上述したように、Rel.13以降のLTEや5Gなどの将来の無線通信システムでは、高速で大容量の通信(eMBB:enhanced Mobile Broad Band)、IoT(Internet of Things)やMTC(Machine Type Communication)などの機器間通信(M2M:Machine-to-Machine)用のデバイス(ユーザ端末)からの大量接続(mMTC:massive MTC)、低遅延で高信頼の通信(URLLC:Ultra-reliable and low latency communication)など、多様なサービスを単一のフレームワークで収容することが望まれている。
特に、URLLC等では、通信遅延の低減(latency reduction)が要求される。そのため、将来の通信システムでは、TTI長を1msより短縮した短縮TTIを利用して通信を行うことが考えられる(図1参照)。図1では、通常TTI(1ms)を利用するセル#1と、短縮TTIを利用するセル#2を示している。また、短縮TTIを利用する場合、サブフレームあたりのシンボル数を減らす構成や、サブキャリア間隔を拡大してシンボル長自体を減らす構成が検討されている。
通常TTIよりも短い時間長のTTI(以下、「短縮TTI」という)を用いる場合、ユーザ端末や無線基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加するため、処理遅延を低減できる。また、短縮TTIを用いる場合、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なユーザ端末数を増加させることができる。以下に、短縮TTIの構成等について説明する。
(短縮TTIの構成例)
短縮TTIの構成例について図2を参照して説明する。図2A及び図2Bに示すように、短縮TTIは、1msより小さい時間長(TTI長)を有する。短縮TTIは、例えば、0.5ms、0.25ms、0.2ms、0.125ms、0.1msなど、倍数が1msとなるTTI長の1つ又は複数であってもよい。あるいは、通常CPの場合に通常TTIは14シンボルを含むことから、7/14ms、4/14ms、3/14ms、2/14ms、1/14msなど1/14msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。また、拡張CPの場合に通常TTIは12シンボルを含むことから、6/12ms、4/12ms、3/12ms、2/12ms、1/12msなど1/12msの整数倍となるTTI長の1つまたは複数であってもよい。
なお、短縮TTIにおいても、従前のLTEと同様に、通常CPか拡張CPかは報知情報やRRCシグナリング等の上位レイヤシグナリングでConfigureすることができる。これにより、1msである通常TTIとの互換性(同期)を保ちながら、短縮TTIを導入できる。
なお、図2A及び図2Bでは、通常CPの場合を一例として説明するが、これに限られない。短縮TTIは、通常TTIよりも短い時間長であればよく、短縮TTI内のシンボル数、シンボル長、CP長などの構成はどのようなものであってもよい。また、以下では、DLにOFDMシンボル、ULにSC−FDMAシンボルが用いられる例を説明するが、これらに限られるものではない。たとえば、ULにもOFDMが適用される場合、OFDMシンボルが用いられても良い。
図2Aは、短縮TTIの第1の構成例を示す図である。図2Aに示すように、第1の構成例では、短縮TTIは、通常TTIと同一数の14OFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIのシンボル長(=66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。
図2Aに示すように、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、通常TTIの物理レイヤ信号構成(RE配置等)を流用することができる。また、通常TTIのシンボル数を維持する場合、短縮TTIにおいても通常TTIと同一の情報量(ビット量)を含めることができる。一方で、通常TTIのシンボルとはシンボル時間長が異なることから、図2Aに示す短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一システム帯域(または、セル、CC)内に周波数多重することが困難となる。
また、シンボル長とサブキャリア間隔とは互いに逆数の関係にあるため、図2Aに示すようにシンボル長を短くする場合、サブキャリア間隔は、通常TTIの15kHzよりも広くなる。サブキャリア間隔が広くなると、ユーザ端末の移動時のドップラー・シフトによるチャネル間干渉や、ユーザ端末の受信機の位相雑音による伝送品質劣化を効果的に防止できる。特に、数十GHzなどの高周波数帯においては、サブキャリア間隔を広げることにより、伝送品質の劣化を効果的に防止できる。
図2Bは、短縮TTIの第2の構成例を示す図である。図2Bに示すように、第2の構成例では、短縮TTIは、通常TTIよりも少ない数のOFDMシンボル(又はSC−FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC−FDMAシンボル)は、通常TTIと同一のシンボル長(=66.7μs)を有する。この場合、短縮TTIは、通常TTIにおけるシンボル単位で構成する(シンボル数を減らした構成とする)ことができる。例えば、1サブフレームに含まれる14シンボルのうちの一部のシンボルを利用して短縮TTIを構成することができる。図2Bでは、短縮TTIは、通常TTIの半分の7OFDMシンボル(SC−FDMAシンボル)で構成される。
図2Bに示すように、シンボル長を維持してシンボル数を削減する場合、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。このため、ユーザ端末は、通常TTIよりも短い時間で、短縮TTIに含まれる情報の受信処理(例えば、復調、復号など)を行うことができ、処理遅延を短縮できる。また、既存システムとシンボル長を同じとすることにより短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一システム帯域(又は、キャリア、セル、CC)内で周波数多重でき、通常TTIとの互換性を維持できる。
また、将来の無線通信では、周波数を有効利用するためにニューメロロジーの異なる(例えば、適用するTTI長が異なる)複数サービスを同一キャリアで運用することも考えられる。例えば、New RATキャリア(周波数、セル、CC等)では、異なるニューメロロジーで通信するユーザ端末(例えば、MBB、IoT、URLLC等を利用するユーザ端末)を同時に収容して運用することも想定される。
このような、将来の無線通信システムでは、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間を短縮するとともにオーバヘッドの増大を抑制することが必要となる。かかる問題を解決するため、複数のユーザ端末のUL送信の衝突を許容して無線基地局からのULグラントなしにULデータを送信する衝突型UL送信(衝突型ULデータ送信とも呼ぶ)が検討されている。衝突型UL送信では、既存のPRACH手順を用いずにUL送信を行うこともできる。既存のPRACH手順の一例を図3A、衝突型UL送信の一例を図3Bを用いて説明する。
図3Aは、衝突型ランダムアクセスの一例を示す図である。図3Aにおいて、ユーザ端末は、システム情報(例えば、MIB:Mater Information Block及び/又はSIB:System Information Block)や上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)により、ランダムアクセスチャネル(PRACH)の構成(PRACH configuration、RACH configuration)を示す情報(PRACH構成情報)を予め受信する。
図3Aに示すように、ユーザ端末は、アイドル(RRC_IDLE)状態からRRC接続(RRC_CONNECTED)状態に遷移する場合(例えば、初期アクセス時)、RRC接続状態であるがUL同期が確立されていない場合(例えば、UL送信の開始又は再開時)などにおいて、PRACH構成情報が示す複数のプリアンブルの一つをランダムに選択し、選択されたプリアンブルをPRACHにより送信する(メッセージ1)。
無線基地局は、プリアンブルを検出すると、その応答としてランダムアクセスレスポンス(RAR:Random Access Response)を送信する(メッセージ2)。ユーザ端末は、プリアンブルの送信後、所定期間(RAR window)内にRARの受信を試みる。RARの受信に失敗した場合、ユーザ端末は、PRACHの送信電力を上げてプリアンブルを再度送信(再送)する。なお、再送時に送信電力を増加させることは、パワーランピングとも呼ばれる。
RARを受信したユーザ端末は、RARに含まれるタイミングアドバンス(TA)に基づいて、ULの送信タイミングを調整し、ULの同期を確立する。また、ユーザ端末は、RARに含まれるULグラントが指定するULリソースで、上位レイヤ(L2/L3:Layer 2/Layer 3)の制御メッセージを送信する(メッセージ3)。当該制御メッセージには、ユーザ端末の識別子(UE−ID)が含まれる。当該ユーザ端末の識別子は、例えば、RRC接続状態であればC−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)であってもよいし、又は、アイドル状態であればS−TMSI:System Architecture Evolution-Temporary Mobile Subscriber Identityなど上位レイヤのUE−IDであってもよい。
無線基地局は、上位レイヤの制御メッセージに応じて、衝突解決用メッセージを送信する(メッセージ4)。当該衝突解決用メッセージは、上記制御メッセージに含まれるユーザ端末の識別子宛に基づいて送信される。衝突解決用メッセージの検出に成功したユーザ端末は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)における肯定応答(ACK:Acknowledge)を無線基地局に送信する。これにより、アイドル状態のユーザ端末はRRC接続状態に遷移する。
一方、当該衝突解決用メッセージの検出に失敗したユーザ端末は、衝突が発生したと判断し、プリアンブルを再選択し、メッセージ1から4のランダムアクセス手順を繰り返す。無線基地局は、ユーザ端末からのACKにより衝突が解決されたことを検出すると、当該ユーザ端末に対して、ULグラントを送信する。ユーザ端末は、ULグラントにより割り当てられるULリソースを用いてULデータを開始する。
以上のような衝突型ランダムアクセスでは、ユーザ端末が、ULデータの送信を望む場合に、自発的(autonomous)にランダムアクセス手順を開始できる。また、UL同期が確立されてから、ULグラントによりユーザ端末固有に割り当てられるULリソースを用いてULデータが送信されるため、信頼性の高いUL送信が可能となる。
一方で、ULデータを送信する前に既存のLTEシステムと同様の衝突型ランダムアクセスを行う場合、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間が問題となることが想定される。また、衝突型ランダムアクセスの有無に関わらず、将来の無線通信システムにおいて、ULデータを送信する前に、ユーザ端末からのULリソースの割り当て要求(スケジューリング要求(SR))や無線基地局からの当該ULリソースの割り当て(ULグラント)を必要とする場合、オーバヘッドの増大が問題となることが想定される。
かかる問題を解決するため、複数のユーザ端末のUL送信の衝突を許容して無線基地局からのULグラントなしにULデータを送信する衝突型UL送信(衝突型ULデータ送信とも呼ぶ)が検討されている。
図3Bに示すように、ユーザ端末は、システム情報(例えば、MIB及び/又はSIB)や上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)により、衝突型UL送信(CBUL)に関する構成(configuration)情報を予め受信してもよい。
ここで、衝突型UL送信(CBUL)に関する構成情報(以下、CBUL構成情報という。ULリソース構成情報等ともいう)は、ユーザ端末が選択可能な複数のプリアンブル、衝突型UL送信用のULリソース(時間及び/又は周波数リソース)の少なくとも一つを示してもよい。当該ULリソースは、例えば、SFN、サブフレーム番号、周波数リソース数(PRB)数、周波数オフセット、ULリソースのサブフレーム間隔の少なくとも一つにより示されてもよい。
図3Bに示すように、ユーザ端末は、無線基地局からのULグラントなしにULデータの送信を開始する。具体的には、ユーザ端末は、新たなUL送信の契機においてULデータを送信する場合、ランダムに選択するプリアンブルと、当該ULデータの制御情報とを送信してもよい。また、ユーザ端末は、プリアンブルに対する無線基地局からの応答なしに、上記制御情報及びULデータを送信してもよい。
図3Bに示す衝突型UL送信では、複数のユーザ端末からのULデータの衝突を許容することで、上述の衝突型ランダムアクセスにおけるメッセージ2−4(図3A参照)を省略できる。これにより、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間を短縮できる。また、無線基地局からのULグラントなしにULデータを送信することで、オーバヘッドを軽減できる。
一方で、ユーザ端末が衝突型UL送信を適用してULデータ送信を行う場合、当該ULデータが無線基地局側で受信できない場合も生じる可能性がある。特に、複数のユーザ端末が衝突型UL送信を適用する場合には、異なる端末から送信されたULデータの衝突により、無線基地局で受信できない可能性が高くなる。かかる場合、衝突型UL送信を適用して遅延削減が要求されるデータ(トラフィック)を送信する場合であっても、結果的に遅延が生じることとなる。
また、複数のULデータを繰り返し送信することが考えられる。例えば、ユーザ端末は、無線基地局からのULグラントなしで複数のULデータ(同一データでも良いし、異なるデータでも良い)を連続する短縮TTIで繰り返し送信することが考えられる。しかし、衝突型UL送信を適用した複数のULデータを複数の短縮TTIで送信しても、当該複数の短縮TTIが含まれるサブフレームにわたって既存のPUSCHが割当てられる場合には、複数のULデータと既存のULデータが衝突するおそれがある(図4参照)。
図4では、衝突型UL送信を適用して送信する短縮TTI用のUL信号(例えば、短縮TTI用PUSCH)と、既存のULデータ(既存のPUSCH)が同じ周波数領域に割当てられる場合を示している。かかる場合、短縮TTI用のUL信号と既存のULデータが干渉し、無線基地局で受信できなくなるおそれがある。このように、短縮TTIで送信するULデータと通常TTIで送信するULデータを共通のリソースに割当てる場合、衝突するおそれがある。
既存のULデータ(非衝突型UL送信を適用するULデータ)との衝突を避けるために、衝突型UL送信用の専用リソース(短縮TTI用リソース)を設定することが考えられる(図5参照)。しかし、かかる場合、衝突型UL送信が行われない場合であっても、当該リソースに既存のULデータを割当てることができないため、周波数利用効率が劣化する問題が生じる。
そこで、本発明者等は、衝突型UL送信を適用する複数のUL送信のうち、少なくとも一つのUL送信が他のUL信号と重複する確率を小さくする構成とすることが有効になる点に着目し、本発明に至った。具体的には、複数の衝突型ULデータを分散して配置する点に着目し、周波数ホッピングを適用して複数の衝突型ULデータを異なる短縮TTIのリソースに割当てることを着想した。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態は、URLLC等の遅延削減が要求されるULデータに好適に適用することができるが、これに限られない。多様なサービス(例えば、バックグラウンド通信、スモールパケット通信など)に適用可能である。また、ULデータに限られず、他のUL信号及び/又はULチャネルに適用することができる。
また、本実施の形態は、UL同期が確立されている場合、又はUL同期が確立されていない場合に適用することができる。また、本実施の形態におけるユーザ端末の状態は、アイドル状態、RRC接続状態、衝突型UL送信用に新たに規定される状態のいずれであってもよい。
(第1の態様)
第1の態様では、衝突型UL送信を適用するUL信号(例えば、ULデータ)に周波数ホッピングを適用して送信を制御する場合について説明する。
図6は、衝突型UL送信を適用するUL信号を周波数方向にホッピングして送信する場合の一例を示している。つまり、衝突型UL送信に利用する短縮TTIリソースに周波数ホッピングを適用する。図6では、第1のTTI(例えば、サブフレーム)単位で割当てるUL信号と、当該第1のTTIよりTTI長が短い第2のTTI(短縮TTI)単位で割当てるUL信号に対して共通のリソースを設定可能としている。
ユーザ端末は、周波数ホッピングを適用して複数の衝突型UL信号を異なる周波数領域に割当てる。例えば、図6に示すように、同一サブフレーム(TTI#1)に含まれる複数の連続する短縮TTI#2(時間方向に連続する短縮TTI)を利用してUL信号の送信を行う。なお、周波数ホッピングは、異なるサブフレームに含まれる短縮TTI又は非連続の短縮TTIを利用してもよい。
図6に示す場合、異なる周波数領域で送信する4つのUL信号のうち、2つのUL信号は他のUL信号(例えば、他のユーザ端末のULデータ)と衝突するが、残りの2つのUL信号は他のUL信号との衝突を回避できる場合を示している。このように、複数の衝突型UL信号(例えば、同じ内容のUL信号)を周波数方向に分散して送信する場合、一つの周波数でUL信号を連続して送信する場合と比較して、全てのUL信号が他のUL信号と衝突する確率を小さくすることができる。これにより、衝突型UL信号の送信を適切に行い、遅延を削減することができる。
周波数ホッピングのパターンに関する情報は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、報知情報、MAC制御情報等)で衝突アクセス用のリソースとしてユーザ端末に通知することができる。この場合、無線基地局からユーザ端末に対して、周波数ホッピングパターン自体を通知してもよいし、周波数ホッピングパターンをユーザ端末側で決定するための情報(周波数ホッピングの一部の情報)を通知してもよい。
あるいは、周波数ホッピングパターンを無線パラメータ等で決定してもよい。例えば、周波数帯域、周波数リソース数、TTI#1(サブフレーム)に含まれる短縮TTI#2数、サブキャリア間隔、セルID、ユーザ識別番号(UE−ID)、TTI#1及び/又はTTI#2のインデックス、システムフレーム番号(SFN)の少なくとも一つに基づいて決定してもよい。
また、衝突型UL送信に利用する短縮TTIリソースに周波数ホッピングを適用する場合、短縮TTI用のリソース(ホッピングパターン)は、TTI#1(サブフレーム)内の異なる周波数に均等に分散されるように設定することが望ましい。例えば、異なるリソースブロック(RB)又はRBグループにおいて、異なる短縮TTIリソースを設定する(図7参照)。RBグループは、複数のRBで構成することができる。
また、周波数リソース幅、時間方向の配置密度、及び周波数方向の配置密度の少なくとも一つが異なる複数のホッピングパターン(短縮TTIリソース)を設定してもよい(図8A参照)。図8Aでは、複数のリソースブロック又は複数のRBグループにわたって短縮TTIリソースが設定される第1のホッピングパターンと、第1のホッピングパターンより周波数リソース幅が小さく配置密度が小さい第2のホッピングパターンを設定する場合を示している。
このように、周波数リソース幅や配置密度が異なるホッピングパターンを複数設定することにより、異なるホッピングパターンを適用する衝突型UL信号の衝突を抑制することができる。また、通信状況や信号種別によりホッピングパターンを選択することにより、衝突型UL信号の送信量を柔軟に制御することができる。
また、互いに規則的に配置される複数のホッピングパターンを設定してもよい(図8B参照)。図8Bでは、同じパターンを周波数方向及び/又は時間方向にシフトした複数のホッピングパターンを設定する場合を示している。ホッピングパターンの周波数リソースは連続して設定してもよいし、非連続としてもよい。このように、複数のホッピングパターンを設定することにより、異なるホッピングパターンを適用する衝突型UL信号の衝突を抑制することができる。
また、ULデータに加えて、ランダムに選択するプリアンブルと、当該ULデータの制御情報とを送信する場合、周波数ホッピングを共通に設定しても良いし、独立に設定しても良い。独立に設定する場合は、異なる周波数ホッピングを適用しても良いし、いずれかのチャネルに対しては、周波数ホッピングを適用しなくても良い。
(第2の態様)
第2の態様では、短縮TTIで送信するDL信号に周波数ホッピングを適用して送信を制御する場合について説明する。
通信遅延の低減(latency reduction)を達成するために、遅延削減が要求されるDLデータ等が発生した場合、当該DLデータ発生のタイミングに応じて、サブフレームの途中であってもDL送信を行うことが考えられる。例えば、サブフレームの途中で遅延削減が要求されるDL信号が発生した場合、無線基地局は、短縮TTIで送信するPDCCHを用いて当該データのスケジューリングを行う(図9参照)。これにより、遅延削減が要求されるデータをサブフレームの終了を待たずに短縮TTI単位で送信することが可能となるため、DL送信の遅延を削減することができる。
一方で、無線基地局が当該サブフレームにわたって既存のPDCCHでデータ(例えば、既存のPDSCH)をスケジューリングしている場合、当該サブフレームにおいて短縮TTI用のPDSCHと既存のPDSCHが重複するおそれがある(図9参照)。そのため、短縮TTI用のDL信号(例えば、PDSCH)に対しても周波数ホッピングを適用することが有効となる。
図10は、短縮TTI用のPDSCHに対して周波数ホッピングを適用する場合の一例を示す図である。図10では、周波数方向に複数の短縮TTI用のDL信号を割当てる場合を示している。図10に示す場合、異なる周波数領域で送信する4つのDL信号のうち、2つのDL信号は他のDL信号(例えば、他のユーザ端末のDLデータ)と衝突するが、残りの2つのDL信号は他のDL信号との衝突を回避できる場合を示している。このように、複数の短縮TTI用のDL信号(例えば、同じ内容のDL信号)を周波数方向に分散して送信する場合、全てのDL信号が他のDL信号と衝突する確率を小さくすることができる。これにより、短縮TTI用のDL信号の送信を適切に行い、遅延を削減することができる。
周波数ホッピングパターンに関する情報は、既存PDCCH(下り制御情報)、短縮TTI用のPDCCH(短縮TTI用の下り制御情報)、上位レイヤシグナリング等でユーザ端末に通知することができる。図10では、短縮TTI用のDCIでホッピングパターンを通知する場合を示している。つまり、ユーザ端末は、短縮TTI用の下り制御情報基づいて、周波数ホッピングされる複数のDL信号の割当て位置を把握して受信処理を行うことができる。
また、短縮TTIで送信するDL信号に適用する周波数ホッピングパターンをUL信号と同様に複数設定してもよい。また、短縮TTIで送信するUL信号とDL信号にホッピングを適用する場合、UL信号に対するホッピングとDL信号に対するホッピングを同時にユーザ端末に設定してもよいし、独立して設定してもよい。また、UL信号とDL信号に適用するホッピングパターンを共通に設定してもよいし、独立して設定してもよい。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図11は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New Rat)などと呼ばれても良い。
図11に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。なお、複数のセルのいずれかに短縮TTIを適用するTDDキャリアが含まれる構成とすることができる。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
<無線基地局>
図12は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
無線基地局10からユーザ端末20に送信されるDLデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、DLデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、DL制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、ブロードキャスト信号など)を送信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を受信する。
具体的には、送受信部103は、ユーザ端末がULグラントなしで送信する複数のULデータを受信する。また、送受信部103は、周波数ホッピングを適用して異なる短縮TTIリソースを利用して複数のDLデータを送信することができる(図10参照)。例えば、送受信部103は、上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報に基づいて複数のDLデータの周波数ホッピングパターンに関する情報を送信する。
本発明の送信部及び受信部は、送受信部103及び/又は伝送路インターフェース106により構成される。
図13は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図13では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図13に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
制御部301は、DL信号及び/又はUL信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。具体的には、制御部301は、DLデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(DLアサインメント)、ULデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(ULグラント)を生成及び送信するように、送信信号生成部302、マッピング部303、送受信部103を制御する。
また、制御部301は、ULグラントなしにユーザ端末20からULデータが送信される衝突型UL送信(CBUL)を制御してもよい。例えば、制御部301は、衝突型UL送信に利用可能なULリソースなど、上述のCBUL構成情報を決定してもよい。
また、制御部301は、受信信号処理部304の復号結果に基づいて、再送制御判定(ACK/NACK/DTX)を行うことができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DM−RSなどのDL参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信されるUL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、受信処理部304は、プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図14は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、DLデータのうち、システム情報や上位レイヤ制御情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、報知信号など)を受信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を送信する。
具体的には、送受信部203は、無線基地局からのULグラントなしで複数のULデータを送信する。また、送受信部203は、周波数ホッピングが適用されて異なる短縮TTIリソースにそれぞれ割当てられた複数のDLデータを受信することができる(図10参照)。例えば、送受信部203は、無線基地局から送信される上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報に基づいて複数のDLデータの周波数ホッピングパターンを判断する。
図15は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図15においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図15に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信されたDL制御チャネル及びDLデータチャネルを、受信信号処理部404から取得する。具体的には、制御部401は、DL制御チャネルをブラインド復号してDCIを検出し、DCIに基づいてDLデータチャネルを受信するよう、送受信部203及び受信信号処理部404を制御する。また、制御部401は、DL参照信号に基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
制御部401は、DLデータチャネルに対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、UL制御チャネル又はULデータチャネルで送信される再送制御情報(例えば、HARQ−ACKなど)の送信を制御してもよい。また、制御部401は、DL参照信号に基づいて生成されるチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の送信を制御してもよい。
また、制御部401は、衝突型UL送信(CBUL)を制御する。例えば、制御部401は、短縮TTIで送信する複数のULデータの割当てをそれぞれ制御する。具体的には、制御部401は、周波数ホッピングを適用して複数のULデータを異なる短縮TTIのリソースに割当てる。
また、制御部401は、複数のULデータを通常TTI(サブフレーム)に含まれる複数の短縮TTIのリソースに割当てることができる(図6参照)。また、制御部401は、周波数リソース幅及び/又は配置密度が異なる複数の周波数ホッピングパターンのいずれかを利用して複数のULデータの割当てを制御することができる(図7、図8参照)。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいてULデータチャネルを生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知されるDL制御チャネルにULグラントが含まれている場合に、制御部401からULデータチャネルの生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信されるDL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DL参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、制御部401の指示に基づいて、DLデータチャネルの送信及び/又は受信をスケジューリングするDL制御チャネルをブラインド復号し、当該DCIに基づいてDLデータチャネルの受信処理を行う。また、受信信号処理部404は、DM−RS又はCRSに基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、データの復号結果を制御部401に出力してもよい。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、DL受信品質(例えば、RSRQ)やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図16は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年5月12日出願の特願2016−096438に基づく。この内容は、全てここに含めておく。