JPWO2014126131A1 - 生活行動推定システム、生活行動推定装置、生活行動推定プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

生活行動推定システム、生活行動推定装置、生活行動推定プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。スマートタップ11から現在の電力値を受信し、現在の電力値から電気機器の利用状態qを推定(A)し、前時刻の利用状態q’と異なる場合には利用状態変化をイベントとして検出し、イベントの種類e{q’→q}と発生時刻etをメモリ10に記憶する。次いで、電気機器機能モデルテーブル(1)12bとイベント発生時刻etからの経過時間に基づいてイベントの種類eによる生活行動の第1重みp(q’→q|t,l)を算出し、電気機器機能モデルテーブル(2)12cから、電気機器の現在の利用状態qに対応する各生活行動への第2重みp(q|l)を取得し、第1重みと、第2重みとを乗算した積に基づいて、電気機器毎に該積の和Wlを算出し、電気機器毎の積値の和Wlが最大値となる生活行動ラベルを時刻tの生活行動ラベルltとして推定する。

Description

本発明は、ユーザが日々の生活を通じて必要とする生活の質(Quality of Life:以下、「QoL」という。)を損なわずに、ユーザの生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にするのに好適な生活行動推定システム、生活行動推定装置、生活行動推定プログラム、及び記録媒体に関する。
従来、家庭やオフィスのエネルギー・マネージメントを実現するためのオンデマンド型電力制御システムが知られている。このシステムは、供給者主体の“プッシュ型”の電力ネットワークをユーザ、消費者主導型の“プル型”に180度切り替えようというものである。
このシステムは、家庭の中から様々な家庭用電気機器製品である電気機器の電力要求、例えばエアコンや照明等の要求に対して、ホーム・サーバが「機器のどの要求がもっとも重要なのか」ということを、ユーザの利用形態から類推し、優先度の高い重要な電気機器から電力を供給するように制御、即ちEnergy on Demand制御(以下、「EoD制御」という。)を行うシステムである。以下、このシステムを「EoD制御システム」と呼ぶ。このEoD制御システムは京都大学の松山隆司教授が提唱している。
上記システムを用いることによる最大のメリットは、需要サイドから省エネ、CO排出削減が実現可能になることである。例えば、利用者があらかじめ電気機器料金を20%カットするという指示をホーム・サーバにセットすると、EoD制御により20%カットした電力しか流さないという利用者主体の取組みが可能になり、省エネ、CO排出の削減が実現できるシステムである。
一方、電気機器のマネージメント手法であるホーム・エネルギ・マネジメント・システム(HEMS)が知られている。このHEMSは、例えばクーラーであれば外気温が低い場合は自動的に運転を停止する等の電気機器の制御ルールを設定して自動制御を行うものである。これは電気機器の利用方法を最適化することで省エネを達成するもので電気機器の使用方法に基づいている。
このような従来型のHEMSでは電気機器の使用方法に注目していることから、各電気機器の使用法の変更によりどれだけの電力を削減できるかということは考慮しておらず、また節電要請を満たすことができる電力削減率を保証することもできない。
上記EoD制御に関する特許文献として、以下に示す「オンデマンド型電力制御システム」(特許文献1参照)が知られている。
このオンデマンド型電力制御システムは、商用電源と、複数の電気機器と、その電気機器に接続されているスマートタップと、メモリを備える電気機器の電力の供給制御を行う動的優先度制御装置と、該動的優先度制御装置が上記スマートタップを介して接続するネットワークとを備えるオンデマンド型電力制御システムであって、動的優先度制御装置が、初期目標値の瞬時電力と実際の瞬時電力の差分を、その後の初期目標値の瞬時電力に配分して更新初期目標値を計算し、その更新初期目標値を最大瞬時電力と比較して、該更新初期目標値が小であればその後の初期目標値の瞬時電力を更新初期目標値として更新し、大であれば上記初期目標値の瞬時電力を最大瞬時電力に更新して更新初期目標値とする。次いで、スマートタップから電力要求メッセージを受信した時刻で、該電力要求メッセージを送信した電気機器、及び動作中の電気機器の消費電力の合計値を計算し、電気機器に対する電力の供給方法の特性でクラス分けした電気機器特性クラスデータに基づいて両者の電気機器の優先度を計算し、上記消費電力合計値を上記更新初期目標値と比較して、該消費電力合計値が小であれば上記送信した電気機器に電力を供給し、大であれば前記メモリから上記優先度を呼び出してその値が最小の電気機器を選び、上記電気機器特性クラスデータを参照して、該電気機器が上記特性の何れに該当するかを判断して、当該電気機器の該当する特性に応じて、電気機器間の優先度に基づいて調停する。
これにより、ユーザが日々の生活を通じて必要とする電気機器や、その電気機器の使用状態に応じて電気機器間の優先度を変更できるので、必要なタイミングで必要とする電気機器が使用できるという利点を有している。
また、電力のマネージメント手法であるという点に特徴があり、そのために電気機器の分類方法も電力調整方法に基づいた分類を行い、また使用電力の上限を保証するような電力調停手段を導入することで、節電率やピーク削減率を保証することができる。そのため従来型のHEMSに代わりオンデマンド型電力制御システムを利用すれば、現在の電力需給の逼迫という問題にも対処できるという利点を有している。
国際公開第2013/008934号
上述したように、特許文献1に開示されている「オンデマンド型電力制御システム」にあっては、電気機器の使用状態に応じて電気機器間の優先度を変更できるので、必要なタイミングで必要とする電気機器が使用できている。また、使用電力の上限を保証するような電力調停手段を導入することで、節電率やピーク削減率を保証することができ、現在の電力需給の逼迫という問題にも対処できている。
しかしながら、特許文献1に開示されている「オンデマンド型電力制御システム」にあっては、ユーザがシステムを導入して使用した後にのみ節電効果が解るため、システムの導入に先立って節電効果が解らないといった問題があった。
また、ユーザの生活行動を考慮してシステムを導入することが難しいといった問題があった。
そこで、電気機器の消費電力からの生活行動を推定することでき、また、電気機器の消費電力をシミュレーションすることによって事前に効果を検証でき、さらに、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることが切望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる生活行動推定システム、生活行動推定装置、生活行動推定プログラム、及び記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するたに、請求項1記載の発明は、所定の空間に設置された少なくとも1つの電気機器と、前記電気機器に電力を供給するスマートタップと、前記空間内における生活者の生活行動のうち電気機器に係るイベントを推定する生活行動推定装置と、前記電気機器と前記生活行動推定装置とを前記スマートタップを介して接続するネットワークと、を備える生活行動推定システムであって、前記生活行動推定装置は、前記電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器の利用状態を推定する電気機器利用状態推定手段と、ある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、前記空間内のイベント情報を検出するイベント情報検出手段と、イベント発生時点からの経過時間に基づいて、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する第1電気機器機能モデルテーブルから、前記イベント情報による生活行動毎の第1重みを取得する第1重み取得手段と、前記電気機器の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する第2電気機器機能モデルテーブルから生活行動毎の第2重みを取得する第2重み取得手段と、前記第1重みと、前記第2重みとを乗算した積に基づいて前記電気機器毎に該積の和を算出する電気機器重み乗算手段と、前記電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を前記生活者の実際の生活行動として推定する生活行動推定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、生活行動推定装置は、電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器の利用状態を推定し、ある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、空間内のイベント情報を検出し、イベント発生時点からの経過時間に基づいて、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する第1電気機器機能モデルテーブルから、前記イベント情報による生活行動毎の第1重みを取得し、電気機器の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する第2電気機器機能モデルテーブルから生活行動毎の第2重みを取得し、第1重みと、第2重みとを乗算した積に基づいて電気機器毎に該積の和を算出し、電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を生活者の実際の生活行動として推定するので、電気機器の消費電力からの生活行動を推定することでき、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
本発明の第1実施形態に係わる生活行動推定装置を適用可能なEoD制御システムの通信ネットワークの構成を示す概略図である。 図1に示したEoD制御システム50の電力系ネットワークの構成を示す概略図である。 家庭内のコンセントに接続されたSTから機器の配置位置を説明する説明図である。 商用電源に接続されて壁に配置されたコンセント、スマートタップ11及び機器の接続関係を説明する説明図である。 後述するEoD制御システムの情報処理の実施例、及び実証実験で使用されたモデルハウスの間取りを示す間取り図である。 ある家における機器によって使用された消費電力を示すグラフ図である。 電気機器によって使用された消費電力を積算した消費電力量を示すグラフ図である。 本発明の原理を説明するための生活モデルの概要を示す図である。 本発明の原理における処理概要を示す図である。 本発明の原理における生活行動モデルについて説明するための図である。 (a)は従来のアンケート調査内容であり、(b)は本実施形態で採用されるアンケートの項目を示す図である。 電気機器の電力パターンについて説明するための図である。 個人モデルの取得方法について説明するための図である。 電気機器機能モデルについて説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の構成について説明するためのブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の動作について説明するためのフローチャート(その1)である。 電気機器機能モデルテーブル(1)の構成について説明するための図である。 電気機器機能モデルテーブル(2)の構成について説明するための図である。 電気機器機能モデルテーブルによる生活行動推定処理の概要を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の構成について説明するためのブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の動作について説明するためのフローチャート(その2)である。 電気機器の状態遷移を示す図である。 (a)(b)は電気機器状態遷移確率テーブルの構成について説明するための図である。 (a)(b)は状態持続長確率テーブルの構成について説明するための図である。 (a)(b)は電気機器使用頻度テーブルの構成について説明するための図である。 (a)〜(d)は電気機器使用頻度テーブルの構成について説明するための図である。 生活行動推定処理の結果例を示す図である。 生活行動推定処理の結果例を示す図である。 消費電力シミュレーションについて説明するための処理概要図である。 電気機器使用モデルについて説明するための概要図である。 本発明の第2実施形態に係る生活行動推定装置の構成について説明するためのブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る生活行動推定装置1の動作について説明するためのフローチャートである。 シミュレーションによる結果例を示す図である。 シミュレーションによる結果例を示す図である。 シミュレーションによる結果例を示す図である。 シミュレーションによる結果例を示す図である。 LAPCモデルの構造を示すブロック図である。 平坦(変化の少ない)な描写の例を示す模式図である。 LAPCモデルを用いて各々の電気機器のためにそれぞれの時刻(秒)において電力消費パターンを発生させるためのフローチャートである。 各々の電気機器状態の終了によって期間を切断することを示す図である。 連続する2つの継続時間の間に存在している依存関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る生活行動推定装置の構成について説明するためのブロック図である。 電気機器関数を基礎にした確率と協力者Aの1日を評価するために習得した確率を示す図である。 電気機器が配置された家の配置図を示す図である。 (a)〜(c)は協力者Aの1日の生活行動のシーケンスを示す模式図である。 推定された生活行動についての再現率、適合率及びF値を示す図である。 (a)〜(c)は協力者Aの第1日の実際及び生成された電力消費パターンを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1を参照して、本発明の実施形態に係わる生活行動推定システムに適用可能なEoD制御システムの通信ネットワークの構成を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係わる生活行動推定装置を適用可能なEoD制御システムの通信ネットワークの構成を示す概略図である。EoD制御システム50は、オフィス及び家庭において設置されており、生活行動推定装置1、スマートタップ11、家庭用又はオフィス用電気機器製品である電気機器20(以下、単に「機器」という。)及び電力制御装置30から構成されている。上記生活行動推定装置1には、LAN(Local Area Network)を介してスマートタップ11(以下、「ST」という。)に有線また無線LANで接続されている。LANは本発明の一例であってそれに限定されるものではなく、本発明はWiFi、PLC、ZigBee、特定小電力無線等のネットワークを介してSTに接続しても良い。そのSTには、各機器の電源コンセントを介して接続されている。従って、上記STはLANを介して上記生活行動推定装置1と通信可能である。
上記生活行動推定装置1は、汎用のサーバでありCPU1aを含む。その生活行動推定装置1には、内部にメモリ10(以下、単に「メモリ」という。)が備えられており、直接読み書きできるハードディスクやRAM等の半導体記憶装置である。
商用電源からの電力は、電力制御装置30を介して生活行動推定装置1及び各機器20に供給される。
なお、EoD制御システム50の設置場所として一般家庭を説明するが、これに限定するものではなくオフィス等のSTが設置できる場所であれば何れの場所であっても良い。そして、本発明のEoD制御システムのSTとして電源コンセントに接続する外付けタイプを説明するが、これに限定するものではなく電源コンセントに埋め込まれた内蔵タイプであっても良い。
図2は、図1に示したEoD制御システム50の電力系ネットワークの構成を示す概略図である。
図1を参照して説明したように、EoD制御システム50は、電力制御装置30を含み、この電力制御装置30には、商用電源32が接続されている。また、電力制御装置30は、例えば、複数のブレーカ(図示せず)によって構成され、1つのメインブレーカと複数のサブブレーカとを含む。商用電源32からの電力(交流電圧)は、メインブレーカの1次側に与えられ、メインブレーカの2次側から複数のサブブレーカに分配される。ただし、商用電源32は、商用電流を供給/停止するためのスイッチ(図示せず)を介してメインブレーカの1次側に接続される。このスイッチは、生活行動推定装置の切り替え信号にOn/Offされる。
また、上述した生活行動推定装置1及び複数の機器20は、電力制御装置30の出力側即ちサブブレーカの2次側に接続される。図示は省略するが、生活行動推定装置1は、自身に設けられる差し込みプラグを、壁ソケット等に差し込むことにより電力制御装置30からの電力を需給可能に接続され、複数の機器は、上記STが差し込みプラグである入力コンセントと出力コンセントを備えている。該入力コンセントから商用電源32の電力が送られ、上記出力コンセントに接続される複数の機器のコンセントを介して複数の機器に電力を需給可能に接続されている。
上述したように、EoD制御システムは、図2に示す電力ネットワークのみならず、図1に示した通信ネットワークも構築されている。
図3は、家庭内のコンセントに接続されたSTから機器の配置位置を説明する説明図である。
図3を参照して、家200は、例えば、リビング200A、和室200B、洋室200C、200Dとから構成されている。リビング200A及び和室200Bは、1階に配置されており、洋室200C、200Dは、2階に配置されている。図3が示すように、壁に設置されたコンセントにはそれぞれSTが接続されている。例えば、リビング200Aの壁に設置されたコンセントには、5個のSTが、和室200Bの壁に設置されたコンセントには、2個のSTが、洋室200Cの壁に設置されたコンセントには、2個のSTが、洋室200Dの壁に設置されたコンセントには、2個のSTが接続されている。以上のように、全ての機器はSTを介して電源とつながっている。
図4は、商用電源に接続されて壁に配置されたコンセント、スマートタップ11及び機器の接続関係を説明する説明図である。図4を参照して、機器である冷蔵庫201は、差し込みプラグを備えるコンセント202と、配線203とから構成されており、冷蔵庫201のコンセント202が上記STの出力コンセント114に着脱される。壁40にはコンセント41が配置されており、このコンセント41の差込口411は、家庭内の電力系統を介して商用の電力が供給される。差し込みプラグである入力コンセント113が上記差込口411に着脱される。
図5は、後述するEoD制御システムの情報処理の実施例、及び実証実験で使用されたモデルハウスの間取りを示す間取り図である。
上記モデルハウスは1LDKタイプであって、図に記載された番号は、表1に示す機器の名称とその機器のスイッチが設置されている場所を表しており、図に記載されたSTは、スマートタップ11が配置されている場所を表している。5個のSTが配置されている。
Figure 2014126131
STの構造に関しては、既述したように、電圧・電流センサ、半導体リレー、ZigBeeモジュール及びこれら全体の制御や内部処理を行うマイコンから構成されている。このマイコンは、上記電圧・電流センサによって計測した電流・電圧波形から、消費電力の計算を行うと共に、電圧・電流波形の特徴を表す少数の特徴量から電気機器を特定している。そして、EoD制御システムが受信するデータは、上記STがマイコンを用いて0.5秒間隔で計算した消費電力をスマートタップの内部に設けられたメモリに毎周期(1回/60秒)のデータとして保持して、複数のパケットに分割してサーバに送信する消費電力と、各機器20が電力を要求する際にSTから送信される電力要求メッセージの2つのデータである。
図示しないが、生活行動推定装置1は、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域のメモリを備えている。プログラム記憶領域には、通信処理プログラム、生活行動推定プログラム等のプログラムが記憶されている。データ記憶領域には、機器特性クラスデータ、メッセージデータ等が記憶されている。
図6は、ある家における機器によって使用された消費電力のグラフを示す図である。
図6において、縦軸が電力(W)を横軸が時間を表しており、そのグラフは、1日における10分間隔での消費する消費電力を示している。なお、いままで、この電力を消費電力と呼んでいたが、一般の「消費電力」と異なる意味なので、以下に「瞬時電力」という定義された用語を用いる。この瞬時電力は、最小制御間隔τ(5〜10分)の間隔で、上記消費電力を合算した合計値を平均した消費電力を意味している。
上記グラフは、昼間の時間帯には電力が使用されず、午後8時から午前1時の時間帯に電力が使用されており、その間の瞬時電力の値が1900Wと高いことが分かる。
図7は、縦軸が消費電力量(KWh)を、横軸が時間を表しており、そのグラフは、1日における10分間隔での瞬時電力の積算量である消費電力量を示しており、その値は10.0KWhである。
日本の一世帯の1ヶ月当たりの消費電力量が300KWhであり、1日当たりでは約10.0KWhであり、図7の消費電力量は、一世帯の1ヶ月当たりのそれと同じであることを示している。なお、いままで、この電力の積算量を消費電力量と呼んでいたが、上記瞬時電力が一般の「消費電力」と異なる意味で用いられているので、この消費電力量は一般と異なる意味となり、以下に「積算電力量」という定義された用語で用いられるので留意されたい。
本発明の原理を説明するための全体的なモデルについて説明する。
まず、図8を参照して、全体のモデル概要について説明する。
生活行動推定装置については、第1及び第2実施形態において詳細に説明する。
まず、図9に示す処理概要図について説明する。
図9には、電気機器の消費電力に基づいて、生活行動推定処理から消費電力予測処理についての概略的な処理フローを示している。
個人の生活においては、例えば炊事のような生活行動が行われている。
第1実施形態においては、生活行動推定装置により、onラインで個人(生活者)が使用している電気機器の電力消費パターンをリアルタイムで取得することで、電気機器の状態系列(ON/OFF状態、強/弱状態等)を推定し、次いで、次に使いそうな電気機器を推定する。
第2実施形態においては、生活行動推定装置により、生活空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を用いて、次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成する。
次に、図10を参照して、生活行動モデルについて説明する。
個人の生活行動においては、個人の意識として意味付けられるような生活上の行動の種類には、例えば、「炊事」、「洗濯」、「テレビ・ビデオ鑑賞」等があり、それらに対して「いつ」、「どのくらいの長さ」という時間的なパラメータが付随する。そこで、「炊事」、「洗濯」、「テレビ・ビデオ鑑賞」等の生活行動名を生活行動ラベルlとし、開始時刻をt startとし、終了時刻をt endとすると、i番目の生活行動I は、

Figure 2014126131

となる。
次に、図11を参照して、生活行動モデルについて説明する。
図11(a)は日本放送協会NHKが行った国民生活時間調査についてのアンケート調査内容であり、この中の項目には住環境から離れた外出中の事項まで含まれている。
これに対して、本実施形態で採用されるアンケートでは、図11(b)に示すように、アンケート項目として「睡眠」、「食事」、「炊事」等の住環境における基本的な個人の行動とし、住環境から離れた場合を外出として扱うことにしている。
次に、図12を参照して、電気機器の電力パターンについて説明する。
電気機器の電力変動モデルにおいては、電気機器の電力データを複数の離散状態として扱い、かつ電気機器がある期間内で連続して使用されるため連続時間システムとして扱う。
詳しくは、ある電気機器の動作モードqiに持続時間τを加えた時間区間<qi,τi>として表す。
<qi,τi>→<qj,τj>
次に、電気機器関係モデルについて説明する。
実生活における個人の生活行動と電気機器との関係を表す電気機器関係モデルでは、一般的な特徴表現として、電気機器機能モデルを考える。この電気機器機能モデルでは、電気機器の機能として、どういった生活行動と関わりがあるかという事前知識が必要になる。このため、個人の生活行動認識が不可欠である。
個人性の表現として、電気機器使用モデルでは、個人の生活行動の特徴づける、個人の生活行動と電気機器の使い方の対応を学習することで、電力パターンを生成し、使用される電気機器を予測する。
次に、図13を参照して、個人モデル(電気機器機能モデル以外のテーブル)の取得方法について説明する。
電気機器の使用確率Pを、

Figure 2014126131

と定義する。ここで、Uaは電気機器aを使用している場合を1、使用していない場合を0と定義する。生活行動ラベルがlである際に、どの程度の頻度で電気機器aを使うかを確率で表す。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る生活行動推定システムについて説明する。
次に、図14に示す電気機器機能モデルについて説明する。
電気機器機能モデルは、電気機器の機能性から定まる、個人の生活行動に対してどのように電気機器が使われ得るかを示すもので、事前知識として持っておくこととする。
ここで、生活行動ラベルセットl、電気機器セットa、電気機器状態セットqをそれぞれ、

Figure 2014126131

Figure 2014126131

Figure 2014126131

とすると、確率Pは、

Figure 2014126131

Figure 2014126131

となる。
電気機器機能モデルでは、図14に示すように、個人の生活において、どの電気機器が動作状態にあるときにどのような生活行動をしているかを示す。例えば、テレビの電源をONした場合、趣味娯楽テレビの確率が1、休息の確率が0.5、炊事の確率が0.5、掃除の確率が0.5等となる。
次に、電気機器使用モデルについて説明する。
電気機器使用モデルにおける電気機器の使用確率Pは、

Figure 2014126131

と定義する。ここで、Uaは電気機器aを使用している場合を1、使用していない場合を0と定義する。生活行動ラベルがlである際に、どの程度の頻度で電気機器aを使うかを使用確率Pとして表す。
一方、電気機器の貢献度C(a|l)は、個人の生活行動にとって、その電気機器aがどの程度特徴的かを示しており、

Figure 2014126131

と表す。
図15に示す機能ブロック図を参照して、本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の構成について説明する。
生活行動推定装置1は、CPU1aにより実行されるプログラムであるソフトウエアモジュールからなる電気機器利用状態推定部1b、第1重み取得部1d、第2重み取得部1e、電気機器重み乗算部1f、重み総和算出部1gから構成される。各部は動作中にメモリ10をワークエリアとしてデータの読み書きを行う。
また、データベース12は、例えばハードディスクHDD上に記憶されている電気機器機能モデルテーブル(1)12b、電気機器機能モデルテーブル(2)12cから構成されている。
電気機器利用状態推定部1bは、複数の電気機器からスマートタップ11、ネットワークを介して受信した電力値に基づいて電気機器毎の利用状態を推定する。電気機器イベント検出部1cは、現在の電気機器毎の利用状態と前時刻の電気機器毎の利用状態とに基づいて、生活空間内の生活行動を表すイベント種類(イベント情報)を検出する。
第1重み取得1dは、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する電気機器機能モデルテーブル(1)12bとイベント発生時刻からの経過時間に基づいて、イベント種類による生活行動毎の第1重みを算出する。
第2重み取得部1eは、電気機器毎の現在の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する電気機器機能モデルテーブル(2)12cから生活行動毎の第2重みを取得する。
電気機器重み乗算部1fは、第1重みと、第2重みとを乗算した積に基づいて電気機器毎に該積の和を算出する。生活行動推定部1gは、電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を生活者の実際の生活行動として推定する。
次に、図16に示すフローチャートを参照して、図15に示す生活行動推定装置1の動作(その1)について説明する。
まず、ステップS5では、電気機器利用状態推定部1bは、スマートタップ11から現在の電力値を受信し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS10では、電気機器利用状態推定部1bは、現在の電力値から電気機器の利用状態qを推定(A)し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS15では、電気機器イベント検出部1cは、メモリ10から読み出した前時刻の利用状態q’と異なるか否かを判断する。前時刻の利用状態q’と異なる場合にはステップS20に進み、一方、前時刻の利用状態q’と同じ場合にはステップS25に進む。
次いで、ステップS20では、電気機器イベント検出部1cは、利用状態変化をイベントとして検出し、イベントの種類e{q’→q}と発生時刻etをメモリ10に記憶する。
次いで、図17を参照して、電気機器機能モデルテーブル(1)の構成について説明する。
電気機器機能モデルテーブル(1)12bは、電気機器の利用状態の変化(例えば、電源スイッチを投入する等)と生活行動との関係を表しており、例えば第1重み「0」を関係がないこととして表し、重み「1」を関係が強いこととして表す。
詳しくは、電気機器機能モデルテーブル(1)12bには、項目として、電気機器、前状態→次状態、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動が記載されている。例えば、リビング照明がオフ→オンになった場合、娯楽および学習などの生活行動の重み値を0.5として設定されている。一方、リビング照明がオン→オフになった場合、炊事の生活行動の重み値を0.5として設定されている。
ステップS25では、第1重み取得1dは、イベント発生時刻etからの経過時間に基づいて、電気機器機能モデルテーブル(1)12bからイベントの種類eによる生活行動の第1重みp(q’→q|t,l)を取得し、メモリ10に記憶する。
具体的には、第1重み取得1dは、前時刻の利用状態q’と異なる場合に、イベント発生時刻etからの経過時間に基づいて、例えば、リビング照明がオフ→オンになった場合、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動の重み値をそれぞれ0,0,0.5,0.5,・・・として取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、図18を参照して、電気機器機能モデルテーブル(2)の構成について説明する。
電気機器機能モデルテーブル(2)12cでは、電気機器の利用状態(弱,中,強)と生活行動との関係を表しており、例えば第2重み「0」を関係がないこととして表し、第2重み「1」を関係が強いこととして表す。このように、電気機器機能モデルテーブル(2)12cでは、個人の生活において、どの電気機器が動作利用状態にあるときにどのような生活行動しているかを示す。
詳しくは、電気機器機能モデルテーブル(2)12cには、項目として、電気機器、前状態→次状態、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動が記載されている。例えば、リビング照明が明るい場合の夫々の重みは、炊事が0.2、洗濯が0.2、娯楽が0.8、学習が0.8などと設定されている。
ステップS30では、第2重み取得部1eは、電気機器機能モデルテーブル(2)12cから、電気機器の現在の利用状態qに対応する各生活行動への第2重みp(q|l)を取得し、メモリ10に記憶する。
具体的には、第2重み取得部1eは、電気機器の現在の利用状態qに基づいて、例えば、リビング照明が明るい場合、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動の重み値をそれぞれ、0.2,0.2,0.8,0.8,・・・として取得し、メモリ10に記憶する。
図19に示す電気機器機能モデルテーブル12bによる生活行動推定処理の概要図について説明する。
生活行動を認識する場合、イベント電気機器の操作毎に、生活行動に関係する確率を電気機器機能モデルから最尤推定する。例えば1分から数分の時間幅τを設け、この時間幅τ内に入る生活行動ラベルl毎に動作中となる電気機器aに対して重みpを付与しておき、それらの和の最大値を有する生活行動を生活行動と特定する。
ステップS35では、電気機器重み乗算部1fは、第1重みと、第2重みとを乗算した積に基づいて、すべての電気機器に対して生活行動lに対する積の和Wlを算出する。
Wl=Σp(q|l)×p(q’→q|t,l)
からを計算し、メモリ10に記憶する。
すなわち、電気機器重み乗算部1fは、ステップS30で取得した電気機器の現在の利用状態qに対応する各生活行動への第2重みp(q|l)をメモリ10から読み出す。例えば、リビング照明が明るい場合、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動の重み値をそれぞれ、0.2,0.2,0.8,0.8,・・・をメモリ10から読み出す。
次いで、電気機器重み乗算部1fは、ステップS25で算出したイベントの種類eによる生活行動の第1重みp(q’→q|t,l)をメモリ10から読み出す。例えば、リビング照明がオフ→オンになった場合、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動の重み値をそれぞれ0,0,0.5,0.5,・・・をメモリ10から読み出す。
次いで、電気機器重み乗算部1fは、それぞれ電力機器毎に乗算し、得られた積値に基づいて電気機器毎に該積の和Wlを算出し、メモリ10に記憶する。
具体的には、リビング照明がオフ→オンになった場合、第1重みは、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動においてそれぞれ0,0,0.5,0.5,・・・、リビング照明が明るい場合、第2重みは、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動においてそれぞれ、0.2,0.2,0.8,0.8,・・・であるので、電気機器重み乗算部1fにより乗算された積値は、リビング照明に対して、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動においてそれぞれ、0,0,0.4,0.4,・・・となる。
次いで、電気機器重み乗算部1fは、上記リビング照明についての乗算と同様に、洗濯機、テレビ、ドライヤなどの電気機器についても、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動について乗算結果を得る。具体的には、洗濯機の乗算結果を例えば、0,0,0,0,・・・、テレビの乗算結果を例えば、0,0,0.9,0.2,・・・、ドライヤの乗算結果を例えば、0,0,0,0,・・・とする。
次いで、電気機器重み乗算部1fは、電気機器毎の積に対して、生活行動毎に和を算出する。具体的には、炊事、洗濯、娯楽、学習などの生活行動について、和値はそれぞれ、0,0,1.3,0.6となる。
次いで、ステップS40では、生活行動推定部1gは、電気機器毎の積値の和Wlが最大値となる生活行動ラベルを時刻tの生活行動ラベルltとし、メモリ10に記憶する。
lt=arg max Wl
電気機器重み乗算部1fは、和値が最大値となる生活行動を生活者の実際の生活行動として推定する。具体的には、和値が大きい順に、娯楽が1.3、学習が0.6、・・・であるので、娯楽が生活者の実際の生活行動であることとして推定する。
次いで、ステップS45では、生活行動推定部1gは、q’=qとして時刻を進め、(t=t+1)ステップS5に戻り、上記ステップS5〜S45に示す処理を繰り返す。
この結果、スマートタップから得られた電力値から現在の生活行動を推定することができる。
このように、生活行動推定装置1は、電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器の利用状態を推定し、ある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、空間内のイベント情報を検出しておく。次いで、イベント発生時点からの経過時間に基づいて、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する第1電気機器機能モデルテーブルから、前記イベント情報による生活行動毎の第1重みを取得し、電気機器の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する第2電気機器機能モデルテーブルから生活行動毎の第2重みを取得しておく。次いで、第1重みと、第2重みとを乗算した積に基づいて電気機器毎に該積の和を算出し、電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を生活者の実際の生活行動として推定する。これにより、電気機器の消費電力からの生活行動を推定することでき、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
図20に示す機能ブロック図を参照して、本発明の第1実施形態に係る生活行動推定装置1の構成について説明する。
生活行動推定装置1は、CPU1aにより実行されるプログラムであるソフトウエアモジュールからなる電気機器利用状態推定部1i、電気機器イベント検出部1j、次利用状態確率推定部1kら構成され、各部は動作中にメモリ10をワークエリアとしてデータの読み書きを行う。
電気機器利用状態推定部1iは、複数の電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器毎の利用状態を推定する。電気機器イベント検出部1jは、現在の電気機器毎の利用状態と前時刻の電気機器毎の利用状態とに基づいて、生活空間内の生活行動を示すイベント種類を検出する。
次利用状態確率推定部1kは、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次利用状態の遷移確率を取得し、次利用状態の遷移確率に基づいて、当該利用状態が持続する時間確率を示す利用状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、次利用状態遷移確率と経過時間に対応する遷移確率に基づいて次利用状態において動作する電気機器の確率分布を計算する。
次利用状態確率推定部1kは、電気機器が使用中ではない場合には、生活行動毎に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブルから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得し、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器利用状態遷移確率テーブルから初期利用状態分布を取得する。
また、データベース12は、例えばハードディスクHDD上に記憶されている生活行動12d、利用状態遷移確率テーブル12e、利用状態持続長確率テーブル12f、電気機器使用頻度テーブル12gから構成されている。
次に、図21に示すフローチャートを参照して、図20に示す生活行動推定装置1の動作(その2)について説明する。
まず、図22において、どれぐらいの時間、どの順序で電気機器aを動作させるかを確率時間オートマトンで示す。図22に示すように、確率時間オートマトンでは、例えば、電気機器aがオフ状態、弱状態、強状態の3つの利用状態の間で時間の経過とともに遷移する場合を想定している。
生活行動ラベルがlの時区間τ中における電気機器の動作パターンを、例えば強状態に対して、

Figure 2014126131

と表す。
状態遷移確率Pは、

Figure 2014126131
と表す。
状態持続長分布Pは、

Figure 2014126131

と表す。
初期状態分布Psは、

Figure 2014126131
と表す。
まず、ステップS105では、電気機器利用状態推定部1iは、スマートタップ11から現在の電力値を受信し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS110では、電気機器利用状態推定部1iは、現在の電力値から電気機器の利用状態qを推定(A)し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS115では、電気機器イベント検出部1jは、現在電気機器は使用中か否かを判断する。ここで、現在電気機器は使用中である場合にはステップS120に進み、一方、現在電気機器は使用中ではない場合にはステップS150に進む。
次いで、ステップS120では、電気機器イベント検出部1jは、メモリ10から読み出した前時刻の利用状態q’と異なるか否かを判断する。前時刻の利用状態q’と異なる場合にはステップS125に進み、一方、前時刻の利用状態q’と同じ場合にはステップS130に進む。
ステップS125では、電気機器イベント検出部1jは、利用状態変化をイベントとして検出し、イベントの種類e{q’→q}と発生時刻etをメモリ10に記憶する。
ここで、図23を参照して、電気機器利用状態遷移確率テーブル12eについて説明する。
電気機器利用状態遷移確率テーブル12eは、電気機器の利用状態が、ある利用状態から別のある利用状態に遷移する確率を表す。図23(a)はリビングに設けられた照明の状態遷移確率を示しており、例えば前利用状態「オフ」から次利用状態「弱」に変化する確率は、「0.1」とする。図23(b)は掃除機の状態遷移確率を示している。
次に、図24を参照して、利用状態持続長確率テーブル12fについて説明する。
利用状態持続長確率テーブル12fは、各電気機器において、利用状態毎に当該利用状態が持続する時間確率を表す。図24(a)は掃除機の「強」モードの持続長確率の分布を示している。図24(b)は掃除機の状態「弱」、「中」、「強」モードでの持続長時間を示している。
次に、図25を参照して、電気機器使用頻度テーブル12gについて説明する。
電気機器使用頻度テーブル12gは、生活行動毎にある電気機器を使用する確率を表す。図25(a)はIHの使用確率は、生活行動が「炊事」のときのみに「0.67」を示しているのに対して、「テレビ」の使用確率は「朝食」、「昼食」、「趣味娯楽」等で使用される確率が高いことを示している。
次いで、ステップS130では、次利用状態確率推定部1kは、イベントの種類に基づいて、電気機器の利用状態遷移確率テーブル12eから次の利用状態の遷移確率p(q’’|q)を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS135では、次利用状態確率推定部1kは、利用状態持続長確率テーブル12fからイベント発生からの経過時間に対応する遷移確率p(τ|q)を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS140では、次利用状態確率推定部1kは、次利用状態遷移確率p(q’’|q)と遷移確率p(τ|q)とを乗算し、その積値を次利用状態の確率分布Pq’’=p(q’’|q)×p(τ|q)として計算し、メモリ10に記憶する。
この結果、次利用状態の確率分布Pq’’として、次に動作する電気機器の確率を推定することができる。
次いで、ステップS145では、次利用状態確率推定部1kは、q’=qとして時刻を進め(t=t+1)、(t=t+1)ステップS105に戻り、上記ステップS105〜S155に示す処理を繰り返す。
一方、現在、電気機器が使用中ではない場合には、ステップS150では、次利用状態確率推定部1kは、電気機器使用頻度テーブル12gから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度p(a|l)を取得し、メモリ10に記憶する。
ここで、図26に示す電気機器使用頻度テーブル12gについて説明する。
図26は、電気機器の使用確率Pと貢献度Cを表す表である。図26(a)はIH調理器の使用確率を示す表であり、「炊事」における使用確率のみが有効になっている。これに対して、図26(b)はテレビの使用確率を示す表であり、「朝食」、「昼食」、「身の回り」等の項目で有効になっている。
図26(c)はテレビの貢献度を示す表であり、「朝食」、「昼食」、「身の回り」等の項目で有効になっている。
図26(d)は炊事に対する貢献度を示す表であり、「キッチン」、「ポット」、「電子レンジ」、「IH調理器」等の貢献度が上位を示している。
次いで、ステップS155では、次利用状態確率推定部1kは、電気機器aの電気機器利用状態遷移確率テーブル12eから初期利用状態分布p(q’|OFF)を取得し、メモリ10に記憶する。
図27に示す生活行動推定処理の結果例では、個人の生活行動の時間帯(例えば、18時から翌日の12時)において、「睡眠」、「炊事」、「洗濯」等の項目に対応して個別の色が付与されて表示されている。
図28に示す生活行動推定処理の結果例では、個人の生活行動の時間帯において、個別の色が付与されて表示されている。
このように、電気機器の利用状態が遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次の利用状態の遷移確率を取得し、次の利用状態の遷移確率に基づいて、次の利用状態が持続する時間確率を示す利用状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得しておく。次いで、次利用状態遷移確率と前記経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態において動作する電気機器の確率分布を計算することで、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
このように、電気機器が使用中ではない場合には、生活行動毎に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブルから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得しておく。次いで、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器状態遷移確率テーブルから初期利用状態分布を取得する。これにより、電気機器が使用中ではない場合でも、電気機器の初期利用状態分布を取得することができ、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る生活行動推定装置101について説明する。
まず、図29に示す処理概要図を参照して、消費電力シミュレーションについて説明する。
本実施形態ではアンケートを利用して、個人から図11(b)に示すような処理に用いるラベルとなる「睡眠」、「食事」、「炊事」等の住環境における基本的な事項についての活動時間帯を収集し、例えばエクセル(登録商標)のような表形式で、生活行動(例えば、炊事)とその時間帯とから構成されているデータを生活行動推定装置101に入力する。
所定の空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を表す各時点における生活行動ラベルを記憶しておき、記憶内容から電気機器のある時点における利用状態および前利用状態を取得する。そして、取得された電気機器の利用状態および前利用状態に基づいて、生活空間内の生活行動を表すイベント種類情報を検出する。さらに、次利用状態の遷移確率を取得し、次の利用状態の遷移確率に基づいて、イベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、次利用状態遷移確率と経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態の確率分布を計算し、次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成する。
最終的に、電力消費パターンが生成されるので、アンケートに記入した生活者にエココンサルティングを行うことができる。
次に、図30に示す電気機器使用モデルの概要図について説明する。
生活行動に対する個人の電気機器の使い方の特徴を学習する。
(1)どのくらい使うか、よく使う電気機器は大事、生活行動との関わりの強さを把握する。
(2)どう使うか、どのくらいの長さ、利用状態の順序を把握する。
(3)どういう手順か、複数電気機器間の順序性、タイミングを把握する。
まず、電気機器使用モデルについて説明する。ここでは、(1)どのくらい使うか、よく使う電気機器は大事、生活行動との関わりの強さを把握する。
電気機器使用モデルにおける電気機器の使用確率Pは、

Figure 2014126131

と定義する。ここで、Uaは電気機器aを使用している場合を1、使用していない場合を0と定義する。生活行動ラベルがlである際に、どの程度の頻度で電気機器aを使うかを使用確率Pとして表す。
一方、電気機器の貢献度C(a|l)は、個人の生活行動にとって、その電気機器aがどの程度特徴的かを示しており、

Figure 2014126131

と表す。
次に、図22に示す生活行動−電気機器関係モデルである電気機器使用モデルについて説明する。ここでは、(2)どう使うか、どれくらいの長さ、利用状態の順序を把握する。
どれぐらいの時間、どの順序で電気機器を使用するか把握するには、確率時間オートマトンが適している。生活行動ラベルがlの時区間中における電気機器の動作パターンでは、
利用状態遷移確率P、利用状態持続長分布P、初期利用状態分布Psをそれぞれ、

Figure 2014126131

Figure 2014126131

Figure 2014126131

と表す。
次に、生活行動−電気機器関係モデルである個人モデルについて説明する。ここでは、(3)どういう手順か、複数電気機器間の順序性、タイミングを把握する。
電気機器間の共起性は、生活行動がlの時区間中での電気機器が同時に使われる確率、どちらかがつかわれた時に、もう一方が使われる確率から求める。

Figure 2014126131

電気機器間のタイミング構造では、状態遷移の時刻、電気機器間の状態遷移の時刻差の分布、分布の纏まりがよければ、使い方が同期している。

Figure 2014126131

なお、本実施形態では、(3)については以後その説明を省略する。
図31に示す機能ブロック図を参照して、本発明の第2実施形態に係る生活行動推定装置101の構成について説明する。
生活行動推定装置101は、CPU101aにより実行されるプログラムであるソフトウエアモジュールからなる電気機器利用状態推定部101m、電気機器イベント検出部101n、次利用状態確率推定部101o、電力消費パターン生成部101pから構成され、各部は動作中にメモリ10をワークエリアとしてデータの読み書きを行う。
電気機器利用状態取得部101mは、所定の空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を示す各時点における生活行動ラベルを記憶している生活行動記憶部12hから電気機器のある時点における利用状態および前利用状態を取得する。
電気機器イベント検出部101nは、利用状態取得手段により取得された電気機器の利用状態および前利用状態に基づいて、生活空間内の生活行動を示すイベント種類情報を検出する。
次利用状態確率推定部101oは、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブル12eから次利用状態の遷移確率を取得しておく。次いで、次の利用状態の遷移確率に基づいて、当該利用状態が持続する時間確率を示す状態持続長確率テーブル12fからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、次利用状態遷移確率と経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態の確率分布を計算する。
次利用状態確率推定部101oは、電気機器が使用中ではない場合には生活行動に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブル12gから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得しておく。次いで、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器利用状態遷移確率テーブル12eから初期利用状態分布を取得する。
電力消費パターン生成部101pは、次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成する。
また、データベース12は、例えばハードディスクHDD上に記憶されている生活行動記憶部12h、利用状態遷移確率テーブル12e、利用状態持続長確率テーブル12f、電気機器使用頻度テーブル12gから構成されている。
次に、図32に示すフローチャートを参照して、図31に示す生活行動推定装置101の動作について説明する。
まず、ステップS205では、電気機器利用状態推定部101mは、アンケート結果を記憶している生活行動記憶部12hから時刻tにおける生活行動ラベルを取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS210では、電気機器利用状態推定部101mは、メモリ10から電気機器aの現利用状態q,前利用状態q’を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS215では、電気機器イベント検出部101nは、現在電気機器は使用中か否かを判断する。ここで、現在電気機器は使用中である場合にはステップS220に進み、一方、現在電気機器は使用中ではない場合にはステップS255に進む。
次いで、ステップS220では、電気機器イベント検出部101nは、メモリ10から読み出した前時刻の利用状態q’と異なるか否かを判断する。前時刻の利用状態q’と異なる場合にはステップS225に進み、一方、前時刻の利用状態q’と同じ場合にはステップS230に進む。
次いで、ステップS225では、電気機器イベント検出部101nは、利用状態変化をイベントとし、イベントの種類e{q’→q}と発生時刻etをメモリ10に記憶する。
次いで、ステップS230では、次利用状態確率推定部101oは、電気機器利用状態遷移確率テーブル12eから、次の利用状態の遷移確率p(q’’|q)を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS235では、次利用状態確率推定部101oは、利用状態持続長確率テーブル12fからイベント発生からの経過時間に対応する遷移確率p(τ|q)を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS240では、次利用状態確率推定部101oは、次利用状態遷移確率と遷移確率から次利用状態の確率分布Pq’’=p(q’’|q)×p(τ|q)を計算し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS260では、次利用状態確率推定部101oは、電気機器使用頻度テーブル12gから生活行動に対する電気機器使用頻度p(a|l)を取得し、メモリ10に記憶する。
次いで、ステップS265では、次利用状態確率推定部101oは、電気機器aの電気機器利用状態遷移確率テーブル12eから初期利用状態分布p(q’|OFF)を取得し、電気機器使用頻度p(a|l)と初期利用状態分布p(q’|OFF)とを乗算して積値を、次利用状態の確率分布、
Pq’’=p(a|l)×p(q’|OFF)
とする。次いで、ステップS245に進む。
次いで、ステップS245では、電力消費パターン生成部101pは、q’=qとし、次利用状態をPq’’の確率分布に従ってランダムに決めるq,q’をメモリ10に記憶する。
次いで、ステップS250では、次利用状態確率推定部101oは、利用状態qにおける電力分布p(w|q)に従って電力値をランダムに生成し、電力消費パターンを生成して出力する。
次いで、ステップS255では、電力消費パターン生成部101pは、時刻を進め(t=t+1)、ステップS205に戻り、上記ステップS205〜S265に示す処理を繰り返す。
この結果、シミュレーションによりアンケート情報に含まれる生活行動から個人の消費電力パターンを生成することができる。
図33に示す結果例、図34に示す結果例、図35に示す結果例、図36に示す結果例等を参照して説明する。
このように、所定の空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を示す各時点における生活行動ラベルを記憶しておき、記憶内容から電気機器の所定時点における利用状態および前利用状態を取得しておく。次いで、取得された電気機器の利用状態および前利用状態に基づいて、生活空間内の生活行動を示すイベント種類情報を検出し、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次利用状態の遷移確率を取得しておく。次いで、次の利用状態の遷移確率に基づいて、当該利用状態が持続する時間確率を示す状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、次利用状態遷移確率と前記経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態の確率分布を計算する。次いで、次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成することで、EoDシステムの導入に先だって、事前に電気機器の消費電力をシミュレーションにより検証することができ、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
このように、電気機器が使用中ではない場合には、生活行動に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブルから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得しておく。次いで、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器利用状態遷移確率テーブルから初期利用状態分布を取得する。これにより、電気機器が使用中ではない場合でも、電気機器の初期利用状態分布を取得することができ、EoDシステムの導入に先だって、事前に電気機器の消費電力をシミュレーションにより検証することができ、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る生活行動推定装置に適用可能な生活行動−電力消費モデルについて説明する。なお、生活行動から電気機器の電力消費パターンまでの関係を意味する生成モデルとしての電力消費モデル(LAPCモデル)について説明する。
まず、図37に示すブロック図を参照して、LAPCモデルの構造について説明する。
生活行動lを実行するために、個人は位置rへ移動した後に、電気機器の集合Aを操作して使用する。Qを電気機器の集合Aにおいて各々の電気機器の動作モード(利用状態)とする。電気機器の集合Aにおける各々の電気機器の電気機器電力消費パターンの集合Wは、各々の電気機器の動作モードQに従って発生する。
詳しく後述することだが、LAPCモデルでは、確率P(Q|l)、P(W|Q)と、P(r|l)を学習することによって、生活行動lから集合電気機器消費電力パターンWまでの関係を表現する。このモデルは、仮想的に生活行動lから各々の電気機器の電気機器電力消費パターンの集合Wを予測し、生成するために効果的である。後述する節3.1において、モデルで利用可能なP(Q|l)及びP(W|Q)に応じて生活行動lからWを発生させる方法を実行する。
また、ベイジアン推論を用いて各々の電気機器の電気機器電力消費パターンの集合Wから生活行動lを推定するために、モデルは同様に効果的である。節3.2において、学習した確率P(Q|l)、P(W|Q)からベイジアン推論に基づいて事後確率P(Q|W)及びP(l|Q)を予想して、各々の電気機器の電気機器電力消費パターンの集合Wから生活行動lを推定する方法を提案する。これら二つの方法によりLAPCモデルは生活行動lと各々の電気機器の電気機器電力消費パターンの集合Wの間で双方向変換のために効果的である。
以下の生活行動モデルを作成することによって、個人の生活行動を表現する。節2.1では同時に起こっている行動を含む生活行動を表現するための個人の生活行動モデルを説明する。
節2.2では生活行動と電気機器使用の関係を意味するための個人の電気機器使用モデルを説明する。節2.3では電気機器動作モードから電気機器電力消費パターンまでの関係を表現するための電気機器動作モードモデルを説明する。節2.4では個人の位置rが電気機器に接した個人の操作に基づいたことを予想するために人物位置モデル[4]を導入する。
以下、各々の副モデルの詳細について説明する。
<2.1 個人の生活行動モデル>
生活行動は、例えば、料理するか、洗濯をするか、テレビを見るかという行動がいつ起こるかについて示している継続時間による行動の種類を表現しているラベルによって表現することができる。
<l,bi,>において、生活行動lがIのラベルであり、b及びeは生活行動Iの開始時間と終了時間を示す。
生活行動は、例えば、個人は夕食を取り、テレビを見て、シャワーを浴びて、それから寝るという日々の生活で連続して起こる。さらに、複数の行動では、例えば、彼/彼女が夕食を取る間、個人はテレビを見るということを同時に起こす可能性がある。
つまり、生活行動が重複しながら切り替わる可能性がある。このような生活行動をフラットモデル
Figure 2014126131
を使用して表現する。
図38に示す模式図を参照して、フラットモデルについて説明する。
フラットモデルILには複数の行動の重複部分と時間の空白が存在し、そのような一連の生活行動を推定することは難しい。上述の問題を解決するために、重複部分と時間の空白を制限し、推定するのがより簡単なもう一つの生活行動の表現方法である主−副行動モデルを導入する。
主−副行動モデルでは一連の生活行動を、単一の主行動シーケンス
Figure 2014126131
と、一つ以上の副行動シーケンス
Figure 2014126131
との組合せを使用することで表現する。
ここで、図38は、上述したフラットモデルと主−副行動モデル間の関係を示している。
主行動は、主にある程度個人の位置に依存して実行する行動を意味しており、主行動ではある行動と別の行動の間に空白時間が存在しないという制約条件を与える。一方、副行動は主行動と同時に行う行動を表し、それは個人の位置に依存しない。
例えば、個人は主行動において洗濯機がある場所で「洗濯」を始める。その後、「洗濯」が継続する間、個人がキッチンへ移動して、「料理」という主行動を実行する。そのとき、「洗濯」は主行動である「料理」(キッチン)に対して副行動になる。
副行動は継続して発生しないので、時間の空白がISj内である可能性がある。
図38に示すように、フラットモデルIと、主−副行動モデルのI、ISjは互いに容易に変換することができる。
本実施形態では、生活行動について推定するために、主行動と同時並行に起こる副行動を最大1個までに制限する。ただし、この制限は、簡単に複数の副行動シーケンスに広げることができる。
個人は、自宅にいる間は常にある程度の順序性をもって、連続して次々と何らかの行動を実行する。例えば、個人は普通、料理の後に食糧を食べて、シャワーを浴びた後に、頭髪を乾燥させる。また個人は副次的な行動として通常、例えば、食糧を食べている間にテレビを見るという行動を同時に行う。
他方、例えば、シャワーを浴びて、料理するという行動は同時に滅多に発生しない。そこで、遷移と行動の共起関係を表現するために、以下の2つの確率を使用する。
Ii−1=<li−1,bi−1,ei−1>とI=<l,b,e>を2連続行動として示す。この場合、P(l=l|li−1=l)は行動lから行動lへの遷移確率である。
I=<l,b,e>が発生する場合、[b,e]を時間継続時間とすると、この場合、P(l=l,l=l|[b,e]∩[b,e]≠0)は行動lと行動lの行動の間の共起確率である。
一連の行動の継続時間は、同様に重要なプロパティである。このプロパティを表現するために、継続時間の分布P(τ|l=l)(lの行動のτ=e−b)を定める。
<2.2 個人の電気機器使用モデル>
通常、電気機器aは多様な動作モード
Figure 2014126131
を有する。
ここで、個人の電気機器使用モデルとして、ある生活行動lにおいて、電気機器aを使用する(動作中の)、確率
Figure 2014126131
を定義する。ここで
Figure 2014126131
は使用している家電の動作モードを示す。
各々の行動において使用される電気機器が各々の個人により変化するので、P(a|l)は学習によって個人ごとに取得する。
ここで、P(a|l)を学習する方法について論じる。
P(a|l)は、後述する節3.2で提示される生活行動を推定する方法で使用される。電気機器は、一動作モードからの別の動作モードへの遷移を伴って働く。遷移は、個人の手動操作または電気機器の自動制御によって発生する。
本実施形態では、生活行動と電気機器の動作モードとの関係を確率的に表現する。
後述する節3.1で説明するように、電気機器は各動作モードに応じて電力消費を発生させる。また、行動lが継続している間、電気機器aは動作モード
Figure 2014126131
から別の動作モード
Figure 2014126131
へ以下の確率に従って変化するものとする。
Figure 2014126131
これは、生活行動lにおいて、家電の動作モードが
Figure 2014126131
から
Figure 2014126131
に遷移した回数をカウントし、
Figure 2014126131
の回数で割ることで計算できる。
Figure 2014126131
これは、行動l下の電気機器a
Figure 2014126131
の継続時間の分布を表す。継続時間の各々の長さに区分される状態の継続時間の比率のヒストグラムとして表現する。また、ヒストグラムを分布関数(例えば正規分布関数)として表すこともできる。
Figure 2014126131
初期状態
Figure 2014126131
(行動lにおける
Figure 2014126131
のa)の分布は、行動lの合計数によって、初期状態が
Figure 2014126131
であるlの行動の数を割ることにより計算する。
十分な学習データが特定の個人のために前もって提供される場合、個人ごとの学習によってP(a|l)を取得する。ただし、事前に個人ごとの学習を十分に行うことは難しい。上記状況のために、個人ごとの学習の代わりに、電気機器の機能に基づいてP(a|l)を決定することができる。電気機器aはその機能に合致した行動lで使用することができる上記確率を示すP(l|a)とする。
(l|a)は、あらかじめ電気機器の持つ機能に従って手動で決定する。その場合、以下の数式(1)を使用してP(a|l)を計算する。
Figure 2014126131
P(a)とP(l)を一様分布とすることによって、Cを
Figure 2014126131
となるような正規化定数として、P(a|l)=C・P(l|a)を取得する。
個人ごとの家電の使い方のデータを学習することが有効である場合、数式(2)を用いてデータを学習する。ここでlを行動の合計数、電気機器aを使用してラベルlの行動を行った率をf(c、g)とすると、個人ごとのP(a|l)は以下のように学習できる。
Figure 2014126131
ここで、
Figure 2014126131
は、学習しているデータの中に存在している生活行動の集合である。
基本的に、電気機器aがlの生活行動において頻繁に使われるならば、P(a|l)が高いと仮定する。すなわち、f(c、g)によってP(a|l)が定義できる。ただし、ほとんどの生活行動で使用される電気機器(例えば「エアコンディショナ」、「換気扇」、その他)は、生活行動を決定するのに貢献しない。
一方、特定の生活行動にのみ使用される他の行動では使用されない電気機器(例えば「料理」において使用される「IH調理器具」)は、生活行動を決定するのに貢献できる。そこで、f(c、g)にその家電がどれだけ生活行動の決定に貢献するかを表す重み係数0<λ(c)1を提供する。aが多くの生活行動において使用される場合低く、特定の生活行動においてのみ使用される場合は大きい値を設定する。
また、電気機器自体が持つ機能としては生活行動のある種類に役立つ可能性があり、それはP(l|a)によって表現される。最後に、数式(2)で示すようにf(c、g)とP(l|a)に応じてP(a|l)を決定する。習得したP(a|l)を、節4で論じられる実験においてP(a|l)に根拠をおく電気機器関数と比較する。
<2.3 電気機器行動状態モデル>
電気機器の動作モードと電気機器の消費電力パターンを対応づけるモデルをハイブリッド・動的システムを用いて定義する。電気機器a(「電力オフ」の状態を含む)の各々の動作モード
Figure 2014126131
を持ち、それぞれの動作モードは電力消費パターン
Figure 2014126131
を発生させる。
このとき、電気機器aの動作モード
Figure 2014126131
に対応する電力消費の変動パターンは、動作モードごとの動的システム
Figure 2014126131
を使用して表現する。
本実施形態では、下記のように、各々の動的システム(消費電力の変動パターン)は正規化分布モデルで表現できると仮定する。
Figure 2014126131
より詳細なモデル(例えばカルマンフィルタ)を用いてより正確に動的システムを表現することも可能であるが、大部分の電気機器は(3)のような正規化分布によって表現することができる。このような動作モードと各動作モードの動的システムを前もって学習することによって、電気機器の消費電力パターンと動作モードの対応付けを取得する。
<2.4 人物位置モデル>
図37に示すように、生活行動lと電気機器電力消費パターンWの関係は、個人の位置rに影響を受ける。節2の先頭で説明したように、事前に間取りに応じて手動で生活行動と個人の位置との関係P(r|l)を割り当てる。この節において、個人の位置rを電気機器の消費電力パターンWから推定するために、「状態空間モデルの人物位置モデル」(著者:山田祐輔、加藤丈和、松山隆司)を導入する。上記モデルについての基本的な技術思想を後述する。
個人は、ある電気機器を使用するとき、その電気機器の近くの位置に移動し、電気機器を操作して使用する。このような人為的な操作によって、電気機器の動作モードが変更され、それにともなって電気機器の電力消費パターンが変化する。その後、個人は他の電気機器の近くの位置に移動し、電気機器を繰り返し操作する。
節2.3で説明したように、電気機器aの電力消費パターンから電気機器aの動作モードを推定することができ、操作した電気機器aの操作された位置に応じて個人の位置を推定することができる。rは、時刻tにおける個人の位置を表現する。上記モデルを用いてパーティクルフィルタ・アルゴリズム[6]を適用することで、個人の位置の確率分布P(r)を取得する。その場合、時刻tで個人の位置として最も大きなP(r)を発生させる位置rを個人の位置として決定する。
<3. LAPCモデル上の双方向変換>
この節において、LAPCモデルに基礎をおく個人の生活行動と電力消費パターンの間で、双方向変換のための方法を説明する。
<3.1 個人の生活行動から電力消費パターンを発生させること>
フラットモデルによって表現される行動シーケンス
Figure 2014126131
を想定して、LAPCモデルを用いて各々の電気機器のためにそれぞれの時刻(秒)において電力消費パターンを発生させるための方法について、図39に示すフローチャートのステップS305〜S350を参照して説明する。
まず、ステップS305では、電気機器ごとに(電気機器aのラベルcは、ここでは明瞭性のために削除する)各要素を繰り返す変数を指定する。
Figure 2014126131
次いで、ステップS310では、
Figure 2014126131
におけるaの動作モードのインデックスを示すm∈Z>0とする。ランダムに、
Figure 2014126131
となる条件に応じて初期状態qk,m=1、を決定し、開始時間qk,m=1、のための
Figure 2014126131
を確定する。
次いで、ステップS315では、継続時間τk,m状態qk,m
Figure 2014126131
に応じてmをランダムに決定し、終了時間ek,m=sk,m+τk,mとなるための状態qk,mを確定する。
次いで、ステップS320では、継続時間τk,m=0ならばステップS345へ進む。
一方、ステップS325では、もし終了時間ek,mが、
Figure 2014126131
ならばステップS330に進み、
Figure 2014126131
と確定し、ステップS345に進む。
ステップS335では、m=m+1とする。
次いで、ステップS340では、
Figure 2014126131
という条件に応じて次の状態qk,m、をランダムに決定し、sk,m=ek,m−1+1秒に確定し、ステップS315に進む。
次いで、ステップS345は、もし、
Figure 2014126131
ならば、ステップS350に進み、動作モード(
Figure 2014126131
から
Figure 2014126131
)から構成される発生したシーケンスIを出力する。
出力:I={I,I,...,I
これにより、出力:I={I,I,...,I}を得ることができる。
上記方法は、動作モードと上記状態の継続時間をそれぞれシーケンスI,1Q,を構成するのにランダムに選ぶ。
上記ステップS345において、初期の動作モードの確率分布の結果とシーケンスIにおける動作モードの状態遷移確率を計算する。ここで、状態遷移確率の計算結果が閾値βより大きい場合には、上記方法はシーケンスを出力し、その他の場合には、上記シーケンスを不適当であるとみなして、再び上記シーケンスを発生させる。
複数の行動は、Iにおいて同時に発生する可能性がある。異なる行動のために、電気機器の異なる動作モードが発生する可能性がある。従って、電気機器の複数の異なる動作モードは、上記の部分で出力されるiにおいて、遅れずに重なる可能性がある。ただし、1つの電気機器のために、1つの動作モードだけが、一度に存在することができる。
上記方法では、平均的電力消費がiにおいて各々の電気機器について各々の時刻で最も大きい上記動作モードのままであるだけでる。各々の電気機器の各々の動作モードの上記平均的電力消費は、節2.3で説明される上記動的システムにおいて有効である。
最後に、上記方法は、各々の電気機器について独立に動作モードシーケンスを出力する。
電気機器の動作モードシーケンスが取得された後に、上記方法は節2.3において説明する動的システムを用いて電気機器のために電力消費パターンを発生させる。
上記取得されたシーケンスの電気機器aの各々の動作モード
Figure 2014126131
のために、上記方法は、分布
Figure 2014126131
に対するランダムサンプリングによって各々の時刻で上記電力消費パターン
Figure 2014126131
をより正確に取得する。
この結果、電気機器ごとの電力消費量を合計することによって、家族全員の電力消費パターンを利用することができる。
<3.2 電力消費パターンから個人の生活行動状態を推定すること>
上記LAPCモデルに基づく電気機器電力消費パターンから生活行動を推定する上記方法を示す。
<3.2.1 電気機器動作モードを推定すること>
期間<0、T>の間の生活行動を推定する際に、上記方法は初めに各々の電気機器のための上記期間の間の上記電力消費パターンから上記動作モードを推定する。各々の時刻0Tの電気機器aの電力消費パターン
Figure 2014126131
の上記シーケンスである
Figure 2014126131
とする。
上記方法は、時刻t−Jからt+Jまで上記電力消費パターンと一致する最大限の確度を有している動作モードを見つけ出すことによって、時刻tにおいて
Figure 2014126131
のために動作モード
Figure 2014126131
を推定する。
節4において説明する上記実験においてJ=5秒を設定する。
Figure 2014126131
節2.3において説明するように、動的システム
Figure 2014126131
はLAPCモデルにおいて有効である。
下記のようにベイジアン推論を使用している動的システムに基づいて、
Figure 2014126131
を計算する。

Figure 2014126131
ここで、
Figure 2014126131

Figure 2014126131
は一様分布として仮定する。並びに、Dは
Figure 2014126131
を形成している正規化定数である。
各々の時刻tにおける動作モードが取得された後に、各々の動作モードの継続時間を取得するために、連続的な同一の動作モードが同時に集積される。最後に、動作モードの一連の連続的な継続時間を取得することができる。
<3.2.2 生活行動状態を推定すること>
電気機器ごとの動作モードのシーケンスから、生活行動の推定について説明する。
図40に示すように、各々の電気機器の各々の動作モードの終了時間において、数回の継続時間{I,I,…,I}中の期間<0,T>について切り取りを開始する。
各々の継続時間I,1Kにおいて、1つの動作モードだけが、各々の電気機器のために存在する。1つの主行動が各々のIで発生すると仮定する。そして、最高でも1つの副行動は、主行動と同時に発生する可能性がある。
Iにおいて出現する{a,a,…,a}において各々の電気機器の上記動作モードの集合を
Figure 2014126131
とする。
個人がIの間、最も長い時間の間に滞在する部屋をrとする。この節で後述するように、上記方法において各々の時刻で個人の正確な位置を知っている必要はない。
以下において、個人の生活行動を推定する問題を最初に形式的に定義する。
問題1:入力として、
(1)前もって定義された生活行動候補(例えば「料理」、「掃除」、「入浴」、その他)の集合L
(2)継続時間{I,I,…,I}のシーケンス
(3)各々の電気機器の動作モードの
Figure 2014126131
と各々の継続時間I,1K,の間の個人の位置rの集合、が与えられたとすると、下記の数式(6)のように、一つの主行動lと一つの副行動lの組合せが各々の継続時間Iに適して発生することを推定する。
Figure 2014126131
ここで、Lnullは、生活行動が発生しないことを示す。
数式(6)を推定するために、ベイジアン推論を使用しているLAPCモデルに基づく以下の規則を取り扱う。

Figure 2014126131
なお、節2.1で説明したように、副行動が個人の位置に対して独立であると仮定する。P(r|l)は、主行動lと間取りに応じて、前もって与えられる。
例えば、「料理する」ことは「キッチン」において実行されるため、P(キッチン|料理)=1を割り当てる。P(l|l)は、副行動が与えられた主行動と同時に発生する可能性があるという確率であり、各々の行動の内容に応じて手動で与えることができる。例えば、掃除が入浴中に発生する可能性がないので、P(掃除|入浴)=0を割り当てる。
P(Q,r)はQとrが観測することができたという確率であり、それは主行動lと副行動lに対して無関係である。
Figure 2014126131
を形成している正規化定数γと、確率P(Q,r)を取り替える。
P(l)は主行動の過去の分布であり、ここでは一様分布であると仮定する。従って、推定にP((Q)|l,l)を有するだけである。
各々の電気機器の使用確率が互いに独立であると仮定することで、以下の数式(8)を使用しているP((Q)|l,l)を計算する。

Figure 2014126131
本実施形態では、電気機器aごとに
Figure 2014126131
を計算する方法を検討する。
電気機器の電源が切れている場合、いかなる生活行動にも意味がない。電気機器aが時間継続時間Iの間、電源が切れている状態であることを示す
Figure 2014126131
とし、その場合、
Figure 2014126131
を確定する。
電気機器aの他の動作モードのために、以下の数式のように、電気機器aが主行動lもlでも使用されないという確率を1から引くことによって、
Figure 2014126131
を計算する。
Figure 2014126131
P(a|l)は、特に各々の個人のために学習によって決定するか、いかなる個人(節2.2、参照)のためにも電気機器関数に基づいて決定することができる。数式(7)において、連続する2つの継続時間で生活行動の関係を考慮しない。ただし、生活行動の間で遷移確率を同様に考慮するべきである。
図41は、連続する2つの継続時間の間に存在している依存関係を示す。
数式(7)まで拡張される以下の数式(11)を使用しているl,2K,において、生活行動を推定する。
Figure 2014126131
数式(11)は、数式(7)と同様に計算することができる。ただし、
Figure 2014126131
を推定する必要がある。
最善の結果となるように、確率は生活行動間の遷移確率、Ik−1とIの長さとそれぞれ生活行動の継続時間分布に応じて割り当てるべきである。
本実施形態では、明瞭さのために生活行動の間で遷移確率に応じて2つの確率のみを決定する。
「料理」の後の行動が「食事」である傾向があることを推定する。
<3.2.3 推定手法の概要>
以下において、電気機器電力消費パターンから個人の生活行動を推定する方法を要約する。
生活行動候補の集合Lを決定する。
家の配置図に応じたP(r|l)を決定する。各々の行動の内容に応じたP(l|l)を決定する。節2.2で提案したモデルを使用して、学習または電気機器関数に基づく各々の行動aと各々の生活行動lに関するP(a|l)を決定する。
継続時間Iに関して、
(1) 節2.3で提案した動的システムを使用して、電気機器の電力消費パターンから、{a,a,…,a}において各々の電気機器の動作モードの集合
Figure 2014126131
を取得する。
(2) 節2.4において導入される、電気機器の操作と生活者の位置を関連付ける人物位置モデルを使用して個人の位置rを取得する。
(3) 数式(11)を使用している副行動l∈Lとともに、主行動l∈Lを推定する。
一つの期間の間に生活行動を推定するオフラインの方法として、上記の部分において本実施形態の方法を説明する。
実際に、本実施形態の方法は、オンラインとオフラインの両方に使用することができる。
それぞれ上記の部分において説明したステップ(1)とステップ(2)において、本実施形態の方法は、各々の電気機器のリアルタイム電力消費パターンから直接に
Figure 2014126131
とrを取得することができる。
従って、本実施形態の方法は、生活行動のリアルタイム推定を行うことができる。
第2実施形態に係る生活行動推定装置101の構成にあっては、アンケートを利用して、個人から図11(b)に示すような処理に用いるラベルとなる「睡眠」、「食事」、「炊事」等の住環境における基本的な事項についての活動時間帯を収集し、例えばエクセル(登録商標)のような表形式で、生活行動(例えば、炊事)とその時間帯とから構成されているデータを生活行動推定装置101に入力しておき、図31に示す生活行動推定装置101において、最終的に、電力消費パターンを生成するように構成されていた。
図42は、本発明の第3実施形態に係る生活行動推定装置201の構成を示すブロック図である。
図42に示す機能ブロック図を参照して、本発明の第3実施形態に係る生活行動推定装置201の構成について説明する。
本発明の第3実施形態に係る生活行動推定装置201では、第2実施形態に係る生活行動推定装置101に加えて、生活行動推定部201gを有することを特徴とする。
生活行動推定部201gは、電力消費パターン生成部101pにより生成された電力消費パターンに基づいて、各々の電気機器の動作モードの集合を取得し、電気機器の操作と生活者の位置を関連付ける人物位置モデルを使用して生活者の位置を取得し、位置に依存する主行動及び位置に依存しない副行動を推定する。
このように、電力消費パターンから個人の主行動及び副行動を推定することができ、EoDシステムの導入に先だって、事前に電気機器に関わる個人の主行動及び副行動をシミュレーションにより検証することができ、個人の生活行動を考慮してEoDシステムの導入を容易にすることができる。
本実施形態の方法では、電気機器(生活行動候補のリストと電気機器関数に基づく確率P(a|l)のリストは、異なる配置図の家において共有することができる。
ただし、本実施形態の方法では、個人の位置を取得することを各々の電気機器の間取りと位置に同様に要求する。個人の位置は、主行動を推定するために必要である。このような一つの厳しい必要条件で実用化するために本実施形態の方法を適用することは難しい。
<4. 実験>
節4.2において、電気機器電力消費パターンから個人の生活行動を推定する方法を最初に評価する。
節2.4で説明したように、本実施形態の方法で1人の位置を取得するために人物位置モデル(著者:山田祐輔、加藤丈和、松山隆司)を使用することができる。USN、vol.111、no.134、pp.25-30、2011において高い適合率で個人の位置を推定することができる実験を通して、上記モデルは確認された。
この節で示される実験では、上記モデルの干渉を伴わずに個人の生活行動を推定する方法を評価するために、個人がいる部屋を手動で指す。
節4.3において、事例研究によって指された生活行動から電力消費パターンを発生させる上記方法を評価する。
<4.1 データ集合と設定>
電気機器がスマートタップを通して供給電力に接続しているスマート・ハウスで、実験を行う。
図44は、電気機器が配置された家の配置図を示す図である。センチメートル単位で、部屋の位置を示す。部屋の広さは、538×605cmである。それぞれ図43に示す第1の行と第1の列は、生活行動という全ての14枚のラベルと34の電気機器の一部を一覧に示す。本実施形態では、一人で生活している個人の事例を考える。協力者A、B及びCによって示される3人の個人に、それぞれ4日間、2日間、5日間の間家で生活させ、質問する。15分ごとに彼らの生活行動を記録するために、彼らに質問する。
<4.2 生活行動推定の評価>
節3.2において説明したように、電気機器aが生活行動lで使用される確率P(a|l)は2つの方法によって決定することができる。
第1に、P(a|l)=C・P(l|a)は電気機器の関数に応じて割り当てられる。P(l|a)ごとに得点から{0.5,1.0,1.5,2.0,2.5,3.0}を選択する。
の関数が生活行動lを実行することで、ハイスコアがより役立つことを説明する。例えば、「テレビ」は「テレビを見る」ために明らかに使用でき、従って、P(テレビ|テレビを見る)=3.0を割り当てる。
「テレビ」は「娯楽」のために使用でき、従って、P(娯楽|テレビ)=1.0を割り当てる。各々のライトは、「個人の衛生意識」に役立つ可能性があり、従って、P(個人衛生|リビングルーム・ライト)=P(個人衛生|ベッドルーム・ライト)=...=0.5を割り当てる。
電気機器関数を基礎にした確率は、いかなる個人の生活行動をも推定するために適用することができる。
第2に、P(a|l)は、数式(2)を使用している協力者ごとに学習できる。各々の協力者に対して、協力者の1日のデータを評価するために、データを学習しながら、協力者の他の日のデータを使用する。
図43は、電気機器関数を基礎にした確率と協力者Aの1日を評価するために習得した確率を示す。
それぞれ、確率の2つの種類は、Σac∈AP(a|l)=1で正規化される。数式(2)で定義されるように、右端の列は各々の電気機器のλ(c)値を示す。
協力者Aが常に長い間エアコンディショナのスイッチを入れていたので、「エアコンディショナ」のλ(c)値は最も低い値である。
「テレビ」、「リビング室内灯」、「冷蔵庫」のλ(c)値は、同様に低い値である。逆に、「クリーナ」「ドライヤ」のλ(c)値は最も高い値である。λ(c)値は、節2.2で述べた考察と一致している。それぞれ、各々のセルの中の「/」の前後の値は電気機器関数に基づく確率と習得した確率である。
習得した確率は、電気機器関数に基づく確率と、全く異なる。例えば、食事をしている間、協力者Aはテレビのスイッチを入れていた。結果的に、習得したP(テレビ|食事する)=0.10となるが、しかし、電気機器関数はP(テレビ|食事する)=0に基づいている。他の例として、場合によっては入浴の間、協力者Aはテレビ、エアコンディショナ、洗濯機、リビング室内灯、キッチン・ライトのスイッチを入れる。
同様に、P(a|l)は他の協力者によりさらに学習される。各々の協力者から習得した確率P(a|l)が異なることに気付く。例えば、入浴の間、Cはテレビのスイッチを入れないが、協力者AとBはテレビのスイッチを入れる。
本実施形態では、空間制限のためここでは他の協力者から習得したP(a|l)についての説明を省略する。その場合、それぞれ電気機器関数に基づくP(a|l)と習得したP(a|l)を使って、節3.2で提案した方法を使用している協力者Aの4日間の各々の生活行動を推定する。同様に、協力者B、Cそれぞれの日ごとの生活行動を推定する。例えば、図45は協力者Aの00:00:00から23:59:59までの1日における実際の生活行動シーケンス(a)と推定された生活行動シーケンス(b)を示す。
図45(c)において、各々の色は、生活行動の種類が右辺の上で例証されることを表す。一見して、習得したP(a|l)を使って推定されるシーケンス(図45(c))は、実際の1つと全く一致する。
本実施形態の方法では、例えば、協力者Aは料理している間にテレビを見たり、或いは協力者Aは入浴の間に衣服を洗濯したりするというような、同時に起こる生活行動をさらに効率良く推定する。習得したP(a|l)を使って推定されるシーケンスと、P(a|l)に基づく電気機器関数を使って推定されるシーケンスとを比較した場合、「入浴」が00:30頃に発生し、かつ、「入浴」が23:00頃に発生したことを推定することができない。「入浴」中におけるエアコンディショナ、リビング室内灯の確率に基づく電気機器関数は、図42に示すように0である。
「個人の衛生」中におけるこれらの電気機器の確率に基づく電気機器関数は、0ではない。入浴している間、協力者Aはこれらの電気機器のスイッチを入れていた。
従って、確率に基づく電気機器関数を使用した本実施形態の方法では、誤って「個人の衛生」を「入浴」とみなす。ただし、協力者Aに関する各々の生活行動の中からこれらの電気機器の使用確率を学習することを通して、本実施形態の方法では、「入浴」を正しく推定することができる。
再現率と適合率を行使して本実施形態の方法を量的に評価する。
実際の生活行動lを与えられたと仮定すると、生活行動lと同じ継続時間で出現している推定された生活行動の集合Lを調査する。集合Lは主行動と副行動を含む。ここでは、主行動を副行動から分離しない。集合Lにおける生活行動lと同じ種類の生活行動がある場合、生活行動lが正常に推定されたこととみなす。その場合、実際的な生活行動シーケンスで正しく推定される行動の率として、再現率を計算する。
逆に、推定された生活行動を与えられたと仮定すると、生活行動lとしての継続時間と同じ時間で出現している実際の生活行動の集合Lを調査する。集合L中の生活行動lと同じ種類の生活行動がある場合、推定された行動lが正しいこととみなす。その場合、推定された生活行動シーケンスの正しい行動の率として、適合率を計算する。
図46は、協力者A、B、及びCの日ごとに、それぞれ、再現率、適合率、及びF値を示す図である。
「再現率」の各々のセルの「/」の前後の値は、それぞれ、正しく推定された行動の数と、実際的な行動の合計数である。「適合率」の各々のセルの「/」の前後の値は、それぞれ、正しく推定された行動の数と、推定された行動の合計数である。
最初のうちは、本実施形態の方法では、11日間の7つにおける個人的な電気機器の使用確率を学習しているP(a|l)を使用してより高いF値を発生させる。
学習を行った場合の再現率、適合率及びF値の平均値は、0.771,0.786及び0.773であり、学習を行った方が実験結果が優れていると言うことができる。他方、学習を行わない場合でも十分な再現率、適合率が得られている。
次に、各々の協力者の各日の結果を調べる。
協力者Aの各日のF値は、類似している。協力者Bの第1日の結果は、学習することでわずかに劣っている。協力者Bの第1日を評価するために、Bの第2日を学習する。協力者Bの第1日に発生している一部の行動は、Bの第2日に発生しない。データを学習することが十分でないので、協力者Bに関してP(a|l)を正しく学習することができない。より学習しているデータを有するならば、協力者Bに関してより良い結果を取得することができることを考慮すべきである。協力者Cの5日間の結果の中において、第1日の結果は劣っている。第1日に協力者Cは、「談話」と「休みをとる」ことを実行した。行動の上記2つの種類において、特に電気機器は使用されない。
結果的に、本実施形態の方法では、行動の上記2つの種類を検出するために機能しない。ただし、研究の究極のゴールは、各々の行動において各々の電気機器の優先度を推定することにある。
行動において特に電気機器が使用されない場合、究極のゴールのために上記行動を無視することができる。
個人的な電気機器使用確率P(a|l)を学習することを通して生活行動を推定するため、本実施形態の方法が効果的であることを実証した。ただし、上記学習するために各々のユーザから分類されたデータを集めるのは難しい。
他方、本実施形態の方法では、どんなユーザにも対応できる電機器の機能に基づく家電使用確率P(a|l)を用いた場合でも十分な適合率で生活行動を推定することができる。
今後の研究として、全てのユーザに対して適用することが可能な一般的なモデルとして、確率P(a|l)に基づく電気機器関数を有するLAPCモデルを最初に構成し、その場合、一般的なモデル上で生活行動を推定している間、ユーザごとに個人的な電気機器使用確率P(a|l)をオンラインに学習する。次第に、上記一般的なモデルは、ユーザごとに個人的なモデルに更新される。
<4.3 電力消費パターンを発生させる評価>
事例研究によって生活行動から電力消費パターンを発生させるために節3.1において提案された上記方法を評価する。
図47(a)は、協力者Aの第1日の実際的な電力消費パターンを示す図である。
第1に、協力者Aの他の3日間から、節2.2で説明した確率分布
Figure 2014126131
及び
Figure 2014126131
を学習する。
その場合、習得した確率分布で上記の日の実際の生活行動から本実施形態の方法を使用している電力消費パターンを発生させる。
図47(b)(c)は、本実施形態による方法がランダム性を有するため異なる、同じ実験条件下で取得される2つの発生パターンを示す。両方の2つの発生パターンは、実際の発生パターン(図47(a))と全く類似している。上記実際の電力消費パターンの大部分のピークは、発生パターンで適切にシミュレーションされる。LAPCモデルを用いて構成される本実施形態の方法が生活行動から電気機器電力消費パターンをシミュレーションすることに役立つと言うことができる。
他方、本実施形態の方法では、一部の電力消費ピークのパターンを生成できない。
考慮すべき問題は、
(1)本実施形態の方法においては電気機器の共起または排他性について考慮していない点、
(2)一部の電気機器の電力消費(例えばエアコンディショナ、劇的な変化)である。
特に、本実施形態の方法では、図47(a)に示す「冷蔵庫」に設けられたコンプレッサが起動したことにより発生したピーク電力211をシミュレーションすることができない。
これらのピークは、冷蔵庫のコンプレッサのアクティブ化によって発生する。
正規化分布を用いてモデル化される動的システム
Figure 2014126131
は、動作モードの間、極めて短い時間に発生するこの種類のピークを生成する可能性が極めて低いためである。
1…生活行動推定装置、10…メモリ、11…スマートタップ、12…データベース、12b…電気機器機能モデルテーブル、12d…生活行動、12e…状態遷移確率テーブル、12e…電気機器状態遷移確率テーブル、12f…状態持続長確率テーブル、12g…電気機器使用頻度テーブル、12h…生活行動記憶部、1a…CPU、1b…電気機器状態推定部、1c…電気機器イベント検出部、1d…第1重み取得部、1e…第2重み取得部、1f…電気機器重み乗算部、1g…生活行動推定部、1i…電気機器状態推定部、1j…電気機器イベント検出部、1k…次状態確率推定部、20…電気機器、30…電力制御装置、32…商用電源、50…EoD制御システム、101…生活行動推定装置、101a…CPU、101m…電気機器状態推定部、101n…電気機器イベント検出部、101o…次状態確率推定部、101p…電力消費パターン生成部

Claims (11)

  1. 所定の空間に設置された少なくとも1つの電気機器と、前記電気機器に電力を供給するスマートタップと、前記空間内における生活者の生活行動のうち電気機器に係るイベントを推定する生活行動推定装置と、前記電気機器と前記生活行動推定装置とを前記スマートタップを介して接続するネットワークと、を備える生活行動推定システムであって、
    前記生活行動推定装置は、
    前記電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器の利用状態を推定する電気機器利用状態推定手段と、
    ある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、前記空間内のイベント情報を検出するイベント情報検出手段と、
    イベント発生時点からの経過時間に基づいて、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する第1電気機器機能モデルテーブルから、前記イベント情報による生活行動毎の第1重みを取得する第1重み取得手段と、
    前記電気機器の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する第2電気機器機能モデルテーブルから生活行動毎の第2重みを取得する第2重み取得手段と、
    前記第1重みと、前記第2重みとを乗算した積に基づいて前記電気機器毎に該積の和を算出する電気機器重み乗算手段と、
    前記電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を前記生活者の実際の生活行動として推定する生活行動推定手段と、を備えることを特徴とする生活行動推定システム。
  2. 前記電気機器の利用状態が遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次の利用状態の遷移確率を取得し、次の利用状態の遷移確率に基づいて、次の利用状態が持続する時間確率を示す利用状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、前記次利用状態遷移確率と前記経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態において動作する電気機器の確率分布を計算する次利用状態確率推定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の生活行動推定システム。
  3. 前記電気機器が使用中ではない場合には、前記次利用状態確率推定手段は、生活行動毎に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブルから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得し、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器状態遷移確率テーブルから初期利用状態分布を取得することを特徴とする請求項2記載の生活行動推定システム。
  4. 所定の空間内における生活者の生活行動を推定する生活行動推定装置であって、
    所定の空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を示す各時点における生活行動ラベルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から電気機器の所定時点における利用状態および前利用状態を取得する利用状態取得手段と、
    前記利用状態取得手段により取得された電気機器の利用状態および前利用状態に基づいて、前記生活空間内の生活行動を示すイベント種類情報を検出する電気機器イベント検出手段と、
    電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次利用状態の遷移確率を取得し、次の利用状態の遷移確率に基づいて、当該利用状態が持続する時間確率を示す状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、前記次利用状態遷移確率と前記経過時間に対応する遷移確率に基づいて次の利用状態の確率分布を計算する次利用状態確率推定手段と、
    前記次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成する電力消費パターン生成手段と、を備えることを特徴とする生活行動推定装置。
  5. 前記電気機器が使用中ではない場合には、前記次利用状態確率推定手段は、生活行動に電気機器を使用する確率を示す電気機器使用頻度テーブルから生活行動ラベルに対する電気機器使用頻度を取得し、電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す電気機器利用状態遷移確率テーブルから初期利用状態分布を取得することを特徴とする請求項4記載の生活行動推定装置。
  6. 所定の空間に設置された少なくとも1つの電気機器と、前記電気機器に電力を供給するスマートタップと、前記空間内における生活者の生活行動のうち電気機器に係るイベントを推定する生活行動推定装置と、前記電気機器と前記生活行動推定装置とを前記スマートタップを介して接続するネットワークと、を備え、前記生活行動推定装置に設けられたプロセッサにより実行される生活行動推定プログラムであって、
    前記生活行動推定装置は、
    前記電気機器から受信した電力値に基づいて電気機器の利用状態を推定する電気機器利用状態推定ステップと、
    ある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、前記空間内の生活行動を示すイベント種類情報を検出する電気機器イベント検出ステップと、
    イベント発生時点からの経過時間に基づいて、電気機器の利用状態の変化と生活行動との関係を示す第1重みを保持する第1電気機器機能モデルテーブルから、前記イベント情報による生活行動毎の第1重みを取得する第1重み取得ステップと、
    前記電気機器の利用状態に基づいて、電気機器の利用状態と生活行動との関係を示す第2重みを保持する第2電気機器機能モデルテーブルから生活行動の第2重みを取得する第2重み取得ステップと、
    前記第1重みと、前記第2重みとを乗算した積に基づいて前記電気機器毎に該積の和を算出する電気機器重み乗算ステップと、
    前記電気機器毎の積の和が最大値となる生活行動を前記生活者の実際の生活行動として推定する生活行動推定ステップと、をプロセッサにより実行されることを特徴とする生活行動推定プログラム。
  7. 請求項6記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 所定の空間内における生活者の生活行動のうち電気機器に係るイベントを推定する生活行動推定装置に設けられたプロセッサにより実行される生活行動推定プログラムであって、
    所定の空間内における生活者の生活行動を推定するためのアンケート情報を示す各時点における生活行動ラベルを記憶手段に記憶する記憶ステップと、
    前記記憶手段から電気機器のある時点における電気機器の利用状態とそれ以前の時点における電気機器の利用状態とに基づいて、前記空間内の利用状態および前利用状態を取得する利用状態取得ステップと、
    前記利用状態取得ステップにより取得された電気機器の利用状態および前利用状態に基づいて、前記生活空間内の生活行動を示すイベント種類情報を検出する電気機器イベント検出ステップと、
    電気機器の利用状態が他の利用状態に遷移する確率を示す利用状態遷移確率テーブルから次利用状態の遷移確率を取得し、次利用状態の遷移確率に基づいて、当該利用状態が持続する時間確率を示す利用状態持続長確率テーブルからイベント発生後の経過時間に対応する遷移確率を取得し、前記次利用状態遷移確率と前記経過時間に対応する遷移確率に基づいて次利用状態の確率分布を計算する次利用状態確率推定ステップと、
    前記次利用状態の確率分布に従って電力値を示す電力消費パターンを生成する電力消費パターン生成ステップと、をプロセッサにより実行されることを特徴とする生活行動推定プログラム。
  9. 請求項8記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 前記電力消費パターン生成手段により生成された前記電力消費パターンに基づいて、各々の電気機器の動作モードの集合を取得し、前記電気機器の操作と生活者の位置を関連付ける人物位置モデルを使用して生活者の位置を取得し、前記位置に依存する主行動及び前記位置に依存しない副行動を推定する生活行動推定手段を備えることを特徴とする請求項4記載の生活行動推定装置。
  11. 前記電力消費パターン生成ステップにより生成された前記電力消費パターンに基づいて、各々の電気機器の動作モードの集合を取得し、前記電気機器の操作と生活者の位置を関連付ける人物位置モデルを使用して生活者の位置を取得し、前記位置に依存する主行動及び前記位置に依存しない副行動を推定する生活行動推定ステップをプロセッサにより実行されることを特徴とする請求項8記載の生活行動推定プログラム。
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