JPWO2014207895A1 - 基地局装置、移動局装置及び通信方法 - Google Patents
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Abstract
第1ネットワーク(2)を経由して第2ネットワーク(3)に接続される基地局装置(7)は、第2ネットワーク(3)と移動局装置(10)との間で伝送されるパケットのパケット長を検出する検出部(41、57、66)と、検出部(41、57、66)の検出結果に応じて、第1ネットワーク(2)と異なる第3ネットワーク(4)を経由して第2ネットワーク(3)に接続される第2基地局装置(9)と移動局装置(10)との間の無線通信回線を設定させる指示信号を、移動局装置(10)に送信する回線設定部(63)を備える。
Description
本明細書で論じられる実施態様は、基地局装置、移動局装置及び通信方法に関する。
従来、移動局装置と、基地局装置と、IP(Internet Protocol)サービスネットワークと、基地局装置からIPサービスネットワークまでの間を接続する他のネットワークを備える通信システムが知られている。基地局装置からIPサービスネットワークまでの間のネットワークは、例えば移動通信サービスを提供する通信事業者のプライベートネットワークであることがある。例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)が規格するLTE(Long Term Evolution)では基地局装置からIPサービスネットワークまでの間がEPC(Evolved Packet Core)と呼ばれるネットワークで接続される。
関連技術として、異なる種類のリソースを同時に利用することができる無線システムについて、全リソース混雑度が閾値以上である場合、周期的に確保されるリソースをできる限り無駄に確保することなく、無線システムを切り替えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
無線通信システムにおいてパケットデータに対して無線リソースを管理する方法が知られている。この方法は、検索されたポート番号及びそれに関連した統計学的モデルに基づいて、送信されるべきパケットデータに対して無線リソースを割り当てる段階と、トラフィックについての少なくとも1つの一般的な統計学的モデルを構築する段階を含む。上記トラフィックの特性は、開始時における小さなパケットの数及びサイズと、終了時における小さなパケットの数及びサイズを含む(例えば、特許文献2参照)。
データパケットフローワイヤレス通信のセミパーシステントスケジューリングの学習ベースの決定のためのシステムおよび方法が知られている。ワイヤレス端末にサービスされるパケット化データフローが、スケジューリングされたパケットサイズ(Ss)とパケット間時間(Ts)とに関連する統計を収集するために、最初の時間期間に完全にスケジューリングされる。{S,T}ペアの累積分布の分析は、特性パケットサイズ(S0)およびサイズ分散(D0)が累積分布に関連するかどうかを示す。特性サイズおよび分散に関連する時間間隔は、トランスポートフォーマットを完成させる。特性トランスポートフォーマットが蓄積された統計から抽出すなわち学習されることができる場合には、セミパーシステントスケジューリングがパケット化フローに利用される。抽出されたトランスポートフォーマットは、ハンドオーバ時にスケジューリング効率を最適化するために使用されることができる(例えば、特許文献3参照)。
近年の移動局装置のトラヒックの増大により、基地局装置とIPサービスネットワークとの間のネットワークで発生する輻輳の軽減が課題となっている。例えば、ネットワークの輻輳は、基地局装置やIPサービスネットワークを構成する装置におけるパケットの送受信などの処理が増加することによって生じるものであり、移動局装置が送受信する制御信号などによって生じることがある。例えば、移動局装置で動作するオペレーティングシステム(OS)やアプリケーション及び無線通信を実施するための無線制御信号は、比較的短いパケット長の制御信号を送信する。このような制御信号が頻繁に伝送されることによってネットワークの輻輳が発生することがある。更に、輻輳により所要伝送速度を満たせなくなったり、伝送速度の低下が生じたりすることがある。
本明細書に開示される装置又は方法は、基地局装置とIPサービスネットワークとの間のネットワークで発生する輻輳を軽減すること、輻輳の軽減により伝送速度を改善すること、所要伝送速度を満たすこと、及び基地局装置やIPサービスネットワークを構成する装置における処理を低減すること、これらの少なくとも一つを目的とする。
装置の一観点によれば、第1ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される基地局装置が与えられる。基地局装置は、第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長を検出する検出部と、検出部の検出結果に応じて、第1ネットワークと異なる第3ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される第2基地局装置と移動局装置との間の無線通信回線を設定させる指示信号を、移動局装置に送信する回線設定部を備える。
他の装置の一観点によれば移動局装置が与えられる。移動局装置は、第1ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される第1基地局装置と移動局装置との間で伝送されるパケットの大きさを検出する検出部と、検出部の検出結果に応じて、第1ネットワークと異なる第3ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される第2基地局装置との間の無線通信回線の設定のための回線設定情報を送信させる指示信号を第1基地局装置に送信する回線制御部と、回線設定情報を受信する受信部と、回線設定情報に従って第2基地局装置との間の無線通信回線を設定する回線設定部を備える。
本明細書に開示される装置又は方法によれば、基地局装置とIPサービスネットワークとの間のネットワークで発生する輻輳が軽減される。また、輻輳の軽減により伝送速度が改善される。更には、所要伝送速度が満たされる。また、基地局装置及びネットワークを構成する装置の処理負荷が軽減する。
本発明の目的及び利点は、特許請求の範囲に示した要素及びその組合せを用いて具現化され達成される。前述の一般的な記述及び以下の詳細な記述の両方は、単なる例示及び説明であり、特許請求の範囲のように本発明を限定するものでないと解するべきである。
<1.通信システムの構成図>
以下、添付される図面を参照して、好ましい実施例について説明する。図1は、通信システムの構成例の説明図である。通信システム1は、第1ネットワーク2と、第2ネットワーク3と、第3ネットワーク4と、ゲートウエイ装置5及び6と、基地局装置7〜9と、移動局装置10を備える。以下の説明及び添付図面において、ゲートウエイ装置を「GW」と表記することがある。基地局装置及び移動局装置をそれぞれ「基地局」及び「移動局」と表記することがある。
以下、添付される図面を参照して、好ましい実施例について説明する。図1は、通信システムの構成例の説明図である。通信システム1は、第1ネットワーク2と、第2ネットワーク3と、第3ネットワーク4と、ゲートウエイ装置5及び6と、基地局装置7〜9と、移動局装置10を備える。以下の説明及び添付図面において、ゲートウエイ装置を「GW」と表記することがある。基地局装置及び移動局装置をそれぞれ「基地局」及び「移動局」と表記することがある。
第1ネットワーク2と第2ネットワーク3は、GW5を経由して接続されている。第2ネットワーク3と第3ネットワーク4は、GW6を経由して接続されている。第1ネットワーク2は、例えば、移動通信サービスを提供する通信事業者のプライベートネットワークであってよい。
基地局7は、移動局10との間で無線通信が可能な無線通信圏11を形成し、無線通信圏11内の移動局10との間で所定の無線通信規格に従って通信する。基地局8は、移動局10との間で無線通信が可能な無線通信圏12を形成し、無線通信圏12内の移動局との間で所定の無線通信規格に従って通信する。
無線通信規格の例は、3GPPが規格する3G(3rd Generation)無線通信規格やLTE等であってよい。以下の説明において、無線通信圏11及び12をそれぞれ「セル11」及び「セル12」と表記することがある。
基地局7及び8は、第1ネットワーク2に接続されており、第2ネットワーク3と移動局10の間で伝送されるデータを、第1ネットワーク2を経由して伝送する。第2ネットワーク3は、例えばインターネットや企業のイントラネット等のIPサービスネットワークであってよい。
基地局9は、移動局10との間で無線通信が可能な無線通信圏13を形成し、移動局10が無線通信圏13に位置するとき、無線通信圏13内の移動局10との間で所定の無線通信規格に従って通信する。無線通信規格の例は、3GPPが規格する3G無線通信規格やLTE等であってよい。以下の説明において、無線通信圏13を「セル13」と表記することがある。
基地局9は、第3ネットワーク4に接続されており、第2ネットワーク3と移動局10の間で伝送されるデータを、第3ネットワーク4を経由して伝送する。第3ネットワーク4は、例えば、移動通信サービスを提供する通信事業者のプライベートネットワークであってよい。
第1ネットワーク2と第3ネットワーク4は、同じ通信事業者のプライベートネットワークであってもよく、異なる通信事業者のプライベートネットワークであってもよい。また、基地局7及び8が従う無線通信規格と基地局9が従う無線通信規格とは、同じ規格であってもよく異なる規格であってもよい。
例えば、基地局7及び8は比較的大きなマクロセルを形成するマクロ基地局であってよく、基地局9は比較的小さなフェムトセルを形成するフェムト基地局であってよい。例えば、マクロセルの半径は半径数キロメートル程度であり、フェムトセルの半径は半径数十メートル程度である。
変形例では、第1ネットワーク2及び第3ネットワーク4が共通のGW5を経由して第2ネットワーク3に接続されてもよい。すなわち、GW5は、第1ネットワーク2と第2ネットワーク3を接続し、第3ネットワーク4と第2ネットワーク3を接続してもよい。
他の変形例では、第3ネットワーク4は、インターネットサービスプロバイダのサービスに供するネットワークであってもよい。基地局9は、非セルラ系無線ネットワークのアクセスポイントであってもよい。非セルラ系無線ネットワークは、例えば、3GPPと異なる標準化団体により定められた通信規格に従う非3GPP無線ネットワークであってよい。例えば、基地局9はIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11に規定される無線LAN(Local Area Network)通信規格に従って移動局10との間で通信してよい。例えば、基地局9はIEEE802.16に規定されるWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)に従って移動局10との間で通信してもよい。
<2.第1実施例>
図2は、基地局7の機能構成の第1例の説明図である。基地局7は、送信部20と、受信部21と、MAC処理部22と、RLC処理部23と、PDCP処理部24を備える。基地局7は、回線制御部25と、回線制御信号作成部26と、回線制御信号抽出部27と、ハンドオーバ制御部28を備える。以下の説明及び添付図面において、ハンドオーバを「HO」と表記することがある。
図2は、基地局7の機能構成の第1例の説明図である。基地局7は、送信部20と、受信部21と、MAC処理部22と、RLC処理部23と、PDCP処理部24を備える。基地局7は、回線制御部25と、回線制御信号作成部26と、回線制御信号抽出部27と、ハンドオーバ制御部28を備える。以下の説明及び添付図面において、ハンドオーバを「HO」と表記することがある。
図2において、実線の結線はデータの流れを示し、点線の結線は制御信号の流れを示す。図3、図6〜図15、図19〜図21、図23、図26及び図28においても同様である。
送信部20は、移動局10へ送信される下り信号を符号化及び変調し、変調された信号をチャネルにマッピングする。送信部20は、各チャネルの信号をアナログ信号に変換し、変換されたアナログ信号を無線周波数信号に変換する。送信部20は、無線周波数信号を増幅し、増幅された信号をアンテナを介して移動局10へ送信する。
受信部21は、移動局10から送信される上り信号をアンテナを介して受信する。受信部21は、受信された信号を増幅し、増幅後の受信信号をアナログベースバンド信号に変換する。受信部21は、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換する処理と、復調処理及び復号処理を行う。
MAC処理部22は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のMACレイヤの処理を行う。また、RLC処理部23は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のRLCレイヤの処理を行う。PDCP処理部124は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のPDCPレイヤの処理を行う。
MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は、下りの論理チャネルで伝送される所定閾値よりも短いパケット長を持つパケットを論理チャネル毎に検出する。以下の説明及び添付図面において、所定閾値よりも短いパケット長を持つパケットを「小パケット」と表記する。
例えば、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は、パケットに含まれるQoS(Quality of Service)クラス情報やAttribute情報に基づいて、各パケットの論理チャネルを識別し、論理チャネル毎に小パケットを検出してよい。また、各論理チャネルの識別子をパケットに加えてもよい。MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は、パケットに付加された各論理チャネルの識別子に基づいて論理チャネルを識別し、論理チャネル毎に小パケットを検出してもよい。
なお、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24のいずれか1つ又は2つが小パケットを検出してもよく、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24の全部が小パケットを検出してもよい。
複数の異なるサービスをそれぞれ提供するアプリケーションが移動局10で動作する場合、複数の異なるサービスで使用されるデータは異なる論理チャネルで伝送される。アプリケーションが提供するサービスは、例えば電子メールや、ネットワークゲームや、パケット電話サービスであってよい。MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は、例えば、複数の異なるサービスで伝送される小パケットをサービス毎に検出してもよい。以下の説明において、移動局10と第2ネットワーク3との間で伝送されるデータが、サービスS1及びS2で使用されるデータである場合を想定する。
小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は小パケットが生じたことをHO制御部28に通知する。この通知を受信したHO制御部28は、小パケットを受信する移動局10のHOを実施することを決定する。HO制御部28は、移動局10のHOの実施を回線制御部25へ要求する。
HOの実施の要求を受信した回線制御部25は、移動局10に対して周囲の他の基地局8及び9との間の無線回線品質を測定するように要求する。例えば、回線制御部25は、回線制御信号作成部26に対して、移動局10に無線回線品質を測定させるための品質測定要求の作成を要求する。回線制御信号作成部26は、品質測定要求を作成し送信部20へ出力する。送信部20は品質測定要求を移動局10へ送信する。
移動局10は、品質測定要求に応答して基地局8及び9との間の無線回線品質を測定し、無線回線品質の測定結果を示す回線品質情報を基地局7へ送信する。回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から回線品質情報を抽出し、回線品質情報を回線制御部25及びHO制御部28へ出力する。
HO制御部28は、移動局10の周囲の他の基地局8及び9の中から、HOの宛先であるターゲット基地局を選択する。HO制御部28は、例えば、基地局8及び9と移動局10との間の無線回線品質に基づいてターゲット基地局を選択してよい。HO制御部28は、例えば、移動局10との間の無線回線品質が最もよい基地局を選択してよい。
HO制御部28は、基地局7が接続されている第1ネットワーク2に接続されている基地局8よりも、第1ネットワーク2と異なる第3ネットワーク4に接続されている基地局9を優先的に選択してもよい。基地局8より優先して基地局9を選択するために、例えばHO制御部28は、基地局9の無線回線品質に所定の加算値を上乗せしてもよい。以下の説明では、ターゲット基地局として基地局9が選択された場合を想定する。
回線制御部25は、基地局9から回線設定情報を取得する。回線設定情報は、移動局10と基地局9との間の無線接続に使用される設定情報である。回線設定情報は、例えば移動局10と基地局9との間のランダムアクセス手順に必要なプリアンブルを定めるための情報や、基地局9のセルの周波数帯域の情報を含んでいてよい。
回線制御部25は、基地局9から回線設定情報の送信を要求するための回線設定情報要求を基地局9へ送信する。回線制御部25は、GW5及び6等の上位装置並びに第2ネットワーク3を経由して回線設定情報要求を送信してよい。回線制御部25は、基地局7と基地局9との間の基地局間インタフェースを経由して回線設定情報要求を送信してよい。
基地局9は、回線設定情報要求に応答して回線設定情報を基地局7に送信する。回線制御部25は、ターゲット基地局9を指定する情報と、ターゲット基地局9へのHO指示を移動局10へ通知する。例えば、回線制御部25は、回線制御信号作成部26に対して、移動局10にターゲット基地局9を指定する情報を通知するためのターゲット基地局通知及びHO要求の作成を要求する。回線制御信号作成部26は、ターゲット基地局通知及びHO要求を作成し送信部20へ出力する。送信部20はターゲット基地局通知及びHO要求を移動局10へ送信する。
回線制御部25は、回線設定情報を移動局10へ通知する。例えば、回線制御部25は、回線設定情報を回線制御信号作成部26へ出力する。回線制御信号作成部26は、回線設定情報を含んだ制御信号を生成して送信部20へ出力する。送信部20は回線設定情報を含んだ制御信号を移動局10へ送信する。
なお、HO制御部28を省略し、HO制御部28の上記動作を回線制御部25が実行するように基地局7を修正してもよい。
図3は、PDCP処理部24の機能構成の説明図である。PDCP処理部24は、PDCP制御部30と、圧縮部31と、暗号化部32と、分割/連結部33と、ヘッダ付加部34を備える。PDCP処理部24は、ヘッダ除去部35と、リアセンブル部36と、解読部37と、伸長部38と、リオーダリング部39を備える。PDCP処理部24は、パケット長検出部40と、小パケット判定部41と、閾値記憶部42を備える。
PDCP制御部30は、PDCP処理部24によるPDCPレイヤの処理を制御する。圧縮部31は、基地局7の上位装置から受信された下りデータのパケットのヘッダ部分を圧縮する。暗号化部32は、下りデータのパケットを暗号化する。分割/連結部33は、パケットを分割又は連結することにより所定長L0のパケットを生成する。ヘッダ付加部34は、分割/連結部33が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを付加しPDCP PDU(Packet Data unit)を生成する。ヘッダ付加部34は、PDCP PDUをRLC処理部23へ出力する。サービスS1及びS2のデータは、異なるPDCP PDUに格納される。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
ヘッダ除去部35は、RLC処理部23から出力される上りデータのRLC SDU(Service Data Unit)をPDCP PDUとして受信する。ヘッダ除去部35は、PDCP PDUからヘッダを除去する。リアセンブル部36は、ヘッダが除去されたパケットを結合し暗号化されたパケットを組み立てる。解読部37は暗号化パケットを解読して平文のパケットへ変換する。伸長部38は、平文のパケットに含まれる圧縮されたヘッダを元のヘッダに戻す。リオーダリング部39は、平文のパケットの順序を並べ変えてPDCU SDUとして上位装置へ出力する。
パケット長検出部40は、分割/連結部33において分割又は連結される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部41は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば、小パケット判定部41は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部42に格納された閾値Lth0とを比較する。小パケット判定部41は、パケット長がLth0より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。閾値Lth0は、例えば分割/連結部33による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth0は、分割/連結部33により生成されるパケットのパケット長L0であってよい。
図4は、小パケットの検出動作の第1例の説明図である。オペレーションAAにおいて小パケット判定部41は、パケット長の判定回数をカウントするための変数nの値を「0」に初期化する。オペレーションABにおいて小パケット判定部41は、変数nの値が上限N以上であるか否かを判定する。変数nの値が上限N以上である場合(オペレーションAB:Y)に動作は終了する。変数nの値が上限N以上でない場合(オペレーションAB:N)に動作はオペレーションACへ進む。
オペレーションACにおいて小パケット判定部41は、パケット長検出部40により検出されたパケット長Lpnが閾値Lth0以上であるか否かを判断する。パケット長Lpnが閾値Lth0以上である場合(オペレーションAC:Y)に動作はオペレーションADへ進む。パケット長Lpnが閾値Lth0以上でない場合(オペレーションAC:N)に動作はオペレーションAEへ進む。
オペレーションADにおいて小パケット判定部41は、変数nの値を1増加させる。その後に動作はオペレーションABへ戻る。オペレーションAEにおいて小パケット判定部41は、小パケットが検出されたと判定する。その後に動作は終了する。
また例えば、小パケット判定部41は、Lth0より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。例えば、小パケット判定部41は、所定個数のパケットの中に含まれるLth0より短いパケットの個数が閾値以上の場合に、小パケットが検出されたと判定してもよい。小パケット判定部41は、所定個数のパケットに占めるLth0より短いパケットの占める割合が閾値以上の場合に、小パケットが検出されたと判定してもよい。
図5は、小パケットの検出動作の第2例の説明図である。オペレーションBAにおいて小パケット判定部41は、パケット長の判定回数をカウントするための変数nの値と、Lth0より短いパケット長を持つパケットの検出回数をカウントするための変数kの値を「0」に初期化する。
オペレーションBBにおいて変数nの値が上限N以上であるか否かを判定する。変数nの値が上限N以上である場合(オペレーションBB:Y)に動作は終了する。変数nの値が上限N以上でない場合(オペレーションBB:N)に動作はオペレーションBCへ進む。
オペレーションBCにおいて小パケット判定部41は、パケット長検出部40により検出されたパケット長Lpnが閾値Lth0以上であるか否かを判断する。パケット長Lpnが閾値Lth0以上である場合(オペレーションBC:Y)に動作はオペレーションBEへ進む。パケット長Lpnが閾値Lth0以上でない場合(オペレーションAC:N)に動作はオペレーションBDへ進む。オペレーションBDにおいて小パケット判定部41は、変数kの値を1増加させる。その後に動作はオペレーションBEへ進む。
オペレーションBEにおいて変数kの値が閾値kthより大きいか否かを判定する。変数kの値が閾値kthより大きい場合(オペレーションBE:Y)に動作はオペレーションBGへ進む。変数kの値が閾値kthより大きくない場合(オペレーションBE:N)に動作はオペレーションBFへ進む。
オペレーションBFにおいて小パケット判定部41は、変数nの値を1増加させる。その後に動作はオペレーションBBへ戻る。オペレーションBGにおいて小パケット判定部41は、小パケットが検出されたと判定する。その後に動作は終了する。
また例えば、小パケット判定部41は、一定期間内に検出したパケットの中に含まれるLth0より短いパケットの個数が閾値以上の場合に、小パケットが検出されたと判定してもよい。小パケット判定部41は、一定期間内に検出したパケットに占めるLth0より短いパケットの占める割合が閾値以上の場合に、小パケットが検出されたと判定してもよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部41は、小パケットが生じたことをHO制御部28に通知する。
図6は、RLC処理部23の機能構成の説明図である。RLC処理部23は、RLC制御部50と、分割/連結部51と、ヘッダ付加部52と、リオーダリング部53と、ヘッダ除去部54と、リアセンブル部55を備える。RLC処理部23は、パケット長検出部56と、小パケット判定部57と、閾値記憶部58を備える。
RLC制御部50は、RLC処理部23によるRLCレイヤの処理を制御する。分割/連結部51は、PDCP処理部24から出力される下りデータのPDCP PDUをRLC SDUとして受信する。分割/連結部51は、受信したRLC SDUを分割又は連結することにより所定長L1のパケットを生成する。ヘッダ付加部52は、分割/連結部51が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを付加しRLC PDUを生成する。ヘッダ付加部52は、RLC PDUをMAC処理部22へ出力する。サービスS1及びS2のデータは、異なるRLC PDUに格納される。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
リオーダリング部53は、MAC処理部22から出力される上りデータのMAC SDUをRLC PDUとして受信する。リオーダリング部53は、RLC PDUの順序を並べ変えてヘッダ除去部54へ入力する。ヘッダ除去部54は、RLC PDUからヘッダを除去する。リアセンブル部55は、ヘッダが除去されたパケットを結合しPDCP PDUを組み立てる。リアセンブル部55は、PDCP PDUをPDCP処理部24へ出力する。
パケット長検出部56は、分割/連結部51において分割又は連結される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部57は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば、小パケット判定部57は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部58に格納された閾値Lth1とを比較する。小パケット判定部57は、パケット長がLth1より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。例えば小パケット判定部57は、Lth1より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。
閾値Lth1は、例えば分割/連結部51による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth1はパケット長L1であってよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部57は、小パケットが生じたことをHO制御部28に通知する。
図7は、MAC処理部22の機能構成の説明図である。MAC処理部22は、MAC制御部60と、多重化部61と、再送制御部62と、無線回線設定制御部63と、逆多重化部64を備える。MAC処理部22は、パケット長検出部65と、小パケット判定部66と、閾値記憶部67を備える。
MAC制御部60は、MAC処理部22によるMACレイヤの処理を制御する。多重化部61は、RLC処理部23から出力される下りデータのRLC PDUをMAC SDUとして受信する。多重化部61は、異なる論理チャネルで伝送される制御データやユーザデータを多重化する。例えば、サービスS1及びサービスS2のデータが多重化される。多重化部61は、更にデータの分割又は連結することにより所定長L2のパケットを生成する。
再送制御部62は、多重化部61が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを付加しMAC PDUを生成する。再送制御部62は、MAC PDUを一時的に格納する。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
無線回線設定制御部63は、基地局7と移動局10との間の無線回線設定のための制御信号を作成する。MAC制御信号はヘッダとしてMAC PDUに付加される場合もある。無線回線設定の一例として、無線回線設定制御部63はランダムアクセス手順を実行する。以上の処理が施された後にMAC PDUはMAC処理部22から送信部20へ出力される。
再送制御部62は、上りデータの受信信号の誤り判定結果を受信部21から受信する。受信信号に誤りがない場合に再送制御部62は、肯定応答(ACK: ACKnowledge)を送信部20へ出力する。受信信号に誤りがある場合に再送制御部62は、否定応答(NACK: Negative ACKnowledge)を送信部20へ出力する。
逆多重化部64は、受信部21にて受信されたパケットであるMAC PDUを論理パケット毎に分解し、各サービスへデータを振り分ける。逆多重化部64は、論理パケット毎に分解したデータを連結させてMAC SDUを組立てる。逆多重化部64は、MAC SDUをRLC処理部23へ出力する。
パケット長検出部65は多重化部61において多重化される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部66は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば小パケット判定部66は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部67に格納された閾値Lth2とを比較する。小パケット判定部66は、パケット長がLth2より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。例えば小パケット判定部66は、Lth2より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。
閾値Lth2は、例えば多重化部61による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth2はパケット長L2であってよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部66は、小パケットが生じたことをHO制御部28に通知する。
なお、MAC処理部22が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部65と、小パケット判定部66と、閾値記憶部67を省略してもよい。RLC処理部23が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部56と、小パケット判定部57と、閾値記憶部58を省略してもよい。PDCP処理部24が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部40と、小パケット判定部41と、閾値記憶部42を省略してもよい。
また、検出されたパケット長と比較される閾値Lth0、Lth1及びLth2として、上記所定値L0〜L2のうち最も短い値を使用してもよく、所定値L0〜L2と無関係な値を使用してもよい。
図8は、移動局10の機能構成の第1例の説明図である。移動局10は、受信部70と、送信部71と、MAC処理部72と、RLC処理部73と、PDCP処理部74と、アプリケーション処理部75を備える。移動局10は、回線制御信号抽出部76と、回線制御部77と、回線制御信号作成部79と、品質測定部78を備える。
受信部70は、基地局7から送信される下り信号をアンテナを介して受信する。受信部70は、受信された信号を増幅し、増幅後の受信信号をアナログベースバンド信号に変換する。受信部70は、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換する処理と、復調処理及び復号処理を行う。
送信部71は、基地局7へ送信される上り信号を符号化及び変調し、変調された信号をチャネルにマッピングする。送信部71は、各チャネルの信号をアナログ信号に変換し、変換されたアナログ信号を無線周波数信号に変換する。送信部71は、無線周波数信号を増幅し、増幅された信号をアンテナを介して基地局7へ送信する。
MAC処理部72は、基地局7へ送信される上り信号及び基地局7から受信される下り信号のMACレイヤの処理を行う。RLC処理部73は、基地局7へ送信される上り信号及び基地局7から受信される下り信号のRLCレイヤの処理を行う。
PDCP処理部74は、基地局7へ送信される上りデータ及び基地局7から受信される下り信号のPDCPレイヤの処理を行う。アプリケーション処理部75は、サービスS1及びサービスS2をユーザに提供するためのアプリケーションレイヤにおける情報処理を行う。
回線制御信号抽出部76は、受信部70により復号された受信信号から品質測定要求を抽出し、品質測定要求を回線制御部77へ出力する。品質測定要求を受信した回線制御部77は、基地局8及び9との間の無線回線品質を受信部70及び品質測定部78に測定させる。品質測定部78は、例えば、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality))を無線回線品質として測定する。品質測定部78は、測定結果を回線制御部77へ出力する。
回線制御部77は、測定結果を離散値に変換し回線制御信号作成部79へ出力する。回線制御信号作成部79は、測定結果を示す回線品質情報を生成し送信部71へ出力する。送信部71は、回線品質情報を基地局7へ送信する。
回線制御信号抽出部76は、基地局7から送信されたターゲット基地局通知、HO要求及び回線設定情報を受信部70により復号された受信信号から抽出する。
図9は、MAC処理部72の機能構成の第1例の説明図である。MAC処理部72は、MAC制御部80と、再送制御部81と、逆多重化部82と、多重化部83と、無線回線設定制御部84を備える。
MAC制御部80は、MAC処理部72によるMACレイヤの処理を制御する。逆多重化部82は、受信部70にて受信されたパケットであるMAC PDUを論理パケット毎に分解し、各サービスへデータを振り分ける。逆多重化部82は、論理パケット毎に分解したデータを連結させてMAC SDUを組立てる。逆多重化部82は、MAC SDUをRLC処理部73へ出力する。
多重化部83は、RLC処理部73から出力される上りデータのRLC PDUをMAC SDUとして受信する。多重化部83は、異なる論理チャネルで伝送される制御データやユーザデータを多重化する。例えば、サービスS1及びサービスS2のデータが多重化される。多重化部83は、更にデータの分割又は連結することにより所定長L3のパケットを生成する。
再送制御部81は、多重化部83が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを追加しMAC PDUを生成する。再送制御部81は、MAC PDUを一時的に格納する。再送制御部81は、下りデータの受信信号の誤り判定結果を受信部70から受信する。受信信号に誤りがない場合に再送制御部81は、肯定応答(ACK)を送信部71へ出力する。受信信号に誤りがある場合に再送制御部81は、否定応答(NACK)を送信部71へ出力する。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
無線回線設定制御部84は、基地局7から受信した回線設定情報を用いて定まるプリアンブルを用いて、回線設定情報が指定する基地局9のセルの周波数帯域でランダムアクセス手順を実行し、移動局10と基地局9との間の無線回線を確立する。無線回線設定制御部84は、例えばノンコンテンションベースドランダムアクセス手順を実行してもよい。その後、図8に示す回線制御部77は、移動局10の接続先を基地局9へ変更するHOを実施する。
図10は、RLC処理部73の機能構成の第1例の説明図である。RLC処理部73は、RLC制御部90と、リオーダリング部91と、ヘッダ除去部92と、リアセンブル部93と、分割/連結部94と、ヘッダ付加部95を備える。
RLC制御部90は、RLC処理部73によるRLCレイヤの処理を制御する。リオーダリング部91は、MAC処理部72から出力される下りデータのMAC SDUをRLC PDUとして受信する。リオーダリング部91は、RLC PDUの順序を並べ変えてヘッダ除去部92へ入力する。ヘッダ除去部92は、RLC PDUからヘッダを除去する。リアセンブル部93は、ヘッダが除去されたパケットを結合しPDCP PDUを組み立てる。リアセンブル部593は、PDCP PDUをPDCP処理部74へ出力する。
分割/連結部94は、PDCP処理部74から出力される上りデータのPDCP PDUをRLC SDUとして受信する。分割/連結部94は、受信したRLC SDUを分割又は連結することにより所定長L4のパケットを生成する。ヘッダ付加部95は、分割/連結部94が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを付加しRLC PDUを生成する。ヘッダ付加部95は、RLC PDUをMAC処理部72へ出力する。サービスS1及びS2のデータは、異なるRLC PDUに格納される。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
図11は、PDCP処理部74の機能構成の第1例の説明図である。PDCP処理部74は、PDCP制御部100と、ヘッダ除去部101と、リアセンブル部102と、解読部103と、伸長部104と、リオーダリング部105を備える。PDCP処理部74は、圧縮部106と、暗号化部107と、分割/連結部108と、ヘッダ付加部109を備える。
PDCP制御部100は、PDCP処理部74によるPDCPレイヤの処理を制御する。ヘッダ除去部101は、RLC処理部73から出力される下りデータのRLC SDUをPDCP PDUとして受信する。ヘッダ除去部101は、PDCP PDUからヘッダを除去する。リアセンブル部102は、ヘッダが除去されたパケットを結合し暗号化されたパケットを組み立てる。解読部103は暗号化パケットを解読して平文のパケットへ変換する。伸長部104は、平文のパケットに含まれる圧縮されたヘッダを元のヘッダに戻す。リオーダリング部105は、平文のパケットの順序を並べ変えてPDCU SDUとしてアプリケーション処理部75へ出力する。
圧縮部106は、アプリケーション処理部75から出力される上りデータのパケットのヘッダ部分を圧縮する。暗号化部107は、上りデータのパケットを暗号化する。分割/連結部108は、パケットを分割又は連結することにより所定長L5のパケットを生成する。ヘッダ付加部109は、分割/連結部108が生成したパケットに制御信号やシーケンス番号を含むヘッダを付加しPDCP PDUを生成する。ヘッダ付加部109は、PDCP PDUをRLC処理部73へ出力する。サービスS1及びS2のデータは、異なるPDCP PDUに格納される。なお、ヘッダのシーケンス番号は省略してもよい。
図12は、基地局9の機能構成の説明図である。基地局9は、送信部120と、受信部121と、MAC処理部122と、RLC処理部123と、PDCP処理部124を備える。基地局9は、回線制御部125と、回線制御信号作成部126と、回線制御信号抽出部127を備える。
送信部120は、移動局10へ送信される下り信号を符号化及び変調し、変調された信号をチャネルにマッピングする。送信部120は、各チャネルの信号をアナログ信号に変換し、変換されたアナログ信号を無線周波数信号に変換する。送信部120は、無線周波数信号を増幅し、増幅された信号をアンテナを介して移動局10へ送信する。
受信部121は、移動局10から送信される上り信号をアンテナを介して受信する。受信部121は、受信された信号を増幅し、増幅後の受信信号をアナログベースバンド信号に変換する。受信部121は、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換する処理と、復調処理及び復号処理を行う。
PDCP処理部124は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のPDCPレイヤの処理を行う。図13は、基地局9のPDCP処理部124の機能構成の説明図である。PDCP処理部124は、PDCP制御部130と、圧縮部131と、暗号化部132と、分割/連結部133と、ヘッダ付加部134を備える。PDCP処理部124は、ヘッダ除去部135と、リアセンブル部136と、解読部137と、伸長部138と、リオーダリング部139を備える。
PDCP制御部130、圧縮部131、暗号化部132、分割/連結部133、及びヘッダ付加部134の機能は、図3に示すPDCP制御部30、圧縮部31、暗号化部32、分割/連結部33、及びヘッダ付加部34の機能と同様であってよい。ヘッダ除去部135、リアセンブル部136、解読部137、伸長部138、及びリオーダリング部139の機能は、図3に示すヘッダ除去部35、リアセンブル部36、解読部37、伸長部38、及びリオーダリング部39の機能と同様であってよい。
図12を参照する。RLC処理部123は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のRLCレイヤの処理を行う。図14は、基地局9のRLC処理部123の機能構成の説明図である。RLC処理部123は、RLC制御部150と、分割/連結部151と、ヘッダ付加部152と、リオーダリング部153と、ヘッダ除去部154と、リアセンブル部155を備える。
RLC制御部150、分割/連結部151、ヘッダ付加部152、及びリオーダリング部153の機能は、図6に示すRLC制御部50、分割/連結部51、ヘッダ付加部52、及びリオーダリング部53の機能と同様であってよい。ヘッダ除去部154、及びリアセンブル部155の機能は、図6に示すヘッダ除去部54、及びリアセンブル部55の機能と同様であってよい。
図12を参照する。MAC処理部122は、移動局10へ送信される下り信号及び移動局10から受信される上り信号のMACレイヤの処理を行う。図15は、基地局9のMAC処理部122の機能構成の説明図である。MAC処理部122は、MAC制御部160と、多重化部161と、再送制御部162と、無線回線設定制御部163と、逆多重化部164を備える。
MAC制御部160、多重化部161、再送制御部162、無線回線設定制御部163、及び逆多重化部164の機能は、図7に示すMAC制御部60、多重化部61、再送制御部62、無線回線設定制御部63、及び逆多重化部64の機能と同様であってよい。
図12を参照する。回線制御部125は、基地局7から送信された回線設定情報要求を受信する。回線制御部125は、GW5及び6等の上位装置並びに第2ネットワーク3を経由して回線設定情報要求を受信してよい。回線制御部125は、基地局7と基地局9との間の基地局間インタフェースを経由して回線設定情報要求を受信してよい。
回線制御部125は、回線設定情報要求に応答して、回線設定情報を基地局7に送信する。回線制御部125は、GW5及び6等の上位装置並びに第2ネットワーク3又は、基地局間インタフェースを経由して回線設定情報を送信してよい。
また、回線制御信号作成部126は、基地局9と移動局10との間の無線回線を制御するための信号を生成して送信部120を経て移動局10へ送信する。回線制御信号抽出部127は、受信部121により復号された受信信号から、基地局9と移動局10との間の無線回線を制御するための信号を抽出する。
図15に示す無線回線設定制御部163は、移動局10から送信されたプリアンブルを受信するとランダムアクセス手順を実行し、移動局10と基地局9との間の無線回線を確立する。図12に示す回線制御部125は、移動局10の接続先を基地局9へ変更するHOを実施する。
図16は、通信システム1の動作の第1例の説明のためのシーケンス図である。オペレーションCAにおいて、サービスS1及びS2のデータが基地局7と移動局10の間で伝送されている。オペレーションCBにおいて基地局7がサービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションCBは小パケット判定部41、57及び66のいずれかの動作に相当する。
オペレーションCCにおいて基地局7は、移動局10のHOを実施することを決定する。オペレーションCCはHO制御部28の動作に相当する。オペレーションCDにおいて基地局7は、基地局7の周辺の他の基地局8及び9の情報を送信する。オペレーションCEにおいて基地局7は、基地局8と移動局10との間の無線回線品質、基地局9と移動局10との間の無線回線品質を移動局10に測定させるための品質測定要求を送信する。オペレーションCD及びCEは、回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。
オペレーションCFにおいて移動局10は、基地局8と移動局10との間の無線回線品質、基地局9と移動局10との間の無線回線品質を測定する。オペレーションCFは、品質測定部78の動作に相当する。オペレーションCGにおいて移動局10は、無線回線品質の測定結果を示す回線品質情報を基地局7へ送信する。オペレーションCGは、回線制御部77及び回線制御信号作成部79の動作に相当する。
オペレーションCHにおいて基地局7は、ターゲット基地局として基地局9を選択する。オペレーションCHはHO制御部28の動作に相当する。オペレーションCIにおいて基地局7は、回線設定情報要求を基地局9へ送信する。オペレーションCIは回線制御部25の動作に相当する。
オペレーションCJにおいて基地局9は、回線設定情報要求に応答して回線設定情報を基地局7に送信する。オペレーションCJは回線制御部125の動作に相当する。オペレーションCK及びCLにおいて基地局7は、ターゲット基地局通知及び回線設定情報を移動局10へ送信する。オペレーションCK及びCLは回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。
オペレーションCMにおいて移動局10及び基地局9は、所定の回線設定手順を実行することにより移動局10と基地局9との間の無線回線を確立し、移動局10の接続先を基地局9へ変更するHOを実施する。オペレーションCMは無線回線設定制御部84及び163、並びに回線制御部77及び125の動作に相当する。オペレーションCNにおいて、基地局9と移動局10との間でサービスS1及びS2のデータ伝送が開始する。
本実施例によれば、輻輳の要因となる小パケットを生じるサービスS2のデータを伝送するネットワークを、第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することが可能となる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、ネットワークにおける処理またはネットワークを構成する装置における処理を低減することが可能となる。
上記実施例では、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24は、下りリンクの論理チャネルにおける小パケットの伝送を検出した。これに代えて又はこれに加えて、MAC処理部22、RLC処理部23及びPDCP処理部24が上りリンクで小パケットを検出するように基地局7を変形してもよい。以下の他の実施例及び変形例においても同様である。
次に、移動局10とのデータ通信で小パケットが検出された場合に、移動局10の接続先を、セルラ系無線ネットワークから非セルラ系無線ネットワークへ切り替えるHOの一例について説明する。
図17は、通信システム1の変形例の構成の説明図である。基地局7は、例えばLTEに従って動作するセルラ系無線ネットワークの基地局である。第3ネットワーク4は、例えばWiMAXアクセスサービスネットワークであり、基地局9はWiMAXのアクセスポイントである。第2ネットワーク3と第3ネットワーク4は、GW5を経由して接続されている。基地局7は、移動局10とのデータ通信で小パケットを検出した場合に、移動局10の接続先を基地局9へ変更するHOを実施する。
図18は、移動局10の接続先を、LTEからWiMAXへ切り替える動作のシーケンス図である。オペレーションDAにおいてサービスS1及びS2のデータが、基地局7を介してGW5と移動局10の間で伝送されている。
オペレーションDBにおいて基地局7がサービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションDBは小パケット判定部41、57及び66のいずれかの動作に相当する。オペレーションDCにおいて基地局7は、WiMAXのアクセスポイントである基地局9と移動局10の間の無線品質を測定することを決定する。オペレーションDCはHO制御部28の動作に相当する。
オペレーションDDにおいて基地局7は、基地局9の情報を移動局10へ送信する。オペレーションDEにおいて基地局7は、基地局9と移動局10との間の無線回線品質を移動局10に測定させるための品質測定要求を移動局10へ送信する。オペレーションDD及びDEは、回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。
オペレーションDFにおいて移動局10は、基地局9と移動局10との間の無線回線品質を測定する。オペレーションDFは、品質測定部78の動作に相当する。オペレーションDGにおいて移動局10は、無線回線品質の測定結果を示す回線品質情報を基地局7へ送信する。オペレーションDGは、回線制御部77及び回線制御信号作成部79の動作に相当する。
オペレーションDHにおいて基地局7は、HO先として基地局9を選択する。オペレーションDHは、HO制御部28の動作に相当する。オペレーションDIにおいて基地局7は、基地局9へのHOのための無線回線の回線設定情報を移動局10へ送信する。回線設定情報の送信の一例は、無線回線再設定メッセージである「RRC CONNECTION RECONFIGURATION」メッセージの送信であってよい。オペレーションDIは、回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。オペレーションDJにおいて基地局7は、移動局10を接続先を基地局9へ切り替えるHOを指示する「HANDOVER COMMAND」を送信する。オペレーションDJは回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。
「HANDOVER COMMAND」を受信した移動局は、LTEからWiMAXへのHOを開始する。オペレーションDKにおいて移動局10は、基地局9へのHOを要求する「HANDOVER REQ」を基地局9へ送信する。オペレーションDLにおいて基地局9は、移動局10によるHOを決定し、移動局10と基地局9との間の無線回線のための無線リソースを確保する。オペレーションDMにおいて基地局9は、「HANDOVER REQ」に対する応答メッセージ「HANDOVER RSP」を移動局10へ通知する。
オペレーションDNにおいて移動局10は、移動局10が基地局9へのHOを実施することを通知する「HANDOVER IND」メッセージを基地局9へ送信する。オペレーションDOにおいて移動局10は、第2ネットワーク3との通信に使用する無線アクセスをLTEからWiMAXへ切り替える。
オペレーションDPにおいて移動局10は、WiMAX固有のアクセス手順により基地局9にアクセスする。オペレーションDQにおいてGW5の設定が変更され、GW5と移動局10間のパスが新たに設定される。オペレーションDRにおいて基地局9と移動局10との間でサービスS1及びS2のデータが基地局9を介して伝送される。
変形例によれば、セルラ系無線ネットワークを経由して通信をする移動局10のデータ通信で小パケットが検出された場合に、移動局10の接続先を、非セルラ系無線ネットワークへ切り替えることができる。このため、セルラ系無線ネットワークで発生する輻輳を低減することができる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、セルラ系無線ネットワークにおける処理またはネットワークを構成する装置における処理を低減することが可能となる。
本変形例は、基地局9がWiMAXに従って動作する形態を想定して説明したが、必要な設計上の変更を施した上で、基地局9が他の非セルラ系無線ネットワーク(例えば無線LAN)のアクセスポイントである形態にも適用可能である。また、以下の他の実施例及び変形例においても同様に、移動局10の接続先を、セルラ系無線ネットワークから非セルラ系無線ネットワークへ切りえてよい。
<3.第2実施例>
図8を参照する。移動局10のMAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74は、上りの論理チャネルにおける小パケットの伝送を論理チャネル毎に検出する。MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74のいずれか1つ又は2つが小パケットを検出してもよく、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74の全部が小パケットを検出してもよい。小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74は小パケットが生じたことを回線制御部77に通知する。
図8を参照する。移動局10のMAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74は、上りの論理チャネルにおける小パケットの伝送を論理チャネル毎に検出する。MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74のいずれか1つ又は2つが小パケットを検出してもよく、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74の全部が小パケットを検出してもよい。小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74は小パケットが生じたことを回線制御部77に通知する。
図19は、移動局10のMAC処理部72の機能構成の第2例の説明図である。図9に示す構成要素と同様の構成要素には図9で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。MAC処理部72は、パケット長検出部85と、小パケット判定部86と、閾値記憶部87を備える。
パケット長検出部85は、多重化部83において多重化される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部86は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば小パケット判定部86は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部87に格納された閾値Lth3とを比較する。小パケット判定部86は、パケット長がLth3より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。例えば小パケット判定部86は、Lth3より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。
閾値Lth3は、例えば多重化部83による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth3はパケット長L3であってよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部86は、小パケットが生じたことを回線制御部77に通知する。
図20は、移動局10のRLC処理部73の機能構成の第2例の説明図である。図10に示す構成要素と同様の構成要素には図10で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。RLC処理部73は、パケット長検出部96と、小パケット判定部97と、閾値記憶部98を備える。
パケット長検出部96は、分割/連結部94において分割又は連結される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部97は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば、小パケット判定部97は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部98に格納された閾値Lth4とを比較する。小パケット判定部97は、パケット長がLth4より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。例えば小パケット判定部97は、Lth4より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。
閾値Lth4は、例えば分割/連結部94による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth4はパケット長L4であってよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部97は、小パケットが生じたことを回線制御部77に通知する。
図21は、移動局10のPDCP処理部74の機能構成の第2例の説明図である。図11に示す構成要素と同様の構成要素には図11で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。PDCP処理部74は、パケット長検出部110と、小パケット判定部111と、閾値記憶部112を備える。
パケット長検出部110は、分割/連結部108において分割又は連結される前のパケットのパケット長を検出する。小パケット判定部111は、検出されたパケット長に基づいて、論理チャネル毎に、論理チャネルで伝送されるパケットが小パケットであるか否かを判定する。
例えば、小パケット判定部111は、論理チャネルで伝送されるパケットのパケット長の各々と閾値記憶部112に格納された閾値Lth5とを比較する。小パケット判定部111は、パケット長がLth5より短いパケットが1つでも検出した場合に、論理チャネルで小パケットが検出されたと判定してよい。例えば小パケット判定部111は、Lth5より短いパケット長を持つパケットの発生頻度を検出し、この発生頻度に応じて小パケットが検出されたと判定してもよい。
閾値Lth5は、例えば分割/連結部108による分割処理が行われないパケットのパケット長の上限であってよい。例えば、閾値Lth5はパケット長L5であってよい。小パケットの伝送が生じた場合に、小パケット判定部111は、小パケットが生じたことを回線制御部77に通知する。
なお、MAC処理部72が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部85と、小パケット判定部86と、閾値記憶部87を省略してもよい。RLC処理部73が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部96と、小パケット判定部97と、閾値記憶部98を省略してもよい。PDCP処理部74が小パケットの検出を行わない場合には、パケット長検出部110と、小パケット判定部111と、閾値記憶部112を省略してもよい。
また、検出されたパケット長と比較される閾値Lth3、Lth4及びLth5として、上記所定値L3〜L5のうち最も短い値を使用してもよく、所定値L3〜L5と無関係な値を使用してもよい。
図8を参照する。MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74が小パケットの発生を回線制御部77に通知した場合、回線制御部77は、回線制御信号作成部79に対して、小パケットの検出を通知する小パケット検出通知の作成を要求する。回線制御信号作成部79は、小パケット検出通知を作成し送信部20へ出力する。送信部20は小パケット検出通知を基地局7へ送信する。
図2を参照する。回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から小パケット検出通知を抽出し、小パケット検出通知をHO制御部28へ出力する。この通知を受信したHO制御部28は、移動局10のHOを実施することを決定する。HO制御部28は、移動局10のHOの実施を回線制御部25へ要求する。以降の動作は第1実施例と同様である。
図22は、通信システム1の動作の第3例の説明のためのシーケンス図である。オペレーションEAにおいてサービスS1及びS2のデータが基地局7と移動局10の間で伝送されている。オペレーションEBにおいて移動局10は、サービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションEBは小パケット判定部86、97及び111のいずれかの動作に相当する。
オペレーションECにおいて移動局10は、小パケット検出通知を基地局7へ送信する。オペレーションECは回線制御部77及び回線制御信号作成部79の動作に相当する。オペレーションEDにおいて基地局7は、小パケット検出通知に応じて、移動局10のHOを実施することを決定する。オペレーションEDはHO制御部28の動作に相当する。オペレーションEE〜EOの動作は、図16に示すオペレーションCD〜CNの動作と同様である。
本実施例によれば、輻輳の要因となる小パケットを生じるサービスS2のデータを伝送するネットワークを、第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することが可能となる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、すくなくとも第1ネットワーク2における処理を低減することが可能となる。
本実施例によれば、移動局10で利用されるサービスで生じる小パケットの検出処理が、各移動局10に分散される。このため、小パケットを検出するために基地局7の負荷が増加することが回避できる。
上記実施例では、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74は、上りリンクの論理チャネルにおける小パケットの伝送を検出した。これに代えて又はこれに加えて、MAC処理部72、RLC処理部73及びPDCP処理部74が下りリンクで小パケットを検出するように移動局10を変形してもよい。以下の他の実施例及び変形例においても同様である。
<4.第3実施例>
図23は、移動局10の機能構成の第2例の説明図である。図8に示す構成要素と同様の構成要素には図8で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。移動局10は、HO制御部88を備える。
図23は、移動局10の機能構成の第2例の説明図である。図8に示す構成要素と同様の構成要素には図8で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。移動局10は、HO制御部88を備える。
小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部72の小パケット判定部86、RLC処理部73の小パケット判定部97及びPDCP処理部74の小パケット判定部111は小パケットが生じたことをHO制御部88及び回線制御部77に通知する。HO制御部88及び回線制御部77は、基地局7に対してHOを要求する。
例えばHO制御部88は、移動局10のHOを実施することを決定する。HO制御部88は、移動局10のHOの実施を回線制御部77へ要求する。HOの実施の要求を受信した回線制御部77は、回線制御信号作成部79に対して、HOを要求するHO要求の作成を要求する。回線制御信号作成部79は、HO要求を作成し送信部71へ出力する。送信部71はHO要求を基地局7へ送信する。
図2を参照する。回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号からHO要求を抽出し、HO要求を回線制御部25へ出力する。HO要求を受信した回線制御部25は、所定の条件に従って移動局10のHOの実施を承認するか否かを判断する。回線制御部25は、HOの実施を承認する場合に、第1実施例と同様に、移動局10に対して周囲の他の基地局8及び9との間の無線回線品質を測定するように要求する。以降の動作は第1実施例と同様である。
図24は、通信システム1の動作の第4例の説明のためのシーケンス図である。オペレーションFAにおいてサービスS1及びS2のデータが基地局7と移動局10の間で伝送されている。オペレーションFBにおいて移動局10は、サービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションEBは小パケット判定部86、97及び111のいずれかの動作に相当する。
オペレーションFCにおいて移動局10は、移動局10のHOを実施することを決定する。オペレーションFCはHO制御部88の動作に相当する。オペレーションFDにおいて移動局10は、HO要求を基地局7へ送信する。オペレーションFDは、回線制御部77及び回線制御信号作成部79の動作に相当する。オペレーションFEにおいて基地局7は、移動局10のHOの実施を承認する。オペレーションFF〜FPの動作は、図16に示すオペレーションCD〜CNの動作と同様である。
本実施例によれば、輻輳の要因となる小パケットを生じるサービスS2のデータを伝送するネットワークを、第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することが可能となる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、すくなくとも第1ネットワーク2における処理を低減することが可能となる。
本実施例によれば、移動局10で利用されるサービスで生じる小パケットの検出処理及びHO実施判断処理が、各移動局10に分散される。このため、小パケットの検出及びHO実施の判断のための基地局7の負荷が軽減される。
<5.第4実施例>
本実施例では、小パケットを検出した移動局10がターゲット基地局を選択して基地局7に通知する。回線制御信号抽出部76は、受信部70により復号された受信信号から、基地局7の周辺の他の基地局8及び9の情報を抽出する。
本実施例では、小パケットを検出した移動局10がターゲット基地局を選択して基地局7に通知する。回線制御信号抽出部76は、受信部70により復号された受信信号から、基地局7の周辺の他の基地局8及び9の情報を抽出する。
基地局8及び9の情報は、例えば基地局8及び9の識別情報を含んでいてよい。また、基地局8の情報は、例えば、基地局8が接続する第1ネットワーク2と基地局7が接続する第1ネットワーク2とが同じネットワークであることを識別する情報を含んでいてよい。基地局9の情報は、例えば、基地局9が接続する第3ネットワーク4と基地局7が接続する第1ネットワーク2とが異なるネットワークであることを識別する情報を含んでいてよい。回線制御信号抽出部76は、他の基地局8及び9の情報を、回線制御部77に出力する。
HOの実施の要求を受信した回線制御部77は、基地局8及び9との間の無線回線品質を受信部70及び品質測定部78に測定させる。品質測定部78は、無線回線品質を測定し測定結果をHO制御部88へ出力する。
HO制御部88は、移動局10の周囲の他の基地局8及び9の中から、HOの宛先であるターゲット基地局を選択する。HO制御部88は、例えば、基地局8及び9と移動局10との間の無線回線品質に基づいてターゲット基地局を選択してよい。HO制御部88は、例えば、基地局7が接続されている第1ネットワーク2に接続されている基地局8よりも、第1ネットワーク2と異なる第3ネットワーク4に接続されている基地局9を優先的に選択してよい。
HO制御部88は、ターゲット基地局として選択された基地局9の情報を、回線制御部77へ通知する。回線制御部77は、基地局9の情報を回線制御信号作成部79へ出力する。回線制御信号作成部79は、ターゲット基地局9を指定したHO実施の要求を無線回線制御要求として作成し、送信部71を経て基地局7へ送信する。
図2を参照する。回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から無線回線制御要求を抽出し、無線回線制御要求を回線制御部25へ出力する。回線制御部25は、所定の条件に従って移動局10のHOの実施を承認するか否かを判断する。
回線制御部25は、HOの実施を承認する場合に、第1実施例と同様に、基地局9から回線設定情報を取得し、移動局10へ送信する。以降の動作は第1実施例と同様である。
図25は、通信システム1の動作の第5例の説明のためのシーケンス図である。オペレーションGAにおいて基地局7は、基地局7の周辺の他の基地局8及び9の情報を移動局10へ送信する。オペレーションGAは回線制御部25の動作に相当する。オペレーションGBにおいてサービスS1及びS2のデータが基地局7と移動局10の間で伝送されている。
オペレーションGCにおいて移動局10は、サービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションGCは小パケット判定部86、97及び111のいずれかの動作に相当する。オペレーションGDにおいて移動局10は、移動局10のHOを実施することを決定する。オペレーションGDはHO制御部88の動作に相当する。
オペレーションGEにおいて移動局10は、基地局8と移動局10との間の無線回線品質、基地局9と移動局10との間の無線回線品質を測定する。オペレーションGEは、品質測定部78の動作に相当する。オペレーションGFにおいて移動局10は、無線回線品質の測定結果を示す回線品質情報を基地局7へ送信する。オペレーションGFは、回線制御部77及び回線制御信号作成部79の動作に相当する。
オペレーションGGにおいて移動局10は、ターゲット基地局として基地局9を選択する。オペレーションGGはHO制御部88の動作に相当する。オペレーションGHにおいて移動局10は、無線回線制御要求を基地局7へ送信する。オペレーションGHは回線制御信号作成部79の動作に相当する。
オペレーションGIにおいて基地局7は、所定の条件に従って移動局10のHOの実施を承認すると判断する。オペレーションGJ及びGKの動作は、図16に示すオペレーションCI及びCJの動作と同様である。オペレーションGL〜GNの動作は、図16に示すオペレーションCL〜CNの動作と同様である。
本実施例によれば、輻輳の要因となる小パケットを生じるサービスS2のデータを伝送するネットワークを、第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することが可能となる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、すくなくとも第1ネットワーク2における処理を低減することが可能となる。
本実施例によれば、移動局10で利用されるサービスで生じる小パケットの検出処理、HO実施判断処理、及びターゲット基地局の選択処理が、各移動局10に分散される。このため、これらの処理のための基地局7の負荷が軽減される。
<6.第5実施例>
図26は、基地局7の機能構成の第3例の説明図である。図2に示す構成要素と同様の構成要素には図2で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。基地局7は、回線追加処理部180を備える。
図26は、基地局7の機能構成の第3例の説明図である。図2に示す構成要素と同様の構成要素には図2で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。基地局7は、回線追加処理部180を備える。
小パケットが生じた場合、MAC処理部22の小パケット判定部66、RLC処理部23の小パケット判定部57及びPDCP処理部24の小パケット判定部41は、サービスS2に小パケットが生じたことを回線追加処理部180及び回線制御部25に通知する。回線追加処理部180は、サービスS2を伝送する新たな無線回線を追加することを決定する。回線追加処理部180は、新たな無線回線の追加を回線制御部25へ要求する。
回線制御部25は、サービスS2のデータを伝送する新たな無線回線を追加するために、第1実施例と同様に、移動局10に対して周囲の他の基地局8及び9との間の無線回線品質を測定するように要求する。回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から回線品質情報を抽出し、回線品質情報を回線制御部25及び回線追加処理部180へ出力する。
回線追加処理部180は、移動局10の周囲の基地局8及び9の中から新たな無線回線で移動局10と接続される基地局を選択する。以下、新たに無線回線で接続される基地局を「追加基地局」と表記する。
回線追加処理部180は、例えば、基地局8及び9と移動局10との間の無線回線品質に基づいて追加基地局を選択してよい。回線追加処理部180は、例えば、移動局10との間の無線回線品質が最もよい追加基地局を選択してよい。回線追加処理部180は、基地局7が接続されている第1ネットワーク2に接続されている基地局8よりも、第1ネットワーク2と異なる第3ネットワーク4に接続されている基地局9を優先的に選択してもよい。
基地局8又は9が複数の単位通信帯域を持つ場合、回線追加処理部180は、新たな無線回線に使用する単位通信帯域を選択してもよい。単位通信帯域の一例は、3GPPが規格するLTE−Advancedにおいて使用されているキャリアコンポーネント(CC: Carrier Component)であってよい。
回線追加処理部180は、例えば、基地局8及び9と移動局10との間の単位通信帯域毎の無線回線品質に基づいて使用する単位通信帯域を選択してよい。回線追加処理部180は、例えば、無線回線品質が最もよい単位通信帯域を選択してよい。回線追加処理部180は、基地局7が接続されている第1ネットワーク2に接続されている基地局8の単位通信帯域よりも、第1ネットワーク2と異なる第3ネットワーク4に接続されている基地局9の単位通信帯域を優先的に選択してもよい。以下の説明では、追加基地局として基地局9が選択された場合を想定する。
回線制御部25は、第1実施例と同様に基地局9から回線設定情報を取得する。回線制御部25は、追加基地局9を指定する情報と、サービスS1のデータを伝送する論理チャネルを識別するための情報と、追加基地局9との新たな無線回線を追加する指示を移動局10へ通知する。例えば、回線制御部25は、回線制御信号作成部26に対して、追加基地局9を指定する情報と、サービスS2のデータを伝送する論理チャネルを識別するための情報と、新たな無線回線を追加する指示を含んだ無線回線追加通知の作成を要求する。回線制御信号作成部26は、無線回線追加通知を作成し送信部20へ出力する。送信部20は無線回線追加通知を移動局10へ送信する。また、回線制御部25は、第1実施例と同様に回線設定情報を移動局10へ通知する。
図8を参照する。移動局10の回線制御信号抽出部76は、基地局7から送信された追加基地局通知及び回線設定情報を受信部70により復号された受信信号から抽出する。図9に示す無線回線設定制御部84は、基地局7から受信した回線設定情報を用いて定まるプリアンブルを用いて、回線設定情報が指定する基地局9のセルの周波数帯域でランダムアクセス手順を実行し、移動局10と基地局9との間の無線回線を確立する。
図8に示す回線制御部77は、サービスS1に基地局7との間の既存の回線を割り当てたまま、無線回線追加通知で指定された論理チャネルでデータが伝送されていたサービスS2に、基地局9との間に新たに追加された論理チャネルを割り当てる。例えば、回線制御部77は、サービスS1に基地局7のキャリアコンポーネントを割り当て、サービスS2に基地局9のキャリアコンポーネントを割り当てるキャリアアグリゲーションを実施する。
無線回線追加通知で指定された論理チャネルが下りリンクチャネルである場合、受信部70は、基地局7との間の既存の回線でサービスS1のデータを受信し、基地局9との間の新たな無線回線でサービスS2のデータを受信する。無線回線追加通知で指定された論理チャネルが上りリンクチャネルである場合、送信部71は、基地局7との間の既存の回線でサービスS1のデータを送信し、基地局9との間の新たな無線回線でサービスS2のデータを送信する。
なお、上りリンクと下りリンクのデータ伝送とが対をなす場合がある。例えば、移動局10で動作する同一のアプリケーションによる上りリンクと下りリンクのデータ伝送が対をなすことがある。回線制御部77は、対をなす上りリンクと下りリンクのデータ伝送の一方に使用する無線回線を基地局9との間の新たな無線回線に切り替える場合、他方のデータ伝送に使用する無線回線も基地局9との間の新たな無線回線に切り替えてもよい。
例えば、基地局7の回線制御信号作成部26は、小パケットが検出されたデータ伝送の論理チャネルを識別するための情報に加えて、このデータ伝送と対をなすデータ伝送の論理チャネルを識別するための情報を無線回線追加通知に付加してもよい。移動局10の回線制御部77は、無線回線追加通知で指定された一対の論理チャネルを使用するサービスに、基地局9との間に新たに追加された無線回線を使用する論理チャネルを割り当てる。基地局7の回線制御部25は、例えば、移動局10から送信されるアプリケ−ション情報に基づいて、対をなすデータ伝送の論理チャネルを識別してよい。
上りリンクと下りリンクのデータ伝送が対をなす場合、これらのデータ伝送のパケットには同じQoSクラスが割り当てられることがある。高品質のQoSクラスが割り当てられたデータ伝送と対をなすデータ伝送で小パケットが発生すると、小パケットの伝送にも高品質のQoSクラスが適用されるため小パケットの伝送による輻輳が生じる恐れがある。
上りリンクのデータ伝送と下りリンクのデータ伝送の対に使用される無線回線を新たな無線回線に切り替えることで、一方のリンクで小パケットが発生することによる第1ネットワーク2の輻輳を防止できる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。すなわち、少なくとも第1ネットワーク2における処理を低減できる。また、上りリンクのデータ伝送と下りリンクのデータ伝送で各々使用される無線回線を両方とも新たな無線回線に切り替えることで、上りリンクと下りリンクのデータ伝送が異なるネットワークを経由することで生じる伝送遅延差を回避することができる。
図27は、通信システム1の動作の第6例の説明のためのシーケンス図である。オペレーションHAにおいて、サービスS1及びS2のデータが基地局7と移動局10の間で伝送されている。オペレーションHBにおいて基地局7がサービスS2における小パケットの伝送を検出する。オペレーションHBは小パケット判定部41、57及び66のいずれかの動作に相当する。
オペレーションHCにおいて基地局7は、新たな無線回線を追加することを決定する。オペレーションHCは回線追加処理部180の動作に相当する。オペレーションHD〜HGの動作は、図16のオペレーションCD〜CGと同様である。オペレーションHHにおいて基地局7は追加基地局を選択する。オペレーションHHは回線追加処理部180の動作に相当する。
オペレーションHIにおいて基地局7は、回線設定情報要求を基地局9へ送信する。オペレーションHIは回線制御部25の動作に相当する。オペレーションHJにおいて基地局9は、回線設定情報要求に応答して回線設定情報を基地局7に送信する。オペレーションHJは回線制御部125の動作に相当する。
オペレーションHK及びHLにおいて基地局7は、無線回線追加通知及び回線設定情報を移動局10へ送信する。オペレーションHK及びHLは回線制御部25及び回線制御信号作成部26の動作に相当する。
オペレーションHMにおいて移動局10及び基地局9は、所定の回線設定手順を実行することにより移動局10と基地局9との間の無線回線を確立する。移動局10は、基地局7との間の既存の回線をサービスS1に割り当てたまま、基地局9との間に新たに追加された論理チャネルをサービスS2に割り当てる。
オペレーションHNにおいて基地局7と移動局10は、サービスS1のデータを伝送する。オペレーションHOにおいて基地局9と移動局10は、サービスS2のデータを伝送する。
本実施例によれば、移動局10のデータ伝送を伴うサービスS1及びS2のうち、小パケットを生じるサービスS2だけのデータを伝送するネットワークを第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することができる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。一方でサービスS1のデータを伝送するネットワークを第3ネットワーク4に切り替えないことにより、第3ネットワーク4の輻輳の発生を軽減できる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、すくなくとも第3ネットワーク4における処理を低減することが可能となる。
なお、第2実施例と同様に移動局10が小パケットの検出を実施してもよい。基地局7の回線追加処理部180は、移動局10からの小パケット検出通知に応答して、新たな無線回線を追加することを決定してもよい。
<7.第6実施例>
図28は、移動局10の機能構成の第3例の説明図である。図23に示す構成要素と同様の構成要素には図23で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。移動局10は、回線追加処理部181を備える。小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部72の小パケット判定部86、RLC処理部73の小パケット判定部97及びPDCP処理部74の小パケット判定部111は小パケットが生じたことを回線追加処理部181及び回線制御部77に通知する。
図28は、移動局10の機能構成の第3例の説明図である。図23に示す構成要素と同様の構成要素には図23で使用した参照符号と同じ参照符号を付す。移動局10は、回線追加処理部181を備える。小パケットの伝送が生じた場合に、MAC処理部72の小パケット判定部86、RLC処理部73の小パケット判定部97及びPDCP処理部74の小パケット判定部111は小パケットが生じたことを回線追加処理部181及び回線制御部77に通知する。
回線追加処理部181は、サービスS2を伝送する新たな無線回線を追加することを決定する。回線追加処理部181及び回線制御部77は、基地局7に対して新たな無線回線の追加を要求する。
例えば回線追加処理部181は、サービスS2を伝送する新たな無線回線を追加することを決定する。回線追加処理部181は、新たな無線回線の追加の実施を回線制御部77へ要求する。回線追加の要求を受信した回線制御部77は、回線制御信号作成部79に対して、新たな無線回線の追加を要求する回線追加要求の作成を要求する。回線制御信号作成部79は、回線追加要求を作成し送信部71へ出力する。送信部71は回線追加要求を基地局7へ送信する。
図2を参照する。基地局7の回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から回線追加要求を抽出し、回線追加要求を回線制御部25へ出力する。回線追加要求を受信した回線制御部25は、所定の条件に従って新たな無線回線の追加の実施を承認するか否かを判断する。回線制御部25は、実施を承認する場合に、第5実施例と同様に、移動局10に対して周囲の他の基地局8及び9との間の無線回線品質を測定するように要求する。以降の動作は第5実施例と同様である。
本実施例によれば、移動局10のデータ伝送を伴うサービスS1及びS2のうち、小パケットを生じるサービスS2だけのデータを伝送するネットワークを第1ネットワーク2から第3ネットワーク4へ切り替えることが可能となる。このため、切り替え元の第1ネットワーク2の輻輳を低減することができる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。一方でサービスS1のデータを伝送するネットワークを第3ネットワーク4に切り替えないことにより、第3ネットワーク4の輻輳の発生を軽減できる。輻輳の低減により伝送速度が改善し所要伝送速度を満たすことができるようになる。また、すくなくとも第3ネットワーク4における処理を低減することが可能となる。
本実施例によれば、移動局10で利用されるサービスで生じる小パケットの検出処理が、各移動局10に分散される。このため、小パケットを検出するために基地局7の負荷が増加することが回避できる。
なお、品質測定部78による基地局8及び9との間の無線回線品質の測定結果に基づいて、回線追加処理部181が追加基地局を選択してもよい。回線追加処理部181による追加基地局の選択動作は、例えば、第5実施例の回線追加処理部180による追加基地局の選択動作と同様であってよい。回線制御信号作成部79は、選択された追加基地局9との間の新たな無線回線の追加を要求する回線追加要求を作成し、送信部71を経て基地局7へ送信する。
図2を参照する。基地局7の回線制御信号抽出部27は、受信部21により復号された受信信号から回線追加要求を抽出し、回線追加要求を回線制御部25へ出力する。回線制御部25は、所定の条件に従って新たな無線回線の追加の実施を承認するか否かを判断する。回線制御部25は、新たな無線回線の追加の実施を承認する場合に、第5実施例と同様に、基地局9から回線設定情報を取得し移動局10へ送信する。以降の動作は第5実施例と同様である。
以上の説明において、図2、図3、図6〜図15、図19〜図21、図23、図26及び図28の機能構成図は、本明細書において説明される機能に関係する構成を中心に示している。基地局7及び9、並びに移動局10は、図示の構成要素以外の他の構成要素を含んでいてよい。図4、図5、図16、図18、図22、図24、図25及び図27を参照して説明する一連の動作は複数の手順を含む方法と解釈してもよい。この場合に「オペレーション」を「ステップ」と読み替えてもよい。
<8.ハードウエア構成>
基地局7及び9、並びに移動局10のハードウエア構成を以下に説明する。図29は、基地局7及び9の一例のハードウエア構成図である。基地局装置7及び9は、CPU(Central Processing Unit)等であるプロセッサ200と、記憶装置201と、LSI(Large Scale Integration)202と、無線処理回路203と、ネットワークインタフェース回路204を備える。以下の説明及び添付図面においてネットワークインタフェースを「NIF」と表記する事がある。
基地局7及び9、並びに移動局10のハードウエア構成を以下に説明する。図29は、基地局7及び9の一例のハードウエア構成図である。基地局装置7及び9は、CPU(Central Processing Unit)等であるプロセッサ200と、記憶装置201と、LSI(Large Scale Integration)202と、無線処理回路203と、ネットワークインタフェース回路204を備える。以下の説明及び添付図面においてネットワークインタフェースを「NIF」と表記する事がある。
記憶装置201は、コンピュータプログラムやデータを記憶するための、不揮発性メモリや、読み出し専用メモリ(ROM: Read Only Memory)やランダムアクセスメモリ(RAM: Random Access Memory)、ハードディスクドライブ装置等を含んでいてよい。プロセッサ200は、記憶装置201に格納されたコンピュータプログラムに従い、下記のLSI202が行う処理以外のユーザ管理処理や基地局7及び9の動作制御を行う。
LSI202は、移動局10との間で送受信される信号の符号化及び変調、並びに復調及び復号化、通信プロトコル処理、スケジューリングに関するベースバンド信号の処理を実施する。LSI202は、FPGA(Field-Programming Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やDSP(Digital Signal Processing)等を含んでいてよい。
無線処理回路203は、デジタル・アナログ変換回路や、アナログ・デジタル変換回路や、周波数変換回路、増幅回路、フィルタ回路などを含んでいてよい。NIF回路204は、物理層およびデータリンク層を使用して有線ネットワークを経由して上位ノード装置と通信するための電子的な回路を備える。
基地局7の送信部20及び受信部21と基地局9の送信部120及び受信部121の上記動作は、例えばLSI202及び無線処理回路203の協働により実現される。基地局7のMAC処理部22と、RLC処理部23と、PDCP処理部24の上記動作は、例えばLSI202により実現される。基地局9のMAC処理部122と、RLC処理部123と、PDCP処理部124の上記動作は、例えばLSI202により実現される。
基地局7の回線制御部25と、回線制御信号作成部26と、回線制御信号抽出部27と、HO制御部28と、回線追加処理部180の上記動作は、例えばプロセッサ200によって実現される。基地局9の回線制御部125と、回線制御信号作成部126と、回線制御信号抽出部127の上記動作は、例えばプロセッサ200によって実現される。
図30は、移動局10の一例のハードウエア構成図である。移動局10は、プロセッサ210と、記憶装置211と、LSI212と、無線処理回路213を備える。記憶装置211は、コンピュータプログラムやデータを記憶するための、不揮発性メモリや、読み出し専用メモリやランダムアクセスメモリ等を含んでいてよい。
プロセッサ210は、記憶装置211に格納されたコンピュータプログラムに従い、下記のLSI212が行う処理以外の移動局10の動作制御と、ユーザデータを処理するアプリケーションプログラムを実行する。
受信部70と、送信部71と、品質測定部78の上記動作は、LSI212と無線処理回路213との協働によって実現される。MAC処理部72と、RLC処理部73と、PDCP処理部74の上記動作は、例えばLSI212により実現される。アプリケーション処理部75と、回線制御信号抽出部76と、回線制御部77と、回線制御信号作成部79の上記動作は、例えばプロセッサ210によって実現される。
なお、図29及び図30に示すハードウエア構成は実施例の説明のための例示にすぎない。上述の動作を実行するものであれば、本明細書に記載される基地局及び移動局は他のどのようなハードウエア構成を採用してもよい。
ここに記載されている全ての例及び条件的な用語は、読者が、本発明と技術の進展のために発明者により与えられる概念とを理解する際の助けとなるように、教育的な目的を意図したものであり、具体的に記載されている上記の例及び条件、並びに本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する本明細書における例の構成に限定されることなく解釈されるべきものである。本発明の実施例は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であると解すべきである。
1 通信システム
2 第1ネットワーク
3 第2ネットワーク
4 第3ネットワーク
5、6 GW
7、8、9 基地局
10 移動局
2 第1ネットワーク
3 第2ネットワーク
4 第3ネットワーク
5、6 GW
7、8、9 基地局
10 移動局
Claims (17)
- 第1ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される基地局装置であって、
前記第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に応じて、前記第1ネットワークと異なる第3ネットワークを経由して前記第2ネットワークに接続される第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線を設定させる指示信号を、前記移動局装置に送信する回線設定部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。 - 前記回線設定部は、前記パケットのパケット長が閾値以下の場合に、前記指示信号を前記移動局装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
- 前記回線設定部は、前記パケットのパケット長が閾値以下となる回数が所定回数以上となった場合に、前記指示信号を前記移動局装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
- 前記回線設定部は、所定数の複数の前記パケットのうち閾値以下のパケット長のパケットの個数の割合が所定割合以上となった場合に、前記指示信号を前記移動局装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
- 前記回線設定部は、所定期間に検出された前記パケットのうち閾値以下のパケット長のパケットの個数が所定個数以上となった場合に、前記指示信号を前記移動局装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
- 前記指示信号は、前記移動局装置が接続する基地局装置を前記第2基地局装置へ切り替えるハンドオーバを指示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の基地局装置。
- 前記検出部は論理チャネル毎にパケットのパケット長を検出し、
前記指示信号は、閾値より長いパケット長のパケットが検出された論理チャネルのパケットを前記基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線で伝送し、閾値以下のパケット長のパケットが検出された論理チャネルのパケットを伝送する無線通信回線を前記第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線に切り替えることを指示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の基地局装置。 - 前記検出部は、前記第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長が予め決められたパケット長以下となる頻度を検出することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
- 前記検出部は、論理チャネル毎に前記第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長が予め決められたパケット長以下となる頻度を検出し、
前記指示信号は、前記頻度が閾値未満の論理チャネルのパケットを前記基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線で伝送し、前記頻度が閾値以上である論理チャネルのパケットを伝送する無線通信回線を前記第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線に切り替えることを指示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の基地局装置。 - 基地局装置と前記移動局装置との間の無線回線品質に基づいて、前記第2基地局装置を選択する選択部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の基地局装置。
- 移動局装置であって、
第1ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される第1基地局装置と前記移動局装置との間で伝送されるパケットの大きさを検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に応じて、前記第1ネットワークと異なる第3ネットワークを経由して前記第2ネットワークに接続される第2基地局装置との間の無線通信回線の設定のための回線設定情報を送信させる指示信号を前記第1基地局装置に送信する回線制御部と、
前記回線設定情報を受信する受信部と、
前記回線設定情報に従って前記第2基地局装置との間の無線通信回線を設定する回線設定部と、
を備えることを特徴とする移動局装置。 - 基地局装置と前記移動局装置との間の無線回線品質を測定する測定部と、
前記無線回線品質に基づいて、前記第2基地局装置を選択する選択部を備えることを特徴とする請求項11に記載の移動局装置。 - 前記回線制御部は、前記移動局装置が接続する基地局装置を前記第2基地局装置へ切り替えるハンドオーバを実行することを特徴とする請求項11又は12に記載の移動局装置。
- 前記検出部は論理チャネル毎にパケットのパケット長を検出し、
前記回線制御部は、閾値より長いパケット長のパケットが検出された論理チャネルのパケットを前記第1基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線で伝送し、閾値以下のパケット長のパケットが検出された論理チャネルのパケットを伝送する無線通信回線を前記第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線に切り替えることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の移動局装置。 - 前記検出部は、前記第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長が予め決められたパケット長以下となる頻度を検出することを特徴とする請求項11に記載の移動局装置。
- 前記検出部は論理チャネル毎に前記第2ネットワークと移動局装置との間で伝送されるパケットのパケット長が予め決められたパケット長以下となる頻度を検出し、
前記回線制御部は、前記頻度が閾値未満の論理チャネルのパケットを前記第1基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線で伝送し、前記頻度が閾値以上である論理チャネルのパケットを伝送する無線通信回線を前記第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線に切り替えることを指示することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の移動局装置。 - 第1ネットワークを経由して第2ネットワークに接続される基地局装置に接続する移動局装置と、前記第2ネットワークとの間で伝送されるパケットのパケット長を検出する第1工程と、
前記第1工程の検出結果に応じて、前記第1ネットワークと異なる第3ネットワークを経由して前記第2ネットワークに接続される第2基地局装置と前記移動局装置との間の無線通信回線を設定する第2工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
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