JPWO2017169243A1 - 固体型ecミラーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、固体型ECミラーの反射面を構成する金属反射膜を透明導電膜の電極取出領域にまで成膜して、該電極取出領域に鏡面を構成できるようにするものである。【解決手段】固体型ECミラー10は、透明基板12の裏面に、透明導電膜14、固体型EC膜16、金属反射膜18を積層した構造を有する。透明導電膜14は、EC膜16が積層されたEC膜積層領域14bと、EC膜16が積層されていないEC膜非積層領域14aを有する。EC膜積層領域14bとEC膜非積層領域14aは相互に導通している。金属反射膜18はEC膜16の領域およびEC膜非積層領域14aにかけて成膜されている。金属反射膜18は、EC膜16の領域内を通る分割線20で分割された第1領域18aと第2領域18bを有する。第1領域18aはEC膜非積層領域14aに導通する。第2領域18bはEC膜非積層領域14aに非導通である。【選択図】図1A

Description

この発明は、固体型EC(エレクトロクロミック)を用いたミラー(以下「ECミラー」と略称する場合がある)に関する。この発明は、ECミラーの反射面を構成する金属反射膜を透明導電膜の電極取出領域にまで成膜して、該電極取出領域に鏡面を構成できるようにしたものである。
従来の固体型ECミラーとして、透明基板の裏面(視点が配置される側と反対側の面)に透明導電膜、固体型EC膜、電極を兼ねる金属反射膜を順次積層した構造を有するものがある。このECミラーは、透明導電膜と金属反射膜との間に電圧を印加してEC膜の透過率を変化させることにより、透明基板のおもて面側から透明基板および透明導電膜およびEC膜を透過して見た金属反射膜の反射率が変化する。このような構造を有する従来の固体型ECミラーにおいては、透明導電膜の電極取出領域で透明導電膜と金属反射膜が接触(短絡)しないように、金属反射膜は透明導電膜の電極取出領域を除けて成膜されていた(例えば下記特許文献1の図2参照)。このため広い鏡面面積が得られなかった。そこで、透明導電膜の電極取出領域にも鏡面を構成して広い鏡面面積が得られるようにした従来の固体型ECミラーとして、本出願人の出願に係る下記特許文献2で提案されたものがあった。このECミラーは、透明導電膜の電極取出領域にハンダ層を面状に拡げて塗布したものである。ハンダ層は透明導電膜と電気的に接続して透明導電膜に対して給電を行う給電路を構成する。また、ハンダ層は電極取出領域を透過してECミラーの前面側から視認され、ECミラーの通常の使用状態で、ECミラーの鏡面の一部を構成する。その結果、広い鏡面面積が得られ、視界が広くなる。
実開平5−2128号公報 特開2015−194561号公報
特許文献2に記載のECミラーによれば、透明導電膜の電極取出領域に鏡面を構成するために、ハンダ材料が必要であった。また、透明導電膜の電極取出領域にハンダ層を塗布する際に、ハンダ層が金属反射膜と接触(短絡)しないように、ハンダ層と金属反射膜との間には比較的広幅の隙間を設ける必要があった。このため、ハンダ層と金属反射膜の継ぎ目(隙間)が視覚上目立ち、金属反射膜による鏡面とハンダ層による鏡面との連続感が得られず、意匠性が低かった。
この発明は前記従来の技術における問題点を解決して、ECミラーの反射面を構成する金属反射膜を透明導電膜の電極取出領域にまで成膜して、該電極取出領域に鏡面を構成できるようにした固体型ECミラーおよびその製造方法を提供するものである。
この発明の固体型ECミラーは、透明基板の裏面に透明導電膜、固体型EC膜、金属反射膜を積層した構造を有し、前記透明導電膜と前記金属反射膜との間に電圧を印加して前記EC膜の透過率を変化させることにより、前記透明基板のおもて面側から前記透明基板および前記透明導電膜および前記EC膜を透過して見た前記金属反射膜の反射率が変化するように構成した固体型ECミラーにおいて、前記透明導電膜は、前記EC膜が積層されたEC膜積層領域と、前記EC膜が積層されていないEC膜非積層領域を有し、前記EC膜積層領域と前記EC膜非積層領域は相互に導通しており、前記金属反射膜は前記EC膜の領域および前記EC膜非積層領域にかけて成膜されており、前記金属反射膜は、前記EC膜の領域内を通る分割線で分割された第1領域と第2領域を有し、前記第1領域は前記EC膜非積層領域に導通し、前記第2領域は前記EC膜非積層領域に非導通である、そのようなものである。この発明によれば、金属反射膜の第1領域と第2領域の間に電圧を印加することにより、ECミラーの反射率を変化させることができる。また、金属反射膜の第1領域は透明導電膜の電極取出領域を透過してECミラーの前面側から視認されるので、ECミラーの通常の使用状態で、透明導電膜の電極取出領域はECミラーの鏡面の一部を構成することができる。その結果、広い鏡面面積が得られ、視界が広くなる。
この発明の固体型ECミラーにおいて、前記透明導電膜は前記透明基板の裏面の全面に成膜されており、前記EC膜は全周が、または前記第2領域の電極取出領域を形成する領域を除く概ね全周が、前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、前記金属反射膜は前記透明基板の裏面の全面に成膜されており、前記分割線は全周が、または前記第2領域の電極取出領域を形成する領域を除く概ね全周が、前記EC膜の外周端部からオフセットした位置に形成されているものとすることができる。これによれば、金属反射膜の全面に鏡面を構成することができる。また、透明導電膜および金属反射膜を透明基板の全面に成膜するので、透明導電膜および金属反射膜を成膜する際に成膜を行わない領域を設定するマスキング治具を不要とすることができる。
この発明の固体型ECミラーにおいて、前記EC膜は前記オフセットした領域の一部から前記透明基板の外周端部に達して形成されたEC膜延設部を有し、前記分割線の両端は前記EC膜延設部に進入して該EC膜延設部内で前記透明基板の外周端部に開放されているものとすることができる。これによれば、分割線の両端が透明基板の外周端部に開放された位置で、該開放された位置の分割線に挟まれかつ透明基板の外周端部に達して配置されている金属反射膜の領域は第2領域の電極取出領域を構成することができる。
この発明の固体型ECミラーにおいて、前記透明導電膜は外周部の一部に他の領域から分離線で分離された透明導電膜分離領域を有し、前記EC膜は全域が前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、前記EC膜の一部の領域は前記透明導電膜分離領域に重なり、前記分割線の両端は前記EC膜の領域から前記EC膜と前記透明導電膜分離領域が重なる領域に進入して該透明導電膜分離領域内で前記透明基板の外周端部に開放されているものとすることができる。これによれば、分割線の両端が透明基板の外周端部に開放された位置で、該開放された位置の分割線に挟まれかつ透明基板の外周端部に達して配置されている金属反射膜の領域は第2領域の電極取出領域を構成することができる。また、EC膜の全域を、透明基板の外周端部からオフセットした位置に配置することができるので、EC膜を外気から遮断して、EC膜の劣化を防止することができる。
この発明の固体型ECミラーにおいて、前記透明基板上の前記透明導電膜、前記固体型EC膜、前記金属反射膜による積層膜は外周部の一部に他の領域から分離線で分離された積層膜分離領域を有し、前記EC膜は全域が前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、前記分割線の両端は前記分離線に繋がっており、前記第2領域と前記積層膜分離領域の前記金属反射膜とを導通させる導電性部材を有するものとすることができる。これによれば、積層膜分離領域の金属反射膜は第2領域の電極取出領域を構成することができる。また、EC膜の全域を透明基板の外周端部からオフセットした位置に配置することができる。また、積層膜を成膜した後に分離線と分割線を形成できるので、分離線と分割線を連続した工程で形成することができる。
この発明の固体型ECミラーは、前記第1領域に第1ターミナルが接続され、前記第2領域に第2ターミナルが接続されているものとすることができる。これによれば、第1ターミナルおよび第2ターミナルを通してEC膜に駆動電圧を印加することができる。
この発明の固体型ECミラーの製造方法は、前記金属反射膜をレーザーカットして前記分割線を形成するものである。これによれば、金属反射膜から第1領域と第2領域を容易に分割することができる。また、分割線を細幅に形成して第1領域と第2領域の境界を視覚上目立ちにくくすることができ、意匠性を向上させることができる。
この発明の固体型ECミラーの製造方法は、前記透明導電膜をレーザーカットして該透明導電膜から前記透明導電膜分離領域を分離するものである。これによれば、透明導電膜から透明導電膜分離領域を容易に分離することができる。
この発明の固体型ECミラーの製造方法は、前記積層膜をレーザーカットして該積層膜から前記積層膜分離領域を分離するものである。これによれば、積層膜から積層膜分離領域を容易に分離することができる。
この発明の固体型ECミラーの実施の形態1を示す図で、該ECミラーの製造工程5を示す平面図である。 図1AのA−A矢視模式断面図である。 図1AのB−B矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程1を示す平面図である。 図2AのC−C矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程2を示す平面図である。 図3AのD−D矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程3を示す平面図である。 図4AのE−E矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程3においてEC膜の成膜に使用されるマスキング治具を示す平面図である。 図5Aのマスキング治具のF−F矢視端面図である。 図1のECミラーの製造工程4を示す平面図である。 図6AのG−G矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程6(後工程1)を示す平面図である。 図7AのH−H矢視模式断面図である。 図7AのI−I矢視模式断面図である。 図1のECミラーの製造工程7(後工程2)を示す平面図である。 図8AのJ−J矢視模式断面図である。 実施の形態1のECミラーの複数サンプルを使用して、積層膜に様々な出力のレーザーを照射して分割線を形成した場合の、各サンプルの積層膜の除去幅(すなわち、分割線の幅)および電圧印加による着色性能(すなわち、反射率可変性能)の測定結果を示す線図である。 この発明の固体型ECミラーの実施の形態2を示す平面図である。 図10AのK−K矢視模式断面図である。 図10AのL−L矢視模式断面図である。 この発明の固体型ECミラーの実施の形態3を示す平面図である。 図11AのM−M矢視模式断面図である。 図11AのN−N矢視模式断面図である。
《実施の形態1》
この発明の固体型ECミラーの実施の形態1を図1(A,B,C)に示す。このECミラー10は例えば車両用ECミラーを構成するものである。ECミラー10は、ガラス板等の透明基板12の裏面(すなわち、視点が配置される側と反対側の面)に積層膜19を形成した構造を有する。積層膜19は、透明基板12の裏面に、透明導電膜14、固体型EC膜16、電極を兼ねる金属反射膜18を順次積層して構成される。ECミラー10は、透明基板12を透過して積層膜19を見る向きにした姿勢で、使用される。透明導電膜14はITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、酸化スズ等で構成されている。固体型EC膜16は、対向電極層、固体電解質層、還元発色層の3層を順次積層した全固体積層膜で構成される。このうち対向電極層はIr−SnOx(イリジウム−酸化スズ)、NiO(酸化ニッケル)、CoO(酸化コバルト)等で構成される。固体電解質層はTa25、ZrO2、Nb25等で構成される。還元発色層はWO3等で構成される。金属反射膜18はAl(アルミニウム)、Ag(銀)合金、Rh(ロジウム)等で構成される。透明導電膜14は透明基板12の全面に成膜されている。EC膜16の一部の領域(後述するEC膜延設部16a)を除き、EC膜16は透明基板12の外周端部から内周側に一定距離オフセットした領域に成膜されている。これにより、透明導電膜14には、EC膜16が積層されていないEC膜非積層領域14aと、EC膜16が積層されたEC膜積層領域14bが形成される。EC膜非積層領域14aとEC膜積層領域14bは相互に導通している。金属反射膜18はEC膜16の全面を覆うように透明基板12の全面に成膜されている。すなわち、金属反射膜18はEC膜16の全領域および透明導電膜14のEC膜非積層領域14aの全領域にかけて成膜されている。金属反射膜18は、EC膜16の領域内を通りかつEC膜16の領域外を通らない分割線20で、第1領域18aと第2領域18bに分割されている。分割線20は、例えばレーザービームの走査によるレーザーカットで、連続的に形成されている。第1領域18aは、EC膜非積層領域14aに接合されてEC膜非積層領域14aに導通して、EC膜積層領域14bに対する給電路を構成する。第2領域18bはEC膜16を挟んでEC膜積層領域14bに対面する。第2領域18bはEC膜非積層領域14aに非導通である。EC膜16の全周の一部の領域は、透明基板12の外周端部に達して形成されている。該一部の領域はEC膜延設部16aを構成する。分割線20はEC膜16の一般領域(すなわち、EC膜延設部16aを除く領域)からEC膜延設部16aに進入している。そして、分割線20の両端はEC膜延設部16a内で透明基板12の外周端部に達して開放されている。すなわち、分割線20はその全長にわたりEC膜16の領域内に形成されている。金属反射膜18の領域18b’は、分割線20の両端が透明基板12の外周端部に開放された位置で、該開放された位置の分割線20に挟まれかつ透明基板12の外周端部に達して配置されている領域である。この領域18b’は金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域を構成する。領域18b’には、ターミナル30(図7A、図7B)が接続される。電極取出領域18b’の幅(透明基板12の周方向の長さ)は数mm程度である。第1領域18aは透明導電膜14の電極取出領域を構成する。第1領域18aにはターミナル28(図7A、図7C)が接続される。両ターミナル28,30間に着色電圧を印加する。すなわち、対向電極層側のターミナル28を正極にし、還元発色層側のターミナル30を負極にして、両ターミナル28,30間に電圧を印加する。これにより、EC膜16の全領域のうち第2領域18bに対面する領域が着色して、その領域の透過率が低下する。その結果、透明基板12のおもて面(視点が配置される側の面)側から透明基板12および透明導電膜14およびEC膜16を透過して見た金属反射膜18(第2領域18b)の反射率が低下する。この着色した状態から、今度は両ターミナル28,30間に消色電圧を印加する。すなわち、対向電極層側のターミナル28を負極にし、還元発色層側のターミナル30を正極にして、両ターミナル28,30間に電圧を印加する。または両ターミナル28,30間を短絡する。これにより、着色していた領域が消色して、その領域の透過率が上昇する。その結果、透明基板12のおもて面側から透明基板12および透明導電膜14およびEC膜16を透過して見た金属反射膜18(第2領域18b)の反射率が上昇し、該反射率は第1領域18aの反射率に近くなる。なお、第1領域18aは反射率は変化しないものの、鏡面の一部を構成する。したがって、ECミラー10はその全面が鏡面を構成するので、広い視界が得られる。分割線20はレーザーカットにより、容易には視認できない程度の細線(例えば0.1mm幅の線)で形成されているので、第1領域18aと第2領域18bの継ぎ目(すなわち、分割線20)は視覚上目立たない。したがって、第1領域18aによる鏡面と第2領域18bによる鏡面の連続性が良好なので、意匠性が高いECミラー10が得られる。また、抵抗値が高い透明導電膜14のほぼ全周(すなわち、EC膜非積層領域14a)に、抵抗値が低い金属反射膜18(第1領域18a)が接続されているので、EC膜積層領域14bへの通電がEC膜積層領域14bのほぼ全周から同時に行われる。したがって、ECミラー10の着色/消色の応答性が向上する。また、分割線20を形成する際のEC膜16に対するレーザービームの接触時間(照射時間)は短いので、特許文献2に記載の技術のように、透明導電膜上にハンダを塗布してハンダ層を形成する場合に比べて、熱によるEC膜16のダメージが少なく、EC膜16の品質が安定する。また、レーザービームによる分割線20の形成は、ハンダの塗布によるハンダ層の形成に比べて処理速度が速く、生産性が向上する。また、透明導電膜14および金属反射膜18は透明基板12の全面に成膜すればよいので、製造工程において、透明導電膜14および金属反射膜18の成膜にマスキング治具は不要であり、爪治具(透明基板12を外周両側から爪で挟み付けて保持する治具)等の汎用治具を使用できる。したがって、外形が異なる複数種類のECミラーを製造する場合には、成膜用マスキング治具として、EC膜16の成膜用マスキング治具だけ個別に用意すれば足りる。
以上説明した図1のECミラー10の製造工程を説明する。

[工程1](図2A,B)
透明基板(ガラス基板)12をECミラー10の面形状に切断し、面取りし、洗浄する。

[工程2](図3A,B)
透明基板12の裏面の全面に透明導電膜14を成膜する。透明導電膜14は透明基板12の全面に成膜すればよいので、透明導電膜14の成膜にはマスキング治具は不要である。したがって、透明導電膜14の成膜は、爪治具を用いた蒸着や、平置きスパッタ等で行うことができる。なお、切断前の透明基板12の全面に予め透明導電膜14を成膜してから、透明基板12をECミラー10の面形状に切断することもできる。

[工程3](図4A,B)
透明導電膜14の上にEC膜16を構成する3層(対向電極層、固体電解質層、還元発色層)を蒸着で順次成膜する。この成膜には図5A,Bのマスキング治具22を使用する。このマスキング治具22は、凹所24と、凹所24内の開口部26を有する。凹所24には透明基板12が、EC膜16を成膜する面を開口部26に対面させて、がたつきなく保持される。開口部26は凹所24の外周端部から所定幅で内周側にオフセットした位置から、その内周側に形成されている。開口部26の外周部の一部の領域26aは凹所24の外周端部に達して形成されている。このマスキング治具22を使用することにより、透明基板12の透明導電膜14が形成された面に、EC膜16が、透明基板12の外周端部から内周側にオフセットした領域に成膜される。また、開口部26の一部の領域26aによりEC膜延設部16aが成膜される。EC膜16の成膜により、透明導電膜14は、EC膜16が積層されていないEC膜非積層領域14aと、EC膜16が積層されたEC膜積層領域14bに区分けされる。

[工程4](図6A,B)
透明基板12の全面に金属反射膜18を成膜する。これにより、EC膜16に金属反射膜18が積層され、EC膜16は全面が金属反射膜18で覆われる。金属反射膜18の外周部(すなわち、EC膜16が成膜されていない領域)は透明導電膜14のEC膜非積層領域14aに積層される。金属反射膜18は透明基板12の全面に成膜すればよいので、マスキング治具は不要である。したがって、金属反射膜18の成膜は爪治具を用いた蒸着や、平置きスパッタ等で行うことができる。なお、金属反射膜18をマスキング治具なしで透明基板12の全面に成膜すると、EC膜延設部16aにおいて、成膜時に発生する蒸発金属の一部がEC膜延設部16aの端面を越えて透明導電膜14に達し、金属反射膜18と透明導電膜14とが短絡する可能性が考えられる。その対策として、例えば、金属反射膜18の成膜後に、EC膜延設部16aの端面をコンパウンドフィルム等で削ることが考えられる。このようにすれば、金属反射膜18の成膜により、EC膜延設部16aにおいて、金属反射膜18と透明導電膜14とが仮に短絡しても、その短絡状態を解消させることができる。

[工程5](図1A,B,C)
金属反射膜18をレーザーカットして、連続した分割線20を形成する。分割線20はEC膜16の領域内に形成される。これにより、金属反射膜18は第1領域18aと第2領域18bに分割される。第2領域18bの一部には金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域18b’が形成される。この工程では透明導電膜14がレーザーで切断されないようにレーザー出力を加減する。EC膜16はカットされても、カットされなくてもECミラー10の性能には影響ない。以上により、図1に示すECミラー10が得られる。なお、レーザーに対して金属反射膜18は反射および吸収が大きいので、レーザーエネルギーの多くは金属反射膜18で吸収または反射され、吸収されたエネルギーは金属反射膜18の切断に使われる。また、金属反射膜18で吸収または反射されずに残ったレーザーはEC膜16および透明導電膜14に達する。しかし、EC膜16および透明導電膜14は透過率が高くしかもレーザーエネルギーが既に小さくなっているので、EC膜16および透明導電膜14は切断されにくい。したがって、レーザー出力を好適に調整することにより、金属反射膜18のみが切断され、透明導電膜14およびEC膜16は切断されず、結果として金属反射膜18のみに分割線20が形成される、という加工状態が得られる。

[工程6(後工程1)](図7A,B,C)
図1に示すECミラー10が得られたら、金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域を構成する領域18b’に金属製のターミナル30をハンダ31で接合する。また、透明導電膜14の電極取出領域を構成する第1領域18aに金属製のターミナル28をハンダ29で接合する。

[工程7(後工程2)](図8A,B)
ECミラー10の積層膜19(透明導電膜14、固体型EC膜16、金属反射膜18)が形成されている側の面に封止ガラス36を封止樹脂34で接合して、積層膜19を封止する。このECミラー10は、通常の使用状態で、その周縁部にミラーホルダーの縁部が被らず、ECミラー10の全面が鏡面を構成する。したがって、広い鏡面面積が得られる。また、特許文献2に記載のECミラーにおいては、透明基板の周方向の一部の領域にハンダ層で鏡面が構成されている。この場合、ターミナル厚とハンダ層厚を加えた厚さにより、透明基板と封止ガラスが非平行な姿勢で封止樹脂により接合される。このため、封止樹脂層の厚さがECミラーの周方向で不均一になる。これに対し、実施の形態1のECミラー10によれば、ハンダ層が無い分、封止樹脂層の厚さをECミラー10の周方向で均一化することができる。
ここで、前記工程5において、レーザーで分割線20を形成する際に、金属反射膜18をカットし、かつ透明導電膜14をカットしないための、レーザー出力の具体例について説明する。ここでは次の実験を行った。同一構成のECミラー10の複数サンプルを使用して、各サンプルの積層膜19に、サンプルごとに異なる様々な出力のレーザーを照射して分割線を形成した。次いで、各サンプルの積層膜19の除去幅(すなわち、分割線20の幅)および電圧印加による着色性能(反射率可変性能)を測定した。測定結果を図9に示す。図9の実験の測定条件は次のとおりである。

(図9の実験の条件)
・透明基板12:板ガラス
・透明導電膜14:ITO、膜厚は220nm
・固体型EC膜16:対向電極層はIr−SnOx、固体電解質層はTa25、還元発色層はWO3。固体型EC膜16の全体の膜厚は1.2μm
・金属反射膜18:Al、膜厚は100nm
・レーザーの波長:1064nm
・レーザーの最大出力:25W
・レーザーの移動速度:400mm/s

図9において、横軸はレーザー出力を最大出力(25W)に対する割合で示し、縦軸は積層膜19の除去幅を示す。図9によれば、レーザーの移動速度が一定であれば、レーザー出力が大きくなるほど積層膜19の除去幅が広くなることが分かる。図9の記号「○」「△」「×」はそれぞれ次のサンプルを示す。

「○」:電圧印加で良好に着色したサンプル
「△」:電圧印加で着色したが、着色の程度が「○」よりも低かったサンプル
「×」:電圧を印加しても着色しなかったサンプル

図9によれば、次の各事項が言える。レーザー出力を最大出力の15%程度に設定して積層膜19をレーザーカットしたサンプル○は、金属反射膜18が完全にカットされて第1領域18aと第2領域18bに分割され、透明導電膜14がほぼカットされていない状態に加工されたと推測される。したがって、ECミラーとして十分に機能できることが分かる。
レーザー出力を最大出力の20%程度に設定して積層膜19をレーザーカットしたサンプル△は、金属反射膜18が完全にカットされて第1領域18aと第2領域18bに分割され、透明導電膜14が一部カットされた状態に加工されたと推測される。したがって、ECミラーとしてある程度機能できることが分かる。
レーザー出力を最大出力の25%以上に設定して積層膜19をレーザーカットしたサンプル×は、金属反射膜18およびEC膜16のみならず、透明導電膜14も完全にカットされた状態に加工されたと推測される。したがって、ECミラーとして機能できないことが分かる。
以上から、上記条件のもとでは、レーザー出力を最大出力の15%程度に設定して積層膜19のレーザーカットを行えば、この発明による十分な性能のECミラー10が得られることが分かる。
なお、上記実験では波長が1064nmのレーザーを使用したが、532nmのグリーンレーザー等、透明導電膜14およびEC膜16に対する透過率がより高く、金属反射膜18に対する反射および吸収がより大きい波長を使用すれば、金属反射膜18だけをカットする加工状態がより容易に得られることが期待できる。
《実施の形態2》
この発明の固体型ECミラーの実施の形態2を図10A,B,Cに示す。このECミラー40は、実施の形態1のECミラー10に対して、金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域18b’を形成するための構造が相違するものである。ECミラー40のそれ以外の構造は、実施の形態1のECミラー10の構造と同じである。実施の形態2のECミラー40において、実施の形態1のECミラー10と共通する箇所には、実施の形態1で使用したものと同一の符号を用いてその説明を省略する。図10A,B,CのECミラー40において、透明導電膜14は外周部の一部の領域(すなわち、形成しようとする電極取出領域18b’が含まれる領域)に、分離線42で分離された透明導電膜分離領域14cを有する。分離線42は、透明導電膜14の外周(すなわち透明基板12の外周)の或る端部位置から別の端部位置にかけて、透明導電膜14を「コ」の字型にレーザーカットして形成されている。EC膜16は全域が透明基板12の外周端部からオフセットした領域に成膜されている。また、EC膜16の一部は透明導電膜分離領域14cに重なっている。領域44が、該重なった領域である。分割線20は、EC膜16の領域から、EC膜16と透明導電膜分離領域14cが重なる領域44に進入している。そして、分割線20の両端は、他の領域(透明導電膜分離領域14c以外の領域)を通ることなく、透明導電膜分離領域14c内で透明基板12の外周端部に開放されている。金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域18b’は透明導電膜分離領域14cに接続されている。しかし、透明導電膜分離領域14cは分離線42で透明導電膜14の他の領域(透明導電膜分離領域14c以外の領域)から分離されている。したがって、第2領域18bと、透明導電膜分離領域14c以外の透明導電膜14の領域とは非導通である。以上の構成のECミラー40によれば、EC膜16の全面(全領域)が透明基板12の外周端部からオフセットした位置に配置される。図10のECミラー40には、図7と同様に、ターミナル28,30が接合される。すなわち、金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域を構成する領域18b’にターミナル30がハンダ31で接合される。また、透明導電膜14の電極取出領域を構成する第1領域18aにターミナル28がハンダ29で接合される。さらに、図8と同様に、ECミラー40の積層膜19が形成されている面に封止ガラス36が封止樹脂34で接合されて、積層膜19が封止される。
実施の形態2の構成のECミラー40の製造工程は、実施の形態1で説明したECミラー10の製造工程(図2、図3、図4、図1、図6、図7、図8の順序)に対して次の点が相違する。

・図3の工程(透明導電膜14の成膜)の後に、透明導電膜14をレーザーカットして連続した分離線42を形成し、透明導電膜分離領域14cを構成する。

・図4の工程(EC膜16の成膜)では、マスキング治具として、図5のマスキング治具22の開口部26から領域26aを無くしたもの(すなわち、開口部26の全周が凹所24の外周端部からオフセットしているもの)を使用する。これにより、図1のEC膜延設部16aが無いEC膜16が形成される。EC膜16は透明導電膜14上に、分離線42を跨ぐ形で(すなわち、EC膜16と透明導電膜分離領域14cとが重なる領域44を形成するように)成膜される。
《実施の形態3》
この発明の固体型ECミラーの実施の形態3を図11A,B,Cに示す。このECミラー50は、実施の形態1のECミラー10および実施の形態2のECミラー40に対して金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域を形成するための構造が相違するものである。ECミラー50のそれ以外の構造は、実施の形態1のECミラー10および実施の形態2のECミラー40の構造と同じである。実施の形態3のECミラー50において実施の形態1のECミラー10および実施の形態2のECミラー40と共通する箇所には、実施の形態1,2で使用したものと同一の符号を用いてその説明を省略する。図11A,B,CのECミラー50において、透明基板12上の透明導電膜14、固体型EC膜16、金属反射膜18による積層膜19は、外周部の一部の領域に他の領域から分離線52で分離された積層膜分離領域19aを有する。分離線52は、積層膜19の外周(すなわち透明基板12の外周)の或る端部位置から別の端部位置にかけて、積層膜19を「コ」の字型にレーザーカットして形成されている。分離線52は積層膜19の厚み方向の全体にわたって形成される。すなわち、積層膜分離領域19aは、積層膜19を構成する透明導電膜14、固体型EC膜16、金属反射膜18を分離線52で分離して得られる各分離領域14c,16b,18cの積層膜で構成される。EC膜16は全域が透明基板12の外周端部からオフセットした領域に成膜されている。分割線20は分離線52に繋がっている。これにより、第1領域18a、第2領域18b、積層膜分離領域19aは相互に非導通となる。金属反射膜18の第2領域18bと積層膜分離領域19aの金属反射膜分離領域18cには、両領域18b,18cを繋ぐように導電性部材54が接合される。これにより両領域18b,18cは相互に導通する。積層膜分離領域19aの金属反射膜分離領域18cは金属反射膜18(第2領域18b)の電極取出領域を構成する。導電性部材54は金属反射膜18(第2領域18b)のターミナルを構成する。透明導電膜14の電極取出領域を構成する第1領域18aにも導電性部材56が接合される。導電性部材56は透明導電膜14のターミナルを構成する。導電性部材54,56は例えば導電性金属箔粘着テープで構成される。導電性金属箔粘着テープは、銅等の金属箔の片面に導電性粘着剤を塗布して導電性粘着剤層を形成した構造を有する。これにより、導電性金属箔粘着テープは、その面方向および厚み方向に導電性を有する。導電性金属箔粘着テープは常温で被接合箇所に貼り付け可能である。導電性金属箔粘着テープは該貼り付けにより該被接合箇所(導電性)と導通する。市販の導電性金属箔粘着テープとしては、例えば株式会社寺岡製作所製の導電性銅箔粘着テープNo.8323がある。積層膜分離領域19aの金属反射膜分離領域18cは積層膜分離領域19aの透明導電膜分離領域14cに接続されているが、透明導電膜分離領域14cは分離線52で透明導電膜14の他の領域(透明導電膜分離領域14c以外の領域)から分離されている。したがって、第2領域18bと、透明導電膜分離領域14c以外の透明導電膜14の領域とは非導通である。以上の構成のECミラー40によれば、EC膜16の全面が透明基板12の外周端部からオフセットした位置に配置される。また、積層膜19を成膜した後に分離線52と分割線20を連続した工程で形成することができる。ECミラー40には、図8と同様に、ECミラー50の積層膜19が形成されている面に封止ガラス36が封止樹脂34で接合されて、積層膜19が封止される。ターミナルに導電性金属箔粘着テープを使えば、導電性金属箔粘着テープは薄い(例えば、金属製ターミナルが0.1厚mm以上であるのに対し、導電性金属箔粘着テープは0.07mm厚以下である)ので、透明基板12と封止ガラス36は封止樹脂34でほぼ平行に接合される。その結果、封止樹脂34の層厚はECミラー50の全周でほぼ均一になる。また、導電性金属箔粘着テープは薄いので、該導電性金属箔粘着テープとその周囲との段差が小さく、封止樹脂34の回り込みが良好となり、封止不良が生じにくい。また、金属ターミナルをハンダ付けする場合は摂氏200度程度必要であるが、導電性金属箔粘着テープの貼り付けは室温で行えるため、導電性金属箔粘着テープを使うとEC膜16の劣化を抑える効果も得られる。
実施の形態3の構成のECミラー50の製造工程は、実施の形態1で説明したECミラー10の製造工程(図2、図3、図4、図1、図6、図7、図8の順序)に対して次の点が相違する。

・図4の工程(EC膜16の成膜)では、実施の形態2と同様に、マスキング治具として、図5のマスキング治具22の開口部26から領域26aを無くしたものを使用する。これにより、図1のEC膜延設部16aが無いEC膜16が形成される。

・図6の工程(金属反射膜18が成膜されて積層膜19が完成)の後に、積層膜19をレーザーカットして、連続した分離線52を形成し、積層膜分離領域19aを構成する。その後引き続き、レーザー出力を下げて金属反射膜18をレーザーカットして連続した分割線20を形成する。
前記各実施の形態では金属反射膜(第2領域)の電極取出領域を透明基板の外周端部まで引き出すようにしたが、必ずしもその必要はない。すなわち、例えば次のように構成することができる。第2領域の全周を包囲して第1領域を形成する。第1領域の周方向の一部を絶縁性樹脂でコーティングする。導電性金属箔粘着テープを、第2領域から第1領域の絶縁性コーティングした上を通してECミラーの外側まで引き出す。この状態で該導電性金属箔粘着テープをECミラーに貼り付ける。これにより、導電性金属箔粘着テープを第2領域のターミナルとすることができる。また、前記実施の形態では分割線をレーザービームを使用して形成したが、これに限らず、電子ビーム、プラズマ、化学的エッチング等を使用して分割線を形成することも可能である。
10…固体型ECミラー、12…透明基板、14…透明導電膜、14a…EC膜非積層領域、14b…EC膜積層領域、14c…透明導電膜分離領域、16…固体型EC膜、16a…EC膜延設部、18…金属反射膜、18a…第1領域、18b…第2領域、18b’…金属反射膜第2領域の電極取出領域、19…積層膜、19a…積層膜分離領域、20…分割線、22…マスキング治具、24…マスキング治具の凹所、26…マスキング治具の開口部、26a…開口部のEC膜延設部を形成する領域、28…ターミナル、29…ハンダ、30…ターミナル、31…ハンダ、34…封止樹脂、36…封止ガラス、40…固体型ECミラー、42…分離線、44…EC膜と透明導電膜分離領域が重なる領域、50…固体型ECミラー、52…分離線、54,56…導電性部材

Claims (9)

  1. 透明基板の裏面に透明導電膜、固体型EC膜、金属反射膜を積層した構造を有し、前記透明導電膜と前記金属反射膜との間に電圧を印加して前記EC膜の透過率を変化させることにより、前記透明基板のおもて面側から前記透明基板および前記透明導電膜および前記EC膜を透過して見た前記金属反射膜の反射率が変化するように構成した固体型ECミラーにおいて、
    前記透明導電膜は、前記EC膜が積層されたEC膜積層領域と、前記EC膜が積層されていないEC膜非積層領域を有し、
    前記EC膜積層領域と前記EC膜非積層領域は相互に導通しており、
    前記金属反射膜は前記EC膜の領域および前記EC膜非積層領域にかけて成膜されており、
    前記金属反射膜は、前記EC膜の領域内を通る分割線で分割された第1領域と第2領域を有し、
    前記第1領域は前記EC膜非積層領域に導通し、
    前記第2領域は前記EC膜非積層領域に非導通である、
    そのような固体型ECミラー。
  2. 前記透明導電膜は前記透明基板の裏面の全面に成膜されており、
    前記EC膜は全周が、または前記第2領域の電極取出領域を形成する領域を除く概ね全周が、前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、
    前記金属反射膜は前記透明基板の裏面の全面に成膜されており、
    前記分割線は全周が、または前記第2領域の電極取出領域を形成する領域を除く概ね全周が、前記EC膜の外周端部からオフセットした位置に形成されている、
    請求項1に記載の固体型ECミラー。
  3. 前記EC膜は前記オフセットした領域の一部から前記透明基板の外周端部に達して形成されたEC膜延設部を有し、
    前記分割線の両端は前記EC膜延設部に進入して該EC膜延設部内で前記透明基板の外周端部に開放されている、
    請求項2に記載の固体型ECミラー。
  4. 前記透明導電膜は外周部の一部に他の領域から分離線で分離された透明導電膜分離領域を有し、
    前記EC膜は全域が前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、
    前記EC膜の一部の領域は前記透明導電膜分離領域に重なり、
    前記分割線の両端は前記EC膜の領域から前記EC膜と前記透明導電膜分離領域が重なる領域に進入して該透明導電膜分離領域内で前記透明基板の外周端部に開放されている、
    請求項2に記載の固体型ECミラー。
  5. 前記透明基板上の前記透明導電膜、前記固体型EC膜、前記金属反射膜による積層膜は外周部の一部に他の領域から分離線で分離された積層膜分離領域を有し、
    前記EC膜は全域が前記透明基板の外周端部からオフセットした領域に成膜されており、
    前記分割線の両端は前記分離線に繋がっており、
    前記第2領域と前記積層膜分離領域の前記金属反射膜とを導通させる導電性部材を有する、
    請求項2に記載の固体型ECミラー。
  6. 前記第1領域に第1ターミナルが接続され、
    前記第2領域に第2ターミナルが接続されている、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の固体型ECミラー。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の固体型ECミラーを製造する方法において、
    前記金属反射膜をレーザーカットして前記分割線を形成する方法。
  8. 請求項4に記載の固体型ECミラーを製造する方法において、
    前記透明導電膜をレーザーカットして該透明導電膜から前記透明導電膜分離領域を分離する方法。
  9. 請求項5に記載の固体型ECミラーを製造する方法において、
    前記積層膜をレーザーカットして該積層膜から前記積層膜分離領域を分離する方法。
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