JP6425553B2 - 階層的な状態遷移モデルを用いて活動関連量を予測する装置、プログラム及び方法 - Google Patents

階層的な状態遷移モデルを用いて活動関連量を予測する装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、消費電力量に代表される人間等の活動に関連する活動関連量の測定データに基づいて、発生する活動関連量を予測する技術に関する。
電気、ガスや水道といったライフラインにおいて効率的な且つ安定した供給を維持することは、豊かな且つ安全な生活の実現に欠かせない重要課題である。この際、各世帯における消費電力量、ガス消費量や、水道消費量等を的確に把握し、さらにはこれらの将来の需要量を予測して適切な供給に備えることは非常に大事である。
特に、電力供給については、現在、各世帯に設置されるHEMS(Home Energy Management System)によって世帯毎の消費電力量を測定し制御する試みが進められている。また、この場合に取得される消費電力量のデータから、各世帯における将来の消費電力量を予測する技術の開発が盛んとなっている。
例えば、特許文献1には、消費電力量が所定値以上変化する場合の時点を特定し、少なくとも1つの特定時点が含まれる時間範囲であって、時系列上の所定時点より第1時間幅だけ前の時点から当該所定時点までの時間範囲における消費電力量の変化を示すデータを抽出し、抽出したデータに基づいて所定時点以降の消費電力量の変化を予測する技術が開示されている。
図9は、特許文献1に記載された従来技術を説明するためのグラフである。
図9(A)に示すように、最初に消費電力量の予測においては、過去に計測された消費電力量の時系列データの中から、予測を実施する時点Tを基準として所定の時間幅Lだけ遡った分の消費電力量の時系列データを、参照パターンPとして抽出する。次いで、同じく過去に計測された消費電力量の時系列データの中から、参照パターンPと類似するパターンP'を決定する。最後に、決定したパターンP'以降の計測データを利用して、基準時刻T以降の消費電力量を予測する。ここで、予測の精度は、時間幅Lを如何に適切な値に設定するかに強く依存する。
特許文献1に記載された技術は、この予測精度を向上させるために時間幅Lをヒューリスティックに決定している。具体的には、図9(B)に示すように、過去の消費電力量の時系列データを時間について遡ってスキャンし、変化量が閾値D以上になった時点にラベルlab(lab=1,2,・・K,・・)を付与する。さらに、付与された隣り合うラベル間の時間範囲をLの候補として保存する。因みに、図9(A)に示した実施形態ではこれらのラベルのうちでラベル1の値を使用することになる。
特開2014−215908号公報
しかしながら、特許文献1に提示されたような従来技術をもってしても尚、様々な生活パターンが予想される状況に合わせて、高い精度を維持した予測を行うことは難しい。
実際、消費電力量を予測するためには、上述した時間幅Lや閾値Dといった予測用のパラメータの値を予め決定する必要がある。これに対し、特許文献1に記載されたような従来技術は、上述したように、このパラメータをヒューリスティックに、即ち特定の特徴を探し出して短絡的に決定しているにすぎない。
しかしながら、一般に、電力消費のパターンは、世帯毎に異なる生活パターンに強く依存し、種々の態様を示す。例えば、頻繁に海外に出張する1人暮らしの世帯での電力消費パターンは、通常の例えば3人家族の世帯での電力消費パターンとは大きく相違する。従って、当然に、予測対象である全ての世帯に対し同一のパラメータ値を適用したならば、予測精度に悪影響が生じてしまう。しかしながら、特許文献1に記載されたような従来技術では、様々な生活パターンに応じて、このパラメータを適切に調整して設定することは困難である。
尚、このような生活パターンに応じた将来需要の的確な予測が困難な事情は、他の活動関連量、例えばガスや水道等の使用量でも同様となっている。
そこで、本発明は、様々な生活パターンが発生し得る状況下でも、パラメータを予め調整する必要なしに、活動関連量を高い精度で予測することができる装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置であって、
活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する状態遷移モデル構築手段と、
予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する元データ生成手段と、
各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する活動関連量生成モデル構築手段と、
生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する予測値決定手段と
を有する活動関連量予測装置が提供される。
この本発明による活動関連量予測装置の一実施形態として、状態遷移モデル構築手段は、互いに異なるデータを含む複数の単位時間データ群の各々を用いて当該特徴パターン状態遷移モデル及び当該活動パターン状態遷移モデルの組を構築し、当該単位時間データ群毎に構築された複数の当該組を、所定のクラスタリング・アルゴリズムを用いて複数のクラスタに分割し、要素数の最大となるクラスタに含まれる1つの当該組を、特徴パターン状態遷移代表モデル及び活動パターン状態遷移代表モデルの組に決定し、
元データ生成手段は、予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、当該特徴パターン状態遷移代表モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、当該活動パターン状態遷移代表モデルに適用して活動パターン元データを生成することも好ましい。
また、本発明による活動関連量予測装置の他の実施形態として、活動関連量生成モデル構築手段は、少なくとも、
(ア)当該出力状態が現れる開始時刻に係る情報、
(イ)当該出力状態の持続時間に係る情報、
(ウ)当該出力状態に含まれる特徴パターンの出現確率に係る情報、及び
(エ)当該出力状態に含まれる特徴パターンに係る単位時間データの平均に係る情報
を要素とする活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、
予測値決定手段は、当該予測対象ユーザの活動関連量に係る予測値に係る時刻を、当該開始時刻及び持続時間に係る情報で規定される時間範囲内に含む活動関連量出力状態を選択し、選択された当該活動関連量出力状態における当該持続時間に係る情報、当該出現確率に係る情報、及び当該平均に係る情報に基づいて、当該ユーザの活動関連量の期待値を算出し、当該期待値を当該時刻における予測値とすることも好ましい。
さらに、本発明による活動関連量予測装置では、当該活動関連量は、当該ユーザに係る電力の使用によって発生する消費電力量であり、予測値決定手段は、生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける消費電力量に係る予測値を決定することも好ましい。
さらにまた、本発明による活動関連量予測装置の状態遷移モデル構築手段は、当該特徴パターン状態遷移モデル及び当該活動パターン状態遷移モデルを、バウム・ウェルチ(Baum-Welch)アルゴリズムを用いて隠れセミマルコフモデル(Hidden Semi-Markov Model)として構築することも好ましい。
さらに、本発明による活動関連量予測装置の更なる他の実施形態として、状態遷移モデル構築手段に対し、更新された単位時間データ群をもって当該特徴パターン状態遷移モデル及び活動パターン状態遷移モデルを更新させ、元データ生成手段に対し、更新された当該特徴パターン状態遷移モデル及び活動パターン状態遷移モデルをもって当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを更新させ、活動関連量生成モデル構築手段に対し、更新された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データをもって当該活動関連量生成モデルを更新させる生成モデル更新制御手段を更に有することも好ましい。
本発明によれば、また、ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する状態遷移モデル構築手段と、
予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する元データ生成手段と、
各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する活動関連量生成モデル構築手段と、
生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する予測値決定手段と
してコンピュータを機能させる活動関連量予測プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置に搭載されたコンピュータにおける活動関連量予測方法であって、
活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する第1のステップと、
予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する第2のステップと、
各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する第3のステップと、
生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する第4のステップと
を有する活動関連量予測方法が提供される。
本発明の活動関連量予測装置、活動関連量予測プログラム及び方法によれば、様々な活動パターンが発生し得る状況下でも、パラメータを予め調整する必要なしに、活動関連量を高い精度で予測することができる。
本発明による活動関連量予測装置を含む活動関連量予測システムの一実施形態を示す模式図である。 本発明に係る階層的な状態遷移モデルを概略的に説明するための状態遷移図である。 本発明による消費電力量予測装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 特徴パターン状態遷移モデルにおけるインプット及びアウトプットの一実施例を示すテーブルである。 生活パターン状態遷移モデルにおけるインプット及びアウトプットの一実施例を示すテーブルである。 アウトプットされた特徴パターン及び生活パターンの実施例を示すグラフである。 消費電力量生成モデル構築部でのモデル構築処理の一実施例を示す模式図である。 予測値決定部での消費電力予測値算出処理の一実施形態を示すフローチャートである。 従来技術を説明するためのグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明による活動関連量予測装置を含む活動関連量予測システムの一実施形態を示す模式図である。
図1において、本実施形態での活動関連量予測システムは、事業者通信網2に設置された消費電力量予測装置1を含む。消費電力量予測装置1は、本発明による活動関連量予測装置の一実施形態であり、生活者(電力のユーザ)の過去の消費電力量に基づいてユーザの将来の、又はある時点以降若しくはある時期の消費電力量を予測する。具体的には、例えば過去に測定された対象世帯における消費電力データを解析して、例えば予測対象時刻Tでの又はそれ以降の当該世帯における消費電力量を推定する。
ここで、本実施形態では、予測する量は消費電力量であるが、本発明では予測対象はこれに限定されず、ガス使用量、水道使用量等、人間等の活動に関連する測定可能な活動関連量であれば種々のものが予測対象となる。
同じく図1に示すように、ユーザの消費電力量は、本実施形態においてユーザの自宅(世帯)に設置されたホームゲートウェイ(HGW)4から事業者通信網2を介して消費電力量予測装置1に送信される。ここで、消費電力量はスマートメータ3で計測され、この測定値が、いわゆるBルートとして、例えばHEMS(Home Energy Management System)を介してHGW4に出力されてもよい。また、変更態様として、スマートメータ3が消費電力量を、ネットワークに設置された(図示していない)MDMS(Meter data Management System)に送信し、消費電力量予測装置1は、このMDMSから消費電力量を取得することも可能である。これはいわゆるCルートを採用することに相当する。
事業者通信網2は、例えば光ファイバ網若しくはADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等の固定系アクセスネットワークとすることができる。また、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)又は3G(3rd Generation)等の無線系アクセスネットワークとすることも可能である。
スマートメータ3は、ユーザによる自宅(世帯)における消費電力量を計測し、例えば単位時間毎の消費電力量の測定値を、例えばHEMSを介してHGW4に出力する。ここで、スマートメータの代わりに、分電盤に設置されたCTセンサ、クランプメータ(架線電流計)、又はコンセントに設置されたコンセントタップ(タップ型電力計)等を使用してもよい。この場合、CTセンサやコンセントタップ等によって宅内配電の個別の消費電力量を計測し、配電ルート毎の消費電力量の測定値をHGW4に出力することができる。
HGW4は、例えば、宅内に設けられたホームネットワークと事業者通信網2との間の通信を中継・制御する。このホームネットワークにはパーソナルコンピュータ(PC)や各種家電機器が接続されていてもよい。HGW4は、さらに、スマートメータ3から取得した単位時間毎の消費電力量の測定データを、事業者通信網2を介して消費電力量予測装置1宛てに送信する。
消費電力量予測装置1は、ユーザの自宅内における消費電力量の測定データを受信し、受信した測定データから当該データをまとめた消費電力データを生成して蓄積する。尚、変更態様として、生活区域(自宅)内に設置されたサーバが、消費電力量の測定値から消費電力データを生成し蓄積することも可能である。
次いで、消費電力量予測装置1は、生成した消費電力データに基づき、
(A)「特徴パターン状態遷移モデル」を、モデルパラメータを推定するための所定のアルゴリズムを用いて構築し、さらに、
(B)「生活パターン(活動パターン)状態遷移モデル」を、モデルパラメータを推定するための所定のアルゴリズムを用いて構築する。
ここで、「特徴パターン状態遷移モデル」は、消費電力量(活動関連量)の時間変化を特徴付ける「特徴パターン」を状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該単位時間におけるユーザの消費電力量(活動関連量)のデータである消費電力データ(単位時間データ)を、「特徴パターン」状態からの出力の観測結果とした状態遷移モデルである。この「特徴パターン」は、時間と消費電力量という2パラメータでのマッピングで得られるが、モデル構築当初は未知の、即ち隠れたパラメータを有するものとして扱われる。
この状態遷移モデルでは、1つの「特徴パターン」状態が他の「特徴パターン」状態へ確率的に遷移し、且つ1つの「特徴パターン」状態において、この状態に依存する確率分布をもって消費電力量(活動関連量)が出力される。
一方、「生活パターン(活動パターン)状態遷移モデル」は、ユーザの活動の時間変化を特徴付ける生活パターン(活動パターン)を状態とし、上記の「特徴パターン状態遷移モデル」を用いて単位時間毎に取得された当該単位時間における「特徴パターン」を、「生活パターン(活動パターン)」状態からの出力の観測結果とした状態遷移モデルである。
この状態遷移モデルでは、1つの「生活パターン(活動パターン)」状態が他の「生活パターン(活動パターン)」状態へ確率的に遷移し、且つ1つの「生活パターン(活動パターン)」状態において、この状態に依存する確率分布をもって「特徴パターン」が出力される。
図2は、本発明に係る階層的な状態遷移モデルを概略的に説明するための状態遷移図である。
図2によれば、上述した「特徴パターン状態遷移モデル」と「生活パターン(活動パターン)状態遷移モデル」とを階層的に結合させることによって、消費電力データ(単位時間データ)を、「生活パターン(活動パターン)」状態からの出力の観測結果とした状態遷移モデルが構築されている。
このうち「特徴パターン状態遷移モデル」は、バウム・ウェルチ(Baum-Welch)アルゴリズムを用いて構築された、「特徴パターン」状態において消費電力量(活動関連量)が出力する確率分布を正規分布とする隠れセミマルコフモデル(Hidden Semi-Markov Model)とすることができる。この際、正規分布を採用したのは、消費電力量(活動関連量)が連続値をとることによる。また、電力消費量の「特徴パターン」状態の数はK個に設定される。このK値は、隠れセミマルコフモデルを構築する際にBIC(Bayesian Information Criterion)を最小とするように決定することができる。
一方、「生活パターン(活動パターン)状態遷移モデル」は、同じくバウム・ウェルチアルゴリズムを用いて構築された、「生活パターン(活動パターン)」状態において「特徴パターン」が出力する確率分布を多項分布とする隠れセミマルコフモデルとすることができる。この際、多項分布を採用したのは、「特徴パターン」が離散値をとることによる。また、「生活パターン(活動パターン)」状態の数はK’個に設定される。このK’値も、隠れセミマルコフモデルを構築する際にBICを最小とするように決定することができる。
ここで、隠れセミマルコフモデルは、本実施形態でいえば「特徴パターン」や「生活パターン(活動パターン)」といった、パラメータは未知である(即ち隠れている)がマルコフ性を有するシステムにおける確率モデルである。本モデルは、通常、観測可能な消費電力量等の出力結果からその未知のパラメータを推定するためのものであり、例えば音声認識や言語処理における形態素解析等に広く利用されている。尚、隠れセミマルコフモデルの構築アルゴリズム及び未知パラメータの推定については、例えば、Rabiner, L.、「A tutorial on hidden Markov models and selected applications in speech recognition」、Proceedings of the IEEE、Vol. 77、Issue 2 、pp.257-286、1989年に詳細に記載されている。
このように、消費電力量予測装置1では、連続値をとる消費電力量(活動関連量)を出力とする離散的な「生活パターン(活動パターン)」状態のシステムを、その間に「特徴パターン」状態を含む階層的な状態遷移モデルとして実現している。これにより、様々な生活パターン(活動パターン)が発生し得る状況下でも、パラメータを予め調整する必要なしに、消費電力量(活動関連量)を高い精度で予測するための準備を行うことができる。
因みに、「特徴パターン状態遷移モデル」で検出される消費電力量の「特徴パターン」は、一般に、対象世帯でのユーザ(居住者)の生活行動の特徴に加え、特定の家電特有の動作方式の影響を受ける場合が多い。例えば、冷蔵庫ならば、居住者の生活行動にかかわらず常時稼働している可能性が高く、また、ウォータサーバならば、やはり居住者の生活行動にかかわらず定期的に、例えば15分毎に飲料水を温めるといった特有の動作を行う。このような家電特有の動作に起因する消費電力の変動をそのまま加味すると、後に生成する「消費電力量生成モデル」を、状況に合わせて細分化しなければならなくなる。
消費電力量予測装置1は、この「消費電力量生成モデル」の細分化を回避するため、「特徴パターン」の時系列データを基として、さらに「生活パターン(活動パターン)」の隠れセミマルコフモデルを生成し、「生活パターン(活動パターン)」をアウトプットとしている。
言い換えると、消費電力量予測装置1は、隠れセミマルコフモデルを階層化して、例えば本実施形態では2段をなす2つの隠れセミマルコフモデルを用いて、「生活パターン(活動パターン)」をアウトプットする予測のためのモデルを構築することを顕著な特徴としている。このような特徴的な構成によって初めて、ユーザ(世帯)毎の生活行動の特徴のみならず、家電固有の動作等のユーザ(世帯)特有の事情をも考慮して、より精度の高い消費電力量の予測を行うことを可能にするのである。
消費電力量予測装置1(図1)は、さらに、
(C)予測対象ユーザ(世帯)に係る消費電力データ(単位時間データ)群を、構築された「特徴パターン状態遷移モデル」に適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、生成した特徴パターン元データを、構築された「活動パターン状態遷移モデル」に適用して生活パターン(活動パターン)元データを生成し、
(D)各々から消費電力量(活動関連量)が出力される複数の「消費電力量(活動関連量)出力状態」であって、少なくとも、
(d1)当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、
(d2)当該出力状態に含まれる「特徴パターン」についての消費電力量(活動関連量)に係る情報と
を要素とする複数の「消費電力量(活動関連量)出力状態」を、生成された特徴パターン元データ及び生活パターン(活動パターン)を用いて生成し、生成された複数の「消費電力量(活動関連量)出力状態」の集合である「消費電力量(活動関連量)生成モデル」を構築する。
最後に、消費電力量予測装置1は、
(E)生成された「活動関連量生成モデル」を用いて、予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での消費電力量(活動関連量)に係る予測値を決定する。
ここで、上記(D)の「消費電力量(活動関連量)生成モデル」は、上述したように、予測対象のユーザ(世帯)についての特徴パターン元データ及び生活パターン(活動パターン)を用い、予測対象のユーザ特有のモデルとして、予測対象ユーザ毎に構築される。このような「消費電力量(活動関連量)生成モデル」を利用することによって、様々な生活(活動)パターンを有し得るどのようなユーザ(世帯)についても、パラメータを予め調整する必要なしに消費電力量(活動関連量)を予測することが可能となるのである。
即ち、消費電力量予測装置1によれば、消費電力量(活動関連量)の予測について、従来のヒューリスティックな予測技術とは異なり、予めパラメータを設定する必要がなく、且つ世帯毎にパラメータをチューニングせずに、ユーザ(世帯)毎の消費電力量(活動関連量)を高い精度で推定することが可能となる。
図3は、本発明による消費電力量予測装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図3によれば、消費電力量予測装置1は、通信インタフェース部101と、消費電力データ管理部102と、生成モデル管理部103と、プロセッサ・メモリとを有する。ここで、プロセッサ・メモリは、消費電力量予測装置1に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、消費電力量生成モデル構築機能、及び消費電力量予測機能を実現させる。
また、プロセッサ・メモリは、状態遷移モデル構築部111と、元データ生成部112と、消費電力量生成モデル構築部113と、予測値決定部114と、生成モデル更新制御部115とを有する。ここで、状態遷移モデル構築部111は、特徴パターンモデル構築部111aと、生活パターンモデル構築部111bと、代表モデル構築部111cとを有する。尚、図2によれは、各機能構成部を矢印で接続した処理の流れは、本発明による消費電力量を予測する方法の一実施形態としても理解される。
[通信インタフェース部]
通信インタフェース部101(図3)は、
(a)消費電力量予測の対象である生活者(電力のユーザ)についての自宅に設置されたスマートメータ3やHGW4等から、消費電力量の測定データを受信し、また、
(b)予測値決定部114から出力される消費電力量の予測値の情報を、外部の通知先、例えばユーザのPC(図1)に送信してもよい。また、例えばウェブサイトやアプリケーション等を介する形で、消費電力量の予測に係る情報を必要とするユーザ又は事業者に提示することもできる。さらに、
(c)外部の情報処理装置から、消費電力量予測処理を更新する指示を受信して。生成モデル更新制御部115に対しその旨を出力してもよい。
[消費電力データ管理部]
消費電力データ管理部102(図3)は、受信した消費電力量の測定データから生成される電力消費データを蓄積する。消費電力データは、例えば、対象期間(例えば30日間)を構成する単位期間(例えば1日間)毎の、各時間帯(例えば0時台、1時台、・・・、23時台)における消費電力値(単位Wh)の集合とすることができる。さらに、消費電力データは、1時間毎の各時間帯において、消費電力量の4つの15分値、若しくは2つの30分値、で構成されていてもよい。尚、消費電力データ管理部102は、ユーザの宅内サーバ内といった装置1外に設置することも可能である。
[生成モデル管理部]
生成モデル管理部103(図3)は、後に説明するように消費電力量生成モデル構築部113で生成される消費電力量生成モデルを保存し管理する。生成モデル管理部103も、外部の事業者サーバ内といった装置1外に設置することが可能である。
[状態遷移モデル構築部]
状態遷移モデル構築部111(図3)は、特徴パターンモデル構築部111aと、生活パターンモデル構築部111bと、代表モデル構築部111cとを有する。
このうち、特徴パターンモデル構築部111aは、特徴パターンを状態とし、単位時間における消費電力データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルを構築する。特徴パターン状態遷移モデルは、図2に示したような隠れセミマルコフモデルとすることができる。また、この構築におけるモデルパラメータの推定は、例えばバウム・ウェルチアルゴリズムを用いて行ってもよい。
また、生活パターンモデル構築部111bは、活動パターンを状態とし、特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された単位時間における特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした生活パターン状態遷移モデルを構築する。生活パターン状態遷移モデルも、図2に示したような隠れセミマルコフモデルであってよい。また、この構築におけるモデルパラメータの推定も、例えばバウム・ウェルチアルゴリズムを用いて行うことができる。
図4は、特徴パターン状態遷移モデルにおけるインプット及びアウトプットの一実施例を示すテーブルである。
本実施例において、特徴パターンモデル構築部111aで構築される特徴パターン状態遷移モデルは、5個(K=5)の電力消費量の特徴パターンを有するように設定されている。これらの5個の特徴パターンには、それぞれインデックス1〜5が付与されている。
図4に示すように、特徴パターン状態遷移モデルにおけるインプットは、各時間帯での消費電力値(単位:Wh)である。尚、時間帯について「AM7:00」は、午前7時00分から午前7時15分までの15分の時間帯を示すものとする。一方、特徴パターン状態遷移モデルにおけるアウトプットは、特徴パターンであり、図4では、各時間帯での状態としての特徴パターンが、対応するインデックスをもって示されている。このように、特徴パターン状態遷移モデルでは、時間帯毎に、インプットとしての消費電力値と、アウトプットとしての特徴パターンのインデックスとが対応付けられた形で取得される。
図5は、生活パターン状態遷移モデルにおけるインプット及びアウトプットの一実施例を示すテーブルである。
本実施例において、生活パターンモデル構築部111bで構築される生活パターン状態遷移モデルは、5個(K’=5)の電力消費量の特徴パターンを有するように設定されている。これらの5個のパターンには、それぞれインデックス1〜5が付与されている。
図5に示すように、生活パターン状態遷移モデルにおけるインプットは、各時間帯での特徴パターンのインデックスである。これらのインデックスの時系列は、図4に示した実施例における特徴パターン状態遷移モデルのアウトプットとして取得されたものである。ここで、図5に示された時間帯は図4の実施例での時間帯と対応するものとなっている。一方、生活パターン状態遷移モデルにおけるアウトプットは、生活パターンであり、図5では、各時間帯での状態としての生活パターンが、対応するインデックスをもって示されている。このように、生活パターン状態遷移モデルでは、時間帯毎に、インプットとしての特徴パターンのインデックスと、アウトプットとしての生活パターンのインデックスとが対応付けられた形で取得される。
図6は、アウトプットされた特徴パターン及び生活パターンの実施例を示すグラフである。
図6(A1)には、対象世帯における2014年10月21日での消費電力量の時間変化が折れ線グラフとして示されている。また、この消費電力量の時系列データに基づいて、特徴パターン状態遷移モデル(K=5)からアウトプット(検出)された特徴パターンの時系列がグレーパターンバーで示されている。このグレーパターンバーは、特徴パターンのインデックス1〜5にそれぞれ対応した5種のグレー(濃淡)パターンを時系列順に並べたものである。これらのグレーパターンの並びによって、特徴パターン1〜5の時系列が示される。
図6(A2)には、同じ対象世帯における同年同日での消費電力量の時間変化が折れ線グラフとして示されている。また、この消費電力量の時系列データに基づき検出された特徴パターンの時系列に基づいて、生活パターン状態遷移モデル(K’=5)からアウトプット(検出)された生活パターンの時系列がグレーパターンバーで示されている。このグレーパターンバーは、生活パターンのインデックス1〜5にそれぞれ対応した5種のグレー(濃淡)パターンを時系列順に並べたものである。これらのグレーパターンの並びによって、生活パターン1〜5の時系列が示される。
さらに、図6(B1)には、同じ対象世帯における2014年10月28日での消費電力量の時間変化と、アウトプットされた特徴パターンとが示されている。また、図6(B2)には、同じ対象世帯における2014年10月28日での消費電力量の時間変化と、アウトプットされた生活パターンとが示されている。
これらの図6(A1)〜図6(B2)によれば、状態遷移モデル構築部111(図3)は、世帯毎の消費電力量の時間変化に基づいて、対応した特徴パターンの時系列を出力可能な特徴パターン状態遷移モデルを構築できることが分かる。また、世帯毎の消費電力量の時間変化に基づき検出された特徴パターンの時系列に基づいて、対応した生活パターンの時系列を出力可能な生活パターン状態遷移モデルを構築できることが理解される。
次に、電力予測に用いる消費電力量生成モデルを構築する際に必要となる元データの生成のための代表モデルの構築処理を説明する。この元データを導出するためのモデルとして、以上に述べた特徴パターン状態遷移モデル及び生活パターン状態遷移モデルをそのまま使用した場合、これらのモデルのパラメータが局所最適解に収束してしまう可能性がある。そこで、この問題への対処として、複数のモデルを構築し、この中から対象世帯の代表的なモデルを抽出して使用する。以下、代表モデルの構築処理を説明する。
代表モデル構築部111c(図3)は、
(a)互いに異なるデータを含む複数の消費電力データ(単位時間データ)群の各々を用いて特徴パターン状態遷移モデル及び生活パターン状態遷移モデルの組を構築し、
(b)消費電力データ(単位時間データ)群毎に構築された複数のモデルの組を、所定のクラスタリング・アルゴリズムを用いて複数のクラスタに分割し、
(c)要素数の最大となるクラスタに含まれる1つのモデルの組を、特徴パターン状態遷移代表モデル及び生活パターン状態遷移代表モデルの組に決定する。
より具体的に、代表モデル構築部111c(図3)は、最初に、対象世帯の時系列の消費電力データをM個のセグメントに分割する。例えば、30日間の消費電力データDay1〜Day30がある場合、
Dayt〜Day(t+10),ここでt=1, 2, ・・・, 20
の20セグメントを、分割により生成することができる。
次いで、代表モデル構築部111cは、生成したセグメントの各々について、特徴パターン状態遷移モデル及び生活パターン状態遷移モデルが階層的に結合した、生活パターンをアウトプットとする隠れセミマルコフモデル(両状態遷移モデルの組)を構築する。次に、構築されたM個の隠れセミマルコフモデルを、スペクトラル・クラスタリング(spectral clustering)等のクラスタリング・アルゴリズムを用いてN個のクラスタに分類する。ここで、N値はBICに基づいて決定することができる。
代表モデル構築部111cは、最後に、要素数が最大であるクラスタを選択し、選択したクラスタの重心となるモデル、又は選択したクラスタの中からランダムに選んだ1つのモデルを、対象世帯の代表モデルに決定し、保存する。
尚、当然に、代表モデル構築部111cでの処理は、以上に説明したものに限定されるものではない。例えば、対象世帯の消費電力データであれば、種々の期間の複数のデータを利用してM個の隠れセミマルコフモデルを生成することができる。また、M個のモデルをクラスタに分類する方法として、スペクトラル・クラスタリング以外にも種々の教師無しクラスタリング法が採用可能である。
[元データ生成部]
元データ生成部112(図3)は、
(a)予測対象ユーザ(世帯)に係る消費電力データ(単位時間データ)群を、構築された特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、
(b)生成した特徴パターン元データを、構築された生活パターン状態遷移モデルに適用して生活パターン元データを生成する。
ここで、(a)の特徴パターン元データは、特徴パターン状態遷移代表モデルを用いて生成することが好ましく、(b)の生活パターン元データは、生活パターン状態遷移代表モデルを用いて生成することが好ましい。生成された特徴パターン元データ及び生活パターン元データは、以下に説明する消費電力量生成モデルの構築に使用される。
[消費電力量生成モデル構築部]
消費電力量生成モデル構築部113(図3)は、各々から消費電力量が出力される複数の消費電力量出力状態であって、少なくとも、
(a)当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、
(b)当該出力状態に含まれる特徴パターンについての消費電力量に係る情報と
を要素とする複数の消費電力量出力状態を、生成された特徴パターン元データ及び活動パターン元データを用いて生成する。次いで、生成された複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する。ここで、予測対象ユーザ(世帯)毎に構築された活動関連量生成モデルは、対象のユーザ(世帯)IDを紐づけて、生成モデル管理部103に保存されてもよい。
より具体的には、消費電力量生成モデル構築部113は、電力消費量生成モデルSを、
(1) S={S1, S2, ・・・, SK'},
Si(i=1, 2, ・・・, K')は消費電力量出力状態
として、少なくとも、
(ア)Siが現れる開始時刻(開始時間帯)に係る情報(例えば、AM9:00,PM15:30等)と、
(イ)(ア)の開始時刻の場合におけるSiの持続時間に係る情報と、
(ウ)Siに含まれる特徴パターンの出現確率に係る情報と、
(エ)Siに含まれる特徴パターンに係る消費電力データ(単位時間データ)の平均に係る情報と
を要素とする消費電力量出力状態Siを、特徴パターン元データ及び生活パターン元データを用いて生成する。
ここで、電力消費量生成モデルSにおける消費電力量出力状態Siの数は、先に構築した生活パターン状態遷移モデルにおいて決定された特徴パターンの数K’に設定されることも好ましい。また、消費電力量出力状態Siは、Siに含まれる特徴パターンに係る消費電力データ(単位時間データ)の標準偏差に係る情報を、更に要素(オ)として含むことも好ましい。このように、消費電力量出力状態Siの要素としては、出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報や、特徴パターンの消費電力量に係る情報であれば、種々の形態の情報が採用可能である。
図7は、消費電力量生成モデル構築部113でのモデル構築処理の一実施例を示す模式図である。
図7における上部のテーブルには、元データ生成部112で生成された、予測対象世帯についての特徴パターン元データ及び生活パターン元データが、各時間帯での消費電力値に対応付けて記録されている。
最初に、このテーブルにおいて、生活パターン元データのインデックス値毎に、時間帯でのデータを抽出する。即ち、生活パターン元データのインデックスiが同一値である時間帯での特徴パターン元データ及び生活パターン元データを、まとめて取り出す。ここで、インデックスi(i=1, 2, ・・・, K')を取りまとめて抽出したデータから、消費電力量出力状態Si(i=1, 2, ・・・, K')が生成される。
図7の実施例では、例えば、生活パターン元データのインデックスが1である時間帯は、AM7:00、AM7:15、AM7:30、PM21:15及びPM 21:30であるので、これらの時間帯についてのデータを抽出し、これらの生活パターン元データに応じた電力量出力状態S1を生成する。
次に、抽出したデータを、時間帯の連続するもの同士を同一グループにする形でグループ分けする。図7の実施例では、生活パターン元データ1について、破線で囲まれた2つのグループが示されている。次いで、各グループについて、当該グループ内の最も早い時間帯に含まれるタイムスタンプから、上記(ア)の「Si(図7ではS1)が現れる開始時刻」を決定する。さらに、当該グループ内の時間帯の時間範囲から、上記(イ)の「Siの持続時間」を決定する。例えば、15分時間帯のデータを2つ含むグループでは、持続時間は30分となり、15分時間帯のデータを1つだけ含むグループでは、持続時間は15分となる。図7の実施例では、生活パターン元データ1について、上記(ア)は、AM7:00, PM21:15, ・・・に決定され、上記(イ)は、0.45, 0.30, ・・・(単位:分)に決定される。
次いで、生活パターン元データの各インデックスiについて抽出した全てのデータにおける特徴パターン元データを集計し、上記(ウ)の「Siに含まれる特徴パターンの出現確率」を算出する。図7の実施例では、生活パターン元データ1について、特徴パターン(のインデックス)1は2つ、特徴パターン2は3つ出現している。従って、出現確率はそれぞれ、
特徴パターン1: 2/(2+3)=0.4
特徴パターン2: 3/(2+3)=0.6
と算出され、上記(ウ)は、{1:0.4, 2:0.6, ・・・}に決定される。
次いで、生活パターン元データの各インデックスiについて抽出した全てのデータにおける特徴パターン元データ毎の消費電力値を集計し、上記(エ)の「Siに含まれる特徴パターンの平均消費電力量」を算出する。尚、これらの消費電力値を用いて「Siに含まれる特徴パターンの消費電力量の標準偏差」を算出することも可能である。図7の実施例では、生活パターン元データ1について、特徴パターン1における消費電力値の平均値は41(Wh)となり、特徴パターン2における消費電力値の平均値は61(Wh)となる。従って、上記(エ)は、{1:41, 2:61, ・・・}に決定される。
[予測値決定部]
予測値決定部114(図3)は、生成モデル管理部103から取り出した予測推定対象ユーザ(世帯)の消費電力量生成モデルを用いて、予測対象ユーザ(世帯)における特定の時刻又は時間での消費電力量に係る予測値を決定する。
具体的に、予測値決定部114は、
(a)予測対象ユーザ(世帯)の消費電力量に係る予測値に係る時刻Tを引数として、上記(ア)及び(イ)の開始時刻及び持続時間に係る情報で規定される時間範囲内にこの時刻Tを含む消費電力量出力状態Siを選択し、
(b)選択された消費電力量出力状態Siにおける上記(イ)の持続時間に係る情報、上記(ウ)の出現確率に係る情報、及び上記(エ)の平均消費電力量に係る情報に基づいて、予測対象ユーザ(世帯)の消費電力量の期待値を算出し、算出された期待値を時刻Tにおける予測値とする。
図8は、予測値決定部114での消費電力予測値算出処理の一実施形態を示すフローチャートである。
(S101)予測対象ユーザの消費電力量生成モデルS={S1, S2, ・・・, SK'}を取り出し、予測対象の時刻Tを設定する。
(S102)消費電力量生成モデルSの要素である消費電力量出力状態Si(i=1, 2, ・・・, K')のうち、時刻Tを含むものが存在するか否かを判定する。具体的には、上記(ア)及び(イ)の開始時刻及び持続時間に係る情報で規定される時間範囲内にこの時刻Tを含む出力状態Siがあるか否かを判定する。例えば、図7に示した実施例では、時刻T=(AM 7:15)や時刻T=(AM 21:16)を含む出力状態としてS1が挙げられ、当該時刻Tを含む出力状態S1が存在すると判定されるが、例えば時刻T=(AM 6:59)を含む出力状態としてS1は該当せず、出力状態S1が存在するとの判定はなされない。
(S103a)ステップS102で真の判定、即ち時刻Tを含む出力状態Siが存在するとの判定を行った場合、この時刻Tを含む出力状態Siを予測値算出対象の出力状態に決定する。例えば、時刻Tを含む出力状態が複数存在する場合、これら全ての出力状態が予測値算出対象の出力状態に決定される。
(S103b)一方、ステップS102で偽の判定、即ち時刻Tを含む出力状態Siが存在しないとの判定を行った場合、開示時刻が時刻Tに最も近い出力状態Siを予測値算出対象の出力状態に決定する。例えば、時刻T=(PM12:15)に対して最も近い開始時刻PM12:30を有する出力状態が複数存在する場合、これらの出力状態は全て予測値算出対象の出力状態に決定される。
(S104)予測算出対象に決定された消費電力量出力状態Siにおける上記要素(イ)、上記要素(ウ)、及び上記要素(エ)から消費電力量期待値を算出し、当該算出値を予測値に決定する。ここで、Xを消費電力量(インプット値)として、消費電力量期待値E(X|T)は、次式
(2) E(X|T)=ΣX[X×P(X|T)]
ΣX[X×ΣS[P(X|Si,T)×P(Si|T)]]
ΣS[ΣX[X×P(X|Si,T)]]×P(Si|T)
を用いて算出される。
ここで、式(2)において、ΣXは消費電力量の特徴パターンXについての総和(summation)であり、ΣSは消費電力量出力状態Siについての総和である。また、P(X|Si,T)は、時刻Tを含む出力状態Siでの消費電力量Xの出現確率である。従って、ΣX[X×P(X|Si,T)]は、結局、消費電力量出力状態Siにおける上記要素(ウ)の配列要素と上記要素(エ)の配列要素との線形荷重和となり、上記要素(ウ)及び(エ)から算出することができる。
さらに、P(Si|T)は、時刻Tを含む出力状態Siの重みに相当し、モデルSにおいてSiが1つしか存在しない場合、P(Si|T)=1に設定される。一方、Siが複数存在する場合、各Siにおける上記要素(イ)の持続時間の合計値の、全Siにおける合計持続時間に対する割合とすることができる。例えば、出力状態がS1及びS2の2つだけ存在し、S1及びS2の各々での持続時間の合計値が例えば45分であって、両者の持続時間が等しい場合、P(S1|T)=P(S2|T)=0.5とすることができる。
以上のことから、式(2)の消費電力量期待値E(X|T)は、上記要素(イ)〜(エ)に基づいて算出されることが理解される。このステップS104で算出された期待値E(X|T)が、予測対象ユーザ(世帯)における予測対象の時刻Tでの電力消費量予測値となる。
尚、各インデックス値をとる生活パターンにラベリングを行うことによって、時刻Tについて、電力消費量だけでなくその時点でユーザのとる生活行動を推定することも可能となる。
[生成モデル更新制御部]
生成モデル更新制御部115(図3)は、定期的に、適宜又は装置1外部からの指示によって、
(a)状態遷移モデル構築部111に対し、更新された消費電力データ(単位時間データ)群をもって特徴パターン状態遷移モデル及び生活パターン状態遷移モデルを更新させ、次いで、
(b)元データ生成部112に対し、更新された特徴パターン状態遷移モデル及び生活パターン状態遷移モデルをもって特徴パターン元データ及び生活パターン元データを更新させ、さらに、
(c)活動関連量生成モデル構築部113に対し、更新された特徴パターン元データ及び生活パターン元データをもって活動関連量生成モデルを更新させる。
これにより、消費電力量予測装置1は、対象ユーザ(世帯)における、季節等の時期による生活行動の変化や、ユーザ自身の私的な又は社会的な理由による生活行動の変化等を取り込んで、予測時において最もユーザの生活の実情に合った消費電力量の予測を行うことが可能となる。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、階層的な状態遷移モデルを構築することによって、ユーザ(世帯)毎の活動の特徴のみならず、家電固有の動作等のユーザ(世帯)特有の事情をも考慮するので、より精度の高い活動関連量の予測が実施可能となる。
また、従来のヒューリスティックな予測技術とは異なり、階層的な状態遷移モデルを利用して予測を行うので、予めパラメータを設定する必要がなく、且つ世帯毎にパラメータをチューニングせずに、ユーザ(世帯)毎の活動関連量を高い精度で推定することができるのである。
尚、このように推定されたユーザの消費電力量等の生活関連量の予測情報を利用して、ユーザの電力消費や生活パターンについての適切な支援情報、例えば節電アドバイス、生活時間帯についてのアドバイスや、健康管理情報等、を提供することも可能となる。また、これにより、省エネルギー化を実現することもできる。さらに、将来の電力消費傾向に合わせた商品の紹介等、本発明をターゲット広告に役立てることも可能である。さらにまた、本発明によれば、消費電力量、ガス消費量や、水道消費量等を的確に把握し、さらにはこれらの将来の需要量を予測して適切な供給に備えることも可能となる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 消費電力量予測装置(生活関連量予測装置)
101 通信インタフェース部
102 消費電力データ管理部(生活関連データ管理部)
103 生成モデル管理部
111 状態遷移モデル構築部
111a 特徴パターンモデル構築部
111b 生活パターンモデル構築部(活動パターンモデル構築部)
111c 代表モデル構築部
112 元データ生成部
113 消費電力量生成モデル構築部(生活関連量生成モデル構築部)
114 予測値決定部
115 生成モデル更新制御部
2 事業者通信網
3 スマートメータ
4 HGW

Claims (8)

  1. ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置であって、
    活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
    ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する状態遷移モデル構築手段と、
    予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する元データ生成手段と、
    各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する活動関連量生成モデル構築手段と、
    生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する予測値決定手段と
    を有することを特徴とする活動関連量予測装置。
  2. 前記状態遷移モデル構築手段は、互いに異なるデータを含む複数の単位時間データ群の各々を用いて当該特徴パターン状態遷移モデル及び当該活動パターン状態遷移モデルの組を構築し、当該単位時間データ群毎に構築された複数の当該組を、所定のクラスタリング・アルゴリズムを用いて複数のクラスタに分割し、要素数の最大となるクラスタに含まれる1つの当該組を、特徴パターン状態遷移代表モデル及び活動パターン状態遷移代表モデルの組に決定し、
    前記元データ生成手段は、予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、当該特徴パターン状態遷移代表モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、当該活動パターン状態遷移代表モデルに適用して活動パターン元データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の活動関連量予測装置。
  3. 前記活動関連量生成モデル構築手段は、少なくとも、当該出力状態が現れる開始時刻に係る情報、当該出力状態の持続時間に係る情報、当該出力状態に含まれる特徴パターンの出現確率に係る情報、及び当該出力状態に含まれる特徴パターンに係る単位時間データの平均に係る情報を要素とする活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、
    前記予測値決定手段は、当該予測対象ユーザの活動関連量に係る予測値に係る時刻を、当該開始時刻及び持続時間に係る情報で規定される時間範囲内に含む活動関連量出力状態を選択し、選択された当該活動関連量出力状態における当該持続時間に係る情報、当該出現確率に係る情報、及び当該平均に係る情報に基づいて、当該ユーザの活動関連量の期待値を算出し、当該期待値を当該時刻における予測値とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の活動関連量予測装置。
  4. 当該活動関連量は、当該ユーザに係る電力の使用によって発生する消費電力量であり、
    前記予測値決定手段は、生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける消費電力量に係る予測値を決定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の活動関連量予測装置。
  5. 前記状態遷移モデル構築手段は、当該特徴パターン状態遷移モデル及び当該活動パターン状態遷移モデルを、バウム・ウェルチ(Baum-Welch)アルゴリズムを用いて隠れセミマルコフモデル(Hidden Semi-Markov Model)として構築することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の活動関連量予測装置。
  6. 前記状態遷移モデル構築手段に対し、更新された単位時間データ群をもって当該特徴パターン状態遷移モデル及び活動パターン状態遷移モデルを更新させ、前記元データ生成手段に対し、更新された当該特徴パターン状態遷移モデル及び活動パターン状態遷移モデルをもって当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを更新させ、前記活動関連量生成モデル構築手段に対し、更新された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データをもって当該活動関連量生成モデルを更新させる生成モデル更新制御手段を更に有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の活動関連量予測装置。
  7. ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
    ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する状態遷移モデル構築手段と、
    予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する元データ生成手段と、
    各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する活動関連量生成モデル構築手段と、
    生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する予測値決定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする活動関連量予測プログラム。
  8. ユーザの活動に関連する活動関連量を予測する装置に搭載されたコンピュータにおける活動関連量予測方法であって、
    活動関連量の時間変化を特徴付ける特徴パターンを状態とし、所定期間を構成する単位時間毎に取得された当該ユーザの活動関連量のデータである単位時間データを、当該状態からの出力の観測結果とした特徴パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって活動関連量が出力される特徴パターン状態遷移モデルを構築し、さらに、
    ユーザの活動の時間変化を特徴付ける活動パターンを状態とし、当該特徴パターン状態遷移モデルを用いて単位時間毎に取得された当該特徴パターンを、当該状態からの出力の観測結果とした活動パターン状態遷移モデルであって、当該状態が他の状態へ確率的に遷移し且つ当該状態において当該状態に依存する確率分布をもって特徴パターンが出力されるという活動パターン状態遷移モデルを構築する第1のステップと、
    予測対象ユーザに係る単位時間データ群を、構築された当該特徴パターン状態遷移モデルに適用して特徴パターン元データを生成し、さらに、当該特徴パターン元データを、構築された当該活動パターン状態遷移モデルに適用して活動パターン元データを生成する第2のステップと、
    各々から活動関連量が出力される複数の活動関連量出力状態であって、少なくとも、当該出力状態が現れる時刻又は時間に係る情報と、当該出力状態に含まれる特徴パターンについての活動関連量に係る情報とを要素とする複数の活動関連量出力状態を、生成された当該特徴パターン元データ及び当該活動パターン元データを用いて生成し、生成された当該複数の活動関連量出力状態の集合である活動関連量生成モデルを構築する第3のステップと、
    生成された当該活動関連量生成モデルを用いて、当該予測対象ユーザにおける特定の時刻又は時間での活動関連量に係る予測値を決定する第4のステップと
    を有することを特徴とする活動関連量予測方法。
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