JPWO2018003619A1 - 遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法 - Google Patents

遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018003619A1
JPWO2018003619A1 JP2018525088A JP2018525088A JPWO2018003619A1 JP WO2018003619 A1 JPWO2018003619 A1 JP WO2018003619A1 JP 2018525088 A JP2018525088 A JP 2018525088A JP 2018525088 A JP2018525088 A JP 2018525088A JP WO2018003619 A1 JPWO2018003619 A1 JP WO2018003619A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
glass plate
glass member
heat shield
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018525088A
Other languages
English (en)
Inventor
啓明 岩岡
啓明 岩岡
弘朋 河原
弘朋 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Publication of JPWO2018003619A1 publication Critical patent/JPWO2018003619A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material

Abstract

第1の表面および第2の表面を有する単一のガラス板を有する遮熱ガラス部材において、当該遮熱ガラス部材は、ガラス板の第1の表面側に第1の層を有し、第2の表面側に第3の層を有し、さらにガラス板と第1の層の間、および/または前記ガラス板と第3の層の間に、第2の層を有し、ただし前記第2の層は省略されても良く、第1の層の側から測定された可視光透過率Tvが25%以上であり、遮熱係数SCが0.35以下である。

Description

本発明は、遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法に関する。
近年の省エネルギー意識の高まりから、建物の窓ガラス等に複層ガラスを適用する例が増えている。複層ガラスは、2枚のガラス板を空気層を介して相互に積層することにより構成される。複層ガラスでは、内部の空気層の存在により、一方のガラス板から他方のガラス板への熱伝達が抑制されるため、遮熱性能を高めることができる。
特開2015−511570号
前述のように、遮熱性を有する遮熱ガラス部材として、複層ガラスが知られている。
しかしながら、複層ガラスを構成するには2枚のガラス板が必要となる。このため、複層ガラスには、少なくともガラス板2枚分の材料コストが必要となり、製造コストおよび価格の上昇が避けられないという問題がある。
今後、環境問題に対処するため、遮熱ガラス部材を広く普及させていくためには、複層ガラスに比べてより安価に導入することができる遮熱ガラス部材が必要になるものと予想される。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、従来の複層ガラスに比べて、低い製造コストで安価に提供することが可能な遮熱ガラス部材、およびそのような遮熱ガラス部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、相互に対向する第1の表面および第2の表面を有する単一のガラス板を有する遮熱ガラス部材であって、
当該遮熱ガラス部材は、
前記ガラス板の前記第1の表面側に、第1の層を有し、前記ガラス板の前記第2の表面側に、第3の層を有し、
さらに、前記ガラス板と前記第1の層の間、および/または前記ガラス板と前記第3の層の間に、第2の層を有し、ただし前記第2の層は省略されても良く、
前記第1の層は、金属窒化物または誘電体酸化物から選定された材料で構成され、
前記第2の層は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sbから選定された材料で構成され、
前記第3の層は、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO2:F,Sb)から選定された材料で構成され、
当該遮熱ガラス部材の前記第1の層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、以下の(1)式で表されるSCを遮蔽係数としたとき、

SC=g値/0.88 (1)式

可視光透過率Tvが25%以上であり、遮熱係数SCが0.35以下である、遮熱ガラス部材が提供される。
また、本発明では、遮熱ガラス部材の製造方法であって、
(1)ガラス板の製造工程中に、前記ガラス板の第1の表面に、第Iの層を形成する工程と、
(2)前記ガラス板の製造後に、前記ガラス板の前記第1の表面とは反対の第2の表面に、第IIIの層を形成する工程と、
を有し、
(A)前記第Iの層は、フッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO:F,Sb)で構成され、前記第IIIの層は、金属窒化物もしくは誘電体酸化物で構成され、または
(B)前記第Iの層は、酸化チタン(TiO)で構成され、前記第IIIの層は、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、またはアルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO:F,Sb)で構成される、製造方法が提供される。
本発明では、従来の複層ガラスに比べて、低い製造コストで安価に提供することが可能な遮熱ガラス部材、およびそのような遮熱ガラス部材の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材の断面を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態による別の遮熱ガラス部材の断面を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態によるさらに別の遮熱ガラス部材の断面を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材の製造方法のフローを模式的に示した図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材)
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材について説明する。
図1には、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材(以下、「第1の遮熱ガラス部材」という)の概略的な断面図を示す。
図1に示すように、第1の遮熱ガラス部材100は、第1の側102および第2の側104を有する。また、第1の遮熱ガラス部材100は、ガラス板110と、第1の層130と、第2の層140と、第3の層150と、を有する。
ガラス板110は、第1の表面112および第2の表面114を有する。第1の層130および第2の層140は、ガラス板110第1の表面112の側に配置され、第3の層150は、ガラス板110第2の表面114の側に配置される。従って、第1の層130のある側が、第1の遮熱ガラス部材100の第1の側102となり、第3の層150のある側が、第1の遮熱ガラス部材100の第2の側104となる。
第1の層130は、主として、太陽熱などにより第1の遮熱ガラス部材100の第1の側102に入射する熱を反射する役割を有する。
第2の層140は、主として、第1の層130によって反射されずに第1の遮熱ガラス部材100の内部に進入した熱を吸収する役割を有する。
第3の層150は、主として、第1の遮熱ガラス部材100の内部(特に第2の層140)に蓄積された熱が、第1の遮熱ガラス部材100の第2の側104から放射されることを抑制する役割を有する。
なお、本願では、以降、第1の層130、第2の層140、および第3の層150を、それぞれ、熱反射層130、熱吸収層140、および低放射層150とも称する。
このような構成の第1の遮熱ガラス部材100は、実際に建物の窓ガラス等に使用される場合、第1の側102が外側(屋外側)となり、第2の側104が内側(室内側)となるようにして適用される。
この場合、第1の遮熱ガラス部材100の第1の側102から太陽熱が入射されると、太陽熱の一部は、第1の層130、すなわち熱反射層130によって、外部に反射される。
また、熱反射層130によって反射されなかった熱の一部は、第2の層140、すなわち熱吸収層140によって吸収される。
さらに、熱吸収層140およびガラス板110に吸収された熱の一部は、第3の層150、すなわち低放射層150によって、第2の側104への放射が抑制される。
その結果、第1の遮熱ガラス部材100では、有意な遮熱効果を得ることができる。
例えば、第1の遮熱ガラス部材100では、第1の側102から第2の側104に向かう方向において、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、以下の(1)式で表されるSCを遮蔽係数SCとしたとき、

SC=g値/0.88 (1)式

可視光透過率Tvが25%以上であり、遮熱係数SCが0.35以下である。
ここで、日射熱取得率g値は、遮熱ガラス部材の一方の側から入射される全太陽熱に対する、第2の側まで直接透過される熱(透過熱)と、遮熱ガラス部材の内部で吸収され、その後第2の側に放出される熱との総和の割合で表される。また、遮蔽係数SCは、遮熱ガラス部材の遮熱性能を表す一指標であり、この値が小さいほど、遮熱ガラス部材の遮熱性能は高いと言える。
第1の遮熱ガラス部材100では、遮蔽係数SCが0.35以下であり、十分に小さくなっており、このため十分な遮熱性を得ることができる。
また、第1の遮熱ガラス部材100では、可視光透過率Tvが25%以上であり、透過性の高い遮熱ガラス部材を得ることができる。
このように、第1の遮熱ガラス部材100では、第2の側104から放射される熱量を、有意に抑制することができる。
また、第1の遮熱ガラス部材100は、従来の複層ガラスのような2枚のガラス板を有しない。従って、第1の遮熱ガラス部材100では、従来よりも低い製造コストで安価に、遮熱ガラス部材を提供することが可能となる。
なお、図1に示した第1の遮熱ガラス部材100の構成において、熱吸収層140は省略しても良い。
(遮熱ガラス部材を構成する各部材)
次に、前述のような特徴を有する第1の遮熱ガラス部材100を構成する各部材について、より詳しく説明する。なお、以下の説明では、明確化のため、各部材を表す際に、図1に示した参照符号を使用する。
(ガラス板110)
ガラス板110は、例えば、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、アルミノシリケートガラス等で構成されても良い。
ガラス板110の厚さは、特に限られないが、厚さは、例えば、2mm〜12mmの範囲である。
ガラス板110は、強化されたガラス、特に化学強化されたガラスであっても良い。
また、ガラス板110は、透明なものであっても、着色されたものであっても良い。ガラス板110の色は、特に限られないが、ガラス板110は、例えば、緑色または青色等であっても良い。
ガラス板110が着色ガラスで構成される場合、ガラス板110自身が熱吸収部材として機能することが期待できる。従って、その場合、第2の層140は、省略しても良い(そのような構成については、後述する)。ただし、着色されたガラス板110と第2の層140の双方が存在しても良い。
また、ガラス板110として着色ガラスを使用する場合、ISO9050:2003に準拠して測定される、厚さ5mmに換算した際のガラス板110のエネルギー透過率Teは、55%以下であっても良い。
(熱反射層130)
第1の層130、すなわち熱反射層130は、Reが20%以上となるように構成されることが好ましい。
ここで、Reとは、ISO9050:2003に準拠したエネルギー反射率を意味する。
例えば、熱反射層130は、金属窒化物または誘電体酸化物で構成される。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
また、誘電体酸化物としては、高屈折率材料、例えば酸化チタン(TiO)が挙げられる。ここで、「高屈折率」とは、2以上の屈折率を言う。
熱反射層130が金属窒化物で構成される場合、熱反射層130の厚さは、例えば、5nm〜40nmの範囲である。一方、熱反射層130が酸化チタンで構成される場合、熱反射層130の厚さは、例えば、10nm〜50nmの範囲である。
熱反射層130は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
例えば、熱反射層130は、オンラインのCVD法により、形成されても良い。
ここで、「オンライン(の成膜法)」とは、ガラス板の製造過程中に、ガラス板の表面に層を成膜する方法を意味する。より具体的には、ガラス板の製造の際には、ガラスリボンが溶融スズ浴の上を移動した後、徐冷されることで、連続的にガラス板が製造されるが、「オンライン(の成膜法)」では、このガラスリボンの移動中に、ガラスリボンの上面に、熱反射層130が成膜される。すなわち、「オンライン(の成膜法)」では、ガラス板110の製造工程と熱反射層130の成膜工程が連続的に実施される。
熱反射層130がオンラインの成膜法で成膜される場合、熱反射層130は、酸化チタン(TiO)であることが好ましい。
なお、「オンライン(の成膜法)」以外の成膜法を、特に「オフライン(の成膜法)」と称する場合がある。
(熱吸収層140)
第2の層140、すなわち熱吸収層140は、ISO9050:2003に準拠して測定されるエネルギー透過率Teが45%以下となるように構成されることが好ましい。
例えば、熱吸収層140は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成される。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
熱吸収層140が金属窒化物で構成される場合、熱吸収層140の厚さは、例えば、1nm〜40nmの範囲である。一方、熱吸収層140が酸化クロムで構成される場合、熱吸収層140の厚さは、例えば、1nm〜10nmの範囲である。また、熱吸収層140がアンチモンドープされた酸化スズで構成される場合、熱熱吸収層140の厚さは、例えば、10nm〜320nmの範囲である。
熱吸収層140は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
例えば、熱吸収層140は、オンラインのCVD法により、形成されても良い。熱吸収層140がオンラインの成膜法で成膜される場合、熱吸収層140は、アンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)であることが好ましい。
なお、前述のように、第1の遮熱ガラス部材100において、熱吸収層140が存在しなくても所定の特性が得られる場合、熱吸収層140は省略しても良い。
(低放射層150)
第3の層150、すなわち低放射層150は、半球放射率Enが0.2以下となるように構成されることが好ましい。
ここで、半球放射率Enとは、ISO10292に準拠した放射率を意味する。
例えば、低放射層150は、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO2:F,Sb)で構成される。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
低放射層150が金属窒化物で構成される場合、低放射層150の厚さは、例えば、10nm〜40nmの範囲である。一方、低放射層150が酸化亜鉛またはITOで構成される場合、低放射層150の厚さは、例えば、50nm〜300nmの範囲である。また、低放射層150が酸化スズで構成される場合、低放射層150の厚さは、例えば、180nm〜470nmの範囲である。
低放射層150は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
例えば、低放射層150は、オンラインのCVD法により、形成されても良い。低放射層150がオンラインの成膜法で成膜される場合、低放射層150は、フッ素ドープされた酸化スズ(SnO:F)、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)であることが好ましい。
(第1の遮熱ガラス部材100)
前述のように、第1の遮熱ガラス部材100は、第1の側102から第2の側104に向かって測定される可視光透過率Tvが25%以上である。可視光透過率Tvは、30%以上であることが好ましい。
また、第1の遮熱ガラス部材100は、第1の側102から第2の側104に向かって測定される遮熱係数SCが0.35以下である。遮熱係数SCは、0.33以下であることが好ましい。
このような特性を有する第1の遮熱ガラス部材100は、建造物の窓ガラスに適用した際に、十分に適正な遮熱性を発揮することができる。
以上に加えて、第1の遮熱ガラス部材100は、以下のような特性を有しても良い。
(第1可視光反射率Rvおよび第2可視光反射率Rv
第1の遮熱ガラス部材100は、ISO9050:2003に準拠して、第1の側102および第2の側104から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を第1可視光反射率Rv(%)とし、小さい方の値を第2可視光反射率Rv(%)としたとき、Rvは40%未満であり、Rvは30%未満であることが好ましい。
なお、図1に示した構成では、通常、第1の側102から測定された可視光反射率が第1可視光反射率Rv(%)となり、第2の側104から測定された可視光反射率が第2可視光反射率Rv(%)となる。
(色調補正膜)
第1の遮熱ガラス部材100は、さらに、該第1の遮熱ガラス部材100の色調を、所望の色に補正するための色調補正膜を有しても良い。
色調補正膜は、例えば、第1の層130の上部(第2の層140とは反対の側)、第1の層130と第2の層140の間、第2の層140とガラス板110の間、ガラス板110と第3の層150の間、および第3の層150の上部(ガラス板110とは反対の側)等、いずれの位置に設置されても良い。
色調補正膜は、例えば、窒化ケイ素を主成分とする膜で、さらにボロン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、および/またはハフニウムなどを含んでも良い。ここで、「○○を主成分とする」と言う表現は、○○を50%以上含むことをいう。あるいは、色調補正膜は、例えば、酸化ケイ素、炭化ケイ素、もしくは窒化ケイ素のいずれかで構成された単一膜、またはこれらの混合膜であっても良い。
(本発明の一実施形態による別の遮熱ガラス部材)
次に、図2を参照して、本発明の一実施形態による別の遮熱ガラス部材について説明する。
図2には、本発明の一実施形態による別の遮熱ガラス部材(以下、「第2の遮熱ガラス部材」という)の概略的な断面図を示す。
図2に示すように、第2の遮熱ガラス部材200は、第1の側202および第2の側204を有する。また、第2の遮熱ガラス部材200は、ガラス板210と、第1の層230と、第2の層240と、第3の層250と、を有する。
ガラス板210は、第1の表面212および第2の表面214を有する。第1の層230は、ガラス板210第1の表面212の側に配置され、第2の層240および第3の層250は、ガラス板210第2の表面214の側に配置される。従って、第1の層230のある側が、第2の遮熱ガラス部材200の第1の側202となり、第3の層250のある側が、第2の遮熱ガラス部材200の第2の側204となる。
第1の層230は、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第1の層130と同様の特徴を有する。従って、第1の層230は、熱反射層230とも称される。
第2の層240は、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第2の層140と同様の特徴を有する。従って、第2の層240は、熱吸収層240とも称される。なお、第2の層240は、省略することができる。
第3の層250は、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第3の層150と同様の特徴を有する。従って、第3の層250は、低放射層250とも称される。
第2の遮熱ガラス部材200においても、第1の側202から第2の側204に向かう方向において、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、前述の(1)式で表されるSCを遮蔽係数SCとしたとき、
可視光透過率Tvは30%以上であり、遮熱係数SCは0.33以下である。
従って、第2の遮熱ガラス部材200においても、第1の遮熱ガラス部材100と同様の効果、すなわち第2の側204から放射される熱量が有意に抑制されるという効果を得ることができる。また、第2の遮熱ガラス部材200においても、従来よりも低い製造コストで安価に、遮熱ガラス部材を提供することができる。
なお、第2の遮熱ガラス部材200において、ガラス板210として、着色ガラスを使用しても良い。その場合、ガラス板210自身により熱吸収効果が得られる。
(本発明の一実施形態によるさらに別の遮熱ガラス部材)
次に、図3を参照して、本発明の一実施形態によるさらに別の遮熱ガラス部材について説明する。
図3には、本発明の一実施形態によるさらに別の遮熱ガラス部材(以下、「第3の遮熱ガラス部材」という)の概略的な断面図を示す。
図3に示すように、第3の遮熱ガラス部材300は、第1の側302および第2の側304を有する。また、第3の遮熱ガラス部材300は、ガラス板310と、第1の層330と、第3の層350と、を有する。
ガラス板310は、第1の表面312および第2の表面314を有する。第1の層330は、ガラス板310第1の表面312の側に配置され、第3の層350は、ガラス板310第2の表面314の側に配置される。従って、第1の層330のある側が、第3の遮熱ガラス部材300の第1の側302となり、第3の層350のある側が、第3の遮熱ガラス部材300の第2の側304となる。
第1の層330は、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第1の層130、および第2の遮熱ガラス部材200における第1の層230と同様の特徴を有する。従って、第1の層330は、熱反射層330とも称される。
第3の層350は、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第3の層150、および第2の遮熱ガラス部材200における第3の層250と同様の特徴を有する。従って、第3の層350は、低放射層350とも称される。
第3の遮熱ガラス部材300においては、前述の第1の遮熱ガラス部材100における第2の層140、および第2の遮熱ガラス部材200における第2の層240のような、熱吸収層は、存在しない。
ただし、第3の遮熱ガラス部材300では、ガラス板310が着色ガラスで構成される。このため、ガラス板310自身が、熱吸収部材として機能する。
例えば、ガラス板310において、ISO9050:2003に準拠して測定される、厚さ5mmに換算した際のガラス板310のエネルギー透過率Teは、55%以下であっても良い。
第3の遮熱ガラス部材300においても、第1の側302から第2の側304に向かう方向において、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、前述の(1)式で表されるSCを遮蔽係数SCとしたとき、
可視光透過率Tvは30%以上であり、遮熱係数SCは0.33以下である。
従って、第3の遮熱ガラス部材300においても、第1および第2の遮熱ガラス部材100、200と同様の効果、すなわち第2の側304から放射される熱量が有意に抑制されるという効果を得ることができる。また、第3の遮熱ガラス部材300においても、従来よりも低い製造コストで安価に、遮熱ガラス部材を提供することができる。
以上、第1〜第3の遮熱ガラス部材100、200、300を例に、本発明の一実施形態およびその特徴について説明した。
ただし、本発明は、これらの実施態様に限られるものではなく、当業者には、第1〜第3の遮熱ガラス部材100、200、300において、各種変更が可能であることは明らかである。
例えば、図1に示した第1の遮熱ガラス部材100では、第2の層140は、第1の遮熱ガラス部材100の第1の側102にのみ、配置されている。しかしながら、第1の遮熱ガラス部材100の第2の側104にも、第2の層140が配置されても良い。
また、図3に示した第3の遮熱ガラス部材300では、第2の層は、省略されている。しかしながら、第3の遮熱ガラス部材300において、ガラス板310と第1の層330の間、およびガラス板310と第3の層350の間のそれぞれに、第2の層が配置されても良い。
なお、本願に記載の遮熱ガラス部材において、外観のみからは、いずれの側が第1の側または第2の側に対応するかを判断することが難しい場合がある。
例えば、第1の遮熱ガラス部材100において、第2の層140が省略された構成では、ガラス板110のそれぞれの表面112、114には、単一の層しか存在しない場合がある。そのような場合、層の数による第1の側102/第2の側104の判断は難しい。
従って、実際には、対象とする遮熱ガラス部材が前述のような構成を有し、さらにいずれか一方の側から測定した可視光透過率Tv(%)および遮蔽係数SCが上記条件を満たす場合、そのような遮熱ガラス部材は、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材であると判断される。
(本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材の製造方法)
次に、図4を参照して、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材の製造方法の一例について説明する。
図4には、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材の製造方法(以下、単に「遮熱ガラス部材の製造方法」という)のフローを模式的に示す。
図4に示すように、この遮熱ガラス部材の製造方法は、
(1)ガラス板の製造工程中に、前記ガラス板の第1の表面に、第Iの層を形成する工程(工程S110)と、
(2)前記ガラス板の製造後に、前記ガラス板の前記第1の表面とは反対の第2の表面に、第IIIの層を形成する工程(工程S120)と、
を有する。
なお、本遮熱ガラス部材の製造方法には、大別して、
(1)の工程S110において、低放射層を形成し、(2)の工程S120において、熱反射層を形成する態様(以下、「ケースA」)という)と、
(1)の工程S110において、熱反射層を形成し、(2)の工程S120において、低放射層を形成する態様(以下、「ケースB」)という)と
が存在する。
以下、それぞれの態様について説明する。
(ケースA)
(工程S110)
ケースAの場合、工程S110において、第Iの層として低放射層が形成される。また、この工程S110では、第Iの層は、オンラインの成膜法により形成される。オンラインの成膜法は、例えばオンラインCVD法であっても良い。
この場合、ガラスリボンを形成するスズ浴、またはこのガラスリボンを徐冷する徐冷炉の上部に、CVD成膜装置が設置され、ここで、ガラスリボンの上面に、第Iの層が成膜されても良い。
第Iの層は、例えば、フッ素がドープされた酸化スズ(SnO:F)、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)、またはフッ素およびアンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:F,Sb)で構成される。あるいは、第Iの層は、フッ素がドープされた酸化スズ(SnO:F)と、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)の積層体であっても良い。
第Iの層の厚さは、例えば、180nm〜470nmの範囲である。
また、第Iの層を成膜する前に、オンラインの成膜法により、第IIの層を成膜しても良い。この場合、第1の表面に、第IIの層および第Iの層の、少なくとも2層構造の膜を有するガラス板が製造される。
第IIの層は、前述の熱吸収層として機能する材料から選定される。例えば、第IIの層は、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)であっても良い。
第IIの層の厚さは、例えば、180nm〜470nmの範囲である。
なお、製造されるガラス板は、透明ガラス板であっても、着色されたガラス板であっても良い。
(工程S120)
次に、ガラス板の第2の表面に、熱反射層として、第IIIの層が形成される。
第IIIの層は、いかなる方法で形成されても良い。例えば、第IIIの層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
第IIIの層は、金属窒化物または誘電体酸化物で構成されても良い。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。また、誘電体酸化物としては、高屈折率材料、例えば酸化チタン(TiO)が挙げられる。
第IIIの層が金属窒化物で構成される場合、第IIIの層の厚さは、例えば、5nm〜40nmの範囲である。一方、第IIIの層が酸化チタンで構成される場合、第IIIの層の厚さは、例えば、10nm〜50nmの範囲である。
また、第IIIの層を成膜する前に、第IIの層を成膜しても良い。この場合、ガラス板の第2の表面に、第IIの層および第IIIの層の、少なくとも2層構造の膜を有するガラス板が製造される。
第IIの層は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
第IIの層は、前述の熱吸収層として機能する材料から選定される。例えば、第IIの層は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成されても良い。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
第IIの層の厚さは、例えば、5nm〜40nmの範囲である。
以上の工程により、一方の側に、オンラインの成膜法で形成された低放射層を有し、他方の側に、オフラインの成膜法で形成された熱反射層を有する遮熱ガラス部材を製造することができる。
なお、上記説明では触れなかったが、本遮熱ガラス部材の製造方法は、さらに、工程S110および/または工程S120において、色調補正膜を成膜する工程を有しても良い。
このような方法で製造された遮熱ガラス部材において、
遮熱ガラス部材の第IIIの層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、前述の(1)式で表されるSCを遮蔽係数としたとき、
可視光透過率Tvは、30%以上であり、遮熱係数SCは、0.33以下であることが好ましい。
この場合、遮熱ガラス部材の第IIIの層の側を屋外側とし、第Iの層の側を屋内側として遮熱ガラス部材を使用した際に、第Iの層の側から放射される熱量を、有意に抑制することができる。
また、製造された遮熱ガラス部材において、ISO9050:2003に準拠して、第Iの層の側および第IIIの層の側から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を第1可視光反射率Rv(%)とし、小さい方の値を第2可視光反射率Rv(%)としたとき、Rvは40%未満であり、Rvは30%未満であることが好ましい。
(ケースB)
(工程S110)
ケースBの場合、工程S110において、第Iの層として熱反射層が形成される。また、この工程S110では、第Iの層は、オンラインの成膜法により形成される。オンラインの成膜法は、例えばオンラインCVD法であっても良い。
この場合、ガラスリボンを形成するスズ浴、またはこのガラスリボンを徐冷する徐冷炉の上部に、CVD成膜装置が設置され、ここで、ガラスリボンの上面に、第Iの層が成膜されても良い。
第Iの層は、例えば、酸化チタン(TiO)で構成される。
第Iの層の厚さは、例えば、10nm〜50nmの範囲である。
また、第Iの層を成膜する前に、オンラインの成膜法により、第IIの層を成膜しても良い。この場合、第1の表面に、第IIの層および第Iの層の、少なくとも2層構造の膜を有するガラス板が製造される。
第IIの層は、前述の熱吸収層として機能する材料から選定される。例えば、第IIの層は、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)であっても良い。
第IIの層の厚さは、例えば、50nm〜320nmの範囲である。
なお、製造されるガラス板は、透明ガラス板であっても、着色されたガラス板であっても良い。
(工程S120)
次に、ガラス板の第2の表面に、低放射層として、第IIIの層が形成される。
第IIIの層は、いかなる方法で形成されても良い。例えば、第IIIの層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
第IIIの層は、例えば、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO2:F,Sb)で構成される。あるいは、第IIIの層は、フッ素がドープされた酸化スズ(SnO:F)と、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)の積層体であっても良い。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
第IIIの層が金属窒化物で構成される場合、第IIIの層の厚さは、例えば、10nm〜40nmの範囲である。一方、第IIIの層が酸化亜鉛またはITOで構成される場合、第IIIの層の厚さは、例えば、50nm〜300nmの範囲である。また、第IIIの層が酸化スズで構成される場合、第IIIの層の厚さは、例えば、180nm〜470nmの範囲である。
また、第IIIの層を成膜する前に、第IIの層を成膜しても良い。この場合、ガラス板の第2の表面に、第IIの層および第IIIの層の、少なくとも2層構造の膜を有するガラス板が製造される。
第IIの層は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、化学気相成膜(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、および光CVD法)、およびイオンビームスパッタリング法など、従来の成膜方法により成膜されても良い。
第IIの層は、前述の熱吸収層として機能する材料から選定される。例えば、第IIの層は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成されても良い。
金属窒化物としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、および窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
第IIの層の厚さは、例えば、5nm〜40nmの範囲である。
以上の工程により、一方の側に、オンラインの成膜法で形成された熱反射層を有し、他方の側に、オフラインの成膜法で形成された低放射層を有する遮熱ガラス部材を製造することができる。
なお、上記説明では触れなかったが、本遮熱ガラス部材の製造方法は、さらに、工程S110および/または工程S120において、色調補正膜を成膜する工程を有しても良い。
このような方法で製造された遮熱ガラス部材において、
遮熱ガラス部材の第Iの層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、前述の(1)式で表されるSCを遮蔽係数としたとき、
可視光透過率Tvは、30%以上であり、遮熱係数SCは、0.33以下であることが好ましい。
この場合、遮熱ガラス部材の第Iの層の側を屋外側とし、第IIIの層の側を屋内側として遮熱ガラス部材を使用した際に、第IIIの層の側から放射される熱量を、有意に抑制することができる。
また、製造された遮熱ガラス部材において、ISO9050:2003に準拠して、第Iの層の側および第IIIの層の側から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を第1可視光反射率Rv(%)とし、小さい方の値を第2可視光反射率Rv(%)としたとき、Rvは40%未満であり、Rvは30%未満であることが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下の記載において、例1〜例8は実施例であり、例9〜例19は比較例である。
(例1)
以下の方法で、遮熱ガラス部材を製造した。
まず、オンラインの成膜法により、ガラスリボンの表面に、第1色調補正膜および低放射層の順に各層を形成した。第1色調補正膜は、SiOC(目標厚さ55nm)とした。また、低放射層は、フッ素ドープされた酸化スズ(SnO:F)(目標厚さ320nm)とした。
これにより、一方の表面(「第1の表面」と称する)に、第1色調補正膜および低放射層を有する、透明なガラス板(厚さ6mm)が製造された。
次に、ガラス板のスズ浴と接していた表面(「第2の表面」と称する)に、スパッタリング法により、第2色調補正膜、熱反射層、および第3色調補正膜の順に各層を形成した。
熱反射層は、TiN層(目標厚さ28nm)とした。また、第2色調補正膜は、SiAlN(目標厚さ25nm)とし、第3色調補正膜は、SiAlN(目標厚さ8nm)とした。
これにより、遮熱ガラス部材(以下、「例1に係る遮熱ガラス部材」と称する)が製造された。
(例2)
例1と同様の方法により、例2に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例2では、ガラス板の厚さを8mmとした。また、ガラス板の第2の表面には、第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ20nm)、熱反射層(TiN:目標厚さ28nm)、および第3色調補正膜(SiAlN:目標厚さ10nm)の順に各層を形成した。
(例3)
例1と同様の方法により、例3に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例3では、ガラス板として、緑色に着色されたガラス板を使用した。このガラス板のエネルギー透過率Teは、41%である。
また、ガラス板の第2の表面には、第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ21nm)、熱反射層(TiN:目標厚さ21nm)、および第3色調補正膜(SiAlN:目標厚さ35nm)の順に各層を形成した。
(例4)
例3と同様の方法により、例4に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例4では、ガラス板の第2の表面には、第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ21nm)、熱反射層(TiN:目標厚さ21nm)、および第3色調補正膜(SiAlN:目標厚さ18nm)の順に各層を形成した。
(例5)
例3と同様の方法により、例5に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例5では、ガラス板として、厚さ8mmの緑色に着色されたガラス板を使用した。このガラス板のエネルギー透過率Teは、34%である。
また、ガラス板の第2の側には、第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ21nm)、熱反射層(TiN:目標厚さ18nm)、および第3色調補正膜(SiAlN:目標厚さ21nm)の順に各層を形成した。
(例6)
例3と同様の方法により、例6に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例6では、ガラス板として、厚さ10mmの緑色に着色されたガラス板を使用した。このガラス板のエネルギー透過率Teは、28%である。
また、ガラス板の第2の表面には、熱反射層(TiO:目標厚さ40nm)のみを形成した(色調補正膜なし)。
(例7)
例3と同様の方法により、例7に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例7では、オンラインのCVD法により、ガラス板の第1の表面に、熱反射層(TiO:目標厚さ40nm)を形成した。
また、ガラス板の第2の表面には、スパッタリング法により、第1色調補正膜(SiAlN:目標厚さ9nm)、低放射層(TiN:目標厚さ14nm)、および第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ39nm)の順に各層を形成した。
ガラス板のエネルギー透過率Teは、41%である。
(例8)
例7と同様の方法により、例8に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例8では、着色ガラス板の厚さを8mmとした。このガラス板のエネルギー透過率Teは、34%である。
また、ガラス板の第2の表面には、第1色調補正膜(SiAlN:目標厚さ5nm)、低放射層(TiN:目標厚さ9nm)、および第2色調補正膜(SiAlN:目標厚さ30nm)の順に各層を形成した。
(例9)
以下の方法で、遮熱ガラス部材を製造した。
オンラインの成膜法により、ガラスリボンの表面に、色調補正膜、低放射層、および熱反射層を、この順に形成した。
色調補正膜は、SiOC(目標厚さ55nm)とした。また、低放射層は、フッ素ドープされた酸化スズ(SnO:F)(目標厚さ320nm)とした。さらに、熱反射層は、TiO(目標厚さ40nm)とした。
これにより、一方の表面(「第1の表面」と称する)に、色調補正膜、低放射層、および熱反射層を有する、緑色に着色されたガラス板(厚さ10mm)が製造された。なお、ガラス板のスズ浴と接していた表面(第2の表面)には、いかなる膜も成膜しなかった。
これにより、遮熱ガラス部材(以下、「例9に係る遮熱ガラス部材」と称する)が製造された。
(例10)
例9と同様の方法により、例10に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例10では、ガラス板の第1の表面に、熱反射層(TiO)(目標厚さ40nm)、色調補正膜(SiOC)(目標厚さ55nm)、および低放射層(SnO:F)(目標厚さ320nm)の順に各層を形成した。
(例11)
例9と同様の方法により、例11に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例11では、ガラス板の第1の表面に、色調補正膜(SiOC)(目標厚さ55nm)、低放射層(SnO:F)(目標厚さ320nm)、および熱反射層(TiO)(目標厚さ40nm)の順に各層を形成した。
(例12)
以下の方法で、遮熱ガラス部材を製造した。
オンラインの成膜法により、ガラスリボンの表面に、色調補正膜および低放射層を、この順に形成した。
色調補正膜は、SiOC(目標厚さ55nm)とした。また、低放射層は、フッ素ドープされた酸化スズ(SnO:F)(目標厚さ320nm)とした。
これにより、一方の表面(「第1の表面」と称する)に、色調補正膜および低放射層を有する、透明なガラス板(厚さ6mm)が製造された。なお、ガラス板のスズ浴と接していた表面(第2の表面)には、いかなる膜も成膜しなかった。
これにより、遮熱ガラス部材(以下、「例12に係る遮熱ガラス部材」と称する)が製造された。
(例13)
例12と同様の方法により、例13に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例15では、ガラス板として、緑色に着色されたガラス板を使用した。
(例14)
例13と同様の方法により、例14に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例14では、オンラインのCVD法により、ガラスリボンの表面に、熱反射層(TiO)(目標厚さ40nm)のみを形成した。
これにより、遮熱ガラス部材(以下、「例14に係る遮熱ガラス部材」と称する)が製造された。
(例15)
例12と同様の方法により、例15に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例15では、ガラス板の第1の表面に、色調補正膜および低放射層を、この順に形成した。色調補正膜は、SiOC(目標厚さ55nm)とした。また、低放射層は、アンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)(目標厚さ320nm)とした。
(例16)
例15と同様の方法により、例16に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例16では、透明ガラス板の代わりに、緑色に着色されたガラス板を製造した。
(例17)
例13と同様の方法により、例17に係る遮熱ガラス部材を製造した。
ただし、この例17では、オンラインのCVD法により、ガラスリボンの表面に、色調補正膜、低放射層、および熱反射層を、この順に形成した。色調補正膜は、SiOC(目標厚さ55nm)とした。また、低放射層は、アンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)(目標厚さ260nm)とした。さらに、熱反射層は、TiO(目標厚さ40nm)とした。
(例18)
以下の方法で、遮熱ガラス部材を製造した。
まず、縦300mm×横300mm×厚さ6mmの寸法を有する透明ガラス板を準備した。また、スパッタリング法により、この透明ガラス板の第1の表面に、第1色調補正膜、熱吸収層、および第2色調補正膜の順に各層を形成した。
第1色調補正膜は、SiN(目標厚さ4nm)とした。また、熱吸収層は、TiN(目標厚さ27nm)とし、第2色調補正膜は、SiN(目標厚さ8nm)とした。
なお、透明ガラス板の第2の表面には、いかなる層も形成しなかった。
これにより、遮熱ガラス部材(以下、「例18に係る遮熱ガラス部材」と称する)が製造された。
以下の表1には、例1〜例18に係る遮熱ガラス部材の構成をまとめて示した。
Figure 2018003619
(評価)
(可視光透過率Tv(%)および遮蔽係数SCの評価)
各遮熱ガラス部材を用いて、可視光透過率Tv(%)、および前述の(1)式で表される遮蔽係数SCの評価を行った。
可視光透過率Tv(%)および日射熱取得率g値の測定には、分光光度計(U4100:日立製作所製)を使用し、光の波長は、300nm〜2500nmの範囲とした。測定は、ISO9050:2003に準拠して実施した。
なお、例1〜例6、および例9−例18に係る遮熱ガラス部材においては、ガラス板の第2の表面の側から、反対側の表面に向かう方向において、測定を行った。これに対して、例5、および例7−例8に係る遮熱ガラス部材においては、ガラス板の第1の表面の側から、反対側の表面に向かって測定を行った。
得られた日射熱取得率g値から、遮蔽係数SCを求めた。
(第1可視光反射率Rv(%)および第2可視光反射率Rv(%)の評価)
前述の分光光度計を用いて、各遮熱ガラス部材を用いて、第1可視光反射率Rv(%)および第2可視光反射率Rv(%)の評価を行った。
ここで、第1可視光反射率Rv(%)は、ISO9050:2003に準拠して、ガラス板の第1の表面および第2の表面の側から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を意味する。また、第2可視光反射率Rv(%)は、ISO9050:2003に準拠して、ガラス板の第1の表面および第2の表面の側から測定された可視光反射率のうち、小さい方の値を意味する。
(結果)
評価結果をまとめて、以下の表2に示す。
Figure 2018003619
表2に示すように、例1〜例8に係る遮熱ガラス部材では、遮蔽係数SCは、いずれも0.33を下回り、良好な遮熱性を有することがわかる。これに対して、例9〜例18に係る遮熱ガラス部材では、遮蔽係数SCは、いずれも0.35を超えており、あまり良好な遮熱性は得られないことがわかる。
また、例1〜例8に係る遮熱ガラス部材は、いずれも、可視光透過率Tv(%)が25%以上となっており、適正な透過性を有することがわかる。
このように、例1〜例8に係る遮熱ガラス部材では、単一のガラス板を使用しているにも関わらず、良好な遮熱性を発揮することが確認された。このことから、本発明の一実施形態による遮熱ガラス部材では、従来よりも低い製造コストで安価に、遮熱ガラス部材を提供することができることがわかった。
本願は2016年6月29日に出願した日本国特許出願2016−129405号に基づく優先権を主張するものであり同日本国出願の全内容を本願に参照により援用する。
100 第1の遮熱ガラス部材
102 第1の側
104 第2の側
110 ガラス板
112 第1の表面
114 第2の表面
130 第1の層
140 第2の層
150 第3の層
200 第2の遮熱ガラス部材
202 第1の側
204 第2の側
210 ガラス板
212 第1の表面
214 第2の表面
230 第1の層
240 第2の層
250 第3の層
300 第3の遮熱ガラス部材
302 第1の側
304 第2の側
310 ガラス板
312 第1の表面
314 第2の表面
330 第1の層
350 第3の層

Claims (18)

  1. 相互に対向する第1の表面および第2の表面を有する単一のガラス板を有する遮熱ガラス部材であって、
    当該遮熱ガラス部材は、
    前記ガラス板の前記第1の表面側に、第1の層を有し、前記ガラス板の前記第2の表面側に、第3の層を有し、
    さらに、前記ガラス板と前記第1の層の間、および/または前記ガラス板と前記第3の層の間に、第2の層を有し、ただし前記第2の層は省略されても良く、
    前記第1の層は、金属窒化物または誘電体酸化物から選定された材料で構成され、
    前記第2の層は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sbから選定された材料で構成され、
    前記第3の層は、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO2:F,Sb)から選定された材料で構成され、
    当該遮熱ガラス部材の前記第1の層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、以下の(1)式で表されるSCを遮蔽係数としたとき、

    SC=g値/0.88 (1)式

    可視光透過率Tvが25%以上であり、遮熱係数SCが0.35以下である、遮熱ガラス部材。
  2. 前記ガラス板は、透明ガラスである、請求項1に記載の遮熱ガラス部材。
  3. 前記ガラス板は、着色されている、請求項1に記載の遮熱ガラス部材。
  4. 前記ガラス板は、5mmの厚さに換算したとき、ISO9050:2003に準拠して得られるエネルギー透過率Teが55%以下である、請求項3に記載の遮熱ガラス部材。
  5. 前記第1の層は、TiN、ZrN、CrN、またはTiOで構成される、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  6. 前記第1の層は、5nm〜40nmの範囲の厚さを有する、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  7. 前記第2の層は、TiNまたはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成される、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  8. 前記第3の層は、TiN、フッ素ドープされた酸化スズ(SnO:F)、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成される、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  9. 前記第3の層は、180nm〜470nmの範囲の厚さを有する、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  10. ISO9050:2003に準拠して、前記第1の層の側および前記第3の層の側から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を第1可視光反射率Rv(%)とし、小さい方の値を第2可視光反射率Rv(%)としたとき、Rvは40%未満であり、Rvは30%未満である、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の遮熱ガラス部材。
  11. 遮熱ガラス部材の製造方法であって、
    (1)ガラス板の製造工程中に、前記ガラス板の第1の表面に、第Iの層を形成する工程と、
    (2)前記ガラス板の製造後に、前記ガラス板の前記第1の表面とは反対の第2の表面に、第IIIの層を形成する工程と、
    を有し、
    (A)前記第Iの層は、フッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO:F,Sb)で構成され、前記第IIIの層は、金属窒化物もしくは誘電体酸化物で構成され、または
    (B)前記第Iの層は、酸化チタン(TiO)で構成され、前記第IIIの層は、金属窒化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、またはアルミニウム、ガリウムおよびボロンの少なくとも一つがドープされた酸化亜鉛(ZnO:Al,Ga,B)、またはフッ素およびアンチモンの少なくとも一つがドープされた酸化スズ(SnO:F,Sb)で構成される、製造方法。
  12. 前記(A)の場合、
    前記(2)の工程の後に、前記第IIIの層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、以下の(1)式で表される値を遮蔽係数SCとしたとき、

    SC=g値/0.88 (1)式

    Tvが25%以上であり、SCが0.35以下である、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記(B)の場合、
    前記(2)の工程の後に、前記第Iの層の側から、ISO9050:2003に準拠して測定された可視光透過率をTv(%)とし、日射熱取得率をg値とし、以下の(1)式で表される値を遮蔽係数SCとしたとき、

    SC=g値/0.88 (1)式

    Tvが25%以上であり、SCが0.35以下である、請求項11に記載の製造方法。
  14. 前記ガラス板は、透明ガラス板である、請求項11乃至13のいずれか一つに記載の製造方法。
  15. 前記ガラス板は、着色ガラス板である、請求項11乃至13のいずれか一つに記載の製造方法。
  16. 前記(1)の工程は、さらに、前記第Iの層を成膜する前に、前記ガラス板の前記第1の表面に、第IIの層を成膜する工程を有し、
    前記第IIの層は、アンチモンがドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成される、請求項11乃至15のいずれか一つに記載の製造方法。
  17. 前記(2)の工程は、さらに、前記第IIIの層を成膜する前に、前記ガラス板の前記第2の表面に、第IVの層を成膜する工程を有し、
    前記第IVの層は、金属窒化物、酸化クロム、またはアンチモンドープされた酸化スズ(SnO:Sb)で構成される、請求項11乃至16のいずれか一つに記載の製造方法。
  18. 前記(2)の工程後に、ISO9050:2003に準拠して、前記ガラス板の前記第Iの層の側および前記第IIIの層の側から測定された可視光反射率のうち、大きい方の値を第1可視光反射率Rv(%)とし、小さい方の値を第2可視光反射率Rv(%)としたとき、Rvは40%未満であり、Rvは30%未満である、請求項11乃至17のいずれか一つに記載の製造方法。
JP2018525088A 2016-06-29 2017-06-21 遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法 Pending JPWO2018003619A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129405 2016-06-29
JP2016129405 2016-06-29
PCT/JP2017/022816 WO2018003619A1 (ja) 2016-06-29 2017-06-21 遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2018003619A1 true JPWO2018003619A1 (ja) 2019-04-18

Family

ID=60786416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018525088A Pending JPWO2018003619A1 (ja) 2016-06-29 2017-06-21 遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2018003619A1 (ja)
WO (1) WO2018003619A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7156312B2 (ja) * 2017-12-20 2022-10-19 Agc株式会社 遮熱ガラス

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6849566B2 (en) * 2002-07-19 2005-02-01 Ppg Industries Ohio, Inc. Blue-green grass
US7989094B2 (en) * 2006-04-19 2011-08-02 Cardinal Cg Company Opposed functional coatings having comparable single surface reflectances
WO2015168282A1 (en) * 2014-04-29 2015-11-05 Pleotint, L.L.C. Absorbing solar control interlayers

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018003619A1 (ja) 2018-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6181210B2 (ja) 熱放射反射コーティングを有する板ガラス
DK2688853T3 (en) Insulating multiple glazing comprising two stacks of low emission level
JP5448610B2 (ja) 断熱性ガラスユニット用の熱管理被覆を有する基体
JP5336739B2 (ja) 反射防止特性および断熱特性を有する窓ガラス
US8693097B2 (en) Temperable three layer antireflective coating, coated article including temperable three layer antireflective coating, and/or method of making the same
JP5711158B2 (ja) 熱特性を有し高屈折率層を含む積重体を備えた基材
TWI289139B (en) Reflective, solar control coated glass article
US9896377B2 (en) Low-emissivity and anti-solar glazing
JP6090322B2 (ja) 積層体
US9856692B2 (en) Reduced pressure double glazed glass panel
JP2016530202A (ja) 熱処理可能な被覆ガラス板
TW201305078A (zh) 三銀低輻射鍍膜玻璃及其製造方法
EA038987B1 (ru) Многослойный стеклопакет
CN112194383A (zh) 一种低辐射玻璃及其制备方法
US20220041496A1 (en) A low-e coated architectural glass having high selectivity
KR101975637B1 (ko) 저방사 유리
JP2019509245A (ja) 寒い気候における窓のための低放射率被覆
JP5463686B2 (ja) 窓用ガラス積層体
JPWO2018003619A1 (ja) 遮熱ガラス部材および遮熱ガラス部材の製造方法
JP6631686B2 (ja) 積層膜付き透明基板および窓ガラス
US10618839B2 (en) Low emissivity coatings with increased ultraviolet transmissivity
JP2007197237A (ja) 低放射複層ガラス
JP2019530591A (ja) 低放射コーティング及び低放射コーティングを含む窓戸用機能性建材
JP7156312B2 (ja) 遮熱ガラス
US10591652B2 (en) Multi-layer coated glass substrate

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210519

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211005