JPWO2015194603A1 - 能動鉗子 - Google Patents

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Abstract

術者の負担を軽減した内視鏡下手術用の能動鉗子を提供する。本発明を例示する態様の能動鉗子C2は、操作検出器12a,12bが設けられた本体部1と、本体部1から延びるシャフト部2と、シャフト部2の先端に設けられた処置部3と、処置部3を開閉駆動する駆動手段と、駆動手段の作動を制御する制御部8とを備える。駆動手段は、処置部3を開閉させる空圧アクチュエータ40と、制御部8から出力される指令信号に基づいて空圧アクチュエータ40に気体を供給する空圧ユニット50とを備え、空圧アクチュエータ40は本体部1に配設され、空圧ユニット50は本体部と分離してコントローラーCbに配設される。

Description

本発明は、内視鏡下において生体組織等に処置を施す内視鏡下手術において用いられる能動鉗子に関するものである。
内視鏡下手術は低侵襲性であり、開腹手術の負担を軽減する手法として医療現場に急速に広まっている。内視鏡下手術は腹部に一般的には4〜5カ所の孔を開けてトロカールを刺し込み、腹腔鏡や手術器具などを挿入し、腹腔にガスを注入して膨らませた状態で生体組織等に処置を施す手術法である。そのため、内視鏡下手術用の鉗子は、トロカールに挿入するシャフト部と、シャフト部の先端側に開閉可能に設けられた処置部と、シャフト部の基端側に設けられて処置部を開閉操作するハンドル部とを備えて構成される。処置部としては、生体組織を把持する把持鉗子や癒着部を剥離する剥離鉗子などが広く用いられ、ハンドル部は、一般的に親指と中指(または人差し指)で操作するはさみ型のものが広く用いられている。術者(補助者を含む、以下同じ)は、腹腔鏡の映像を見ながら処置部を目的の部位に導入し、ハンドル部を操作して生体組織を把持し、他のトロカールから導入した内視鏡下手術器具で生体組織の切断や縫合等の処置を行う。
上記のように、鉗子は生体組織に対して切断や縫合等の処置を行う際に用いられるところ、内視鏡下手術では体内に導入可能な鉗子数が限られており、手術中に把持する部位を頻繁に持ち替えたり、一定の処置が終わるまで継続して把持状態を保持したり、長時間にわたり常時何らかの操作が求められる。さらに、把持部とハンドル部との間には200〜350mm程度のシャフト部が存在し、その先端に位置する把持部において繊細な操作が求められる。そのため、鉗子を操作する術者にとって負担が大きいという問題があった。
一方、処置部を開閉させる動力源として電気モータを用いた内視鏡下手術用の能動鉗子が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。これは、術者が把持するグリップを備えた本体部に電気モータを内蔵し、電気モータの回転駆動力をシャフト部の軸方向への直進駆動力に変換して、先端の処置部を開閉する。グリップ前方には本体部から突出する操作レバーが設けられ、この操作レバーを人差し指等で揺動操作することによって電気モータが駆動されるように構成される。また、シャフト部内部に複数の人工筋アクチュエータを設け、シャフト先端部を屈曲させる構成の医療用マニピュレータが提案されている(特許文献2を参照)。
特開2009−189835号公報 特開2010−149210号公報
確かに、上記特許文献1に提案されたような能動鉗子によれば、処置部の開閉が電気モータの動力により行われるため、人力により直接操作する従来の鉗子よりは術者の負担を軽減できるように思われる。しかしながら、電気モータを駆動源とするような従来の鉗子は、所定の駆動力を得るためには電気モータが一定の容積を要することに加えて、駆動力を伝達する機構も複雑になることから本体部が大型化し、長時間にわたる内視鏡下手術における取り回し等の点を総合的に考慮すると、術者の負担は十分には軽減できないという課題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みて成されたものであり、術者の負担をより軽減可能な内視鏡下手術用の能動鉗子を提供することを目的とする。
本発明を例示する態様の能動鉗子は、術者の操作を検出する操作検出器が設けられた本体部と、本体部から延びるシャフト部と、シャフト部の先端に開閉可能に設けられた処置部と、処置部を開閉駆動する駆動手段と、操作検出器から出力された操作信号に基づいて指令信号を出力し駆動手段の作動を制御する制御部とを備えて構成される。駆動手段は、処置部を開閉させる空圧アクチュエータ(例えば、実施形態における人工筋ユニット40、ピストン等)と、指令信号に基づいて空圧アクチュエータに気体を供給する空圧ユニットとを備え、空圧アクチュエータは本体部に配設され、空圧ユニットは本体部と分離して別体のコントローラーに配設される。
なお、前記コントローラーに、空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を調整設定する圧力調整手段(例えば、実施形態における電空レギュレータ53、把持力調整器54、マニュアル設定のギュレータ等)を備えることが好ましい。
ここで、前記圧力調整手段は、制御部から出力される指令信号に応じて空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を設定する電空レギュレータを有し、制御部は操作検出器から出力された操作信号に基づいた指令信号を電空レギュレータに出力して、空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御するように構成することができる。このとき、操作検出器を術者の押圧力を検出する押圧力センサとし、制御部は操作検出器から出力された術者の押圧力に応じた操作信号に基づいた指令信号を電空レギュレータに出力するように構成できる。さらに、制御部は、操作検出器から出力された操作信号が予め設定された所定の押圧力以上の信号であるときに、空圧ユニットに指令信号を出力して空圧アクチュエータに気体を供給させるように構成することができる。このとき、上記の予め設定する「所定の押圧力」は、術者が処置部を開閉動作させる意思を持って操作検出器を意図的に押圧操作したときに生じる押圧力を基準として設定される。また、制御部が出力する指令信号は、操作検出器により検出された術者の押圧力に応じて複数の段階的(例えば2〜5段階等)に設定し、あるいは無段階に設定することができる。なお、空圧ユニットから出力する気体の圧力に最小値と最大値とを設けて、両者の間で処置部の駆動力が段階的または無段階に変化するように設定してもよい。
また、前記圧力調整手段は、術者が予め調整設定した圧力に応じた圧力設定信号を出力する圧力調整器(例えば、実施形態における把持力調整器54)と、制御部から出力される指令信号に応じて空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を設定する電空レギュレータとを有し、制御部は、圧力調整器から出力された圧力設定信号に基づいた指令信号を電空レギュレータに出力して、空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御するように構成しても良い。このとき、圧力調整器において設定される圧力は、複数段の段階的(例えば2〜5段階等)な設定、あるいは無段階とすることができる。また、空圧ユニットから出力する気体の圧力に最小値と最大値とを設けて、両者の間で処置部の駆動力が段階的または無段階に変化するように設定してもよい。
なお、前記コントローラーに、空圧アクチュエータに供給する気体の流量を調整設定する流量調整手段(例えば、実施形態における速度調整器56、流量調整弁、速度調整器と電磁比例制御弁)を設けることができる。
また、前記空圧アクチュエータは、気体の供給/排出に応じて変形し処置部を開閉させる人工筋ユニットとすることが好ましい。また、前記操作検出器は、タクタイルスイッチ(tactile switch)とすることが好ましい。
また、前記本体部は、前端部にシャフト部が取り付けられシャフト部が延びる前後方向に延びる円柱状ないし楕円柱状のグリップと、グリップの後部が縮径されるとともにシャフト部の軸線に対して傾斜して形成されて後端から空圧アクチュエータと空圧ユニットとを結ぶチューブが導出されるコネクタ部とを有し、記操作部は、シャフト部の軸線を挟んでコネクタ部と反対側のグリップの前方部に設けて構成することができる。
本発明の態様の能動鉗子は、操作検出器を操作する軽い操作力で駆動手段によるパワーアシストを受けて処置部を開閉作動させることができる。さらに、指令信号に基づいて空圧アクチュエータに気体を供給する空圧ユニットが本体部と分離して別体のコントローラーに配設されるため、術者が操作する本体部を小型・軽量に構成することができる。これにより、術者の負担を大幅に軽減した内視鏡下手術用の能動鉗子を提供することができる。
なお、コントローラーに、空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を調整設定する圧力調整手段を設けた構成によれば、供給圧を調整することにより空圧アクチュエータが発生する力すなわち処置部を駆動する駆動力(例えば処置部の把持力)を調整することができる。そのため、本構成の能動鉗子によれば、術者の意図に応じて、生体組織を弱い把持力で優しく把持したり、強い把持力で強固に固定したりすることができる。さらに、空圧アクチュエータを駆動する気体の圧力を調整設定する構成のため、処置部の開閉角度位置にかかわらず把持力等を一定に制御することができる。これにより、処置部に作用する力を検出するための検出器等を付加することなく、簡明な構成で、術者の意図にそった把持力で生体組織を把持可能な能動鉗子を提供することができる。
ここで、圧力調整手段に電空レギュレータを有し、制御部が操作検出器から出力された操作信号に基づいた指令信号を電空レギュレータに出力して空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御するような構成によれば、術者は操作検出器に対する操作に応じた駆動力で処置部を動作させることができる。また、操作検出器を押圧力センサとし制御部が術者の押圧力に応じた指令信号を電空レギュレータに出力するよう構成によれば、術者は操作検出器に指を乗せて押圧力を変化させることにより、軽い操作力で押圧力に応じた駆動力で処置部を動作させることができる。これにより、従来のレバー操作式の能動鉗子で課題であった指の疲労を抑制し、かつ術者の意図に応じた動作が可能な能動鉗子を提供することができる。また、操作検出器から出力された操作信号が予め設定された所定の押圧力以上の信号であるときに、制御部が空圧アクチュエータに気体を供給させるような構成によれば、術者が処置部を開閉する意思を持って操作検出器を押圧操作したときにのみ術者の意思に沿って確実に開閉動作し、術者が処置部を開閉する意思を持たずに誤って操作検出器に触れたような場合には処置部は開閉動作しない。従って、安全性が高く操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。
また、圧力調整手段に圧力調整器と電空レギュレータとを有し、制御部が圧力調整器から出力された圧力設定信号に基づいた指令信号を電空レギュレータに出力して空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御するような構成によれば、術者が圧力調整器を調整することにより、生体組織を弱い把持力で優しく把持したり、強い把持力で強固に固定したりすることができる。
また、コントローラーに空圧アクチュエータに供給する気体の流量を調整する流量調整手段を設けた構成によれば、気体の流量を調整することで空圧アクチュエータの動作速度、すなわち処置部の開閉速度を調整することができる。これにより術者は操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。
また、空圧アクチュエータとして人工筋ユニットを用いることにより、本体部を小型・軽量に構成でき、かつ安全性が高い能動鉗子を提供できる。また、操作検出器としてタクタイルスイッチを用いることにより、本体部を小型・軽量に構成でき、かつ明確な操作感により操作性が良好な能動鉗子を提供できる。
また、本体部を、前端部にシャフト部が取り付けられ前後に延びるグリップと、グリップの後部が縮径されるとともにシャフト部の軸線に対して傾斜して形成されて後端から空圧アクチュエータと空圧ユニットとを結ぶチューブが導出されるコネクタ部とにより構成し、操作部は、シャフト部の軸線を挟んでコネクタ部と反対側のグリップの前方部に設けた構成によれば、内視鏡下手術において取り扱いやすく、操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。
本発明の態様を例示する第1実施形態の能動鉗子の概要構成図である。 上記能動鉗子におけるハンドピース内部の構成を示す断面図である。 上記能動鉗子におけるハンドピースの外観斜視図である。 上記能動鉗子における、第1構成形態、第2実施例の操作部の断面図である。 人工筋ユニットの概要構成および動作原理を説明するための説明図であり、(a)は人工筋ユニットに気体を供給する以前の自然状態、(b)は人工筋ユニットに所定圧力の気体を供給した加圧状態を示す概念図である。 上記能動鉗子のブロック図である。 閉操作検出器により検出された押圧力と電空レギュレータにより設定される供給圧との関係を例示する説明図である。 上記能動鉗子における、第2構成形態の操作部の断面図であり、(a)は第1実施例の操作部の断面図、(b)は第2実施例の操作部の断面図を、(c)は第3実施例の操作部の断面図である。 上記能動鉗子における、第3構成形態の操作部の断面図である。 上記能動鉗子における、第4構成形態の操作部の断面図である。 上記能動鉗子における、第5構成形態の操作部の断面図である。 本発明の態様を例示する第2実施形態の能動鉗子の概要構成図である。 上記能動鉗子におけるハンドピース内部の構成を示す断面図である。 上記能動鉗子のブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本発明の態様を例示する第1実施形態の能動鉗子C1の概要構成を図1に、能動鉗子C1におけるハンドピースCaの内部を表す断面図を図2に、ハンドピースCaの外観斜視図を図3に示す。能動鉗子C1は、術者が操作するハンドピースCaと、別体に設けられたコントローラーCbとからなり、両者が信号ケーブル19およびチューブ59により接続された状態で使用される。
ハンドピースCaは、各部材が取り付けられるベースフレームである本体部1と、本体部1から前方に延びるシャフト部2と、シャフト部2の先端に開閉可能に設けられた処置部3と、処置部3を開閉駆動する人工筋ユニット40などから構成される。コントローラーCbは、人工筋ユニット40に対して気体の供給/排出を行う空圧ユニット50と、ハンドピースCaの操作検出器12(12a,12b)から出力された操作信号に基づいて空圧ユニット50に指令信号を出力し、空圧ユニット50の作動を制御することにより処置部3の開閉作動を制御する制御部8などを備えて構成される。
なお、空圧アクチュエータは、ピストンやエアモータ、人工筋ユニットなど気体の圧力を利用した種々のアクチュエータ用いて構成することができるが、本明細書においては人工筋ユニット40を用いた構成を主体として説明する。また本明細書では、説明の便宜上、処置部3が設けられたシャフト部2の先端方向(図1および図2における左方向)を前方、シャフト部2の基端方向(同、右方向)を後方と称し、グリップ15の先端方向を下方、基端方向を上方と称して説明する。
本体部1には、前後に延びる本体上部10の中央に人工筋ユニット40、後部に強制開放弁49が取り付けられている。本体部1の下部には、本体上部10から下方に突出して術者が握るグリップ15が形成され、本体上部10とグリップ15との間にグリップ15よりも前方に張り出して操作部11が形成されている。操作部11は、平断面視の概略形状が半円筒状に形成される。そして、この操作部11に、閉操作検出器12aと開操作検出器12bとが設けられる。
ここで、操作部11については後述する構成を含めて複数の構成形態がある。そこで、まず操作検出器としてシート状の押圧力センサを用い、これを操作部11の外面側に設けた第1構成形態の操作部11Aを適用した構成例で、本発明の能動鉗子全体の説明を進めることにする。なお、図1〜3は本構成形態における第1実施例の操作部11A1を表している。なお、操作部を示す番号11に続く符号A〜Eは、操作部11の第1〜第5の構成形態を示し、符号A〜Eに付属する下添え字の数字は各構成形態における実施例を示す。
操作部11A1では、円筒状の操作部外面の上下中央部に前方に突出して周方向に延びるリブ状の識別突起11tが形成されている。そして、識別突起11tにより上下に仕切られた操作部11には、上方の第1操作部11aに閉操作検出器12aが設けられ、下方の第2操作部11bに開操作検出器12bが設けられる。閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bは、ともに薄いシート状の押圧力センサ120であり、短冊状のフレキシブル基板上に長手方向に延びる感圧領域が各操作部の円筒面に沿うように配置されて接着固定される。
押圧力センサ120は、例えば、2枚の薄いシート状の電極間に感圧流体が充填された可変抵抗型の押圧力センサであり、感圧領域に作用する押圧力に比例して出力端子間の抵抗が変化するように構成される。このような押圧力センサを用いることにより、軽い操作力で開閉操作ができ、かつ操作力に応じた大きさの検出信号を得ることができる。なお、操作検出器12a,12bは、操作部に作用する押圧力に応じた検出信号が得られるものであれば他の形態の押圧力センサを用いても良い。閉操作検出器12aの端子部および開操作検出器12bのリードは、操作部11を貫通するスリット状の導入部14a,14bを通って本体内部に導入され、リード端部に設けられた端子が信号ケーブル19および電気コネクタ18aを介して制御部8に接続される。リードが相通された導入部14a,14bはシリコーン等の封止剤により封止される。
図4に、本構成形態における第2実施例の操作部11A2の断面図を示す。この操作部11A2は、図3に示した第1実施例の操作部11A1に以下の要素を付加して構成される。図4には第1実施例の操作部11A1と同様の構成要素に同一番号を付しており、重複説明を省略する。第1操作部11aには閉操作検出器12aを覆うように第1被覆部材13aが接着固定され、第2操作部11bには開操作検出器12bを覆うように第2被覆部材13bが接着固定される。第1被覆部材13aおよび第2被覆部材13bは、ゴム弾性を有する薄いシート状の部材である。手術室で用いられる洗浄剤(強アルカリ性の洗剤)に対する耐性が高く、滅菌温度に耐えるゴム弾性のシート状部材として、例えば、厚さが0.2〜2mm程度のブチルゴムやエチレン・プロピレンゴム(EPDM)、シリコンゴムなどが例示される。
シャフト部2は、中空パイプ状のシース21、シース21の内部に前後に摺動可能に支持されたプッシュプルワイヤ22、シャフト部2を人工筋ユニット40に着脱自在に取り付けるための雌ねじが形成されたナット25などを主体として構成される。プッシュプルワイヤ22の前端側は、図示省略するリンク機構を介して処置部3の処置部材31,32に接続され、プッシュプルワイヤ22の後端側は端末金具23(図5を参照)を介して人工筋ユニット40に接続される。
処置部3は、シャフト部2におけるシース21の先端に揺動自在に軸支された処置部材31,32を主体として構成される。処置部材31,32の基端部はリンク機構を介してプッシュプルワイヤ22に接続されており、プッシュプルワイヤ22が後方(本体部1側)に引き込まれたときに処置部材31および処置部材32が互いに接近する方向に揺動して鉗子が閉じ、プッシュプルワイヤ22が前方に押し出されたときに処置部材31および処置部材32が互いに離間する方向に揺動して鉗子が開くようになっている。
シャフト部2は、前後に延びる軸廻りにシース21を回動自在になっており、シャフト部の基端側に設けられたローテーションノブ24を術者が回動することによってシース21を回動し、処置部材31,32の揺動開閉面を所望の角度位置に調整設定可能になっている。なお、処置部材31,32の形態は、能動鉗子C1を用いる目的や部位に応じて適宜な形態を採択することができ、例えば、把持鉗子や剥離鉗子、圧挫鉗子、止血鉗子など公知の鉗子の形態にすることができる。
処置部3を開閉駆動する駆動手段は、ハンドピースCa側に設けられた人工筋ユニット40と、コントローラーCb側に設けられた空圧ユニット50とを主体として構成される。人工筋ユニット40の概要構成および動作原理を説明するための説明図を図5に、能動鉗子C1のブロック図を図6に示す。なお、図5における(a)は人工筋ユニット40に気体を供給する以前の自然状態、(b)は人工筋ユニット40に所定圧力の気体を供給した加圧状態を示す。
人工筋ユニット40は、円筒状のゴム人工筋41と、ゴム人工筋41の前端部に接着固定された摺動部材42および後端部に接着固定された固定部材43と、摺動部材42とプッシュプルワイヤ後端の端末金具23とを係脱可能に連結する連結金具44と、ゴム人工筋41を収容する円筒状のケース45と、ケース45の前端部に固定されたフロントキャップ46と、ケース45の後端部に固定されたエンドキャップ47などから構成される。ケース45は、例えば透明な樹脂材料のパイプを用いて製作され、本体上部10に窓部17が開口形成されているため、窓部17からケース45を通して内部のゴム人工筋41の状態を視認可能になっている。
フロントキャップ46には、中心部に連結金具44を前後方向に摺動自在に支持する金具支持孔が形成され、外周にはナット25の雌ねじ部と螺合してシャフト部2を固定する雄ねじ部が形成されている。エンドキャップ47には、固定部材43を固定するクリップ等の固定構造が設けられ、後端には継手部材47aが設けられている。エンドキャップ47および固定部材43の中心部には、ゴム人工筋41の内側に連通する気体流路が前後に延びて形成されており、人工筋ユニット40(継手部材47a)に供給された気体が気体流路を通ってゴム人工筋41の内側に供給され、またゴム人工筋41の内側に供給された気体が人工筋ユニット40から気体流路を通って排出可能になっている。
人工筋ユニット40に気体が供給されず、ゴム人工筋41の内側の圧力と外側の圧力が同圧の状態では、ゴム人工筋41は図5(a)に示すように周面が直線的な円筒状であり、摺動部材42はフロントキャップ46に近接した前端位置に位置している。このとき、シャフト部2では、摺動部材42に連結金具44および端末金具23を介して接続されたプッシュプルワイヤ22も前端位置にあり、先端の処置部3は処置部材31,32が相互に離間して鉗子が開いた開状態になっている。
一方、人工筋ユニット40に気体が供給され、ゴム人工筋41の内圧が周囲の圧力よりも高圧になると、ゴム人工筋41は風船のように膨らみ、図5(b)に示すように周面が曲線的な樽型に変形する。すなわち、ゴム人工筋41は径方向に膨張し軸方向に縮む。この変形に伴って摺動部材42は後方(図5における右方)に移動し、その位置は図5(a)に示す前端位置から、移動ストロークsだけ変位して図5(b)に示す加圧位置に移動する。このとき、シャフト部2では、プッシュプルワイヤ22が後方に引き込まれ、処置部3は処置部材31,32が相互に密着して鉗子が閉じた閉状態になる。
人工筋ユニット40(継手部材47a)は、空圧コネクタ48を介して強制開放弁49と着脱可能に接続され、強制開放弁49と空圧ユニット50とが空圧コネクタ18bを介してチューブ59により接続される。強制開放弁49は手動操作により機械的に動作するマニュアル弁であり、本体上部10に突出するノブ49aが押圧操作されていない通常時に人工筋ユニット40と空圧ユニット50とを接続状態とし、ノブ49aが押圧操作されたときには人工筋ユニット40と空圧ユニット50との接続を遮断するとともに、人工筋ユニット40内の気体を大気開放する弁である。図6には3ポート2ポジションのマニュアル弁を例示する。
空圧ユニット50は、外部から供給される気体(例えばN2ガスやCO2ガス、乾燥エア等)からダスト等を除去するとともに気体を所定の一次圧に設定して出力するフィルタレギュレータ52、フィルタレギュレータ52から出力された気体を制御部8から出力される指令信号に応じた供給圧に設定して出力する電空レギュレータ53、電空レギュレータ53から出力された気体を制御部8から出力される指令信号に応じて人工筋ユニット40に供給し、遮断し、あるいは開放するなど、気体の供給状態を切り換える流路切換弁55などを主体として構成される。流路切換弁55として3ポート3ポジションの電磁弁を用いた構成を例示する。
流路切換弁55は、Pポート(給気ポート)に電空レギュレータ53が接続され、Aポート(機器接続Aポート)に強制開放弁49が接続され、Rポート(排気ポート)はフィルタを介して大気に開放されている。流路切換弁55はクローズドセンタの電磁弁であり、制御部8から指令信号が入力されていないときには図示のようにスプールが中立位置にあり、空圧ユニット50から人工筋ユニット40への気体の供給が遮断されるとともに、人工筋ユニット40側の回路も閉止された状態になっている。
制御部8には、その入力部に閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bが接続され、出力部に電空レギュレータ53および流路切換弁55が接続される。制御部8は、これら二つの操作検出器12a,12bから出力される操作信号に基づいて電空レギュレータ53および流路切換弁55に指令信号を出力し、人工筋ユニット40への気体の供給/遮断/開放を以下のように制御する。
閉操作検出器12aから出力された閉操作信号、および開操作検出器12bから出力された開操作信号のいずれもが、制御部8に予め設定記憶された所定の押圧力未満の検出信号であるとき、制御部8は流路切換弁55を駆動する指令信号を出力しない。ここで、制御部8に予め設定される「所定の押圧力」は、術者が処置部3を開動作または閉動作させる意思を持って操作検出器12a,12bを意図的に押圧操作したときに生じる押圧力F1であり、例えば、押圧力センサの押圧力検出レンジを0.2〜20N(ニュートン)としたときにF1=2N程度を基準に設定される。
このとき、流路切換弁55のスプールは中立位置にあり、流路切換弁55のPポート、AポートおよびRポートはいずれも遮断状態になっている。すなわち、空圧ユニット50から人工筋ユニット40への気体供給が遮断されるとともに、人工筋ユニット40側の空圧回路も閉止された状態で保持される。そのため、ハンドピースCa先端の処置部3は動作せず、処置部3はそれ以前の状態、例えば処置部材31,32が相互に密着して鉗子が閉じた状態に保持される。鉗子が閉じた状態はゴム人工筋41が膨らんだ状態であり(図5(b)を参照)、人工筋ユニット40〜流路切換弁55の空圧回路は、所定圧力の気体で満たされた状態で保持されている。
開操作検出器12bから出力された開操作信号が、予め設定記憶された所定の押圧力F1以上の検出信号であるとき、制御部8は流路切換弁55のスプールを図6における左方に移動させる指令信号を出力する。このとき制御部8から流路切換弁55に出力される指令信号を開指令信号といい、スプールが左方に移動した位置状態を開位置という。開位置では、流路切換弁55のPポートが遮断され、AポートとRポートとが接続された状態になる。これにより、空圧ユニット50から人工筋ユニット40への気体供給が遮断され、人工筋ユニット40側の空圧回路が排気ポートに接続されて人工筋ユニット40〜流路切換弁55に保持されていた気体が排気される。
そのため、ゴム人工筋41が図5(b)の状態から図5(a)の状態に変化し、処置部3では処置部材31,32が密着した閉状態から処置部材31,32が離間した開状態に変化する。開操作検出器12bに対する押圧力が解除されると、制御部8は流路切換弁55に対する開指令信号の出力を停止する。これにより、流路切換弁55のスプールが中立位置に戻ってAポート、PポートおよびRポートがいずれも遮断状態になり、処置部3は鉗子が開いた閉状態に保持される。なお、鉗子が完全に開ききらない状態で開操作検出器12bに対する押圧力を解除した場合も同様であり、処置部材31,32を相対角が任意角度の開状態で保持することができる。
閉操作検出器12aから出力された閉操作信号が、予め設定記憶された所定の押圧力F1以上の検出信号であるとき、制御部8は流路切換弁55にスプールを図6における右方に移動させる指令信号を出力する。このとき制御部8から流路切換弁55に出力される指令信号を閉指令信号といい、スプールが右方に移動した位置状態を閉位置という。
また、制御部8は、電空レギュレータ53に対して閉操作検出器12aにより検出された押圧力Fに応じた供給圧に設定する指令信号を出力する。このとき制御部8から電空レギュレータ53に出力する指令信号を閉圧力指令信号という。閉圧力指令信号は、押圧力に応じて複数段階(例えば2〜5段階等)または無段階に設定することができる。図7に、閉操作検出器12aにより検出された押圧力Fと、電空レギュレータ53により設定される供給圧Pとの関係を例示する。ここで、図7(a)は供給圧を3段階に設定した場合の構成例を示し、図7(b)は供給圧を無段階に設定した場合の構成例を示す。両図における横軸は閉操作検出器12aにより検出された術者の押圧力F、縦軸は閉圧力指令信号に基づいて電空レギュレータ53により設定される供給圧Pである。
供給圧を3段階に設定した構成例(図7(a))において、制御部8は、閉操作検出器12aにより検出された押圧力Fが所定の押圧力F1を含むF2未満(0≦F<F2)であるときに、供給圧Pを低圧のP1に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。また、閉操作検出器12aにより検出された押圧力FがF2以上でありF3未満(F2≦F<F3)であるときには、供給圧を中圧のP2に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。また、閉操作検出器12aにより検出された押圧力FがF3以上(F3≦F)であるときには、供給圧を高圧のP3に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。
なお、押圧力F2,F3の大きさは、例えば、閉操作検出器12aの押圧力検出レンジを0.2N〜20Nとし、押圧力F1を2Nとした場合に、F2=10N程度、F3=18N程度に設定される。また、供給圧P1,P2,P3の大きさは、各供給圧の気体が人工筋ユニット40に供給されて鉗子が閉じたときに処置部3に生じる把持力を基準とし、JIS T 14971(医療機器−リスクマネジメントの医療機器への適用)に適合する範囲内で、弱・中・鏡の3段階に設定される。
一方、供給圧を無段階に設定した構成例(図7(b))においては、制御部8は、閉操作検出器12aにより検出された押圧力Fが所定の押圧力F1以下(0≦F<F1)のときに、供給圧Pを最低圧のP0に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。また、閉操作検出器12aにより検出された押圧力FがF3以上(F3≦F)であるときには、供給圧を最高圧のP4に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。そして、閉操作検出器12aにより検出された押圧力FがF1〜F3の間(F1≦F≦F3)にあるときには、最低圧P0と最高圧のP4との間で押圧力Fに比例した供給圧に設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。
このように、閉操作検出器12aから出力された閉操作信号が所定の押圧力F1以上の検出信号であるときに、制御部8は流路切換弁55に閉指令信号を出力してスプールを閉位置に移動させ、電空レギュレータ53に閉圧力指令信号を出力して押圧力Fに応じた供給圧Pの気体を供給させる。閉位置では、流路切換弁55のPポートとAポートとが接続され、Rポートが遮断された状態になる。これにより、空圧ユニット50から人工筋ユニット40に押圧力に応じた圧力の気体が供給される。
そのため、ゴム人工筋41は図5(a)の状態から図5(b)の状態に変化し、処置部3では処置部材31,32が離間した開状態から、処置部材31,32が密着しまたは両部材間に生体組織等を挟み込んだ閉状態に変化する。この閉状態において処置部材31,32で挟み込む力、すなわち処置部3に作用する把持力は、空圧ユニット50から人工筋ユニット40に供給される気体の圧力、すなわち供給圧によって定まる。そして、この供給圧は閉操作検出器12aに対する術者の押圧力Fに応じて複数段階または無段階に設定される。そのため、術者は閉操作検出器12aを操作するときの押圧力を加減することによって、処置部3に作用する把持力を適宜に調整することができる。
処置部3が生体組織等を把持した状態を維持するには、閉操作検出器12aに対する押圧力を解除(F1未満に)すればよい。このとき、流路切換弁55のスプールは中立位置に戻って流路切換弁55のPポート、AポートおよびRポートはいずれも遮断状態になり、人工筋ユニット40側の空圧回路が閉止された状態に保持される。そのため、処置部3は閉操作検出器12aに対する押圧力を解除したときの状態、すなわち生体組織等を把持した状態に保持される。なお、鉗子が完全に閉じきらない状態で閉操作検出器12aに対する押圧力を解除した場合も同様であり、処置部材31,32を任意角度の閉状態で保持することができる。
なお、閉操作検出器12aから出力された閉操作信号、および開操作検出器12bから出力された開操作信号の両方が、制御部8に予め設定記憶された所定の押圧力F1以上の検出信号であるとき、制御部8は流路切換弁55に指令信号を出力しない。このような状態は術者の操作意思が明確ではないからである。
以上のように構成された能動鉗子C1は、術者の操作を検出する操作検出器12a,12bとしてシート状の押圧力センサを用いているため、術者は操作部に指を乗せた状態でのまま(指の変位を伴わずに)押圧力を変化させるだけで処置部3を開/閉動作させることができる。そのため、処置部を開閉させるために付勢力に抗して操作レバーを揺動操作しなければならなかった従来の鉗子と比較して、術者の疲労を大幅に低減することができる。
さらに、操作検出器12a,12bを本体部1の外面側に配設した第1実施例の構成(図3を参照)によれば、術者の操作力が操作検出器12a,12bに直接的に作用するため高い検出確度を得ることができる。また、操作検出器12a,12bが操作部に露出して配設されるため洗浄や滅菌を容易に行うことができる。
一方、操作検出器12a,12bを本体部1の外面側に被覆部材13a,13bにより覆われた状態で配設した第2実施例の構成(図4を参照)によれば、術者の操作力を操作検出器12a,12bにほぼ直接的に作用させることができ、かつ被覆部材13a,13bの弾性により良好な操作性を得ることができる。また、操作検出器12a,12bが被覆部材13a,13bにより覆われた状態で配設されるため、操作検出器12a,12bへの異物の付着やダストの放出等を抑制することができる。さらに、洗浄や滅菌を容易かつ確実に行うことができ、かつ頻繁に行われるこれらの作業によって操作検出器が損耗を受けるようなことがない。
また、能動鉗子C1では、術者が握るグリップ15と本体上部10との間に、グリップ15よりも前方に膨出する操作部11を形成し、この操作部に操作検出器12a,12bを設けている。このような構成により、処置部3を体内に挿入/抜去する際や処置部3の位置を調整する際など、グリップ15を握って操作をするときに意図せずに操作検出器を押圧操作してしまうようなことがない。一方、処置部3で生体組織を把持するようなときには、グリップ15を握った状態で操作部11に指を伸ばし閉操作検出器12aを容易に操作することができる。
さらに、操作部11に識別突起11tを形成し、この識別突起11tを挟んで閉操作検出器12aと開操作検出器12bとを配設しているため、視線を操作部11に移動することなく(ブラインドタッチで)閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bを正確に識別することができ、これらの操作検出器を誤認操作するような事態を未然に防止することができる。
また、処置部3を開閉駆動する駆動手段のうち、人工筋ユニット40をハンドピースCa側に配設し、空圧ユニット50を別体のコントローラーCb側に配設しているため、術者が操作するハンドピースを軽量に構成することができ、高頻度で長時間ハンドピースCaを操作する術者の負担を大幅に軽減することができる。
また、操作検出器12a,12bにより検出された術者の押圧力が予め設定された所定の押圧力F1以上であるときに、制御部8が処置部3を開閉動作させる構成のため、術者が処置部3を開閉する意思を持って開閉操作した場合には術者の意思に沿って確実に開閉動作し、術者が誤って操作検出器に触れた様な場合には処置部3は動作しない。これにより安全性が高く操作性が良好な能動鉗子が提供される。
また、制御部8が術者の押圧力に応じた閉圧力指令信号を空圧ユニット50に出力し、空圧ユニット50が閉圧力指令信号に基づいた圧力の気体を人工筋ユニット40に供給する構成により、術者の意図に応じて、生体組織を弱い把持力で優しく把持したり強い把持力で強固に固定したりすることができる。さらに、人工筋ユニット40に供給する気体の圧力を制御する構成のため、ある供給圧のもとでは処置部3の開閉角度位置にかかわらず把持力を一定にすることができる。これにより、安全性を担保するとともに操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。
また、本体部1に手動操作により機械的に動作して処置部3を開かせる強制開放弁49を設けたことにより、制御部8や空圧ユニット50に電気的/機械的な異常が発生し、処置部3が意図に反して閉動作した場合や、処置部3が閉状態のままで開操作を受け付けない状況が発生したような場合であっても、処置部3を即座に強制的に開放することができる。さらに、強制開放弁49が本体部1に設けられているため、高い応答性で迅速に処置部を開放することができる。
このように、以上説明した能動鉗子C1によれば、患者や術者に対する安全性を担保しつつ、術者の負担を軽減した能動鉗子を提供することができる。
以上では、操作検出器としてシート状の押圧力センサを用い、これを操作部11の外面側に設けた形態(第1構成形態)の能動鉗子について説明した。以降では、操作検出器としてシート状の押圧力センサを用いこれを操作部11の内部に設けた形態(第2構成形態)の能動鉗子、操作検出器としてプランジャ型の押圧力センサを用いた形態(第3構成形態)の能動鉗子、操作検出器としてスイッチを用いた形態(第4構成形態)の能動鉗子、操作検出器としてスイッチ及び押圧力センサを用いた形態(第5構成形態)の能動鉗子につて説明する。
なお、操作部11を除く各部の構成は基本的に同一であることから重複説明は省略し、相違する部分についてのみ説明する。また、各構成形態において閉操作検出器と開操作検出器の構成は基本的には共通であることから、「開」および「閉」を識別せずに操作検出器と表記して説明する。
第2構成形態の操作部11Bは、操作検出器12としてシート状の押圧力センサを用い、これを操作部11の内部に設けて構成される。図8(a)に本構成形態における第1実施例の操作部11B1の断面図、図8(b)に本構成形態における第2実施例の操作部11B2の断面図、図8(c)に本構成形態における第3実施例の操作部11B3の断面図を示す。
図8(a)に示す第1実施例の操作部11B1は、操作部の壁面を前後に貫通して孔部(例えば円孔や三角形、四角形の孔等)が形成され、この孔部に本体部1の内外を隔てる隔離部材として操作ボタン210が嵌入されている。操作ボタン210は、弾性を有する材料(例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)やブチルゴム、シリコンゴムなど)を用いて製作される。本体部1の内部には、操作ボタン210の背後に位置して、押圧力センサ220が基板225に取り付けられて配設される。押圧力センサ220は、記述した押圧力センサ12a,12bと同様に、押圧力に応じて端子間の抵抗が変化する可変抵抗型のセンサである。但し、本構成形態では操作ボタン210の形態に合わせて感圧領域が円形(ボタン状)の押圧力センサである。すなわち、押圧力センサ220は、本体部1の内外を隔てる隔離部材である操作ボタン210を介して本体部1の内部に配設されており、術者の押圧力が操作ボタン210を介して押圧力センサ220に伝達される。そして、押圧力に応じた操作信号が押圧力センサ220から制御部8に出力される。
図8(b)に示す第2実施例の操作部11B2は、操作部の壁面を前後に貫通して孔部(同上)が形成され、この孔部の後面側に、本体部1の内外を隔てる隔離部材として板バネ235が取り付けられている。そして、板バネ235の前面側に孔部を挿通して前方に突出する操作ボタン230が取り付けられ、板バネ235の後面側に押圧力センサ240が取り付けられている。押圧力センサ240は、板バネ235に生じる変形(歪み)から押圧力を求めるセンサであり、例えば、半導体歪みゲージ式のセンサや静電容量式のセンサなどが用いられる。操作ボタンは前述したゴム材料の他、各種プラスティック材料や金属材料を用いることができる。このような構成の操作部11B2では、術者が操作ボタン230を押圧操作することにより板バネ235が弾性変形してその変形量(歪みの大きさ)が押圧力センサ240により検出され、板バネ235の変形量、すなわち押圧力に応じた操作信号が押圧力センサ240から制御部8に出力される。なお、押圧力センサ240は、板バネ235(または操作ボタン)の変位を電気的、磁気的、または光学的に検出し、検出された変位量から押圧力を求める様な形態であっても良い。
図8(c)に示す第3実施例の操作部11B3は、板バネではなく操作部の壁面の変形量そのもの検出する構成形態である。例えば図示するように、操作部の壁面に、部分的に厚さを薄くして弾性係数を低下させた(押圧力に対する変形量を大きくした)操作領域250を形成し、この操作領域250の後面側に、押圧力センサ260を配設することにより構成される。本体部1の前面側には、操作領域250を示すための溝251が円形に彫られている。このため、操作領域250の近傍を押圧すると、押圧力に応じて操作領域250が弾性変形する。押圧力センサ260は、操作領域250に生じる変形量(歪み)から押圧力を求めるセンサであり、第2実施例と同様のセンサが用いられる。このような構成の操作部11B3では、術者が操作領域250を押圧操作することにより操作領域250が弾性変形してその変形量(歪みの大きさ)が押圧力センサ260により検出され、操作領域の変形量、すなわち押圧力に応じた操作信号が押圧力センサ260から制御部8に出力される。
以上のように、押圧力センサを本体部1の内側に配設し、術者の押圧力が隔離部材(操作ボタン210、板バネ235、操作領域250の壁面)を介して押圧力センサに伝達されるようにした本構成形態の構成によれば、押圧力センサが隔離部材を介して本体内部に配設されるため、押圧力センサへの異物の付着やダストの放出を遮断でき、かつ洗浄や滅菌を容易かつ着実に行うことができる。これにより頻繁に行われるこれらの作業によって押圧力センサが損耗を受けるようなことがない。
次に、第3構成形態の操作部11Cについて図9を参照して説明する。操作部11Cは、操作検出器12としてプランジャ型の押圧力センサ320を用いて構成される。プランジャ型の押圧力センサ320は、スプリングにより付勢されたプランジャの変位量を検出することによりプランジャに作用する押圧力を検出するセンサである。押圧力センサ320は、センサーケース321と、センサーケース321に前後(図9における左右)に摺動可能に保持されたプランジャ322と、プランジャ322を前方(同、左方)に付勢するメインスプリング323と、センサーケース321に対するプランジャ322の軸方向の変位量を検出する変位センサ325とを主体として構成される。
すなわち、メインスプリング323により前方に付勢されたプランジャ322が付勢力に抗して後方に押圧移動された場合、プランジャ322に作用する押圧力はプランジャ322の変位量とメインスプリング323のバネ係数との積であり、変位センサ325によりプランジャ322の変位量を検出することにより、プランジャに作用する押圧力を導出される。プランジャ322の先端部には、操作ボタン326が軸方向に摺動可能に支持され、操作ボタン326を前方に付勢するサブスプリング327により付勢されて前端位置に配設される。なお、サブスプリング327は、バネ係数がメインスプリング323のバネ係数よりも小さいバネである。
操作部の壁面には前後貫通して孔部が形成されており、この孔部の後面側(本体部の内側)に押圧力センサ320が取り付けられ、操作ボタン326が孔部を挿通して前端部が前方に突出して配設される。このような構成の操作部11Cでは、術者が操作ボタン326を押圧操作すると、まずサブスプリング327が弾性変形して操作ボタン326が後方に移動し(無効ストローク)、プランジャ322の前端が操作ボタン326の底部と係合するまで軽い操作力で移動する。プランジャ322の前端が操作ボタン326の底部と係合すると、以降は操作ボタン326を押圧操作する際の抵抗力が増大する。
この抵抗力はメインスプリング323の反力(バネ力)であり、この反力に抗して操作ボタン326を後方に押圧するとメインスプリング323が弾性変形してプランジャ322が後方に移動する(有効ストローク)。このとき、プランジャ322の変位量が変位センサ325により検出され、検出された変位量とメインスプリング323のバネ係数とから押圧力が導出される。変位センサ325として、プランジャ322の変位量を電気的、磁気的、あるいは光学的に検出する形式のセンサを用いることができる。変位センサ325により検出された変位量とプランジャに作用する押圧力とは比例関係にあり、押圧力に応じた操作信号が押圧力センサ320から制御部8に出力される。
術者は押圧操作する操作ボタン326の変位によって自己の操作を認識できるとともに、反力が変化することで無効ストロークから有効ストロークに変わる点を確実に認識でき、どの時点から自己の操作が制御部8に認識されるかを明確に把握することができる。また、有効ストロークに入る以前に無効ストローク領域があるため、術者が開閉操作を意図して操作ボタンを押圧しているか否かについても容易に判断することができる。
次に、第4構成形態の操作部11Dについてについて図10を参照して説明する。本構成形態の操作部11Dは、操作検出器12として術者の押圧操作を検出するスイッチを用いて構成される。図10には、本構成形態における第1実施例の操作部11D1として、操作部の壁面に前後貫通する孔部を形成し、本体部1の内側にスイッチ420が取り付けた構成を例示する。スイッチ420としては、アクチュエータが軸であるプランジャタイプのリミットスイッチ、あるいはアクチュエータがヒンジタイプのリミットスイッチなどが好適に用いられる。図ではアクチュエータがプランジャタイプのリミットスイッチを例示しており、アクチュエータの軸が孔部を挿通して前端部が前方に突出して配設される。そして、アクチュエータが押圧操作されたときに操作信号がスイッチ420から制御部8に出力される。術者はクリック感でスイッチ動作を確認できるとともに、軽い操作力で処置部3を開閉作動させることができる。
ここで、操作検出器としてスイッチ420を用いた場合、術者の押圧操作を検出することはできるが、押圧力に応じた操作信号を出力することはできない。このため、操作検出器に対する操作に応じて鉗子の把持力(気体の供給圧)を複数段階に設定する制御は困難のようにも思われる。しかし、以下のようなアルゴリズムを採用すれば上記のような設定が可能である。まず、スイッチ420では、出力される操作信号は基本的にオン信号またはオフ信号である。従って、操作検出器が押圧操作されていない場合には操作信号はオフ状態である。
そこで、例えば、閉操作信号がオフ状態から連続したオン状態に切り替わったときには、電空レギュレータによる供給圧の設定を低圧に設定する。一方、閉操作信号がオフ状態から、予め設定した所定時間内(例えば0.5秒以内)にオン/オフ/オンになりその後連続したオン状態になったとき、すなわちダブルクリック後にオン状態になったようなときには、電空レギュレータによる供給圧の設定を高圧に設定する。このようなアルゴリズムを採用すれば、オン/オフ機能しか持たない安価なスイッチを用いて、鉗子の把持力を複数段に設定することができる。
次に、第5構成形態の操作部11Eについてについて図11を参照して説明する。操作部11Eは、操作検出器12として、術者の押圧操作を検出するスイッチ520と、術者の押圧力を検出する押圧力センサ530とから構成される。操作部の壁面には前後貫通して孔部が形成され、本体部1の内側にスイッチ520と押圧力センサ530とが取り付けられる。スイッチ520としては、アクチュエータがヒンジタイプのリミットスイッチが好適に用いられ、押圧力センサ530としては、第2構成形態第1実施例で説明した押圧力センサ220と同様に、感圧領域が円形(ボタン状)の押圧力センサが好適に用いられる。スイッチ520のアクチュエータの先端部には操作ボタン510が取り付けられ、この操作ボタン510が孔部を挿通して前端部が前方に突出して配設される。
本体部1の内部では、操作ボタン510の後方に位置して押圧力センサ530が取り付けられている。押圧力センサ530の前後方向の取り付け位置は、操作ボタン510が押圧されて後方に移動し、リミットスイッチの反転位置を僅かに超えたところで操作ボタンの後面(またはアクチュエータの後面)が押圧力センサ530に当接するように設定される。このような構成の操作部では、操作ボタン510を押圧操作すると、まず軽い操作力で操作ボタン510が後方に移動してスイッチ520の接点が反転する。このとき、スイッチ520の検出信号が制御部8に出力される。さらに押圧操作すると操作ボタン510の後面が押圧力センサ530に当接し操作反力が増大する。以降は押圧力センサ530により押圧力が検出され、押圧力に応じた操作信号が制御部8に出力される。
術者は押圧操作する操作ボタン510のクリック感からスイッチ動作を認識できるとともに、反力が変化することで押圧力の検出領域に入ることを確実に認識でき、どの時点から自己の操作が制御部8に認識されるかを明確に把握することができる。また、押圧力の検出領域に入る以前にスイッチ520による操作検出が行われるため、術者が開閉操作を意図して操作ボタンを押圧しているか否かについても容易に判断することができる。
従って、以上説明したような能動鉗子C1によれば、術者及び患者の安全を担保し、術者の負担を軽減した内視鏡下手術に好適な能動鉗子を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の態様を例示する第2実施形態の能動鉗子C2について、図12〜図14を参照して説明する。なお、本実施形態の能動鉗子C2は、操作部11の配置を含むハンドピースCaの形状、および強制開放弁がコントローラーCb側に設けられる点を除いて、基本的には、第1実施形態の能動鉗子C1と同様に構成される。そこで、以下では、第1実施形態の能動鉗子C1と同様の構成要素に同一の符号を付して重複説明を省略し、構成が相違する部分を中心に説明する。
図12は能動鉗子C2の概要構成、図13はハンドピースCaの内部を表す断面図である。図12に示すように、能動鉗子C2は、術者が操作するハンドピースCaと、別体に設けられたコントローラーCbとからなり、両者が接続された状態で使用される。なお、第1実施形態と同様に、処置部3が設けられたシャフト部2の先端方向(図12および図13における左方向)を前方、シャフト部2の基端方向(同、右方向)を後方と称し、シャフト部2の軸線を挟んで本体部1が屈曲して延びる側(同、下方)を下方、反対側を上方と称して説明する。
ハンドピースCaは、各部材が取り付けられるベースフレームである本体部1と、本体部1から前方に延びるシャフト部2と、シャフト部2の先端に開閉可能に設けられた処置部3と、処置部3を開閉する人工筋ユニット40などから構成される。コントローラーCbは、人工筋ユニット40に対して気体の供給/排出を行う空圧ユニット50と、ハンドピースCaの操作検出器12(12a,12b)から出力された操作信号に基づいて空圧ユニット50に指令信号を出力し、空圧ユニット50の作動を制御することにより処置部3の開閉作動を制御する制御部8などを備えて構成される。
本体部1は、前端にシャフト部2が取り付けられ前後に延びる円柱状ないし楕円柱状のグリップ16と、グリップ16の後部の径が滑らかに縮小しつつ斜め下方に屈曲して形成されて後端から信号ケーブル19およびチューブ59が導出されるコネクタ部18とから構成される。本実施形態ではコネクタ部18をグリップ16の後端に着脱可能とした構成を例示する。図12および図13には、グリップ16の後部を下方に45度屈曲して形成した構成を例示する。グリップ16には、下面を中心とする外周面に、術者にとって握りやすく把持位置がずれたり脱落したりしないように山形の指掛け突起16aが複数形成されている。
グリップ16の前方上部に操作部11が設けられている。操作部11には閉操作検出器12aと開操作検出器12bとが前後に並んで取り付けられている。操作部11は、既述した第1〜第5構成形態の操作部(11A〜11E)のいずれでも適用することができる。ここでは、操作検出器12(12a,12b)として術者の押圧操作を検出するスイッチを用いた第4構成形態(11D)の操作部を適用し、図12および図13には、スイッチとして防塵・防滴性を備えたシールタイプのタクタイルスイッチ(tactile switch、タクティルスイッチあるいはタクトスイッチなどとも称される)を用いた構成を、第2実施例の操作部11D2として示す。閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bの回りには、凸状の保護壁11gが両検出器のプランジャの周囲を囲むように突出成型されており、術者がグリップ16を把持したときに術者の意図に反してスイッチが動作するようなことがないようになっている。
本体部1の内部に、人工筋ユニット40が前後に延びて取り付けられている。人工筋ユニット40の基本的な構成は、既に図2および図5を参照して説明した人工筋ユニット40と同様である。人工筋ユニット40の前端側は、摺動部材42に連結金具44および端末金具23を介してシャフト部2のプッシュプルワイヤ22が接続され(図1および図5の関連説明を参照)、人工筋ユニット40の後端側では、エンドキャップ47に継手部材47bが接続される。
コネクタ部18には、閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bと制御部8とを結ぶ信号ケーブル19を係脱可能に接続する電気コネクタ18aと、継手部材47bと空圧ユニット50側から延びるチューブ59を係脱可能に接続する空圧コネクタ18bとが設けられている。グリップ16の後端には雄ねじ部が形成され、コネクタ部18におけるナット部材18cの前端には雌ねじ部が形成されている。そのため、電気コネクタ18aおよび空圧コネクタ18bを接続し、ナット部材18c前端の雌ねじ部をグリップ16後端の雄ねじ部に螺合締結することによって、閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bと制御部8とが電気的に接続され、人工筋ユニット40と空圧ユニット50とが空圧的に接続された状態でロックされる。
能動鉗子C2のブロック図を図14に示す。図6と図14とを対比して理解されるように、本実施形態で例示する能動鉗子C2は、基本的な構成において第1実施形態の能動鉗子C1と同様である。一方、以下の点において第1実施形態の能動鉗子C1と相違する。
まず、強制開放弁49はハンドピースCa側ではなくコントローラーCb側に配設される。これにより、ハンドピースCaがさらに小型軽量化され、取り扱いやすく術者の疲労をさらに低減した能動鉗子が実現される。
コントローラーCbには、第1実施形態の空圧ユニットと同様に、レギュレータ52、電空レギュレータ53、流路切換弁55などが設けられるとともに、人工筋ユニット40に供給する気体の圧力を調整することにより、鉗子が閉じたときに処置部3に生じる把持力を調整設定する把持力調整器54と、人工筋ユニット40に供給する気体の流量を調整することにより、鉗子の閉止速度を調整設定する速度調整器56とが設けられる。図14には、把持力調整器54として可変抵抗器を用い、速度調整器56としてスピードコントローラーを用いた構成を例示する。把持力調整器54は制御部8に接続されており、術者が調整設定した把持力に応じた圧力設定信号が制御部8に出力される。速度調整器56は流路切換弁55と人工筋ユニット40との間に介挿される。
制御部8は、把持力調整器54から出力された圧力設定信号に応じた指令信号を電空レギュレータ53に出力し、操作検出器12a,12bにおいて検出された操作信号に基づいた指令信号を流路切換弁55に出力して、人工筋ユニット40への気体の供給/遮断/開放を以下のように制御する。
閉操作検出器12aおよび開操作検出器12bがいずれも押圧操作されていないとき、すなわち、閉操作検出器12aから出力される閉操作信号および開操作検出器12bから出力される開操作信号のいずれもがオフの状態のときには、制御部8は電空レギュレータ53および流路切換弁55に指令信号を出力しない。そのため、空圧ユニット50側の空圧回路および人工筋ユニット40側の空圧回路は遮断されて各々閉止された状態に保持される。このとき、ハンドピースCa先端の処置部3は従前の状態、例えば処置部材31,32が相互に密着して鉗子が閉じた状態に保持される。
この状態から、開操作検出器12bが押圧操作されて開操作信号がオンになると、制御部8は、開操作検出器12bから出力された開操作信号に基づいて流路切換弁55に開指令信号を出力する。これにより、流路切換弁55のスプールが開位置に移動してAポートとRポートとが接続され、人工筋ユニット40〜流路切換弁55に保持されていた気体が排気される。そのため、ゴム人工筋41は図5(b)の状態から図5(a)の状態に変化し、処置部3では処置部材31,32が密着した閉状態から、鉗子が開いて処置部材31,32が離間した開状態に変化する。
開操作検出器12bへの押圧操作が解除され開操作信号がオフになると、制御部8は流路切換弁55に対する開指令信号に対する指令信号をオフにする。これにより、流路切換弁55のスプールが中立位置に戻ってAポート(機器接続ポート)、Pポート(吸気ポート)およびRポート(排気ポート)がいずれも遮断状態になり、処置部3は押圧操作を解除したときの状態、すなわち処置部材31,32が離間して鉗子が開いた開状態に保持される。鉗子が完全に開ききらない状態で開操作検出器12bに対する押圧力を解除した場合も同様であり、処置部材31,32の相対角が任意角度の開状態で保持される。
閉操作検出器12aが押圧操作されて閉操作信号がオンになると、制御部8は、開操作検出器12aから出力された開操作信号に基づいて流路切換弁55に閉指令信号を出力する。また、把持力調整器54において設定された把持力に応じた供給圧Pに設定する閉圧力指令信号を電空レギュレータ53に出力する。これにより、流路切換弁55のスプールが閉位置に移動して、PポートとAポートとが接続され、空圧ユニット50から把持力調整器54において設定された把持力に応じた供給圧P、速度調整器56において設定された閉止速度に応じた流量で気体が人工筋ユニット40に供給される。
そのため、ゴム人工筋41は図5(a)の状態から図5(b)の状態に変化し、処置部3では処置部材31,32が離間した開状態から、処置部材31,32が密着しあるいは両部材間に生体組織等を挟み込んだ閉状態に変化する。このとき、処置部材31,32が閉止方向に揺動する速度は速度調整器56において設定された閉止速度となる。また、処置部材31,32が挟み込む力、すなわち処置部3に作用する力は把持力調整器54において設定された把持力となる。そのため、術者は速度調整器56を調整することによって処置部3の閉止速度を調整することができ、把持力調整器54を調整することによって処置部3に作用する把持力を適宜に調整することができる。
ここで、把持力調整器54の設定に応じて設定される気体の供給圧Pは、図7(b)に例示したように、P0〜P4の間で連続的に変化するように設定することができる。また、把持力調整器54としてトグルスイッチやロッカースイッチ等を用い、スイッチの状態に応じて供給圧PがHiとLowの2段階に変化するように設定することができ、あるいは、複数段のロータリースイッチ等を用い、つまみの角度位置に応じて供給圧Pが複数段階に変化するように設定することもできる。
処置部3が生体組織等を把持した状態を維持するには、閉操作検出器12aへの押圧力を解除すればよい。このとき、流路切換弁55のスプールは中立位置に戻ってAポート、PポートおよびRポートがいずれも遮断状態になり、人工筋ユニット40側の空圧回路が閉止された状態に保持される。そのため、処置部3は閉操作検出器12aに対する押圧力を解除したときの状態、すなわち生体組織等を所定の把持力で把持した状態に保持される。鉗子が完全に閉じきらない状態で閉操作検出器12aに対する押圧力を解除した場合も同様であり、処置部材31,32を任意角度の閉状態で保持することができる。
以上では、処置部3で発生する把持力を調整する把持力調整手段として、把持力調整器54と電空レギュレータ53とを用いた構成を説明したが、電空レギュレータに代えてマニュアル操作のレギュレータを設け、気体の供給圧Pをレギュレータにより直接調整設定するように構成しても良い。また、速度調整器56としてスピードコントローラー(チェック弁付き流量調整弁)を用い、処置部3の閉止速度を調整する構成を例示したが、スピードコントローラーに代えてチェック弁を内蔵しない流量調整弁を設け、処置部3の閉止速度および開放速度の両方を調整するように構成しても良い。
また、処置部3の開閉速度を調整する速度調整手段は、流路切換弁55として電磁比例制御弁を用い(あるいは流路切換弁55とは別に電磁比例の流量制御弁を設け)、速度調整器56として可変抵抗器や上記のような各種スイッチを用いて構成することもできる。制御部8は開操作検出器12b/閉操作検出器12a,から開操作信号/閉操作信号が出力されたときに、速度調整器56において設定された開閉速度に応じたバルブ開度となる開指令信号/閉止例信号を流路切換弁55に出力し、設定された開閉速度に応じた流量で気体を排出/供給させる。電磁比例動作は閉方向のみとしても良い。
さらに、操作検出器12(12a,12b)としてタクタイルスイッチを用いた構成形態を例示したが、操作検出器12は第1実施形態の能動鉗子C1の操作部11(11A〜11E)について説明したように、種々の構成形態のものを適用することができ、各構成形態について説明したと同様の効果を得ることができる。また、気体の供給圧を調整設定することにより把持力を調整設定可能な構成として、人工筋ユニットを用いた構成を例示したが、スプリング内蔵型のピストンや複動型のピストン、エアモータなど他の形式の空圧アクチュエータを用いて構成しても良い。
以上説明した第2実施形態の能動鉗子C2によれば、第1実施形態の能動鉗子C1(各構成形態を含む)について既述したのと同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態の能動鉗子C2では、以下のような効果を得ることができる。
まず、コントローラーCbに、人工筋ユニット40に供給する気体の圧力を調整する圧力調整手段として、電空レギュレータ53と把持力調整器54とが設けられている。そのため、術者は把持力調整器54を調整することによって、把持する生体組織の部位や目視観察される組織の状態に応じて、把持力を弱くして優しく把持したり、把持力を強くして強固に固定したり、所望の把持力に予め調整設定することができる。また、コントローラーCbに、人工筋ユニット40に供給する気体の流量を調整する流量調整手段として速度調整器56が設けられている。そのため、術者は速度調整器56を調整することによって処置部3をゆっくり閉動作させたり、急速に閉動作させたりすることができる。
また、ハンドピースCaの本体部1を、前後に延びる略円筒形状のグリップ16と、グリップ16の後部が縮径されるとともにシャフト部2の軸線に対して斜め下方に傾斜するコネクタ部18とにより構成し、操作部11を、グリップ16の前方上部に設けた構成によれば、内視鏡下手術において取り扱いやすく、操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。また、操作検出器12(12a,12b)としてタクトスイッチを用いたことにより、術者は自らの行った操作をクリック感によって明確に自認することができ、これにより、安全性が高く操作性が良好な能動鉗子を提供することができる。
C1 第1実施形態の能動鉗子
C2 第1実施形態の能動鉗子
Ca ハンドピース
Cb コントローラー
1 本体部
2 シャフト部
3 処置部
8 制御部
11 操作部(11A〜E 第1〜第5構成形態の操作部、下添え字は実施例)
12 操作検出器(12a 閉操作検出器,12b開操作検出器)
16 グリップ
18 コネクタ部
40 人工筋ユニット
50 空圧ユニット
53 電空レギュレータ(圧力調整手段)
54 把持力調整器(圧力調整手段)
56 速度調整器(流量調整手段)
59 チューブ
120 押圧力センサ
220 押圧力センサ
240 押圧力センサ
260 押圧力センサ
320 押圧力センサ
530 押圧力センサ

Claims (10)

  1. 術者の操作を検出する操作検出器が設けられた本体部と、前記本体部から延びるシャフト部と、前記シャフト部の先端に開閉可能に設けられた処置部と、前記処置部を開閉駆動する駆動手段と、前記操作検出器から出力された操作信号に基づいて指令信号を出力し前記駆動手段の作動を制御する制御部とを備え、
    前記駆動手段は、前記処置部を開閉させる空圧アクチュエータと、前記指令信号に基づいて前記空圧アクチュエータに気体を供給する空圧ユニットとを備え、
    前記空圧アクチュエータは前記本体部に配設され、前記空圧ユニットは前記本体部と分離して別体のコントローラーに配設されることを特徴とする能動鉗子。
  2. 前記コントローラーに、前記空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を調整設定する圧力調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の能動鉗子。
  3. 前記圧力調整手段は、前記制御部から出力される指令信号に応じて前記空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を設定する電空レギュレータを有し、
    前記制御部は、前記操作検出器から出力された操作信号に基づいた指令信号を前記電空レギュレータに出力して、前記空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御することを特徴とする請求項2に記載の能動鉗子。
  4. 前記操作検出器は、術者の押圧力を検出する押圧力センサであり、
    前記制御部は、前記操作検出器から出力された術者の押圧力に応じた操作信号に基づいた指令信号を前記電空レギュレータに出力することを特徴とする請求項3に記載の能動鉗子。
  5. 前記制御部は、前記操作検出器から出力された操作信号が予め設定された所定の押圧力以上の信号であるときに、前記空圧ユニットに指令信号を出力して前記空圧アクチュエータに気体を供給させることを特徴とする請求項4に記載の能動鉗子。
  6. 前記圧力調整手段は、術者が予め調整設定した圧力に応じた圧力設定信号を出力する圧力調整器と、前記制御部から出力される指令信号に応じて前記空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を設定する電空レギュレータとを有し、
    前記制御部は、前記圧力調整器から出力された前記圧力設定信号に基づいた指令信号を前記電空レギュレータに出力して、前記空圧アクチュエータに供給する気体の圧力を制御することを特徴とする請求項2に記載の能動鉗子。
  7. 前記コントローラーに、前記空圧アクチュエータに供給する気体の流量を調整設定する流量調整手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の能動鉗子。
  8. 前記空圧アクチュエータは、気体の供給/排出に応じて変形し前記処置部を開閉させる人工筋ユニットであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の能動鉗子。
  9. 前記操作検出器はタクタイルスイッチであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の能動鉗子。
  10. 前記本体部は、前端部に前記シャフト部が取り付けられ前記シャフト部が延びる前後方向に延びる円柱状ないし楕円柱状のグリップと、前記グリップの後部が縮径されるとともに前記シャフト部の軸線に対して傾斜して形成されて後端から前記空圧アクチュエータと前記空圧ユニットとを結ぶチューブが導出されるコネクタ部とを有し、
    前記操作部は、前記シャフト部の軸線を挟んで前記コネクタ部と反対側の前記グリップの前方部に設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の能動鉗子。
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