前記[20]から[25]のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
本発明ではさらに以下の構成を有することが好ましい。
[28] 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め、炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤で表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
[29] 炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤の含有量が3質量%以下である事を特長とする[1]から[6]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[30] 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め、炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤で表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
[31] 炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミンから選択される少なくとも一種以上の表面処理剤の含有量が5質量%以下である事を特長とする[7]から[14]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[32] 前記[30]または[31]に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる[15]に記載の電気配線を有する衣服型電子機器。
本発明の導電性ペーストによれば、表面に予め高分散化処理などの表面処理がなされていない金属被覆粒子とエラストマーを用いることを特徴としている。
ここに高分散化処理などの表面処理剤として、炭素数が3以上28以下であり、分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、およびまたは炭素数が3以上24以下であり、分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミン、またはこれらの誘導体を例示することができる。これらの表面処理剤によるところの、金属被覆粒子に分散性を向上させる処理が、施されていないことで、塗膜作製時に粒子同士の凝集が起こりやすくなり、低い導電性粒子配合比でも導電性ネットワークが形成されやすくなるので、伸縮時の耐久性が保たれる。
さらに表面自由エネルギー30mJ/m以下の添加剤を用いる事で、粒子同士の凝集がさらに起こり易くなり、伸縮時の耐久性がより高くなる。
また、粒子表面部を金属で被覆してなる導電性粒子は、金属粒子に比べて原料コストが低いというメリットを有するため、より低コストで伸縮性導導電ペーストを作製することができる。
本発明の導電性ペーストによれば、導電フィラーAおよびBを、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%になるようにエラストマーに配合することを特徴としている。アスペクト比を異にする2種類の導電フィラーを組み合わせることで、導電性ネットワークを形成しやすくなるので、繰り返し伸縮に対する耐久性が向上する。また、粒子表面部を金属で被覆してなる導電性粒子は、金属粒子に比べて原料コストが低いというメリットを有するため、より低コストで伸縮性導導電ペーストを作製することができる。
図1は本発明の銀被覆粒子であり、導電フィラーAの一例である粒子のSEM像(倍率5千倍)である。 図2は本発明の導電フィラーBの一例を示すSEM画像である。 図3は伸張回復率を説明するための概略図である。 図4は本発明において転写法を利用した電極と電気配線の形成法を示す概略工程図である。 図5は本発明の導電ペーストを用いて製作した電極配線の一例である。 図6は本発明の図5に於ける電極配線の配置を示した概略図である。
本発明における導電ペーストは、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する導電フィラーと、バインダー、有機溶剤から構成される。
本発明の導電フィラーは、予めモノまたは多価カルボン酸などによる高分散化処理が施されておらず、表面金属層の比抵抗が1×10−2Ω・cm以下の物質からなる金属被覆粒子であり、好ましくは中心粒子径が0.5μm以上15μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上3μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以上2μm以下の粒子である。比抵抗が1×10−2Ωcm以下の物質としては、銀、金、白金、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、鉛、錫などを例示することができる。
本発明において、導電フィラーAと導電フィラーBを配合して用いる場合には、前記の導電フィラーAとして、前記非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する導電フィラーを用いる事ができる。
また、導電フィラーBは、表面金属層の比抵抗が1×10−2Ωcm以下の物質からなる、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、好ましくは4以上、より好ましくは20以上、さらに好ましくは30以上であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下の粒子である。
本発明における非導電性粒子とは、比抵抗が30×1014Ω・cm以上の粒子である。
本発明では、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%であることが望ましい。重量比が小さいと、高アスペクト比導電フィラーによる伸長時の導電性ネットワーク維持効果が小さく、重量比大きいと、伸長時の導電性ネットワーク維持効果は大きくなるが、塗工によるフィラー配列により導電性被膜の強度が小さくなる。
本発明において、高分散化処理などの表面処理剤として、炭素数が3以上28以下であり分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸、炭素数が3以上24以下であり分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミン、またはこれらの誘導体を例示することができる。本発明において、予めモノまたは多価カルボン酸などによる高分散化処理が施されていないとは、これらの表面処理剤による表面処理が行われていないことを意味する。
より詳しくは ペースト全体に対するこれら表面処理剤の含有量が5000ppm以下であり、2000ppm以下である事が好ましく、さらに1200ppm以下である事が好ましい。
これらの表面処理剤は、原料の金属フィラーにあらかじめ処理することが効果的であるが、ペースト混合、混練時に添加することでも、効果を得ることができるため、所謂後添加も表面書の範疇に含める。
炭素数が3以上28以下であり、分子内の二重結合数が0〜3個のモノまたは多価カルボン酸としては、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、(9,12,15)−リノレン酸、(6,9,12)−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エレオステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸(エイコサン酸)、8,11−エイコサジエン酸、5,8,11−エイコサトリエン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ネルボン酸、エライジン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ステアリドン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸等のジカルボン酸、マレイン酸、ダイマー酸等の炭素数12〜28の二塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸を挙げることができる。また無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の三価以上のカルボン酸、フマール酸等の不飽和ジカルボン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸等のカルボン酸ジオールを例示できる。
本発明における炭素数が3以上24以下であり、分子内の二重結合数が0〜2個の脂肪属アミンとしては、カプリイルアミン、ラウリイルアミン、ミリスチイルアミン、ペンタデシルアミン、パルミチイルアミン、パルミトレイルアミン、マルガリイルアミン、ステアリイルアミン、オレイルアミン、バクセイルアミン、リノーリイルアミン、(9,12,15)−リノレイルアミン、(6,9,12)−リノレイルアミン、ジホモ−γ−リノレイルアミン、エレオステアリイルアミン、ツベルクロステアリイルアミン、アラキジイルアミン(エイコサイルアミン)、8,11−エイコサジエニイルアミン、5,8,11−エイコサトリエニイルアミン、アラキドニイルアミン、ベヘニイルアミン、リグノセリイルアミン、ネルボニイルアミン、エライジニルアミン、エルキイルアミン、ドコサヘキサエニイルアミン、エイコサペンタエニイルアミン、ステアリドニイルアミン等を例示できる。
本発明では、導電ペーストに、高分散化を目的としない表面処理剤を含んでも良い。高分散化を目的としない表面処理剤の量は導電フィラーに対し、0.1〜3.0質量%であることが望ましく、より望ましくは1.0〜2.0質量%である。高分散化を目的としない表面処理剤とは、酸化防止剤、還元剤、接着性促進剤などをいう。
本発明における添加剤とは、低表面自由エネルギーを示す分子構造を持つ化合物であり、かつ、少なくとも片末端に官能基を有する化合物である。
低表面自由エネルギーを示す構造としてはポリジメチルシロキサン、含フッ素基などが挙げられる。また、官能基としては、アミノ基やカルボキシル基、グリシジル基などが挙げられるが、より好ましくはカルボキシル基である。
本発明における添加剤は室温にて液体である異が好ましい。
本発明における添加剤の表面自由エネルギーは30mJ/m以下であることが好ましく、26mJ/m以下であることがさらに好ましく、24mJ/m以下であることがさらに好ましく、20mJ/m2以下であることがさらに好ましい。
また添加剤の配合量は導電フィラーに対して0.1〜3.0質量%であることが好ましく、0.12〜2.0質量%であることがさらに好ましい。
本発明で好ましく用いられる添加剤として、分子量が300以上8000以下の範囲の片末端をカルボキシ変性したジメチルシロキサンを例示することができる。
本発明で好ましく用いられる添加剤として分子量が100以上1000以下の範囲のフルオロモノカルボン酸を例示することができる。またフッ素系の添加剤としては完全フッ素かされていない部分フッ素かフルオロモノカルボン酸が好ましい。
本発明では平均粒子径が0.3μm以上10μm以下の非導電性粒子を含んでも良い。本発明における非導電性粒子としては主には金属酸化物の粒子であり、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、金属の硫酸塩、金属の炭酸塩、金属のチタン酸塩等を用いることができる。本発明ではかかる非導電性粒子の中で、硫酸バリウム粒子を用いることが好ましい。
本発明の伸縮性導体層に用いられるバインダー樹脂は、20%伸張後の伸張回復率が99%以上であることが好ましく、さらに99.5%以上である事が好ましく、なおさらに99.85%以上であることが好ましい。バインダー樹脂の伸張回復率は、バインダー樹脂を厚さ20から200μm、かつ膜厚斑10%以下のシート上に成型し25±3℃の環境下にて測定される。バインダー樹脂の伸張回復率がこの範囲に満たないと、伸縮性導体層の伸張回復率を所定の範囲以上にすることが困難となる。さらにバインダー樹脂の伸張回復率がこの範囲に満たないと、導電ペーストの繰り返し伸縮性や耐捻り性が低下する。
本発明における伸張回復率とは、図3に示す如く伸縮性導電シートを懸垂し、荷重を加えて伸張させ、荷重を除去して収縮させる作用を加えた際に、初期長さをL、20%ないし所定%伸張させた際の長さをL、伸張荷重を除去した際の長さをLとした場合に、
(数1)
伸張回復率=((L1-L2)/(L1-L0))×100 [%]
(数2)
残留歪み率=((L2-L0)/L0)×100 [%]
0 初期長さ
3 伸び=L1−L0
4 回復長さ=L1−L2
5 残留歪み=L2−L0
と、定義する。類似の測定法がJIS L 1096 織物および編物の生地試験法に定めてられているが、一定荷重負荷による伸張後の回復率では無くでは、一定長さまで伸張させた場合の回復率である点が異なる。実使用において伸縮性導体層に加わる負荷は、荷重とは無関係に、所定の長さまで繰り返し伸張される場合が多いため、一定荷重負荷法による伸張回復率では実用性能を表現することができない。特に断らない限り伸張回復率は25℃±3℃の環境下にて評価される。
本発明におけるバインダー樹脂として、架橋型または非架橋型エラストマーを用いる。本発明では非架橋型エラストマーを用いる事が好ましい。
非架橋型エラストマーとは、好ましくは弾性率が3〜600MPaであり、好ましくはガラス転移温度が−60℃から0℃の範囲内の熱可塑性エラストマー樹脂を用いることができ、熱可塑性の合成樹脂、剛性ゴム、天然ゴムなどが挙げられる。塗膜(シート)の伸縮性を発現させるためには、ゴム、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ゴムとしては、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴムや水素化ニトリルゴムなどのニトリル基含有ゴム、イソプレンゴム、硫化ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ化ビニリデンコポリマーなどが挙げられる。この中でも、ニトリル基含有ゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、スチレンブタジエンゴムが好ましく、ニトリル基含有ゴムが特に好ましい。
柔軟性樹脂の弾性率は、好ましくは3〜600MPaであり、より好ましく10〜500MPa、さらに好ましくは15〜300MPa、さらにより好ましくは20〜150MPa、特に好ましくは25〜100MPaである。
本発明のウレタン樹脂としては、ポリエーテル系、ポリエステル系、またはポリカーボネート系ポリオール等から成るソフトセグメントとジイソシアネート等から成るハードセグメントを反応させることにより得られる。ソフトセグメント成分としては、分子設計の自由度からポリエステルポリオールがより好ましい。
本発明におけるポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、ポリプロピレンテトラオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレントリオール、これらを合成するための環状エーテル等のモノマー材料を共重合させて得た共重合体等のポリアルキレングリコール、これらに側鎖を導入したり分岐構造を導入したりした誘導体、変性体、さらにはこれらの混合物等が挙げられる。これらのなかでは、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。その理由は、機械的特性が優れるためである。
本発明におけるポリエステルポリオールとしては芳香族計ポリエステルポリオール、芳香族/脂肪族共重合ポリエステルポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂環族ポリエステルポリオールを用いることができる。本発明におけるポリエステルポリオールとしては、飽和型、不飽和型、いずれを用いてもかまわない。この中でも脂肪族ポリエステルポリオールが好ましい。
上記の脂肪族ポリエステルポリオールとしては、市販品を使用することもできる。市販品の具体例としては、例えば、ポリライトODX−688、ODX−2044、ODX−240(DIC社製)、クラレポリオールP−2010、P−2050、P−1010(クラレ)、テスラック2461、2455、2469(日立化成製)等が挙げられる。
本発明におけるポリカプロラクトンジオールとしては、例えば、γ−ブチルラクトン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン類を開環付加反応させて得られるポリカプロラクトンジオール化合物等が挙げられる。
本発明に使用できるポリカーボネートジオール化合物の市販品として(株)クラレ製クラレポリオールCシリーズ、旭化成ケミカルズ(株)デュラノールシリーズなどが挙げられる。例えば、クラレポリオールC−1015N、クラレポリオールC−1065N、クラレポリオールC−2015N、クラレポリオールC2065N、クラレポリオールC−1050、クラレポリオールC−1090、クラレポリオールC−2050、クラレポリオールC−2090、DURANOL−T5650E、DURANOL−T5651、DURANOL−T5652などを挙げることができる。
本発明におけるジイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアナートが、或いは1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート(オルソ、メタ、パラ)の脂肪族、脂環族ジイソシアナートが挙げられる。これらの中で、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。また、必要に応じて上記イソシアネートの併用、三官能以上のポリイソシアネート化合物を併用しても良い。
本発明のポリウレタン樹脂には、必要に応じて一般的に鎖延長剤と呼ばれるジオール化合物等を共重合して良い。
鎖延長剤として用いられるジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール及び1,9−ノナンジオール等の脂肪族グリコールが挙げられる。又はトリメチロールプロパンやトリエタノールアミンの様な低分子量トリオール、ジエチルアミンや4,4’−ジアミノジフェニルメタン等のジアミン化合物、或いはトリメチロールプロパンを挙げることが出来る。これらの中でも特に1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂のガラス転移温度は0℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは−60℃以上−10℃以下、最も好ましくは−50℃以上−20℃以下である。ガラス転移温度が0℃を超えると、作製した導電塗膜の伸度が小さくなり、伸長時の抵抗上昇が悪くなる恐れがある。また、−60℃未満の場合、作製した導電塗膜がブロッキングを生じる恐れがある。また、還元粘度は0.2dl/g以上3.0dl/g以下であり、好ましくは0.3dl/g以上2.5dl/g以下、更に好ましくは0.4dl/g以上2.0dl/g以下である。0.2dl/g未満の場合、導電塗膜が脆くなり伸長時の抵抗上昇が悪くなる恐れがある。また3.0dl/gを超える場合、ポリウレタン樹脂組成物の溶液粘度が高くなり、ハンドリングが困難になる恐れがある。
ポリウレタン樹脂を製造するときには、触媒としてオクチル酸第一錫、ジブチル錫ジラウリレート、トリエチルアミン、ビスマス金属等を用いてもよい。
ニトリル基を含有するゴムは、ニトリル基を含有するゴムやエラストマーであれば特に限定されないが、ニトリルゴムと水素化ニトリルゴムが好ましい。ニトリルゴムはブタジエンとアクリロニトリルの共重合体であり、結合アクリロニトリル量が多いと金属との親和性が増加するが、伸縮性に寄与するゴム弾性は逆に減少する。従って、結合アクリロニトリル量は、ニトリル含有ゴム(例えばアクリロニトリルブタジエン共重合体ゴム)100質量%中、18〜50質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましく、40〜50質量%であることが特に好ましい。
かかるバインダー樹脂のガラス転移温度は0℃以下である事が好ましく、−8℃以下である事がさらに好ましく、−16℃以下である事がなお好ましく−24℃以下である事がなおさらに好ましい。ガラス転移温度がこの範囲を上回ると、伸張回復特性が発現しにくくなる。
ガラス転移温度は常法に従い示差走査熱量分析(DSC)により求める事ができる。
本発明の導電性ペーストに用いられる有機溶剤は、沸点が100℃以上、300℃未満であることが好ましく、より好ましくは沸点が150℃以上、290℃未満である。有機溶剤の沸点が低すぎると、ペースト製造工程やペースト使用に際に溶剤が揮発し、導電性ペーストを構成する成分比が変化しやすい懸念がある。一方で、有機溶剤の沸点が高すぎると、低温乾燥工程が求められる場合(例えば150℃以下)において、溶剤が塗膜中に多量に残存する可能性があり、塗膜の信頼性低下を引き起こす懸念がある。
このような高沸点溶剤としては、シクロヘキサノン、トルエン、イソホロン、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、エクソン化学製のソルベッソ100,150,200、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ターピオネール、ブチルグリコールアセテート、ジアミルベンゼン(沸点:260〜280℃)、トリアミルベンゼン(沸点:300〜320℃)、n−ドデカノール(沸点:255〜29℃)、ジエチレングリコール(沸点:245℃)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点:145℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点217℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点:247℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点:255℃)、ジエチレングリコールモノアセテート(沸点:250℃)、トリエチレングリコールジアセテート(沸点:300℃)トリエチレングリコール(沸点:276℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:249℃)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:256℃)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:271℃)、テトラエチレングリコール(沸点:327℃)、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:304℃)、トリプロピレングリコール(沸点:267℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:243℃)、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(沸点:253℃)などが挙げられる。また、石油系炭化水素類としては、新日本石油社製のAFソルベント4号(沸点:240〜265℃)、5号(沸点:275〜306℃)、6号(沸点:296〜317℃)、7号(沸点:259〜282℃)、および0号ソルベントH(沸点:245〜265℃)なども挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上が含まれてもよい。このような有機溶剤は、導電性銀ペーストが印刷などに適した粘度となるように適宜含有される。
本発明の導電ペーストは、導電フィラー合計:バインダーの配合比が25〜50体積%:50〜75体積%であることが好ましく、より好ましくは30〜40体積%:60〜70体積%である。
本発明における有機溶剤の配合比はエラストマーに対し、15〜35重量%であり、好ましくは20〜30重量%である。
本発明の導電性ペーストは、ディゾルバー、三本ロールミル、自公転型混合機、アトライター、ボールミル、サンドミルなどの分散機により混合分散することにより得ることができる。
本発明の導電性ペーストには、発明の内容を損なわない範囲で、チキソ性付与剤、消泡剤、難燃剤、粘着付与剤、加水分解防止剤、レベリング剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料などの付与剤を配合することができる。
本発明における付与剤の量は、導電フィラー合計に対し、0.1〜10重量%の割合であることが好ましく、より好ましくは0.3〜5重量%の割合である。
このようにして得られた導電性ペーストは基材上に塗布または印刷し、次いで有機溶剤を揮発乾燥させることで導電性塗膜を形成することができる。膜厚の範囲は特に限定されないが、1μm〜1mmが好ましい。1μm以下の場合はピンホール等の塗膜欠陥が生じやすくなり、問題になる場合がある。1mmを超える場合は塗膜内部に有機溶剤が残留しやすくなり、塗膜物性の再現性に劣る場合がある。
導電性銀ペーストが塗布される基材は特に限定されないが、可とう性または伸縮性のある基材が好ましい。可とう性基材の例として、紙、布、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリイミドなどが挙げられる。伸縮性の基材としては、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどが挙げられる。これらの基材は、折り目を付けることが可能で、面方向に伸縮可能であることが好ましい。その点でゴムやエラストマーからなる基材が好ましい。
導電性銀ペーストの塗膜を基材から剥離し、塗膜のみの配線、電極、シートを形成後、転写などを実施する場合は剥離性に優れる基材を選定することが好ましい。具体的にはシリコンシート、テフロン(登録商標)シートなどが挙げられ、容易に導電塗膜を剥離することができる。
導電性銀ペーストを基材上に塗布する工程は、特に限定されないが、例えば、コーティング法、印刷法などによって行うことができる。印刷法としては、スクリーン印刷法、平版オフセット印刷法、インクジェット法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スタンピング法、ディスペンス法、スキージ印刷などが挙げられる。
本発明の導電性ペーストは、コーティング法によりシートに加工した後に、パンチング、打ち抜き、レーザーカッティング、切り抜き等の方法で所定の形状に加工して、基材にラミネートする方法で使用することもできる。
導電性銀ペーストを塗布された基材を加熱する工程は、大気下、真空雰囲気下、不活性ガス雰囲気下、還元性ガス雰囲気下などで行うことができる。加熱温度は20〜200℃の範囲で行い、要求される導電率や基材の耐熱性などを考慮して選択される。有機溶剤が揮散され、場合により加熱下で硬化反応が進行し、乾燥後の導電性膜の導電性や密着性、表面硬度が良好となる。20℃未満では溶剤が塗膜中に残留し、導電性が得られない場合がある。長時間処理すれば導電性を発現するが、比抵抗が大幅に劣る場合がある。好ましい加熱温度は70〜180℃である。70℃未満では塗膜の熱収縮が小さくなり、塗膜中の銀粉の導電ネットワークが十分に形成できず、比抵抗が高くなる場合がある。塗膜の緻密性から伸長率、繰返し伸縮性も悪化する場合がある。180℃を超える場合は耐熱性から基材が限定され、長時間処理すると基材の熱劣化が発生し、伸長率、繰返し伸縮性が悪化する場合がある。
本発明の導電性ペーストは、比抵抗が1.0×10−3(Ω・cm)未満である塗膜を形成できることが好ましい。比抵抗が1.0×10−3(Ω・cm)以上になるとFPC、ロボット、スマートウェア、ヘルスケアセンサー、ディスプレイ、太陽電池、RFID、ゲーム機などの分野で用いられる伸縮配線、伸縮アンテナ、伸縮電極を設計する上で塗膜厚、配線長、配線幅などの制約が生じ、適応できない場合がある。
さらに本発明の導電性ペーストは、破断伸度が35%よりも大きく、かつ伸長率20%で繰返し伸縮性評価を行った際に50回以上の繰返し伸縮で破断を発生しない塗膜を形成できることが好ましい。塗膜の破断伸度は人体やロボットの関節などに適応する場合を考えると60%以上であることがより好ましく、さらに信頼性の観点から100%以上であることがさらに好ましい。また、塗膜の伸長率20%で塗膜の繰返し伸縮性評価を行った際に、100回以上の繰返し伸縮で破断を発生しないことがより好ましく、使い捨て用途でなく、長期の信頼性を求められる場合は1000回以上の繰返し伸縮で破断を発生しないことがさらに好ましい。
以下、実施例を示し、本発明をより詳細かつ具体的に説明する。なお実施例中の評価結果などは以下の方法にて測定した。実施例中、単に部とあるのは重量部を示す。
<表面エネルギー>
固体材料として、銀メッキ処理を行った鏡面金属板、ポリエチレンテレフタレートフィルム、フッ素樹脂板を用い、各固体材料と添加剤との接触角を求め、拡張Fowkes式に基づいて算出した。なお接触角は協和界面化学(株)のDM-501を用い、固体材料の表面粗さは、中心線平均粗さで0.10μ以上0.20μ以下となるようエメリー研磨紙で研磨し、プローブ液滴は約1μLとした。測定環境は25℃とした。
<還元粘度、ガラス転移温度、力学物性測定用サンプル作成方法>
東洋紡績株式会社製ポリプロピレンフイルム(パイレンOT;50μm厚)上に300μmギャップ、幅130mmのアプリケーターを用いてポリウレタン樹脂組成物を塗布した(塗布面は130mm×200mm)。上記塗布物を厚紙に固定して熱風乾燥機(ヤマト科学株式会社製DH42)を用いて120℃30分乾燥後、冷却した。その後、ポリプロピレンフイルムから剥離して評価用サンプルを得た。
<還元粘度>
前記の還元粘度サンプル作成方法に基づき作成したものを0.1g精秤して25mlのメスフラスコに入れる。フェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶剤を20ml程度入れ加熱して樹脂を溶解する。完全に溶解した後、30℃で25mlの線までフェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶剤を追加する。均一に混合してウーベローデ粘度管を用いて30℃で測定した。
<ガラス転移温度>
試料樹脂5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツル(株)製の示差走査熱量分析計(DSC)DSC−7020を用いて、100℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
<力学物性>
力学物性測定用サンプル作成方法に基づいて作成したサンプルからサンプルサイズ10mm×50mmのものを切り出し、引張り試験機(オリエンテック製RTA−100)のサンプル固定チャックに上下20mmずつ挟み固定し、チャック間距離10mm、引張り速度20mm/分、温度25℃60RH%の条件で測定し、S−S曲線より、弾性率、伸度を5回測定して平均した。
<ウレタン基濃度>
ウレタン基濃度は以下の式により算出する
ウレタン基濃度(eq/t) = (W ÷ (X÷Y)) ÷ Z × 10
W:ポリウレタン樹脂を構成するイソシアネートの重量
X:イソシアネートの分子量
Y:イソシアネートの1分子当たりのイソシアネート数
Z:ポリウレタン樹脂を構成する原料のトータル重量
<導電性被膜の作製>
厚さ100μmの伸縮性のウレタンシート上にアプリケーターにて導電性ペーストを塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚約80μmの導電性被膜を有するシートを作製した。比抵抗および繰り返し伸縮性はウレタンシート上に形成された導電被膜をウレタンシートとともに評価した。
<比抵抗の評価>
自然状態(伸長率0%)の導電塗膜のシート抵抗と膜厚を測定し、比抵抗を算出した。膜厚はシックネスゲージ SMD−565L(TECLOCK社製)を用い、シート抵抗はLoresta−GP MCP−T610(三菱化学アナリテック社製)を用いて試験片4枚について測定し、その平均値を用いた。
そして自然状態(伸長率0%)と同様にして、下記4.の方法にて伸長し、伸長率100%時の比抵抗を測定した。なお、伸長時の比抵抗は、所定の伸長度に達してから30秒後の値を読み取った。比抵抗は以下の式により算出した。
比抵抗(Ω・cm)=Rs(Ω/□)×t(cm)
ここで、Rsは各条件で測定されたシート抵抗、tは各条件で測定された膜厚を示す。
<繰返し伸縮性の評価>
繰返し耐久試験機(レスカ社製、TIQ−100)を用い、試料膜を元の長さの20%伸長した状態及び元の長さに戻した状態とすることを繰り返す伸長率20%での繰返伸縮を1000回繰り返した後の元の長さに戻した状態(伸長率0%)での比抵抗を測定した。なお、伸長速度及び元の長さに戻す速度は、ともに10mm/秒とした。繰り返し伸縮性の指標として、1000回繰り返し伸張後の比抵抗を、初期比抵抗で除した値を用いた。
<コア粒子径およびアスペクト比の評価>
コア粒子の平均粒径、銀被覆粒子の平均粒径およびアスペクト比は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡(型番:S−4500)を用いて、ソフトウェア(品名:EMAX)により、倍率:2000倍で、300個のコア粒子を測定することで求めた。
<捻り性の評価>
初期状態の伸縮性導体シートの比抵抗と、捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した伸縮性導体シートの比抵抗とを算出し、以下の式により比抵抗の変化を算出した。比抵抗の変化(倍)=100回捻りサイクルを繰り返した伸縮性導体シートの比抵抗/初期状態の伸縮性導体シートの比抵抗
[捻り試験:
試料:幅10mm、試験長さ100mm(試料の長手方向の片端を固定し、片端を回転させることにより捻りを加える。)
捻りサイクル:正方向に10回転(3600°)捻り、初期状態に戻し、
負方向に10回転(−3600°)捻り、 初期状態に戻す]
<樹脂製造例1>
ポリウレタン樹脂組成物(A)の合成
1Lの4つ口フラスコにODX−2044(DIC製ポリエステルジオール)100部、P−2010(クラレ製ポリエステルジオール)33部、鎖延長剤として1、6−ヘキサンジオール(宇部興産製)30重量%をジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート125部に入れ、マントルヒーターにセットした。攪拌シールをつけた攪拌棒、還流冷却器、温度検出器、玉栓をフラスコにセットして50℃で30分攪拌して溶解した。デスモジュールI(バイエル社製、イソシアネート)を70部、ビスマス金属系触媒1部を添加した。反応熱による温度上昇が落ち着いたところで90℃に昇温して4時間反応することによりポリウレタン樹脂組成物(A)を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
<樹脂製造例2>
ポリウレタン樹脂組成物(B)の合成
1Lの4つ口フラスコにODX−2044(DIC製ポリエステルジオール)100部、鎖延長剤として1、6−ヘキサンジオール(宇部興産製)33部をジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート100部に入れ、マントルヒーターにセットした。攪拌シールをつけた攪拌棒、還流冷却器、温度検出器、玉栓をフラスコにセットして50℃で30分攪拌して溶解した。T−100(東ソー製、イソシアネート)を58部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1部を添加した。反応熱による温度上昇が落ち着いたところで90℃に昇温して4時間反応することによりポリウレタン樹脂組成物(B)を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
Figure 2018159374
<導電性ペーストの作製と評価>
まず、所定の溶剤量の半分量の溶剤にバインダー樹脂を溶解し、得られた溶液に金属系粒子、処理剤、残りの溶剤を添加して予備混合の後、三本ロールミルにて分散することによりペースト化し、表2、表3、に示す実施例1〜8、比較例1,2の導電ペーストを得た。得られた導電ペーストの評価結果を表2、表3に示す。
Figure 2018159374
Figure 2018159374
なお表2、表3において
導電フィラー1:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径2μm)
導電フィラー2:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径1.2μm)
バインダー樹脂1:JSR株式会社 極高ニトリルタイプ N215SL
バインダー樹脂2:樹脂製造例1にて得られたポリウレタン樹脂組成物A
バインダー樹脂3:樹脂製造例2にて得られたポリウレタン樹脂組成物B
添加剤1:東京化成工業株式会社製 ペンタデカフルオロオクタン酸 (表面自由エネルギー:18mJ/m)
添加剤2:信越化学工業株式会社製 反応性シリコーンオイル片末端型(平均的片末端カルボキシル変性)(表面自由エネルギー:22mJ/m)
添加剤3:東京化成工業株式会社 ドデカン二酸(表面自由エネルギー:31mJ/m)
溶剤1:イソホロン
溶剤2:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
である
表2の実施例1は導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を0.1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は5.9×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は86×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は5000×10-4(Ω・cm)となり、良好であった。
表2の実施例2は導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は5.4×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は52×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は1300×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の実施例3は導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を2重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は6.4×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は83×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は1100×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の実施例4は導電フィラー2、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は3.5×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は30×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は790×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の実施例5は導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤2を1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は36.6×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は93×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は1600×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の実施例6は導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、添加剤を添加せずにペーストを作製した例である。初期比抵抗は7.6×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は110×10-(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は6800×10-(Ω・cm)となり、良好であった。
表2の実施例7は導電フィラー1、バインダー樹脂2を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は5.1×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は39×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は1250×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の実施例8は導電フィラー1、バインダー樹脂3を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を1重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は5.2×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は54×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後の比抵抗は1000×10-4(Ω・cm)となり、極めて良好であった。
表2の比較例1は、導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤1を5.0重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は7.2×10-4(Ω・cm)、100%伸長時の比抵抗は125×10-4(Ω・cm)、20%繰り返し伸縮1000回後には導通がなくなった。
表2の比較例2は、導電フィラー1、バインダー樹脂1を用い、導電フィラーに対し、添加剤3を1.0重量%添加してペーストを作製した例である。初期比抵抗は21×10-4(Ω・cm)、100%伸長時、20%繰り返し伸縮1000回後には導通がなくなった。
[応用実施例1]
実施例1にて得られた導電ペーストから得られる導電皮膜を伸縮性導体層として用い、伸縮性絶縁高分子層には、日清紡株式会社製ホットメルト層付きエラストマーシート「モビロン」を用い、電極表面層は省略して、それぞれシートを所定形状に切り抜いて積層ラミネートする方法により、電極・配線付きのスポーツシャツを得た。
得られた電極・配線付きのスポーツシャツは、左右の後腋窩線上と第7肋骨との交差点に直径50mmの円形電極があり、さらに円形電極から胸部中央までのストライプ状の伸縮性導体組成物による電気配線が内側に形成されている。なお左右の電極から頸部背面中央に伸びる配線の胸部中央側は一辺が20mmの矩形となっている。
続いて、胸部中央側の一対の電極部の表面側にステンレススチール製のホックを取り付け、裏側の配線部と電気的導通を確保するために金属細線を撚り込んだ導電糸を用いて伸縮性導体組成物層とステンレススチール製ホックとを電気的に接続した。
ステンレススチール製ホックを介して、ユニオンツール社製の心拍センサWHS−2を接続し、同心拍センサWHS−2専用のアプリ「myBeat」を組み込んだアップル社製スマートホンで心拍データを受信し、画面表示できるように設定した。以上のようにして心拍計測機能を組み込んだスポーツシャツを作製した。
本シャツを被験者に着用させ自動車運転中の心電データを取得した。得られた心電データはノイズが少なく、高解像度で、心電図としてメンタルな状態、体調、疲労度、眠気、緊張度合いなどを心拍間隔の変化、心電波形などから解析可能な品位を有していた。同じシャツを10名の被験者に着用して貰い、着用感を評価した。いずれの被験者も不快感や違和感を訴えなかった。
<実施例11>
まず、表4に示した組成比に従い、導電ペーストを製造した。所定の溶剤量の半分量の溶剤にバインダー樹脂を溶解し、得られた溶液に金属系粒子を添加して予備混合の後、三本ロールミルにて分散することにより、表1に示す導電ペーストD11を得た。
Figure 2018159374
なお表4において
導電フィラーA1:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ (平均粒径2μm)
導電フィラーA2:三菱マテリアル株式会社製 銀コート粉 汎用タイプ(平均粒径1.2μm)
導電フィラーB:横沢金属工業株式会社製 YCCテクノパウダーシルバーコートチタン酸カリウム繊維 YTA-1575
バインダー樹脂11:JSR株式会社製 極高ニトリルタイプ N215SL
伸張回復率99.9%以上
バインダー樹脂12:ポリウレタン樹脂組成物(B)
伸張回復率99.9%以上
溶剤1:イソホロン
溶剤3:エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
である。
<導電性被膜の作製>
厚さ1mmの伸縮性のウレタンシート上にアプリケーターにて得られた導電性ペーストD11を塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚約80μmの導電性被膜を有するシートを作製した。以下必要に応じてウレタンシート上に形成された導電被膜をウレタンシートととも幅10mmも短冊状にスリットした試験片を用いて評価した。評価結果を表4に示す。
<実施例12〜15、比較例11〜14>
以下、表4の組成比に従って実施例11と同様に操作し、導電ペーストD12〜D19を得た。得られた導電ペーストを実施例11と同様に評価した。結果を表4.に示す。
[応用実施例2]
図4に示す転写法による電気配線を有する心電図測定用の衣服型電子機器を製作した。
厚さ125μmの離型PETフィルムに、まず電極表面層となるカーボンペーストを所定のパターンにてスクリーン印刷し、乾燥硬化した。次いで絶縁カバー層となる絶縁ペーストを所定のパターンにスクリーン印刷し、乾燥硬化した。心電測定用の電極表面層は直径30mmの円形である。また絶縁カバー層は電極部において内径が30mm、外径が36mmのドーナツ状であり電極から伸びる配線部は幅14mmで、配線部の終端には、センサとの接続用ホックを取り付けるために直径10mmの円形電極が同様にカーボンペーストで印刷されている。カーボンペースト層の厚さは乾燥膜厚で25μmであり、絶縁カバー層は15μm、である
次いで、導体層となる導電ペーストD11を用いて電極部と配線部をスクリーン印刷し、所定の条件で乾燥硬化した。電極部は直径32mmの円形、配線部は幅10mmであり、絶縁カバー層上での乾燥厚さが30μmとなるように調整した。さらに下地層を絶縁カバー層と同じ絶縁ペーストを用いて乾燥厚さが20μmとなるように調整してスクリーン印刷し乾燥し、さらにもう一度同条件で下地層を印刷し、乾燥時間を調整して溶剤分が25質量%残存するようにして表面タック性を残し、転写性のある印刷電気配線を得た。
次いで、以上の工程により得られた転写性の印刷電気配線を裏返したニット生地から成るスポーツシャツの所定部分に重ね、室温でプレスして印刷電気配線をスポーツシャツの裏側に仮接着し、離型PETフィルムを剥離し、スポーツシャツをハンガーに掛けて、さらに115℃にて30分間乾燥し、電気配線付きスポーツシャツを得た。配線パターンを図5に、シャツに対する配線パターンの配置を図6に示す。
得られた電気配線付きスポーツシャツは、左右の後腋窩線上と第7肋骨との交差点に直径30mmの円形電極があり、さらに円形電極から後頸部中央までの幅10mmの伸縮性のある導体による電気配線が内側に形成されている。なお左右の電極から後頸部中央に伸びる配線は、頸部中央にて5mmのギャップを持ち、両者は短絡されていない。
続いて、後頸部中央端の表面側にステンレススチール製のホックを取り付け、裏側の配線部と電気的導通を確保するために金属細線を撚り込んだ導電糸を用いて伸縮性導体組成物層とステンレススチール製ホックとを電気的に接続した。
ステンレススチール製ホックを介して、ユニオンツール社製の心拍センサWHS−2を接続し、同心拍センサWHS−2専用のアプリ「myBeat」を組み込んだアップル社製スマートホンで心拍データを受信し、画面表示できるように設定した。以上のようにして心拍計測機能を組み込んだスポーツシャツを作製した。
本シャツを被験者に着用させ、ラジオ体操第1、ラジオ体操第2を連続して行い、その間の心電データを取得した。得られた心電データはノイズが少なく、高解像度で、心電図としてメンタルな状態、体調、疲労度、眠気、緊張度合いなどを心拍間隔の変化、心電波形などから解析可能な品位を有していた。同じシャツを10名の被験者に着用して貰い、着用感を評価した。いずれの被験者も不快感や違和感を訴えなかった。
産業上の利用分野
以上、示してきたように、本発明における導電ペーストおよび導電ペーストから得られる導電皮膜は、低コストでの作製が可能であり、伸縮性を有することにより、上記ペーストより得られる導電被膜の繰り返し曲げ性、繰り返し捻り性、繰り返し伸長性に優れ、さらに着用時の違和感も少ない。
本発明の伸縮性導電被膜をウェアラブル・スマート・デバイスに用いることにより、人体の持つ情報、すなわち筋電位、心電位などの生体電位、体温、脈拍、血圧などの生体情報を衣服に設けたセンサなど検知するためのウェアラブル装置や、あるいは、電気的な温熱装置を組み込んだ衣服、衣服圧を測定するためのセンサを組み込んだウェアラブル装置、衣服圧を利用して身体サイズを計測するウェア、足裏の圧力を測定するための靴下型装置、フレキシブルな太陽電池モジュールをテキスタイルに集積した衣服、テント、バッグなどの配線部、関節部を有する低周波治療器、温熱療養機などの配線部、屈曲度のセンシング部などに応用可能である。かかるウェアラブル装置は、人体を対象にするのみならず、ペットや家畜などの動物、あるいは伸縮部、屈曲部などを有する機械装置にも応用可能であり、ロボット義手、ロボット義足など機械装置と人体と接続して用いるシステムの電気配線としても利用できる。また体内に埋設して仕様するインプラントデバイス、体表面や粘膜表面に貼り付けて利用するパッチャブルデバイス、あるいは消化管の中で生体情報計測を行うエディブルデバイス等の配線材料としても応用可能である。
1.基材(ファブリック)
2.絶縁下地層
3.伸縮性導体組成物層(伸縮性導体層)
4.伸縮性カバー層(絶縁カバー層)
5.伸縮性カーボン層(電極表面層)
6.接着層(絶縁下地層)
10.仮支持体(離型指示体)



Claims (27)

  1. 非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を少なくとも含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な配線を形成する用途に用いられる導電性ペースト。
  2. 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 表面自由エネルギーが30mJ/m以下である添加剤を導電フィラーに対して0.1〜3.0質量%、含有することを特長とする請求項1または請求項2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の導電性ペースト。
  5. 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m以下であることを特長とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の導電性ペースト。
  6. 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の導電ペースト。
  7. 少なくとも、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子からなる導電フィラー、エラストマーからなるバインダー樹脂、有機溶剤を含有し、上記導電フィラーの表面が予め表面処理されていない事を特長とする伸縮可能な導電性被膜。
  8. 上記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーもしくはウレタン樹脂であることを特長とする請求項7に記載の導電性被膜。
  9. 表面自由エネルギーが30mJ/m以下である処理剤を導電フィラーに対して0.1〜3.0質量%、含有することを特長とする請求項7または請求項8に記載の導電性皮膜。
  10. 前記添加剤が、少なくとも片末端に、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基から選択される一種以上の官能基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の導電性皮膜。
  11. 前記添加剤の表面自由エネルギーが25mJ/m以下であることを特長とする請求項7から請求項10のいずれかに記載の導電性皮膜。
  12. 前記添加剤が、少なくとも片末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサンであることを特長とする請求項7から請求項11のいずれかに記載の導電性皮膜。
  13. 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の20倍以内であることを特長とする請求項7から請求項12のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
  14. 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする請求項7から請求項12に記載の伸縮性を有する導電性被膜。
  15. 請求項7から14に記載の伸縮性を有する導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。
  16. 前記金属被覆粒子からなる導電フィラーが、少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが3μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%である事を特長とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  17. 前記バインダー樹脂として用いられるエラストマーが非架橋のエラストマーである事を特長とする請求項16に記載の導電性ペースト
  18. 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする請求項16または請求項17に記載の導電性ペースト。
  19. 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする請求項16または請求項17に記載の導電性ペースト。
  20. 導電フィラーと、バインダー樹脂を少なくとも構成成分とする導電性被膜において、導電フィラーとして少なくとも導電フィラーA、導電フィラーBの二種類を含有し、前記導電フィラーAは長径と短径の比であるアスペクト比が1.5以下であり、非導電性のコア粒子の表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、中心粒子径Dが0.5 μm以上15μm以下であり、前記導電フィラーBは、長径と短径の比であるアスペクト比が5以上であり、非導電性のコア粒子表面に金属層を有する金属被覆粒子であり、長径の平均長さLが10μm以上30μm以下であり、導電フィラー合計に対する導電フィラーBの割合が25〜60質量%であり、前記バインダー樹脂がエラストマーである事を特長とする伸縮性を有する導電性被膜。
  21. 前記バインダー樹脂がニトリル基含有エラストマーであることを特長とする請求項20に記載の導電性被膜。
  22. 前記バインダー樹脂がウレタン樹脂であることを特長とする請求項20に記載の導電性被膜。
  23. 前記導電性被膜の、100%伸張時の比抵抗が、非伸張時の比抵抗の10倍以内であることを特長とする請求項20から請求項22のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
  24. 前記導電性被膜の、20%繰り返し伸縮1000回後の導電性が維持されることを特長とする請求項20から請求項23のいずれかに記載の伸縮性を有する導電性被膜。
  25. 前記導電皮膜の、以下の捻り試験の捻りサイクルを100回繰り返した後のシートの比抵抗が、初期比抵抗の3.0倍以内であることを特徴とする請求項20から請求項24のいずれかに記載の導電性皮膜。
    [捻り試験:
    試料:幅10mm、長さ100mm(試料の長手方向の片端固定、他の片端の回転による捻り)
    捻りサイクル:正方向10回転(3600°)捻り、初期状態への戻り、負方向10回転(−3600°)捻り、初期状態への戻り]
  26. 請求項20から請求項25のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する伸縮性電子部品。
  27. 請求項20から請求項25のいずれかに記載の導電性被膜からなる電気配線を有する衣服型電子機器。




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