JPWO2017085754A1 - 移動型発電・浄水システム - Google Patents

Abstract

本発明は、太陽光発電装置と、この太陽光発電装置で発電された電気を蓄えるバッテリと、このバッテリからの給電を受ける制御部と、この制御部に制御され、かつ、バッテリを電源とする駆動手段とをハウジングに備えた移動型の発電・浄水システムであって、ハウジングの内部に吸引ホース及び流出ホースにそれぞれ接続部を介して接続可能な１つの流路に浄水装置を配設し、この浄水装置の駆動手段は、複数個の駆動ポンプであり、これらの駆動ポンプはそれぞれ導電ケーブルを介してバッテリに電気的に接続し、また太陽光発電装置はハウジングの内部の回転軸に巻きつけられたソーラーパネルであり、このソーラーパネルは、ハウジングを横にしたとき、該ハウジングの横長の切欠窓からそのまま水平方向に引出すことができる移動型発電・浄水システムである。

Description

本発明は、移動型発電・浄水システムに関し、特に、地震等の災害により水道が絶たれた場合に使用することができる移動型発電・浄水システムに関する。

特許文献１に記載の非常用浄水装置は、箱型のハウジングの内部に、手動ポンプと、この手動ポンプの吐出口に接続され、かつ該手動ポンプにより加圧されて吐出される水を所定の流路に沿って案内する配水管と、上記配水管に配置され、かつ案内される水を浄水する複数のろ過器を含む浄水手段とを備えている。

この非常用浄水装置は、災害時、水源まで運搬され、或いは適宜に持ち運び、吸引ホース及び手動ポンプを利用して水源から水を汲み上げるものである。この非常用浄水装置は、小型であることから、水源まで容易に移動させることができ、しかも、手動ポンプを操作することにより、浄水手段によって浄水し、簡単に生活用水を確保することができるという利点がある。

しかしながら、この非常用浄水装置は、レバーハンドルを上げ下げ操作して手動ポンプを駆動する必要があるので、労力が必要である。すなわち、動力源として自然エネルギーを利用することができない。また複数のろ過器は、海水を淡水化することができない。労力に頼るので、短時間で大量の飲料水を確保することができない。さらに、キャスターを備えていないので、路上にハウジングを走行させることができない。

これに対して、特許文献２には、キャスターを備えた箱型のハウジングの上面に矩形状のソーラーパネルを設け、このソーラーパネルで発電した電気を、充電回路を介して前記ハウジングの内部に設けたバッテリに充電すること、及び前記ハウジングの内部に設けた制御機器が、該ハウジングに支柱を介して取り付けた照明器具の点灯を制御することが記載されている。

しかしながら、特許文献２は、太陽光発電装置を利用する点で、使用場所の制限を受けないという利点があるものの、ソーラーパネルは、箱型のハウジングの上面に設けられた所定形状及び大きさの一枚の板状ソーラーパネルなので、発電量が十分でないという問題点がある。また特許文献２は、浄水装置を備えるものではない。

登録実用新案第３０２３４２２号公報 特開２０１０−３４１９０号公報

本発明の第１の課題は、特許文献１及び特許文献２の利点を有効的に活用し、地震等の災害により水道が絶たれた場合に、災害の場所の水源まで容易に移動させ、太陽光発電装置の電源を動力源して駆動手段を駆動させ、短時間で大量の綺麗な飲料水を確保することである。特に、移動時、旅行用トランクの如く、太陽光発電装置、制御部、浄水装置等の主な装置は全てハウジングに収納させ、一方、使用の際、ハウジングを横にして蓋体を開き、ソーラーパネルをハウジングの外に引き出して路面に広げ、これにより発電量を増大させることができる。また、蓋体を開くと、直ちに駆動手段を操作することができることである。さらに、複数の駆動手段をハウジングに組み込み、十分に水を汲み上げかつ圧送することができることである。

本発明の第２の課題は、水源が海水である場合には該海水を淡水化することができることである。本発明の第３の課題は、前処理ろ過器を流れる粗い粒子(塵)を有効的に阻止し、これにより後処理ろ過器を構成するＲＯ膜ろ過器が容易に詰まらないようにすることである。本発明の第４の課題は、導電ケーブルのケース状蓋体側から箱型本体側に至る露出部の一部或いは全部を保護することである。

本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

本発明の移動型発電・浄水システムは、太陽光発電装置と、この太陽光発電装置で発電された電気を蓄えるバッテリと、このバッテリからの給電を受ける制御部と、この制御部に制御され、かつ、前記バッテリを電源とする駆動手段とをハウジングに備えた移動型の発電・浄水システムであって、前記ハウジングは、上端開口の箱型本体と、該箱型本体に蝶番を介して開閉自在に設けられたケース状蓋体とから成り、該ハウジングの内部に吸引ホース及び流出ホースにそれぞれ接続部を介して接続可能な１つの流路に浄水装置を配設し、この浄水装置の前記駆動手段は、複数個の駆動ポンプであり、これらの駆動ポンプはそれぞれ導電ケーブルを介して前記バッテリに電気的に接続し、また前記太陽光発電装置は前記ハウジングの内部の回転軸に巻きつけられたソーラーパネルであり、このソーラーパネルは、該ハウジングの一側壁に形成された横長の切欠窓からそのまま引出すことができることを特徴する。

上記構成に於いて、浄水装置は、水源と吸引ホースを介して接続可能な第１駆動ポンプと、この第１駆動ポンプの下流側に配設された前処理ろ過器と、この前処理ろ過器の下流側に配設された第２駆動ポンプと、この第２駆動ポンプの下流側に配設され、水源が海水である場合には該海水を淡水化する後処理ろ過器とから成ることを特徴とする。また前処理ろ過器は、少なくとも中空糸膜ろ過器を含み、一方、後処理ろ過器は、少なくともＲＯ膜ろ過器を含むことを特徴とする。またハウジングは、ケース状蓋体の凹所空間に制御部用のコントロールボックスと、バッテリが固定的に収納され、一方、箱型本体の凹所空間に浄水装置と回転軸を含むソーラーパネルが収納され、導電ケーブルのケース状蓋体側から前記箱型本体側に至る露出部の一部又は全部は、伸縮性の保護具に包まれ、この保護具の一端部はコントロールボックス側に固定され、一方、その他端部は箱型本体側に固定されていることを特徴とする。また、ケース状蓋体を開いたとき、コントロールボックスの操作盤が現れ、この操作盤には、少なくとも駆動手段用の電源スイッチ、圧力計が設けられていることを特徴とする。さらに、ハウジングは両手で持ち運び可能な直方体の形状であり、その一側壁には複数個の自在キャスターが取付けられ、他側壁には把手が設けられていることを特徴とする。

（ａ）請求項１の発明は、地震等の災害により水道が絶たれた場合に、災害の場所の水源まで容易に移動させ、また労力を用いなくても、太陽光発電装置の電源を動力源して駆動手段を駆動させ、短時間で大量の飲料水を確保することができる。特に、移動時、旅行用ケースの如く、太陽光発電装置、制御部、浄水装置等の主な装置は全てハウジングに収納させ、一方、使用の際、ハウジングを横設状態にして蓋体を開き、ソーラーパネルをハウジングの外に引き出して路面に広げ、これにより発電量を増大させることができる。また蓋体を開くと、直ちに電源を「ＯＮ」にすることができる。さらに、複数の駆動手段をハウジングに組み込み、十分に水を汲み上げかつ圧送することができる。
（ｂ）請求項２の発明は、前記（ａ）の効果を得ることができると同時に、水源が海水である場合には該海水を淡水化することができる。
（ｃ）請求項３の発明は、前記（ａ）の効果を得ることができると同時に、前処理ろ過器の中空糸膜ろ過器により、例えば粒径が０．１μｍ以上の塵を除去することができるので、後処理ろ過器を構成するＲＯ膜ろ過器が容易に詰まらない。
（ｅ）請求項４の発明は、各構成部材をコンパクトに収納することができる。また蓋体を開閉しても、保護具で導電ケーブルの露出部分を十分に保護することができる。
（ｆ）請求項５の発明は、蓋体を開いたとき、コントロールボックスの操作盤が現れ、この操作盤には、少なくとも駆動手段用の電源スイッチ、圧力計が設けられているので、簡単に浄水装置をＯＮ、ＯＦＦすることができる。また流路の圧力状態を圧力計で監視することができる。
（ｇ）請求項６の発明は、ハウジングを所望する場所に容易に運ぶ、又は移動させることができる。

図１乃至図１０は本発明の第１実施形態を示す各説明図。図１１及び図１２は本発明の第２実施形態を示す各説明図。図１３及び図１４は本発明の第３実施形態を示す各説明図。
本発明の移動型発電・浄水システムを災害場所の水源付近に設置した概略説明図。 ハウジングの斜視図（蓋体を開いた状態である）。 ハウジングの内部に収納された各部の概略説明図。 ハウジングの内部に設けられる各装置の概略説明図。 浄水装置を用いて海水を飲料水にする場合の流れを示すブロック図。 浄水装置を構成する前処理ろ過器の一例を示す概略説明図。 前処理ろ過器を構成する中空糸膜ろ過器の説明図。 太陽光発電装置の説明図。 導電線用保護具の取付け態様を示す説明図。 ソーラーパネル、制御部、バッテリ、駆動手段等の駆動制御システムを示すブロック図。 本発明の第２実施形態の斜視図（ハウジングを横状態に設置した状態）。 図１１に於いて、蓋体を開き、かつソーラーパネルを引出した状態の説明図。 本発明の第３実施形態の斜視図。 ハウジングを地面に縦にした状態の説明図。

Ａ…水源（例えば海）、Ｂ…陸、Ｘ、Ｘ１、Ｘ２…移動型発電・浄水システム、
１、１Ａ、１Ｂ…ハウジング、１ａ…箱型本体、１ｂ…ケース状蓋体、
２…吸引ホース、３…一方の接続部、４…流出ホース、５…他方の接続部、
７…制御部、８…コントロールボックス、９…バッテリ、１１…浄水装置、
１２…太陽光発電装置、１２ａ…回転軸、１２ｂ…ソーラーパネル、
１３…導電ケーブル、１４…第１支持部材、１５…第２支持部材、１６…流路、
１７…第１駆動ポンプ（駆動手段）、１９…第２駆動ポンプ（駆動手段）、
１８…前処理ろ過器、２０…後処理ろ過器、２１…殺菌手段、
３１…自在キャスター、３２…把手。

まず、図１を参照にして本発明の用途を簡単に説明する。Ｘは、特に、地震などの災害が発生した時、災害の場所の水源まで持ち運びすることができる移動型発電・浄水システムである。この移動型発電・浄水システムＸのハウジング１は、アルミニウム又はジュラルミン製の収納ケースである。ハウジング１は、旅行用トランクの様に、片手又は両手で持ち運び可能な直方体の形状である。

水源Ａは、湖、川、池、海などである。水源Ａが、たとえば海であるとき、ハウジング１を陸Ｂの適宜箇所に横状態に置き、吸引ホース２の基端部２ａをハウジング１の一方の接続部３に接続する。また、流水ホース４の基端部４ａをハウジング１の他方の接続部５に接続する。ところで、前記吸引ホース２と流出ホース４は、ハウジング１に収納される部材ではない。また、前記吸引ホース２の自由端部２ｂにはゴミが入らないように金網製の籠２ｃが取り付けられている。

したがって、飲料水を確保するときは、籠２ｃを水源（例えば海）Ａに沈め、後述する駆動手段を駆動させることによって海水を汲み上げ、ハウジング１の内部に設けた浄水装置１１で浄水し、流出ホース４から飲料水として取り出すことができる。
次に、図２乃至図１０を参照にして各部の説明をする。ハウジング１は、全体として六面を有する直方体に形成されている。図２は蓋体を開いた状態のハウジング１の斜視図である。この図２で示すように、ハウジング１は、上端開口の箱型本体１ａと、該箱型本体に蝶番６を介して開閉自在に設けられたケース状蓋体１ｂとから成り、前記箱型本体１ａの底は比較的に深い。

次に、図３はハウジング１の内部に収納された各部の概略説明図である。実施形態では、ケース状蓋体１ｂの凹所空間に制御部７用のコントロールボックス８と、複数個のバッテリ９が固定的に収納されている。一方、前記箱型本体１ａの凹所空間に浄水装置１１と太陽光発電装置１２がそれぞれ収納されている。前記太陽光発電装置１２は、横長の棒状回転軸１２ａと、この回転軸に巻装されたシート状のソーラーパネル１２ｂとから成る。

コントロールボックス８に内装された制御部７と浄水装置１１の複数個の駆動ポンプ（駆動手段）１７，１９は、それぞれ導電ケーブル１３を介してバッテリ９に電気的に接続している。ハウジング１の内部には、浄水装置１１を構成する各部材を固定するための第１支持部材１４と、太陽光発電装置１２を包み、かつ横長の棒状回転軸１２ａを支承する第２支持部材１５が固定的に設けられている。浄水装置１１は、前述した接続部３、５に接続する１つの流路１６に配設されている。１つの流路１６は、浄水装置１１の各部材をライン上に接続する不番の複数の配管で構成されている。

しかして、図４及び図５で示すように、浄水装置１１は、水源Ａと吸引ホース２を介して接続可能な第１駆動ポンプ１７と、この第１駆動ポンプの下流側に配設された前処理ろ過器１８と、この前処理ろ過器の下流側に配設された第２駆動ポンプ１９と、この第２駆動ポンプの下流側に配設され、水源Ａが海水である場合には該海水を淡水化する後処理ろ過器２０とから成り、望ましくは、後処理ろ過器２０の下流側に殺菌手段２１が配設されている。殺菌手段２１は、後処理ろ過器２０の一部を構成している。そして、前記殺菌手段２１の下流側に他方の接続部５を介して流出ホース４が接続し、この流出ホース４から綺麗な飲料水Ｗを得ることができる。

第１駆動ポンプ１７は、例えばＤＣ２４Ｖのモータが用いられている。また前処理ろ過器１８は、図６で示すように、粗い粒子(塵)の通過を阻止できる糸状ろ過器１８ａと、ミネラル水を得ることができる活性炭ろ過器１８ｂと、細かな粒子(塵)の通過を阻止できる中空糸膜ろ過器１８ｃとから成る。前記糸状ろ過器１８ａは、特に図示しないが、両端開口の筒状容器と、この筒状容器に充填された糸状フィルタから成り、前記糸状フィルタで、比較的粗い塵の粒子を捕捉する。なお、この糸状ろ過器１８ａは、袋体に砂を詰めた砂ろ過器に替えても良い。

また前処理ろ過器１８は、少なくとも中空糸膜ろ過器１８ｃを含む。この中空糸膜ろ過器１８ｃは、例えば図７で示すように、両端開口ｃ、ｄの筒状容器ａと、この筒状容器ａに内装された中空糸のフィルタカートリッジｂとから成る。図７の左側の開口ｃは第１駆動ポンプ１７側から送られた水が流入する流入口、一方、右側の開口ｄは空糸のフィルタカートリッジｂを通過したろ過水の出口である。この中空糸膜ろ過器１８ｃにより、例えば粒径が０．１μｍ以上の粒子（塵）を除去することができる。

また後処理ろ過器２０は、海水を淡水化することができるカートリッチ式の単数又は複数のＲＯ膜ろ過器（海水用逆浸透膜）を含む。また第２駆動ポンプ１９は、第１駆動ポンプ１７と同様に、例えばＤＣ２４Ｖのモータが用いられている。さらに、殺菌手段２１は、活性成分としてヨウ素を含有している。したがって、後処理ろ過器２０では、ＲＯ膜ろ過器で淡水化された水を殺菌手段２１のヨウ素によって強力に殺菌することができる。したがって、綺麗な飲料水になる。なお、特に図示しないが、実施形態の流路１６の適宜箇所には、例えば圧力調整弁が設けられ、流路１６の圧力状態を圧力計２８で監視することができる。

図８は、太陽光発電装置１２の一例を示す。この図８を参照にすると、前記太陽光発電装置１２は、棒状の回転軸１２ａと、この回転軸１２ａに巻きつけられたシート状のソーラーパネル１２ｂとから成り、このソーラーパネル１２ｂは、図１又は図３で示すように、ハウジング１を横にしたとき、該ハウジング１の垂直の一側壁に形成された横長の切欠窓２３からそのまま略水平方向に引出すことができる。ソーラーパネル１２ｂを前記切欠窓２３から引き出すとき、前記回転軸１２ａは、前述した第２支持部材１５の左右の側壁１５ａ、１５ａに支持された状態で回転する。そして、ハウジング１から引き出されたソーラーパネル１２ｂは、陸Ｂの地面上に幅広く展開した状態に成る。したがって、発電量を増やすことができる。

図９は導電線用保護具２４の取付け態様を示す説明図である。導電ケーブル１３のケース状蓋体１ｂ側から箱型本体１ａ側に至る露出部の一部又は全部は、伸縮性の保護具２４に包まれ、この保護具２４の一端部は、前述したコントロールボックス８の操作盤８ａ（蓋体側）の貫通孔に挿入した状態で固定具２５を用いて適宜に固定され、一方、その他端部は箱型本体１ａの内壁或いは支持部材（箱型本体側）に固定具２６を用いて適宜に固定されている。保護具２４は、例えば可撓性のパイプやコイルスブリングが用いられている。

図１０はソーラーパネル１２ｂ、コントロールボックス８内の制御部７、バッテリ９、複数の駆動手段１７，１９等の駆動制御システムを示すブロック図ある。図３で示すようにケース状蓋体１ｂを開いたとき、コントロールボックス８の操作盤８ａが現れ、この操作盤８ａには、駆動手段１７，１９用の複数個の電源スイッチ２７、駆動手段１７，１９の圧力状態をそれぞれ示す複数個の圧力計２８、外部機器のプラグ接続用のコンセント２９が設けられている。なお、符号１０はインバータで、このインバータ１０は、バッテリ９に充電された電力を交流に変換し、コンセント２９を介して外部機器（例えばＬＥＤ電球、端末機）に出力する。

前述したように、実施形態のハウジング１の内部には、太陽光発電装置１２と、この太陽光発電装置で発電された電気を、図示しない充電回路を介して蓄える単数又は複数のバッテリ９と、このバッテリからの給電を受ける制御部７と、この制御部によって制御され、かつ、前記バッテリ９を電源とする複数個の駆動手段１７，１９とが適宜に設けられ、これには配線を介して電気的に適宜に接続している。

したがって、災害場所の水源Ａ付近にハウジング１を運んでから、該ハウジング１を地面に横設し、次に吸引ホース２及び流出ホース４をハウジング１の左右の側壁の接続部３，５にそれぞれ接続し、次にケース状蓋体１ｂを開き、さらに、ソーラーパネル１２ｂを切欠窓２３から引出す。そして、電源スイッチ２７を「ＯＮ」にすると、駆動手段１７、１９が起動し、例えば海水を吸引ホース２で汲み上げ、ハウジング１の内部の浄水装置１１で浄水し、流出ホース４から綺麗な飲料水Ｗを取り出すことができる。なお、ソーラーパネル１２ｂは、直接又はハウジング１の側壁から突出する回転軸１２ａの突出端部に嵌合するレバーハンドルＨ（図１参照）を用いて巻き取ることができる。また照明がない場合には、コンセント２９にＬＥＤ照明具等のプラグを差し込み、移動型発電・浄水システムＸの駆動状態を見ることができる。

ここでは、他の移動型発電・浄水システムＸ１とＸ２を説明する。図１１及び図１２は本発明の第２実施形態の移動型発電・浄水システムＸ１である。また、図１３及び図１４は本発明の第３実施形態の移動型発電・浄水システムＸ２である。なお、これらの実施形態の説明に当って、第１実施形態と同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を割愛する。

第２実施形態及び第３実施形態は、ハウジング１Ａ、１Ｂにそれぞれ自在キャスター３１と回転可能な把手３２を設けている。まず、第２実施形態は、ハウジング１Ａの横長の切欠窓２３が形成された一側壁を正面にすると、このハウジング１Ａの横長底壁に、合計４個の自在キャスター３１が取付けられている。またハウジング１Ａの左右の両側壁には一対の把手３２、３２が取付けられている。

次に、第３実施形態は、ハウジング１Ｂを垂直状態にした場合（面積が大きい４面を垂直状態にした場合）、その底面に相当する一側壁に合計４個の自在キャスター３１が取付けられている。一方、上面に相当する他側壁に回転可能な把手３２(実施形態によっては伸縮可能なハンドル)が設けられている。このように第３実施形態のハウジング１Ｂの側壁に自在キャスター３１及び把手３２を適宜に設けても良い。

本発明は、特に、地震等の災害により水道が絶たれた場合に使用することができる移動型発電・浄水システムとして使用される。

Claims (6)

1. 太陽光発電装置と、この太陽光発電装置で発電された電気を蓄えるバッテリと、このバッテリからの給電を受ける制御部と、この制御部に制御され、かつ、前記バッテリを電源とする駆動手段とをハウジングに備えた移動型の発電・浄水システムであって、前記ハウジングは、上端開口の箱型本体と、該箱型本体に蝶番を介して開閉自在に設けられたケース状蓋体とから成り、該ハウジングの内部に吸引ホース及び流出ホースにそれぞれ接続部を介して接続可能な１つの流路に浄水装置を配設し、この浄水装置の前記駆動手段は、複数個の駆動ポンプであり、これらの駆動ポンプはそれぞれ導電ケーブルを介して前記バッテリに電気的に接続し、また前記太陽光発電装置は前記ハウジングの内部の回転軸に巻きつけられたソーラーパネルであり、このソーラーパネルは、該ハウジングの一側壁に形成された横長の切欠窓からそのまま引出すことができる移動型発電・浄水システム。
2. 請求項１に於いて、浄水装置は、水源と吸引ホースを介して接続可能な第１駆動ポンプと、この第１駆動ポンプの下流側に配設された前処理ろ過器と、この前処理ろ過器の下流側に配設された第２駆動ポンプと、この第２駆動ポンプの下流側に配設され、前記水源が海水である場合には該海水を淡水化する後処理ろ過器とから成ることを特徴とする移動型発電・浄水システム。
3. 請求項１に於いて、前処理ろ過器は、少なくとも中空糸膜ろ過器を含み、一方、後処理ろ過器は、ＲＯ膜ろ過器を含むことを特徴とする移動型発電・浄水システム。
4. 請求項１に於いて、ハウジングは、ケース状蓋体の凹所空間に制御部用のコントロールボックスと、バッテリが固定的に収納され、一方、箱型本体の凹所空間に浄水装置と回転軸を含むソーラーパネルが収納され、導電ケーブルのケース状蓋体側から箱型本体側に至る露出部は、伸縮性の保護具に包まれ、この保護具の一端部は、コントロールボックス側に固定され、一方、その他端部は箱型本体側に固定されていることを特徴とする移動型発電・浄水システム。
5. 請求項４に於いて、ケース状蓋体を開いたとき、コントロールボックスの操作盤が現れ、この操作盤には、少なくとも駆動手段用の電源スイッチ、圧力計が設けられていることを特徴とする移動型発電・浄水システム。
6. 請求項１に於いて、ハウジングは両手で持ち運び可能な直方体の形状であり、その一側壁には複数個の自在キャスターが取付けられ、他側壁には把手が設けられていることを特徴とする移動型発電・浄水システム。

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