JPWO2016157955A1 - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016157955A1
JPWO2016157955A1 JP2017509322A JP2017509322A JPWO2016157955A1 JP WO2016157955 A1 JPWO2016157955 A1 JP WO2016157955A1 JP 2017509322 A JP2017509322 A JP 2017509322A JP 2017509322 A JP2017509322 A JP 2017509322A JP WO2016157955 A1 JPWO2016157955 A1 JP WO2016157955A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
less
oil composition
mass
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017509322A
Other languages
English (en)
Inventor
一聡 高橋
一聡 高橋
仁 小松原
仁 小松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
JXTG Nippon Oil and Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JXTG Nippon Oil and Energy Corp filed Critical JXTG Nippon Oil and Energy Corp
Publication of JPWO2016157955A1 publication Critical patent/JPWO2016157955A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M171/00Lubricating compositions characterised by purely physical criteria, e.g. containing as base-material, thickener or additive, ingredients which are characterised exclusively by their numerically specified physical properties, i.e. containing ingredients which are physically well-defined but for which the chemical nature is either unspecified or only very vaguely indicated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M101/00Lubricating compositions characterised by the base-material being a mineral or fatty oil
    • C10M101/02Petroleum fractions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M133/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing nitrogen
    • C10M133/02Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing nitrogen having a carbon chain of less than 30 atoms
    • C10M133/16Amides; Imides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M135/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing sulfur, selenium or tellurium
    • C10M135/08Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing sulfur, selenium or tellurium containing a sulfur-to-oxygen bond
    • C10M135/10Sulfonic acids or derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M135/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing sulfur, selenium or tellurium
    • C10M135/32Heterocyclic sulfur, selenium or tellurium compounds
    • C10M135/36Heterocyclic sulfur, selenium or tellurium compounds the ring containing sulfur and carbon with nitrogen or oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M137/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing phosphorus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M139/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing atoms of elements not provided for in groups C10M127/00 - C10M137/00

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

粘度指数向上剤の添加量が少量であっても高粘度指数化を実施でき、大幅な低粘度化による高い省燃費性とユニット部材耐久性および経済性を両立することができる潤滑油組成物として、100℃における動粘度が2.5mm2/s以上、4.5mm2/s以下でありかつ粘度指数が110以上であるワックス異性化基油を用い、100℃における動粘度が4.0mm2/s以上、7.5mm2/s以下であることを特徴とする潤滑油組成物が提供される。

Description

本発明は、潤滑油組成物、特にベルト式無段変速機に好適な潤滑油組成物に関する。
近年、自動車には省燃費化が求められており、潤滑油にも撹拌ロス低減を目的とした低粘度化要求が高まっている。一方で低粘度化を実施すると、ユニット部材間に介在する潤滑油膜が薄くなる高温域において部材の金属接触に伴う異常摩耗や焼き付きを生じ、ユニット部材の耐久性低下を引き起こす恐れがある。そのため、高温域での粘度を変えずに常用温度域を低粘度化する高粘度指数化を実施することで省燃費性とユニット耐久性が両立可能であることは広く知られている。
高粘度指数化を実現するには、例えばPMA(ポリメタクリレート)タイプの粘度指数向上剤を適用することが有効である(例えば特許文献1、2)。しかし、粘度指数向上剤の適用はコスト増につながるため、経済性の観点から粘度指数向上剤の添加量はできるだけ少ないことが望ましい。
特開平08−053687号公報 特開2008−024908号公報
本発明は、以上のような事情に鑑み、粘度指数向上剤の添加量が少量であっても高粘度指数化を実施でき、省燃費性とユニット耐久性が両立可能な潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題について鋭意研究した結果、潤滑油組成物に高粘度指数特性を示すワックス異性化基油を適用することにより、大幅な低粘度化による高い省燃費性とユニット部材耐久性および経済性を両立することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、100℃における動粘度が2.5mm/s以上、4.5mm/s以下でありかつ粘度指数が110以上であるワックス異性化基油を用い、100℃における動粘度が4.0mm/s以上、7.5mm/s以下であることを特徴とする潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、前記ワックス異性化基油が、粘度指数が110以上でありかつ100℃における動粘度が2.5mm/s以上、3.3mm/s未満である軽質基油、粘度指数が125以上でありかつ100℃における動粘度が3.3mm/s 以上、4.5mm/s未満である中粘度基油、および粘度指数が135以上でありかつ100℃における動粘度が4.5mm/s以上、10.0mm/s以下である高粘度基油から選ばれる各種ワックス異性化基油の1種又は2種以上を組み合わせて得られることを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、チアジアゾールを組成物全量基準で0.05質量%以上含有することを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、さらにホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤を組成物全量基準ホウ素元素換算で50質量ppm以上400質量ppm以下、かつカルシウムスルフォネート系清浄剤を組成物全量基準カルシウム元素換算で100質量ppm以上、500質量ppm以下含有し、ホウ素元素換算質量([B])/カルシウム元素換算質量([Ca])の比率([B]/[Ca])が0.1〜3.0であることを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、前記カルシウムスルフォネート系清浄剤の塩基価が300〜600mgKOH/gであることを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、さらに下記一般式(1)および/または(2)で示される脂肪族アミド化合物を0.5質量%以上含有することを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
Figure 2016157955
(式(1)中、Rは炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基、RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Rは水素または炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、kは0〜6、mは0〜2、n、pおよびrはそれぞれ0〜1の整数を表す。)
Figure 2016157955
(式(2)中、RおよびRはそれぞれ個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、直鎖もしくはメチル基を1つ置換基に持つ直鎖状の基である。mは3〜30の整数を表す。Xは個別に水素、R−CO−、またはR−CO−NH−(CH−を表す。ここでRおよびRは個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、nは1〜3の整数である。)
また、本発明は、さらにリン系添加剤をリン元素換算で0.05〜0.10質量%含有することを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
また、本発明は、チェーンベルト式無段変速機用であることを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。
本発明によれば、大幅な低粘度化による高い省燃費性とユニット部材耐久性および経済性を両立することができる。さらに特定の摩擦調整剤および硫黄系極圧剤、無灰系分散剤、金属系清浄剤をそれぞれ特定量及び特定量比で含むことでシャダー防止性、金損間摩擦係数の向上、チェーンベルト式無段変速機のベルトノイズを改善可能となる。
以下、本発明について詳述する。
本発明に係る潤滑油基油は、ワックス異性化基油である。ワックス異性化基油とは石油系等のワックスを異性化したものを広く意味し、本発明においては下記性状を満たす限りいずれのワックス異性化基油を用いることができる。また本発明に係る潤滑油基油は混合物であっても良く、混合物である場合には混合物が下記性状を満たせば良い。
本発明に係るワックス異性化基油の100℃における動粘度は、2.5mm/s以上であることが必要であり、2.7mm/s以上が好ましく、3mm/s以上がより好ましい。2.5mm/s以上にすることで、十分な潤滑性を確保でき、また潤滑油基油の蒸発損失を抑制することができる。
一方、100℃における動粘度は、4.5mm/s以下であることが必要であり、4.2mm/s以下が好ましく、4.0mm/s以下がより好ましい。4.5mm/s以下にすることで、低温粘度特性に優れた潤滑油組成物を得られる。
本発明に係るワックス異性化基油としては、100℃における動粘度が2.5mm/s以上、3.3mm/s未満でかつ粘度指数が110以上である軽質基油、100℃における動粘度が3.3mm/s以上、4.5mm/s未満でかつ粘度指数が125以上である中粘度基油、100℃における動粘度が4.5mm/s以上、10.0mm/s以下でかつ粘度指数が135以上である高粘度基油から選ばれる基油の1種又は2種以上を組み合わせて得られるものが好ましい。
例えば、上記軽質基油や上記中粘度基油についてはそれぞれ単独の基油でもよく、また他の基油との混合物であってもよい。上記高粘度基油については、上記軽質基油および/または上記中粘度基油との混合物とすることで本発明に係るワックス異性化基油とすることができる。
本発明に係るワックス異性化基油の粘度指数は、110以上であることが必要であり、120以上が好ましく、130以上がより好ましい。粘度指数を110以上とすることによって、低温から高温にわたり良好な粘度特性を示す組成物を得ることができる。
一方、上限については特に制限はないが、通常200以下であり、160以下が好ましい。粘度指数が高すぎると低温時の粘度が高くなる傾向があり好ましくない。
ワックス異性化基油の流動点は−10℃以下が好ましく、−12.5℃以下がより好ましく、−15℃以下がさらに好ましく、−20.0℃以下が特に好ましい。また、その下限については特に制限はないが、低すぎると粘度指数が低下することと、脱ろう工程における経済性の点で、好ましくは−50℃以上であり、より好ましくは−45℃以上、さらに好ましくは−40℃以上、最も好ましくは−37.5℃以上である。ワックス異性化基油の流動点を−10℃以下とすることで低温粘度特性に優れた潤滑油組成物を得ることができる。また−50℃より低くすると十分な粘度指数が得られない。
なお、脱ろう工程としては溶剤脱ろう、接触脱ろうのいずれの工程を適用してもよいが、低温粘度特性をより改善できる点で接触脱ろう工程であることが特に好ましい。
また、ワックス異性化基油の%Cについては、熱・酸化安定性と粘度温度特性をより高めることができる点で、80以上であることが好ましく、より好ましくは85以上、特に好ましくは90以上である。
また、ワックス異性化基油の%Cについては20以下であることが好ましく、より好ましくは15以下であり、さらに好ましくは12以下である。また2以上であることが好ましく、金属疲労寿命をより高めることができる点で、より好ましくは3以上、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは7以上である。
また、ワックス異性化基油の%Cについては1以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.1以下であることがさらに好ましく、0であることが最も好ましい。1を超えると熱・酸化安定性が低下する。
なお、本発明でいう%C、%C及び%Cとは、それぞれASTM D 3238−85に準拠した方法(n−d−M環分析)により求められる、パラフィン炭素数の全炭素数に対する百分率、ナフテン炭素数の全炭素数に対する百分率、及び芳香族炭素数の全炭素数に対する百分率を意味する。
ワックス異性化基油成分の飽和分の含有量については特に制限はないが、熱・酸化安定性と粘度温度特性をより高めることができる点で、好ましくは90質量%以上、より好ましくは94質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、特に好ましくは99質量%以上、最も好ましくは100質量%である。
ワックス異性化基油は、1種の鉱油のみであっても、また2種以上の鉱油の混合物であってもよいが、混合物の方が粘度指数を高くできるため好ましい。
ワックス異性化基油は、上記性状を有する限りにおいてその製造法に特に制限はないが、具体的には、以下に示す(i)〜(iii)から選ばれるワックスを水素化異性化し、その生成物又はその生成物から蒸留等により回収される潤滑油留分について溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、または、当該脱ろう処理をしたあとに蒸留することによって得られる水素化異性化鉱油が挙げられる。
(i)潤滑油脱ろう工程により得られるワックス(スラックワックス等)及び/又はガストゥリキッド(GTL)プロセス等により得られる合成ワックス(フィッシャートロプシュワックス、GTLワックス等)
(ii)上記(i)から選ばれる1種又は2種以上の混合ワックスのマイルドハイドロクラッキング処理油
(iii)上記(i)および(ii)から選ばれる2種以上の混合油
脱ろう処理としては、熱・酸化安定性と低温粘度特性をより高めることができ、潤滑油組成物の疲労防止性能をより高めることができる点で、接触脱ろう処理が好ましい。
また、必要に応じて溶剤精製処理及び/又は水素化仕上げ処理工程を更に設けてもよい。
また、接触脱ろう(触媒脱ろう)の場合は、上記(i)〜(iii)に記載の油を、適当な脱ろう触媒の存在下、流動点を下げるのに有効な条件で水素と反応させる。接触脱ろうでは、異性化生成物中の高沸点物質の一部を低沸点物質へと転化させ、その低沸点物質をより重い基油留分から分離し、基油留分を分留し、2種以上の潤滑油基油を得る。低沸点物質の分離は、目的の潤滑油基油を得る前に、あるいは分留中に行うことができる。
脱ろう触媒としては、上記(i)〜(iii)に記載の油の流動点を低下させることが可能なものであれば特に制限されないが、(i)〜(iii)に記載の油から高収率で目的のワックス異性化基油を得ることができるものが好ましい。このような脱ろう触媒としては、形状選択的分子篩(モレキュラーシーブ)が好ましく、具体的には、フェリエライト、モルデナイト、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−22(シータワン又はTONとも呼ばれる)、シリコアルミノホスフェート類(SAPO)などが挙げられる。これらのモレキュラーシーブは、触媒金属成分と組み合わせて使用することが好ましく、貴金属と組み合わせることがより好ましい。好ましい組合せとしては、例えば白金とH−モルデナイトとを複合化したものが挙げられる。
脱ろう条件は特に制限されないが、温度は200〜500℃が好ましく、水素圧は10〜200バール(1MPa〜20MPa)が好ましい。また、フロースルー反応器の場合、H2処理速度は0.1〜10kg/l/hrが好ましく、LHSVは0.1〜10h−1が好ましく、0.2〜2.0h−1がより好ましい。また、脱ろうは、(i)〜(iii)に記載の油に含まれる、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下の、初留点が350〜400℃である物質をこの初留点未満の沸点を有する物質へと転換するように行うことが好ましい。
本発明の潤滑油組成物の基油としては、ワックス異性化基油に加えて、各種基油を混合することも可能である。
各種基油として鉱油系基油および/または合成系基油が挙げられる。
鉱油系基油としては、ワックス異性化基油以外の鉱油系基油が挙げられる。また合成系基油としては、具体的には、ポリブテン又はその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、1−ドデセンオリゴマー等のポリ−α−オレフィン又はその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、及びジ−2−エチルヘキシルセバケート等のジエステル;ネオペンチルグリコールエステル、トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、及びペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、及び芳香族エステル等の芳香族系合成油又はこれらの混合物等が例示できる。
なお、これらの鉱油系基油および/または合成系基油としては、これらの中から選ばれる1種または2種以上の任意の混合物等が使用できる。例えば、1種以上の鉱油系基油、1種以上の合成系基油、1種以上の鉱油系基油と1種以上の合成系基油との混合油等を挙げることができる。
本発明における他の基油を混合する場合の他の基油の含有量は、ワックス異性化基油成分と他の基油成分の混合基油を基準として、30質量%以下であることが必要であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下である。
また、前記ワックス異性化基油と他の基油からなる混合基油の100℃における動粘度については基油ワックス異性化基油単独の場合と同じである。またその粘度指数についても同様である。
本発明の潤滑油組成物はチアジアゾールを含有することが好ましい。
本発明に係るチアジアゾールとしては、特に構造は限定されないが、例えば、下記一般式(3)で示される1,3,4−チアジアゾール化合物、一般式(4)で示される1,2,4−チアジアゾール化合物及び一般式(5)で示される1,4,5−チアジアゾール化合物を挙げることができる。
Figure 2016157955
一般式(3)〜(5)中、R〜Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、a、b、c、d、e及びfはそれぞれ0〜8の整数を示す。
炭素数1〜30の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、及びアリールアルキル基を挙げることができる。
このようなチアジアゾール化合物の具体例としては、2,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール及びこれらの混合物などを好ましく挙げることができる。
チアジアゾールの含有量は、金属間摩擦係数の向上、および耐摩耗、耐焼付性の点から、潤滑油組成物全量基準で0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、1.5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、最も好ましくは0.5質量%以下である。1.5質量%を超えると耐焼付性が逆に低下するため好ましくない。
本発明の潤滑油組成物はホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤を含有することが好ましい。
ホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤とは、ホウ酸変性させたアルケニルコハク酸イミド系分散剤を意味するが、最終生成物が同一であればその製造方法は特に限定されない。
コハク酸イミド系分散剤は、特に制限はなく通常使用されるものが使用できる。これらは1種の化合物を単独で用いても良く、2種以上の化合物の任意混合割合での混合物等を用いても良い。
アルケニルコハク酸イミドとしては、下記の一般式(6)または(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2016157955
上記一般式(6)及び(7)中で、R、R及びRは、それぞれ個別に、炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルケニル基を示し、pは1〜5、好ましくは2〜4の数を、qは0〜4、好ましくは1〜3の数をそれぞれ示している。
このコハク酸イミドの製造方法は何ら限定されるものではないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合等のポリオレフィンを無水マレイン酸と反応させて無水アルケニルコハク酸を得た後、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンを用いてイミド化したもの等が挙げられる。
なお、コハク酸イミドには、イミド化に際しては、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した、一般式(6)のようないわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した、一般式(7)のようないわゆるビスタイプのコハク酸イミドがあるが、そのいずれでも、またこれらの混合物でも使用可能である。
アルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でも良いが、好ましいものとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブチレンなどのオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基が挙げられる。
アルケニル基の炭素数は、通常40〜400、好ましくは60〜350である。炭素数が40未満の場合は基油に対する溶解性が低下するおそれがあり、一方、400を超える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化するおそれがある。
ホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤の含有量は、組成物全量基準、ホウ素元素換算で50質量ppm以上であることが好ましく、70質量ppm以上がより好ましく、100質量ppm以上がさらに好ましい。50質量ppm以上にすることで高い金属間摩擦係数を得ることができ、一方、400質量ppm以下であることが好ましく、350質量ppm以下がより好ましく、300質量ppm以下がさらに好ましい。400質量ppm以下にすることでホウ酸が油中で分離することを防止できる。
本発明の潤滑油組成物はカルシウムスルフォネート系清浄剤を含有することが好ましい。
カルシウムスルフォネート系清浄剤としては、例えば、重量平均分子量300〜1500、好ましくは400〜700のアルキル芳香族化合物をスルホン化することによって得られるアルキル芳香族スルホン酸のカルシウム金属塩を用いることができる。
アルキル芳香族スルホン酸としては、例えば、いわゆる石油スルホン酸や合成スルホン酸が挙げられる。石油スルホン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルホン化したものや、ホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等が挙げられる。合成スルホン酸としては、例えば、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化することにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルホン化したもの、あるいはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスルホン化したものが挙げられる。
これらアルキル芳香族化合物をスルホン化する際のスルホン化剤としては特に制限はないが、通常、発煙硫酸や無水硫酸が用いられる。
カルシウムスルフォネート系清浄剤の塩基価は、特に制限はないが酸化安定性確保の観点から、300〜600mgKOH/gが好ましく、350〜550mgKOH/gがより好ましく、400〜500mgKOH/gがさらに好ましい。
カルシウムスルフォネート系清浄剤の含有量は、組成物全量基準、カルシウム元素換算で100質量ppm以上が好ましく、150質量ppm以上がより好ましく、200質量ppm以上がさらに好ましい。
一方、クラッチ板の摩擦材の目詰まりによる摩擦係数の低下を防止する観点から、500質量ppm以下が好ましく、450質量ppm以下がより好ましく、400質量ppm以下がさらに好ましい。
本発明の潤滑油組成物がホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤およびカルシウムスルフォネート系清浄剤の両方を含有する場合、ホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤のホウ素元素換算質量([B])とカルシウムスルフォネート系清浄剤のカルシウム元素換算質量([Ca])の比率([B]/[Ca])は、0.1以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5がさらに好ましい。一方、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.0以下がさらに好ましい。[B]/[Ca]を上記範囲内に制御することで高い金属間摩擦係数とチェーンベルトノイズ発生防止を両立することができる。
本発明の潤滑油組成物は、さらに下記一般式(1)または(2)で示される脂肪族アミド化合物を含有することが好ましい
Figure 2016157955
一般式(1)において、Rは炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、直鎖もしくはメチル基を1つ置換基に持つ直鎖状の基である。RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示すが、特に水素であることが好ましい。 Rは炭素数1〜4のアルキレン基であり、特に炭素数2のアルキレン基が好ましい。RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示すが、特に水素が好ましい。Rは水素または炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基であるが、炭素数10から30の直鎖状アルキル基またはアルケニル基であることが好ましい。またkは0〜6、好ましくは1〜4、mは0〜2、n、pおよびrはそれぞれ0〜1の整数を表す。
およびRの炭素数は、それぞれ10以上であり、12以上が好ましく、16以上がより好ましく、18以上がさらに好ましい。一方、RおよびRの炭素数は、それぞれ30以下であり、26以下が好ましく、24以下がより好ましい。RおよびRは直鎖状のアルキル基またはアルケニル基が好ましいが、カルボニル基のα位にメチル基を有する直鎖状のアルキル基またはアルケニル基がより好ましい。またRおよびRは同一でも異なっていてもよいが、互いに同一であることが好ましい。
、Rの炭素数を10以上とすることによりベルトノイズ防止性を改善することができる。また炭素数が30を超えると組成物の低温時の粘度特性が悪化するため好ましくない。
また、kは2以上が好ましく、4以下が好ましい。mは0または1が好ましく、0が最も好ましい。またpは1が好ましく、rは0が好ましい。こうすることにより高いベルトノイズ防止性を発揮することができる。
本発明において、一般式(1)で示される脂肪族アミド化合物としては脂肪酸ジアミドが好ましく、特に脂肪酸ポリアミンジアミド(例えば、ポリアルキレンポリアミンジイソステアリン酸アミドなど)が好ましい。
Figure 2016157955
一般式(2)において、RおよびRはそれぞれ個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、直鎖もしくはメチル基を1つ置換基に持つ直鎖状の基である。mは3〜30の整数を表す。Xは個別に水素、R−CO−、またはR−CO−NH−(CH−を表す。ここでRおよびRは個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、nは1〜3の整数である。
およびRの炭素数は、それぞれ10以上であり、12以上が好ましく、14以上がより好ましく、16以上がさらに好ましい。一方、RおよびRの炭素数は、それぞれ30以下であり、26以下が好ましく、24以下がより好ましい。RおよびRは直鎖状のアルキル基またはアルケニル基が好ましいが、カルボニル基のα位にメチル基を有する主鎖が直鎖状のアルキル基またはアルケニル基がより好ましい。またRおよびRは互いに同一であることが好ましい。
、Rの炭素数を10以上とすることによりベルトノイズ防止性を改善することができる。また炭素数が30を超えると組成物の低温時の粘度特性が悪化するため好ましくない。
mは3〜30の整数であり、3〜20が好ましく、3〜10がより好ましい。こうすることにより高いベルトノイズ防止性を発揮することができる。
Xは水素原子、R−CO−、またはR−CO−NH−(CH−を表す。ここで、RおよびRはそれぞれ個別にアルキル基またはアルケニル基であり、その炭素数は10〜30、好ましくは12〜26、より好ましくは14〜24、さらに好ましくは16〜22である。またnは1〜3、好ましくは2の整数である。
式(2)の構造単位−NX−(CH−におけるXは互いに同一であっても異なっていても良い。m個ある構造単位のうちの少なくとも1つのXはR−CO−またはR−CO−NH−(CH−であることが好ましい。
化合物がRおよびRの両方を含む場合や、RまたはRを複数含む場合、それらRおよびRは、複数のR同士、複数のR同士、RおよびRのいずれにおいても互いに同一であっても異なっていても良い。
一般式(2)で示される化合物としては、例えば、下記の式(2a)、(2b)、(2c)で示される化合物を例示することができる。ここでRは式(2)におけるRを表す。Rの好ましい例としては、例えばC1735を挙げることができる。
Figure 2016157955
一般式(1)および/または(2)で表される脂肪族アミド化合物の含有量は、組成物全量基準で0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.2質量%以上がさらに好ましい。一方、3.0質量%以下であることが好ましく、2.0質量%以下がより好ましく、1.5質量%以下がさらに好ましい。脂肪族アミド化合物を上記範囲とすることで摩耗防止剤等の反応を阻害せず金属摺動部の潤滑状態が良好となる。
本発明の潤滑油組成物は、リン系添加剤(リン系摩耗防止剤)を含有することが好ましい。
リン系添加剤としては、分子中にリンを含むものであれば特に制限はないが、例えば、炭素数1〜30の炭化水素基を有するリン酸モノエステル類、リン酸ジエステル類、リン酸トリエステル類、亜リン酸モノエステル類、亜リン酸ジエステル類、亜リン酸トリエステル類、チオリン酸モノエステル類、チオリン酸ジエステル類、チオリン酸トリエステル類、チオ亜リン酸モノエステル類、チオ亜リン酸ジエステル類、チオ亜リン酸トリエステル類、これらのエステル類とアミン類あるいはアルカノールアミン類との塩若しくは亜鉛塩等の金属塩等が使用できる。
前記炭素数1〜30の炭化水素基としては、具体的には、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキル置換シクロアルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基、及びアリールアルキル基を挙げることができ、1種類あるいは2種類以上を任意に配合することができる。
本発明においては、リン系添加剤のうち、炭素数4〜20のアルキル基又は炭素数6〜12の(アルキル)アリール基を有する亜リン酸エステル若しくはリン酸エステルが好ましい。
また、炭素数4〜20のアルキル基を有する亜リン酸エステルおよび炭素数6〜12の(アルキル)アリール基を有する亜リン酸エステルから選ばれる1種又は2種以上の混合物がより好ましい。
さらに、フェニルホスファイト等の炭素数6〜7の(アルキル)アリール基を有する亜リン酸エステルおよび/または炭素数4〜8のアルキル基を有する亜リン酸エステルがより好ましい。これらの中でも、ジブチルホスファイトが最も好ましい。
アルキル基は直鎖状でも良いが、分枝状であることがより好ましい。炭素数が少ないほうが、また分枝状であるほうが金属間摩擦係数が高いことによる。
本発明の潤滑油組成物においてリン系添加剤の含有量は、リン元素濃度として、好ましくは0.005〜0.10質量%である。金属材料の摩耗防止性及び金属間摩擦係数をより高めることができる点で0.005質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.02質量%以上である。一方、0.10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.08質量%以下、特に好ましくは0.06質量%以下である。0.10質量%を超えると、潤滑油組成物の酸化安定性が低下したり、シール材等への悪影響が懸念されるため好ましくない。
本発明の潤滑油組成物において、組成物中の硫黄分の硫黄原子換算質量([S])と組成物中のリン分のリン原子換算質量([P])の比([S]/[P])が3.0〜5.0であることが好ましい。[S]/[P]を上記範囲とすることで、金属間摩擦係数を高く保持しながら耐摩耗性や耐焼付性を長期間維持できる潤滑油組成物を得ることができる。
本発明の潤滑油組成物には、さらに性能を高める目的で、公知の潤滑油添加剤、例えば、粘度指数向上剤、極圧添加剤、酸化防止剤、腐食防止剤、消泡剤、着色剤等に代表される各種添加剤を単独で、又は数種類組み合わせて配合することができる。
本発明の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、4.0mm/s以上であることが必要であり、4.5mm/s以上が好ましく、5.0mm/s以上がより好ましい。4.0mm/s以上にすることで、十分な潤滑性を確保でき、また潤滑油基油の蒸発損失を抑制することができる。
一方、100℃における動粘度は、7.5mm/s以下であることが必要であり、7.0mm/s以下が好ましく、6.5mm/s以下がより好ましい。7.5mm/s以下にすることで、低温粘度特性に優れた潤滑油組成物を得られる。
本発明の潤滑油組成物は、特にチェーンベルト式無段変速機に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜13、比較例1〜3)
表1に示す組成の潤滑油組成物を調製した。基油の割合(容量%)は基油全量基準、各添加剤の添加量(質量%)は組成物全量基準である。各潤滑油組成物の性状について下記試験により評価し表1に併記した。
(1)ASTM D2783に準拠した高速四球試験法による初期焼き付き荷重(LNSL)
(2)ASTM D4172に準拠した高速四球試験法による摩耗痕径
(3)ASTM D3233に準拠したファレックス焼き付き試験法による焼き付き荷重
(4)JASO法(高荷重法)M358:2005に準拠したLFW−1試験による金属間摩擦係数
(5)IP305/79に規定されるユニスチール試験機にて実施した軸受寿命試験(荷重500kgf、油温120℃、ニードルベアリング)
また本発明者は、ベルトノイズと相関のある評価方法を見出した。具体的にはLFW−1試験機を使用し、荷重2000N、すべり速度0m/sから1秒間で0.3m/sまで等速加速し、0.3m/sに達した後のさらに1秒後から3秒後までの、2/100秒間隔で測定した時間XとそのときのトルクYから下記(7)式で“b”を算出する方法である。油温60℃および100℃において、この“b”が負となる潤滑油組成物はベルトノイズが発生しにくい。
b=(nΣxy−(Σx)(Σy))/(nΣx−(Σx)) (7)
Figure 2016157955

Claims (8)

  1. 100℃における動粘度が2.5mm/s以上、4.5mm/s以下でありかつ粘度指数が110以上であるワックス異性化基油を用い、100℃における動粘度が4.0mm/s以上、7.5mm/s以下であることを特徴とする潤滑油組成物。
  2. 前記ワックス異性化基油が、粘度指数が110以上でありかつ100℃における動粘度が2.5mm/s以上、3.3mm/s未満である軽質基油、粘度指数が125以上でありかつ100℃における動粘度が3.3mm/s以上、4.5mm/s未満である中粘度基油、および粘度指数が135以上でありかつ100℃における動粘度が4.5mm/s以上、10.0mm/s以下である高粘度基油から選ばれる各種ワックス異性化基油の1種又は2種以上を組み合わせて得られることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. チアジアゾールを組成物全量基準で0.05質量%以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の潤滑油組成物。
  4. さらにホウ酸変性アルケニルコハク酸イミド系分散剤を組成物全量基準ホウ素元素換算で50質量ppm以上400質量ppm以下、かつカルシウムスルフォネート系清浄剤を組成物全量基準カルシウム元素換算で100質量ppm以上、500質量ppm以下含有し、ホウ素元素換算質量([B])/カルシウム元素換算質量([Ca])の比率([B]/[Ca])が0.1〜3.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  5. 前記カルシウムスルフォネート系清浄剤の塩基価が300〜600mgKOH/gであることを特徴とする請求項4に記載の潤滑油組成物。
  6. さらに下記一般式(1)および/または(2)で示される脂肪族アミド化合物を0.5質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
    Figure 2016157955
    (式(1)中、Rは炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基、RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、RおよびRはそれぞれ個別に水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Rは水素または炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、kは0〜6、mは0〜2、n、pおよびrはそれぞれ0〜1の整数を表す。)
    Figure 2016157955
    (式(2)中、RおよびRはそれぞれ個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、直鎖もしくはメチル基を1つ置換基に持つ直鎖状の基である。mは3〜30の整数を表す。Xは個別に水素、R−CO−、またはR−CO−NH−(CH−を表す。ここでRおよびRは個別に炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基であり、nは1〜3の整数である。)
  7. さらにリン系添加剤をリン元素換算で0.005〜0.10質量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  8. チェーンベルト式無段変速機用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
JP2017509322A 2015-03-31 2016-01-22 潤滑油組成物 Pending JPWO2016157955A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015071877 2015-03-31
JP2015071877 2015-03-31
PCT/JP2016/051860 WO2016157955A1 (ja) 2015-03-31 2016-01-22 潤滑油組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016157955A1 true JPWO2016157955A1 (ja) 2018-01-25

Family

ID=57005540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017509322A Pending JPWO2016157955A1 (ja) 2015-03-31 2016-01-22 潤滑油組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2016157955A1 (ja)
WO (1) WO2016157955A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20240043765A1 (en) * 2020-12-24 2024-02-08 Idemitsu Kosan Co.,Ltd. Lubricant composition

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010126607A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Fujifilm Corp 内燃機関用潤滑剤組成物
JP2012207082A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Jx Nippon Oil & Energy Corp 潤滑油組成物
WO2013145414A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 潤滑油組成物
WO2014156307A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 自動変速機用潤滑油組成物
JP2014196518A (ja) * 2014-07-22 2014-10-16 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 潤滑油組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010126607A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Fujifilm Corp 内燃機関用潤滑剤組成物
JP2012207082A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Jx Nippon Oil & Energy Corp 潤滑油組成物
WO2013145414A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 潤滑油組成物
WO2014156307A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 自動変速機用潤滑油組成物
JP2014196518A (ja) * 2014-07-22 2014-10-16 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 潤滑油組成物

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016157955A1 (ja) 2016-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5207599B2 (ja) 潤滑油組成物
US8258087B2 (en) Lubricating oil composition for internal combustion engine
EP3409751B1 (en) Lubricant composition
US8993498B2 (en) Continuously variable transmission oil composition
US9382499B2 (en) Lubricating oil composition
WO2013136582A1 (ja) 変速機用潤滑油組成物
JP5325384B2 (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
EP3492565A1 (en) Lubricating oil composition
CA2936418A1 (en) Method of improving vehicle transmission operation through use of specific lubricant compositions
US20200299605A1 (en) Antioxidants with high mono-alkylated diphenylamine content
JP2008144019A (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
JP2007126541A (ja) 潤滑油組成物
JP5473236B2 (ja) 潤滑油組成物
JPWO2016157955A1 (ja) 潤滑油組成物
CN108368445B (zh) 矿物油系基础油、润滑油组合物、内燃机、和内燃机的润滑方法
JP2019151804A (ja) 潤滑油組成物
JP7028409B2 (ja) 潤滑油組成物、内燃機関、及び内燃機関の潤滑方法
JP6378824B2 (ja) 自動変速機用潤滑油組成物
JP5952115B2 (ja) 潤滑油組成物
JP6982631B2 (ja) 潤滑油組成物
JP5396299B2 (ja) 無段変速基油組成物
JP2017101151A (ja) 潤滑油組成物
WO2022075088A1 (ja) 潤滑油組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180508

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180821