以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態の通信システムでは、複数のセルを集約して通信を行なうセルアグリゲーションが適用される。すなわち、基地局装置1および/または端末装置2は、複数のセルを用いて通信を行なうことができる。セルは、コンポーネントキャリアを用いて構成されるため、セルアグリゲーションをキャリアアグリゲーションと呼称する場合もある。複数の上りリンクコンポーネントキャリアを集約して通信を行なうキャリアアグリゲーションを上りリンクキャリアアグリゲーション、複数の下りリンクコンポーネントキャリアを集約して通信を行なうキャリアアグリゲーションを下りリンクキャリアアグリゲーションと呼称する場合もある。
端末装置2に対して設定される複数のセルのそれぞれにおいて、本発明が適用されてもよい。また、端末装置2に設定された複数のセルの一部において、本発明が適用されてもよい。なお、端末装置2に設定されるセルをサービングセルと呼称する場合もある。また、上りリンクのために使用されるセルを上りリンクセル、下りリンクのために使用されるセルを下りリンクセルと呼称する場合もある。
本発明の実施形態の通信システムは、時分割複信(TDD: Time Division Duplex)方式が適用される。セルアグリゲーションを行なう場合、複数のセルの全て、または、その一部のセルにおいて、TDD方式が適用されてもよい。その場合においても本発明が適用されてもよい。
セルアグリゲーションは、1つのプライマリーセルと1つ以上のセカンダリーセルを集約して通信を行なうことである。また、プライマリーセルは、上りリンクコンポーネントキャリアおよび下りリンクコンポーネントキャリアを用いて構成されるのに対し、セカンダリーセルは、下りリンクコンポーネントキャリアのみ用いて構成されてもよい。
設定された複数のサービングセル(複数のセル)は、1つのプライマリーセルと1つまたは複数のセカンダリーセルとを含む。プライマリーセルは、初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャが行なわれたサービングセル、コネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャを開始したサービングセル、または、ハンドオーバプロシージャにおいてプライマリーセルと指示されたセルである。RRCコネクションが確立された時点、または、後に、セカンダリーセルが設定されてもよい。なお、1つの基地局装置1によって複数のサービングセルが構成されてもよい。また、複数の基地局装置1によって複数のサービングセルが構成されてもよい。また、基地局装置1(基地局装置1を含むネットワーク)間は、有線(光ファイバ、銅線、同軸ケーブルなど)および/または無線(無線インタフェース、X2インタフェース、X3インタフェース、Xnインタフェースなど)で接続されてもよい。
TDDが適用される複数のセルが集約される場合、集約されたセル間で同時に送受信を行なうか否かが適用されてもよい。その機能(性能、能力)を端末装置2がサポートしているか否かを示す情報(simultaneousRx-Tx)を基地局装置1へ送信してもよい。
端末装置2は、集約されたセル間で同時に送受信を行なう機能をサポートしていない場合、同じサブフレームにおいて、異なるバンドの異なるセルに対する上りリンクの送信と下りリンクの受信を同時に行なうことはできない。この場合、端末装置2は、あるバンド(E-UTRA Operating Band)における1つのプライマリーセル、または、異なる複数のバンドにおける1つのプライマリーセルおよび1つまたは複数のセカンダリーセルにおいて、同時に送信および受信を行なわない。
端末装置2は、集約されたセル間で同時に送受信を行なう機能をサポートしている場合、TDDが適用される複数のセルにおいて、上りリンクの送信と下りリンクの受信を同時に行なうことができる。この場合、端末装置2は、同じサブフレームにおいて、異なる複数のバンドにおける複数のサービングセルにおいて同時に送信および受信ができる。
TDDは、予め上りリンクおよび下りリンクの切り替えパターンを設定することで、サブフレーム単位で下りリンクと上りリンクを切り替えることができる。なお、TDDでは、下りリンク送信が可能なサブフレーム(下りリンクサブフレーム、下りリンク送信に対して予約されたサブフレーム)と上りリンク送信が可能なサブフレーム(上りリンクサブフレーム、上りリンク送信に対して予約されたサブフレーム)、さらに、ガード期間(GP: Guard Period)を設けることにより、下りリンク送信と上りリンク送信を時間領域(シンボル領域)で切り替え可能なサブフレーム(スペシャルサブフレーム)が定義されている。なお、スペシャルサブフレームにおいて、下りリンク送信が可能な時間領域を下りリンクパイロットタイムスロット(DwPTS: Downlink Pilot Time Slot)と呼称し、上りリンク送信が可能な時間領域を上りリンクパイロットタイムスロット(UpPTS: Uplink Pilot Time Slot)と呼称する。例えば、端末装置は、サブフレームiが下りリンクサブフレームである場合、基地局装置から送信された下りリンク信号を受信することができ、サブフレームiとは異なるサブフレームjが上りリンクサブフレームである場合、端末装置から基地局装置へ上りリンク信号を送信することができる。また、サブフレームiやサブフレームjとは異なるサブフレームkがスペシャルサブフレームである場合、下りリンクの時間領域DwPTSで下りリンク信号を受信することができ、上りリンクの時間領域UpPTSで上りリンク信号を送信することができる。
また、LTE、LTE−AにおいてTDD方式を実現するための上りリンクと下りリンク比率およびスペシャルサブフレーム内のDwPTSとUpPTSの比率は、それぞれテーブルを用いて設定することができる。それらのテーブルは、特定の情報要素(TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration(s), TDD uplink-downlink configuration(s))、TDD設定(TDD configuration(s), tdd-Config, TDD config)、UL/DL設定(uplink-downlink configuration(s)))によって設定することができる。
また、上りリンクのトラフィックと下りリンクのトラフィック(情報量、データ量、通信量)に応じて、上りリンクリソースと下りリンクリソースの比率を変更するトラフィック適応制御技術をTDDに適用してもよい。例えば、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームの比率をダイナミックに変更することができる。あるサブフレームに対して、下りリンクサブフレームおよび上りリンクサブフレームを適応的に切り替えることができる。このようなサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する。基地局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、条件(状況)に応じて、上りリンク信号の受信または下りリンク信号の送信を行なうことができる。また、端末装置2は、基地局装置1によって、フレキシブルサブフレームにおいて上りリンク信号の送信を指示されない限り、該フレキシブルサブフレームを下りリンクサブフレームとみなして受信処理を行なうことができる。また、このような下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームの比率や上りリンクと下りリンクのサブフレーム、TDD UL/DL(再)設定をダイナミックに変更するTDDをダイナミックTDD(DTDD: Dynamic TDD)と呼称する場合もある。また、ダイナミックにTDD UL/DL(再)設定を行なうことによって、干渉管理(干渉制御)およびトラフィック適応制御技術をTDD eIMTA(TDD enhanced Interference Management and Traffic Adaptation)と呼称する場合もある。例えば、L1シグナリングでTDD UL/DL設定情報が送信されてもよい。
単一の基地局装置1は、複数のセルを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、複数のRRH(Remote Radio Head)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、複数のローカルエリアを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、複数のHetNet(Heterogeneous Network)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、複数の小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)を管理してもよい。
その通信システムにおいて、LTEで定義されている一部の物理チャネルや信号が配置されないキャリア(コンポーネントキャリア)を使用し、通信を行なってもよい。ここで、そのようなキャリアをニューキャリアタイプ(NCT: New Carrier Type)と呼称する。例えば、ニューキャリアタイプには、セル固有参照信号や物理下りリンク制御チャネル、同期信号(プライマリー同期信号、セカンダリー同期信号)が配置されなくてもよい。また、ニューキャリアタイプが設定されたセルにおいて、モビリティ測定、時間/周波数同期検出を行なうための物理チャネル(PDCH: Physical Discovery Channel, NDS: New Discovery Signal(s))の導入が検討されている。なお、ニューキャリアタイプは、追加キャリアタイプ(ACT: Additional Carrier Type)と呼称する場合もある。また、NCTに対し、既存のキャリアタイプをレガシーキャリアタイプ(LCT: Legacy Carrier Type)と呼称する場合もある。LCTまたはNCTのキャリア(セル)において、TDD方式が適用される場合には、本発明が適用されてもよい。
次に、本発明の実施形態に係わる物理チャネルおよび物理信号について説明する。
LTEおよびLTE−Aで使用される主な物理チャネル(または物理信号)について説明する。チャネルとは、信号の送信に用いられる媒体を意味する。物理チャネルとは、信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。物理チャネルは、LTEおよびLTE−Aおよびそれ以降の規格リリースにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、そのような場合でも本発明の各実施形態の説明に影響しない。
LTEおよびLTE−Aでは、物理チャネルのスケジューリングについて無線フレームを用いて管理している。1無線フレームは10msであり、1無線フレームは10サブフレームで構成される。さらに、1サブフレームは2スロットで構成される(すなわち、1スロットは0.5msである)。また、物理チャネルが配置されるスケジューリングの最小単位としてリソースブロックを用いて管理している。リソースブロックとは、周波数軸を複数サブキャリア(例えば、12サブキャリア)の集合で構成される一定の周波数領域と、一定の送信時間間隔(例えば、1スロット、7シンボル)で構成される領域で定義される。
物理チャネルは、上位層から出力される情報を伝送するリソースエレメントのセットに対応する。物理信号は、物理層で使用され、上位層から出力される情報を伝送しない。つまり、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)メッセージやシステムインフォメーション(SI: System Information)などの上位層の制御情報は、物理チャネルで伝送される。
下りリンク物理チャネルには、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)、物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)、物理マルチキャストチャネル(PMCH: Physical Multicast Channel)、物理制御フォーマットインディケータチャネル(PCFICH: Physical Control Format Indicator Channel)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)、物理ハイブリットARQインディケータチャネル(PHICH: Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)、拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced Physical Downlink Control Channel)がある。また、下りリンク物理信号は、種々の参照信号と種々の同期信号がある。下りリンク参照信号には、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS: Channel State Information Reference Signal)がある。同期信号には、プライマリー同期信号(PSS: Primary Synchronization Signal)とセカンダリー同期信号(SSS: Secondary Synchronization Signal)がある。
上りリンク物理チャネルには、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH: Physical Random Access Channel)がある。また、上りリンク物理信号には、種々の参照信号がある。上りリンク参照信号には、復調参照信号(DMRS: Demodulation Reference Signal)とサウンディング参照信号(SRS: Sounding Reference Signal)がある。
同期信号(Synchronization Signal)は、3種類のプライマリー同期信号(PSS: Primary Synchronization Signal)と、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるセカンダリー同期信号(SSS: Secondary Synchronization Signal)とで構成され、プライマリー同期信号とセカンダリー同期信号との組み合わせによって、基地局装置を識別する504通りの物理層セル識別子(PCI: Physical layer Cell Identity, Physical Cell Identity, Physical Cell Identifier)と無線同期のためのフレームタイミングが示される。端末装置2は、セルサーチによって受信した同期信号のPCIを特定する。
物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)は、セル内の端末装置で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報やシステム情報)を通知する目的で送信される。PBCHで通知されない報知情報は、PDCCHで無線リソースが通知され、PDSCHによってレイヤー3メッセージ(システムインフォメーション(システム制御情報)、RRCメッセージ)で送信される。報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI: Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI: Tracking Area Identifier)、ランダムアクセス設定情報(送信タイミングタイマーなど)、共通無線リソース設定情報(共有無線リソース設定情報)などが通知される。
システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、SFN mod 8 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5においてPDSCHを介して初期送信が行われ、SFN mod 2= 0を満たす他の無線フレームにおけるサブフレーム5において再送信(repetition)が行なわれる。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、スペシャルサブフレームの構成(DwPTS、GP、およびUpPTSの長さ)を示す情報を含む。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、セル固有の情報である。
システムインフォメーションメッセージは、PDSCHを介して伝送される。システムインフォメーションメッセージは、セル固有の情報である。システムインフォメーションメッセージは、システムインフォメーションブロックタイプ1以外のシステムインフォメーションブロックXを含んでもよい。
下りリンク参照信号は、その用途によって複数のタイプに分類される。例えば、セル固有参照信号(Cell-specific reference signals; CRS)は、セル毎に所定の電力で送信されるパイロット信号であり、所定の規則に基づいて周波数領域および時間領域で周期的に繰り返される下りリンク参照信号である。端末装置2は、CRSを受信することでセル毎の受信品質を測定することができる。また、端末装置2は、CRSと同時に送信されるPDCCH、またはPDSCHの復調のための参照信号としても用いられる。CRSに使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。例えば、この系列は、擬似ランダム系列に基づいて生成されてもよい。また、この系列は、Zadoff−Chu系列に基づいて生成されてもよい。また、この系列は、ゴールド系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの系列の亜種であってもよい。これらの系列は、系列生成器によって、生成されてもよい。系列生成器は、各無線フレームの初めに、ある初期値で初期化されてもよい。ある初期値は、物理チャネル/物理信号毎に独立に定義(設定)されてもよい。
また、下りリンク参照信号は下りリンクの伝搬路変動の推定にも用いられる。伝搬路変動の推定に用いられる下りリンク参照信号のことをチャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signals; CSI-RS)あるいはCSI参照信号と呼称してもよい。また、実際には信号が送信されないCSI参照信号、つまり基地局装置1から信号の送信が行なわれないリソースは、ゼロパワーチャネル状態情報参照信号(Zero Power Channel State Information Reference Signals; Zero Power CSI-RS)あるいはゼロパワーCSI参照信号と呼称してもよい。
また、干渉成分を測定するために用いられる下りリンクリソースの事をチャネル状態情報干渉測定リソース(Channel State Information - Interference Measurement Resource: CSI-IMR)と呼称し、CSI−IMリソースに含まれるゼロパワーCSI参照信号を用いて、端末装置2はCQIの値を算出するために干渉信号の測定を行なってもよい。
また、端末装置2毎に個別に設定される下りリンク参照信号は、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signals)または専用参照信号(Dedicated Reference Signals)、下りリンク復調参照信号(DL DMRS: Downlink Demodulation Reference Signals)などと称され、PDCCH、またはPDSCHの復調に用いられる。
物理下りリンク共用チャネル(Physical Downlink Shared Channel; PDSCH)は、下りリンクデータのほか、ページングや物理報知情報チャネルで通知されない報知情報(システムインフォメーション)をレイヤー3メッセージ(RRCメッセージ)として端末装置2に通知するためにも使用される。物理下りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。また、PDSCHは、下りリンクと上りリンクに関するパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)を通知するためにも使用される。
RRCメッセージはPDSCHを介して伝送される。RRCメッセージは、RRC層において処理される情報/信号である。RRCメッセージは、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であってもよいし、特定の移動局装置1に対して専用であってもよい。なお、RRCメッセージは、上位層シグナリングまたはRRCシグナリングと呼称される場合もある。
物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel; PDCCH)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボルで送信され、端末装置2に対して基地局装置1のスケジューリングに従ったリソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する目的で使用される。PDCCHには、下りリンク制御情報(Downlink Control Information; DCI)を端末装置2に対して、送信する目的で使用される。端末装置2は、下りリンクデータや下りリンク制御データであるレイヤー3メッセージ(ページング、ハンドオーバコマンド、RRCメッセージなど)を送受信する前に自局宛の物理下りリンク制御チャネルを監視(モニタ)し、自局宛のPDCCHを受信することで、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラント(下りリンクアサインメントとも呼称される)と呼ばれるリソース割り当て情報をPDCCH(PDCCHに伴うDCIフォーマットを用いて送信されるDCI)から取得する必要がある。なお、PDCCHは、上述したOFDMシンボルで送信される以外に、基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるように構成することも可能である。この基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるPDCCHをエンハンスト物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced PDCCH)と呼称される場合もある。また、上述したOFDMシンボルで送信されるPDCCHを第1の制御チャネルと呼称される場合もある。また、EPDCCHを第2の制御チャネルと呼称される場合もある。また、PDCCHが割り当て可能なリソース領域を第1の制御チャネル領域、EPDCCHが割り当て可能なリソース領域を第2の制御チャネル領域と呼称する場合もある。なお、本発明において、説明の簡略化のため、PDCCHと記載の箇所にはEPDCCHも含まれているものとする。言い換えると、PDCCHと記載されている箇所は、EPDCCHと置き換えられてもよい。
ここで、端末装置2は、PDCCH候補(PDCCH candidates)および/またはEPDCCH候補(EPDCCH candidates)のセットをモニタする。PDCCH候補とは、基地局装置1によって、PDCCHがマップおよび送信される可能性のある候補を示している。また、PDCCH候補は、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)から構成される。また、モニタには、モニタされる全てのDCIフォーマットに応じて、PDCCH候補のセット内のPDCCHそれぞれに対して、端末装置2がデコード(復号)を試みることが含まれてもよい。また、モニタには、受信信号の受信レベルを測定することが含まれてもよい。
ここで、端末装置2が、モニタするPDCCH候補のセットは、サーチスペースとも称される。サーチスペースとは、基地局装置1によってPDCCHの送信に用いられる可能性のあるリソースのセットである。PDCCH領域には、コモンサーチスペース(CSS: Common Search Space)と端末装置スペシフィックサーチスペース(USS: UE-specific Search Space)が構成(定義、設定)される。
PDSCHに対するHARQフィードバックを行なうためのPUCCHリソースは、PDSCH送信を示すPDCCH(EPDCCH)のCCE(ECCE)インデックスに基づいて、決定されてもよい。
CSSは、複数の端末装置2に対するDCIの送信に用いられる。すなわち、CSSは、複数の端末装置2に対して共通のリソースによって定義される。また、USSは、ある特定の端末装置2に対するDCIの送信に用いられる。すなわち、USSは、ある特定の端末装置2に対して専用のリソースによって定義される。DCIは、送信するDCIの種類に応じて、複数のフォーマットが用意されている(例えば、DCIフォーマット0/1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D/3/3A/4)。上りリンク送信制御(例えば、PUSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを上りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)と呼称し、下りリンク受信制御(例えば、PDSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを下りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D)と呼称してもよい。複数の端末装置2に対して用いられるフォーマットをグループトリガリングDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット3/3A)と呼称してもよい。また、DCIフォーマット0を第1のフォーマットのDCIまたは第1のDCIフォーマットと呼称し、DCIフォーマット1を第2のフォーマットのDCIまたは第2のDCIフォーマットと呼称してもよい。1つのDCIフォーマットは1つ以上のDCI(または情報)で構成される。
端末装置2は、PDCCH領域のCSSおよび/またはUSSにおいてPDCCHをモニタし、自装置宛てのPDCCHを検出する。
また、DCIの送信(PDCCHでの送信)には、基地局装置1が端末装置2に割り当てたRNTI(Radio Network Temporary Identifier)が利用される。具体的には、DCIフォーマット(下りリンク制御情報でも良い)に巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy check)パリティビットが付加され、付加された後に、CRCパリティビットがRNTIによってスクランブルされる。
端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットに対してデコードを試み、CRCが成功したDCIフォーマットを、自装置宛のDCIフォーマットとして検出する(ブラインドデコーディングとも呼称される)。すなわち、端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うPDCCHに対してデコードを試み、CRCが成功したPDCCHを、自装置宛のPDCCHとして検出する。
ここで、RNTIには、C−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)が含まれる。C−RNTIは、RRC接続およびスケジューリングの識別に対して使用されるユニークな(一意的な)識別子である。C−RNTIは、動的にスケジュールされるユニキャスト送信のために利用される。
また、RNTIには、Temporary C−RNTIが含まれる。Temporary C−RNTIは、ランダムアクセスプロシージャ(例えば、初期アクセス)に対して使用される識別子である。例えば、端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを、コモンサーチスペースのみでデコードを試みてもよい。
物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel; PUSCH)は、主に上りリンクデータと上りリンク制御データを送信し、下りリンクの受信品質やACK/NACKなどの制御データを含めることも可能である。この制御データをチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)と呼称する場合もある。また、PUSCHで送信されるCSIをアピリオディックCSI(A−CSI)と呼称する場合もある。また、上りリンクデータの他、上りリンク制御情報をレイヤー3メッセージとして基地局装置1に通知するためにも使用される。また、下りリンクの場合と同様に物理上りリンク共用チャネルのリソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。また、PUSCHは、ダイナミックスケジューリンググラントに対しては上りリンクデータを送信する。また、PUSCHは、ランダムアクセスレスポンスグラントに対して、ランダムアクセスに関連した自局の情報(例えば、端末装置2の識別情報、メッセージ3)を送信する。また、PUSCHは、検出したグラントの種類に応じて送信電力制御に使用するパラメータが異なる場合がある。
物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel; PUCCH)は、物理下りリンク共用チャネルで送信されたデータの受信確認応答(Acknowledgement/Negative Acknowledgement; ACK/NACK)の通知や下りリンクの伝搬路情報(チャネル状態情報)の報告(CSI report)、上りリンクのリソース割り当て要求(無線リソース要求)であるスケジューリングリクエスト(Scheduling Request; SR)を行なうために使用される。チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)は、チャネル品質指標(CQI: Channel Quality Indicator)、プリコーディングマトリックス指標(PMI: Precoding Matrix Indicator)、プリコーディングタイプ指標(PTI: Precoding Type Indicator)、ランク指標(RI: Rank Indicator)を含む。各インディケータ(Indicator)は、インディケーション(Indication)と表記される場合もあるが、その用途と意味は同じである。また、端末装置2は、送信するUCIに応じて、PUCCHのフォーマットを切り替えてもよい。
また、PUCCHフォーマット1/1a/1bには、SRSとの衝突を避けるために、1シンボル分パンクチャした短縮フォーマット(shortened format)とパンクチャしていない標準フォーマット(Normal format)がある。例えば、同じサブフレームでPUCCHとSRSの同時送信が有効である場合は、SRSサブフレームでPUCCHフォーマット1/1a/1bは短縮フォーマットで送信される。同じサブフレームでPUCCHとSRSの同時送信が有効でない場合は、SRSサブフレームでPUCCHフォーマット1/1a/1bは標準フォーマットで送信される。その際、SRSの送信が生じたとしてもSRSは送信されなくてもよい。
CSI報告には、周期的またはイベント条件が満たされた場合に、チャネル状態情報を報告するピリオディックCSI報告(P-CSI reporting)と、DCIフォーマットに含まれているCSIリクエストによって、CSI報告が要求された場合にチャネル状態情報を報告するアピリオディックCSI報告(A-CSI reporting)がある。ピリオディックCSI報告は、PUCCHまたはPUSCHを用いて行なわれ、アピリオディックCSI報告は、PUSCHを用いて行なわれる。すなわち、P−CSIは、PUCCHまたはPUSCHを用いて送信され、A−CSIは、PUSCHを用いて送信される。端末装置2は、DCIフォーマットに含まれる情報(CSIリクエスト)に基づいてCSI報告が要求される場合、PUSCHで上りリンクデータを伴わないCSI(A−CSI)を送信することもできる。
CSI報告が可能なPUCCHサブフレーム(reporting instances)は、上位層で設定されるインデックス(CQIPMIインデックス、RIインデックス)と関連付けられた周期およびサブフレームオフセットに基づいて決定される。なお、上位層で設定されるインデックスは、CSIを測定するために設定されるサブフレームセット毎に設定可能である。複数のサブフレームセットに対して1つのインデックスしか設定されない場合、そのインデックスは、サブフレームセット間で共通であるとみなしてもよい。
送信モード1〜9で設定された端末装置2に対して、各サービングセルに対して1つのP−CSI報告は、上位層シグナリングによって設定される。
送信モード10で設定された端末装置2に対して、各サービングセルに対して1つ以上のP−CSI報告は、上位層シグナリングによって設定される。
送信モード9または10で設定された端末装置2に対して、8CSI−RSポートが設定され、ワイドバンドCQIでシングルPMIの報告モード(モード1−1)が上位層シグナリングによってあるパラメータ(PUCCH_format1-1_CSI_reporting_mode)を用いてサブモード1もしくはサブモード2に設定される。
端末選択サブバンドCQI(UE-selected subband CQI)に対して、あるサービングセルのあるサブフレームでのCQI報告は、帯域幅パートとして示されるサービングセルの帯域幅の特定の部分(一部)におけるチャネル品質の報告である。
CSI報告タイプは、PUCCH CSI報告モードをサポートしている。CSI報告タイプは、PUCCH報告タイプ(PUCCH reporting type)と呼称される場合もある。タイプ1報告は、端末選択サブバンドに対するCQIフィードバックをサポートしている。タイプ1a報告は、サブバンドCQIと第2のPMIフィードバンクをサポートしている。タイプ2、タイプ2b、タイプ2c報告は、ワイドバンドCQIとPMIフィードバックをサポートしている。タイプ2a報告は、ワイドバンドPMIフィードバンクをサポートしている。タイプ3報告は、RIフィードバックをサポートしている。タイプ4報告は、ワイドバンドCQIをサポートしている。タイプ5報告は、RIとワイドバンドPMIフィードバックをサポートしている。タイプ6報告は、RIとPTIフィードバックをサポートしている。
上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal)は、基地局装置1が、物理上りリンク制御チャネルPUCCHおよび/または物理上りリンク共用チャネルPUSCHを復調するために使用する復調参照信号(Demodulation Reference Signal; DMRS)と、基地局装置1が、主に、上りリンクのチャネル状態を推定するために使用するサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal; SRS)が含まれる。また、サウンディング参照信号には、上位層によって周期的に送信するように設定される周期的サウンディング参照信号(P-SRS: Periodic SRS)と、下りリンク制御情報(DCI)フォーマットに含まれるSRSリクエストによって送信が要求される非周期的サウンディング参照信号(A-SRS: Aperiodic SRS)とがある。上りリンク参照信号は、上りリンクパイロット信号、上りリンクパイロットチャネルと呼称する場合もある。
なお、これらの上りリンク参照信号の系列は、擬似ランダム系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、Zadoff−Chu系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、ゴールド系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、擬似ランダム系列やZadoff−Chu系列、ゴールド系列の亜種・変形であってもよい。
また、周期的サウンディング参照信号をピリオディックサウンディング参照信号、トリガータイプ0サウンディング参照信号(Trigger Type 0 SRS)と呼称する場合もある。また、非周期的サウンディング参照信号をアピリオディックサウンディング参照信号、トリガータイプ1サウンディング参照信号(Trigger Type 1 SRS)と呼称する場合もある。
さらに、A−SRSは、協調通信において、上りリンクのチャネル推定用に特化した信号(例えば、トリガータイプ1aSRSと呼称される場合もある)と、下りリンクのチャネル状態(CSI,CQI,PMI,RI)を基地局装置1において、測定させるために使用される信号(例えば、トリガータイプ1bSRSと呼称される場合もある)とに分けられてもよい。なお、DMRSは、PUSCHとPUCCHそれぞれに対応して、セットされる。また、DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと同じサブフレームで時間多重されて、送信される。
また、DMRSは、PUSCHに対する場合とPUCCHに対する場合で、時間多重方法が異なってもよい。例えば、PUSCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に1シンボルだけ配置されるのに対して、PUCCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に3シンボル配置される。また、PUCCHに対するDMRSの配置に用いられるシンボル数は、1スロット内に含まれるシンボル数に応じて、異なってもよい。すなわち、1スロットが7シンボルで構成される場合と6シンボルで構成される場合で、PUCCHに対するDMRSを配置するために用いられるシンボル数は異なってもよい。
また、SRSは、上位層シグナリングによって種々のパラメータ(帯域幅、サイクリックシフト、送信サブフレームなど)が通知される。また、SRSは、上位層シグナリング(higher layer signaling)によって通知されるSRSの設定に含まれる送信サブフレームに関する情報に基づいて、SRSを送信するサブフレームが決定される。送信サブフレームに関する情報には、セル固有に設定される情報(共有情報)と端末装置固有に設定される情報(専用情報、個別情報)とがある。セル固有に設定される情報には、セル内のすべての端末装置2が共有するSRSが送信されるサブフレームを示す情報が含まれる。また、端末装置固有に設定される情報には、セル固有に設定されるサブフレームのサブセットとなるサブフレームオフセットと周期(periodicity)を示す情報が含まれる。これらの情報によって、端末装置2は、SRSを送信することができるサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレームと呼称する場合もある)を決定することができる。また、端末装置2は、セル固有に設定されたSRSが送信されるサブフレームにおいて、PUSCHを送信する場合、SRSが送信されるシンボル分だけPUSCHの時間リソースをパンクチャし、該時間リソースでPUSCHを送信することができる。このことにより、端末装置2間のPUSCHの送信とSRSの送信の衝突を回避することができる。PUSCHを送信する端末装置2に対しては、特性劣化を防ぐことができる。また、SRSを送信する端末装置2に対しては、チャネル推定精度を確保することができる。ここで、端末装置固有に設定される情報は、P−SRSとA−SRSとで独立に設定されてもよい。
例えば、第1の上りリンク参照信号は、上位層シグナリングによって種々のパラメータが設定された場合に、設定された送信サブフレームに基づいて周期的に送信される。また、第2の上りリンク参照信号は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれる第2の上りリンク参照信号の送信要求に関するフィールド(SRSリクエスト)によって、送信要求が指示される場合に、非周期的に送信される。端末装置2は、ある下りリンク制御情報フォーマットに含まれるSRSリクエストがポジティブまたはポジティブに相当するインデックス(値)を示している場合、所定の送信サブフレームでA−SRSを送信する。また、端末装置2は、検出したSRSリクエストがネガティブまたはネガティブに相当するインデックス(値)を示す場合、所定のサブフレームでA−SRSを送信しない。なお、セル固有に設定される情報(共有パラメータ、共有情報)は、システムインフォメーションまたは専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)を用いて通知される。また、端末装置固有に設定される情報(専用パラメータ、個別パラメータ、専用情報、個別情報)は、共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)を用いて通知される。これらの情報は、RRCメッセージで通知されてもよい。RRCメッセージは、上位層によって通知されてもよい。
物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel; PRACH)は、プリアンブル系列を通知するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを有する。プリアンブル系列は、64種類のシーケンスを用意して6ビットの情報を表現するように構成されている。物理ランダムアクセスチャネルは、端末装置2の基地局装置1へのアクセス手段として用いられる。端末装置2は、PUCCH未設定時の無線リソース要求や、上りリンク送信タイミングを基地局装置1の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報を基地局装置1に要求するためにPRACHを用いる。なお、送信タイミング調整情報は、タイミングアドバンス(Timing Advance; TA)と呼称される場合もある。
具体的には、端末装置2は、基地局装置1より設定されたPRACH用の無線リソースを用いてプリアンブル系列を送信する。送信タイミング調整情報を受信した端末装置2は、報知情報によって共通的に設定される(またはレイヤー3メッセージで個別に設定される)送信タイミング調整情報の有効時間を計時する送信タイミングタイマーを設定し、送信タイミングタイマーの有効時間中(計時中)は送信タイミング調整状態、有効期間外(停止中)は送信タイミング非調整状態(送信タイミング未調整状態)として上りリンクの状態を管理する。レイヤー3メッセージは、端末装置2と基地局装置1の無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層でやり取りされる制御平面(C-plane: Control-plane)のメッセージであり、RRCシグナリングまたはRRCメッセージと同義の意味で使用される。また、RRCシグナリングは、上位層シグナリングや専用シグナリング(Dedicated signaling)と呼称される場合もある。専用シグナリングは、個別シグナリングと呼称される場合もある。
ランダムアクセスプロシージャには、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Contention based Random Access procedure)とノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Non-contention based Random Access procedure)の2つのランダムアクセスプロシージャが含まれる。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生する可能性のあるランダムアクセスである。
また、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生しないランダムアクセスである。例えば、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャにおいて、基地局装置1は、衝突が発生しないように、ランダムアクセスプリアンブルを端末装置2に対して割り当てることができる。
ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、3ステップから成り、下りリンクの専用シグナリング(Dedicated signaling)によって、ランダムアクセスプリアンブルアサインメント(Random Access Preamble assignment)が基地局装置1から端末装置2に通知される。その際、ランダムアクセスプリアンブルアサインメントは、基地局装置1が端末装置2に対してノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを割り当て、ハンドオーバに対するソース基地局装置によって送信され、ターゲット基地局装置によって生成されたハンドオーバコマンドまたは下りリンクデータアライバルの場合PDCCHによってシグナルされる。
そのランダムアクセスプリアンブルアサインメントを受信した端末装置2は、上りリンクにおいてRACHでランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を送信する。その際、端末装置2は、割り当てられたノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを送信する。
ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置1は、下りリンクデータ(DL-SCH: Downlink Shared Channel)でランダムアクセスレスポンスを端末装置2へ送信する。その際、メッセージ1で準同期し、HARQは含まない、PDCCHでRA−RNTIへアドレスされ、少なくともハンドオーバに対する最初の上りリンクグラントとタイミング調整情報(Timing Alignment information)、下りリンクデータアライバルに対するタイミング調整情報、ランダムアクセスプリアンブル識別子、1つのDL−SCHメッセージで1つ以上の端末装置2向けに伝送する。下りリンクデータは下りリンク共用チャネルデータと呼称される場合もある。
ここで、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、ポジショニングに対して適用される。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、RRC_IDLEからの初期アクセス、RRCコネクションの再確立、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、上りリンクデータアライバルに対して適用される。
次に、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの例を説明する。
端末装置2は、基地局装置1によって送信されたシステムインフォメーションブロックタイプ2(SIB2)を取得する。SIB2は、セル内における全ての端末装置2(または、複数の端末装置2)に対して共通の設定(共通の情報)である。例えば、該共通の設定には、PRACHの設定が含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスプリアンブルの番号をランダムに選択する。また、端末装置2は、選択した番号のランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を、PRACHを用いて基地局装置1に送信する。基地局装置1は、ランダムアクセスプリアンブルを用いて上りリンクの送信タイミングを推定する。
基地局装置1は、PDSCHを用いてランダムアクセスレスポンス(DL−SCH、メッセージ2)を送信する。ランダムアクセスレスポンスには、基地局装置1によって検出されたランダムアクセスプリアンブルに対する複数の情報が含まれる。例えば、該複数の情報には、ランダムアクセスプリアンブルの番号、Temporary C−RNTI、TAコマンド(Timing Advance Command)、および、ランダムアクセスレスポンスグラントが含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジューリングされたPUSCHで、上りリンクデータ(UL−SCH、メッセージ3)を送信(初期送信)する。該上りリンクデータには、端末装置2を識別するための識別子(InitialUE-IdentityまたはC-RNTIを示す情報)が含まれる。上りリンクデータは、上りリンク共用チャネルデータと呼称される場合もある。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いて、上りリンクデータの再送信を指示する。端末装置2は、該DCIフォーマットによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
また、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、PHICH(NACK)を用いて、上りリンクデータの再送信を指示することができる。端末装置2は、該NACKによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、PUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功し、上りリンクデータを取得することによって、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっていたかを知ることができる。すなわち、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功する前は、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっているかを知ることはできない。
基地局装置1は、InitialUE-Identityを含むメッセージ3を受信した場合、受信したInitialUE-Identityに基づいて生成したコンテンションレゾリューション識別子(contention resolution identity)(メッセージ4)を、PDSCHを用いて端末装置2に送信する。端末装置2は、受信したコンテンションレゾリューション識別子と、送信したInitialUE-Identityがマッチした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIの値をC−RNTIにセットし、(3)Temporary C−RNTIを破棄し、(4)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
また、基地局装置1は、C−RNTIを示す情報を含むメッセージ3を受信した場合、受信したC−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマット(メッセージ4)を、端末装置2に送信する。端末装置2は、C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットをデコードした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIを破棄し、(3)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
すなわち、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として(as part of contention based random access procedure)、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いて、PUSCHをスケジュールする。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHでの送信を行なう。
また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いて、PUSCHをスケジュールする。また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、PHICH(NACK)を用いて、PUSCHでの送信をスケジュール/指示する。
端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。また、端末装置2は、PHICHの受信に応じて、スケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、同一の上りリンクデータ(トランスポートブロック)の再送信に対応するPUSCHでの送信を行なう。
TDD方式において、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、同期信号、および、下りリンク参照信号を送信してもよい。また、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHを送信しなくてもよい。
また、TDD方式において、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信してもよい。また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSを送信しなくてもよい。
また、TDD方式において、端末装置2は、スペシャルサブフレームがGPおよびUpPTSのみによって構成されている場合には、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCHおよび/またはPUSCHおよび/またはDMRSを送信してもよい。
以下、論理チャネルについて説明する。
論理チャネルは、RRCメッセージや情報要素を伝送するために用いられる。また、論理チャネルは、トランスポートチャネルを介して、物理チャネルで送信される。
報知制御チャネル(BCCH: Broadcast Control Channel)は、システム制御情報を報知するために用いられる下りリンクチャネルである。例えば、システム情報や初期アクセスに必要な情報は、このチャネルを用いて送信される。MIB(Master Information Block)やSIB1(System Information Block Type 1)は、このチャネルを用いて伝送される。
共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)は、ネットワークとRRCコネクションを持たない端末装置とネットワーク間で制御情報を送信するために用いられるチャネルである。例えば、端末固有の制御情報や設定情報は、このチャネルを用いて送信される。
専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)は、RRCコネクションを持つ端末装置とネットワーク間を双方向で専用制御情報を送信するために用いられるチャネルである。例えば、セル固有の再設定情報は、このチャネルを用いて送信される。
CCCHやDCCHを用いるシグナリングをRRCシグナリング(上位層シグナリング)と総称する場合もある。
上りリンク電力制御に関する情報(情報要素、パラメータ、設定)は、報知情報として設定される情報と、同じセル内の端末装置2間で共有される情報(共有情報)として(再)設定される情報と、端末装置固有の専用情報として(再)設定される情報と、がある。端末装置2は、報知情報として設定される情報のみ、または、報知情報/共有情報として設定される情報と、専用情報として設定される情報に基づいて送信電力制御を行なう。
無線リソース制御設定共有情報は、報知情報(またはシステム情報)として通知されてもよい。また、無線リソース制御設定共有情報は、専用情報(モビリティ制御情報)として通知されてもよい。
無線リソース設定には、ランダムアクセスチャネル(RACH)設定、報知制御チャネル(BCCH)設定、ページング制御チャネル(PCCH)設定、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)設定、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)設定、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)設定、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)設定、サウンディング参照信号(SRS)設定、上りリンク電力制御、上りリンクサイクリックプレフィックス長などが含まれる。報知情報として通知される場合と再設定情報として設定される場合で、通知する情報は同じでなくてもよい。つまり、報知情報と再設定情報にセットされる種々の設定は独立にセットされてもよい。
種々の物理チャネル/物理信号(PRACH,PUCCH,PUSCH、SRS,UL DMRS、CRS,CSI−RS、PDCCH、PDSCH、PSS/SSS,DL DMRS,PBCH,PMCHなど)を設定するために必要な情報要素は、同一セル内の端末装置2間で共有する共有設定情報と、端末装置2毎に設定される専用設定情報で構成される。共有設定情報は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、共有設定情報は、再設定を行なう場合には、専用情報として送信されてもよい。これら設定情報は、パラメータの設定を含む。パラメータの設定とは、パラメータの値の設定を含む。また、パラメータの設定とは、パラメータがテーブル管理されている場合、インデックスの値を含む。
上記物理チャネルのパラメータに関する情報は、RRCメッセージを用いて端末装置2へ送信される。つまり、端末装置2は、受信したRRCメッセージに基づいて、各物理チャネルのリソース割り当てや送信電力を設定する。RRCメッセージには、報知チャネルに関するメッセージ、マルチキャストチャネルに関するメッセージ、ページングチャネルに関するメッセージ、下りリンクの各チャネルに関するメッセージ、上りリンクの各チャネルに関するメッセージなどがある。各RRCメッセージは、情報要素(IE: Information element)を含んで構成されてもよい。また、情報要素は、パラメータに相当する情報が設定されてもよい。なお、RRCメッセージは、メッセージと呼称される場合もある。また、メッセージクラスは、1つ以上のメッセージのセットである。メッセージには、情報要素が含まれてもよい。情報要素には、無線リソース制御に関する情報要素、セキュリティ制御に関する情報要素、モビリティ制御に関する情報要素、測定に関する情報要素、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS: Multimedia Broadcast Multicast Service)に関する情報要素などがある。また、情報要素には、下位の情報要素が含まれてもよい。情報要素は、パラメータとして設定されてもよい。また、情報要素は、1つ以上のパラメータを示す制御情報として定義されてもよい。
情報要素(IE: Information Element)は、システムインフォメーション(SI: System Information)または専用シグナリング(Dedicated signaling)で種々のチャネル/信号/情報に対するパラメータを規定(指定、設定)するために使われる。また、ある情報要素は、1つ以上のフィールドを含む。情報要素は、1つ以上の情報要素で構成されてもよい。なお、情報要素に含まれるフィールドをパラメータと呼称する場合もある。つまり、情報要素は、1種類(1つ)以上のパラメータを含んでもよい。また、端末装置2は、種々のパラメータに基づいて無線リソース割り当て制御や上りリンク電力制御、送信制御等を行なう。また、システムインフォメーションは情報要素として定義されてもよい。
情報要素を構成するフィールドには、情報要素が設定されてもよい。また、情報要素を構成するフィールドには、パラメータが設定されてもよい。
RRCメッセージは、1つ以上の情報要素を含む。また、複数のRRCメッセージがセットされたRRCメッセージをメッセージクラスと呼称する。
システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知される上りリンク電力制御に関するパラメータには、PUSCHに対する標準電力(標準レベル、標準電力レベル、基準電力、基準レベル、基準電力レベル、公称電力、公称レベル、公称電力レベル)、PUCCHに対する標準電力、伝搬路損失補償係数αc、PUCCHフォーマット毎に設定される電力オフセットのリスト、プリアンブルとメッセージ3の電力オフセットがある。また、システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知されるランダムアクセスチャネルに関するパラメータには、プリアンブルに関するパラメータ、ランダムアクセスチャネルの送信電力制御に係るパラメータ、ランダムアクセスプリアンブルの送信制御に係るパラメータがある。これらのパラメータは、初期アクセス時または無線リンク障害(RLF: Radio Link Failure)発生後の再接続時に使用される。また、システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知される下りリンク電力制御に関するパラメータには、セル固有参照信号の送信電力(referenceSignalPower)、セル固有参照信号が存在するサブフレームにおける物理下りリンク共用チャネルとセル固有参照信号との送信電力の電力比を表すインデックスPB(p-b)がある。
送信電力制御(上りリンク電力制御、ランダムアクセスチャネル、下りリンク電力制御)に関する情報は、報知情報として端末装置2に通知されてもよい。また、共有情報として端末装置2に通知されてもよい。また、専用情報として端末装置2に通知されてもよい。また、システムインフォメーションとして端末装置2に通知されてもよい。
本発明の実施形態における通信システムには、基地局装置1(以下、アクセスポイント、ポイント、送信ポイント、受信ポイント、セル、サービングセル、送信装置、受信装置、送信局、受信局、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、通信装置、通信端末、eNodeBとも呼称される)が含まれる。また、基地局装置1として、マスター基地局装置(マクロ基地局装置、第1の基地局装置、第1の通信装置、サービング基地局装置、プライマリー基地局装置、アンカー基地局装置、第1のアクセスポイント、第1のポイント、第1の送信ポイント、第1の受信ポイント、マクロセル、第1のセル、プライマリーセルとも呼称される)が含まれてもよい。
さらに、本発明の実施形態に係わる通信システムには、セカンダリー基地局装置(RRH(Remote Radio Head)、リモートアンテナ、張り出しアンテナ、分散アンテナ、第2のアクセスポイント、第2のポイント、第2の送信ポイント、第2の受信ポイント、参照点、小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)、マイクロ基地局装置、ピコ基地局装置、フェムト基地局装置、スモール基地局装置、ローカルエリア基地局装置、ファントム基地局装置、家庭(屋内)向け基地局装置(Home eNodeB, Home NodeB, HeNB, HNB)、第2の基地局装置、第2の通信装置、協調基地局装置群、協調基地局装置セット、協調基地局装置、ホットスポット、マイクロセル、ピコセル、フェムトセル、スモールセル、ファントムセル、ローカルエリア、第2のセル、セカンダリーセルとも呼称される)が含まれてもよい。ここで、セカンダリー基地局装置は、複数のセカンダリー基地局装置として示されてもよい。例えば、マスター基地局装置とセカンダリー基地局装置は、ヘテロジーニアスネットワーク配置を利用して、セカンダリー基地局装置のカバレッジの一部または全てが、マスター基地局装置のカバレッジに含まれ、端末装置2と通信が行なわれてもよい。また、セカンダリー基地局装置は、マスター基地局装置のカバレッジの外に配置されてもよい。
また、本発明の実施形態に係る通信システムには、端末装置2(以下、移動局、移動局装置、移動端末、受信装置、送信装置、受信端末、送信端末、第3の通信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、ユーザ装置、ユーザ端末(UE: User Equipment)とも呼称される)が含まれる。
また、本発明の実施形態に係る通信システムには、基地局装置1と端末装置2とが含まれる。
また、単一の基地局装置1は、1つ以上の端末装置2を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のセル(サービングセル、プライマリーセル、セカンダリーセル、マクロセル、フェムトセル、ピコセル、スモールセル、ファントムセル)を管理してもよい。つまり、単一の基地局装置1は、マクロセルおよびスモールセルを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の周波数帯域(コンポーネントキャリア、キャリア周波数)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の家庭(屋内)向け基地局装置(HeNB: Home eNodeB)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のアクセスポイントを管理してもよい。基地局装置1間は、有線(光ファイバ、銅線、同軸ケーブルなど)または無線(X2インタフェース、X3インタフェース、Xnインタフェースなど)で接続されてもよい。また、複数の基地局装置1は、ネットワークで管理されてもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の中継局装置(Relay)を管理してもよい。また、複数の基地局装置1でネットワークを構築してもよい。また、複数の基地局装置1はクラスタ化されてもよい。
また、本発明の実施形態に係る通信システムは、複数の基地局装置および/または小電力基地局装置および/または家庭用基地局装置で協調通信(CoMP: Coordination Multiple Points)を実現してもよい。つまり、本発明の実施形態に係る通信システムは、ダイナミックに端末装置2と接続しているポイント(基地局装置、セル)を切り替えるダイナミックポイントセレクション(DPS: Dynamic Point Selection)を行なってもよい。
また、本発明の実施形態に係る通信システムは、協調スケジューリング(CS: Coordinated Scheduling)や協調ビームフォーミング(CB: Coordinated Beamforming)を行なってもよい。また、本発明の実施形態に係る通信システムは、ジョイント送信(JT: Joint Transmission)やジョイント受信(JR: Joint Reception)を行なってもよい。
また、近くに配置された複数の小電力基地局装置またはスモールセルは、クラスタリング(クラスタ化、グループ化)されてもよい。クラスタリングされた複数の小電力基地局装置は、同じ設定情報を通知してもよい。また、クラスタ化されたスモールセルの領域(カバレッジ)をローカルエリアと呼称する場合もある。
下りリンク送信において、基地局装置1は、送信点(TP: Transmission Point)と呼称される場合もある。また、上りリンク送信において、基地局装置1は、受信点(RP: Reception Point)と呼称される場合もある。また、下りリンク送信点および上りリンク受信点は、下りリンクパスロス測定用のパスロス参照点(Pathloss Reference Point, Reference Point)になりうる。また、パスロス測定用の参照点は、送信点や受信点とは独立に設定されてもよい。
また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、第3のセルとして設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、プライマリーセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、セカンダリーセルとして再設定されてもよい。スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、サービングセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルはサービングセルに含まれてもよい。
スモールセルが構成可能な基地局装置1は必要に応じて、間欠受信(DRX: Discrete Reception)や間欠送信(DTX: Discrete Transmission)を行なってもよい。また、スモールセルが構成可能な基地局装置1は、断続的に、電源のオン/オフを行なってもよい。
マクロセルを構成する基地局装置1とスモールセルを構成する基地局装置1とは、独立な識別子(ID: Identity, Identifier)が設定される場合がある。つまり、マクロセルとスモールセルの識別子は、独立に設定される場合がある。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)がマクロセルおよびスモールセルから送信される場合、送信周波数および無線リソースが同じであっても、異なる識別子でスクランブルされる場合もある。マクロセルでは物理セルID(PCI: Physical Cell layer Identity)でスクランブルされ、スモールセルでは仮想セルID(VCI: Virtual Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは物理セルID(PCI: Physical Cell layer Identity)でスクランブルされ、スモールセルではグローバルセルID(GCI: Global Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の物理セルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の物理セルIDでスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の仮想セルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の仮想セルIDでスクランブルされてもよい。また、仮想セルIDは、物理セルIDとは独立に設定される。また、仮想セルIDには、物理チャネルIDや参照信号IDが含まれてもよい。仮想セルIDは、物理セルIDとは独立に物理チャネルや物理信号に設定されるIDであってもよい。
また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、一部の物理チャネル/物理信号が送信されなくてもよい。例えば、CRSやPDCCHが送信されなくてもよい。ただし、スモールセルにおいて、EPDCCHは送信されてもよい。また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、新しい物理チャネル/物理信号が送信されてもよい。
本発明の実施形態では、ダイナミックTDDを行なうことによって、CSI報告を行なうPUCCHが送信可能なサブフレームが制限され、複数のCSI報告を行なうPUCCHの衝突が生じる場合の処理手順を示す。
また、本発明の実施形態では、特定の条件を満たすことによって、TDD方式が適用された1つのサービングセル(セル)に対して、複数のサブフレームセットが設定され、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告を行なうサブフレームが同じであった場合の処理手順を示す。
図4は、本発明の実施形態に係る端末装置2における処理1の手順を示すフローチャートである。端末装置2は、特定の条件を満たした場合、1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定されているか否かを判定する(ステップS401)。1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合(S401:YES)、処理2へ移行する。1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定されない場合(S401:NO)、処理3へ移行する。
以下、処理2の例を示す。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を優先する。すなわち、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告をドロップする。この場合、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告が行なわれることを期待しない。そのため、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告に対する受信処理を行なわなくてもよい。言い換えると、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告のPUCCHに対する受信処理を行なわなくてもよい。基地局装置1は、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHに対して受信処理を行ない、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、PUCCHによる複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告(P−CSI報告)とPUSCHによるCSI報告(A−CSI報告)が生じるとすれば、端末装置2は、PUSCHによるCSI報告を優先する。この場合、基地局装置1は、PUCCHでCSI報告が行なわれることを期待しない。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告の優先度が同じであれば、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を優先する。すなわち、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告をドロップする。この場合、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告が行なわれることを期待しない。そのため、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告に対する受信処理を行なわなくてもよい。言い換えると、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対するCSI報告のPUCCHに対する受信処理を行なわなくてもよい。基地局装置1は、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHに対して受信処理を行ない、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
なお、異なるサブフレームセットに対するCSI報告の優先度は、同じであってもよい。また、異なるサブフレームセットに対するCSI報告の優先度は、異なってもよい。
ここで、特定のサブフレームセットとは、複数のサブフレームセットにおいて、同じ種類のサブフレームで構成されるサブフレームのセットであってもよい。例えば、図3を用いて説明すると、サブフレーム0、1、2、5が異なるTDD UL/DL設定間で同じ種類のサブフレームである。これらのサブフレームで構成されるサブフレームセットを特定のサブフレームセットとしてもよい。
また、特定のサブフレームセットとは、複数のサブフレームセットにおいて、異なる種類のサブフレームで構成されるサブフレームのセットであってもよい。例えば、図3を用いて説明すると、サブフレーム3、4、6、7、8、9が異なるTDD UL/DL設定間で異なる種類のサブフレームである。これらのサブフレームで構成されるサブフレームセットを特定のサブフレームセットとしてもよい。
特定のサブフレームセットとは、固定サブフレームで構成されるサブフレームセットであってもよい。特定のサブフレームセットとは、フレキシブルサブフレームで構成されるサブフレームセットであってもよい。
また、特定のサブフレームセットとは、報告の優先度が高いサブフレームセットであってもよい。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対する同じ優先度のCSI報告が生じるとすれば、優先度の高いCSI報告を優先する。すなわち、サブフレームセットの種類に因らず、優先度の低いCSI報告をドロップする。この場合、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、優先度の低いCSI報告が行なわれることを期待しない。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2に同一サブフレームで複数のPUCCHの送信を行なう機能がある場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じたとしても、第1のサブフレームセットに対するCSI報告と第2のサブフレームセットに対するCSI報告それぞれを異なるPUCCHを用いて行なう。つまり、第1のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースと第2のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースは、独立に設定されてもよい。また、第1のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースと第2のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースは、周波数オフセットが設定されてもよい。また、第1のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースと第2のサブフレームセットに対するCSI報告を行なうPUCCHリソースは、同一の時間周波数リソースを用いて、符号分割多重(CDM: Code Division Multiplexing)されてもよい。また、この場合、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、複数のPUCCH送信に対する受信処理を行なう。すなわち、基地局装置1は、複数のサブフレームセットに対するCSI報告に対する受信処理を行なう。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2に同一サブフレームで複数のPUCCHの送信を行なう機能がある場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じたとしても、各サブフレームセットに対するCSI報告をそれぞれ異なるPUCCHを用いて行なう。この場合、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、複数のPUCCH送信に対する受信処理を行なう。すなわち、基地局装置1は、複数のサブフレームセットに対するCSI報告に対する受信処理を行なう。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能が無い場合、複数のサブフレームセットに対するCSI報告が同じサブフレームで生じていれば、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を優先する。この場合、基地局装置1は、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を受信する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能が無い場合、複数のサブフレームセットに対するCSI報告が同じサブフレームで生じれば、同じサブフレームでPUSCHを送信可能であれば、PUSCHで送信する。この場合、基地局装置1は、PUSCHから複数のサブフレームセットに対するCSI報告をそれぞれ検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2にマルチCSI報告を行なう機能があれば、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対する同じ優先度のCSI報告が生じても、PUCCHフォーマット3を用いて、報告することができる。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2にマルチCSI報告を行なう機能があり、PUCCHフォーマット3のリソースがあれば、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対する同じ優先度のCSI報告が生じても、PUCCHフォーマット3を用いて、報告することができる。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能がある場合、複数のサブフレームセットに対するCSI報告が同じサブフレームで生じれば、複数のサブフレームセットに対するCSI報告をPUSCHで送信してもよい。この場合、基地局装置1は、PUSCHから複数のサブフレームセットに対するCSI報告をそれぞれ検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、複数のサブフレームセットに対するCSI報告は、常にPUSCHで送信してもよい。この場合、基地局装置1は、ある端末装置2に対して複数のサブフレームセットが設定したら、その端末装置2によるCSI報告は、常にPUSCHで行なわれると認識し、受信処理を行なう。その際、基地局装置1は、PUCCHでCSI報告が行なわれることを期待しない。この場合、CSI報告は、PUSCH送信が生じるまで行なわれない。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、PUCCHフォーマット3を用いて、各CSI報告を同じサブフレームで行なう。すなわち、端末装置2は、PUCCHフォーマット3に、第1のサブフレームセットに対するCSI報告と第2のサブフレームセットに対するCSI報告を含めて、送信する。その際、基地局装置1は、PUCCHフォーマット3に対する受信処理を行ない、各サブフレームセットに対するCSI報告を検出する。この場合、端末装置2は、PUCCHフォーマット3送信を行なう機能をサポートしている。また、この場合、端末装置2は、PUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能をサポートしていなくてもよい。
PUCCHフォーマット3において、HARQとCSIの同時送信をサポートし、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、端末装置2は、PUCCHフォーマット3を用いて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告を送信する。その際、基地局装置1は、PUCCHフォーマット3に対する受信処理を行ない、各サブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、端末装置2にPUCCHフォーマット3でCSIを送信する機能が無い場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、特定のサブフレームセットに対するCSI報告を優先し、そのUCIをPUCCHで送信する。基地局装置1は、受信したPUCCHから特定のサブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、あるサブフレームにおいて、複数のサブフレームセットそれぞれに対するCSI報告が生じるとすれば、複数のサブフレームセットに対するCSI報告それぞれに対応するインデックス(cqi-pmi-ConfigIndex, ri-ConfigIndex)によって得られる報告サブフレーム(reporting instances)が同じであれば、フォーマット3を用いるPUCCHで各サブフレームセットに対するCSI報告を送信する。その際、端末装置2でPDSCHまたはPDCCHを受信されていなければ、HARQ−ACKは多重されなくてもよい。基地局装置1は、PUCCHフォーマット3より各サブフレームセットに対するCSI報告を検出する。例えば、第1のサブフレームセットに対するCSI報告に対応するインデックス(第1のインデックス)と第2のサブフレームセットに対するCSI報告に対応するインデックス(第2のインデックス)によって示される報告サブフレームが同じであれば、PUCCHフォーマット3を用いて第1のサブフレームセットに対するCSI報告と第2のサブフレームセットに対するCSI報告を送信する。この場合、UCIは、2つのサブフレームセットに対するP−CSI(第1のサブフレームセットに対するCSIと第2のサブフレームセットに対するCSI)で構成される。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、複数のサブフレームセットに対するCSI報告それぞれに対応するインデックス(cqi-pmi-ConfigIndex, ri-ConfigIndex)によって得られる報告サブフレーム(reporting instances)が同じであれば、各サブフレームセットに対するCSI報告間の優先度に因らず、フォーマット3を用いるPUCCHで各サブフレームセットに対するCSI報告を送信する。その際、端末装置2でPDSCHまたはPDCCHを受信されていなければ、HARQ−ACKは多重されなくてもよい。基地局装置1は、PUCCHフォーマット3より各サブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、複数のサブフレームセットに対するCSI報告それぞれに対応するインデックス(cqi-pmi-ConfigIndex, ri-ConfigIndex)によって得られる報告サブフレーム(reporting instances)が同じであれば、各サブフレームセットに対するCSI報告間の優先度に因らず、フォーマット3を用いるPUCCHで各サブフレームセットに対するCSI報告を送信する。しかし、1つのサブフレームセットに対して、1つのCSI報告しか行なえない場合には、優先度の低いCSI報告をドロップする。1つのサブフレームセットに対して、最も優先度の高いCSI報告を行なう。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、報告周期が長い方のCSI報告を優先して伝送してもよい。すなわち、端末装置2は、より報告機会の少ない方のCSI報告を優先する。その際、基地局装置1は、報告周期が長い方のCSI報告が行なわれることを期待しない。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される場合、報告周期が短い方のCSI報告を優先して伝送してもよい。すなわち、端末装置2は、より報告機会の多い方のCSI報告を優先する。その際、基地局装置1は、報告周期が短い方のCSI報告が行なわれることを期待しない。
端末装置2は、TDD方式が適用された1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定され、CSI報告をPUSCHで送信可能である場合、各サブフレームセットに対するCSI報告は、同じサブフレーム(同じサブフレームの同じPUSCH)で送信されてもよい。この場合、基地局装置1は、PUSCHから各サブフレームセットに対するCSI報告を検出する。
以下、処理3の例を示す。
端末装置2は、1つのサービングセルでPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能がなければ、端末装置2がPUSCHでUCIを送信しないとすれば、UCIは、フォーマット1/1a/1b/3もしくは2/2a/2bをPUCCHで送信される。また、UCIは、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCH送信またはコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一部である同じトランスポートブロックの再送が同じサブフレームで生じなければ、PUSCHで送信される。
端末装置2は、1つのサービングセルでPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能があれば、UCIがHARQ−ACKおよび/またはSRから構成されるとすれば、そのUCIは、フォーマット1/1a/1b/3を用いるPUCCH(PUCCHフォーマット1/1a/1b/3)で送信されてもよい。また、UCIがピリオディックCSIだけから構成されるとすれば、そのUCIは、フォーマット2(PUCCHフォーマット2)を用いるPUCCHで送信されてもよい。また、UCIがピリオディックCSIとHARQ−ACKから構成され、端末装置2がPUSCHを送信しなければ、そのUCIは、フォーマット2/2a/2b/3を用いるPUCCH(PUCCHフォーマット2/2a/2b/3)で送信されてもよい。
端末装置2は、1つのサービングセルでPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能があれば、端末装置2に対して、UCIがHARQ−ACK/HARQ−ACK+SR/ポジティブSRとP−CSI/A−CSIから構成されるとすれば、UCIは、PUCCHとPUSCHで送信される。HARQ−ACK/HARQ−ACK+SR/ポジティブSRはPUCCHで送信され、P−CSI/A−CSIは、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCH送信またはコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一部である同じトランスポートブロックの再送が同じサブフレームで生じなければ、PUSCHで送信される。ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCH送信またはコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一部である同じトランスポートブロックの再送が同じサブフレームで生じれば、P−CSI/A−CSIは送信されない。この場合、基地局装置1は、端末装置2からP−CSI/A−CSIが送信されることを期待しない。
端末装置2は、1つ以上のサービングセルが設定され、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されていない場合、端末装置2があるサブフレーム(サブフレームn)でPUSCHを送信しないとすれば、UCIは、フォーマット1/1a/1b/3もしくは2/2a/2bを用いるPUCCHで送信される。また、この場合、UCIがA−CSIまたはA−CSIとHARQ−ACKから構成されるとすれば、UCIは、そのサービングセルのPUSCHで送信される。また、この場合、UCIがP−CSIおよび/またはHARQ−ACKから構成され、あるサブフレームでプライマリーセルのPUSCHを送信するとすれば、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するプライマリーセルでのPUSCH送信またはコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャにおける同じトランスポートブロックの再送が無ければ、UCIは、PUSCHで送信される。この場合、基地局装置1は、PUSCHからUCIを検出する。それ以外の場合、UCIは送信されない。この場合、基地局装置1は、端末装置2からUCIが送信されることを期待しない。
端末装置2は、1つ以上のサービングセルが設定され、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されていない場合、UCIがP−CSIおよび/またはHARQ−ACKから構成され、端末装置2がプライマリーセルでPUSCHを送信しないが、少なくとも1つのセカンダリーセルにおいて、PUSCHを送信すれば、PUSCHが送信されるセカンダリーセルの中で、最小のセカンダリーセルインデックスのセカンダリーセルのPUSCHでUCIは送信される。この場合、基地局装置1は、PUSCHが送信される最小のセカンダリーセルインデックスのセカンダリーセルのPUSCHからUCIを検出する。
端末装置2は、1つ以上のサービングセルとPUSCHとPUCCHの同時送信が設定される場合、UCIがHARQ−ACKおよび/またはSRだけから構成されるとすれば、UCIは、フォーマット1/1a/1b/3を用いるPUCCHで送信される。また、この場合、UCIがP−CSIだけから構成されるとすれば、UCIは、フォーマット2を用いるPUCCHで送信される。また、この場合、UCIがHARQ−ACKおよびP−CSIから構成され、端末装置2がPUSCHをプライマリーセルで送信しているとすれば、端末装置2は、PUCCHとプライマリーセルのPUSCHでUCIを送信する。この場合、HARQ−ACKは、フォーマット1/1a/1b/3を用いるPUCCHで送信され、P−CSIは、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するプライマリーセルでのPUSCH送信またはコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャにおける同じトランスポートブロックの再送が無ければ、PUSCHで送信される。それ以外は、P−CSIは送信されない。
端末装置2は、1つ以上のサービングセルとPUSCHとPUCCHの同時送信が設定される場合、UCIがHARQ−ACKとP−CSIから構成され、端末装置2がプライマリーセルでPUSCHを送信せずに、少なくとも1つのセカンダリーセルでPUSCHを送信するとすれば、PUSCHが送信されるセカンダリーセルの中で、最小のセカンダリーセルインデックスのセカンダリーセルのPUSCHでUCIは送信される。この場合、HARQ−ACKは、フォーマット1/1a/1b/3を用いるPUCCHで送信され、P−CSIはPUSCHで送信される。この場合、基地局装置1は、PUSCHからP−CSIを検出し、PUCCHフォーマット1/1a/1b/3からHARQ−ACKを検出する。
端末装置2は、1つ以上のサービングセルとPUSCHとPUCCHの同時送信が設定される場合、UCIがHARQ−ACK/HARQ−ACK+SR/ポジティブSRおよびA−CSIから構成されるとすれば、UCIは、PUCCHとPUSCHで送信される。この場合、HARQ−ACK/HARQ−ACK+SR/ポジティブSRは、フォーマット1/1a/1b/3を用いるPUCCHで送信され、A−CSIは、あるサービングセルのPUSCHで送信される。この場合、基地局装置1は、HARQ−ACK/HARQ−ACK+SR/ポジティブSRをPUCCHフォーマット1/1a/1b/3から検出し、A−CSIをあるサービングセルのPUSCHから検出する。
1つのサービングセルが設定され、PUCCHフォーマット3が設定されない端末装置2に対して、PUSCH送信が無いサブフレームでP−CSI報告とHARQ−ACK間の衝突がある場合、AckNackとCQIの同時送信に関するパラメータがTRUEにセットされて上位層より通知されていれば、P−CSI報告は、HARQ−ACKと多重されてPUCCHで送信される。この場合、基地局装置1は、受信したPUCCHからHARQ−ACKとP−CSI報告を検出する。それ以外の場合(AckNackとCQIの同時送信に関するパラメータが“TRUE”にセットされていなければ)、CSIはドロップされる。
TDD方式において、1つのサービングセルが設定され、PUCCHフォーマット3が設定される端末装置2に対して、P−CSI報告とHARQ−ACKの衝突がPUSCH送信のないサブフレームで生じる場合、AckNackとCQIの同時送信に関するパラメータまたはフォーマット3におけるAckNackとCQIの同時送信に関するパラメータの何れかがTRUEにセットされ、上位層より通知されていれば、P−CSI報告は、HARQ−ACKと多重されて送信される。それ以外の場合、CSIはドロップされる。
ピリオディックCSI報告は、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能がサポートされているか否かに応じて、PUCCHを用いて行なわれるかPUSCHを用いて行なわれるかが決定されてもよい。例えば、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能がない場合、ピリオディックCSI報告は、PUCCHを用いて行なわれる。また、端末装置2にPUSCHとPUCCHの同時送信(同一サブフレームでのPUSCHとPUCCHの送信)を行なう機能がサポートされている場合、ピリオディックCSI報告を行なうサブフレームにおいてPUSCHの送信があれば、ピリオディックCSI報告は、PUSCHを用いて行なわれる。また、ピリオディックCSI報告を行なうサブフレームにおいてPUSCHの送信がなければ、ピリオディックCSI報告は、PUCCHを用いて行なわれる。
なお、本発明の実施形態において、PUCCHフォーマット3を用いて、複数のCSI報告を行なう場合、PUCCHフォーマット3とは異なるPUCCHフォーマットであってもよい。例えば、PUCCHフォーマット3aであってもよいし、PUCCHフォーマット3bであってもよいし、PUCCHフォーマット4であってもよい。つまり、複数のCSI報告を行なうPUCCHフォーマットを用いて、基地局装置1に送信される。
端末装置2は、1セルに対して複数のサブフレームセットが設定される場合、P−SRSとPUSCHは、P−SRSを送信するサブフレームに因らず、共通のパラメータ(標準電力や伝搬路損失補償係数、送信電力制御(TPC: Transmit Power Control)コマンドによる電力補正値など)を用いて各々の送信電力がセットされる。なお、TPCコマンドは、電力を調整するために使用されるパラメータである。
また、A−SRSとPUSCHは、A−SRSを送信するサブフレームに因らず、共通のパラメータ(標準電力や伝搬路損失補償係数、TPCコマンドによる電力補正値など)を用いて各々の送信電力がセットされる。つまり、1セルに対して複数のサブフレームセットが設定されない端末装置2は、P−SRS、A−SRS、PUSCHの送信電力を少なくとも1つの共通のパラメータを用いてセットする。ここで、TPCコマンドは、DCIフォーマットにセットされるフィールドの1つである。TPCコマンドフィールドの値と電力補正値は、テーブル管理されており、予め対応付けられている。つまり、TPCコマンドによって得られた電力補正値とは、TPCコマンドフィールドの値と対応付けられた電力補正値と言い換えることができる。
また、TPCコマンドによって得られた電力補正値とは、TPCコマンドフィールドの値と対応付けられた電力補正値に基づいて決定した電力調整値と言い換えることができる。電力調整値の初期値は、0であってもよい。端末装置固有の電力制御パラメータが変更されるまたは再設定される場合、電力調整値の初期値は、0であってもよい。サービングセルcに対するランダムアクセスレスポンスメッセージを受信する場合、ランダムアクセスの送信電力制御に基づいて電力調整値の初期値を決定してもよい。なお、電力調整値は、TPCコマンドによって得られた電力補正値に基づいて設定されてもよい。
言い換えると、端末装置2は、特定の条件を満たすことによって、複数のサブフレームセット(サブフレームサブセット、サブフレームタイプ)が設定(構成、セット、定義)される場合、P−SRSの送信電力は、P−SRSを送信するサブフレームに因らず、第1のサブフレームセット(または第2のサブフレームセット)に含まれる上りリンクサブフレームで送信するPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされる。例えば、特定の条件とは、第1の設定と第2の設定がセットされることであってもよい。A−SRSの送信電力は、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信する場合には、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされ、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信する場合には、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信するPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされる。ただし、A−SRSの場合、サブフレームセットに因らず、PUSCHとA−SRSの電力オフセット(pSRS-OffsetAp)は共通であってもよい。ここで、サブフレームセットに含まれるサブフレームとは、サブフレームセットに属するサブフレームと言い換えることができる。
端末装置2は、複数のサブフレームセットがセットされる状況において、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定が複数セットされる場合、P−SRSの送信電力は、第1のサブフレームセット(または第2のサブフレームセット)に含まれる上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされ、A−SRSの送信電力は、A−SRSを送信するサブフレームのサブフレームセットに応じて、同じサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされる。なお、端末装置2は、PUSCHに対して電力制御に関するパラメータの設定が複数セットされない場合には、複数のサブフレームセットが設定されても前述のような処理は行なわなくてもよい。
ここで、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定には、PUSCH標準電力(p0-NominalPUSCH)が含まれてもよい。また、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定には、端末固有PUSCH電力(p0-UE-PUSCH)が含まれてもよい。また、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定には、伝搬路損失補償係数(alpha)が含まれてもよい。
また、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定には、PUSCHに対する送信電力コマンドによる電力補正値が含まれてもよい。なお、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、一部のパラメータは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、L3シグナリング)で通知(伝送、送信)されてもよい。
また、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、一部のパラメータは、L1シグナリング(DCIフォーマット、制御信号、PDCCH、EPDCCH)で通知されてもよい。また、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、一部のパラメータは、システムインフォメーションで通知されてもよい。
また、PUSCHの電力制御に関する共有パラメータの設定が複数セットされ、PUSCHに対する電力制御に関する専用パラメータの設定がセットされていない場合、デフォルト(デフォルト値、デフォルト設定)が予めセットされているパラメータに関しては、デフォルトを用いてもよい。また、第1のサブフレームセット(特定のサブフレームセット)に対応するPUSCHの電力制御に関するパラメータの設定は、システムインフォメーションで通知され、第2のサブフレームセット(特定のサブフレームセット以外のサブフレームセット)に対応するPUSCHの電力制御に関するパラメータの設定は、上位層シグナリングで通知されてもよい。また、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットに対してPUSCHの電力制御に関するパラメータの設定が通知されない場合、端末装置2は、デフォルト(デフォルト値、デフォルト設定)が予め設定されているパラメータに関してはそのデフォルトを用いてPUSCHやSRSの送信電力をセットする。つまり、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、サブフレームセットに対応する電力制御に関するパラメータの設定が通知されなかった場合、各サブフレームセットに対応する電力制御は、各パラメータのデフォルトに基づいて行なわれる。なお、サブフレームセットとサブフレームタイプが対応付けられてもよい。なお、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報は、システムインフォメーションで送信されてもよい。
また、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報は、上位層シグナリング(L3シグナリング、RRCシグナリング、インプリシットシグナリング、セミスタティックシグナリング)で送信されてもよい。また、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報の何れか一方はダイナミックシグナリング(L1シグナリング、制御シグナリング、エクスプリシットシグナリング)で送信されてもよい。また、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報の何れか一方はMACシグナリング(L2シグナリング)で送信されてもよい。
また、本発明の実施形態では、端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定されるか否かでP−SRSおよびA−SRSの送信電力の設定方法を切り替えてもよい。つまり、複数のサブフレームセット(サブフレームタイプ、サブフレームサブセット)が設定(構成、セット、定義)されない場合、端末装置2は、P−SRSの送信電力をPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットする。また、端末装置2は、A−SRSの送信電力をPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットする。複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、P−SRSの送信電力を複数のサブフレームセットのうち、1つのサブフレームセット(例えば、第1のサブフレームセット、所定のサブフレームセット、特定のサブフレームセット)に含まれる上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットしてもよい。また、端末装置2は、A−SRSの送信電力を複数のサブフレームセットそれぞれで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットしてもよい。例えば、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームでA−SRSを送信する場合、第1のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてA−SRSの送信電力はセットされ、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームでA−SRSを送信する場合、第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてA−SRSの送信電力はセットされる。第3のサブフレームセット以降も同様の処理を行なう。なお、PUSCHとSRSの電力オフセットがサブフレームセット毎に設定される場合には、その電力オフセットも用いてサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信されるSRSの送信電力はセットされる。ここで、上りリンクサブフレームとは、上りリンク信号が送信可能なサブフレームである。
図1は、本発明の基地局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107、チャネル測定部109、および、送受信アンテナ111、を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055と無線受信部1057を含んで構成される。また、基地局装置1の受信処理は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送受信アンテナ111で行なわれる。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と下りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。また、基地局装置1の送信処理は、上位層処理部101、制御部103、送信部107、送受信アンテナ111で行なわれる。
上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行う。
上位層処理部101は、下りリンクの各チャネルに配置する情報を生成、又は上位ノードから取得し、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、上りリンクの無線リソースの中から、端末装置2が上りリンクのデータ情報であるPUSCHを配置する無線リソースを割り当てる。
また、上位層処理部101は、下りリンクの無線リソースの中から、下りリンクのデータ情報であるPDSCHを配置する無線リソースを決定する。上位層処理部101は、当該無線リソースの割り当てを示すDCIを生成し、送信部107を介して、端末装置2に送信する。
また、上位層処理部101は、PUSCHを配置する無線リソースを割り当てる際に、チャネル測定部109から入力された上りリンクのチャネル測定結果を基に、チャネル品質のよい無線リソースを優先的に割り当てる。つまり、上位層処理部101は、ある端末装置2またはあるセルに対して各種下りリンク信号の設定および各種上りリンク信号の設定をセットする。
また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定および種々の上りリンク信号の設定をセル毎にセットしてもよい。
また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定および種々の上りリンク信号の設定を端末装置2毎にセットしてもよい。また、上位層処理部101は、ある端末装置2またはあるセルに対して、つまり、端末装置固有および/またはセル固有に、第1の設定から第nの設定(nは自然数)をセットし、送信部107を介して、端末装置2へ送信してもよい。例えば、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定とは、リソース割り当てに関するパラメータを含んでもよい。また、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定とは、系列算出に使用するパラメータを含んでもよい。なお、これらの無線リソースを時間周波数リソース、サブキャリア、リソースエレメント(RE: Resource Element)、リソースエレメントグループ(REG: Resource Element Group)、制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)、リソースブロック(RB: Resource Block)、リソースブロックグループ(RBG: Resource Block Group)などと呼称される場合もある。
これらの設定および/または制御に関する情報は情報要素として定義されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報はRRCメッセージとして定義されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報はシステム情報で端末装置2へ送信されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報は専用シグナリングで端末装置2へ送信されてもよい。
また、上位層処理部101は、システムインフォメーションブロックタイプ1に少なくとも1つのTDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration(s), TDD config, tdd-Config, uplink-downlink configuration(s))をセットする。TDD UL/DL設定は、図3のように定義されてもよい。インデックスをセットすることによって、TDDの構成を示してもよい。さらに、下りリンク参照として、第2のTDD UL/DL設定をセットしてもよい。また、システムインフォメーションブロックは複数のタイプを用意してもよい。例えば、システムインフォメーションブロックタイプ1には、TDD UL/DL設定に関する情報要素が含まれる。また、システムインフォメーションブロックタイプ2には、無線リソース制御に関する情報要素が含まれる。なお、ある情報要素の中に、その情報要素に係るパラメータが情報要素として含まれてもよい。例えば、物理層では、パラメータと呼称されるものが、上位層では、情報要素として定義されてもよい。また、情報要素の一部がパラメータと呼称されてもよい。また、複数の種類のパラメータを一纏め(一括り、一覧)にしたものを情報要素と呼称してもよい。
なお、本発明では、identity, identifier, identificationをID(識別子、識別符号、識別番号)と呼称する。端末固有に設定されるID(UEID)には、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),SPS C−RNTI(Semi-persistent Scheduling C-RNTI),Temporary C−RNTI,TPC−PUSCH RNTI,TPC−PUCCH RNTI、コンテンションレゾリューションのためのランダム値がある。これらのIDは、セル単位で使用される。これらのIDは、上位層処理部101によってセットされる。
また、上位層処理部101は、端末装置2に対して種々の識別子をセットし、送信部107を介して、端末装置2へ通知する。例えば、RNTIを設定し、端末装置2へ通知する。また、物理セルIDまたは仮想セルIDまたは仮想セルIDに相当するIDをセットし、通知する。例えば、仮想セルIDに相当するIDとして、物理チャネル固有に設定可能なID(PUSCH ID,PUCCH ID,スクランブリング初期化ID,参照信号ID(RSID)など)がある。物理セルIDや仮想セルIDは物理チャネルおよび物理信号の系列生成に用いられる。
上位層処理部101は、端末装置2からPUCCHで通知された上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)、および端末装置2から通知されたバッファの状況や上位層処理部101が設定した端末装置2各々の各種設定情報(RRCメッセージ、システムインフォメーション、パラメータ、情報要素)に基づき、受信部105および送信部107の制御を行うために制御情報を生成し、制御部103に出力する。なお、UCIには、ACK/NACK、SR、CSIのうち少なくとも一つが含まれる。なお、CSIには、CQI,PMI,RIのうち少なくとも一つが含まれる。
上位層処理部101は、上りリンク信号(PRACH、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、P−SRS、およびA−SRS)の送信電力および送信電力に関するパラメータを設定する。
また、上位層処理部101は、下りリンク信号(CRS、DL DMRS、CSI−RS、PDSCH、PDCCH/EPDCCHなど)の送信電力および送信電力に関するパラメータを、送信部107を介して、端末装置2に送信する。つまり、上位層処理部101は、上りリンクの電力制御に関する情報および下りリンクの電力制御に関する情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。言い換えると、上位層処理部101は、基地局装置1および端末装置2の電力制御に関するパラメータの設定をセットする。例えば、上位層処理部101は、基地局装置1の送信電力に関するパラメータ(下りリンク電力制御に関するパラメータ)を端末装置2に通知する。
また、上位層処理部101は、端末装置2の最大送信電力に関するパラメータを端末装置2に通知する。
また、上位層処理部101は、種々の物理チャネルの電力制御に関する情報を端末装置2に通知する。
また、上位層処理部101は、隣接する基地局装置からの干渉量を示す情報、隣接する基地局装置から通知された隣接する基地局装置1に与えている干渉量を示す情報、また、チャネル測定部109から入力されたチャネルの品質などに応じて、PUSCHなどが所定のチャネル品質を満たすよう、また隣接する基地局装置1への干渉を考慮し、端末装置2の送信電力をセットし、これらの設定を示す情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。
具体的には、上位層処理部101は、端末装置2間で共有する情報(上りリンク電力制御に関する共有パラメータ)または端末装置2間で共通なパラメータとして、PUSCHとPUCCHそれぞれに対する標準電力(PO_NOMINAL_PUSCH(p0-NominalPUSCH),PO_NOMINAL_PUCCH(p0-NominalPUCCH))、伝搬路損失補償係数(減衰係数)αc(alpha)、メッセージ3用の電力オフセット(deltaPreambleMsg3)、PUCCHフォーマット毎に規定される電力オフセット(deltaFList-PUCCH)などをシステムインフォメーションで送信する。その際、PUCCHフォーマット3の電力オフセット(deltaF-PUCCH-Format3)およびデルタPUCCHフォーマット1bCSの電力オフセット(deltaF-PUCCH-Format1bCS)を追加して通知してもよい。また、これらのパラメータは、RRCメッセージ(上位層シグナリング、dedicated signaling)で通知されてもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に設定可能なパラメータ(上りリンク電力制御に関する専用パラメータ)として、端末装置固有PUSCH電力P0_UE_PUSCH(p0-UE-PUSCH)、デルタMCS有効Ks(deltaMCS-Enabled)、アキュムレーション有効(accumulationEnabled)、端末装置固有PUCCH電力(p0-UE-PUCCH)、P−SRS電力オフセット(pSRS-Offset)、フィルタ係数(filterCoefficient)をRRCメッセージで通知する。その際、各PUCCHフォーマットにおける送信ダイバーシチの電力オフセット(deltaTxD-OffsetListPUCCH)、A−SRS電力オフセット(pSRS-OffsetAp)を通知してもよい。デルタMCS有効は、デルタMCSを適用するか否かを指示するパラメータ(情報)である。デルタMCSが有効な場合、Ks=1.25とし、デルタMCSが有効ではない場合、Ks=0として処理を行なう。アキュムレーション有効は、送信電力制御コマンドによるアキュムレーション(累算処理)を行なうか否かを指示するパラメータ(情報)である。アキュムレーションが有効な場合、端末装置2は、TPCコマンドによって得られた電力補正値のアキュムレーション(累算処理)を行なってから、その結果(累算値、アキュムレーション値)に基づいて送信電力をセットする。また、アキュムレーションが有効ではない場合、端末装置2は、1つのTPCコマンドから得られた電力補正値に基づいて送信電力をセットする。なお、ここで述べるαcとはパスロス値と共に送信電力をセットするために用いられ、パスロスを補償する度合いを表す係数、言い換えるとパスロスに応じてどの程度送信電力を増減させるか(つまり、どの程度送信電力を補償するか)を決定する係数(減衰係数、伝搬路損失補償係数)である。αcは通常0から1の値をとり、0であればパスロスに応じた電力の補償は行なわず、1であればパスロスの影響が基地局装置1において生じないよう端末装置2の送信電力を補償する。これらの情報は、再設定情報として端末装置2へ送信されてもよい。
また、上位層処理部101は、ランダムアクセスチャネルの電力制御に関するパラメータ(グループBの電力オフセット(messagePowerOffsetGroupB)、パワーランピングステップ(powerRampingStep)、プリアンブルの初期受信目標電力(preambleInitialReceivedTargetPower))を通知してもよい。また、上位層処理部101は、下りリンク電力制御に関するパラメータとして、PDSCHとCSI−RSの電力比(p-C)、基地局装置1(または基地局装置1から送信されるCRS)の参照信号電力(referenceSignalPower)、CRSが存在しないサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比PA(p-a)、CRSが存在するサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比を表すインデックスPB(p-b)、PDSCHとCRSの電力比の電力シフトΔoffset(nomPDSCH-RS-EPRE-Offset)を通知してもよい。
また、上位層処理部101は、キャリア周波数における端末装置2の最大送信電力を制限するパラメータ(P-Max)をシステムインフォメーション(例えば、SIB1)で通知してもよい。これらのパラメータの一部は、上位層シグナリングで通知されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定は、サービングセル毎にセットされてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定は、サブフレームセット毎にセットされてもよい。基地局装置1の参照信号電力は、基地局装置1の送信電力と呼称してもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に下りリンク信号/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータをセットしてもよい。また、上位層処理部101は、端末装置2間で共通の下りリンク/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータを設定してもよい。これらのパラメータに関する情報は上りリンク電力制御に関する情報および/または下りリンク電力制御に関する情報として端末装置2へ送信されてもよい。
上位層処理部101は、種々の物理チャネル/物理信号に係る種々のIDの設定を行ない、制御部103を介して、受信部105および送信部107へIDの設定に関する情報を出力する。例えば、上位層処理部101は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれるCRCをスクランブルするRNTI(UEID)の値を設定する。また、上位層処理部101は、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),Temporary C−RNTI,P−RNTI(Paging-RNTI),RA−RNTI(Random Access-RNTI),SPS C−RNTI(Semi-Persistent Scheduling C-RNTI)などの種々の識別子の値を設定してもよい。
また、上位層処理部101は、物理セルIDや仮想セルID、スクランブル初期化IDなどのIDの値を設定する。これらの設定情報は、制御部103を介して、各処理部へ出力される。また、これらの設定情報は、RRCメッセージやシステムインフォメーション、端末装置固有の専用情報、情報要素として端末装置2へ送信されてもよい。また、一部のRNTIはMAC CE(Control Element)を用いて送信されてもよい。
また、上位層処理部101は、PUCCHフォーマット1/1a/1bのリソースに関する情報を、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。
また、上位層処理部101は、PUCCHフォーマット2/2a/2bのリソースに関する情報を、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。
また、上位層処理部101は、PUCCHフォーマット3のリソースに関する情報を、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。
また、上位層処理部101は、PUCCHフォーマットに関する情報を含むPUCCH設定に関する情報を、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。なお、PUCCH設定に関する情報は、上位層シグナリングを用いて通知されてもよい。
また、上位層処理部101は、PUCCHフォーマット毎に仮想セルID(スクランブリング用のID)を設定し、送信部107を介して、端末装置2へ送信してもよい。
また、上位層処理部101は、CSI報告(CQI報告)に関する情報を、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。なお、CSI報告(CQI報告)に関する情報は、上位層シグナリングによって通知されてもよい。
CSI報告に関する情報には、ACK/NACKとCQI(CSI)の同時送信を行なうか否かを指示するパラメータ(simultaneousAckNackAndCQI, simultaneousAckNackAndCQI-Format3)が含まれてもよい。また、CSI報告に関する情報には、CQIPMI設定に関するインデックス(cqi-pmi-ConfigIndex)が含まれてもよい。また、CSI報告に関する情報には、RI設定に関するインデックス(ri-ConfigIndex)が含まれてもよい。また、CSI報告に関する情報には、CQI(CSI)のためのPUCCHリソースに関するインデックスが含まれてもよい。CSI報告に関する情報には、CSI測定サブフレームセットに関するパラメータが含まれてもよい。また、CSI報告に関する情報には、CQI(CSI)のためのPUCCHリソースに関するインデックス(cqi-PUCCH-ResourceIndx)が含まれてもよい。インデックスやサブフレームセットに関するパラメータは、複数が設定されてもよい。また、CSI報告に関する情報には、CQI(CSI)のためのアンテナポート1のPUCCHリソースに関するインデックス(cqi-PUCCH-ResourceIndxP1)が含まれてもよい。また、CSI報告に関する情報には、複数のCSI報告をPUCCHフォーマット3で行なうか否かを指示する情報が含まれてもよい。
MAC CEはPDSCHを介して送信される。MAC CEは、MAC層において処理される情報/信号である。
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行なうための制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行なう。
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ111を介して端末装置2から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
無線受信部1057は、送受信アンテナ111を介して受信した上りリンクの信号を、中間周波数(IF: Intermediate Frequency)に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(GI: Guard Interval)に相当する部分を除去する。無線受信部1057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)を行い、周波数領域の信号を抽出し多重分離部1055に出力する。
多重分離部1055は、無線受信部1057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、UL DMRS、SRSなどの信号に、それぞれ分離する。なお、この分離は、予め基地局装置1が決定して各端末装置2に通知した無線リソースの割り当て情報に基づいて行われる。また、多重分離部1055は、チャネル測定部109から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離したUL DMRSおよびSRSをチャネル測定部109に出力する。
復調部1053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(IDFT: Inverse Discrete Fourier Transform)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、2位相偏移変調(BPSK: Binary Phase Shift Keying)、4相位相偏移変調(QPSK: Quadrature Phase Shift Keying)、16値直交振幅変調(16QAM: 16 Quadrature Amplitude Modulation)、64値直交振幅変調(64QAM: 64 Quadrature Amplitude Modulation)等の予め定められた、または基地局装置1が端末装置2各々に下りリンク制御情報で予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。
復号化部1051は、復調したPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は基地局装置1が端末装置2に上りリンクグラント(UL grant)で予め通知した符号化率で復号を行ない、復号したデータ情報と、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。
チャネル測定部109は、多重分離部1055から入力された上りリンク復調参照信号UL DMRSとSRSから伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。また、チャネル測定部109は、第1の信号から第nの信号の受信電力および/または受信品質を測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、下りリンクの参照信号(下りリンク参照信号)を生成し、上位層処理部101から入力されたデータ情報、下りリンク制御情報を符号化、および変調し、PDCCH(EPDCCH)、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ111を介して端末装置2に下りリンク信号を送信する。
また、送信部107は、TDD方式が適用されたセルに属するある端末装置2に対して、複数のサブフレームセットまたは複数のTDD UL/DL設定をセットした場合、下りリンク参照TDD UL/DL設定において示される下りリンクサブフレームに基づいて、下りリンク信号を送信する。または、送信部107は、SIB1に含まれるTDD UL/DL設定において示される下りリンクサブフレームに基づいて、下りリンク信号を送信する。
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された下りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行なう。変調部1073は、符号化ビットをQPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。下りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子(Cell ID, Cell Identity, Cell Identifier, Cell Identification)などを基に予め定められた規則で求まる、端末装置2が既知の系列で下りリンク参照信号として生成する。多重部1075は、変調した各チャネルと生成した下りリンク参照信号を多重する。
無線送信部1077は、多重した変調シンボルを逆高速フーリエ変換(IFFT: Inverse Fast Fourier Transform)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ111に出力して送信する。
送信部107は、各下りリンク信号(物理チャネル/物理信号)に対する系列を生成し、各下りリンク信号に対する送信電力をセットし、端末装置2へ送信する。その際、送信部107は、各無線フレームの初めに、各下りリンク信号に対する系列生成器を各下りリンク信号に対する初期値を用いて初期化する。なお、系列生成器には、擬似乱数系列生成器が含まれてもよい。また、系列生成器には、スクランブリング系列生成器が含まれてもよい。
図2は、本実施形態に係る端末装置2の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置2は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送信部207、チャネル測定部209、および、送受信アンテナ211、を含んで構成される。また、受信部205は、復号化部2051、復調部2053、多重分離部2055と無線受信部2057を含んで構成される。端末局装置2の受信処理は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送受信アンテナ211で行なわれる。また、送信部207は、符号化部2071、変調部2073、多重部2075と無線送信部2077を含んで構成される。また、端末装置2の送信処理は、上位層処理部201、制御部203、送信部207、送受信アンテナ211で行なわれる。
上位層処理部201は、ユーザの操作等により生成された上りリンクのデータ情報を、送信部に出力する。また、上位層処理部201は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行う。
上位層処理部201は、自局の各種設定情報の管理を行なう。また、上位層処理部201は、上りリンクの各チャネルに配置する情報を生成し、送信部207に出力する。上位層処理部201は、基地局装置1からPDCCHで通知された下りリンク制御情報、およびPDSCHで通知された無線リソース制御情報に基づいて設定された上位層処理部201が管理する自局の各種設定情報に基づき、受信部205、および送信部207の制御を行うための制御情報を生成し、制御部203に出力する。
また、上位層処理部201は、基地局装置1から通知された第1の設定に関する情報から第nの設定に関する情報に基づいて、各信号の種々のパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)をセットする。また、それらのセットした情報を生成し、制御部203を介して、送信部207に出力する。
上位層処理部201は、基地局装置1が報知しているSRSを送信するための無線リソースを予約するサブフレームであるサウンディングサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレーム)、およびサウンディングサブフレーム内でSRSを送信するために予約する無線リソースの帯域幅を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したピリオディックSRSを送信するサブフレームと、周波数帯域と、P−SRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したA−SRSを送信する周波数帯域と、アピリオディックSRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報を受信部205から取得する。
上位層処理部201は、前記情報に従ってSRS送信の制御を行なう。具体的には、上位層処理部201は、前記ピリオディックSRSに関する情報に従ってピリオディックSRSを1回または周期的に送信するよう送信部207を制御する。また、上位層処理部201は、受信部205から入力されたSRSリクエスト(SRSインディケータ)においてA−SRSの送信を要求された場合、アピリオディックSRSに関する情報に基づいてA−SRSを予め定められた回数(例えば、1回)だけ送信する。
上位層処理部201は、基地局装置1から送信される種々の上りリンク信号の送信電力制御に関する情報に基づいて、PRACH、PUCCH、PUSCH、P−SRS、およびA−SRSの送信電力の制御を行なう。具体的には、上位層処理部201は、受信部205から取得した種々の上りリンク電力制御に関する情報に基づいて種々の上りリンク信号の送信電力を設定する。例えば、SRSの送信電力は、P0_PUSCH、αc、P−SRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(0)(第1の電力オフセット(pSRS-Offset))、A−SRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(1)(第2の電力オフセット(pSRS-OffsetAp))、およびPUSCHに対するTPCコマンドに基づいて制御される。つまり、SRSの送信電力は、PUSCHの電力制御に基づいてセットされる。なお、上位層処理部201は、PSRS_OFFSETに対してP−SRSかA−SRSかに応じて第1の電力オフセットか第2の電力オフセットかを切り替える。
また、上位層処理部201は、P−SRSおよび/またはA−SRSに対して第3の電力オフセットが設定されている場合、第3の電力オフセットに基づいて送信電力をセットする。なお、第3の電力オフセットは、第1の電力オフセットや第2の電力オフセットよりも広い範囲で値が設定されてもよい。第3の電力オフセットは、P−SRSおよびA−SRSそれぞれに対して設定されてもよい。つまり、上りリンク電力制御に関する情報とは、種々の上りリンク物理チャネルの送信電力の制御に係るパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)のことである。これらの情報の一部は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、これらの情報の一部は、上位層シグナリングで送信されてもよい。これらの情報の一部は、物理チャネル/物理信号で送信されてもよい。
また、上位層処理部201は、条件に応じて、適宜、サービングセルcに対する端末装置2の最大送信電力(PCMAX,c)を設定する。上位層処理部201は、上りリンク信号の送信電力を電力制御に関するパラメータの設定に基づいてセットするが、最大送信電力を超える場合があり、その際、上位層処理部201は、最大送信電力で上りリンク信号を送信するように送信部207へ指示する。つまり、算出した送信電力と最大送信電力を比較し、最大送信電力より低ければ、算出した送信電力で上りリンク信号を送信し、最大送信電力より高ければ、最大送信電力で上りリンク信号を送信する。
また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第1の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク共用チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力(例えば、PCMAX)を超える場合、物理上りリンク共用チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第1の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力を超える場合、物理上りリンク制御チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。
また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第2の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク共用チャネルの送信電力の合計が、端末装置2が設定する最大出力電力PCMAX(UE total configure maximum output power)を超える場合、上りリンクデータ(UL−SCH)を、PUSCHを用いて送信するように、制御部203を介して送信部207に出力する。また、上位層処理部201は、あるサービングセル(例えば、サービングセルc)およびあるサブフレーム(例えば、サブフレームi)において、第2の上りリンク参照信号の送信電力とPUCCHの送信電力の合計が最大出力電力を超える場合、PUCCHを送信するように、制御部203を介して送信部207に出力する。また、上位層処理部201は、複数のサービングセルで同時に通信を行なう場合、最大出力電力PCMAXを超えないように各サービングセルで送信される上りリンク信号の送信電力を制御する。
また、上位層処理部201は、同じタイミング(例えば、サブフレーム)で複数の物理チャネルの送信が生じる場合、種々の物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。上位層処理部201は、制御部203を介してその制御情報を送信部207に出力する。
また、上位層処理部201は、複数のサービングセルまたは複数のサービングセルそれぞれに対応する複数のコンポーネントキャリア(複数のセル)を用いるキャリアアグリゲーション(セルアグリゲーション)を行なう場合、物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。また、上位層処理部201は、セルの優先度に応じて、該セルから送信される種々の物理チャネルの送信制御を行なってもよい。上位層処理部201は、制御部203を介してその制御情報を送信部207に出力する。
上位層処理部201は、基地局装置1から通知された上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号の生成等を行なうように制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。つまり、上位層処理部201は、制御部203を介して、上りリンク参照信号の設定に関する情報を上りリンク参照信号生成部2079へ出力する。
上位層処理部201は、端末装置2がPUSCHとPUCCHの同時送信を行なう機能をサポートしている場合、その機能情報を、送信部207を介して、基地局装置1へ送信する。
上位層処理部201は、PUCCHフォーマット3に対するリソースに関するパラメータを設定した場合、PUCCHフォーマット3を用いた通信を行なうことができることを、制御部203を介して、送信部207へ出力する。
上位層処理部201は、端末装置2がPUCCHフォーマット1bの送信ダイバーシティのチャネル選択を行なう機能をサポートしている場合、その機能情報を、送信部207を介して、基地局装置1へ送信する。
上位層処理部201は、端末装置2がマルチACKとCSI報告を行なう機能をサポートしている場合、その機能情報を、送信部207を介して、基地局装置1へ送信する。
上位層処理部201は、端末装置2がマルチCSI報告を行なう機能をサポートしている場合、その機能情報を、送信部207を介して、基地局装置1へ送信する。
制御部203は、上位層処理部201からの制御情報に基づいて、受信部205、および送信部207の制御を行なう制御信号を生成する。制御部203は、生成した制御信号を受信部205および送信部207に出力して、受信部205および送信部207の制御を行なう。
受信部205は、制御部203から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ211を介して基地局装置1から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部201に出力する。
また、受信部205は、SIB1に含まれるTDD UL/DL設定において示される下りリンクサブフレームに基づいて、下りリンク信号を受信する。
受信部205は、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報を受信するか否かによって、適切な受信処理を行なう。例えば、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第1の制御情報フィールドを検出し、第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第2の制御情報フィールドを検出する。
無線受信部2057は、各受信アンテナを介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部2057は、変換したディジタル信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換を行い、周波数領域の信号を抽出する。
多重分離部2055は、抽出した信号を物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)、PDSCH、および下りリンク参照信号(DRS: Downlink Reference Signal)に、それぞれ分離する。なお、この分離は、下りリンク制御情報で通知された無線リソースの割り当て情報などに基づいて行われる。また、多重分離部2055は、チャネル測定部209から入力された伝搬路の推定値から、PDCCHとPDSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部2055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部209に出力する。
復調部2053は、PDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。復号化部2051は、PDCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報を上位層処理部201に出力する。復調部2053は、PDSCHに対して、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。復号化部2051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に対する復号を行い、復号したデータ情報を上位層処理部201へ出力する。
チャネル測定部209は、多重分離部2055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスを測定し、測定したパスロスを上位層処理部201へ出力する。また、チャネル測定部209は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部2055へ出力する。
また、チャネル測定部209は、上位層処理部201から制御部203を介して通知された測定に関する種々の情報、測定報告に関する種々の情報に従って、第1の信号および/または第2の信号の受信電力測定や受信品質測定を行なう。その結果を上位層処理部201に出力する。
また、チャネル測定部209は、第1の信号および/または第2の信号のチャネル評価を行なうことを指示された場合、それぞれの信号のチャネル評価に関する結果を上位層処理部201に出力してもよい。ここで、第1の信号や第2の信号は、参照信号(パイロット信号、パイロットチャネル、基準信号)であり、第1の信号や第2の信号の他に第3の信号や第4の信号があってもよい。つまり、チャネル測定部209は、1つ以上の信号のチャネルを測定する。また、チャネル測定部209は、上位層処理部201から、制御部203を介して、通知された制御情報に従って、チャネル測定を行なう信号を設定する。
また、チャネル測定部209は、TDD方式において、複数のサブフレームセットまたは複数のTDD UL/DL設定がセットされる場合、下りリンク参照TDD UL/DL設定において示される下りリンクサブフレームに基づいて、下りリンク信号(CRSやCSI−RSなど)を測定する。
送信部207は、制御部203から入力された制御信号(制御情報)に従って、上りリンク復調参照信号(UL DMRS)および/またはサウンディング参照信号(SRS)を生成し、上位層処理部201から入力されたデータ情報を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成したUL DMRSおよび/またはSRSを多重し、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、およびSRSの送信電力を調整し、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。
また、送信部207は、上位層処理部201から測定結果に関する情報が出力された場合、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。また、送信部207は、上位層処理部201からチャネル評価に関する結果であるチャネル状態情報が出力された場合、そのチャネル状態情報を基地局装置1へフィードバックする。つまり、上位層処理部201は、チャネル測定部209から通知された測定結果に基づいてチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)を生成し、制御部203を介して基地局装置1へフィードバックする。送信部207は、受信部205において、所定のグラント(または所定の下りリンク制御情報フォーマット)が検出されると、所定のグラントに対応する上りリンク信号はグラントを検出したサブフレームから所定のサブフレーム以降の最初の上りリンクサブフレームで送信される。例えば、受信部205において、サブフレームiでグラントを検出すると、送信部207は、サブフレームi+k以降の最初の上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信する。ここで、kは所定の値であってもよい。また、kはテーブルによって管理されてもよい。
また、送信部207は、上りリンク信号の送信サブフレームがサブフレームiである場合、サブフレームi−kで受信した送信電力制御コマンドを用いて上りリンク信号の送信電力を設定する。ここで、kは所定の値であってもよい。また、kはテーブルによって管理されてもよい。また、kは送信サブフレームと関連付けられてもよい。
送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信し、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方がセットされる場合には、P−SRSおよびA−SRSの送信電力をPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットし、受信部205において第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信し、第1の設定および第2の設定がセットされ、複数のサブフレームセットが設定される場合には、P−SRSの送信電力を第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御パラメータに基づいてセットし、A−SRSを送信するサブフレームが第1のサブフレームセットに含まれる場合には、A−SRSの送信電力を第1のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御パラメータに基づいてセットし、第2のサブフレームセットで送信される場合には、A−SRSの送信電力を第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御パラメータに基づいてセットし、A−SRSを送信する。
送信部207は、複数のサブフレームセットが設定される場合、上りリンク信号を送信サブフレームがどのサブフレームセットに属しているかによって、送信電力制御パラメータセットを切り替えてもよい。
送信部207は、同じサブフレームで複数のCSI報告が重複した場合、優先度の低いCSI報告をドロップする。
送信部207は、同じサブフレームで異なるPUCCH報告タイプのCSI報告が重複した場合、優先度の低いPUCCH報告タイプのCSI報告をドロップする。
送信部207は、異なるサービングセルにおいて、同じサブフレームで同じ優先度のPUCCH報告タイプのCSI報告が重複した場合、最も低いサービングセルインデックスを除くサービングセルに対するCSI報告をドロップする。この場合、最も低いサービングセルインデックスのサービングセルに対するCSI報告のみを行なう。
送信部207は、送信モード10が設定された場合、異なるサービングセルにおいて、同じサブフレームで同じ優先度のPUCCH報告タイプで異なるCSIプロセスIDのCSIプロセスに対応するCSI報告が重複した場合、最も低いCSIプロセスインデックスを除くCSIプロセスに対するCSI報告をドロップする。この場合、最も低いCSIプロセスインデックスのCSIプロセスに対するCSI報告のみを行なう。
送信部207は、送信モード1〜9が設定されたサービングセルに対するCSI報告と送信モード10が設定されたサービングセルに対するCSI報告が同じ優先度のPUCCH報告タイプで同じサブフレームで衝突する場合、異なるサービングセルのCSIプロセスID>1のCSIプロセスに対応するCSI報告をドロップする。
送信部207は、送信モード1〜9が設定されたあるサービングセルに対するCSI報告と送信モード10が設定された異なるサービングセルのCSIプロセスID=1のCSIプロセスに対するCSI報告が同じ優先度のPUCCH報告タイプで同じサブフレームで衝突する場合、最も高いサービングセルインデックスのサービングセルに対するCSI報告をドロップする。
送信部207は、特定のPUCCH報告タイプのCSI報告は、第2のPUCCHリソースで送信される。また、第2のPUCCHリソースは、上位層処理部201によって、設定される。
送信部207は、PUSCHとPUCCHの同時送信が端末装置2に設定されていなければ、もしくは、PUSCHとPUCCHの同時送信が端末装置2に設定され、PUSCHの送信を行なわなければ、同じサブフレームでCSIとポジティブSR間の衝突が生じる場合、CSIをドロップする。
送信部207は、複数のACK(マルチACK)とCSI報告が端末装置2に設定されていれば、PUCCHフォーマット3を用いて、マルチセルに対するACKおよびP−CSI報告
送信部207は、複数のCSI報告(マルチCSI報告)が端末装置2に設定されていれば、複数のCSI報告が重複した場合、PUCCHフォーマット3を用いて、送信する。なお、複数のCSI報告は、複数のサブフレームセットに対するCSIであってもよい。複数のCSI報告は、複数のサービングセルに対するCSI報告であってもよい。複数のCSI報告は、複数のサービングセルおよび/または複数のサブフレームセットに対するCSI報告であってもよい。複数のCSI報告は、1つのサービングセルおよび/または1つのサブフレームセットにおける複数のPUCCH報告タイプに対するCSI報告であってもよい。ここで、各サブフレームセットに対するCSI報告が同じサブフレームに生じなかった場合、それぞれのCSI報告は、PUCCHフォーマット2を用いて、行なわれてもよい。すなわち、この場合、それぞれのCSI報告は、PUCCHフォーマット3を用いて、送信されなくてもよい。
送信部207は、マルチCSIプロセスが端末装置2に設定されていれば、複数のCSI報告が重複した場合、PUCCHフォーマット3を用いて、複数のCSIプロセスそれぞれに対するCSI報告を行なう。
送信部207は、マルチCSIプロセスが端末装置2に設定されていれば、複数のCSI報告が重複した場合、同じサブフレームでPUSCH送信が生じていれば、PUSCHで複数のCSIプロセスそれぞれに対するCSI報告を行なう。
送信部207は、PUCCHフォーマット毎に仮想セルIDが設定された場合、送信するPUCCHフォーマットに応じて、各PUCCHフォーマットに使われる系列を、仮想セルIDに基づいて設定してもよい。
符号化部2071は、上位層処理部201から入力された上りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。変調部2073は、符号化部2071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号を生成する。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子、上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号を配置する帯域幅などを基に予め定められた規則で求まる、基地局装置1が既知のCAZAC系列を生成する。また、上りリンク参照信号生成部2079は、制御部203から入力された制御信号に従って、生成した上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号のCAZAC系列にサイクリックシフトを与える。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク復調参照信号および/またはサウンディング参照信号、上りリンク参照信号の基準系列を所定のパラメータに基づいて初期化してもよい。所定のパラメータは各参照信号で同じパラメータであってもよい。また、所定のパラメータは各参照信号に独立に設定されたパラメータであってもよい。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、独立に設定されたパラメータがなければ、同じパラメータに基づく初期値で各参照信号の基準系列を初期化することができる。ここで、基準系列を初期化するとは、基準系列に対する系列生成器を初期化することが含まれてもよい。
多重部2075は、制御部203から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(DFT: Discrete Fourier Transform)し、PUCCHとPUSCHの信号と生成したUL DMRSおよびSRSを多重する。
無線送信部2077は、多重した信号を逆高速フーリエ変換して、SC−FDMA方式の変調を行ない、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数(無線周波数)の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ211に出力して送信する。
PUSCHの電力制御に用いられるパラメータには、PUSCHの電力レベルに関するパラメータ(PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)が含まれてもよい。また、PUSCHの電力制御に用いられるパラメータには、伝搬路損失補償係数αcが含まれてもよい。また、PUSCHの電力制御に用いられるパラメータには、TPCコマンドによる電力調整値(電力補正値)が含まれてもよい。
送信部207は、各上りリンク信号(物理チャネル/物理信号)に対する系列を生成し、各上りリンク信号に対する送信電力をセットし、基地局装置1へ送信する。その際、送信部207は、各無線フレームの初めに、各上りリンク信号に対する系列生成器を各上りリンク信号に対する初期値を用いて初期化する。なお、系列生成器には、擬似乱数系列生成器(Pseudo-random sequence generator)が含まれてもよい。また、系列生成器には、スクランブリング系列生成器(scrambling sequence generator)が含まれてもよい。
本発明の実施形態において、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、同じDCIフォーマットに各サブフレームセットに対応しているTPCコマンドをセットして送信してもよい。また、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、同じ種類のDCIフォーマットの第1のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドを第2のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドとしてセットして送信してもよい。つまり、基地局装置1は、第1のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドから第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドに入れ替えて送信してもよい。つまり、第1のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドと第2のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドは、同じフィールドとして共有されてもよい。また、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、一部の制御情報フィールドを第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドとしてセットして送信してもよい。端末装置2は、基地局装置1が設定したDCIフォーマットから第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドを検出することができる。なお、第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドを適用できるか否かは、第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報とは異なる制御情報で示されてもよい。
本発明の実施形態において、基地局装置1は、端末装置2に対して、電力制御に関するパラメータの設定を複数セットしてもよい。複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータであってもよい。また、複数セットされるパラメータは、端末装置固有にセットされるパラメータであってもよい。また、複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータおよび端末固有にセットされるパラメータであってもよい。また、同じ種類のパラメータが複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータまたは端末固有にセットされるパラメータに含まれる特定のパラメータであってもよい。例えば、電力制御に関するパラメータの設定は、PUSCHの送信電力やPUCCHの送信電力、SRSの送信電力を制御するためのパラメータまたはパラメータセットを少なくとも1つは含まれてもよい。また、電力制御に関するパラメータの設定は、PDSCHの送信電力やPDCCHの送信電力、CRSの送信電力、CSI−RSの送信電力、DL DMRSの送信電力を制御するためのパラメータまたはパラメータセットを少なくとも1つは含まれてもよい。つまり、第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされていないパラメータは、第1の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータを代用してもよい。第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされていないパラメータは、デフォルト値を用いてもよい。
例えば、第1の電力制御と第2の電力制御で異なる電力制御は、異なるセル固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なる端末固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なるセル固有または端末固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なるループでアキュムレーション送信電力制御を行なうことである。
本発明の実施形態において、サブフレームセット毎に、後述の電力制御に関するパラメータが設定されてもよい。
第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定には、セル固有(セル内の端末装置間で共有)に設定されるパラメータの設定(上りリンク電力制御に関する共有パラメータの設定(UplinkPowerControlCommon))と端末装置毎に設定されるパラメータの設定(上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定(UplinkPowerControlDedicated))がある。共有パラメータの設定としては、セル固有に設定可能なPUSCH電力である標準PUSCH電力(p0-NominalPUSCH)、フラクショナル送信電力制御の減衰係数(伝搬路損失補償係数)αc(alpha)、セル固有に設定可能なPUCCH電力である標準PUCCH電力(p0-NominalPUCCH)、PUCCHフォーマット毎の電力調整値(電力オフセット)ΔF_PUCCHは(deltaFList-PUCCH)、プリアンブルメッセージ3が送信される場合の電力調整値(電力オフセット)(deltaPreambleMsg3)がある。また、専用パラメータの設定としては、端末装置固有に設定可能なPUSCH電力である端末固有PUSCH電力(p0-UE-PUSCH)、変調符号化方式による電力調整値Ksを考慮するか否かを指示する情報(deltaMCS-Enabled)、アキュムレーション送信電力制御(TPCコマンドのアキュムレーション)を行なうか否かを指示する情報(accumulationEnabled)、端末装置固有に設定可能なPUCCH電力である端末固有PUCCH電力(p0-UE-PUCCH)、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSの電力オフセットPSRS_OFFSET(pSRS-Offset、pSRS-OffsetAp)、参照信号の受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)のフィルタ係数(filterCoefficient)がある。これらの情報は、プライマリーセルに対して設定可能であるが、セカンダリーセルに対しても同様の設定を行なうことができる。さらに、セカンダリーセルに対する専用パラメータの設定では、プライマリーセルかセカンダリーセルのパスロス測定用参照信号を用いてパスロスの計算を行なうことを指示する情報(pathlossReferenceLinking)が含まれてもよい。
また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する共有パラメータの設定または第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する共有パラメータの設定に含まれるパラメータは、一つも含まれてなくてもよい。この場合には、基地局装置1は、解放を選択し、その共有パラメータの設定に関する情報を端末2へ送信する。また、第2の上りリンク電力制御に関する共有パラメータの設定でセットされなかったパラメータは、第1の上りリンク電力制御に関する共有パラメータの設定と同じ設定であってもよい。
第1のプライマリーセル/セカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定には、パスロスを測定する下りリンク参照信号(下りリンク無線リソース)を指示するパスロス参照リソースが設定されてもよい。また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関す専用パラメータの設定または第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定に含まれるパラメータは、一つも設定されていなくてもよい。この場合には、基地局装置1は、解放を選択し、その情報を端末装置2へ送信する。また、第2の上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定でセットされなかったパラメータは、第1の上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定と同じ設定であってもよい。つまり、第2の上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定においてパスロス参照リソースが設定されなかった場合には、第1の上りリンク電力制御に関する専用パラメータの設定で設定されているパスロス参照リソースに基づいてパスロスの計算を行なってもよい。
なお、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は同じ情報要素または同じRRCメッセージに含まれて端末装置2へ送信されてもよい。
端末装置2に対して複数の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定(例えば、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定)がセットされる場合、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第1のサブフレームセットで送信される上りリンク信号に対して適用され、第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第2のサブフレームセットで送信される上りリンク信号に対して適用されてもよい。また、端末装置2に対して複数の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定(例えば、第1の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定)がセットされる場合、第1の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第1のサブフレームセットで送信される下りリンク信号に対して適用され、第2の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第2のサブフレームセットで送信される下りリンク信号に対して適用されてもよい。
これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、システムインフォメーションで端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、Dedicated signaling)で端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、物理チャネル(DCIフォーマット)で端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、端末装置2にそのパラメータのデフォルトが設定されてもよい。
第1の設定および第2の設定がそれぞれ、同じサブフレーム(1つのサブフレーム)に対して上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレーム、または、下りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム、または、上りリンクサブフレームとスペシャルサブフレームのように、異なる種類のサブフレームが設定される場合、そのようなサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する場合もある。つまり、フレキシブルサブフレームは、状況に応じて、異なる種類のサブフレームとして処理可能なサブフレームのことである。それに対し、固定サブフレームは、第1の設定および第2の設定で同じ種類のサブフレームが設定されるサブフレームのことである。例えば、サブフレームiで第1の設定および第2の設定ともに上りリンクサブフレームを示す場合、サブフレームiは固定サブフレームである。サブフレームiで第1の設定および第2の設定が異なる種類のサブフレームを示す場合には、サブフレームiはフレキシブルサブフレームである。複数の固定サブフレームと複数のフレキシブルサブフレームは、それぞれサブフレームセットとして設定されてもよい。
サブフレームセット毎にTPCコマンドによる送信電力制御(アキュムレーション送信電力制御、アブソリュート送信電力制御)を行なってもよい。その際、各サブフレームセットにおけるアキュムレーション送信電力制御は、各サブフレームセットに対応する上りリンク電力制御に関するパラメータの設定に含まれる端末装置2毎に設定される物理チャネル(PUSCH、PUCCH)の電力(p0-UE-PUSCH, p0-UE-PUCCH)が再設定(変更)される場合、アキュムレーションによる累算値(累積値、積算値、加算値)もリセット(初期化)されてもよい。また、各サブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対応する下りリンクサブフレームでランダムアクセスレスポンスメッセージを受信する場合、各サブフレームセットに対応するアキュムレーションの累算値をリセット(初期化)してもよい。端末装置2は、サブフレームセット毎にアキュムレーションによる累算値を独立にリセットしてもよい。
TPCコマンドは上りリンクに関するグラント(上りリンクグラント)または下りリンクに関するグラント(下りリンクグラント)にセットされて、端末装置2へ送信される。上りリンクに関するグラント(上りリンクグラント)には、セミパーシステントグラント(Semi-persistent grant, semi-persistent scheduling grant)、ダイナミックスケジュールドグラント(Dynamic scheduled grant)、ランダムアクセスレスポンスグラント(Random Access Response grant)がある。
セミパーシステントグラントは、周期的(定期的、準静的)なデータの送信を指示するために用いられる。ここで、セミパーシステントグラントとは、SPS C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットが含まれる。ダイナミックスケジュールドグラントは、ユーザデータの送信およびリソース割り当てを指示するために用いられる。ここで、ダイナミックスケジュールドグラントとは、C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットが含まれる。
ランダムアクセスレスポンスグラントは、基地局装置1から送信されたランダムアクセスレスポンスに対してユーザ情報(端末装置2の情報)を含むデータの送信およびそのリソース割り当てを指示するために用いる。上述したように、ランダムアクセルレスポンスグラントには、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャにおけるランダムアクセスレスポンスグラントが含まれる。これらのデータの送信はPUSCHを用いて行なわれる。つまり、これらのグラントは、PUSCHのリソース割り当ておよびPUSCHの送信指示、PUSCHのスケジューリングを含んでいる。
ここで、セミパーシステントグラントによるPUSCHの送信の指示には、セミパーシステントグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。ダイナミックスケジュールドグラントによるPUSCHの送信の指示には、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。ランダムアクセスレスポンスグラントによるPUSCHの送信の指示には、ランダムアクセスレスポンスグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されることまたはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。つまり、各グラントにおけるPUSCHの送信の指示とは、各グラントに対応するPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることを含む。
例えば、端末装置2は、受信した情報に基づいて第1の設定または第2の設定の何れか一方のみがセットされる場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、第1の電力制御(第1の電力制御方法)に基づいて前記PUSCHの送信電力はセットされ、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、第2の電力制御(第2の電力制御方法)に基づいてPUSCHの送信電力はセットされる。この際、同じグラントによってSRSの送信が要求される(ポジティブSRSリクエストを検出する)場合、PUSCHに適用される電力制御に基づいてSRSの送信電力はセットされる。また、セミパーシステントグラントによってPUSCHがスケジュールされる場合もそのPUSCHの送信電力は同様の処理を行なってセットされてもよい。これらの電力制御に関するパラメータの設定は、サブフレームセット毎に設定されてもよい。これらの電力制御に関するパラメータの設定は、サービングセル毎に設定されてもよい。一部のパラメータは、サブフレームセット間またはサービングセル間で共有されてもよい。端末装置2は、サブフレームセットの設定に、電力制御IDが含まれている場合、そのサブフレームセットで送受信するサブフレームは、その電力制御IDと対応付けられた電力制御に関するパラメータの設定に基づいて送信電力および/または受信電力をセットする。端末装置2は、サブフレームセットと電力制御IDが対応付けられている場合には、その電力制御に関するパラメータの設定に基づいて電力をセットする。
また、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされるPUSCHの送信電力は、受信した情報に基づいて第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされる場合、第3の電力制御(第3の電力制御方法)に基づいて設定され、受信した情報に基づいて第1の設定および第2の設定の両方が設定される場合であっても、第3の電力制御に基づいて設定される。つまり、この場合、端末装置2はセットした設定に因らず、共通の電力制御を行なう。
なお、第1の電力制御に関するパラメータの設定、第2の電力制御に関するパラメータの設定、第3の電力制御に関するパラメータの設定およびそのパラメータの設定に含まれる種々のパラメータは、それぞれ独立にセットされてもよい。また、第3の電力制御に関するパラメータの設定は、ランダムアクセスチャネルの設定に含まれてもよい。
ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク信号の送信電力制御に関する情報には、独立なパラメータ(preambleInitialReceivedTargetPower(PO_PRE)、ΔPREAMBLE_Msg3)が設定されてもよい。また、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク送信電力には、専用のTPCコマンド(δmsg2)が適用されてもよい。また、これらのパラメータはサブフレームセット毎に設定されてもよい。
ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク信号の電力制御に関する情報が独立に複数セットされる場合、他のグラントに対応する上りリンク信号の電力制御と同様に処理してもよい。
すなわち、受信したグラントの種類に応じて、1つの電力制御を処理するのか2つの電力制御を処理するのかを切り替えられる。
なお、本発明の実施形態において、第1の設定と第2の設定の両方がセットされているか否かによって、2つの電力制御方法を切り替えられるグラントと第1の設定と第2の設定の両方がセットされているか否かに因らず同一の電力制御方法が適用されるグラントがある。干渉を考慮して適切な電力制御を行なうグラントと干渉を考慮せずに電力制御を行なうグラントを分けることができる。
第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされた端末装置2、または、1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、ダイナミックスケジュールドグラントまたはセミパーシステントグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第1の設定および第2の設定の両方がセットされた端末装置2は、ダイナミックスケジュールドグラントまたはセミパーシステントグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットする。また、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、セットされた設定に因らず、常に第3の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットする。
なお、本発明の実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされる場合、または、1つのサービングセルにおいて、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスメッセージを受信すると、第1の上りリンク電力制御および/または第2の上りリンク電力制御に含まれるTPCコマンドによるアキュムレーションの累算値をリセット(初期化)してもよい。また、端末装置2に対して、第1の上りリンク電力制御に関する情報および第2の上りリンク電力制御に関する情報にそれぞれ端末装置固有の電力パラメータ(PO_UE_PUSCH、PO_UE_PUCCH)が設定されている場合、それらの電力パラメータが上位層によって再設定(値が変更)されると、それぞれの上りリンク電力制御に含まれるTPCコマンドによる電力補正値のアキュムレーションの累算値はリセット(初期化)されてもよい。TPCコマンドのアキュムレーションによって得られた累算値を電力調整値と呼称してもよい。
ここで、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされる上りリンク信号の送信電力制御が第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセット、すなわち、複数のサブフレームセットで共通である場合、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスメッセージを受信すると、アキュムレーションによる累算値をリセットする。つまり、第1の上りリンク電力制御および第2の上りリンク電力制御で独立にアキュムレーションによる電力制御が行なわれていたとしても、アキュムレーションによる累算値はリセットされてもよい。
また、第1の電力制御に関する情報および第2の電力制御に関する情報で端末固有の電力パラメータ(PO_UE_PUSCH、PO_UE_PUCCH)が共通である場合、端末固有の電力パラメータが再設定(値が変更)されると、アキュムレーションによる累算値をリセットする。つまり、第1の電力制御および第2の電力制御で独立にアキュムレーションによる電力制御が行なわれていたとしても、アキュムレーションによる累算値はリセットされてもよい。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、セミパーシステントグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレーム(第1のサブフレーム)であれば、すなわち、固定サブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第1の電力制御に関する情報に設定されているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてセミパーシステントグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットし、PUSCHの送信サブフレームがフレキシブルサブフレーム(第2のサブフレーム)であれば、すなわち、フレキシブルサブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第2の電力制御に関する情報にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてセミパーシステントグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットする。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、または、1つのサービングセルに対して複数のサブフレームセットが設定される場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレーム(第1のサブフレーム)であれば、すなわち、固定サブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第1の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてダイナミックスケジュールドグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットし、PUSCHの送信サブフレームがフレキシブルサブフレーム(第2のサブフレーム)であれば、すなわち、フレキシブルサブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてダイナミックスケジュールドグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットする。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、ランダムアクセスレスポンスグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレームまたはフレキシブルサブフレームに因らず、同一の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータに基づいてランダムアクセスレスポンスグラントに対応しているPUSCHの送信電力をセットする。
端末装置2に対して、第1の設定および第2の設定がセットされる場合、共有探索領域(CSS: Common Search Space)で検出した下りリンク制御情報(DCI)フォーマットで上りリンク信号がスケジュールされる場合と、端末装置固有探索領域(USS: UE specific Search Space)で検出した下りリンク制御情報フォーマットで上りリンク信号がスケジュールされる場合とで、独立な電力制御方法が適用されてもよい。つまり、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされている場合、CSSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定し、USSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定する。また、USSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法または第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定してもよい。
また、USSで検出されたDCIフォーマットが第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して上りリンク信号をスケジュールする場合と第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して上りリンク信号をスケジュールする場合でDCIフォーマットにセットされるTPCコマンドによる送信電力制御(アキュムレーション送信電力制御、アブソリュート送信電力制御)は独立に行なわれてもよい。
また、CSSで検出されたDCIフォーマットが上りリンク信号をスケジュールしている場合には、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットに因らず、共通の送信電力制御が行なわれてもよい。
なお、本発明の実施形態において、端末装置2は、第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされる場合、第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第1の電力制御方法(または第2の電力制御方法)に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットを設定することができ、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
例えば、同一の上りリンクデータ(トランスポートブロック)に対するPUSCHの再送信においては、PUSCHの再送信を指示するDCIフォーマットに付加されているCRCは、C−RNTIを用いてスクランブルされている場合とTemporary C−RNTIを用いてスクランブルされている場合がある。CRCがC−RNTIを用いてスクランブルされている場合、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、第1の電力制御方法に基づいてセットされ、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、第2の電力制御方法に基づいてセットされてもよい。CRCがTemporary C−RNTIを用いてスクランブルされている場合、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームおよび第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、同じ電力制御方法(例えば、第3の電力制御方法)に基づいてセットされてもよい。
また、端末装置2は、再送信が指示されたDCIフォーマットを検出する場合、サブフレームセットに因らず、同一の上りリンク電力制御方法に基づいて再送信する上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
C−RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを含むPDCCH(EPDCCH)によって上りリンク信号(例えば、PUSCH)の送信が指示される(上りリンク信号のリソースが割り当てられる)場合、上りリンク信号の送信が第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第1の電力制御方法に基づいてセットされ、上りリンク信号の送信が第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第2の電力制御方法に基づいてセットされる。この際、他の上りリンク信号(例えば、SRS)の送信が指示される場合、他の上りリンク信号の送信電力は、上りリンク信号の送信電力と同じ電力制御方法に基づいてセットされる。また、Temporary C−RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを含むPDCCH(EPDCCH)によって上りリンク信号(例えば、PUSCH)の送信が指示される場合、上りリンク信号の送信が第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第3の電力制御方法に基づいてセットされ、上りリンク信号の送信が第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第3の電力制御方法に基づいてセットされる。
端末装置2は、複数の条件を満たすことにより、複数のサブフレームセットに対応する上りリンク信号の電力制御を共通の電力制御方法に基づいて行なう場合と独立な電力制御方法に基づいて行なう場合とを切り替えることができる。
端末装置2は、特定の識別子に対しては、第1の設定および/または第2の設定がセットされるかによって、または、1つのサービングセルに対して、複数のサブフレームセットが設定されるかによって、電力制御方法を切り替えることができ、また別の識別子に対しては、第1の設定および/または第2の設定がセットされるか、または、複数のサブフレームセットが設定されるかに因らず、所定の電力制御方法に基づいて送信電力をセットする。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされている場合、C−RNTIを伴う上りリンク信号の送信を行なうとすると、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームでは、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームでは、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。Temporary C−RNTIを伴う上りリンク信号の送信を行なうとすると、第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットに因らず、共通の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
なお、本発明の実施形態において、受信処理は、検出処理(Detection)を含んでもよい。また、受信処理は、復調処理(Demodulation)を含んでもよい。また、受信処理は、復号処理(Decode, Decoding)を含んでもよい。
なお、本発明の実施形態において、サブフレームセットは、例えば、10サブフレームで構成される無線フレームにおいて、特定のサブフレームのグループのことを指してもよい。一例として、第1のサブフレームセットは、#0、#1、#2、#5、#6、#7のサブフレームで構成され、第2のサブフレームセットは、#3、#4、#8、#9のサブフレームで構成されてもよい。これらのサブフレームセットは、特定の情報に基づいて構成されてもよい。また、これらのサブフレームセットは、端末装置2に予め設定されてもよい。また、これらのサブフレームセットは、基地局装置1から端末装置2へ個別にダイナミックまたはセミスタティックに通知されてもよい。これらのサブフレームセットは、DCIフォーマットまたは上位層シグナリングで通知されてもよい。
本発明の実施形態において、基地局装置1は、サブフレームセットを設定するためのサブフレーム設定に関する情報を端末装置2へ送信する。また、基地局装置1は、電力制御に関するパラメータの設定情報を端末装置2へ送信する。端末装置2は、サブフレーム設定に基づいて複数のサブフレームセットを設定する。また、端末装置2は、電力制御に関するパラメータの設定に基づいて、複数のサブフレームセットにそれぞれ対応する電力制御を行なう。
本発明の実施形態において、端末装置2は、第1の設定および第2の設定に基づいて、第1のサブフレームセットと第2のサブフレームセットを設定してもよい。ここで、第1のサブフレームセットとは、第1の設定および第2の設定において、同じサブフレームで同じ種類のサブフレーム(上りリンクサブフレームと上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレームと下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームとスペシャルサブフレーム)が設定されるサブフレームのセットのことであり、第2のサブフレームセットとは、第1の設定および第2の設定において、同じサブフレームで異なる種類のサブフレーム(下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム、上りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム)が設定されるサブフレームのセットのことである。例えば、第1の設定と第2の設定は、TDD UL/DL設定に基づいて設定されてもよい。
本発明の実施形態において、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、端末装置2は、第1の設定に基づいて上りリンク信号を送信するサブフレーム(上りリンクサブフレーム)をセットし、第2の設定に基づいて下りリンク信号を受信するサブフレーム(下りリンクサブフレーム)をセットしてもよい。ここで、第1の設定によって上りリンクサブフレームと設定したサブフレームが第2の設定によって下りリンクサブフレームと設定したサブフレームと同じである場合、つまり、同一サブフレームで上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレームの両方が設定されている場合、そのサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する場合もある。フレキシブルサブフレームで上りリンク信号を送信する場合、その送信電力制御は、他の上りリンクサブフレームとは独立に行なわれてもよい。
本発明の実施形態において、複数のコンポーネントキャリア(複数のサービングセル、複数のセル)を用いて通信を行なうキャリアアグリゲーション(セルアグリゲーション)を行なう場合、セル毎に複数のサブフレームセットが設定されてもよい。つまり、セル毎に設定されたサブフレームセットのサブフレームパターンはセル間で共有されなくてもよい。1つのサブフレームセットに関しては、セル間で共有されてもよい。
本発明の実施形態において、サブフレームセットの設定は、1セットだけであってもよい。サブフレームセットの設定に含まれるサブフレームのセット(グループ)を第1のサブフレームセットとし、サブフレームセットの設定に含まれなかったサブフレームのセット(グループ)を第2のサブフレームセットとしてもよい。サブフレームセットの設定は、上位層シグナリングで基地局装置1から端末装置2へ通知されてもよい。サブフレームセットの設定にセットされているパラメータは上位層シグナリング(L3シグナリング、RRCシグナリング)で通知され、その設定を実際に適用するか否かはDCIフォーマット(L1シグナリング)で通知されてもよい。
なお、第1の設定および第2の設定に基づいて、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットが設定される場合、上記の設定方法の他に、第1の設定と第2の設定の何れか一方に、TDD UL/DL設定に関する情報が含まれ、もう一方の情報には、フレキシブルサブフレームを指示する情報または固定サブフレームを指示する情報が含まれて設定される方法がある。なお、固定サブフレームを指示する情報とは、第1の設定において、フレキシブルサブフレームとして処理しないサブフレームを指示する情報である。また、特定の種類のサブフレームを指示する情報であってもよい。
なお、第1の設定と第2の設定と、が同じ(または同じ設定を示す)場合、複数のサブフレームセットは構成されなくてもよい。
端末装置2は、物理チャネルの種類に応じて送信する物理チャネル/物理信号の優先度が設定または事前に定義されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、第2の下りリンク参照信号に基づく受信電力の測定結果を基地局装置1へ報告してもよい。端末装置2は、その報告を周期的に行なってもよい。また、端末装置2は、その報告をある条件を満たした場合に行なってもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、第2の下りリンク参照信号に基づく受信電力を測定する場合、その受信電力に基づいて上りリンク信号の送信電力制御を行なってもよい。また、端末装置2は、下りリンクパスロスをその受信電力に基づいて決定してもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号の送信電力を含む種々の上りリンク信号の送信電力の合計が端末装置2に設定される最大出力電力(PCMAX: UE total configured maximum output power)を超える場合、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号を送信しなくてもよい。
なお、本発明の実施形態は、それぞれ組み合わせて実現されてもよい。例えば、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせてもよい。また、第2の実施形態と第3の実施形態を組み合わせてもよい。また、基本形態と変形例を組み合わせてもよい。
なお、本発明の実施形態では、実際に上りリンク信号を送信するサブフレームおよび/または下りリンク信号を受信するサブフレームを第1の設定および第2の設定とは独立にセットされるパラメータ(例えば、第3の設定)に基づいてセットされてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1の設定および/または第2の設定は、システムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されてもよい。また、第1の設定と第2の設定は、同じSIB1または同じRRCメッセージで通知されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1の設定は、SIB1で通知され、第2の設定は、L1シグナリングで通知されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1の設定および第2の設定は、同じRRCメッセージまたは同じシステムインフォメーションまたは同じ情報要素に設定されてもよい。また、第1の設定および第2の設定は、異なるRRCメッセージまたは異なるシステムインフォメーションまたは異なる情報要素に設定されてもよい。また、第1の設定と第2の設定は、異なるパラメータとして独立に設定されてもよい。また、第1の設定および/または第2の設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第1の設定および/または第2の設定は、ダイナミックに通知されてもよい。
ここで、本発明の実施形態において、第1の設定がシステムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されるTDD UL/DL設定である場合、第2の設定は、以下のような設定であってもよい。例えば、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(flexible subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、固定サブフレームを指示する情報(fixed subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、前述した第1のサブフレームセットに対応する(または第1のサブフレームセットに含まれる)サブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、前述した第2のサブフレームセットに対応する(または第2のサブフレームセットに含まれる)サブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームに対するTPCコマンドを伴うPDCCH/EPDCCH(DCIフォーマット)が割り当て可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、CRSが受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、CSI−RSが受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、チャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告が可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、プライマリーセルでの測定(受信電力RSRP、受信品質RSRQ、無線リンクモニタリング)に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。つまり、第2の設定は、測定を行なうサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、隣接セルでの測定に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、セカンダリーセルでの測定に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、測定サブフレームパターンに基づいて設定されてもよい。また、第2の設定は、下りリンク信号が受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、追加可能な情報であってもよい。また、第2の設定は、第2のセル(セカンダリーセル)で物理上りリンク制御チャネルの送信可否に関する情報であってもよい。また、第2の設定は、HARQの送信が可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、パワーヘッドルーム報告が可能なサブフレームの指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、あるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、第2の設定とは異なるあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報とは別に設定された情報であってもよい。つまり、第3の設定と第4の設定が、第2の設定とは別に設定され、そのいずれもが第2の設定と同様にサブフレームを指示する情報であってもよい。つまり、第3の設定と第4の設定が、第2の設定とは別に設定され、そのいずれもがあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報とは別に設定された情報であってもよい。またその報告は、関連付けられたサブフレームパターン(セット)に含まれるCSI-RSおよび、またはゼロパワーCSI−RSおよび、またはCSI−IMリソースに基づいて算出されたチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)であってもよい。同様の事が、前述の全ての第nの設定に適用されても良い。また、第2の設定が複数設定され、そのいずれかに基づいて、第1の電力制御方法と第2の電力制御方法が切り替えられても良い。すなわち、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であり、さらにあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報が設定されても良い。また、第2の設定は、複数の基地局装置または複数の種類のセルの同時接続(dual connectivity)の可否を指示する情報であってもよい。なお、第2の設定は、システムで一意に決定されてもよい。また、第2の設定は、共有情報またはシステム情報として報知されてもよい。第2の設定は、ダイナミックに通知されてもよい。第2の設定は、DCIフォーマットにセットされるフィールドで示されてもよい。第2の設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第2の設定は、上位層シグナリングで通知されてもよい。また、第2の設定は、端末装置固有の専用情報として端末装置2毎に個別に通知されてもよい。第2の設定をセット(再設定)できるか否かを示す情報は、端末装置2の機能情報(Capability, UE capability, UE-EUTRA-Capability)を用いて端末装置2から基地局装置1へ通知されてもよい。ここで、サブフレームを指示する情報は、サブフレームのパターン(またはセット、組み合わせ)を指示する情報であってもよい。サブフレームを指示する情報は、どのサブフレームが対応しているかを示す情報であってもよい。
第1の設定または第2の設定の何れか一方がシステムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されるTDD UL/DL設定である場合、もう一方が前述の設定(指示情報)であってもよい。
また、第1の設定および/または第2の設定は、ビットマップで設定されてもよい。さらにそのビットマップは、10ビットもしくは20ビットもしくは40ビットもしくは80ビットで構成されていてもよい。
また、第1の設定および/または第2の設定は、テーブルに基づいて上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームの構成をインデックス(またはインデックスを表す情報ビット、ビット系列)で指定されてもよい。例えば、テーブルとは、TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configurations, uplink-downlink configuration)であってもよい。TDD UL/DL設定を表すテーブルは図3のように構成されてもよい。
複数のサブフレームセットは、システムで一意に決定されてもよい。また、複数のサブフレームセットは、デフォルトが端末装置2に予め設定されてもよい。また、複数のサブフレームセットは、予め定義されてもよい。例えば、図3のようなTDD UL/DL設定において、同じ種類のサブフレームが設定されているサブフレームと異なる種類のサブフレームが設定されているサブフレームで異なるセット(グループ)として取り扱われてもよい。TDD UL/DL設定(Uplink-Downlink configuration)インデックス0から6において、サブフレーム番号#0、#1、#2、#5で1つのサブフレームセットを構成し、サブフレーム番号#3、#4、#6、#7、#8、#9で1つのサブフレームセットを構成してもよい。また、スペシャルサブフレームと下りリンクサブフレームを同じ種類のサブフレームとみなした場合、サブフレーム番号#0、#1、#2、#5、#6で1つのサブフレームセットを構成し、サブフレーム番号#3、#4、#7、#8、#9で1つのサブフレームセットを構成してもよい。複数のサブフレームセットが設定される場合、複数のサブフレームセットの設定を指示する情報(multi-subframeset-Enabled)が基地局装置1から端末装置2へ送信されてもよい。複数のサブフレームセットが設定される場合、フレキシブルサブフレームの設定を指示する情報が基地局装置1から端末装置2へ送信されてもよい。その際、その情報は、上位層シグナリングで送信されてもよい。また、その情報は、L1シグナリングで送信されてもよい。
なお、本発明の実施形態において、指示する情報は、指示するパラメータまたはインディケータと呼称されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であってもよい。また、第2の設定とは、ブランクサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(flexible subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、固定サブフレームを指示する情報(fixed subframe pattern)であってもよい。このとき、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は、テーブルなどを用いて、第1の設定と第2の設定から算出されても構わない。言い換えると、第1の設定と第2の設定に加え、第3の設定としてテーブルなどを用いて、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定を決定してもよい。
なお、本発明の実施形態では、基地局装置1または端末装置2は、第1の設定と第2の設定のうち、一方を上りリンク参照UL−DL設定として設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定として設定してもよい。例えば、端末装置2は、第1の設定と第2の設定の2つを受信してから上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定に設定してもよい。なお、上りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)は、上りリンク参照UL−DL設定で設定されている下りリンクサブフレームで送信されてもよい。
また、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は同じテーブルを使用してそれぞれ設定されてもよい。ただし、同じテーブルに基づいて上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定のインデックスが設定される場合、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は異なるインデックスで設定されることが好ましい。つまり、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は、異なるサブフレームパターンが設定されることが好ましい。
本発明の実施形態では、第1の設定および第2の設定がともにTDD UL/DL設定である場合には、条件に応じて、何れか一方を上りリンク参照UL−DL設定に設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定に設定してもよい。なお、上りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク制御チャネルが配置されるサブフレームと前記物理下りリンク制御チャネルが対応する物理上りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なっても構わない。下りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームと物理下りリンク共用チャネルに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なっても構わない。すなわち、上りリンク参照UL−DL設定は、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームnとPDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する上りリンク参照UL−DL設定が、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームとPDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられる。また、下りリンク参照UL−DL設定は、PDSCHが配置されるサブフレームnとPDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する下りリンク参照UL−DL設定が、PDSCHが配置されるサブフレームnとPDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。
また、端末装置2は、上りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第1のTDD UL/DL設定)と下りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)が設定され、さらに、電力制御に関する情報が設定されると、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で示されているサブフレームパターンにおいて、同じサブフレームで同じ種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの電力制御は第1の電力制御方法に基づいて行なわれ、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で異なる種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの電力制御は第2の電力制御方法に基づいて行なわれる。
第1のTDD UL/DL設定および/または第2のTDD UL/DL設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第1のTDD UL/DL設定および/または第2のTDD UL/DL設定は、ダイナミックに通知されてもよい。第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定とで異なるインデックスがセットされている場合、複数のサブフレームセットが設定されてもよい。つまり、2つのTDD UL/DL設定で同じ種類のサブフレームのセットと異なる種類のサブフレームのセットが設定されてもよい。それらのセットは独立にスケジュールされてもよい。
端末装置2は、第2の設定として、第2のTDD UL/DL設定(例えば、tdd-Config-v12, tdd-Config-r12, tdd-ConfigULreference-v12, tdd-ConfigDLreference-r12)がパラメータとして設定/追加される場合、第1のTDD UL/DL設定に基づいて上りリンク信号を送信し、第2のTDD UL/DL設定に基づいて下りリンク信号を受信してもよい。あるサブフレームにおいて、上りリンク信号の送信と下りリンク信号の受信が生じる場合、送信方向設定情報(第3の設定に関する情報)に基づいて、どちらを優先するか決定してもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1の設定および/または第2の設定は、TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration, TDD configuration, tdd-Config, uplink-downlink configuration(s))であってもよい。また、第1の設定および/または第2の設定には、ビットマップによって示されるサブフレームパターンであってもよい。また、第1の設定と第2の設定のうち、何れか一方が上りリンクサブフレームを指示する情報であり、もう一方が下りリンクサブフレームを指示する情報であってもよい。これらの指示情報は、テーブルで定義されてもよいし、ビットマップで定義されてもよい。
なお、基地局装置1は、第1の設定および第2の設定がセット可能な端末装置2に対しては、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方で上りリンクサブフレームを指示し、もう一方で下りリンクサブフレームを指示してもよい。また、端末装置2は、第1の設定または第2の設定のうち何れか一方がセットされる場合、指示されたサブフレーム以外のサブフレームを異なる種類のサブフレームと認識し、送受信処理を行なう。例えば、第1の設定で上りリンクサブフレーム、第2の設定で下りリンクサブフレームが指示される場合、第1の設定のみがセットされる端末装置2は、第1の設定に基づいて指示される上りリンクサブフレーム以外のサブフレームを下りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームと認識し、受信処理/送信処理を行なう。また、第2の設定のみがセットされる端末装置2は、第2の設定に基づいて指示される下りリンクサブフレーム以外のサブフレームを上りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームと認識し、送信処理/受信処理を行なう。なお、第1の設定および第2の設定で、同一サブフレームに対して上りリンクサブフレームおよび下りリンクサブフレームが設定されてもよい。
例えば、端末装置2は、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、第1の設定に基づいて上りリンク信号の送信を行ない、第2の設定に基づいて下りリンク信号の受信を行なってもよい。また、端末装置2は、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、第1の設定に基づいて下りリンク信号の受信を行ない、第2の設定に基づいて上りリンク信号の送信を行なってもよい。どちらかの設定に基づいて上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なうかは第3の設定に基づいて決定されてもよい。
ここで、第1の設定がTDD UL/DL設定だとすると、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(パラメータ)であってもよい。なお、第2の設定は、テーブル管理されてもよい。また、第2の設定は、ビットマップによってフレキシブルサブフレームとして設定されるサブフレームを指示する情報であってもよい。
なお、本発明の実施形態では、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、下りリンクサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、下りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。つまり、フレキシブルサブフレームは、第1のサブフレームであり、第2のサブフレームであるサブフレームのことである。例えば、また、フレキシブルサブフレームとして設定されるサブフレームは、条件1の場合、第1のサブフレーム(例えば、上りリンクサブフレーム)として処理され、条件2の場合、第2のサブフレーム(例えば、下りリンクサブフレーム)として処理される。
なお、フレキシブルサブフレームは、第1の設定および第2の設定に基づいて設定されてもよい。例えば、あるサブフレームiに対して第1の設定では上りリンクサブフレーム、第2の設定では下りリンクサブフレームとして設定された場合、サブフレームiはフレキシブルサブフレームとなる。フレキシブルサブフレームは、フレキシブルサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報に基づいて設定されてもよい。
また、本発明の実施形態では、第1の設定および第2の設定は、2つのTDD UL/DL設定ではなく、1つのTDD UL/DL設定とフレキシブルサブフレームパターン(下りリンク候補サブフレームパターンまたは上りリンク候補サブフレームパターン、追加サブフレーム)であってもよい。端末装置2は、フレキシブルサブフレームパターンで示されるサブフレームインデックスにおいては、TDD UL/DL設定で上りリンクサブフレームと示されていてもそのサブフレームで上りリンク信号を送信することがなければ、下りリンク信号を受信することができるし、TDD UL/DL設定で下りリンクサブフレームと示されていても事前にそのサブフレームで上りリンク信号を送信することを指示されていれば、上りリンク信号を送信することができる。特定のサブフレームに対して上りリンク/下りリンク候補のサブフレームとして指示されてもよい。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされると、ある条件に基づいて、何れか一方を上りリンクのためのサブフレームセットと認識し、もう一方を下りリンクのためのサブフレームセットと認識してもよい。ここで、上りリンクのためのサブフレームセットとは、PUSCHおよびPHICHの送信のために設定されるサブフレームのセットであり、下りリンクサブフレームセットとは、PDSCHおよびHARQの送信のために設定されるサブフレームのセットである。PUSCHとPHICHのサブフレームの関連を示す情報とPDSCHとHARQのサブフレームの関連を示す情報が端末装置2に事前に設定されてもよい。つまり、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方を上りリンクサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報であり、もう一方を下りリンクサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報であってもよい。これらの情報は、ビットマップで設定されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1の設定および第2の設定が設定されることにより、2つのサブフレームセットが構成される場合、TPCコマンドによる累積(アキュムレーション)送信電力制御および/または絶対(アブソリュート)送信電力制御は、サブフレームセット毎に独立に行なわれてもよい。例えば、端末装置2は、第3の設定を受信すると、サブフレームセット毎にTPCコマンドによる送信電力制御を行なってもよい。ここで、アキュムレーション送信電力制御およびアブソリュート送信電力制御を閉ループ送信電力制御と呼称する場合もある。ここで、累積送信電力制御とは、過去に受信したTPCコマンドに設定された電力補正値を考慮した電力補正を行なうことであり、絶対送信電力制御とは、上りリンク信号を送信するサブフレームの直前のサブフレームで受信したTPCコマンドによる電力補正値のみを考慮した電力制御である。つまり、アブソリュート送信電力制御は、最新のTPCコマンドによる電力補正値のみを考慮した電力制御である。ここで、TPCコマンドによるアブソリュート送信電力制御は、過去に受信したTPCコマンドによる電力補正値を考慮せず、上りリンク信号の送信サブフレームの直前に受信したTPCコマンドによる電力補正値のみを考慮して送信電力を制御する。つまり、端末装置2は、検出したTPCコマンドの中で最新のTPCコマンドによる電力補正値のみを適用する。TPCコマンドによるアブソリュート送信電力制御は、最新のTPCコマンドによる電力補正値を考慮して送信電力を制御する。アキュムレーション送信電力制御は、過去に受信したTPCコマンドによる電力補正値を考慮して送信電力を制御する。送信サブフレームが含まれるサブフレームセット毎にアキュムレーション送信電力制御を行なう。
なお、本発明の実施形態において、電力制御には、電力制御方法、電力制御プロシージャ、電力制御プロセスなどが含まれてもよい。つまり、第1の上りリンク電力制御には、第1の上りリンク電力制御方法や第1の上りリンク電力制御プロシージャなどが含まれてもよい。
なお、本発明の実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされることにより、2つ以上のサブフレームセットが独立に構成される場合、それぞれのサブフレームセットに対して、端末装置2毎に設定されるサービングセルcに対する最大送信電力(PCMAX,c)および/または最小送信電力が設定されてもよい。また、端末装置2が設定する最大出力電力PCMAX(UE total configured maximum output power)および最小出力電力をサブフレームセット毎に設定してもよい。つまり、端末装置2は、独立した最大送信電力および/または最小送信電力を複数セットしてもよい。
また、種々の上りリンク信号のリソース割り当てが同じ場合、基地局装置1は、各上りリンク信号の信号系列の違いによって、種々の上りリンク信号を検出することができる。つまり、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列の違いによって、各上りリンク信号を識別することができる。また、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列に違いによって、自局宛ての送信か否かを判定することができる。
さらに、端末装置2は、基地局装置1から第2の下りリンク参照信号による受信電力測定が指示された場合、その測定結果に基づいて下りリンクパスロスを算出し、上りリンク送信電力制御に用いてもよい。
ここで、受信電力測定は、参照信号受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)測定や受信信号電力測定と呼称する場合もある。また、受信品質測定は、参照信号受信品質(RSRQ: Reference Signal Received Quality)測定や受信信号品質測定と呼称する場合もある。
また、第2の下りリンク参照信号のリソース割り当て(Resource allocation, mapping to resource elements, mapping to physical resources)は、周波数シフトされてもよい。第2の下りリンク参照信号の周波数シフトは、物理セルIDに基づいて決定されてもよい。また、第2の下りリンク参照信号の周波数シフトは、仮想セルIDに基づいて決定されてもよい。
一例として、基地局装置1から端末装置2に対して、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうか否かを指示する情報が通知される。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができると指示している場合、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。この時、端末装置2は、パラレルに第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なってもよい。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができないと指示している場合、端末装置2は、第1の下りリンク参照信号のみの受信電力測定を行なう。さらに、この指示情報には、第2の下りリンク参照信号の受信品質測定を行なうか否かを指示する情報が含まれてもよい。また、第3の下りリンク参照信号は、この指示情報によらず、受信電力測定を行なってもよい。
また、別の例として、基地局装置1から端末装置2に対して、第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうか第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうかを指示する情報が通知される。端末装置2は、その指示情報が第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行うことを指示している場合、第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことを指示している場合、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。つまり、この指示情報は、受信電力測定の切り替えを指示する情報である。また、この指示情報には、受信品質測定を行うか否かを指示する情報が含まれてもよい。この例では、この指示情報は、2つの下りリンク参照信号の受信電力測定の切り替えを指示する情報であることを述べたが、3つ以上の下りリンク参照信号の受信電力測定の切り替えを指示する情報であってもよい。また、第3の下りリンク参照信号は、この指示情報によらず、受信電力測定を行なってもよい。また、第2の下りリンク参照信号の送信電力および/または第3の下りリンク参照信号の送信電力は、第1の下りリンク参照信号の送信電力に基づいてセットされてもよい。例えば、第1の下りリンク参照信号と第2の下りリンク参照信号(または第3の下りリンク参照信号)間の電力の比(電力オフセット)が設定されてもよい。
下りリンクの場合、第1のサブフレームセットに含まれる下りリンクサブフレームでは、電力オフセットを考慮せずに、下りリンク信号の受信電力測定を行ない、第2のサブフレームセットに含まれる下りリンクサブフレームでは、電力オフセットを考慮した下りリンク信号の受信電力測定を行なってもよい。この電力オフセットは、事前に基地局装置1より設定されてもよい。また、この電力オフセットは、下りリンクに関するDCIフォーマットに設定されて指示されてもよい。
なお、本発明の実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされる場合であっても複数のサブフレームセットが構成されなければ、アキュムレーション/アブソリュート送信電力制御は共通であってもよい。
なお、本発明の実施形態において、端末装置2において、フレキシブルサブフレームでは、フレキシブルサブフレームとして設定されていない上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレーム/スペシャルサブフレームとは異なる電力制御(上りリンク電力制御、下りリンク電力制御)を行なってもよい。また、フレキシブルサブフレームと上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレーム/スペシャルサブフレームで独立に閉ループ送信電力制御(アキュムレーション送信電力制御)を行なってもよい。例えば、そのサブフレームでは、他の上りリンクサブフレームまたは下りリンクサブフレームと異なるパラメータを用いて電力を制御してもよい。また、フレキシブルサブフレームと上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレームで、信号生成に用いられるパラメータが独立に設定されてもよい。例えば、仮想セルIDやスクランブルIDなどが独立に設定されてもよい。ここで、信号を生成するとは、信号系列を生成する、を含む。また、信号を生成するとは、信号を割り当てる無線リソースを決定する、を含む。
なお、本発明の実施形態において、第1のサブフレームセットは、端末装置2にとって干渉源が少ない(つまり、干渉が小さい、弱い)サブフレームで構成されてもよい。第2のサブフレームセットは、端末装置2にとって干渉源の多い(つまり、干渉が大きい、強い)サブフレームで構成されてもよい。ここで、干渉源の少ないサブフレームとは、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームが同一サブフレームに設定されないサブフレームのことである。また、干渉源の多いサブフレームとは、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームが同一サブフレームに設定されるサブフレームのことである。干渉源の多いサブフレームとは、端末装置2においては、下りリンク信号を受信する際に、他の端末装置2から送信される上りリンク信号が干渉源になり得るサブフレームのことであり、基地局装置1において、上りリンク信号を受信する際に、他の基地局装置から送信される下りリンク信号が干渉源になり得るサブフレームのことである。
なお、本発明の実施形態において、第1の電力制御と第2の電力制御とで同じRSRPおよびパスロス値を適用してもよい。受信電力測定制御は2つのサブフレームセットに含まれる下りリンクサブフレームで共有してもよい。また、サブフレームセット毎に独立にパスロス測定を行なってもよい。また、サブフレームセットに含まれる下りリンクサブフレーム毎にパスロス測定を行なってもよい。また、第1のサブフレームセットに対するパスロス測定用の参照信号(パスロス参照リソース)はCRSで、第2のサブフレームセットに対するパスロス測定用の参照信号はCSI−RSであってもよい。つまり、サブフレームセット毎にパスロス測定用の参照信号が設定されてもよい。また、独立に測定したパスロス値は、サブフレームセット毎に独立に制御される電力に適用されてもよい。また、パスロス参照リソースは、パスロス測定用の参照信号の種類及び、パスロス測定用の参照信号のリソース(時間周波数リソース、リソースエレメント、サブフレーム)の設定が示されてもよい。
なお、本発明の実施形態において、フレキシブルサブフレームでPUSCHとPUCCHの送信が生じる場合、それらの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大出力電力を超える場合、PUSCHの送信電力の最大値は、最大出力電力からPUCCHの送信電力値を引いた値としてもよい。
なお、本発明の実施形態において、複数の電力制御方法間で共通で使用される電力パラメータがあってもよい。つまり、一部のパラメータについては、複数の電力制御方法間で共通であってもよい。例えば、第1の電力制御に関するパラメータの設定にだけセットされたパラメータは必要に応じて第2の電力制御方法や第3の電力制御方法で用いることができる。
また、本発明の実施形態において、端末装置2は、PUCCHフォーマット3のリソースが設定されたサブフレームにおいて、複数のCSI報告が生じる場合には、PUCCHフォーマット3で複数のCSI報告を行なってもよい。
また、本発明の実施形態において、あるサブフレームにおいて、複数のCSI報告が生じる場合、端末装置2は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット3のリソースが設定されていなければ、複数のCSI報告をドロップしてもよい。
また、本発明の実施形態において、あるサブフレームにおいて、複数のCSI報告が生じる場合、端末装置2は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット3のリソースが設定されてく、PUSCHの送信があれば、複数のCSI報告をPUSCHで行なってもよい。
また、本発明の実施形態において、基地局装置1は、上りリンクインデックスを用いて、上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレームが衝突するサブフレームと衝突しないサブフレームで上りリンク信号を送信するように端末装置2を制御してもよい。
2つのサブフレームセットで、アキュムレーション送信電力制御を共有してもよい。アキュムレーションは、サブフレームセットに因らず、共通であってもよい。
なお、本発明の実施形態において、第1の電力制御方法に用いられるPUSCHに対するTPCコマンド(TPC command for (scheduled) PUSCH)は、DCIフォーマット0/4またはDCIフォーマット3/3Aにセットされ、第2の電力制御方法に用いられるPUSCHに対するTPCコマンドは、DCIフォーマット0/4にセットされる。また、第1の電力制御方法に用いられるPUCCHに対するTPCコマンド(TPC command for PUCCH)は、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2D/3/3Aにセットされ、第2の電力制御方法に用いられるPUCCHに対するTPCコマンドは、例えば、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dにセットされる。
また、検出したTPCコマンドがどのサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信する上りリンク信号に対応しているかによって、同じTPCコマンドであっても、第1の電力制御方法に対応するか第2の電力制御方法に対応するかが切り替えられてもよい。
また、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドが第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対応している場合と第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対応している場合とで独立にアキュムレーション制御されてもよい。例えば、端末装置2は、同一サブフレームでDCIフォーマット0とDCIフォーマット3を検出した場合、DCIフォーマット0が第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対する上りリンク信号をスケジュールしているとすると、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドに基づいて上りリンク電力をセットし、DCIフォーマット0が第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対する上りリンク信号をスケジュールしているとすると、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドに基づいて上りリンク電力をセットする。さらに、第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対応する上りリンク信号の送信電力は、DCIフォーマット3にセットされているTPCコマンドに基づいてセットされる。つまり、第1の設定および第2の設定がセットされると、サブフレームセットとDCIフォーマットは関連付けられてもよい。
2つのサブフレームセットで、RSRP測定結果を共有してもよい。RSRPはサブフレームセットに因らず、共通であってもよい。
また、アキュムレーション送信電力制御をサブフレームセットで独立に行なってもよい。固定サブフレームで受信したTPCコマンドによるアキュムレーションとフレキシブルサブフレームで受信したTPCコマンドによるアキュムレーションは独立に制御される。
例えば、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、サブフレームセット毎に独立にアキュムレーション送信電力制御(累積送信電力制御、閉ループ送信電力制御)を行なってもよい。
アキュムレーション送信電力制御をサブフレームセット毎に行なう場合、それぞれのTPCコマンドフィールドを含むDCIフォーマットを受信するタイミングは予め定義されてもよい。
また、RSRP測定結果をサブフレームセットで独立であってもよい。固定サブフレームの下りリンクサブフレームで受信したCRSによるRSRPとフレキシブルサブフレームで受信したCRSによるRSRPの測定制御は独立に行なってもよい。
第1の設定および第2の設定に基づいて2つのサブフレームセットが設定される場合、第2のサブフレームセットがフレキシブルサブフレームのサブフレームパターンであるとすると、第2の設定は、フレキシブルサブフレームに対するTPCコマンドフィールドを含むDCIフォーマットを受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。
第1のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームと第2のサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームがそれぞれ設定されてもよい。上りリンクサブフレームとその上りリンクサブフレームに対するTPCコマンドを含むDCIフォーマットが送信される下りリンクサブフレームの対応付け(紐付け、関連付け)がテーブル管理されてもよい。
なお、本発明の実施形態において、第1の設定および/または第2の設定は、上りリンクと下りリンクの切り替え周期と各サブフレームの構成を指示する情報であってもよい。
なお、本発明の実施形態において、上りリンク信号および/または下りリンク信号は、フレキシブルサブフレームとそれ以外のサブフレームで異なる送信電力制御を行なってもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、第1の設定がセットされるセル(サービングセル)に対して第1の上りリンク参照信号(例えば、P−SRS)を送信しなくてもよい。また、本発明の実施形態では、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、上位層によって固有の送信サブフレームが設定される上りリンク参照信号を送信しなくてもよい。
なお、本発明の実施形態では、種々の上りリンク信号や下りリンク信号のマッピング単位としてリソースエレメントやリソースブロックを用い、時間方向の送信単位としてシンボル、サブフレームや無線フレームを用いて説明したが、これに限るものではない。任意の周波数と時間で構成される領域および時間単位をこれらに代えて用いても、同様の効果を得ることができる。なお、本発明の実施形態では、プリコーディング処理されたRSを用いて復調する場合について説明し、プリコーディング処理されたRSに対応するポートとして、MIMOのレイヤーと等価であるポートを用いて説明したが、これに限るものではない。この他にも、互いに異なる参照信号に対応するポートに対して、本発明を適用することにより、同様の効果を得ることができる。例えば、Precoded RSではなくUnprecoded(Nonprecoded) RSを用い、ポートとしては、プリコーディング処理後の出力端と等価であるポートあるいは物理アンテナ(あるいは物理アンテナの組み合わせ)と等価であるポートを用いることができる。
なお、本発明の実施形態では、TPCコマンドによる累算送信電力制御(アキュムレーション)または絶対送信電力制御(アブソリュート)が行なわれてもよい。
なお、本発明の実施形態では、上りリンク送信電力制御とは、上りリンク物理チャネル/物理信号(PUSCH、PUCCH、PRACH、SRS、DMRSなど)の電力制御のことであり、電力制御とは、種々の上りリンク物理チャネルの電力の設定に使用する種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。また、下りリンク送信電力制御とは、下りリンク物理チャネル/物理信号(CRS,UERS(DL DMRS),CSI−RS,PDSCH,PDCCH/EPDCCH,PBCH,PSS/SSS,PMCH,PRSなど)の電力制御のことであり、電力制御とは、種々の下りリンク物理チャネルの電力の設定に使用する種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。
なお、本発明の実施形態において、DCIフォーマットを送信するとは、DCIフォーマットに関連付けられてセットされている種々の下りリンク制御情報をPDCCH/EPDCCHにセットされている無線リソースを用いて送信するという意味も含まれる。つまり、基地局装置1は、下りリンク制御情報をPDCCH/EPDCCHで送信するという意味も含まれる。
なお、本発明の実施形態では、基地局装置1は、1つの端末装置2に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。例えば、基地局装置1および少なくとも1つの基地局装置1を含むネットワークは、物理チャネル/物理信号毎に独立に仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。また、1つの物理チャネル/物理信号に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。つまり、各物理チャネル/物理信号に関するパラメータの設定毎に仮想セルIDがセットされてもよい。また、複数の物理チャネル/物理信号で仮想セルIDは共有されてもよい。
本発明の実施形態では、プライマリーセルに対して、RSRP/RSRQ/無線リンクモニタリングなどのプライマリーセル測定に対するサブフレームパターン(measSubframePatternPCell)と、CSIを測定するためのサブフレームパターン(csi-measSubframeSet1, csi-measSubframeSet2)と、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターン(epdcch-SubframePattern)が設定される。
本発明の実施形態では、セカンダリーセルに対して、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターン(epdcch-SubframePattern)が設定される。
本発明の実施形態では、隣接セルに対して、キャリア周波数におけるRSRPとRSRQを測定するためのサブフレームパターン(measSubframePatternNeigh)が設定される。
本発明の実施形態では、CSIを測定するためのサブフレームパターン(csi-measSubframeSet1, csi-measSubframeSet2)は、プライマリーセルとセカンダリーセルで共通であってもよい。
本発明の実施形態では、サブフレームパターンは、FDDとTDDで独立に設定されてもよい。例えば、FDDでは、40ビットのビット列、TDDでは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)1〜5では、20ビットのビット列、サブフレーム設定0では、70ビットのビット列、サブフレーム設定6では、60ビットのビット列で示されてもよい。これらのビット列の最初のビットまたは左端のビットが、システムフレーム番号(SFN: System Frame Number)mod x=0を満たす無線フレームのサブフレーム#0に対応する。ビット列のうち、“1”がセットされたサブフレームが使われる。例えば、10ビットのビット列で“1011000011”で示される場合、サブフレーム#0、#2、#3、#8、#9が使われる。
本発明の実施形態において、TDD UL/DL設定は、基地局装置1から端末装置2へ送信(通知、伝送)される。また、TDD UL/DL設定は、SIB1で通知されてもよい。また、TDD UL/DL設定は、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。複数のTDD UL/DL設定を用いて通信を行なう端末装置2に対して、基地局装置1は、TDD UL/DL設定をL1シグナリングまたはL2シグナリングで通知してもよい。
本発明の実施形態において、1つのセルにおいて、複数のTDD UL/DL設定がセットされる場合、1つは、上りリンク参照として用いられ、1つは、下りリンク参照として用いられる。上りリンク参照として設定されるTDD UL/DL設定は、PUSCHの送信タイミング、PUSCHに対するPHICHの受信タイミング、上りリンクグラントの受信タイミングなど、上りリンク送信/受信に関する処理を行なうために用いられる。また、下りリンク参照として設定されるTDD UL/DL設定は、PDCCH/EPDCCH/PDSCHの受信タイミング(モニタリング)、下りリンクグラントの受信タイミング、HARQ−ACKを伴うPUCCHの送信タイミングなど、下りリンク送信/受信に関する処理を行なうために用いられる。
本発明の実施形態において、プライマリーセルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、上りリンク参照として用いられるTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、下りリンク参照として用いられるTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、共通のTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、独立に決定されてもよい。例えば、プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づき、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づき、CSIを測定するためのサブフレームパターンは、L1シグナリングに基づいて決定されてもよい。具体的には、プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)0に対応するビット列に基づき、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)3に基づき、CSIを測定するためのサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)6に基づいてもよい。なお、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)の値は一例であって、異なる値であってもよい。
本発明の実施形態において、セカンダリーセルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、セカンダリーセルに対するシステムインフォメーションで通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。なお、CSIを測定するためのサブフレームパターンがプライマリーセルと独立に設定される場合、セカンダリーセルにおけるCSIを測定するためのサブフレームパターンは、プライマリーセルと独立に決定されてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルとセカンダリーセルそれぞれにおける各サブフレームパターンは、共通のTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。例えば、SIB1で通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、L1/L2シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)であってもよいし、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)であってもよい。また、プライマリーセルとセカンダリーセルそれぞれにおける各サブフレームパターンは、独立に決定されてもよい。例えば、プライマリーセルにおけるサブフレームパターンは、SIB1で通知されたTDD UL/DL設定に基づき、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L1/L2シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定に基づき、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定に基づいてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、SIB1(またはSIB1以外のシステムインフォメーション)で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、L1/L2シグナリングで通知されてもよい。プライマリーセルの下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定で示した同様の方法で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定と下りリンク参照UL/DL設定は独立なパラメータとして設定されてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、システムインフォメーションに相当する上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。また、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、システムインフォメーションに相当しない、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、L1/L2シグナリングで通知されてもよい。セカンダリーセルの下りリンク参照UL/DL設定は、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定で示した同様の方法で通知されてもよい。また、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定と下りリンク参照UL/DL設定は独立なパラメータとして設定されてもよい。
本発明の実施形態において、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定(TDD UL/DL設定)は、プライマリーセルのTDD UL/DL設定およびセカンダリーセルのTDD UL/DL設定に基づいて決定される。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルをSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルを上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定をSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定をL1シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を上りリンク参照TDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を上りリンク参照TDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照TDD UL/DL設定として、決定されてもよい。プライマリーセルおよびセカンダリーセルのUL/DL設定は一例であって、他の条件によって、通知されたTDD UL/DL設定であってもよい。
本発明の実施形態において、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定(TDD UL/DL設定)は、あるサービングセルのTDD UL/DL設定および他のサービングセルのTDD UL/DL設定に基づいて決定される。
本発明の実施形態において、複数のサービングセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルをSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、他のサービングセルを上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定をSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定をL1シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、複数のサービングセルにおけるTDD UL/DL設定は一例であって、他の条件で設定されたTDD UL/DL設定であってもよい。
本発明の実施形態において、複数のサービングセル(プライマリーセルおよびセカンダリーセル)に対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされ、クロスキャリアスケジューリングが行なわれる場合、プライマリーセルにおける下りリンク送信/受信処理は、サービングセルに対するUL/DL設定に基づいて行なわれる。また、プライマリーセルにおける上りリンク送信/受信処理は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。この場合、プライマリーセルにおいて、セカンダリーセルに対する下りリンクグラントを検出するとすれば、セカンダリーセルの下りリンク受信(PDSCH受信)は、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。また、セカンダリーセルの下りリンク受信に対するHARQ−ACKは、プライマリーセルのPUCCHで送信される。その際、PUCCHの送信は、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。また、この場合、プライマリーセルにおいて、セカンダリーセルに対する上りリンクグラントを検出するとすれば、セカンダリーセルの上りリンク送信(例えば、PUSCH送信)は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なってもよい。セカンダリーセルの上りリンク送信に対するPHICHは、プライマリーセルで送信される。その際、PHICHの送信は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。すなわち、この場合、端末装置2および基地局装置1は、上りリンク/下りリンクの送信/受信を上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なう。また、この場合、サブフレームnでサービングセルcからスケジュールされた(サービングセルcまたはサービングセルcとは異なるセルに対する)PUSCH送信に対し、端末装置2は、サブフレームn+kPHICHでサービングセルcのPHICHリソースで決定される。kPHICHは、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて決定される。この場合、基地局装置1は、サブフレームnでサービングセルcからスケジュールされた(サービングセルcまたはサービングセルcとは異なるセルに対する)PUSCHを受信すれば、サブフレームn+kPHICHでサービングセルcのPHICHリソースを用いて、PUSCHに対するHARQ−ACKを送信する。
ここで、クロスキャリアスケジューリングとは、あるセルで上りリンクグラント(上りリンクに関連するDCIフォーマット)または下りリンクグラント(下りリンクに関連するDCIフォーマット)にCIF(Carrier Indicator Field)が含まれて送信されることによって、異なるセルに対する上りリンクグラントまたは下りリンクグラントを送信することができる。つまり、CIFが含まれたDCIフォーマットを用いて、1つのセルで複数のセルに対する上りリンク/下りリンク送信を制御することができる。
本発明の実施形態において、隣接セルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、隣接セルに対するシステムインフォメーションで通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。
本発明では、上りリンク電力制御について説明してきたが、下りリンク電力制御についても同様に制御されてもよい。
本発明では、上りリンク電力制御について説明してきたが、下りリンクのチャネル推定制御についても同様に制御されてもよい。また、本発明は、チャネル状態情報報告の制御に適用されてもよい。本発明は、受信電力測定の制御に適用されてもよい。本発明は、下りリンク電力制御についても同様に制御されてもよい。
なお、本発明の実施形態の説明では、例えば、電力をセットすることは電力の値をセットすることを含み、電力を計算することは電力の値を計算することを含み、電力を測定することは電力の値を測定することを含み、電力を報告することは電力の値を報告することを含む。このように、電力という表現は、適宜電力の値という意味も含まれる。
なお、本発明の実施形態の説明では、例えば、パスロスを計算することはパスロスの値を計算することを含む。このように、パスロスという表現には、適宜パスロスの値という意味も含まれる。
なお、本発明の実施形態の説明では、種々のパラメータを設定することは種々のパラメータの値を設定することを含む。このように、種々のパラメータという表現には、適宜種々のパラメータの値という意味も含まれる。
本発明に関わる基地局装置1および端末装置2で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における基地局装置1および端末装置2の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。基地局装置1および端末装置2の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本発明の実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
なお、本願発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の端末装置は、移動局への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型または非可動型の電子機器、例えば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用できることは言うまでもない。また、本発明は、無線基地局装置や無線端末装置や無線通信システムや無線通信方法に用いて好適である。
以上より、本発明は、以下のような特徴を有してよい。
(1)本発明の一態様による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、上位層シグナリングを介して、eIMTA(enhanced Interference Management and Traffic Adaptation)の設定に関する第1の情報とCSI(Channel State Information)サブフレームセットに関する第2の情報を受信する受信部と、前記第2の情報において、第1のCSIサブフレームセットと第2のCSIサブフレームセットが設定されている場合には、サブフレームセット間の優先度を考慮してPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を用いたCSIレポートをドロップする送信部と、を備える。
(2)本発明の一態様による端末装置は、上記の端末装置であって、前記送信部は、あるサブフレームで衝突する複数のCSIレポートのうち、少なくとも1つのCSIレポートは前記第1のCSIサブフレームセットと前記第2のCSIサブフレームセットのそれぞれに対応する場合には、同じ優先度のPUCCHレポーティングタイプであれば、前記第2のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートをドロップする。
(3)本発明の一態様による端末装置は、上記の端末装置であって、前記送信部は、あるサブフレームで衝突する複数のCSIレポートが、同じサービングセルに対して、且つ、同じ優先度のPUCCHレポーティングタイプである場合には、第2のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートをドロップする。
(4)本発明の一態様による端末装置は、上記の端末装置であって、前記送信部は、PUCCHフォーマット3が設定された場合、前記あるサブフレームで、HARQ−ACKを送信するとすれば、前記第1のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat request - Acknowledgement)と前記第2のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACKを前記PUCCHフォーマット3で送信する。
(5)本発明の一態様による基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、eIMTA(enhanced Interference Management and Traffic Adaptation)の設定に関する第1の情報とCSI(Channel State Information)サブフレームセットに関する第2の情報を、上位層シグナリングを介して、送信する送信部と、前記第1の情報を設定し、且つ、前記第2の情報に基づいて、第1のCSIサブフレームセットと第2のCSIサブフレームセットを設定した場合には、前記第1のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートと前記第2のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートを受信する受信部と、を備える。
(6)本発明の一態様による基地局装置は、上記の基地局装置であって、前記送信部は、前記第1のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat request - Acknowledgement)と前記第2のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACKを同じPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を介して、受信する場合には、PUCCHフォーマット3のリソースを設定する。
(7)本発明の一態様による方法は、基地局装置と通信する端末装置における方法であって、上位層シグナリングを介して、eIMTA(enhanced Interference Management and Traffic Adaptation)の設定に関する第1の情報とCSI(Channel State Information)サブフレームセットに関する第2の情報を受信するステップと、前記第2の情報において、第1のCSIサブフレームセットと第2のCSIサブフレームセットが設定されている場合には、サブフレームセット間の優先度を考慮してPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を用いたCSIレポートをドロップするステップと、を有する。
(8)本発明の一態様による方法は、上記の方法であって、PUCCHフォーマット3が設定された場合、前記あるサブフレームで、HARQ−ACKを送信するとすれば、前記第1のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat request - Acknowledgement)と前記第2のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACKを前記PUCCHフォーマット3で送信するステップを有する。
(9)本発明の一態様による方法は、端末装置と通信する基地局装置における方法であって、eIMTA(enhanced Interference Management and Traffic Adaptation)の設定に関する第1の情報とCSI(Channel State Information)サブフレームセットに関する第2の情報を、上位層シグナリングを介して、送信するステップと、前記第1の情報を設定し、且つ、前記第2の情報に基づいて、第1のCSIサブフレームセットと第2のCSIサブフレームセットを設定した場合には、前記第1のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートと前記第2のCSIサブフレームセットに対応するCSIレポートを受信するステップと、を有する。
(10)本発明の一態様による方法は、上記の方法であって、前記第1のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat request - Acknowledgement)と前記第2のCSIサブフレームセットに属するサブフレームに対応するHARQ−ACKを同じPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を介して、受信する場合には、PUCCHフォーマット3のリソースを設定するステップを有する。
このことにより、適切な送信制御を行なうことができる。