JPWO2014103098A1 - 無線通信システム、基地局、移動局、通信制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
第1の基地局(1)は、C/U-plane splitシナリオのために、データベアラ及びデータ無線ベアラを第2の基地局(2)において確立するために必要な第1の設定情報を第2の基地局(2)に送信するよう構成されている(S105)。さらに、第1の基地局(1)は、第2の基地局(2)におけるデータベアラ及びデータ無線ベアラの確立後も引き続き、第1の基地局(1)において第1の設定情報を保持するよう構成されている(S109)。これにより、例えば、C/U-plane splitシナリオにおいてUEがセル間を移動する際のパススイッチ遅延の低減に寄与できる。
Description
本発明は、無線通信システムに関し、特に、Small cell enhancementシナリオにおけるネットワークアーキテクチャに関する。
3rdGenelation Partnership Project (3GPP) におけるLong Term Evolution (LTE) Release 12においては、局所的な巨大トラフィックの収容、スループットの改善、及び高周波数帯の効率的な利用などのために"local area enhancement" または"small cell enhancement"が議題の1つとなっている(非特許文献1を参照)。 local area enhancementまたはsmall cell enhancementでは、small cell を形成するlow-power node (LPN) が用いられる。
さらに、small cell enhancementに関して、C/U-plane splitシナリオが提案されている。C/U-plane splitでは、macro cell が移動局(User Equipment (UE))に対するcontrol plane(例えば、Radio Resource Control (RRC)コネクション、及びNon-Access Stratum (NAS)メッセージ転送)を提供し、small cellがUEに対するuser planeを提供する。具体的な導入例をControl plane (C-plane)について見ると、macro cellは、低い周波数帯を用いた広いカバレッジにより、UEとの良好なコネクションを維持し、UEの移動性をサポートできる。一方、user plane (U-plane) について見ると、small cellは、高い周波数帯で広い帯域幅を用いることでUEに対して局所的な高スループットを提供できる。
C/U-plane splitシナリオにおいて、small cellは、既存のセル固有シグナル/チャネル、例えば、Primary Synchronization Signal (PSS)、Secondary Synchronization Signal (SSS)、Cell-specific Reference Signal (CRS)、Master Information Block (MIB)、 System Information Block (SIB)、の送信を必要としない場合も想定されている。したがって、このような新たなsmall cellは、phantom cellと呼ばれる場合もある。また、small cellを提供する基地局(eNB)又はLPNは、Phantom eNodeB (PhNB)と呼ばれる場合もある。
3GPP RWS-120010, NTT DOCOMO, "Requirements, Candidate Solutions & Technology Roadmap for LTE Rel-12 Onward", 3GPP TSG RAN Workshop on Rel-12 and Onwards Ljubljana, Slovenia, 11-12 June 2012
上述したように、MeNBが制御するセルにおいてC-planeをUEに提供し、LPNが制御するセルにおいてU-planeをUEに提供するC/U-plane splitシナリオが提案されている。以下では、C/U-plane splitシナリオにおいてC-Planeを提供するセルをプライマリセル(PCell)と呼び、U-Planeを提供するセルをセカンダリセル(SCell)と呼ぶ。
本件発明者等は、C/U-plane splitシナリオにおけるUEのセル間移動について検討を行い、様々な課題を見出した。例えば、C/U-plane splitシナリオにおいて、UEが1つのMeNBセル(PCell)のカバレッジ内で移動し、これによりデータ無線ベアラ(Data Radio bearer (DRB))を確立している第1のLPNセル(SCell)の外に移動するケースを考える。このケースでは以下に説明する第1及び第2のモビリティ・シナリオが考えられる。
第1のモビリティ・シナリオでは、第1のLPNセルが他のLPNセルとオーバーラップすること無く疎らに配置されており、したがってUEは、SCell(つまり、SCellにて確立されているDRB)を第1のLPNセルからMeNBセルに変更する。仮に通常のS1ハンドオーバ手順を第1のモビリティ・シナリオにおけるUE移動に適用すると、無駄なシグナリングが生じ、そのためにパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)が大きくなってしまうという問題がある。なぜなら、C-PlaneはMeNBセルにて確立されているから、第1のハンドオーバ・シナリオにおいてC-Planeを変更する必要ないためである。このため、通常のハンドーバ手順を使用すると、C-Planeをソースセルからターゲットセルに変更するためのシグナリングが無駄である。したがって、C/U-plane splitシナリオでは特別な考慮が必要である。
第2のモビリティ・シナリオでは、第1のLPNセルが第2のLPNセルとオーバーラップして密に配置されており、したがってUEは、SCell(つまり、SCellにて確立されているDRB)を第1のLPNセルから第2のLPNセルに変更する。第2のモビリティ・シナリオにおいても、第1のモビリティ・シナリオと同様にパススイッチ遅延に関する問題が起こる。
したがって、本発明の目的の1つは、C/U-plane splitシナリオにおいてUEがセル間を移動する際のパススイッチ遅延の低減に寄与する無線通信システム、基地局、移動局、通信制御方法、及びプログラムを提供することである。
第1の態様では、無線通信システムは、第1及び第2の基地局、コアネットワーク、並びに移動局を含む。前記コアネットワークは、モビリティ管理装置およびデータ中継装置を含む。前記第1の基地局は第1のセルを運用し、前記第2の基地局は第2のセルを運用する。前記第1の基地局は、前記モビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、前記第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて前記移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう構成されている。前記第2の基地局は、前記第1の基地局との間に前記第2のシグナリングベアラを確立し、前記データ中継装置との間にデータベアラを確立し、前記第2のセルにおいて前記移動局との間にデータ無線ベアラを確立するよう構成されている。さらに、前記第1の基地局は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を、前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信するよう構成されている。さらにまた、前記第1の基地局は、前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持するよう構成されている。
第2の態様では、第1の基地局は、第1のセルを運用する無線通信部、及び制御部を含む。前記制御部は、コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御すうよう構成されている。さらに、前記制御部は、データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信するよう構成されている。さらにまた、前記制御部は、前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の設定情報を保持するよう構成されている。ここで、前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立される。前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される。
第3の態様では、移動局は、上述した第1の態様の無線通信システムと結合して使用され、無線通信部及び制御部を含む。前記制御部は、前記データ無線ベアラに関する設定情報を前記第1の基地局から受信し、前記第2のセルを利用してユーザーデータを受信又は送信するよう前記無線通信部を制御するよう構成されている。
第4の態様では、第1のセルを運用する第1の基地局における通信制御方法は、以下の(a)〜(c)を含む。
(a)コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御すること、
(b)データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信すること、及び
(c)前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持すること。
ここで、前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立される。前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される。
(a)コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御すること、
(b)データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信すること、及び
(c)前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持すること。
ここで、前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立される。前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される。
第5の態様では、プログラムは、上述した第4の態様に係る通信制御方法をコンピュータに行わせるための命令群を含む。
上述した態様によれば、C/U-plane splitシナリオにおいてUEがセル間を移動する際のパススイッチ遅延の低減に寄与する無線通信システム、基地局、移動局、通信制御方法、及びプログラムを提供できる。
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態に係る無線通信システムは、第1の基地局1、第2の基地局2、移動局4、及びコアネットワーク5を含む。基地局1及び2は、第1のセル10及び第2のセル20をそれぞれ運用する。コアネットワーク5は、モビリティ管理装置6及びデータ中継装置7を含む。以下では、説明の容易化のために、本実施形態に係る無線通信システムがLTEシステムである場合を例に説明する。従って、第1の基地局1はMeNB、第2の基地局2はLPN、移動局4はUE、コアネットワーク5はEvolved Packet Core (EPC)、モビリティ管理装置6はMobility Management Entity (MME)、データ中継装置7はServing Gateway (S-GW) に相当する。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態に係る無線通信システムは、第1の基地局1、第2の基地局2、移動局4、及びコアネットワーク5を含む。基地局1及び2は、第1のセル10及び第2のセル20をそれぞれ運用する。コアネットワーク5は、モビリティ管理装置6及びデータ中継装置7を含む。以下では、説明の容易化のために、本実施形態に係る無線通信システムがLTEシステムである場合を例に説明する。従って、第1の基地局1はMeNB、第2の基地局2はLPN、移動局4はUE、コアネットワーク5はEvolved Packet Core (EPC)、モビリティ管理装置6はMobility Management Entity (MME)、データ中継装置7はServing Gateway (S-GW) に相当する。
本実施形態に係る無線通信システムは、C/U-plane splitをセル10及び20に適用する。すなわち、LPN2は、セル20内において、U-planeサービスをUE4に提供する。言い換えると、LPN2は、UE4との間にデータ無線ベアラ(Data Radio bearer (DRB))を確立し、UE4のユーザーデータを転送する。MeNB1は、LPN2との間にDRBを確立するUE4に対して、セル10においてC-planeサービスを提供する。言い換えると、MeNB1は、UE4との間にシグナリング無線ベアラ(Signaling Radio Bearer (SRB))を確立し、セル20でのLPN2とのDRBの確立及び修正(modify)等のためのRRCシグナリング、及びEPC5とUE4の間のNASメッセージ転送などを提供する。また、MeNB1は、LPN2のセル20に関するマスター情報(例えば、システム帯域幅、送信アンテナ数など)及びシステム情報(例えば、セル20のDRBに関するパラメータ)をセル10の下りリンクチャネル(例えば、Physical Broadcast Channel (PBCH)、又はPhysical Downlink Shared Channel (PDSCH))を用いて送信してもよい。
なお、MeNB1は、UE4に関する全てのC-planeサービスを担う必要はない。例えば、LPN2は、自身に確立したデータ無線ベアラに関して、レイヤ1(物理レイヤ)及びレイヤ2(Media Access Control (MAC)サブレイヤ及びRadio Link Control (RLC)サブレイヤ)の制御を行なってもよい。具体的には、LPN2は、上りリンク制御チャネル(例えば、Physical Uplink Control Channel (PUCCH))又は上りリンクデータチャネル(例えば、Physical Uplink Shared Channel (PUSCH))を用いて、レイヤ1/レイヤ2制御信号(例えば、Hybrid Automatic Repeat Request (H-ARQ) ACK、Channel Quality Indicator (CQI)、Precoding Matrix Indicator (PMI)、及びRank Indicator (RI))を受信してもよい。また、LPN2は、下りリンク制御チャネル(例えば、Physical Downlink Control Channel (PDCCH))を用いて下りリンクのスケジューリング情報、及び上りリンク送信に対するACK/NACK等をUE4に送信してもよい。
EPC5は、主に移動通信サービスを提供するオペレータによって管理されるネットワークである。EPC5は、UE4のモビリティ管理(例えば、位置登録、位置更新)、及びベアラ管理(例えば、ベアラ確立、ベアラ構成変更、ベアラ解放)等を行うコントロールプレーン(C-plane)機能と、MeNB1及びLPN2と図示しない外部ネットワークとの間でUE4のユーザーデータを転送するユーザープレーン(U-plane)機能を有する。MME6は、EPCにおけるC-plane機能を担う。S-GW7は、EPCにおけるU-plane機能を担う。S-GW7は、MeNB1及びLPN2を含む無線アクセスネットワーク(Radio Access Network (RAN))とEPC5との境界に配置される。
続いて以下では、本実施形態に係るベアラ・アーキテクチャについて図2及び図3を用いて説明する。図2は、セル20でのユーザーデータ転送に関係するベアラ・アーキテクチャの第1の例を示している。無線ベアラについては既に述べた通りである。すなわち、MeNB1は、UE4との間にSRBを確立し、セル20でのDRBの確立及び修正(modify)等のためのRRCシグナリング、及びEPC5とUE4の間のNASメッセージ転送などのC-planeサービスをセル10において提供する。また、LPN2は、UE4との間にDRBを確立し、UE4のユーザーデータをセル20において送受信する。
次に、EPC5とMeNB1及びLPN2の間のベアラについて説明する。EPC5とのシグナリングベアラ(つまり、S1-MMEインタフェースを用いたS1シグナリングベアラ)は、MME6とMeNB1の間に確立される。MeNB1は、MME6との間にS1シグナリングベアラを確立し、MME6との間でS1 Application Protocol (S1-AP)メッセージを送受信する。一方、EPC5とのデータベアラ(つまり、S1-Uインタフェースを用いたS1ベアラ)は、S-GW7とLPN2の間に確立される。LPN2は、S-GW7との間にS1ベアラを確立し、S-GW7との間でUE4のユーザーデータを送受信する。
さらに、MeNB1は、LPN2との間にシグナリングベアラを確立する。MeNB1とLPN2の間のシグナリングベアラは、例えば、X2インタフェースを用いて確立される。X2インタフェースは、eNB間のインタフェースである。なお、LPN2が新規なノードとして定義され、eNBとLPNの間にX2インタフェースとは異なる新たなインタフェースが定義される場合が考えられる。この場合、MeNB1とLPN2の間のシグナリングベアラは、この新たなインタゲースを用いて確立されてもよい。この新たなインタフェースを本明細書では仮にX3インタフェースと呼ぶ。MeNB1は、S-GW7とのS1ベアラ及びUE4とのDRBをLPN2において確立するために必要なベアラ設定情報(以下では、E-UTRAN Radio Access Bearer (E-RAB) 設定情報と呼ぶ)を、X2/X3シグナリングベアラを介してLPN2に送信するよう構成されている。なお、E-RABとは、S1ベアラ及びDRBを含む無線アクセスベアラを意味する。
図2に示されたベアラ・アーキテクチャによれば、LPN2は、MME6との間のS1シグナリングベアラを必要とせず、MeNB1から与えられるE-RAB設定情報に基づいてS1ベアラ及びDRBを設定できる。また、上述したベアラ・アーキテクチャでは、S1ベアラ(S1-Uベアラ)の終端点がS1シグナリングベアラの終端点と異なる。つまり、MeNB1では無くLPN2がS1ベアラを終端している。つまり、図2のアーキテクチャでは、RAN内のシグナリングだけでなく、EPC5とRANの間のインタフェースにおいてもC/U planeが分離されている。これにより、MeNB1は、UE4がセル20及びLPN2を経由してユーザーデータを送受信するために必要なDRB及びS1ベアラを確立するためのシグナリングを行うのみで済む。言い換えると、MeNB1は、一例において、セル20を介したUE4の通信のために、S1ベアラ(つまり、GPRS Tunneling Protocol(GTP)トンネル)を終端する必要がなく、S1ベアラとDRBの間のユーザーデータパケットのフォワーディング処理を行う必要もない。これらの処理は、LPN2によって行われる。したがって、一例において、MeNB1の処理負荷を軽減できる。
なお、S1ベアラは、GTPトンネルであり、ユーザーデータ(データパケット)は、S-GW7とLPN2の間で送受信されるGTPトンネルパケットにカプセル化される。例えば、下りリンクユーザーデータをカプセル化しているGTPトンネルパケットは、S-GW7とLPN2の間に配置されたルータによりルーティング及びフォワーディングされることによってLPN2に到達する。したがって、図2のベアラ・アーキテクチャでは、典型的には、GTPトンネルパケットは、MeNB1を経由することなく転送される。この場合、MeNB1は、S1ベアラの終端処理を行う必要がないためMeNB1の処理負荷を低減できる。また、GTPトンネルパケットがMeNB1とLPN2の間のX2/X3インタフェースを流れないため、X2/X3インタフェースの容量及び遅延等に関する性能要件が緩和される。例えば、X2/X3インタフェースに非光ファイバ回線(例えば、無線回線)を用いることも可能となる。
しかしながら、ユーザーデータをカプセル化しているGTPトンネルパケットは、MeNB1を経由してS-GW7とLPN2の間を転送されてもよい。この場合、MeNB1は、ルータ(例えば、Internet Protocol (IP)ルータ)として機能し、GTPトンネルパケットをルーティング及びフォワーディングすればよい。MeNB1を経由するGTPトンネルパケットのルーティングは、S-GW7、LPN2、及びMeNB1が有するルーティングテーブルの設定により実現できる。
図3は、ベアラ・アーキテクチャの第2の例を示している。図3の例では、MeNB1がGTPトンネルパケットをルーティング及びフォワーディングする。MeNB1は、GTPトンネルパケットのIPアドレスを変換するプロキシ機能を有してもよい。具体的に述べると、MeNB1及びLPN2は、X2/X3インタフェースにおいてトンネル80(例えば、GTPトンネル)を設定する。MeNB1は、S-GW7とLPN2の間のS1ベアラにおいてユーザーデータをカプセル化しているGTPトンネルパケットをさらにカプセル化し、トンネル80を用いて転送する。なお、トンネル80は設定されなくてもよい。つまり、MeNB1は、GTPトンネルパケット対してさらなるカプセル化を行わずに、GTPトンネルパケットをそのまま転送してもよい。
図3の例において注目すべき点の1つは、MeNB1がS1ベアラを終端する必要はない点である。MeNB1は、GTPトンネルパケットをフォワーディングするルータとして動作すればよく、ユーザーパケットを取り出すための逆カプセル化処理を行う必要はない。したがって、GTPトンネル終端に伴うMeNB1の処理負荷の増大は発生しない。
また、図3の例において他の注目すべき点は、MeNB1は、GTPトンネルパケットを観測できる点である。例えば、MeNB1は、転送するGTP トンネルパケットのトラフィック量を観測できる。GTP トンネルパケットのトラフィック量を観測することで、MeNB1は、LPN2の負荷またはセル20の負荷を自立的に推定することができる。したがって、本実施形態のMeNB1は、例えば、自身が観測したGTP トンネルパケットのトラフィック量に基づいてLPN2を経由するE-RAB又はセル20の非活性化の判定を行うことができる。
続いて、本実施形態に係る装置の構成及び動作についてさらに詳細に説明する。本実施形態に係るMeNB1は、LPN2におけるS1ベアラ及びDRBの確立のために最初のデータベアラ確立手順においてMME6から受け取ったE-RAB設定情報を破棄(解放)せずに保持しておくよう構成されている。言い換えると、MeNB1は、E-RAB設定情報に基づくLPN2におけるS1ベアラ及びDRBの確立後も引き続き、MeNB1においてE-RAB設定情報を保持するよう構成されている。一例において、MeNB1は、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイント(終端点)がLPN2から他の基地局(例えば、他のeNB又は他のLPN)に変更される際に、S1ベアラの確立要求(又はS1ハンドオーバの要求)をMME6に改めて送信すること無く、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を他の基地局に送信してもよい。また、他の例において、MeNB1は、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイント(終端点)がLPN2からMeNB1に変更される際に、S1ベアラの確立要求(又はS1ハンドオーバの要求)をMME6に改めて送信すること無く、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を再利用してS1ベアラ及びDRBをMeNB1において確立してもよい。なお、UE4のためのDRBをMeNB1において確立する場合、当該DRBはセル10に設定されてもよいし、セル10とは異なるMeNB1のセル(セカンダリセル)に設定されてもよい。
既に述べたように、本実施形態の無線通信システムは、C/U Splitアーキテクチャを採用している。したがって、MeNB1は、MeNB1のC-Planeを担当するだけでなく、MeNB1のセル10内に配置されたLPN2のセル20のC-Planeも担当する。したがって、UE4がセル10内で移動する限り、MeNB1、LPN2、又はセル10内の他LPNのいずれがUE4のためのDRB及びS1ベアラを提供するかに関わらず、MeNB1は、UE4のためのDRB及びS1ベアラのC-Planeを担当する。この点に着目し、本実施形態のMeNB1は、最初のデータベアラ確立手順においてMME6から受け取ったE-RAB設定情報を破棄(解放)せずに継続して保持しておく。そして、MeNB1は、UE4のセル10内での移動によってDRB及びS1ベアラのエンドポイントがMeNB1又は他の基地局変更される際に、保持しておいたE-RAB設定情報を再利用する。これにより、本実施形態は、MeNB1とMME6の間で行われるハンドオーバ処理の少なくとも一部を省略することができる。したがって、本実施形態は、C/U-plane splitシナリオにおいてUE4がセル間を移動する際のパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)の低減に寄与することができる。
続いて以下では、本実施形態に係るMeNB1、LPN2、UE4、MME6、及びS-GW7の構成例について説明する。図4は、MeNB1の構成例を示すブロック図である。無線通信部11は、UE4から送信された上りリンク信号(uplink signal)をアンテナを介して受信する。受信データ処理部13は、受信された上りリンク信号を復元する。得られた受信データは、通信部14を経由して他のネットワークノード、例えばMME6若しくはS-GW7に転送される。例えば、セル10においてUE4から受信された上りリンクユーザーデータは、S-GW7に転送される。また、UE4から受信された制御データのうちNASデータは、MME6に転送される。さらに、受信データ処理部13は、LPN2又はMME6に送信される制御データを制御部15から受信し、これを通信部14を経由してLPN2又はMME6に送信する。
送信データ処理部12は、UE4宛てのユーザーデータを通信部14から取得し、誤り訂正符号化、レートマッチング、インタリービング等を行なってトランスポートチャネルを生成する。さらに、送信データ処理部12は、トランスポートチャネルのデータ系列に制御情報を付加して送信シンボル列を生成する。無線通信部11は、送信シンボル列に基づく搬送波変調、周波数変換、信号増幅等の各処理を行って下りリンク信号(downlink signal)を生成し、これをUE4に送信する。さらに、送信データ処理部12は、UE4に送信される制御データを制御部15から受信し、これを無線通信部11を経由してUE4に送信する。
制御部15は、LPN2により運用されるセル20においてUE4がユーザーデータを受信又は送信できるようにするために、シグナリングベアラを介してMME6、LPN2、及びUE4とシグナリングする。具体的には、制御部15は、E-RAB又はS1ベアラの確立要求を、S1シグナリングベアラを介してMME6に送信する。制御部15は、S1ベアラ及びDRBをLPN2において確立するために必要なE-RAB設定情報を、X2/X3シグナリングベアラを介してLPN2に送信する。制御部15は、セル20でのDRBをUE4において確立するために必要なDRB設定情報を、セル10でのSRBを介してUE4に送信する。
さらに、制御部15は、E-RAB設定情報に基づくLPN2におけるS1ベアラ及びDRBの確立後も引き続き、MeNB1においてE-RAB設定情報を保持するよう構成されている。一例において、制御部15は、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイント(終端点)がLPN2から他の基地局(例えば、他のeNB又は他のLPN)に変更される際に、S1ベアラの確立要求(又はS1ハンドオーバの要求)をMME6に改めて送信すること無く、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を他の基地局に送信してもよい。また、他の例において、制御部15は、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイント(終端点)がLPN2からMeNB1に変更される際に、S1ベアラの確立要求(又はS1ハンドオーバの要求)をMME6に改めて送信すること無く、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を再利用してS1ベアラ及びDRBをMeNB1において確立してもよい。
なお、制御部15は、UE4のためのDRB及びS1ベアラのエンドポイントがLPN2からMeNB1又は他の基地局に変更される際に、MeNB1又は他の基地局とUE4の間にDRBを確立するためのDRB設定情報を、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報に基づいて生成してもよい。制御部15は、生成したDRB設定情報をセル10におけるUE4とのSRBを介してUE4に送信すればよい。
また、制御部15は、LPN2からMeNB1又は他の基地局に変更されたS1ベアラのエンドポイント情報をMME6に通知してもよい。MME6は、通知されたS1ベアラのエンドポイント情報をS-GW7に送信し、S-GW7において管理されているS1ベアラのRadio Access Network(RAN)側エンドポイント設定が更新される。
また、制御部15は、UE4又はLPN2からのトリガー通知に応答して、UE4のためのDRB及びS1ベアラをLPN2からMeNB1又は他の基地局に切り替えることを決定してもよい。
図5は、LPN2の構成例を示すブロック図である。図5に示された無線通信部21、送信データ処理部22、受信データ処理部23、及び通信部24の機能及び動作は、図4に示された基地局1の対応する要素、すなわち無線通信部11、送信データ処理部12、受信データ処理部13、及び通信部14と同様である。
LPN2の制御部25は、MeNB1(制御部15)からのE-RAB設定情報をX2/X3シグナリングベアラを介して受信し、E-RAB設定情報に従ってS-GW7とのS1ベアラ及びUE4とのSRBを設定する。
図6は、UE4の構成例を示すブロック図である。無線通信部41は、セル10及びセル20のどちらとも通信可能である。また、無線通信部41は、異なるeNBによって運用される複数のセルのキャリアアグリゲーションをサポートしてもよい。この場合、無線通信部41は、ユーザーデータの送信又は受信のために複数のセル10及び20を同時に使用することができる。無線通信部41は、アンテナを介して、eNB1若しくはLPN2又はこれら両方から下りリンク信号を受信する。受信データ処理部42は、受信された下りリンク信号から受信データを復元してデータ制御部43に送る。データ制御部43は、受信データをその目的に応じて利用する。また、送信データ処理部44及び無線通信部41は、データ制御部43から供給される送信データを用いて上りリンク信号を生成し、eNB1若しくはLPN2又はこれら両方に向けて送信する。
UE4の制御部45は、MeNB1との間のセル10におけるSRBを確立するよう無線通信部41を制御する。そして、制御部45は、LPN2との間にDRBを確立するためのDBB設定情報をMeNB1から受信し、セル20を利用してユーザーデータを受信又は送信するよう無線通信部41を制御する。これにより、UE4は、MeNB1とのシグナリングに基づいて、LPN2との間でDRBを介して通信することができる。
さらに、制御部45は、UE4のためのDRB及びS1ベアラのエンドポイントがLPN2からMeNB1又は他の基地局に変更される際に、MeNB1又は他の基地局とUE4の間にDRBを確立するためのDRB設定情報を、MeNB1からセル10のSRBにおいて受信してもよい。これにより、UE4は、MeNB1とのシグナリングに基づいて、LPN2からMeNB1又は他の基地局にDRBの接続先を変更することができる。
図7は、MME6の構成例を示すブロック図である。通信部61は、MeNB1及びS-GW7と通信する。ベアラ設定制御部62は、MeNB1及びS-GW7と通信部51を介して通信し、これらの装置におけるシグナリングベアラ又はデータベアラの設定を制御する。具体的には、ベアラ設定制御部62は、MeNB1からのデータベアラ(E-RAB又はS1ベアラ)の設定要求に応答して、S-GW7にS1ベアラ設定を要求するとともに、E-RAB又はS1ベアラに関するベアラ設定情報(つまり、E-RAB設定情報)をMeNB1に送信する。
また、ベアラ設定制御部62は、LPN2に設定されていたS1ベアラのエンドポイントがMeNB1又は他の基地局に変更されたことを示すメッセージ(例えば、パススイッチ要求)をMeNB1から受信し、当該メッセージに応答してS1ベアラのエンドポイント設定を変更するようS-GW7に指示してもよい。
図8は、S-GW7の構成例を示すブロック図である。通信部71は、LPN2との間にS1ベアラを確立し、当該S1ベアラを介してLPN2との間でユーザーデータを送信又は受信する。通信部71は、UE4によるセル10を介したユーザーデータの受信又は送信のために、MeNB1との間にS1ベアラを確立してもよい。通信部74は、EPC5内のPacket Data Network Gateway (P-GW) との間にS5/S8ベアラを設定し、他のデータ中継装置との間でユーザーデータを送受信する。
送信データ処理部72は、通信部74からUE4宛の下りリンクユーザーデータを受信し、上流側とS5/S8ベアラと下流側のS1ベアラの対応関係に基づいて下りリンクユーザーデータをS1ベアラにフォワーディングする。受信データ処理部73は、通信部71から上りリンクユーザーデータを受信し、S5/S8ベアラとS1ベアラの対応関係に基づいて上りリンクユーザーデータをS5/S8ベアラにフォワーディングする。
ベアラ制御部75は、MME6と通信し、MME6の制御に従って、LPN2と通信部71の間のS1ベアラを設定する。ベアラ制御部75は、LPN2に設定されていたS1ベアラのエンドポイントがMeNB1又は他の基地局に変更された場合に、MME6からの指示に従ってS1ベアラのRAN側エンドポイントの設定を変更してもよい。
続いて以下では、第1の実施の形態に係る通信制御方法の具体例について図9のシーケンス図を参照しながら説明する。ステップS101では、MeNB1は、セル10に帰属するUE4のために、UE4と関連付けられたS1コネクションをMME6との間に確立する。つまり、MeNB1は、S1-MMEインタフェースにおいてMME6との間にS1シグナリングベアラを確立する。さらに、MeNB1は、セル10においてUE4とのRRCコネクションを確立する。これにより、UE4とMeNB1の間、MeNB1とMME6の間、並びにUE4とMME6の間にいて制御データが送受信される。
ステップS102〜S107では、LPN2を経由するDRB及びS1ベアラの確立処理が行われる。ステップS102では、MeNB1は、セカンダリセル(SCell)でのデータベアラの設定を決定する。そして、MeNB1は、UE4のためのLPN2を経由するE-RABの確立要求(例えば、E-RAB SETUPメッセージ)をMME6に送信する。ここで、セカンダリセルは、LPN2のセル20を意味する。MeNB1は、UE4に対してセカンダリセルのセットアップを決定するということもできる。例えば、MeNB1は、UE4からの要求又はEPC5からの要求に応答して、セル20でのデータベアラセットアップを決定してもよい。また、MeNB1は、セル20を使用できることを示すUE4からの通知に応答して、セル20でのデータベアラセットアップを決定してもよい。また、MeNB1は、セル10におけるUE4のユーザーデータ量が増大したことに応じて、セル20でのデータベアラセットアップを決定してもよい。また、MeNB1は、セル10が高負荷である場合に、セル10のトラフィックをオフロードするために、セル20でのデータベアラセットアップを決定してもよい。また、MeNB1は、MME6を介して加入者サーバ(つまり、 Home Subscriber Server (HSS))から受信したUE4の加入者データ(例えば、UE4のカテゴリ、契約情報など)に従って、セル20でのデータベアラセットアップを決定してもよい。
MME6は、MeNB1からのE-RABの確立要求に応答して、S1ベアラの設定手順を開始する(ステップS103)。具体的には、MME6は、S-GW7にLPN2との間のS1ベアラの設定を要求する。S-GW7は、LPN2とのS1ベアラを設定し、S1ベアラコンテキスト(例えば、U-planeでのS-GW7のアドレス及びトンネルエンドポイント識別子(Tunnel Endpoint Identifier (TEID))を含む応答をMME6に送信する。TEID は、S1ベアラとしてのGTPトンネルのS-GW7側におけるエンドポイントを示す。ステップS104では、MME6は、S1ベアラコンテキストを含むE-RAB設定情報をMeNB1に送信する。E-RAB設定情報は、例えば、MME6からMeNB1に送られるE-RAB SETUP RESPONSEメッセージを用いて送信される。
ステップS105では、MeNB1は、E-RAB設定情報をX2/X3シグナリングベアラを介してLPN2に送信する。E-RAB設定情報は、S1ベアラ設定情報及びDRB設定情報を含む。LPN2は、E-RAB設定情報に従ってS1ベアラ及びDRBを設定する。S1ベアラ設定情報は、S-GW7とのS1ベアラの確立に必要な情報を含む。S1ベアラ設定情報は、例えば、E-RAB ID、Quality Class Indicator (QCI)、S-GW7のIPアドレス、S-GW7側のGTPトンネル(S1ベアラ)のTEID、security key、及びUE4に割り当てられたTemporary Mobile Subscriber Identity (TMSI)のうち少なくとも1つを含む。また、DRB設定情報は、UE4とのDRBの確立に必要な設定情報を含む。DRB設定情報は、例えば、E-RAB ID、Quality Class Indicator (QCI)、並びに物理レイヤ及びMACサブレイヤの設定情報を含む。
ステップS106では、MeNB1は、セル10のSRBを用いて、セル20でのDRBの設定情報をUE4に送信する。DRBの設定情報は、RRC再構成(RRC Reconfiguration)メッセージを用いて送信される。UE4は、DRBの設定情報に従ってDRBを設定する。
ステップS107では、MeNB1は、E-RABの設定完了を示すメッセージ(CREATE BEARER RESPONSE)をMME6に送信する。当該メッセージは、S1ベアラに関するLPN2側の設定情報(例えば、LPN2のアドレス及びTEID)を含む。MME6は、LPN2のアドレス及びTEIDを含むメッセージをS-GW7に送信する。S-GW7は、MME6から受信したLPN2のアドレス及びTEIDによって、S1ベアラ設定を更新する。
以上のステップS102〜S107の処理によって、UE4とS-GW7の間にLPN2を経由するE-RABが設定される。ステップS108では、UE4は、セル20及びLPN2を経由してユーザーデータを受信又は送信する。
ステップS109では、MeNB1は、LPN2に関する情報、つまり、LPN2において確立されたE-RAB設定情報を、LPN2でのE-RAB設定後も解放すること無く保持し続ける。MeNB1において保持されるE-RAB設定情報は、E-RAB確立のためにステップS104においてMME6から受信されたE-RAB設定情報を含む。MeNB1において保持されるE-RAB設定情報は、例えば、E-RAB ID、QCI、S-GW7のIPアドレス、GTPトンネル(S1ベアラ)のTEID、security key、及びUE4に割り当てられたTMSIのうち少なくとも1つを含む。
<第2の実施形態>
図10は、第2の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、MeNB1のセル10内におけるUE4の移動の例を示す。具体的には、本実施形態では、セル10内にLPN2のセル30とLPN3のセル30がオーバーラップして密に配置されており、UE4がLPN2のセル20から他のLPN3のセル30に移動する例について説明する。
図10は、第2の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、MeNB1のセル10内におけるUE4の移動の例を示す。具体的には、本実施形態では、セル10内にLPN2のセル30とLPN3のセル30がオーバーラップして密に配置されており、UE4がLPN2のセル20から他のLPN3のセル30に移動する例について説明する。
本実施形態において、MeNB1は、UE4のためのDRB及びS1ベアラのエンドポイントがLPN2からLPN3に変更される際に、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報をLPN3に送信する。MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を再利用するため、MeNB1は、LPN3においてE-RABを確立するためのE-RAB確立要求又はハンドオーバ要求をMME6に改めて送信する必要がない。このため、本実施形態は、UE4がLPN間を移動する際のMME6とのシグナリングを削減でき、UE4がLPN間を移動する際のパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)を低減することができる。
図11は、UE4のセル10内での移動に伴うベアラスイッチ手順の一例を示すシーケンス図である。ステップS201は、図9に示されたステップS109に相当する。つまり、MeNB1は、LPN2において確立されたE-RABに関するE-RAB設定情報を保持している。このとき、UE4はLPN2のセル20内に位置している。したがって、UE4は、セル10及びMeNB1を介して制御データを送受信し(ステップS202)、セル20及びLPN20を介してユーザーデータを送受信する(ステップS203)。
ステップS204又はS205ではMeNB1は、LPN2又はUE4からトリガー通知(PATH SWITCH TRIGGER)を受信する。トリガー通知は、MeNB1がパススイッチを判断するための情報を含む。MeNB1は、LPN2又はUE4からのトリガー通知に基づいて、LPN2からLPN3へのデータベアラ経路の切り替え(つまり、セカンダリセル(SCell)の切り替え)を決定する。したがって、図11の例では、LPN2はソースLPNであり、LPN3はターゲットLPNである。
UE4からMeNB1へのトリガー通知は、UE4により測定されたLPN2の無線品質に基づいて送信されてもよいし、その無線品質を示してもよい。UE4は、LPN2の無線品質が所定の閾値を下回る場合にトリガー通知を送信してもよい。また、UE4からMeNB1へのトリガー通知は、UE4により測定された他の基地局(例えば、LPN3)の無線品質に基づいて送信されてもよいし、その無線品質を示してもよい。UE4は、他の基地局(例えば、LPN3)の無線品質が所定の閾値を超える場合にトリガー通知を送信してもよい。無線品質は、例えば、ダウンリンク受信電力、Signal to Interference plus Noise Ratio (SINR)、Received Signal Code Power(RSCP)、又はReference Signal Received Quality(RSRQ)であってもよい。
一方、LPN2からMeNB1へのトリガー通知は、LPN2の負荷を示す負荷情報に基づいて送信されてもよいし、その負荷情報を示してもよい。LPN2は、LPN2の負荷が所定の閾値を超える場合にトリガー通知を送信してもよい。LPN2の負荷は、例えば、セル20における無線リソースの使用率(e.g. Physical Resource Block(PRB)使用率)であってもよい。
また、LPN2からMeNB1へのトリガー通知は、LPN2において測定されたUE4の接続状態に基づいて送信されてもよいし、その接続状態を示してもよい。LPN2は、UE4の接続状態が基準値よりも劣化した場合にトリガー通知を送信してもよい。UE4の接続状態は、例えば、Hybrid ARQ(Automatic repeat request)に基づくUE4からの再送要求の発生数又は発生率であってもよい。
また、LPN2からMeNB1へのトリガー通知は、LPN2において測定されたUE4の接続状態に基づいて送信されてもよいし、その接続状態を示してもよい。LPN2は、UE4の接続状態が基準値よりも劣化した場合にトリガー通知を送信してもよい。UE4の接続状態は、例えば、Hybrid ARQ(Automatic repeat request)に基づくUE4からの再送要求の発生数又は発生率であってもよい。
ステップS206では、MeNB1は、保持しておいたE-RAB設定情報の少なくとも一部をターゲットLPN3に送信する。ターゲットLPN3は、MeNB1から受信したE-RAB設定情報を用いて、LPN3におけるDRB及びS1ベアラのエンドポイント設定を行う。そして、LPN3は、UE4のためのS1ベアラのLPN3におけるエンドポイント情報をMeNB1に送信する。MeNB1は、LPN3から受信したS1ベアラのLPN3におけるエンドポイント情報を反映するために、保持しておいたE-RAB設定情報を更新する。言い換えると、MeNB1は、LPN3におけるデータベアラ設定が反映されたE-RAB設定情報を生成し、これを引き続き保持する。
ステップS207では、MeNB1は、保持していたE-RAB設定情報に基づいて、UE4とターゲットLPN3の間にDRBを確立するためのDRB設定情報を生成する。そして、MeNB1は、当該DRB設定情報をセル10のSRBを介してUE4に送信する。UE4は、MeNB1からDRB設定情報を受信し、セル30におけるDRBを設定する。
ステップS208〜S210は、S1ベアラの経路切り替え手順、つまりRAN側エンドポイントをLPN2からLPN3に切り替える手順である。ステップS208では、MeNB1は、E-RABの切り替えを要求するメッセージ(PATH SWITCH REQUEST)をMME6に送信する。当該メッセージ(PATH SWITCH REQUEST)は、LPN2設定されていたS1ベアラのRAN側エンドポイントがLPN3に変更されたことを示す。当該メッセージ(PATH SWITCH REQUEST)は、例えば、E-RAB識別子(又はS1ベアラ識別子)、LPN3のアドレス、及びLPN3におけるS1ベアラのエンドポイント識別子(TEID)を含んでもよい。ステップS209では、MME6は、S1ベアラの更新要求(BEARER MODIFY)をS-GW7に送信する。S1ベアラの更新要求は、例えば、LPN3のアドレス及びTEIDを含む。S-GW7は、MME6から受信したLPN3のアドレス及びTEIDによって、S1ベアラ設定を更新する。ステップS210では、MME6は、S1ベアラの経路切り替えの完了を示すメッセージ(PATH SWITCH RESPONSE)をMeNB1に送信する。
以上のステップS210〜S211の処理によって、UE4とS-GW7の間にLPN3を経由するE-RABが設定される。ステップS211では、UE4は、LPN2と通信していたとき(ステップS202)と同様に、セル10及びMeNB1を介して制御データを送受信する。ステップS212では、UE4は、セル30及びLPN3を経由してユーザーデータを受信又は送信する。
続いて、以下では、本実施形態におけるMeNB1、LPN2及び3、UE4、MME6、及びS-GW7のそれぞれの動作を順に説明する。図12は、MeNB1の動作例を示すフローチャートである。ステップS301では、MeNB1(制御部15)は、LPN2に設定されているUE4のセカンダリセルを他のLPN(ここでは、LPN3)に切り替えるかを決定する。セカンダリセルの切り替えを決定した場合(ステップS301でYES)、MeNB1は、E-RAB設定情報を既に保持しているかを判定する(ステップS302)。E-RAB設定情報を保持していない場合(ステップS302でNO)、MeNB1は、通常のベアラ設定手順(例えば、ハンドオーバ手順)を実行し、UE4のためのデータベアラをLPN2からLPN3に切り替える(ステップS303)。一方、E-RAB設定情報を保持している場合(ステップS302でYES)、MeNB1は、ステップS304以降の処理を実行する。
ステップS304では、MeNB1は、保持しているE-RAB設定情報(つまり、LPN2に関するE-RAB設定情報)に基づいたE-RAB設定情報をターゲットLPN3に通知する。ステップS305では、MeNB1は、E-RAB設定完了通知をターゲットLPN3から受信したかを判定する。E-RAB設定完了通知を受信した場合(ステップS305でYES)、MeNB1は、LPN3でのDRB設定を反映したDRB設定情報を生成し、これをUE4に送信する(ステップS306)。ステップS307では、MeNB1は、DRB設定完了通知をUE4から受信したかを判定する。DRB設定完了通知を受信した場合(ステップS307でYES)、MeNB1は、パススイッチ要求(つまり、S1ベアラの経路切り替え要求)をMME6に送信する(ステップS308)。そして、MeNB1は、パススイッチ完了通知をMME6から受信した場合に、図12の処理を完了する(ステップS309)。
図13は、LPN2及び3の動作例を示すフローチャートである。以下の説明は、LPN2について行うが、LPN3の動作もLPN2と同様である。ステップS401では、LPN2(制御部25)は、E-RAB設定情報をMeNB1から受信したかを判定する。E-RAB設定情報を受信した場合(ステップS401でYES)、LPN2は、E-RAB設定情報に従って、S-GW7との間のS1ベアラ、及びUE4との間のDRBを設定する(ステップS402及びS403)。ステップS404では、LPN2は、E-RAB設定完了をMeNB1に通知する。
図14は、UE4の動作例を示すフローチャートである。ステップS501では、UE4(制御部45)は、DRB設定情報をMeNB1から受信する。ステップS502では、UE4は、DRB設定情報に従って、DRB(例えば、セル20でのLPN2とのDRB、又はセル30でのLPN3とのDRB)を設定する。
図15は、MME6の動作例を示すフローチャートである。ステップS601では、MME6(ベアラ設定制御部62)は、MeNB1からパススイッチ要求を受信したかを判定する。パススイッチ要求を受信した場合(ステップS601でYES)、MME6は、S1ベアラの経路変更要求(ベアラ更新要求(BEARER MODIFY))をS-GW7に送信する(ステップS602)。ステップS603では、MME6は、S1ベアラの経路変更の完了通知をS-GW7から受信したかを判定する。完了通知を受信した場合(ステップS603でYES)、MME6は、パススイッチの完了(S1ベアラの経路切り替えの完了)をMeNB1に通知する(ステップS604)。
図16は、S-GW7の動作例を示すフローチャートである。ステップS701では、S-GW7(ベアラ制御部75)は、MME6からS1ベアラの経路変更要求(ベアラ更新要求)を受信したかを判定する。S1ベアラの経路変更要求は、UE4のためのS1ベアラのRAN側のエンドポイントがLPN2からLPN3に変更されることを示す。S1ベアラの経路変更要求を受信した場合(ステップS701でYES)、S-GW7は、S1ベアラ設定情報に従ってUE4のためのS1ベアラの設定を更新する(ステップS702)。つまり、S-GW7は、UE4のためのS1ベアラのRAN側エンドポイントをLPN3に変更する。ステップS703では、S-GW7はS1ベアラの経路変更完了(更新完了)をMME6に通知する。
<第3の実施形態>
図17は、第3の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、MeNB1のセル10内におけるUE4の移動の例を示す。具体的には、本実施形態では、LPN2を含む少なくとも1つのLPNがMeNBセル10内に疎らに配置されており、LPNセル20は他のLPNセル(例えば、LPNセル30)とオーバーラップしていない。したがって、本実施形態では、UE4のためのデータベアラ経路をLPN2経由からMeNB1経由に変更する例について説明する。
図17は、第3の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、MeNB1のセル10内におけるUE4の移動の例を示す。具体的には、本実施形態では、LPN2を含む少なくとも1つのLPNがMeNBセル10内に疎らに配置されており、LPNセル20は他のLPNセル(例えば、LPNセル30)とオーバーラップしていない。したがって、本実施形態では、UE4のためのデータベアラ経路をLPN2経由からMeNB1経由に変更する例について説明する。
本実施形態において、MeNB1は、UE4のためのDRB及びS1ベアラのエンドポイントがLPN2からMeNB1に変更される際に、MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を再利用してS1ベアラ及びDRBをMeNB1において確立する。MeNB1において保持されていたE-RAB設定情報を再利用するため、MeNB1は、MeNB1においてE-RABを確立するためのE-RAB確立要求又はハンドオーバ要求をMME6に改めて送信する必要がない。このため、本実施形態は、UE4がLPN2からMeNB1に移動する際のMME6とのシグナリングを削減でき、UE4がセル間を移動する際のパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)を低減することができる。
なお、UE4のためのDRBをMeNB1において確立する場合、当該DRBはセル10に設定されてもよいし、セル10とは異なるMeNB1のセル(セカンダリセル)に設定されてもよい。UE4のためのDRBがセル10に設定される場合、このセル運用形態は、C-Plane及びU-Planeが共通の一般的な形態である。一方、UE4のためのDRBがセル10とは異なるMeNB1のセルに設定される場合、このセル運用形態は、いわゆる基地局内キャリアアグリゲーション(Intra-eNB Carrier Aggregation)に相当する。
図18は、UE4のセル10内での移動に伴うベアラスイッチ手順の一例を示すシーケンス図である。図18に示されたステップS201〜S205における処理は、図11に示されたステップS201〜S205における処理と同様である。すなわち、MeNB1は、ステップS204又はS205のトリガー通知に基づいて、LPN2からMeNB1へのデータベアラ経路の切り替えを決定する。ステップ806では、MeNB1は、保持しておいたE-RAB設定情報の少なくとも一部を再利用して、UE4のためのS1ベアラ及びDRBをMeNB1において設定する。図18に示されたステップS207〜S211における処理は、図11に示されたステップS207〜S211における処理と同様である。すなわち、MeNB1は、UE4とMeNB1の間にDRBを確立するためのDRB設定情報をUE4に送信する。そして、MeNB1は、S1ベアラの経路切り替えをMME6に要求する。図18のステップS812では、UE4は、MeNB1のセル10又は他のMeNB1のセルを経由してユーザーデータを受信又は送信する。
図19は、本実施形態に係るMeNB1の動作例を示すフローチャートである。ステップS901では、MeNB1(制御部15)は、LPN2に設定されているUE4のセカンダリセルをMeNB1に切り替えるかを決定する。図19に示されたステップS302及びS303における処理は、セカンダリセルの切り替え先がLPN3ではなくMeNB1である点を除いて、図12に示されたステップS302及びS303における処理と同様である。ステップS904では、MeNB1は、保持しているE-RAB設定情報(つまり、LPN2に関するE-RAB設定情報)を再利用して、UE4のためのS1ベアラ及びDRBをMeNB1において設定する。図19に示されたステップS305〜S309における処理は、セカンダリセルの切り替え先がLPN3ではなくMeNB1である点を除いて、図12に示されたステップS305〜及びS309における処理と同様である。
<第4の実施形態>
図20は、第4の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、上述した第2の実施形態の変形例を示す。具体的には、本実施形態では、LPN2において確立されたUE4のためのDRB及びS1ベアラの切り替え先となることが可能な複数の候補LPN3A及び3Bが存在する。MeNB1は、UE4のためのDRB及びS1ベアラをLPN2から他のLPNに切り替えることを決定するよりも前に、予め複数の候補LPN3A及び3Bに対して、E-RAB設定情報を予め通知しておく。そして、MeNB1は、ベアラ切り替え先LPN(例えばLPN3A)を決定した後に、そのLPN(LPN3A)に対してデータベアラの起動を指示する。これにより、候補LPNは、MeNB1から受信したE-RAB設定情報を使用して、UE4のためのS1ベアラ及びDRBに関する設定の少なくとも一部を事前に行なっておくことができる。したがって、本実施形態は、UE4がセル間を移動する際のパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)をいっそう低減することができる。
図20は、第4の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示している。本実施形態は、上述した第2の実施形態の変形例を示す。具体的には、本実施形態では、LPN2において確立されたUE4のためのDRB及びS1ベアラの切り替え先となることが可能な複数の候補LPN3A及び3Bが存在する。MeNB1は、UE4のためのDRB及びS1ベアラをLPN2から他のLPNに切り替えることを決定するよりも前に、予め複数の候補LPN3A及び3Bに対して、E-RAB設定情報を予め通知しておく。そして、MeNB1は、ベアラ切り替え先LPN(例えばLPN3A)を決定した後に、そのLPN(LPN3A)に対してデータベアラの起動を指示する。これにより、候補LPNは、MeNB1から受信したE-RAB設定情報を使用して、UE4のためのS1ベアラ及びDRBに関する設定の少なくとも一部を事前に行なっておくことができる。したがって、本実施形態は、UE4がセル間を移動する際のパススイッチ遅延(つまり、データベアラの切り替え遅延時間)をいっそう低減することができる。
図21は、UE4のセル10内での移動に伴うベアラスイッチ手順の一例を示すシーケンス図である。図21に示されたステップS201〜S203における処理は、図11に示されたステップS201〜S203における処理と同様である。図21に示されたステップS1004では、MeNB1は、保持しているE-RAB設定情報を、複数の候補LPN3A及び3Bに送信する。ステップS1005における処理は、図11のステップS204及びS205と同様である。すなわち、MeNB1は、LPN2又はUE4からトリガー通知を受信する。
ステップS1006では、MeNB1は、複数の候補LPN3の中からターゲットLPNを決定する。ターゲットLPNは、LPN2(ソースLPN)において確立されているUE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイントの切り替え先である。MeNB1は、複数の候補LPNのうち所定の条件を満足する候補LPNをターゲットLPNとして選択すればよい。所定の条件は、例えば、(a)UE4によって測定された各候補LPNの無線品質、(b)各候補LPNの負荷、及び(c)UE4の移動速度、のうち少なくとも1つに関する。MeNB1は、各候補LPNの無線品質情報、又は各候補LPNの負荷情報を各候補基地局から受信してもよい。MeNB1は、各候補LPNの無線品質情報をUE4から受信してもよい。MeNB1は、例えば、各候補LPNの負荷情報を収集し、負荷が所定の閾値を下回る候補LPNをターゲットLPNとして選択してもよい。また、MeNB1は、例えば、各候補LPNの無線品質情報を収集し、無線品質が所定の閾値を超える候補LPNをターゲットLPNとして選択してもよい。
ステップS1007では、MeNB1は、複数の候補LPNの中から選択されたターゲットLPNに対してベアラ起動情報を通知する(E-RAB ACTIVATION)。図21の例では、LPN3AがターゲットLPNとして選択されている。LPN3Aは、ベアラ起動情報受信したことに応じて、UE4のためのDRBをセル30Aにおいて設定する。図21に示されたS207〜S211における処理は、図11に示されたステップS207〜S211における処理と同様である。
図22は、本実施形態に係るMeNB1の動作例を示すフローチャートである。ステップS1101では、MeNB1(制御部15)は、LPN2に設定されているE-RABに関するE-RAB設定情報を予め候補LPNに通知しておく。図22に示されたステップS301〜S303における処理は、図12に示されたステップS301〜S303における処理と同様である。ステップS1104では、MeNB1は、複数の候補LPNの中からターゲットLPNを選択する。ステップS1105では、MeNB1は、ターゲットLPNに対してE-RAB起動情報を送信する。図22に示されたステップS306〜S309における処理は、図12に示されたステップS306〜S309における処理と同様である。
図23は、本実施形態に係る候補LPN、すなわちLPN3A(又は3B)、の動作例を示すフローチャートである。ステップS1201では、LPN3Aは、E-RAB設定情報をMeNB1から予め受信し、S-GW7との間のS1ベアラを予め設定しておく。ステップS1202では、LPN3Aは、E-RAB起動情報をMeNB1から受信したかを判定する。図23に示されたステップS403及びS404における処理は、図13に示されたステップS403及びS404における処理と同様である。すなわち、E-RAB起動情報を受信した場合(ステップS1202でYES)、LPN3Aは、UE4との間のDRBをセル30Aにおいて設定する(ステップS403)。そして、LPN3Aは、E-RAB設定完了をMeNB1に通知する。
<その他の実施形態>
上述した第1〜第4の実施形態は適宜組み合わせて実施されてもよい。例えば、第2及び第3の実施形態を組み合わせることができ、また第3及び第4の実施形態を組み合わせることもできる。この場合、MeNB1は、UE4の移動速度、又はセル間移動頻度に基づいて、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイントの変更先をMeNB1とするかLPN3とするかを決定してもよい。例えば、MeNB1は、UE4の移動速度またはセル間移動頻度が所定の閾値を超える場合に、UE4のためのベアラエンドポイントの変更先をMeNB1としてもよい。これにより、UE4が複数のLPNの間を頻繁に移動することに起因するベアラ経路変更処理の多発を抑制できる。反対に、MeNB1は、UE4の移動速度またはセル間移動頻度が所定の閾値を下回る場合に、UE4のためのベアラエンドポイントの変更先をLPN3としてもよい。
上述した第1〜第4の実施形態は適宜組み合わせて実施されてもよい。例えば、第2及び第3の実施形態を組み合わせることができ、また第3及び第4の実施形態を組み合わせることもできる。この場合、MeNB1は、UE4の移動速度、又はセル間移動頻度に基づいて、UE4のためのS1ベアラ及びDRBのエンドポイントの変更先をMeNB1とするかLPN3とするかを決定してもよい。例えば、MeNB1は、UE4の移動速度またはセル間移動頻度が所定の閾値を超える場合に、UE4のためのベアラエンドポイントの変更先をMeNB1としてもよい。これにより、UE4が複数のLPNの間を頻繁に移動することに起因するベアラ経路変更処理の多発を抑制できる。反対に、MeNB1は、UE4の移動速度またはセル間移動頻度が所定の閾値を下回る場合に、UE4のためのベアラエンドポイントの変更先をLPN3としてもよい。
第1〜第4の実施形態で述べたMeNB1、LPN2、LPN3、UE4、MME6、及びS-GW7によるC/U-plane splitシナリオにおける通信制御方法は、いずれもApplication Specific Integrated Circuit(ASIC)を含む半導体処理装置を用いて実現されてもよい。また、これらの方法は、少なくとも1つのプロセッサ(e.g. マイクロプロセッサ、Micro Processing Unit(MPU)、Digital Signal Processor(DSP))を含むコンピュータシステムにプログラムを実行させることによって実現されてもよい。具体的には、フローチャート及びシーケンス図に示されたアルゴリズムをコンピュータシステムに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを作成し、当該プログラムをコンピュータに供給すればよい。
このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上述した第1〜第4の実施形態は、主にLTEシステムに関して説明を行った。しかしながら、これらの実施形態は、LTEシステム以外の無線通信システム、例えば、3GPP UMTS (Universal Mobile Telecommunications System)、3GPP2 CDMA2000システム(1xRTT, HRPD (High Rate Packet Data))、GSM (Global System for Mobile Communications) システム、又はWiMAXシステム等に適用されてもよい。
さらに、上述した実施形態は本件発明者により得られた技術思想の適用に関する例に過ぎない。すなわち、当該技術思想は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である。
この出願は、2012年12月28日に出願された日本出願特願2012−288209を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 基地局(MeNB)
2 基地局(LPN)
3、3A、3B 基地局(LPN)
4 移動局(UE)
5 コアネットワーク(EPC)
6 モビリティ管理装置(MME)
7 データ中継装置(S-GW)
15 制御部
25 制御部
45 制御部
62 ベアラ設定制御部
75 ベアラ制御部
80 トンネル
2 基地局(LPN)
3、3A、3B 基地局(LPN)
4 移動局(UE)
5 コアネットワーク(EPC)
6 モビリティ管理装置(MME)
7 データ中継装置(S-GW)
15 制御部
25 制御部
45 制御部
62 ベアラ設定制御部
75 ベアラ制御部
80 トンネル
Claims (45)
- 第1のセルを運用する第1の基地局と、
第2のセルを運用する第2の基地局と、
モビリティ管理装置およびデータ中継装置を含むコアネットワークと、
移動局と、
を備え、
前記第1の基地局は、前記モビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、前記第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて前記移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう構成され、
前記第2の基地局は、前記第1の基地局との間に前記第2のシグナリングベアラを確立し、前記データ中継装置との間にデータベアラを確立し、前記第2のセルにおいて前記移動局との間にデータ無線ベアラを確立するよう構成され、
前記第1の基地局は、さらに、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を、前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信するよう構成されるとともに、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持するよう構成されている、
無線通信システム。 - 前記第1の基地局は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から第3の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信する、請求項1に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信し、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第3の基地局に変更される際に、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信する、
請求項2に記載の無線通信システム。 - 前記第1の基地局は、前記第3の基地局に変更された前記データベアラの前記第3の基地局におけるエンドポイント情報を前記モビリティ管理装置に通知する、請求項2又は3に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記第3の基地局の情報を用いて前記第1の設定情報を更新することにより生成された第2の設定情報を、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第3の基地局に変更された後に引き続き保持する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記第3の基地局に変更された前記データベアラの前記第3の基地局におけるエンドポイント情報を前記第3の基地局から受信する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントを前記第2の基地局から前記第3の基地局に変更する際に、前記移動局と前記第3の基地局の間に前記データ無線ベアラを確立するための第3の設定情報を前記第1の設定情報に基づいて生成し、前記第3の設定情報を前記シグナリング無線ベアラを介して前記移動局に送信する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの変更先として前記第3の基地局を選択するのに先立って、前記第3の基地局を含む複数の候補基地局に対して前記第1の設定情報を送信しておき、
前記第3の基地局の選択後に、前記第3の基地局に対して前記データベアラの起動を指示する、
請求項2〜7のいずれか1項に記載の無線通信システム。 - 前記第1の基地局は、前記複数の候補基地局のうち所定の条件を満足する候補基地局を前記第3の基地局として選択する、請求項8に記載の無線通信システム。
- 前記所定の条件は、(a)移動局によって測定された各候補基地局の無線品質、(b)各候補基地局の負荷、及び(c)前記移動局の移動速度、のうち少なくとも1つに関する、請求項9に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記無線品質および前記負荷の少なくとも一方を各候補基地局から受信する、請求項10に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第1の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を再利用して前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信し、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第1の基地局に変更される際に、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を用いて前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立する、
請求項12に記載の無線通信システム。 - 前記第1の基地局は、前記移動局の移動速度に基づいて、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントの変更先を前記第1の基地局とするか又は他の基地局とするかを決定する、請求項12又は13に記載の無線通信システム。
- 前記第1の基地局は、前記移動局又は前記第2の基地局からのトリガー通知に応答して、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントの変更を決定する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記移動局は、前記第2の基地局との間にシグナリング無線ベアラを確立すること無く、前記データ無線ベアラを介してユーザーデータを送信又は受信するよう構成されている、請求項1〜15のいずれかに記載の無線通信システム。
- 非アクセス層制御メッセージは、前記第1のシグナリングベアラ及び前記シグナリング無線ベアラを経由して、前記コアネットワークと前記移動局の間で転送される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 前記第1の設定情報は、前記データベアラの識別子、前記データベアラのQoS情報、前記データ中継装置のアドレス、前記データ中継装置のトンネルエンドポイント識別子、及び前記移動局の識別子、のうち少なくとも1つを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 第1のセルを運用する無線通信手段と、
制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御し、
データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信し、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の設定情報を保持するよう構成されており、
前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立され、
前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される、
第1の基地局。 - 前記制御手段は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から第3の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信する、請求項19に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信し、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第3の基地局に変更される際に、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信する、
請求項20に記載の第1の基地局。 - 前記制御手段は、前記第3の基地局に変更された前記データベアラの前記第3の基地局におけるエンドポイント情報を前記モビリティ管理装置に通知する、請求項20又は21に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記第3の基地局の情報を用いて前記第1の設定情報を更新することにより生成された第2の設定情報を、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第3の基地局に変更された後に引き続き保持する、請求項20〜22のいずれか1項に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記第3の基地局に変更された前記データベアラの前記第3の基地局におけるエンドポイント情報を前記第3の基地局から受信する、請求項20〜23のいずれか1項に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントを前記第2の基地局から前記第3の基地局に変更する際に、前記移動局と前記第3の基地局の間に前記データ無線ベアラを確立するための第3の設定情報を前記第1の設定情報に基づいて生成し、前記第3の設定情報を前記シグナリング無線ベアラを介して前記移動局に送信する、請求項20〜24のいずれか1項に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの変更先として前記第3の基地局を選択するのに先立って、前記第3の基地局を含む複数の候補基地局に対して前記第1の設定情報を送信しておき、
前記第3の基地局の選択後に、前記第3の基地局に対して前記データベアラの起動を指示する、
請求項20〜25のいずれか1項に記載の第1の基地局。 - 前記制御手段は、前記複数の候補基地局のうち所定の条件を満足する候補基地局を前記第3の基地局として選択する、請求項26に記載の第1の基地局。
- 前記所定の条件は、(a)移動局によって測定された各候補基地局の無線品質、(b)各候補基地局の負荷、及び(c)前記移動局の移動速度、のうち少なくとも1つに関する、請求項27に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記無線品質および前記負荷の少なくとも一方を各候補基地局から受信する、請求項28に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第1の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を用いて前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立する、請求項19〜29のいずれか1項に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信し、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第1の基地局に変更される際に、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を用いて前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立する、
請求項30に記載の第1の基地局。 - 前記制御手段は、前記移動局の移動速度に基づいて、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントの変更先を前記第1の基地局とするか又は他の基地局とするかを決定する、請求項30又は31に記載の第1の基地局。
- 前記制御手段は、前記移動局又は前記第2の基地局からのトリガー通知に応答して、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントの変更を決定する、請求項19〜32のいずれか1項に記載の第1の基地局。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載の無線通信システムと結合して使用される移動局であって、
無線通信手段と、
前記データ無線ベアラに関する設定情報を前記第1の基地局から受信し、前記第2のセルを利用してユーザーデータを受信又は送信するよう前記無線通信手段を制御する制御手段と、
を備える、移動局。 - 前記制御手段は、前記第2の基地局との間にシグナリング無線ベアラを確立すること無く、前記データ無線ベアラを介した前記ユーザーデータの送信又は受信を制御する、請求項34に記載の移動局。
- 第1のセルを運用する第1の基地局における通信制御方法であって、
コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御すること、
データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信すること、及び
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持すること、
を備え、
前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立され、
前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される、
通信制御方法。 - 前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から第3の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信することをさらに備える、請求項36に記載の方法。
- 前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信することをさらに備え、
前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信することは、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信することを含む、
請求項37に記載の方法。 - 前記第3の基地局に変更された前記データベアラの前記第3の基地局におけるエンドポイント情報を前記モビリティ管理装置に通知することをさらに備える、請求項37又は38に記載の方法。
- 前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信することは、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの変更先として前記第3の基地局を選択するのに先立って、前記第3の基地局を含む複数の候補基地局に対して前記第1の設定情報を送信すること、及び
前記第3の基地局の選択後に、前記第3の基地局に対して前記データベアラの起動を指示すること、
を含む、請求項37〜39のいずれか1項に記載の方法。 - 前記第1の設定情報を前記第3の基地局に送信することは、前記複数の候補基地局のうち所定の条件を満足する候補基地局を前記第3の基地局として選択することを含む、請求項40に記載の方法。
- 前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントが前記第2の基地局から前記第1の基地局に変更される際に、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を用いて前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立することをさらに備える、請求項36〜41のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立の際に、前記第1の基地局から前記モビリティ管理装置への前記データベアラの確立要求に応答して、前記モビリティ管理装置から前記第1の設定情報を受信することをさらに備え、
前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において確立することは、前記データベアラの確立要求を前記モビリティ管理装置に送信すること無く、前記第1の基地局において保持されていた前記第1の設定情報を用いて前記データベアラ及び前記データ無線ベアラを前記第1の基地局において設定することを含む、
請求項42に記載の方法。 - 前記移動局の移動速度に基づいて、前記データベアラ及び前記データ無線ベアラのエンドポイントの変更先を前記第1の基地局とするか又は他の基地局とするかを決定することをさらに備える、請求項42又は43に記載の方法。
- 第1のセルを運用する第1の基地局における通信制御方法をコンピュータに行わせるためのプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記通信制御方法は、
コアネットワーク内のモビリティ管理装置との間に第1のシグナリングベアラを確立し、第2のセルを運用する第2の基地局との間に第2のシグナリングベアラを確立し、前記第1のセルにおいて移動局との間にシグナリング無線ベアラを確立するよう制御すること、
データベアラ及びデータ無線ベアラを前記第2の基地局において確立するために必要な第1の設定情報を前記第2のシグナリングベアラを介して前記第2の基地局に送信すること、及び
前記第2の基地局における前記データベアラ及び前記データ無線ベアラの確立後も引き続き、前記第1の基地局において前記第1の設定情報を保持すること、
を含み、
前記データベアラは、前記コアネットワーク内のデータ中継装置と前記第2の基地局の間に確立され、
前記データ無線ベアラは、前記第2のセルにおいて前記第2の基地局と前記移動局の間に確立される、
コンピュータ可読媒体。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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