図1は、既存システム(LTE Rel.8−12)における送信時間間隔(TTI)の一例の説明図である。図1に示すように、LTE Rel.8−12におけるTTI(以下、「通常TTI」という)は、1msの時間長を有する。通常TTIは、サブフレームとも呼ばれ、2つの時間スロットで構成される。TTIは、チャネル符号化された1データ・パケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であり、スケジューリング、リンクアダプテーション(Link Adaptation)などの処理単位となる。
図1に示すように、下りリンク(DL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル(スロットあたり7OFDMシンボル)を含んで構成される。各OFDMシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
また、上りリンク(UL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル(スロットあたり7SC−FDMAシンボル)を含んで構成される。各SC−FDMAシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
なお、拡張CPの場合、通常TTIは、12OFDMシンボル(又は12SC−FDMAシンボル)を含んで構成されてもよい。この場合、各OFDMシンボル(又は各SC−FDMAシンボル)は、66.7μsの時間長を有し、16.67μsの拡張CPが付加される。
図2は、TTI長を1msより短縮した短縮TTIを利用して通信を行う場合の一例を示している。なお、図2では、通常TTI(1ms)を利用するセル(CC#1)と、短縮TTIを利用するセル(CC#2)を示している。
短縮TTIを利用する場合、サブキャリア間隔を通常TTIのサブキャリアから変更(例えば、サブキャリア間隔を拡大)することが考えられる。通常TTIよりも短い時間長のTTI(以下、「短縮TTI」という)を用いる場合、ユーザ端末や無線基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加するため、処理遅延を低減できる。また、短縮TTIを用いる場合、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なユーザ端末数を増加させることができる。以下に、短縮TTIの構成等について具体的に説明する。
(短縮TTIの構成例)
短縮TTIの構成例について図3を参照して説明する。図3A及び図3Bに示すように、短縮TTIは、1msより小さい時間長(TTI長)を有する。短縮TTIは、例えば、0.5ms、0.25ms、0.2ms、0.1msなど、倍数が1msとなるTTI長の1つ又は複数であってもよい。あるいは、通常CPの場合に通常TTIは14シンボルを含むことから、7/14ms、4/14ms、3/14ms、2/14ms、1/14msなど1/14msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。また、拡張CPの場合に通常TTIは12シンボルを含むことから、6/12ms、4/12ms、3/12ms、2/12ms、1/12msなど1/12msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。
なお、短縮TTIにおいても、従前のLTEと同様に、通常CPか拡張CPかは報知情報やRRCシグナリング等の上位レイヤシグナリングでConfigureすることができる。これにより、1msである通常TTIとの互換性(同期)を保ちながら、短縮TTIを導入できる。
なお、図3A及び図3Bでは、通常CPの場合を一例として説明するが、これに限られない。短縮TTIは、通常TTIよりも短い時間長であればよく、短縮TTI内のシンボル数、シンボル長、CP長などの構成はどのようなものであってもよい。また、以下では、DLにOFDMシンボル、ULにSC−FDMAシンボルが用いられる例を説明するが、これらに限られるものではない。
図3Aは、短縮TTIの第1の構成例を示す図である。図3Aに示すように、第1の構成例では、短縮TTIは、通常TTIと同一数の14OFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIのシンボル長(=66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。
図3Aに示すように、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、通常TTIの物理レイヤ信号構成(RE配置等)を流用することができる。また、通常TTIのシンボル数を維持する場合、短縮TTIにおいても通常TTIと同一の情報量(ビット量)を含めることができる。
また、シンボル長とサブキャリア間隔とは互いに逆数の関係にあるため、図3Aに示すようにシンボル長を短くする場合、サブキャリア間隔は、通常TTIの15kHzよりも広くなる。サブキャリア間隔が広くなると、ユーザ端末の移動時のドップラー・シフトによるチャネル間干渉や、ユーザ端末の受信機の位相雑音による伝送品質劣化を効果的に防止できる。特に、数十GHzなどの高周波数帯においては、サブキャリア間隔を広げることにより、伝送品質の劣化を効果的に防止できる。
図3Bは、短縮TTIの第2の構成例を示す図である。図3Bに示すように、第2の構成例では、短縮TTIは、通常TTIよりも少ない数のOFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIと同一のシンボル長(=66.7μs)を有する。この場合、短縮TTIは、通常TTIにおけるシンボル単位で構成する(シンボル数を減らした構成とする)ことができる。例えば、1サブフレームに含まれる14シンボルのうちの一部のシンボルを利用して短縮TTIを構成することができる。図3Bでは、短縮TTIは、通常TTIの半分の7OFDMシンボル(SC−FDMAシンボル)で構成される。
図3Bに示すように、シンボル長を維持してシンボル数を削減する場合、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。このため、ユーザ端末は、通常TTIよりも短い時間で、短縮TTIに含まれる情報の受信処理(例えば、復調、復号など)を行うことができ、処理遅延を短縮できる。また、既存システムとシンボル長を同じとすることにより短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一システム帯域(又は、キャリア、セル、CC)内で周波数多重でき、通常TTIとの互換性を維持できる。
一例として、フレーム構成タイプ1(FDD)において、既存システムにおける2シンボル及び/又は1スロットで構成される短縮TTI(sTTI)を利用して、下り制御チャネル(例えば、sPDCCHとも呼ぶ)及び/又は下り共有チャネル(例えば、sPDSCHとも呼ぶ)の送信を行うことができる。また、フレーム構成タイプ1(FDD)において、2シンボル、4シンボル及び1スロットの少なくとも1つで構成される短縮TTIを利用して、上り制御チャネル(例えば、sPUCCHとも呼ぶ)及び/又は上り共有チャネル(例えば、sPUSCHとも呼ぶ)の送信を行うことができる。あるいは、フレーム構成タイプ2(TDD)において、1スロットで構成される短縮TTIを利用して、sPDCCH、sPDSCH、sPUCCH及びsPUSCHの少なくとも1つの送信を行うことができる。
このように、将来の無線通信システムでは、時間長の異なる複数のTTIを同一のキャリア内でサポートすることが検討されている。しかし、時間長が異なる複数のTTIを同一キャリア内でサポートする場合、通信をどのように制御するかが問題となる。例えば、ロングTTI(通常TTI)内に複数のショートTTI(短縮TTI)が含まれるように設定する場合、複数のショートTTIをどのように設定するかが問題となる。また、各ショートTTIのスケジューリングを制御する下り制御情報(sDCI)を下り制御チャネル(sPDCCH)を介して送信する場合、当該下り制御チャネルの送信をどのように制御するか問題となる。
そこで、本発明者等は、ロングTTI毎に送信される既存の下り制御チャネルの割当て時間領域がロングTTI毎に変化する点に着目し、当該既存の下り制御チャネルが割当てられる時間領域に応じてショートTTI用の下り制御チャネルの割当てを制御することを着想した。
具体的には、ユーザ端末が、下り制御チャネル(PDCCH)が割当てられる時間領域に応じてショートTTI用の下り制御チャネル(sPDCCH)の受信を制御する。なお、ユーザ端末が、PDCCHが割当てられる時間領域に応じてsPDCCHの受信を制御するとは、無線基地局がPDCCHの割当て時間領域に応じて通知するsPDCCHの割当て情報に基づいて、当該ユーザ端末がsPDCCHの受信処理を制御する構成も含んでいる。
また、本発明者等は、既存の下り制御チャネルが割当てられる時間領域、既存の下り制御チャネルの時間領域へのショートTTI用の下り制御チャネルの割当て有無、ショートTTI用の下り制御チャネルのTTI長の少なくとも一つに基づいてロングTTIに含まれる複数のショートTTIの割当てパターンを制御することを着想した。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態において、ショートTTI(第2TTI)は、ロングTTI(第1TTI)より短い時間長であればどのような構成であってもよい。以下では、一例として、ショートTTIが、ロングTTIよりも少ないシンボル数で構成され、各シンボルは、ロングTTIと同一のシンボル長を有する例を説明するが、ロングTTIとは異なるシンボル長を有する場合にも適宜適用可能である。
また、本実施の形態において、ロングTTI及び/又はショートTTIは、ユーザ端末が無線基地局から信号を受信するDL通信、ユーザ端末が無線基地局に対して信号を送信するUL通信、ユーザ端末間で信号を送受信する端末間通信(D2D:Device to Device)におけるサイドリンク(SL:SideLink)受信又は送信にも適用可能である。以下において、単に、DL通信という場合、SL受信を含んでもよい。同様に、UL通信という場合、SL送信を含んでもよい。同様に、単に、DLデータ、ULデータという場合、SLデータを含んでもよい。
また、本実施の形態に係るユーザ端末は、ロングTTI及びショートTTIを利用するユーザ端末であってもよいし、ロングTTI又はショートTTIのいずれかを利用するユーザ端末であってもよい。
(第1の態様)
第1の態様では、ショートTTI(sTTI)用の下り制御チャネル(sPDCCH)を、既存のPDCCH領域に割当て可能とする場合のsTTIとsPDCCHの設定方法について説明する。以下の説明では、sTTIの時間領域が2個のシンボルで構成される場合と、7個のシンボル(1スロット)で構成される場合を例に挙げて説明するが、sTTIに適用可能なシンボル数はこれに限られない。
<sTTIが2シンボル>
図4は、サブフレームにおける既存PDCCH、sPDCCH、sTTIの設定方法の一例を示す図である。既存PDCCHは、ロングTTI毎にサブフレームの先頭から所定シンボル(例えば、1シンボル〜3シンボルのいずれか)に配置される。図4では、既存PDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)を示している。
TTI長が2シンボルに対応するsTTIは、サブフレームの先頭から配置することができる。この場合、1サブフレーム(ロングTTI)内に最大7個のsTTI(sTTI#0−#6)まで配置することができる。また、sTTIのスケジューリングを指示する下り制御情報は各STTIの前半シンボルに割当てられるsPDCCHを用いて送信することができる。
この場合、無線基地局は、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0の前半シンボル(シンボル#0)において、PDCCHとsPDCCHが多重するように割当てを制御する。PDCCHとsPDCCHの多重は、FDM、TDM、CDM等の少なくとも一つを利用して行うことができる。また、PDCCHとsPDCCHは同一アンテナポートで送信されるものとし、ユーザ端末は、sPDCCHを、PDCCHと同じセル固有参照信号(CRS)で復調するものとしてもよい。この場合、CRSの送信アンテナポート数に応じて、SFBC等の送信符号化ダイバーシチ法を適用するものとしてもよい。また、sPDCCHがPDCCHシンボルに多重される場合、sPDCCHはPDCCHと同様にリソース要素グループ(REG)を単位として構成されるものとし、sPDCCHにはPDCCHと同じインターリーブを適用するものとしてもよい。このようにすることで、sPDCCHがPDCCHと衝突しないよう同一シンボルに多重するのが容易となる。
図4では、サブフレーム内に配置される所定のsTTI(ここでは、sTTI#3)が、サブフレームのスロット境界にわたって(スロット境界にまたがって)配置される場合を示している(パターン1−1−1)。これにより、スロット境界に関わらずsTTIの割当てを柔軟に行うことができる。
図5は、既存PDCCHがサブフレームの先頭から2シンボル目までに割当てられる場合(CFI=2)を示している(パターン1−1−2)。この場合、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0を構成する2つのシンボルに既存のPDCCHが配置される。無線基地局は、当該sTTI#0に対するデータの割当て(スケジューリング)は行わないように割当てを制御することができる。ユーザ端末は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行われないと想定して受信動作を制御することができる。
無線基地局は、sTTI#0(シンボル#0、#1)において、PDCCHとsPDCCHが多重するように割当てを行ってもよい。この場合、無線基地局は、sTTI#1(シンボル#2、#3)に対するデータの割当てを指示するsPDCCHをsTTI#0のシンボル#0及び/又はシンボル#1を用いて送信してもよい。ユーザ端末は、sTTI#1のスケジューリングを指示する下り制御情報がsTTI#0(シンボル#0及び/又はシンボル#1)で送信されるsPDCCHに含まれると想定して受信処理を行うことができる。
例えば、図5では、sTTI#1のスケジューリングを指示する下り制御情報をsTTI#0(シンボル#0と#1)に割当てられるsPDCCHに含めて送信し、sTTI#1ではsPDCCHを割当てない場合を示している。この場合、sTTI#1(シンボル#2)においてsPDCCHの割当てリソースを不要とすることができるため、リソースの利用効率を向上することができる。
図6は、既存のPDCCHがサブフレームの先頭から3シンボル目までに割当てられる場合(CFI=3)を示している(パターン1−1−3)。この場合、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0を構成する2つのシンボルと、sTTI#1の前半シンボルに既存PDCCHが配置される。このため、無線基地局は、当該sTTI#0に対するデータの割当て(スケジューリング)は行わないように割当てを制御することができる。ユーザ端末は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行われないと想定して受信動作を制御することができる。
無線基地局は、sTTI#0(シンボル#0、#1)、sTTI#1の前半領域(シンボル#2)において、PDCCHとsPDCCHが多重するように割当てを行ってもよい。この場合、無線基地局は、sTTI#1(シンボル#3)をスケジューリングするsPDCCHをsTTI#0を構成するシンボル#0、#1及びsTTI#1を構成するシンボル#2の一部又は全部を用いて送信してもよい。ユーザ端末は、sTTI#1に対するスケジューリングを指示する下り制御情報が少なくともシンボル#0−#2のいずれかで送信されるsPDCCHに含まれると想定して受信処理を行うことができる。
なお、既存PDCCHがサブフレームの先頭から2シンボル以上に割当てられる場合(CFI=2以上)、sTTI#0は使用しない(例えば、sPDCCHの割当てを行わない)ように制御してもよい。
<割当て方法のバリエーション>
上記図4−6では、所定のsTTI(例えば、sTTI#3)がサブフレームを構成する2つのスロットの境界(Slot boundary)にわたって配置される場合を示したが、1つのsTTIがスロット境界をまたがないように配置してもよい。これにより、スロット単位でのスケジューリング制御を容易に行うことができる。例えば、スロット間で割り当てPRBの周波数ホッピング(またはインターリーブ、ディストリビュートともいう)を行うユーザ端末がいる場合であっても、スロット境界をまたぐ所定のsTTI(例えば、sTTI#3)のPRBをシンボル間で変える必要がなくなるため、復調性能の劣化を抑制できる。
図7は、sTTIがスロット境界をまたがない場合のsPDCCH、sTTIの設定方法の一例を示す図である。図7では、既存のPDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)を示している。
sTTIがスロット境界をまたがないように配置する場合、サブフレーム(前半スロット)の先頭と、後半スロットの先頭にそれぞれ所定のsTTIが配置される構成となる。この場合、各スロット(7シンボル)において、2シンボルに対応するsTTIを配置すると1シンボル分あまりが生じる。そのため、いずれかのsTTIに対して3個のシンボルを対応させて設定してもよい。または、すべてのsTTIを2シンボルとし、ユーザ端末は、いずれのsTTIにも属さないシンボルはブランク(sPDSCHやsPDCCHが配置されない)とみなして受信処理を行うものとしてもよい。
図7では、各スロットの最後に配置されるsTTI#2、sTTI#5に3個のシンボルを対応させる構成(パターン1−2−1)、各スロットの真ん中に配置されるsTTI#1、sTTI#4に3個のシンボルを対応させる構成(パターン1−2−2)、各スロットの先頭に配置されるsTTI#0、sTTI#3に3個のシンボルを対応させる構成(パターン1−2−3)を示している。このように、前半スロットと後半スロットにおいてそれぞれ配置されるsTTIのシンボル数をそろえることにより、ユーザ端末が、各sTTIにおいてsPDCCHのブラインド復号を開始するシンボルの位置をスロット間で共通化できる。これにより、sPDCCHのブラインド復号に関わるユーザ端末の処理を軽減し、回路規模縮小やバッテリー消費を軽減することができる。もちろん前半スロットと後半スロットにおいてそれぞれ配置されるsTTIのシンボル数はそれぞれ設定してもよい。
また、3個のシンボルを対応させるsTTIでは、当該2個より多いシンボルを利用してDLデータ送信を行う構成とすることができる。この場合、sPDCCHの割当ては2個のシンボルのいずれか(例えば、1個目のシンボル)で行い、DLデータの割当ては2個のシンボル(例えば、2個目と3個目のシンボル)を利用して行う構成としてもよい(図8参照)。つまり、1個目のシンボルはDLデータを割当てずsPDCCHのみ割当ててもよい。この場合、sPDCCHをマッピングするリソースを多く確保できることから、sPDCCHの受信品質を改善できる。また、DLデータのシンボルにsPDCCHが多重されないことから、他の2シンボルsTTIに比べて、DLデータのリソース効率を改善できる。
あるいは、3個のシンボルを対応させるsTTIにおいて、DL送信(sPDCCH、DLデータ)に利用するシンボル数は2個(例えば、先頭から1個目及び2個目のシンボル)を維持し、残りのシンボル(例えば、先頭から3個目のシンボル)を利用しない構成としてもよい(図8参照)。この場合、sTTIの位置に関わらず2シンボルsTTIとして受信・復調処理を行うことができるため、ユーザ端末の処理を軽減し、回路規模縮小やバッテリー消費を軽減することができる。なお、以下の説明において、sTTIを3個のシンボルに対応させる場合には、図8の構成を適用することができる。
図9は、既存のPDCCHがサブフレームの先頭から2シンボル目までに割当てられる場合(CFI=2)を示している。
この場合、パターン1−2−1、1−2−2において、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0を構成する2つのシンボルに既存PDCCHが配置される。このため、無線基地局は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行わないように割当てを制御することができる。ユーザ端末は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行われないと想定して受信動作を制御することができる。
なお、無線基地局は、sTTI#0(シンボル#0、#1)において、PDCCHとsPDCCHが多重するように割当てを行ってもよい。この場合、無線基地局は、sTTI#1(シンボル#2、#3)をスケジューリングするsPDCCH(sDCI)をsTTI#0のシンボル#0及び/又はシンボル#1を用いて送信してもよい。ユーザ端末は、sTTI#1に対するスケジューリングを指示する下り制御情報がsTTI#0(シンボル#0及び/又はシンボル#1)で送信されるsPDCCHに含まれると想定して受信処理を行うことができる。
また、パターン1−2−3では、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0に3個のシンボルを対応させることができるため、無線基地局は、当該sTTI#0(例えば、シンボル#2)に対するデータの割当てを行ってもよい。この場合、無線基地局は、sTTI#0(シンボル#2)に対するデータの割当てを指示するsPDCCHをsTTI#0のシンボル#0及び/又はシンボル#1を用いて送信することができる。
図10は、既存のPDCCHがサブフレームの先頭から3シンボル目までに割当てられる場合(CFI=3)を示している。
この場合、パターン1−2−3においても、サブフレーム内の先頭に位置するsTTI#0を構成するシンボルに既存PDCCHが配置される。このため、無線基地局は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行わないように割当てを制御することができる。ユーザ端末は、当該sTTI#0に対するデータの割当ては行われないと想定して受信動作を制御することができる。
無線基地局は、sTTI#1に対するデータの割当てを指示するsPDCCHをシンボル#0−#2の少なくとも一つを用いて送信してもよい。ユーザ端末は、sTTI#1に対するスケジューリングを指示する下り制御情報がシンボル#0−#2の少なくとも一つ送信されるsPDCCHに含まれると想定して受信処理を行うことができる。
なお、ユーザ端末は、サブフレーム先頭シンボルで送信されるPCFICH(CFI)に基づいて、各サブフレームのPDCCHシンボル数を認識するが、CFIの代わりに、RRCシグナリングに基づいて準静的にPDCCHシンボル数を認識するものとしてもよい。このときユーザ端末は、認識したPDCCHシンボル数に応じて、ここまで述べたsTTIパターンを含むsTTIパターンの中から、PDCCHシンボル数が認識した値に相当するsTTIパターンを選択し、受信処理を行うものとしてもよい。この場合、sTTIパターンに応じて、各sTTIのsPDCCH受信・復号処理を開始するシンボル位置を決定できる。
<sTTIが1スロット>
図11は、サブフレームにおける既存のPDCCH、sPDCCH、sTTI(1スロット)の設定方法の一例を示す図である。図11では、既存のPDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)、サブフレームの先頭から2シンボル目まで割当てられる場合(CFI=2)、サブフレームの先頭から3シンボル目まで割当てられる場合(CFI=3)をそれぞれ示している。
sTTIのTTI長を1スロットとする場合、サブフレーム内に配置されるsTTI(ここでは、sTTI#0、#1)を、サブフレームのスロット境界をまたがずに配置することができる。これにより、ショートTTIを利用する場合であってもスロット単位でスケジューリングを制御することができる。
TTI長が1スロット(7シンボル)のsTTIは、サブフレームを構成する前半スロット(ファーストスロット)と後半スロット(セカンドスロット)にそれぞれ配置することができる。この場合、1サブフレーム(ロングTTI)内に2個のsTTI(sTTI#0−#1)を配置する構成となる。sTTIのスケジューリングを指示する下り制御情報の送信を行うsPDCCHは、各sTTIを構成するシンボルにそれぞれ割当てることができる。
無線基地局は、前半スロットに配置されるsTTI#0において、既存のPDCCHとsPDCCHが多重するように割当てを制御することができる。PDCCHとsPDCCHの多重は、FDM、TDM、CDM等の少なくとも一つを利用して行うことができる。また、sPDCCHの割当て領域(時間領域)は、PDCCHの割当て領域(CFI)に対応して設定してもよい。
一方で、後半スロットに配置されるsTTI#1のsPDCCHの割当て領域は、PDCCHの割当て領域に依存せずに決定してもよい。図11では、sTTI#1におけるsPDCCHの割当て領域は、PDCCHの割当て領域(CFI)に関わらず1シンボル(ここでは、シンボル#7)とする場合を示している。
なお、sTTI#1に配置するsPDCCHの割当て領域は1シンボルに限られず適宜変更することができる。例えば、図12に示すように、sTTI#1においてsPDCCHを後半スロットの先頭から2シンボル目、又は3シンボル目まで配置してもよい。後半スロットに配置されるsTTI#1におけるsPDCCHの割当て領域は、RRC等の上位レイヤシグナリングで設定されるものとしてもよいし、前半スロットに配置されるsTTI#0の割当て領域(例えば、CFI)とそろえて設定してもよい。
既存システムでは、PDCCHに利用されるOFDMシンボル数は、DL送信に利用されるRB数(NRB DL)等に応じて決定される(図13参照)。例えば、RB数が10以下である場合、PDCCHのシンボル数は2以上かつ最大4(1は適用されない)となる。したがって、第1の態様において、DL送信用に設定されるRB数に基づいて、サブフレームの先頭に位置するsPDCCHの割当て領域(2シンボル以上となるか否か)を判断することができる。例えば、ユーザ端末は、DL送信用に設定されるRB数が10以下である場合、sTTI#0に設定されるsPDCCHの割当て領域が2シンボル以上(1シンボルは適用されない)と判断して受信処理を制御することができる。
(第2の態様)
第2の態様では、ショートTTI(sTTI)用の下り制御チャネル(sPDCCH)を、既存PDCCH領域に割当てない(既存PDCCHの時間領域で送信しない)場合のsTTIとsPDCCHの設定方法について説明する。以下の説明では、sTTIの時間領域が2個のシンボルで構成される場合と、7個のシンボル(1スロット)で構成される場合を例に挙げるが、これに限られない。第2の態様によれば、sPDCCHとPDCCHを時間的に直交多重できるため、sPDCCHにはPDCCHとは異なるプリコーディングを適用することや、sPDCCHのチャネル構成をPDCCHとは全く異なるものとすることができる。これにより、より柔軟なsTTI制御を行うことができる。
<sTTIが2シンボル>
図14は、サブフレームにおける既存PDCCH、sPDCCH、sTTIの設定方法の一例を示す図である。図14では、既存PDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)、サブフレームの先頭から2シンボル目まで割当てられる場合(CFI=2)、サブフレームの先頭から3シンボル目まで割当てられる場合(CFI=3)をそれぞれ示している。
sTTIは、PDCCHが割当てられる時間領域(例えば、シンボル)後のシンボルから配置することができる。例えば、CFIが1の場合、シンボル#1からsTTIを配置することができる。この場合、PDCCHの割当て領域(ここでは、シンボル#0)を除いた1サブフレーム内に6個のsTTI(sTTI#0−#5)まで配置することができる。また、sTTIのスケジューリングを指示する下り制御情報を送信するsPDCCHは、各sTTIの先頭シンボル(又は前半シンボル)から割当てることができる。もちろん各sTTIの先頭シンボルでなく後半のシンボルにsPDCCHを割当ててもよい。
図14では、サブフレーム内に配置される所定のsTTI(CFI=1、2ではsTTI#2、CFI=3ではsTTI#1)が、サブフレームのスロット境界にわたって(スロット境界にまたがって)配置される場合を示している。これにより、スロット境界に関わらずsTTIの割当てを柔軟に行うことができる。
CFI=1の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は13個となる。この場合、いずれかのsTTIに3個のシンボルを対応させて設定してもよい。例えば、複数のsTTIのうち先頭に配置されるsTTI#0に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−1−1)とすることができる。あるいは、sTTI#0より後のsTTI(例えば、sTTI#1)に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−1−2)としてもよい。
CFI=2の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は12個となる。この場合、各sTTI#0−#5に対してそれぞれ2個のシンボルを対応させる構成(パターン3−1−3)とすることができる。
CFI=3の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は11個となる。この場合、いずれかのsTTIに3個のシンボルを対応させて設定してもよい。例えば、複数のsTTIのうち先頭に配置されるsTTI#0に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−1−4)とすることができる。あるいは、sTTI#0より後のsTTIに3個のシンボルを対応させる構成としてもよい。
<割当て方法のバリエーション>
上記図14では、サブフレームを構成する2つのスロットの境界(Slot boundary)にわたってsTTIが配置される場合を示したが、1つのsTTIがスロット境界をまたがないように配置(スロット内にとじてsTTIを配置)してもよい。これにより、スロット単位でのスケジューリング制御を容易に行うことができる。例えば、スロット間で割り当てPRBの周波数ホッピング(またはインターリーブ、ディストリビュートともいう)を行うユーザ端末がいる場合であっても、スロット境界をまたぐ所定のsTTI(例えば、sTTI#2)のPRBをシンボル間で変える必要がなくなるため、復調性能の劣化を抑制できる。
図15は、sTTIを各スロットにとじて配置する場合におけるsPDCCH、sTTIの設定方法の一例を示す図である。図15では、既存PDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)を示している。
スロット境界をまたがないように各sTTIを配置する場合、サブフレームの前半スロットでは、PDCCHの割当て領域を除いた領域にsTTIを配置する。サブフレームの後半スロットでは、先頭のシンボル(図15では、シンボル#7)からsTTIを配置することができる。
CFI=1の場合、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は6個となる。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0−#2に対してそれぞれ2個のシンボルを対応させる構成とすることができる。一方で、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#3−#5のいずれかに3個のシンボルを対応させて設定してもよい。
図15では、後半スロットの先頭に配置されるsTTI#3に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−1)、中央に配置されるsTTI#4に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−2)、最後に配置されるsTTI#5に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−3)を示している。適用するパターンは固定的に設定してもよいし、切り替えて設定してもよい。また、適用するパターンは、ユーザ端末ごとに異なっていてもよい。この場合、sPDCCHリソースを分散させ、キャリアあたりの容量を改善することができる。
CFI=2の場合、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は5個となる(図16参照)。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0−#1の一方に3個のシンボルを対応させて設定してもよい。また、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数はCFI=1の時と同様に7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#2−#4のいずれかに3個のシンボルを対応させて設定してもよい。
図16では、前半スロットの最後に配置されるsTTI#1と、後半スロットの最後に配置されるsTTI#4にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−4)、前半スロットの最後に配置されるsTTI#1と、後半スロットの中央に配置されるsTTI#3にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−5)、前半スロットの最後に配置されるsTTI#1と、後半スロットの先頭に配置されるsTTI#2にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−6)を示している。
また、図16では、前半スロットの先頭に配置されるsTTI#0と、後半スロットの最後に配置されるsTTI#4にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−7)、前半スロットの先頭に配置されるsTTI#0と、後半スロットの中央に配置されるsTTI#3にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−8)、前半スロットの先頭に配置されるsTTI#0と、後半スロットの先頭に配置されるsTTI#2にそれぞれ3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−9)を示している。適用するパターンは固定的に設定してもよいし、切り替えて設定してもよい。
CFI=3の場合(図17参照)、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は4個となる。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0−#1に対してそれぞれ2個のシンボルを対応させる構成とすることができる。一方で、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#2−#4のいずれかに3個のシンボルを対応させて設定してもよい。
図17では、後半スロットの最後に配置されるsTTI#4に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−210)、中央に配置されるsTTI#3に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−11)、先頭に配置されるsTTI#2に3個のシンボルを対応させる構成(パターン3−2−12)を示している。各パターンは固定的に設定してもよいし、切り替えて設定してもよい。
<sTTIが1スロット>
図18は、サブフレームにおける既存PDCCH、sPDCCH、sTTI(1スロット)の設定方法の一例を示す図である。図18では、既存PDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)、サブフレームの先頭から2シンボル目まで割当てられる場合(CFI=2)、サブフレームの先頭から3シンボル目まで割当てられる場合(CFI=3)をそれぞれ示している。
図18では、サブフレーム内に配置される所定のsTTI(ここでは、sTTI#0)が、サブフレームのスロット境界にわたって(スロット境界にまたがって)配置される場合を示している。
CFI=1の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は13個となる。この場合、2個のsTTI#0、#1のうち一方のsTTIに7個のシンボル、他方のsTTIに6個のシンボルを対応させて設定することができる。例えば、2個のsTTIのうち先に配置されるsTTI#0に7個のシンボルを対応させた構成(パターン4−1−1)とすることができる。
CFI=2の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は12個となる。この場合、2個のsTTI#0、#1のうち一方のsTTIに7個のシンボル、他方のsTTIに5個のシンボルを対応させて設定することができる。例えば、2個のsTTIのうち先に配置されるsTTI#0に7個のシンボルを対応させた構成(パターン4−1−2)とすることができる。あるいは、2個のsTTI#0、#1に対してそれぞれ6個のシンボルを対応させてもよい。
CFI=3の場合、PDCCHが割当てられない(sTTIを配置可能な)シンボル数は11個となる。この場合、2個のsTTI#0、#1のうち一方のsTTIに7個のシンボル、他方のsTTIに4個のシンボルを対応させて設定することができる。例えば、2個のsTTIのうち先に配置されるsTTI#0に7個のシンボルを対応させた構成(パターン4−1−3)とすることができる。あるいは、2個のsTTI#0、#1の一方に6個のシンボルを対応させ、他方に5個のシンボルを対応させてもよい。
このように、前半に位置するsTTIに7シンボルを対応させることにより、サブフレームに含まれる前半sTTIの容量を上げることができる。このため、サブフレーム単位でデータのスケジューリングを決定する無線基地局などの場合には、各サブフレーム前半sTTIへのスケジューリングを増やすことで、ユーザ端末から見たスケジューリング遅延を低減しやすくすることができる。
<割当て方法のバリエーション>
上記図18では、sTTIがサブフレームを構成する2つのスロットの境界(Slot boundary)にわたって配置される場合を示したが、1つのsTTIがスロット境界をまたがないように配置してもよい。
図19は、sTTIがスロット境界をまたがない場合のsPDCCH、sTTIの設定方法の一例を示す図である。図19では、既存のPDCCHがサブフレームの先頭1シンボルに割当てられる場合(CFI=1)、サブフレームの先頭から2シンボル目まで割当てられる場合(CFI=2)、サブフレームの先頭から3シンボル目まで割当てられる場合(CFI=3)をそれぞれ示している。
sTTIがスロット境界をまたがないように配置する場合、サブフレームの前半スロットでは、PDCCHの割当て領域を除いた領域(例えば、シンボル)にsTTIを配置する。サブフレームの後半スロットでは、1個のsTTI(例えば、sTTI#1)を配置することができる。
CFI=1の場合、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は6個となる。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0に対して6個のシンボルを対応させた構成(パターン4−2−1)とすることができる。一方で、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#1に7個のシンボルを対応させて設定する。
CFI=2の場合、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は5個となる。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0に対して5個のシンボルを対応させた構成(パターン4−2−2)とすることができる。一方で、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#1に7個のシンボルを対応させて設定する。
CFI=3の場合、前半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は4個となる。この場合、前半スロットに配置するsTTI#0に対して4個のシンボルを対応させた構成(パターン4−2−3)とすることができる。一方で、後半スロットにおいてsTTIを配置可能なシンボル数は7個となる。この場合、後半スロットに配置するsTTI#1に7個のシンボルを対応させて設定する。
このように、スロットにとじてsTTIを設定することにより、スロット単位でスケジューリングを制御することができる。また、PDCCHの割当て領域(CFI値)に関わらず、後半スロットに配置されるsTTIのシンボルを設定することができる。また、スロット単位でDLデータをスケジューリングすることが容易となるため、ユーザ端末から見たスケジューリング遅延を低減することができる。
(第3の態様)
第3の態様では、sTTIの割当てパターン(設定方法)及び/又は各sTTIにおけるsPDCCHの割当てパターンのユーザ端末への通知方法について説明する。
sTTIの割当てパターン及び/又はsPDCCHの割当てパターンは、明示的(explicit)及び/又は暗示的(implicit)な通知方法で無線基地局からユーザ端末に通知することができる。明示的な通知方法としては、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、報知情報等)及び/又は下り制御情報(例えば、既存のDCI(slow DCI)等)を用いることができる。暗示的な通知方法としては、ブラインド復号や、物理レイヤの状況に基づいてユーザ端末が判断する方法を用いることができる。
例えば、ユーザ端末は、所定の物理シグナリング(PCFICH)及び/又は上位レイヤシグナリングにより既存PDCCHの割当て領域(シンボル数)を把握することができる。既存のPDCCHの割当て領域を上位レイヤシグナリングで通知する方法としては、既存のキャリアアグリゲーションにおけるSCellの動作を利用することができる。以下に、sPDCCHの割当てリソース(時間リソースと周波数リソース)の設定/通知方法の一例について図面を参照して説明する。なお、各通知方法はそれぞれ単独で適用してもよいし、組み合わせて適用してもよい。
(通知方法1)
無線基地局は、ユーザ端末に対してsPDCCHの時間リソース割当(time-domain resources allocation)を準静的又は固定的に設定することができる。例えば、無線基地局は、sPDCCHの時間リソースを上位レイヤシグナリングでユーザ端末に設定する。あるいは、あらかじめ仕様で固定的に設定してもよい。
図20は、sPDCCHの時間リソースを上位レイヤシグナリングでユーザ端末に設定(又は再設定)する場合の一例を示している。図20Aは、sTTIが2シンボルで構成される場合を示し、図20Bは、sTTIが1スロットで構成される場合を示している。また、図20は、PDCCH領域にsTTIの割当てを許容する場合(第1の態様)を示している。
sTTIが2シンボルで構成される場合、各sTTIにおけるsPDCCHは1又は2シンボルを利用して割当てることができる。sTTIが1スロットで構成される場合、各sTTIにおけるsPDCCHは1−3シンボル、又は1スロットを利用して割当てることができる。なお、sPDCCHとDLデータ(例えば、sPDSCH)は、FDM、TDM及びCDMの少なくとも一つ又はいずれかの組み合わせを適用して多重することができる。
図20Aでは、既存PDCCHが割当てられないsTTI(例えば、sTTI#1−#6)においてsPDCCHが1シンボルで設定されている場合に、上位レイヤシグナリングで2シンボルに変更される場合を示している。なお、sTTI(例えば、sTTI#0)が既存PDCCHの割当て領域と重複する領域に設定される場合、PDCCHの割当て領域(CFI)に基づいて(既存PDCCHと同じ割当て領域と同様に)、当該sTTIのsPDCCHの時間リソースを設定すればよい。
図20Bでは、既存PDCCHが割当てられないsTTI(例えば、sTTI#1)においてsPDCCHが1シンボルで設定されている場合に、上位レイヤシグナリングで3シンボルに変更される場合を示している。なお、sTTI(例えば、sTTI#0)が既存PDCCHの割当て領域と重複する領域に設定される場合、PDCCHの割当て領域(CFI)に基づいて(既存PDCCHと同じ割当て領域と同様に)、当該sTTIのsPDCCHの時間リソースを設定すればよい。
図21は、PDCCH領域にsTTIの割当てを許容しない場合(第2の態様)を示している。図21Aは、sTTIが2シンボルで構成される場合を示し、図21Bは、sTTIが1スロットで構成される場合を示している。
sTTIが2シンボルで構成される場合、各sTTIにおけるsPDCCHは1又は2シンボルを利用して割当てることができる。sTTIが1スロットで構成される場合、各sTTIにおけるsPDCCHは1−3シンボル、又は1スロットを利用して割当てることができる。なお、sPDCCHとDLデータ(例えば、sPDSCH)は、FDM、TDM及びCDMの少なくとも一つ又はいずれかの組み合わせを適用して多重することができる。
図21Aでは、各sTTI(例えば、sTTI#0−#5)においてsPDCCHが1シンボルで設定されている場合に、上位レイヤシグナリングで2シンボルに変更される場合を示している。図21Bでは、各sTTI(例えば、sTTI#0−#1)においてsPDCCHが1シンボルで設定されている場合に、上位レイヤシグナリングで2シンボルに変更される場合を示している。
ユーザ端末は、上位レイヤシグナリングで通知されるsPDCCHの割当てに関する情報に基づいて、各sTTIにおけるsPDCCHの受信を行うことができる。
(通知方法2)
無線基地局は、ユーザ端末に対してsPDCCHの時間リソース割当を動的に設定することができる。例えば、無線基地局は、sPDCCHの時間リソースを既存PDCCHに割当てる下り制御情報(Slow DCIとも呼ぶ)、又は他のL1/L2制御情報等でユーザ端末に設定する。なお、PDCCHの割当て領域と重複するsTTIの下り制御情報に時間リソースに関する情報を含めてもよい。
図22は、sPDCCHの割当て領域(例えば、シンボル数)を通知するsCFI値と、ビット値を規定したテーブルの一例を示している。無線基地局は、sCFIを下り制御情報に含めてユーザ端末に通知することができる。ユーザ端末は、下り制御情報に含まれるsCFIに基づいて各sTTIに割当てられるsPDCCHの時間リソースを判断する。
例えば、sTTIが2シンボルで構成される場合、ユーザ端末は、sCFI値が‘00’であれば、各sTTIのsPDCCHの割当てが1シンボルであると判断し、sCFI値が‘01’であれば、各sTTIのsPDCCHの割当てが2シンボルであると判断する(図23A参照)。
また、sTTIが1スロットで構成される場合、ユーザ端末は、sCFI値が‘00’であれば、各sTTIのsPDCCHの割当てが1シンボルであると判断し、sCFI値が‘01’であれば、各sTTIのsPDCCHの割当てが2シンボルであると判断する(図23B参照)。
このように、下り制御情報(例えば、PDCCHで送信するsDCI)を利用して、sPDCCHの時間リソースを通知することにより、sPDCCHの割当てを動的に制御することができる。
sCFIの値は、当該サブフレームの先頭シンボルに含まれるPCFICHにより通知されるものとしてもよい。ユーザ端末は、PCFICHの復調結果に基づき、PDCCHのシンボル数を示すCFIの値と、sPDCCHのシンボル数を示すsCFIの値を識別する。CFIとsCFIの値は同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、PCFICHの値とそれに対応するsCFIの値は、RRC等上位レイヤシグナリングで設定されるものとしてもよい。このようにPCFICHを用いることで、sCFI通知に要するシグナリングオーバーヘッドを削減することができる。
(通知方法3)
無線基地局は、ユーザ端末に対してsPDCCHの周波数リソース割当(frequency-domain resources allocation)を準静的又は固定的に設定することができる。例えば、無線基地局は、sPDCCHの周波数リソースを上位レイヤシグナリングでユーザ端末に設定する。あるいは、あらかじめ仕様で固定的に設定してもよい。なお、周波数リソースと時間リソースの両方を上位レイヤシグナリングで通知してもよい。
また、sPDCCHの周波数リソースは所定のユーザ端末に対して共通となるように(例えば、セル固有で)設定してもよい(図24A参照)。図24Aは、sTTIが2シンボルで構成される場合に、各sTTIで送信されるsPDCCHがセル毎に所定周波数リソースに割当てられる構成を示している。
あるいは、sPDCCHの周波数リソースは各ユーザ端末に対してそれぞれ個別(UE specific)に設定してもよい(図24B参照)。図24Bは、sTTIが2シンボルで構成される場合に、各sTTIで送信されるsPDCCHがユーザ端末毎に異なる周波数リソースに割当てられる構成を示している。
(通知方法4)
無線基地局は、ユーザ端末に対してsPDCCHの周波数リソース割当を動的に設定することができる。例えば、無線基地局は、sPDCCHの周波数リソースを既存PDCCHに割当てる下り制御情報(Slow DCIとも呼ぶ)、又は他のL1/L2制御情報等でユーザ端末に設定する。なお、PDCCHの割当て領域と重複するsTTIの下り制御情報に周波数リソースに関する情報を含めてもよい。また、周波数リソースと時間リソースの両方を下り制御情報で通知してもよい。
また、上記通知方法3と同様に、sPDCCHの周波数リソースは所定のユーザ端末に対して共通となるように(例えば、セル固有で)設定してもよい(図24A参照)。図24Aは、sTTIが2シンボルで構成される場合に、各sTTIで送信されるsPDCCHがセル毎に所定周波数リソースに割当てられる構成を示している。
あるいは、sPDCCHの周波数リソースは各ユーザ端末に対してそれぞれ個別(UE specific)に設定してもよい(図24B参照)。図24Bは、sTTIが2シンボルで構成される場合に、各sTTIで送信されるsPDCCHがユーザ端末毎に異なる周波数リソースに割当てられる構成を示している。
このように、下り制御情報(例えば、PDCCHで送信するsDCI)を利用して、sPDCCHの周波数リソースを通知することにより、sPDCCHの割当てを動的に制御することができる。
sPDCCHの周波数リソースは、当該サブフレームの先頭シンボルに含まれるPCFICHにより通知されるものとしてもよい。ユーザ端末は、PCFICHの復調結果に基づき、PDCCHのシンボル数を示すCFIの値と、sPDCCHの周波数リソースに関する情報を識別する。PCFICHの各値に対応するsPDCCHの周波数リソース情報は、あらかじめ上位レイヤシグナリングで通知しておくものとすることができる。このようにPCFICHを用いることで、sPDCCHの周波数リソースに関する情報通知に要するシグナリングオーバーヘッドを削減することができる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図25は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New Rat)などと呼ばれても良い。
図25に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジー(例えば、異なるTTI長及び/又は処理時間)が適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。なお、複数のセルのいずれかに短縮TTIを適用するFDDキャリア及び/又はTDDキャリアが含まれる構成とすることができる。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
<無線基地局>
図26は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
無線基地局10からユーザ端末20に送信されるDLデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、DLデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、DL制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、ブロードキャスト信号など)を送信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を受信する。
具体的には、送受信部103は、sTTIの割当てパターン(設定方法)及び/又は各sTTIにおけるsPDCCHの割当てパターンに関する情報を送信する。例えば、送受信部103は、sPDCCHの時間リソース及び/又は周波数リソースに関する情報の送信を制御する(第3の態様)。
本発明の送信部及び受信部は、送受信部103及び/又は伝送路インターフェース106により構成される。
図27は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図27では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図27に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
制御部301は、DL信号及び/又はUL信号のスケジューリング(例えば、リソース割当て)を制御する。具体的には、制御部301は、DLデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(DLアサインメント)、ULデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(ULグラント)を生成及び送信するように、送信信号生成部302、マッピング部303、送受信部103を制御する。
制御部301は、第1のTTI(例えば、ロングTTI)で送信するPDCCHと、第2のTTI(例えば、ショートTTI)で送信するsPDCCHの割当てを制御する。例えば、制御部301は、第1のTTI毎に送信される第1の下り制御チャネルが割当てられる時間領域に基づいてsTTI及び/又は第2の下り制御チャネルの割当てを制御する(第1の態様、第2の態様)。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DM−RSなどのDL参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信されるUL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、受信処理部304は、プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図28は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、DLデータのうち、システム情報や上位レイヤ制御情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、報知信号など)を受信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を送信する。
具体的には、送受信部203は、少なくともショートTTIで送信されるsPDCCHを受信する。また、送受信部203は、sTTIの割当てパターン(設定方法)及び/又は各sTTIにおけるsPDCCHの割当てパターンに関する情報を受信する。例えば、送受信部203は、sPDCCHの時間リソース及び/又は周波数リソースに関する情報の受信を制御する(第3の態様)。
図29は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図29においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図29に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信されたDL制御チャネル及びDLデータチャネルを、受信信号処理部404から取得する。具体的には、制御部401は、DL制御チャネルをブラインド復号してサブフレームで送信されるDCI及び/又は短縮TTIで送信されるsDCIを検出し、DCI及び/又はsDCIに基づいてDLデータチャネルを受信するよう、送受信部203及び受信信号処理部404を制御する。
制御部401は、第1のTTI(ロングTTI)毎に送信される第1の下り制御チャネル(PDCCH)が割当てられる時間領域に基づいて第2の下り制御チャネル(sPDCCH)の受信を制御する(第1の態様、第2の態様)。例えば、制御部401は、第1の下り制御チャネルが割当てられる時間領域を含む第1のTTI内、又は第1の下り制御チャネルが割当てられる時間領域を含まない第1のTTI内で第2の下り制御チャネルの受信を制御する。
制御部401は、第1の下り制御チャネルが割当てられる時間領域及び/又は第2のTTIのTTI長に基づいて、第1のTTIを構成する2個のスロットにわたって第2のTTIが設定されるか否かを判断することができる。
また、制御部401は、第2のTTIで送信される第2の下り制御チャネルが割当てられる時間領域及び/又は周波数領域を、上位レイヤシグナリング及び/又はL1/L2制御情報に基づいて判断することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信されるDL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DL参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、制御部401の指示に基づいて、DLデータチャネルの送信及び/又は受信をスケジューリングするDL制御チャネルをブラインド復号し、当該DCIに基づいてDLデータチャネルの受信処理を行う。また、受信信号処理部404は、DM−RS又はCRSに基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、データの復号結果を制御部401に出力してもよい。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。例えば、測定部405は、無線基地局から送信されるチャネル状態測定用の参照信号(CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定する。また、測定部405は、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、DL受信品質(例えば、RSRQ)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図30は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年8月4日出願の特願2016−154018に基づく。この内容は、全てここに含めておく。