JPWO2018143355A1 - 分析装置 - Google Patents

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Abstract

分析対象物の一部をプラズマ状態にするプラズマ生成器3と、このプラズマ生成器3により生成されたプラズマから発せられる分析対象物のプラズマ光を分析する光分析器2とを備え、分析対象物は搬送機4によって順次プラズマ生成器3によって生成されるプラズマPBに当接し、一部がプラズマ状態となるように搬送される。プラズマ生成器3は、生成したプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器を備え、搬送機4は、分析対象物の下部又は側面がプラズマ生成器3によって生成されるプラズマと接触するプラズマ接触部Sを形成する。

Description

本発明は、プラズマから発せられる光を分析することにより分析対象物を分光分析する分析装置に関する。
本発明者等は、大気圧下において、高強度、かつ、大体積のレーザ光誘起プラズマを、低出力のレーザ光を用いて容易な制御により実現できるようなされたプラズマ生成装置を用いて構成される計測装置を提案している(特許文献1参照)。
このプラズマ生成装置は、レーザ光を発する光源と、光源から発せられたレーザ光を集光する集光光学系と、電磁波を発振する電磁波発振器と、レーザ光が集光される位置に存在する物質によりレーザ光の照射により生成されたプラズマに向けて電磁波を放射するアンテナと、電磁波発振器を制御する制御装置とを有するプラズマ生成装置と、プラズマから発せられた光を計測する計測手段とを備え、制御装置は、レーザ光と電磁波とを同期的に制御して、レーザ光の照射タイミングと電磁波の放射タイミングとを制御するとともに、生成されたプラズマが短時間で消滅しないようにマイクロ波の放射時間を制御することによりプラズマの維持時間を制御し、計測手段は、レーザ誘起ブレイクダウン分光法(LIBS)の計測系であり、プラズマから発せられた光を分光する分光器と、分光器により分光された光を受ける光センサとを有し、光センサが出力する電気信号に基づいて演算処理を行うように構成されている。
また、初期プラズマの生成(ブレイクダウン閾値以上のエネルギを供給)にレーザではなく火花放電によるブレイクダウンを利用するスパーク誘起ブレイクダウン分光法(SIBS)で生成したプラズマに電磁波(マイクロ波)エネルギを重畳し、プラズマを維持拡大する技術も提案している(特許文献2参照)。
また、アルミニウム廃材から、高品位なアルミニウム合金とその他のアルミニウム合金とを選別するために合金系別にアルミニウム合金を判別する方法として、校正用試料とエネルギの異なる2つのX線に係る単位面積毎の透過X線強度を、搬送手段によって送られてくる試料にX線を当てることで測定する方法が提案されている(特許文献3〜4)。
係る方法を採用することで、展伸材由来のアルミ合金や鋳造材由来のアルミ合金を合金系別に選別して回収することができる。
また、本発明者等は、プラズマ生成器によって生成したプラズマのプラズマ維持期間中に放射アンテナから電磁波を連続波で放射し、搬送装置によって連続的に搬送される試料を分光分析する装置を提案している(特許文献5参照)。
特許第5651843号 特許第5352895号 特開2013−136019号公報 特開2012−073080号公報 国際公開第2013/039036号
ところで、特許文献3〜4に開示された、アルミニウムの選別方法は、X線を利用するため装置全体に係る費用が高騰するという問題がある。また、特許文献5に記載の分析装置では高さ方向にばらつきのある分析対象物を上方から分析することは困難であるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高さ方向にばらつきのある分析対象物であっても分光分析することが可能であるとともに、装置全体の低廉化をはかることができる分析装置を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の分析装置は、
分析対象物の一部をプラズマ状態にするプラズマ生成器と、
前記プラズマ生成器により生成されたプラズマから発せられる分析対象物のプラズマ光を分析する光分析器とを備え、
前記分析対象物が、搬送機によってプラズマ生成器が生成するプラズマに当接するように搬送される分析装置であって、
前記プラズマ生成器は、生成したプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器を備え、
前記搬送機は、分析対象物の下面又は側面がプラズマ生成器によって生成されるプラズマと接触するプラズマ接触部を形成するようにしている。
本発明の分析装置は、プラズマ生成器によって生成したプラズマを分析対象物の下方又は側面から当接させることで高さ方向にばらつきのある分析対象物であっても確実に分光分析を行うことができる。また生成したプラズマに電磁波を照射することによって、プラズマは維持されるとともに、その体積が拡大され分析対象物の一部を確実にプラズマ化する。
この場合において、前記プラズマ生成器は、電極間に電位差を生じさせることで絶縁破壊を起こす放電器と、
該放電器によって生じたプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器と、
放電器及び電磁波照射器を制御する制御機構とから構成され、
該制御機構は、放電器による絶縁破壊によって生じたプラズマを維持するように電磁波照射器からの電磁波の発振パターンを制御するように構成することができる。
さらに、前記プラズマ生成器において、前記放電器は放電電極および接地電極を備え、該放電電極と該接地電極あるいは前記分析対象物との間に火花放電を生じさせることでプラズマを生成し、
該プラズマが存在する瞬間に電磁波を照射し、プラズマに電磁波エネルギを吸収させることにより、プラズマ領域を拡大することを特徴とする。
本発明の分析装置は、分析対象物の大きさに関係なく分光分析を行うことができ、アルミニウム廃材から、高品位なアルミニウム合金とその他のアルミニウム合金とを選別するために合金系別にアルミニウム合金を判別することができるとともに、高価なX線装置を用いることなく装置全体の低廉化を図ることができる。
本発明の分析装置の概略図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。 同分析装置に使用するプラズマ生成装置のうち電磁波放電型プラズマ生成器を示す一部断面の正面図である。 等価回路を示し、(a)は電磁波放射器の昇圧手段の等価回路、(b)は別の電磁波放射器の昇圧手段の等価回路である。 同電磁波放電型プラズマ生成器別の実施例を示し(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は側面図、(d)は共振電極を示す斜視図である。 同分析装置に使用するプラズマ生成装置のうち混合器型プラズマ生成器を示す一部断面の正面図である。 同混合器型プラズマ生成器の変形例を示す一部断面の正面図である。 本発明の分析装置の変形例の概略図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
本実施形態1は、本発明に係る分析装置1である。当該分析装置1は、図1に示すように、分析対象物の一部をプラズマ状態にするプラズマ生成器3と、このプラズマ生成器3により生成されたプラズマから発せられる分析対象物のプラズマ光を分析する光分析器2とを備え、分析対象物は搬送機4によって順次プラズマ生成器3によって生成されるプラズマPBに当接し、一部がプラズマ状態となるように搬送される。プラズマ生成器3は、生成したプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器を備え、搬送機4は、分析対象物の下部又は側面がプラズマ生成器3によって生成されるプラズマと接触するプラズマ接触部Sを形成する。このプラズマ接触部Sは、搬送機4がベルトコンベアの場合は、例えば、2本のコンベアベルトを使いその間に隙間を形成するようにして構成することができる。また、ローラコンベアの場合は、ローラ間を用いることができる。ローラ間をプラズマ接触部とする詳細については後述する。本実施形態においては、搬送機4はベルトコンベアを採用している。
<プラズマ生成器>
プラズマ生成器3は、電極間に電位差を生じさせることで絶縁破壊を起こす放電器と、この放電器によって生じたプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器と、放電器及び電磁波照射器を制御する制御機構とから構成される。絶縁破壊によって生じたプラズマに電磁波(例えば、2.45GHzのマイクロ波)を照射することで、生じたプラズマを維持・拡大し、搬送機4によって送られてくる分析対象物の下面又は側面を、確実にプラズマ状態にすることができる。
プラズマ生成器3のうち、絶縁破壊を生じさせる放電器として、点火プラグを採用することができる。また、電磁波(マイクロ波)を共振回路からなる昇圧手段によって昇圧し、電極間の電位差を高めて絶縁破壊を生じさせる電磁波放電型プラズマ生成器(以下、MDI(Microwave Discharge Igniter)とよぶ。)を採用することもできる。このMDI3Aは、図2に示すように電磁波発振器から発振される電磁波の供給を受ける入力部52と、入力された電磁波を昇圧する昇圧手段5と、放電ギャップ6を形成する放電電極55a及び接地電極51aとを備え、昇圧手段5により放電ギャップ6の電位差を高め放電を生じさせるように構成している。
放電電極55aは、入力部52から伸びる入力軸部53が挿通される有底の筒状部54から反入力部側に伸びる電極軸部55bの先端に形成されている。入力部52から伸びる入力軸部53は、筒状部54とは絶縁されている。具体的には、筒状部54内周面との間に筒状の絶縁体59が介在している。絶縁体59を介在させるか筒状部54の内周面と接触しないように構成することで筒状部54と入力軸部53は容量結合となり、後述する等価回路のC1を形成する。また、筒状部54及び電極軸部55bとケーシング51の先端側ケーシング51Aの内周面との間も電気的に絶縁されている。本実施形態においては、筒状部54及び電極軸部55bは筒状の絶縁体59に内包されている。筒状部54の外周面と筒状部54を覆うケーシング51Aの内周面との間によって、後述する等価回路のC2を形成し、電極軸部55bとケーシング51Aの内周面との間で等価回路のコンデンサC3を形成している。絶縁体59の種類によって異なる誘電率によって、共振周波数が調整される。なお、上述したC1は、入力軸部53を筒状部材54と電気的に接続することで省略することもできる。
ケーシング51の後端側ケーシング51Bは貫通孔を備え、この貫通孔に、一端に電磁波発振器MWからの電磁波の供給を受ける入力部52を形成し他端に入力部52から伸びる入力軸部53が突出する筒状の絶縁体59を配設するとともに、放電電極55a、筒状部54及び電極軸部55bとこれらを覆う絶縁体59を内包したケーシング51Aが組み込まれている。入力部52、入力軸部53及びこれらを覆う絶縁体59のケーシング51Aが組み込み方法は特に限定するものではないが、本実施形態においては、絶縁体59の外周面及びケーシング51Bの貫通孔に対応する段差を設け、図例左側から挿通し、絶縁体を段差に係合させ、右側への抜け落ちを防止するとともに、左側からケーシング51Aを挿通して入力部52、入力軸部53及びこれらを覆う絶縁体59の左側への抜け落ちも防止する。ケーシング51Bに対するケーシング51Aの固定方法も特に限定するものではないが、本実施形態においては、貫通孔に刻設した雌ねじ部にケーシング51Aの外周面に刻設した雄ねじ部を螺合することによって固定する。螺合による固定後に溶接等の固定手段を用いてケーシング51Aをケーシング51Bに対して確実に固定することもでき、また、ねじ部を形成することなく溶接等の固定手段を用いて固定することもできる。
接地電極51aは、放電電極55aを覆う筒状のケーシング51Aの先端で形成され、この接地電極51aの内面と放電電極55aの外面との間で放電ギャップ6を形成する。
昇圧手段5は、図3(a)に示す等価回路で構成されている。昇圧手段5は、電極軸部55bをコイルLとして、上述したコンデンサC1、C2及びC3との間の3箇所で共振構造形成し、供給される電磁波を昇圧するようにしている。特に、筒状部54の外周面と筒状部54を覆うケーシング51の内周面との間に形成されるコンデンサC2による第1共振領域及び電極軸部55bと電極軸部55bを覆うケーシング51との間に形成されるコンデンサC3による第2共振領域によって、供給される電磁波を昇圧して、放電電極55aと接地電極51aとの間の電位差を数十kVまで高め放電を生じさせるようにしている。なお、入力軸部53と筒状部54を電気的に接続して容量結合としないことで等価回路のC1を形成しない構成とすることもできる。
一般に、共振領域、特に第2共振領域での共振周波数から外れた周波数の電磁波を供給しても、電磁波を昇圧して放電電極55aと接地電極51aとの間の電位差高めることができない。共振領域で定まる共振周波数からどの程度外れた周波数を供給しても昇圧することができるかは、所謂Q値によって決定される。Q値とは、
Q=ω0/(ω1−ω2)で表される。
ここで、ω0:共振周波数、ω1及びω2(ω1>ω2):それぞれ周波数ω0のときのエネルギが1/2となる周波数である。従って、ω1及びω2の値がω0に近いほど、共振のピークが鋭く、Q値が大きくなり、大きなエネルギを得ることができ一般的にはQ値が大きくなる設計をすることが望ましい。しかし、Q値が大きい場合、共振させるためには共振領域で定まる共振周波数からのズレを大きくとることはできない。本発明者等の実験によるときは、Q値が50程度のときに±30ヘルツ、より好ましくは±20Hzの範囲の周波数の電磁波であれば共振させて放電させることが可能である。
電磁波発振器MWは、常時所定電圧、例えば12Vを電磁波用電源Pから供給される。そして、制御装置4から電磁波発振信号を所定のデューティ比、パルス時間等を設定した発振パターンのパルス波として電磁波(例えば、2.45GHzのマイクロ波)を出力する。
また、MDIは、図3(b)に示す等価回路の構成を採用することもできる。このMDIは、図4に示すように、中空円筒状のケース30と、ケース30と略同軸状で、一端が外部の電磁波発振器MWと接続される入力部33と連結されるとともに、他端に入力部33から供給される電磁波を放射するアンテナ部31aを形成した中心電極31と、中心電極31のアンテナ部31aと入力部33を連結するアンテナ部31aより小径の軸部31bを覆うシールドパイプ33と、アンテナ部31aを覆う放電部32aとシールドパイプ33を覆う筒状の共振部32bとからなる共振電極32とから構成される。そして、共振部Reで供給される電磁波が昇圧され放電部32aとケース30の先端に形成された接地電極30aとの間の電位差が高められ、1次プラズマSP1が生成される。この1次プラズマSP1が生成されるまでの行程は上述したMDIと同様である。
共振電極32を構成するアンテナ部31aを覆う放電部32aは、筒状部であっても構わないが、図4(d)に示すように、半円形状となるように構成している。そして、放電部32aと共振部32bは15乃至30°程度の円弧部を残して切り欠いた連結部32cによって連結されている。図より明らかなように、共振電極32は薄肉の円筒状金属材料を切り欠いて製作する。ケース30の先端に形成される接地電極30aは、図4(b)〜(c)に示すように、複数の切り欠き部(スリット)を形成することが好ましく、これにより、生成されるプラズマボールを大きく成長させることができる。
シールドパイプ33は、軸部31bから共振部32bへ供給される電磁波が容量結合しないためのシールドで、中心電極31及び共振電極32と電気的に絶縁されている。シールドパイプ33は、一端が入力部33と一体に形成し、ケース30の反接地電極側に固定するようにしている。シールドパイプ33の内周面と中心電極31の外周面との間には絶縁体としてセラミックパイプやセラミック粉末等を充填し、絶縁するようにしても構わない。また、シールドパイプ33の外周面と共振部32bの内周面との間にも絶縁パイプを設けることが好ましく、この絶縁パイプは共振電極32の位置決めができるようにケース30内周面の段差とシールドパイプ33の外周面と共振部32bの内周面との隙間形状に沿った絶縁パイプ34を配設することが好ましい。
上記構成において、外部の電磁波発振器MWから供給される電磁波(本実施形態においては2.45GHzのマイクロ波)は中心電極31のアンテナ部31aから放電部32aを介して共振電極32の共振部32bの外周面とケース30の内周面との間に形成される共振部Reで昇圧され、共振電極32の放電部32aと接地電極30aとの間の電位差が高められる。その結果、放電部32aと接地電極30aとの間で1次プラズマSPが生成される。アンテナ部31aと放電部32aは、容量結合されるコンデンサを形成している。
1次プラズマSPが生成されることで、インピーダンスの不整合が生じるが、共振部Reを介さない中心電極31を通る電磁波は、アンテナ部31aから1次プラズマSP1に供給され、1次プラズマSPが維持されるとともに拡大されプラズマボールPBとなる。
ここで、本実施形態で生じるプラズマボールPBは、まず放電部の放電電極31aと接地電極30aとの間に火花放電を生じさせ、1次プラズマSPが存在する瞬間に電磁波を照射し、1次プラズマSPに電磁波エネルギを吸収させることで、プラズマ領域が拡大した結果生成される。一定エネルギを供給した場合、そのプラズマは無重力下での火炎のように球状で維持される。また、火花放電は放電電極と接地電極との間で生じさせずに、放電電極と分析対象物との間で生じさせてもよい。
プラズマボールPBは、プラズマ圧力と周辺ガスの圧力とのバランスを取ることで、無重力下の火炎のような球状に形成される。ここで、プラズマ圧力は、プラズマ生成のために投入される電磁波(マイクロ波)電力に比例する。
プラズマサイズは、火花放電エネルギ、電極間ギャップ、電磁波供給パターン(電力、パルスパターン、周波数等)、電極形状、圧力、雰囲気ガス種等のパラメータに依存する。たとえば、直径7mm程度の球状のプラズマボールを生成するための各種パラメータ条件は、火花放電エネルギが30mJ、電極間ギャップは5mm、電磁波供給パターンとしての電力は50W、パルスパターンは連続波であって、周波数は2.45GHz、さらに、電極形状はロッド対ロッド、圧力は大気圧であって、雰囲気ガス種は空気という条件である。
このようにして、本実施形態によれば、レーザによるブレイクダウンや火花放電だけでは達成することができなかったプラズマサイズを形成することができる。このようなプラズマサイズで分光分析を行うことで、分析対象物の大きさに関係なく分光分析を行うことができ、アルミニウム廃材から、高品位なアルミニウム合金とその他のアルミニウム合金とを選別するために合金系別にアルミニウム合金を判別することができるとともに、高価なX線装置を用いることなく装置全体の低廉化を図ることができる。
また、プラズマ生成器3は図5に示すように、パルス電圧のエネルギと電磁波エネルギとを同一の伝送線路に混合する混合器型プラズマ生成器300を用いることができる。この混合器型プラズマ生成器300は図5に示すように、電磁波が入力される第1入力端子310と、パルス電圧が入力される第2入力端子315と、パルス電圧と電磁波が出力される混合出力端子340と、一端が第2入力端子315に電気的に接続され、他端(先端)が混合出力端子340の内側導体340aとの間で放電ギャップを形成する棒状の第1導電部材320と、間隔を隔てて第1導電部材320を囲い、第1導電部材320と同軸に配置されて、第1入力端子310の内側導体310aに電気的に接続される筒状の第2導電部材321と、第2導電部材321と間隔を隔てて第1導電部材320及び第2導電部材321を収容し、第1導電部材320及び第2導電部材321と同軸に配置されて、第1入力端子310の外側導体310bと混合出力端子340とにそれぞれ電気的に接続される筒状の第3導電部材330とから構成されている。
この混合器型プラズマ生成器300は、第1入力端子310から供給される電磁波が、第2導電部材321と第1導電部材320との空隙(図例では絶縁体が充填されている)を軸心と平行方向(長手方向)の共振器として構成し、インピーダンス整合を行って、第2導電部材321と第1導電部材320とを容量結合で接合されている。これによって、電磁波はパルス電圧が流れる第1導電部材320を介して生成されるプラズマに供給される。また、第2入力端子315と第1導電部材320との間には電磁波が第2入力端子315側に漏洩することを防止するための漏洩防止手段322(図例ではチョーク構造)を配設している。
このように構成することで、パルス電圧の印加によって第1導電部材320の先端と混合出力端子340の内側導体340aとの間に形成される放電ギャップで絶縁破壊が生じ、初期プラズマSPが生成される。そして、第1入力端子310から供給される電磁波(マイクロ波)は、第1入力端子310から、容量結合されている第2導電部材321と第1導電部材320を介して、初期プラズマSPに供給され、プラズマ状態を維持しプラズマボールPB状態となって送られてくる分析対象物の一部をプラズマ化する。
また、搬送手段4で送られてくる分析対象物が本実施形態で分析対象とするアルミニウム等、導電材料である場合には、第1導電部材320の先端と接地電極となる内側導体340aとの間を絶縁距離以上に離すように、例えば、図6に示すように、内側導体340aの先端部分を拡開することで、分析対象物を接地電極として放電電極となる第1導電部材320と分析対象物との間で絶縁破壊を生じるように構成することもできる
<光分析器>
プラズマ光を分析する光分析器2は、初期プラズマSPが電磁波(マイクロ波)の照射によって拡大したプラズマボールPBに当接した分析対象物の一部がプラズマ化し、そこから発せられるプラズマ光を分析して、分析対象物を分析する光分析手段を構成している。光分析器2は、プラズマ維持期間のうち分析期間のプラズマ光の発光強度の時間積分値を用いて、分析対象物を分析する。光分析器2は、周知のごとく、光学プローブ20、光ファイバ21、分光器22、光検出器23及び信号処理器24を備えている。
光学プローブ20は、プラズマ状態から発せられるプラズマ光を導出するための装置である。光学プローブ20は、筒状のケーシングの先端部に、比較的広い範囲の光を取り込み可能なレンズを取り付けている。光学プローブは、プラズマ領域であるプラズマボールPBの全体から発せられるプラズマ光をレンズに導入できるように、近接した位置に配設するか、図例のように鏡を介してプラズマ光を導入するように取り付けられている。
分光器22は、光ファイバ21を介して光学プローブ20に接続されている。分光器22には、光学プローブ20に入射したプラズマ光が取り込まれる。分光器22は、回折格子又はプリズムを用いて、入射したプラズマ光を波長に応じて異なる向きに分散させる。
なお、分光器22の入口には、プラズマ光を分析する分析期間を区切るためのシャッタが設けられている。シャッタは、制御装置により、分光器に光が入射することを許容する開状態と、分光器に光が入射することを禁止する閉状態との間で切り替えられる。なお、光検出器の露光タイミングを制御できる場合には、光検出器を制御して分析期間を区切るようにしてもよい。
光検出器23は、分光器22により分散された光のうち所定の波長帯域の光を受光するように配置されている。光検出器23は、制御装置24から出力された指令信号に応答して、受光した波長帯域の光を波長毎に電気信号に光電変換して出力する。光検出器23には、例えば電荷結合素子(Charge Coupled Device)が用いられる。光検出器から出力された電気信号は、信号処理装置に入力される。
信号処理器24は、光検出器23から出力された電気信号に基づいて、波長毎に発光強度の時間積算値を算出する。信号処理器24は、シャッタが開状態になっている分析期間に分光器22に入射したプラズマ光に対して、波長毎の発光強度の時間積分値(発光スペクトル)を算出する。信号処理器24は、波長毎の発光強度の時間積算値から、発光強度が強い波長成分を検出し、検出した波長成分に対応する物質を分析対象物の成分として同定する。
<分析装置の動作>
本実施形態においては、上述したプラズマ生成器の中で混合器型のプラズマ生成器3を使用した例で説明するが、点火プラグ又はMDIと電磁波発振器の組み合わせや電磁波発振機能を組み込んだエンハスドタイプのMDIを使用することもできる。
本実施形態の分析装置1は、2本のベルト間に設けた隙間をプラズマ接触部としてプラズマ生成器3が生成するプラズマボールPBを分析対象物と接触させる。これによって、分析対象物の一部がプラズマ化し、光分析器によって分析対象物の成分として同定され、搬送機4によって送られる分析対象物の成分が分析される。分析対象物がアルミ廃材の場合、展伸材由来のアルミ合金や鋳造材由来のアルミ合金を合金系別に選別することが可能となる。
また、搬送機4としてのコンベアベルトに側壁を設け、一方の側壁側から他方の側壁側に分析対象物を押し付ける押圧手段を配設することで他方の側壁に形成した切り欠き部や穴部をプラズマ接触部として利用することもできる。
光分析機2によって、成分が分析された分析対象物であるアルミニウム廃材は、その成分の違いによって選別される。
選別機は、特に限定するものではなく、搬送機の終端部にゲートを設けたゲート式選別機を採用したり、終端部からの落下の際に高圧エアを吹き付けることで落下箇所を変動させる選別機を採用したりすることができる。
<実施形態2>
本実施形態の分析装置は、実施形態1と搬送機4の構成が異なる以外は同様の構成であり、その説明を省略する。
本実施形態の搬送機4は、図7(a)に示すように、2台のコンベアベルトを用いて、第1コンベア4Aの終端辺と第2コンベア4Bの開始端辺との間をプラズマ接触部として利用するようにしている。また、同方向に転動する複数のローラを並列して並べたローラコンベアを採用することもできる。ただし、ローラコンベアを使用する場合、分析対象物の搬送中の落下を防止するために、分析対象物はローラ径に比べて十分な大きさを有する必要がある。
この搬送機4は、第1コンベア4Aの終端の回動ローラ40Aの上部からベルト部分が第2コンベア4Bの開始端に向けて伸びるように小径の延伸ローラ41Aを配設し、第2コンベア4Bの開始端の回動ローラ40Bの上部からもベルト部分が第1コンベア4Aの終端に向けて伸びるように小径の延伸ローラ41Bを配設するようにしている。これによって、第1コンベア4Aの終端辺と第2コンベア4Bの開始端辺の間をプラズマ接触部Sとし、分析対象物の通過する下方に、プラズマ生成器3及び光分析器2を配設するように構成する。このように構成することで、小型の分析対象物であっても問題なく分析することができる。
また、図7(b)に示すように、プラズマ生成器3と光分析器2(図示省略)を搬送機4の搬送方向と直交する方向に複数並べることができる。このように構成することで、分析対象物を1列に並べること無く判別し選別処理を行うことができる。このような複数配置は、単体システムが低廉で、かつ、プラズマサイズが大きいからこそ成り立つものである。さらには、このような複数配置の構成を採ることで、分光分析、分析対象物の通過検知、および、搬送と直交する方向の位置検出を同時に行うことができる。分光分析結果とともに、通過検知と位置検出により得られる時間と位置情報は、例えば、アルミ廃材など成分の異なる同種廃材を選択的に判別する選別装置の用途に好適に用いられる。
以上説明したように、本発明の分析装置は、搬送機を使って搬送される大きさの異なる分析対象物であってもその一部を確実にプラズマ化して分光分析を行うことができるから、アルミ廃材など成分の異なる同種廃材を選択的に判別する選別装置の用途に好適に用いられる。
1 分析装置
2 光分析器
3 プラズマ生成器
4 搬送機

Claims (3)

  1. 分析対象物の一部をプラズマ状態にするプラズマ生成器と、
    前記プラズマ生成器により生成されたプラズマから発せられる分析対象物のプラズマ光を分析する光分析器とを備え、
    前記分析対象物が、搬送機によってプラズマ生成器が生成するプラズマに当接するように搬送される分析装置であって、
    前記プラズマ生成器は、生成したプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器を備え、
    前記搬送機は、分析対象物の下面又は側面がプラズマ生成器によって生成されるプラズマと接触するプラズマ接触部を形成するようにした分析装置。
  2. 前記プラズマ生成器は、電極間に電位差を生じさせることで絶縁破壊を起こす放電器と、
    該放電器によって生じたプラズマに電磁波を照射する電磁波照射器と、
    放電器及び電磁波照射器を制御する制御機構とから構成され、
    該制御機構は、放電器による絶縁破壊によって生じたプラズマを維持するように電磁波照射器からの電磁波の発振パターンを制御するようにした請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記プラズマ生成器の前記放電器は、放電電極および接地電極を備え、該放電電極と該接地電極あるいは前記分析対象物との間に火花放電を生じさせることでプラズマを生成し、
    該プラズマが存在する瞬間に電磁波を照射し、プラズマに電磁波エネルギを吸収させることにより、プラズマ領域を拡大することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
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