JPWO2015093301A1 - ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルおよび当該ゲルを備えた電気泳動装置 - Google Patents

ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルおよび当該ゲルを備えた電気泳動装置 Download PDF

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Abstract

濃縮効果の持続性を向上させるとともに泳動時の発熱抑制を実現したポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルと、当該ゲルを備えた電気泳動装置を提供する。本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、濃縮ゲルおよび当該濃縮ゲルとは異なるpHに調整されている分離ゲルを含み、濃縮ゲルおよび上記分離ゲルのうちの少なくとも一方には、アクリルアミドバッファーが共有結合されている。

Description

本発明は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル、および当該ゲルを備えた電気泳動装置に関し、より詳細には、濃縮ゲルおよび当該濃縮ゲルとは異なるpHに調整されている分離ゲルを含むポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルと、これを備えた電気泳動装置に関する。
ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS−PAGE)は、界面活性剤であるSDSでタンパク質を処理するとSDSがタンパク質の分子量に応じた量比(1:1.4)で結合することを利用したタンパク質の分析方法である。SDSが結合したSDS−タンパク質複合体は、SDS分子を構成する親水性イオンのSO 2−基によって負の電荷を持つため、ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル(以下、単にゲルを記載することがある)に電流を流すと、当該ゲル中のSDS−タンパク質複合体は陽極に泳動する。また、当該ゲル中をSDS−タンパク質複合体が通過するときに分子ふるい効果が発生するために、分子量の小さいタンパク質ほど早く移動する。そのため、その移動度から見かけの分子量を割り出すことが可能である。
SDS−PAGEで用いられる一般的なゲルの一つとして、ゲル濃度および含有緩衝液のpHが異なる2層から構成され、非特許文献1に記載されていように、泳動上流側にpH6.8のトリシン緩衝液を含むゲルを有し、このゲルの泳動下流側にpH8.8のトリシン緩衝液を含むゲルを有してなる2層のゲルがある。
タンパク質サンプル(SDS−タンパク質複合体)は、泳動上流側のpH6.8のゲルではタンパク質の分離は起こらずに濃縮を受ける。そのため、泳動上流側のpH6.8のゲルは「濃縮ゲル」と称される(「スタッキングゲル」と称されることもある)。一方、泳動下流側のpH8.8のゲルではタンパク質が分子量により分離されるため、当該ゲルは「分離ゲル」と称される。
pH6.8の濃縮ゲル中では、泳動が早い(ゲル内を早く移動する)順に、陰極側の泳動用緩衝液の陰極バッファーに含まれる塩素イオン、タンパク質サンプル、当該陰極バッファーに含まれるグリシンの順番で泳動される。陰極バッファーに含まれるグリシンはpH6.8の緩衝液を含む濃縮ゲル中で10%程度の解離度であるために陽極への移動が遅くなる。一方、陰極バッファーに含まれる塩素イオンは陽極に早く移動する。このとき、塩素イオンとグリシンとの間が他よりも高抵抗になるため電圧が上昇し、塩素イオンとグリシンとの間で泳動されるタンパク質サンプルが先端の塩素イオンの境界に濃縮される。
このように濃縮ゲルにおいてタンパク質サンプルを濃縮することにより、分離ゲルでの分離が良好となり、分離ゲルにおいてシャープなバンドを検出することができる。
羊土社「改訂第3版 タンパク質実験ノート 下 分離同定から機能解析へ」、岡田雅人・宮崎香 編
しかしながら、上述のようにpHが異なる緩衝液を含有したゲル同士が接触してなる電気泳動用ゲルの場合、時間の経過により互いの緩衝液が混合するという問題がある。時間の経過により、分離ゲルの緩衝液が濃縮ゲルに混入することによって、濃縮ゲルの濃縮効果が失われ、タンパク質サンプルの分離解像度が著しく低下する。そのため、泳動実施者が泳動毎にゲルを作製しているという実情がある。したがって、時間が経過しても濃縮ゲルが濃縮効果を維持することができるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの開発が求められている。
また、濃縮ゲルおよび分離ゲルに含有される緩衝液は、上述したpH条件下で電荷を有するため、電圧印加により移動する。これにより、ゲル内に高い電流値が検出され、発熱の原因となる。発熱は、ゲルの膨張を引き起こして電気泳動分離パターンを悪化させる。
そこで、本願発明者らは、分離ゲルに導入されるまでにタンパク質サンプルが濃縮される形態でありながら、濃縮効果の持続性を向上させるとともに泳動時の発熱を抑制することができるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの開発に成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、濃縮効果の持続性の向上と、泳動時の発熱抑制とを実現したポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供するとともに、当該ゲルを備えた電気泳動装置を提供することを目的としている。
具体的には、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、濃縮ゲルおよび上記濃縮ゲルとは異なるpHに調整されている分離ゲルを含み、上記濃縮ゲルおよび上記分離ゲルのうちの少なくとも一方には、アクリルアミドバッファーが共有結合されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電気泳動装置は、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルと、陰極と、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに対して、上記陰極とは反対側に配置された陽極と、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの上記陰極側に添加される陰極バッファーと、を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、アクリルアミドバッファーがポリアクリルアミドゲルに固定化されることにより経時的なアクリルアミドバッファーの拡散を防ぎ、濃縮ゲルにおける濃縮効果の持続性が向上するポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供することができる。また、本発明の一態様によれば、アクリルアミドバッファーの移動量の減少により発熱が抑制され分解能が向上するポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供することができる。そして、本発明の一態様によれば、濃縮効果の持続性を向上させ、且つ泳動時の発熱を抑制した当該ゲルを備えた電気泳動装置を提供することができる。
本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの一実施形態を作製するための器具を示す斜視図である。 図1に示す器具に本発明の一実施形態におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを作製している様子を示す斜視図である。 本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの一実施形態を模式的に示したものであり、アクリルアミドバッファーがゲルに共有結合されている様子を示す図である。 本発明に係る電気泳動装置の一実施形態である自動化二次元電気泳動装置を示す図である。 本発明に係る電気泳動装置の一実施形態である自動化二次元電気泳動装置を示す図である。 本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの一実施形態を用いた実施例および比較例において得られる分離パターンを示す図である。 本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの一実施形態を用いた実施例および比較例において得られる分離パターンを示す図である。
〔実施形態1〕
本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルおよび当該ゲルの作製方法の一実施形態、並びに当該ゲルを備えた電気泳動装置の一実施形態を以下に説明する。
〔1〕ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル
本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、タンパク質の分離は起こらず濃縮を受ける濃縮ゲル(スタッキングゲル)と、当該濃縮ゲルとは異なるpHに調整されたタンパク質の分離がおこなわれる分離ゲルとを含有する。なお、本発明におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、濃縮ゲルおよび分離ゲルのほかに他のゲル(層)を含み得る。
なお、本実施形態1では電気泳動によって分離をおこなうサンプルとして、タンパク質を挙げて説明するが、サンプルはタンパク質に限定されるものではなく、ゲル電気泳動を使用して分離することができる複数の独特の分子種の混合物であるか、もしくは複数ではなくゲル電気泳動がおこなわれた後にゲル内の或る位置に局在する物質である。サンプルの具体例としては、生物材料(例えば、生物個体、体液、細胞株、組織培養物、もしくは組織断片)からの調製物、または、市販の試薬などが挙げられる。例えば、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが挙げられる。
本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、界面活性剤としてSDSを含む変性ゲルである。なお、本発明はSDSを含む変性ゲルに限定されるものではなく、変性作用を有する界面活性剤としてSDS以外の界面活性剤を含むものであってもよい。また、界面活性剤以外の変成作用を有する物質(例えば尿素やホルムアルデヒドなど)を含む変性ゲルであってもよい。更には、本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、非変性ゲルであってもよい。非変性ゲルは、変性剤を含有しないポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルをいう。非変性ゲル(すなわち未変性ゲル)は、未変性ゲル電気泳動において使用され、この場合、ランニング緩衝液および試料緩衝液にも変性剤を含まない。
また、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、SDS−PAGE電気泳動法による電気泳動に用いられるゲルである。しかしながら、本発明はSDS−PAGEに限定されるものではなく、SDS−PAGEを含むポリアクリルアミドゲル電気泳動全般に適用することができる。
また、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、そのサイズは問わない。ここで、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの厚さをz方向に沿って定義し、z方向に対して垂直であるx方向およびy方向によって定義されるx−y平面をする。本発明に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのサイズは、例えば、x−y平面のサイズが10cm×10cm程度であって厚さが1mm程度の比較的小型のサイズから、x−y平面のサイズが30cm×30cm程度であって厚さが1mm程度の比較的大型のサイズのものまで、電気泳動の用途や電気泳動装置の大きさに応じて適宜選択すること可能である。
本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、後述する電気泳動装置の一対の電極間に配置され、電圧印加によって内部に電流が流れる。ここで、本実施形態では、電流の流れる方向、すなわちサンプルの泳動方向をy方向とする。すなわち、一対の電極の一方の電極(陰極)は、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルよりもy方向に沿って上流側に配置され、他方の電極(陽極)は当該ゲルよりもy方向に沿って下流側に配置される。そして、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに含有される濃縮ゲルと分離ゲルとは、濃縮ゲルが分離ゲルよりも泳動方向上流側に位置する。そして、両ゲルは泳動方向に対して垂直方向(x方向)に沿って界面を有する。
なお、本実施形態1に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、濃縮ゲルおよび分離ゲルにアクリルアミドバッファーが共有結合されている点に特徴がある。よって、それ以外のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの条件(例えば、濃縮ゲルの体積、分離ゲルの体積、ゲル内での当該境界面の位置等)については、従来周知のSDS−PAGE用ゲルを参考にして適宜選択することができる。
なお、本願明細書におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのポリアクリルアミドとは、アクリルアミドモノマーとN,N’−メチレンビスアクリルアミド(ビスまたはビスアクリルアミド)との混合物をいい、このアクリルアミドおよびビスが、架橋されて分枝状の分子構造を形成したものが本願明細書におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルである。また、本願明細書における、共有結合されているアクリルアミドバッファーとは、緩衝作用を有するアクリルアミド誘導体である。
・濃縮ゲル
本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに含有される濃縮ゲルは、pHが、pH6.0〜pH8.8の範囲に調整されている。より好ましくは、pH6.6〜pH7.5の範囲に調整され、一例としてpH6.8に調整されている。このようにpH条件が調整された濃縮ゲルでは、タンパク質は分離されずに濃縮を受ける。なお、濃縮の原理は周知であるため、ここでの説明は省略する。
また、濃縮ゲルには、アクリルアミドバッファーが共有結合されている。アクリルアミドバッファーはビニル基を有しているため、アクリルアミドモノマーを共有結合でゲルに固定化することができる。
濃縮ゲルにアクリルアミドバッファーが共有結合されていることにより、アクリルアミドバッファーが濃縮ゲルから分離ゲルに移動することがない。そのため、先述した時間経過による濃縮ゲルの濃縮効果の低下が生じず、また、泳動中の発熱も生じない。
濃縮ゲルに共有結合されるアクリルアミドバッファーは、pKaが既知であるアクリルアミド誘導体から選択すればよい。例えば、これらに限定するものではないが、下記一般式で表すバッファーの中の1つまたは複数から選択すればよい。
また、濃縮ゲルには、pKaが1.0〜12.0の範囲であるアクリルアミドバッファーが共有結合されている。より好ましくは、pKaが6.2〜8.5の範囲であるアクリルアミドバッファーが共有結合されている。この範囲であるアクリルアミドバッファーが濃縮ゲルに共有結合されていることにより、タンパク質が先行イオンである塩素イオンとトレイリングイオンであるグリシンとの間に挟まれて塩素イオン境界に濃縮される効果が生じる。
なお、濃縮ゲルに共有結合されたアクリルアミドバッファーは、濃縮ゲルに含有されたpH緩衝液と同じpHに調整された緩衝剤である。
濃縮ゲルに共有結合されているアクリルアミドバッファーの濃度は、50〜200mMの範囲であることが好ましく、100〜150mMの範囲とすることがより好ましい。この範囲であることにより、好ましい緩衝能を有することができ、タンパク質の濃縮が可能となる。
濃縮ゲルは、アクリルアミドバッファーが共有結合されていれば、その他の組成は従来周知の濃縮ゲルの組成を適用することができるほか、濃縮ゲルの機能を阻害しない範囲で添加剤を含有し得る。
・分離ゲル
本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに含有される分離ゲルは、pHが8.0〜9.2の範囲に調整されている。より好ましくは、pHが8.4〜8.8の範囲に調整され、一例としてpH8.8に調整されている。このようにpH条件が調整された分離ゲルでは、濃縮ゲルによって濃縮されたタンパク質サンプルの分離が起こる。なお、分離の原理は周知であるためここでの説明は省略する。
また、分離ゲルには、アクリルアミドバッファーが架橋されているため、当該アクリルアミドバッファーが分離ゲルから濃縮ゲルに移動することがない。そのため、先述した時間経過による濃縮ゲルの濃縮効果の低下が抑制され、また、泳動中の発熱も抑制される。
具体的には、分離ゲルには、pKaが1.0〜12.0の範囲であるアクリルアミドバッファーが共有結合されている。より好ましくは、pKaが8.5〜9.3の範囲であるアクリルアミドバッファーが共有結合されている。この範囲においてアクリルアミドバッファーが分離ゲルに共有結合されていることにより、解像度の高い分離結果を得ることができる。
なお、分離ゲルに共有結合されたアクリルアミドバッファーは、分離ゲルに含有されたpH緩衝液と同じpHに調整された緩衝剤である。
分離ゲルに共有結合されているアクリルアミドバッファーの濃度は、50〜200mMの範囲であることが好ましく、100〜150mMの範囲とすることがより好ましい。この範囲であることにより、好ましい緩衝能を有することができ、タンパク質の分離が可能となる。
分離ゲルに共有結合されるアクリルアミドバッファーは、pKaが既知であるアクリルアミド誘導体から選択すればよい。例えば、これらに限定するものではないが、下記一般式で表すバッファーの中の1つまたは複数から選択すればよい。
分離ゲルは、アクリルアミドバッファーが共有結合されていれば、その他の組成は従来周知の分離ゲルの組成を適用することができるほか、分離ゲルのサンプル分離を阻害しない範囲で添加剤を含有し得る。
図3に、アクリルアミドバッファーが共有結合されているゲルを模式的に示す。なお、図3中のRはカルボキシル基または3級アミン等である。図3に示すポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、アクリルアミドおよびビスアクリルアミドが、架橋されて分枝状の分子構造を形成しているところに、アクリルアミドバッファーが架橋(共有結合)されている。
以上のように本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、pHが異なる緩衝液を含有した濃縮ゲルおよび分離ゲルが互いに接触した状態で存在しているが、これら濃縮ゲルおよび分離ゲルのそれぞれにおいて、pH緩衝液に含まれるアクリルアミドバッファーが共有結合されているため、互いの緩衝液が混合することがない。よって、時間の経過により分離ゲルの緩衝液によって濃縮ゲルの濃縮効果が低減する虞がなく、保存性に優れたポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを実現することができる。
また、濃縮ゲルおよび分離ゲルに含有される緩衝液は上述したpH条件下で電荷を有するが、本実施形態1によれば、当該緩衝液に含まれる緩衝剤であるアクリルアミドバッファーが共有結合されているため、電圧印加によりゲル内を緩衝液が移動することがない。これにより、ゲル内に電流が過剰に流れることがなく、不都合な発熱を発生することがない。したがって、ゲルの膨張を引き起こすことがなく、良好な電気泳動分離パターンを検出することができるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供することができる。
〔2〕ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの作製方法
SDS−PAGE用ゲルである本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、従来周知のSDS−PAGE用ゲルの作製方法を提供して作製することができる。
図1および図2は、本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの作製に用いる器具の斜視図である。図1には、2枚の絶縁材からなるゲル板1をそれぞれのゲル形成面が内側になるようにして配置し、クリップ2で止めている様子を示している。このとき、2枚のゲル板1の間にはスペーサー(不図示)を配設して本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの厚さに相当する分の隙間を設けている。そして、この隙間に、チューブ3を用いてゲル用溶液を充填する。スペーサーは、2枚のゲル板1の側部と下部とに配置されており、2枚のゲル板1の上部には配置しない。これにより、2枚のゲル板1の上部からチューブ3を介してゲル用溶液を2枚のゲル板1の隙間に充填することができる。
ゲル用溶液は、分離ゲル用溶液と濃縮ゲル用溶液とをそれぞれ準備する。分離ゲル用溶液は、従来周知の分離ゲル作製用のアクリルアミドモノマー溶液(組成は、9.7%アクリルアミド、0.3%ビスアクリルアミド、375mM Tris−HCl(pH8.8)、0.1%TEMED、0.05%APS)に、アクリルアミドバッファー(pKa8.8)を100mMの濃度になるように添加して作製し、濃縮ゲル用溶液は、従来周知の濃縮ゲル作製用のアクリルアミドモノマー溶液(組成は、2.91%アクリルアミド、0.09%ビスアクリルアミド、0.05%TEMED、0.03%APS)に、アクリルアミドバッファー(pKa6.8)を100mMの濃度になるように添加して作製する。
まず分離ゲル用溶液を2枚のゲル板1の隙間に充填する。充填に際して、重合開始剤を添加して充填する。また、このとき、充填された分離ゲル用溶液の液面(上面)が2枚のゲル板1の上部よりも下になるように充填量を調整する。
充填が完了したら所定時間放置して分離ゲル用溶液をゲル化させる。ゲル化に際して、従来周知の方法で分離ゲル用溶液の液面上に蒸留水(不図示)を重層する。ゲル化した状態を図2に示している(分離ゲル4)。
分離ゲル用溶液がゲル化した後、重層していた蒸留水を除去し、分離ゲル用溶液の液面上に濃縮ゲル用溶液を重層する。充填に際して、重合開始剤を添加して充填する。充填が完了したら所定時間放置して分離ゲル用溶液をゲル化させる。ゲル化した状態を図2に示している(濃縮ゲル5)。なお、図2では濃縮ゲル用溶液の液面(上面)がゲル板1の上部よりも下になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、濃縮ゲル用溶液の液面(上面)とゲル板1の上部とを一致させたのちに、従来周知のサンプルアプライ用のウエルを作成するためのコームを挿し込んでも良い。充填が完了したら所定時間放置して濃縮ゲル用溶液をゲル化させる。
以上の手順によって本実施形態1におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを作製することができる。
〔3〕電気泳動装置
次に、本発明に係る電気泳動装置の一実施形態として、自動化二次元電気泳動装置400を例に挙げて説明する。
図4は、本実施形態1における自動化二次元電気泳動装置400の要部構成を示す。
図4中の(a)は自動化二次元電気泳動装置400の要部構成を示す斜視図である。図4中の(b)は、等電点電気泳動ゲル200が保持部440を介して支持アーム431に結合される構成を示す。図4中の(c)は、自動化二次元電気泳動装置400において用いられる二次元目電気泳動部420の構成を示す断面図および上面図である。
本実施形態1における自動化二次元電気泳動装置400は、台座としての固定手段401の上に、等電点電気泳動器具を含む一次元目電気泳動部(第一泳動部)410と、SDS−PAGEをおこなうための二次元目電気泳動部(第二泳動部)420と、上記支持アーム431と、固定手段401および/または支持アーム431を移動して双方の相対位置を変更させる駆動手段404とを有している。
自動化二次元電気泳動装置400では、サンプルが、まず一次元目電気泳動部410にて第1方向(図4中Y方向)に分離され、緩衝液の平衡化を経た後に、二次元目電気泳動部420にて第2方向(図4中X方向)に分離される。これは、駆動手段404が支持アーム431をX軸方向およびZ軸方向へ移動可能に保持していることにより実現される。
(一次元目電気泳動部)
一次元目電気泳動部410には、複数の槽が設けられている。一次元目電気泳動部410について、図5を用いて更に説明する。
図5は、自動化二次元電気泳動装置400の断面図である。一次元目電気泳動部410は、単一の絶縁体に複数の槽411・412が設けられた構成を有している。
そのうちの第一試薬槽411は、一次元目分離を行うまでの工程に必要な試薬を格納するためのものであり、第2試薬槽412は、一次元目分離後で二次元目分離前に必要な試薬を格納するためのものである。具体的には、第一試薬槽411は、ゲル配置槽411a、サンプル槽411b、膨潤槽411c、等電点電気泳動器具としての第一分離槽411dからなる。
また、第2試薬槽412は、第1平衡化槽412a、染色槽412b、洗浄槽412c、第2平衡化槽412dからなる。第1平衡化槽412aは、第1方向分離に用いた緩衝液を置換させて、第1方向分離後に行う染色の効率を上げるための緩衝液を格納するために設けられることが好ましい。洗浄槽412cは、蛍光色素を格納した染色槽412bにて付着した過剰な蛍光色素を洗浄する緩衝液を格納するために設けられることが好ましい。第2平衡化槽412dは、第2方向分離を行うために好ましい試薬が格納されており、例えば、等電点電気泳動ゲル200のタンパク質を還元する試薬、該タンパク質をSDS化する試薬が格納されている。また、第2方向分離の方法に応じて、緩衝液、界面活性剤、酵素、相互作用物質などが格納されてもよい。
ここで、駆動手段404による支持アーム431の移動について説明する。駆動手段404は、まず、支持アーム431をゲル配置槽411aの所望のX位置まで駆動し、次いで支持アーム431を所望のZ位置まで下降させる。続いて、ゲル配置槽411aに配置したゲル付き保持体40を、制御手段により支持アーム431への吸着を制御する。支持アーム431への吸着の制御は、例えば電磁弁を用いれば自動制御され得る。駆動手段404は、支持アーム431に吸着させたゲル付き保持体40を図5中の矢印402の方向へ移動し、これにより、等電点電気泳動ゲル200は、一次元目電気泳動部410に設けられた各槽において所望の処理が施され、引き続き二次元目電気泳動部420へ搬送される。
すなわち、一次元目電気泳動部410では、サンプルを等電点電気泳動ゲル200に導入する工程、等電点電気泳動ゲル200を膨潤させる工程と、等電点電気泳動ゲル200に電圧を印加してサンプルを第1方向に分離する工程と、等電点電気泳動ゲル200中の分離サンプルを染色する工程と、二次元目電気泳動部420での環境に平衡化する工程とがおこなわれる。このように一次元目電気泳動部410では、等電点電気泳動ゲルへのサンプルの添加と等電点電気泳動ゲル200の膨潤とを別々に行うことにより、膨潤速度を向上させることができる。
なお、等電点電気泳動器具である第一分離槽411dには、等電点電気泳動(一次元目分離)に必要な緩衝液が充填される。ただし、膨潤槽411c内に格納される試薬が一次元目分離に必要な緩衝液を含む場合は、第一分離槽411d内に一次元目分離に必要な緩衝液を充填しなくてもよい。第一分離槽411dでは、一対の電極(不図示)に第1電圧印加手段405により電圧を印加されることにより、等電点電気泳動ゲル200中のサンプルが分離される。
(二次元目電気泳動部)
二次元目電気泳動部420には、上述したポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル(SDS−PAGE用ゲル)10が具備されており、SDS−PAGE用ゲル10において、一次元目電気泳動部410から搬送された等電点電気泳動ゲル200に含まれた分離サンプルが、第1方向と異なる第2方向にさらに分離(SDS−PAGE)される。
二次元目電気泳動部420は、ゲル板である下部絶縁板421と上部絶縁板422とを重ね合わせた絶縁部420aに、上部絶縁板422を貫いて下部絶縁部に設けられた第1緩衝液槽428aおよび第2緩衝液槽428bを有している。また、下部絶縁板421には、上部絶縁板422との間にSDS−PAGE用ゲル10を覆いかつ収納するためのゲル収納部10’が設けられている。ゲル収納部10’に収納されたSDS−PAGE用ゲル10は下部絶縁板421および上部絶縁板422からなる絶縁部420aに覆われ、第1開口部425および第2開口部426において絶縁部420aの外部と接触可能である。
第1開口部425および第2開口部426は、二次元目電気泳動部420に設けられた第1緩衝液槽428aおよび第2緩衝液槽428bにそれぞれ面している。第2方向へのサンプル分離を実行するために、第1緩衝液槽428aおよび第2緩衝液槽428bには、ゲル収納部10’に収納されたSDS−PAGE用ゲル10と第1開口部425および第2開口部426を介して接する第1緩衝液および第2緩衝液(陰極バッファーを含有する溶液)がそれぞれ充填される。第1緩衝液槽428aおよび第2緩衝液槽428bには第1電極429aおよび第2電極429bが設けられており、第1電極429aおよび第2電極429bを介して第2電圧印加手段406によってSDS−PAGE用ゲル10に電圧が印加されると、第1開口部425から第2開口部426に向かって電流が流れる。このとき、等電点電気泳動ゲル200中の分離サンプルと、分子量マーカーとが第2開口部426から第1開口部425に向かって展開/分離される。
ここで、第2緩衝液槽428bに充填される陰極バッファーを含有する溶液の陰極バッファーは、フロントイオン(例えば、塩素イオンなど)およびトレイリングイオン(グリシン、トリシンなど)を含む。フロントイオンおよびトレイリングイオンが陰極バッファーに含まれていることにより、バンドの濃縮効果を奏することができる。なお、本発明では、フロントイオンとトレイリングイオンを含まないバッファーを陰極バッファーとして用いることも可能である(例えばMOPS系、MES系のバッファー)。フロントイオンとトレイリングイオンを含まないバッファーであっても上述した発熱の抑制効果はある。しかしながら、トレイリングイオンを含む系以外では濃縮効果がないため、フロントイオンおよびトレイリングイオンが含まれているバッファーを陰極バッファーとすることが好ましい。また、陰極バッファーのバッファー濃度は、25〜50mMの範囲に調整されている。ここで、ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのバッファー濃度を150〜500mMの範囲に調整して、陰極バッファーのバッファー濃度よりも高く設定することにより、ゾーン電気泳動が可能となり、タンパク質のバンドをシャープにする効果がある。
また、図4中の(c)に示すように、第2開口部426の形状に関して、第2緩衝液槽428bにおいて上部絶縁板422を貫く開口の幅は、対応する下部絶縁板421の溝幅より広い。この差分によって、図5に示すように、第2開口部426から挿入したゲル付き保持体40の等電点電気泳動ゲル200と、SDS−PAGE用ゲル10とを密着させ得、その結果、一次元目電気泳動を終えた等電点電気泳動ゲル200中のサンプルのSDS−PAGEによる分離を首尾よくおこない得る。
SDS−PAGE用ゲル10に等電点電気泳動ゲル200を接着させるために、SDS−PAGE用ゲル10を覆う絶縁部420aは等電点電気泳動ゲル200とSDS−PAGE用ゲル10とを密着させる部位を有していなければならない。このような部位は第2開口部426であっても、第1開口部425と第2開口部426との間にさらなる開口部426’が設けられてもよい。
また、等電点電気泳動ゲル200とSDS−PAGE用ゲル10とを密着させるために、第2開口部426からSDS−PAGE用ゲル10が突出していることが好ましく、密着度を増すためには突出したSDS−PAGE用ゲル10に凹凸がないことがより好ましい。なお、第2開口部426からSDS−PAGE用ゲル10が突出していない場合は、第2開口部426に等電点電気泳動ゲル200とSDS−PAGE用ゲル10とを密着させるための接着部材(図示せず)が設けられていればよい。好ましい接着部材としては、アガロース、低粘度(1〜3%程度)のアクリルアミドなどのゲル、グリセリン、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロースなどの高粘調液が挙げられるが、これらに限定されない。
なお、一次元目電気泳動部410、二次元目電気泳動部420およびゲル付き保持体40を、サンプルごとに交換して用いる場合があることを想定して、これらの固定手段401への固定は着脱可能でかたちであることが好ましい。そのための機構としては、真空吸着機構以外に、挟固定機構、磁力固定機構および静電吸着機構が挙げられるが、これらに限定されない。また、真空吸着機構を採用する場合は、真空吸着プレートを介して固定することが好ましい。
また、固定手段401の直下には、図5に示す冷却手段409(例えば、放熱手段)が設けられてもよい。冷却手段409を採用することにより、電気泳動時の一次元目電気泳動部410および二次元目電気泳動部420の温度を一定に保つことができる。
なお、本実施形態1では、電気泳動装置として自動化二次元電気泳動装置を説明したが、本発明は二次元電気泳動装置に限定されるものではなく、SDS−PAGEのみをおこなう電気泳動装置(一般的なSDS−PAGE装置も含む)であっても勿論良い。
また、本実施形態1において説明した自動化二次元電気泳動装置は、SDS−PAGE用ゲル10を水平面に沿って配設(横置き)した形態であるが、SDS−PAGE用ゲルを垂直面に沿って配設(縦置き)した形態であってもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態を説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については説明を省略する。
上述の実施形態1では、分離ゲルおよび濃縮ゲルの双方においてアクリルアミドバッファーがゲルに共有結合した態様を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態3では、濃縮ゲルのみにおいてアクリルアミドバッファーがゲルに共有結合している。すなわち、本実施形態3では、分離ゲルにアクリルアミドバッファーは共有結合していない。
このように、分離ゲルおよび濃縮ゲルのうちの濃縮ゲルのみにおいてアクリルアミドバッファーを共有結合させた態様であっても、濃縮ゲルに共有結合されたアクリルアミドバッファーが分離ゲルに移動することはない。そのため、時間が経過したとしても、濃縮ゲルには、所定のpKaを有するバッファーが残存するため、濃縮ゲルのpHが変動することを抑制し、濃縮ゲルでの濃縮効果の低減を抑えることができる。また、濃縮ゲルにおいてバッファーが移動しないため、発熱を抑えることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態を説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については説明を省略する。
上述の実施形態1では、分離ゲルおよび濃縮ゲルの双方においてアクリルアミドバッファーがゲルに共有結合した態様を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態3では、分離ゲルのみにおいてアクリルアミドバッファーがゲルに共有結合している。すなわち、本実施形態3では、濃縮ゲルにアクリルアミドバッファーは共有結合していない。
このように、分離ゲルおよび濃縮ゲルのうちの分離ゲルのみにおいてアクリルアミドバッファーを共有結合させた態様であっても、分離ゲルに共有結合されたアクリルアミドバッファーが濃縮ゲルに移動することはない。そのため、時間が経過したとしても、濃縮ゲルには、分離ゲルから異なるpHのバッファーが混入することがなく、濃縮ゲルのpHが変動することを抑制し、濃縮ゲルでの濃縮効果の低減を抑えることができる。また、分離ゲルにおいてバッファーが移動しないため、発熱を抑えることができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル(SDS−PAGE用10)は、濃縮ゲル5および上記濃縮ゲルとは異なるpHに調整されている分離ゲル4を含み、上記濃縮ゲル5および上記分離ゲル4のうちの少なくとも一方には、アクリルアミドバッファーが共有結合されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、アクリルアミドバッファーが共有結合されているゲルから当該アクリルアミドバッファーが遊離することがない。なお、共有結合されているアクリルアミドバッファーとは、緩衝作用を有するアクリルアミド誘導体である。
これにより、時間の経過により濃縮ゲルおよび分離ゲルの各々のバッファーが混合することを抑制することができる。そのため、本発明の態様1に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、時間が経過しても濃縮ゲルが濃縮効果を維持することができる。
そのため、泳動実施者が泳動毎にゲルを作製する必要がなく、例えば電気泳動装置を製造する側で装置にゲルを装填することが可能であり、電気泳動の自動化に寄与することができる。
また、共有結合されているアクリルアミドバッファーは電圧印加によってもゲル内を移動することがない。そのため、ゲル内に電流が過剰に流れることがなく、不都合な発熱を発生することがない。したがって、ゲルの膨張を引き起こすことがなく、良好な電気泳動分離パターンを検出することができるポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供することができる。
よって、分離ゲルに導入されるまでにタンパク質サンプルが濃縮される形態でありながら、濃縮効果の持続性を向上させるとともに泳動時の発熱抑制を実現したポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを提供することができる。
なお、仮に2層をなさない中性ゲルを電気泳動用ゲルとして用いた場合、2層構成であることに起因した上述の問題点は解消される。しかしながら、本発明のように分離ゲルと濃縮ゲルの2層構成のゲルのほうが、上記濃縮効果が高い為に分離が良く、シャープなバンドが検出することができる。したがって、2層構成であることのメリットに加えて、上述の問題点が解消された本発明のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、従前の電気泳動用ゲルに比べて優位であるといえる。
本発明の態様2に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、上記態様1において、上記濃縮ゲル5に、pKaが、6.2〜8.5の範囲であるアクリルアミドバッファーが架橋されていることが好ましい。これにより、陰極バッファーに含まれるグリシンの解離度が低い為に陽極への移動が遅くなり、濃縮ゲル中を移動するタンパク質が濃縮される。
本発明の態様3に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、上記態様1または2において、上記分離ゲル4に、pKaが、8.5〜9.3の範囲であるアクリルアミドバッファーが架橋されていることが好ましい。この範囲のpKaのアクリルアミドバッファーが架橋されていることにより、分離ゲル中を移動するタンパク質が分子ふるい効果によって分離される。
本発明の態様4に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、上記態様1または3において、上記濃縮ゲル5のpHが、6.6〜7.5の範囲に調整されており、上記分離ゲル4のpHが、8.4〜8.8の範囲に調整されていることが好ましい。これにより、濃縮ゲルではタンパク質を分離せずに濃縮し、濃縮したタンパク質を分離ゲルにおいて良好に分離することができる。
本発明の態様5に係るポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルは、上記態様1から4において、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルとすることができる。
上記の構成によれば、濃縮効果の持続性を向上させるとともに、泳動時の発熱抑制を実現して、時間が経過しても高い分離解像度を維持したSDS−PAGE用ゲルを提供することができる。
本発明の態様6に係る電気泳動装置(自動化二次元電気泳動装置400)は、上記態様1から4の何れに記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルと、陰極(第2電極429b)と、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに対して、上記陰極(第2電極429b)とは反対側に配置された陽極(第1電極429a)と、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの上記陰極側(第2緩衝液槽428b)に添加される陰極バッファーと、を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上述したポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの効果を享受した電気泳動装置を提供することができる。
本発明の態様7に係る電気泳動装置は、上記態様6において、上記陰極バッファーは、フロントイオンおよびトレイリングイオンを含むことができる。
本発明の態様8に係る電気泳動装置は、上記態様6または7において、上記陰極バッファーのバッファー濃度が、20〜50mMの範囲に調整されており、上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのバッファー濃度が、150〜500mMの範囲に調整されていてもよい。ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのバッファー濃度を、陰極バッファーよりも高い濃度とすることにより、ゾーン電気泳動が奏効する。
本発明の態様9に係る電気泳動装置は、上記態様6から8において、一次元目の電気泳動をおこなう第一泳動部(一次元目電気泳動部410)と、二次元目の電気泳動をおこなう第二泳動部(二次元目電気泳動部420)とを有し、上記第二泳動部の電気泳動用ゲルが上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルであってもよい。
上記の構成によれば、上述した効果を奏するポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルを第二泳動部の電気泳動用ゲルとして具備しており、二次元電気泳動の完全な自動化を実現することができる。
従前では、上述した理由から第二泳動部の電気泳動用ゲルは泳動実施者によって作製する必要があった。すなわち、二次元電気泳動装置の一部を自動化することはできても、当該ゲルの準備は泳動実施者自らがおこなわなくてはならなかった。しかしながら、上記の構成によれば、泳動を実施する(遥か)前からゲルを装置内に設置することが可能となる。そのため、泳動実施者がおこなう作業といえば例えばサンプルの調整のみであり、電気泳動に関する操作の一切を装置によって自動化することが可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
(1.試料タンパク質の前処理)
マウス肝臓組織から試料タンパク質を調製した。まず、マウス肝臓組織から、血管および血液溜をなるべく避けて0.4gの試料を秤取り、氷上で冷却した5mLガラステフロン(登録商標)ホモジナイザーに入れた。ホモジナイザー内の試料に、4℃に冷却した5〜6倍量(2mL)の溶解バッファー(50mMトリスHCl(pH7.6)、20%グリセロール、0.3M NaCl)およびプロテアーゼ阻害剤カクテルを添加し、氷上で摩砕した(3000〜4000rpm)。その後、1000×gで10分間、4℃で遠心分離した。上清を回収した後、16000×gで30分間、4℃で遠心分離した。再度上清を回収し、タンパク質定量を行い、濃度を算定した後、−80℃で保存した。
続いて、アセトン沈殿による脱塩および濃縮によりタンパク質を精製した。まず、マウス肝臓組織から得られたタンパク質溶液試料を1.5〜2.0mLのマイクロチューブに入れた。マイクロチューブ内の試料に、8〜9倍量の冷アセトン(−20℃)を添加し、−20℃にて約2時間保温した。続いて、14000×gで10分間、4℃で遠心分離した。上清(アセトン画分)を廃棄し、チューブのフタを空けたまま2〜3分間放置し、アセトンを飛ばした。
(2.バッファーが共有結合したSDS−PAGE用ゲル10の作製)
図1に示すようなゲル作製器具を用いて、SDS−PAGE用ゲル(10)を作製した。まず、1mmのスペーサーおよびパッキンを挟んだ2枚のガラス板(1)をクリップ(2)によって固定した。注入管(3)から、ガラス板の間に、pH8.8のトリス緩衝液を含むアクリルアミドモノマー溶液(9.7%アクリルアミド、0.3%ビスアクリルアミド、375mM Tris−HCl(pH8.8)、0.1%TEMED、0.05%APS)を添加して、約7割まで充填した後、表層に水を重層して、30分間室温にて重合を行い、分離ゲルを形成した。
次に、水を除いて、分離ゲル上に、pKa6.8のアクリルアミドバッファーを含むアクリルアミドモノマー溶液(2.91%アクリルアミド、0.09%ビスアクリルアミド、100mM アクリルアミドバッファー(pKa6.8)、0.05%TEMED、0.03%APS)を充填し、平坦なコームを被せることにより、アクリルアミドモノマー溶液の表面が空気に触れないようにして、約2時間室温にて重合させて、濃縮ゲル5を形成した。これにより、濃縮ゲルおよび分離ゲルを備えた二層のSDS−PAGE用ゲルを作製した(図2参照)。
(3.二次元電気泳動:一層のゲルとの対比)
シャープマニファクチュアリングシステム社製のAuto2Dにより二次元電気泳動を行なった。実施例としては、2.において作製した二層のSDS−PAGE用ゲルを用い、比較例としては、保存性を考慮して作製されている市販の一層(pH8.8)のSDS−PAGE用ゲルを用いた。
まず、1.においてマウス肝臓から調製した可溶性のタンパク質を試料として二次元電気泳動を行なった。陰極バッファーとしては、25mMトリス塩基、192mMグリシン、0.1%SDSDを含む水溶液を用いた。結果を図6に示す。実施例に係るSDS−PAGE用ゲル(図6の(a))では、比較例に係るSDS−PAGE用ゲル(図6の(b))に比べて、分子量方向のスポットをシャープに検出することができた。
また、抗体(Trastuzumab)を試料として二次元電気泳動を行った。一次元目の電気泳動条件は、次の通りとした。
Step1:200V,5分間一定
Step2:1000V,5分間リニアグラジエント
Step3:1000V,5分間一定
Step4:4000V,10分間リニアグラジエント
Step5:4000V,10分間一定
Step6:7000V,10分間リニアグラジエント
Step7:7000V,20分間一定
その後、2次元電気目電気泳動は、次の通りとした。
Step1:10mA、10分間一定
Step2:20mA、35分間
二次元電気泳動結果を図7に示す。比較例に係るSDS−PAGE用ゲル(図7の(b))では、スポットが縦に伸びる現象が発生していた。これは、非還元条件下の抗体が約160kDaと非常に大きな分子であることに起因する。一方、実施例に係るSDS−PAGE用ゲル(図7の(a))では、濃縮ゲルにおいて濃縮効果が得られるため、抗体を試料とした場合でも、スポットが縦に伸びる現象を抑制することができた(図7の(a))。
本発明は、SDS−PAGEをおこなう電気泳動装置や、二次元電気泳動装置に利用することができる他、例えば創薬研究開発にも利用可能であり、また診断用医療関係機器へ応用することも可能である。
1 ゲル板
2 クリップ
3 チューブ
4 分離ゲル
5 濃縮ゲル
10 SDS−PAGE用ゲル(ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル)
10’ ゲル収納部
40 ゲル付き保持体
200 等電点電気泳動ゲル
400 自動化二次元電気泳動装置
410 一次元目電気泳動部(第一泳動部)
411 第一試薬槽
412 第2試薬槽
420 二次元目電気泳動部(第二泳動部)
421 下部絶縁板
422 上部絶縁板
428a 第1緩衝液槽
428b 第2緩衝液槽
429a 第1電極
429b 第2電極

Claims (9)

  1. 濃縮ゲルおよび上記濃縮ゲルとは異なるpHに調整されている分離ゲルを含み、
    上記濃縮ゲルおよび上記分離ゲルのうちの少なくとも一方には、アクリルアミドバッファーが共有結合されていることを特徴とするポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル。
  2. 上記濃縮ゲルに、pKaが、6.2〜8.5の範囲であるアクリルアミドバッファーが架橋されていることを特徴とする請求項1に記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル。
  3. 上記分離ゲルに、pKaが、8.5〜9.3の範囲であるアクリルアミドバッファーが架橋されていることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル。
  4. 上記濃縮ゲルのpHは、6.6〜7.5の範囲に調整されており、
    上記分離ゲルのpHは、8.4〜8.8の範囲に調整されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル。
  5. ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルであることを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲル。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルと、
    陰極と、
    上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルに対して、上記陰極とは反対側に配置された陽極と、
    上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルの上記陰極側に添加される陰極バッファーと、を備えている電気泳動装置。
  7. 上記陰極バッファーは、フロントイオンおよびトレイリングイオンを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の電気泳動装置。
  8. 上記陰極バッファーのバッファー濃度は、20〜50mMの範囲に調整されており、
    上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルのバッファー濃度は、150〜500mMの範囲に調整されていることを特徴とする請求項6または7に記載の電気泳動装置。
  9. 一次元目の電気泳動をおこなう第一泳動部と、二次元目の電気泳動をおこなう第二泳動部とを有し、
    上記第二泳動部の電気泳動用ゲルが上記ポリアクリルアミドゲル電気泳動用ゲルであることを特徴とする請求項6から8までの何れか1項に記載の電気泳動装置。
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