JPWO2018142539A1 - 制御局、衛星局、地球局、データ伝送システムおよびデータ伝送方法 - Google Patents

制御局、衛星局、地球局、データ伝送システムおよびデータ伝送方法 Download PDF

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Abstract

データを地球局へ送信する衛星局の位置、および衛星局がデータを送信する候補となる地球局の位置に基づいて、通信が可能な衛星局および地球局の組み合わせにおける通信可能時間を算出する位置管理部(402)と、データを生成した衛星におけるデータの滞留状態の情報を保持するデータ管理部(403)と、通信可能時間およびデータの滞留状態の情報に基づいて、データを生成した衛星局から地球局への1つ以上の伝送経路のデータ伝送完了時間を算出し、データ伝送完了時間に基づいて決定した伝送経路の衛星局および地球局に対して、決定した伝送経路でデータを伝送するための制御情報を生成する伝送予測部(404)と備える。

Description

本発明は、地球局にデータを伝送する衛星局を制御する制御局、衛星局、地球局、データ伝送システムおよびデータ伝送方法に関する。
宇宙空間の地球周回軌道上で動作する観測衛星などの人工衛星が、取得したデータを地球上の地球局へ伝送するデータ伝送システムが導入されている。近年では、観測衛星が搭載する観測機器の高精度化に伴い、観測衛星が伝送するデータ量が増大している。このため、これまでよりも高速にデータを伝送すべく、広い帯域を利用可能な26GHz帯などを用いたデータ伝送システムが検討されている。また、災害時などにおいて地球上の状況を迅速に把握するため、軌道位置の異なる複数の観測衛星を用いて任意の地点を監視するシステムが検討されている。以下、人工衛星を衛星と略す。
衛星からデータを地球局に伝送する方法には、衛星から地球局に直接伝送する方法、衛星から静止軌道上に位置するデータ中継衛星を介して地球局に伝送する方法、静止軌道より低軌道を周回する複数の衛星を介して地球局に伝送する方法などがある。直接伝送する方法は、データ中継衛星を介する方法と比較して衛星と地球局との距離が短いことから距離減衰が少なく、高速伝送が可能となる。データ中継衛星を介する方法は、直接伝送する方法と比較して衛星と地球局との通信可能時間が長く、原理的にはデータ中継衛星を静止軌道上に3局配置することで地球上全てをカバーできるため、迅速にデータを伝送することが可能となる。低軌道を周回する衛星を介して地球局に伝送する方法は、任意の2地点を中継することが可能である。特許文献1には、複数の低軌道の衛星を用いてパケットルーティングを行って宛先のノードにデータを伝送する技術が開示されている。
また、上述した全ての方法において、衛星が地球局へデータを伝送する際に降雨減衰などによって信号減衰が生じる。降雨減衰対策として、受信信号品質に応じて送信信号の変調方式、符号化率などを変更する適応変調が挙げられる。非特許文献1には、適応変調の方式として、ACM(Adaptive Coding and Modulation)、VCM(Variable Coding and Modulation)などの技術が開示されている。適応変調では、受信品質が低い場合は変調多値数および符号化率を減らし、受信品質が高い場合は変調多値数および符号化率を増やすといった制御を行うことで、所望の誤り率を満たすデータの送受信が可能となる。
特開2000−224237号公報
ETSI TS (European Telecommunications Standards Institute Technical Specification) 302 307−1 V1.4.1,2014年11月
しかしながら、直接伝送する方法では、衛星が地球上を周回することから、衛星と特定の地球局との通信可能時間、すなわち仰角が一定値以上となる時間が限定される。そのため、通信可能時間内にデータを伝送しきれない場合、次の通信可能時間まで伝送できず伝送遅延が生じる、という問題があった。
また、データ中継衛星を介する方法では、地球局は、無線通信および光通信を問わず、日本の緯度を考慮すると低軌道のデータ中継衛星を追尾する必要がある。そのため、同時通信可能な衛星数は追尾機構の数に限定される、という問題があった。地球局は、追尾する衛星を時間的に切り替えることも可能であるが、他の衛星を再追尾するためには一定の捕捉時間を要するため、データ伝送効率が低下する。
また、特許文献1のように複数の衛星間を中継する場合、地球局の上空を通過する衛星がデータを中継するように適切に通信経路を設定する必要がある。パケットルーティングでは、各衛星が、経路情報が付与されているパケットを復調しなければならない。そのため、衛星での復調処理によって遅延が生じる、という問題があった。また、衛星間通信の経路を選択する際に地球局との通信可能時間が短い衛星を選択してしまった場合、データを伝送しきれない、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、衛星局が地球局にデータを伝送する際に遅延時間を低減してデータを伝送させることが可能な制御局を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の制御局は、データを地球局へ送信する衛星局の位置、および衛星局がデータを送信する候補となる地球局の位置に基づいて、通信が可能な衛星局および地球局の組み合わせにおける通信可能時間を算出する位置管理部を備える。また、制御局は、データを生成した衛星におけるデータの滞留状態の情報を保持するデータ管理部を備える。また、制御局は、通信可能時間およびデータの滞留状態の情報に基づいて、データを生成した衛星局から地球局への1つ以上の伝送経路のデータ伝送完了時間を算出し、データ伝送完了時間に基づいて決定した伝送経路の衛星局および地球局に対して、決定した伝送経路でデータを伝送するための制御情報を生成する伝送予測部を備えることを特徴とする。
本発明にかかる制御局は、衛星局が地球局にデータを伝送する際に遅延時間を低減してデータを伝送させることができる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかるデータ伝送システムの構成例を示す図 実施の形態1にかかる衛星局の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる衛星局の制御回路をCPUおよびメモリを用いて実現した場合の例を示す図 実施の形態1にかかる衛星局の動作を示すフローチャート 実施の形態1にかかる地球局の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる地球局の動作を示すフローチャート 実施の形態1にかかる中央局の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる中央局の動作を示すフローチャート 実施の形態1にかかる制御局の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる制御局の動作を示すフローチャート 実施の形態1にかかる衛星局と地球局との時刻毎の位置関係の例を示す図 実施の形態1にかかる衛星局が2つの衛星局から地球局にデータを伝送する際のデータ伝送量の時間変化の例を示す図 実施の形態1にかかる衛星局が1つの衛星局から地球局にデータを伝送する際のデータ伝送量の時間変化の例を示す図 実施の形態1にかかるデータ伝送システムにおいてデータを生成した衛星局が地球局へデータを送信するまでの動作を示すフローチャート 実施の形態2にかかる衛星局が2つの地球局にデータを伝送する際のデータ伝送完了時間の変化の例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる制御局、衛星局、地球局、データ伝送システムおよびデータ伝送方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるデータ伝送システム5の構成例を示す図である。データ伝送システム5は、衛星局1−1〜1−mと、地球局2−1〜2−nと、中央局3と、制御局4と、を備える。以降の説明において、衛星局1−1〜1−mを区別しない場合は衛星局1と称し、地球局2−1〜2−nを区別しない場合は地球局2と称することがある。図1では、衛星局1−1〜1−mとして3局を図示しているが衛星局1の数はこれに限定されるものではない。また、図1では、地球局2−1〜2−nとして2局を図示しているが、地球局2の数はこれに限定されるものではない。mおよびnは2以上の整数である。
衛星局1はお互いに無線回線で接続され、衛星局1と地球局2とは無線回線で接続されている。また、地球局2と中央局3とはお互いに有線回線で接続され、中央局3と制御局4とはお互いに有線回線で接続されている。なお、無線回線で接続される箇所の通信媒体は、電波、光などが利用でき、通信媒体は問わない。また、有線回線で接続されている箇所については、無線回線で接続されていてもよい。
衛星局1の構成および動作について説明する。図2は、実施の形態1にかかる衛星局1−1の構成例を示すブロック図である。衛星局1−1〜1−mは同様の構成のため、衛星局1−1を例にして説明する。衛星局1−1は、データ生成部101と、送信バッファ102と、符号化部103−1〜103−iと、変調部104−1〜104−iと、交換部105と、無線送信部106−1〜106−jと、無線受信部107−1〜107−kと、制御部108と、を備える。以降の説明において、符号化部103−1〜103−iを区別しない場合は符号化部103と称し、変調部104−1〜104−iを区別しない場合は変調部104と称し、無線送信部106−1〜106−jを区別しない場合は無線送信部106と称し、無線受信部107−1〜107−kを区別しない場合は無線受信部107と称することがある。
図2では、符号化部103−1〜103−iとして2個を図示しているが符号化部103の数はこれに限定されるものではない。また、図2では、変調部104−1〜104−iとして2個を図示しているが変調部104の数はこれに限定されるものではない。また、図2では、無線送信部106−1〜106−jとして2個を図示しているが無線送信部106の数はこれに限定されるものではない。また、図2では、無線受信部107−1〜107−kとして2個を図示しているが無線受信部107の数はこれに限定されるものではない。i、j、およびkは1以上の整数である。
データ生成部101は、観測情報などのデータであって衛星局1が送信するデータ、すなわち送信データを生成する。データ生成部101は、例えば、観測機器などであってもよいし、図示しない観測機器から観測データを取得して圧縮などの処理を施して送信データを生成する処理回路であってもよい。
送信バッファ102は、データ生成部101によって生成されたデータすなわち送信データを蓄積するバッファである。
符号化部103は、送信バッファ102から読み出したデータすなわち送信データを符号化する。符号化部103における符号化の処理で用いられる符号は、例えば、畳み込み符号、LDPC(Low Density Parity Check)、RS(Reed Solomon)符号などがあるがこれらに限定されない。
変調部104は、符号化部103で符号化されたデータを変調する。変調部104における変調方式としては、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などがあるがこれらに限定されない。
交換部105は、変調部104で変調されたデータ、または後述する無線受信部107で受信されたデータを受け取り、受け取ったデータに対して周波数変換、伝送経路の変換などを行ってデータを出力する。交換部105は、受け取ったデータの出力先を制御する。交換部105は、例えば、ルーティングによって入力ポートおよび出力ポートを切り替えるスイッチで構成されてもよい。また、交換部105は、受け取ったデータを複数の周波数帯に分波した後に分波したデータをスイッチし、すなわち並び替え、並び替えたデータを再び合波するチャネライザを用いて、任意の周波数帯域幅を有するデータを出力する構成であってもよい。
無線送信部106は、指向方向を変更可能なアンテナを備える。無線送信部106は、各々が、交換部105から出力されたデータを無線送信周波数帯の信号に変換し、更に周波数変換後の信号を増幅し、増幅した信号を無線信号として、アンテナを介して地球局2または他の衛星局1などへ送信する。
無線受信部107は、指向方向を変更可能なアンテナを備える。無線受信部107は、各々が、アンテナを介して地球局2または他の衛星局1などから無線信号を受信し、受信した無線信号を交換部105で処理可能な周波数帯のデータに変換して出力する。なお、以降の説明において、「衛星局1から地球局2へ無線信号を送信する」ことを「衛星局1から地球局2へデータを送信する」と表現して説明することがある。また、「衛星局1同士で無線信号を送受信する」ことを「衛星局1同士でデータを送受信する」と表現して説明することがある。また、「地球局2が衛星局1から無線信号を受信する」ことを「地球局2が衛星局1からデータを受信する」と表現して説明することがある。
制御部108は、制御局4から制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて、衛星局1を構成する各部の動作を制御する。
制御情報には、無線送信部106および無線受信部107が有する各アンテナの指向方向を指示する情報が含まれる。この場合、制御部108は、制御局4から受信した制御情報に含まれる指向方向の情報に従って、無線送信部106および無線受信部107が有する各アンテナの指向方向を制御する。無線送信部106および無線受信部107では、各アンテナは、例えば、図1において図示しない静止軌道の衛星、地球局2、または他の衛星局1のいずれかを指向する。
また、制御情報には、データの送信開始時刻を含む送信期間、単位時間あたりのデータの読み出し量すなわちデータの読み出し速度、符号化方式、および変調方式を示す情報が含まれる。この場合、制御部108は、制御局4から受信した制御情報に含まれる送信期間、データの読み出し速度、符号化方式、および変調方式を示す情報に従って、符号化部103へ送信バッファ102からデータを読み出して符号化処理を開始する開始時刻、データの読み出し速度、符号化方式、およびデータの読み出しを停止して符号化処理を停止する停止時刻を指示し、変調部104へ変調方式を指示する。
また、制御情報には、交換部105におけるデータの出力先の情報、すなわち変調部104または無線受信部107から入力されたデータを、どの無線送信部106から出力するのかを指示するための情報が含まれる。この場合、制御部108は、制御局4から受信した制御情報に含まれる出力先の情報に従って、交換部105におけるデータの出力先を制御する。なお、制御部108は、制御情報に含まれる全ての情報に基づいて各部を制御せず、少なくとも1つ以上の情報を用いて制御するようにしてもよい。
なお、衛星局1において、変調部104−1〜104−iから出力される変調後の各データは、各々、データの送信期間に基づく符号化部103における送信バッファ102からのデータの読み出し期間、符号化部103における送信バッファ102からのデータの読み出し速度、符号化方式、および変調方式のうち、少なくとも1つ以上が異なる諸元で生成されているものとする。
ここで、衛星局1のハードウェア構成について説明する。図2に示す各部は、各々を単独の装置または回路等のハードウェアとして実現することができる。衛星局1において、データ生成部101は観測機器またはデータを生成する処理回路により実現される。送信バッファ102はメモリにより実現される。符号化部103はエンコーダである。変調部104はモジュレータまたはモデムである。交換部105はスイッチまたはチャネライザである。無線送信部106および無線受信部107は、周波数変換回路、増幅回路、および指向性を変更可能なアンテナなどにより実現される。制御部108は、制御情報に基づいて各部を制御する処理回路により実現される。上記の各部は、単独の回路または装置として構成されてもよいし、複数の機能部が1つの回路または装置として構成されてもよい。
データを生成する処理回路である場合のデータ生成部101、符号化部103、変調部104、交換部105、および制御部108は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリとメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)とを備える制御回路であってもよい。ここで、メモリとは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などが該当する。
データを生成する処理回路である場合のデータ生成部101、符号化部103、変調部104、交換部105、および制御部108がCPUを備える処理回路である制御回路で実現される場合、この制御回路は、例えば、図3に示す構成の制御回路10である。図3は、実施の形態1にかかる衛星局1の制御回路10をCPUおよびメモリを用いて実現した場合の例を示す図である。図3に示すように制御回路10は、外部から入力されたデータを受信する受信部である入力部11と、CPUであるプロセッサ12と、メモリ13と、データを外部へ送信する送信部である出力部14と、を備える。入力部11は、制御回路10の外部から入力されたデータを受信してプロセッサ12に与えるインターフェース回路であり、出力部14は、プロセッサ12またはメモリ13からのデータを制御回路10の外部に送るインターフェース回路である。データを生成する処理回路である場合のデータ生成部101、符号化部103、変調部104、交換部105、および制御部108が図3に示す制御回路10により実現される場合、プロセッサ12がメモリ13に記憶された、各部の各々の処理に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、メモリ13は、プロセッサ12が実施する各処理における一時メモリとしても使用される。
データを生成する処理回路である場合のデータ生成部101、符号化部103、変調部104、交換部105、および制御部108が、専用のハードウェアで実現される場合、これらは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
つづいて、衛星局1の動作について説明する。図4は、実施の形態1にかかる衛星局1の動作を示すフローチャートである。衛星局1において、データ生成部101は、地球局2へ送信するデータを生成する(ステップS1)。データ生成部101は、前述のように、自身が観測機器の場合は自身で観測した結果をデータとしてもよいし、図示しない観測機器から観測データを取得して圧縮などの処理を施してデータを生成してもよい。データ生成部101は、生成したデータを送信バッファ102に格納する。なお、データを生成した衛星局1を第1の衛星局とし、他の衛星局1で生成されたデータを中継する衛星局1を第2の衛星局とする。
符号化部103は、制御部108から指示されたデータの送信期間において、指示されたデータの読み出し速度で送信バッファ102からデータを読み出す(ステップS2)。
符号化部103は、送信バッファ102から読み出したデータを、制御部108から指示された符号化方式で符号化する(ステップS3)。符号化方式には、符号化の種類、および符号化率を含む。符号化の種類は、例えば、畳み込み符号、LDPC符号など用いる符号の種類を示す。符号化方式については、制御部108が、制御局4から通知された制御情報に従って符号化部103へ指示してもよいし、予め決められた変更パタンで符号化方式を変更して符号化部103へ指示してもよい。
制御部108は、例えば、予め内部または外部のメモリに複数の符号化方式を記憶しておき、予め定められた条件に従って複数の符号化方式のうちの1つを選択する。制御部108は、直接伝送の場合には衛星局1の位置と地球局2の位置とに基づいて符号化方式を選択すればよい。具体的に、制御部108は、地球局2が衛星局1を指向した場合の仰角に応じて符号化方式を選択する。制御部108は、例えば、仰角が第1の値以下の場合には第1の符号化方式を用い、仰角が第1の値より大きく第2の値以下の場合には第2の符号化方式を用い、仰角が第2の値より大きい場合には第3の符号化方式を用いる。なお、第2の値>第1の値とする。
変調部104は、符号化部103から出力された符号化後のデータを、制御部108から指示された変調方式で変調する(ステップS4)。前述の符号化部103の符号化方式と同様、制御部108は、制御局4から通知された制御情報に従って変調部104へ変調方式を指示してもよいし、予め決められた変更パタンで変調方式を変更して変調部104へ指示してもよい。
なお、衛星局1は、制御部108から指示されたデータ送信に係る情報、すなわち符号化部103の符号化方式および変調部104の変調方式を示す伝送制御情報を、データとともに無線信号に含めて送信してもよい。これにより、地球局2は、衛星局1から無線信号を受信した際、符号化方式および変調方式が時々刻々と変化する場合においても、伝送制御情報をデータの復調に先だって受信することで、正しくデータを復調および復号することができる。
交換部105は、変調部104から出力された変調後のデータを、制御部108から指示された中間周波数に変換する周波数変換を行うとともに、制御部108からの指示に従って出力先を制御し、無線送信部106のいずれかに出力する(ステップS5)。ここで、交換部105は、信号再生機能を有してもよい。この場合、交換部105は、周波数変換量および出力先の情報を、中継するデータの一部に含まれている制御情報を再生して取得することによって、制御部108から通知される場合と同等の機能を実現してもよい。更に、交換部105は、内蔵バッファを備える構成であってもよい。交換部105は、内蔵バッファを利用することで、中継時における衛星局1毎の伝送速度の違いを吸収することが可能となる。具体的に、交換部105は、変調部104または無線受信部107から入力されるデータの伝送速度と無線送信部106へ出力するデータの伝送速度とが異なる場合、内蔵バッファを用いて伝送速度の差を調整すなわち解消する。
無線送信部106は、交換部105から出力されたデータを、制御部108から指示された搬送波周波数に周波数変換し、周波数変換後のデータを増幅した後、制御部108から指示された偏波と照射方向すなわち指向方向へ、アンテナを介して無線信号として送信する(ステップS6)。ここで、無線送信部106は、照射方向すなわちビームの中心方向の変更を、機械的にアンテナの向きを変更することにより実現してもよい。また、無線送信部106は、フェーズドアレーアンテナを用いて複数の放射素子で任意のビームを形成する構成の場合、ビームの中心方向の変更を、各素子の位相および振幅を変更することにより実現してもよい。更に、無線送信部106は、光通信を用いる場合、光軸を変更することにより実現してもよい。
つぎに、地球局2の構成および動作について説明する。図5は、実施の形態1にかかる地球局2−1の構成例を示すブロック図である。地球局2−1〜2−nは同様の構成のため、地球局2−1を例にして説明する。地球局2−1は、無線受信部201と、復調部202と、復号部203と、受信バッファ204と、制御部205と、データ出力部206と、を備える。
無線受信部201は、指向方向を変更可能なアンテナを備える。無線受信部201は、アンテナを介して衛星局1から無線信号を受信し、受信した無線信号を電気信号に変換して出力する。
復調部202は、無線受信部201から出力された電気信号を復調する。
復号部203は、復調部202で復調された電気信号を復号し、復号後のデータを受信バッファ204へ格納する。
受信バッファ204は、復号部203で復号された復号後のデータである復号データを蓄積する。
制御部205は、制御局4から制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて、地球局2を構成する各部の動作を制御する。
データ出力部206は、受信バッファ204から復号データを読み出し、中央局3へ復号データを出力する。
制御情報には、無線受信部201が有するアンテナの指向方向を指示する情報が含まれる。この場合、制御部205は、制御局4から受信した制御情報に含まれる指向方向の情報に従って、無線受信部201が有するアンテナの指向方向を制御する。また、制御情報には、データの復調方式、および復号方式を示す情報が含まれる。この場合、制御部205は、制御局4から受信した制御情報に含まれる符号化方式、および変調方式を示す情報に従って、復調部202へデータの復調方式を指示し、復号部203へ復号方式を指示する。なお、制御部205は、制御情報に含まれる全ての情報に基づいて各部を制御せず、少なくとも1つ以上の情報を用いて制御するようにしてもよい。
ここで、地球局2のハードウェア構成について説明する。地球局2において、図5に示す各部は、各々を単独の装置または回路等のハードウェアとして実現することができる。無線受信部201はデジタルアナログ変換回路、指向性を変更可能なアンテナなどを含む受信機により実現される。復調部202はデモジュレータまたはモデムである。復号部203はデコーダである。受信バッファ204はメモリにより実現される。制御部205は、制御情報に基づいて各部を制御する処理回路により実現される。データ出力部206は送信機により実現される。上記の各部は、単独の回路または装置として構成されてもよいし、複数の機能部が1つの回路または装置として構成されてもよい。
復調部202、復号部203および制御部205は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリとメモリに格納されるプログラムを実行するCPUとを備える処理回路である制御回路であってもよい。復調部202、復号部203および制御部205がCPUを備える制御回路により実現される場合、この制御回路は、例えば、図3に示す構成の制御回路10である。復調部202、復号部203および制御部205が図3に示す制御回路10により実現される場合、プロセッサ12がメモリ13に記憶された、各部の各々の処理に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。
復調部202、復号部203および制御部205が、専用のハードウェアとして実現される場合、これらは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものである。
つづいて、地球局2の動作について説明する。図6は、実施の形態1にかかる地球局2の動作を示すフローチャートである。地球局2において、無線受信部201は、衛星局1から送信された無線信号を受信する(ステップS11)。ここで、無線受信部201が有するアンテナは、指向方向と偏波を変更可能である。無線受信部201は、制御部205から指示された方向にアンテナを指向して無線信号を受信する。アンテナの指向方向は、制御局4から制御情報によって通知される。ただし、制御部205は、制御局4から自局が受信対象外であることを指示された場合、無線受信部201に対して衛星局1からの無線信号の受信停止を指示してもよい。無線受信部201は、受信した信号を、制御部205から指示された周波数に変換後、電気信号に変換して出力する。
復調部202は、無線受信部201から出力された電気信号を、制御部205から指示された復調方式で復調する(ステップS12)。復調方式については、衛星局1の変調部104で用いられた変調方式に対応した復調方式となるよう、制御局4から制御情報によって地球局2へ通知された復調方式に従う、または地球局2が予め決められた変更パタンで復調方式を変更する。予め決められた変更パタンで復調方式を変更する場合、この変更パタンは、衛星局1において予め決められた変調方式の変更パタンに対応したものとする。すなわち、データ伝送システム5では、衛星局1が変調方式を変更するタイミングと地球局2が復調方式を変更するタイミングとが同じになるように設定されるものとする。
なお、衛星局1が送信する無線信号に変調方式および符号化方式などを示す伝送制御情報が含まれる場合、地球局2では、復調部202が、電気信号の中から伝送制御情報を抽出し、伝送制御情報に含まれる変調方式に対応した復調方式で復調してもよい。また、復調部202は、復調を行うとともに電気信号である受信信号の受信品質を測定してもよい。具体的に、復調部202は、受信信号に含まれる既知データを用いて信号対干渉雑音比であるSINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)を測定し、測定した受信品質を制御局4へ通知する。制御局4は、後述する変調方式および符号化方式の選択において、直近の受信品質に応じた変調方式および符号化方式を選択することができる。
復号部203は、復調部202で復調されたデータを、制御部205から指示された復号方式で復号する(ステップS13)。復号部203は、復号データを受信バッファ204へ格納する。復号方式については、復調部202における復調方式と同様、衛星局1の符号化部103で用いられた符号化方式に対応した復号方式となるよう、制御局4から制御情報によって地球局2へ通知される。または、復号部203は、予め決められた変更パタンで復号方式を変更してもよいし、伝送制御情報に含まれる符号化方式に対応した復号方式で復号してもよい。復号部203が出力する復号データは、硬判定値でもよいし、軟判定値でもよい。
また、復号部203は、復号データとともに、復号の成功または失敗を示す受信結果を受信バッファ204へ格納する。例えば、衛星局1の符号化部103において、符号化としてLDPCなどの誤り訂正符号化だけでなく、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号などの誤り検出符号化を行っておくこととする。これにより、復号部203は、復号の成功または失敗について、CRC符号の復号により判定することができる。
受信バッファ204は、復号部203から出力された復号データおよび受信結果を保持する。データ出力部206は、任意のタイミングで受信バッファ204から復号データおよび受信結果を読み出し、中央局3へ出力する(ステップS14)。なお、中央局3と地球局2とは、専用回線などにより接続され、データ出力部206から中央局3へ復号データおよび受信結果を出力可能であるとする。
つぎに、中央局3の構成および動作について説明する。図7は、実施の形態1にかかる中央局3の構成例を示すブロック図である。中央局3は、受信バッファ301−1〜301−nと、データ再生部302と、制御部303と、を備える。nは1以上の整数であり、地球局2の数と同数である。以降の説明において、受信バッファ301−1〜301−nを区別しない場合は受信バッファ301と称することがある。
受信バッファ301−1〜301−nは、それぞれ接続する地球局2−1〜2−nのうちの1つから出力された復号データおよび受信結果を格納する。
データ再生部302は、地球局2−1〜2−nから受信した復号データの重複および欠落を管理し、連続する復号データを画像などのアプリケーションデータとして再生する。
制御部303は、制御局4との間で制御情報を送受信し、受信した制御情報に基づいて、データ再生部302の動作を制御する。
ここで、中央局3のハードウェア構成について説明する。図7に示す各部は、各々を単独の装置または回路等のハードウェアとして実現することができる。受信バッファ301−1〜301−nはメモリにより実現される。データ再生部302および制御部303は処理回路により実現される。また、制御部303は送信機および受信機を含む。上記の各部は、単独の回路または装置として構成されてもよいし、複数の機能部が1つの回路または装置として構成されてもよい。
データ再生部302および制御部303は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリとメモリに格納されるプログラムを実行するCPUとを備える処理回路である制御回路であってもよい。データ再生部302および制御部303がCPUを備える制御回路により実現される場合、この制御回路は、例えば、図3に示す構成の制御回路10である。データ再生部302および制御部303が図3に示す制御回路10により実現される場合、プロセッサ12がメモリ13に記憶された、各部の各々の処理に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。
データ再生部302および制御部303が、専用のハードウェアとして実現される場合、これらは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものである。
つづいて、中央局3の動作について説明する。図8は、実施の形態1にかかる中央局3の動作を示すフローチャートである。中央局3において、受信バッファ301−1〜301−nは、地球局2−1〜2−nから出力された復号データおよび受信結果を格納して保持している(ステップS21)。
データ再生部302は、受信バッファ301−1〜301−nから復号データを読み出して復号データの重複および欠落を管理し、連続したデータ列となるように各受信バッファ301−1〜301−nに格納されている復号データを選択して読み出し、画像などのアプリケーションデータへ再生する(ステップS22)。
ここで、衛星局1のデータ生成部101で生成されたデータはフレーム化されているとし、データ生成部101は、各フレームにシーケンス番号を付加しているものとする。また、衛星局1の符号化部103は、フレーム単位でシーケンス番号を含めてデータを符号化しているものとする。この場合、復号データは、フレーム単位で生成され、各復号データにはシーケンス番号が含まれる。これにより、データ再生部302は、受信バッファ301−1〜301−nに格納されている復号データをシーケンス番号に基づいて正しい順序に並べることができる。復号データが重複する場合、すなわち同一シーケンス番号の復号データが複数存在する場合、いずれの復号データも受信結果より正しく復号されていることが確認できていれば、全て同一の復号データとみなすことができる。データ再生部302は、いずれか1つの復号データを任意の方法で選択すればよい。この際、データ再生部302は、制御部303から通知される受信対象となる地球局2に基づいて、受信対象となる地球局2に対応する受信バッファ301−1〜301−nのいずれかに格納されている復号データを選択してもよい。
また、データ再生部302は、受信バッファ301−1〜301−nに格納されている受信結果を用いて、正しく受信できなかった復号データを破棄してもよい。これにより、データ再生部302は、シーケンス番号が誤っている復号データを用いることがなく、誤動作を防ぐことができる。更に、データ再生部302は、復号データの選択に加え、復号データの並び替えを行ってもよい。例えば、各地球局2と中央局3との間にルータが接続され、ルータにおいて復号データの順序逆転が生じた場合でも、データ再生部302は、シーケンス番号によって復号データの並び替えを行うことで連続したデータ列を生成できる。
また、データ再生部302は、復号データの欠落を検出した場合、制御部303に欠落したシーケンス番号を通知してもよい。この場合、制御部303は、欠落したシーケンス番号を示す情報を格納した制御情報を生成して制御局4へ通知する。これにより、制御局4は、衛星局1に対して欠落した復号データに対応するデータの再送を指示することができ、信頼性の高い伝送を実現することができる。更に、制御部303は、欠落したシーケンス番号と対応する復号データの送信元の地球局2の識別情報を制御情報に格納して制御局4へ通知してもよい。制御局4は、地球局2毎に受信失敗を検出することができる。これにより、制御局4は、ある地球局2における受信失敗が所定のしきい値回数以上通知された場合、衛星局1が複数の衛星局1を介して地球局2へデータを伝送する際の伝送経路上のいずれかの衛星局1が異常状態にあると判断し、伝送経路を変更することができる。
つぎに、制御局4の構成および動作について説明する。図9は、実施の形態1にかかる制御局4の構成例を示すブロック図である。制御局4は、制御情報送受信部401と、位置管理部402と、データ管理部403と、伝送予測部404と、を備える。
制御情報送受信部401は、衛星局1、地球局2、および中央局3との間で制御情報を送受信する。制御局4は、地球局2とは直接、中央局3とは地球局2を介して、有線通信によって制御情報を送受信する。衛星局1と制御局4との間で制御情報を送受信する方法としては、地球局2および中央局3を経由する方法の他に、例えば、データ中継衛星、または静止軌道に配置された通信衛星などを介する方法がある。この場合、地球を周回する衛星局1は、自局の位置を問わず随時制御情報を送受信することが可能となる。また、別の方法として、衛星局1同士で予め決められた時間および周波数を用いて制御情報を中継してもよい。例えば、周回衛星の軌道の多くは北極または南極の周辺を通過することから、北極または南極付近に制御情報送受信用の装置を設置する。制御局4は、当該装置と接続して制御情報を送受信する。衛星局1は、当該装置の上空を通過した際に制御情報を送受信するとともに、同一軌道面、例えばLST(Local Sun Time)の等しい軌道を周回する他の衛星局1に対して制御情報を中継してもよい。
位置管理部402は、衛星局1および地球局2の位置を記憶する。ここで、衛星局1が地球上を周回する周回衛星の場合、地球と衛星局1との位置関係は時々刻々と変化する。そのため、位置管理部402は、衛星局1の直近の位置を記憶する。また、衛星局1が予め決められた軌道を移動する場合、位置管理部402は、衛星局1の直近の位置に加えて、将来の時刻における衛星局1の位置を記憶する。また、位置管理部402は、衛星局1の位置、および地球局2の位置に基づいて、通信が可能な衛星局1および地球局2の組み合わせにおける通信可能時間を算出する。通信可能な衛星局1および地球局2の組み合わせとは、地球局2と、地球局2の可視範囲にある衛星局1の組み合わせである。可視範囲とは、地球局2と衛星局1との間に遮蔽物がなく双方で見通すことができ、双方で通信が可能な範囲である。
データ管理部403は、衛星局1の送信バッファ102に滞留しているデータの滞留時間およびデータの滞留量を保持する。データの滞留時間およびデータの滞留量をまとめて、データの滞留状態の情報とする。
伝送予測部404は、位置管理部402およびデータ管理部403が記憶している情報、具体的には通信可能時間およびデータの滞留状態の情報に基づいて、データを生成して滞留している衛星局1のデータを地球局2に伝送するために必要な時間であるデータ伝送完了時間を算出する。また、伝送予測部404は、データ伝送完了時間が最も短くなるように、データを生成した衛星局1からデータの送信先の地球局2への伝送経路を決定し、決定した伝送経路の衛星局1および地球局2に対して、決定した伝送経路でデータを伝送するための制御情報を生成する。すなわち、伝送予測部404は、複数の伝送経路についてデータ伝送完了時間を算出した場合、データを生成した衛星局1でのデータの滞留遅延が最小となる伝送経路でデータを伝送することを決定する。
伝送予測部404が生成する制御情報には、衛星局1の符号化部103に対する、送信バッファ102からデータの読み出しを開始する開始時刻、データの読み出し速度、符号化方式、およびデータの読み出しを停止す停止時刻の情報が含まれる。また、伝送予測部404が生成する制御情報には、変調部104に対する変調方式、交換部105に対する入出力ポートおよび周波数を変更するためのルーティングテーブル、無線送信部106に対するアンテナの指向方向、および無線受信部107に対するアンテナの指向方向の情報が含まれる。また、伝送予測部404が生成する制御情報には、地球局2の無線受信部201に対するアンテナの指向方向、復調部202に対する復調方式、および復号部203に対する復号方式の情報が含まれる。
伝送予測部404は、データを生成した衛星局1における符号化方式および変調方式については、地球局2に最後にデータを送信することになる衛星局1と地球局2との位置関係によって決定する。例えば、伝送予測部404は、データを生成した衛星局1である第1の衛星局が直接地球局2へデータを伝送できる場合、地球局2が第1の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、符号化方式および変調方式を決定する。また、伝送予測部404は、データを生成した衛星局1である第1の衛星局が他の衛星局1である第2の衛星局を介して地球局2へデータを伝送する場合、地球局2が第2の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、符号化方式および変調方式を決定する。これにより、伝送予測部404は、地球局2の実際のデータの受信状態に合せて、符号化方式および変調方式を変更する制御を行うことができる。
また、データを生成した衛星局1におけるデータの送信期間については、地球局2に最後にデータを送信することになる衛星局1と地球局2との位置関係によって決定する。例えば、伝送予測部404は、データを生成した第1の衛星局が直接地球局2へデータを伝送できる場合、地球局2が第1の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、データの送信期間を決定する。また、伝送予測部404は、データを生成した第1の衛星局が第2の衛星局を介して地球局2へデータを伝送する場合、地球局2が第2の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、データの送信期間を決定する。これにより、伝送予測部404は、第2の衛星局が地球局2と通信が可能な時間に合わせて、データの送信期間を変更する制御を行うことができる。
なお、制御情報は、データの送信開始から停止までの各時刻における単位時間あたりの情報を組み合わせたものとしてもよい。例えば、単位時間が10秒でデータ送信開始から停止までが100秒の場合、伝送予測部404は、10秒毎の制御情報を10個組み合わせて1つの制御情報として生成すればよい。単位時間については自由に設定可能とする。
ここで、制御局4のハードウェア構成について説明する。制御局4において、図9に示す各部は、各々を単独の装置または回路等のハードウェアとして実現することができる。制御情報送受信部401は送信機および受信機により実現される。位置管理部402、データ管理部403、および伝送予測部404は処理回路により実現される。上記の各部は、単独の回路または装置として構成されてもよいし、複数の機能部が1つの回路または装置として構成されてもよい。
位置管理部402、データ管理部403、および伝送予測部404は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリとメモリに格納されるプログラムを実行するCPUとを備える制御回路であってもよい。位置管理部402、データ管理部403、および伝送予測部404がCPUを備える処理回路である制御回路により実現される場合、この制御回路は、例えば、図3に示す構成の制御回路10である。位置管理部402、データ管理部403、および伝送予測部404が図3に示す制御回路10により実現される場合、プロセッサ12がメモリ13に記憶された、各部の各々の処理に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。
位置管理部402、データ管理部403、および伝送予測部404が、専用のハードウェアとして実現される場合、これらは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものである。
つづいて、制御局4の動作について説明する。図10は、実施の形態1にかかる制御局4の動作を示すフローチャートである。ここでは、制御局4が、衛星局1がデータを生成して地球局2にデータを伝送するための伝送経路などを決定する例について説明する。具体的に、制御局4は、衛星局1がデータを送信する際の符号化方式、変調方式、送信の際の指向方向、および地球局2がデータを受信する際の指向方向などを決定する。
制御局4において、位置管理部402は、衛星局1と地球局2との間の通信可能時間を算出する(ステップS31)。位置管理部402は、通信可能時間の算出にあたって、自身で記憶している各衛星局1および各地球局2の位置から、各地球局2が各衛星局1を指向したときの仰角を算出する。位置管理部402は、仰角が規定された値以上となった衛星局1と地球局2との組み合わせにおいて通信可能と判断する。同様に、位置管理部402は、衛星局1同士の位置関係から、衛星局1同士が見通し内すなわち地球などの障害物に遮られていない場合に通信可能と判断する。なお、通信可能の判断において、位置管理部402は、送信対象となる衛星局1と受信対象となる衛星局1または地球局2との距離、送信対象となる衛星局1の送信電力などに基づいて、通信品質が規定された値以上の場合に通信可能と判断する基準を加えてもよい。
データ管理部403は、衛星局1の送信バッファ102に滞留しているデータ滞留量および滞留時間を算出する(ステップS32)。ここで、データ滞留量については、衛星局1がデータを生成する毎に制御局4に通知してもよいし、一回あたりのデータ発生量が予め決められている場合、データが発生したという事象のみを衛星局1が制御局4に通知してもよい。また、データ滞留時間については、衛星局1が定期的に制御局4へ通知してもよいし、データを生成した時刻が異なる複数のデータが送信バッファ102に滞留している場合、衛星局1は異なるデータ滞留時間をそれぞれ制御局4に通知してもよい。また、データが発生した事象を衛星局1が通知する場合、制御局4は、衛星局1から通知を受けた時刻を、データ滞留量を算出する起点としてもよい。更に、データ生成時刻が予め決められている場合、必ずしもデータ滞留時間を衛星局1から制御局4へ通知しなくてもよい。例えば、衛星局1である観測衛星が計画的に地球を観測している場合などが該当する。
伝送予測部404は、通信可能時間、データ滞留量および滞留時間を用いて、衛星局1からデータ滞留量で示されるデータを全て地球局2へ伝送するまでに必要な時間、すなわちデータ伝送完了時間を算出する(ステップS33)。伝送予測部404は、データを滞留している衛星局1を起点として、直接または他の衛星局1を介して地球局2へ伝送する全ての伝送経路を、データ伝送完了時間の算出対象とする。伝送予測部404は、各伝送経路において、通信可能となるまでの時間、通信可能時間中における単位時間あたりの期待伝送量、データ滞留時間、およびデータ滞留量から、データ伝送完了時間を算出する。
例えば、本処理を実行した時刻において、データ滞留時間を10秒、データ滞留量を1メガビット、通信可能となるまでの時間を3秒、通信可能時間中における1秒あたりの期待伝送量を200キロビットとする。この場合、伝送予測部404は、データ滞留時間の10秒、および通信可能となるまでの時間の3秒に、1メガビットを1秒あたりの期待伝送量200キロビットで送信した場合の5秒を加えて、データ伝送完了時間として10+3+5=18秒を算出する。期待伝送量については、伝送経路中の無線区間の距離および降雨等による減衰量から求まる通信品質において、規定された誤り率を満たす符号化方式および変調方式を選択した場合における、単位時間あたりの周波数利用効率(bit/sec/Hz)を通信可能時間にわたって積分することで算出することができる。なお、伝送経路が複数の衛星局1を介す場合、伝送経路内の各無線区間における単位時間あたりの期待伝送量が最も小さい値を当該伝送経路の単位時間あたりの期待伝送量とする。これにより、各無線区間での伝送速度の違いによってデータが途中で破棄されることを防ぐことができる。
伝送予測部404は、全ての伝送経路の候補についてデータ伝送完了時間を算出すると、データ伝送完了時間が最も短い伝送経路を伝送経路として決定する(ステップS34)。伝送予測部404は、制御情報送受信部401を介して、決定した伝送経路を構成する衛星局1および地球局2に対して、伝送経路を通知する(ステップS35)。伝送予測部404が伝送経路を通知するとは、伝送予測部404が前述の制御情報を生成して送信することと同じである。
これにより、データ伝送システム5では、制御局4の制御によって、データを生成した衛星局1は、最もデータ伝送完了時間が短くなる、すなわち最小の滞留遅延となる伝送経路で地球局2へデータを伝送することができる。
ここで、上述した制御局4の処理を実施した場合における効果を図11から図13を用いて説明する。図11は、実施の形態1にかかる衛星局1と地球局2との時刻毎の位置関係の例を示す図である。図11では、図1に示すデータ伝送システム5とは衛星局1および地球局2の位置関係が異なる例を示している。ここでは、衛星局1−1〜1−9が、図11に示す方向に、時刻t1→t2→t3の順で移動しているものとする。なお、図11では、中央局3および制御局4の記載は省略している。
図12は、実施の形態1にかかる衛星局1−1が2つの衛星局1−4,1−7から地球局2−1にデータを伝送する際のデータ伝送量の時間変化の例を示す図である。図12では、衛星局1−1でデータを生成し、衛星局1−1が地球局2−1へデータを伝送する場合の時刻とデータ伝送量との関係を示している。時刻t1において、衛星局1−1から最も近い地球局2は地球局2−1である。衛星局1−1は、時刻t1で可視時間内すなわち通信可能時間にある衛星局1−4を中継することで、地球局2−1へデータ伝送が可能となる。
しかしながら、時刻t1では、衛星局1−4はすでに地球局2−1の可視時間の半分程度を通過している。このため、衛星局1−4は、地球局2−1の可視時間外となる時刻t2では、まだ衛星局1−1で生成されたデータを全て伝送することができない。衛星局1−1は、次に地球局2−1の可視範囲に移動する衛星局1−7を中継することで全てのデータを地球局2−1へ伝送できるが、衛星局1−7が地球局2−1の可視範囲に移動するまで待たなければならない。衛星局1−1は、地球局2−1へデータを伝送する場合、衛星局1−7が地球局2−1の可視範囲に移動するまでの待ち時間によって遅延が増大する。また、衛星局1−1は、伝送経路の切り替え処理が必要となる。
図13は、実施の形態1にかかる衛星局1−1が1つの衛星局1−6から地球局2−2にデータを伝送する際のデータ伝送量の時間変化の例を示す図である。図13では、衛星局1−1でデータを生成し、衛星局1−1が地球局2−2へデータを伝送する場合の時刻とデータ伝送量との関係を示している。時刻t1において、衛星局1−6は地球局2−2の可視範囲外にある。しかしながら、衛星局1−6が地球局2−2の可視範囲内に移動すると、衛星局1−1は、衛星局1−6を中継することで、衛星局1−6に対する地球局2−2の可視時間内の時刻t3までに全てのデータを伝送することができる。
なお、上述した処理では、1つの衛星局1のみがデータを生成した場合を例に挙げているが、同時刻に複数の衛星局1がデータを滞留し、地球局2へデータを伝送してもよい。制御局4は、新たにデータ伝送を開始するための伝送経路を算出する場合、すでに他の衛星局1のデータ伝送によって伝送経路が確保され、衛星局1が新たな指向方向を向けない、または中継用の周波数が追加で確保できない伝送経路については候補外とする。例えば、図11および図12において、衛星局1−1から新たに地球局2−2へデータを伝送する場合を想定する。制御局4は、衛星局1−5がすでに他の衛星局1のデータ伝送で用いられている、または今後用いるよう計画されている場合、衛星局1−1→衛星局1−2→衛星局1−3→衛星局1−6の伝送経路を候補として抽出すればよい。
データ伝送システム5としての各局の動作の流れについて説明する。図14は、実施の形態1にかかるデータ伝送システム5においてデータを生成した衛星局1が地球局2へデータを送信するまでの動作を示すフローチャートである。
制御局4は、通信が可能な衛星局1および地球局2の組み合わせにおける通信可能時間、およびデータを生成した衛星局1におけるデータの滞留状態の情報に基づいて、データを生成した衛星局1から地球局2への1つ以上の伝送経路についてデータ伝送完了時間を算出する。制御局4は、データ伝送完了時間に基づいて決定した伝送経路の衛星局1および地球局2に対して、決定した伝送経路でデータを伝送するための制御情報を生成して送信する(ステップS41)。
データを生成した衛星局1は、制御情報に基づいて、生成したデータを符号化および変調し、指向方向を制御してデータを送信する(ステップS42)。
データを中継する衛星局1は、制御情報に基づいて、データを受信する際の指向方向を制御して、データを生成した衛星局1または伝送経路上の前段の衛星局1からデータを受信する。データを中継する衛星局1は、データを送信する際の指向方向を制御して、受信したデータを地球局2または伝送経路上の後段の衛星局1へ送信する(ステップS43)。なお、データを生成した衛星局1が直接地球局2へデータを伝送できる場合、ステップS43の動作は省略可能である。
地球局2は、制御情報に基づいて、データを受信する際の指向方向を制御してデータを受信する(ステップS44)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、衛星局1が地球局2を介して中央局3へデータを伝送するデータ伝送システム5において、制御局4は、各衛星局1の将来の時刻におけるデータ伝送量の期待値であるデータ伝送完了時刻を算出し、衛星局1に滞留するデータの滞留時間が最小となるように伝送経路を決定し、決定した伝送経路でデータ伝送を行うよう衛星局1および地球局2に制御情報を通知することとした。これにより、データ伝送システム5は、衛星局1がデータを生成してから地球局2へデータを伝送するまでの時間を短くすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、衛星局1が複数の衛星局1を介して地球局2へデータを伝送する場合、制御局4が最もデータ伝送完了時間が短くなる伝送経路を決定していた。しかしながら、衛星局1から地球局2へデータを伝送する伝送経路は最終的に1つのため、例え地球局2が複数配置されていてもデータの伝送先の地球局2は同時刻に1局のみであった。実施の形態2では、地球局2の利用効率を向上し、更なる低遅延伝送を実現する方法について説明する。
実施の形態2におけるデータ伝送システム5は、図1に示す実施の形態1のときと同様である。実施の形態2では、制御局4が伝送経路を決定する処理が実施の形態1と異なる。実施の形態1と同様の部分については説明を省略し、以降の説明では、実施の形態1と異なる部分について記載する。
図15は、実施の形態2にかかる衛星局1−1が2つの地球局2−1,2−2にデータを伝送する際のデータ伝送完了時間の変化の例を示す図である。図15では、衛星局1−1でデータを生成し、衛星局1−1が地球局2−1,2−2へデータを伝送する場合の時刻とデータ伝送量との関係を示している。制御局4は、各伝送経路のデータ伝送完了時間を算出する際、実施の形態1では1つの伝送経路あたり1局の地球局2をデータ伝送対象としていた。制御局4は、実施の形態2では伝送経路上で通信可能となる全ての地球局2をデータ伝送対象とする。制御局4は、最もデータ伝送完了時間が短くなる伝送経路として複数の伝送経路を決定し、当該伝送経路を構成する衛星局1および地球局2へ制御情報を通知する。
このように、衛星局1が複数の伝送経路を構築するために必要なリソースを有し、かつ当該リソースが他の衛星局1のデータ伝送ですでに利用されていない場合、制御局4は、決定する伝送経路は1つに限定されず、空きリソースを上限として複数の伝送経路を決定してもよい。この場合、制御局4は、複数の伝送経路における期待伝送量の和を用いてデータ伝送完了時間を算出すればよい。複数の伝送経路を構築するために必要なリソースとは、無線送信部106が2つ以上の異なる指向方向を照射可能なアンテナを有しており、かつ、衛星局1−1の符号化部103および変調部104を2つ以上有している場合、すなわちiおよびjが2以上の場合である。
例えば、図11の時刻t1において、衛星局1−1が地球局2−1,2−2へデータを伝送する場合、衛星局1−1は、衛星局1−4を介して地球局2−1へデータを伝送するとともに、衛星局1−4→衛星局1−5→衛星局1−6を介して地球局2−2へデータを伝送する。この場合、衛星局1−4に対する地球局2−1の可視時間、および衛星局1−6に対する地球局2−2の可視時間は異なることから、同一時刻における各地球局2の仰角も異なる。したがって、制御局4は、2つの地球局2へデータを伝送するため、衛星局1−1に対して、2つの異なる符号化方式および変調方式のパタンを有する信号を生成するように指示する。2つの異なる符号化方式および変調方式のパタンとは、地球局2−1へ送信するためのデータの符号化方式および変調方式のパタン、および地球局2−2へ送信するためのデータの符号化方式および変調方式のパタンである。また、制御局4の指示により、衛星局1−4の交換部105は、衛星局1−1から送信された2つの信号を、それぞれ地球局2−1および衛星局1−5へ伝送するように周波数および出力先の無線送信部106を変更する。
図15に示すように、実施の形態2では、衛星局1−1が衛星局1−4を介して地球局2−1へデータを伝送するときのデータ伝送量(a)と、衛星局1−1が衛星局1−4,1−5,1−6を介して地球局2−2へデータを伝送するときのデータ伝送量(b)とを加算したデータ伝送量(a+b)が、衛星局1−1から地球局2へのデータ伝送量となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、データ伝送システム5において、制御局4は、複数の地球局2を用いてデータを伝送するように伝送経路を決定し、決定した伝送経路でデータ伝送を行うよう衛星局1および地球局2に制御情報を通知することとした。これにより、データ伝送システム5は、衛星局1がデータを生成してから地球局2へデータを伝送するまでの時間を、地球局2を1つのみ用いる場合すなわち実施の形態1と比較して、短くすることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1−1〜1−m 衛星局、2−1〜2−n 地球局、3 中央局、4 制御局、5 データ伝送システム、101 データ生成部、102 送信バッファ、103−1〜103−i 符号化部、104−1〜104−i 変調部、105 交換部、106−1〜106−j 無線送信部、107−1〜107−k,201 無線受信部、108,205,303 制御部、202 復調部、203 復号部、204,301−1〜301−n 受信バッファ、206 データ出力部、302 データ再生部、401 制御情報送受信部、402 位置管理部、403 データ管理部、404 伝送予測部。

Claims (15)

  1. データを地球局へ送信する衛星局の位置、および前記衛星局が前記データを送信する候補となる地球局の位置に基づいて、通信が可能な衛星局および地球局の組み合わせにおける通信可能時間を算出する位置管理部と、
    前記データを生成した衛星局における前記データの滞留状態の情報を保持するデータ管理部と、
    前記通信可能時間および前記データの滞留状態の情報に基づいて、前記データを生成した衛星局から前記地球局への1つ以上の伝送経路のデータ伝送完了時間を算出し、前記データ伝送完了時間に基づいて決定した伝送経路の衛星局および地球局に対して、決定した伝送経路で前記データを伝送するための制御情報を生成する伝送予測部と、
    を備えることを特徴とする制御局。
  2. 前記制御情報は、
    前記データを生成した衛星局である第1の衛星局に対する、前記データの送信期間、前記データの読み出し速度、前記データの符号化方式、前記データの変調方式、交換部における前記データの出力先、および前記データを送信する際の指向方向のうち少なくとも1つ以上を指示する情報を含み、
    他の衛星局から受信したデータを送信する衛星局である第2の衛星局に対する、前記データを受信する際の指向方向、交換部における前記データの出力先、および前記データを送信する際の指向方向のうち少なくとも1つ以上を指示する情報を含み、
    前記地球局に対する、前記データを受信する際の指向方向、受信した前記データの復調方式、および復調された前記データの復号方式のうち少なくとも1つ以上を指示する情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御局。
  3. 前記伝送予測部は、複数の伝送経路について前記データ伝送完了時間を算出した場合、前記地球局が前記地球局に前記データを伝送する前記第2の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、前記符号化方式および前記変調方式を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の制御局。
  4. 前記伝送予測部は、前記地球局が前記地球局に前記データを伝送する前記第2の衛星局を指向したときの仰角に基づいて、前記データの送信期間を決定する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の制御局。
  5. 前記伝送予測部は、複数の伝送経路について前記データ伝送完了時間を算出した場合、前記データを生成した衛星局での前記データの滞留遅延が最小となる伝送経路で前記データを伝送することを決定する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の制御局。
  6. 生成されたデータをバッファから読み出して符号化する符号化部と、
    符号化されたデータを変調する変調部と、
    他の衛星局からデータを受信する際に指向方向を変更可能な無線受信部と、
    前記変調部で変調されたデータ、または前記無線受信部で受信されたデータを入力とし、データの出力先を制御する交換部と、
    各々が前記交換部から出力されたデータを送信する際に指向方向を変更可能な複数の無線送信部と、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の制御局で生成された制御情報に基づいて各部の動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする衛星局。
  7. 前記制御部は、前記制御情報に基づいて、前記データの送信期間、前記データの読み出し速度、前記符号化部の符号化方式、前記変調部の変調方式、前記無線受信部の指向方向、前記交換部の前記データの出力先、および前記無線送信部の指向方向のうち少なくとも1つ以上を制御する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の衛星局。
  8. 複数の前記符号化部、および各々が1つの符号化部と接続する複数の前記変調部を備え、
    複数の前記変調部から出力される変調後の各データは、各々、前記送信期間に基づく前記符号化部の前記バッファからのデータの読み出し期間、前記符号化部の前記バッファからの前記データの読み出し速度、前記符号化方式、および前記変調方式のうち、少なくとも1つ以上が異なる諸元で生成される、
    ことを特徴とする請求項7に記載の衛星局。
  9. 前記無線受信部および前記無線送信部は、静止軌道の衛星、地球局、または前記他の衛星局のいずれかを指向する、
    ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1つに記載の衛星局。
  10. 前記交換部は、前記変調部で変調されたデータまたは前記無線受信部で受信されたデータを複数の周波数帯に分波し、分波したデータを並び替え、並び替えたデータを合成して出力する、
    ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1つに記載の衛星局。
  11. 前記交換部は、内蔵バッファを備え、入力されるデータの伝送速度と出力するデータの伝送速度とが異なる場合、前記内蔵バッファを用いて伝送速度の差を調整する、
    ことを特徴とする請求項6から10のいずれか1つに記載の衛星局。
  12. 請求項6から11のいずれか1つに記載の衛星局からデータを受信する際に指向方向を変更可能な無線受信部と、
    前記無線受信部で受信されたデータを復調する復調部と、
    前記復調部で復調されたデータを復号する復号部と、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の制御局で生成された制御情報に基づいて、前記無線受信部の指向方向、前記復調部の復調方式、および前記復号部の復号方式のうち少なくとも1つ以上を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする地球局。
  13. 請求項1から5のいずれか1つに記載の制御局と、
    請求項6から11のいずれか1つに記載の衛星局と、
    請求項12に記載の地球局と、
    を備えることを特徴とするデータ伝送システム。
  14. 制御局が、通信が可能な衛星局および地球局の組み合わせにおける通信可能時間、およびデータを生成した衛星における前記データの滞留状態の情報に基づいて、前記データを生成した衛星局から前記地球局への1つ以上の伝送経路についてデータ伝送完了時間を算出し、前記データ伝送完了時間に基づいて決定した伝送経路の衛星局および地球局に対して、決定した伝送経路で前記データを伝送するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
    前記データを生成した衛星局が、前記制御情報に基づいて、生成したデータを符号化および変調し、指向方向を制御してデータを送信する送信ステップと、
    前記地球局が、前記制御情報に基づいて、前記データを受信する際の指向方向を制御して前記データを受信する受信ステップと、
    を含むことを特徴とするデータ伝送方法。
  15. さらに、
    前記データを中継する衛星局が、前記制御情報に基づいて、前記データを受信する際の指向方向を制御して、前記データを生成した衛星局または伝送経路上の前段の衛星局から前記データを受信し、前記データを送信する際の指向方向を制御して、前記データを前記地球局または伝送経路上の後段の衛星局へ送信する中継ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項14に記載のデータ伝送方法。
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