JPWO2017090760A1 - 培養装置 - Google Patents

培養装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017090760A1
JPWO2017090760A1 JP2017552749A JP2017552749A JPWO2017090760A1 JP WO2017090760 A1 JPWO2017090760 A1 JP WO2017090760A1 JP 2017552749 A JP2017552749 A JP 2017552749A JP 2017552749 A JP2017552749 A JP 2017552749A JP WO2017090760 A1 JPWO2017090760 A1 JP WO2017090760A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
bag
space
expansion
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017552749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6600364B2 (ja
Inventor
樋口 朗
朗 樋口
浩幸 内藤
浩幸 内藤
慶司 本庄
慶司 本庄
透 安孫子
透 安孫子
林部 和弥
和弥 林部
工藤 泰之
泰之 工藤
広和 小田桐
広和 小田桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Dexerials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dexerials Corp filed Critical Dexerials Corp
Publication of JPWO2017090760A1 publication Critical patent/JPWO2017090760A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6600364B2 publication Critical patent/JP6600364B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/02Form or structure of the vessel
    • C12M23/14Bags
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/34Internal compartments or partitions

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

培養装置は、培養液を収容して培養を行う培養空間が内部に形成されて且つ変形可能な材料から作製されている培養部を備える培養バッグと、外部から押圧して培養バッグの培養部の異なる部分を変形させる複数のバッグ押圧部と、複数のバッグ押圧部を制御することにより、これらのバッグ押圧部によって培養部の異なる部分を異なるタイミングに変形させ、その培養空間内に培養液の流れを発生させる制御部と、を有する。

Description

本発明は、微生物や動植物細胞などの培養に使用される培養装置に関する。
従来より、微生物や動植物細胞などの培養のために、使い捨ての培養バッグが使用されている。培養バッグは、例えば特許文献1に記載するように、袋体であって、その内部に培養対象(例えば細胞)が一定の濃度(数)で懸濁された培養液が収容される。また、培養バッグは、酸素や二酸化炭素などの濃度が管理された混合ガスを内部に供給するためのポート、培養液を供給するまたは回収するためのポート、サンプルを取得するためのポートなどを備える。このような培養バッグは、エラストマー材料から構成されており、使用中、混合ガスの圧力によって規定の形状に維持されている。
また、このような培養バッグは、培養を促進するために、例えば細胞の増殖を促進するために、その位置姿勢が周期的に変更される。例えば、特許文献1に記載された培養バッグは、揺動軸を中心として揺動するステージ上に固定される。培養バッグの揺動条件である揺動ストローク、揺動角度、および揺動速度によって培養液に取り込まれる混合ガスの量、例えば溶存酸素量が決まる。その揺動条件は、培養対象(例えば細胞)の性質によって決定される。
これにより、培養液が流動してその液面に波が発生し、その液面(気液の界面)の面積が増加する。また、発生した培養壁の波が培養バッグの内壁面に衝突することによって破波される。その結果、積極的に混合ガスが培養液内に取り込まれる。また、培養液が撹拌され、取り込まれたガスが培養液全体に行きわたる。その結果、培養液内の細胞の増殖が促進される。
特表第2010−540228号公報
ところで、培養対象の種類および培養バッグの揺動条件にもよるが、培養液の波と培養バッグの内壁面との衝突に巻き込まれた気体が泡になることがある。特に、培養液の波が大きい場合に泡が発生する。
その泡が破裂すると、それによって生じた衝撃によって泡周辺の細胞がダメージを受け、場合によっては細胞死が引き起こされることがある。また、泡が凝集して大きな泡(泡沫)を形成し、その大きな泡によって培養液への混合ガスの溶解が阻害されることがある。
さらに、培養液の波が培養バッグの内壁面に衝突して培養液の流れ方向が急激に変化するとシェアストレスが生じ、その生じたシェアストレスが大きいと細胞がダメージを受けることがある。培養液の波が大きいほど、大きなシェアストレスが生じ、細胞はよりダメージを受ける。
したがって、培養液の波が大きいほど、培養対象の培養(例えば細胞の増殖)を阻害しうる。
このような培養を阻害しうる程度の培養液の波の発生を抑制するために、培養バッグの位置姿勢の周期的な変化を抑制すること、すなわちその変化量を小さくするとともに周期を長くすることが考えられる。例えば、特許文献1に記載された培養装置の場合、培養バッグが載置されるステージの揺動ストローク量を小さくするとともにその揺動速度を低速にすることが考えられる。
しかしながら、この場合、培養を阻害しうる程度の大きさの培養液の波の発生を抑制することができるが、その結果として、培養液が十分に流動せず、培養液に取り込まれる酸素などのガスの量が不足し、培養対象の培養効率(例えば細胞の増殖速度)が低下する可能性がある。
そこで、本発明は、培養バッグ内で培養液を流動させつつ行う培養において、培養対象にダメージを与えうる泡およびシェアストレスを生む培養液の波の発生を抑制することを課題とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
培養液を収容して培養を行う培養空間が内部に形成されて且つ変形可能な材料から作製されている培養部を備える培養バッグと、
外部から押圧して培養バッグの培養部の異なる部分を変形させる第1および第2のバッグ押圧部と、
第1および第2のバッグ押圧部を制御することにより、第1および第2のバッグ押圧部によって培養部の異なる部分を異なるタイミングに変形させ、その培養空間内に培養液の流れを発生させる制御部と、を有する培養装置が提供される。
本発明によれば、培養バッグ内で培養液を流動させつつ行う培養において、培養対象にダメージを与えうる泡およびシェアストレスを生む培養液の波の発生を抑制することができる。
本発明の一実施の形態に係る培養装置に使用される培養バッグの概略的斜視図 培養バッグの上面図 図2のYb軸に沿った縦断面図 図2のXb軸に沿った縦断面図 培養バッグの複数の膨張バッグ部を示す図 本発明の一実施の形態に係る培養装置の構成を示すブロック図 複数の培養バッグ部による培養液の流れの発生方法を説明するための図 図7Aに続く、複数の培養バッグ部による培養液の流れの発生方法を説明するための図 図7Bに続く、複数の培養バッグ部による培養液の流れの発生方法を説明するための図 図7Cに続く、複数の培養バッグ部による培養液の流れの発生方法を説明するための図 本発明の別の実施の形態に係る培養装置に使用される培養バッグの複数の膨張バッグ部を示す図 本発明のさらに別の実施の形態に係る培養装置に使用される培養バッグの上面図 図9のXb軸に沿った縦断面図 本発明の異なる実施の形態に係る培養装置を概略的に示す図
本発明の一態様の培養装置は、培養液を収容して培養を行う培養空間が内部に形成されて且つ変形可能な材料から作製されている培養部を備える培養バッグと、外部から押圧して培養バッグの培養部の異なる部分を変形させる第1および第2のバッグ押圧部と、第1および第2のバッグ押圧部を制御することにより、第1および第2のバッグ押圧部によって培養部の異なる部分を異なるタイミングに変形させ、その培養空間内に培養液の流れを発生させる制御部と、を有する。
この態様によれば、培養バッグの位置姿勢を変更することなく、培養液を培養空間内で流動させることができる。そのため、培養バッグの位置姿勢を変更することによって起こる、培養対象にダメージを与えうる泡およびシェアストレスを生む培養液の波の発生を抑制することができる。
第1および第2のバッグ押圧部が流体の供給を受けて膨張する複数の膨張バッグであって、培養装置が第1および第2の膨張バッグそれぞれに対して流体を供給する第1および第2の流体供給部を有し、制御部が、第1および第2の膨張バッグそれぞれの膨張による押圧によって培養部の異なる部分が異なるタイミングに変形するように第1および第2の流体供給部を制御してもよい。
培養バッグが内袋部と該内袋部を収容する外袋部とを備え、内袋が培養部であって、膨張バッグが、内袋部の外面と外袋部の内面とを複数個所で接合して該内袋部と外袋部との間の空間を複数に分割することによって形成された複数の分割空間で構成されてもよい。
培養バッグの培養部の培養空間が無端状であって、制御部が無端状の培養空間内で培養液が周回するように第1および第2のバッグ押圧部を制御してもよい。これにより、培養液は周回することができる。その結果として、培養対象にダメージを与えうる泡やシェアストレスを生む培養液CFの波の発生がより抑制される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る培養装置に使用される培養バッグを概略的に示している。図2は、培養バッグ100の上面図である。図3は、図2のYb軸に沿った断面図である。図4は、図2のXb軸に沿った断面図である。
図2に示すように、培養バッグ100は、その内部で培養液を用いて微生物や細胞の培養が行われる袋体である。培養バッグ100はまた、シングルユースを考慮して、廃棄時に圧縮することができるように、ポリエチレンなどの変形可能な材料から作製されている。
培養バッグ100は、培養対象(例えば細胞)が一定の濃度(数)で懸濁された培養液を収容して微生物や細胞の培養を行うための本体部102と、本体部102を保持するシート状のブラケット部104とを有する。
培養バッグ100の本体部102は、図3および図4に示すように、二重構造の袋体であって、内袋部106が培養液CFを収容して培養を行うための培養部である。その培養部106を全体にわたって覆うように該培養部106を収容するカバー部(外袋部)108を本体部102は備える。
理由は後述するが、培養部106は、変形可能な材料、好ましくはエラストマー材料などの弾性材料から作製されている。その培養部106を収容するカバー部108は、培養部106の材料に比べて硬い(変形しにくい)材料から作製されている。
図2に示すように、培養部(本体部102の内袋部)106は、培養液CFを収容して培養を行う培養空間110を備えている。本実施の形態の場合、培養空間110は、培養液が周回可能な無端状の周回空間であって、環状であって、さらに言えば円形の縦断面を備える円環状(ドーナツ状)の空間である。
なお、ここで、環状の培養空間110について、いくつかの用語を定義する。まず、周回空間である環状の培養空間110の周回方向をR1と定義する。この周回方向R1を含む平面と直交する軸を、第3のバッグ軸Zbと定義する。そして、周回方向R1を含む平面に含まれ、第3のバッグ軸Zbと直交し、且つ、互いに直交し合う軸を、第1および第2のバッグ軸Xb、Ybと定義する。また、周回方向R1と直交する環状の培養空間110の縦断面の周方向を縦断面周方向R2と定義する。
さらに、本実施の形態の場合、培養空間110は円環状であるため、第3のバッグ軸Zbを、その円環形状の中心を通過する中心軸とする。また、第1および第2のバッグ軸Xb、Yb軸に沿ってシート状のブラケット部104は展開している。
培養バッグ100の本体部102を保持するブラケット部104は、培養バッグ100を後述する培養装置に取り付けるためのブラケットとして機能する。
なお、本実施の形態の場合、本体部102は、ブラケット部104を貫通するように該ブラケット部104に設けられている。すなわち、本体部102は、ブラケット部104によって上半分102a(後述する培養装置に取り付けられた状態のときに上側に位置する部分)と下半分102bとに分かれている。ただし、本体部102の培養空間110は、ブラケット部104を貫通している。
また、本実施の形態の場合、培養バッグ100の本体部102には、複数のポート(ホース)112、114、116、118、および120が設けられている。
複数のポート112、114、116、118、および120それぞれは、培養部106の培養空間110内に連通している。
培養液ポート112は、培養液CFを培養部106の培養空間110に対して供給するおよび培養液CFを培養空間110から回収するときに使用されるポートである。培養液ポート112は、本体部102の上半分102aに設けられている。
サンプリングポート114は、培養部106の培養空間110内で培養されている微生物や細胞のサンプルを取得するために使用される。このポート114を介して、培養バッグ100から培養液(例えば細胞の懸濁液)を指定量採取することができる。この採取した懸濁液を顕微鏡等で観察することにより、培養の進行具合を知ることができる。例えば、顕微鏡を介して細胞の数をカウントすることにより、細胞の成長度合いを測定することができる。なお、サンプリングポート110は、例えばバルブ付きルアーロックコネクタなどを含むポートである。サンプリングポート114は、本体部102の下半分102bから延在してブラケット部104で開口している。
第1のガス供給ポート116は、培養部106の培養空間110内に培養に必要な酸素や二酸化炭素などの混合ガスを供給するために使用されるポートである。ガス供給ポート116は、本体部102の下半分102bから延在している。
排気ポート118は、培養部106の培養空間110内を排気するまたはその排気によって培養空間110内の圧力を調節するために使用されるポートである。排気ポート118は、本体部102の上半分102aから延在している。
そして、第2のガス供給ポート120は、第1のガス供給ポート116と同様に、培養部102の培養空間106内に培養に必要な酸素や二酸化炭素などの混合ガスを供給するために使用されるポートである。第2のガス供給ポート120は、本体部102の上半分102aから延在している。また、詳細は後述するが、本実施の形態の場合、第2のガス供給ポート120がメインに使用され、第1のガス供給ポート116が補助的に使用される。
なお、培養液ポート112、サンプリングポート114、第1のガス供給ポート116、排気ポート118、および第2のガス供給ポート120が設けられている本体部102上の環状周方向R1の位置および縦断面周方向R2の位置は、培養バッグ100の用途(培養の種類)によって変更されてもよい。また、第1および第2のガス供給ポート116、120および排気ポート118には、培養バッグ100の培養空間110内への異物進入を抑制するためのフィルタが設けられている。
さらに、図2に示すように、培養バッグ100の本体部102には、これらの複数のポート112、114、116、118、および120の他に、さらに複数の空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dが設けられている。これらの空気供給ポートについて説明する。
図5は、円環状の培養空間110の周回方向R1に沿って且つ径方向D(図2参照)に直交する本体部102の断面図である。
図5に示すように、これらの空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dは、培養空間110には連通しておらず、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dに連通している。
具体的には、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dは、培養部106とカバー部108との間に形成された複数の空間で構成されている。例えば、培養部106の外面とカバー部108の内面とが複数の接合箇所126で接合(例えば溶着)されることにより、互いに独立した複数の分割空間、すなわち膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dが形成されている。本実施の形態の場合、これらの膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれは、培養部106を縦断面周方向R2に周回している環状の空間である。
なお、図2に示すように、培養液ポート112、サンプリングポート114、第1のガス供給ポート116,排気ポート118、および第2のガス供給ポート120は、培養部(内袋部)106内の培養空間110に連通するために、培養部106とカバー部(外袋部)108の接合箇所126(クロスハッチング部分)に設けられている。
複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、124Dそれぞれに、空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dは連通している。詳細は後述するが、複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれは、圧縮空気の供給を断続的に受けて膨張と収縮を繰り返す。それにより、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれは、培養部106の異なる複数の部分を外部から断続的に押圧し、それにより培養部106の異なる複数の部分を異なるタイミングに変形させる。その結果として、培養空間110内に、周回方向R1の培養液CFの流れを発生させる。
図6は、培養バッグ100の円環状の培養空間110内をその周回方向R1に培養液CFが周回する状態で、その培養液CFを用いて培養を実行するための培養装置10の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、培養装置10は、培養バッグ100の排気ポート118に接続されるベント弁50、第1のガス供給ポート116に接続される流量調節弁52、および第2のガス供給ポート120に接続される流量調節弁54を有する。
ベント弁50は、培養バッグ100の培養空間110から外部に排気することによって培養空間110内の圧力を調節するための弁である。そのために、ベント弁50は、培養バッグ100の排気ポート118と外気との間に配置されている。このベント弁50の開度を調節することにより、培養空間110の圧力が調節される。
流量調節弁52、54は、培養バッグ100の培養空間110に供給される酸素と二酸化炭素の混合ガスの量を調節するための弁である。流量調節弁52は培養バッグ100の第1のガス供給ポート116に接続され、流量調節弁54は第2のガス供給ポート120に接続されている。
流量調節弁52、54は、開閉弁57、58および流量調節弁59、60を介して酸素源(例えば酸素ボンベ)61と二酸化炭素源(例えば二酸化炭素ボンベ)62に接続されている。
具体的には、流量調節弁52は、開閉弁57を介して圧縮空気源(例えばエアボンベ)63に接続されている。また、流量調節弁54は、開閉弁58を介して圧縮空気源63に接続されている。さらに、酸素源61が、流量調節弁59を介して、開閉弁57、58と圧縮空気源63との間に接続されている。そして、二酸化炭素源62が、流量調節弁60を介して、開閉弁57、58と圧縮空気源63との間に接続されている。
酸素源61からの酸素と二酸化炭素源62からの二酸化炭素は、圧縮空気源63からの圧縮空気に同伴されて互いに混合される。その圧縮空気に同伴する混合ガスは、流量調節弁54のみまたは流量調節弁52、54の両方に、すなわち第2のガス供給ポート120のみまたは第1および第2のガス供給ポート116、120の両方に送られる。混合ガスにおける酸素量と二酸化炭素量は、流量調節弁59、60の開度を変更することによって調節される。また、開閉弁57、58の選択的な開閉により、流量調節弁54のみを介して第2のガス供給ポート120のみに、または流量調節弁54、56の両方を介して第1および第2のガス供給ポート116、120の両方に対して、混合ガスが供給される。さらに、流量調節弁52、54それぞれの開度を変更することによって第1および第2のガス供給ポート116、120への混合ガスの供給量が調節される。
これにより、第2のガス供給ポート120を介して酸素と二酸化炭素が培養バッグ100の培養空間110に供給され、流量調節弁54、59、および60によって培養空間110に供給される酸素量、すなわち培養液CF内の酸素濃度が調節されるとともに、培養空間に供給される二酸化炭素量、すなわち培養液CFのpH値が調節される。また、圧縮空気により、培養バッグ100の培養部106(培養空間110)の形状が略一定の形状に維持される。
培養液CF内の酸素濃度やpH値が設定値に比べて低下すると、開閉弁57が開き、第1のガス供給ポート116を介して培養バッグ100の培養空間110に、酸素と二酸化炭素の混合ガスが追加的に供給される。このように、培養バッグ100の培養空間110に混合ガスを供給するためのポート(本実施の形態の場合、第1および第2のガス供給ポート116、120)を複数備えることにより、培養液CFの酸素濃度やpH値を細かく制御することができる。
なお、培養バッグ100の培養空間110が培養液CFで充満される場合、第2のガス供給ポート120および排気ポート118は使用されない。
培養装置10はまた、培養バッグ100の複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dに対して圧縮空気を供給する空気供給部として、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと切替弁68A、68B、68C、および68Dとを有する。
流量調節弁66A、66B、66C、および66Dは、空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dを介して培養バッグ100の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dに接続されている。また、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dは、切替弁68A、68B、68C、および68Dを介して外気と圧縮空気源70とに接続されている。切替弁68A、68B、68C、および68Dを切り換えることにより、切替弁68A、68B、68C、および68Dと、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと、空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dとを介して圧縮空気源70から培養バッグ100の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれに圧縮空気が供給される。または、培養バッグ100の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124D内の空気が、空気供給ポート122A、122B、122C、および122Dと、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと、切替弁68A、68B、68C、および68Dとを介して外気に排出される。なお、圧縮空気源63と圧縮空気源70は、同一の圧縮空気源であってもよい。
培養装置10はさらに、培養中の培養液CFの状態をモニタリングするために、pHセンサ72、温度センサ74、および溶存酸素センサ76を有する。pHセンサ72は培養空間110内の溶媒液CFのpH値を検出し、温度センサ74は溶媒液CFの温度を検出し、溶存酸素センサ76は溶媒液CFの酸素濃度を検出する。
培養中の培養液CFの状態、すなわちpHセンサ72、温度センサ74、および溶存酸素センサ76の検出結果に基づいて、ベント弁50と、流量調節弁52、54、59、および60と、開閉弁57および58と、ヒータ78とを制御するための制御ボックス80を、培養装置10は有する。なお、ヒータ78は、培養バッグ100の培養空間110内の培養液CFの温度を調節するためのものである。
制御ボックス80は、複数の弁50、52、54、および57〜60を制御するバルブ制御部82と、pHセンサ72、温度センサ74、および溶存酸素センサ76の検出値を取得するセンサ管理部84と、ヒータ78を制御する温度制御部86と、流れ発生部88とを有する。
まず、制御ボックス80のセンサ管理部84は、pHセンサ72、温度センサ74、および溶存酸素センサ76それぞれに接続され、pHセンサ72によって検出された培養液CFのpH値、温度センサ74によって検出された培養液CFの温度、および溶存酸素センサ76によって検出された溶媒液CFの酸素濃度を、定期的に取得する。
バルブ制御部82は、センサ管理部84によって取得される溶媒液CFのpH値と酸素濃度それぞれが設定値で維持されるように、複数の弁50、52、54、および57〜60を制御する。温度制御部86は、センサ管理部84によって取得される溶媒液CFの温度が設定値で維持されるように、ヒータ78を制御する。
流れ発生部88は、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと切替弁68A、68B、68C、および68Dとに接続され、ユーザによって設定された培養液CFの流速に基づいて、これらの弁を制御する。これらの弁を制御することにより、流れ発生部88は、培養バッグ100の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれの膨張および収縮を制御する。それにより、培養バッグ100の培養空間110内に、培養液CFの流れを発生させる。なお、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと切替弁68A、68B、68C、および68Dに対する制御、すなわち培養液CFの流れを発生させる膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dの膨張パターンについては後述する。
これらのバルブ制御部82、センサ管理部84、および温度制御部86により、ユーザによって設定された培養環境(培養液CFのpH値、温度、および酸素濃度)が維持される。なお、バルブ制御部82、センサ管理部84、温度制御部86、および流れ発生部88は、複数の弁50、52、54、および57〜60それぞれに制御信号(電流)を出力することができ、pHセンサ72、温度センサ74、および溶存酸素センサ76からの検出信号(電流)を受け取ることができ、また、ヒータ78に駆動電力を供給することができ、さらに、流量調節弁66A、66B、66C、および66Dと切替弁68A、68B、68C、および68Dに制御信号(電流)を出力することができる、例えば回路基板などである。
また、培養装置10は、ユーザが培養条件を設定するための制御ユニット90を有する。制御ユニット90は、例えばコンピュータであって、ユーザが所望する培養条件を入力するための例えばマウスやキーボードなどの入力デバイス92と、培養条件や培養中の状態をユーザが確認するためのディスプレイなどの出力デバイス94とを有する。制御ユニット90は、入力デバイス92を介してユーザによって設定された培養条件(培養液CFのpH値、温度、酸素濃度、および流速)を維持するように、制御ボックス80に指令する。
ここからは、図7A〜図7Dを参照しながら、培養液CFの流れを発生させる膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dの膨張パターンについて説明する。なお、ここでは、矢印A方向に流れる培養液CFの流れが発生する膨張パターンについて説明する。
まず、図7Aに示すように、膨張バッグ部124Aが膨張された後に、膨張バッグ部124Bが膨張される。膨張バッグ部124Bの膨張によって押圧された培養液CFは、ほとんどが矢印A方向に流れる。すなわち、培養液CFのほとんどは、膨張バッグ部124Aの膨張によって流路断面積が小さい該膨張バッグ部124A側に流れるのではなく、膨張バッグ部124Cが収縮しているために流路断面積が大きい該膨張バッグ部124C側に流れる。
次に、図7Bに示すように、膨張バッグ部124Bが膨張した状態で、この膨張バッグ部124Bに対して矢印A方向下流側の膨張バッグ部124Cが膨張される。膨張バッグ部124Cの膨張によって押圧された培養液CFのほとんどが矢印A方向に流れる。なお、膨張バッグ部124Cの膨張とほぼ同時に、膨張バッグ部124Aが収縮される。
続いて、図7Cに示すように、膨張バッグ部124Cが膨張した状態で、この膨張バッグ部124Cに対して矢印A方向下流側の膨張バッグ部124Dが膨張される。膨張バッグ124Dの膨張によって押圧された培養液CFのほとんどが矢印A方向に流れる。この膨張バッグ部124Dの膨張と略同時に、膨張バッグ部124Bが収縮される。
そして、図7Dに示すように、膨張バッグ部124Dが膨張した状態で、この膨張バッグ部124Cに対して矢印A方向下流側の膨張バッグ部124Aが膨張される。膨張バッグ部Aの膨張によって押圧された培養液CFのほとんどが矢印A方向に流れる。この膨張バッグ部124Aの膨張と略同時に、膨張バッグ部124Cが収縮される。
図7A〜図7Dに示すように、複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dが順に膨張することにより、矢印A方向に培養液CFは流れる。また、培養液CFは、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれの膨張によって断続的に加速される。そのため、膨張液CFの流れは、定速な流れではなく、周回方向R1について速度(圧力)が異なる脈流である。その結果、培養液CFは、撹拌されながら周回方向R1に流れる。
なお、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dそれぞれが膨張するタイミング間の時間を調節するとともに、これらの膨張バッグ部それぞれの膨張速度を調節することにより、培養液CFの速度を調節することが可能である。
以上のような本実施の形態によれば、培養バッグ100内で培養液CFを流動させつつ行う培養において、培養対象にダメージを与えうる泡およびシェアストレスを生む培養液の波の発生を抑制することができる。
具体的に説明すると、本実施の形態の場合、培養バッグ100の位置姿勢を変更することなく、培養液CFを培養空間110内で流動させることができる。そのため、培養バッグ100の位置姿勢を変更することによって起こる、培養対象にダメージを与えうる泡およびシェアストレスを生む培養液の波の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態の場合、図2に示すように、培養液CFを収容して培養を行う培養空間110が円環状の空間であるために、培養液CFは周回することができる。そのため、培養対象にダメージを与えうる泡やシェアストレスを生む培養液CFの波の発生がさらに抑制される。
具体的に説明すると、培養液CFが周回することにより(流れ方向が周回方向R1に規制されることにより)、流れ方向が無秩序に変化する場合に比べて、培養空間110の内壁面と培養液CFの波との衝突が抑制される。具体的には、培養液CFの流れ方向が急激に変化する(例えば流れ方向が逆転する)衝突の発生が抑制される。それにより、培養対象(例えば細胞)にダメージを与えうる程度の泡やシェアストレスの発生が抑制される。
また、培養液CFが周回することにより(流れ方向が周回方向R1に規制されることにより)、流れ方向が無秩序に変化する場合に比べて、発生する培養液CFの波も小さい。すなわち、培養対象(例えば細胞)にダメージを与えうる程度の泡やシェアストレスを生む程度の大きさの培養液の波の発生が抑制される。
さらに、培養液CFが流れる円環状の培養空間110が培養液CFが周回可能な無端状の周回空間であるために、培養液CF内において流速が略ゼロの領域(いわゆる淀み)の発生が抑制される。そのため、流速が略ゼロの領域に培養対象が凝集することが抑制される。その結果、培養対象へのダメージが抑制される。
なお、本願においては、「培養液が周回可能な無端状の周回空間」は、培養液が周回可能であって、且つ、その周回中心への培養液の移動を規制する内面(例えば図2に示す円環状の培養空間110の中心側内周面)を備える空間を意味する。また、本実施の形態の円環状の空間に代わって、培養空間は、例えば、立体交差する「8」の字形状などの三次元的な形状の空間であってもよい。
さらに、本実施の形態の膨張バッグ部124A〜124Dが培養バッグ100の培養部106を外部から押圧することによって培養空間110内に発生する凸部は、図7Aに示すように、必然的に丸みをおびた形状になる。したがって、培養液を回転撹拌するインペラのように鋭利ではないため、インペラによるシェアストレスに比べて、この凸部によって発生するシェアストレスは小さい。また、インペラの場合には局所的に大きいシェアストレスが発生するが、この凸部の場合には分散的に小さいシェアストレスが発生する。したがって、この凸部の形状的な特徴によっても、培養対象へのダメージが抑制される。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
例えば、上述の実施の形態の場合、図6に示すように、培養バッグ100の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dは、切替弁68A、68B、68C、および68Dを介して外気に連通されることによって収縮する。これに代わって、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dは、真空ポンプ(図示せず)によって内部の空気が吸引されることによって収縮してもよい。この場合、膨張バッグ部の収縮が高速で行われる。したがって、それに対応して膨張バッグ部の膨張も高速で行えば、高速な培養液CFの流れを発生させることができる。
また、上述の実施の形態の場合、図5に示すように、膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dは、培養部106を縦断面周方向R2に周回している環状の空間であるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
例えば、図8に示す別の実施の形態に係る培養装置に使用される培養バッグ200は、上述の実施の形態の培養バッグ100と同様に、複数の膨張バッグ部208A、208B、208C、および208Dを備える。しかし、図8に示す膨張バッグ部208A、208B、208C、および208Dは、培養空間212の縦断面周方向に周回している環状の空間ではない。
例えば、円形の縦断面を備える円環状のカバー部206の内周面の一部に、変形可能な材料から作製されたシート204が複数の接合箇所を介して貼り付けられている。それにより、シート204と該シート204が貼り付けられたカバー部206の内周面部分との間に、互いに独立した空間である複数の膨張バッグ部208A、208B、208C、および208Dが形成されている。一方、シート204と該シート204が貼り付けられていないカバー部206の部分とで培養部が構成され、その内部に培養空間212が形成されている。また、膨張バッグ部208A、208B、208C、および208Dには、空気供給ポート210A、210B、210C、および210Dが連通されている。
図7A〜図7Dに示す培養バッグ100と同様に、膨張バッグ部208A、208B、208C、および208Dを順に膨張することにより、培養液の流れを形成することができる。
さらに、上述の実施の形態の場合、図2に示すように、培養バッグ100の培養空間110は円環状であるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
例えば、図9は、略矩形状の培養空間を備える培養バッグの上面図である。また、図10は、図9のXb軸に沿った断面図である。
図9および図10に示す培養バッグ300は、略矩形状であって、内袋部(培養部)302と、その内袋部302を収容する外袋部(カバー部)304とを有する二重構造の袋体である。また、培養部302内には、略矩形状の培養空間312が形成されている。
培養部(内袋部)302の外面とカバー部(外袋部)304の内面とが複数の接合箇所308によって接合されており、それにより、これらの間に複数の膨張バッグ部306A、306B、306C、および306Dが形成されている。これらの膨張バッグ部306A、306B、306C、および306Dそれぞれは、環状の空間であって、空気供給ポート310A、310B、310C、および310Dに連通している。
図9に示すように、複数の膨張バッグ部306A、306B、306C、および306Dは、培養バッグ300の長手方向(第1のバッグ軸Xb方向)に並んでいる。したがって、複数の膨張バッグ部306A、306B、306C,および306Dが順に膨張すると、培養バッグ300の長手方向の培養液の流れが生じる。
培養バッグ300の場合、円環状の培養空間110を備える上述の培養バッグ100のように培養液は周回することができない。そのため、複数の膨張バッグ部それぞれの膨張によって生じた流れの衝突を抑制するために、以下のような膨張バッグ部の膨張パターンが実行される。
例えば、複数の膨張バッグ部306A、306B、306C、および306Dそれぞれは、1つずつ順に膨張される。1つの膨張バッグ部の膨張によって発生した培養液の流れがほぼ治まると、次の膨張バッグ部が膨張して培養液の流れを新たに発生させる。これにより、泡の発生を抑制しつつ、培養液の流れを発生させることができる。
また、上述の実施の形態の場合、図7A〜図7Dに示すように、培養バッグ100の培養部106を押圧して変形させる手段である複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dは、培養バッグ100に設けられているが、本発明の実施の形態はこれに限らない。例えば、膨張バッグは、培養バッグ側ではなく、培養装置側に設けられてもよい。この場合、培養バッグは、シンプルな構造となる。
さらに、上述の実施の形態の場合、図7A〜図7Dに示すように、培養バッグ100の培養部106を押圧して変形させる手段は、流体(圧縮空気)の供給を受けて膨張する複数の膨張バッグ部124A、124B、124C、および124Dであるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
例えば、図11に示す別の実施の形態に係る培養装置500は、培養バッグ400の円環状の培養部402を外部から押圧して該培養部402を部分的に変形させる複数のバッグ押圧部502、504、506、および508を有する。図11に示すように、複数のバッグ押圧部502、504、506、および508は、周回方向R1に等間隔に配置されている。バッグ押圧部502、504、506、および508は同様の構成であるため、バッグ押圧部502について説明すると、バッグ押圧部502は、培養部402を挟持する一対のバッグ押圧バー502A、502Bを備える。
例えば、バッグ押圧部504の一対のバッグ押圧バー504A、504Bが培養部402を挟持して変形させた状態で、バッグ押圧部506の一対のバッグ押圧バー506A、506Bが培養部402を挟持すると、バッグ押圧部508側に向かう矢印A方向の培養液CFの流れが生じる。
最後に、上述の実施の形態の場合、図5に示すように、培養バッグ100の培養部106の異なる部分を異なるタイミングに変形させ、その培養空間110内に培養液CFの流れを発生させる複数のバッグ押圧部(膨張バッグ部)124A、124B、124C、および124Dは4個であるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。バッグ押圧部は、少なくとも2つ以上あればよい。
以上のように、本発明における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
2015年11月27日に出願された日本特許出願第2015−232255号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。

Claims (4)

  1. 培養液を収容して培養を行う培養空間が内部に形成されて且つ変形可能な材料から作製されている培養部を備える培養バッグと、
    外部から押圧して培養バッグの培養部の異なる部分を変形させる第1および第2のバッグ押圧部と、
    第1および第2のバッグ押圧部を制御することにより、第1および第2のバッグ押圧部によって培養部の異なる部分を異なるタイミングに変形させ、その培養空間内に培養液の流れを発生させる制御部と、を有する培養装置。
  2. 第1および第2のバッグ押圧部が流体の供給を受けて膨張する複数の膨張バッグであって、
    第1および第2の膨張バッグそれぞれに対して流体を供給する第1および第2の流体供給部を有し、
    制御部が、第1および第2の膨張バッグそれぞれの膨張による押圧によって培養部の異なる部分が異なるタイミングに変形するように第1および第2の流体供給部を制御する、請求項1に記載の培養装置。
  3. 培養バッグが、内袋部と、内袋部を収容する外袋部とを備え、
    内袋が培養部であって、
    膨張バッグが、内袋部の外面と外袋部の内面とを複数個所で接合して該内袋部と外袋部との間の空間を複数に分割することによって形成された複数の分割空間で構成されている、請求項2に記載の培養装置。
  4. 培養バッグの培養部の培養空間が無端状であって、
    制御部が、無端状の培養空間内で培養液が周回するように、第1および第2のバッグ押圧部を制御する、請求項1から3のいずれか一項に記載の培養装置。
JP2017552749A 2015-11-27 2016-11-25 培養装置 Active JP6600364B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015232255 2015-11-27
JP2015232255 2015-11-27
PCT/JP2016/085072 WO2017090760A1 (ja) 2015-11-27 2016-11-25 培養装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017090760A1 true JPWO2017090760A1 (ja) 2018-07-26
JP6600364B2 JP6600364B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=58763565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017552749A Active JP6600364B2 (ja) 2015-11-27 2016-11-25 培養装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6600364B2 (ja)
WO (1) WO2017090760A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3784767A1 (en) * 2018-04-25 2021-03-03 Global Life Sciences Solutions USA LLC Inflatable bioreactor and method of use
JP2024008109A (ja) * 2022-07-07 2024-01-19 東洋製罐グループホールディングス株式会社 細胞培養システム、及び細胞移送方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02255077A (ja) * 1989-03-28 1990-10-15 Kawasumi Lab Inc 培養バッグ
JP2005323588A (ja) * 2004-04-13 2005-11-24 Toyo Seikan Kaisha Ltd 培養二重容器および培養方法
US20060013063A1 (en) * 2004-07-19 2006-01-19 Vijay Singh Method and apparatus for resonant wave mixing in closed containers
WO2007052718A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Medinet Co., Ltd. 細胞培養用振盪装置及び細胞培養方法の振盪培養方法
US20080274541A1 (en) * 2007-05-02 2008-11-06 Finesse Solutions, Llc Disposable bioreactor system
JP2010136628A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Ihi Corp 細胞培養バッグ及びその細胞培養方法
JP2010540228A (ja) * 2007-09-26 2010-12-24 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・バイオプロセス・コーポレイション 内部循環を伴う混合容器装置
JP2011521641A (ja) * 2008-05-30 2011-07-28 コーニング インコーポレイテッド 細胞培養装置および方法
WO2014045532A1 (ja) * 2012-09-24 2014-03-27 東洋製罐グループホールディングス株式会社 気泡除去方法、及び気泡除去装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02255077A (ja) * 1989-03-28 1990-10-15 Kawasumi Lab Inc 培養バッグ
JP2005323588A (ja) * 2004-04-13 2005-11-24 Toyo Seikan Kaisha Ltd 培養二重容器および培養方法
US20060013063A1 (en) * 2004-07-19 2006-01-19 Vijay Singh Method and apparatus for resonant wave mixing in closed containers
WO2007052718A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Medinet Co., Ltd. 細胞培養用振盪装置及び細胞培養方法の振盪培養方法
US20080274541A1 (en) * 2007-05-02 2008-11-06 Finesse Solutions, Llc Disposable bioreactor system
JP2010540228A (ja) * 2007-09-26 2010-12-24 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・バイオプロセス・コーポレイション 内部循環を伴う混合容器装置
JP2011521641A (ja) * 2008-05-30 2011-07-28 コーニング インコーポレイテッド 細胞培養装置および方法
JP2010136628A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Ihi Corp 細胞培養バッグ及びその細胞培養方法
WO2014045532A1 (ja) * 2012-09-24 2014-03-27 東洋製罐グループホールディングス株式会社 気泡除去方法、及び気泡除去装置

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
BEDELL G.W., BIOTECHNOLOGY AND BIOENGINEERING, vol. Vol.27(1985), JPN6016050321, pages 1063 - 1066, ISSN: 0003965063 *
LEGRAND J. ET AL., CHEM. ENG. TECHNOL., vol. Vol.25, No.6(2002), JPN6017004757, pages 667 - 670, ISSN: 0003965064 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP6600364B2 (ja) 2019-10-30
WO2017090760A1 (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6600364B2 (ja) 培養装置
US9663753B2 (en) Tangential flow perfusion system
ATE468870T1 (de) Gerät zum testen eines filters
WO2008098165A3 (en) Oscillating cell culture bioreactor
DE60013268D1 (de) Mittels ultraschall detektierbares instrument
DE50212817D1 (de) Vorrichtung und Verfahrenseinheit zum Bereitstellen eines Hybridisierraums
MX2009004408A (es) Dispositivo emulsificante para producir leche espumada y similar y metodo relacionado.
CN102676446B (zh) 可变形曲面上细胞流体应力加载方法、装置及实验平台
CN106754356A (zh) 三维灌流培养系统及3d打印的组织器官
WO2015034416A1 (en) Cell culture bag with internal dialysis membrane
JP6577596B2 (ja) 培養装置
PH12021551188A1 (en) Method and apparatus for treating tension pneumothorax using a rapid deployment chest port
JP2013071047A (ja) 微細気泡発生装置及びそれを用いた復水器の防汚システム
WO2021069966A8 (en) Methods, systems, and apparatuses for guiding transducer array placement
JP6637519B2 (ja) 培養バッグおよび培養装置
JPH01225475A (ja) 培養装置
RU2011149280A (ru) Устройство и способ для сбалансированного удаления газов из электролитических ячеек путем отсоса
KR101975452B1 (ko) 연돌발생 이산화탄소를 이용한 냉각수용 해수 가공시스템
JP2019024399A (ja) 酸素供給機構
Wang et al. Structure optimization of microvascular scaffolds
CN105779290B (zh) 一种纳米气泡干细胞规模化培养生物反应器系统
CN116870285A (zh) 一种针对泌尿患者病灶部位的定向冲洗装置
Chen et al. Modelling and simulation for underwater hovering control based on ballast tank
CN216287251U (zh) 一种冠状动脉狭窄演示模型
WO2018043379A1 (ja) 散気装置を含む散気システムとその運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180410

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20180626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6600364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250