JPWO2017051442A1 - 情報処理装置、消化率推定方法、情報処理システムおよび消化率推定プログラム - Google Patents

情報処理装置、消化率推定方法、情報処理システムおよび消化率推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】摂取した食べ物の消化率に応じたサービスをリアルタイムでユーザに提供することができる情報処理装置、消化率推定方法および消化率推定プログラムを提供すること。【解決手段】ユーザが摂取した食物の消化率を推定する情報処理装置は、前記ユーザが所持する心拍信号測定装置から所定の時間間隔で測定された複数の心拍数情報を受信する第1受信部と、前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する第2受信部と、前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定する特徴量算出部と、前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する消化率推定部と、を有する。

Description

本発明は、情報処理装置、消化率推定方法、情報処理システムおよび消化率推定プログラムに関する。
近年では、ユーザの状況または行動をセンシングし、その状況または行動に応じた情報をユーザに配信するサービスが、サービス提供業者によって行われている。
例えば、摂取した食べ物の消化率に応じて、有益な情報をユーザに提供するサービスが開示されている(非特許文献1)。このサービスでは、呼気からアセトン濃度を計測し、アセトン濃度から消化率(空腹度)を推定する技術が用いられている。ユーザは、推定された空腹度の程度に応じて、食事や運動に適したタイミングを、携帯情報端末を通じて知ることができる。
特表平10−504739号公報 特開2004−138号公報 特開2009−201805号公報 特開2011−115508号公報 特開2008−61790号公報
「食事写真のカロリーを表示、息を吹きかけて空腹度を測定−ドコモのダイエット支援サービス」、[online]、アイティメディア株式会社、[平成27年7月6日検索]、インターネット<URL:http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1110/06/news128.html>
上述のアセトン濃度を計測するための装置は、常時装着できるほど小さいものではない。また、計測を行う度に、装置中に残留するアセトンを除去する作業も発生する。このため、アセトン濃度を監視し、摂取した食べ物の消化率に応じたサービスをリアルタイムでユーザに提供することは困難である。
本発明の1つの側面では、摂取した食べ物の消化率に応じたサービスをリアルタイムでユーザに提供することができる情報処理装置、消化率推定方法および消化率推定プログラムを提供することを目的とする。
発明の一観点によれば、ユーザが摂取した食物の消化率を推定する情報処理装置であって、前記ユーザが所持する心拍信号測定装置から所定の時間間隔で測定された複数の心拍数情報を受信する第1受信部と、前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する第2受信部と、前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定する特徴量算出部と、前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する消化率推定部と、を有する情報処理装置が提供される。
一実施態様によれば、摂取した食べ物の消化率に応じたサービスをリアルタイムでユーザに提供することができる情報処理装置、消化率推定方法および消化率推定プログラムを提供することができる。
図1は、実施例1における情報処理システム100の一例を示す図である。 図2は、実施例1における情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、食事前から食事後までの心拍数の時間変化の一例を示す図である。 図4は、情報処理装置10によって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。 図5は、心拍数管理テーブル12aの初期状態の一例を示す図である。 図6は、心拍数管理テーブル12aに情報を格納した例を示す図である。 図7は、食事時刻管理テーブル12bの初期状態の一例を示す図である。 図8は、S102において、食事時刻管理テーブル12bに情報を格納した例を示す図である。 図9は、特徴量管理テーブル12cの初期状態の一例を示す図である。 図10は、S103において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。 図11は、S104において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。 図12は、一次近似直線を用いて消化率を推定する方法を説明するための図である。 図13は、S105において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。 図14は、S106において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。 図15は、S108において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。 図16は、情報処理装置10によって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。 図17は、消化率推定管理テーブル12dの初期状態の一例を示す図である。 図18は、S110において、消化率推定管理テーブル12dに情報を格納した例を示す図である。 図19は、消化率推定管理テーブル12dに情報を複数回格納した例を示す図である。 図20は、図16に示すフローチャートの変形例を示す図である。 図21は、実施例2における情報処理システム200の一例を示す図である。 図22は、実施例2における、情報処理装置10bによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。 図23は、実施例2における、情報処理装置10bによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。 図24は、実施例3における情報処理システム300の一例を示す図である。 図25は、実施例4における情報処理システム400の一例を示す図である。 図26は、実施例4における、情報処理装置10dによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。 図27は、心拍数変化率−消化率対応テーブルの一例を示す図である。 図28は、図27の心拍数変化率−消化率対応テーブルを説明するための、心拍数変化率のプロファイルを示す図である。 図29は、実施例4における、情報処理装置10dによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図29を参照して具体的に説明する。
(実施例1)
図1は、実施例1における情報処理システム100の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム100は、情報処理装置10と、心拍信号測定装置20とを有している。
情報処理装置10は、摂取した食物の胃における消化率に応じたサービスを受けるユーザが所持するコンピュータである。情報処理装置10は、心拍信号測定装置20から受信した心拍(脈拍)数から消化率を推定し、推定結果に基づいて、ユーザにサービスを提供する装置である。情報処理装置10は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)、ウェアラブルコンピュータなどのコンピュータである。ウェアラブルコンピュータは、利用者が身に着けて持ち歩くことができるコンピュータであり、例えば腕時計型の装置である。
心拍信号測定装置20は、心拍(脈拍)数を測定するための機器であり、例えば腕時計型の心拍計である。心拍信号測定装置20は、所定の時間間隔で、心拍信号測定装置20を装着したユーザの心拍数を測定することができる。心拍信号測定装置20は、測定した心拍数の情報を、情報処理装置10に送信することができる。
情報処理システム100は、情報処理装置10と、心拍信号測定装置20とを内蔵したウェアラブルコンピュータとして実現することもできる。ウェアラブルコンピュータによって実現することにより、容易に常時装着することができる。
以下、情報処理装置10を構成する各部の機能について説明する。
図1に示すように、情報処理装置10は、受信部11と、記憶部12と、特徴量算出部13と、消化率推定部14と、判定部15と、情報提示部16とを備えている。
受信部11は、第1受信部11aと第2受信部11bとを備えている。第1受信部11aは、心拍信号測定装置20から所定の時間間隔で測定された複数の心拍信号情報を受信する。心拍信号情報は、ユーザの心拍数と、心拍数を測定した時刻とが対応付けられた情報である。第2受信部11bは、ユーザから食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する。食事開始時刻は、ユーザが食事を開始した時刻である。食事終了時刻は、ユーザが食事を終了した時刻である。
記憶部12は、情報処理装置10が実行する処理に用いられるデータおよびプログラムを格納するハードウェアである。例えば、記憶部12には、情報処理装置10が実行する処理に用いられる、心拍数管理テーブル12a、食事時刻管理テーブル12b、特徴量管理テーブル12cおよび消化率推定管理テ−ブル12dなどを格納することができる。各テーブルの詳細については後述する。
記憶部12は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、またはROM(Read Only Memory)であり、これらのいずれかの組み合わせであっても良い。例えば、HDD、SSD、RAMおよびNAND型フラッシュメモリは、データの格納用に用いることができる。一方、NOR型フラッシュメモリおよびROMは、プログラム(消化率推定プログラムなど)の格納用に用いることができる。記憶部12は、用途または必要とする記憶容量などに応じて複数の記憶装置によって構成することもできる。
特徴量算出部13は、心拍信号測定装置20から受信した複数の心拍信号情報、およびユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報に基づいて、消化率の算出に用いられる各種のパラメータを算出する。以降では、各種のパラメータを「特徴量」と総称する。各種の特徴量の詳細および算出方法については後述する。
消化率推定部14は、特徴量算出部13によって算出された各種の特徴量に基づいて、消化率を推定する。
判定部15は、情報処理装置10によって実行される処理の中で、各種の判定処理を実行する。
情報提示部16は、判定部15によって、ユーザに消化率に関連する情報を提示すると判定した場合に、ユーザに情報を提示する。
次に、情報処理装置10のハードウェア構成について説明する。
図2は、実施例1における情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM62、RAM63、ストレージ装置64、入力装置65、表示装置66、ネットワークインタフェース67および可搬型記憶媒体用ドライブ68等を備えている。
CPU61は、情報処理装置10の処理を管理または実行するハードウェアである。MPU(Micro Processing Unit)もCPU61の一例である。CPU61は、受信部11、特徴量算出部13、消化率推定部14、判定部15、および情報提示部16の一例である。
ROM62、RAM63およびストレージ装置64は、CPU61が実行する処理に用いられるデータおよびプログラムを格納するハードウェアである。ストレージ装置64は、例えばHDDである。ROM62、RAM63およびストレージ装置64は、記憶部12の一例である。
入力装置65は、ユーザが各種情報を入力する際に用いられるハードウェアである。入力装置65は、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等である。入力装置65がタッチパネルである場合、タッチパネルは後述の表示装置66の上に重なるようにして配置される。
表示装置66は、画像を表示する装置である。表示装置66は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。
ネットワークインタフェース67は、外部装置とネットワークを介して通信するためのハードウェアである。
情報処理装置10の構成各部は、バス70に接続されている。情報処理装置10では、ROM62あるいはストレージ装置64に格納されているプログラム(消化率推定プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ68が可搬型記憶媒体69から読み取ったプログラム(消化率推定プログラムを含む)をCPU61等のプロセッサが実行することにより、情報処理装置10の機能が実現される。なお、当該プログラムは、RAM63にロードされ、CPU61等のプロセッサに実行されてもよい。
次に、情報処理装置10によって実行される消化率推定方法について説明する。発明者は、食事前から食後までの心拍数の変化を測定し、心拍数の変化のプロファイルに特有の傾向があることを見出した。
図3は、食事前から食事後までの心拍数の時間変化の一例を示す図である。縦軸(y軸)は心拍数、横軸(x軸)は食事が終了した時刻を0分としたときの時間軸を示している。また、食事開始時刻は、食事を開始する時刻を示しており、食事終了時刻は、食事を終了する時刻を示している。なお、以降の説明の中で、心拍数の時間変化のプロファイルを「心拍数プロファイル」と呼称することがある。図3に示すように、心拍数は、食事を開始すると同時に急激に増加し、その後、降下して、食事終了時刻で極小値を示している。この極小値は、食事開始時刻における心拍数よりも僅かに高いレベルである。このような食事中の心拍数の変化は、食べ物の摂取時の咀嚼行動または嚥下行動によるものであると推察される。
その後、心拍数は、食事が終了した時点から再び上昇し、ある時刻でピークを迎えた後、緩やかな勾配で下降している。そして、心拍数は、食事開始時刻における心拍数に戻り、やがて一定となる。このような食事後の心拍数の変化は、体内の胃などにおける消化活動によるものであり、消化活動が終了したことによって、心拍数が食事前のレベルまで回復したものと推察される。図3の例では、食事終了時刻から240分後に心拍数が食事前のレベルまで回復しているが、心拍数が食事前のレベルまで回復する時刻は、食事の内容(種類または量など)によって異なる。本実施形態では、上述の心拍数の変化の傾向を利用して、リアルタイムで消化率を推定する。
次に、情報処理装置10によって実行される、消化率を推定し、推定結果に基づいてユーザに情報を提示する処理のフローについて説明する。
図4は、情報処理装置10によって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。
まず、第1受信部11aは、心拍信号測定装置20から複数の心拍信号情報を受信する(S101)。S101において、第1受信部11aは、例えば無線通信により所定の時間間隔で心拍信号測定装置20から複数の心拍信号情報を取得する。そして、第1受信部11aは、取得した複数の心拍信号情報を記憶部12の中の心拍数管理テーブル12aに格納する。
図5は、心拍数管理テーブル12aの初期状態の一例を示す図である。心拍数管理テーブル12aは、心拍数および心拍数を測定した時刻の項目を有している。
図6は、心拍数管理テーブル12aに情報を格納した例を示す図である。図6の例では、「12:00」は12時00分を示しており、1分間隔で測定された心拍数の情報が格納されている。心拍数管理テーブル12aに格納される情報は、1日毎に管理され、例えば、毎日0時00分から測定を開始し、日が変わるたびに消去するようにしても良い。これにより、記憶部12内の心拍数管理テーブル12aのために使用される記憶領域が増大しないように抑制することができる。
図4に戻り、S101の処理の後、第2受信部11bは、心拍信号測定装置20から心拍数情報を順次受信しているときに、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を取得する(S102)。S102では、例えばユーザが、入力装置65を用いて食事開始時刻および食事終了時刻の情報を入力する。これにより、第2受信部11bは、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信することができる。
あるいは、情報処理装置10は、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を取得する別の方法として、食物を摂取する際に行う下腕の動作を加速度センサで検出することにより、食事開始時刻および食事終了時刻を特定する方法(特許文献4参照)を用いることもできる。あるいは、情報処理装置10は、体内音マイクを用いて咀嚼特有の周波数パターンを検出することにより、食事開始時刻および食事終了時刻を特定する方法(特許文献5参照)を用いることもできる。
S102において、第2受信部11bは、取得した食事開始時刻および食事終了時刻の情報を、記憶部12の中の食事時刻管理テーブル12bに格納する。
図7は、食事時刻管理テーブル12bの初期状態の一例を示す図である。図7に示すように、食事時刻管理テーブル12bは、食事のイベントを特定する識別子を示す食事ID(identifier)、食事開始時刻、および食事終了時刻の項目を有しており、食事ID毎に食事開始時刻および食事終了時刻の情報を管理する。第2受信部11bは、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する度に、新たな食事IDを付与して食事時刻管理テーブル12bに登録する。
図8は、S102において、食事時刻管理テーブル12bに情報を格納した例を示す図である。図8の例では、食事ID=1が付与された食事に関し、食事開始時刻として12:02、食事終了時刻として12:07が登録されている。以降では、これらの情報を用いて処理の流れを説明する。
S102の処理の後、特徴量算出部13は、食事開始時刻における心拍数を特定する(S103)。具体的には、図6の心拍数管理テーブル12aを参照し、図8の食事時刻管理テーブル12bに登録されている食事開始時刻に対応付けられている心拍数を特定する。例えば、図8によれば、食事ID=1に対応する食事開始時刻は12:02であるので、図6を参照すると、12:02に対応する心拍数は80bpm(beats per minute)であることがわかる。そこで、特徴量算出部13は、特定した心拍数80bpmの情報を、特徴量管理テーブル12cに格納する。
図9は、特徴量管理テーブル12cの初期状態の一例を示す図である。図9に示すように、特徴量管理テーブル12cには、食事ID毎に、特徴量1から6までの6種類の特徴量を格納することができる。本実施形態の説明では、食事開始時刻における心拍数を「特徴1」と呼称し、食事後における心拍数の最大値を示すピーク値を「特徴量2」と呼称する。更に、ピーク値が測定された時刻以降の心拍数プロファイルの一次近似直線を「特徴量3」と呼称し、消化終了時刻を「特徴量4」と呼称する。更に、食事終了時刻からピーク値が測定された時刻までの時間を「特徴量5」と呼称し、ピーク値が測定された時刻から消化終了時刻までの時間を「特徴量6」と呼称する。なお、特徴量2乃至6の詳細については後述する。
図10は、S103において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。図10に示すように、特徴量算出部13は、S103の処理によって特定した心拍数80bpmの情報を、食事ID=1に対応する「特徴量1」の項目の欄に格納する。
続いて、特徴量算出部13は、食事終了後における心拍数のピーク値を特定する(S104)。例えば、図8に示すように食事終了時刻が12:07で、図6がS104の処理開始時における心拍数管理テーブル12aの格納状態を示す場合、特徴量算出部13は、図6の心拍数管理テーブル12aを参照し、食事終了後の時間帯における心拍数のピーク値が、時刻が12:25のときに測定された100bpmであることを特定する。
図11は、S104において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。図11に示すように、特徴量算出部13は、特定したピーク値100bpmの値を、食事ID=1に対応する「特徴量2」の項目の欄に格納する。
続いて、判定部15は、一次近似直線の算出が可能か否かを判定する(S105)。ここで、S105の処理の背景について説明する。
図3を用いて説明したように、心拍数プロファイルは、食事が終了した時点から再び上昇してピークに到達した後、食事開始時刻の心拍数に戻るまで緩やかに下降する形状を有している。しかし、消化活動が行われているときは、その時点までに取得した複数の心拍数情報によって描かれる心拍数プロファイルはまだ食事開始時刻の心拍数には到達していないため、消化活動が終了する時刻(消化終了時刻)は明らかになっていない。そこで、本実施形態では、食事開始時刻の心拍数に到達していない心拍数プロファイルを用いて消化終了時刻を特定するため、一次近似直線を用いることとした。
図12は、一次近似直線を用いて消化率を推定する方法を説明するための図である。図12では、第1受信部11aによって取得された心拍数情報によって描かれたプロファイルが実線で示されている。縦軸(y軸)は心拍数、横軸(x軸)は、食事が終了した後に心拍数のピーク値が測定された時刻を0分としたときの時間軸を示している。また、実線のプロファイルの右端が、現在時刻において測定された心拍数の大きさを示している。そして、第1受信部11aによってまだ取得されていない未知の心拍数情報によって描かれたプロファイルが破線で示されている。
図12に示すように、情報処理装置10は、ピーク値が測定された時刻以降の所定の時間帯における心拍数の変化を一次近似直線で近似する。時間軸をx軸、心拍数の軸をy軸とすると、一次近似直線はy=ax+bと表すことができる。ここで、aは、心拍数のピーク値が測定された時刻以降に下降傾向を示す心拍数プロファイルの傾きを示している。bは、後述するように、心拍数のピーク値が測定された時刻における心拍数を示している。食事開始時刻における心拍数の値をcとし、食事後に心拍数がcの値に回復した時刻を消化終了時刻と仮定すると、消化終了時刻は、y=ax+bおよびy=cの交点のxの値を求めることによって算出することができる。本実施形態では、例えば、現在時刻よりも前で、且つピーク値が測定された時刻以降の約10分〜20分程度の時間帯を、上述の「所定の時間帯」としている。そして、情報処理装置10は、当該時間帯における心拍数の情報が取得されている場合に、ピーク値が測定された時刻以降の心拍数の変化を直線で近似することによって、一次近似直線を算出する。S105は、一次近似直線を算出するために必要な心拍数の情報が既に取得されているか否かを判定するための処理である。
S105において、判定部15はまず、ピーク値が測定された時刻からの経過時間として、例えば20分を設定時間として設定する。
続いて判定部15は、図6の心拍数管理テーブル12aを参照し、ピーク値が測定された時刻から20分後までの時間帯における心拍数の情報が全て格納されているか否かを判定する。心拍数の情報が全て格納されていない場合は、一次近似直線を算出するために必要な心拍数の情報が不足しているため、一次近似直線の算出が可能でないと判定する(S105否定)。S105否定と判定された場合、判定部15は、ピーク値を示す時刻から20分後が経過し、一次近似直線を算出するために必要な心拍数の情報が取得されるまで待機する。すなわち、判定部15は、S105の処理を繰り返し実行する。
一方、対象心拍数情報が全て格納されている場合は、一次近似直線を算出するために必要な心拍数の情報が取得されている。このため、一次近似直線の算出が可能であると判定し(S105肯定)、特徴量算出部13は、一次近似直線を算出する(S106)。S106において、特徴量算出部13は、心拍数管理テーブル12aから、ピーク値が測定された時刻から所定の時間帯における複数の心拍数の情報を抽出する。そして、特徴量算出部13は、特徴量管理テーブル12cの「特徴量2」の項目の欄に格納されているピーク値の情報と、抽出した複数の心拍数の情報とを用いて、時間を変数とした心拍数の関数である一次近似直線を算出する。
例えば、図12に示すように、ピーク値が測定された時刻を時間軸(x軸)上の原点とすると、特徴量2、すなわち心拍数のピーク値100bpmが一次近似直線のy切片の値となる。一方、図6の心拍数管理テーブル12aを参照すると、ピーク値100bpmが測定された時刻は、12:25である。そこで、特徴量算出部13は、S105で設定した設定時間が20分である場合、12:25の20分後である12:45までの複数の心拍数の情報を抽出する。そして、特徴量算出部13は、抽出した複数の心拍数の値に基づいて、心拍数の一次近似直線の傾きを算出し、−0.1の値を得る。その結果、特徴量算出部13は、ピーク値が測定された時刻からの経過時間をx分とすると、心拍数の一次近似直線としてy=−0.1x+100を得ることができる。
図13は、S105において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。図13に示すように、特徴量算出部13は、算出した一次近似直線−0.1x+100の情報を、食事ID=1に対応する「特徴量3」の項目の欄に格納する。
図4に戻り、S106の処理の後、特徴量算出部13は、S103で特定した食事開始時刻における心拍数と、S105で算出した一次近似直線とを用いて、ピーク値測定時刻から消化終了時刻までの時間を算出し、消化終了時刻を特定する(S107)。
特徴量算出部13は、心拍数の下降時のプロファイルである一次近似直線を用いて、食事開始時刻における心拍数に回復する時刻に対応するxの値を算出する。この方法により、特徴量算出部13は消化終了時刻を特定することができる。
図13の特徴量管理テーブル12cの「特徴量1」の項目を参照すると、食事開始時刻における心拍数は80bpmである。そこで、特徴量算出部13は、「特徴量3」の項目に格納されている一次近似直線に基づいて、80=−0.1x+100を満足するxの値を算出する。その結果、x=200が得られ、特徴量算出部13は、ピーク値が測定された時刻から200分後に消化活動が終了すると特定することができる。ピーク値が測定された時刻は、図6の心拍数管理テーブルによると12:25である。よって、消化終了時刻は、12:25の200分後、すなわち15:45と算出される。
図14は、S106において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。図14に示すように、特徴量算出部13は、特定した消化終了時刻15:45の情報を、食事ID=1に対応する「特徴量4」の項目の欄に格納する。さらに、特徴量算出部13は、特定したピーク値測定時刻から消化終了時刻までの時間である200分の値を、食事ID=1に対応する「特徴量6」の項目の欄に格納する。以上のように、ピーク値が測定された時刻から所定の時間帯における心拍数の情報を用いて一次近似直線を算出することにより、所定の時間帯が終了した時点で消化終了時刻を特定することができる。このため、所定の時間帯以降において、リアルタイムに消化率の推定を行うことが可能となる。
図4に戻り、S107の処理の後、特徴量算出部13は、食事終了時刻からピーク値測定時刻までの時間を算出する(S108)。具体的には、特徴量算出部13は、ピーク値が測定された時刻と、図8の食事時刻管理テーブル12bに格納されている食事終了時刻との差分を求めることにより、食事終了時刻からピーク値測定時刻までの時間を算出する。ピーク値が測定された時刻は、図6の心拍数管理テーブル12aによると12:25である。また、図8の食事時刻管理テーブル12bによると、食事終了時刻は12:07である。したがって、食事終了時刻からピーク値測定時刻までの時間は、18分と算出される。
図15は、S108において、特徴量管理テーブル12cに情報を格納した例を示す図である。特徴量算出部13は、特定した食事終了時刻からピーク値測定時刻までの時間18分を、食事ID=1に対応する「特徴量5」の項目の欄に格納する。以上のようにして、S108の処理が実行される。以下、S108の後に実行される処理について説明する。
図16は、情報処理装置によって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。
S108の処理の後、判定部15は、消化率の推定タイミングであるか否かを判定する(S109)。本実施形態では、消化率の算出を予め設定した時間間隔で行うため、判定部15は、S109の判定処理を実行する。記憶部12には、消化率の算出結果を格納し、管理するための消化率推定管理テーブル12dが用意されている。
図17は、消化率推定管理テーブル12dの初期状態の一例を示す図である。消化率推定管理テーブル12dは、消化率の項目と、消化率を算出した時刻を示す算出時刻の項目とを有している。図17の例では、消化率を算出する時間間隔を10分としており、複数の算出時刻が10分間隔で予め設定されている。なお、時間間隔は、1分または1秒のオーダで設定することもできる。
図16に戻り、S109において、判定部15は、現在時刻の情報を読み出した上で、予め設定された複数の算出時刻のうちのいずれかの時刻になったか否かを判定することにより、消化率の推定タイミングであるか否かを判定する。消化率の推定タイミングでないと判定された場合(S109否定)、再びS109の処理を実行する。一方、消化率の推定タイミングであると判定された場合(S109肯定)、消化率推定部14は、現在時刻における消化率を算出する(S110)。
消化率推定部14は、食事終了時刻を、胃における消化活動を開始した時刻(消化開始時刻)と見做し、食事終了時刻のときの消化率を0%、消化終了時刻のときの消化率を100%とする。そして、消化率推定部14は、食事終了時刻からの経過時間に基づいて現在時刻における消化率を算出する。具体的には、消化率推定部14は、食事終了時刻から消化終了時刻までの時間の長さ、すなわち消化時間に対する、食事終了時刻から現在時刻までに経過した時間の長さの割合を算出することによって消化率を算出する。
消化時間の長さは、図12に示すように、特徴量管理テーブル12cの「特徴量5」と「特徴量6」の和を算出することによって求めることができる。よって、現在時刻における消化率は、以下の式により算出することができる。
(消化率)=[(現在時刻−食事終了時刻)/(消化時間)]×100%
=[(現在時刻−食事終了時刻)/(特徴量5+特徴量6)]×100%
例えば、現在時刻を12:30とする。食事終了時刻は、図8の食事時刻管理テーブル12bによると12:07であるので、現在時刻と食事終了時刻との差分は23分と算出される。また、図15の特徴量管理テーブル12cによると、「特徴量5」は18分、「特徴量6」は200分である。よって、現在時刻12:30における消化率は、上述の式を用いて、(消化率)=[23/(18+200)]×100%≒11%と算出される。消化率推定部14は、算出した消化率11%の値を、算出時刻と対応付けて消化率推定管理テーブル12dに格納する。
図18は、S110において、消化率推定管理テーブル12dに情報を格納した例を示す図である。図18に示すように、例えば、消化率の項目の、算出時刻12:30に対応する位置に、算出された11%の値が格納される。
続いて、判定部15は、算出した消化率の値に基づいて、情報処理装置10のユーザにサービスに関する情報を提示するか否かを判定する(S111)。サービスの例として、例えば、ユーザの空腹になった頃に、お奨めのレストランなどの飲食店を提示して推薦するサービスや、ダイエットをしているユーザに、適切な食事摂取時刻を提示してアドバイスするサービスを挙げることができる。または、消化能力に不安を抱えるユーザに、消化が終った、または終わりそうなタイミングで食事を勧めるサービスや、高齢のユーザに、適切な食事時刻をアドバイスするサービスを挙げることができる。S111では、消化率が所定の消化率に達した場合に、ユーザにサービスに関する情報を提示すると判定される。所定の消化率は、サービスの内容によって設定が異なるが、例えば95%〜100%の範囲にある消化率である。
ユーザにサービスに関する情報を提示しないと判定した場合(S111否定)、判定部15は、ユーザに対するサービスを継続中か否かを判定する(S112)。S112では、例えば情報処理装置10が、当該サービスに関するアプリケーションの利用を継続しているか否かを判定することによって、ユーザに対するサービスを継続中か否かを判定する。ユーザに対するサービスが継続中であると判定した場合(S112肯定)、S109に戻り、S109以降の処理を再び実行する。ユーザに対するサービスが継続中でないと判定した場合(S112否定)、一連の処理を終了する。
図19は、消化率推定管理テーブル12dに情報を複数回格納した例を示す図である。図19に示すように、S111で肯定判定されるまで、すなわちユーザに情報提示を行うと決定されるまでS111の処理が繰り返し実行される。すると、10分ごとに消化率が算出され、算出結果が消化率推定管理テーブル12dに徐々に蓄積されていく。14:20の時点では消化率61%を示しており、所定の消化率に達するまで消化率の算出と蓄積が繰り返されることとなる。
S111において、ユーザにサービスに関する情報を提示すると判定した場合(S111肯定)、情報提示部16は、表示装置66を用いてユーザに情報を提示する(S113)。ユーザに提示する情報が、飲食店などの店舗、または施設の情報などを含む場合は、例えばネットワークを通じて、関連する情報を格納するDBを有するサーバなどの外部装置から、ユーザに提示する情報を取得する。その他の方法としては、関連する情報を格納するDBを情報処理装置10の記憶部12に格納しておき、記憶部12から必要とする情報を読み出す方法を採ることもできる。S113の処理の後、一連の処理を終了する。
以上のようにして、情報処理装置10による消化率推定処理が実行される。
このように、本実施形態によれば、心拍信号測定装置20から受信した複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、食事開始時刻における心拍数とに基づいて、食事終了後に心拍数が食事開始時刻の心拍数に戻る時刻を消化終了時刻として特定する。そして、第2受信部11bが取得した食事終了時刻の情報と、消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する。この方法によれば、逐次受信する最新の心拍数情報をもとに最新の消化率を推定できるため、推定した消化率に応じたサービスをリアルタイムでユーザに提供することができる。例えば、ユーザが消化率に応じた飲食店の情報提供サービスを受けている場合は、飲食店を検索する手間を省くことができる。
(変形例)
以下、本発明の実施例1の変形例について説明する。
実施例1では、食事終了後の時間帯におけるピーク値を特定し、ピーク値が測定された時刻から設定時間が経過するまでの所定の時間帯における複数の心拍数の情報を用いて一次近似直線を測定している。ところが、当該所定の時間帯における心拍数の減少度合いが小さい場合は、一次近似直線の傾きが小さくなるため、消化時間の特定値が実際の消化時間よりも長くなってしまう可能性がある。
そこで、変形例では、消化時間が、予め設定した上限値を超えた場合は、一次近似直線を算出するために設定した設定時間をより長い時間に変更することによって、心拍数情報のサンプル数を増やし、一次近似直線の算出処理を再び実行することを特徴としている。
図20は、図16に示すフローチャートの変形例を示す図である。図16に含まれる処理と同一の処理については、同一の処理番号が付されている。
消化時間は、前述のように「特徴量5」と「特徴量6」との和から算出される。変形例では、S108の処理の後、判定部15は、算出された消化時間の妥当性を確認するため、算出された消化時間が上限値以下であるか否かを判定する(S108a)。上限値は、摂取した食物が消化のため胃に滞留している時間として想定しにくい値であり、例えば8時間である。S108aにおいて、算出された消化時間が上限値以下でないと判定された場合(S108a否定)、特徴量算出部13は、一次近似直線の算出に用いる心拍数情報のサンプル数を所定の値増加させる(S108b)。具体的には、特徴量算出部13は、例えばピーク値を示す時刻からの経過時間の設定値に5分加算して長くする。例えば初期の設定値が20分の場合、設定値は20+5=25分に変更される。S108bの処理の後、図4のS106に戻り、特徴量算出部13は、再び一次近似直線を算出する処理を実行する。
一方、算出された消化時間が上限値以下であると判定された場合(S108a肯定)、S109に移り、S109以降の処理を実行する。S109以降の処理は図16に示す処理と略同様であるので、説明を省略する。
以上のようにして、情報処理装置10による消化率推定処理が実行される。
このように、実施例1の変形例によれば、特定された消化終了時刻が上限値以上であるか否かを判定し、消化終了時刻が上限値以上であると判定された場合に、設定時間を所定の時間長くすることによって、設定時間を再設定する。この方法によれば、食後における心拍数の減少傾向が現れるまで一次近似直線の算出を繰り返すことができるため、より正確な一次近似直線を算出することができる。これにより、消化時間の特定精度の向上を図ることができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。実施例1では、消化率に応じたサービスを受けるユーザが所持する情報処理装置が消化率を推定する処理を実行する。これに対して実施例2では、ユーザが携帯している情報処理装置と異なる情報処理装置が、代わりに消化率を推定する処理を実行することを特徴としている。
図21は、実施例2における情報処理システム200の一例を示す図である。図1に示す機能ブロックと同一の機能を有する機能ブロックについては、図1の当該機能ブロックと同一の符号を付し、説明を省略する。図21に示すように、情報処理システム200は、情報処理装置10aと、情報処理装置10bと、心拍信号測定装置20とを備えている。図21中の破線は、無線による通信を示している。
情報処理装置10aは、図1の情報処理装置10と同様に、ユーザが携帯しているコンピュータである。情報処理装置10aは、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC、ウェアラブルコンピュータなどである。
情報処理装置10bは、情報処理装置10aを所持するユーザの消化率を推定するコンピュータであり、ユーザから離れた場所に設置されている。情報処理装置10bは、例えばサーバまたはデスクトップ型PCなどである。情報処理装置10bは、図1の情報処理装置10と同様に、受信部11と、記憶部12と、特徴量算出部13と、消化率推定部14と、判定部15と、情報提示部16とを備えている。
情報処理システム200も、情報処理装置10bと心拍信号測定装置20とを内蔵したウェアラブルコンピュータとして実現することもできる。
次に、情報処理装置10bによって実行される、消化率を推定し、推定結果に基づいてユーザに情報を提示する処理のフローについて説明する。
図22は、実施例2における、情報処理装置10bによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。
まず、受信部11は、心拍信号測定装置20から心拍信号情報を取得する(S201)。S201の処理は、実施例1における図4のS101の処理と略同様であるので、説明を省略する。
続いて、受信部11は、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を情報処理装置10aから取得する(S202)。具体的には、情報処理装置10aを携帯するユーザが、情報処理装置10aに備えられている入力装置65を用いて食事開始時刻および食事終了時刻の情報を入力する。そして、情報処理装置10aが、入力を受け付けた情報を情報処理装置10bの受信部11に送信する。これにより、情報処理装置10bは、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を取得することができる。あるいは、ユーザが装着している加速度センサまたは体内温マイクを使ってユーザの動作を検出することによって、食事開始時刻および食事終了時刻を特定し、特定した情報を情報処理装置10bの受信部11に送信する。これにより、情報処理装置10bは、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を取得することができる。
S203からS208までの処理は、実施例1における図4のS103からS108までの処理と略同様であるので、説明を省略する。
図23は、実施例2における、情報処理装置10bによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。
S209からS211までの処理は、実施例1における図16のS109からS111までの処理と略同様であるので、説明を省略する。S211でユーザに情報提示を行わないと判定された場合(S211否定)、判定部15は、ユーザに対するサービスを継続中か否かを判定する(S212)。S212では、例えば情報処理装置10bは、情報処理装置10aによる当該サービスに関するアプリケーションの利用を停止した旨の信号を受信したか否かを判定することによって、ユーザに対するサービスを継続中か否かを判定する。ユーザに対するサービスが継続中であると判定した場合(S212肯定)、S209に戻り、S209以降の処理を再び実行する。ユーザに対するサービスが継続中でないと判定した場合(S212否定)、一連の処理を終了する。
一方、S211でユーザに情報提示を行うと判定された場合(S211肯定)、情報提示部16は、ユーザに情報提示を行う旨の指示信号を情報処理装置10aに対して、送信する(S213)。なお、ユーザに提示する情報が、飲食店などの店舗、または施設の情報などを含む場合、情報処理装置10bは、例えばネットワークを通じて、関連する情報を格納するDBを有するサーバなどの外部装置から、ユーザに提示する情報を取得する。取得した情報とともに指示信号を送信することもできる。その他の方法としては、関連する情報を格納するDBを情報処理装置10bの記憶部12に格納しておき、記憶部12から必要とする情報を読み出す方法を採ることもできる。情報処理装置10b自身がDBを備えることにより、サービス情報を取得するために行う外部装置との通信が不要となる。S213の処理の後、一連の処理を終了する。
実施例2によれば、消化率を推定するための処理、および消化率の推定に用いる各種テーブルの格納を、ユーザが携帯している情報処理装置10aでなく、ユーザから離れた場所に設置されている情報処理装置10bが担う。このため、ユーザが所持する情報処理装置のプロセッサの負荷を軽減させることができ、メモリ内の記憶領域の使用を軽減させることができる。
(実施例3)
次に、実施例3について説明する。実施例1では、消化率を推定する処理に用いる各種テーブルが、ユーザが所持する情報処理装置10内に格納されている。これに対して実施例3では、各種テーブルが、ユーザが所持する情報処理装置でなく、外部の記憶装置に格納されていることを特徴としている。
図24は、実施例3における情報処理システム300の一例を示す図である。図1に示す機能ブロックと同一の機能を有する機能ブロックについては、図1の当該機能ブロックと同一の符号を付し、説明を省略する。図24に示すように、情報処理システム300は、情報処理装置10cと、心拍信号測定装置20と、記憶装置30と、無線装置40と、無線装置50とを備えている。図24中の破線は、無線による通信を示している。
情報処理装置10cは、実施例1の情報処理装置10と同様に、ユーザが所持するコンピュータである。すなわち、情報処理装置10cは、情報処理装置10と同様に、消化率を推定し、推定結果に基づいて、ユーザにサービスを提供する装置である。情報処理装置10cは、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC、ウェアラブルコンピュータなどである。情報処理装置10cは、心拍信号測定装置20を内蔵したウェアラブルコンピュータとして実現することもできる。情報処理装置10cは、図1の情報処理装置10と同様に、受信部11と、記憶部12と、特徴量算出部13と、消化率推定部14と、判定部15と、情報提示部16とを備えている。なお、実施例3では、記憶部12は、プログラム(消化率推定プログラムなど)の格納に用いる不揮発性メモリ、および当該プログラムを実行するためにデータを一時的に格納するキャッシュメモリなどとして機能する。
記憶装置30は、情報処理装置10cが実行する処理に用いる各種情報のDBとして用いられ、例えばストレージ装置またはサーバによって実現される。情報処理装置10cは、記憶装置30から適宜データを読み出したり、データを格納したりすることによって、処理を実行することができる。情報処理装置10cは、記憶装置30に様々な情報を蓄積しておくことにより、クラウドサーバとして記憶装置30を使用することができる。
また、心拍信号測定装置20には無線装置40が接続され、記憶装置30には無線装置50が接続されている。無線装置40、50は、例えば無線インタフェースによって実現される。無線装置40、50は、それぞれ心拍信号測定装置20および記憶装置30内に内蔵されていてもよい。
心拍信号測定装置20は、所定の間隔で測定した心拍数の情報を、測定周期毎、または所定のバッチタイミングで無線装置40、50を介して無線通信により記憶装置30に送信する。記憶装置が受信した心拍数の情報は、時間の経過とともに心拍数管理テーブル12aに蓄積されていく。
情報処理装置10cによって実行される、消化率を推定する処理は、図1のS102の処理から開始される。情報処理装置10cは、記憶装置30に格納されている各種テーブルから処理に必要な情報を読み出したり、あるいは各種テーブルを参照したりしながら、S103以降の処理を実行する。各処理の内容は、実施例1と略同様であるので、説明は省略する。
実施例3によれば、消化率の推定に用いる各種テーブルの格納を、ユーザが所持する情報処理装置でなく、外部装置である記憶装置が担う。このため、ユーザが所持する情報処理装置のメモリ内の記憶領域の使用を軽減させることができる。
(実施例4)
次に、実施例4について説明する。実施例1乃至3では、食事前から食後までの心拍数プロファイルを用いて消化率を推定する処理を実行する。これに対して実施例4では、心拍数の時間変化率と消化率との関係を示すモデルとして、心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成、学習し、当該モデルをもとに消化率を推定することを特徴としている。
図25は、実施例4における情報処理システムの一例を示す図である。図1に示す機能ブロックと同一の機能を有する機能ブロックについては、図1の当該機能ブロックと同一の符号を付し、説明を省略する。図25に示すように、情報処理システム400は、情報処理装置10dと、心拍信号測定装置20とを備えている。
情報処理装置10dは、ユーザが携帯しているコンピュータである。情報処理装置10dは、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC、ウェアラブルコンピュータなどである。情報処理装置10dは、図1の情報処理装置10に含まれている各機能ブロックに加え、新たに変化率算出部17と、モデル生成部18とを有している。変化率算出部17およびモデル生成部18は、例えば図2のCPU61によって実現される。
変化率算出部17は、心拍数プロファイルをもとに心拍数変化率を算出する。心拍数変化率は、単位時間あたりの心拍数の変化量によって定義される。
モデル生成部18は、変化率算出部17によって算出された心拍数変化率の情報を用いて、消化率を推定する際に参照する、心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成する。
なお、情報処理システム400も、情報処理装置10dと心拍信号測定装置20とを内蔵したウェアラブルコンピュータとして実現することができる。
図26は、実施例4における、情報処理装置10dによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その1)である。図26は、心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成する処理を示している。
まず、受信部11は、心拍信号測定装置20から心拍信号情報を取得する(S401)。S401の処理は、実施例1における図4のS101の処理と略同様である。
続いて、受信部11は、食事開始時刻、食事終了時刻、および食事の内容の情報を取得する(S402)。食事開始時刻および食事終了時刻を取得する処理は、図4のS102の処理と略同様であるが、実施例4では、これらに加えて食事の内容の情報も取得する。これは、心拍数プロファイルおよび後述する心拍数変化率のプロファイルが、食事の内容または食べる速度などによって異なるからである。すなわち、実施例4では、食事の内容ごとに心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成することによって、食事の内容または食べる速度などに関わらず、消化率を高精度で推定することができる。受信部11は、取得した食事開始時刻、食事終了時刻、および食事の内容に関する情報を、記憶部12に格納する。
S402の後、特徴量算出部13は、食事開始時刻における心拍数を特定する(S403)。S403の処理は、図4のS103の処理と略同様である。
S403の処理の後、判定部15は、心拍数が食事開始時刻における値に回復したか否かを判定する(S404)。心拍数が食事開始時刻における値に回復していないと判定された場合(S404否定)、消化活動が終了していないと判断し、S404の処理を再び実行する。一方、心拍数が食事開始時刻における値に回復したと判定された場合(S404肯定)、特徴量算出部13は、記憶部12に蓄積された心拍数情報から得られた心拍数プロファイルをもとに、消化終了時刻を特定する(S405)。具体的には、特徴量算出部13は、心拍数の時間変化のプロファイルを参照し、心拍数が食事開始時の値に回復した時刻を、消化終了時刻として特定する。
続いて、特徴量算出部13は、S402で取得した食事開始時刻と、S405で特定した消化終了時刻との差分を算出することにより、消化時間を特定する(S406)。例えば、図3に示すような心拍数プロファイルが取得された場合、消化時間は240分と特定される。
続いて、モデル生成部18は、S402で取得した食事の内容の情報に対応する心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成する(S407)。具体的には、まず食事開始時刻における消化率を0%、消化終了時刻における消化率を100%とし、消化率が時間に比例すると仮定する。そして、変化率算出部17は、S401で受信した心拍数情報を用いて、消化率0%から100%までの範囲で、10%ごとに心拍数変化率を算出する。例えば、消化時間が240分の場合、消化率が0%から10%になるのに要する時間は24分である。消化率0%のときの心拍数が60、消化率10%のときの心拍数が67である場合、消化率10%における心拍数変化率は、(67−60)/24≒0.29bpmと算出される。そして、モデル生成部18は、変化率算出部17によって消化率ごとに算出された心拍数変化率を用いて、心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成する。
図27は、心拍数変化率−消化率対応テーブルの一例を示す図である。図27は、図3に示すような心拍数プロファイルが取得された場合の例である。心拍数変化率−消化率対応テーブルは、心拍数変化率の項目と、消化率の項目とを有している。心拍数変化率は、心拍数が増加傾向にあるときは正の値を示し、心拍数が減少傾向にあるときは、負の値を示す。そして、心拍数変化率が負の値から零になるときに消化率は100%となる。
図28は、図27の心拍数変化率−消化率対応テーブルを説明するための、心拍数変化率のプロファイルを示す図である。図28の上段のプロファイルは、図3と同様の心拍数プロファイルを示している。図28の下段のプロファイルは、上段のプロファイルに対応する心拍数変化率のプロファイルである。図28の下段に示すように、食事が終了して間もない消化率10%の時点では、心拍数変化率は0.29であり、正の値を示している。しかし、食事が終了して消化が始まると心拍数変化率は徐々に減少し、消化率が30%になる前に正の値から負の値に変化する。消化率30%の時点では、心拍数変化率は−0.01である。その後、心拍数変化率は、消化率が50%になるあたりまで少しずつ減少する。そして、消化率が80%を過ぎると心拍数変化率は再び増加に転じ、消化率100%で心拍数変化率が零となる。図27の心拍数変化率−消化率対応テーブルは、この心拍数変化率のプロファイルをモデル化した情報であり、情報処理装置400は、食事の内容ごとに複数のテーブルを生成、学習しておくことができる。
図26に戻り、モデル生成部18は、S407で心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成した後、生成されたテーブルを記憶部12に格納する。その後、図29のS408に移る。
図29は、実施例4における、情報処理装置10dによって実行される消化率推定方法の一例を示すフローチャート(その2)である。図29は、生成された心拍数変化率−消化率対応テーブルを用いて消化率を推定し、推定した消化率に応じてユーザにサービスを提供する処理を示している。
S408において、受信部11は、心拍信号測定装置20から現在時刻の心拍数を含む心拍信号情報を受信する。
続いて、受信部11は、食事開始時刻および食事終了時刻の情報を取得する(S409)。S409の処理は、実施例1におけるS102の処理と略同様である。
続いて、変化率算出部17は、現在時刻の心拍数と、現在時刻以前に受信した心拍数情報とを用いて、現在時刻における心拍数変化率を算出する(S410)。直前に受信した心拍数情報は、1つの心拍数情報を用いても良いし、過去の所定の時間帯(10分間など)に受信した複数の心拍数情報を用いることもできる。
続いて、消化率推定部14は、現在時刻における心拍数変化率が算出された後、S407で生成された心拍数変化率−消化率対応テーブルを参照することによって、現在時刻における消化率を推定する(S411)。ここで、消化率の推定方法について説明する。
図28の(b)の時間帯では、心拍数変化率がほぼ一定であるため、現在時刻における心拍数変化率と同一の値が、心拍数変化率−消化率対応テーブルの中で連続して登録されている複数の消化率と対応付けられている可能性がある。この場合は、現在時刻における心拍数変化率に対応する複数の消化率を抽出する。(b)の時間帯は消化率70〜80%であり、ユーザに情報提示を行うタイミングではない。このため、消化率に応じたサービスを行う限りにおいては、現在時刻における消化率が70〜80%であることが特定できただけで、後に続くS412の判定処理を実行することができる。
一方、現在時刻における心拍数変化率と同一の値が、心拍数変化率−消化率対応テーブルの中で連続せずに登録されている複数の消化率と対応付けられている場合もある。例えば、図28の(a)および(c)の時間帯には、同一の心拍数変化率が存在する。このため、現在時刻における心拍数変化率を心拍数変化率−消化率対応テーブルから検索しただけでは、現在の消化率が(a)の時間帯に対応する消化率なのか、(c)の時間帯に対応する消化率なのかを推定することが困難である。
この場合は、現在時刻に至る前に算出した心拍数変化率の履歴を参照することによって、いずれの時間帯に対応する消化率なのかを推定することができる。例えば、現在時刻における心拍数変化率が、現在時刻の直前にS410の処理の中で算出した心拍数変化率よりも小さい場合、現在の消化率が、(a)の時間帯に対応する消化率であると推定することができる。一方、現在時刻における心拍数変化率が、現在時刻の直前にS410の処理の中で算出した心拍数変化率よりも大きい場合、現在の消化率が、(c)の時間帯に対応する消化率であると推定することができる。
あるいは、食事の内容が予め分かっている場合には、S409で取得した食事終了時刻から現在時刻までの経過時間に基づいて、いずれの時間帯に対応する消化率なのかを推定することも可能である。例えば、摂取した食物が4時間程度の消化時間に相当することが分かっている場合において、食事終了時刻から現在時刻までの経過時間が2時間以内である場合、現在の消化率が、(a)の時間帯に対応する消化率であると推定することができる。一方、食事終了時刻から現在時刻までの経過時間が2時間を超えている場合、現在の消化率が、(c)の時間帯に対応する消化率であると推定することができる。
以上のようにして、S411の処理を実行する。
続いて、判定部15は、推定した消化率の値に基づいて、情報処理装置10のユーザにサービスに関する情報を提示するか否かを判定する(S412)。S412の処理は、実施例1における図16のS111の処理と略同様であり、所定の消化率の閾値との比較によって、情報を提示するか否かを判定する。なお、消化率の候補が複数抽出されている場合は、消化率の候補の中に所定の消化率に達した候補が存在する場合に、ユーザにサービスに関する情報を提示すると判定する。
図29に示すS413およびS414の処理は、実施例1における図16のS112およびS113の処理と略同様であるので、説明を省略する。以上のようにして、実施例4の処理が実行される。
実施例4によれば、食事が終了してから消化活動が終了するまでの心拍数プロファイルの全体を予め取得しておき、この心拍数プロファイルを元に心拍数変化率と、前記消化率との対応関係を示す心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成する。そして、心拍数変化率−消化率対応テーブルを用いて現在時刻における消化率を推定する。この方法によれば、事前に取得した心拍数プロファイルを用いることで消化時間の誤差が小さくなるため、消化率の推定精度の向上を図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は特定の実施例に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、本実施形態では、消化率を推定しているが、消化率を空腹率や満腹率などの言葉に置き換えることもできる。
また、例えば実施例1の説明では、ピーク値が測定された時刻から設定時間が経過した後の時刻までの間に測定された複数の心拍数情報を用いて、一次近似直線を算出するとしているが、現在時刻が設定時間を経過した後である場合には、ピーク値が測定された時刻から現在時刻までの間に測定された複数の心拍数情報を用いて、一次近似直線を算出するようにしても良い。この方法によれば、設定時間を経過した後の時間が長くなればなるほど一次近似直線の算出に用いる心拍数情報の数が増加するため、一次近似直線の精度が向上し、消化終了時間をより正確に特定することが可能となる。
また、実施例1乃至3では、一次近似直線を用いて消化終了時刻を特定しているが、二次曲線などの高次曲線を用いて消化終了時刻の特定を行うことも可能である。例えば、消化率が50%〜100%の範囲にあると推定された場合は、心拍数情報が十分蓄積されているため、高次曲線を用いることにより消化終了時刻をより高精度で特定することができる。
また、実施例4では、心拍数変化率−消化率対応テーブルを生成、学習し、当該モデルをもとに消化率を推定しているが、食事が終了してから消化活動が終了するまでの心拍数プロファイルを予め学習しておき、当該心拍数プロファイルを参照することにより消化率を推定することも可能である。
なお、前述した携帯端末装置および制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えばSDメモリカードなどのメモリカードである。なお、前記コンピュータプログラムは、前記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
10,10a,10b,10c,10d:情報処理装置
11:受信部
11a:第1受信部
11b:第2受信部
12:記憶部
12a:心拍数管理テーブル
12b:食事時刻管理テーブル
12c:特徴量管理テーブル
12d:消化率推定管理テーブル
13:特徴量算出部
14:消化率推定部
15:判定部
16:情報提示部
17:変化率算出部
18:モデル生成部
20:心拍信号測定装置
30:記憶装置
40,50:無線装置
61:CPU
62:ROM
63:RAM
64:ストレージ装置
65:入力装置
66:表示装置
67:ネットワークインタフェース
68:可搬型記憶媒体用ドライブ
69:可搬型記憶媒体
70:バス
100,200,300,400:情報処理システム

Claims (11)

  1. ユーザが摂取した食物の消化率を推定する情報処理装置であって、
    前記ユーザが所持する心拍信号測定装置から所定の時間間隔で測定された複数の心拍数情報を受信する第1受信部と、
    前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する第2受信部と、
    前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定する特徴量算出部と、
    前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する消化率推定部と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記消化率が閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって、前記消化率が前記閾値を超えると判定された場合に、サービスに関する情報を前記ユーザに提示する情報提示部と、
    を更に有することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記特徴量算出部は、
    前記複数の心拍数情報を参照することによって、前記食事開始時刻における心拍数と、前記食事終了後に測定された心拍数の最大値とを特定し、
    前記複数の心拍数の情報のうち、前記最大値が測定された時刻以降に測定された複数の心拍数情報を用いて、前記最大値が測定された時刻以降の心拍数の変化を近似する一次近似直線を算出し、
    前記一次近似直線を用いて、前記食事終了後に心拍数が前記最大値を経て前記食事開始時刻の心拍数に戻る時刻を、消化終了時刻として特定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記特徴量算出部は、
    前記最大値が測定された時刻から経過した時間を示す設定時間を設定し、
    前記最大値が測定された時刻から前記設定時間が経過した後の時刻までの間に測定された複数の心拍数情報を用いて、前記一次近似直線を算出する、
    ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
  5. 前記消化率推定部は、
    前記食事終了時刻を消化開始時刻として、前記消化終了時刻と前記消化開始時刻との差分を算出することによって消化時間を算出し、
    前記消化時間に対する、前記食事終了時刻から前記現在時刻までに経過した時間の割合を算出することによって、前記現在時刻における消化率を推定する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記判定部は、
    前記最大値が測定された時刻から前記設定時間が経過した後の時刻までの時間帯に測定された複数の心拍数情報が全て取得されているか否かを判定し、
    前記特徴量算出部は、
    前記時間帯に測定された複数の心拍数情報が全て取得されていると判定された場合に、前記一次近似直線を算出する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  7. 前記判定部は、特定された前記消化終了時刻が上限値以上であるか否かを判定し、
    前記消化終了時刻が上限値以上であると判定された場合に、前記設定時間を所定の時間長くすることによって、前記設定時間を再設定する、
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記受信部によって受信された、食事終了後に心拍数が前記最大値を経て前記食事開始時刻の心拍数に戻る時刻までに測定した複数の心拍数情報に基づいて、心拍数の単位時間あたりの変化率を示す心拍数変化率を算出する変化率算出部と、
    前記心拍数変化率と、前記消化率との対応関係を示す対応テーブルを生成するモデル生成部と、
    を更に有し、
    前記変化率算出部は、
    前記現在時刻における心拍数情報と、前記現在時刻以前における1又はそれ以上の心拍数情報とに基づいて、前記現在時刻における心拍数変化率を算出し、
    前記消化率推定部は、
    前記現在時刻における心拍数変化率に基づいて、前記対応テーブルを参照することによって、前記現在時刻における消化率を推定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  9. 心拍信号測定装置を所持したユーザが摂取した食物の消化率を推定する情報処理装置によって実行される消化率推定方法であって、
    前記心拍信号測定装置から所定の時間間隔で測定された複数の心拍数情報を受信し、前記心拍信号測定装置と異なる装置から、前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信し、
    前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定し、
    前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する、
    ことを特徴とする消化率推定方法。
  10. ユーザが摂取した食物の消化率を推定する情報処理システムであって、
    心拍信号測定装置と、
    前記心拍信号測定装置と通信可能に接続される情報処理装置と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記心拍信号測定装置から、所定の時間間隔で測定された前記ユーザの複数の心拍数情報を受信する第1受信部と、
    前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信する第2受信部と、
    前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定する特徴量算出部と、
    前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する消化率推定部と、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  11. 心拍信号測定装置と携帯端末装置とを所持したユーザの消化率を推定する情報処理装置に、
    前記心拍信号測定装置から所定の時間間隔で測定された複数の心拍数情報を受信し、前記心拍信号測定装置と異なる装置から、前記ユーザの食事開始時刻および食事終了時刻の情報を受信し、
    前記複数の心拍数情報が示す、食事終了後において心拍数が時間とともに上昇した後に下降する傾向と、前記食事開始時刻における心拍数とに基づいて、前記食物の消化が終了する時刻を示す消化終了時刻を特定し、
    前記食事終了時刻と、特定された前記消化終了時刻とに基づいて、現在時刻における消化率を推定する、
    処理を実行させるための消化率推定プログラム。
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