JPWO2017126584A1 - 無人航空機 - Google Patents

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弘光 安東
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Abstract

【課題】揚力を発生させるための推進系と姿勢制御を行うための推進系を区別し、重量物の運搬と長時間運行を可能とする無人航空機を提供すること。機体中心から放射状に位置し、電動機及び/又は内燃機関である駆動手段によって駆動する複数の回転羽根を備えた無人小型航空機であって、各回転羽根は、揚力発生用羽根と姿勢制御用羽根に区別されている。このとき、機体中心部に揚力発生用の回転羽根を設けることができる。この際、駆動手段は、電動機及び/又は内燃機関とすることができる。また、揚力発生用の回転羽根を機体中心部に設けることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、無人航空機に関し、特に、安定した飛行と航続距離を延ばすことのできる無人航空機に関する。
近年、無人航空機(UAV)として、所謂ドローンと呼ばれ、遠隔操作可能な個人向けのものから、荷役運搬用のものまで多数の無人航空機が開発されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
特許文献1に記載される無人航空機は、二重推進系として、エンジンとこのエンジンに連結された電動機駆動装置及び電池を備える電動機とを有するハイブリッド動力を備えている。
また、特許文献2に記載の無人航空機は、大型のバッテリ搭載が困難であることから揚力を発生するロータの中心軸を傾斜させ、ロータと同軸で動力伝達を断続させるクラッチ機構を介して取り付けられるリング体の一部が水平面に接触するように構成している。これにより、飛行性能と走行性能の両方を備え、長時間の運用を実現することができる。
特開2010−137844号公報 特開2013−129301号公報
しかし、上述した無人航空機では、いずれも機体を浮かせるための揚力発生手段と姿勢を制御するための姿勢制御手段が同じ推進系である回転体(ロータ、プロペラや回転羽根)を使用している。そのため、重量物を運搬するための推進力が不足する。特に、現在主流として用いられているDCモータを駆動源とする無人航空機では、大容量のバッテリを搭載すると、揚力発生として満足するものの姿勢制御が困難になる場合がある。また、姿勢制御を重視すると揚力が不足するとともに、長時間運行が困難となる場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、揚力を発生させるための推進系と姿勢制御を行うための推進系を区別し、重量物の運搬と長時間運行を可能とする無人航空機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる無人航空機は、機体中心から放射状に位置し、駆動手段によって駆動する複数の回転羽根を備えた無人小型航空機であって、各回転羽根は、揚力発生用羽根と姿勢制御用羽根に区別されていることを特徴するものである。
本発明の無人航空機は、駆動手段によって駆動する複数の回転羽根を揚力発生用羽根と姿勢制御用羽根に区別し、それぞれに応じた駆動手段によって、最適な揚力発生手段と姿勢制御手段を確保するようにしている。
この場合において、前記駆動手段は、電動機及び/又は内燃機関とすることができる。
これにより、例えば、揚力発生用として大きな出力を発生することができる内燃機関(液体燃料エンジン)、姿勢制御用として細かく微妙な調整が可能な電動機を用いることができる。
これら場合において、前記各回転羽根は、機体中心から等距離に配設することができる。
機体中心から各回転羽根を等距離に配設することで機体の姿勢制御を容易に行うことができる。
さらに、これらの場合において、機体中心部に揚力発生用の回転羽根を設けることができる。
このように揚力発生手段となる揚力発生用の回転羽根を中心におくことで機体浮上時における機体の傾きを抑制することができる。
本発明によれば、最適な揚力発生手段と姿勢制御手段を確保し、それぞれ最適な駆動手段を用いることで、重量物の運搬と長時間運転による長い航続距離を実現する無人航空機を提供することができる。
実施形態1の無人航空機の平面図である。 実施形態1の無人航空機の正面図である。 実施形態1の別の実施形態にかかる無人航空機の平面図である。 実施形態2の無人航空機の底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1〜図2に、本発明の実施形態1に係る無人航空機1を示す。この無人航空機1は、駆動手段2が配設される機体本体10の機体中心(本実施形態における機体中心とは機体本体10を含む無人航空機1全体の重心を意味する。以下同じ)から放射状、本実施形態においては機体中心から等距離に駆動手段2によって駆動する複数の回転羽根3を備えている。
駆動手段2は、電動機20又は液体燃料、ガス燃料によって駆動する内燃機関25を使用する。また、電動機20、内燃機関25の両方を備えたハイブリッドとすることもできる。電動機20、例えばDCモータ等を使用する場合、機体本体10に配設する駆動手段2は、電動機20を駆動するためのバッテリ21のみを配設し、電動機20はその駆動軸を回転羽根3の回転軸と連結するように構成し、機体本体10と回転羽根3とを繋ぐステー11(回転羽根3は機体本体10から伸びるステー11の先端に回動自在に取り付けられることになる。)に沿って、バッテリ21と電動機20とを電気的に接続する配線を配設する。
12は、着陸用アームを示し、この着陸用アーム12間に荷役を取り付ける取付用ベルト等からなる荷役取付手段が配備さている(図示省略)。
駆動手段2として内燃機関25を使用する場合、内燃機関25を1台、機体本体10に配設し、内燃機関の往復運動を機体中心で回転運動に変換し、例えばベベルギア等を介して複数のステー11先端に取り付けた回転羽根3を回転駆動させる。この場合、内燃機関25を駆動するための燃料タンク、ECU等(図示省略)内燃機関25を駆動するための必要な部品も機体本体10に配設する。また、小型の内燃機関を使用することで、内燃機関25をステー11先端に取り付け回転羽根3を直接回転駆動させるようにすることもできる。
そして、本実施形態の無人航空機1の各回転羽根3は、揚力発生用羽根3Aと姿勢制御用羽根3Bに区別するようにしている。揚力発生用羽根3Aと姿勢制御用羽根3Bは、それぞれ機体中心に向かって対向する2対(図1に示すように、回転羽根3が4基の場合、対面の回転羽根3の2基ずつを揚力発生用羽根3Aと姿勢制御用羽根3Bとする。)をそれぞれ揚力発生用羽根3A、姿勢制御用羽根3Bとすることが好ましい。
また、図3に示すように、回転羽根3が6基の場合、対面の回転羽根3の2基を揚力発生用羽根3Aとし、残りの4基を姿勢制御用羽根3Bとすることができ、この場合、揚力発生用羽根3Aを姿勢制御用羽根3Bよりも大径の羽根とすることができ、大きな揚力を確保することができる。また、回転羽根3が6基の場合、対面の回転羽根3の2基ではなく、揚力発生用羽根3Aと姿勢制御用羽根3Bとを交互に配設するように構成することもできる、この場合も、揚力発生用羽根3Aを姿勢制御用羽根3Bよりも大径の羽根とすることができるが同径の羽根を使用しても構わない。
内燃機関25は、特に限定するものではないが、レシプロエンジンとしてのガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、水素燃料エンジン、ガスエンジン、メタノールエンジンを使用することができる。また、直接回転運動を出力するロータリーエンジンを用いることもできる。内燃機関25を用いることで、幅広く制御可能な回転数を制御することにより揚力調整を簡単に行うことができる。
また、揚力発生用羽根3Aの駆動手段を内燃機関25、姿勢制御用羽根3Bの駆動手段を電動機20とすることが好ましい。これにより、揚力発生用として大きな出力を発生することができる内燃機関(例えば液体燃料エンジン)、姿勢制御用として細かく微妙な調整が可能な電動機(例えばインバータ制御可能なDCモータ)を用いることができる。また、揚力発生用羽根3Aの駆動手段2は、電動機20及び内燃機関25のハイブリッド駆動とすることもできる。揚力発生用羽根3Aの駆動手段2として内燃機関25を使用することで、重量物を積載(吊り下げ)した場合でも、内燃機関25の回転数制御によって容易に最適な揚力を発生させることができる。
上記構成において、本実施形態の無人航空機1では、離陸時には例えば、内燃機関25を駆動手段2とする揚力発生用羽根3Aのみを用いて離陸・浮上させ、一定高度から姿勢制御用羽根3Bによって姿勢制御を行いながら目的地に向かって飛行する。このとき、揚力発生用羽根3Aの駆動手段2を、電動機20及び内燃機関25のハイブリッド駆動としておくことで、運行状況に応じて駆動手段2を切り替えながら長時間運転に最適なモードを選択し、航続距離を延ばすことができる。また、揚力発生用羽根3Aの駆動手段2を、電動機20に切り替えるときは揚力発生用羽根3Aによって姿勢制御用羽根3Bと同様に、姿勢制御を行うようにコントロールすることもできる。
<実施形態2>
図4に、本発明の実施形態2に係る無人航空機1を示す。この無人航空機1は、駆動手段2が配設される機体本体10の機体中心から放射状、本実施形態においても機体中心から等距離に駆動手段2によって駆動する複数の回転羽根3を備えている点は、実施形態1と同様である。
そして、本実施形態の無人航空機1は、機体本体10の機体中心部に揚力発生用の回転羽根3Cを配設するようにしている。この回転羽根3Cを駆動する駆動手段は、大型の電動機20を用いることもできるが、内燃機関25を用い、揚力発生用の推進系として十分な出力を発生させることが好ましい。
この場合、機体中心から放射状に配設される回転羽根3は、姿勢制御用羽根3Bとし、揚力発生と別系統の駆動手段として小型の電動機20(小型DCモータ)を用い、機体全体の重量を低減させる。
また、機体中心に揚力発生用の回転羽根3Cを配設することにより、荷役を中心で吊り下げることができないため、荷役は機体本体10の上面や、機体中心から放射状に配設される回転羽根3の下方に重量バランスを考慮して吊り下げるようにする、
上記構成において、本実施形態の無人航空機1では、離陸時には例えば、内燃機関25を駆動手段2とする回転羽根3Cを揚力発生手段として用い離陸・浮上させ、一定高度から姿勢制御用羽根3Bによって姿勢制御を行いながら目的地に向かって飛行する。本実施形態では、揚力発生手段として、機体中心に配設した回転羽根3Cを使うことで、機体中心から離れた複数の回転羽根によって揚力を得る場合と比べ、各回転羽根のバランスを考慮する必要が無く安定した揚力を得ることができる。このとき、回転羽根3Cの駆動手段2を、実施形態1と同様に電動機20及び内燃機関25のハイブリッド駆動としておくことで、運行状況に応じて駆動手段2を切り替えながら長時間運転に最適なモードを選択し、航続距離を延ばすことができる。
以上説明したように、本発明にかかる無人航空機では、最適な揚力発生手段と姿勢制御手段を確保し、それぞれ最適な駆動手段を用いることで、重量物の運搬と長時間運転による長い航続距離を実現することができるから、一般のホビーユースの無人航空機であるいわゆるドローンや、宅配便運送などにおける荷役運搬の用途に幅広く利用することができる。
1 無人航空機
10 機体本体
2 駆動手段
20 電動機
21 バッテリ
25 内燃機関
3 回転羽根
3A 揚力発生用羽根
3B 姿勢制御用羽根
3C 回転羽根

Claims (4)

  1. 機体中心から放射状に位置し、駆動手段によって駆動する複数の回転羽根を備えた無人小型航空機であって、
    各回転羽根は、揚力発生用羽根と姿勢制御用羽根に区別されていることを特徴とする無人航空機。
  2. 前記駆動手段は、電動機及び/又は内燃機関であることを特徴とする請求項1に記載の無人航空機。
  3. 前記各回転羽根は、機体中心から等距離に配設したこと請求項1又は2に記載の無人航空機。
  4. 機体中心部に揚力発生用の回転羽根を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の無人航空機。
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