JPWO2016181549A1 - 性能評価装置及び性能評価プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、試験環境と本番環境との規模の差異により、線形関数に従って性能が劣化するとして、試験環境で測定された性能を計算により本番環境の性能に変換することがある。しかし、実際には、規模の差異により、指数関数に従って性能が劣化する場合がある。この場合、事前検証では性能を満たすと判定されていても、本番環境で実際にシステムを稼働させると性能を満たさないことが起こる。
そのため、外部調達したパッケージ製品のようなブラックボックス化された製品を組み込んだシステムでは、特許文献1に記載された方法を使用することは困難である。また、プログラムの構成が複雑な場合にも、特許文献1に記載された方法を使用することは困難である。
本発明は、簡便に性能評価を実施可能とすることを目的とする。
対象プログラムの構造を待ち行列モデルにより表したプログラムモデル式と、前記対象プログラムによるハードウェアリソースの要求構造を待ち行列モデルにより表したリソースモデル式とが組み合わせられた処理性能モデル式のパラメータの値を、前記対象プログラムを評価用計算機で動作させた結果を示す性能データに基づき計算して、評価モデル式を生成する評価モデル生成部と、
前記評価モデル生成部によって生成された評価モデル式のパラメータに、対象システムのハードウェアの構成及び能力を示す計算機リソースデータを設定して、前記対象システムで前記対象プログラムを動作させた場合の性能を評価する性能評価部と
を備える。
***構成の説明***
図1に基づき、実施の形態1に係る性能評価装置10の構成について説明する。
性能評価装置10は、対象システムの計算機リソースで対象プログラム40を動作させた場合の性能を評価する。ここでは、対象プログラム40は、単体のプログラムではなく、機能単位等のある程度大きなプログラムの集合である。また、ここでは、対象システムの計算機リソースとは、本番環境として想定する計算機リソースのことである。
性能評価装置10は、評価用計算機21とネットワークを介して接続されている。性能評価装置10は、測定部20と、分析部30とを備える。
具体的には、測定部20は、複数のインデックスiについて、到着率λiを設定する。測定部20は、各インデックスiについて、到着率λiでリクエストを対象プログラム40に送信し、リクエストの処理時間Tqiを計測する。ここでは、処理時間Tqiは、ラウンドトリップ時間である。
そして、測定部20は、図2に示すように、評価用計算機21の計算機リソースを示す計算機リソースデータ51と、各インデックスiについての到着率λi及び処理時間Tqiのデータセット52とを含む性能データ50を生成する。
分析部30は、モデル取得部31と、プログラムモデル記憶部32と、リソースモデル記憶部33と、評価モデル生成部34と、性能評価部35とを備える。
ここでは、モデル取得部31は、性能評価装置10の利用者からの指示に従い選択されたプログラムモデル式81及びリソースモデル式82を取得する。
具体的には、プログラムモデル式81は、対象プログラム40に対するリクエスト1つ当たりの平均処理時間Tqaを、窓口数naと、リクエストの到着率λaと、リクエスト1つ当たりのプロセスの処理時間Tsaとを用いて表した式である。平均処理時間Tqaとは、リクエストが到着してから、そのリクエストについてのプロセスの処理が完了するまでの平均時間である。
ハードウェアリソースは、OS(Operating System)によって各プロセスに配分される。そのため、各プロセスがハードウェアリソースを要求した場合の処理時間は、他のプロセスからのリクエストの有無によって変動する。そこで、ここでは、待ち行列モデルを用いて対象プログラム40によるハードウェアリソースの要求構造を表している。
具体的には、リソースモデル式82は、あるハードウェアリソースに対するリクエスト1つ当たりの平均処理時間Tqrを、窓口数nrと、リクエストの到着率λrと、リクエスト1つ当たりのプロセスの処理時間Tsrとを用いて表した式である。平均処理時間Tqrとは、リクエストが到着してから、そのリクエストについてのプロセスの処理が完了するまでの平均時間である。
評価モデル生成部34は、モデル合成部341と、パラメータ計算部342と、モデル式生成部343とを備える。
プログラムモデル式81におけるプロセスの処理時間Tsaは、対象プログラム40内部のプロセスが要求するハードウェアリソースの処理時間の合計と考えることができる。そこで、モデル合成部341は、プログラムモデル式81におけるプロセスの処理時間Tsaを、リソースモデル式82における平均処理時間Tqrを用いて表して、処理性能モデル式83を生成する。具体的には、対象プログラム40が利用するハードウェアリソースをP個とすると、Tsa:=Σi=1 PTqr_iとする。
ここでは、パラメータ計算部342は、各インデックスiについて、処理性能モデル式83における到着率λaを性能データ50における到着率λiとした場合に、処理性能モデル式83における平均処理時間Tqaが性能データ50における処理時間Tqiに近い時間となるように、処理性能モデル式83における窓口数naと、窓口数nrと、リクエストの到着率λrと、プロセスの処理時間Tsrとの少なくとも一部のパラメータについての値84を計算する。
図4に示すように、ここでは、プログラムモデル記憶部32が7種類のプログラムモデル式81を記憶している。
なお、プログラムモデル記憶部32が記憶するプログラムモデル式81は、性能を評価したい対象プログラム40に応じて決定されるものである。したがって、プログラムモデル記憶部32は、図4に示す一部のプログラムモデル式81だけを記憶していてもよいし、図4に示すプログラムモデル式81以外にも他のプログラムモデル式81を記憶していてもよい。
モデルa1は、処理要求が到着するとすぐにプログラムが処理を実行する場合を模擬したモデルである。つまり、待ち時間Twaを0と仮定できる場合である。
モデルa1の平均処理時間Tqa1=Tsaとなる。
モデルa2は、到着率λaでプログラムが処理要求を受け取り1個のキューに蓄積して、1個のプロセスがキューから処理要求を取り出し、逐次実行する場合を模擬したモデルである。
モデルa2の平均処理時間Tqa2は、ケンドール記号におけるM/M/1の挙動を示すと仮定できる。M/M/1の1つ目のMは到着間隔の分布がポアソン分布に従うことを意味する。M/M/1の2つ目のMは処理時間の分布がポアソン分布に従うことを意味する。M/M/1の1は窓口が1個であることを意味する。
したがって、モデルa2の平均処理時間Tqa2=mmn(1,λa,Tsa)となる。ここで、mmn(n,λa,Tsa)は、ケンドールによる待ち行列モデルを数式化したものである。
mmn(m,R,Ts)=Tw(m,u,Ts,ps)+Ts
u=R*Ts,ps=u/m
Tw(m,u,Ts,ps)=(P(m,u,ps)*Ts)/(m*(1−ps))
P(m,u,ps)=(1−Rvb(m,u))/(1−ps*Rvb(m,u))
Rvb(m,u)=(1−(um/m!))/(Σk=0 m(uk/m!))
モデルa3は、到着率λaでプログラムが処理要求を受け取り1個のキューに蓄積して、na個のプロセスがキューから処理要求を取り出し、逐次実行する場合を模擬したモデルである。
モデルa3の平均処理時間Tqa3は、ケンドール記号におけるM/M/nの挙動を示すと仮定できる。M/M/nのnは窓口がn個であることを意味する。したがって、モデルa3の平均処理時間Tqa3=mmn(na,λa,Tsa)となる。
モデルa4は、到着率λaでプログラムが処理要求を受け取りna個のキューに蓄積して、na個のプロセスが対応するキューから処理要求を取り出し、逐次実行する場合を模擬したモデルである。モデルa4は、到着率λaがna個に等分されて各キューに蓄積され、各プロセスが対応するキューから処理要求を取り出し、逐次実行する場合を模擬したモデルと言い換えることができる。
モデルa4の平均処理時間Tqa4は、ケンドール記号におけるM/M/1の挙動を示すと仮定できる。したがって、モデルa4の平均処理時間Tqa4=mmn(1,λa/na,Tsa)となる。
モデルa5は、モデルa3が複数連なった場合を模擬したモデルである。つまり、モデルa5は、到着率λaでプログラムが処理要求を受け取り1個のキューに蓄積して、na個のプロセスがキューから処理要求を取り出し、逐次実行する処理が複数連なった場合を模擬したモデルである。
モデルa5の平均処理時間Tqa5は、複数のモデルa3の総和を示すと仮定できる。したがって、モデルa5の平均処理時間Tqa5=ΣiTqa3_i=Σimmn(na_i,λa,Tsa_i)となる。また、mmn(1,λa/Σina_i,ΣiTsa_i)>Tqa5>mmn(Σina_i,λa,ΣiTsa_i)である。
モデルa6は、モデルa4が複数連なった場合を模擬したモデルである。つまり、モデルa6は、到着率λaでプログラムが処理要求を受け取りna個のキューに蓄積して、na個のプロセスが対応するキューから処理要求を取り出し、逐次実行する処理が複数連なった場合を模擬したモデルである。
モデルa6の平均処理時間Tqa6は、複数のモデルa4の総和を示すと仮定できる。したがって、モデルa6の平均処理時間Tqa6=ΣiTqa4_i=Σimmn(1,λa/na,Tsa_i)となる。
モデルa7は、モデルa6における各モデルa4が次のモデルa4の処理の完了を待つ場合を模擬したモデルである。
モデルa7の平均処理時間Tqa7=mmn(1,λa/na,Tsa)*(ΣiTsa_i/Tsa)となる。ここで、モデルa7におけるTsa=ΣiTsa_i/na_iである。
図12に示すように、ここでは、リソースモデル記憶部33が3種類のリソースモデル式82を記憶している。
なお、リソースモデル記憶部33が記憶するリソースモデル式82は、性能を評価したい対象プログラム40に応じて決定されるものである。したがって、リソースモデル記憶部33は、図12に示す一部のリソースモデル式82だけを記憶していてもよいし、図12に示すリソースモデル式82以外にも他のリソースモデル式82を記憶していてもよい。
モデルr1は、CPUの性能特性を模擬したモデルである。
CPUの場合、プロセスの命令コードを実行するCPUは、ケンドール記号におけるM/M/nモデルの挙動を示すと仮定できる。したがって、CPUのコア数をnrとすると、モデルr1の平均処理時間Tqr1=mmn(nr,λr,Tscpu)となる。ここで、Tscpuは、単体処理特性時のCPUの消費時間である。単体処理特性時のCPUの消費時間とは、1つのCPUのコアを使って1つのプロセスを処理する場合の消費時間である。
モデルr2は、ストレージI/Oの性能特性を模擬したモデルである。
ストレージI/Oの場合、キューは1つであると考えられ、ストレージI/Oは、ケンドール記号におけるM/M/1モデルの挙動を示すと仮定できる。したがって、モデルr2の平均処理時間Tqr2=mmn(1,λr,Tsstrage)となる。ここで、Tsstrageは、単体処理特性時のストレージI/Oの消費時間である。単体処理特性時のストレージI/Oの消費時間とは、1つのストレージI/Oを使って1つのプロセスを処理する場合の消費時間である。
モデルr3は、ネットワークI/Oの性能特性を模擬したモデルである。
ネットワークI/Oの場合、キューは1つであると考えられ、ネットワークI/Oは、ケンドール記号におけるM/M/1モデルの挙動を示すと仮定できる。したがって、モデルr3の平均処理時間Tqr3=mmn(1,λr,Tsnet)となる。ここで、Tsnetは、単体処理特性時のネットワークI/Oの消費時間である。単体処理特性時のネットワークI/Oの消費時間とは、1つのネットワークI/Oを使って1つのプロセスを処理する場合の消費時間である。
図13に基づき、実施の形態1に係る性能評価装置10の動作を説明する。
S11の性能データ計測処理では、測定部20は、評価用計算機21で対象プログラム40を動作させ、動作させた結果を示す性能データ50を生成する。
ここでは、図2に示す性能データ50が生成されたとする。
ここでは、プログラムモデル式81としてモデルa2のTqa2=mmn(1,λa,Tsa)が取得され、リソースモデル式82としてモデルr1のTqr1=mmn(nr,λr,Tscpu)が取得されたとする。
S131のモデル合成処理では、モデル合成部341は、S12で取得されたプログラムモデル式81とリソースモデル式82とを合成して、処理性能モデル式83を生成する。
ここでは、Tqa2=mmn(1,λa,Tsa)のTsaがTqr1=mmn(nr,λr,Tscpu)に置き換えられて、Tqa=mmn(1,λa,mmn(nr,λr,Tscpu))が処理性能モデル式83として生成される。
具体的には、パラメータ計算部342は、性能データ50のデータセット52における各インデックスiについて、Tqa=mmn(1,λa,mmn(nr,λr,Tscpu))の到着率λaを性能データ50における到着率λiとした場合に、平均処理時間Tqaが性能データ50における処理時間Tqiに近い時間になるように、処理性能モデル式83が最も近似した関数54となる値84を計算する。値84の計算方法は、既存の任意の方式を用いればよい。
つまり、パラメータ計算部342は、図2に示すデータセット52の到着率λi毎の処理時間Tqiを図15のように示した特性表53とした場合に、到着率λi毎の処理時間Tqiに最も近似した関数54となる値84を計算する。最も近似したとは、到着率λi毎の処理時間Tqiに対する関数54で計算される値の最小二乗距離が最も小さくなるという意味である。
ここでは、パラメータλr及びTscpuについての値84が計算され、いずれも0.5と計算されたとする。
ここでは、Tqa=mmn(1,λa,mmn(nr,λr,Tscpu))のパラメータλr及びTscpuが、いずれも0.5に置き換えられ、Tqa=mmn(1,λa,mmn(nr,0.5,0.5))が評価モデル式85として生成される。
ここでは、評価モデル式85であるTqa=mmn(1,λa,mmn(nr,0.5,0.5))に、図16に示す計算機リソースデータ60が入力される。具体的には、評価モデル式85におけるサービス窓口数nrに計算機リソースデータ60におけるCPUのコア数8が入力され、評価モデル式85における到着率λaに計算機リソースデータ60に含まれる想定到着率1000TPSが入力され、平均処理時間Tqaが計算される。そして、図17に示すように、計算された平均処理時間Tqaが、目標処理時間0.5sec以内であるか否かを示す評価結果70が出力される。図17では、計算された平均処理時間Tqaが、目標処理時間0.5sec以内であるとして、結果はOKとなっている。もし、計算された平均処理時間Tqaが、目標処理時間0.5sec以内でなければ、結果はNGとなる。
以上のように、実施の形態1に係る性能評価装置10では、プログラムモデル式81とリソースモデル式82とが組み合わせられた処理性能モデル式83のパラメータの値84を、評価用計算機21で動作させた結果を示す性能データ50に基づき計算して評価モデル式85を生成する。そして、評価モデル式85により、対象システムで対象プログラム40を動作させた場合の性能評価を行う。
これにより、対象システムを構成するプログラムの特性値を取得することなく、簡便に性能評価を行うことが可能である。
これにより、プログラムのキューの配置等のソフトウェア構造に起因する特性だけでなく、CPUのコア数等のハードウェア構造に起因する特性を、対象システムを構成するプログラムの特性値を取得することなく、性能評価に反映することができる。
しかし、性能評価部35は、図18に示すように、評価モデル式85におけるサービス窓口数nrに計算機リソースデータ60におけるCPUのコア数8を設定した場合の、到着率λaと平均処理時間Tqaとの関係をグラフ化して出力してもよい。図18では、グラフに、目標処理時間と想定到着率とも示している。これにより、利用者は、現在想定している対象システムの計算機リソースデータ60であれば、到着率λaがいくつなら、目標処理時間をクリアできるか等の検討をすることが可能である。
この場合、S14では、パラメータ計算部342は、図3に示すような、各評価用計算機21についてのデータセット52を用いて値84を計算する。そして、パラメータ計算部342は、各データセット52における各インデックスiについて、到着率λaを到着率λiとした場合に、平均処理時間Tqaを処理時間Tqiが近い時間になる値84が計算される。
例えば、パラメータ計算部342は、データセット52毎に近似値を計算する。そして、パラメータ計算部342は、データセット52毎の近似値の差異と、データセット52に対応する計算機リソースデータ51の計算機リソースとの差異から、計算機リソースをパラメータとして含む近似式を計算する。
図3の例であれば、評価用計算機21はCPUの周波数が異なる。そこで、パラメータ計算部342は、データセット52毎のパラメータTscpuの近似値の差異と、データセット52に対応する計算機リソースデータ51のCPUの周波数の差異とから、パラメータTscpuの値84として、CPUの周波数のパラメータVclock[GHz]を含む近似式を計算する。
例えば、図3の(a)のデータセット52により計算されたパラメータTscpuの値84が0.5であり、図3の(b)のデータセット52により計算されたパラメータTscpuの値84が1.0であったとする。図3の(a)のCPUの周波数は2GHzであり、図3の(b)のCPUの周波数は4GHzである。そこで、パラメータ計算部342は、パラメータTscpuの近似式を0.25Vclockと計算してもよい。この場合、S13では、Tqa=mmn(1,λa,mmn(nr,0.5,0.25Vclock))が評価モデル式85として生成される。そして、S14では、評価モデル式85における到着率λaに計算機リソースデータ60における想定到着率1000TPSが入力され、評価モデル式85におけるサービス窓口数nrにCPUのコア数8が入力され、評価モデル式85におけるCPUの周波数Vclockに2が入力され、平均処理時間Tqaが計算される。
なお、ここでは、データセット52の数を2つとした。しかし、多くのデータセット52を用いることにより、より精度よく、またより多くの計算機リソースをパラメータとして含んだ評価モデル式85を生成することが可能である。
実施の形態1では、性能評価装置10の利用者の指示に従い取得されたプログラムモデル式81及びリソースモデル式82から評価モデル式85が生成された。
実施の形態2では、利用者の指示によらず、評価モデル式85を生成する点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明する。
図19に基づき、実施の形態2に係る性能評価装置10の構成について説明する。
評価モデル生成部34が、近似度計算部344を備える点が、図1に示す性能評価装置10と異なる。
ここでは、近似度計算部344は、到着率λi毎の処理時間Tqiに対するパラメータ計算部342が計算した関数54で計算される値の最小二乗距離を近似度86として計算する。これに限らず、近似度計算部344は、パラメータ計算部342が計算した関数54で計算される値と、データセット52の値との差分の最大値を近似度として計算するなど、他の方法により近似度86を計算してもよい。
図21に基づき、実施の形態2に係る評価モデル生成処理を説明する。
なお、前提として、S12のモデル取得処理では、モデル取得部31は、プログラムモデル記憶部32から全てのプログラムモデル式81を取得し、リソースモデル記憶部33から全てのリソースモデル式82を取得する。
S231のモデル合成処理では、モデル合成部341は、S23で取得された各プログラムモデル式81及び各リソースモデル式82を組み合わせて、まだ生成されていないパターンの処理性能モデル式83を生成する。
S232のパラメータ計算処理では、パラメータ計算部342は、S231で生成された処理性能モデル式83についてパラメータの値84を計算する。
S233の近似度計算処理では、近似度計算部344は、S231で生成された処理性能モデル式83についてS232で計算された値84の近似度86を計算する。
以上のように、実施の形態1に係る性能評価装置10では、複数の処理性能モデル式83を生成して、最も近似する関数54を構成する処理性能モデル式83から評価モデル式85を生成する。
これにより、対象プログラム40の構造が自明でない場合等にも、評価モデル式85を生成することが可能となる。
具体的には、1度目のS231からS233のループでは、モデル合成部341は、全てのパターンの処理性能モデル式83を生成するのではなく、一部の代表的なパターンの処理性能モデル式83だけを生成する。S234では、モデル式生成部343は、生成した処理性能モデル式83のうち最も近似度86が高い処理性能モデル式83を用いて評価モデル式85を生成する。
そして、モデル式生成部343は、再分析が必要か否かを決定する。ここでは、モデル式生成部343は、生成した評価モデル式85及び近似度86を利用者に確認させ、利用者の指示に従い再分析が必要か否かを決定する。モデル式生成部343は、近似度86が閾値以上であるか否か等により、再分析が必要か否かを決定してもよい。
そして、モデル式生成部343は、再分析が必要か否かを決定する。
ここでは、1度目のS231からS233のループでは、代表的なパターンとして、各プログラムモデル式81及び各リソースモデル式82の係数を1に固定した場合のパターンを生成する。2度目のS231からS233のループでは、S234で生成された評価モデル式85の基となった処理性能モデル式83で用いられた各プログラムモデル式81及び各リソースモデル式82の係数を変化させた処理性能モデル式83を生成する。3度目以降のS231からS233のループでは、係数をより細かく変化させた処理性能モデル式83を生成する。
性能評価装置10はコンピュータである。
性能評価装置10は、プロセッサ901、補助記憶装置902、メモリ903、通信装置904、入力インターフェース905、ディスプレイインターフェース906といったハードウェアを備える。
プロセッサ901は、信号線910を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
入力インターフェース905は、ケーブル911により入力装置907に接続されている。
ディスプレイインターフェース906は、ケーブル912によりディスプレイ908に接続されている。
補助記憶装置902は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)である。
メモリ903は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
通信装置904は、データを受信するレシーバー9041及びデータを送信するトランスミッター9042を含む。通信装置904は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)である。
入力インターフェース905は、入力装置907のケーブル911が接続されるポートである。入力インターフェース905は、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子である。
ディスプレイインターフェース906は、ディスプレイ908のケーブル912が接続されるポートである。ディスプレイインターフェース906は、例えば、USB端子又はHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。
入力装置907は、例えば、マウス、キーボード又はタッチパネルである。
ディスプレイ908は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)である。
このプログラムは、メモリ903にロードされ、プロセッサ901に読み込まれ、プロセッサ901によって実行される。
更に、補助記憶装置902には、OS(Operating System)も記憶されている。
そして、OSの少なくとも一部がメモリ903にロードされ、プロセッサ901はOSを実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
図23では、1つのプロセッサ901が図示されているが、性能評価装置10が複数のプロセッサ901を備えていてもよい。そして、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
また、「部」の処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値とが、メモリ903、補助記憶装置902、又は、プロセッサ901内のレジスタ又はキャッシュメモリにファイルとして記憶される。また、上述したプログラムモデル記憶部32及びリソースモデル記憶部33は、メモリ903、補助記憶装置902、又は、プロセッサ901内のレジスタ又はキャッシュメモリとして実現される。
Claims (6)
- 対象プログラムの構造を待ち行列モデルにより表したプログラムモデル式と、前記対象プログラムによるハードウェアリソースの要求構造を待ち行列モデルにより表したリソースモデル式とが組み合わせられた処理性能モデル式のパラメータの値を、前記対象プログラムを評価用計算機で動作させた結果を示す性能データに基づき計算して、評価モデル式を生成する評価モデル生成部と、
前記評価モデル生成部によって生成された評価モデル式のパラメータに、対象システムのハードウェアの構成及び能力を示す計算機リソースデータを設定して、前記対象システムで前記対象プログラムを動作させた場合の性能を評価する性能評価部と
を備える性能評価装置。 - 前記プログラムモデル式は、リクエスト1つ当たりの平均処理時間Tqaを、窓口数naと、リクエストの到着率λaと、リクエスト1つ当たりのプロセスの処理時間Tsaとを用いて表した式であり、
前記リソースモデル式は、リクエスト1つ当たりの平均処理時間Tqrを、窓口数nrと、リクエストの到着率λrと、リクエスト1つ当たりのプロセスの処理時間Tsrとを用いて表した式であり、
前記処理性能モデル式は、前記プログラムモデル式における処理時間Tsaを、前記リソースモデル式における平均処理時間Tqrを用いて表した式である
請求項1に記載の性能評価装置。 - 前記性能データは、複数のインデックスiについて、リスエストの到着率λiに対するリクエスト1つ当たりの処理時間Tqiを示し、
前記評価モデル生成部は、
各インデックスiについて、前記処理性能モデル式における前記到着率λaを前記性能データにおける前記到着率λiとした場合に、前記処理性能モデル式における前記平均処理時間Tqaが前記性能データにおける前記処理時間Tqiに近い時間になるように、前記処理性能モデル式における窓口数naと、窓口数nrと、リクエストの到着率λrと、プロセスの処理時間Tsrとの少なくとも一部のパラメータについて、近似値、又は、計算機リソースをパラメータとして有する近似式を前記値として計算するパラメータ計算部と、
前記処理性能モデル式における前記少なくとも一部のパラメータを、前記パラメータ計算部によって計算された近似値又は近似式に置き換えて前記評価モデル式を生成するモデル式生成部と
を備える請求項2に記載の性能評価装置。 - 前記パラメータ計算部は、複数のプログラムモデル式の各プログラムモデル式と、複数のリソースモデル式の各リソースモデル式とを組み合わせた複数の処理性能モデル式それぞれについて、前記少なくとも一部のパラメータについての近似値又は近似式を計算し、
前記モデル式生成部は、計算された近似値又は近似式の近似度が高い処理性能モデル式における前記少なくとも一部のパラメータを、その処理性能モデルについて計算された近似値又は近似式に置き換えて前記評価モデル式を生成する
請求項3に記載の性能評価装置。 - 前記評価モデル生成部は、前記処理性能モデル式のパラメータを、前記対象プログラムを構成の異なる複数の評価用計算機で動作させて得られた複数の性能データに基づき計算して、前記評価モデル式を生成する
請求項1に記載の性能評価装置。 - 対象プログラムの構造を待ち行列モデルにより表したプログラムモデル式と、前記対象プログラムによるハードウェアリソースの要求構造を待ち行列モデルにより表したリソースモデル式とが組み合わせられた処理性能モデル式のパラメータを、前記対象プログラムを評価用計算機で動作させた結果を示す性能データに基づき計算して、評価モデル式を生成する評価モデル生成処理と、
前記評価モデル生成処理によって生成された評価モデル式のパラメータの値に、対象システムのハードウェアの構成及び能力を示す計算機リソースデータを設定して、前記対象システムで前記対象プログラムを動作させた場合の性能を評価する性能評価処理と
をコンピュータに実行させる性能評価プログラム。
Applications Claiming Priority (1)
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PCT/JP2015/063900 WO2016181549A1 (ja) | 2015-05-14 | 2015-05-14 | 性能評価装置及び性能評価プログラム |
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