JPWO2017104269A1 - 動物のアトピー性皮膚炎治療方法および治療剤 - Google Patents

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Abstract

イヌのアトピー性皮膚炎の治療剤および治療方法を提供する。ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩を2.5mg/kg〜10.0mg/kg、ならびにペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする、動物のアトピー性皮膚炎治療方法、および動物のアトピー性皮膚炎治療薬。本発明によれば、投薬を中止しても症状の再燃が少なくとも30日間はないという効果が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、動物のアトピー性皮膚炎の治療方法および治療剤に関する。より詳しくは、イヌのアトピー性皮膚炎の治療方法および治療剤に関する。
イヌのアトピー性皮膚炎(Canine atopic dermatitis:CAD)の一般的治療法としてステロイド治療がある。この治療法は痒みを軽減させる効果は認められる(非特許文献1)ものの、長期連用すれば副作用も発生する(非特許文献2および3)。
臨床の現場でイヌのアトピー性皮膚炎に対する治療は、ステロイド療法、非ステロイド療法、サイクロスポリン療法、減感作療法、インターフェロンγ療法、脂肪酸療法、食事療法等がある。しかしながら、現在、ステロイド以外の治療で、ステロイド療法と同等もしくはそれ以上の治療効果でイヌのアトピー性皮膚炎を寛解させることはできない。現実、臨床現場では、ステロイドに頼った治療法が今でも主流である(非特許文献1)。しかし、そのステロイド療法も、投薬を終えてしまえば、すぐに症状が再燃する(非特許文献2および3)。寛解・再燃を繰り返せば、症状の寛解を得るまでの薬剤投薬量が少しずつ増えていくこともしばしば起き、副作用の懸念が増す。
ロキシスロマイシン(RXM)は14員環マクロライド系抗生剤の1つであり、ヒトでは表皮免疫変調作用によりブドウ球菌に誘発されたスーパー抗原提示能の抑制が期待され、人ではざ瘡や乾癬の二次感染管理に使用されている(非特許文献4)。また、RXMには抗生物質としての作用以外にもランゲルハンス細胞の抗原提示能を抑制し、IL-1βの産生を低下させたり、IFN-γ誘導性MHCクラスIIを抑制することによってIL-1αなどのサイトカイン産生を抑制する作用が知られている(非特許文献5)。また近年、イヌアトピー性皮膚炎において重要な役割を示すマスト細胞の前駆体である骨髄由来マスト細胞から分泌される IL-13、CCケモカインのひとつであるCCL17、CCL22の分泌を抑制する働きを有する(非特許文献6)ことも確認されているが、ロキシスロマイシン単剤投与ではイヌのアトピー性皮膚炎の臨床症状の改善が認められたという報告はなく、現在のところ表皮小環をともなうような慢性再発性ブドウ球菌性膿皮症に使用されているぐらいである(非特許文献7)。
一方、ペントキシフィリン(PTX)は、合成キサンチン誘導体で、非選択的ホスホジエステラーゼ阻害剤である。その薬理作用は、角質細胞や内皮細胞への白血球接着を抑制し、好中球の脱顆粒や活性酸素の放出を減少させる作用を有している(非特許文献8)。また、インターロイキン(IL)-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、腫瘍壊死因子(TNF-α)、インターフェロン(IFN)-γなどのサイトカインも減少させる作用を有している(非特許文献8)。これらの作用によって、接触性アレルギー、血管炎、およびその他の免疫介在性疾患に対してペントキシフィリンは有効とされ(非特許文献9)、特にグルココルチコイドの投与量を減量する効果を有しているとされている(非特許文献8)。またイヌアトピー性皮膚炎を呈するイヌにペントキシフィリンを単剤投与すると少数ではあるが著効を示す症例が存在することは以前から知られていた。D.W.Scottらはペントキシフィリン単剤投与によって37例中7例(19%)において著効を示すと報告し(非特許文献8)、S.K.Singhらは最高点が360であるCADESI-02を指標にして30〜39点という非常に軽微な(ほとんど全身症状が確認出来ないほどの)イヌアトピー性皮膚炎症状を示す症例において60日間連続投与すれば、効果を示す症例が存在すると報告している(非特許文献10)。また、R.Marsellaらは急性亜急性の病変である紅斑性病変(非特許文献11)においてのみ、病変ならびに痒みの改善が認められた(非特許文献12)と報告している。しかしながら、現在ペントキシフィリン単剤投与によって、慢性の再発性の炎症性病変である苔癬化を伴うような重度のイヌアトピー性皮膚炎(ステロイド薬の反復投薬による副作用が懸念されるような重度な皮膚炎)を劇的に改善させたという報告は見当たらない。上述したとおり、ペントキシフィリン単剤投与では、急性亜急性の炎症(つまり、CADESIが30-50ぐらいのごく軽微な単発性の皮膚炎)は抑えることはできても、臨床現場で日々問題になるような(ステロイド薬の反復投薬によって起こる副作用を気にしなければいけない)苔癬化を伴う重度の再発性の皮膚炎には効果を示さない。つまり、急性亜急性の皮膚炎にはステロイド薬で十分根治でき、あえてペントキシフィリンを使用するということは、コストが高く、副作用もあることからメリットは少ないと言える。故に、世界の常識として「イヌアトピー性皮膚炎において、最初の治療薬としては使用されるべきではない」と言われているのが現状であり(非特許文献13)、現時点ではステロイド剤やサイクロスポリン剤などの治療薬の減薬補助剤として使用されるにとどまっている(非特許文献8)
そこで、ステロイド剤、治療方法に代わるアトピー性皮膚炎の治療剤、治療方法が求められていた。
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イヌのアトピー性皮膚炎に対する新規な治療方法および治療薬を提供する。
発明者は、ロキシスロマイシン単剤投与ならびにペントキシフィリン単剤投与、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン併用投与による臨床症状の変化をCADLI指数(非特許文献14)を用いて比較し、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン併用による治療の有用性を見出し、発明を完成させた。本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)ロキシスロマイシンとペントキシフィリンを併用投与することを特徴とする、動物のアトピー性皮膚炎治療方法。なお、本明細書において、動物は、ヒトを含まない(ヒトを除く)動物であってもよい。
(2)前記動物がイヌである(1)のアトピー性皮膚炎治療方法。
(3)ロキシスロマイシンを2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンを12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする(1)または(2)に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
(4)前記イヌが、SQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項2または3に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。ここで、前記イヌは、SQK出現面積がSLKの出現面積よりも多いイヌであってもよい。好ましくは、イヌは、5つの部位(例えば、首下、肘窩、背中、前腕、下腿)のSQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌである。これらは以下も同様である。
(5)ロキシスロマイシンとペントキシフィリンを含む動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(6)前記動物がイヌである、(5)の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(7)ロキシスロマイシンを2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンを12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする、(5)または(6)に記載の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(8)前記イヌが、SQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、(6)または(7)に記載のアトピー性皮膚炎治療薬。
(9)ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩ならびにペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を併用投与することを特徴とする、動物のアトピー性皮膚炎治療方法。
(10)前記動物がイヌである(9)のアトピー性皮膚炎治療方法。
(11)ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩を2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする(9)または(10)に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
(12)前記イヌが、SQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項9または10に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
(13)ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩ならびにペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を含む動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(14)前記動物がイヌである、(13)の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(15)ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩を2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする、(13)または(14)に記載の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
(16)前記イヌが、SQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、(14)または(15)に記載のアトピー性皮膚炎治療薬。
本発明によれば、イヌのアトピー性皮膚炎を治療することができる。
図1は、薬剤投与後のCADLIスコアの比較を示すグラフである 図2は、投薬終了後のCADLIスコアを示すグラフである。
本発明においては、ロキシスロマイシンとペントキシフィリンを同時に食事とともに投与することを特徴とする。同時に投与することで、それぞれの薬剤の単剤投与では見られない、アトピー性皮膚炎の治療効果が得られる。ここで、「同時に」というのは、必ずしも全く同じ時間という意味ではなく、例えば、30分以内、より好ましくは20分以内、さらに好ましくは10分以内に両方を投与する、という意味である。また、「食事とともに」とは、食事時に食事とともに投与してもよく、食後1時間以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは20分以内に投与してもよい、という意味である。
同時投与の形態としては、別々の薬剤を同時に投与してもよいし、最初から混合した薬剤を作成し、投与してもよい。
同時投与は、ロキシスロマイシンを5mg/kg、ペントキシフィリンを25mg/kgを同時に食事とともに、または食事後に12時間おきに60日間行うのが好ましい。投与量は、ロキシスロマイシンの場合、2.5mg/kg〜10mg/kgであり、下限として、より好ましくは3.0mg/kg以上、さらに好ましくは4.0mg/kg以上、よりさらに好ましくは4.5mg/kg以上、最も好ましくは5.0mg/kgであり、上限としては、より好ましくは8.0mg/kg以下、さらに好ましくは7.0mg/kg以下、特に好ましくは6.0mg/kg以下、最も好ましくは5.0mg/kgである。ペントキシフィリンの場合は、好ましい投与量は、12.5mg/kg〜50mg/kgであり、より好ましくは、下限としては、15.0mg/kg以上、さらに好ましくは、17.5mg/kg以上、よりさらに好ましくは20.0mg/kg以上、特に好ましくは23mg/kg以上、最も好ましくは25mg/kgであり、上限としては、より好ましくは45.0mg/kg以下、さらに好ましくは40mg/kg以下、よりさらに好ましくは35.0mg/kg以下、特に好ましくは30.0mg/kg以下、最も好ましくは25mg/kgである。これら好ましい上限と下限は、それぞれの薬剤について任意の組合せが可能である。これによりアトピーがほぼ完治し、その後薬剤の投与を中止しても元に戻らないからである。
本発明によれば、イヌのアトピー性皮膚炎に対して各々単剤では効果を示さなかったロキシスロマイシンとペントキシフィリンを同時に投与することで、CADLI数値を有意に低下させ、臨床症状もそれと比例するように劇的に改善することが明らかとなった。
今回使用したロキシスロマイシン(式I)は14員環系マクロライド系抗生剤であるが、マクロライド系抗生物質としては、他にエリスロマイシンやクラリスロマイシンなどがある。ロキシスロマイシンと同様のアトピー性皮膚炎治療効果がある限り、他のマクロライド系抗生物質とペントキシフィリンを併用投与してもよい。ロキシスロマイシンの表皮免疫調整作用や炎症反応調整作用を期待され(非特許文献4)、人体では、ざ瘡や乾癬の二次管理、慢性副鼻腔炎、慢性気道炎に使用されている(非特許文献4)。
しかしながら、イヌのアトピー性皮膚炎に対して有効という報告は見当たらず、本実験でも、ロキシスロマイシンの単剤投与後の集計指数は平均値±標準誤差33.64±1.51(投与前のCADLIの集計指数が33.17±1.50)となり、有意な低下を示さず(P=0.643、図1)、臨床症状の改善も確認できなかった。つまり、ロキシスロマイシン単剤投与ではイヌのアトピー性皮膚炎を改善させるほどの治療効果はないものと考えられた。
ペントキシフィリン(式II)は、合成キサンチン誘導体であり、非選択的ホスホジエステラーゼ阻害剤である。ホスホジエステラーゼ阻害剤は細胞内のcAMP濃度やcGMP濃度を上昇させることで、抗炎症作用(血管内皮保護作用)を有する。
この作用により接触性アレルギー、血管炎、およびその他の免疫介在性疾患に対して有効とされ、特にグルココルチコイドの投与量を減量する効果が示されている(非特許文献8)。しかしながら、ペントキシフィリン単剤投与では高確率にイヌのアトピー性皮膚炎の臨床症状を劇的に改善させたという報告は見当たらず、現在のところステロイド剤、サイクロスポリン剤などの治療薬の減薬補助剤として使用されるにとどまっている(非特許文献8)。本実験でもペントキシフィリン投与後の集計指数は33.09±1.52(投与前のCADLIの集計指数が33.17±1.50)と、有意な低下を示さず(P=0.983、図1)、臨床症状のほとんど症状の改善も見られなかった。つまり、ペントキシフィリン単剤投与ではイヌのアトピー性皮膚炎を改善させる治療効果はないものと考えられる。
一方、各々単剤では効果を示さなかったロキシスロマイシンならびにペントキシフィリンも、同時に投与することにより、互いの相互作用により、治療前が33.17±1.50だったものが、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリンの同時投与により、30日目で12.04±1.12(P<0.001、図1)、60日目で6.51±0.97(P<0.001、図1)とCALDI指数が有意に低下することを確認した。臨床症状もCADLI指数の低下と比例するように著しく改善し、イヌのアトピー性皮膚炎の症状がほぼ消失するほどの効果を多く確認した。この数値の減少効果は、犬種(表3)ならびに性別(表4)、年齢(表5)によって違いは見られず、臨床的症状も同じように改善した。これらの結果から、今回のロキシスロマイシンならびにペントキシフィリン併用療法はイヌのアトピー性皮膚炎の治療にとって、ステロイド療法と同等の有効な治療法であることが判明した。
これだけでなく、この治療の最大の利点は、ステロイド療法での欠点である「投薬を終えてしまえば、すぐに症状が再燃する」という問題を克服している点も挙げられる。つまり、ステロイド療法では1ヶ月も投薬を中止すれば、症状が再燃するというケースをよく臨床現場では経験する。しかし、今回のロキシスロマイシンならびにペントキシフィリンの併用療法では、投薬を中止した30日後においても、CADLI指数は6.68±1.01(表2)と投薬中止前と比較して有意な上昇は認められず(P=0.817)(図2)、最低30日間はイヌのアトピー性皮膚炎の症状の再燃がないことが明らかになった。
本願明細書で用いているCADLI指数は、アトピー性皮膚炎の皮膚状態を表す指標で、体の5つの部位の皮膚状態を紅斑、すり傷、浸食、脱毛症、苔癬化、色素沈着過度を評価しスコア化しているものである(非特許文献14)。そのため、最高点は50点となり、50点に近いほど皮膚の炎症が重篤化していると言うこととなる。本願明細書に使用した症例では、治療前が33.17±1.50という数値であり、非常に皮膚炎の症状が重度化していることがわかる。S.K.Singhの文献に使用されているCADESI-02に置き換えれば、本願明細書の症例は238点ぐらいを示すほどの重度のアトピー性皮膚炎を呈している。この数値が投薬30日後では12.04±1.11、60日後では6.51±1.51と低下し、全127頭全ての症例(100%)で著効を示した。高い確率で症状の寛解をえられること。そして投薬を中止してもなお30日間は症状の再燃がないこと。これら2点において、ロキシスロマイシンおよびペントキシフィリン併用療法は、イヌのアトピー性皮膚炎にとってステロイド療法にまさる治療法として有用であることが明らかとなった。
副作用は、全期間において嘔吐の症状を呈する症例が数頭みられたが、飼い主に薬剤を食後に飲ませることを徹底させることで症状はほとんど消失した。また、薬剤投与終了後にすべての症例において生化学検査を実施した。まれにアルカリフォスフォターゼ(ALP)の軽度の上昇を認めたが、それ以外には著変は認められなかった。
また、このイヌのアトピー性皮膚炎治療薬は、ロキシスロマイシンおよびペントキシフィリンに加えて任意に他の成分を含むことができる。本薬に添加される成分は、主として、本薬が投与される方式に依存して決定される。本薬が固体として用いられる場合は、例えばラクトース等の充填剤、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン等の結合剤、着色剤、コーティング剤等を用いることができ、このような剤は経口投与に好適である。また、担体または賦活剤として例えば、白色ワセリン、セルロース誘導体、界面活性剤、ポリエチレングリコール、シリコーン、オリーブ油等を加えてクリーム、乳液、ローション等の形態として外用薬として患部に塗布して用いることもできる。また、本薬が液体として投与される場合は、通常行われている生理学的に許容される溶媒、および乳化剤、安定剤を含むことができる。溶媒としては水、PBS、等張性生理食塩水等が挙げられ、乳化剤としては、ポリオキシエチレン系界面活性剤、脂肪酸系界面活性剤、シリコーン等が例示でき、安定剤としては、イヌ血清アルブミン、ゼラチン等のポリオール、またはソルビトール、トレハロースなどの糖類等が挙げられる。本発明のアトピー性皮膚炎治療薬の投与方法に特に限定はないが、経口投与することにより最も治療効果が期待できる。
ロキシスロマイシンに薬学上許容される塩が存在すれば、ロキシスロマイシンの代わりに、または、ロキシスロマイシンと同時に薬学上許容される塩を投与してもよい。つまり、ペントキシフィリンと併用する場合、ペントキシフィリンとロキシスロマイシン、ペントキシフィリンとロキシスロマイシンの薬学上許容される塩のいずれの組合せで投与してもよい。薬学上許容される塩の種類としては、薬効を大きく阻害せず、副作用が強くなければ特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩などが挙げられる。
ペントキシフィリンに薬学上許容される塩が存在すれば、ペントキシフィリンの代わりに、または、ペントキシフィリンと同時に薬学上許容される塩を投与してもよい。この場合、ロキシスロマイシンと併用して投与する際の組合せとしては、ロキシスロマイシンとペントキシフィリン、ロキシスロマイシンの薬学上許容される塩とペントキシフィリン、ロキシスロマイシンとペントキシフィリンの薬学上許容される塩、ロキシスロマイシンの薬学上許容される塩とペントキシフィリンの薬学上許容される塩の4種類の組合せがあり得る。アトピー性皮膚炎を改善できる限り、これらのどの組合せを用いてもよい。薬学上許容される塩としては、薬効を大きく阻害せず、副作用が強くなければ特に制限されないが、例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩などが挙げられる。
なお、本発明の併用療法は、四角形の形を示すSquare Peeled off Keratinocytes (SQK)と呼ぶ剥離角質細胞の出現面積の多いイヌの方が、細長い形を示すSlender Peeled off Keratinocytes(SLK)と呼ぶ剥離角質細胞の出現面積の多いイヌよりも、適している。
SQKとSLKの出現面積については、例えば、首下、肘窩、背中、前腕、下腿などから剥離角質細胞をテープストリッピングなどにより採取し、顕微鏡下で写真撮影し、画像処理することで求めることができる。
SQKを多く認めるグループの典型的な臨床症状は、被毛や皮膚がベタベタと脂っぽく、首下、肘窩、腋下、下腹部、足根窩に苔癬化病変が認められることである。つまり、被毛や皮膚がベタベタになるほど皮表脂質が過剰に分泌されている状態がSQKを多く認めるグループである。
ペントキシフィリンならびにロキシスロマイシンの併用投与によってSQKを多く認める症例群の症状が劇的に改善された。投薬前はあれだけベタつきを呈していた皮膚被毛が、これらの薬剤の投与によって、ほとんどベタつきがなくなった。皮膚被毛のベタつきは皮表脂質の過剰分泌そのものであるから、これら薬剤は過剰分泌している皮表脂質を抑制し、正常化する働きも有しているものと推測される。これらの働きによって、投薬を中止してもイヌアトピー性皮膚炎の症状の再燃が起こらなかったものと考えられる。
ロキシスロマイシン単剤投与ならびにペントキシフィリン単剤投与、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン併用投与による臨床症状の変化をCanine Atopic Dermatitis Lesion Index(CADLI)指数を用いて比較し、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン併用による治療の有用性を検証した。
材料および方法
対象動物:2010年から2015年までの5年間にわたり、ごとふ動物病院(福岡県福岡市早良区藤崎1−1−37)において、2010年にDr.Favrotによって発表された診断基準(非特許文献15)によりイヌのアトピー性皮膚炎と診断された犬のうち、家族から治療の同意と協力が得られ、かつ首下、肘窩、背中、前腕、下腿の5つの部位のSLK値ならびにSQK値を算出し、その算出した結果から、上記5つの部位のSLK値の和よりSQK値の和の方が多く認めるイヌ127頭について試験を実施した。実施内容は、127例すべてにおいて、30日間はロキシスロマイシンを単剤投与し、その次の30日間はペントキシフィリンを単剤投与した。そして最後の60日間はロキシスロマイシンならびにペントキシフィリンを併用投与した。対象となった犬の種別の構成は(表1)に示す通りである。性別の構成は、雄が57頭(うち去勢済み35頭)、雌が70頭(うち避妊済み35頭)であった(表1)。
検査時の年齢構成は2歳から18歳までであり、平均7.8歳であった。治療対象とした個体は、Dr.Favrotの診断基準に合致した個体を選択した。ただし、Dr.Favrotの診断基準に合致した個体であっても、外部寄生虫の感染性皮膚疾患を呈していた個体は今回の対象とはしなかった。
方法:127例すべての症例において、はじめの30日間はロキシスロマイシンのみ5mg/kgを12時間ごと食事とともに経口投与した。次の30日間はペントキシフィリンのみを25mg/kg、12時間ごとに食事とともに経口投与した。その次の60日間はロキシスロマイシンを5mg/kgとペントキシフィリンを25mg/kgを同時に12時間ごと食事とともに経口投与した。その後、ロキシスロマイシンならびにペントキシフィリンの投与を中止し、30日間の追跡調査を実施した。すべての治療期間、食事に制限はなく自由に採食させた。また、シャンプーは自宅にて1週間に1回実施した。痒みの強い病変があれば、局所のコルチコテロイド療法は随時実施した
評価方法:
127例すべての症例において、投薬開始前の皮膚状態をCADLI指数を用いて計測した。計測後、ロキシスロマイシン(RXM)を30日間単剤投与し、投与後、皮膚状態の把握のためCADLI指数を計測し、投薬前後の数値の変動を比較することによって、ロキシスロマイシンがイヌのアトピー性皮膚炎を改善させる能力を有しているのか判定した。ペントキシフィリン(PTX)についても同じように、CADLI指数を指標に計測し、投与前後の数値を比較することによって、ペントキシフィリンがイヌのアトピー性皮膚炎を改善させる効果を有しているのか評価した。最後に、ロキシスロマイシンならびにペントキシフィリンの併用投与についても、投与30日目と60日目に、それぞれCADLI指数を計測し、その数値を比較することによって、薬剤の効果を評価した。
(結果)
127例すべての症例において、投薬開始前のイヌのアトピー性皮膚炎の状態を把握するため、CADLI指数を計測した。その数値の平均値±標準誤差は33.17±1.50(表2)であった。
ロキシスロマイシンを単剤投与した後のCADLI指数は33.64±1.51(表2)となり、投薬開始前の33.17±1.50と比較して、ロキシスロマイシン投与によって、CADLI指数に有意な低下は認められず(P=0.643)(図1)、イヌのアトピー性皮膚炎を改善させる効果はなかった。同様に、ペントキシフィリン単剤投与においても33.09±1.52(表2)と投薬開始前の33.17±1.50と比較して、有意な低下がみられず(P=0.983)(図1)、ペントキシフィリンもイヌのアトピー性皮膚炎の症状を改善させる効果は確認できなかった。一方、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン併用投与は、30日目でCADLI指数が12.04±1.12(表2)(P<0.001)、60日目では6.51±0.97(表2)(P<0.001)と投薬開始前の33.17±1.50と比較して、明らかに数値の低下が見られた(図1)。
臨床の症状も、これらの数値の減少と比例するように、30日目より60日目の方がより改善しているというような著しいイヌのアトピー性皮膚炎の症状改善効果がみられた。皮膚状態が著しく改善したので、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン投与を終了し、終了後にイヌのアトピー性皮膚炎の症状の再燃がないか追跡調査した。
ロキシスロマイシン・ペントキシフィリン投与終了30日後のCADLI指数は6.68±1.01(表2)とロキシスロマイシン・ペントキシフィリン投与終了前の数値6.51±0.97と比較して、有意な上昇を認めず(P=0.817)(図2)、臨床症状の悪化も確認できなかった。つまり、ロキシスロマイシン・ペントキシフィリンの投与を中止しても、30日間は症状の再燃がないことも明らかになった。
CADLI指数の減少効果は、犬種(表3)ならびに性別(表4)、年齢(表5)によって違いは見られず、臨床的症状も同じように改善した。したがって、本発明の併用投与は、犬種、性別、年齢によらずに有効であることがわかった。
SLK値ならびにSQK値の測定方法
首下、肘窩、背中、前腕、下腿の5つの部位を角質チェッカーPROタイプ(プロモツール社製)を用いて最外角質細胞(剥離角質細胞)をテープストリッピングにより採取した。採取した剥離角質細胞は直ちにDiff-QuicII液(シスメックス社製)で10秒間染色し、染色後水洗し顕微鏡用デジタルカメラ(Moticam 580INT SHIMADZU社製)にて100倍の倍率で撮影した。ただし、ヒトとは違って動物の剥離角質細胞には2種類の特徴的形態を有する角質細胞が存在する。1つはDiff-QuicII液の青色に濃く染まる細長い形をした剥離角質細胞でSlender Peeled off Keratinocytes(SLK)であり、もう1つがSLKよりも青色に薄く染まり、四角形の形をした剥離角質細胞でSquare Peeled off Keratinocytes(SQK)である。そのため、これら2つの剥離角質細胞の出現面積を計測するために次の画像処理を行った。まず、得られた画像をGNU Image Manipulation Program(GIMP 2.8.14)を用いて単色塗りへ加工し、SQKが消失しSLKのみ描出できるようにポスタリゼーション化した。ポスタリゼーション化した画像をしきい値によって加工し、加工された画像のヒストグラムを使って黒色部分の割合を計測し、この計測値をSLKの出現面積(SLK値)とした。次に同じ画像をまた単色塗りへ加工するが、今回はすべての角質細胞が描出できるようにポスタリゼーション化した。その後は上記同様に加工し、ヒストグラムから黒色部分の割合を計測し、この計測値からSLKの計測値を引いたものをSQKの出現面積(SQK値)とした。この計測を症例ごとに上記5つの部位で実施し、5つの部位のSLK値の和ならびにSQK値の和を算出した。その算出した結果をもとに、SQK値の和の方がSLK値より多ければ、SQKを多く認める症例とした。
本発明は、獣医産業、動物医薬品業界で利用できる。

Claims (16)

  1. ロキシスロマイシンとペントキシフィリンを併用投与することを特徴とする、動物のアトピー性皮膚炎治療方法。
  2. 前記動物がイヌである請求項1のアトピー性皮膚炎治療方法。
  3. ロキシスロマイシンを2.5mg/kg〜10.0mg/kg、ペントキシフィリンを12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする請求項1または2に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
  4. 前記イヌがSQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項2または3に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
  5. ロキシスロマイシンとペントキシフィリンを含む動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  6. 前記動物がイヌである、請求項5の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  7. ロキシスロマイシンを5mg/kg、ペントキシフィリンを25mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  8. 前記イヌがSQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項6または7に記載のアトピー性皮膚炎治療薬。
  9. ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩ならびにペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を併用投与することを特徴とする、動物のアトピー性皮膚炎治療方法。
  10. 前記動物がイヌである請求項9のアトピー性皮膚炎治療方法。
  11. ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩を2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
  12. 前記イヌがSQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項10または11に記載のアトピー性皮膚炎治療方法。
  13. ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩ならびにペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を含む動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  14. 前記動物がイヌである、請求項13の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  15. ロキシスロマイシンおよび/またはその薬学上許容される塩を2.5mg/kg〜10mg/kg、ペントキシフィリンおよび/またはその薬学上許容される塩を12.5mg/kg〜50.0mg/kgを同時に食事とともに12時間おきに60日間投与することを特徴とする、請求項13または請求項14に記載の動物用アトピー性皮膚炎治療薬。
  16. 前記イヌがSQK値の和がSLK値の和よりも多いイヌであることを特徴とする、請求項14または15に記載のアトピー性皮膚炎治療薬。
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