JPWO2017141454A1 - 混雑状況可視化装置、混雑状況可視化システム、混雑状況可視化方法、および混雑状況可視化プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、エリアの混雑を適切に判定する混雑解析装置、混雑解析方法および混雑解析プログラムを提供することを課題とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
図1は、混雑解析システム1の論理構成を示すブロック図である。
混雑解析システム1は、映像撮影装置2a,2bまたは/および映像記憶装置3と、混雑解析装置4と、表示装置5とを含んで構成される。
表示装置5は、例えば映像撮影装置2a,2bが設置される駅の利用者が有する携帯端末であるが、単なるモニタディスプレイであってもよい。
映像入力部40は、アナログカメラやIPカメラからエリアを撮影した動画を取得する。アナログカメラから動画を取得する際、映像入力部40は、アナログの映像信号をキャプチャしてデジタル信号に変換する。IP(Internet Protocol)カメラから動画を取得する際、映像入力部40はIPネットワークを介して動画ストリームを受信する。
人物分類部43は、軌跡抽出部42が抽出した軌跡のうち類似した軌跡をまとめることで、人物毎に軌跡を分類する。人物分類部43は更に、分類した軌跡により、エリアの人数を判定する。
移動軌跡決定部44は、人物分類部43により分類された特徴点の軌跡から各人物の重心を求め、この重心の軌跡を用いて人物の移動軌跡を決定する。これら映像入力部40、特徴点抽出部41、軌跡抽出部42、人物分類部43、移動軌跡決定部44は、人物を撮影した動画から、人数と各人物の移動軌跡とを決定する軌跡決定部として機能する。なお、本発明は、動画からエリアの人数と各人物の移動軌跡とを決定できればよく、その構成は本実施形態に限定されない。
混雑情報データベース492は、混雑情報解析部45が用いる各種情報や、混雑情報解析部45が出力する各種情報を格納するデータベースである。図面では、混雑情報データベース492のことを、「混雑情報DB」と省略記載している。
混雑情報出力部46は、混雑情報解析部45が判定した結果を示す混雑画像やヒートマップを配信(出力)し、混雑情報解析部45が判定した混雑度を配信(出力)する。混雑情報出力部46は、直接に表示装置5に混雑度を出力してもよく、またサーバ等を経由して表示装置5に混雑度を配信してもよい。
混雑解析システム1は、図1と同様に映像撮影装置2a,2bまたは/および映像記憶装置3と、混雑解析装置4と、表示装置5とを含んで構成され、更にネットワークNを含んでいる。ネットワークNは、表示装置5と混雑解析装置4とを通信可能に接続するものであり、例えばキャリアネットワークである。
混雑解析装置4は、例えばサーバコンピュータであり、プロセッサ47、ネットワークインタフェース48a,48b、記憶装置49を含んで構成される。プロセッサ47と、ネットワークインタフェース48a,48bと、記憶装置49とは、バスを介して相互に接続される。
ネットワークインタフェース48aは、映像撮影装置2a,2bまたは/および映像記憶装置3と、混雑解析装置4とを通信可能に接続するインタフェースである。ネットワークインタフェース48bは、表示装置5と混雑解析装置4とを通信可能に接続するインタフェースである。
図3のフレームF1〜F3は、それぞれ時間軸が異なるフレームを示している。フレームF1は、時刻tのフレームである。フレームF2は、時刻(t+1)のフレームであり、フレームF1の次に撮影されている。フレームF3は、時刻(t+2)のフレームであり、フレームF2の次に撮影されている。
フレームF2には、人物61が実線で表示され、フレームF1の人物61pが細線で表示されている。このフレームF2には更に、特徴点抽出部41により抽出された、人物61に関する特徴点62a〜62cが表示されている。各特徴点62a〜62cには、その左側に、軌跡抽出部42により抽出された軌跡63a〜63cが描かれている。以下、各軌跡63a〜63cを特に区別しないときには、単に軌跡63と記載する。
時刻(t+1)の各特徴点62a〜62cと、時刻tの各特徴点62a〜62cにより、軌跡63a〜63cを描くことができる。各特徴点62から軌跡63を描く際には、例えばLucas-Kanade法を用いてもよく、更にパーティクルフィルタ、カルマンフィルタを用いてもよく、限定されない。
図4のフレームF11〜F13は、時刻(t+N)のフレームを示している。フレームF11には、人物61a,61bに関する特徴点62が示されている。
フレームF12には、特徴点62のみが表示されている。人物分類部43は、これら特徴点62を、現在と過去の位置情報を考慮したクラスタリングで分類する。特徴点62を分類した結果を、フレームF13に示す。
最初、混雑情報解析部45〈図1参照〉は、この駅で何かイベントが開催されているか否かを判断する(ステップS10)。混雑情報解析部45は、イベントが開催されているならば、判定条件をイベント用条件として設定する(ステップS12)。混雑情報解析部45は、イベントが開催されていないならば、判定条件をデフォルト条件として設定する(ステップS11)。この判定条件は、後記するステップS20で用いられる。
このようにすることで、混雑情報解析部45は、イベント時に一般的に想定される混雑を織り込んだ上で、更に混雑しているか否かを判定することができる。
混雑情報解析部45は、この画面中の一人について着目し、この人物の移動速度を取得する〈ステップS15〉。この人物の移動速度は、移動軌跡決定部44〈図1参照〉が決定した人物移動軌跡66(図4参照)によって決定される。
混雑情報解析部45は、この人物の移動速度が所定値を超えているか否かを判定する(ステップS16)。混雑情報解析部45は、この人物の移動速度が所定値を超えていたならば、この人物の状態を「移動」と判定する(ステップS17)。混雑情報解析部45は、この人物の移動速度が所定値を超えていなかったならば、この人物の状態を「静止」と判定する(ステップS18)。
混雑情報解析部45は、この画面中の全人物について、ステップS14〜S19の処理を繰り返したのち、人数と状態と判定条件とから混雑度を判定する〈ステップS20〉。この判定条件の詳細は、後記する図6から図9で詳細に説明する。
混雑情報出力部46は、判定した混雑度を表示装置5(図1参照)に配信(出力)して(ステップS21)、図5の処理を終了する。
表示装置5に配信された混雑度により、表示装置5の利用者は、この駅の混雑状況を好適に知ることができる。
以下の図6から図9に示すグラフの横軸は、所定領域内に存在する人数であり、例えば画面内の人数のことをいう。グラフの縦軸の状態は、所定領域内に存在する人の状態のことであり、例えば移動状態の人数と静止状態の人数との割合のことをいう。
混雑度は、人数と状態とから判定される。人数が多い程、混雑度が高くなる。人数が同じであっても、静止状態の人数割合が高ければ、混雑度が高くなる。移動状態の人数割合が高いならば、自由に移動できることを意味するため、混雑度が高いとはいえないためである。
混雑度の第1判定条件で、混雑度1は、状態の値yが以下の式(1)よりも小さい場合である。境界線91aは式(1)に該当し、混雑度1と混雑度2とを分ける境界である。混雑度1の場合には、人数が少なく滞留もない。
混雑度2は、状態の値yが以下の式(2)よりも小さく、かつ式(1)以上の場合である。境界線92aは式(2)に該当し、混雑度2と混雑度3とを分ける境界である。混雑度2の場合には、人数が少なく滞留もさほど多くない。
イベント時において境界線91bは、境界線91aよりも右上に位置している。境界線92bは、境界線92aよりも右上に位置している。境界線93bは、境界線93aよりも右上に位置している。このように判定することで、イベント時に一般的に想定される混雑を織り込んだ上で、更に混雑しているか否かを判定することができる。
これら第1、第2判定条件では、加算と乗算のみで混雑度の境界を算出しているので、計算負荷を小さくすることができる。
混雑度の第3判定条件で、混雑度1は、状態の値yが以下の式(4)よりも小さい場合である。境界線91cは式(4)に該当し、混雑度1と混雑度2とを分ける境界である。
これら混雑度の第1〜第3判定条件のいずれも、人数が多いほど混雑度が高いと判定し、かつ各人物の静止割合が多いほど混雑度が高いと判定するという条件である。このように、人物と各人物の状態に応じて混雑度を判定しているので、人間の感覚に近く有用な混雑度を判定することができる。
混雑度の第4判定条件で、混雑度1は、状態の値yが状態閾値よりも小さく、かつ人数xが第1閾値よりも小さい場合である。
混雑度2は、状態の値yが状態閾値よりも小さく、かつ人数xが第1閾値以上の場合である。
ヒートマップ71は、駅の構内地図に対して、混雑度を色や濃度により重畳表示したものである。これにより表示装置5のユーザは、この駅の構内の混雑状況を容易に知覚することができる。このヒートマップ71に表示されている各ルーペ・アイコン85a〜85hは、それぞれ映像撮影装置2を示している。ユーザがルーペ・アイコン85a〜85hのいずれかをタップすることにより、対応する映像撮影装置2による混雑画像72(図11参照)を閲覧可能である。
このヒートマップ71は、例えば、駅の構内地図の各エリアに対して、図5で計算した混雑度を色や濃度で重畳表示することにより生成される。
混雑画像72は、人物が撮影されていない背景画像の上に、人物を示すアイコンが配置されて構成される。この混雑画像72には、複数の静アイコン81と、複数の動アイコン82とが配置されている。混雑解析装置4は、撮影画像を直接に配信していないので、被撮影者のプライバシーを守ることができる。
静アイコン81は黄色であり、動アイコン82は紫色である。この黄色と紫色とは、赤色盲、緑色盲などの色覚異常を有する者であっても、その大多数が識別可能な色の組合せである。これら静アイコン81と動アイコン82の密度と、静アイコン81と動アイコン82との割合により、ユーザは直感的に混雑度を察知可能である。
最初、人物分類部43〈図1参照〉が、動画に含まれる画面(フレーム)中の人数を取得する(ステップS30)。混雑情報解析部45は、この画面中の全人物について、ステップS31〜S39の処理を繰り返す。
混雑情報解析部45は、各人物の状態が移動/静止のいずれかを取得し(ステップS32)、この人物が移動状態であるか否かを判定する(ステップS33)。なお、ステップS32の処理は、図5に示したステップS15〜S18の処理と同様である。
混雑情報解析部45は、この人物が移動状態ならば、その移動方向を取得して(ステップS34)、移動方向に応じた動アイコン82を生成する(ステップS35)。更に混雑情報解析部45は、この人物が移動状態でないならば、その滞留時間を取得して(ステップS36)、滞留時間に応じた静アイコン81を生成する(ステップS37)。
その後混雑情報解析部45は、背景画像に生成したアイコンを重畳加工する(ステップS38)。
これにより、混雑解析装置4は、ユーザの表示装置5に対して、混雑画像72(図11参照)を配信(出力)することができる。
また混雑情報解析部45は、荷物を有する人物の割合が多いときは、混雑度のレベルを上げるように判定してもよい。これによりユーザは、その人物が有する荷物により空間が占有されてエリアが混雑していることを、容易に察知できる。
また混雑情報解析部45は、特性の属性を有する人物の割合が多いときには、混雑度のレベルを調整して判定してもよい。例えば14歳を超える人物が多いときには混雑度を高く判定し、14歳以下の人物が多いときには混雑度を低く判定するなどである。
これらアイコンは、特定エリア内に設置された映像撮影装置2(カメラ)で撮影された人の行動を表示するものである。混雑解析装置4は、映像撮影装置2(カメラ)で撮影されたエリア内の人の混雑や滞留などの状況を以下のアイコンで表示する。
動アイコン82Fは紫色であり、図ではハッチングで示している。この動アイコン82Fは、足を開いた人物と、その頭部が前方(紙面の手前方向)を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が前方(紙面の手前方向)に移動している状況を示している。
動アイコン82Rは紫色であり、図ではハッチングで示している。この動アイコン82Rは、足を開いた人物と、その頭部が右を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が右に移動している状況を示している。
この静アイコン81aの上側には、吹き出し内に「3分」を表示した滞留時間アイコン83aが配置される。静アイコン81bの上側には、吹き出し内に「5分」を表示した滞留時間アイコン83bが配置される。これによりユーザは、立ち止まっている各人物の滞留時間を容易に視認することができる。以下、各滞留時間アイコン83a,83bを特に区別しないときには、単に滞留時間アイコン83と記載する。
なお、静アイコン81の上に吹き出しの滞留時間アイコン83を表示するだけでなく、動アイコン82の上に吹き出しの滞留時間アイコン83を表示してよい。この変形例については、後記する図14から図16で詳細に説明する。
その反対に、静アイコン81a,81bは、いずれも足を閉じた様子がデザインされている。これによりユーザは、このアイコンに対応する人物が立ち止まっていることを直感的に知ることができる。
ステップS30〜S35までの処理は、図12に示した混雑画像72の生成方法と同様である。
ステップS33の処理で移動状態ではないと判定されたならば、混雑情報解析部45は、この人物の向きを取得し〈ステップS41〉、向きに応じた静アイコン81を生成する(ステップS42)。混雑情報解析部45は、例えば顔の向きの画像データベースとフレーム画像との照合により、立ち止まっている人物の向きを判定(取得)可能である。
これらアイコンは、特定エリア内に設置された映像撮影装置2(カメラ)で撮影された人の行動を表示するものである。混雑解析装置4は、映像撮影装置2(カメラ)で撮影されたエリア内の人の混雑や滞留などの状況を以下のアイコンで表示する。
動アイコン82Lは紫色であり、図ではハッチングで示している。この動アイコン82Lは、足を開いた人物と、その頭部が左を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が左に移動している状況を示している。
静アイコン81Lは黄色であり、図では白抜きで示している。この静アイコン81Lは、足を閉じた人物と、その頭部が左を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が左を向いて立ち止まっている状況を示している。
静アイコン81Fは黄色であり、図では白抜きで示している。この静アイコン81Fは、足を閉じた人物と、その頭部が前方(紙面の手前方向)を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が前方(紙面の手前方向)を向いて立ち止まっている状況を示している。
静アイコン81Bは黄色であり、図では白抜きで示している。この静アイコン81Bは、足を閉じた人物と、その頭部が後方(紙面の奥方向)を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が後方(紙面の奥方向)を向いて立ち止まっている状況を示している。
静アイコン81Rは黄色であり、図では白抜きで示している。この静アイコン81Rは、足を閉じた人物と、その頭部が右を向いているアイコンで表示される。これにより、対応する人物が右を向いて立ち止まっている状況を示している。
その反対に、静アイコン81L,81F,81B,81Rは、いずれも足を閉じた様子がデザインされている。これによりユーザは、このアイコンに対応する人物が立ち止まっていることを直感的に知ることができる。これら静アイコン81L,81F,81B,81Rは、図14に示したステップS42の処理で生成される。
動アイコン82cは、図15に示した動アイコン82Bと同様である。この動アイコン82cの上側には、吹き出し内に「8秒」を表示した滞留時間アイコン83cが配置される。
動アイコン82dは、図15に示した動アイコン82Bと同様である。この動アイコン82dの上側には、吹き出し内に「14秒」を表示した滞留時間アイコン83dが配置される。これによりユーザは、移動中の各人物の滞留時間を容易に視認することができる。
なお、動アイコン82の滞留時間とは、予め設定したエリアに対象人物が入ってから出るまでの時間を指す。ここで予め設定したエリアは、映像撮影装置2の撮影画角の範囲でもよく、また、改札の入り口から出口までの範囲でもよく、限定されない。
静アイコン81bは、図15に示した静アイコン81Bと同様である。この静アイコン81bの上側には、吹き出し内に「5分」を表示した滞留時間アイコン83bが配置される。これによりユーザは、立ち止まっている各人物の滞留時間を容易に視認することができる。
以下、各滞留時間アイコン83a〜83dを特に区別しないときには、単に滞留時間アイコン83と記載する。これら滞留時間アイコン83は、図14に示したステップS44の処理で生成される。滞留時間アイコン83を、任意の動アイコン82L,82F,82B,82Rや、静アイコン81L,81F,81B,81Rと組み合わせて表示することにより、各人物の滞留時間を知ることができる。よってユーザは、各エリアの混雑状況を容易に把握可能となる。
最初、人物分類部43〈図1参照〉が、動画に含まれる画面(フレーム)中の人数を取得する(ステップS50)。
混雑情報解析部45は、所定時間に亘ってステップS51〜S57の処理を繰り返す。更に混雑情報解析部45は、各時間における画面中の全人物についてステップS52〜S55の処理を繰り返す。
混雑情報解析部45は、各人物の状態が移動/静止のいずれかを取得し(ステップS53)、各人物の状態に応じたアイコンを生成する(ステップS54)。混雑情報解析部45は、画面中の全人物についてステップS52〜S55の処理を繰り返したならば、背景画像に生成したアイコンを重畳加工して混雑画像72を作成する。更に混雑情報解析部45は、作成した混雑画像72を保存する(ステップS56)。
これにより、混雑解析装置4は、ユーザの表示装置5に対して、混雑動画を配信(出力)することができる。この混雑動画により、ユーザは、混雑状況の変化をより好適に把握可能である。
混雑情報解析部45は、人数と状態に限られず、ユーザにとって有用な混雑度の尺度を配信する。例えは、ここでは改札通り抜けに要する平均通過時間を、ユーザの表示装置5に配信している。
具体的にいうと、混雑情報解析部45は、ステップS70〜S73の処理を所定時間に亘って繰り返す。混雑情報解析部45は、改札を通過した人物の移動軌跡を取得し(ステップS71)、改札通過所要時間を計算する(ステップS72)。
所定時間に亘って処理を繰り返した(ステップS73)のち、混雑情報解析部45は、この所定時間に通過した人物群の平均通過時間を計算する(ステップS74)。混雑情報解析部45は、計算した平均通過時間を表示装置5に配信(出力)し(ステップS75)、図18の処理を終了する。これによりユーザは、改札通り抜けに要する平均通過時間を知ることができ、駅の混雑の状況を把握することができる。
混雑情報解析部45は、列車到着時とそれ以外とを分けたり、混雑時とそれ以外とを分けたりして、改札通り抜けに要する平均通過時間を計算してもよく、限定されない。
混雑情報解析部45は、人数と状態に限られず、更に衝突性やスムーズ性を用いた混雑判定により、ユーザの体感に即した混雑度を判定することができる。人は、他の人にぶつかりそうになると、混雑していると感じるためである。
混雑情報解析部45は、ステップS80〜S86の処理を所定時間に亘って繰り返す。
混雑情報解析部45は、ある人物の移動軌跡を取得し(ステップS81)、この人物の所定距離以内に存在する別の人物の移動方向を取得する(ステップS82)。この移動方向は、上方向から見たときの移動方向である。混雑情報解析部45は、各人物の移動軌跡を座標変換して、斜めから撮影した画像から、上方向から見たときの移動方向を取得する。
所定時間に亘ってステップS80〜S86の処理を繰り返したならば、混雑情報解析部45は、カウントした該当人数を混雑度として判定する(ステップS87)。これによっても、ユーザの体感に即した混雑度を判定することができる。
人物61c〜61iは、その移動方向が矢印により示されている。図20では、人物61hに着目して、衝突のおそれがある設定範囲をハッチングで示している。この設定範囲は、人物61hの移動方向を中心とする約90度の扇型である。図20では、この設定範囲内に人物61c,61dが位置しているので、2名が該当人数としてカウントされる。
これにより、ユーザの体感に即した混雑度を容易に判定することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(i)のようなものがある。
(b) 改札付近では、静止と移動の判定条件の閾値を変えてもよい。これにより混雑解析装置4は、改札前で自然に発生する移動速度の低下を、混雑として検知しなくなる。
(d) 混雑解析装置4は、通常の混雑状況に応じて、閾値を設定してもよい。例えば朝晩のラッシュ時には混雑の判定条件を引き上げるなどである。これにより混雑解析装置4は、ラッシュ時に自然に発生する移動速度の低下を、混雑として検知しなくなる。
(f) 混雑解析装置4は、通常の混雑状況に応じて、閾値を設定してもよい。例えば朝晩のラッシュ時には混雑の判定条件を引き上げるなどである。これにより混雑解析装置4は、ラッシュ時に自然に発生する移動速度の低下を、混雑として検知しなくなる。
(g) 混雑画像72は、予め用意した背景画像の上に、人物を示す静アイコン81や動アイコン82を配置している。しかし、これに限られず、混雑画像72は、予め用意した背景画像の上に、実画像中の人物領域にモザイクを掛けたものを配置してもよく、限定されない。
(h) 混雑解析装置4が解析する対象は、駅に限られず、イベント会場やショッピングモールやテーマパークなどであってもよく、限定されない。
(i) 混雑解析装置4が配信する混雑動画の形式は、GIF動画に限定されない。例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)1、MPEG2、MPEG4、AVI(Audio Video Interleave)など任意のコーデックであってもよい。
2a,2b 映像撮影装置
3 映像記憶装置
4 混雑解析装置
40 映像入力部
41 特徴点抽出部
42 軌跡抽出部
43 人物分類部
44 移動軌跡決定部 (軌跡決定部)
45 混雑情報解析部
46 混雑情報出力部 (出力部)
47 プロセッサ
48a,48b ネットワークインタフェース
49 記憶装置
491 混雑解析プログラム
492 混雑情報データベース
5 表示装置
61 人物
62 特徴点
63a〜63c 軌跡
64a,64b 人物矩形
65a,65b 重心
66a,66b 人物移動軌跡
71 ヒートマップ
72 混雑画像
81,81L,81F,81B,81R 静アイコン
82,82L,82F,82B,82R 動アイコン
83a〜83d 滞留時間アイコン
N ネットワーク
そこで、本発明は、ユーザがエリアの混雑を適切に判定できる混雑状況可視化装置、混雑状況可視化システム、混雑状況可視化方法、および混雑状況可視化プログラムを提供することを課題とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
Claims (13)
- 人物を撮影した動画から、人数と各前記人物の移動軌跡とを決定する軌跡決定部と、
前記動画に撮影されている各前記人物の移動軌跡から当該人物の状態を決定し、前記人数と各前記人物の状態とに応じて混雑度を判定する混雑情報解析部と、
を備えることを特徴とする混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部が判定した前記混雑度を表示装置に出力する出力部、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人物の状態として、当該人物が移動中と静止中のうちいずれかを決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人数が多いほど混雑度が高いと判定し、かつ各前記人物の静止割合が多いほど混雑度が高いと判定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人物の状態として更に移動方向を決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人物の状態として更に荷物の有無を決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人物の状態として更に性別を決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、前記人物の状態として更に年齢を決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、予め用意した背景画像の上に、各前記人物の位置および当該人物の状態を示す図形を配置して、混雑状況を示す画像を生成する、
ことを特徴とする請求項3ないし8のうちいずれか1項に記載の混雑解析装置。 - 混雑状況を示す前記画像を表示装置に出力する出力部、
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の混雑解析装置。 - 前記混雑情報解析部は、混雑状況を示す前記画像を複数生成して混雑状況を示す動画を生成し、
前記出力部は、混雑状況を示す前記動画を表示装置に出力する、
ことを特徴とする請求項10に記載の混雑解析装置。 - 人物を撮影した動画から、人数と各前記人物の移動軌跡とを決定するステップ、
前記動画に撮影されている各前記人物の移動軌跡から当該人物の状態を決定するステップ、
前記人数と各前記人物の状態とに応じて混雑度を判定するステップ、
判定した前記混雑度を表示装置に出力するステップ、
を備えることを特徴とする混雑解析方法。 - コンピュータに、
人物を撮影した動画から、人数と各前記人物の移動軌跡とを決定するステップ、
前記動画に撮影されている各前記人物の移動軌跡から当該人物の状態を決定するステップ、
前記人数と各前記人物の状態とに応じて混雑度を判定するステップ、
判定した前記混雑度を表示装置に出力するステップ、
を実行させるための混雑解析プログラム。
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