JPWO2016208450A1 - 深絞り加工可能なプリプレグ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

課題 繊維強化樹脂プリプレグの三次元成形性を向上した深絞り加工可能なプリプレグ。
解決手段 強化繊維を一方向に引き揃えて平面に整列すると共にその面内で強化繊維を周期的に屈曲せしめた状態で樹脂を含浸・固定してプリプレグを形成する。
成形に際して樹脂を加熱軟化させることにより、プレス成形等に際して働く引っ張り力に応じて強化繊維がその屈曲部を伸長させることにより、強化繊維が破断することなく立体形状に沿ってプリプレグが変形することが出来る。求められる立体形状の加工・変形度に応じて強化繊維の屈曲度合、大小を予め設定することにより、加工度合いや立体形状の大小に対応することが出来る。

Description

本発明は、樹脂を含浸した連続強化繊維のプリプレグシート、その製造方法、及びそれを利用した複合材料に関するものである。
さらに詳しくは、連続強化繊維からなるプリプレグシートを一枚乃至複数枚積層して、加熱軟化して圧力を加えることにより三次元曲面に沿った変形が可能であり、変形後に繊維の連続性を維持し、プリプレグシート中の繊維含有量を一般的に市販される一方向に引き揃えられた長繊維に樹脂を含浸させたプリプレグシートと同等の繊維含有量60%程度とすることが出来る、プリプレグシート、成形体及びその製造方法である。
強化繊維と樹脂により製造される繊維強化樹脂複合材料構造物は、強化繊維に樹脂が含浸された中間素材であるプリプレグシートを利用して製造されることが一般的である。この理由として、プリプレグシートの樹脂が柔らかい状態で適切なシートの繊維方向に合わせた適切なシート枚数を三次元曲面状の成形型に沿って積層して成形し、その後樹脂を固化することで剛性と強度等の要求特性を満たす三次元曲面形状の複合材料構造物が得られるからである。
成形に際しては、繊維を成形方向に沿って配列させて後、粘度の比較的高い樹脂を繊維に含浸させるなどの煩雑さを避けるために、あらかじめ繊維が引き揃えられ、樹脂の含浸されたプリプレグが適しているからである
プリプレグシートには含有する繊維の揃え方などによって、一方向樹脂プリプレグシート、織物プリプレグシート、短繊維プリプレグがあるが、一方向樹脂プリプレグシートは、多数の繊維束(繊維ストランド)を平行に一方向に引き揃えて樹脂を含浸させてシート状に製造される。この一方向プリプレグシートを複数枚、その繊維方向を変えて積層し、加熱して樹脂を溶融させた後に加圧して複合材料が製造される。一方向に引き揃える事により繊維の三次元的交差が少なくなるとともに繊維間隔も狭くすることが可能となり、単位体積当たりの含有繊維体積の高いプリプレグシートが得られる。市販の一方向プリプレグシートは繊維体積含有率65%前後で製造されている。
繊維方向の異なるプリプレグシートを複数枚積層することにより複合材料に発生する面内多軸応力に対応させる。
繊維が一方向に引き揃えられた平面形状のプリプレグシートは伸びが殆どなく、三次元曲面に沿っての成型は困難である。三次元形状に沿った積層をするためには、平面形状の一方向プリプレグシートを小片に切断し、一枚一枚適切な繊維方向で三次元形状曲面に沿って積層し、樹脂を固化して成型するので、成形時間が長くなりコストも増加する。
織物状にした繊維に樹脂を含浸させて製造した織物プリプレグシートも、一方向プリプレグシートと同様に三次元曲面に沿っての積層は困難であり、プリプレグシートを小片に切断して一枚一枚積層して固化し、複合材料を製造する。織物には90度に交差したもののみならず、三軸織物など多軸に繊維を交差させたものが製造されているが、三次元曲面を有する複合材料の製造には同様な困難さがある。
平面が三次元形状に変形するに必要なシートの面内伸びに対して、ほぼ伸び切った繊維が抵抗し、更に、面内せん断変形は繊維交差部での抵抗により阻害される。
また、短繊維プリプレグは、長繊維を短く切断して面状に配置するが、樹脂を含浸したプリプレグシートでは、実際の切断は1000本、3000本、6000本等の多数の単繊維で構成された繊維ストランド(束)を切断することになるので、切断された繊維束間の繊維方向の力の伝達が不十分となり、繊維の引張強度を十分に利用することが困難となる。切断されたストランドを平面上に任意の方向に配置し、面内等方性に近い特性を有するプリプレグでも、ストランドの重なり、ストランド切断面近傍における樹脂だまりにより平均的な繊維体積含有量が低くなることと単繊維断面と比較して遥かに大きな樹脂だまりにより、繊維の強度・剛性を十分に利用できない。
短繊維ストランド状態ではストランドの断面積が大きくなるので、短く切断した繊維ストランドを単繊維にばらして面内に分散させることにより、短い繊維長で平面を三次元曲面へ変化させる際の繊維の軸方向の伸びを他の単繊維との軸方向滑りにより繊維方向の引っ張り歪に代替させる紙漉き等の手法による繊維の分散がある。しかしながら、切断された単繊維長と単繊維断面積比が大きいと繊維が絡み曲線を構成し、平面の三次元形状への変形に必要な繊維方向の歪(繊維の移動)が絡みにより阻害され、三次元曲面への変化が困難になるとともに、繊維の交差重なりにより体積当たりの繊維含有量が少なくなる。(特許文献1:特開2014−28510号公報)
切断された炭素繊維長を単繊維断面直径の数倍程度に短くすると三次元平面の変化は容易になる(押出成型された短繊維含有樹脂ペレットが良い例である)が、切断するストランド長さをストランド直径に比較し短くする、或いは単繊維長さを繊維直径と比較して短くすると、繊維方向がより面外を向くことと単位体積当たりの繊維の切断点が増加することにより、単位体積当たりの繊維量が著しく低下し、単位体積当たりの繊維が寄与する剛性と強度が著しく低下する。
また、三次元形状面に沿ってのプリプレグシート積層による成形の困難さを解消する目的で、連続繊維に樹脂を含浸せずに、三次元形状を有する成形型の上に繊維を並べるプリフォームによる方法も試みられている。繊維に樹脂が含浸されていない状態では単繊維間と繊維束間の両方の拘束が殆どなくしなやかであり、三次元曲面に沿っての配置は比較的容易である。しかし、繊維束を一方向に引き揃えたプリプレグシートの製造では熱可塑性樹脂の含浸は容易ではなく、高圧と比較的長い樹脂含浸時間が必要であり、これに対して様々な工夫がなされている(特許文献2:特開平11−269285)ものの、プリフォームへの分子量の高い熱可塑性樹脂等の粘度の高い樹脂による含浸には大きな困難を伴う。
一方、分子量の低いエポキシ樹脂等のモノマーに架橋剤を混入した樹脂で含浸し、加熱して架橋し、三次元曲面形状を有する複合材料とする方法もあるが、衝撃強度、リサイクル性に難点があるとともに、樹脂含浸、硬化時間に更なる改良が求められる(特許文献3:特開2012−77127)。
このように平面を三次元曲面へ変化させる際には、大きな面内せん断歪ないし面内引張歪を生じさせる事が必要であるが、連続繊維が伸張している一方向プリプレグないし殆ど伸張している織物では、平面を三次元曲面へ変形させるのに必要とされる大きなせん断歪と引張歪に対応する繊維方向の引張り歪を発生させる事がほとんど不可能である。織物ないし一方向プリプレグシートは単位体積当たりの繊維含有量を50%以上と大量の繊維を含ませる事が可能であるが、三次元曲面に沿っての成形は困難であるか比較的長い成形時間が必要である。
三次元曲面に沿っての変形が比較的容易な樹脂が含浸されてないプリフォームは、成形後長時間の含浸作業が必要である。また、含浸時間が比較的短い低粘度の樹脂は分子量が小さく、高分子にする際の反応に時間を有する。
短繊維を使用したシートは、比較的容易に三次元平面に沿った変形を得る事が可能ではあるが、繊維交差、面外方向を向いた繊維が生じる、広い繊維間隔もある間隔の不均一さ、繊維破断点での繊維体積と比較しての大きな空間等により体積当たりの繊維含有量が少なくなり、構造物とした際に繊維の有する高い剛性・強度の構造物への反映が少なくなる。
特開2014−28510号公報 特開平11−269285号公報 特開2012−77127号公報
連続強化繊維をまっすぐにひき揃えて樹脂を含浸した一方向プリプレグ、繊維が比較的伸ばされた織物プリプレグ、樹脂を含浸して短繊維ストランドを面上に分散したプリプレグ、紙漉きのように比較的長い繊維を面上に分散したプリプレグは、いずれも加熱により樹脂を軟化させた状態でも、三次元形状に沿った深絞り加工などの曲面への成形は困難である。三次元形状に沿った変形をする際には、繊維方向に繊維破断歪より大きな歪が発生し、プリプレグの破損に至るからである。
平面を三次元曲面へ変化させる際には、大きな面内せん断歪、面内引張歪を生じさせる事が必要であるが、強化繊維が伸張している一方向プリプレグないし殆ど伸張している織物、比較的長い繊維を面上に分散した絡み合ったプリプレグは、平面を三次元曲面へ変形させるのに必要とされる大きなせん断歪と引張歪に対応する繊維方向の引張歪を繊維の破断なしに発生させる事がほとんど不可能である。
そこで、本発明の目的は、上記実情に鑑み創案されたものであって、三次元曲面に沿った成型品を製造可能な樹脂含浸連続強化繊維プリプレグ、該プリプレグの製造方法、及び該プリプレグから成形された複合材料を提供する事である。
本発明者は、強化繊維を一方向に引き揃え、その長手方向に周期をもち適切な振幅で屈曲させ、樹脂を含浸ないし半含侵した状態で屈曲を維持した屈曲強化繊維プリプレグで三次元曲面を有する成形が可能である事を見出した(図1参照。)。
これらの屈曲強化繊維プリプレグにより三次元曲面形状に成形するには、屈曲強化繊維プリプレグシート複数枚をシートの繊維の長手方向5と屈曲の周期の山谷位置を適切に定めて積層し、積層された平面状のシートの樹脂を軟化させてシートの面内での伸縮を容易にし、平面状のシートを三次元曲面に沿った形状に成形する。成形後、熱硬化性樹脂を含浸した場合は適切な温度に維持して硬化後冷却し、熱可塑性樹脂の場合は速やかに冷却して三次元曲面形状を固定する。プリプレグシートの屈曲の周期1と振幅2を適切に決めることにより、長手方向に沿った大きな伸縮、及び長手方向と垂直方向の伸縮効果が得られる。
屈曲強化繊維プリプレグとして、成形する三次元曲面の大小、曲率に応じて繊維束の屈曲の周期や振幅、屈曲の形状を調整するほか、成形する三次元曲面の位置、形状或いは複数であればそれらの分布などに応じてこれらの繊維束の屈曲の周期や振幅、屈曲の形状を調整することにより、一枚のシートないし複数のシートを積層したプリプレグによって、どのような三次元曲面に対してもその成形された面内で繊維強化材の繊維束の伸張度を適切な値に維持することができる。
これらの屈曲強化繊維プリプレグにおいては、屈曲強化繊維プリプレグに含浸した樹脂を軟化させて粘度を低下させた状態で長手方向に引張ると、屈曲して長手方向と角度を有する部分の繊維が屈曲形状から展開するようにしてずれて全体として伸びる。長手方向と角度を有する部分が剪断変形し、その結果長手方向に伸びる。
長手方向と繊維方向が±45°である屈曲度45°の場合、繊維が屈曲して隣り合った領域は互いに繊維の屈曲範囲の直径に相当する長さずれることでその平面内で45°回転し、長手方向の長さが約1.414倍となる。
炭素繊維の直径は7μm前後であり、その細さに応じて屈曲の振幅と周期を小さくできるので非常に少ない隣接繊維の相対滑りで大きな伸びを生ずる。
この伸びは、屈曲繊維強化プリプレグの繊維の屈曲角を37.5度にした場合、長手方向は約1.26倍になり、長手方向に90度方向は屈曲角度を50度まで変化させるとすると約1.26倍になり、長手方向とその直角方向の伸びの大きさが同じになる。
圧縮に関しても同様である。
鋼板を深絞りする際には鋼板の引き込みを考慮すると等方的に1.2倍程度の伸びがあればよいとされているので、屈曲プリプレグで鋼板の深絞りを再現することが可能である。
屈曲繊維強化プリプレグからなる一枚のシートでは部分的な異方性は大きいが、例えば長手方向の周期と半分の長さの振幅の屈曲プリプレグの長手方向の相対位置を半周期ずらして重ねてシートを作り、重ね合わせたシート4枚を、それぞれ0°、90°、±45°の4方向で積層すると、疑似等方性ができる。
すなわち、8枚のシートで疑似等方性ができる。各シートで繊維は屈曲していて面内特性は一様ではないが、平均的な弾性常数は一方向プリプレグで成形した疑似等方の特性とほぼ同じものが期待できる。疑似等方性を構成する8枚のシート二枚を中心面を挟んで厚さ方向で積層構造が対称になるように重ね合わせた16枚で構成する疑似等方性シートは、曲げに対しても疑似等方性を有する。
屈曲角度を15°以下にすると、長手方向の弾性常数は一方向プリプレグと大きく異ならないので、成形時にプリプレグシートに大きな伸びを必要としない部分には屈曲角度の小さいプリプレグシートを積層することも可能である。
あるいは、成形する立体形状が非対称であったり、部分的に局面の曲率が大きく異なる場合など、強化繊維に求められる成形時の歪の大きさが異なる場合、或いは曲面とならない平面のままの状態に維持される部分等について、予めそれらの領域において求められる歪の大きさに応じた強化繊維の屈曲の振幅、屈曲の度合いを定めてこれらの屈曲を付与することにより、最終的な三次元成形体において、その面内の強化繊維に付加される応力の方向に応じて整列させてほぼ伸展した状態とすることが出来る。
このようにして、三次元成形体として強化繊維による最大の強度を発揮することが可能であるが、一方、これとは逆に含浸した樹脂の特性に合わせて、三次元成形体中の強化繊維に一定程度の屈曲を残存させることによって成形体としての伸び、弾性変形性を持たせることも可能である。
炭素繊維強化樹脂複合材は外力が負荷された時に、弱い単繊維が破断し、破断部の繊維樹脂界面が剥離するが、破断した繊維にかかる荷重は近傍の樹脂を介して他の繊維に伝達され材料の破断には至らない。負荷が増加するに従い次第に損傷が増え、複合材料の層間剥離と大規模な繊維破断により破壊する。
強化繊維が炭素繊維の場合、屈曲繊維強化プリプレグ内で単繊維の屈曲部の最小半径(R)は0.5mm〜1mm程度にすることが可能である。その際発生する繊維の引張歪みは、単繊維半径(r)を3.5μmとすると、弾性梁の理論より、
0.7%〜0.35%(r/R)となり、繊維破断ひずみ(1.5%程度)の20%〜45%となり複合材料としての強度を減少させる可能性があるので、屈曲プリプレグ内での単繊維の曲げ半径は2mm以上にし、強度低下を避ける必要がある。破断伸びは、繊維の屈曲部が疑似等方性内で局在し、繊維が屈曲していることにより増加する。
本発明の屈曲繊維強化プリプレグの具体的な形態として、
連続繊維で構成する繊維束の繊維間にマトリックス樹脂を含浸させてなるバンド状の繊維強化樹脂プリプレグ、シート状の維強化樹脂プリプレグがある。
また、本発明者は、幅の狭いテープ状の屈曲繊維強化プリプレグテープが製織可能である事を見出した。この製織された屈曲繊維強化プリプレグシートを単層、又は複数枚積層して三次元立体形状に成形することにより、より均一な積層構造の繊維強化複合材料成形体とすることができる。
そして、このようにして成形された繊維強化複合材料は成形された構造中の各繊維が適度に伸張した状態を維持し、強化繊維の引張強さが最大限に発揮された。
本発明の屈曲プリプレグの製造方法;
(1) 強化繊維束を平面となるように長手方向に引き揃え、その長手方向と直角にその幅全体にわたって治具によって挟持して長手方向にずれないように固定する。
各治具は、一つ置きに長手方向に直角に屈曲の振幅だけ相対的に移動すると共に長さ方向にも間隔を詰めて予定された振幅と周期間隔の屈曲を形成し、樹脂を含浸してその屈曲状態に固定する。屈曲の周期は隣り合った2つの治具で山と谷を形成するから、2つ一対の治具で一サイクルの屈曲が形成される。
含浸する樹脂は、あらかじめ強化繊維束をシート状に引き揃えて樹脂を含浸させた状態の素材を治具で挟持固定し、加熱軟化して屈曲を付与してから冷却固化してその状態に固定してもよく、治具に塗付しておいて加熱軟化して屈曲処理し、或いは強化繊維を屈曲状態としてから加熱溶融した樹脂を含浸させてもよい。さらに、繊維束に沿って繊維状樹脂やシート状の樹脂を添え、或いはパウダー状の樹脂を付着、コーティングするなどしてもよい。
強化繊維の屈曲操作を行うには、強化繊維を挟持する各治具間の長手方向の間隔を狭めて屈曲に必要なたるみを形成する必要があるが、その際に各繊維は撓みやねじれを生じて整列状態がみだれて引き揃えられた平面から逸脱しやすいため、各治具の間に治具とは別に押圧する手段などを設けて、引き揃えた平面に向けて押圧して繊維を平面に整列した状態を維持することが望ましい。
(2) また、他の製造方法として、
平面となるように引き揃えた繊維束に対して複数の治具で屈曲角度を持たせて所定の間隔で挟持固定し、これらの治具両端を2本の平行ガイド間にまたがってスライド可能とし、平行ガイドを屈曲角度で方向を変える屈曲したコースを経由させることによって、繊維束に屈曲を付与する。
平行ガイドの屈曲部を経由した治具は繊維束の長手方向に垂直となり、治具に固定された繊維束はそれぞれの治具毎に平行ガイドのコースの屈曲角度に相当する屈曲を付与される。
各治具は平行ガイドに沿ってスライド移動して屈曲部を経由することによって、各繊維束は平行ガイドのコースの屈曲角度に応じた屈曲を付与されると同時に、各治具の間の繊維束は屈曲角度に応じて繊維の屈曲に必要なたるみを形成する。
繊維束はこの屈曲を付与した状態で樹脂を固化させてその状態で固定する。
なお、この屈曲操作の際に繊維束の撓み、ねじれによる繊維のずれや重なりの発生を抑止するため治具の間の繊維束を平面状に押圧することが好ましいことは、前記の製造方法と同様である。
また、強化繊維の樹脂による含浸、固定操作も前記の製造方法と同様でよい。
(1)一般に流通する強化繊維のプリプレグシートを三次元曲面に沿った変形をさせる場合、繊維の伸びに対する抵抗が曲面に沿った変形を阻害する。このため、曲面形状を有する立体に成形する際は、曲率の大きなところではシートを小片に切断し、小片のシートを曲面に沿った形状に積層する必要があり、これらの積層を伴う作業に多大な労力を要する。
本発明の屈曲強化繊維プリプレグを利用したプリプレグシートはそれ一枚でも、数枚方向を変えて積層したものでも、三次元形状に沿った変形が容易であり、曲面形状を有する部品製造に適用することにより、部品成型コストの低減化と成形加工の迅速化が図れる。
(2)製造設備の単純化、低コスト化
以上の物理的および経済的効果により、本発明は、良好な曲面を有し強化繊維配向の均一性が良好である優れた工業的品質の複合材料部材の成型が可能である。
特に、本発明により得られる熱可塑性樹脂プリプレグは、従来の熱可塑性樹脂プリプレグと異なり、小さな曲率半径を有する型に入れて熱圧成形することにより種々の形状の複合材構造物に成形することができる。
図1は、本発明の屈曲繊維強化プリプレグしートの構造を示す概念図である。 図2(実施例1)は、繊維束を挟持固定する治具を操作して屈曲を付与する方法を示す。 図3(実施例1)は、図2に示す屈曲付与工程の詳細を示す。 図4は、図3の工程の挟持治具の操作の詳細を示す。 図5は、(実施例2)繊維束の固定治具を屈曲したコースを経由する平行ガイドに沿って移送することによって屈曲を付与する方法を示す。 図6は、連続的に屈曲を付与する装置の概念図を示す。 半波長位相の異なる屈曲プリプレグシートを積層した状態を示す。
[屈曲プリプレグの製造方法1]
図2は、屈曲繊維強化プリプレグの製造方法を示す。
図2において、一本の繊維束ないし複数本の繊維束6を長手方向に引き揃え、繊維の長手方向と直角に、かつ平行に複数が配置された棒状の挟持治具7、・・・によって繊維束を挟持して、固定する。これらの繊維束は治具により幅広にかつ治具に沿って線状に挟持され、所定の間隔9で固定される。
治具7を繊維長手方向に沿って移動させ、これと同期して隣接する治具7を1つおきに繊維の長手方向と垂直方向に移動8させて繊維束を屈曲させると共に隣接する治具の間隔9を繊維束の屈曲角度に応じて狭める(間隔10)。
この時、後続する治具7、・・・も同期して同じだけ繊維束の長手方向に平行移動させる。
このように、繊維束を挟持固定した治具を一つ置きに繊維に対して直角方向に屈曲の振幅分に応じて移動させると共に間隔を狭めて移動し、同時に隣接する治具を同期して繊維長手方向に移動することにより、各治具間の繊維束を屈曲させる。
また、この繊維束の屈曲操作に伴って屈曲部位の繊維が撓み、ねじれるなどして整列状態が乱れるのを防ぐため、別途設けた整列治具により屈曲部位の繊維束を配列面に向けて押圧して張力を負荷しながら整列させて配列状態を維持する。
屈曲操作後、繊維束を含浸樹脂により屈曲状態を固定するが、最終的に屈曲操作後のプリプレグの強化繊維をその屈曲状態を維持された状態に維持できればよいので、これらの樹脂は、予め繊維束に含浸させておいたり、或いは屈曲を付与して後含浸させてもよいが、粘度の高い熱可塑性樹脂などは予め整列させた繊維束に含浸させた樹脂プリプレグとしておいて屈曲を付与する工程で加熱軟化するとよい。
また、繊維束に樹脂を含浸させる方法として、治具に付着させておいたり、強化繊維束に沿って繊維状、シート状或は粉粒状等の形態で沿わせておいて屈曲操作時に加熱溶融して軟化させてもよく、また、屈曲操作後含浸させて固定してもよい。
なお、装置からのプリプレグ取り出しを容易にするためには溶融軟化した樹脂に接する治具などの部位に予め離型紙ないし離型剤を塗布するとよい。
図3に上記製造方法の詳細を工程を追って示す。
炭素繊維束6を図右方から送り、治具7、7−1,7−2、・・・により表裏面から挟持して繊維がずれないように保持し、一定の間隔9を維持する(図3−A)。
次いで、整列治具11、・・・をこれらの挟持治具の間に配置して押圧し、繊維の整列状態がずれないようにぴんと張った状態を維持して挟持治具の間隔を屈曲の半波長分狭める(図3−B)。
一対の整列治具とその間に位置する挟持治具を図の下方に屈曲の振幅分垂直に移動させる。このとき、繊維6は屈曲変形を付与され、同時に整列治具は押し戻されて繊維束の撓みは復元する(図3−C)。
挟持治具の狭められた間隔10が屈曲変形の半波長であり、挟持治具及び押圧治具の垂直移動分8が屈曲の振幅となる。
炭素繊維に屈曲変形を付与する工程は、繊維束をこれらの工程にしたがって移動させ、同時に挟持治具及び押圧治具を図の右側から供給して前記の操作を繰返せばよい。
以上の屈曲付与工程で挟持治具を平行移動させながら一つ置きに繊維に垂直方向に移動させるための機構について、平行ガイドと挟持治具とからなる構造の1例を図4に示す。
プリプレグの移動方向(繊維の長手方向)に対して垂直に挟持治具が一定間隔で配列され、プリプレグを上下から挟持する。図では上側の幅の広い挟持治具に対して下側の幅の狭い、厚さに大小を設けた挟持治具が用いられている(X−Y断面参照)。
図では整列治具11が省略されているが、挟持治具に連動して以下の動作を行う。
挟持治具は図の上下に配置された平行ガイド14,15に沿って、プッシャー(押し棒)12によって図示しないスペーサーを介してその間隔を維持しながら、左方に向けて移送される。
下側の挟持治具は一つ置きに厚さが異なり(例:20mm、30mm)、その厚い方の挟持治具はその厚さの差分の段差が設けられている(D断面及びC断面参照)。
図の左方に示すようにこれらの挟持治具が平行ガイド上に乗せられた状態で左方に移送されると、厚さの薄い挟持治具はそのまま平行ガイド上を移送される(図D断面、及びA断面、)が、厚さのある挟持治具は図の上側の平行ガイド14の下側に突出部が、図の下側の平行ガイド15にはこれに対応して凹溝部が設けられており、その厚み部分の段差部がこれらの突出部と凹溝部にガイドされて(図C断面、及びB断面)、その厚さの差分押し下げられてプリプレグを屈曲させる。
[屈曲プリプレグの製造方法2]
また、図5に平行ガイドの屈曲したコースに沿って繊維束を挟持した治具を移動させて屈曲を付与する製造方法の詳細を示す。
長手方向に繊維を引き揃えた繊維束19に対して付与すべき屈曲角度Θに相当する角度とした挟持治具7−1,7−2、・・・により所定の間隔で挟持固定する。
これらの繊維束を挟持した挟持治具を移行する経路を規定するガイドは、治具の両端を嵌合してスライド可能な2本の平行なガイド14、15からなり、治具の移動方向17に沿って繊維束の導入側(右方)では繊維に平行に、すなわち治具に対して角度Θで配置され、次いで、角度Θで屈曲した方向18に向けて方向を変えて配置される。
挟持治具と共に繊維束が移送されて移動方向を17から屈曲角度Θを経て移動方向18に向かうと挟持治具に固定された繊維束は治具間で屈曲に必要なたるみを生じて屈曲角度Θで屈曲させられ、所定の振幅、角度の屈曲が付与される。
この場合も各挟持治具間には所定の間隔を維持するスペーサー及び繊維束の繊維の整列状態を維持するための整列治具を配置することは、前記の方法と同様である。
これらの繊維束の屈曲状態は、屈曲の周期をサインカーブと同様に山と谷の1周期で360°として、屈曲を付与する際の力のかかり具合から、一周期の0°〜180°と180°〜360°で屈曲の形が少し異なるが、複数のプリプレグを疑似等方性に積層して利用することを考慮すると、形の異なることによる積層材への強度低下の影響は少なく、一周期の長さを短くできることにより疑似等方性積層材の局所特性ずれを少なくできる。
図6に屈曲強化繊維プリプレグを連続的に製造する装置全体概念図を示す。
繊維束を挟持する挟持治具55,56は、上下スプロケット53,54でそれぞれ駆動される上下タイミングベルト57、58表面に固定され、図の左方から送られる、引き揃えられた繊維束(プリプレグ)51はこれらの挟持治具間で挟持固定されて図の表裏側に配置された一対の平行ガイド(図略)に沿って整列治具61,62を配置した屈曲加工部に送られる。
平行ガイドは屈曲加工部で屈曲角度分方向を変え、挟持治具は繊維束に所定の屈曲を付与する。
装置左方では屈曲を付与されたプリプレグ52を工具63で取り外し、含浸させた樹脂を硬化(熱軟化性樹脂の場合)させて屈曲加工工程を完了する。
実施例1及び2の製造方法において、繊維束の屈曲した状態に固定する含浸樹脂について、次のような態様とすることができる。
繊維束に屈曲を付与する前の繊維束を引き揃えるに際して、引き揃えられた繊維束の上下両面ないし片面に樹脂シートを添え、パウダー状の樹脂が繊維間に分散されたもの、樹脂繊維とコミングルされたもの、各繊維束を樹脂シートや繊維で鞘のように包んでいるもの、各単繊維に樹脂がコートされたもの、それらのいくつかが同時に繊維束に施されたものとすることができる。
これらの態様においては、樹脂により各単繊維間の相対移動は束縛されていず、繊維束が屈曲できる樹脂の状態であればよい。挟持治具によって上下から押さえ繊維束を固定する際に、治具を適切な温度に加熱して固定される部分の樹脂を溶融し、押し付けられた部分の繊維の相対移動を止めることにより、樹脂がない場合と比較してより小さな押しつけ力により樹脂の動きが固定できる。屈曲状態の固定にはその屈曲部を加熱・加圧することにより樹脂を含浸し、冷却することで可能である。
引き揃えられた繊維束に樹脂を伴わない状態の場合は、治具で上下から押さえて繊維束を固定する際に、治具に樹脂を塗布して適切な温度に加熱して軟化した樹脂で繊維の相対移動を止めることもできる。樹脂がない場合と比較してより小さな押しつけ力により樹脂の動きが固定できる。屈曲の固定にはその屈曲部を樹脂含浸後、冷却することで可能である。
また、引き揃えられた繊維束に樹脂が予め含浸されたプリプレグシートの場合は、加熱により樹脂を軟化させ、治具で上下から押さえて繊維束を固定する。屈曲の固定は樹脂を冷却することで可能である。
[熱硬化性樹脂プリプレグの製造]
ステップ1
幅7mm、厚さ0.09mm、繊維数12,000本の炭素繊維束10本を引き揃え、幅70mmの炭素繊維シートを作成する。
125℃硬化用プリプレグに適用されるエポキシ樹脂と硬化剤との混合物を70℃に加温し、約0.08mmの厚さでコート紙表面に塗布する。
該エポキシ樹脂を塗布したコート紙と上記引き揃えられた炭素繊維シートを重ねてロール間に通し、樹脂を含浸させてプリプレグを作成する
ステップ2
上記プリプレグを上下方向から挟持する治具として、断面:6mm×10mmの方形、長さ300mmのステンレス製角棒を使用し、各角棒は、プリプレグと接する箇所を離型効果を有する20μm厚のプラスチックフィルムで被包した。
各治具両端には平行ガイドに係合する溝が設けられている。
長さ50cmの前記プリプレグを60℃に加温し、一対の挟持治具の6mm幅の挟持面で12mm間隔で両面から挟圧し、一対の挟持治具両端をクリップで固定し、さらに12mm×10mm×15mmのステンレス製ブロックを各挟持治具間に配置して12mm間隔を維持した。
挟持治具とプリプレグの長手方向との角度は45°とした。
なお、前記挟持治具でプリプレグを押圧・挟持するための繊維の長手方向に沿う幅は、押圧力が繊維に伝達するのにプリプレグの厚さの約2倍の長さが必要である。炭素繊維の場合、開繊繊維で十分に広げられた繊維束でも最少20μm程度となる。そこから計算すると、40〜50μmの押さえ幅が必要となる。 繊維の特性にもよるが短繊維の破断最小曲げ半径で発生するひずみの1/10程度とし強度低下を避けると、最小曲げ半径は2mm程度となる。以上より本プリプレグ製造方法での繊維屈曲最小波長は40μm+4mmで押さえ幅40μmとなる。
ステップ3
45°の傾斜角度から0°の方向に移動方向を変える平行ガイドに上記プリプレグを固定した挟持治具の両端の溝を係合し、平行ガイドに沿って挟持治具で支持されたプリプレグを移送した。
挟持治具の移動に伴い、平行ガイドの45°区間から0度区間へと角度を変える箇所で
プリプレグが屈曲変形を受ける際に撓み変形してプリプレグの平面から逸脱することを抑制するために8mm×8mm×150mmのステンレス製角棒をプリプレグ面を押圧する整列治具として各挟持治具間のプリプレグ上に置いてその自重でプリプレグを押圧して張力を負荷し、下方から加熱して60℃に保った。(図5参照)
プリプレグを屈曲したのち、冷却しつつ移送し、固化した段階でプリプレグから挟持治具を取り外し、室温下でプリプレグを両面から平板で押圧加工して平滑に仕上げた。
プリプレグの移送に連れて、挟持治具を追加してプリプレグを挟持固定して順次前記の平行ガイドの傾斜区間に導入して送り込むことにより連続的に屈曲加工を行った。
[熱硬化性樹脂屈曲プリプレグの伸張性評価]
上記の工程で製造したプリプレグを長さ約20cmに切断し、両端を治具で固定して、平板上で上下から離型紙で挟んで2kgの力でプリプレグに一様圧が負荷されるように押圧した。
これを80℃に加熱し、プリプレグ両端に固定された治具を介して引っ張り、プリプレグを伸張させた。プリプレグは、ほとんど抵抗なくまっすぐ伸び、プリプレグの繊維には著しい乱れは見られず、ほぼ一様に伸張した。
半波長差で位相の相違した積層屈曲プリプレグの伸張性評価(図7参照)。
約20cmの長さに切断した2枚のプリプレグを屈曲波長の半分の長さ約9mmずらして積層し、上記と同様の条件で伸張させた。
プリプレグは、ほとんど抵抗なく真っ直ぐ伸張し、プリプレグの繊維に乱れはみられず、ほぼ一様に伸張した。
[屈曲プリプレグの幅方向(90度方向)の伸張性評価]
上記の工程で製造したプリプレグを長さ約20cmに切断し、20cm×10.7cmとした2枚の屈曲プリプレグを隙間がないように平面上に並べて、約20cm×20.7cmのシートとしたものを6枚作成し、各2枚づつ屈曲波長を半波長ずらして積層した積層プリプレグを3枚作成した。
次いで、これらの積層プリプレグを屈曲プリプレグの長手方向を0度、90度、0度で積層して、前記ステップ5と同様の条件で2kgの力で押圧しながら80℃で0度方向へ伸びが20%になるまで伸張させた。
屈曲プリプレグはほとんど抵抗なく真っ直ぐ伸張し、繊維は乱れなくほぼ一様に伸張した。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの製造]
ステップ1
Ten Cate社の品番TC910のPA6をマトリックス樹脂とする炭素繊維プリプレグから7cm幅の炭素繊維プリプレグシートを切り出した。
ステップ2
上記プリプレグを上下方向から挟持する治具として、断面形状6mm×10mmの方形、長さ30cmのステンレス製角棒を使用し、各治具両端には平行ガイドに係合して移動するための溝が設けた。
上記プリプレグを長さ50cmに切断し、230℃に加熱し、一対の挟持治具の幅6mmの面で上下から12mm間隔で挟持治具とプリプレグの長手方向の角度を45°となるように挟持固定し、挟持治具の両端をクリップで固定してプリプレグが挟持治具に対し動くことを防止した。
12mm×10mm×15mmのステンレス製のブロックを介して各挟持治具間の間隔を12mmとなるよう維持した。約230℃に加熱した挟持治具を使用した。プリプレグが屈曲されるまで下部から遠赤外線ヒーターでプリプレグの温度低下を防止した。
ステップ3
挟持治具の溝を平行ガイドに係合させ、平行ガイドに沿って挟持治具で挟持したプリプレグを移動させた。
挟持治具の移動に従い、平行ガイドに挟持治具を導入した45°区間から0度区間に移行する箇所でプリプレグを230℃に加熱し、約230℃に加熱した8mm×8mm×150mmのステンレス製の角棒の自重でプリプレグを上から押圧して繊維に張力を負荷した状態でプリプレグを屈曲させ、屈曲したプリプレグを冷やしながら移動して固化させ、挟持治具をプリプレグから取り外した。
その後、屈曲したプリプレグを230℃に加熱して上下から230℃に加熱した平板で挟んで表面を平滑に仕上げた。
プリプレグの屈曲操作の進行に伴い、新たに挟持治具を追加して平行ガイドの45度区間に向けてプリプレグ長手方向に対して45度の角度、12mm間隔で挟持して、プリプレグを送り込んだ。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの伸張性評価]
上記で製造したプリプレグを約20cmの長さに切断し、両端を治具で固定し、平板の上で上下から離型紙で挟み、2kgの力でプリプレグに一様圧が負荷されるように押し付けた。これを240℃に加熱してプリプレグの両端に固定された治具で引張りプリプレグを伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグは真っ直ぐ伸びた。プリプレグの繊維に著しい乱れは見られなかった。
[半波長差の積層熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの伸長評価(図7参照)]
約20cmの長さに切断した2枚のプリプレグを屈曲波長の半分の長さ約9mmずらして積層したサンプルを作成し、上記と同様に230℃で伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグはまっすぐのび、プリプレグの繊維に著しい乱れは見られなかった。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの幅方向(90°方向)の伸張性評価]
約20cmの長さに切断した 20cm×10.7cmの屈曲プリプレグ2枚を隙間がないように並べて、約20cm× 20.7cmとしたシートを6枚作成した。
これらの20cm×20.7cmのシート2枚の屈曲波長を半波長ずらして積層した積層プリプレグを3枚作成し、屈曲プリプレグの長手方向を0度、90度、0度の方向を変えて積層したサンプルを作成し、上記と同様にして240℃で0°方向へ伸びが25%になるまで伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグは伸びた。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの製造]
ステップ1
Ten Cate社の品番TC910のPA6をマトリックス樹脂とする炭素繊維プリプレグから7cm幅の炭素繊維プリプレグシートを切り出した。
ステップ2
上下からプリプレグを挟持する挟持治具の下側挟持治具として厚さ1mm、長さ30cmのステンレス製フラットバーの20mm幅と30mm幅のものを使用した。上側の挟持治具は6mm×15mm、長さ30cmのステンレス製棒を使用した。各フラットバーは2本の平行ガイドの間に支持されて平行移動し、挟持治具一対ごとにプリプレグの長手方向へ移動して、垂直方向へ所定の距離移動するように動作してプリプレグに周期的な屈曲を付与する構成とした。
ステップ1のプリプレグを長さ50cmに切断し、230℃に加熱して一対の挟持治具の幅1mmの面と上から6mmの面で上下から13mm間隔で挟持治具とプリプレグの長手方向に垂直に挟持し、挟持治具の両端をクリップで固定してプリプレグが挟持治具に対し動かないように固定した。
厚さ8mm×10mm×40mmのステンレス製のブロックを各治具間に介し8mm間隔を維持した。下側挟持治具の形状と平行ガイドの形状により、挟持治具が平行ガイドに沿って移動する際に挟持治具を一対おきにプリプレグの長手方向と垂直方向へ7.5mm移動させてプリプレグに屈曲を付与した。
ステップ3
プッシャーにより平行ガイドに沿って挟持治具で挟持固定したプリプレグを移動させ、
プリプレグを屈曲させる区間では、プリプレグを230℃に加熱し、約230℃に熱した4.5mm×15mm×150mmのステンレス製の角棒の自重でプリプレグを上から押え、挟持治具がプリプレグの長手方向の間隔を狭め、プリプレグの長手方向に対して90°の方向へ移動させた(挟持治具の間隔が13mmから10mmに狭まり、プリプレグの長手方向に対して90度方向へ7.5mm移動)。
さらに挟持治具の間隔が5mmになるように前記ステップ2の8mm×10mm×40mmのブロックを5mm×10mm×40mmのブロックに置き換えた。
プリプレグの屈曲操作後、冷やしながら移動して挟持治具を固化したプリプレグから取り外した。その後、屈曲したプリプレグを230℃に加熱して上下から230℃に加熱した平板で押圧して表面を平滑に仕上げた。
また、プリプレグの屈曲操作の進行に伴い、後方では新たに挟持治具を追加してプリプレグを挟持して平行ガイドに送り込んだ。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの伸張性評価]
前記の工程で製造したプリプレグを約20cmの長さに切断し、両端を治具で固定し、平板の上で上下から離型紙で挟み、2kgの力でプリプレグに一様圧が負荷されるように押し付けた。これを230℃に加熱してプリプレグの両端に固定された治具で引張り、プリプレグを伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグは真っ直ぐ伸びた。プリプレグの繊維に著しい乱れは見られなかった。
[半波長差で積層した積層熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの伸長性評価(図7参照)]
前記の工程で製造したプリプレグを約20cmの長さに切断した、2枚のプリプレグを屈曲波長の半分の長さ約11mmずらして積層してサンプルを作成した。
上記サンプルを前記と同様の条件で230℃に加熱して伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグはまっすぐのび、プリプレグの繊維に著しい乱れは見られなかった。
[熱可塑性樹脂屈曲プリプレグの幅方向(90°方向)評価]
前記の工程で製造したプリプレグを約20cmの長さに切断し
200mm × 77.5mmとした屈曲プリプレグプリプレグ3枚を隙間がないように並べて、約200mm × 217.5mmとしたシートを6枚作成した。
これらの200mm × 217.5mmのシートを2枚づつ屈曲波長を半波長ずらして積層した積層プリプレグを3枚作成した。屈曲プリプレグの長手方向を0度、90度、0度で変えて積層したサンプルを作成した。
上記サンプルを230℃で0°方向へ伸びが25%になるまで伸長させた。ほとんど抵抗なくプリプレグは伸張し、繊維の乱れはほとんど認められなかった。
本発明の屈曲繊維強化プリプレグは、従来の繊維強化プリプレグに比較して、鋼板の絞り加工と同様に三次元曲面形状に沿った成形加工が可能であり、強化繊維の強化性能を最大限に発揮することが可能であり、その成形品としての屈曲繊維強化材料は低コストで得られるため、産業上当該分野に大いに貢献し得る。
1 屈曲の周期(波長)
2 屈曲の振幅
3 屈曲角
4 強化繊維
5 強化繊維の長手方向
6、19、20、51 引き揃えられた炭素繊維束(プリプレグ)
7、7−1、7-2、・・・ 挟持治具
8 挟持治具の垂直移動量
9 治具間隔
10 挟持治具の平行移動後の間隔
11 整列治具
12 プッシャー
13 屈曲角(Θ)
14、15 平行ガイド
16、52 屈曲された炭素繊維束(プリプレグ)
17,18 治具移動方向(平行ガイドのコース)
53,54 上側と下側のスプロケット
55,56上側、下側挟持治具
57,58 上側、下側タイミングベルト
59、60 スプロケットの回転方向
61,62 炭素繊維の屈曲時の撓みなどによる繊維乱れを防止するための押圧治具(整列治具)
63 樹脂含浸された屈曲プリプレグの取外し。

Claims (13)

  1. 連続繊維を平面内で一方向に引き揃えてなる強化繊維樹脂プリプレグにおいて、各強化繊維をその面内で繊維の長手方向に沿って周期的に屈曲せしめ、マトリックス樹脂を含浸して固定して、屈曲を付与することで大きなせん断変形を可能としたことを特徴とする深絞り加工可能なプリプレグ。
  2. 前記プリプレグの周期的に屈曲せしめた状態の強化繊維束を製織してなる、ことを特徴とする請求項1記載の深絞り加工可能なプリプレグ。
  3. 前記プリプレグの周期的に屈曲せしめた状態の強化繊維をシート状とし、該シートを複数積層してなる、または該シートをその繊維の方向別に積層したことを特徴とする請求項1記載の深絞り加工可能なプリプレグ。
  4. 前記樹脂が熱可塑性、または熱硬化性樹脂であることを特徴とする、請求項1乃至4記載の深絞り加工可能なプリプレグ。
  5. 請求項1から請求項5に記載の深絞り加工可能なプリプレグにより作成された複合材料成形物
  6. (1) 強化繊維を繊維の長手方向に沿って引き揃え、
    (2) 繊維と直角方向に交差すると共にそれぞれ平行に間隔を保って配置された複数の治具によってこれらの繊維を挟持して線状に固定し、
    (3) 次いでこれらの繊維を挟持固定した治具を一つ置きに繊維の長手方向と直角方向に移行すると同時に間隔を狭めることにより、固定された各治具間の繊維に対して繊維に周期的に直角方向の屈曲を付与し、
    (4) 同時に引き揃えられた繊維の面に対して押圧して繊維の整列面からの逸脱を抑止し
    (5) 樹脂を含浸して屈曲状態に固定する、
    ことを特徴とする深絞り加工可能なプリプレグの製造方法。
  7. 前記(1)において、治具に溶融した樹脂を塗布しておき、上記繊維に屈曲を付与して後、前記(4)において加熱して樹脂を繊維に含浸せしめることを特徴とする、請求項7項記載の深絞り加工可能なプリプレグの製造方法。
  8. 前記(1)において、前記強化繊維に予めシート状樹脂、フエルト状樹脂繊維が添えられ、あるいはパウダー状樹脂を混合し、又は繊維状樹脂をコミングルし、あるいはこれらを組み合わせた状態としておき、上記繊維に屈曲を付与して後、前記(5)において加熱して繊維間に樹脂を含浸・固定することを特徴とする、請求項7項記載の深絞り加工可能なプリプレグの製造方法。
  9. 前記(1)において、繊維の長手方向に沿って引き揃えた強化繊維が、テープ状ないしシート状の樹脂の含浸された一方向プリプレグであって、これを加熱して樹脂を軟化させる、
    ことを特徴とする、請求項7項記載の深絞り加工可能なプリプレグの製造方法。
  10. (1) 強化繊維を長手方向に引き揃え、
    (2) 該長手方向に対して付与する屈曲度に相当する角度で複数の平行に配列した治具により該繊維を挟持して線状に斜めに角度をつけて固定し、
    (3) 該治具を平行な間隔を維持しながら上記角度を戻すことにより、各治具間の繊維に屈曲を付与すると共に、
    (4) 同時に、治具間の繊維の形成する面に向けて押圧することにより、繊維の撓みによるねじりや重なりを防止し、
    (5) その後樹脂を含浸して繊維の屈曲状態を固定する、
    ことを特徴とする深絞り加工可能なプリプレグ製造方法。
  11. 前記(2)において、治具に予め溶融した樹脂を塗布しておくこと、
    を特徴とする請求項11記載の深絞り加工可能なプリプレグ製造方法。
  12. 前記(1)において、前記強化繊維に予めシート状樹脂、フエルト状樹脂繊維が添えられ、あるいはパウダー状樹脂を混合し、又は繊維状樹脂をコミングルし、あるいはこれらを組み合わせた状態としておき、上記繊維に屈曲を付与して後、前記(5)において加熱して繊維間に樹脂を含浸・固定すること、
    を特徴とする請求項11記載の深絞り加工可能なプリプレグ製造方法。
  13. 前記(1)において、繊維の長手方向に沿って引き揃えた強化繊維が、テープ状ないしシート状の樹脂の含浸された一方向プリプレグであって、これを加熱して樹脂を軟化させること、
    を特徴とする請求項11記載の深絞り加工可能なプリプレグ製造方法。

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