JPWO2018123725A1 - 円偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

円偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、表示装置に適用した際に、斜め方向から視認時の外光反射および色味変化がより抑制される、円偏光板、および、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を提供する。本発明の円偏光板は、偏光子、λ/2板、および、λ/4板をこの順で有し、偏光子の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、λ/4板のNzファクターが0.30〜0.70であり、偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である。

Description

本発明は、円偏光板、および、有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
従来から、外光反射による悪影響を抑制するために、円偏光板が有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置などに使用されている。円偏光板としては、例えば、特許文献1に記載されるように、第1光学異方性層、λ/4板、および、偏光子を組み合わせた態様が開示されている。なお、特許文献1の実施例においては、第1光学異方性層として、Nzファクターが0または1を示すλ/2板が使用されている。
国際公開第2015/166991号パンフレット
一方、近年、有機EL表示装置に代表される表示装置においては、視野角特性のより一層の向上が求められている。より具体的には、円偏光板を含む表示装置においては、斜め方向から視認した際の外光反射のより一層の低減が求められている。
本発明者が、特許文献1に記載の円偏光板を含む有機EL表示装置の外光反射特性について検討を行ったところ、斜め方向から見た際には外光反射の抑制が昨今求められるレベルまで到達しておらず、更なる改良が必要であった。
また、斜め方向からの視認時において、方位角を変えて視認した際に、色味の変化が小さいことも求められている。つまり、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制されることが求められている。
本発明は、上記実情に鑑みて、表示装置に適用した際に、斜め方向から視認した際の外光反射および色味変化がより抑制される、円偏光板を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記円偏光板を有する有機EL表示装置を提供することも目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、所定の構成の円偏光板を用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板とを含む、有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
円偏光板が、偏光子、λ/2板、および、λ/4板をこの順で有し、
偏光子の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
λ/4板のNzファクターが0.30〜0.70であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(2) 偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.15〜0.35であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.65〜0.85である、(1)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(3) λ/4板のNzファクターが0.40〜0.60である、(1)または(2)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(4) λ/2板が、逆波長分散性を示す、(1)〜(3)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(5) λ/4板が、逆波長分散性を示す、(1)〜(4)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(6) 偏光子、λ/2板、および、λ/4板をこの順で有し、
偏光子の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
λ/4板のNzファクターが0.30〜0.70であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、円偏光板。
(7) 偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.15〜0.35であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.65〜0.85である、(6)に記載の円偏光板。
(8) λ/4板のNzファクターが0.40〜0.60である、(6)または(7)に記載の円偏光板。
(9) λ/2板が、逆波長分散性を示す、(6)〜(8)のいずれかに記載の円偏光板。
(10) λ/4板が、逆波長分散性を示す、(6)〜(9)のいずれかに記載の円偏光板。
(11) 反射防止用途に用いられる、(6)〜(10)のいずれかに記載の円偏光板。
(12) 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板とを含む、有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
円偏光板が、偏光子、λ/2板、λ/4板、および、ポジティブCプレートをこの順で有し、
偏光子の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、後述する式(1)の関係を満たし、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(13) ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、後述する式(2)の関係を満たす、(12)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(14) λ/2板が、逆波長分散性を示す、(12)または(13)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(15) λ/4板が、逆波長分散性を示す、(12)〜(14)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(16) 偏光子、λ/2板、λ/4板、および、ポジティブCプレートをこの順で有し、
偏光子の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、後述する式(1)の関係を満たし、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
偏光子の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、円偏光板。
(17) ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、後述する式(2)の関係を満たす、(16)に記載の円偏光板。
(18) λ/2板が、逆波長分散性を示す、(16)または(17)に記載の円偏光板。
(19) λ/4板が、逆波長分散性を示す、(16)〜(18)のいずれかに記載の円偏光板。
(20) 反射防止用途に用いられる、(16)〜(19)のいずれかに記載の円偏光板。
本発明によれば、表示装置に適用した際に、斜め方向から視認時の外光反射および色味変化がより抑制される、円偏光板を提供できる。
また、本発明によれば、上記円偏光板を有する有機EL表示装置を提供できる。
本発明の円偏光板の第1実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第1実施態様における、偏光子の吸収軸、λ/2板の面内遅相軸、および、λ/4板の面内遅相軸の関係を示す図である。 本発明の有機EL表示装置の断面図である。 本発明の円偏光板の第2実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第2実施態様における、偏光子の吸収軸、λ/2板の面内遅相軸、および、λ/4板の面内遅相軸の関係を示す図である。 本発明の円偏光板の第3実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第3実施態様における、偏光子の吸収軸、λ/2板の面内遅相軸、および、λ/4板の面内遅相軸の関係を示す図である。 本発明の円偏光板の第4実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第4実施態様における、偏光子の吸収軸、λ/2板の面内遅相軸、および、λ/4板の面内遅相軸の関係を示す図である。 各軸方向のオーダーパラメータを説明するための図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。まず、本明細書で用いられる用語について説明する。
本発明において、Re(λ)およびRth(λ)は各々、波長λにおける面内のレタデーションおよび厚み方向のレタデーションを表す。特に記載がないときは、波長λは、550nmとする。
本発明において、Re(λ)およびRth(λ)はAxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)において、波長λで測定した値である。AxoScanにて平均屈折率((Nx+Ny+Nz)/3)と膜厚(d(μm))を入力することにより、
遅相軸方向(°)
Re(λ)=R0(λ)
Rth(λ)=((nx+ny)/2−nz)×d
が算出される。
なお、R0(λ)は、AxoScan OPMF−1で算出される数値として表示されるものであるが、Re(λ)を意味している。
本明細書において、屈折率nx、ny、および、nzは、アッベ屈折率(NAR−4T、アタゴ(株)製)を使用し、光源にナトリウムランプ(λ=589nm)を用いて測定する。また、波長依存性を測定する場合は、多波長アッベ屈折計DR−M2(アタゴ(株)製)にて、干渉フィルタとの組み合わせで測定できる。
また、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、および、各種光学フィルムのカタログの値を使用できる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、および、ポリスチレン(1.59)。
また、本明細書において、Nzファクターとは、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で与えられる値である。
なお、本明細書では、「可視光」とは、380〜800nmのことをいう。
また、本明細書において、角度(例えば「90°」などの角度)、およびその関係(例えば「直交」、「平行」、および「45°で交差」など)については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、厳密な角度±10°の範囲内であることなどを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において、Cプレートは以下のように定義される。
Cプレートは、ポジティブCプレート(正のCプレート)とネガティブCプレート(負のCプレート)との2種があり、ポジティブCプレートは式(C1)の関係を満たすものであり、ネガティブCプレートは式(C2)の関係を満たすものである。なお、ポジティブCプレートはRthが負の値を示し、ネガティブCプレートはRthが正の値を示す。
式(C1) nz>nx≒ny
式(C2) nz<nx≒ny
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。「実質的に同一」とは、例えば、(nx−ny)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、0〜10nm、好ましくは0〜5nmの場合も「nx≒ny」に含まれる。
本明細書において、偏光子の「吸収軸」は、吸光度の最も高い方向を意味する。「透過軸」は、「吸収軸」と90°の角度をなす方向を意味する。
本明細書において、λ/2板およびλ/4板の「面内遅相軸」は、面内において屈折率が最大となる方向を意味する。
<第1実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第1実施態様について図面を参照して説明する。図1に、本発明の円偏光板の第1実施態様の断面図を示す。なお、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。以下の図も同様である。
円偏光板10Aは、偏光子12と、λ/2板14Aと、λ/4板16とをこの順で有する。
また、図2において、偏光子12の吸収軸、λ/2板14Aの面内遅相軸、および、λ/4板16の面内遅相軸の関係を示す。図2中、偏光子12中の矢印は吸収軸の方向を、λ/2板14Aおよびλ/4板16中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸の方向を表す。
以下、円偏光板10Aに含まれる各部材について詳述する。
(偏光子)
偏光子12は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材(直線偏光子)であればよく、例えば、吸収型偏光子が挙げられる。
吸収型偏光子としては、例えば、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、および、ポリエン系偏光子が挙げられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子とがあり、いずれも適用できる。なかでも、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
また、基材上にポリビニルアルコール層を形成した積層フィルムの状態で延伸および染色を施すことで偏光子を得る方法として、特許第5048120号公報、特許第5143918号公報、特許第5048120号公報、特許第4691205号公報、特許第4751481号公報、および、特許第4751486号公報に記載の方法が挙げられ、これらの偏光子に関する公知の技術も好ましく利用できる。
なかでも、取り扱い性の点で、偏光子12は、ポリビニルアルコール系樹脂(−CH2−CHOH−を繰り返し単位として含むポリマー、特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。)を含む偏光子であることが好ましい。
偏光子12の厚みは特に制限されないが、取り扱い性に優れると共に、光学特性にも優れる点より、35μm以下が好ましく、3〜25μmがより好ましく、4〜15μmがさらに好ましい。上記厚みであれば、画像表示装置の薄型化に対応可能となる。
(λ/2板14A)
λ/2板14Aは、上記偏光子12と後述するλ/4板16との間に配置される層である。この層を設けることにより、円偏光板を含む表示装置において、斜め方向からの視認の際に外光反射および色味変化がより抑制される。
なお、λ/2板14Aは、単層構造であることが好ましい。
λ/2板14Aとは、特定の波長λnmにおける面内レタデーションRe(λ)がRe(λ)≒λ/2を満たす光学異方性層のことをいう。この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよい。
なかでも、円偏光板を表示装置に適用した際に、斜め方向での視認において外光反射および/または色味変化がより抑制される点(以後、単に「本発明の効果がより優れる点」とも称する)で、波長550nmにおける面内レタデーションRe(550)は、200〜400nmであることが好ましく、240〜320nmであることがより好ましく、250〜300nmであることがさらに好ましい。
図2に示すように、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Aの面内遅相軸とは直交するように配置される。
直交とは、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Aの面内遅相軸とのなす角度が90±10°であることを意図し、上記なす角度は85〜95°が好ましく、88〜92°がより好ましく、89〜91°がさらに好ましい。
なお、上記角度は、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Aの面内遅相軸とのなす角度を意図する。
λ/2板14Aは、順波長分散性(面内レタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて小さくなる特性。)を示しても、逆波長分散性(面内レタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて大きくなる特性。)を示してもよいが、本発明の効果がより優れる点で、逆波長分散性を示すことが好ましい。なお、上記順波長分散性および逆波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
なお、λ/2板14Aの面内レタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、λ/2板14AのRe(450)/Re(550)は、0.70以上1.00未満であることが好ましく、0.80〜0.90であることがより好ましく、0.81〜0.87であることがさらに好ましく、λ/2板14AのRe(650)/Re(550)は、1.00超1.20以下であることが好ましく、1.04〜1.18であることがより好ましい。
なお、上記Re(450)およびRe(650)は、それぞれ波長450nmおよび波長650nmで測定したλ/2板14Aの面内レタデーションを示す。
λ/2板14AのNzファクターは、0.10〜0.40であり、本発明の効果がより優れる点で、0.15〜0.35が好ましく、0.20〜0.30がより好ましく、0.23〜0.27がさらに好ましい。Nzファクターの算出方法は上述の通りである。
λ/2板14Aの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRth(550)は、本発明の効果がより優れる点で、−120〜−20nmであることが好ましく、−80〜−50nmであることがより好ましい。
λ/2板14Aは、液晶化合物を用いて形成されることが好ましい。ただし、上述した面内レタデーションなど所定の特性を満たせば、他の材料で構成されていてもよい。例えば、ポリマーフィルム(特に、延伸処理が施されたポリマーフィルム)から形成されていてもよい。
なお、従来、有機EL表示パネルは剛直な平面型が主流であったが、近年、折り畳みが可能なフレキシブルな有機EL表示パネルが提案されている。このようなフレキシブルな有機EL表示パネルに用いる円偏光板としては、それ自体がフレキシブル性に優れることが求められる。この観点からは、液晶化合物を用いて形成されたλ/2板14Aであれば、ポリマーフィルムよりもフレキシブル性に優れるため、フレキシブルな有機EL表示パネルに好適に適用できる。
また、後段で詳述するλ/4板16も、上記理由から、液晶化合物を用いて形成されたλ/4板であることが好ましい。
つまり、液晶化合物を用いて形成されたλ/2板および液晶化合物を用いて形成されたλ/4板を含む円偏光板であれば、フレキシブルな有機EL表示パネルにより好適に適用できる。
液晶化合物の種類は特に制限されないが、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物。ディスコティック液晶化合物)とに分類できる。さらにそれぞれ低分子タイプと高分子タイプとがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。2種以上の棒状液晶化合物、2種以上の円盤状液晶化合物、または、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いてもよい。
λ/2板14Aは、光学特性の温度変化および湿度変化を小さくできることから、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)を用いて形成されることがより好ましい。液晶化合物は2種類以上の混合物でもよく、その場合、少なくとも1つが2以上の重合性基を有していることが好ましい。
つまり、λ/2板14Aは、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
上記重合性基の種類は特に制限されず、ラジカル重合またはカチオン重合が可能な重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、公知のラジカル重合性基を用いることができ、アクリロイル基またはメタアクリロイル基が好ましい。
カチオン重合性基としては、公知のカチオン重合性基を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、および、ビニルオキシ基などが挙げられる。なかでも、脂環式エーテル基またはビニルオキシ基が好ましく、エポキシ基、オキセタニル基、または、ビニルオキシ基がより好ましい。
特に、好ましい重合性基の例としては下記が挙げられる。
なかでも、後述する延伸処理および/または収縮処理によりNzファクターの制御がよりしやすい点で、重合性基を有する液晶化合物としては、一般式(I)で表される化合物が好ましい。
一般式(I) L1−G1−D1−Ar−D2−G2−L2
1およびD2は、それぞれ独立に、−CO−O−、−O−CO−、−C(=S)O−、−O−C(=S)−、−CR12−、−CR12−CR34−、−O−CR12−、−CR12−O−、−CR12−O−CR34−、−CR12−O−CO−、−CO−O−CR12−、−CR12−O−CO−CR34−、−CR12−CO−O−CR34−、−NR1−CR23−、−CR12−NR3−、−CO−NR1−、または、−NR1−CO−を表し、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
1およびG2は、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表し、脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、−O−、−S−、または、−NR6−で置換されていてもよく、R6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
1およびL2は、それぞれ独立に、1価の有機基を表し、L1およびL2からなる群から選ばれる少なくとも一種が、重合性基を有する1価の基を表す。なかでも、L1およびL2の一方が重合性基を有する1価の基を表し、他方が重合性基を含まない1価の有機基を表すか、または、L1およびL2の一方がラジカル重合性基で、他方がカチオン重合性基であることが好ましい。
Arは、一般式(II−1)、一般式(II−2)、一般式(II−3)、または、一般式(II−4)で表される2価の芳香環基を表す。
1は、−S−、−O−、または−NR11−を表し、R11は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。Y1は、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。Z1、Z2、および、Z3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、1価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR1213または−SR12を表す。Z1およびZ2は、互いに結合して芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成してもよく、R12およびR13は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。A1およびA2は、それぞれ独立に、−O−、−NR21−(R21は水素原子または置換基を表す。)、−S−および−CO−からなる群から選ばれる基を表す。Xは水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。AxおよびAyが有する芳香環は置換基を有していてもよく、AxとAyとは結合して、環を形成していてもよい。Q2は、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
一般式(I)で表される化合物の各置換基の定義および好ましい範囲については、特開2012−21068号公報に記載の化合物(A)のD1、D2、G1、G2、L1、L2、R4、R5、R6、R7、X1、Y1、Q1、および、Q2に関する記載をそれぞれ上記一般式(I)のD1、D2、G1、G2、L1、L2、R1、R2、R3、R4、Q、Y1、Z1、および、Z2について参照でき、特開2008−107767号公報に記載の一般式(I)で表される化合物のA1、A2、および、Xに関する記載をそれぞれ上記一般式(I)のA1、A2、および、Xについて参照でき、WO2013/018526に記載の一般式(I)で表される化合物のAx、Ay、および、Q1に関する記載をそれぞれ上記一般式(I)に関するAx、Ay、および、Q2について参照できる。Z3については、特開2012−21068号公報に記載の化合物(A)のQ1に関する記載を参照できる。
1およびL2の一方は、−D3−G3−Sp−P3で表される基であることが好ましい。
3は、D1と同義である。
3は、単結合、炭素数6〜12の2価の芳香環基もしくは複素環基、または、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表し、上記脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、−O−、−S−、または、−NR7−で置換されていてもよく、ここでR7は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Spは、単結合、アルキレン基、−O−、−C(=O)−、−NR8−、または、これらを組み合わせた基を表す。上記組み合わせた基としては、例えば、−(CH2n−、−(CH2n−O−、−(CH2−O−)n−、−(CH2CH2−O−)m、−O−(CH2n−、−O−(CH2n−O−、−O−(CH2−O−)n−、−O−(CH2CH2−O−)m、−C(=O)−O−(CH2n−、−C(=O)−O−(CH2n−O−、−C(=O)−O−(CH2−O−)n−、−C(=O)−O−(CH2CH2−O−)m、−C(=O)−NR8−(CH2n−、−C(=O)−NR8−(CH2n−O−、−C(=O)−NR8−(CH2−O−)n−、−C(=O)−NR8−(CH2CH2−O−)m、および、−(CH2n−O−C(=O)−(CH2n−C(=O)−O−(CH2n−が挙げられる。ここで、nは2〜12の整数を表し、mは2〜6の整数を表し、R8は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
3は重合性基を示す。重合性基の定義は、上述した通りである。
1およびL2の他方は、重合性基を含まない1価の有機基か、P3とは異なる重合性基であることが好ましく、例えば、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、および、1価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基が挙げられる。なお、上記脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素基、および、芳香族炭化水素基には、置換基が置換していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基が挙げられる。
一般的に、液晶化合物の配向の程度を表すパラメータとして、オーダーパラメータが知られている。オーダーパラメータは、結晶のように分布がない場合に1、液体状態のように完全にランダムな場合に0となる。例えば、ネマチック液晶では、通常0.6程度の値をとるといわれている。オーダーパラメータについては、例えば、DE JEU,W.H.(著) 「液晶の物性」(共立出版、1991年、11頁)に詳しく記載があり、次の式で表される。
ここでθは、配向要素(例えば、液晶化合物)の平均的な配向軸方向と、各配向要素の軸とのなす角度である。
本明細書においては、図10に示すように、λ/2板およびλ/4板などの位相差板の面内遅相軸方向をx軸、面内で遅相軸方向と直交する方向をy軸、位相差板の厚み方向をz軸とし、配向解析により得られた液晶化合物に由来するメソゲン基の平均配向方向Mと、x軸、y軸、z軸との角度をそれぞれθ、θ、θとしたとき、メソゲン基のx方向のオーダーパラメータSx、y方向のオーダーパラメータSy、z方向のオーダーパラメータSzはそれぞれ下記式で表される。
なお、メソゲン基とは、液晶化合物に含まれる構造であり、剛直かつ配向性を有する官能基である。メソゲン基の構造としては、例えば、芳香環基および脂環基からなる群から選択される基が、複数個、直接または連結基(例えば、−CO−、−O−、−NR−(Rは、水素原子、または、アルキル基を表す)、または、これらを組み合わせた基)を介して連なった構造が挙げられる。
位相差板中のメソゲン基の各方向におけるオーダーパラメータの測定方法としては、偏光ラマンスペクトル測定が挙げられる。
より具体的には、測定装置としては、偏光ラマンスペクトル測定にはnanofider(東京インスツルメンツ社製)を用いる。まず、AxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)を用いて、位相差板の面内遅相軸(x軸)方向を特定する。次に、位相差板の主面(xy面)、位相差板の第1断面(xz面)、および、位相差板の第2断面(yz面)を測定面として、偏光ラマンスペクトル測定を行う。なお、上記第1断面および第2断面は、位相差板を所定の方向で切断して露出される断面である。第1断面はx軸に平行で、かつ、主面に対して垂直な方向で位相差板を切断して形成される断面である。第2断面は、y軸に平行で、かつ、主面に対して垂直な方向で位相差板を切断して形成される断面である。
偏光ラマンスペクトル測定の具体的な方法としては、所定の励起波長(例えば、785nm)で偏光をいくつかの角度で回転させ、それに対して平行な方向と垂直な方向との偏光ラマンスペクトルを測定する。次に、Naoki Hayashi, Tatsuhisa Kato, Phys. Rev. E, 63, 021706 (2001)に記載の方法に従って、位相差板中に含まれるメソゲン基の骨格に由来するピークをもつバンドに対し、理論的に導いた式により最小二乗法に基づくフィッティング解析を行い、測定面内の2次オーダーパラメータSxy、Syx、Syz、Szy、Sxz、および、Szxを算出する。さらに以下の式に基づき各軸方向のオーダーパラメータSx、Sy、および、Szを算出する。
Sx=(Sxy+Sxz)/2
Sy=(Syx+Syz)/2
Sz=(Szx+Szy)/2
なお、位相差板中におけるメソゲン基の構造は、熱分解GC−MS(Gas chromatography-mass spectrometry)、IR(infrared)スペクトル測定、および、NMR(nuclear magnetic resonance)測定により決定できる。使用される液晶化合物の構造が予めわかっている場合は、その構造より位相差板中におけるメソゲン基の構造を決定できる。
なお、メソゲン基の配向解析に用いる構造部位がメソゲン基の基準軸に平行である場合、解析結果をそのまま用いることができる。また、メソゲン基の配向解析に用いる構造部位がメソゲン基の基準軸に直交している場合、解析結果をメソゲン基の基準軸に方向に変換する。例えば、メソゲン基の配向解析に用いる構造部位がメソゲン基の基準軸に直交している液晶化合物がネマチック液晶性を示す場合は、液晶化合物は一軸性で配向しているため、上記測定により得られた測定値(SX⊥、SY⊥、SZ⊥)を以下の式(X)〜式(Z)により変換することにより、各軸に沿ったメソゲン基のオーダーパラメータを算出できる。
なお、上記基準軸はオーダーパラメータを算出する際の軸であり、メソゲン基の種類によって異なる。詳細は、後段で詳述する。
上記オーダーパラメータを算出する際には、メソゲン基の種類によって基準軸が変わる。具体的には、メソゲン基が棒状である場合、メソゲン基の長軸を基準としてオーダーパラメータが算出される。つまり、メソゲン基の長軸が基準軸となり、メソゲン基の長軸の平均配向方向と、上述したx軸、y軸、および、z軸とのなす角度をそれぞれθ、θ、および、θとして、オーダーパラメータを算出する。
また、メソゲン基が円盤状である場合、メソゲン基の円盤面に直交する軸を基準としてオーダーパラメータが算出される。つまり、メソゲン基の円盤面に直交する軸が基準軸となり、メソゲン基の円盤面に直交する軸の平均配向方向と、上述したx軸、y軸、および、z軸とのなす角度をそれぞれθ、θ、および、θとして、オーダーパラメータを算出する。
λ/2板14Aにおいて、液晶化合物由来のメソゲン基が棒状の場合は、式(A1)〜(A3)の要件を満たすことが好ましい。
式(A1) Sx>Sz>Sy
式(A2) −0.3<Sz<0.2(好ましくは、−0.10<Sz<0.10)
式(A3) Sx>0.05
上記Sxは、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、0.4以下の場合が多い。
また、Syは、−0.1以下であることが好ましく、−0.2以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、−0.4以上の場合が多い。
また、Sxの絶対値とSyの絶対値との差は、0.1以下であることが好ましく、0.04以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、0が好ましい。
λ/2板14Aにおいて、液晶化合物由来のメソゲン基が円盤状の場合、式(A4)〜(A6)の要件を満たす。
式(A4) Sy>Sz>Sx
式(A5) −0.2<Sz<0.3(好ましくは、−0.10<Sz<0.10)
式(A6) Sy>0.05
上記Sxは、−0.1以下であることが好ましく、−0.2以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、−0.4以上の場合が多い。
また、Syは、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、0.4以下の場合が多い。
また、Sxの絶対値とSyの絶対値との差は、0.1以下であることが好ましく、0.04以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、0が好ましい。
λ/2板14Aの形成方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
なかでも、Nzファクターの制御がしやすい点で、重合性基を有する液晶化合物(以後、単に「重合性液晶化合物」とも称する)を含むλ/2板形成用組成物(以後、単に「組成物」とも称する)を塗布して塗膜を形成し、塗膜に配向処理を施して重合性液晶化合物を配向させ、得られた塗膜に対して硬化処理(紫外線の照射(光照射処理)または加熱処理)を施し、硬化処理が施された膜に対して延伸処理および収縮処理の少なくとも一方を施して、λ/2板を得る方法が好ましい。
以下、上記方法を、工程1〜工程3に分けて詳述する。
(工程1)
工程1は、支持体上に、組成物を塗布して塗膜を形成し、塗膜に配向処理を施して重合性液晶化合物を配向させる工程である。
本工程で使用される組成物は、重合性液晶化合物を含む。重合性液晶化合物の定義および好適範囲は、上述した通りである。
組成物中における重合性液晶化合物の含有量は特に制限されないが、Nzファクターの制御がしやすい点で、組成物中の全固形分に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、99質量%以下の場合が多い。
なお、組成物中の全固形分には、溶媒は含まれない。
上記組成物には、上述した重合性液晶化合物以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて選択され、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤としては、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、および、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。
組成物中における重合開始剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、および、膜の強度の点で、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。重合性モノマーとしては、多官能性ラジカル重合性モノマーが好ましく、上記の重合性基を有する液晶化合物と共重合性のものがより好ましい。例えば、特開2002−296423号公報中の段落[0018]〜[0020]に記載のものが挙げられる。
組成物中における重合性モノマーの含有量は、重合性液晶化合物の全質量に対して、1〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、および、膜の強度の点で、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、フッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報中の段落[0028]〜[0056]に記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落[0069]〜[0126]に記載の化合物が挙げられる。
また、組成物には、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒としては、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、および、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。なかでも、アルキルハライドまたはケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
また、組成物には、垂直配向剤、および、水平配向剤などの各種配向制御剤が含まれていてもよい。これらの配向制御剤は、界面側において液晶化合物を水平または垂直に配向制御可能な化合物である。
さらに、組成物には、上記成分以外に、密着改良剤、可塑剤、および、ポリマーなどの他の添加剤が含まれていてもよい。
工程1で使用される支持体は、組成物を塗布するための基材として機能を有する部材である。支持体は、組成物を塗布および硬化させた後に剥離される仮支持体、または、延伸した後に剥離される仮支持体であってもよい。
支持体(仮支持体)としては、プラスチックフィルムの他、ガラス基板を用いてもよい。プラスチックフィルムを構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン、および、ポリビニルアルコール(PVA)などが挙げられる。
支持体の厚みとしては、5〜1000μm程度であればよく、10〜250μmが好ましく、15〜90μmがより好ましい。
なお、必要に応じて、支持体上には、配向層を配置してもよい。
配向層は、一般的には、ポリマーを主成分とする。配向層用ポリマーとしては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手できる。利用されるポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリイミド、または、その誘導体が好ましい。
なお、配向層には、公知のラビング処理が施されることが好ましい。
配向層の厚みは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましい。
組成物の塗布方法としては、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、および、ワイヤーバー法などの公知の方法が挙げられる。いずれの方法で塗布する場合においても、単層塗布が好ましい。
支持体上に形成された塗膜に、配向処理を施して、塗膜中の重合性液晶化合物を配向させる。
配向処理は、室温により塗膜を乾燥させる、または、塗膜を加熱することにより行うことができる。サーモトロピック性液晶化合物の場合、一般に温度または圧力の変化により、塗膜中の相状態を液晶相に転移させることができる。リオトロピック性をもつ液晶化合物の場合には、溶媒量などの組成比によっても、塗膜中の相状態を液晶相に転移させることができる。
なお、塗膜を加熱する場合の条件は特に制限されないが、加熱温度としては50〜150℃が好ましく、加熱時間としては10秒間〜5分間が好ましい。
(工程2)
工程2は、重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して硬化処理を施す工程である。
重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して実施される硬化処理の方法は特に制限されず、例えば、光照射処理および加熱処理が挙げられる。なかでも、製造適性の点で、光照射処理が好ましく、紫外線照射処理がより好ましい。
光照射処理の照射条件は特に制限されないが、50〜1000mJ/cm2の照射量が好ましい。
(工程3)
工程3は、工程2で得られた硬化膜に対して、延伸処理および収縮処理の少なくとも一方を施して、λ/2板を得る工程である。本工程では、延伸処理および収縮処理の両方を実施してもよく、例えば、一方向では延伸処理、他方向では収縮処理などのように方向に応じて処理の種類を変更してもよい。
延伸処理の方法としては、一軸延伸および二軸延伸などの公知の延伸処理の方法が挙げられる。
収縮処理(特に、熱収縮処理)の方法としては、例えば、特開2006−215142号公報、特開2007−261189号公報、および、特許4228703号公報などに記載の方法を参照できる。
また、上述した支持体としては、延伸時の加熱処理の際に特定の方向に収縮する支持体(熱収縮性支持体)なども挙げられる。例えば、このような支持体を用いることにより、特定の方向に延伸させつつ、支持体の収縮方向においては硬化膜を収縮させることもできる。
硬化膜に対して延伸処理および/または収縮処理を施す方向は、使用される重合性液晶化合物の種類およびその配向方向によって、適宜最適な方向が選択される。
例えば、重合性液晶化合物として棒状液晶化合物を用い、かつ、工程1において塗膜表面に対して垂直方向に重合性液晶化合物が配向している場合は、硬化膜の表面(主面)に平行な一方向に硬化膜を延伸させ、かつ、面内において上記一方向に直交する方向に硬化膜を収縮させることにより、所定のNzファクターを示すλ/2板を得ることができる。
上記では、延伸処理および収縮処理の方法を示したが、本発明は上記に制限されず、使用される液晶化合物の種類に応じて適宜最適な処理が実施される。
(λ/4板)
λ/4板16は、上記λ/2板14A上に配置される層である。
なお、λ/4板16は、単層構造であることが好ましい。
λ/4板(λ/4機能を有する板)16とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または、円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板である。より具体的には、所定の波長λnmにおける面内レタデーションがλ/4(または、この奇数倍)を示す板である。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、波長550nmにおける面内レタデーションRe(550)は、100〜200nmであることが好ましく、120〜160nmであることがより好ましく、130〜150nmであることがさらに好ましい。
図2に示すように、偏光子12の吸収軸と、λ/4板16の面内遅相軸とのなす角度θは20〜70°の範囲である。言い換えると、角度θは20〜70°の範囲にある。本発明の効果がより優れる点で、角度θは35〜55°であることが好ましく、40〜50°であることがより好ましく、43〜47°であることがさらに好ましい。
なお、上記角度とは、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/4板16の面内遅相軸とのなす角度を意図する。
λ/4板16は、可視光域において、順波長分散性を示しても、逆波長分散性を示してもよいが、本発明の効果がより優れる点で、逆波長分散性を示すことが好ましい。なお、上記波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
なお、λ/4板16の面内レタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、λ/4板16のRe(450)/Re(550)は、0.70〜1.00であることが好ましく、0.80〜0.90であることがより好ましく、0.81〜0.87であることがさらに好ましく、λ/4板16のRe(650)/Re(550)は、1.00〜1.20であることが好ましく、1.04〜1.18であることがより好ましい。
なお、上記Re(450)およびRe(650)は、それぞれ波長450nmおよび650nmで測定したλ/4板16の面内レタデーションを示す。
λ/4板16のNzファクターは、0.30〜0.70であり、本発明の効果がより優れる点で、0.40〜0.60が好ましく、0.45〜0.55がより好ましい。Nzファクターの算出方法は上述の通りである。
波長550nmで測定したλ/4板16の厚み方向のレタデーションであるRth(550)は、本発明の効果がより優れる点で、−50〜50nmであることが好ましく、−20〜20nmであることがより好ましく、−10〜10nmであることがさらに好ましい。
λ/4板16を構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述したλ/2板14Aで述べた態様が挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、λ/4板16は、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
λ/4板16中において液晶化合物由来のメソゲン基のオーダーパラメータは、液晶化合物の種類において、式(A1)〜(A3)、または、式(A4)〜(A6)を満たすことが好ましい。
λ/4板16の形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用でき、例えば、上述したλ/2板14Aを形成する方法が挙げられる。
(その他の層)
上記円偏光板10Aは、本発明の効果を損なわない範囲で、偏光子12、λ/2板14A、および、λ/4板16以外の他の層を有していてもよい。
例えば、円偏光板10Aには、液晶化合物の配向方向を規定する機能を有する配向層が含まれていてもよい。配向層の配置位置は特に制限されないが、例えば、偏光子12とλ/2板14Aとの間、および、λ/2板14Aとλ/4板16との間が挙げられる。
配向層を構成する材料、および、配向層の厚みは、上述した通りである。
また、円偏光板10Aには各層間を接着するための接着層または粘着層が含まれていてもよい。
さらに、偏光子12の表面上には、偏光子保護フィルムが配置されていてもよい。
偏光子保護フィルムの構成は特に制限されず、例えば、透明支持体またはハードコート層であってもよく、透明支持体とハードコート層との積層体であってもよい。
ハードコート層としては、公知の層を使用でき、例えば、上述した多官能モノマーを重合硬化して得られる層であってもよい。
また、透明支持体としては、公知の透明支持体を使用でき、例えば、透明支持体を形成する材料としては、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースポリマー(以下、セルロースアシレートという)、熱可塑性ノルボルネン樹脂(日本ゼオン(株)製のゼオネックス、ゼオノア、JSR(株)製のアートンなど)、アクリル樹脂、および、ポリエステル樹脂が挙げられる。
偏光子保護フィルムの厚みは特に限定されないが、偏光板の厚みを薄くできる点で、40μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましい。
なお、円偏光板10Aの製造方法は特に制限されず、例えば、それぞれ用意した偏光子、λ/2板、および、λ/4板を接着剤または粘着剤を介して貼り合わせる方法が挙げられる。
上記円偏光板10Aは、種々の用途に適用でき、特に、反射防止用途に好適に適用できる。より具体的には、有機EL表示装置などの表示装置の反射防止用途に好適に適用できる。
円偏光板10Aを含む表示装置の態様としては、図3に示すように、矢印で示す視認側から、円偏光板10Aと、有機EL表示パネル18とをこの順で有する有機EL表示装置20が挙げられる。なお、円偏光板A中の偏光子12が視認側に配置される。
有機EL表示パネル18は、電極間(陰極および陽極間)に有機発光層(有機エレクトロルミネッセンス層)を挟持してなる有機EL素子を用いて構成された表示パネルである。
有機EL表示パネルの構成は特に制限されず、公知の構成が採用される。
<第2実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第2実施態様について図面を参照して説明する。図4に、本発明の円偏光板の第2実施態様の断面図を示す。
円偏光板10Bは、偏光子12と、λ/2板14Bと、λ/4板16とをこの順で有する。
また、図5において、偏光子12の吸収軸、λ/2板14Bの面内遅相軸、および、λ/4板16の面内遅相軸の関係を示す。図5中、偏光子12中の矢印は吸収軸の方向を、λ/2板14Bおよびλ/4板16中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸の方向を表す。
図4に示す円偏光板10Bは、λ/2板14Bの点を除いて、図1に示す円偏光板10Aと同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略し、以下では、主に、λ/2板14Bについて詳述する。
なお、図5に示すように、偏光子12の吸収軸とλ/4板16の面内遅相軸とのなす角度θは、第1の実施態様と同じように、20〜70°の範囲内である。その好適範囲は、上述の通りである。また、円偏光板10Bは、上述した円偏光板10Aが有していてもよい他の層を有していてもよい。
(λ/2板14B)
λ/2板14Bは、λ/2板14Aと同様に、偏光子12とλ/4板16との間に配置される層である。
λ/2板14Bは、面内遅相軸の方向、および、Nzファクターの点を除いて、上述したλ/2板14Aの定義と同義である。より具体的には、λ/2板14Bの面内レタデーションは、上述したλ/2板14Aの面内レタデーションの範囲と同義である。また、λ/2板14Bの厚み方向のレタデーションは、上述したλ/2板14Aの厚み方向のレタデーションの範囲と同義である。また、λ/2板14Bは順波長分散性または逆波長分散性を示してもよく、逆波長分散性を示すことが好ましい。
以下、λ/2板14Bの面内遅相軸の方向、および、Nzファクターについて詳述する。
λ/2板14Bの面内遅相軸は、偏光子12の吸収軸と平行となるように配置される。
平行とは、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Bの面内遅相軸とのなす角度が0〜10°であることを意図し、上記なす角度は0〜5°が好ましく、0〜2°がより好ましく、0〜1°がさらに好ましい。
なお、上記角度は、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Bの面内遅相軸とのなす角度を意図する。
また、λ/2板14BのNzファクターは、0.60〜0.90であり、本発明の効果がより優れる点で、0.65〜0.85であることが好ましく、0.70〜0.80であることがより好ましい。Nzファクターの算出方法は上述の通りである。
λ/2板14Bを構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述したλ/2板14Aで述べた態様が挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、λ/2板14Bは、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
λ/2板14Bの形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用でき、例えば、上述したλ/2板14Aを形成する方法が挙げられる。
上記円偏光板10Bは、上述した円偏光板10Aと同様の用途に好適に適用できる。具体的な適用例としては、円偏光板10Bを含む有機EL表示装置が挙げられる。
<第3実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第3実施態様について図面を参照して説明する。図6に、本発明の円偏光板の第3実施態様の断面図を示す。
円偏光板10Cは、偏光子12と、λ/2板14Aと、λ/4板22と、ポジティブCプレート24とをこの順で有する。
また、図7において、偏光子12の吸収軸、λ/2板14Aの面内遅相軸、および、λ/4板22の面内遅相軸の関係を示す。図7中、偏光子12中の矢印は吸収軸の方向を、λ/2板14Aおよびλ/4板22中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸の方向を表す。
図6に示す円偏光板10Cは、λ/4板22およびポジティブCプレート24の点を除いて、図1に示す円偏光板10Aと同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略し、以下では、主に、λ/4板22およびポジティブCプレート24について詳述する。
なお、図7に示すように、偏光子12の吸収軸とλ/2板14Aの面内遅相軸とは直交するように配置される。また、円偏光板10Cは、上述した円偏光板10Aが有していてもよい他の層を有していてもよい。
(λ/4板22)
λ/4板(λ/4機能を有する板)22とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または、円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板である。より具体的には、所定の波長λnmにおける面内レタデーションがλ/4(または、この奇数倍)を示す板である。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、波長550nmにおける面内レタデーションRe(550)は、100〜200nmであることが好ましく、120〜160nmであることがより好ましく、130〜150nmであることがさらに好ましい。
図7に示すように、偏光子12の吸収軸と、λ/4板22の面内遅相軸とのなす角度θは20〜70°の範囲である。言い換えると、角度θは20〜70°の範囲にある。本発明の効果がより優れる点で、角度θは35〜55°であることが好ましく、40〜50°であることがより好ましく、43〜47°であることがさらに好ましい。
なお、上記角度とは、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/4板22の面内遅相軸とのなす角度を意図する。
λ/4板22は、可視光域において、順波長分散性を示しても、逆波長分散性を示してもよいが、本発明の効果がより優れる点で、逆波長分散性を示すことが好ましい。なお、上記波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
なお、λ/4板22の面内レタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、λ/4板22のRe(450)/Re(550)は、0.70〜1.00であることが好ましく、0.80〜0.90であることがより好ましく、0.81〜0.87であることがさらに好ましく、λ/4板22のRe(650)/Re(550)は、1.00〜1.20であることが好ましく、1.04〜1.18であることがより好ましい。
なお、上記Re(450)およびRe(650)は、それぞれ波長450nmおよび650nmで測定したλ/4板22の面内レタデーションを示す。
λ/4板22の波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRth(550)は、本発明の効果がより優れる点で、−50〜50nmであることが好ましく、−20〜20nmであることがより好ましく、−10〜10nmであることがさらに好ましい。
λ/4板22を構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述した第1実施態様のλ/2板14Aで述べた態様が挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、λ/4板22は、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
λ/4板22の形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用でき、例えば、上述したλ/2板14Aを形成する方法で述べた工程1および2を含む方法が挙げられる。
(ポジティブCプレート24)
ポジティブCプレート24は、円偏光板10C中において上記λ/4板22の偏光子12側とは反対側の表面上に配置される層である。なお、ポジティブCプレート24は、単層構造であることが好ましい。
ポジティブCプレート24の波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRth(550)は、以下の式(1)の関係を満たす。
式(1) −{(λ/4板22の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+30nm}≦Rth(550)≦−{(λ/4板22の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−30nm}
例えば、λ/4板22の波長550nmにおける面内レタデーションが138nmである場合、ポジティブCプレート24の波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRth(550)は、−99〜−39nmの範囲にある。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、以下の式(2)の関係を満たすのが好ましい。
式(2) −{(λ/4板22の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+15nm}≦Rth(550)≦−{(λ/4板22の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−15nm}
なお、上記Rth(550)の具体的な数値としては、本発明の効果がより優れる点で、−100〜−50nmが好ましく、−90〜−60nmがより好ましく、−80〜−60nmがさらに好ましい。
ポジティブCプレート24の波長550nmにおける面内レタデーションは特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、0〜10nmが好ましい。
ポジティブCプレート24は、順波長分散性を示しても、逆波長分散性を示してもよいが、本発明の効果がより優れる点で、逆波長分散性を示すことが好ましい。なお、上記順波長分散性および逆波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
なお、ポジティブCプレート24が順波長分散性を示すとは、ポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションが順波長分散性を示すことを意味する。つまり、ポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて小さくなることを意味する。
また、ポジティブCプレート24が逆波長分散性を示すとは、ポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションが逆波長分散性を示すことを意味する。つまり、ポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて大きくなることを意味する。
なお、ポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、ポジティブCプレート24のRth(450)/Rth(550)は、0.70以上1.00未満であることが好ましく、0.80〜0.90であることがより好ましく、ポジティブCプレート24のRth(650)/Rth(550)は、1.00超1.20以下であることが好ましく、1.02〜1.10であることがより好ましい。
なお、上記Rth(450)およびRth(650)は、それぞれ波長450nmおよび波長650nmで測定したポジティブCプレート24の厚み方向のレタデーションを示す。
ポジティブCプレート24の厚みは特に制限されず、厚み方向のレタデーションが所定の範囲となるように調整されるが、位相差フィルムの薄型化の点で、6μm以下が好ましく、0.5〜5.0μmがより好ましく、0.5〜2.0μmがさらに好ましい。
なお、本明細書において、ポジティブCプレート24の厚みとは、ポジティブCプレート24の平均厚みを意図する。上記厚みは、ポジティブCプレート24の任意の5点以上の厚みを測定して、それらを算術平均して求める。
ポジティブCプレート24を構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述した第1実施態様のλ/2板14Aで述べた態様が挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、ポジティブCプレート24は、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
ポジティブCプレート24の形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用でき、例えば、上述したλ/2板14Aを形成する方法で述べた工程1および2を含む方法が挙げられる。
なお、λ/2板12A、λ/4板22、および、ポジティブCプレート24のうち少なくとも1つが逆波長分散性を示すことが好ましく、全てが逆波長分散性を示すことがより好ましい。
上記円偏光板10Cは、上述した円偏光板10Aと同様の用途に好適に適用できる。具体的な適用例としては、円偏光板10Cを含む有機EL表示装置が挙げられる。
<第4実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第4実施態様について図面を参照して説明する。図8に、本発明の円偏光板の第4実施態様の断面図を示す。
円偏光板10Dは、偏光子12と、λ/2板14Bと、λ/4板22と、ポジティブCプレート24とをこの順で有する。
また、図9において、偏光子12の吸収軸、λ/2板14Bの面内遅相軸、および、λ/4板22の面内遅相軸の関係を示す。図9中、偏光子12中の矢印は吸収軸の方向を、λ/2板14Bおよびλ/4板22中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸の方向を表す。
図8に示す円偏光板10Dは、λ/2板14Bの点を除いて、図6に示す円偏光板10Cと同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
また、図8に示す円偏光板10D中のλ/2板14Bは、上述した第2実施態様で説明した態様と同一であり、その説明を省略する。
なお、図9に示すように、λ/2板14Bの面内遅相軸は、偏光子12の吸収軸と平行となるように配置される。また、偏光子12の吸収軸とλ/4板22の面内遅相軸とのなす角度θは、第1の実施態様と同じように、20〜70°の範囲内である。その好適範囲は、上述の通りである。また、円偏光板10Dは、上述した円偏光板10Aが有していてもよい他の層を有していてもよい。
上記円偏光板10Dは、上述した円偏光板10Aと同様の用途に好適に適用できる。具体的な適用例としては、円偏光板10Dを含む有機EL表示装置が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、および、処理手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
<<偏光子の作製>>
<保護膜の作製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、コア層セルロースアシレートドープを調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
アセチル置換度2.88のセルロースアセテート 100質量部
エステルオリゴマー(化合物1−1) 10質量部
耐久性改良剤(化合物1−2) 4質量部
紫外線吸収剤(化合物1−3) 3質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 438質量部
メタノール(第2溶媒) 65質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[外層セルロースアシレートドープの作製]
上記のコア層セルロースアシレートドープ90質量部に下記組成のマット剤分散液を10質量部加え、外層セルロースアシレートドープを調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製) 2質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76質量部
メタノール(第2溶媒) 11質量部
コア層セルロースアシレートドープ1 1質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[セルロースアシレートフィルムの作製]
上記コア層セルロースアシレートドープとその両側に外層セルロースアシレートドープとを3層同時に流延口から20℃のドラム上に流延した。ドラム上のフィルムの溶媒含有率が略20質量%の状態となったところでフィルムを剥ぎ取り、剥ぎ取ったフィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定し、フィルム中の残留溶媒が3〜15質量%の状態で、フィルムを横方向に1.2倍延伸しつつ乾燥した。その後、延伸されたフィルムを熱処理装置のロール間に搬送することにより、厚さ25μmのセルロースアシレートフィルムを作製し、偏光板保護膜とした。
<ハードコート層の作製>
ハードコート層形成用の塗布液として、下記表1に記載のハードコート用硬化性組成物を調製した。
上記ハードコート用硬化性組成物を、上記にて作製した偏光板保護膜の表面上へ塗布し、その後、偏光板保護膜上の塗膜を100℃で60秒間乾燥し、窒素0.1%以下の条件でUV(ultraviolet)を1.5kW、300mJにて照射し、硬化させ、厚み3μmのハードコート層を有するハードコート層付保護膜を作製した。なお、ハードコート層の膜厚の調整は、スロットダイを用い、ダイコート法において塗布量を調整することにより行った。
<片面保護膜付偏光板の作製>
1)フィルムのケン化
作製したハードコート層付保護膜を37℃に調温した4.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(ケン化液)に1分間浸漬した後、ハードコート層付保護膜を取り出して水洗した。その後、ハードコート層付保護膜を0.05mol/Lの硫酸水溶液に30秒間浸漬した後、ハードコート層付保護膜を取り出して、さらに水洗浴に通した。そして、得られたフィルムをエアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後に70℃の乾燥ゾーンに15秒間滞留させて乾燥し、ケン化処理したハードコート層付保護膜を作製した。
2)偏光子の作製
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、乾燥条件を変更して、2対のニップロール間に周速差を与え、長手方向に延伸し、幅1330mm、厚み15μmの偏光子を調製した。
3)貼り合わせ
作製した偏光子と、ケン化処理したハードコート層付保護膜とを、PVA((株)クラレ製、PVA−117H)3質量%水溶液を接着剤として、偏光子の吸収軸とフィルム(ハードコート層付保護膜)の長手方向とが平行となるようにロールツーロールで貼り合わせて片面保護膜付偏光子を作製した。
このとき、ハードコート層付保護膜のセルロースアシレートフィルム側が、偏光子側になるように貼り合わせた。
<<λ/2板の作製>>
<仮支持体の作製>
下記一般式(II)で表されるラクトン環構造を有するアクリル系樹脂{共重合モノマー質量比=メタクリル酸メチル/2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル=8/2、ラクトン環化率約100%、ラクトン環構造の含有割合19.4%、重量平均分子量133000、メルトフローレート6.5g/10分(240℃、10kgf)、Tg131℃}90質量部と、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂{トーヨーAS AS20、東洋スチレン社製}10質量部との混合物(Tg127℃)のペレットを二軸押出機に供給し、約280℃でシート状に溶融押出しした。その後、溶融押出しされたシートを、縦一軸延伸機において、給気温度130℃、シート面温度120℃、延伸速度30%/分、および、延伸倍率35%で縦延伸した。その後、縦延伸されたシートを、テンター式延伸機において、給気温度130℃、シート面温度120℃、延伸速度30%/分、および、延伸倍率35%で横延伸した。その後、横延伸されたシートを、巻取り部前で両端部を切り落とし、長さ4000mのロールフィルムとして巻き取りして、厚み40μmの長尺状の仮支持体を得た。
上記一般式(II)中、R1は水素原子であり、R2およびR3はメチル基である。
<配向層の形成>
上記仮支持体に、下記組成の配向層塗布液(A)を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。配向層塗布液が塗布された仮支持体を、60℃の温風で60秒間、さらに100℃の温風で120秒間乾燥し、仮支持体上に配向層を形成した。
使用した変性ポリビニルアルコールの鹸化度は96.8%であった。
−配向層塗布液(A)の組成−
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 308質量部
メタノール 70質量部
イソプロパノール 29質量部
光重合開始剤(IRGACURE(登録商標)2959、BASF社製)
0.8質量部
変性ポリビニルアルコールの組成割合は、モル分率である。
<液晶層の形成>
次に、棒状液晶化合物がネマチック相で垂直配向されて固定化された液晶層の形成について説明する。
後述する表2に示す組成物1を、MEK(メチルエチルケトン)に溶解して、固形分濃度が10質量%となるよう調製し、塗布液を得た。得られた塗布液を上記配向層上にバー塗布して、120℃で2分間加熱熟成を行って、塗布膜中において棒状液晶化合物の均一な配向状態を得た。その後、この塗布膜を120℃に保持し、これにメタルハライドランプを用いて120℃、100mJ/cm2にて紫外線照射して、液晶層(膜厚:17μm)を形成した。
<変形>
上記のように作製した仮支持体および液晶層を含むフィルムを、4辺をテンターで固定したバッチ延伸機において、給気温度140℃、フィルム面温度130℃、変形速度30%/分で表3に記載の変形倍率(X方向75%延伸、Y方向10%収縮)になるよう変形した。その後、得られたフィルムの4辺の端部を切り落とし、延伸された仮支持体とλ/2板とを含むフィルムAを得た。
なお、上記X方向とは面内遅相軸方向を意図し、Y方向は面内においてX方向に直交する方向である。なお、後述する実施例および比較例でも同様である。
<<λ/4板の作製(A)>>
上記<<λ/2板の作製>>で述べた方法に沿って、配向層付き仮支持体を製造した。
<液晶層の形成>
次に、棒状液晶化合物がネマチック相で垂直配向されて固定化された液晶層の形成について説明する。
後述する表2に示す組成物1を、MEKに溶解して、固形分濃度が10質量%となるよう調製し、塗布液を得た。得られた塗布液を上記配向層上にバー塗布して、120℃で2分間加熱熟成を行って、塗布膜中において棒状液晶化合物の均一な配向状態を得た。その後、この塗布膜を120℃に保持し、これにメタルハライドランプを用いて120℃、100mJ/cm2にて紫外線照射して、液晶層(膜厚:8μm)を形成した。
<変形>
上記のように作製した仮支持体および液晶層を含むフィルムを、4辺をテンターで固定したバッチ延伸機において、給気温度140℃、フィルム面温度130℃、変形速度30%/分で表3に記載の変形倍率(X方向80%延伸、Y方向10%収縮)になるよう変形した。その後、得られたフィルムの4辺の端部を切り落とし、延伸された仮支持体とλ/4板とを含むフィルムBを得た。
<<円偏光板の作製>>
上記で得られた片側保護膜付き偏光子の偏光子側の表面上に、偏光子とλ/2板とが対向するように市販のアクリル接着剤(東亜合成株式会社製UV−3300)を介して、片側保護膜付き偏光子とフィルムAとを貼り合わせて、貼合体を得た。メタルハライドランプを用いて、仮支持体側から照射量100mJ/cm2の紫外線を上記貼合体に照射して、接着剤を硬化させた後、得られたフィルムから延伸された仮支持体を剥離した。
次に、片側保護膜付き偏光子とλ/2板とを含むフィルムのλ/2板側の表面上に、λ/2板とλ/4板とが対向するように市販のアクリル接着剤(東亜合成株式会社製UV−3300)を介して、上記フィルムとフィルムBとを貼り合わせて、貼合体を得た。メタルハライドランプを用いて、仮支持体側から照射量100mJ/cm2の紫外線を上記貼合体に照射して、接着剤を硬化させた後、得られたフィルムから延伸された仮支持体を剥離し、偏光子とλ/2板とλ/4板とをこの順で有する円偏光板を作製した。
なお、後述する表3に示す「λ/2板の面内遅相軸と偏光子の吸収軸となす角度(°)」および「λ/4板の面内遅相軸と偏光子の吸収軸となす角度(°)」に記載の角度となるように、各層の貼り合わせを実施した。
[実施例2〜11、比較例1〜3]
<<λ/2板の作製>>および<<λ/4板の作製(A)>>の際の組成物の種類、液晶層の厚み、変形倍率、および、λ/2板の面内遅相軸と偏光子の吸収軸となす角度(°)を後述する表3に記載の通り変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
なお、フィルムAおよびフィルムBからそれぞれ延伸された仮支持体を剥離し、λ/2板およびλ/4板のRe(λ)、Rth(λ)、および、遅相軸方向をAxoScanにより測定し、さらに、Nzファクターを算出した。
なお、組成物1〜5の組成を表2にまとめて示す。
表2中の各数値は「質量部」を表す。
[円偏光板の有機EL表示パネルへの実装および表示性能の評価]
(円偏光板の有機EL表示装置への実装)
有機EL表示パネル搭載のSAMSUNG社製GALAXY S IVを分解し、円偏光板を剥離して、実施例1〜11および比較例1〜3の円偏光板をそれぞれ有機EL表示パネル上に貼合し、有機EL表示装置を作製した。
(表示性能の評価)
作製した有機EL表示装置について、明光下にて反射率および反射色味を評価した。外光反射光が最も視認されやすい黒表示にて、極角45°から蛍光灯を映し込んだときの反射光を観察した。具体的には、視野角方向(極角45°、方位角を15°刻みで0〜165°)の反射光を分光放射計SR―3(トプコン社製)により測定し、比較例1を基準として下記の基準で評価した。
(反射率)
A:比較例1での反射光の最大輝度に対する、反射光の最大輝度の割合が40%以下である場合
B:比較例1での反射光の最大輝度に対して、反射光の最大輝度の割合が40%超60%以下である場合
C:比較例1での反射光の最大輝度に対して、反射光の最大輝度の割合が60%超80%以下である場合
D:比較例1での反射光の最大輝度に対して、反射光の最大輝度の割合が80%超である場合
(色味変化)
色味変化(反射色味変化)は、全測定角度での反射光の色味a*およびb*の変化の大きさΔa*b*を下記式で定義した。
A:比較例1での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が40%以下である場合
B:比較例1での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が40%超60%以下である場合
C:比較例1での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が60%超80%以下である場合
D:比較例1での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が80%超である場合
表3中においては、得られたλ/2板およびλ/4板の、Re(550)、Rth(550)、Nz、Re(450)/Re(550)、および、Re(650)/Re(550)を示す。
また、表3中、「λ/2板作製条件」欄は、使用された液晶組成物の種類、液晶層膜厚、X方向の変形率(X変形率)、および、Y方向の変形率(Y変形率)をそれぞれ表す。なお、X変形率欄およびY変形率欄において、マイナス表記は収縮を意図し、プラス表記は延伸を意図する。
上記表3に示すように、所定のNzファクターの関係を満たす円偏光板を用いると、所望の効果が得られることが確認された。
なかでも、実施例1〜5の比較から分かるように、λ/2板のNzファクターが0.15〜0.35の場合に効果がより優れ、0.20〜0.30の場合に効果がさらに優れることが確認された。
また、実施例1と実施例6〜7の比較から分かるように、λ/4板のNzファクターが0.40〜0.60の場合に効果がより優れ、0.45〜0.55の場合に効果がさらに優れることが確認された。
また、実施例1と実施例8との比較より、λ/2板が逆波長分散性を示す場合により効果が優れることが確認された。
また、実施例9〜11の比較から分かるように、λ/2板のNzファクターが0.65〜0.85の場合に効果がより優れることが確認された。
なお、上述した方法に従って、実施例1で用いられたλ/2板およびλ/4板中のメソゲン基のオーダーパラメータを算出した。結果を以下の表4に示す。
[実施例12]
上述した<<λ/2板の作製>>と同様の手順に従って、λ/2板を作製した。
<<λ/4板の作製(B)>>
上記<<λ/2板の作製>>で述べた方法に沿って、仮支持体を作製した。
上記仮支持体に、上述した配向層塗布液(A)を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。配向層塗布液が塗布された仮支持体を、60℃の温風で60秒間、さらに100℃の温風で120秒間乾燥し、仮支持体上に塗膜を形成した。さらに、塗膜に対して、仮支持体の長手方向にラビング処理を施し、配向層を形成した。
次に、後述する表5に示す組成物6を、MEKに溶解させて、固形分濃度が10質量%となるよう調製し、塗布液を得た。得られた塗布液を上記配向層上にバー塗布して、120℃で2分間加熱熟成を行って、塗膜中において液晶化合物の均一な配向状態を得た。その後、この塗膜を120℃に保持し、これにメタルハライドランプを用いて120℃、100mJ/cm2にて紫外線照射して、λ/4板(膜厚:2.2μm)を形成した。上記手順によって、仮支持体、配向層、および、λ/4板を有するフィルムCを得た。
<<ポジティブCプレートの作製>>
上記<<λ/4板の作製(B)>>で述べた方法に沿って、配向層付き仮支持体を製造した。ただし、ラビング処理は実施しなかった。
次に、後述する表5に示す組成物7を、MEKに溶解させて、固形分濃度が10質量%となるよう調製し、塗布液を得た。得られた塗布液を上記配向層上にバー塗布して、120℃で2分間加熱熟成を行って、塗膜中において液晶化合物の均一な配向状態を得た。その後、この塗膜を120℃に保持し、これにメタルハライドランプを用いて120℃、100mJ/cm2にて紫外線照射して、ポジティブCプレート(膜厚:1.1μm)を形成した。上記手順によって、仮支持体、配向層、および、ポジティブCプレートを有するフィルムDを得た。
<<円偏光板の作製>>
上記で得られた片側保護膜付き偏光子の偏光子側の表面上に、偏光子とλ/2板とが対向するように市販のアクリル接着剤(東亜合成株式会社製UV−3300)を介して、片側保護膜付き偏光子とフィルムAとを貼り合わせて、貼合体を得た。メタルハライドランプを用いて、仮支持体側から照射量100mJ/cm2の紫外線を上記貼合体に照射して、接着剤を硬化させた後、得られたフィルムから延伸された仮支持体を剥離した。
上記フィルムAの代わりに、フィルムC〜フィルムDを用いて上記と同様の手順を繰り返し、偏光子上に、λ/4板、および、ポジティブCプレートをさらに貼り合わせた。上記手順によって、偏光子、λ/2板、λ/4板、および、ポジティブCプレートをこの順で有する円偏光板を作製した。
なお、後述する表6に示す「λ/2板の面内遅相軸と偏光子の吸収軸となす角度(°)」および「λ/4板の面内遅相軸と偏光子の吸収軸となす角度(°)」に記載の角度となるように、各層の貼り合わせを実施した。
[実施例13〜17]
λ/2板のRthおよびNz、並びに、ポジティブCプレートのRth(550)の値を表6に示す値に調整した以外は、実施例12と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
得られた実施例12〜17の円偏光板を用いて、上述した[円偏光板の有機EL表示パネルへの実装および表示性能の評価]を実施した。結果を表6に示す。
なお、組成物6〜7の組成を表5にまとめて示す。
表5中の各数値は「質量部」を表す。
棒状液晶化合物(4)
垂直配向剤3
表6中、「式(1)を満たすか否か」欄は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が上述した式(1)の関係を満たす場合は「A」、満たさない場合は「B」とする。
「式(2)を満たすか否か」欄は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が上述した式(2)の関係を満たす場合は「A」、満たさない場合は「B」とする。
上記表6に示すように、所定の層構成の円偏光板を用いると、所望の効果が得られることが確認された。
なかでも、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が上述した式(2)の関係を満たす場合、より効果が優れることが確認された。
10A,10B,10C,10D 円偏光板
12 偏光子
14A,14B λ/2板
16,22 λ/4板
18 有機EL表示パネル
20 有機EL表示装置
24 ポジティブCプレート

Claims (20)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、前記有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板とを含む、有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記円偏光板が、偏光子、λ/2板、および、λ/4板をこの順で有し、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
    前記λ/4板のNzファクターが0.30〜0.70であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.15〜0.35であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.65〜0.85である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記λ/4板のNzファクターが0.40〜0.60である、請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記λ/2板が、逆波長分散性を示す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記λ/4板が、逆波長分散性を示す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 偏光子、λ/2板、および、λ/4板をこの順で有し、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
    前記λ/4板のNzファクターが0.30〜0.70であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、円偏光板。
  7. 前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.15〜0.35であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.65〜0.85である、請求項6に記載の円偏光板。
  8. 前記λ/4板のNzファクターが0.40〜0.60である、請求項6または7に記載の円偏光板。
  9. 前記λ/2板が、逆波長分散性を示す、請求項6〜8のいずれか1項に記載の円偏光板。
  10. 前記λ/4板が、逆波長分散性を示す、請求項6〜9のいずれか1項に記載の円偏光板。
  11. 反射防止用途に用いられる、請求項6〜10のいずれか1項に記載の円偏光板。
  12. 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、前記有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板とを含む、有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記円偏光板が、偏光子、λ/2板、λ/4板、および、ポジティブCプレートをこの順で有し、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
    前記ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、以下の式(1)の関係を満たし、
    式(1) −{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+30nm}≦Rth(550)≦−{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−30nm}
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  13. 前記ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、以下の式(2)の関係を満たす、請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    式(2) −{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+15nm}≦Rth(550)≦−{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−15nm}
  14. 前記λ/2板が、逆波長分散性を示す、請求項12または13に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  15. 前記λ/4板が、逆波長分散性を示す、請求項12〜14のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  16. 偏光子、λ/2板、λ/4板、および、ポジティブCプレートをこの順で有し、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/4板の面内遅相軸とのなす角度が20〜70°の範囲にあり、
    前記ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、以下の式(1)の関係を満たし、
    式(1) −{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+30nm}≦Rth(550)≦−{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−30nm}
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交または平行であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが直交する場合、前記λ/2板のNzファクターが0.10〜0.40であり、
    前記偏光子の吸収軸と前記λ/2板の面内遅相軸とが平行である場合、前記λ/2板のNzファクターが0.60〜0.90である、円偏光板。
  17. 前記ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRth(550)が、以下の式(2)の関係を満たす、請求項16に記載の円偏光板。
    式(2) −{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2+15nm}≦Rth(550)≦−{(前記λ/4板の波長550nmにおける面内レタデーション)×1/2−15nm}
  18. 前記λ/2板が、逆波長分散性を示す、請求項16または17に記載の円偏光板。
  19. 前記λ/4板が、逆波長分散性を示す、請求項16〜18のいずれか1項に記載の円偏光板。
  20. 反射防止用途に用いられる、請求項16〜19のいずれか1項に記載の円偏光板。
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