JPWO2016135868A1 - センサ評価装置、センサ評価システム及びセンサ評価方法 - Google Patents

センサ評価装置、センサ評価システム及びセンサ評価方法 Download PDF

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Abstract

振動発生装置10が発生させた周期性を有する振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサ70が出力した、振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積する蓄積部32と、蓄積部32に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算する算出部331と、第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とに基づいて、第1計測センサの性能を評価する評価部332と、を備えるセンサ評価装置30。【選択図】図3

Description

本発明は、センサの性能を評価するセンサ評価装置、センサ評価システム及びセンサ評価方法に関する。
従来、人為的に発生した振動波を地下に放射するとともに、地下を伝わった振動を地表付近で受信することで、地下内部の様子を観察する能動的地震探査が知られている。このような能動的地震探査に好適な定常震源として、常設型の震源装置であるACROSS(Accurately Controlled Routinely Operated Signal System)が注目されている。ACROSSは、精密に制御した信号(振動波)を発生させることができ、地下内部の観察に適している。
特許文献1には、震源装置が発生させた信号が岩脈層で反射して生成される反射波のエネルギーを記録することにより、地下内部の様子を観察する方法が開示されている。
特開2007−304100号公報
ところで、地下を伝わった振動は、例えば加速度センサ等の計測センサによって受信される。近年、計測センサは高性能化しているが、計測センサの個体差に応じて性能のバラツキが発生しうる。そこで、地震探査の精度を向上させる観点から、高性能な計測センサを適切に評価することが必要となっている。
計測センサの評価手法として、例えば砂漠のような、地震及び車両の通行等の影響による外部振動を無視できる環境で評価する方法が考えられる。しかし、環境が特殊であるため、評価できる場所が非常に限定されてしまう。また、工場等の施設内に、外部振動が計測センサに影響を与えないような設備を構築する方法が考えられる。しかし、このような特別な設備の構築には、設備費用が高額となってしまう。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、計測センサの性能を簡易に評価する方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、振動発生装置が発生させた周期性を有する振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算する積算部と、第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とに基づいて、前記第1計測センサの性能を評価する評価部と、を備えるセンサ評価装置を提供する。
また、前記評価部は、前記第1計測信号と前記第2計測信号とに基づいて、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサの性能を相対評価することとしてもよい。
また、前記評価部は、前記第1計測信号及び前記第2計測信号の平均値又は中央値に基づいて、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサの性能を相対評価することとしてもよい。
また、前記評価部は、前記第1計測信号と、基準センサである前記第2計測センサの前記第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価することとしてもよい。
また、前記蓄積部は、所定周期で繰り返される前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積し、前記積算部は、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、前記振動波の位相と同期した所定周期毎に積算することとしてもよい。
また、前記蓄積部は、周波数が前記所定周期内で変化する前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積し、前記積算部は、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、前記周波数の変化に同期させて積算することとしてもよい。
また、前記蓄積部は、周波数が前記所定周期内で固定されている前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積することとしてもよい。
本発明の第2の態様においては、周期性を有する振動波を発生させる振動発生装置と、前記振動発生装置が発生させた前記振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサの性能を評価するセンサ評価装置と、を有するセンサ評価システムであって、前記センサ評価装置は、前記計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算する積算部と、第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価する評価部と、を備えるセンサ評価システムを提供する。
また、前記振動発生装置は、同一地点に設けられた前記第1計測センサ及び前記第2計測センサから離れた地点に設けられ、所定周期で繰り返される振動波を発生させることとしてもよい。
また、前記振動発生装置は、偏心錘が設けられた回転体を有し、前記回転体の回転に伴い前記振動波を発生させることとしてもよい。
また、前記センサ評価システムは、防振部材上に設置され、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサが設置される設置台を更に備え、前記振動発生装置は、前記設置台上に設けられ、前記設置台に振動を発生させることとしてもよい。
また、前記振動発生装置は、ピエゾ振動子であり、一又は複数の前記ピエゾ振動子は、前記設置台への振動の作用方向が前記設置台の重心を通過するように、前記設置台上に設けられていることとしてもよい。
本発明の第3の態様においては、振動発生装置が発生させた周期性を有する振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積部に蓄積するステップと、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算するステップと、第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価するステップと、を備えるセンサ評価方法を提供する。
本発明によれば、計測センサの性能を簡易に評価できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るセンサ評価システム1の構成の一例を示す模式図である。 振動発生装置10が発生させる振動波の一例を説明するための模式図である。 センサ評価装置30の構成の一例を示すブロック図である。 計測振動信号の積算の一例を説明するための模式図である。 計測センサ70−aに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。 計測センサ70−bに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。 計測センサ70−aの評価方法の一例を示す図である。 計測センサ70−bの評価方法の一例を示す図である。 計測センサ70の評価処理の流れの一例を示すフローチャートである。 振動発生装置10の詳細構成の一例を示す図である。 振動発生装置10が発生させる振動波の一例を示す図である。 第2の実施形態に係るセンサ評価システム1の構成の一例を示す模式図である。 計測センサ70−aに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。 計測センサ70−bに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。
<第1の実施形態>
(センサ評価システムの概要)
図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係るセンサ評価システム1の概要について説明する。
図1は、第1の実施形態に係るセンサ評価システム1の構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、センサ評価システム1は、振動発生装置10と、センサ設置部20と、センサ評価装置30とを有する。センサ評価システム1は、振動発生装置10が人為的に発生させた振動波を、センサ設置部20に設置された評価用の複数の計測センサ70に受信させて、各計測センサ70の性能を評価するシステムである。なお、振動発生装置10、計測センサ70及びセンサ評価装置30は、GPSシステム80から時刻情報を取得する。
振動発生装置10は、制御された定常の振動波を人為的に発生させる装置である。具体的には、振動発生装置10は、周期性を有する振動波を発生させる。振動発生装置10は、例えば地面から所定深さだけ掘り下げたコンクリート製の設置床に設けられている。振動発生装置10は、鋼材から成る固定部材によって設置床に固定されていてもよい。
振動発生装置10は、発生させた振動波を地盤に向かって放射する。放射された振動波は、地盤を伝播して、センサ設置部20に設けられた評価対象の複数の計測センサ70によってそれぞれ計測される。振動発生装置10は、所定期間(例えば10日間)連続して定常の振動波を発生させる。また、振動発生装置10は、振動波を発生させた際の動作ログをセンサ評価装置30へ送信する。この際、振動発生装置10は、動作ログにGPSシステム80から取得した時刻情報を対応づけて送信する。
図2は、振動発生装置10が発生させる振動波の一例を説明するための模式図である。図2のグラフの横軸は時間(秒)であり、縦軸は振動波の周波数(Hz)である。振動発生装置10は、図2に示すように所定周期(例えば、200(s))で繰り返される振動波を発生させる。振動発生装置10から発生させる振動波は、所定周期内で周波数が変化するスイープ波形を有する。具体的には、振動発生装置10は、200(s)周期内で5(Hz)から50(Hz)の間で周波数が変化する振動波を発生させる。
図1に戻り、センサ設置部20は、振動発生装置10から離れた地点に設けられている。センサ設置部20は、地面から所定深さだけ掘り下げたコンクリート製のマンホールの床面に設けられている。センサ設置部20には、評価対象の計測センサ70が設置される。センサ設置部20は、例えばマンホールの床面に固定された設置台21を含む。設置台21の上面に、評価対象の複数の計測センサ70が設置される。センサ設置部20は、複数の計測センサ70を設置台21に固定させるための固定部材を含んでもよい。
複数の計測センサ70は、振動発生装置10から発生し振動伝播媒体である地盤を介して伝播された振動波に基づく振動信号の特性を計測する。計測センサ70は、振動波による地盤の変位量の時間変化を検出するセンサである。ここでは、計測センサ70は、加速度センサである。しかし、これに限定されず、計測センサ70は、例えば速度センサであってもよい。
ここで、計測センサ70の周囲等で自然地震が発生した場合には、計測センサ70は、自然地震に基づく振動信号も計測する。このため、計測センサ70が計測した計測振動信号には、振動発生装置10が人為的に発生させた振動波に基づく振動信号に加えて、自然地震に基づく振動信号も含まれうる。複数の計測センサ70は、それぞれ計測振動信号をセンサ評価装置30へ送信(出力)する。この際、計測センサ70は、計測振動信号に計測時刻情報を対応づけて送信する。なお、自然地震に基づく振動は、振動発生装置10が発生させる振動とは異なり、通常周期性を有しない。
計測センサ70は、所定のインターバル、例えば振動発生装置10の最高振動周波数の2倍(好ましくは4倍以上)のインターバルで、振動信号(加速度)を計測して、内部の半導体ディスクから成る記録媒体(不図示)に、GPSシステム80の時刻情報と共に測定した測定振動信号(加速度情報)を記録してもよい。
センサ評価装置30は、例えばコンピュータであり、振動発生装置10及び複数の計測センサ70の各々と通信可能に接続されている。センサ評価装置30は、振動発生装置10が発生させた振動波を、地盤を介して受信する、センサ設置部20に設置された複数の計測センサ70の性能を評価する。
ところで、同一構造の計測センサ70を複数製造しても、計測センサ70の個体差に応じて性能のバラツキが発生しうる。性能のバラツキは、例えば計測時のセンサの内部で発生するセンサ特有のノイズに起因する計測結果のバラツキとして表れる。そして、計測センサ70の性能のバラツキに応じて、振動波等を計測した計測振動信号の精度が低下する。
そこで、本実施形態に係るセンサ評価装置30は、詳細は後述するが、振動発生装置10が発生させた振動波をセンサ設置部20に設置された複数の計測センサ70に計測させ、各計測センサ70が出力した計測振動信号を所定周期毎に積算し、積算後の積算振動信号に基づいて計測センサ70の性能を評価する。外部振動に起因する外来ノイズは、定常的に発生しないノイズであることが多いのに対して、センサ特有のノイズは、定常的に発生するノイズであることが多い。そこで、各計測センサ70が出力した計測振動信号を所定周期毎に積算することにより、外来ノイズの影響を低減させ、計測センサ70固有のノイズの度合いを求めることで、計測センサ70を適切に評価できる。この結果、外来ノイズが発生する環境においても、例えば地震探査に適した計測センサ70を抽出することができる。
なお、上記では、振動発生装置10が一つであることとしたが、これに限定されず、例えば振動発生装置10が複数あってもよい。複数の振動発生装置10は、それぞれ異なる位置に設置される。複数の計測センサ70は、複数の振動発生装置10の各々が発生させた振動波に基づく振動信号を計測し、計測振動信号をセンサ評価装置30へ送信することになる。
(センサ評価装置30の詳細構成)
図3を参照しながら、センサ評価装置30の詳細構成について説明する。
図3は、センサ評価装置30の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、センサ評価装置30は、通信部31と、蓄積部32と、制御部33と、記憶部34とを有する。
(通信部31)
通信部31は、有線又は無線の通信回線を介して、振動発生装置10及び複数の計測センサ70(具体的には、n個の計測センサ70−a、70−b、・・・、70−n)との間で各種情報の送受信を行う。通信部31は、振動発生装置10が所定期間(10日間)に亘って振動波を発生させた際に、当該振動波を計測した複数の計測センサ70の各々が出力した計測振動信号を受信する。この際、通信部31は、計測センサ70から計測時刻情報も受信する。
なお、通信部31は、通信回線に代えて、各計測センサ70内の半導体ディスク装置等の記録媒体に直接アクセスしても、同様の効果を得ることができる。
また、通信部31は、振動発生装置10から、振動発生装置10が振動波を発生させた際の動作のログ情報を受信する。通信部31は、受信した計測振動信号及びログ情報を蓄積部32に供給する。
(蓄積部32)
蓄積部32は、通信部31が複数の計測センサ70の各々から受信した計測振動信号を、計測時刻と対応付けて蓄積する。具体的には、蓄積部32は、振動発生装置10が所定周期で繰り返し発生させた周期性を有する振動波(図2参照)を地盤を介して受信する複数の計測センサ70の各々が出力した、地盤の変位量の時間変化に対応する計測振動信号を蓄積する。
蓄積部32は、通信部31が振動発生装置10から受信した、振動発生装置10が振動波を発生させた際のログ情報(時刻情報も含む)も蓄積する。蓄積部32は、振動発生装置10が振動波を発生させた期間分の計測振動信号及びログ情報を蓄積する。なお、前述したように振動発生装置10、計測センサ70及びセンサ評価装置30は、GPSシステム80から時刻情報を取得するので、計測振動信号及びログ情報も同期がとられている。なお、蓄積部32は、例えばセンサ設置部20(図1)に設けられた記録媒体であってもよい。
制御部33は、例えばコンピュータ内にソフトウェアで実装される。制御部33は、記憶部34に記憶されている各種プログラムを実行することにより、センサ評価装置30に係る機能を包括的に制御する。例えば、制御部33は、振動発生装置10から受信したログ情報から、振動発生装置10が発生させる振動波を求める。
制御部33は、蓄積部32に蓄積された計測振動信号と、振動発生装置10のログ情報とに基づいて、複数の計測センサ70の機能を評価する。制御部33は、複数の計測センサ70の機能を評価するために、算出部331と、評価部332とを有する。
(算出部331)
算出部331は、蓄積部32に蓄積された複数の計測センサ70の計測振動信号を、計測センサ70毎に積算する。例えば、算出部331は、計測振動信号を所定周期毎に足し合わせる。この際、算出部331は、振動発生装置10の動作ログを参照して、蓄積部32に蓄積された計測振動信号を振動波の位相と同期した所定周期毎に積算する。前述したように、振動発生装置10が発生させる振動波の周波数は所定周期内で変化するので、算出部331は、蓄積部32に蓄積された計測振動信号を、振動波の周波数の変化に同期させて積算する。算出部331が計測振動信号を積算することにより、定常的に発生しない外来ノイズのレベルが、振動発生装置10が発生させた振動信号に基づく信号のレベルに対して小さくなる。
図4は、計測振動信号の積算の一例を説明するための模式図である。
前述したように、振動発生装置10は、200(s)周期で振動波を発生させている(図2参照)。算出部331は、図4に示すように400(s)周期の計測振動信号S1を4個(すなわち、1600(s)分)取り出して足し合わせる。これにより、積算された400(s)分の積算振動信号S2となる。なお、上記では400(s)周期で計測振動信号S1を積算することとしたが、これに限定されず、例えば600(s)周期で計測振動信号S1を積算してもよい。
算出部331は、積算した400(s)単位の積算振動信号S2に対して離散フーリエ変換を行う。すなわち、算出部331は、積算振動信号S2の周波数解析を行う。前述したように、計測センサ70が出力した計測振動信号S2には、振動発生装置10が発生させた振動波に基づく振動信号に加えて、相対的にレベルが低下した外来ノイズ、及び計測センサ70固有のノイズ(以下、センサノイズとも呼ぶ)に起因する振動信号も含まれる。このため、周波数解析を行うことで、周波数毎のスペクトル強度を求めることができるので、計測振動信号S1に含まれるセンサノイズの強度を検出することが可能となる。
ここで、図5及び図6を用いて、二つの計測センサ70−a、70−bの積算振動信号を離散フーリエ変換した結果について説明する。
図5は、計測センサ70−aに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。図6は、計測センサ70−bに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。図5及び図6は、周波数毎のスペクトル強度をプロットしたグラフである。図5及び図6のグラフの横軸は周波数(Hz)を示し、グラフの縦軸はスペクトル強度を示す。また、縦軸は、対数目盛りである。
なお、図5及び図6に示す例では、計測センサ70−a、70−bが、二つの振動発生装置10(計測センサ70−a、70−bが固定されたセンサ設置部20の近くに配置された振動発生装置(以下、振動発生装置10−aと呼ぶ)と、センサ設置部20から振動発生装置10−aよりも遠くに配置された振動発生装置(以下、振動発生装置10−bと呼ぶ)が発生させた振動波を計測しているものとする。振動発生装置10−a、10−bは、それぞれ200(s)周期内で5(Hz)から50(Hz)の間で周波数が変化する振動波を発生させる。
ところで、図5及び図6においてプロットした結果を、それぞれ集合S3a〜S3d及び集合S4a〜S4dに分けることができる。集合S3a、S4aは、振動発生装置10−aが発生させた振動波の周波数に対応するスペクトル強度を示す。集合S3b、S4bは、振動発生装置10−bが発生させた振動波の周波数に対するスペクトル強度を示す。集合S3cは、計測センサ70−a固有のノイズを示し、集合S4cは、計測センサ70−b固有のノイズを示す。なお、集合S3d、S4dは、振動発生装置10−aが発生させた振動波に起因して発生する周波数のスペクトル強度を示す。
図5及び図6を比較すると分かるように、計測センサ70−aに対応する集合S3a、S3b、及び計測センサ70−bに対応する集合S4a、S4bとは、ほとんど同じ結果を示す一方で、センサ固有のノイズである集合S3c、S4cは、異なる結果を示す。この集合S3c、S4cが示すノイズの度合いの違いが、計測センサ70−a、70−bの性能の差を示すことになる。
特に、積算振動信号には、自然地震等に起因する外来ノイズと、計測センサ70固有のセンサノイズとが含まれるが、センサノイズは、外来ノイズよりも大きくなりやすい。また、外来ノイズは不規則であるのに対して、センサノイズは周期性を有する。このため、上述したように計測振動信号を積算した積算振動信号を離散フーリエ変換することで、センサノイズに対応するスペクトルが目立つので、センサノイズを検出しやすい。
(評価部332)
評価部332は、算出部331によって積算された複数の計測センサ70の積算振動信号に基づいて、各計測センサ70の性能を評価する。ここで、評価部332は、複数の計測センサ70の性能を相対評価する。例えば、評価部332は、積算振動信号に含まれる計測センサ70固有のノイズの割合を求めることで、当該計測センサ70の性能を評価する。
ここで、図5及び図6に示すように離散フーリエ変換した計測センサ70−a、70−bの評価方法の一例について、図7及び図8を参照しながら説明する。
図7は、計測センサ70−aの評価方法の一例を示す図である。図7に示すL3aは、集合S3aの回帰直線を示し、L3cは、集合S3cの回帰直線を示す。例えば、評価部332は、5(Hz)〜50(Hz)間の集合S3a、S3cを最小二乗することで、回帰直線L3a、L3cを求める。そして、評価部332は、回帰直線L3aとL3cとで挟まれた領域(以下、第1領域と呼ぶ)の大きさ(面積)を求めることで、計測センサ70−aのSN比を求める。
図8は、計測センサ70−bの評価方法の一例を示す図である。図8に示すL4aは、集合S4aの回帰直線を示し、L4cは、集合S4cの回帰直線を示す。評価部332は、回帰直線L4aとL4cとで挟まれた領域(以下、第2領域と呼ぶ)の大きさ(面積)を求めることで、計測センサ70−bのSN比を求める。
評価部332は、第1領域と第2領域とを対比することで、計測センサ70−a、70−bの性能を相対評価する。図7及び図8を見ると分かるように、第1領域の面積は第2領域の面積よりも大きい。すなわち、計測センサ70−aのノイズの度合いが、計測センサ70−bのノイズの度合いよりも小さい。このため、評価部332は、計測センサ70−aの性能が計測センサ70−bの性能よりも優れていると評価する。なお、上述した例では、計測センサ70−a、70−bが、それぞれ第1計測センサ、第2計測センサに該当する。
また、評価部332は、図7において50(Hz)以上の集合S3dの回帰直線と、50(Hz)以上の集合3cの回帰直線とで挟まれた領域の大きさを求めることで、計測センサ70−aの高周波数におけるSN比を求めてもよい。同様に、評価部332は、図8において50(Hz)以上の集合S4dの回帰直線と、50(Hz)以上の集合4cの回帰直線とで挟まれた領域の大きさを求めることで、計測センサ70−bの高周波数におけるSN比を求めてもよい。これにより、計測センサ70−a、70−bをより高精度に評価できる。
以上のように、評価部332は、計測センサ70−aの計測振動信号と計測センサ70−bの計測振動信号とに基づいて、計測センサ70−a及び計測センサ70−bの性能を相対評価する。これにより、性能バラツキがある計測センサ70−a、70−bの性能を簡易に評価することができる。
特に、積算振動信号には、自然地震に対応するノイズと、計測センサ70固有のノイズとが含まれるが、前述したように計測振動信号を積算した積算振動信号を離散フーリエ変換することで、計測センサ70固有のノイズを検出しやすい。これにより、仮に計測中に自然地震が発生しても、計測センサ70固有のノイズの度合いを求めることができるので、計測センサ70の性能を適切に評価することができる。この結果、自然地震を無視できるような環境下での計測や、自然地震の影響を吸収する特殊な設備が不要となり、様々な環境下で簡易に計測センサ70の性能を評価することができる。
上記では、評価部332が、センサ設置部20に設置された計測センサ70−a、70−bの計測振動信号を積算した積算振動信号を用いて、計測センサ70−a、70−bの性能を相対評価することとしたが、これに限定されない。
例えば、計測センサ70−bが基準となる計測センサ(基準センサとも呼ぶ)であるとした場合には、評価部332は、計測センサ70−aの積算振動信号と基準センサ(計測センサ70−b)の積算振動信号とを対比して、計測センサ70−aの性能を評価してもよい。具体的には、評価部332は、計測センサ70−aの第1領域の大きさと、基準センサ(計測センサ70−b)の第2領域の大きさとを対比して、計測センサ70−aの性能を評価する。なお、かかる場合には、基準センサである計測センサ70−bは、計測センサ70−aと一緒にセンサ設置部20に設置されてもよいが、これに限定されない。例えば、計測センサ70−aと計測センサ70−bを異なる期間にセンサ設置部20に設置し、計測センサ70−a、70−bに振動波を計測させてもよい。
また、評価部332は、複数の計測センサ70の積算振動信号の平均値又は中央値と、複数の計測センサ70の各々の積算振動信号とを対比して、各計測センサ70の性能を相対評価してもよい。これにより、複数の計測センサ70の性能を高精度に相対評価することができる。
上記では、評価部332は、二つの回帰直線に挟まれた領域の大きさで計測センサ70のSN比の度合いを求めることとしたが、これに限定されない。例えば、評価部332は、周波数毎にSN比の度合いを求めて、計測センサ70の性能を評価してもよい。
図3に戻り、記憶部34は、制御部33が制御を行うための各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部34は、算出部331が積算した積算振動信号を計測センサ70毎に記憶してもよい。なお、積算振動信号は、記憶部34に代えて、蓄積部32に記憶されてもよい。また、記憶部34は、評価部332の評価結果を記憶してもよい。
(センサ評価処理の流れ)
図9を参照しながら、センサ評価装置30による計測センサ70の評価処理の一例について説明する。
図9は、計測センサ70の評価処理の流れの一例を示すフローチャートである。
本処理は、振動発生装置10が振動波を発生させるところから開始される(ステップS102)。振動発生装置10が発生させた振動波は、センサ設置部20に設置された複数の計測センサ70によって計測される。振動発生装置10は所定期間振動波を発生させており、複数の計測センサ70は、当該所定期間振動波の計測を行う。複数の計測センサ70は、計測結果である計測振動信号を出力する。
次に、センサ評価装置30の通信部31は、複数の計測センサ70の各々が出力した計測振動信号を受信する(ステップS104)。この際、通信部31は、振動発生装置10から、振動発生装置10が振動波を発生させた際の動作のログ情報も受信する。
次に、蓄積部32は、通信部31が受信した計測振動信号を計測センサ70毎に蓄積する(ステップS106)。蓄積部32は、通信部31が受信した振動発生装置10の動作ログも蓄積してもよい。なお、振動発生装置10、計測センサ70及びセンサ評価装置30は、GPSシステム80から取得された時刻情報により同期がとられているので、計測振動信号及びログ情報も同期がとられている。
次に、算出部331は、蓄積部32に蓄積された計測振動信号を所定周期毎に積算する(ステップS108)。具体的には、算出部331は、振動発生装置10の動作ログを参照して、蓄積部32に蓄積された計測振動信号を振動波の位相と同期した所定周期毎に足し合わせる(図4参照)。そして、算出部331は、積算した所定単位の積算振動信号に対して離散フーリエ変換を行う(図5及び図6参照)。
次に、評価部332は、算出部331によって積算された複数の計測センサ70の積算振動信号に基づいて、各計測センサ70の性能を評価する(ステップS110)。例えば、図7及び図8に示すように、積算振動信号に含まれる計測センサ70−a、70−b固有のノイズの割合を求めることで、センサ設置部20に設置された計測センサ70−a、70−bの性能を相対評価する。
(振動発生装置10の詳細構成の一例)
上述した振動発生装置10は、計測センサ70と共に、例えば地下内部の様子を観察する能動的地震探査に用いられうる。この場合、振動発生装置10は、常設型の震源装置であるACROSSとなり、偏心錘を回転させることで鉛直方向及び水平方向の振動波を発生させる。
以下では、図10を参照しながら、振動発生装置10の詳細構成の一例について説明する。
図10は、振動発生装置10の詳細構成の一例を示す図である。なお、図10(A)は振動発生装置10の斜視図を示し、図10(B)は振動発生装置10の正面図を示す。
振動発生装置10は、回転軸11と、錘12と、サーボモータ13とを有する。
錘12は、回転体である回転軸11に対して偏心するように取り付けられた偏心錘である。サーボモータ13は、回転軸11と連結しており、回転軸11(錘12)の回転を精密に制御する。これにより、制御された振動波が発生する。
サーボモータ13は、錘12を図10(B)に示す正方向と逆方向のいずれか一方に回転させる。ここで、錘12が正方向に回転した場合に、水平方向「X」及び鉛直方向「Z」の振動波が振動発生装置10から発生するものとする。すると、錘12を逆方向に回転した場合には、水平方向「−X」及び鉛直方向「Z」の振動波が振動発生装置10から発生することになる。そして、振動発生装置10は、第1期間に錘12を正方向に回転させて水平方向「X」、鉛直方向「Z」の振動数を発生させ、第2期間に錘12を逆方向に回転させて水平方向「−X」、鉛直方向「Z」の振動数を発生させる。
図11は、振動発生装置10が発生させる振動波の一例を示す図である。図11(A)は、錘12を正方向に回転(以下、正回転)させた場合の1時間分の振動波の周波数を示し、図11(B)は、図11(A)の次の1時間において錘12を逆方向に回転(以下、逆回転)させた場合の1時間分の振動波の周波数を示す。振動発生装置10は、例えば10日間、正回転と逆回転とを交互に連続して繰り返す。
なお、図11では、「0(s)〜2800(s)」の間は、振動発生装置10は定常運転(正回転又は逆回転)しており、「2800(s)〜3000(s)」の間は、振動発生装置10は反転運転している。また、「3000(s)〜3600(s)」の間では、振動発生装置10は次の1時間のための慣らし運転(逆回転又は正回転)している。そして、振動発生装置10は、正回転の定常運転中に「5Hz〜50Hz」の間で変化する振動波を発生させ、逆回転の定常運転中に「−5Hz〜−50Hz」の間で変化する振動波を発生させる。
正回転時に振動発生装置10から発生した振動波と逆回転時に振動発生装置10から発生した振動波とを加算すると、振動波の水平方向成分を除去することができる。一方で、正回転時に振動発生装置10から発生した振動波から逆回転時に振動発生装置10から発生した振動波を減算すると、振動波の鉛直方向成分を除去することができる。
同様に、正回転時に計測センサ70で受信した測定振動信号と逆回転時に計測センサ70で受信した測定振動信号とを加算すると、測定振動信号の水平方向成分を除去することができる。一方で、正回転時に計測センサ70で受信した測定振動信号から逆回転時に計測センサ70で受信した測定振動信号を減算すると、測定振動信号の鉛直方向成分を除去することができる。これにより、センサ評価装置30は、測定振動信号の水平方向成分又は鉛直方向成分を積算することで、計測センサ70の性能を評価できる。
(第1の実施形態における効果)
上述したように、センサ評価装置30は、センサ設置部20に設置された複数の計測センサ70の各々が出力した、振動発生装置10が人為的に発生させた周期性を有する振動波を計測した計測振動信号に基づいて、複数の計測センサ70の性能を評価する。具体的には、センサ評価装置30は、複数の計測センサ70の各々が出力した計測振動信号を所定周期毎に積算し、積算後の積算振動信号に基づいて複数の計測センサ70の性能を評価する。
かかる場合には、地震等の外来ノイズが発生する環境に複数の計測センサ70を設置した場合であっても、各計測センサ70に対応する積算振動信号に含まれる性能バラツキに起因するノイズの割合(SN比)を求めることで、複数の計測センサ70の性能を適切に評価できる。
特に、本実施形態によれば、計測振動信号を積算した積算振動信号を離散フーリエ変換することで、計測センサ70固有のノイズを検出しやすいので、計測センサ70の性能を適切に評価することができる。この結果、自然地震を無視できるような環境下での計測や、自然地震の影響を吸収する特殊な設備が不要となり、様々な環境下で簡易に計測センサ70の性能を評価することができる。また、周波数ごとにSN比を把握することができるため、計測センサ70の周波数ごとの優劣を把握することも可能である。
<第2の実施形態>
図12を参照しながら、第2の実施形態に係るセンサ評価システム1の構成について説明する。
図12は、第2の実施形態に係るセンサ評価システム1の構成の一例を示す模式図である。
第1の実施形態では、図1に示すように、振動発生装置10が、複数の計測センサ70が設置されたセンサ設置部20から離れて設置されている。これに対して、第2の実施形態では、振動発生装置である振動子42及び計測センサ70が同じ空間(例えば工場)内に設置された状態で、計測センサ70の性能を評価する。
第2の実施形態に係るセンサ評価システム1は、図12に示すように、センサ評価装置30と、設置台40と、振動子42と、ダンパー43と、ダンパー44と、を有する。第2の実施形態では、振動子42が、複数の計測センサ70が設置された、振動伝播媒体である設置台40に振動を発生させる。
設置台40は、例えば矩形状の台である。設置台40は、例えばアルミ製であり、十分な剛性を有する。設置台40の上面には、評価対象の複数の計測センサ70が設置されている。設置台40は、防振部材であるダンパー43(具体的にはエアダンパー)を介して地面上に設けられている。
振動子42は、例えばピエゾ振動子であり、上下方向に振動する。振動子42は、所定期間、繰り返して振動する。また、振動子42は、周波数を変化させながら振動波を発生させる第1の実施形態の振動発生装置10とは異なり、所定期間内で周波数が固定されるように振動する。ここでは、振動子42は、周波数が50(Hz)となるように振動する。
振動子42は、設置台40の中央に設置されている。図12では、振動子42がダンパー44(具体的にはゴムダンパー)を介して設置台40上に設置されている。しかし、これに限定されず、振動子42は、ダンパー44を介さずに設置台40上に設置されてもよい。
振動子42は、設置台40の重心上に設置されてもよい。かかる場合には、振動子42の振動に伴うモーメントの発生を防止できるので、設置台40全体を均一に変位(振動)させることができる。また、設置台40は、縦及び横が1(m)の大きさとなっており、この大きさは振動子42が発生させる振動波の波長よりも十分に小さい。これにより、振動子42が振動した際に設置台40全体が均一に変位するものとして扱えるので、振動子42に対する複数の計測センサ70の設置位置による影響を無視できる。
評価対象の計測センサ70は、振動子42の周囲に複数設置されている。複数の計測センサ70は、例えばソケットによって、設置台40上に固定されている。複数の計測センサ70は、振動伝播媒体である設置台40を経由して伝達される振動波を計測し、設置台40の変位量の時間変化に対応する計測振動信号を出力する。第2の実施形態でも、計測センサ70が加速度センサであるが、これに限定されず、例えば計測センサ70は速度センサであってもよい。
上記では、振動子42が1個設けられていることとしたが、これに限定されない。例えば、振動子42が2個設けられてもよい。かかる場合には、2個の振動子42は、設置台40への振動の作用方向(具体的には、2個の振動子42の振動の作用方向を合成した方向)が設置台40の重心を通過するように、設置台40に設置されることが望ましい。これにより、振動子42を複数設置しても、設置台40全体を均一に変位(振動)させることができる。
センサ評価装置30は、設置台40に固定された複数の計測センサ70の各々が出力した、振動子42が発生させた振動波を計測した計測振動信号に基づいて、複数の計測センサ70の性能を評価する。センサ評価装置30は、図3に示す第1の実施形態と同様に、通信部31と、蓄積部32と、算出部331と、評価部332と、記憶部34と、を有する。
第2の実施形態でも、蓄積部32は、通信部31が複数の計測センサ70(n個の計測センサ70−a、70−b、・・・、70−n)の各々から受信した計測振動信号を、計測センサ70毎に蓄積する。
算出部331は、蓄積部32に蓄積された複数の計測センサ70の計測振動信号を、所定周期毎に積算する。また、算出部331は、積算後の積算振動信号に対して離散フーリエ変換を行う。
評価部332は、算出部331が離散フーリエ変換した結果に基づいて、複数の計測センサ70の性能を評価する。
図13及び図14を参照しながら、具体的な評価方法の一例を説明する。
図13は、計測センサ70−aに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。図14は、計測センサ70−bに対応する積算振動信号を離散フーリエ変換した結果を示す図である。図13及び図14は、前述した図5及び図6と同様に、周波数毎のスペクトル強度をプロットしたグラフである。
前述したように振動子42は、50(Hz)の固定周波数で振動するため、図13及び図14に示すように50(Hz)でピークを示すグラフとなっている。そして、図13において楕円C1で囲まれた部分(淡い点の集合)が、計測センサ70−a固有のノイズに起因する部分となっており、図14において楕円C2で囲まれた部分(淡い点の集合)が、計測センサ70−b固有のノイズに起因する部分となっている。なお、楕円C1、C2以外の部分(濃い点の集合)は、計測センサ70−a、70−bとも同じような結果を示している。
楕円C1、C2で囲まれた部分を比較すると分かるように、楕円C1で囲まれた部分が、楕円C2で囲まれた部分よりも目立っている。すなわち、計測センサ70−a固有のノイズの度合いが、計測センサ70−b固有のノイズの度合いよりも大きい。このため、計測センサ70−bの性能が、計測センサ70−aの性能よりも優れていると評価できる。
上述した第2の実施形態でも、センサ評価装置30は、複数の計測センサ70の各々が出力した計測振動信号を積算し、積算後の積算振動信号に基づいて複数の計測センサ70の性能を評価する。
これにより、地震等の外来ノイズが発生する環境に複数の計測センサ70を設置した場合であっても、各計測センサ70に対応する積算振動信号に含まれる性能バラツキに起因するノイズの割合(SN比)を求めることで、複数の計測センサ70の性能を適切に評価できる。特に、第2の実施形態の場合には、振動発生装置である振動子42と評価対象の複数の計測センサ70とを同一場所に設置するので、より簡易に計測センサ70の性能を評価できる。
なお、上記では、振動子42が、固定周波数(50Hz)で振動することとしたが、これに限定されない。例えば、振動子42は、第1の実施形態と同様に、周波数を変化させながら振動してもよい。
また、上記では、設置台40に設置された複数の計測センサ70の全ての性能を相対評価することとしたが、これに限定されない。例えば、基準となる計測センサ(基準センサ)及び評価対象の計測センサ70を設置台40に一緒に設置させ、計測センサ70の性能を基準センサの性能と対比して比較してもよい。
また、上記では、設置台40に複数の計測センサ70を設置することとしたが、これに限定されない。例えば、設置台40に1個ずつ計測センサ70を設置して、当該計測センサ70の性能を評価してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 センサ評価システム
10 振動発生装置
20 センサ設置部
30 センサ評価装置
32 蓄積部
40 設置台
42 振動子
70 計測センサ
331 算出部
332 評価部

Claims (13)

  1. 振動発生装置が発生させた周期性を有する振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積する蓄積部と、
    前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算する積算部と、
    第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とに基づいて、前記第1計測センサの性能を評価する評価部と、
    を備える、センサ評価装置。
  2. 前記評価部は、前記第1計測信号と前記第2計測信号とに基づいて、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサの性能を相対評価する、
    請求項1に記載のセンサ評価装置。
  3. 前記評価部は、前記第1計測信号及び前記第2計測信号の平均値又は中央値に基づいて、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサの性能を相対評価する、
    請求項2に記載のセンサ評価装置。
  4. 前記評価部は、前記第1計測信号と、基準センサである前記第2計測センサの前記第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価する、
    請求項1に記載のセンサ評価装置。
  5. 前記蓄積部は、所定周期で繰り返される前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積し、
    前記積算部は、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、前記振動波の位相と同期した所定周期毎に積算する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のセンサ評価装置。
  6. 前記蓄積部は、周波数が前記所定周期内で変化する前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積し、
    前記積算部は、前記蓄積部に蓄積された計測信号を、前記周波数の変化に同期させて積算する、
    請求項5に記載のセンサ評価装置。
  7. 前記蓄積部は、周波数が前記所定周期内で固定されている前記振動波を受信する前記計測センサが出力した前記計測信号を蓄積する、
    請求項5に記載のセンサ評価装置。
  8. 周期性を有する振動波を発生させる振動発生装置と、
    前記振動発生装置が発生させた前記振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサの性能を評価するセンサ評価装置と、を有するセンサ評価システムであって、
    前記センサ評価装置は、
    前記計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積する蓄積部と、
    前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算する積算部と、
    第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価する評価部と、
    を備える、
    センサ評価システム。
  9. 前記振動発生装置は、同一地点に設けられた前記第1計測センサ及び前記第2計測センサから離れた地点に設けられ、所定周期で繰り返される振動波を発生させる、
    請求項8に記載のセンサ評価システム。
  10. 前記振動発生装置は、偏心錘が設けられた回転体を有し、前記回転体の回転に伴い前記振動波を発生させる、
    請求項9に記載のセンサ評価システム。
  11. 防振部材上に設置され、前記第1計測センサ及び前記第2計測センサが設置される設置台を更に備え、
    前記振動発生装置は、前記設置台上に設けられ、前記設置台に振動を発生させる、
    請求項8に記載のセンサ評価システム。
  12. 前記振動発生装置は、ピエゾ振動子であり、
    一又は複数の前記ピエゾ振動子は、前記設置台への振動の作用方向が前記設置台の重心を通過するように、前記設置台上に設けられている、
    請求項11に記載のセンサ評価システム。
  13. 振動発生装置が発生させた周期性を有する振動波を振動伝播媒体を介して受信する計測センサが出力した、前記振動伝播媒体の変位量の時間変化に対応する計測信号を蓄積部に蓄積するステップと、
    前記蓄積部に蓄積された計測信号を、所定周期毎に積算するステップと、
    第1計測センサに対応する積算後の第1計測信号と、第2計測センサに対応する積算後の第2計測信号とを対比して、前記第1計測センサの性能を評価するステップと、
    を備える、センサ評価方法。
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