上述したように、将来の無線通信システムでは、通信遅延の低減(latency reduction)が求められており、既存のLTEシステムと比較して信号の送受信の処理時間を短縮化することが検討されている。処理時間の短縮化を実現する方法としては、既存のLTEシステムと同じくサブフレーム単位で通信を制御する一方で、既存のLTEシステムにおける処理時間より短い処理時間を設定することが考えられる。あるいは、処理時間の短縮化を実現する方法として、既存のLTEシステムにおけるサブフレーム(1ms)より期間の短い短縮TTIを導入して信号の送受信を制御することが考えられる。
既存のLTEシステムにおける処理時間より短い処理時間を設定する場合、ユーザ端末は、既存のLTEシステムで定義された信号の送受信タイミングより早いタイミングを適用して信号の送受信を制御する。例えば、既存システムでは、サブフレームnでチャネル状態情報報告要求(CSIトリガ)を受信した場合、所定期間後のサブフレーム(例えば、サブフレームn+k(k≧4))で非周期的CSI(A−CSI)を送信する。
処理時間の短縮化が設定される場合、ユーザ端末は、サブフレームn+kより早いタイミング(例えば、サブフレームn+k’(k’<4))でA−CSIの送信を行うように制御する。この場合、既存のサブフレーム単位で通信を制御する場合であっても、A−CSI報告の処理時間を短縮することができる。また、周期的CSI(P−CSI)についても、送信周期を既存のLTEシステムより短く設定することも想定される。
短縮化された処理時間は、仕様で予め定義してもよいし、ユーザ端末に上位レイヤシグナリング及び/又は物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御チャネル)を利用して通知してもよい。
また、既存のLTEシステムにおけるサブフレームより期間の短い短縮TTIを導入する場合、ユーザ端末は、当該短縮TTIを利用して信号の送信及び/又は受信を行う。以下に、図1−4を参照して通常TTIと短縮TTIについて説明する。
図1は、既存システム(LTE Rel.8−12)における送信時間間隔(TTI)の一例の説明図である。図1に示すように、LTE Rel.8−12におけるTTI(以下、「通常TTI」という)は、1msの時間長を有する。通常TTIは、サブフレームとも呼ばれ、2つの時間スロットで構成される。TTIは、チャネル符号化された1データ・パケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であり、スケジューリング、リンクアダプテーション(Link Adaptation)などの処理単位となる。
図1に示すように、下りリンク(DL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル(スロットあたり7OFDMシンボル)を含んで構成される。各OFDMシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
また、上りリンク(UL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル(スロットあたり7SC−FDMAシンボル)を含んで構成される。各SC−FDMAシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
なお、拡張CPの場合、通常TTIは、12OFDMシンボル(又は12SC−FDMAシンボル)を含んで構成されてもよい。この場合、各OFDMシンボル(又は各SC−FDMAシンボル)は、66.7μsの時間長を有し、16.67μsの拡張CPが付加される。
図2は、TTI長を1msより短縮した短縮TTIを利用して通信を行う場合の一例を示している。なお、図2では、通常TTI(1ms)を利用するセル(CC#1)と、短縮TTIを利用するセル(CC#2)を示している。
短縮TTIを利用する場合、サブキャリア間隔を通常TTIのサブキャリアから変更(例えば、サブキャリア間隔を拡大)することが考えられる。通常TTIよりも短い時間長のTTI(以下、「短縮TTI」という)を用いる場合、ユーザ端末や無線基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加するため、処理遅延を低減できる。また、短縮TTIを用いる場合、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なユーザ端末数を増加させることができる。以下に、短縮TTIの構成等について具体的に説明する。
(短縮TTIの構成例)
短縮TTIの構成例について図3を参照して説明する。図3A及び図3Bに示すように、短縮TTIは、1msより小さい時間長(TTI長)を有する。短縮TTIは、例えば、0.5ms、0.25ms、0.2ms、0.1msなど、倍数が1msとなるTTI長の1つ又は複数であってもよい。あるいは、通常CPの場合に通常TTIは14シンボルを含むことから、7/14ms、4/14ms、3/14ms、2/14ms、1/14msなど1/14msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。また、拡張CPの場合に通常TTIは12シンボルを含むことから、6/12ms、4/12ms、3/12ms、2/12ms、1/12msなど1/12msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。
なお、短縮TTIにおいても、従前のLTEと同様に、通常CPか拡張CPかは報知情報やRRCシグナリング等の上位レイヤシグナリングでConfigureすることができる。これにより、1msである通常TTIとの互換性(同期)を保ちながら、短縮TTIを導入できる。
なお、図3A及び図3Bでは、通常CPの場合を一例として説明するが、これに限られない。短縮TTIは、通常TTIよりも短い時間長であればよく、短縮TTI内のシンボル数、シンボル長、CP長などの構成はどのようなものであってもよい。また、以下では、DLにOFDMシンボル、ULにSC−FDMAシンボルが用いられる例を説明するが、これらに限られるものではない。
図3Aは、短縮TTIの第1の構成例を示す図である。図3Aに示すように、第1の構成例では、短縮TTIは、通常TTIと同一数の14OFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIのシンボル長(=66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。
図3Aに示すように、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、通常TTIの物理レイヤ信号構成(RE配置等)を流用することができる。また、通常TTIのシンボル数を維持する場合、短縮TTIにおいても通常TTIと同一の情報量(ビット量)を含めることができる。
また、シンボル長とサブキャリア間隔とは互いに逆数の関係にあるため、図3Aに示すようにシンボル長を短くする場合、サブキャリア間隔は、通常TTIの15kHzよりも広くなる。サブキャリア間隔が広くなると、ユーザ端末の移動時のドップラー・シフトによるチャネル間干渉や、ユーザ端末の受信機の位相雑音による伝送品質劣化を効果的に防止できる。特に、数十GHzなどの高周波数帯においては、サブキャリア間隔を広げることにより、伝送品質の劣化を効果的に防止できる。
図3Bは、短縮TTIの第2の構成例を示す図である。図3Bに示すように、第2の構成例では、短縮TTIは、通常TTIよりも少ない数のOFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIと同一のシンボル長(=66.7μs)を有する。この場合、短縮TTIは、通常TTIにおけるシンボル単位で構成する(シンボル数を減らした構成とする)ことができる。例えば、1サブフレームに含まれる14シンボルのうちの一部のシンボルを利用して短縮TTIを構成することができる。図3Bでは、短縮TTIは、通常TTIの半分の7OFDMシンボル(SC−FDMAシンボル)で構成される。
図3Bに示すように、シンボル長を維持してシンボル数を削減する場合、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。このため、ユーザ端末は、通常TTIよりも短い時間で、短縮TTIに含まれる情報の受信処理(例えば、復調、復号など)を行うことができ、処理遅延を短縮できる。また、既存システムとシンボル長を同じとすることにより短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一システム帯域(又は、キャリア、セル、CC)内で周波数多重でき、通常TTIとの互換性を維持できる。
一例として、フレーム構成タイプ1(FDD)において、既存システムにおける2シンボル及び/又は1スロットで構成される短縮TTI(sTTI)を利用して、下り制御チャネル(例えば、sPDCCHとも呼ぶ)及び/又は下り共有チャネル(例えば、sPDSCHとも呼ぶ)の送信を行うことができる。また、フレーム構成タイプ1(FDD)において、2シンボル、4シンボル及び1スロットの少なくとも1つで構成される短縮TTIを利用して、上り制御チャネル(例えば、sPUCCHとも呼ぶ)及び/又は上り共有チャネル(例えば、sPUSCHとも呼ぶ)の送信を行うことができる。あるいは、フレーム構成タイプ2(TDD)において、1スロットで構成される短縮TTIを利用して、sPDCCH、sPDSCH、sPUCCH及びsPUSCHの少なくとも1つの送信を行うことができる。
(短縮TTIの設定例)
短縮TTIの設定例について説明する。短縮TTIを適用する場合、既存システム(LTE Rel.8−12)との互換性を有するように、通常TTI及び短縮TTIの双方をユーザ端末に設定する構成とすることも可能である。図4は、通常TTI及び短縮TTIの設定例を示す図である。なお、図4は、例示にすぎず、これらに限られるものではない。
図4Aは、短縮TTIの第1の設定例を示す図である。図4Aに示すように、通常TTIと短縮TTIとは、同一のコンポーネントキャリア(CC)(周波数領域)内で時間的に混在してもよい。具体的には、短縮TTIは、同一のCCの特定のサブフレーム(或いは、特定の無線フレーム)に設定されてもよい。例えば、図4Aでは、同一のCC内の連続する5サブフレームにおいて短縮TTIが設定され、その他のサブフレームにおいて通常TTIが設定される。例えば、特定のサブフレームとして、MBSFNサブフレームの設定できるサブフレームや、MIBや同期チャネル等特定の信号を含む(あるいは含まない)サブフレームであってもよい。なお、短縮TTIが設定されるサブフレームの数や位置は、図4Aに示すものに限られない。
図4Bは、短縮TTIの第2の設定例を示す図である。図4Bに示すように、通常TTIのCCと短縮TTIのCCとを統合して、キャリアアグリゲーション(CA)又はデュアルコネクティビティ(DC)が行われてもよい。具体的には、短縮TTIは、特定のCCに(より具体的には、特定のCCのDL及び/又はULに)、設定されてもよい。例えば、図4Bでは、特定のCCのDLにおいて短縮TTIが設定され、他のCCのDL及びULにおいて通常TTIが設定される。なお、短縮TTIが設定されるCCの数や位置は、図4Bに示すものに限られない。
また、CAの場合、短縮TTIは、同一の無線基地局の特定のCC(プライマリ(P)セル又は/及びセカンダリ(S)セル)に設定されてもよい。一方、DCの場合、短縮TTIは、第1の無線基地局によって形成されるマスターセルグループ(MCG)内の特定のCC(Pセル又は/及びSセル)に設定されてもよいし、第2の無線基地局によって形成されるセカンダリセルグループ(SCG)内の特定のCC(プライマリセカンダリ(PS)セル又は/及びSセル)に設定されてもよい。
図4Cは、短縮TTIの第3の設定例を示す図である。図4Cに示すように、短縮TTIは、DL又はULのいずれかに設定されてもよい。例えば、図4Cでは、TDDシステムにおいて、ULに通常TTIが設定され、DLに短縮TTIが設定される場合を示している。
また、DL又はULの特定のチャネルや信号が短縮TTIに割り当てられ(設定され)てもよい。例えば、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)は、通常TTIに割り当てられ、上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)は、短縮TTIに割り当てられてもよい。この場合、ユーザ端末は、PUCCHの送信は通常TTIで行い、PUSCHの送信は短縮TTIで行うことができる。
また、LTE Rel.8−12のマルチアクセス方式であるOFDM(あるいはSC−FDMA)とは異なるマルチアクセス方式が短縮TTIに割り当てられ(設定され)てもよい。
上述した短縮TTIが導入される場合、ユーザ端末は、短縮TTI(あるいは、短縮TTIとサブフレーム)を利用して信号の送受信を制御することが想定される。例えば、短縮TTIが設定される場合、ユーザ端末は、サブフレームn(又は、サブフレームnに含まれる短縮TTI#nx)でCSIトリガを受信した場合、サブフレームn+kより早いタイミングでA−CSIの送信を行うように制御することが考えられる。サブフレームn+kより早いタイミングとしては、例えば、サブフレームn+k’(又は、サブフレームn+k’に含まれる短縮TTI#nx+t)とすることが考えられる。
また、周期的CSI(P−CSI)についても、短縮TTIを用いて送信周期を既存のLTEシステムより短く設定する(例えば、所定の短縮TTI周期とする)ことも想定される。あるいは、P−CSIは、サブフレーム単位で送信を制御し、A−CSIを短縮TTI単位で送信を制御することも考えられる。
ところで、既存のLTEシステムでは、周期的CSIと非周期的CSIの送信タイミングが同じサブフレームで発生(衝突)する場合、ユーザ端末は当該サブフレームにおいて非周期的CSIのみ送信する(周期的CSIをドロップする)ように制御する(図5参照)。
図5は、既存のLTEシステムにおけるP−CSIとA−CSIの送信方法の一例を示している。ここでは、SF#nにおいて、無線基地局からユーザ端末に対して、CSI報告要求(CSIトリガ)を含む下り制御情報(ULグラント)又はRARグラントが送信され、ユーザ端末がSF#n+kでCSIを送信する場合を示している。図5に示すように、SF#n+kにおいて、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが衝突する場合、ユーザ端末は、P−CSIをドロップして、A−CSIの送信を行う。
このように、既存のLTEシステムでは、P−CSIとA−CSI報告動作(送信タイミング、衝突時の送信制御等)が定義されている。ユーザ端末がA−CSIトリガを受信してからA−CSI送信を行うまでのタイミング(例えば、kの値)は、フレーム構成(FDD/TDD)等に応じて定義されている。
一方で、短縮TTI及び/又は処理時間の短縮化を導入する場合、P−CSIとA−CSIの送信をどのように制御するかは未だ規定されていない。例えば、サブフレーム単位及び/又は短縮TTI単位で送信されるP−CSIと、短縮TTI単位で送信されるA−CSIが衝突する場合にユーザ端末がどのように送信を制御するかが問題となる。
本発明者等は、短縮TTIを導入する場合、サブフレームに複数の短縮TTIが含まれる構成となる点に着目し、P−CSIの送信タイミングとA−CSIの送信タイミングが少なくとも同じセルの同じ短縮TTIで重複する場合に、いずれか一方を選択して送信を制御することを着想した。
例えば、本実施の形態の一態様として、P−CSIとA−CSIの衝突をサブフレーム単位で制御してCSI報告動作を行う。この場合、ユーザ端末は、P−CSIの送信をサブフレーム単位と短縮TTI単位のいずれで行うかに関わらず、同じサブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重なる場合に一方を選択して送信を制御する。
あるいは、本実施の形態の他の態様として、P−CSIとA−CSIの衝突を短縮TTI単位で制御してCSI報告動作を行う。この場合、同じサブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重なる場合であっても、異なる短縮TTIを利用する場合にはP−CSIとA−CSIをそれぞれ送信することができる。
あるいは、本実施の形態の他の態様として、P−CSIとA−CSI送信タイミングが同じ短縮TTIで重なる場合、所定条件に基づいて、いずれか一方又は双方を選択して送信を制御する。
このように、短縮TTIにおけるP−CSIとA−CSI送信タイミングの重複を考慮して、CSI報告動作を制御することにより、短縮TTI及び/又は処理時間の短縮化が導入される場合であっても、通信を適切に行うことができる。
以下に本実施の形態について詳細に説明する。以下の説明では、TTI長が1msより短いTTIを短縮TTIと呼ぶが、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームと呼んでもよい。また、1msとなるTTIを通常TTIと呼ぶが、ノーマルTTI、ロングTTI、サブフレーム、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームと呼んでもよい。また、本実施の形態の短縮TTIに対して上記図1−図4で示した構成を適用することができる。
また、以下の説明では、非周期的チャネル状態情報(A−CSI)の送受信を例に挙げて説明するが、本実施の形態が適用可能な信号はこれに限られない。本実施の形態は、少なくとも無線基地局からの指示(例えば、トリガ)に基づいて、ユーザ端末が信号の送信を行う構成であれば適用することができる。また、以下の説明ではLTEシステムを例に挙げるが本実施の形態はこれに限られず、短縮TTI及び/又は処理時間の短縮化を利用するシステムであれば適用することができる。また、以下に説明する複数の態様はそれぞれ単独で実施してもよいし、適宜組み合わせて実施することも可能である。
(第1の態様)
第1の態様では、短縮TTIを導入する場合において、P−CSIとA−CSIの衝突をサブフレーム単位で制御してCSI報告動作を行う場合について説明する。
図6は、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム(SF#n+k)で重なる場合のユーザ端末における送信動作の一例を示している。図6Aは、P−CSIをサブフレーム単位で送信する場合を示しており、図6Bは、P−CSIを短縮TTI単位で送信する場合を示している。
ユーザ端末は、同一セル(又はCC)における同一サブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合、いずれか一方(ここでは、A−CSI)を選択して送信を行い、他方(ここでは、P−CSI)をドロップする。この場合、ユーザ端末は、P−CSIの送信をサブフレーム単位と短縮TTI単位のいずれで行うかに関わらず、同じサブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重なる場合に一方を選択して送信を行う。
つまり、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレームの異なる短縮TTIでのみ重なる場合(図6B参照)であっても、ユーザ端末は、いずれか一方(ここでは、A−CSI)だけを送信するように制御する。このように、P−CSIとA−CSIの衝突をサブフレーム単位で制御してCSI報告動作を行うことにより、サブフレームあたりのCSI送信(及び計算・生成処理)回数を最大1回に制限できるため、既存システムと比べて端末の制御負担増加を抑制できる。言い換えれば、ユーザ端末は、同じサブフレームで複数のCSIトリガや上位レイヤシグナリングに基づく複数の異なるCSI送信を処理する能力を保持しなくてよくなる。
図7、図8は、ユーザ端末が異なるセル(又は、CC)を用いてP−CSIとA−CSIを送信する場合(例えば、UL−CA適用時)のCSI報告動作を示している。ここでは、第1のCC(CC1)でP−CSIを送信し、第2のCC(CC2)でA−CSIを送信する場合を示している。具体的には、図7では、P−CSIをサブフレーム単位で送信する場合に、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム(SF#n+k)で重なる場合を示している。図8では、P−CSIを短縮TTI単位で送信する場合に、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム(SF#n+k)で重なる場合を示している。
ユーザ端末は、異なるCCにおける同一サブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合、いずれか一方(ここでは、A−CSI)を選択して送信を行い、他方(ここでは、P−CSI)をドロップする。ユーザ端末は、P−CSIとA−CSIを異なるCCで送信する場合であっても、P−CSIの送信をサブフレーム単位と短縮TTI単位のいずれで行うかに関わらず、同じサブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重なる場合に一方を選択して送信を行う。
つまり、異なるCCでそれぞれ送信されるP−CSIとA−CSIの送信タイミングが、同じサブフレームの異なる短縮TTIでのみ重なる場合(図8参照)であっても、ユーザ端末は、いずれか一方(ここでは、A−CSI)だけを送信するように制御する。このように、送信されるセルに関わらず、P−CSIとA−CSIの衝突をサブフレーム単位で制御してCSI報告動作を行うことにより、サブフレームあたりのCSI送信(及び計算・生成処理)回数を最大1回に制限できるため、既存システムと比べて端末の制御負担増加を抑制できる。言い換えれば、ユーザ端末は、同じサブフレームで複数のCSIトリガや上位レイヤシグナリングに基づく複数の異なるCSI送信を処理する能力を保持しなくてよくなる。
(第2の態様)
第2の態様では、P−CSIとA−CSIの衝突をサブフレーム単位で考慮すると共に、無線基地局から送信されるA−CSIの報告を指示する報告要求の受信(又は、復号)タイミングに基づいてCSI報告動作を制御する場合について説明する。
図9は、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム(SF#n+k)で重なる場合のユーザ端末における送信動作の一例を示している。なお、図9では、P−CSIをサブフレーム単位で送信し、A−CSIを2シンボルで構成される短縮TTIで送信する場合を示している。
上記第1の態様で示したように、サブフレーム単位でP−CSIとA−CSIの衝突を考慮する場合、図9に示すように、ユーザ端末は、SF#n+kにおいていずれか一方(例えば、A−CSI)を選択し、他方(例えば、P−CSI)をドロップする。
しかし、A−CSIの報告を指示する報告要求(CSIトリガ)の受信からA−CSIの報告までの期間が短い場合、ユーザ端末は、CSIトリガを復号した段階でP−CSIの送信を行っている可能性も想定される。
例えば、図9では、SF#n+k−1に含まれる下り短縮TTIに含まれるCSIトリガに基づいて、ユーザ端末は、次のSF#n+kに含まれる上り短縮TTIでA−CSIの報告を行う。この場合、ユーザ端末は、SF#n+kにおいてP−CSIの送信を開始した後に、A−CSIの報告を指示するCSIトリガの復号を完了することも考えられる。この場合、P−CSIとA−CSIの送信をどのように制御するかが問題となる。
図10に、SF#n+kにおいてP−CSIの送信を開始した後に、A−CSIの報告を指示するCSIトリガの復号を完了した場合におけるP−CSIとA−CSIの送信方法の一例を示す。図10において、ユーザ端末は、P−CSI送信を開始した後にCSIトリガを含む下り制御情報の受信又は復号を行った場合、P−CSIの送信を中断しA−CSIの送信を行うように制御する。
つまり、ユーザ端末は、CSIトリガを復号(又は、A−CSIを含むUL共有チャネル(sPUSCH)を符号化)した時点でP−CSIの送信を停止し、A−CSIの送信を行う。この際、ユーザ端末は、A−CSIの送信前までP−CSI送信を行うよう制御してもよい。このように、P−CSIの送信を中断しA−CSIの送信を行うことにより、A−CSIの処理時間(CSIトリガ受信からA−CSI報告までの期間)が短い場合であっても、A−CSIを適切に送信することができる。
なお、図10では、同一CCにおけるP−CSIとA−CSIの送信について示したが、異なるCCでP−CSIとA−CSIの送信を行う場合(例えば、UL−CA適用時)にも同様に適用することができる。すなわち、ユーザ端末は、CSIトリガを復号(又は、A−CSIを含むUL共有チャネル(sPUSCH)を符号化)した時点で所定のセル(例えばプライマリセル、PUCCHセル)におけるP−CSIの送信を停止し、CSI送信がトリガされたセルにおいてA−CSIの送信を行う。
あるいは、ユーザ端末は、P−CSI送信を開始した後にCSIトリガの受信又は復号した場合、P−CSIの送信を継続しA−CSIの送信を行わない(ドロップする)ように制御することも可能である。換言すれば、ユーザ端末は、P−CSI送信開始前の所定タイミング後にP−CSI送信区間に重複するA−CSI送信の指示を受けた場合、当該A−CSIをドロップし、前記P−CSIの送信を行うことができる。この場合、既に送信を開始していたP−CSIを適切に送信することができる。前記所定タイミングは、ユーザ間で共通であってもよいし、ユーザ個別に設定される値であってもよい。
(第3の態様)
第3の態様では、短縮TTIを導入する場合において、P−CSIとA−CSIの衝突を短縮TTI単位で制御してCSI報告動作を行う場合について説明する。
図11Aは、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが少なくとも同じ短縮TTIで重なる場合のユーザ端末における送信動作の一例を示している。なお、図11Aは、P−CSIをサブフレーム単位で送信し、SF#n+kで送信されるP−CSIと、SF#n+kに含まれる短縮TTIで送信されるA−CSIが重複する場合を示している。
ユーザ端末は、同一セル(又はCC)における同一短縮TTIでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合、いずれか一方(ここでは、A−CSI)を選択して送信を行い、他方(ここでは、P−CSI)をドロップする。
図11Bは、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム内の異なる短縮TTIに設定される場合のユーザ端末における送信動作の一例を示している。なお、図11Bは、P−CSIを短縮TTI単位で送信し、P−CSIの送信タイミングがSF#n+kに含まれる第1の短縮TTIに設定され、A−CSIの送信タイミングがSF#n+kに含まれる第2の短縮TTIに設定される場合を示している。
P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレームの異なる短縮TTIに設定される場合、ユーザ端末は、P−CSIとA−CSIをそれぞれ異なる短縮TTIで送信する。このように、P−CSIとA−CSIの衝突を短縮TTI単位で制御してCSI報告動作を行うことにより、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同一サブフレームで重複する場合であっても異なる短縮TTIを利用して送信することができる。これにより、A−CSI及び/またはP−CSIの送信機会を増やす(ドロップ確率を減らす)ことができるため、スケジューリング制御の適応性を高めることができる。
図12、図13は、ユーザ端末が異なるセル(又は、CC)を用いてP−CSIとA−CSIを送信する場合(例えば、UL−CA適用時)のCSI報告動作を示している。ここでは、第1のCC(CC1)でP−CSIを送信し、第2のCC(CC2)でA−CSIを送信する場合を示している。具体的には、図12では、P−CSIをサブフレーム単位で送信する場合に、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じ短縮TTI(SF#n+kに含まれる短縮TTI)で重なる場合を示している。図13は、P−CSIを短縮TTI単位で送信する場合に、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じサブフレーム(SF#n+k)の異なる短縮TTIにそれぞれ設定される場合を示している。
ユーザ端末は、異なるCCにおける同一短縮TTIでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合(図12参照)、いずれか一方(ここでは、A−CSI)を選択して送信を行い、他方(ここでは、P−CSI)をドロップする。一方で、異なるCCにおける同一サブフレームでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合であっても、異なる短縮TTIを利用する場合には、P−CSIとA−CSIの双方を送信する。
つまり、異なるCCでそれぞれP−CSIとA−CSIを送信する場合、短縮TTIで送信が重なる場合にはいずれか一方のみ送信し、短縮TTIで送信が重ならない場合には双方の送信を行う。これにより、異なるCCにおいて、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同一サブフレームで重複する場合であっても異なる短縮TTIを利用して送信することができる。
また、P−CSIとA−CSIの衝突を短縮TTI単位で制御してCSI報告動作を行う場合、上記図9に示したように、CSIトリガの受信からA−CSIの報告までの期間が短いと、ユーザ端末は、CSIトリガを復号した段階でP−CSIの送信を行っている可能性が考えられる。そのため、短縮TTI単位でP−CSIとA−CSIの衝突を考慮する場合においても、A−CSIのCSIトリガの受信タイミング、復号タイミング、又はA−CSIを含むULデータの送信準備(例えば、符号化)ができるタイミングに基づいて、P−CSIとA−CSIの送信を制御してもよい。
図14に、P−CSI送信開始までにCSIトリガの復号、又はA−CSIを含むsPUSCHの符号化を完了できない場合(あるいは、CSIトリガの復号、又はA−CSIを含むsPUSCHの符号化の時点でP−CSI送信が開始されている場合)におけるP−CSIとA−CSIの送信方法の一例を示す。
この場合、ユーザ端末は、A−CSIの送信を断念(ドロップ)し、P−CSIの送信を継続して行うことができる(図14参照)。このように、既に送信を開始しているP−CSIの送信を継続し、A−CSIの送信を断念することにより、P−CSIを適切に送信することができ、なおかつA−CSIの生成等を不要としユーザ端末の処理負担を低減することができる。例えば、ユーザ端末は、P−CSI送信開始までにCSIトリガの復号、又はA−CSIを含むsPUSCHの符号化を完了できた場合にはP−CSIをドロップし、完了できない場合にはA−CSIをドロップするように制御してもよい。
あるいは、ユーザ端末は、P−CSI送信開始までにCSIトリガの復号、又はA−CSIを含むsPUSCHの符号化を完了できない場合(あるいは、CSIトリガの復号、又はA−CSIを含むsPUSCHの符号化の時点でP−CSI送信が開始されている場合)に、P−CSIをドロップし、A−CSIの送信を行うように制御してもよい。P−CSIの送信を既に開始している場合には、上記図10に示したように、P−CSIの送信を中断しA−CSIの送信を行うように制御してもよい。このように、P−CSIの送信を中断しA−CSIの送信を行うことにより、A−CSIの処理時間(CSIトリガ受信からA−CSI報告までの期間)が短い場合であっても、A−CSIを適切に送信することができる。
なお、図14では、同一CCにおけるP−CSIとA−CSIの送信について示したが、異なるCCでP−CSIとA−CSIの送信を行う場合(例えば、UL−CA適用時)にも同様に適用することができる。
(第4の態様)
第4の態様では、短縮TTIを導入する場合において、P−CSIとA−CSIの衝突を短縮TTI単位で制御してCSI報告動作を行う場合の他の例について説明する。
図15は、ユーザ端末が異なるセル(又は、CC)を用いてP−CSIとA−CSIを送信する場合(例えば、UL−CA適用時)のCSI報告動作を示している。ここでは、第1のCC(CC1)でP−CSIを送信し、第2のCC(CC2)でA−CSIを送信する場合を示している。具体的には、図15では、P−CSIをサブフレーム単位で送信する場合に、P−CSIとA−CSIの送信タイミングが同じ短縮TTI(SF#n+kに含まれる短縮TTI)で重なる場合を示している。
異なるCCにおける同一短縮TTIでP−CSIとA−CSIの送信タイミングが重複する場合、ユーザ端末は、P−CSIとA−CSIをそれぞれ異なるCCを利用して送信してもよい。つまり、P−CSIとA−CSIが同じ短縮TTIで重なる場合であっても、P−CSIとA−CSIの送信を異なるCCで行う場合には、ユーザ端末にP−CSIとA−CSIの同時送信を許容する。
このように、異なるCCの同一短縮TTIでP−CSIとA−CSIの送信を行うことにより、各CCに対するCSI報告が遅延することを抑制することができる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図16は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New Rat)などと呼ばれても良い。
図16に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジー(例えば、異なるTTI長及び/又は処理時間)が適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。なお、複数のセルのいずれかに短縮TTIを適用するFDDキャリア及び/又はTDDキャリアが含まれる構成とすることができる。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
<無線基地局>
図17は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
無線基地局10からユーザ端末20に送信されるDLデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、DLデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、DL制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、ブロードキャスト信号など)を送信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を受信する。
具体的には、送受信部103は、A−CSIの報告をトリガする報告要求を短縮TTIを適用して送信する。また、送受信部103は、P−CSIの送信に適用する送信周期及び/又はリソースに関する情報を送信する。この場合、送受信部103は、P−CSIの送信に適用するTTI(例えば、サブフレームで送信するか短縮TTIで送信するか)の情報を送信してもよい。
また、送受信部103は、ユーザ端末から短縮TTIを用いて送信されるA−CSIと、短縮TTI及び/又はサブフレームを用いて送信されるP−CSIを受信する。この場合、送受信部103は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが少なくとも同じセルの同じ短縮TTIで重複する場合に、いずれか一方を受信するように制御する。また、送受信部103は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが同一サブフレームで重複する場合、いずれか一方を受信してもよい。また、送受信部103は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが同一サブフレームの異なる短縮TTIに設定される場合、A−CSI及びP−CSIを受信するように制御してもよい。
本発明の送信部及び受信部は、送受信部103及び/又は伝送路インターフェース106により構成される。
図18は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図18では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図18に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
制御部301は、DL信号及び/又はUL信号のスケジューリング(例えば、リソース割当て)を制御する。具体的には、制御部301は、DLデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(DLアサインメント)、ULデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(ULグラント)を生成及び送信するように、送信信号生成部302、マッピング部303、送受信部103を制御する。また、制御部301は、DCI(例えば、ULグラント)に、チャネル状態情報の報告をトリガする報告要求(CSI request)を含めるように制御する。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DM−RSなどのDL参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信されるUL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、受信処理部304は、プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図19は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、DLデータのうち、システム情報や上位レイヤ制御情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、報知信号など)を受信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を送信する。
具体的には、送受信部203は、A−CSIの報告をトリガする報告要求を短縮TTIを適用して受信する。また、送受信部203は、短縮TTIを用いたP−CSIの送信と、短縮TTI及び/又はサブフレームを用いたP−CSIの送信を行う。この場合、送受信部203は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが少なくとも同じセルの同じ短縮TTIで重複する場合に、いずれか一方を選択して送信することができる。
図20は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図20においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図20に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信されたDL制御チャネル及びDLデータチャネルを、受信信号処理部404から取得する。具体的には、制御部401は、DL制御チャネルをブラインド復号してサブフレームで送信されるDCI及び/又は短縮TTIで送信されるsDCIを検出し、DCI及び/又はsDCIに基づいてDLデータチャネルを受信するよう、送受信部203及び受信信号処理部404を制御する。
制御部401は、DL参照信号(例えば、CSI−RS)に基づいて生成されるチャネル状態情報(CSI)の送信を制御する。また、制御部401は、DLデータチャネルに対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、UL制御チャネル又はULデータチャネルで送信される再送制御情報(例えば、HARQ−ACKなど)の送信を制御してもよい。
制御部401は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが少なくとも同じセルの同じ短縮TTIで重複する場合に、いずれか一方を選択して送信するように制御する。例えば、制御部401は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが同一サブフレームで重複する場合、いずれか一方をドロップすることができる(図6−図8参照)。
また、制御部401は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが同一サブフレームの異なる短縮TTIに設定される場合、A−CSI及びP−CSIをそれぞれ送信するように制御することができる(図11、図13参照)。また、制御部401は、A−CSIの報告要求の受信タイミング又は復号タイミングに基づいて、A−CSIとP−CSIのいずれを送信するかを決定してもよい(図10、図14参照)。
また、制御部401は、A−CSIの送信タイミングとP−CSIの送信タイミングが異なるセルの同じTTIで重複する場合に、A−CSI及びP−CSIをそれぞれ送信するように制御してもよい(図15参照)。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいてULデータチャネルを生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知されるDL制御チャネルにULグラントが含まれている場合に、制御部401からULデータチャネルの生成を指示される。ULグラントにCSI報告要求(CSIトリガ)が含まれている場合、送信信号生成部402は、制御部401からCSIの生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。下り制御情報(例えば、ULグラント)にCSI報告要求が含まれている場合、マッピング部403は、CSIを上り共有チャネル(例えば、PUSCH)にマッピングする。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信されるDL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DL参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、制御部401の指示に基づいて、DLデータチャネルの送信及び/又は受信をスケジューリングするDL制御チャネルをブラインド復号し、当該DCIに基づいてDLデータチャネルの受信処理を行う。また、受信信号処理部404は、DM−RS又はCRSに基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、データの復号結果を制御部401に出力してもよい。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。例えば、測定部405は、無線基地局から送信されるチャネル状態測定用の参照信号(CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定する。また、測定部405は、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、DL受信品質(例えば、RSRQ)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図21は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年7月12日出願の特願2016−137918に基づく。この内容は、全てここに含めておく。