JPWO2015129177A1 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

太陽電池モジュール10は、太陽電池11と、太陽電池11の受光面側に設けられた第1保護部材12と、太陽電池11の裏面側に設けられた第2保護部材13と、当該各保護部材の間に設けられ太陽電池11を封止する封止層30とを備える。封止層30の太陽電池11よりも第1保護部材12側に位置する受光面側領域31には、特定波長の光を吸収して当該波長を変換する波長変換物質33、及び紫外線を選択的に吸収する紫外線吸収物質34が含有されている。

Description

本開示は、太陽電池モジュールに関する。
特定波長の光を吸収して当該波長を変換する波長変換物質を備えた太陽電池モジュールが知られている。かかる太陽電池モジュールによれば、入射光のうち発電に対する寄与が少ない波長域の光を発電に対する寄与が大きな波長域の光に変換することが可能である。例えば、特許文献1は、保護ガラスと太陽電池との間に、波長変換物質を含有しない第1の封止層と、波長変換物質を含有する第2の封止層とを備えた太陽電池モジュールを開示している。
WO2011/148951
ところで、太陽電池モジュールの構成材料は、入射光に含まれる紫外線に長期間曝されることで劣化する。ゆえに、太陽電池モジュールには、紫外線による劣化を抑制する機能が求められている。また当然ながら、太陽電池モジュールには、光電変換効率のさらなる向上が求められている。
特許文献1の太陽電池モジュールでは、波長変換物質がある程度の紫外線を吸収するものと想定されるが、紫外線による劣化の抑制について十分考慮されておらず、耐久性向上の観点から改良の余地がある。また、光電変換効率のさらなる向上も望まれる。
本開示に係る太陽電池モジュールは、太陽電池と、太陽電池の受光面側に設けられた第1保護部材と、太陽電池の裏面側に設けられた第2保護部材と、当該各保護部材の間に設けられ太陽電池を封止する封止層とを備え、封止層の太陽電池よりも第1保護部材側に位置する受光面側領域には、特定波長の光を吸収して当該波長を変換する波長変換物質、及び紫外線を選択的に吸収する紫外線吸収物質が含有されている。
本開示によれば、紫外線によるダメージを受け難く、且つ光電変換効率が高い太陽電池モジュールを提供することができる。
第1実施形態である太陽電池モジュールの断面図である。 図1のA部拡大図である。 図1のB部拡大図である。 第1実施形態である封止層の断面図である。 第2実施形態である封止層の断面図である。 第2実施形態である封止層における光の透過率と波長との関係を示す図である。 第3実施形態である封止層の断面図である。 第3実施形態の変形例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態の一例について詳細に説明する。
実施形態において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本明細書において、太陽電池モジュール及び太陽電池の「受光面」とは光が主に入射する面を意味し(50%超過〜100%の光が受光面から入射する)、「裏面」とは受光面と反対側の面を意味する。また、「第1の部材上に第2の部材を設ける」等の記載は、特に限定を付さない限り、第1及び第2の部材が直接接触して設けられる場合のみを意図しない。即ち、この記載は、第1及び第2の部材の間に他の部材が存在する場合を含む。
<第1実施形態>
以下、図1〜図4を参照しながら、第1実施形態である太陽電池モジュール10について詳細に説明する。図1は太陽電池モジュール10の断面図、図2は図1のA部拡大図である。図3は、図1のB部拡大図であって、比較として従来の構造を右に示す。図3では、各保護部材、導線14、及び太陽電池11の電極を省略している。図4は、封止層30の断面図である。図4においても導線14を省略している。図3及び図4では、説明の便宜上、波長変換物質33を○、紫外線吸収物質34を●で示す。
図1に示すように、太陽電池モジュール10は、太陽電池11と、太陽電池11の受光面側に設けられた第1保護部材12と、太陽電池11の裏面側に設けられた第2保護部材13とを備える。太陽電池11は、第1保護部材12及び第2保護部材13により挟持されると共に、各保護部材の間に設けられた封止層30により封止されている。詳しくは後述するように、封止層30の受光面側領域31には、特定波長の光を吸収して当該波長を変換する波長変換物質33、及び紫外線を選択的に吸収する紫外線吸収物質34が含有されている。封止層30は、充填剤層(充填剤)とも呼ばれる。
本実施形態では、複数の太陽電池11が略同一平面上に配置されている。隣り合う太陽電池11同士は、導線14によって直列に接続され、これにより太陽電池11のストリングが形成される。導線14は、隣り合う太陽電池11の間でモジュールの厚み方向に曲がり、一方の太陽電池11の受光面と他方の太陽電池11の裏面とに接着剤等を用いてそれぞれ取り付けられる。導線14の一部は、ストリングの端から延出して、出力用の配線材(図示せず)に接続される。当該配線材は、例えば第2保護部材13の裏側に引き出されて端子ボックス(図示せず)に引き込まれる。
太陽電池11、第1保護部材12、第2保護部材13、及び封止層30は、太陽電池パネル15を構成する。太陽電池パネル15は、上記のように太陽電池11のストリングが各保護部材により挟まれた板状体であって、例えば平面視(受光面に対して垂直な方向から見た場合)において略矩形形状を有する。第2保護部材13は、例えば太陽電池パネル15の側面15aまで回り込み、側面15aを覆っていてもよい。側面15aとは、太陽電池パネル15の厚み方向に沿った面である。
第1保護部材12には、例えばガラス基板や樹脂基板、樹脂フィルム等の透光性を有する部材を用いることができる。これらのうち、耐火性、耐久性等の観点から、ガラス基板を用いることが好ましい。ガラス基板の厚みは特に限定されないが、好ましくは2〜6mm程度である。
第2保護部材13には、第1保護部材12と同じ透明な部材を用いてもよいし、不透明な部材を用いてもよい。本実施形態では、第2保護部材13として樹脂フィルムを用いる。樹脂フィルムは特に限定されないが、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである。水分透過性を低くする等の観点から、樹脂フィルムには、シリカ等の無機化合物層や、裏面側からの光の入射を想定しない場合にはアルミニウム等の金属層が形成されていてもよい。樹脂フィルムの厚みは特に限定されないが、好ましくは100〜300μm程度である。
太陽電池モジュール10は、太陽電池パネル15の端縁部に取り付けられるフレーム16を備えることが好適である。フレーム16は、太陽電池パネル15の端縁部を保護すると共に、太陽電池モジュール10を屋根等に設置する際に利用される。フレーム16は、例えばステンレスやアルミニウム等の金属製であって、中空構造の本体部と、太陽電池パネル15の端縁部が嵌め込まれる凹部とを有する。フレーム16の凹部と太陽電池パネル15との隙間には、例えばシリコーン樹脂系接着剤等の接着剤17が充填される。
図2に示すように、太陽電池モジュール10は、太陽電池パネル15の側面15aを覆って設けられた反射体18を備えることが好適である。反射体18は、波長変換物質33により波長変換された光を反射し、太陽電池パネル15の端縁部から抜ける光をパネル内に閉じ込めて太陽電池11に入射する光を増加させる役割を果たす。一般的に、反射体18は、波長変換された光以外の光も反射する。特定波長の光を吸収した波長変換物質33は等方的に発光するため、反射体18の設置は、波長変換物質33を備えた太陽電池モジュール10において特に有効である。
反射体18は、側面15aの略全域を覆うと共に、太陽電池パネル15の端縁部に位置する第1保護部材12の受光面及び第2保護部材13の裏面を覆うことが好適である。但し、各保護部材上における反射体18の設置は、フレーム16に覆われた部分に限定することが好ましい。反射体18は、例えば白色顔料等を含有する樹脂シートであり、太陽電池パネル15の端縁部に貼り付けられる。或いは、太陽電池パネル15の端縁部又はフレーム16の凹部に白色ペイントを用いて塗膜を形成し、当該塗膜を反射体18としてもよい。また、接着剤17に白色顔料等を添加し、反射体18として機能させてもよい。
図3に示すように、太陽電池11は、太陽光を受光することでキャリアを生成する光電変換部20を備える。光電変換部20は、生成したキャリアを収集する電極として、光電変換部20の受光面上に形成される受光面電極と、裏面上に形成される裏面電極とを有する(いずれも図示せず)。各電極には、導線14が電気的に接続される。但し、太陽電池11の構造はこれに限定されず、例えば光電変換部20の裏面上のみに電極が形成された構造であってもよい。なお、裏面電極は受光面電極よりも大面積に形成されることが好ましく、電極面積が大きい方の面(又は電極が形成される面)が太陽電池11の「裏面」であるといえる。
光電変換部20は、例えば半導体基板21と、当該基板上に形成された非晶質半導体層22,23と、当該非晶質半導体層上に形成された透明導電層24,25とを有する。半導体基板21を構成する半導体としては、結晶系シリコン(c‐Si)、ガリウム砒素(GaAs)、インジウム燐(InP)等が例示できる。非晶質半導体層22,23を構成する非晶質半導体としては、i型非晶質シリコン、n型非晶質シリコン、p型非晶質シリコン等が例示できる。透明導電層24,25は、酸化インジウム(In23)や酸化亜鉛(ZnO)等の金属酸化物に、錫(Sn)やアンチモン(Sb)等をドープした透明導電性酸化物から構成されることが好ましい。
本実施形態では、半導体基板21にn型単結晶シリコン基板を適用する。光電変換部20は、n型単結晶シリコン基板の受光面上にi型非晶質シリコン層、p型非晶質シリコン層、透明導電層24が順に形成され、基板の裏面上にi型非晶質シリコン層、n型非晶質シリコン層、透明導電層25が順に形成された構造を有する。或いは、p型非晶質シリコン層がn型単結晶シリコン基板の裏面側に、n型非晶質シリコン層が基板の受光面側にそれぞれ形成されていてもよい。即ち、光電変換部20は、光学ギャップが互いに異なる半導体同士の接合(ヘテロ接合)を有する。ヘテロ接合を形成する非晶質シリコン層(厚み:数nm〜数十nm)は、一般的に波長600nm以下の光を吸収する。
詳しくは後述するように、封止層30に含有される波長変換物質33は、ヘテロ接合層である非晶質半導体層22,23のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を吸収して波長変換することが好適である。
以下、図3及び図4を適宜参照しながら、封止層30の構成についてさらに詳説する。
封止層30は、各保護部材と太陽電池11との間に設けられ、太陽電池11に水分等が接触することを防止する役割を果たす。封止層30は、少なくとも受光面側領域31に、波長変換物質33及び紫外線吸収物質34を含有する。図3及び図4に示すように、本実施形態では、裏面側領域32にも紫外線吸収物質34が含有されている。
ここで、受光面側領域31とは、封止層30の太陽電池11よりも第1保護部材12側に位置する領域である。裏面側領域32とは、封止層30の太陽電池11よりも第2保護部材13側に位置する領域である。封止層30の各領域、特に受光面側領域31における波長変換物質33と紫外線吸収物質34の好適な濃度分布については後述する。
封止層30は、受光面側領域31を構成する樹脂シート(以下「樹脂シート31」という)と、裏面側領域32を構成する樹脂シート(以下「樹脂シート32」という)とを用いて、後述のラミネート工程により形成されることが好適である。図4では、受光面側領域31と裏面側領域32との界面を明示しているが、樹脂の種類やラミネート工程の条件によっては当該界面が確認できない場合がある。
封止層30を構成する樹脂は、各保護部材及び太陽電池11に対する密着性が良く、水分を透過し難いものが好ましい。具体的には、炭素数2〜20のαオレフィンから選ばれる少なくとも1種を重合して得られるオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとその他のαオレフィンとのランダム又はブロック共重合体など)、エステル系樹脂(例えば、ポリオールとポリカルボン酸又はその酸無水物・低級アルキルエステルとの重縮合物など)、ウレタン系樹脂(例えば、ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物(ジオール、ポリオールリオール、ジカルボン酸、ポリカルボン酸、ポリアミン、ポリチオール等)との重付加物など)、エポキシ系樹脂(例えば、ポリエポキシドの開環重合物、ポリエポキシドと上記活性水素基含有化合物との重付加物など)、αオレフィンとカルボン酸ビニル、アクリル酸エステル、又はその他ビニルモノマーとの共重合体などが例示できる。
これらのうち、特に好ましくはオレフィン系樹脂(特に、エチレンを含む重合体)、及びαオレフィンとカルボン酸ビニルとの共重合体である。αオレフィンとカルボン酸ビニルとの共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が特に好ましい。
封止層30の厚みは、特に限定されないが、好ましくは受光面側領域31、裏面側領域32のそれぞれの厚みが100〜600μm程度である。太陽電池モジュール10の構造や用途(使用環境)によっても異なるが、好ましくは受光面側領域31に高架橋密度樹脂を用い、裏面側領域32に低架橋密度の樹脂又は非架橋性の樹脂を用いる。
封止層30の屈折率は、波長変換物質33を含有する受光面側領域31において、第1保護部材12の最外層の屈折率よりも高くすることが好適である。即ち、第1保護部材12がガラス基板である場合、受光面側領域31の屈折率をガラス表面の屈折率よりも高くすることが好適である。受光面側領域31の屈折率は、例えば樹脂成分の組成を適宜変更することにより調整可能である。特定波長の光を吸収した波長変換物質33は等方的に発光するため、ガラスを透過してパネルから抜ける光も存在するが、当該屈折率の調整により、ガラス表面における全反射成分が増加して当該光の抜けを抑制することができる。
波長変換物質33は、上記のように、特定波長の光を吸収して当該波長を変換する物質であって、発電に対する寄与の少ない波長域の光を発電に対する寄与が大きな波長域の光に変換する。波長変換物質33は、例えば380nmより短波長の光である紫外線を吸収して、より長波長(例えば、400〜800nm)の光に変換する。この場合、波長変換物質33は、紫外線による構成材料の劣化抑制にも寄与する。
波長変換物質33は、紫外線を吸収して可視光を発光するものが好ましいが、可視光又は赤外光を吸収するものであってもよい。一般的に、波長変換物質33は、短波長の光をより長波長の光に変換するが、長波長の光をより短波長の光に変換する所謂アップコンバージョン発光を起こすものであってもよい。好ましい変換波長は、太陽電池11の種類によって変化する。
太陽電池11がヘテロ接合層を有する場合、上記のように、波長変換物質33は、ヘテロ接合層のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を吸収して波長変換することが好適である。即ち、波長変換物質33は、ヘテロ接合層に吸収される波長の光を変換することが好適である。本実施形態では、ヘテロ接合層である非晶質半導体層22,23が吸収する波長λαの光αを吸収して、当該半導体層に吸収されない波長λβの光βに変換可能な波長変換物質33を用いることが好ましい(図3参照)。λαは、例えば600nm以下である。一方、このような波長変換物質33が存在しない封止層100を用いた場合は、光αの一部は非晶質半導体層22,23に吸収される。
波長変換物質33の具体例としては、半導体ナノ粒子(量子ドット)、発光性金属錯体、有機蛍光色素等が挙げられる。半導体ナノ粒子としては、酸化亜鉛(ZnO)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、窒化ガリウム(GaN)、酸化イットリウム(Y23)、リン化インジウム(InP)等のナノ粒子が例示できる。発光性金属錯体としては、〔Ir(bqn)3〕(PF63、〔Ir(dpbpy)3〕(PF63等のIr錯体、〔Ru(bqn)3〕(PF63、〔Ru(bpy)3〕(ClO42等のRu錯体、〔Eu(FOD)3〕phen、〔Eu(TFA)3〕phen等のEu錯体、〔Tb(FOD)3〕phen、〔Tb(HFA)3〕phen等のTb錯体などが例示できる。有機蛍光色素としては、ローダミン系色素、クマリン系色素、フルオレセイン系色素、ペリレン系色素等が例示できる。
紫外線吸収物質34は、380nmより短波長の光である紫外線を選択的に吸収する物質であって、波長変換物質33のような波長変換機能を有さない。即ち、紫外線吸収物質34は、紫外線を吸収するのみで発光しない物質である。また、紫外線吸収物質34は、紫外線を選択的に吸収するため、例えば波長変換物質33によって紫外域よりも長波長に変換された光を吸収しない。
紫外線吸収物質34の具体例としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物、シアノアクリルレート系化合物、ニッケル系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。これらは、波長変換物質33に比べて安価である。波長変換物質33のみで紫外線をカットしようとした場合、大量の波長変換物質33が必要で大幅なコスト増を招くが、波長変換物質33及び紫外線吸収物質34を併用することにより、高機能製品を安価に提供できる。
本実施形態では、各1種類の波長変換物質33、紫外線吸収物質34を用いるものとする。また、波長変換物質33は、紫外線を吸収して可視域の光に変換するものとする。即ち、波長変換物質33と紫外線吸収物質34は、紫外線の吸収において競合する。
以下、封止層30の各領域における波長変換物質33と紫外線吸収物質34の好適な濃度分布について詳説する。以下では、波長変換物質33の濃度を「ρ33」、紫外線吸収物質34の濃度を「ρ34」とする。
図3及び図4に示す例では、波長変換物質33が受光面側領域31のみに含有され、封止層30の裏面側領域32には含有されていない。一方、紫外線吸収物質34は、受光面側領域31及び裏面側領域32の両方に含有されている。さらに、波長変換物質33が第1領域31aのみに含有され、紫外線吸収物質34が第2領域31bのみに含有されている(図4参照)。ここで、第1領域31aとは、受光面側領域31のうち、第1保護部材12に隣接する領域である。第2領域31bとは、受光面側領域31のうち、太陽電池11に隣接する領域である。第1領域31aと第2領域31bとの境界は、受光面側領域31の厚みの丁度中間とする。
受光面側領域31におけるρ33及びρ34は、略均一であってもよいが(図3参照)、波長変換物質33の利用効率向上等の観点から、好ましくは第1領域31aと第2領域31bとで異なる(図4参照)。なお、図4は図面の明瞭化のために極端な例を示したものであり、波長変換物質33及び紫外線吸収物質34の濃度分布の好適な例は、図示したものに限定されない。
波長変換物質33及び紫外線吸収物質34が、第1領域31a及び第2領域31bに存在する場合、第1領域31aにおけるρ34に対するρ33の比率(ρ33/ρ34)が、第2領域31bにおける当該比率よりも高いことが好適である。例えば、第1領域31a及び第2領域31bにおいてρ33<ρ34とすることもできるが、この場合、少なくとも上記関係を満たすことが好適である。
ρ33は、第1領域31aにおいて、ρ34よりも高いことがさらに好適である。また、ρ34は、第2領域31bにおいて、ρ33よりも高いことがさらに好適である。第1領域31aにおいてρ33>ρ34、且つ第2領域31bにおいてρ33<ρ34とすることにより、波長変換物質33をより効果的に利用することができる。即ち、波長変換物質33による紫外線の吸収が、紫外線吸収物質34によって妨げられることをさらに抑制できる。また、波長変換物質33が変換できなかった紫外線は、第2領域31bに多く含まれる紫外線吸収物質34によって吸収することができる。
例えば、受光面側領域31においてρ33を略同一とし、ρ34を第1領域31aよりも第2領域31bで高くしてもよい(換言すると、ρ34を第2領域31bよりも第1領域31aで低くする)。また、受光面側領域31においてρ34を略同一とし、ρ33を第1領域31aよりも第2領域31bで低くしてもよい(換言すると、ρ33を第2領域31bよりも第1領域31aで高くする)。
ρ33は第2領域31bよりも第1領域31aで高く、且つρ34は第1領域31aよりも第2領域31bで高いことが特に好適である。即ち、受光面側領域31において、波長変換物質33と紫外線吸収物質34のいずれにも不均一な濃度分布が存在する。各物質の濃度勾配は、受光面側領域31の厚み方向に対して互いに逆の関係にあることが好ましい。例えば、ρ33を第1保護部材12から太陽電池11に近づくほど次第に又は段階的に低くしてもよい。また、ρ34を第1保護部材12から太陽電池11に近づくほど次第に又は段階的に高くしてもよい。
具体的に、第1領域31aにおけるρ33は、波長変換物質33が半導体ナノ粒子や発光性金属錯体等の無機系化合物である場合、第1領域31aの総重量に対して0.1〜15重量%であることが好ましく、1.5〜10重量%であることがより好ましい。波長変換物質33が有機蛍光色素等の有機系化合物である場合は、第1領域31aの総重量に対して0.02〜2.0重量%であることが好ましく、0.05〜0.8重量%であることがより好ましい。第1領域31aにおけるρ34は、第1領域31aの総重量に対して0〜0.05重量%であることが好ましく、0〜0.02重量%であることがより好ましい。
第2領域31bにおけるρ33は、波長変換物質33が無機系化合物である場合、第2領域31bの総重量に対して0〜1.5重量%であることが好ましく、0〜0.1重量%であることがより好ましい。波長変換物質33が有機系化合物である場合は、第2領域31bの総重量に対して0〜0.05重量%であることが好ましく、0〜0.02重量%であることがより好ましい。第2領域31bにおけるρ34は、第2領域31bの総重量に対して0.002〜5重量%であることが好ましく、0.005〜3重量%であることがより好ましい。
裏面側領域32におけるρ34は、例えば第2領域31bにおけるρ34と略同一とすることができる。裏面側領域32では受光面側領域31よりも紫外線量が少ないため、好ましくは、裏面側領域32におけるρ34<第2領域31bにおけるρ34とする。
なお、封止層30には、波長変換物質33、紫外線吸収物質34の他に、酸化防止剤や難燃剤が添加されていてもよい。裏面側からの光の入射を想定しない場合には、裏面側領域32に酸化チタン等の顔料が添加されていてもよい。
上記構成を備えた太陽電池モジュール10は、導線14により接続された太陽電池11のストリングを、第1保護部材12、第2保護部材13、及び封止層30を構成する樹脂シートを用いてラミネートすることにより製造できる。ラミネート装置では、例えばヒーター上に、第1保護部材12、樹脂シート31、太陽電池11のストリング、樹脂シート32、第2保護部材13が順に積層される。この積層体は、例えば真空状態で150℃程度に加熱される。その後、大気圧下でヒーター側に各構成部材を押し付けながら加熱を継続し、樹脂シートの樹脂成分を架橋させることにより、太陽電池パネル15が得られる。最後に、反射体18、端子ボックス、フレーム16等を太陽電池パネル15に取り付けて太陽電池モジュール10が得られる。
受光面側領域31における波長変換物質33及び紫外線吸収物質34の濃度勾配は、例えば樹脂シート31として、波長変換物質33、紫外線吸収物質34の含有量が異なる複数の樹脂シートを用いることにより形成できる。具体例としては、ラミネート工程において、波長変換物質33のみを含有する樹脂シートを第1保護部材12側に配置し、紫外線吸収物質34のみを含有する樹脂シートを太陽電池11側に配置することが挙げられる。
以上のように、上記構成を備えた太陽電池モジュール10によれば、紫外線によるダメージを受け難く、且つ高い光電変換効率を得ることができる。即ち、太陽電池モジュール10では、封止層30における波長変換物質33及び紫外線吸収物質34の濃度分布を工夫することにより、紫外線による構成材料の劣化を抑制しながら波長変換物質33の効率的な利用を可能にした。また、波長変換物質33と紫外線吸収物質34の併用により、耐久性に優れると共に光電変換効率が改善された高機能製品を安価に提供することができる。
<第2実施形態>
以下、図5及び図6を参照しながら、第2実施形態について詳細に説明する。図5は、図4と同様の封止層40の断面図である(紫外線吸収物質34を省略)。図6は、封止層40における光の透過率と波長との関係を示す図である。図6では、比較として第1波長変換物質33x、第2波長変換物質33yの各々のみを含有する封止層の場合を右に示す。以下では、第1実施形態との相違点を主に説明するものとし、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を用いて重複する説明を省略する。
第2実施形態は、封止層40の構成が、第1実施形態の封止層30と異なる。具体的には、封止層40に2種類の第1波長変換物質33x、第2波長変換物質33yが含有されている点で、1種類の波長変換物質33を含有する封止層30と異なる。図5では、紫外線吸収物質34を省略しているが、封止層40における紫外線吸収物質34の好適な濃度分布は、例えば第1実施形態の第1領域31aのρ34と同様である。
図5に示すように、第1波長変換物質33x及び第2波長変換物質33yは、封止層40の受光面側領域41に含有されている。第2波長変換物質33yは、第1波長変換物質33xよりも長波長の光を吸収して波長変換する物質である。第1波長変換物質33x及び第2波長変換物質33yは、少なくとも最大吸収波長が互いに重なっていないことが好ましい。また、少なくとも第1波長変換物質33xの最大発光波長と、第2波長変換物質33yの最大吸収波長とが重なっていないことが好ましい。勿論、第2波長変換物質33yにより吸収される紫外線等を第1波長変換物質33xが略吸収せず、且つ第1波長変換物質33xにより波長変換された光を第2波長変換物質33yが略吸収しないことが特に好ましい。
第1波長変換物質33x及び第2波長変換物質33yは、上記の関係を満たす組み合わせであれば個々の物質は特に限定されず、例えば波長変換物質33と同様の物質を用いることができる。好適な組み合わせの例としては、第1波長変換物質33xにペリレン系色素を用い、第2波長変換物質33yにフルオレセイン系色素を用いることが挙げられる。第1波長変換物質33x及び第2波長変換物質33yには、互いに同種の物質(例えば、ペリレン系色素)であって波長変換特性(吸収波長、発光波長)が異なるものを適用してもよい。
図6に示すように、2種類の第1波長変換物質33x、第2波長変換物質33yを用いることで、例えば発電に対する寄与が少なく構成材料を劣化させる紫外線の変換効率が向上する。第1波長変換物質33xのみを含有する封止層の場合は、例えば可視域に近い紫外線を十分に変換できない場合がある。一方、第2波長変換物質33yのみを含有する封止層の場合は、例えば短波長の紫外線の一部を変換することが困難である。第1波長変換物質33xと第2波長変換物質33yを併用することにより、両者を単独で用いた場合の不都合を解消することができる。
以下、封止層40の各領域における第1波長変換物質33xと第2波長変換物質33yの好適な濃度分布について詳説する。以下では、第1波長変換物質33xの濃度を「ρ33x」、第2波長変換物質33yの濃度を「ρ33y」とする。
図5に示す例では、第1波長変換物質33x及び第2波長変換物質33yは、受光面側領域41のみに含有されている。但し、第1波長変換物質33x、第2波長変換物質33yは、裏面側領域42に含有されていてもよい。例えば、裏面側領域42には、各物質が略同一の濃度で含有されていてもよい。或いは、裏面側領域42では、ρ33x<ρ33yであってもよいし、第2波長変換物質33yのみが含有されていてもよい。
受光面側領域41におけるρ33x及びρ33yは、略均一であってもよいが、第2波長変換物質33yの保護等の観点から、第1領域41aにおけるρ33x/ρ33yが、第2領域31bにおけるρ33x/ρ33yよりも高いことが好適である。さらに、ρ33xは第1領域41aにおいてρ33yよりも高く、ρ33yは第2領域41bにおいてρ33xよりも高いことが好適である。長波長の光を変換する第2波長変換物質33yは、第1波長変換物質33xと比べて短波長の光によりダメージを受け易いが、当該濃度分布とすることより、第2波長変換物質33yの劣化を抑制することができる。即ち、第1波長変換物質33xが第2波長変換物質33yを劣化させる短波長の光を変換することにより、第2波長変換物質33yが保護される。第1波長変換物質33xが変換できない長波長の光は、第2領域41bに多く含まれる第2波長変換物質33yによって変換することができる。
例えば、受光面側領域41においてρ33xを略均一とし、ρ33yを第1領域41aよりも第2領域41bで高くしてもよい(換言すると、ρ33xを第2領域41bよりも第1領域41aで低くする)。また、受光面側領域41においてρ33yを略均一とし、ρ33xを第1領域41aよりも第2領域41bで低くしてもよい(換言すると、ρ33xを第2領域41bよりも第1領域41aで高くする)。
ρ33xは第2領域41bよりも第1領域41aで高く、且つρ33yは第1領域41aよりも第2領域41bで高いことが特に好適である。即ち、受光面側領域41において、第1波長変換物質33xと第2波長変換物質33yのいずれにも不均一な濃度分布が存在する。各物質の濃度勾配は、受光面側領域41の厚み方向に対して互いに逆の関係にあることが好ましい。例えば、ρ33xを第1保護部材12から太陽電池11に近づくほど次第に又は段階的に低くしてもよい。また、ρ33yを第1保護部材12から太陽電池11に近づくほど次第に又は段階的に高くしてもよい。
具体的に、第1領域41aにおけるρ33xは、波長変換物質33xが無機系化合物である場合、第1領域41aの総重量に対して0.1〜15重量%であることが好ましく、1.5〜10重量%であることがより好ましい。波長変換物質33xが有機系化合物である場合は、第1領域41aの総重量に対して0.02〜2.0重量%であることが好ましく、0.05〜0.8重量%であることがより好ましい。第1領域41aにおけるρ33yは、波長変換物質33yが無機系化合物である場合、第1領域41aの総重量に対して0〜1.5重量%であることが好ましく、0〜0.1重量%であることがより好ましい。波長変換物質33yが有機系化合物である場合は、第1領域41aの総重量に対して0〜0.05重量%であることが好ましく、0〜0.02重量%であることがより好ましい。
第2領域41bにおけるρ33xは、波長変換物質33xが無機系化合物である場合、第2領域41bの総重量に対して0〜1.5重量%であることが好ましく、0〜0.1重量%であることがより好ましい。波長変換物質33xが有機系化合物である場合は、第2領域41bの総重量に対して0〜0.05重量%であることが好ましく、0〜0.02重量%であることがより好ましい。第2領域41bにおけるρ33yは、波長変換物質33yが無機系化合物である場合、第2領域41bの総重量に対して0.1〜15重量%であることが好ましく、1.5〜10重量%であることがより好ましい。波長変換物質33yが有機系化合物である場合は、第2領域41bの総重量に対して0.02〜2.0重量%であることが好ましく、0.05〜0.8重量%であることがより好ましい。
なお、第1波長変換物質33xの発光波長と、第2波長変換物質33yの吸収波長との重なりが大きいものを使用する必要がある場合は、上述の濃度分布を逆にしてもよい。即ち、この場合は、第1領域41aにおけるρ33x/ρ33yを、第2領域31bにおけるρ33x/ρ33yよりも低くすることにより、二重の波長変換を抑制して波長変換効率を高めることができる。
本実施形態では、2種類の第1波長変換物質33x、第2波長変換物質33yを用いる場合を例示したが、3種類以上の波長変換物質を用いてもよい。
<第3実施形態>
以下、図7及び図8を参照しながら、第3実施形態について詳細に説明する。図7は、図4と同様の封止層50の断面図である(紫外線吸収物質34を省略)。図8は、封止層50の変形例を示す図である。以下では、上記各実施形態との相違点を主に説明するものとし、上記各実施形態と同様の構成要素には同じ符号を用いて重複する説明を省略する。
第3実施形態は、封止層50の構成が、第1及び第2実施形態の封止層と異なる。封止層50は、1種類の波長変換物質33を含有する点で封止層30と共通するが、裏面側領域52にも波長変換物質33が含有されている点で封止層30と異なる。受光面側領域51における波長変換物質33の濃度は、第1領域51aよりも第2領域51bで低いことが好適である。図7及び図8では、紫外線吸収物質34を省略しているが、封止層50における紫外線吸収物質34の好適な濃度分布は、例えば第1実施形態と同様である。
図7に示すように、裏面側領域52における波長変換物質33の濃度は、太陽電池11に隣接する第3領域52aよりも、第2保護部材13に隣接する第4領域52bで低いことが好適である(第3領域52aと第4領域52bとの境界は、裏面側領域32の厚みの丁度中間とする)。つまり、封止層50では、第1保護部材12側から第2保護部材13側に向かって次第に又は段階的に波長変換物質33の濃度が低下している。
これにより、波長変換物質33の効率的な利用を図ることができる。即ち、第2保護部材13に近づくほど波長変換物質33により波長変換された光の割合が増加するため、そのような領域に波長変換物質33が存在しても未変換光が波長変換物質33に吸収される確率は低い。ゆえに、効果が小さな領域では波長変換物質33の添加量を削減する。また、波長変換物質33が1種類であっても、光の吸収波長の一部と発光波長の一部とが重なる場合があり、この場合には二重の波長変換を生じる可能性がある。即ち、波長変換された光の割合が多い領域では、波長変換物質33の濃度を低くして二重の波長変換を抑制する。
図8に示す例では、裏面側領域52zの第4領域52bzにおいて、第2保護部材13の近傍のみに波長変換物質33を含有しない領域53が形成されている。領域53は、例えば封止層50と第2保護部材13との接着性を高めるアンカーコート層として機能し、他の領域と組成が異なる樹脂シートを用いて形成することができる。また、図8に示す例では、受光面側領域51における波長変換物質33の濃度が略均一である。さらなる設計変更例として、領域53のみが波長変換物質33を含有せず、他の領域における波長変換物質33の濃度を略均一にすることもできる。
10 太陽電池モジュール、11 太陽電池、12 第1保護部材、13 第2保護部材、14 導線、15 太陽電池パネル、15a 側面、16 フレーム、17 接着剤、18 反射体、20 光電変換部、21 半導体基板、22,23 非晶質半導体層、24,25 透明導電層、30,40,50 封止層、31,41,51,61 受光面側領域、31a,41a,51a 第1領域、31b,41b,51b 第2領域、32,42,52,52z,62 裏面側領域、33 波長変換物質、33x 第1波長変換物質、33y 第2波長変換物質、34 紫外線吸収物質、52a 第3領域、52b,52bz 第4領域、53 領域

Claims (9)

  1. 太陽電池と、
    前記太陽電池の受光面側に設けられた第1保護部材と、
    前記太陽電池の裏面側に設けられた第2保護部材と、
    前記各保護部材の間に設けられ、前記太陽電池を封止する封止層と、
    を備え、
    前記封止層の前記太陽電池よりも前記第1保護部材側に位置する受光面側領域には、特定波長の光を吸収して当該波長を変換する波長変換物質、及び紫外線を選択的に吸収する紫外線吸収物質が含有されている、太陽電池モジュール。
  2. 前記波長変換物質の少なくとも1種の濃度は、前記受光面側領域のうち前記第1保護部材に隣接する第1領域において、前記紫外線吸収物質の濃度よりも高く、
    前記紫外線吸収物質の濃度は、前記受光面側領域のうち前記太陽電池に隣接する第2領域において、前記波長変換物質の少なくとも1種の濃度よりも高い、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記受光面側領域における前記波長変換物質の少なくとも1種の濃度は、前記第1保護部材に隣接する第1領域よりも、前記太陽電池に隣接する第2領域で低い、請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記紫外線吸収物質の濃度は、前記第1領域よりも、前記第2領域で高い、請求項2又は3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記波長変換物質は、第1波長変換物質と、前記第1波長変換物質よりも長波長の光を吸収して波長変換する第2波長変換物質とを含み、
    前記第1波長変換物質の濃度は、前記第1領域において、前記第2波長変換物質の濃度よりも高く、
    前記第2波長変換物質の濃度は、前記第2領域において、前記第1波長変換物質の濃度よりも高い、請求項2〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記波長変換物質は、さらに、前記封止層の前記太陽電池よりも前記第2保護部材側に位置する裏面側領域に含有され、
    前記裏面側領域における前記波長変換物質の濃度は、前記太陽電池に隣接する第3領域よりも、前記第2保護部材に隣接する第4領域で低い、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記太陽電池は、ヘテロ接合層を含み、
    前記波長変換物質は、前記ヘテロ接合層のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を吸収して波長変換する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記封止層の前記波長変換物質を含有する領域の屈折率は、前記第1保護部材の最外層の屈折率よりも高い、請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記太陽電池、前記第1保護部材、前記第2保護部材、及び前記封止層から構成される太陽電池パネルの側面を覆って設けられ、前記波長変換物質により波長変換された光を反射する反射体を備えた、請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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