[実施形態の概要]
実施形態に係る基地局は、無線LAN終端装置において追加された無線LANアクセスポイントの識別子を前記無線LAN終端装置から受け取る制御部を備える。
実施形態において、前記制御部は、前記基地局と前記無線LAN終端装置との間のXwインターフェイスを介して、無線LANアクセスポイントの識別子のリストを含むメッセージを前記無線LAN終端装置から受け取る。前記無線LANアクセスポイントのリストは、前記追加された無線LANアクセスポイントの識別子を含む。
実施形態において、前記制御部は、前記無線LAN終端装置において削除された無線LANアクセスポイントの識別子を前記無線LAN終端装置から受け取る。
実施形態において、前記制御部は、前記基地局と前記無線LAN終端装置との間のXwインターフェイスを介して、無線LANアクセスポイントの識別子のリストを含むメッセージを前記無線LAN終端装置から受け取る。前記無線LANアクセスポイントのリストは、前記削除された無線LANアクセスポイントの識別子を含む。
実施形態に係る基地局は、前記基地局と無線LAN終端装置との間のXwインターフェイスのセットアップを要求するためのメッセージを前記無線LAN終端装置へ送る制御部を備える。前記制御部は、前記第2のメッセージに対する応答メッセージを前記無線LAN終端装置から受け取る。前記応答メッセージは、前記無線LAN終端装置における無線LANアクセスポイントの識別子のリストを含む。
実施形態において、前記制御部は、前記基地局と前記無線LAN終端装置との間のXwインターフェイスを介して、無線LANアクセスポイントの識別子のリストを含むメッセージを前記無線LAN終端装置から受け取り、前記無線LANアクセスポイントのリストは、変更された無線LANアクセスポイントの識別子を含む。
実施形態に係る無線端末は、測定対象の無線LANアクセスポイントを設定するための制御情報を基地局から受信する受信部を含む。前記制御情報は、前記無線LANアクセスポイントを特定するための識別子を含む。
実施形態において、前記受信部は、セルからの無線信号に関する測定報告を設定するためのメッセージを前記基地局から受信する。前記メッセージは、前記制御情報を含む。
ところで、基地局は、トラフィック切り替えの候補となる(複数の)無線LANアクセスポイントを無線端末に対して通知することが想定される。無線端末は、基地局から通知された(複数の)無線LANアクセスポイントの中から、トラフィックの切替先となる無線LANアクセスポイントを選択する。
しかしながら、基地局が、無線LANアクセスポイントの候補を適切に把握できない可能性がある。
実施形態に係る無線端末は、所定のネットワークオペレータが運用する基地局が管理するセル内に位置する。前記無線端末は、無線LANアクセスポイントから無線信号を受信する受信部と、前記無線LANアクセスポイントが前記所定のネットワークオペレータに運用されていると判定した場合にのみ、前記無線LANアクセスポイントに関する報告を前記基地局に送信する制御部とを有する。
ここで、「運用」とは、所定のネットワークオペレータが無線LANアクセスポイントを直接的に運用することをだけでなく、所定のネットワークオペレータが無線LANアクセスポイントを間接的に運用することを含んでもよい。所定のネットワークオペレータが無線LANアクセスポイントを間接的に運用するケースとして、例えば、ユーザ端末が利用可能な無線LANアクセスポイントを、所定のネットワークオペレータと契約している契約ネットワークオペレータが運用するケースである。
実施形態において、前記無線信号は、前記無線LANアクセスポイントが属するPLMNの識別情報を含む。前記制御部は、前記PLMNの識別情報によって示されるPLMNが、前記基地局が属するPLMNと同一である場合に、前記無線LANアクセスポイントが前記所定のネットワークオペレータに運用されていると判定する。
実施形態において、前記制御部は、前記所定のネットワークオペレータを示す識別情報、及び、前記所定のネットワークオペレータと関連付けられた無線LANアクセスポイントの識別子の少なくとも一方が前記無線信号に含まれる場合、前記無線LANアクセスポイントが前記所定のネットワークオペレータに運用されていると判定する。
実施形態において、前記制御部は、前記報告の対象となる無線LANアクセスポイントを特定するための制御情報を前記基地局から受信する。前記制御部は、前記制御情報に基づいて、前記無線信号の送信元である前記無線LANアクセスポイントが前記所定のネットワークオペレータに運用されているか否かを判定する。
実施形態において、前記制御部は、前記無線信号の受信時間及び受信強度の少なくとも一方が閾値を越えた場合に、前記無線LANアクセスポイントを前記報告の対象と見なす。
実施形態において、前記制御部は、前記無線LANアクセスポイントから無線信号を受信する際に他のセルから無線信号を受信していた場合、前記他のセルの識別情報を前記報告と共に送信する。
実施形態に係る基地局は、所定のネットワークオペレータが運用する。前記基地局は、前記所定のネットワークオペレータが運用する無線LANアクセスポイントに関する報告を、前記基地局が管理するセル内に位置する無線端末から受信する受信部と、前記所定のネットワークオペレータが運用する近隣基地局に前記無線LANアクセスポイントに関する報告を転送する制御部と、を備える。
実施形態において、前記受信部は、前記無線端末が前記無線LANアクセスポイントから無線信号を受信する際に受信した他のセルの識別情報を、前記無線LANアクセスポイントに関する報告と共に受信する。前記制御部は、前記他のセルを管理する前記近隣基地局に前記無線LANアクセスポイントに関する報告を転送する。
実施形態に係る基地局は、前記報告の対象となる無線LANアクセスポイントを特定するための制御情報を送信する送信部をさらに備える。
ところで、セルラ・WLANインターワーキング技術を有効活用するために、Xwインターフェイスの導入が検討されている(3GPP寄書「R3−150740」参照)。具体的には、基地局と、WLAN内におけるノードである無線LAN終端装置(WT:Wireles LAN Termination)との間にXwインターフェイスが設定される。基地局は、例えば、WLANに関する情報(自セル内のAPに関する情報など)をXwインターフェイスを介して無線LAN終端装置から取得できる。
ここで、基地局が、無線端末から無線LANアクセスポイントに関する報告を受信したケースを想定する。このケースにおいて、知らない無線LANアクセスポイントを無線端末が基地局へ報告した場合、当該基地局は、当該無線LANアクセスポイントを管理する無線LAN終端装置を知らないため、適切な無線LAN終端装置とXwインターフェイスを設定できない虞がある。
実施形態に係る通信制御方法は、基地局と無線LANにおけるノードである無線LAN終端装置との間にインターフェイスを設定できる通信システムで用いられる。前記通信制御方法では、無線端末は、所定の無線LANアクセスポイントの識別情報を前記基地局に報告する。前記基地局は、前記所定の無線LANアクセスポイントの識別情報に基づいて、前記所定の無線LANアクセスポイントを管理する所定の無線LAN終端装置に関する問い合わせをネットワーク装置に送る。前記ネットワーク装置は、前記問い合わせに対する応答を前記基地局に送る。
実施形態では、前記基地局は、前記無線LAN終端装置と前記無線LAN終端装置が管理する無線LANアクセスポイントとが関連付けられたテーブルを保持する。前記基地局は、前記テーブル内の前記無線LAN終端装置を前記ネットワーク装置として、前記問い合わせを送る。
実施形態において、前記無線端末は、前記所定の無線LANアクセスポイントの識別情報に加えて、前記所定の無線LANアクセスポイントが属するネットワークの識別情報を前記基地局に報告し、前記基地局は、前記ネットワークの識別情報に関連付けられた他の無線LANアクセスポイントを管理する無線LAN終端装置を前記ネットワーク装置として、前記問い合わせを送る。
実施形態において、前記ネットワーク装置は、前記基地局の上位ノードであり、前記ネットワーク装置は、所定の無線LAN終端装置から前記所定の無線LAN終端装置が管理する無線LANアクセスポイントの識別情報を受け取り、前記ネットワーク装置は、前記所定の無線LAN終端装置から受け取った前記無線LANアクセスポイントの識別情報に基づいて、前記問い合わせに対する応答を前記基地局に送る。
実施形態において、前記ネットワーク装置は、前記基地局の上位ノードであり、前記ネットワーク装置は、前記基地局と前記所定の無線LAN終端装置との間にインターフェイスを設定するための指示を前記問い合わせに対する応答に含めて、前記応答を前記基地局に送る。
実施形態において、前記基地局は、報告対象となる無線LANアクセスポイントを前記無線端末に設定し、前記無線端末は、前記報告対象となる前記無線LANアクセスポイントの識別情報だけでなく、他の無線LANアクセスポイントの識別情報も前記基地局に報告する。
実施形態において、前記無線端末は、前記基地局を運用するネットワークオペレータに前記他の無線LANアクセスポイントが運用されていると判定した場合に、前記他の無線LANアクセスポイントの識別情報を前記基地局に報告する。
実施形態において、前記無線端末は、無線LANアクセスポイントの識別情報を要求するための無線信号を送信し、前記無線端末は、前記所定の無線LANアクセスポイントから、前記所定の無線LANアクセスポイントの識別情報を含む応答を受信する。
実施形態では、前記所定の無線LANアクセスポイントは、自身に関連する識別情報を含む無線信号を送信しないステルスアクセスポイントである。
実施形態では、基地局と無線LANにおけるノードである無線LAN終端装置との間にインターフェイスを設定できる通信システムで用いられる。前記通信制御方法では前記無線LAN終端装置は、前記無線LAN終端装置が管理する無線LANアクセスポイントの識別情報を前記基地局に送る。前記基地局は、前記無線LANアクセスポイントの識別情報に基づいて、前記無線LANアクセスポイントと前記無線LAN終端装置とを関連付けて、当該関連付けを記憶する。
実施形態において、前記無線LAN終端装置は、前記無線LAN終端装置の管理対象として前記無線LANアクセスポイントが新たに登録された場合に、前記無線LANアクセスポイントの識別情報を前記基地局に送る。
実施形態において、無線端末が、前記無線LANアクセスポイントを介して、前記基地局に関連する識別情報を前記無線LAN終端装置に送り、前記無線LAN終端装置は、前記基地局に関連する識別情報に基づいて、前記無線LANアクセスポイントの識別情報を前記基地局に送る。
実施形態では、基地局と無線LANにおけるノードである無線LAN終端装置との間にインターフェイスを設定できる通信システムで用いられる。前記無線端末は、無線LANアクセスポイントから前記無線LANアクセスポイントを管理する前記無線LAN終端装置の識別情報を受信するレシーバと、前記無線LANアクセスポイントの識別情報だけでなく、前記無線LAN終端装置の識別情報も前記基地局に報告するコントローラと、を備える。
実施形態において、前記レシーバは、前記無線LANアクセスポイントの識別情報と前記無線LAN終端装置の識別情報とを含む無線信号を前記無線LANアクセスポイントから受信する。
実施形態において、前記コントローラは、前記無線LAN終端装置の識別情報の要求を前記無線LANアクセスポイントに送信し、前記レシーバは、前記無線LAN終端装置の識別情報を含む前記要求に対する応答を前記無線LANアクセスポイントから受信する。
実施形態に係る基地局は、無線LAN終端ノードを識別するWT識別子を、前記無線LAN終端ノードにより管理される無線LANアクセスポイントを識別するAP識別子と共に、他の基地局に送るコントローラを備える。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線LANアクセスポイントが前記他の基地局のカバレッジ内に位置する場合、前記WT識別子を前記AP識別子と共に前記他の基地局に送る。
実施形態では、前記コントローラは、前記AP識別子を含む無線LAN終端ノードに関する問い合わせを前記他の基地局から受け取る。前記コントローラは、前記問い合わせに対する応答に前記WT識別子と前記AP識別子とを含めて、前記応答を前記他の基地局に送る。
実施形態では、前記コントローラは、所定の無線LANアクセスポイントを識別する第2AP識別子を含む無線LAN終端ノードに関する問い合わせを前記他の基地局から受け取る。前記コントローラは、前記所定の無線LANアクセスポイントを管理する所定の無線LAN終端ノードを識別する第2WT識別子を知らない場合、第2WT識別子を知らないことを示す情報を含む応答前記他の基地局に送る。
実施形態では、前記コントローラは、所定の無線LANアクセスポイントを識別する第2AP識別子を含む無線LAN終端ノードに関する問い合わせを前記他の基地局から受け取る。前記コントローラは、前記所定の無線LANアクセスポイントを管理する所定の無線LAN終端ノードを識別する第2WT識別子を知らない場合、前記第2WT識別子を他のノードに問い合わせる。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線LANアクセスポイントを検出した無線端末から前記AP識別子と前記無線LANアクセスポイントを検出した際に検出したセルの識別情報であるセル識別子とを含む報告を前記無線端末から受け取る。前記コントローラは、前記セル識別子が示す前記セルを管理する前記他の基地局に、前記WT識別子を前記AP識別子と共に送る。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線端末がアイドル状態である場合に記録した前記AP識別子と前記セル識別子とを含む報告を前記無線端末から受け取る。
実施形態では、前記コントローラは、前記他の基地局が前記無線LANアクセスポイントを管理する前記無線LAN終端ノードを知っていると判断した場合には、前記WT識別子及び前記AP識別子を前記他の基地局へ送ることを省略する。
実施形態では、前記コントローラは、前記他の基地局が近隣基地局でない場合には、前記WT識別子及び前記AP識別子を前記他の基地局へ送ることを省略する。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線LANアクセスポイントを管理する前記無線LAN終端ノードを知らない場合には、コアネットワーク内のノードに前記報告を送る。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線LAN終端ノードから前記WT識別子及び前記AP識別子を受け取る。前記コントローラは、前記無線LAN終端ノードから受け取った前記WT識別子及び前記AP識別子を前記他の基地局に送る。
実施形態では、前記コントローラは、前記無線LAN終端ノードにおいて無線LANアクセスポイントに関するリストの更新をトリガとして、前記無線LAN終端ノードから前記WT識別子及び前記AP識別子を受け取る。
実施形態に係る基地局は、無線LAN終端ノードを識別するWT識別子を、前記無線LAN終端ノードにより管理される無線LANアクセスポイントを識別するAP識別子と共に、他の基地局から受け取るコントローラを備える。
実施形態では、前記コントローラは、前記AP識別子と前記WT識別子とに基づいて、無線LAN終端ノードが管理する無線LANアクセスポイントのリストを更新する。
実施形態では、前記コントローラは、無線端末、前記他の基地局、及び無線LAN終端ノードの少なくともいずれかからの無線LANアクセスポイントに関する報告に基づいて、前記リストを更新する。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、3GPP規格に準拠して構成されるセルラ通信システムであるLTEシステムと無線LAN(WLAN)システムとが連携可能であるケースを例に挙げて説明する。
(システム構成)
図1は、システム構成を示す図である。図1に示すように、LTEシステムは、複数のUE(User Equipment)100と、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10と、EPC(Evolved Packet Core)20と、を含む。
E−UTRAN10は、セルラRANに相当する。EPC20は、コアネットワークに相当する。E−UTRAN10及びEPC20は、LTEシステムのネットワークを構成する。
UE100は、移動型の無線通信装置である。UE100はユーザ端末(無線端末)に相当する。UE100は、セルラ通信及びWLAN通信の両通信方式をサポートする端末(デュアル端末)である。なお、UE100は、セルラ通信のみをサポートする端末であってもよい。
E−UTRAN10は、複数のeNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は基地局に相当する。eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルに在圏するUE100との無線通信を行う。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能(リソース)を示す用語としても使用される。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータのルーティング機能、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能等を有する。
eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200は、S1インターフェイスを介して、EPC20に含まれるMME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)400と接続される。
EPC20は、複数のMME/S−GW400及びAAAサーバ(AAA Server)500を含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行うネットワークノードであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークノードであり、交換局に相当する。AAAサーバ400は、認証(Authentication)、認可(Authorization)、課金(Accounting)を行うサーバ装置である。
WLAN30は、WLANアクセスポイント(以下「AP」という)300を含む。AP300は、例えばLTEシステムのNWオペレータにより管理されるAP(Operator controlled AP)である。
WLAN30は、例えばIEEE 802.11諸規格に準拠して構成される。AP300は、セルラ周波数帯とは異なる周波数帯でUE100とのWLAN通信を行う。一般的に、WLAN通信はアンライセンスドバンドで行われる。セルラ通信は、ライセンスドバンドで行われる。AP300は、ルータ等を介してEPC20に接続される。eNB200及びAP300が個別のノードである場合に限らず、eNB200及びAP300が同一のノードとして一体化(Collocated)されていてもよい。或いは、eNB200及びAP300が直接的なインターフェイスを介して相互接続されていてもよい。
なお、EPC20は、ANDSF(Access Network Discovery and Selection Function)サーバをさらに含んでもよい。ANDSFサーバは、WLAN30に関するANDSF情報を管理する。ANDSFサーバは、WLAN30に関するANDSF情報をUE100に提供する。
(端末主導型の切り替え制御の基本動作)
3GPPのリリース12以降において、セルラ・WLAN無線インターワーキング技術がサポートされている。このような技術では、RRCコネクティッド状態又はRRCアイドル状態のUE100は、E−UTRAN10とWLAN30との間で双方向のトラフィック切り替え(ネットワークセレクション及びトラフィック・ステアリング)を行う。
当該トラフィック切り替えは、E−UTRAN10の補助により、UE100主導(UE based)で行われる。また、当該トラフィック切り替えは、APN(Access Point Name)単位で行われる。以下において、このような切り替え制御を「UE主導型の切り替え制御」と称する。
E−UTRAN10は、ブロードキャストRRCシグナリング又は個別(dedicated)RRCシグナリングにより、補助情報(RAN assistance parameters)をUE100に送信する。ブロードキャストRRCシグナリングは、例えばSIB(System Information Block)である。個別RRCシグナリングは、例えばRRC Connection Reconfigurationメッセージである。
補助情報は、E−UTRAN信号強度(受信電力)閾値及び品質閾値、WLANチャネル使用率閾値、WLANバックホールデータレート閾値、WLAN信号強度(受信電力)閾値及び品質閾値等を含む。補助情報は、UE主導型の切り替え制御の対象となるWLAN識別子を含んでもよい。WLAN識別子は、SSID(Service Set Identifier)、BSSID(Basic Service Set Identifier)、HESSID(Homogenous Extended Service Set Identifier)等である。補助情報は、閾値(判定条件)が満たされるべき期間を指定するパラメータを含んでもよい。
UE主導型の切り替え制御をサポートするUE100は、補助情報を受信し、受信した補助情報を記憶する。UE100は、セル再選択又はハンドオーバを行う際に、記憶している補助情報を破棄してもよい。
次に、UE100は、UE主導型の切り替え制御を行う。
先ず、セルラ通信からWLAN通信への切り替え、すなわち、E−UTRAN10からWLAN30への切り替えの一例について説明する。UE100は、セルラに関する第1の判定条件及びWLANに関する第2の判定条件に基づいて、セルラ通信からWLAN通信に切り替えるか否かの切り替え判定を行う。具体的には、第1の判定条件及び第2の判定条件の両方が満たされた場合、UE100は、セルラ通信からWLAN通信への切り替えを行う。
RSRPmeas < ThreshServingOffloadWLAN, LowP; or
RSRQmeas < ThreshServingOffloadWLAN, LowQ;
ここで、「RSRPmeas」はUE100で測定するセルラ受信信号の受信電力、すなわち参照信号受信電力(RSRP)である。「RSRQmeas」はUE100で測定するセルラ受信信号の受信品質、すなわち参照信号受信品質(RSRQ)である。「ThreshServingOffloadWLAN,LowP」及び「ThreshServingOffloadWLAN,LowQ」は、補助情報に含まれており、WLAN30に切り替えるための閾値である。
第2の判定条件は、ターゲットWLANに対する以下の条件である。
ChannelUtilizationWLAN < ThreshChUtilWLAN, Low; and
BackhaulRateDlWLAN > ThreshBackhRateDLWLAN, High; and
BackhaulRateUlWLAN > ThreshBackhRateULWLAN, High; and
BeaconRSSI > ThreshBeaconRSSIWLAN, High;
ここで、「ChannelUtilizationWLAN」はWLANビーコン又はプローブ応答に含まれており、WLANチャネル使用率、すなわちWLAN無線負荷レベルを示す。「BackhaulRateDlWLAN」及び「BackhaulRateUlWLAN」は、ANQP(Access Network Query Protocol)により提供され、WLANバックホールの利用可能伝送レート、すなわちWLANバックホール負荷レベルを示す。「BeaconRSSIは、UE100で測定するビーコン信号の受信信号強度を示す。「ThreshChUtilWLAN, Low」、「ThreshBackhRateDLWLAN, High」、「ThreshBackhRateULWLAN, High」、「ThreshBeaconRSSIWLAN, High」は、補助情報に含まれており、WLAN30に切り替えるための閾値である。
なお、UE100は、セルラ通信からWLAN通信への切り替えを行う場合、E−UTRAN10とWLAN30との間で双方向のトラフィック切り替えを制御する上位局(上位層:higher layer/upper layer)に対して、第2の判定条件を満たしたAP300の識別子(WLAN識別子)(のリスト(list of WLAN identifiers))と共に、WLAN通信へのトラフィック切り替えを示す情報(move−traffic−to−WLAN indication)を通知する。具体的には、UE100内のASレイヤが、WLAN識別子(及び当該情報)をUE100内のNASレイヤに通知し、UE100内のNASレイヤが、NASプロシージャを用いて、上位局(MME)に通知する。UE100は、WLAN識別子の通知を受けた上位局からの指示に基づいて、セルラ通信からWLAN通信への切り替え(eNB200を介する通信経路からAP300を介する通信経路への切り替え)を行う制御を実行する。
次に、WLAN通信からセルラ通信への切り替え、すなわち、WLAN30からE−UTRAN10への切り替えの一例について説明する。UE100は、セルラに関する第3の判定条件及びWLANに関する第4の判定条件に基づいて、WLAN通信からセルラ通信に切り替えるか否かの切り替え判定を行う。具体的には、第3の判定条件又は第4の判定条件の一方が満たされた場合、UE100は、WLAN通信からセルラ通信への切り替えを行う。
第3の判定条件は、E−UTRANターゲットセルに対する以下の条件である。
RSRPmeas > ThreshServingOffloadWLAN, HighP; and
RSRQmeas > ThreshServingOffloadWLAN, HighQ;
ここで、「ThreshServingOffloadWLAN,HighP」及び「ThreshServingOffloadWLAN,HighQ」は、補助情報に含まれており、E−UTRAN10に切り替えるための閾値である。
第4の判定条件は、ソースWLANに対する以下の条件である。
ChannelUtilizationWLAN > ThreshChUtilWLAN, High; or
BackhaulRateDlWLAN < ThreshBackhRateDLWLAN, Low; or
BackhaulRateUlWLAN < ThreshBackhRateULWLAN, Low; or
BeaconRSSI < ThreshBeaconRSSIWLAN, Low;
ここで、「ThreshChUtilWLAN, High」、「ThreshBackhRateDLWLAN, Low」、「ThreshBackhRateULWLAN, Low」、「ThreshBeaconRSSIWLAN, Low」は、補助情報に含まれており、E−UTRAN10に切り替えるための閾値である。
(無線端末)
以下において、実施形態に係る無線端末について説明する。図2は、実施形態に係るUE100を示すブロック図である。
図2に示すように、UE100は、LTE無線通信部110と、WLAN無線通信部120と、制御部130とを有する。
LTE無線通信部110は、eNB200と無線通信を行う機能を有する。LTE無線通信部110は、例えば、無線送受信機によって構成される。無線送受信機は、送信機と受信機とによって構成されてもよい。LTE無線通信部110は、eNB200と無線信号(セルラ信号)の送受信を行う。LTE無線通信部110は、例えば、eNB200から参照信号を定期的に受信する。LTE無線通信部110は、参照信号の信号レベル(RSRP)及び参照信号の信号品質(RSRQ)を測定できる。LTE無線通信部110は、補助情報をeNB200から受信できる。
WLAN無線通信部120は、AP300と無線通信を行う機能を有する。WLAN無線通信部120は、例えば、無線送受信機によって構成される。無線送受信機は、送信機と受信機とによって構成されてもよい。WLAN無線通信部120は、AP300と無線信号(WLAN信号)の送受信を行う。例えば、WLAN無線通信部120は、無線信号としてビーコン信号をAP300から受信する。また、WLAN無線通信部120は、受信信号の信号強度(RSSI)を測定できる。
制御部130は、CPU(プロセッサ)及びメモリ等によって構成されており、UE100を制御する。具体的には、制御部130は、LTE無線通信部110及びWLAN無線通信部120を制御する。なお、制御部130を構成するメモリが記憶部として機能してもよいし、制御部130を構成するメモリとは別に記憶部を構成するメモリが設けられてもよい。制御部130は、コントローラによって構成されてもよい。また、制御部130は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
(無線基地局)
以下において、実施形態に係る無線基地局について説明する。図3は、実施形態に係るeNB200を示すブロック図である。
図3に示すように、eNB200は、LTE無線通信部210と、制御部220と、ネットワークインターフェイス230とを有する。
LTE無線通信部210は、UE100と無線通信を行う機能を有する。LTE無線通信部210は、例えば、無線送受信機によって構成される。無線送受信機は、送信機と受信機とによって構成されてもよい。LTE無線通信部210は、UE100と無線信号(セルラ信号)の送受信を行う。LTE無線通信部210は、例えば、UE100に対して参照信号を定期的に送信する。また、LTE無線通信部210は、補助情報をUE100に送信できる。また、LTE無線通信部210は、トラフィック切り替えの候補となる無線LANアクセスポイントを示すWLAN識別子のリストを送信できる。
制御部220は、CPU(プロセッサ)及びメモリ等によって構成されており、eNB200を制御する。具体的には、制御部220は、LTE無線通信部210及びネットワークインターフェイス130を制御する。なお、制御部220を構成するメモリが記憶部として機能してもよいし、制御部220を構成するメモリとは別に記憶部を構成するメモリが設けられてもよい。制御部220は、コントローラによって構成されてもよい。また、制御部220は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス230は、X2インターフェイスを介して他の基地局(例えば、近隣基地局)と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GWと接続される。ネットワークインターフェイス230は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。また、ネットワークインターフェイス230は、所定のインターフェイスを介してAP300と接続されてもよい。ネットワークインターフェイス230は、AP300との通信に用いられる。
(アクセスポイント)
以下において、実施形態に係るAP300について説明する。図4は、実施形態に係るAP300を示すブロック図である。
図4に示すように、AP300は、WLAN無線通信部310と、制御部320と、ネットワークインターフェイス330とを有する。
WLAN無線通信部310は、UE100と無線通信を行う機能を有する。WLAN無線通信部310は、例えば、無線送受信機によって構成される。無線送受信機は、送信機と受信機とによって構成されてもよい。WLAN無線通信部310は、UE100と無線信号(WLAN信号)の送受信を行う。WLAN無線通信部310は、例えば、UE100と無線信号(WLAN信号)の送受信を行う。例えば、WLAN無線通信部310は、無線信号としてビーコン信号を送信する。
制御部320は、CPU(プロセッサ)及びメモリ等によって構成されており、AP300を制御する。具体的には、制御部320は、WLAN無線通信部310及びネットワークインターフェイス330を制御する。なお、制御部220を構成するメモリが記憶部として機能してもよいし、制御部320を構成するメモリとは別に記憶部を構成するメモリが設けられてもよい。制御部320は、コントローラによって構成されてもよい。また、制御部320は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス330は、所定のインターフェイスを介してバックホールと接続される。ネットワークインターフェイス330は、eNB200との通信に用いられる。ネットワークインターフェイス330は、所定のインターフェイスを介して、eNB200と直接的に接続されてもよい。
(実施形態に係る動作)
次に、実施形態に係る動作について、図5を用いて説明する。図5は、実施形態に係る動作を説明するための図である。
なお、以下で説明するUE100が実行する処理(動作)について、UE100が備えるLTE無線通信部110、WLAN無線通信部120及び制御部130の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、UE100が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するeNB200が実行する処理(動作)について、eNB200が備えるLTE無線通信部210、制御部220及びネットワークインターフェイス230の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、eNB200が実行する処理として説明する。
また、同様に、以下で説明するAP300が実行する処理(動作)について、AP300が備えるWLAN無線通信部310、制御部320及びネットワークインターフェイス330の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、AP300が実行する処理として説明する。
図5の初期状態において、UE100は、eNB200が管理するセル内に位置する。UE100は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100は、RRCアイドル状態であり、ステップS110の処理が実行される前に、RRCコネクティッド状態に移行する。
AP300は、eNB200の周辺に位置する無線LANのエンティティである。AP300は、eNB200が管理するセル内に位置していてもよい。また、AP300は、カバレッジエリアを有する。AP300は、カバレッジエリア内に位置するUE100に対して、無線LANサービスを提供する。AP300のカバレッジエリアは、セルによって構成されるカバレッジエリア(eNB200が有するカバレッジエリア)の少なくとも一部と重複する。一般的に、AP300のカバレッジエリアは、セルのカバレッジエリアよりも小さい。
以下において、eNB200を運用するネットワークオペレータと、AP300を運用するネットワークオペレータとが同一であると仮定して説明を進める。従って、eNB200とAP300とは、同一のPLMN(Public Land Mobile Network)に属する。
図5に示すように、ステップS110において、eNB200は、AP300(WLAN AP)を報告するためにUE100に設定する。eNB200は、AP300に関する報告の対象となるAP300を特定するための制御情報を送信する。UE100は、当該制御情報を受信する。制御情報によって報告の対象となるAP300の数が限定される。
eNB200は、制御情報をユニキャストで送信できる。例えば、eNB200は、セルからの無線信号に関する測定報告(Measurement Report)を設定するためのメッセージ(MeasConfig)に制御情報を含めて、当該メッセージをUE100に送信する。eNB200は、「MeasConfig」内の「MeasObjectToAddModList」に制御情報を含めてもよい。或いは、eNB200は、制御情報をブロードキャストで送信してもよい。eNB200は、例えば、SIB(システム情報ブロック)により制御情報を自セル内のUE100に送信してもよい。
制御情報は、例えば、eNB200(サービングセル)が属するPLMNを特定できる識別情報(PLMN ID、ECGI(E−UTRAN Cell Global ID)など)を含むことができる。制御情報は、所定のネットワークオペレータを示す識別情報を含んでもよい。例えば、所定のネットワークオペレータを示す識別情報は、事業者コードを示すMNC(Mobile Network Code)、各ネットワークオペレータに割り当てられたその他の識別情報(ENUMRATED)などである。或いは、制御情報は、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子を含んでもよい。例えば、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子は、所定のネットワークオペレータが運用するAP300に共通に設定されるビット列によって少なくとも一部が構成されるSSID(Service Set Identifier)である。
また、制御情報は、AP300からの無線信号の受信時間の閾値(以下、第1閾値)及びAP300からの無線信号の信号強度(RSSI)の閾値(以下、第2閾値)の少なくともいずれかを含んでいてもよい。UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に、当該AP300を後述する報告の対象と見なす。第1閾値は、タイマであってもよい。UE100は、AP300からの無線信号を受信した場合に、タイマを開始し、タイマが満了するまでAP300からの無線信号を受信していた場合、AP300を報告の対象とみなすことができる。当該タイマは、TTT(Time To Trigger)とは異なるタイマであってもよい。また、UE100は、AP300からの無線信号の信号強度が第2閾値を越えた場合に、当該AP300を報告の対象と見なす。また、UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に無線信号に関する測定(RSSIの測定など)を開始してもよい。
UE100は、制御情報に基づいて、AP300からの無線信号のモニタ(受信)を開始できる。
ステップS120において、AP300は、AP300を運用するネットワークオペレータを特定可能な識別情報を含む無線信号(WLAN signal)を送信する。UE100は、AP300からの無線信号を受信する。
例えば、AP300は、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子を含む無線信号を送信する。或いは、AP300は、ネットワークオペレータが任意で設定可能なフィールドに、AP300を運用するネットワークオペレータを特定可能な識別情報を含むビーコン信号を無線信号として送信してもよい。当該識別情報は、例えば、AP300が属するPLMNの識別情報、AP300を運用するネットワークオペレータを示す識別情報などである。これらの識別情報は、上述の制御情報に含まれる情報と同様の情報である。
UE100は、AP300からの無線信号を受信する際に、他のセルからの無線信号を受信してもよい。
ステップS130において、AP300からの無線信号を受信したUE100は、無線信号の送信元であるAP300が、eNB200を運用するネットワークオペレータ(以下、特定NWオペレータ)に運用されているか否かを判定する。具体的には、UE100は、以下の少なくともいずれかの方法によって判定する。
第1の方法では、UE100は、AP300が属するPLMNの識別情報によって示されるPLMNが、eNB200(サービングセル)が属するPLMNと同一である場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
第2の方法では、UE100は、AP300を運用するネットワークオペレータを示す識別情報によって示されるネットワークオペレータが、特定NWオペレータである場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。すなわち、UE100は、特定NWオペレータを示す識別情報がAP300からの無線信号に含まれる場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
第3の方法では、UE100は、AP300の識別子が特定NWオペレータと関連付けられている場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。すなわち、UE100は、特定NWオペレータと関連付けられたAP300の識別子がAP300からの無線信号に含まれる場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
なお、UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に、判定を開始してもよい。或いは、UE100は、AP300からの無線信号の信号強度が第2閾値を越えた場合に、判定を開始してもよい。受信時間及び信号強度の測定負荷を考慮すると、UE100は、判定を終了した後に、無線信号に関する測定(受信時間、RSSIなどの測定)を開始したり、測定結果(受信時間、RSSIなどの測定結果)と閾値(第1閾値、第2閾値)とを比較したりすることが好ましい。
UE100は、無線信号の送信元であるAP300が特定NWオペレータに運用されていると判定した場合、ステップS140の処理を実行する。UE100は、無線信号の送信元であるAP300が特定NWオペレータに運用されていないと判定した場合、処理を終了する。すなわち、UE100は、AP300に関する報告を送信しない。すなわち、UE100は、AP300に関する報告の送信を省略する。また、UE100は、AP300からの無線信号の受信信号に関する情報を破棄してもよい。UE100は、AP300からの無線信号の受信信号に関する測定を省略してもよい。
ステップS140において、UE100は、AP300に関する報告をeNB200に送信する。eNB200は、AP300に関する報告を受信する。
UE100は、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定した場合にのみ、AP300に関する報告をeNB200に送信する。UE100は、特定NWオペレータに運用されているAP300に関する情報のみを含む報告をeNB200に送信する。従って、UE100は、AP300が特定NWオペレータ以外のその他のオペレータが運用されていると判定した場合、AP300に関する報告をeNB200に送信しない。すなわち、UE100は、その他のオペレータが運用するAP300に関する報告の送信をeNB200に省略する。
UE100は、AP300に関する報告として、AP300の識別子(WLAN識別子)をeNB200に送信する。AP300の識別子は、例えば、SSID、BSSID(Basic Service Set Identifier)、HESSID(Homogenous Extended Service Set Identifier)等である。また、UE100は、AP300からの無線信号の受信時間及びAP300からの無線信号の信号強度の少なくともいずれかの情報をeNB200に送信してもよい。
また、UE100は、AP300からの無線信号を受信する際に他のセルからの無線信号を受信していた場合、他のセルの識別情報(Cell ID)をAP300に関する報告と共にeNB200に送信してもよい。或いは、UE100は、セルからの無線信号に関する測定報告に、AP300に関する報告を含めてもよい。なお、測定報告は、他のセルの識別情報を含み得る。
ステップS150において、UE100から報告を受信したeNB200は、報告されたAP300がトラフィック切替先の候補となるAPであるか否かを判定する。
eNB200は、トラフィック切替先の候補となるAPを管理するテーブルに、報告されたAP300の識別子が含まれるか否かを判定する。テーブルは、eNB200のセルによって構成されるカバレッジエリアの少なくとも一部と重複するカバレッジエリアを有するAP300であり、特定NWオペレータが運用するAP300の識別子を含む。eNB200は、テーブルに報告されたAP300の識別子が含まれる場合、処理を終了する。
一方、eNB200は、報告されたAP300の識別子がテーブルに含まれない場合、テーブルに報告されたAP300の識別子を追加するか否かを判定する。eNB200は、報告されたAP300は特定NWオペレータによって運用されるため、当該AP300の識別子をテーブルに追加してもよい。或いは、eNB200は、報告に含まれるAP300からの無線信号の受信時間及びAP300からの無線信号の信号強度の少なくともいずれかの情報に基づいて、AP300の識別子を追加するか否かを判定してもよい。例えば、eNB200は、AP300からの無線信号の受信時間が閾値を越える場合に、AP300の識別子をテーブルに追加してもよい。また、eNB200は、AP300からの無線信号の信号強度が閾値を越える場合に、AP300の識別子をテーブルに追加してもよい。或いは、eNB200は、(報告に含まれるAP300からの無線信号の受信時間及びAP300からの無線信号の信号強度の少なくともいずれかの情報に基づいて)、ステップS160の処理を実行してもよい。
なお、eNB200は、後述するように、他のeNB200にAP300に関する報告を転送してもよい。
ステップS160において、eNB200は、報告されたAP300の識別子(WLAN ID)をAAAサーバ500に送信する。AAAサーバ500は、受信したAP300の識別子をeNB200が保持するテーブルに追加することを認証(許可)するか否かを判断する。例えば、AAAサーバ500は、AP300の識別子によって示されるAPが特定NWオペレータが運用するAPである場合に、AP300の識別子をテーブルに追加することを認証する。
ステップS170において、AAAサーバ500は、認証結果(Authentication result)をeNB200に送信する。eNB200は、認証結果に基づいて、AP300の識別子をテーブルに追加するか否かを判定する。
なお、eNB200は、テーブルに基づいて、トラフィック切り替えの候補となるAP300をUE100に対して通知できる。UE100は、トラフィック切り替えの候補となるAP300の中から適切なAP300を選択できる。
以上のように、UE100は、特定NWオペレータが運用するAP300に関する報告をeNB200に送信する。eNB200は、当該報告を受信する。これにより、UE100は、特定NWオペレータが運用しない(すなわち、UE100が利用できない)AP300に関する報告を省略できる。その結果、シグナリングを減少したり、シグナリングのオーバヘッドを低減したりできる。また、eNB200は、UE100が無線信号を受信した全てのAP300(特定NWオペレータが関与しないAP300を含む)を報告される場合と比べて、トラフィック切り替えの候補となるAP300を適切に把握できる。
(他の実施形態)
次に、第1実施形態に関連する他の実施形態について、図6を用いて説明する。図6は、その他の実施形態に係る動作を説明するための図である。実施形態と同様の部分は、説明を適宜省略する。
図6に示すように、ステップS210において、eNB200−1は、MDT(Minimization of Drive Test)に関する設定情報をUE100に送信する。例えば、設定情報は、記憶型MDT(Logged MDT)に関する設定情報である。
なお、Logged MDTでは、RRCアイドル状態のUE100が、ネットワーク(eNB200−1)から設定された測定パラメータに従って無線環境の測定を行い、該測定の結果を位置情報及び時間情報と共に測定データとして記憶する。UE100は、RRCコネクティッド状態に移行した後、測定データをネットワークに報告する。
設定情報は、AP300に関する報告の対象となるAP300を特定するための制御情報を含む。
UE100は、設定情報に基づいて、測定を行い、測定データを記憶する。
ステップS220及びS230は、ステップS120及びS130に対応する。
ステップS240において、UE100は、RRCコネクティッド状態(RRCコネクティッドモード)に移行する。
ステップS250において、UE100は、eNB200−1とRRC接続との接続が完了したことを示すメッセージ(RRC connection establishment complete)をeNB200−1に送信する。当該メッセージは、UE100が測定データを有することを示すインジケータを含む。
ステップS260において、メッセージを受信したeNB200−1は、インジケータに基づいて、測定データを要求するためのUE情報要求(UE information request)をUE100に送信する。
ステップS270において、UE情報要求を受信したUE100は、UE情報報告(UE information report)をeNB200に送信する。UE情報報告は、測定結果を含む。
ここで、測定結果は、AP300の無線信号に関する測定結果を含む。従って、UE情報報告は、上述のステップS140におけるAP300に関する報告(の内容)を含む。
なお、eNB200−1は、上述のステップS150における処理を実行してもよい。
ステップS280において、eNB200−1において、特定NWオペレータが運用するeNB200−2にAP300に関する報告をX2インターフェイスを介して転送する。
eNB200−1は、近隣セルリストに含まれるセルを管理するeNB200にAP300に関する報告を転送してもよい。或いは、eNB200−1は、UE情報報告に含まれるセル識別子によって示されるセルを管理するeNB200にAP300に関する報告を転送してもよい。或いは、eNB200−1は、UE100がAP300から無線信号を受信する際に受信したセルの識別子によって示されるセルを管理するeNB200にAP300に関する報告を転送してもよい。eNB200−1は、セル識別子と、例えば、測定時刻を示すタイムスタンプとに基づいて、AP300に関する報告を転送するeNB200を決定できる。これにより、eNB200−1の近隣eNB200のうち、当該AP300に近接しないeNB200へAP300に関する報告を転送することを省略できる。
なお、既存技術では、Logged MDTの報告を受信したeNB200−1は、当該報告をコアネットワークにのみ送信し、近隣eNBに送信しない。
AP300に関する報告を受信したeNB200−2は、上述のステップS150のeNB200と同様に、報告されたAP300がトラフィック切替先の候補となるAPであるか否かを判定する。
以上のように、eNB200−1は、AP300に関する報告をeNB200−2に転送する。eNB200−2は、UE100からだけでなく、eNB200−1からも、AP300に関する報告を受信する。従って、eNB200−2は、UE100からのみAP300に関する報告を受信する場合と比べて、トラフィック切り替えの候補となるAP300を適切に把握できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の部分は説明を適宜省略する。
(システム構成)
図7は、第2実施形態に係るシステム構成を示す図である。
図7に示すように、eNB200は、Xwインターフェイスを介して、後述するWT600と接続される。
EPC20は、P−GW700を含んでもよい。P−GW700は、外部ネットワークから(及び外部ネットワークに)ユーザデータを中継する制御を行う。
WLAN30は、WLANアクセスポイント(以下「AP」という)300と、WLAN終端装置(以下、「WT」という)600とを含んでもよい。WT600は、WLANにおけるノードであり、Xwインターフェイスを介してeNB200と接続される。WT600は、1以上のAP300を管理する。WT600は、自身が管理するAP300の情報をeNB200に送ることができる。また、WT600は、eNB200から受け取った情報を自身が管理するAP300に送ることができる。
なお、Xwインターフェイスは、3GPP RANとWLANとの間の論理インターフェイスである。Xwインターフェイスは、LTE(3GPP RAN)側において、eNB200で終端し、WLAN側において、WT600で終端する。図1において、Xwインターフェイスは、eNB200とWT600とを直接的に結ぶインターフェイスであるが、MME/S−GW400及びP−GW500を経由するインターフェイスであってもよい。
図8は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図8に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態(コネクティッド状態)であり、そうでない場合、UE100はRRCアイドル状態(アイドル状態)である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。
(無線端末)
以下において、UE100(無線端末)の構成について説明する。図9は、UE100を示すブロック図である。
図9に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)101、トランスミッタ(Transmitter:送信部)102、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ101とトランスミッタ102とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。また、UE100は、セルラ通信とWLAN通信とで共通に用いられるレシーバ101及びトランスミッタ102を備えてもいてもよい。UE100は、セルラ通信用のレシーバ101及びトランスミッタ102と、WLAN通信用のレシーバ101及びトランスミッタ102とをそれぞれ備えてもよい。この場合、セルラ通信用のレシーバ101及びトランスミッタ102は、第1実施形態のLTE無線通信部110を構成してもよい。WLAN通信用のレシーバ101及びトランスミッタ102は、第1実施形態のWLAN無線通信部120を構成してもよい。なお、コントローラ130は、第1実施形態の制御部130に対応してもよい。
レシーバ101は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ101は、アンテナを含む。レシーバ101は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ130に出力する。
トランスミッタ102は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ102は、アンテナを含む。トランスミッタ102は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、レシーバ101及びトランシーバ102を制御できる。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。コントローラ130は、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
(基地局)
以下において、eNB200(基地局)の構成について説明する。図10は、eNB200を示すブロック図である。
図10に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)201、トランスミッタ(送信部)202、コントローラ(制御部)220、及びネットワークインターフェイス230を備える。レシーバ201とトランスミッタ202とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。当該トランシーバ(送受信部)は、第1実施形態のLTE無線通信部210に対応してもよい。なお、コントローラ220は、第1実施形態の制御部220に対応してもよい。
レシーバ201は、コントローラ220の制御下で各種の受信を行う。レシーバ210は、アンテナを含む。レシーバ201は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ220に出力する。
トランスミッタ202は、コントローラ220の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ202は、アンテナを含む。トランスミッタ202は、コントローラ220が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
コントローラ220は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ220は、レシーバ201、トランスミッタ202及びネットワークインターフェイス230を制御できる。コントローラ220は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。コントローラ220は、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス230は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW400と接続される。ネットワークインターフェイス230は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信等に使用される。
また、ネットワークインターフェイス230は、Xwインターフェイスを介してWT600と接続される。ネットワークインターフェイス230は、Xwインターフェイス上で行う通信等に使用される。
(無線LANアクセスポイント)
以下において、AP300(無線LANアクセスポイント)の構成について説明する。図11は、AP300を示すブロック図である。
図11に示すように、AP300は、レシーバ(受信部)301、トランスミッタ(送信部)302、コントローラ(制御部)320、及びネットワークインターフェイス330を備える。レシーバ301とトランスミッタ303とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。当該トランシーバ(送受信部)は、第1実施形態のWLAN無線通信部310に対応してもよい。なお、コントローラ320は、第1実施形態の制御部320に対応してもよい。
レシーバ301は、コントローラ320の制御下で各種の受信を行う。レシーバ301は、アンテナを含む。レシーバ301は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ320に出力する。
トランスミッタ302は、コントローラ320の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ302は、アンテナを含む。トランスミッタ302は、コントローラ320が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
コントローラ320は、AP300における各種の制御を行う。コントローラ320は、レシーバ301、トランスミッタ302及びネットワークインターフェイス330を制御できる。コントローラ320は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。コントローラ320は、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス330は、所定のインターフェイスを介してバックホールと接続される。また、ネットワークインターフェイス330は、WT600と接続される。ネットワークインターフェイス330は、WT600との通信等に使用される。
(無線LAN終端装置)
以下において、WT600(無線LAN終端装置)の構成について説明する。図12は、WT600を示すブロック図である。
図12に示すように、WT600は、コントローラ(制御部)630及びネットワークインターフェイス640を備える。
コントローラ630は、WT600における各種の制御を行う。コントローラ630は、ネットワークインターフェイス640を制御できる。コントローラ630は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。コントローラ630は、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス640は、所定のインターフェイスを介してバックホールと接続される。また、ネットワークインターフェイス640は、AP300と接続される。ネットワークインターフェイス640は、AP300との通信等に使用される。
また、ネットワークインターフェイス640は、Xwインターフェイスを介してeNB200と接続される。ネットワークインターフェイス640は、Xwインターフェイス上で行う通信等に使用される。
(動作環境)
以下において、動作環境について図13を用いて説明する。図13は、動作環境を示す図である。
図13において、UE100は、eNB200が管理するセル内に位置する。UE100は、eNB200とRRC接続を確立し、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100は、RRCアイドル状態であり、eNB200に所定の情報を送信する場合に、RRCコネクティッド状態に移行してもよい。
複数のAP300(AP300−1〜AP300−4)は、eNB200の周辺に位置する。AP300は、eNB200が管理するセル内に位置していてもよい。また、各AP300は、カバレッジエリアを有する。各AP300は、カバレッジエリア内に位置するUE100に対して、無線LANサービスを提供する。各AP300のカバレッジエリアは、セルによって構成されるカバレッジエリア(eNB200が有するカバレッジエリア)の少なくとも一部と重複する。一般的に、各AP300のカバレッジエリアは、セルのカバレッジエリアよりも小さい。
eNB200は、WT600との間にXwインターフェイスが設定され、Xwインターフェイスを介してWT600と通信可能であってもよい。或いは、eNB200とWT600との間にXwインターフェイスが設定されていなくてもよい。
eNB200は、自セルによって構成されるカバレッジエリアと重複するカバレッジエリアを有するAP300として、AP300−1〜AP300−3が存在することを知っている。一方、eNB200は、AP300−4を知らない。
このような状況において、UE100が、AP300−4からのビーコン信号を受信し、AP300−4をeNB200に報告したと仮定する。この場合、eNB200は、AP300−4を知らないため、AP300−4を管理するWTが分からない。従って、eNB200は、適切なWTとXwインターフェイスを設定できない虞がある。
そこで、以下において、eNB200が、AP300とWT600とを適切に把握できる方法を説明する。
なお、以下で説明するUE100が実行する処理(動作)について、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120及びコントローラ130の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、UE100が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するeNB200が実行する処理(動作)について、eNB200が備えるレシーバ210、トランスミッタ220、コントローラ230及びネットワークインターフェイス240の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、eNB200が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するAP300が実行する処理(動作)について、AP300が備えるレシーバ310、トランスミッタ320、コントローラ330及びネットワークインターフェイス340の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、AP300が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するWT600が実行する処理(動作)について、WT600が備えるコントローラ630及びネットワークインターフェイス640の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、WT600が実行する処理として説明する。
第2実施形態について説明する。第2実施形態では、eNB200がWT600に関する問い合わせを送るケースを説明する。
(第2実施形態に係る動作)
第2実施形態に係る動作について、図14を用いて説明する。図14は、第1実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
図14に示すように、ステップS1101において、eNB200は、AP300に関する報告をUE100に要求する。具体的には、eNB200は、AP300に関する報告の対象となるAP300を特定するための制御情報(Measurement request)を送信する。UE100は、当該制御情報を受信する。制御情報によって報告の対象となるAP300の数を限定できる。
eNB200は、制御情報をユニキャストで送信できる。例えば、eNB200は、セルからの無線信号に関する測定報告(Measurement Report)を設定するためのメッセージ(MeasConfig)に制御情報を含めて、当該メッセージをUE100に送信する。eNB200は、「MeasConfig」内の「MeasObjectToAddModList」に制御情報を含めてもよい。或いは、eNB200は、制御情報をブロードキャストで送信してもよい。eNB200は、例えば、SIB(システム情報ブロック)により制御情報を自セル内のUE100に送信してもよい。
制御情報は、例えば、eNB200(サービングセル)が属するPLMNを特定できる識別情報(PLMN ID、ECGI(E−UTRAN Cell Global ID)など)を含むことができる。制御情報は、所定のネットワークオペレータを示す識別情報を含んでもよい。例えば、所定のネットワークオペレータを示す識別情報は、事業者コードを示すMNC(Mobile Network Code)、各ネットワークオペレータに割り当てられたその他の識別情報(ENUMRATED)などである。或いは、制御情報は、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子を含んでもよい。例えば、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子は、所定のネットワークオペレータが運用するAP300に共通に設定されるビット列によって少なくとも一部が構成されるSSID(Service Set Identifier)である。
また、制御情報は、AP300からの無線信号の受信時間の閾値(以下、第1閾値)及びAP300からの無線信号の信号強度(RSSI)の閾値(以下、第2閾値)の少なくともいずれかを含んでいてもよい。UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に、当該AP300を後述する報告の対象と見なすことができる。第1閾値は、タイマであってもよい。UE100は、AP300からの無線信号を受信した場合に、タイマを開始し、タイマが満了するまでAP300からの無線信号を受信していた場合、AP300を報告の対象とみなすことができる。当該タイマは、TTT(Time To Trigger)とは異なるタイマであってもよい。また、UE100は、AP300からの無線信号の信号強度が第2閾値を越えた場合に、当該AP300を報告の対象と見なす。また、UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に無線信号に関する測定(RSSIの測定など)を開始してもよい。
また、制御情報は、AP300に関連する識別情報を含む無線信号の送信しないAP(いわゆるステルスAP)を特定するための情報を含んでいてもよい。ステルスAPは、自身のSSIDを有さないAP300であってもよいし、SSIDとして「0」又は「00x0」が設定されたAP300であってもよい。或いは、ステルスAPは、ステルス機能が有効であるAP300であってもよい。この場合、AP300は、ステルス機能が有効である間、SSID(又はESSID)を含むビーコン信号を送信しない。すなわち、ステルスAPは、SSID(又はESSID)を含むビーコン信号の送信を省略する。一方、AP300は、ステルス機能が無効である間、SSID(又はESSID)を含むビーコン信号を送信できる。
ステルスAPは、UE100からプローブ要求(Prove request)を受信した場合に、プローブ応答(Prove response)を送信できる。プローブ応答は、AP300に関連する識別情報(例えば、SSID、ESSIDなど)を含んでもよい。
なお、eNB200が、UE100にステルスAPに関して設定できるため、例えば、オペレータは、準備段階(例えば、配置テスト中)のAPのカバレッジ情報をUE100から取得できる。
eNB200は、AP300に関する報告の要求(すなわち、制御情報の送信)により、報告対象となるAP300をUE100に設定できる。
ステップS1102において、AP300は、無線信号(ビーコン信号)を送信する。無線信号は、AP300の識別子(WLAN識別子)を含む。AP300の識別子は、例えば、SSID、BSSID(Basic Service Set Identifier)、HESSID(Homogenous Extended Service Set Identifier)等である。また、ビーコン信号は、AP300が属するネットワークの識別子を含んでもよい。ネットワークの識別子は、例えば、ESSID(Extended Service Set Identifier)である。
AP300は、所定のネットワークオペレータと関連付けられたAP300の識別子を含む無線信号を送信する。或いは、AP300は、ネットワークオペレータが任意で設定可能なフィールドに、AP300を運用するネットワークオペレータを特定可能な識別情報を含むビーコン信号を無線信号として送信してもよい。当該識別情報は、例えば、AP300が属するPLMNの識別情報、AP300を運用するネットワークオペレータを示す識別情報などである。これらの識別情報は、上述の制御情報に含まれる情報と同様の情報である。
ステップS1103において、UE100は、設定(制御情報)に基づいて、AP300からの無線信号のモニタ(受信)を開始できる。これにより、UE100は、AP300からの無線信号を受信する。UE100は、設定に基づいて、AP300からの無線信号に関する測定を行ってもよい。UE100は、報告対象でないAP300からの無線信号に関する測定を行ってもよいし、行わなくてもよい。
UE100は、報告対象となるAP300としてステルスAPが設定されている場合、設定に基づいて、ステルスAPに関連する識別情報の要求(プローブ要求)を送信してもよい。ステップS1102における無線信号は、ステルスAPであるAP300からのプローブ応答であってもよい。
ステップS1104において、UE100は、AP300に関する報告(Measurement report)をeNB200に送信する。AP300に関する報告は、AP300の識別情報を含む。これにより、UE100は、AP300の識別情報をeNB200に報告できる。UE100は、AP300の識別子だけでなく、AP300が属するネットワークの識別子(例えば、ESSID)をeNB200に報告してもよい。UE100は、AP300からの無線信号の受信時間及びAP300からの無線信号の信号強度の少なくともいずれかの情報をAP300に関する報告に含めてもよい。
UE100は、設定に基づいて、報告対象となるAP300のみの識別情報をeNB200に報告してもよい。或いは、UE100は、報告対象となるAP300だけでなく、他のAP300(すなわち、報告対象でないAP300)から無線信号を受信していた場合、報告対象となるAP300の識別情報だけでなく、他のAP300の識別情報をeNB200に報告してもよい。
或いは、UE100は、他のAP300が、eNB200を運用するネットワークオペレータ(以下、特定NWオペレータ)に運用されていると判定した場合に、他のAP300の識別情報をeNB200に報告してもよい。すなわち、UE100は、特定NWオペレータに運用されていない(他のNWオペレータに運用されている)他のAP300の識別情報をeNB200に報告しなくてもよい。UE100は、例えば、以下の少なくともいずれかの方法によって判定できる。
第1の方法では、UE100は、AP300が属するPLMNの識別情報によって示されるPLMNが、eNB200(サービングセル)が属するPLMNと同一である場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
第2の方法では、UE100は、AP300を運用するネットワークオペレータを示す識別情報によって示されるネットワークオペレータが、特定NWオペレータである場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。すなわち、UE100は、特定NWオペレータを示す識別情報がAP300からの無線信号に含まれる場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
第3の方法では、UE100は、AP300の識別子が特定NWオペレータと関連付けられている場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。すなわち、UE100は、特定NWオペレータと関連付けられたAP300の識別子がAP300からの無線信号に含まれる場合に、AP300が特定NWオペレータに運用されていると判定する。
なお、UE100は、AP300からの無線信号の受信時間が第1閾値を越えた場合に、判定を開始してもよい。或いは、UE100は、AP300からの無線信号の信号強度が第2閾値を越えた場合に、判定を開始してもよい。受信時間及び信号強度の測定負荷を考慮すると、UE100は、判定を終了した後に、無線信号に関する測定(受信時間、RSSIなどの測定)を開始したり、測定結果(受信時間、RSSIなどの測定結果)と閾値(第1閾値、第2閾値)とを比較したりすることが好ましい。
UE100は、他のAP300が特定NWオペレータに運用されていない場合、他のAP300からの無線信号の受信信号に関する情報を破棄してもよい。UE100は、他のAP300からの無線信号の受信信号に関する測定を省略してもよい。
ステップS1105において、UE100からの報告を受信したeNB200は、報告されたAP300(すなわち、UE100に検出されたAP300)がWLANリストに含まれるか否かを判定する。
WLANリストは、eNB200が把握しているAP300の識別情報のリストである。WLANリストは、トラフィック切替先の候補となるAPの識別情報のリストであってもよい。すなわち、WLANリストは、eNB200のセルによって構成されるカバレッジエリアの少なくとも一部と重複するカバレッジエリアを有するAP300の識別情報であり、特定NWオペレータが運用するAP300の識別情報を含む。
eNB200は、報告されたAP300がWLANリストに含まれない場合、ステップS1106の処理を実行する。eNB200は、報告されたAP300がWLANリストに含まれる場合、ステップS1110の処理を実行する、又は、処理を終了する。
ステップS1106において、eNB200は、AP300の識別情報に基づいて、WTに関する問い合わせをWT600に送る。すなわち、eNB200は、検出されたAP300をWT600に知らせる。問い合わせメッセージには、AP300の識別情報が含まれる。
eNB200は、後述する方法によって、WT600に問い合わせを送ることができる。eNB200は、WT−APテーブル(表1参照)を保持する場合、WT−APテーブルに基づいて、問い合わせ先を決定してもよい。
WT−APテーブルは、WT600と、WT600が管理するAP300とが関連付けられたテーブルである。WT−APテーブルでは、WT600の識別情報とAP300の識別情報とが関連付けられている。WT−APテーブル内のAP300は、WLANリスト内のAP300と同じである。従って、WT−APテーブル内のWT600は、eNB200のセルによって構成されるカバレッジエリアの少なくとも一部と重複するカバレッジエリアを有するAP300を管理する。
なお、eNB200は、WLANリストにWT600の識別情報を追加して、WLANリストをWT−APテーブルとして保持してもよい。
eNB200は、WT−APテーブル内のWT600に問い合わせを送ることができる。これにより、eNB200が有するカバレッジエリアと重複しないカバレッジエリアを有するAPを管理するWT600に対して問い合わせを送ることを低減できる。
eNB200は、WT−APテーブル内の全てのWT600に問い合わせを送ってもよいし、WT−APテーブル内の一部のWT600に問い合わせを送ってもよい。例えば、eNB200は、AP300が属するネットワークの識別子を報告された場合、当該ネットワークの識別子に関連付けられた他のAP300を管理するWT600に問い合わせを送ってもよい。同一のネットワークの識別子を有する各AP300は、近い距離に配置される可能性が高いため、これらのAP300は、同一のWT600に管理されている可能性が高い。従って、eNB200は、同一のネットワークの識別子を有する他のAP300を管理するWT600に問い合わせを送ることによって、シグナリングを低減できる。
ステップS1107において、WTに関する問い合わせを受け取ったWT600は、問い合わせメッセージに含まれるAP300の識別情報によって示されるAP300を管理しているか否かを判断する。
WT600は、当該AP300を管理していない場合、他のWT600(例えば、近隣WT)にAP300の識別情報を送って、AP300を管理しているか否かを他のAP300に問い合わせてもよい。
ステップS1108において、WT600は、eNB200からの問い合わせに対する応答をeNB200に送る。例えば、WT600は、AP300を管理しているか否かを示す情報(例えば、ACK/NACK)をeNB200に送ってもよい。或いは、WT600は、AP300を管理しているWT600の識別子(自身の識別子/他のWT600の識別子)をeNB200に送ってもよい。WT600は、AP300を管理しているWT600が分からないことを示す情報をeNB200に送ってもよい。
また、WT600は、eNB200からの問い合わせにAP300が属するネットワークの識別子が含まれる場合、当該ネットワークの識別子と同一のネットワークの識別子を有するAP300の識別情報もeNB200に送ってもよい。これにより、eNB200は、無線LANローミングを考慮して、トラフィック切替先の候補となるAPの識別情報をUE100に通知可能である。
なお、WT600は、WT600の識別子の代わりに(或いは、WT600の識別子と共に)WT600のアドレスを送ってもよい。
ステップS1109において、応答を受け取ったeNB200は、AP300を管理しているWT600が分かった場合、当該WT600とAP300とを関連付けて、関連づけを記憶する。具体的には、eNB200は、WT−APテーブルを更新する。eNB200は、AP300を管理しているWT600が分からなかった場合、問い合わせを送信していない他のWT600に問い合わせを送ってもよい(ステップS1106の実行)。或いは、後述する方法にて、他のノードに問い合わせてもよい。
また、eNB200は、WLANリストにAP300の識別情報を追加できる。
ステップS1110において、eNB200は、新たなWT600の識別子を受け取った場合、eNB200は、Xwインターフェイスを設定するための動作を開始してもよい。或いは、eNB200は、AP300を管理するWT600との間でXwインターフェイスが設定されていない場合、Xwインターフェイスを設定するための動作を開始してもよい。eNB200は、Xwインターフェイスを設定するためのメッセージをWT600に送り、Xwインターフェイスの設定を開始する。
なお、eNB200は、WT600との間でXwインターフェイスが設定されていない場合であっても、eNB200は、Xwインターフェイスを設定するための動作を開始しなくてもよい。すなわち、eNB200は、ステップS1110の処理を省略できる。
eNB200は、WT600との間でXwインターフェイスが設定された場合、セルラ・WLAN無線インターワーキング技術に関する情報をWT600とXwインターフェイスを介して、交換できる。eNB200は、交換した情報に基づいて、トラフィック切り替えを適切に制御できる。
なお、eNB200は、AP300を報告したUE100に対して、当該AP300(例えば、ステルスAP)へオフロードさせるための指示(Indicator)を送信してもよい。
以上のように、eNB200は、UE100から報告されたAP300を管理するWT600を適切に把握することができる。
(問い合わせの送り先の決定)
WTに関する問い合わせの送り先の決定方法の一例について、図15を用いて説明する。図15は、問い合わせの送り先を決定方法の一例を示す図である。eNB200は、WTに関する問い合わせの送り先を以下の方法により決定してもよい。
図15に示すように、MMEプールエリア1は、MME400−1及びMME400−2を含む。MMEプールエリア2は、MME400−3及びMME400−4を含む。また、WTプールエリア1は、WT600−1及びWT600−2を含む。WTプールエリア2は、WT600−3、WT600−4及びWT600−5を含む。MMEプールエリア1は、WTプールエリア1と関連付けられている。MMEプールエリア2は、WTプールエリア2と関連付けられている。eNB200−1は、MMEプールエリア1と関連付けられ、eNB200−2は、MMEプールエリア1及びMMEプールエリア2と関連付けられ、eNB200−3は、MMEプールエリア2と関連付けられている。なお、これらの関連付けは、オペレータによって行われる。
まず、UE100は、MMEコードを含むAP300に関する報告をeNB200−1に送信する。UE100は、MMEコードをNASメッセージにより取得している。UE100は、AP300に関する報告をeNB200−1に送信する前に、事前にeNB200−1にMMEコードを送信していてもよい。例えば、UE100は、トラッキングエリアを更新する際に、eNB200−1にMMEコードを送信してもよい。
eNB200−1は、報告に含まれるMMEコードに基づいて、MME400−2を特定したと仮定する。eNB200−1は、MME400−2に対して、WTに関する問い合わせを送る。
MME400−2は、WTに関する問い合わせに含まれる情報に基づいて、MMEプールエリア1の中からWTを選択する。MME400−2は、例えば、ネットワークトポロジーに基づいて、WTを選択する。具体的には、MME400−2は、UE100の位置に基づいて、WTプールエリア1の中から、所定の条件(UE100をサーブできるAP300を管理するWT、WTの変更の可能性が低減するサービスエリアを持つWTなど)を満たすWT(例えば、WT600−2)を選択する。MME400−2は、WT600−2に対して、WTに関する問い合わせを転送する。WT600−2は、WTに関する問い合わせに対する応答をMME400−2経由でeNB200−1に送ってもよいし、Xwインターフェイスが設定されている場合には、MME400−2を介さずにeNB200−1に送ってもよい。
或いは、MME400−2は、WTプールエリア1内の全てのWT600に対して、WTに関する問い合わせを送ってもよい。MME400−2は、AP300を管理しているか否かの応答をWT600から受け取ることによって、AP300を管理するWT600を特定してもよい。
このようにして、eNB200−1は、WTに関する問い合わせをWT600に送り、WT600から問い合わせに対する応答を受け取ることができる。なお、eNB200−2及びeNB200−3も、eNB200−1と同様にして、WTに関する問い合わせをWT600に送ることができる。
(第2実施形態に関連する他の実施形態係る動作)
次に、第2実施形態に関連する他の実施形態に係る動作について、図16を用いて説明する。図16は、第2実施形態に関連する他の実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。なお、上述の説明と同様の部分は、説明を適宜省略する。
上述した実施形態では、eNB200は、WTに関する問い合わせをWT600に送っていた。本変更例では、eNB200は、WTに関する問い合わせを上位ノード(MME400)に送る。
図16に示すように、ステップS1201からS1205は、ステップS1101からS1105に対応する。
ステップS1206において、WT600は、自身が管理するAP300の識別情報をMME400に送る。WT600は、自身が管理するAP300が更新された場合に、AP300の識別情報をMME400に送ってもよい。或いは、WT600は、周期的に、AP300の識別情報をMME400に送ってもよい。
MME400は、WT600から受け取ったAP300の識別情報を、WT600の識別情報と関連付けて、関連づけを記憶する。例えば、MME400は、上述のWT−APテーブルを保持しており、WT600から受け取ったAP300の識別情報に基づいて、WT−APテーブルを更新してもよい。
ステップS1207は、ステップS1106に対応する。
ステップS1208において、WTに関する問い合わせを受け取ったMME400は、問い合わせメッセージに含まれるAP300の識別情報によって示されるAP300を管理しているWT600を特定する。具体的には、MME400は、WT600から受け取ったAP300の識別情報(WT−APテーブル)に基づいて、WT600を特定する。MME400は、問い合わせメッセージに含まれるAP300の識別情報と一致するAP300の識別情報を管理するWT600を、当該AP300を管理するWT600として特定する。
ステップS1209において、MME400は、ステップS1108と同様に、問い合わせに対する応答をeNB200に送る。
ここで、MME400は、eNB200とWT600との間にXwインターフェイスを設定するための指示を当該応答に含めて、当該応答をeNB200に送ってもよい。MME400は、eNB200とWT600との間にXwインターフェイスが設定されているか否かを把握しており、Xwインターフェイスが設定されていない場合に、当該指示を応答に含めてもよい。或いは、MME400は、Xwインターフェイスが設定されているか否かに関係なく、当該指示を応答に含めてもよい。eNB200は、応答に含まれる識別情報によって示されるWT600との間にすでにXwインターフェイスが設定されている場合、MME400の指示を無視してもよい。
ステップS1210及びS1211は、ステップS1109及びS1110に対応する。
なお、eNB200は、ステップS1211において、MME400からの応答にXwインターフェイスを設定するための指示が含まれる場合、Xwインターフェイスを設定するための動作を開始してもよい。
以上のように、eNB200は、MME400に問い合わせることによって、eNB200が知らないWT600がAP300を管理している場合であっても、当該WT600を適切に把握することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第2実施形態では、eNB200がWT600に関する問い合わせを送るケースを説明した。第3実施形態では、eNB200がWT600に関する問い合わせを送らずに、WT600がAP300の情報をeNB200に送るケースを説明する。なお、上述の説明と同様の部分は、説明を適宜省略する。
(第3実施形態に係る動作)
第3実施形態に係る動作について、図17を用いて説明する。図17は、第3実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
図17に示すように、ステップS1301において、WT600は、オペレータによって管理すべきAP300(の識別情報)が追加される。WT600は、追加されたAP300を管理対象として登録する。
ステップS1302において、WT600は、自身の管理対象としてAP300が新たに登録された場合に、追加されたAP300の識別情報をeNB200に送る。
WT600は、WT600と関連付けられた全てのeNB200のテーブルを有し、テーブル内の全てのeNB200にAP300の識別情報をeNB200に送る。例えば、WT600は、自身との間にXwインターフェイスが設定された全てのeNB200に、Xwインターフェイスを介して、AP300の識別情報を送ってもよい。或いは、WT600は、自身のWTプールエリアに関連付けられたMMEプールエリア内の全てのMME400にAP300の識別情報を送ってもよい。AP300の識別情報を受け取ったMME400は、配下の全てのeNB200にAP300の識別情報を送ってもよい。
ステップS1303において、eNB200は、送信元のWT600と識別情報によって示されるAP300とを関連付けて、関連づけを記憶する。具体的には、ステップS1109と同様に、eNB200は、追加されたAP300の識別情報に基づいて、WT−APテーブルを更新する。
eNB200は、追加されたAP300がeNB200のカバレッジエリアの少なくとも一部と重複するカバレッジエリアを有するAP300でない場合であっても、追加されたP300の識別情報を記憶する(WT−APテーブルを更新する)。
ステップS1304は、ステップS1110に対応する。
以上のように、eNB200は、UE100からの報告に基づく問い合わせを送らなくても、AP300を管理するWT600を適切に把握することができる。すなわち、eNB200は、UE100から報告されるAP300を管理するWT600が予め把握可能である。従って、eNB200は、UE100からの報告を受けてから適切なWT600を特定するための動作が必要なくなる。その結果、eNB200は、トラフィック切り替えに関する制御をより早く開始することができる。
(第3実施形態に関連する他の実施形態に係る動作)
次に、第3実施形態に関連する他の実施形態に係る動作について、図18を用いて説明する。図18は、第3実施形態に関連する他の実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。なお、上述の説明と同様の部分は、説明を適宜省略する。
上述した第3実施形態では、WT600は、自身の管理対象としてAP300が新たに登録された場合に、AP300の識別情報をeNB200に送っていた。本他の実施形態では、WT600は、UE100からのシグナリングに基づいて、AP300の識別情報をeNB200に送る。
図18に示すように、ステップS1401において、UE100は、eNB200へAP300の識別情報を送ることをWT600に要求する。具体的には、UE100は、WT600がeNB200へAP300の識別情報を送るための要求をAP300に送信する。AP300は、当該要求をWT600に転送する。
UE100は、UE100内に存在するAdaptationレイヤを用いて、WT600に当該要求を送ってもよい。具体的には、当該要求は、UE内のAdaptationレイヤとAP300又はWT600内のAdaptationレイヤとの間に確立された論理接続を経由して、WT600に送られる。当該要求は、Adaptationレイヤにおける制御プロトコルデータユニット(Control PDU)として送信されてもよい。
UE100は、要求にeNB200に関連する識別情報を含めることができる。eNB200に関連する識別情報は、eNB200の識別子(eNB ID)、セルの識別子(Cell ID)などである。
なお、UE100は、eNB200からの指示に基づいて、当該要求を送ってもよい。例えば、UE100は、UE主導型の切り替え制御を行った場合に当該要求を切り替え先のAP300に送るようにeNB200から指示されてもよい。
ステップS1402において、WT600は、UE100から要求を受けたAP300の識別情報をeNB200に送る。WT600は、UE100からの要求にeNB200に関連する識別情報が含まれる場合、eNB200に関連する識別情報に基づいて、eNB200にAP300の識別情報を送ることができる。具体的には、WT600は、当該識別情報によって特定されるeNB200にAP300の識別情報を送る。WT600は、MME400にAP300の識別情報と共にeNB200に関連する識別情報を送り、MME400が送り先となるeNB200を特定してもよい。
ステップS1403からS1405は、ステップS1105、S1109、S1110に対応する。
以上のように、eNB200は、UE100からの報告に基づく問い合わせを送らない場合であっても、AP300を管理するWT600を適切に把握することができる。また、UE100からのシグナリングがトリガとなるため、eNB200は、eNB200のカバレッジエリアの少なくとも一部と重複するカバレッジエリアを有するAP300の識別情報を受け取ることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第3実施形態では、eNB200がWT600に関する問い合わせを送らずに、WT600がAP300の情報をeNB200に送るケースを説明した。第4実施形態では、UE100がAP300及びWT600の情報をeNB200に送るケースを説明する。なお、上述の説明と同様の部分は、説明を適宜省略する。
(第4実施形態に係る動作)
第4実施形態に係る動作について、図19を用いて説明する。図19は、第4実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
図19において、ステップS1501は、ステップS1101と同様である。
ステップS1502において、AP300は、AP300の識別情報(AP ID:BSSIDなど)と自身を管理するWT600の識別情報(WT ID)とを含む無線信号(ビーコン信号)を送信する。AP300は、例えば、ネットワークオペレータが任意で設定可能なフィールドに、WT600の識別情報を格納することができる。
AP300は、ステルスAPである場合、UE100からのプローブ要求にWT600の識別情報を要求する情報が含まれる場合、WT600の識別情報を含むビーコン信号を送信してもよい。
ステップS1503は、ステップS1103に対応する。UE100は、AP300からの無線信号を受信することによって、AP300の識別情報だけでなく、WT600の識別情報も取得する。
ステップS1504は、ステップS1104に対応する。UE100は、AP300の識別情報だけでなく、WT600の識別情報もeNB200に報告する。
ステップS1505からS1507は、ステップS1105、S1109、S1110に対応する。
以上のように、eNB200は、UE100からAP300に関する報告だけでなく、当該AP300を管理するWT600に関する報告も受ける。従って、eNB200は、UE100から報告されたAP300を管理するWT600を適切に把握することができる。
(第4実施形態に関連する他の実施形態に係る動作)
次に、第4実施形態に関連する他の実施形態に係る動作について、図20を用いて説明する。図20は、第4実施形態に関連する他の実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。なお、上述の説明と同様の部分は、説明を適宜省略する。
本他の実施形態では、UE100がWT600からWT600の識別情報を受け取るケースについて説明する。
図20に示すように、ステップS1601において、UE100は、WT600の識別情報をWT600に要求する。具体的には、UE100は、当該要求をAP300に送信する。AP300は、当該要求をWT600に転送する。UE100は、ステップS1401と同様に、UE100内に存在するAdaptationレイヤを用いて、WT600に当該要求を送ってもよい。UE100は、プローブ要求によってWT600の識別情報を要求するための情報を含めてもよい。
なお、UE100は、eNB200からの指示に基づいて、当該要求を送ってもよい。例えば、UE100は、UE主導型の切り替え制御を行った場合に当該要求を切り替え先のAP300に送るようにeNB200から指示されてもよい。
ステップS1602において、WT600は、WT600の識別情報をAP300を経由してUE100に送る。AP300は、UE100からの要求に対する応答に、WT600の識別情報を含め、当該応答をUE100に送信する。AP300は、プローブ応答にWT600の識別情報を含めてもよいし、他の無線信号(例えば、ビーコン信号)にWT600の識別情報を含めてもよい。
なお、WT600は、WT600(又はAP300)内に存在するAdaptationレイヤを用いて、WT600の識別情報をUE100に送ってもよい。WT600の識別情報は、Adaptationレイヤにおける制御プロトコルデータユニット(Control PDU)として送信されてもよい。
なお、AP300は、WT600の識別情報をすでに知っている場合には、WT600の代わりに、応答してもよい。すなわち、AP300は、UE100からの要求の転送を省略し、WT600の識別情報をUE100に送信してもよい。
UE100は、AP300からWT600の識別情報を受け取る。
ステップS1603は、ステップS1504に対応する。ステップS1604からS1606は、ステップS1105、S1109、S1110に対応する。
以上のように、eNB200は、UE100からAP300に関する報告だけでなく、当該AP300を管理するWT600に関する報告も受ける。従って、eNB200は、UE100から報告されたAP300を管理するWT600を適切に把握することができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。上述と同様の部分は説明を適宜省略する。
(動作環境)
以下において、第5実施形態に係る動作環境について図21を用いて説明する。図21は、第5実施形態に係る動作環境を示す図である。
図21において、UE100は、マクロセルを管理するeNB(Macro eNB)200−1が管理するマクロセル内に位置する。また、UE100は、マクロセルよりも小さいカバレッジを有するスモールセルを管理するeNB(Small cell eNB)200−2が管理するスモールセル内に位置する。UE100は、eNB200−2とRRC接続を確立しており、RRCコネクティッド状態である。
また、AP300−1は、マクロセル及びスモールセル内に位置し、AP300−2は、マクロセル内に位置する。AP300−1及びAP300−2は、WT600に管理されている。
ここで、UE100が、AP300−1からのビーコン信号を受信することにより、AP300−1を検出する。UE100は、AP300−1の識別情報であるAP識別子(WLAN identifier)をeNB200−2に報告すると仮定する。eNB200−2は、AP300−1のAP識別子をUE100から受信しても、AP300−1を管理するWT600を把握していない場合、適切なWT600とXwインターフェイスを設定できない虞がある。
特に、スモールセルを管理するeNB及びAPは、追加で配置されることが多いため、eNB200−2がWT600を把握していない可能性がある。ここで、eNB200−2のセルカバレッジ内に存在するAPをオペレータが調べた場合、オペレータの負担が増大すると共に、簡単に設定できるWLANのメリットが損なわれることになる。
そこで、以下において、eNB200−2が、AP300とWT600とを適切に把握できる方法を説明する。
なお、以下で説明するUE100が実行する処理(動作)について、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120及びコントローラ130の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、UE100が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するeNB200が実行する処理(動作)について、eNB200が備えるレシーバ210、トランスミッタ220、コントローラ230及びネットワークインターフェイス240の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、eNB200が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するAP300が実行する処理(動作)について、AP300が備えるレシーバ310、トランスミッタ320、コントローラ330及びネットワークインターフェイス340の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、AP300が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するWT600が実行する処理(動作)について、WT600が備えるコントローラ630及びネットワークインターフェイス640の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、WT600が実行する処理として説明する。
第5実施形態について説明する。第5実施形態では、eNB200−2がeNB200−1に問い合わせを送るケースを説明する。
(第5実施形態に係る動作)
第5実施形態に係る動作について、図22及び図23を用いて説明する。図22は、第5実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。図23は、第5実施形態に係る動作を説明するためのテーブルの一例である。
第5実施形態では、UE100は、eNB200−2に対してRRCコネクティッド状態である。
図22に示すように、ステップS2101において、eNB200−2は、UE100に対して、AP300に関する報告に関する設定を行う。具体的には、eNB200−2は、AP300を検出した場合にeNB200−2に検出したAP300を報告することを要求する制御情報をUE100へ送信する。UE100は、制御情報に基づいて設定を行う。制御情報は、報告の対象となるAP300を識別する識別子(例えば、SSID、BSSID、ESSIDなど)を含んでいてもよい。
ステップS2102において、AP300−1は、自身の識別子(例えば、SSID、BSSID、ESSIDなど)を含むビーコン信号を送信する。設定に基づいてスキャンを行うUE100は、AP300−1からのビーコン信号を受信する。
ステップS2103において、UE100は、AP300−1に関する報告を行う。具体的には、UE100は、AP300−1の識別子を含む報告をeNB200−2へ送信する。なお、UE100は、設定に基づいて、AP300−1以外のAP300の識別子も含む報告(例えば、検出した全てのAP300の識別子を含む報告)をeNB200−2へ送信できる。eNB200−2は、AP300−1の識別子を含む報告をUE100−2から受信する。
UE100は、近隣セル(基地局)からのシグナル強度が閾値を上回ったことをトリガとして、eNB200−2へ報告してもよい。具体的には、UE100は、A4トリガ(Neighbour becomes better than threshold)又はB1トリガ(Inter RAT neighbour becomes better than threshold)に基づいて、eNB200−2へ報告してもよい。
eNB200−2は、当該報告に基づいて、UE100が検出したAP300−1がセルカバレッジ内に位置することを把握する。eNB200−2は、AP300−1を管理するWT600を知っているか否かを判断する。具体的には、eNB200−2は、APとWTとが関連付けられたWLANリストに基づいて、判断する。eNB200−2は、AP300−1を管理するWT600を知っている場合、処理を終了する。一方で、eNB200−2は、当該WT600を知らない場合、ステップS2104の処理を実行する。
ステップS2104において、eNB200−2は、WT600に関する問い合わせ(WT information request)を近隣基地局であるeNB200−1に送る。図23(A)に示すように、問い合わせは、AP300−1の識別子を含む。図23(A)に示すように、問い合わせは、複数のAPの識別子を含んでもよい。また、問い合わせは、同一のAPを示す複数の識別子(BSSID、SSID)が含まれていてもよい。
eNB200−2は、OAMから設定された対象に対してのみ、問い合わせを送ってもよい。eNB200−2は、過去に二重接続方式におけるマスタeNBとセカンダリeNBとの関係であったeNBに対して問い合わせを送ってもよい。具体的には、eNB200−1がマスタeNBであり、eNB200−2がセカンダリeNBである場合に、eNB200−2は、eNB200−1に問い合わせを送ってもよい。
eNB200−1は、自身が保持するWLANリストに基づいて、AP300−1を管理するWT600を知っているか否かを判断する。eNB200−1は、当該WT600を知っている場合、ステップS2105の処理を実行する。一方、eNB200−1は、当該WT600を知らない場合、他のノードに問い合わせてもよい。
例えば、eNB200−1は、近隣eNB200にさらに問い合わせてもよい。eNB200−1は、eNB200−2からの問い合わせを転送することによって、近隣eNB200に問い合わせてもよい。eNB200−1は、近隣eNB200からの応答に基づいて、ステップS2105の処理を実行する。eNB200−1が、近隣eNB200に問い合わせる回数は、実装依存であってもよいし、OAMから設定されていてもよい。
また、eNB200−1は、APとWTとが関連付けられたWLANリストを管理しているノードに問い合わせてもよい。例えば、eNB200−1は、OAMに問い合わせてもよいし、eNB200−1が既知のWTに問い合わせてもよい。eNB200−1は、セルラネットワーク内のOAMとWLAN内のOAMとの両方からWT600に関する情報を取得可能なOAMに問い合わせてもよい。
なお、eNB200−1は、AP300−1の識別子をOAMに報告してもよい。OAMは、APとWTとが関連付けられたWLANリストを保持している場合、当該WLANリストを更新できる。OAMは、更新されたWLANリストに基づいて、補助情報に含まれるパラメータを調整してもよい。
ステップS2105において、eNB200−1は、WT600に関する問い合わせに対する応答(WT information respone)をeNB200−2に送る。具体的には、eNB200−1は、AP300−1を管理するWT600を知っている場合、WT600を識別する識別子(WT ID(例えば、WTのIPアドレス))をAP300−1の識別子(AP ID)と共にeNB200−2に送る。図23(B)に示すように、eNB200−1は、WT600の識別子とAP300−1の識別子とを応答メッセージに含めて、当該応答メッセージをeNB200−2に送る。応答メッセージは、Xwインターフェイスをセットアップするために必要な情報を含んでもよい。また、応答メッセージは、AP300−1が複数のWTに管理されている場合には、WTのリスト(WTs List)を含んでもよい。また、応答メッセージは、WT600が複数のAPを管理する場合には、AP300−1以外のAPの識別子を含んでもよい。
eNB200−1は、WT600を知らない場合には、WT600を知らないことを示す情報を含む応答メッセージをeNB200−2に送信してもよい。具体的には、eNB200−1は、AP300−1の識別子を知らないことを示す理由(Cause value)を含む拒絶メッセージ(Reject)をeNB200−2に送ってもよい。
eNB200−1は、ステップS2104の問い合わせを受けた場合に、AP300−1がeNB200−2のカバレッジ内に位置すると判断して、ステップS2105の問い合わせに対する応答をeNB200−2へ送ってもよい。
eNB200−2は、AP300−1を管理するWT600を把握した場合、WLANリストを更新できる。また、eNB200−2は、WT600とのXwインターフェイスを設定してもよい。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について、図24を用いて説明する。図24は、第6実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
第5実施形態では、UE100は、eNB200−2に対してRRCコネクティッド状態でAPの検出(スキャン)を実行していた。第6実施形態では、UE100は、RRCアイドル状態で、APの検出(スキャン)を実行する。なお、第5実施形態と同様の部分は、説明を適宜省略する。
図24に示すように、ステップS2201において、eNB200−1は、MDT(Minimization of Drive Test)に関する設定情報をUE100に送信する。例えば、設定情報は、記憶型MDT(Logged MDT)に関する設定情報(Config. of Logged meas.)である。なお、設定情報は、少なくともAPに関する測定を行うための情報である。
なお、Logged MDTでは、RRCアイドル状態のUE100が、ネットワーク(eNB200−1)から設定された測定パラメータに従って無線環境の測定を行い、該測定の結果を位置情報及び時間情報と共に測定データとして記憶する。UE100は、RRCコネクティッド状態に移行した後、測定データをネットワークに報告する。
設定情報は、AP300に関する報告の対象となるAP300を特定するための制御情報を含んでもよい。UE100は、設定情報に基づいて、測定を行い、測定データを記憶する。
UE100は、AP300を検出した(すなわち、AP300からのビーコン信号を受信した)場合、AP300を検出した際に検出したセルの識別子(Cell ID(例えば、ECGI:E−UTRAN Cell Global Identifier))を記憶してもよい。また、UE100は、AP300を検出した時刻を記憶してもよく、セルを検出した時刻を記憶してもよい。
ステップS2202において、UE100は、RRC接続を確立するためのRRC接続確立メッセージをeNB200−2に送る。RRC接続確立メッセージは、測定データが記憶されていることを示す情報を含んでいてもよい。その後、UE100とeNB200−2との間でRRC接続が確立される。
ステップS2203において、eNB200−2は、UE情報要求メッセージ(UE Information Request)を送る。eNB200−2は、UE100が測定データを記憶している場合に、UE情報要求メッセージを送ってもよい。
ステップS2204において、UE100は、UE情報要求メッセージに対する応答であるUE情報応答メッセージをeNB200−2に送る。UE情報応答メッセージは、測定データ(Measurement result)を含む。これにより、eNB200は、測定データ(AP300に関する報告)をUE100から受け取る。なお、測定データは、UE100がアイドル状態である場合に記録したAP300の識別子とセルの識別子とを含む。
ステップS2205において、eNB200−2は、報告されたAPに関連があるセルを特定する。すなわち、eNB200−2は、測定データに含まれるAP300の識別子によって識別されるAP300が位置するセルを管理するeNB200を特定する。具体的には、eNB200−2は、測定データに含まれるセルの識別子によってeNB200(セル)を特定する。eNB200−2は、AP300及び/又はセルを検出した時刻を示す時刻情報に基づいて、eNB200(セル)を特定してもよい。本実施形態において、eNB200−2は、eNB200−3を特定する。すなわち、eNB200−2は、eNB200−3が管理するセル内にAP300が位置すると判断する。
また、eNB200−2は、報告に含まれるAP300の識別子により識別されるAP300を管理するWT600を知っているか否かを判断する。eNB200−2は、第1実施形態と同様に、当該WT600を知っているか否かを判断する。eNB200−2は、当該WT600を知らない場合、第1実施形態と同様に、他のノードに問い合わせることによって、WT600を把握してもよい。
ステップS2206において、eNB200−2は、AP300に関する情報(AP300の識別子及びWT600の識別子)をeNB200−3が知っているか否かを判断する。AP300に関する情報をeNB200−3が知らないと判断した場合には、eNB200−2は、ステップS2207の処理を実行する。そうでない場合は、eNB200−2は、処理を終了する。例えば、eNB200−2は、検出されたAP300に関する情報をeNB200−3に対して送った経験がある場合、AP300に関する情報をeNB200−3が知っていると判断する。また、eNB200間で、カバレッジ内のAP(配下のAP)と当該APが関連するWTの情報(例えば、WLANリスト)が共有されている場合には、eNB200−2は、eNB200−3のWLANリストに基づいて、AP300に関する情報をeNB200−3が知っているか否かを判断してもよい。
ステップS2207において、eNB200−2は、AP300に関する報告(Reporting the detected APs)を、対象セルを管理するeNB200−3に送信する。AP300に関する報告は、図23(B)と同様の情報を含むことができる。すなわち、eNB200−2は、WT600の識別子をAP300の識別子と共にeNB200−3に送る。
eNB200−3は、AP300に関する報告に基づいて、WLANリストを更新できる。また、eNB200−3は、WT600とのXwインターフェイスを設定してもよい。このように、eNB200−3は、AP300を管理するWT600を適切に把握することができる。
なお、eNB200−2は、AP300に関する情報をeNB200−3が知っている場合には、AP300に関する報告(WT600の識別子及びAP300の識別子)の送信を省略してもよい。
また、eNB200−2は、eNB200−3が近隣eNBでない場合には、AP300に関する報告の送信を省略してもよい。eNB200−2は、例えば、eNB200−3との間にX2インターフェイスがセットアップされていない場合に、eNB200−3が近隣eNBでないと判断してもよい。
[第6実施形態に関連する他の実施形態]
次に、第6実施形態に関連する他の実施形態について説明する。上述した第6実施形態では、eNB200−2が、UE100から報告されたAP300を管理するWT600を把握しているケースであった。本他の実施形態では、eNB200−2が、AP300を管理するWT600を把握していないケースである。
eNB200−2は、UE100から測定データ(報告)を受信した後、UE100から報告されたAP300を管理するWT600を知らない場合には、OAMに報告を送ることができる。
OAMは、eNB200−2から送られた報告に含まれるセルの識別子及び/又は時刻情報に基づいて、AP300が位置するセルを管理するeNB200を特定する。また、OAMは、自身が保持するWLANリストに基づいて、特定したeNB200−3に対して、WT600の識別子をAP300の識別子と共に通知する。なお、第2実施形態と同様に、OAMは、eNB200−3がWT600をすでに知っている場合には、WT600の識別子などの送信を省略できる。
以上により、eNB200−3は、AP300を管理するWT600を適切に把握することができる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について、図25から図29を用いて説明する。図25は、第7実施形態に係るWTの動作を説明するための図である。図26は、第7実施形態に係る動作(その1)を説明するためのシーケンス図である。図27は、第7実施形態に係る動作を説明するためのテーブルの一例である。図28は、第7実施形態に係る動作(その2)を説明するためのシーケンス図である。図29は、第7実施形態に係る動作を説明するための図である。
第5及び第6実施形態では、UE100からの報告に基づいて、eNB200が他のeNB200にWT600の識別子を送っていた。第7実施形態では、WT600からの通知に基づいて、eNB200が他のeNB200にWT600の識別子を送る。
図25に示すように、ステップS2301において、WT600は、自身が管理するAP30が追加されたことを検出(認識)する。例えば、WT600は、オペレータにより新たにAP300が設置されたことに伴って、AP300が追加されたと認識する。
ステップS2302において、WT600は、自身が管理するAP(の識別子)のリストであるWLAN−AP IDリストを更新(生成)する。WLAN−AP IDリストには、WT600の識別子が対応付けられている。
ステップS2303において、WT600は、更新(生成)されたWLAN−AP IDリストを配下のeNB200に配布(送信)する。すなわち、WT600は、WLAN−AP IDリストの更新をトリガとして、配下のeNB200にWLAN−AP IDリストを配信できる。以下に、WLAN−AP IDリストの流れについて、図26を用いて説明する。
図26に示すように、WT600とeNB200−1との間で、Xwセットアップ手順が実行される。従って、WT600とeNB200−1との間には、Xwインターフェイスがセットアップされている。また、eNB200−1とeNB200−2との間には、X2セットアップ手順が実行される。従って、eNB200−1とeNB200−2との間には、X2インターフェイスがセットアップされている。なお、Xwセットアップ手順よりも前にX2セットアップ手順が実行されてもよい。
ステップS2401に示すように、WT600は、Xwインターフェイスを介して、WT設定更新メッセージ(WT CONFIGURATION UPDATE)をeNB200−1に送る。WT設定更新メッセージは、WLAN−AP IDリストを含む。これにより、eNB200−1は、WT600が管理するAP300を把握することができる。eNB200−1は、WLAN−AP IDリストに基づいて、自身が保持するWLANリストを更新してもよい。また、eNB200−1は、過去にWLAN−AP IDリストをWT600から受け取っていた場合には、WLAN−AP IDリストを更新してもよい。
ステップS2402において、eNB200−1は、X2インターフェイスを介して、ENB設定更新メッセージ(ENB CONFIGURATION UPDATE)をeNB200−2に送る。ENB設定更新メッセージは、WLAN−AP IDリストを含む。ENB設定更新メッセージに含まれる情報の一例を、図27に示す。図27に示すように、ENB設定更新メッセージは、Xwインターフェイスをセットアップするために必要な情報(「Served WT information」)を含む。ENB設定更新メッセージは、WT600の識別子(WT ID)だけでなく、WT600が管理するAP300の識別子(BSSID、SSID、ESSID)を含む。ENB設定更新メッセージは、同一のAP300を示す複数の識別子を含んでもよい。また、ENB設定更新メッセージは、AP300がマルチSSID機器である場合には、複数のSSIDを含んでもよい。ENB設定更新メッセージ(「frequency information」)は、AP300の使用周波数帯、使用チャネルなどの情報が含まれてもよい。
また、WT600において、WLAN−AP IDリスト内で変更が生じた場合には、「Served WTs to Add」の代わりに、「Served WTs to Modify」というフィールドに、変更されたAP300に関する情報が含まれてもよい。また、WLAN−AP IDリスト内で変更が生じた場合には、「Served WTs to Add」の代わりに、「Served WTs to Delete」というフィールドに、削除されたAP300の識別子(BSSID、SSID、ESSIDなど)及び/又は削除されたWT600の識別子(WT ID)が含まれてもよい。
eNB200−2は、eNB200−1からのENB設定更新メッセージに基づいて、WT600の識別子をAP300の識別子と共に受け取る。これにより、eNB200−2は、AP300を管理するWT600を把握できる。
ステップS2403において、eNB200−1は、Xwインターフェイスを介して、ENB設定更新メッセージに対する肯定応答(WT CONFIGURATION UPDATE ACKNOWLEDGE)をWT600に送信する。
ステップS2404において、eNB200−2は、X2インターフェイスを介して、ENB設定更新メッセージに対する肯定応答(ENB CONFIGURATION UPDATE ACKNOWLEDGE)をeNB200−1に送信する。
なお、図28に示すように、WT600は、WT設定更新メッセージ(WT CONFIGURATION UPDATE)以外のメッセージにより、WLAN−AP IDリストをeNB200−1に送ってもよい。
図28において、ステップS2501に示すように、eNB200−1は、XwインターフェイスをセットアップするためのXwセットアップ要求メッセージ(Xw SETUP REQUEST)をWT600に送る。
ステップS2502において、WT600は、Xwセットアップ要求メッセージに対する応答であるXwセットアップ応答メッセージ(Xw SETUP RESPONSE)にWLAN−AP IDリストを含めて、Xwセットアップ応答メッセージをeNB200−1に送ってもよい。これにより、WT600は、Xwインターフェイスがセットアップされていない場合であっても、WLAN−AP IDリストをeNB200−1に送ることができる。
ステップS2503は、ステップS2402に対応する。
なお、eNB200−2は、eNB200−1からWLAN−AP IDリストを受け取った場合、eNB200−2のカバレッジ内に含まれるAPとWTとが関連付けられたWLANリストを更新する。また、eNB200−2は、UE100、他のeNB200、及びWT600の少なくともいずれかからのAP300に関する報告に基づいて、WLANリストを更新できる。具体的には、eNB200−2は、少なくともいずれかの方法により、WLANリストを更新できる。
第1の方法では、eNB200−2は、所定期間内において、UE100から報告されないAP300の識別子をWLANリストから削除する。eNB200−2は、例えば、WLANリストの更新をトリガとして、特定タイマを開始する。eNB200−2は、特定タイマが満了するまでに、UE100から報告されないAP300を自セルのカバレッジ内に位置しないと判断して、当該AP300の識別子をWLANリストから削除してもよい。
第2の方法では、eNB200−2は、他のeNBの配下のAP300の識別子をWLANリストから削除する。eNB200−2は、例えば、他のeNB200(例えば、隣接eNB200)からのAP300に関する報告として、他のeNB200が管理するセルのカバレッジ内に位置するAP300の識別子が含まれるENB設定更新メッセージを受け取った場合、eNB200−2が管理する自セルのカバレッジに当該AP300が位置しないと判断して、当該AP300の識別子をWLANリストから削除してもよい。
第3の方法では、eNB200−2は、UE100からのAP300に関する報告及びeNB200−1からのAP300に関する報告に基づいて、AP300の識別子をWLANリストから削除する。
例えば、図29に示すように、eNB200−2は、UE100−1及びUE100−2からAP300−4及びAP300−5に関する報告を受け取る。また、eNB200−2は、eNB200−1からAP300−1に関する報告を受け取る。AP300−1に関する報告は、AP300−1が発見され、eNB200−1がAP300−1をWLANリストに追加したことを示す情報を含む。同様に、eNB200−2は、eNB200−1からAP300−2及びAP300−3のそれぞれに関する報告を受け取る。
eNB200−2は、eNB200−1からの報告及びUE100からの報告に基づいて、eNB200−1とeNB200−2とのカバレッジが重複するエリア(重複エリア)にAP300が存在しないと判断する。すなわち、eNB200−2は、eNB200−1からの報告とUE100−1からの報告とに重複するAP300は、重複エリアに位置すると判断する。eNB200−2は、重複エリアにAPが存在しないと判断した場合、eNB200−1から報告されるAP300の識別子をWLANリストから削除する。一方で、eNB200−2は、eNB200−1から報告されるAP300であっても、重複エリアに存在するAP300と判断した場合には、WLANリストから削除しない。
第4の方法では、eNB200−2は、WT600からのAP300に関する報告(例えば、WLAN−AP IDリスト)に基づいて、所定のAP300の識別子をWLANリストから削除する。例えば、eNB200−2は、WT600から通知されたWLAN−AP IDリストから所定のAP300の識別子が削除されている場合、所定のAP300の識別子をWLANリストから削除する。
以上のように、eNB200−2は、UE100、他のeNB200、及びWT600の少なくともいずれかからのAP300に関する報告に基づいて、リストを更新する。これにより、eNB200−2は、WLANリストを適切に更新することができる。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態によって、本出願の内容を説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本出願の内容を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述した第1実施形態において、UE100は、eNB200からの制御情報に基づいて、UE100は、無線信号の送信元であるAP300が、特定NWオペレータに運用されているか否かを判定したが、これに限られない。UE100は、eNB200を運用するネットワークオペレータを特定可能な識別情報を予め保持し、当該識別情報に基づいて、無線信号の送信元であるAP300が、特定NWオペレータに運用されているか否かを判定してもよい。当該識別情報は、UE100を構成する端末装置に装着されるICカードであるUIM(User Identity Module)内のメモリに記憶されていてもよい。
上述した第1実施形態において、eNB200は、ステップS160の処理を実行しなくてもよい。例えば、eNB200は、ステップS160の前に、UE100から報告されたAP300の識別子をテーブルに追加した場合、ステップS160の処理を省略できる。
上述した第1実施形態において、eNB200は、AAAサーバ500ではなく、コアネットワークに含まれる他のネットワーク装置にAP300の識別子を送信してもよい。eNB200は、他のネットワーク装置からの認証結果に基づいて、AP300の識別子をテーブルに追加するか否かを判定してもよい。
上述した第1実施形態の変更例では、Logged MDTのケースを説明したが、上述した技術が即座報告型のMDT(Immediate MDT)に適用されてもよい。なお、Immediate MDTでは、RRC接続状態(コネクテッドモード)のUE100が、ネットワークから設定されたパラメータに従って、測定を行い、測定結果及び位置情報をネットワークに報告する。
上述した第2実施形態において、eNB200の上位ノードとしてMME400を挙げて説明したが、これに限られない。例えば、MME400の代わりに、OAM(Operation and Maintenance)が同様の動作を実行してもよい。なお、OAMは、EPC20内に存在し、オペレータによって管理されるサーバ装置である。OAMは、E−UTRAN10の保守及び監視等を行うことができる。
上述した第2実施形態において、UE100は、報告対象となるAP300としてステルスAPが設定されている場合、設定に基づいて、ステルスAPに関連する識別情報の要求(プローブ要求)を送信してもよかったが、これに限られない。UE100は、通常のAPからAP300の識別情報を要求するための無線信号(プローブ要求)を送信してもよい。例えば、UE100は、所定時間内にAPからの無線信号(ビーコン信号)を受信できない場合に、AP300の識別情報を要求するための無線信号を送信してもよい。従って、UE100は、いわゆる、アクティブスキャンを行う場合に、AP300の識別情報を要求するための無線信号を送信してもよい。また、UE100は、eNB200から報告対象となるAP300としてステルスAPが設定されていない場合であっても、AP300(ステルスAP)の識別情報を要求するための無線信号を送信してもよい。
上述した第3実施形態において、WT600は、AP300が新たに登録された場合に、当該AP300の識別情報をeNB200に送っていたが、これに限られない。WT600は、管理対象から除外されたAP300の識別情報をeNB200に送ってもよい。
WT600は、例えば、AP300が物理的に撤去された場合に、当該APが管理対象から除外されたと判断する。WT600は、オペレータによって管理すべきAP300(の識別情報)が削除されたり、配下のAP300から応答を受け取れなかったりした場合に、当該APが管理対象から除外されたと判断できる。
WT600は、APが管理対象から除外されたと判定した場合、除外されたAP300の識別情報をeNB200に送ることができる。eNB200は、除外されたAP300の識別情報をWT−APテーブルから削除してもよい。eNB200は、WLANリストから除外されたAP300の識別情報を削除してもよい。
また、WT600は、追加/削除されたAP300を示すフラグ情報(例えば、追加:「0」/削除:「1」)をAP300の識別情報と共にeNB200に送ってもよい。或いは、WT600は、追加されたAP300の識別情報を含む第1メッセージと、削除されたAP300の識別情報を含む第2メッセージとを用いて、WT600が管理するAP300の変更情報をeNB200に知らせてもよい。
WT600は、AP300がアクティベート(例えば、運用開始/運用再開)又はディアクティベート(例えば、省電力、故障、点検等のために運用停止)になった場合に、該当するAP300の識別情報をeNB200に送ってもよい。WT600は、アクティベート(又はディアクティベート)になったAP300を、管理対象から追加(又は削除)されたAP300として、eNB200に知らせてもよい。
或いは、WT600は、アクティベート又はディアクティベートになったAP300をeNB200に知らせるために、AP300の識別情報をeNB200に送ってもよい。
この場合、eNB200は、ディアクティベートになったAP300をWT−APテーブル(及びWLANリスト)から除外し、アクティベートになったAP300をWT−APテーブル(及びWLANリスト)に追加してもよい。或いは、WT−APテーブル内に運用状態欄(例えば、有効性(Availability))が設けられており、eNB200は、WT−APテーブル内の運用状態欄をマーク(ON/OFF等)することによって、WT−APテーブルを更新してもよい。eNB200は、例えば、ディアクティベートになったAP300の運用状態欄を「OFF」とマークし、アクティベートになったAP300の運用状態欄を「ON」とマーキングしてもよい。
上述した第5実施形態において、eNB200−1がマクロeNBであり、eNB200−2がスモールeNBであるケースについて説明したが、これに限られない。eNB200−1がマクロeNBであり、eNB200−2がスモールeNBであってもよい。また、eNB200−1とeNB200−2とが対等な関係(例えば、マクロeNBどうし)であってもよい。また、eNB200−2は、HeNBであってもよい。この場合、eNB200−2は、自身と接続されているX2−GW経由で、eNB200−1に問い合わせを送ってもよい。
上述において、WT600は、例えば、AP300を管理(制御)するAC(アクセスコントローラ)であってもよい。WT600は、ACの上位ノードであり、ACを管理するネットワーク装置であってもよい。
また、上述した各実施形態及び各変更例に係る動作は、適宜組み合わせて実行されてもよい。例えば、第1実施形態における動作が第2実施形態で説明したシステムにおいて、実行されてもよい。
上述した各実施形態では特に触れていないが、上述した各ノード(UE100、eNB200、AP300、MME400、WT600など)のいずれかが行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。
或いは、UE100、eNB200及びAP300のいずれかが行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサ)によって構成されるチップが提供されてもよい。
上述した各実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
なお、米国仮出願第62/165315号(2015年5月22日出願)、日本国特許出願第2015−115163号(2015年6月5日出願)、及び日本国特許出願第2015−150173号(2015年7月29日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。