JPWO2017086487A1 - シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法であって、体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体を繰出部から繰り出して巻取部で螺旋状に巻き取った後、前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して、前記疑似シート構造体を得るシートの製造方法である。
Description
本発明は、シートの製造方法に関する。
従来、カーボンナノチューブフォレストを用いて、カーボンナノチューブを含む線状体(例えば、リボン、糸等の線状体)を製造する方法が知られている(例えば、日本国特表2008−523254号公報)。この方法では、例えば、次に示すように、カーボンナノチューブを含む線状体を製造している。まず、基板の表面上に、化学気相蒸着法(CVD:Chemical Vapor Deposition)によりカーボンナノチューブフォレストを成長させる。基板の表面上に成長したカーボンナノチューブフォレストの一端を治具により引き出し、カーボンナノチューブの束(リボン状のカーボンナノチューブ)が得られる、また、カーボンナノチューブの束(リボン状のカーボンナノチューブ)を糸状に撚ることで、カーボンナノチューブを含む糸が得られる。
また、カーボンナノチューブを含む糸を円柱形状のサファイヤに螺旋状に巻き付けて、バネを製造する方法も知られている(例えば、日本国特開2007−152540号公報)。
文献1:日本国特表2008−523254号公報
文献2:日本国特開2007−152540号公報
文献2:日本国特開2007−152540号公報
ところで、カーボンナノチューブを含む糸に代表される導電性の線状体(体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体)は、例えば、軽く、細く、かつ、高強度なワイヤーとして用いることができるが、束ねて疑似シート構造体にすると、種々のシート状の製品に利用できる可能性がある。例えば、発熱装置の発熱体、発熱するテキスタイルの材料、ディスプレイ用保護フィルム(粉砕防止フィルム)等、種々の物品の部材に利用できる可能性がある。そして、これらシート状の製品に適用する疑似シート構造体として、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体は有効である。このため、糸が配列された疑似シート構造体を有するシートを、簡便に製造する方法が求められている。
なお、特開2007−152540号公報には、カーボンナノチューブを含む糸からなるバネを製造するために、カーボンナノチューブを含む糸を円柱形状のサファイヤに螺旋状に巻き付けることが開示されているものの、糸が配列された疑似シート構造体を作製することについては開示されていない状況である。
本開示は、以下の態様を含む。
<1> 一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法であって、
体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体を繰出部から繰り出して巻取部で螺旋状に巻き取った後、前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して、前記疑似シート構造体を得るシートの製造方法。
<2> 前記繰出部と前記巻取部との少なくとも一方を移動させながら、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>に記載のシートの製造方法。
<3> 前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して得た前記疑似シート構造体を、前記巻取部から接着シート上に転写する<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<4> 前記巻取部の表面のうち、少なくとも前記線状体を螺旋状に巻き取る領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<5> 前記巻取部の表面のうち、少なくとも螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断する領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<6> 前記線状体が、カーボンナノチューブを含む線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<7> 前記線状体が、カーボンナノチューブを含み、かつ直径が0.3μm〜125μmの線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<8> 前記線状体が、カーボンナノチューブと金属とを含む線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<9> 前記シートが、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体であって、少なくとも前記複数の線状体の端部が前記接着シートにより固定され、かつ固定された複数の線状体の端部以外に、他の部材と接触していない独立した部分を有する疑似シート構造体を有するシートである<5>に記載のシートの製造方法。
<1> 一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法であって、
体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体を繰出部から繰り出して巻取部で螺旋状に巻き取った後、前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して、前記疑似シート構造体を得るシートの製造方法。
<2> 前記繰出部と前記巻取部との少なくとも一方を移動させながら、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>に記載のシートの製造方法。
<3> 前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して得た前記疑似シート構造体を、前記巻取部から接着シート上に転写する<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<4> 前記巻取部の表面のうち、少なくとも前記線状体を螺旋状に巻き取る領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<5> 前記巻取部の表面のうち、少なくとも螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断する領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る<1>又は<2>に記載のシートの製造方法。
<6> 前記線状体が、カーボンナノチューブを含む線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<7> 前記線状体が、カーボンナノチューブを含み、かつ直径が0.3μm〜125μmの線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<8> 前記線状体が、カーボンナノチューブと金属とを含む線状体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
<9> 前記シートが、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体であって、少なくとも前記複数の線状体の端部が前記接着シートにより固定され、かつ固定された複数の線状体の端部以外に、他の部材と接触していない独立した部分を有する疑似シート構造体を有するシートである<5>に記載のシートの製造方法。
本開示によれば、一方向に延びた複数の線状体が、互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートを簡便に製造するシートの製造方法を提供できる。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いた数値範囲は、「〜」の前後で示された数値が各々最小値及び最大値として含まれる数値範囲を意味する。
<シートの製造方法>
本実施形態に係るシートの製造方法は、一方向に延びた複数の線状体が、互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法である。具体的には、本実施形態に係るシートの製造方法は、例えば、直線状に伸びた線状体が線状体の長さ方向と直交する方向に等間隔で複数配列された(つまり、例えば、線状体がストライプ状に配列された)疑似シート構造体を有するシートの製造方法である。
そして、本実施形態に係るシートの製造方法では、体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体(以下「導電性線状体」とも称する)を、繰出部から繰り出して、巻取部で螺旋状に巻き取った後、巻取部で螺旋状に巻き取られた導電性線状体を切断して、疑似シート構造体を得る。
本実施形態に係るシートの製造方法は、一方向に延びた複数の線状体が、互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法である。具体的には、本実施形態に係るシートの製造方法は、例えば、直線状に伸びた線状体が線状体の長さ方向と直交する方向に等間隔で複数配列された(つまり、例えば、線状体がストライプ状に配列された)疑似シート構造体を有するシートの製造方法である。
そして、本実施形態に係るシートの製造方法では、体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体(以下「導電性線状体」とも称する)を、繰出部から繰り出して、巻取部で螺旋状に巻き取った後、巻取部で螺旋状に巻き取られた導電性線状体を切断して、疑似シート構造体を得る。
以下、図面を参照しつつ、本実施形態に係るシートの製造方法の詳細を説明する。
(巻取工程)
巻取工程では、図1Aに示すように、繰出部20から繰り出された導電性線状体12を、巻取部30で螺旋状に巻き取る。具体的には、巻取工程では、例えば、繰出部20の一例として、導電性線状体12が巻かれたボビン22及び導電性線状体12をボビン22から繰り出す繰出ロール24と、巻取部30の一例として、巻取ロール32(金属ロール、ゴム層を被覆した金属ロール等)と、を備える巻取装置を使用する。
巻取工程では、図1Aに示すように、繰出部20から繰り出された導電性線状体12を、巻取部30で螺旋状に巻き取る。具体的には、巻取工程では、例えば、繰出部20の一例として、導電性線状体12が巻かれたボビン22及び導電性線状体12をボビン22から繰り出す繰出ロール24と、巻取部30の一例として、巻取ロール32(金属ロール、ゴム層を被覆した金属ロール等)と、を備える巻取装置を使用する。
巻取工程では、まず、例えば、巻取ロール32の表面の少なくとも一部に、支持層44を介して一対の接着剤層42A,42Bが積層された再剥離性の接着シート40(例えば両面テープ)を配置する。具体的には、例えば、巻取ロール32の表面(外周面)のうち、少なくとも導電性線状体12が巻取ロール32で螺旋状に巻き取る領域上に、接着シート40を配置する。つまり、接着シート40を巻取ロール32の外周面に巻き付ける。このとき、接着シート40の接着剤層42Aが露出するように(巻取ロール32の外側を向くように)、接着シート40を巻取ロール32の外周面に巻き付ける。
次に、例えば、ボビン22に巻かれた導電性線状体12の先端を引張り、繰出ロール24に巻き掛けた状態で、導電性線状体12の先端を巻取ロール32の軸方向一端側に固定する。具体的には、例えば、導電性線状体12の先端を、巻取ロール32に配置した接着シート40の幅方向一端側に固定する。
この状態で、例えば、巻取ロール32を矢印Rの方向に回転駆動しながら、ロール軸方向(矢印A方向)に移動させる。これにより、巻取ロール32に、導電性線状体12が間隔をもって螺旋状に巻き取られる。具体的には、例えば、導電性線状体12は、巻取ロール32に配置した接着シート40の接着剤層42A上に螺旋状に巻き取られる。そして、例えば、巻取ロール32の軸方向の一端から他端(つまり、接着シート40の幅方向の一端から他端)まで、導電性線状体12を巻き取ったところで、導電性線状体12の巻き取りを終了する。
なお、導電性線状体12の巻き取り開始位置、及び終了位置は、上記に限られず、目的に応じて、適宜決定すればよい。
なお、導電性線状体12の巻き取り開始位置、及び終了位置は、上記に限られず、目的に応じて、適宜決定すればよい。
導電性線状体12の巻き取りは、巻取部30(巻取ロール32)を移動させる態様に限られず、繰出部20(ボビン22及び繰出ロール24)を移動して行ってもよい。つまり、導電性線状体12の巻き取りは、巻取部30(巻取ロール32)と、繰出部20(ボビン22及び繰出ロール24)とを相対的に移動しながら行えばよい。ただし、螺旋状に巻き取られる導電性線状体12の間隔の調整が容易となる点から、導電性線状体12の巻き取りは、巻取部30(巻取ロール32)を移動させて行うことが好ましい。
巻取工程において形成される、導電性線状体12同士の間隔は、シート10の用途に応じて適宜定めればよいが、間隔が大きい場合にはシート10の光線透過率が上昇する傾向があり、間隔を小さくした場合には、疑似シート構造体14の面抵抗が低下する傾向がある。
(切断工程)
切断工程では、図1Bに示すように、巻取ロール32に螺旋状に巻き取った導電性線状体12を切断する。具体的には、例えば、螺旋状に巻き取った導電性線状体12の束を、巻取ロール32の軸方向に沿って、接着シート40ごと、導電性線状体12の束を切断する。切断方法は、カッター等の切断部材を巻取ロール32の軸方向一端側から他端側に移動して切断する方法、カッター等の切断部材を巻取ロール32の径方向に押し付けて切断する方法等の周知の方法が挙げられる。
なお、螺旋状に巻き取った導電性線状体12の束の切断する方向は、巻取ロール32の軸方向に沿った方向に限られず、導電性線状体12の巻取方向と直交する方向に沿った方向等、目的に応じて、適宜決定すればよい。
切断工程では、図1Bに示すように、巻取ロール32に螺旋状に巻き取った導電性線状体12を切断する。具体的には、例えば、螺旋状に巻き取った導電性線状体12の束を、巻取ロール32の軸方向に沿って、接着シート40ごと、導電性線状体12の束を切断する。切断方法は、カッター等の切断部材を巻取ロール32の軸方向一端側から他端側に移動して切断する方法、カッター等の切断部材を巻取ロール32の径方向に押し付けて切断する方法等の周知の方法が挙げられる。
なお、螺旋状に巻き取った導電性線状体12の束の切断する方向は、巻取ロール32の軸方向に沿った方向に限られず、導電性線状体12の巻取方向と直交する方向に沿った方向等、目的に応じて、適宜決定すればよい。
(取外工程)
取外工程では、図1Cに示すように、巻取ロール32上で切断した螺旋状の導電性線状体12を、巻取ロール32から取り外し、シート10を得る。具体的には、例えば、巻取ロール32を回転させながら、切断した螺旋状の導電性線状体12の束の端部を接着シート40ごと、引張って取り外す。
取外工程では、図1Cに示すように、巻取ロール32上で切断した螺旋状の導電性線状体12を、巻取ロール32から取り外し、シート10を得る。具体的には、例えば、巻取ロール32を回転させながら、切断した螺旋状の導電性線状体12の束の端部を接着シート40ごと、引張って取り外す。
以上の工程を経て、一方向に延びた複数の導電性線状体12が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体14と、疑似シート構造体14が表面に配置された接着シート40とを有するシート10が得られる。
その後、必要に応じて、得られたシート10には、露出している接着シート40の接着剤層(疑似シート構造体14を介して露出する接着剤層42A、接着剤層42B)の表面上に、剥離シート等の保護材等を設けてもよい。また、疑似シート構造体14を介して露出する接着剤層42Aの表面上にさらに接着剤層を設けてもよい。
その後、必要に応じて、得られたシート10には、露出している接着シート40の接着剤層(疑似シート構造体14を介して露出する接着剤層42A、接着剤層42B)の表面上に、剥離シート等の保護材等を設けてもよい。また、疑似シート構造体14を介して露出する接着剤層42Aの表面上にさらに接着剤層を設けてもよい。
本実施形態に係るシートの製造方法では、導電性線状体12を繰出部20から繰り出して巻取部で螺旋状に巻き取った後、巻取部30で螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断する工程を経ることのみで、疑似シート構造体14が得られることから、疑似シート構造体14を有するシート10が簡便に製造できる。
また、予め、巻取部30の表面のうち、少なくとも導電性線状体12を螺旋状に巻き取る領域上に接着シート40を配置した状態で、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取ることで、導電性線状体12の固定(つまり、疑似シート構造体14)の固定が容易となる。
ただし、接着シート40は、これに限られず、目的に応じて、巻取部30の表面の少なくとも一部に配置してもよいし、配置しなくてもよい。
ただし、接着シート40は、これに限られず、目的に応じて、巻取部30の表面の少なくとも一部に配置してもよいし、配置しなくてもよい。
(シート)
シート10は、単一の疑似シート構造体14からなるものであってもよいし(この場合には、シート10自体も、構成要素である導電性線状体12同士が接点を持たないので疑似シートとなる。)、複数の疑似シート構造体14を、互いの導電性線状体12同士が接するように組み合わせて得たものであってもよい。また、疑似シート構造体14の複数の導電性線状体12同士を導電性線状体12と同一の又は異なる導電性材料で橋掛けしたものを有するものであってもよい。
シート10は、単一の疑似シート構造体14からなるものであってもよいし(この場合には、シート10自体も、構成要素である導電性線状体12同士が接点を持たないので疑似シートとなる。)、複数の疑似シート構造体14を、互いの導電性線状体12同士が接するように組み合わせて得たものであってもよい。また、疑似シート構造体14の複数の導電性線状体12同士を導電性線状体12と同一の又は異なる導電性材料で橋掛けしたものを有するものであってもよい。
(導電性線状体)
ここで、本実施形態に係るシートの製造方法で使用する導電性線状体12について説明する。
ここで、本実施形態に係るシートの製造方法で使用する導電性線状体12について説明する。
導電性線状体12の体積抵抗率Rは、1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmであり、1.0×10−6Ωcm〜1.0×10−1Ωcmが好ましく、1.0×−6Ωcm〜1.0×10−2Ωcmがより好ましく、1.0×10−6Ωcm〜4.0×10−5Ωcmがさらに好ましい。導電性線状体12の体積抵抗率Rを上記範囲にすると、疑似シート構造体14の面抵抗が低下しやすくなる。
導電性線状体12の体積抵抗率Rの測定は、次の通りである。まず、後述する方法に従って、導電性線状体12の直径Dを求める。次に、導電性線状体12の両端に銀ペーストを塗布し、長さ40mmの部分の抵抗を測定し、導電性線状体12の抵抗値を求める。そして、直径Dの柱状の導電性線状体12と仮定して、導電性線状体12の断面積を算出し、これに上記の測定した長さを乗じて体積とする。得られた抵抗値を、この体積で除して、導電性線状体12の体積抵抗率Rを算出する。
導電性線状体12の体積抵抗率Rの測定は、次の通りである。まず、後述する方法に従って、導電性線状体12の直径Dを求める。次に、導電性線状体12の両端に銀ペーストを塗布し、長さ40mmの部分の抵抗を測定し、導電性線状体12の抵抗値を求める。そして、直径Dの柱状の導電性線状体12と仮定して、導電性線状体12の断面積を算出し、これに上記の測定した長さを乗じて体積とする。得られた抵抗値を、この体積で除して、導電性線状体12の体積抵抗率Rを算出する。
導電性線状体12の直径Dは、0.3μm〜125μmが好ましい。特に、導電性線状体12がカーボンナノチューブを含む線状体である場合、導電性線状体12の直径は0.3μm〜125μmであることが好ましく、0.5μm〜100μmであることがより好ましく、0.8μm〜70μmであることがさらに好ましく、0.8μm〜40μmであることが最も好ましく、0.8μm〜20μmが特に好ましい。
特に、導電性線状体12がカーボンナノチューブを含む線状体である場合、導電性線状体12の直径を0.3μm〜125μmにすると、シート10(疑似シート構造体14)の製造の際に、導電性線状体12が切れることが抑制される。また、導電性線状体12の一本一本が肉眼で視認し難くなるため、シート10(疑似シート構造体14)の光線透過性が向上する。これにより、例えば、シート10を介して、観察者に対して反対側にある映像(シート10を鏡に適用するのであれば、反射された鏡像)が認識しやすくなる。具体的には、例えば、シート10を窓に貼付した際には、窓の反対側の光景が見やすくなる。また、直径が細い線状体を用いると、シート10における疑似シート構造体14を肉眼で視認することがほとんど不可能になり、窓や鏡を介した像をより自然に視認することができる。
特に、導電性線状体12がカーボンナノチューブを含む線状体である場合、導電性線状体12の直径を0.3μm〜125μmにすると、シート10(疑似シート構造体14)の製造の際に、導電性線状体12が切れることが抑制される。また、導電性線状体12の一本一本が肉眼で視認し難くなるため、シート10(疑似シート構造体14)の光線透過性が向上する。これにより、例えば、シート10を介して、観察者に対して反対側にある映像(シート10を鏡に適用するのであれば、反射された鏡像)が認識しやすくなる。具体的には、例えば、シート10を窓に貼付した際には、窓の反対側の光景が見やすくなる。また、直径が細い線状体を用いると、シート10における疑似シート構造体14を肉眼で視認することがほとんど不可能になり、窓や鏡を介した像をより自然に視認することができる。
導電性線状体12の直径Dは、走査型電子顕微鏡を用いて、疑似シート構造体14の導電性線状体12を観察し、無作為に選んだ5箇所で、導電性線状体12の直径を測定し、その平均値とする。
導電性線状体12は、上記範囲の体積抵抗率を持つ線状体であれば、特に制限はないが、カーボンナノチューブを含む線状体(以下「カーボンナノチューブ線状体」とも称する)であることがよい。各種金属に比べカーボンナノチューブは、取り扱い性が良く、製造時に破断しづらいために細い導電性線状体を得ることが容易である。また、高い熱伝導性および高い電気伝導性を有するため、導電性線状体12としてカーボンナノチューブ線状体を適用すると、疑似シート構造体14の面抵抗を低減しつつ、光線透過性が向上しやすくなる。また、シート10(疑似シート構造体14)を発熱体として適用したとき、速やかな発熱が実現されやすくなる。
カーボンナノチューブ線状体は、例えば、カーボンナノチューブフォレスト(カーボンナノチューブを、基板に対して垂直方向に配向するよう、基板上に複数成長させた成長体のことであり、「アレイ」と称される場合もある)の端部から、カーボンナノチューブをシート状に引出し、引き出したカーボンナノチューブシートを束ねた後、カーボンナノチューブの束を撚ることにより得られる。このような製造方法において、撚りの際に捻りを加えない場合には、リボン状のカーボンナノチューブシート線状体が得られ、捻りを加えた場合には、糸状のカーボンナノチューブシート線状体が得られる。リボン状のカーボンナノチューブシート線状体は、カーボンナノチューブが捻られた構造を有しない線状体である。このほか、カーボンナノチューブの分散液から、紡糸をすること等によっても、カーボンナノチューブ線状体を得ることができる。紡糸によるカーボンナノチューブ線状体の製造は、例えば、米国公開公報US 2013/0251619(日本国特開2011−253140号公報)に開示されている方法により行うことができる。カーボンナノチューブの直径の均一さが得られる観点からは、糸状のカーボンナノチューブシート線状体を用いることが望ましく、純度の高いカーボンナノチューブ線状体が得られる観点からは、カーボンナノチューブシートを撚ることによってカーボンナノチューブ線状体を得ることが好ましい。カーボンナノチューブ線状体は、2本以上のカーボンナノチューブ線状体同士が編まれた線状体であってもよい。
導電性線状体12は、カーボンナノチューブ線状体以外に、カーボンナノチューブと金属とを含む線状体(以下「複合線状体」とも称する)であってもよい。複合線状体は、カーボンナノチューブ線状体の上述した特徴を維持しつつ、線状体の導電性が向上しやすくなる。つまり、疑似シート構造体14の抵抗を、低下させることが容易となる。
複合線状体としては、例えば、(1)カーボンナノチューブフォレストの端部から、カーボンナノチューブをシート状に引出し、引き出したカーボンナノチューブシートを束ねた後、カーボンナノチューブの束を撚るカーボンナノチューブ線状体を得る過程において、カーボンナノチューブのフォレスト、シート若しくは束、又撚った線状体の表面に、金属単体又は金属合金を蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、湿式めっき等により担持させた複合線状体、(2)金属単体の線状体若しくは金属合金の線状体又は複合線状体と共に、カーボンナノチューブの束を撚った複合線状体、(3)金属単体の線状体若しくは金属合金の線状体又は複合線状体と、カーボンナノチューブ線状体又は複合線状体とを編んだ複合線状体等が挙げられる。なお、(2)の複合線状体においては、カーボンナノチューブの束を撚る際に、(1)の複合線状体と同様にカーボンナノチューブに対して金属を担持させてもよい。また、(3)の複合線状体は、2本の線状体を編んだ場合の複合線状体であるが、少なくとも1本の金属単体の線状体若しくは金属合金の線状体又は複合線状体が含まれていれば、カーボンナノチューブ線状体又は金属単体の線状体若しくは金属合金の線状体若しくは複合線状体の3本以上を編み合わせてあってもよい。
複合線状体の金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、スズ、亜鉛等の金属単体、これら金属単体の少なくとも一種を含む合金(銅−ニッケル−リン合金、銅−鉄−リン−亜鉛合金等)が挙げられる。
導電性線状体22は、金属ワイヤーを含む線状体であってもよい。金属ワイヤーを含む線状体は、1本の金属ワイヤーからなる線状体であってもよいし、複数本の金属ワイヤーを撚った線状体であってもよい。
金属ワイヤーとしては、銅、アルミニウム、タングステン、鉄、モリブデン、ニッケル、チタン、銀、金等の金属、又は、金属を2種以上含む合金(例えば、ステンレス鋼、炭素鋼等の鋼鉄、真鍮、りん青銅、ジルコニウム銅合金、ベリリウム銅、鉄ニッケル、ニクロム、ニッケルチタン、カンタル、ハステロイ、レニウムタングステン等)を含むワイヤーが挙げられる。また、金属ワイヤーは錫、亜鉛、銀、ニッケル、クロム、ニッケルクロム合金、はんだ等でめっきされたものであってもよく、後述する炭素材料やポリマーにより表面が被覆されたものであってもよい。特に、タングステン及びモリブデン並びにこれらを含む合金から選ばれる一種以上の金属を含むワイヤーが、低い体積抵抗率の導電性線状体22とする観点から好ましい。
金属ワイヤーとしては、炭素材料で被覆された金属ワイヤーも挙げられる。金属ワイヤーは、炭素材料で被覆されていると、金属光沢が低減し、金属ワイヤーの存在を目立たなくすることが容易となる。また、金属ワイヤーは、炭素材料で被覆されていると金属腐食も抑制される。
金属ワイヤーを被覆する炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソポーラスカーボン、カーボンファイバー等の非晶質炭素;グラファイト;フラーレン;グラフェン;カーボンナノチューブ等が挙げられる。
複合線状体の金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、スズ、亜鉛等の金属単体、これら金属単体の少なくとも一種を含む合金(銅−ニッケル−リン合金、銅−鉄−リン−亜鉛合金等)が挙げられる。
導電性線状体22は、金属ワイヤーを含む線状体であってもよい。金属ワイヤーを含む線状体は、1本の金属ワイヤーからなる線状体であってもよいし、複数本の金属ワイヤーを撚った線状体であってもよい。
金属ワイヤーとしては、銅、アルミニウム、タングステン、鉄、モリブデン、ニッケル、チタン、銀、金等の金属、又は、金属を2種以上含む合金(例えば、ステンレス鋼、炭素鋼等の鋼鉄、真鍮、りん青銅、ジルコニウム銅合金、ベリリウム銅、鉄ニッケル、ニクロム、ニッケルチタン、カンタル、ハステロイ、レニウムタングステン等)を含むワイヤーが挙げられる。また、金属ワイヤーは錫、亜鉛、銀、ニッケル、クロム、ニッケルクロム合金、はんだ等でめっきされたものであってもよく、後述する炭素材料やポリマーにより表面が被覆されたものであってもよい。特に、タングステン及びモリブデン並びにこれらを含む合金から選ばれる一種以上の金属を含むワイヤーが、低い体積抵抗率の導電性線状体22とする観点から好ましい。
金属ワイヤーとしては、炭素材料で被覆された金属ワイヤーも挙げられる。金属ワイヤーは、炭素材料で被覆されていると、金属光沢が低減し、金属ワイヤーの存在を目立たなくすることが容易となる。また、金属ワイヤーは、炭素材料で被覆されていると金属腐食も抑制される。
金属ワイヤーを被覆する炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソポーラスカーボン、カーボンファイバー等の非晶質炭素;グラファイト;フラーレン;グラフェン;カーボンナノチューブ等が挙げられる。
(接着シート)
以下、本実施形態に係るシートの製造方法で使用する接着シートについて説明する。
以下、本実施形態に係るシートの製造方法で使用する接着シートについて説明する。
接着シート40としては、例えば、支持層44を介して一対の接着剤層42A,42B(以下「接着剤層42」とも称する)が積層された接着シート40(例えば両面テープ)が適用される。ただし、接着シート40としては、上記構成の接着シートに限られず、接着剤層のみで構成された接着シート、剥離層と接着剤層とが積層された接着シート等の周知の接着シートであってもよい。
接着剤層42は、接着剤を含む層である。接着剤層42は、疑似シート構造体14を固定する機能、又は、シート10を被着体へ貼り付ける機能を有する。シート10は、接着剤層42(接着剤層42A及び接着剤層42Bが存在する場合には、接着剤層42A)が積層された面とは反対側の疑似シート構造体14の一方の面を、被着体に対向させて被着体に接着することができる。この場合には、シート10において、疑似シート構造体14から露出する、接着剤層42の疑似シート構造体14が積層された一方の面により、シート10と被着体との接着が容易となる。また、疑似シート構造体14が積層された面とは反対側の接着剤層42の他方の面(接着剤層42A及び接着剤層42Bが存在する場合には、接着剤層42Bにおける支持層44から遠い面)を被着体に対向させてシート10を被着体に接着してもよい。
接着剤層42は、硬化性であることがよい。接着剤層が硬化することにより、疑似シート構造体14を保護するのに十分な硬度が接着剤層42に付与され、接着剤層42は保護膜としても機能する。また、硬化後の接着剤層42の耐衝撃性が向上し、衝撃による硬化後の接着剤層42の変形も抑制できる。
接着剤層42は、短時間で簡便に硬化することができる点で、紫外線、可視エネルギー線、赤外線、電子線等のエネルギー線硬化性であることが好ましい。なお、「エネルギー線硬化」には、エネルギー線を用いた加熱による熱硬化も含まれる。
エネルギー線による硬化の条件は、用いるエネルギー線によって異なるが、例えば、紫外線照射により硬化させる場合、紫外線の照射量は、10mJ/cm2〜3,000mJ/cm2、照射時間は1秒〜180秒であることが好ましい。
エネルギー線による硬化の条件は、用いるエネルギー線によって異なるが、例えば、紫外線照射により硬化させる場合、紫外線の照射量は、10mJ/cm2〜3,000mJ/cm2、照射時間は1秒〜180秒であることが好ましい。
接着剤層42の接着剤は、熱により接着するいわゆるヒートシールタイプのもの、湿潤させて貼付性を発現させる接着剤なども挙げられるが、適用の簡便さからは、接着剤層42が、粘着剤(感圧性接着剤)から形成される粘着剤層であることが好ましい。粘着剤層の粘着剤は、特に限定されない。例えば、粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤等が挙げられる。これらの中でも、粘着剤は、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、およびゴム系粘着剤からなる群から選択される少なくともいずれかであることが好ましく、アクリル系粘着剤であることがより好ましい。
アクリル系粘着剤としては、例えば、直鎖のアルキル基または分岐鎖のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含む重合体(つまり、アルキル(メタ)アクリレートを少なくとも重合した重合体)、環状構造を有する(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含むアクリル系重合体(つまり、環状構造を有する(メタ)アクリレートを少なくとも重合した重合体)等が挙げられる。ここで「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」および「メタクリレート」の双方を示す語として用いており、他の類似用語についても同様である。
アクリル系重合体が共重合体である場合、共重合の形態としては、特に限定されない。アクリル系共重合体としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、またはグラフト共重合体のいずれであってもよい。
これらの中でも、アクリル系粘着剤としては、炭素数1〜20の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1’)(以下、「単量体成分(a1’)」ともいう)に由来する構成単位(a1)、および官能基含有モノマー(a2’)(以下、「単量体成分(a2’)」ともいう)に由来する構成単位(a2)を含むアクリル系共重合体が好ましい。
なお、当該アクリル系共重合体は、単量体成分(a1’)および単量体成分(a2’)以外のその他の単量体成分(a3’)に由来する構成単位(a3)をさらに含んでいてもよい。
なお、当該アクリル系共重合体は、単量体成分(a1’)および単量体成分(a2’)以外のその他の単量体成分(a3’)に由来する構成単位(a3)をさらに含んでいてもよい。
単量体成分(a1’)が有する鎖状アルキル基の炭素数としては、粘着特性の向上の観点から、好ましくは1〜12、より好ましくは4〜8、さらに好ましくは4〜6である。単量体成分(a1’)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体成分(a1’)の中でも、ブチル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
構成単位(a1)の含有量は、上記アクリル系共重合体の全構成単位(100質量%)に対して、好ましくは50質量%〜99.5質量%、より好ましくは55質量%〜99質量%、さらに好ましくは60質量%〜97質量%、よりさらに好ましくは65質量%〜95質量%である。
単量体成分(a2’)としては、例えば、ヒドロキシ基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ケト基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー等が挙げられる。これらの単量体成分(a2’)の中でも、ヒドロキシ基含有モノマーとカルボキシ基含有モノマーが好ましい。
ヒドロキシ基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられ、(メタ)アクリル酸が好ましい。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基含有物モノマーとしては、例えばジアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
シアノ基含有モノマーとしては、例えばアクリロニトリル等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられ、(メタ)アクリル酸が好ましい。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基含有物モノマーとしては、例えばジアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
シアノ基含有モノマーとしては、例えばアクリロニトリル等が挙げられる。
構成単位(a2)の含有量は、上記アクリル系共重合体の全構成単位(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%〜50質量%、より好ましくは0.5質量%〜40質量%、さらに好ましくは1.0質量%〜30質量%、よりさらに好ましくは1.5質量%〜20質量%である。
単量体成分(a3’)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等の環状構造を有する(メタ)アクリレート;酢酸ビニル;スチレン等が挙げられる。
構成単位(a3)の含有量は、上記アクリル系共重合体の全構成単位(100質量%)に対して、好ましくは0質量%〜40質量%、より好ましくは0質量%〜30質量%、さらに好ましくは0質量%〜25質量%、よりさらに好ましくは0質量%〜20質量%である。
なお、上述の単量体成分(a1’)は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよく、上述の単量体成分(a2’)は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよく、上述の単量体成分(a3’)は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル系共重合体は架橋剤により架橋されていてもよい。架橋剤としては、例えば、公知のエポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。アクリル系共重合体を架橋する場合には、単量体成分(a2’)に由来する官能基を、架橋剤と反応する架橋点として利用することができる。
粘着剤層は、上記粘着剤の他に、エネルギー線硬化性の成分を含有していてもよい。
エネルギー線硬化性の成分としては、例えばエネルギー線が紫外線である場合には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等の化合物であって、一分子中に紫外線重合性の官能基を2つ以上有する化合物等が挙げられる。
エネルギー線硬化性の成分は、単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。
エネルギー線硬化性の成分としては、例えばエネルギー線が紫外線である場合には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等の化合物であって、一分子中に紫外線重合性の官能基を2つ以上有する化合物等が挙げられる。
エネルギー線硬化性の成分は、単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。
また、粘着剤としてアクリル系粘着剤を適用する場合、エネルギー線硬化性の成分として、アクリル系共重合体における単量体成分(a2’)に由来する官能基に反応する官能基と、エネルギー線重合性の官能基とを一分子中に有する化合物を用いてもよい。当該化合物の官能基と、アクリル系共重合体における単量体成分(a2’)に由来する官能基との反応により、アクリル系共重合体の側鎖がエネルギー線照射により重合可能となる。粘着剤がアクリル系粘着剤以外でも、粘着剤となる共重合体以外の共重合体成分として、同様に側鎖がエネルギー線重合性である成分を用いてもよい。
粘着剤層がエネルギー線硬化性である場合には、粘着剤層は光重合開始剤を含有することがよい。光重合開始剤により、粘着剤層がエネルギー線照射により硬化する速度を高めることができる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、2−クロールアンスラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンゾチアゾール−N,N−ジエチルジチオカルバメート、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパノン}等が挙げられる。
粘着剤層は、無機充填材を含有していてもよい。無機充填材を含有することで、硬化後の粘着剤層の硬度をより向上させることができる。また、粘着剤層の熱伝導性が向上する。さらに、被着体がガラスを主成分とする場合に、シート10と被着体の線膨張係数を近づけることができ、これによって、シート10を被着体に貼付および硬化して得た装置の信頼性が向上する。
無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末;これらを球形化したビーズ;単結晶繊維;ガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、無機充填材としては、シリカフィラーおよびアルミナフィラーが好ましい。無機充填材は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機充填材は、硬化性官能基を有する化合物により表面修飾(カップリング)されていることが好ましい。
硬化性官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、エポキシ基、エーテル基、エステル基、エチレン性不飽和結合を有する基等が挙げられる。これら硬化性官能基を有する化合物としては、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。
硬化性官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、エポキシ基、エーテル基、エステル基、エチレン性不飽和結合を有する基等が挙げられる。これら硬化性官能基を有する化合物としては、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。
無機充填材は、硬化後の粘着剤層の耐破壊性(硬化後の粘着剤層の強度)が維持されやすい点から、エチレン性不飽和結合を有する基等のエネルギー線硬化性官能基を有する化合物により表面修飾されていることがより好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基等が挙げられるが、反応性の高さや汎用性の点から(メタ)アクリロイル基が好ましい。
エネルギー線硬化性官能基を有する化合物により表面修飾された無機充填材であると、例えば、シート10をガラス等の被着体に貼付けた後に硬化した粘着剤層が強靭となる。これにより、窓および鏡等に貼り付けたシート10に吸盤を貼り付けて、シート10をはがす際等に、硬化後の粘着剤層が破壊することを回避することが容易となる。
なお、粘着剤層が表面修飾された無機充填材を含有する場合には、粘着剤層は、別途エネルギー線硬化性の成分を含んでいることが好ましい。
エネルギー線硬化性官能基を有する化合物により表面修飾された無機充填材であると、例えば、シート10をガラス等の被着体に貼付けた後に硬化した粘着剤層が強靭となる。これにより、窓および鏡等に貼り付けたシート10に吸盤を貼り付けて、シート10をはがす際等に、硬化後の粘着剤層が破壊することを回避することが容易となる。
なお、粘着剤層が表面修飾された無機充填材を含有する場合には、粘着剤層は、別途エネルギー線硬化性の成分を含んでいることが好ましい。
無機充填材の平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。無機充填材の平均粒径がこのような範囲にあれば、シート10(つまり粘着剤層)の光線透過性が向上しやすくなり、また、シート10(つまり粘着剤層)のヘイズを小さくしやすくすることができる。無機充填材の平均粒径の下限は特に限定されないが、5nm以上であることが好ましい。
なお、無機充填材の平均粒径は、デジタル顕微鏡により無機充填材を20個観察し、無機充填材の最大径と最小径の平均径を直径として測定し、その平均値とする。
なお、無機充填材の平均粒径は、デジタル顕微鏡により無機充填材を20個観察し、無機充填材の最大径と最小径の平均径を直径として測定し、その平均値とする。
無機充填材の含有量は、粘着剤層全体に対して、0質量%〜95質量%であることが好ましく、5質量%〜90質量%であることがより好ましく、10質量%〜80質量%であることがさらに好ましい。
硬化後の粘着剤層の鉛筆硬度は、HB以上であることが好ましく、F以上であることがより好ましく、H以上であることがさらに好ましい。これにより、硬化後の粘着剤層が疑似シート構造体14を保護する機能がさらに向上し、より十分に疑似シート構造体14を保護することができる。また、シート10を被着体に貼付後に、硬化後の粘着剤層自体に傷がつくことを防止することが容易となる。なお、鉛筆硬度は、JISK5600−5−4に準じて測定された値である。
粘着剤層には、その他の成分が含まれていてもよい。その他の成分としては、例えば、有機溶媒、難燃剤、粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、可塑剤、消泡剤、濡れ性調整剤等の周知の添加剤が挙げられる。
接着剤層42の厚さは、シート10の用途に応じて適宜決定される。例えば、粘着性の観点から、接着剤層42の厚さは、3μm〜150μmであることが好ましく、5μm〜100μmであることがより好ましい。
支持層44としては、例えば、紙、熱可塑性樹脂フィルム、硬化性樹脂の硬化物フィルム、金属箔、ガラスフィルム等が挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリイミド系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、アクリル系等の樹脂フィルムが挙げられる。
接着シート40の厚さは3〜300μmであることが好ましく、5〜200μmであることが好ましい。接着シート40が、支持層44、接着剤層42A、接着剤層42B等を含む場合には、接着シート40の総厚さが上記の好ましい範囲になるように各層の厚さを適宜調整することができる。
(変形例)
本実施形態に係るシートの製造方法は、上記形態に限定されず、変形、又は改良してもよい。以下、本実施形態に係るシートの製造方法の変形例について説明する。以下の説明では、本実施形態に係るシートの製造方法で説明した部材と同一であれば、各図中に、同一符号を付してその説明を省略または簡略する。
本実施形態に係るシートの製造方法は、上記形態に限定されず、変形、又は改良してもよい。以下、本実施形態に係るシートの製造方法の変形例について説明する。以下の説明では、本実施形態に係るシートの製造方法で説明した部材と同一であれば、各図中に、同一符号を付してその説明を省略または簡略する。
−第1の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、例えば、図2に示すように、巻取部30の一例として、巻取ベルト34、及び巻取ベルト34の内周面を支持する支持ロール36を有する巻取装置を使用して、導電性線状体12を巻取ベルト34で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
第1の変形例では、巻取ベルト34のサイズを容易に変更可能であるため、種々の長さの導電性線状体12が配列した疑似シート構造体14を有するシート10が簡便に製造可能となる。
本実施形態に係るシートの製造方法では、例えば、図2に示すように、巻取部30の一例として、巻取ベルト34、及び巻取ベルト34の内周面を支持する支持ロール36を有する巻取装置を使用して、導電性線状体12を巻取ベルト34で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
第1の変形例では、巻取ベルト34のサイズを容易に変更可能であるため、種々の長さの導電性線状体12が配列した疑似シート構造体14を有するシート10が簡便に製造可能となる。
−第2の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、図3A〜図3Cに示すように、巻取部30で螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断して得た疑似シート構造体14を、巻取部30から接着シート50上に転写する形態であってもよい。
具体的には、例えば、剥離層54及び接着剤層52を有する接着シート50を介した状態で、巻取部30(巻取ロール32)に対向して、押圧部56(押圧ロール、押圧ベルト等)を配置する。接着シート50と押圧部56は、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取るまでは、巻取部30から離間している(図3A参照)。次に、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取った後、接着シート50を介して押圧部56を巻取部30へ押圧することで、接着シート50の接着剤層52を巻取部30で螺旋状に巻き取った導電性線状体12へ接触させる(図3B参照)。次に、巻取部30で螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断した後、巻取部30(繰出ロール24)を矢印R方向に、押圧部56を矢印S方向に回転させながら、巻取部30(繰出ロール24)と押圧部56との間に接着シート50を通過させることで、疑似シート構造体14を接着シート50(その接着剤層52)に転写する(図3C参照)。この過程を経て、疑似シート構造体14を有するシート10を得る。
第2の変形例では、巻取部30での導電性線状体12の巻き取り、導電性線状体12の切断、及び接着シート50に対する疑似シート構造体14の転写が連続的に実施可能となり、疑似シート構造体14を有するシート10の生産性が向上する。
本実施形態に係るシートの製造方法では、図3A〜図3Cに示すように、巻取部30で螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断して得た疑似シート構造体14を、巻取部30から接着シート50上に転写する形態であってもよい。
具体的には、例えば、剥離層54及び接着剤層52を有する接着シート50を介した状態で、巻取部30(巻取ロール32)に対向して、押圧部56(押圧ロール、押圧ベルト等)を配置する。接着シート50と押圧部56は、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取るまでは、巻取部30から離間している(図3A参照)。次に、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取った後、接着シート50を介して押圧部56を巻取部30へ押圧することで、接着シート50の接着剤層52を巻取部30で螺旋状に巻き取った導電性線状体12へ接触させる(図3B参照)。次に、巻取部30で螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断した後、巻取部30(繰出ロール24)を矢印R方向に、押圧部56を矢印S方向に回転させながら、巻取部30(繰出ロール24)と押圧部56との間に接着シート50を通過させることで、疑似シート構造体14を接着シート50(その接着剤層52)に転写する(図3C参照)。この過程を経て、疑似シート構造体14を有するシート10を得る。
第2の変形例では、巻取部30での導電性線状体12の巻き取り、導電性線状体12の切断、及び接着シート50に対する疑似シート構造体14の転写が連続的に実施可能となり、疑似シート構造体14を有するシート10の生産性が向上する。
なお、第2の変形例では、予め、巻取部30の表面のうち、導電性線状体12を螺旋状に巻き取る領域に、仮止め用として接着シートを配置した状態で、巻取部30で螺旋状に巻き付ける導電性線状体12(疑似シート構造体14)を仮止めしてもよい。そして、その後、疑似シート構造体14を巻取部30から接着シート50(その接着剤層52)に転写してもよい。
また、疑似シート構造体14を介して、巻取部30に接着シート50を巻き付けた後、剥がすことで、疑似シート構造体14を巻取部30から接着シート50(その接着剤層52)に転写してもよい。
また、接着シート50を長尺のシートとし、複数の疑似シート構造体14を長尺の接着シート50に断続的に転写した後、切断して個々のシート10を得てもよい。
また、接着シート50は、上記構成の接着シートに限られず、接着剤層のみで構成された接着シート、支持層を介して2層の接着剤層が積層された接着シート等の周知の接着シートであってもよい。
また、疑似シート構造体14を介して、巻取部30に接着シート50を巻き付けた後、剥がすことで、疑似シート構造体14を巻取部30から接着シート50(その接着剤層52)に転写してもよい。
また、接着シート50を長尺のシートとし、複数の疑似シート構造体14を長尺の接着シート50に断続的に転写した後、切断して個々のシート10を得てもよい。
また、接着シート50は、上記構成の接着シートに限られず、接着剤層のみで構成された接着シート、支持層を介して2層の接着剤層が積層された接着シート等の周知の接着シートであってもよい。
−第3の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、図4に示すように、巻取部30(巻取ロール32)での導電性線状体12の螺旋状の巻き取りを、巻取部30の軸方向に往復させて行う形態であってもよい。具体的には、例えば、巻取部30(巻取ロール32)の一端側から他端側への往路(矢印A)の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りが終了した後、巻取部30(巻取ロール32)の他端側から一端側への復路(矢印B)の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りを実施する。この往路及び復路の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りは、複数回実施してもよい。
第3の変形例では、往路及び復路の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りにおいて、導電性線状体12の巻取方向を同じにすることで、疑似シート構造体14における導電性線状体12の配列間隔を容易に調整可能となる。具体的には、例えば、往路で螺旋状に巻き取りした導電性線状体12の間に配置するように、復路で導電性線状体12を螺旋状に巻き取ることで、疑似シート構造体14における導電性線状体12の配列間隔を容易に調整可能となる。一方で、導電性線状体12の巻取方向を交差させることで、導電性線状体12の配列方向が交差した複数の疑似シート構造体14が積層されたシート10(つまり、互いの導電性線状体12を交差させて、複数の疑似シート構造体14を積層したシート10)が容易に製造可能となる。
本実施形態に係るシートの製造方法では、図4に示すように、巻取部30(巻取ロール32)での導電性線状体12の螺旋状の巻き取りを、巻取部30の軸方向に往復させて行う形態であってもよい。具体的には、例えば、巻取部30(巻取ロール32)の一端側から他端側への往路(矢印A)の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りが終了した後、巻取部30(巻取ロール32)の他端側から一端側への復路(矢印B)の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りを実施する。この往路及び復路の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りは、複数回実施してもよい。
第3の変形例では、往路及び復路の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りにおいて、導電性線状体12の巻取方向を同じにすることで、疑似シート構造体14における導電性線状体12の配列間隔を容易に調整可能となる。具体的には、例えば、往路で螺旋状に巻き取りした導電性線状体12の間に配置するように、復路で導電性線状体12を螺旋状に巻き取ることで、疑似シート構造体14における導電性線状体12の配列間隔を容易に調整可能となる。一方で、導電性線状体12の巻取方向を交差させることで、導電性線状体12の配列方向が交差した複数の疑似シート構造体14が積層されたシート10(つまり、互いの導電性線状体12を交差させて、複数の疑似シート構造体14を積層したシート10)が容易に製造可能となる。
なお、図4には、往路及び復路の導電性線状体12の螺旋状の巻き取りにおいて、導電性線状体12の巻取方向を交差させる形態を示している。
−第4の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、図5A〜図5Cに示すように、巻取部30の表面のうち、少なくとも螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断する領域上に接着シート60を配置した状態で、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、巻取部30(巻取ロール32)の表面に、支持層64を介して一対の接着剤層62A, 62Bが積層された枠状の接着シート60の巻付方向の端面同士が接触するように、枠状の接着シート60を巻き付ける。これにより、巻取部30の外周面上に、巻取部30の軸方向に沿って配置された第一帯状部60Aと、第一帯状部60Aの長手方向両端から各々巻取部30の周方向に沿って配置された第二帯状部60Bとを有する接着シート60が配置された状態となる。そして、繰出部20から繰り出す導電性線状体12の先端を、接着シート60の第一帯状部60Aの長手方向一端側に固定した後、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る(図5A参照)。
次に、螺旋状に巻き取られた導電性線状体12の束を、接着シート60の第一帯状部60Aの幅方向中央部で分断するように、巻取部30の軸方向に沿って切断する(図5B参照)。そして、得られた疑似シート構造体14を、接着シート60と共に、巻取部30から取り外す。接着シート60を疑似シート構造体14とともに巻取部30から剥がすことを容易とするため、接着剤層62Bは再剥離性であることが好ましい。
第4の変形例では、一方向に延びた複数の導電性線状体12が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体14であって、縁部が接着シート60により固定され、かつ縁部以外に、他の部材と接触していない独立した部分を有する疑似シート構造体14を有するシート10(フリースタンディング状態のシート)が得られる(図5C参照)。
本実施形態に係るシートの製造方法では、図5A〜図5Cに示すように、巻取部30の表面のうち、少なくとも螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断する領域上に接着シート60を配置した状態で、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、巻取部30(巻取ロール32)の表面に、支持層64を介して一対の接着剤層62A, 62Bが積層された枠状の接着シート60の巻付方向の端面同士が接触するように、枠状の接着シート60を巻き付ける。これにより、巻取部30の外周面上に、巻取部30の軸方向に沿って配置された第一帯状部60Aと、第一帯状部60Aの長手方向両端から各々巻取部30の周方向に沿って配置された第二帯状部60Bとを有する接着シート60が配置された状態となる。そして、繰出部20から繰り出す導電性線状体12の先端を、接着シート60の第一帯状部60Aの長手方向一端側に固定した後、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る(図5A参照)。
次に、螺旋状に巻き取られた導電性線状体12の束を、接着シート60の第一帯状部60Aの幅方向中央部で分断するように、巻取部30の軸方向に沿って切断する(図5B参照)。そして、得られた疑似シート構造体14を、接着シート60と共に、巻取部30から取り外す。接着シート60を疑似シート構造体14とともに巻取部30から剥がすことを容易とするため、接着剤層62Bは再剥離性であることが好ましい。
第4の変形例では、一方向に延びた複数の導電性線状体12が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体14であって、縁部が接着シート60により固定され、かつ縁部以外に、他の部材と接触していない独立した部分を有する疑似シート構造体14を有するシート10(フリースタンディング状態のシート)が得られる(図5C参照)。
なお、第4の変形例は、巻取部30の表面のうち、螺旋状に巻き取られた導電性線状体12を切断する領域上のみに接着シートを配置した状態で、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。具体的には、例えば、巻取部30(巻取ロール32)の軸方向に沿って帯状の接着シートを配置した状態で、導電性線状体12を巻取部30で巻き取った後、帯状の接着シートの幅方向中央部で分断するように、巻取部30の軸方向に沿って切断する。これにより、疑似シート構造体14の対向する一対の縁部のみ(複数の導電性線状体12の端部のみ)が接着シートにより固定されたシート10が容易に製造可能となる。
また、第4の変形例は、巻取部30で巻き取られた導電性線状体12の束の切断領域が縁部と重なるように、枠状の接着シートを貼り付けた後、導電性線状体12の束を切断する形態であってもよいし、巻取部30で巻き取られた導電性線状体12の束の切断領域に帯状の接着シートを貼り付けた後、導電性線状体12の束を切断する形態であってもよい。
また、接着シート60は、上記構成の接着シートに限られず、接着剤層のみで構成された接着シート、剥離層と接着剤層とが積層された接着シート等の周知の接着シートであってもよい。
第4の変形例では、第一帯状部60Aと、支持層64の巻取部30の表面からの高さの違いにより、枠状の接着シート60に固定された疑似シート構造体14において導電性線状体12がたるむことを防止する観点から、接着シート60はできる限り薄いものが好ましく、例えば、3〜20μmの厚さとすることができる。
また、接着シート60は、上記構成の接着シートに限られず、接着剤層のみで構成された接着シート、剥離層と接着剤層とが積層された接着シート等の周知の接着シートであってもよい。
第4の変形例では、第一帯状部60Aと、支持層64の巻取部30の表面からの高さの違いにより、枠状の接着シート60に固定された疑似シート構造体14において導電性線状体12がたるむことを防止する観点から、接着シート60はできる限り薄いものが好ましく、例えば、3〜20μmの厚さとすることができる。
−第5の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、例えば、図6に示すように、繰出部20から繰り出された線状体の繰り出し方向を案内する案内部26を移動させながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。つまり、繰出部20及び巻取部30を移動させず、案内部26を移動させながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、案内部26として、外周面に溝28Aを有する円盤状のガイド部材28を利用する。まず、このガイド部材28の溝28Aに導電性線状体12を通した状態とする。そして、回転する円盤状のガイド部材28を巻取部30(巻取ロール)の軸方向(矢印C)に沿って移動させることにより、繰出部20から繰り出された線状体の繰り出し方向を案内しながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る。
第5の変形例では、案内部26の移動のみで、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取ることができるため、簡便に疑似シート構造体14を有するシート10が製造可能となる。
本実施形態に係るシートの製造方法では、例えば、図6に示すように、繰出部20から繰り出された線状体の繰り出し方向を案内する案内部26を移動させながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。つまり、繰出部20及び巻取部30を移動させず、案内部26を移動させながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、案内部26として、外周面に溝28Aを有する円盤状のガイド部材28を利用する。まず、このガイド部材28の溝28Aに導電性線状体12を通した状態とする。そして、回転する円盤状のガイド部材28を巻取部30(巻取ロール)の軸方向(矢印C)に沿って移動させることにより、繰出部20から繰り出された線状体の繰り出し方向を案内しながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る。
第5の変形例では、案内部26の移動のみで、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取ることができるため、簡便に疑似シート構造体14を有するシート10が製造可能となる。
なお、案内部26は、円盤状のガイド部材28に限られず、繰り出される導電性線状体12の繰り出し方向を変更可能な構成であれば、特に制限はなく、棒状、板状、その他種々の構成のガイド部材が適用可能である。
−第6の変形例−
本実施形態に係るシートの製造方法では、図7に示すように、一つの巻取部30(巻取ロール32)に対して、複数の繰出部20から導電性線状体12を繰り出して一つの巻取部30の複数の領域で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、一つの巻取部30(巻取ロール32)の軸方向に沿って、繰出部20を複数配列して配置する(図7では3つ配列)。巻取部30(巻取ロール32)の表面のうち、導電性線状体12を螺旋状に巻き取る複数の領域上に、接着シート40を各々配置する。そして、各々の繰出部20から繰り出す各導電性線状体12の先端を、複数の接着シート40の幅方向一端側に各々固定した後、各々の導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る。
第6の変形例では、一回の導電性線状体12の巻き取りにより、複数の疑似シート構造体14が得られるため、疑似シート構造体14を有するシート10の生産性が向上する。
本実施形態に係るシートの製造方法では、図7に示すように、一つの巻取部30(巻取ロール32)に対して、複数の繰出部20から導電性線状体12を繰り出して一つの巻取部30の複数の領域で螺旋状に巻き取る形態であってもよい。
具体的には、例えば、一つの巻取部30(巻取ロール32)の軸方向に沿って、繰出部20を複数配列して配置する(図7では3つ配列)。巻取部30(巻取ロール32)の表面のうち、導電性線状体12を螺旋状に巻き取る複数の領域上に、接着シート40を各々配置する。そして、各々の繰出部20から繰り出す各導電性線状体12の先端を、複数の接着シート40の幅方向一端側に各々固定した後、各々の導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る。
第6の変形例では、一回の導電性線状体12の巻き取りにより、複数の疑似シート構造体14が得られるため、疑似シート構造体14を有するシート10の生産性が向上する。
ここで、本実施形態に係るシートの製造方法は、第1〜第6の変形例を組み合わせた形態であってもよい。例えば、本実施形態に係るシートの製造方法は、(1)第2〜第6の変形例において、巻取部30として巻取ベルト34を有する巻取装置を使用する第1の変形例を適用した形態、(2)第1、3〜6の変形例において、疑似シート構造体14を巻取部30から接着シート50(その接着剤層52)に転写する第2の変形例を適用する形態、(3)第1〜4、6の変形例において、案内部26の移動により導電性線状体12の繰り出し方向を案内しながら、導電性線状体12を巻取部30で螺旋状に巻き取る第5の変形例を適用した形態であってもよい。
(シート)
本実施形態に係るシートの製造方法により得られるシート10は、例えば、被着体に貼付けて使用される。接着剤層42が硬化性を有する場合、シート10を被着体に貼付けた後、接着シート40の接着剤層を硬化する。シート10を被着体に貼り合わせる際には、シート10の疑似シート構造体14側を被着体に貼付けて(すなわち、接着シート40と被着体との間に疑似シート構造体14を介在させて被着体に貼付けて)もよいし、シート10の接着シート40側を被着体に貼付けてもよい。
なお、接着シート40の疑似シート構造体14側に支持体を設けない場合には、シート10の疑似シート構造体14側を、被着体に貼り合わせることが好ましい。被着体および接着シート40の両方により疑似シート構造体14が十分に保護されるためである。これにより、シート10の耐衝撃性が向上する点で、実用化に適しているといえる。また、シート10(疑似シート構造体14)を発熱体として適用する場合、接着シート40は、発熱時(通電時)の感電防止にも寄与する。
本実施形態に係るシートの製造方法により得られるシート10は、例えば、被着体に貼付けて使用される。接着剤層42が硬化性を有する場合、シート10を被着体に貼付けた後、接着シート40の接着剤層を硬化する。シート10を被着体に貼り合わせる際には、シート10の疑似シート構造体14側を被着体に貼付けて(すなわち、接着シート40と被着体との間に疑似シート構造体14を介在させて被着体に貼付けて)もよいし、シート10の接着シート40側を被着体に貼付けてもよい。
なお、接着シート40の疑似シート構造体14側に支持体を設けない場合には、シート10の疑似シート構造体14側を、被着体に貼り合わせることが好ましい。被着体および接着シート40の両方により疑似シート構造体14が十分に保護されるためである。これにより、シート10の耐衝撃性が向上する点で、実用化に適しているといえる。また、シート10(疑似シート構造体14)を発熱体として適用する場合、接着シート40は、発熱時(通電時)の感電防止にも寄与する。
シート10は、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体14を有するシートである。この疑似シート構造体14は、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列されている。また、疑似シート構造体14は、面抵抗が低い。このため、シート10は、発熱体として適用することが好適である。さらに、疑似シート構造体14は光線透過率を高めることも容易である。そのため、シート10からなる発熱体は、光線透過性が高く、かつ印加する電圧の低減が可能な発熱体とすることができる。
そして、シート10からなる発熱体は、各種の発熱装置に適用される。発熱装置としては、例えば、発熱するテキスタイルの材料、発熱する壁紙、浴室等の鏡;乗用車、鉄道、船舶、航空機等の輸送用装置の窓;建物の窓;アイウェア等に配置されるデフォッガー、輸送用装置の窓、信号機の点灯面、標識等に配置されるデアイサー等が挙げられる。
なお、発熱体は、適宜、発熱体(その疑似シート構造体14)に給電する給電部が設けられて、各種の発熱装置に備えられる。
なお、発熱体は、適宜、発熱体(その疑似シート構造体14)に給電する給電部が設けられて、各種の発熱装置に備えられる。
なお、シート10は、発熱体(発熱装置)以外に、ディスプレイ用保護フィルム(粉砕防止フィルム)等のシート状の製品に適用可能である。
ここで、シート10の光線透過率は、70%以上が好ましく、70%〜100%がより好ましく、80%〜100%がさらに好ましい。被着体として自動車等の窓にシート10を貼付する場合、例えば、他の車両、歩行者、信号、標識、および道路の状況等を見分ける視認性が求められる。また、被着体として鏡にシート10を貼付する場合、造影の鮮明性が求められる。このため、シート10の光線透過率が70%以上であれば、これらの視認性、又は造影の鮮明性を容易に得ることができる。
なお、シート10(疑似シート構造体14)の光線透過率は、光線透過率計により、可視域(380nm〜760mm)の光線透過率を測定し、その平均値とする。
なお、シート10(疑似シート構造体14)の光線透過率は、光線透過率計により、可視域(380nm〜760mm)の光線透過率を測定し、その平均値とする。
シート10の面抵抗(Ω/□=Ω/sq.)は、800Ω/□以下が好ましく、0.01Ω/□〜500Ω/□がより好ましく、0.05Ω/□〜300Ω/□がさらに好ましい。シート10を発熱体として適用した場合、印加する電圧を低減する観点から、面抵抗の低いシート10が要求される。シート10の面抵抗が800Ω/□以下であれば、印加する電圧の低減が容易に実現される。
なお、シート10の面抵抗は、次の方法により測定する。まず、電気的接続を向上させるために、銀ペーストをシート10の擬似シート構造体10の両端に塗布する。その後、銅テープを両端に貼付けたガラス基板に、シート10を銀ペーストと銅テープが接触するように貼付けた後、電気テスターを用いて抵抗を測定し、シート10の面抵抗を算出する。
なお、シート10の面抵抗は、次の方法により測定する。まず、電気的接続を向上させるために、銀ペーストをシート10の擬似シート構造体10の両端に塗布する。その後、銅テープを両端に貼付けたガラス基板に、シート10を銀ペーストと銅テープが接触するように貼付けた後、電気テスターを用いて抵抗を測定し、シート10の面抵抗を算出する。
なお、米国仮出願第62/258,347の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (9)
- 一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体を有するシートの製造方法であって、
体積抵抗率Rが1.0×10−7Ωcm〜1.0×10−1Ωcmの線状体を繰出部から繰り出して巻取部で螺旋状に巻き取った後、前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して、前記疑似シート構造体を得るシートの製造方法。 - 前記繰出部と前記巻取部との少なくとも一方を移動させながら、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る請求項1に記載のシートの製造方法。
- 前記巻取部で螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断して得た前記疑似シート構造体を、前記巻取部から接着シート上に転写する請求項1又は請求項2に記載のシートの製造方法。
- 前記巻取部の表面のうち、少なくとも前記線状体を螺旋状に巻き取る領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る請求項1又は請求項2に記載のシートの製造方法。
- 前記巻取部の表面のうち、少なくとも螺旋状に巻き取られた前記線状体を切断する領域上に接着シートを配置した状態で、前記線状体を前記巻取部で螺旋状に巻き取る請求項1又は請求項2に記載のシートの製造方法。
- 前記線状体が、カーボンナノチューブを含む線状体である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
- 前記線状体が、カーボンナノチューブを含み、かつ直径が0.3μm〜125μmの線状体である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
- 前記線状体が、カーボンナノチューブと金属とを含む線状体である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートの製造方法。
- 前記シートが、一方向に延びた複数の線状体が互いに平行に間隔をもって配列された疑似シート構造体であって、少なくとも前記複数の線状体の端部が前記接着シートにより固定され、かつ固定された複数の線状体の端部以外に、他の部材と接触していない独立した部分を有する疑似シート構造体を有するシートである請求項5に記載のシートの製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201562258347P | 2015-11-20 | 2015-11-20 | |
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