JPWO2014051055A1 - キヌクリジンウレア誘導体及びその医薬用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、強力な中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化作用を有する新規化合物を提供するとともに、掻痒に対する有効性が知られていない新たな作用メカニズムを有する止痒剤を提供することを目的とする。本発明は、下記に代表されるキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を提供する。

Description

本発明は、キヌクリジンウレア誘導体及びその医薬用途に関する。
ニコチン性アセチルコリン受容体は、中枢及び末梢組織全体に広く分布しており、α、β、γ、δ及びεサブユニットの組み合わせで構成されるホモ又はヘテロの5量体であり、様々なサブタイプが存在している。中でも、脳、延髄及び脊髄等の中枢神経系に発現しているニコチン性アセチルコリン受容体は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体と呼ばれ、α7、α4β2、α4β4、α3β2又はα3β4等のサブタイプとして存在し、α4β2及びα7が主要なサブタイプであることが明らかになっている。例えば、α4β2サブタイプは、αサブユニットのアイソフォームであるα4サブユニット2つと、βサブユニットのアイソフォームであるβ2サブユニット3つとから構成されるヘテロの5量体で、大脳皮質、視床及び海馬に発現し、α7サブタイプは、α7サブユニット5つから構成されるホモの5量体で、大脳皮質及び海馬に発現している(非特許文献1)。
中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物については、これまでに多数の報告がある(特許文献1及び非特許文献2〜6)。α4β2及びα7サブタイプを活性化する化合物としては、バレニクリン(7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−6,10−メタノピラジノ[2,3−h][3]ベンズアゼピン)が報告されており(非特許文献2)、その酒石酸塩は禁煙補助薬として市販されている。α4β2サブタイプを活性化する化合物としては、(R)−2−クロロ−5−(2−アゼチジニルメトキシ)ピリジンが報告されており(非特許文献3)、最近では、糖尿病患者の神経障害性疼痛に対して鎮痛作用を発揮することが報告されている(非特許文献4)。α7サブタイプを活性化する化合物としては、N−(2(S)−(ピリジン−3−イルメチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−1−ベンゾフラン−2−カルボキシアミドが報告され(非特許文献5)、最近では、第2相臨床試験において統合失調症における認知障害及び陰性症状を改善したことが報告されている(非特許文献6)。このように、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体は様々な疾患に関与し、また、その活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待できることが知られている。なお、ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化するアセチルコリン及びニコチンは、皮膚における掻痒を惹起する物質として知られている(非特許文献7及び8)。
掻痒は、皮膚特有の感覚であり、皮膚疾患が原疾患となって起こることが多いが、ある種の内科系疾患(悪性腫瘍、糖尿病、肝疾患、慢性腎疾患、腎不全、痛風、甲状腺疾患、血液疾患及び鉄欠乏)や血液透析、腹膜透析、妊娠、寄生虫感染及び多発性硬化症が原疾患となって起こる場合や、薬剤アレルギー(薬剤性掻痒)や心的ストレス(心因性掻痒)が原因となって起こる場合もある。
掻痒の発現メカニズムは未だ十分には解明されていないが、生体内では、ヒスタミン、サブスタンスP、ブラジキニン、プロテイナーゼ、プロスタグランジン又はオピオイドペプチド等の内因性刺激物質が、表皮−真皮境界部に存在する多刺激対応性の神経終末(痒み受容器)に作用し、生じたインパルスが脊髄視床路、視床、大脳皮質の順に伝達されることにより、掻痒としての知覚が生じると考えられている(非特許文献9)。また、掻痒は、弱い痛みであると考えられていたこともあるが、現在では、掻痒と疼痛は異なる神経経路を介して伝達され、異なる機序で発生する感覚であることが明らかになってきている(非特許文献10及び11)。
掻痒の治療には、内服剤としては主に抗ヒスタミン剤が用いられ、血液透析患者に対してはオピオイドκ受容体作動薬が用いられることもある。また、外用剤としては、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤又は非ステロイド系抗炎症剤が用いられている。
一方、キヌクリジンウレア構造を有する化合物としては、(R)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(特許文献2)及び1−(2−(3−シクロプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)チオフェン−3−イル)−3−(キヌクリジン−3−イル)チオウレア(特許文献3)がセロトニン受容体拮抗剤として、また、1,1−ジベンジル−3−(ピリジン−2−イル)−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(特許文献4)がロイコトリエン生合成阻害剤として報告されているが、これらの化合物が中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化することや、掻痒に対して薬効を示すことについては一切報告されていない。キヌクリジンウレア構造を有しないN−フェニル−N’−メチル−N’−(2−(ピリジン−3−イルメチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)ウレア等の3−置換−2−(アリールアルキル)−1−アザビシクロアルカン誘導体(特許文献5)については、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体α7サブタイプを活性化することが報告されているが、掻痒に対する薬効については開示も示唆もされていない。
国際公開第2010/132423号 特開平1−203365号公報 特開平5−504358号公報 国際公開第1997/024328号 特表2006−518746号
Buccafusco、Molecular Interventions、2004年、第4巻、p.285―295 Mihalakら、Molecular Pharmacology、2006年、第70巻、p.801―805 Donnelly−Robertsら、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、1998年、第285巻、p.777―786 Rowbothamら、Pain、2009年、第146巻、p.245―252 Hauserら、Biochemical Pharmacology、2009年、第78巻、p.803―812 ターガセプト社、2011年4月7日プレスリリース、http://www.targacept.com/wt/page/pr_1302179429 Vogelsangら、Acta Dermato−Venereologica、1995年、第75巻、p.434―436 Smithら、Skin Pharmacology、1992年、第5巻、p.69―76 宮地良樹著、「皮膚掻痒症治療へのアプローチ」、先端医学社、1996年、p.22―33 Sunら、Nature、2007年、第448巻、p.700―703 Liuら、Nature Neuroscience、2010年、第13巻、p.1460―1462
しかしながら、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待される疾患について、臨床現場では未だに有効な治療法が不足しているのが現状であり、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する新規化合物の開発が切望されている。
また、掻痒においては、抗ヒスタミン剤等の既存の薬剤では、十分な薬効が認められない病態が臨床的に多数存在するのが現状であり、新たな作用メカニズムを有する止痒剤の開発が切望されている。
そこで本発明は、強力な中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化作用を有する新規化合物を提供することを目的とする。さらに本発明は、掻痒に対する有効性が知られていない新たな作用メカニズムを有する止痒剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を強力に活性化する新規なキヌクリジンウレア誘導体を見出すとともに、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化することが掻痒に対して有効であることを新たに発見し、新規なキヌクリジンウレア誘導体が当該作用メカニズムに基づき止痒効果を発揮することを実験的に明らかにして、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の一般式(I)で示されるキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を提供する。
Figure 2014051055
[式中、Rは、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、Rは、水素原子、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数3〜6のシクロアルキル基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、Rは、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表す。]
上記のキヌクリジンウレア誘導体は、Rが、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、Rが、水素原子、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であり、Rが、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であり、Rが、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、Rが、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であることが好ましい。
この場合、より強い中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化作用が発揮される。
また、上記のキヌクリジンウレア誘導体は、Rが、メチル基又はエチル基であり、Rが、水素原子であり、Rが、水素原子がRで置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はチアゾロピリジル基であり、Rが、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、フェニル基若しくはピリジル基であることがより好ましい。
この場合、さらに強い中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化作用が発揮される。
また本発明は、上記のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、医薬を提供する。
また本発明は、上記のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化剤を提供する。上記の中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体は、α7サブタイプであることが好ましい。
また本発明は、上記のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、止痒剤を提供する。
本発明のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、強力な中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化作用を有し、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待される疾患に対する医薬として用いることができる。また、本発明のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化作用に基づき優れた止痒効果を発揮する。さらに、本発明のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩の止痒剤としての使用は、既存の薬剤に対して治療抵抗性を示す掻痒に対する治療及び予防を可能とし、患者のQOLの改善と“痒み引っ掻きサイクル”の停止に貢献できる。
サブスタンスP誘発引っ掻き行動に対する実施例2の化合物の効果を示す図である。 サブスタンスP誘発引っ掻き行動に対する実施例4の化合物の効果を示す図である。 バレニクリン酒石酸塩のサブスタンスP誘発引っ掻き行動抑制効果に対するニコチン性アセチルコリン受容体拮抗薬(メカミラミン塩酸塩)の作用を示す図である。
本発明のキヌクリジンウレア誘導体は、以下の一般式(I)で示されることを特徴としている。
Figure 2014051055
[式中、Rは、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、Rは、水素原子、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数3〜6のシクロアルキル基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、Rは、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表す。]
本明細書で使用する次の用語は、特に断りがない限り、下記の定義のとおりである。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
「炭素数1〜6のアルキル基」とは、炭素原子を1〜6個有する直鎖状の飽和炭化水素基又は炭素原子を3〜6個有する分岐鎖状の飽和炭化水素基を意味する。直鎖状の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基又は1−ブチル基が挙げられ、分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基又はtert−ブチル基が挙げられる。
「炭素数3〜6のシクロアルキル基」とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基を意味する。
「炭素数1〜6のアルキルオキシ基」とは、上記の炭素数1〜6のアルキル基が酸素原子に結合した基を意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、1−ブチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基又はtert−ブチルオキシ基が挙げられる。
「水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基」とは、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい、炭素原子を1〜6個有する直鎖状の飽和炭化水素基又は炭素原子を3〜6個有する分岐鎖状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、イソプロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、トリクロロメチル基又はトリクロロエチル基が挙げられる。
「水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基」とは、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子を3〜6個有する環状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又は4,4−ジフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。
「水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキルオキシ基」とは、単結合の末端のエーテル結合を介して結合された、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基が酸素原子に結合した基を意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、1−ブチルオキシ基、2−ブチルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−トリフルオロエトキシ基又は2−フルオロエトキシ基が挙げられる。
「炭素数6〜10のアリール基」としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基又は2−ナフチル基が挙げられる。
「環構成原子数5〜10のヘテロアリール基」とは、窒素原子(酸化されていてもよい)、酸素原子及び硫黄原子からなる群から任意に選択されるヘテロ原子1〜4個を含む環構成原子が5〜10個である複素環式芳香族基を意味し、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、1−オキシピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チアゾロピリジル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、キノリル基又はイソキノリル基が挙げられる。
「水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、フルオロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、トルイル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基又はシアノフェニル基が挙げられる。
「水素原子がRで置換されていてもよい環構成原子数5〜10のヘテロアリール基」としては、例えば、クロロチエニル基、メチルチエニル基、ピロリル基、フリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、1−オキシピリジル基、クロロピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、クロロピラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾチエニル基、クロロベンゾチエニル基、フルオロベンゾチエニル基、ヒドロキシベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チアゾロピリジル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、キノリル基又はイソキノリル基が挙げられる。
「水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフルオロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、トルイル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、シアノフェニル基又はビフェニル基が挙げられる。
「水素原子がRで置換されていてもよい環構成原子数5〜10のヘテロアリール基」としては、例えば、チエニル基、クロロチエニル基、メチルチエニル基、ピロリル基、フリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、1−オキシピリジル基、クロロピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、クロロピラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾチエニル基、クロロベンゾチエニル基、フルオロベンゾチエニル基、ヒドロキシベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チアゾロピリジル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、フェニルピラゾリル基、フェニルチエニル基、フェニルチアゾリル基、ピリジルチエニル基が挙げられる。
上記のキヌクリジンウレア誘導体は、一般式(I)において、Rは、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましい。
は、水素原子、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基(Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルキルオキシ基である)であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基である(Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基である)ことが好ましく、水素原子がRで置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はチアゾロピリジル基である(Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、フェニル基若しくはピリジル基である)ことがより好ましい。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルキルオキシ基であることが好ましい。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であることが好ましく、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、フェニル基若しくはピリジル基であることがより好ましい。
上記の一般式(I)で示されるキヌクリジンウレア誘導体(以下、キヌクリジンウレア誘導体(I))は、光学異性体やジアステレオマーが存在する場合があるが、単一異性体のみならず、ラセミ体及びジアステレオマー混合物も包含する。
上記のキヌクリジンウレア誘導体(I)の「薬理学的に許容される塩」としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩若しくはリン酸塩等の無機酸塩、又は、シュウ酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、グルタル酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩若しくはケイ皮酸塩等の有機酸塩が挙げられるが、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩又はメタンスルホン酸塩が好ましい。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、無水物であってもよいし、水和物等の溶媒和物を形成していても構わない。ここで溶媒和物としては、薬理学的に許容される溶媒和物が好ましい。薬理学的に許容される溶媒和物は、水和物又は非水和物のいずれであっても構わないが、水和物が好ましい。溶媒和物を構成する溶媒としては、水、メタノール、エタノール若しくはn−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドが挙げられる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)は、その基本骨格や置換基の種類に由来する特徴に基づいた適切な方法で製造することができる。なお、これらの化合物の製造に使用する出発物質と試薬は一般に購入することができるか、又は、公知の方法で製造できる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)並びにその製造に使用する中間体及び出発物質は、公知の手段によって単離精製することができる。単離精製のための公知の手段としては、例えば、溶媒抽出、再結晶又はクロマトグラフィーが挙げられる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)が、光学異性体又は立体異性体を含有する場合には、公知の方法により、それぞれの異性体を単一化合物として得ることができる。公知の方法としては、例えば、結晶化、酵素分割又はキラルクロマトグラフィーが挙げられる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)は、例えば、スキーム1に示すように、塩基存在下、キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)とアリールアミン誘導体(III)とを、ウレア化剤と反応させるウレア化反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、R〜Rは、上記定義に同じである。]
ウレア化反応に用いるアリールアミン誘導体(III)の量は、キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)に対して0.5〜10当量が好ましく、1〜3当量がより好ましい。
ウレア化反応に用いるウレア化剤としては、例えば、トリホスゲン、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、クロロギ酸フェニル若しくはクロロギ酸p−ニトロフェニル等のクロロギ酸置換フェニル、N,N´−カルボニルジイミダゾール又はN,N´−ジスクシンイミジルカルボナートが挙げられるが、トリホスゲン又はクロロギ酸フェニルが好ましい。
ウレア化反応に用いるウレア化剤の量は、キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)に対して0.1〜100当量が好ましく、0.3〜30当量がより好ましい。
ウレア化反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸カリウム等の無機塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム若しくは水素化カルシウム等の水素化金属化合物、メチルリチウム若しくはブチルリチウム等のアルキルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド若しくはリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミド、又は、それらの混合物が挙げられるが、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が好ましい。
ウレア化反応に用いる塩基の量は、キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)に対して1〜100当量が好ましく、2〜30当量がより好ましい。
ウレア化反応に用いる反応溶媒としては、用いる試薬の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル若しくは酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒が好ましい。
ウレア化反応の反応温度は、−78〜200℃が好ましく、−20〜100℃がより好ましい。
ウレア化反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜30時間程度で満足すべき結果が得られる。
ウレア化反応に用いるキヌクリジン−3−アミン誘導体(II)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
ウレア化反応に用いるキヌクリジン−3−アミン誘導体(II)は、購入することができるが、公知の方法でも製造できる。
キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)の置換基RがRを表すキヌクリジン−3−アミン誘導体(IIa)は、例えば、スキーム2に示すように、N−アシル−(キヌクリジン−3−イル)−アミン誘導体(IV)に対して還元剤を作用させる還元反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキルオキシ基又は水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは、以下の一般式(V)で示される置換基を表す。
Figure 2014051055
(式中、Rは、水素原子、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表す。)を表す。]
還元反応に用いる還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素、水素化ホウ素・ジメチルスルフィド錯体、水素化ホウ素・テトラヒドロフラン錯体又は9−ボラビシクロ[3,3]−ノナン(9−BBN)等の水素化金属化合物が挙げられるが、水素化リチウムアルミニウムが好ましい。
還元反応に用いる還元剤の量は、N−アシル−(キヌクリジン−3−イル)−アミン誘導体(IV)に対して0.5〜100当量が好ましく、1〜30当量がより好ましい。
還元反応に用いる反応溶媒としては、用いる還元剤の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン又は1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒が好ましい。
還元反応の反応温度は、−78〜200℃が好ましく、−20〜100℃がより好ましい。
還元反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜30時間程度で満足すべき結果が得られる。
還元反応に用いるN−アシル−(キヌクリジン−3−イル)−アミン誘導体(IV)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
還元反応に用いるN−アシル−(キヌクリジン−3−イル)−アミン誘導体(IV)は、購入することができるか、又は、公知の方法で製造することができる。
N−アシル−(キヌクリジン−3−イル)−アミン誘導体(IV)は、例えば、スキーム3に示すように、塩基存在下、キヌクリジン−3−アミン(VI)に対してアシル化剤を作用させるアシル化反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは、上記定義に同じである。]
アシル化反応に用いるアシル化剤としては、例えば、クロロギ酸エステル若しくは酸クロリド等の酸ハロゲン化物、酸無水物、混合酸無水物酸アジド、又は、活性化エステル等のカルボン酸の活性化体が挙げられるが、クロロギ酸エチル又は塩化アセチルが好ましい。
アシル化反応に用いるアシル化剤の量は、キヌクリジン−3−アミン(VI)に対して1〜10当量が好ましく、1〜3当量がより好ましい。
アシル化反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸カリウム等の無機塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム若しくは水素化カルシウム等の水素化金属化合物、リチウムヘキサメチルジシラジド若しくはリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミド、又は、それらの混合物が挙げられるが、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が好ましい。
アシル化反応に用いる塩基の量は、キヌクリジン−3−アミン(VI)に対して1〜100当量が好ましく、2〜30当量がより好ましい。
アシル化反応に用いる反応溶媒としては、用いる試薬の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル若しくは酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒が好ましい。
アシル化反応に用いるキヌクリジン−3−アミン(VI)は、フリー体であってもよいし、塩酸塩等の塩であっても構わない。
アシル化反応の反応温度は、−78〜200℃が好ましく、−20〜100℃がより好ましい。
アシル化反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜30時間程度で満足すべき結果が得られる。
アシル化反応に用いるキヌクリジン−3−アミン(VI)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
キヌクリジン−3−アミン誘導体(II)の置換基RがR11を表すキヌクリジン−3−アミン誘導体(IIb)は、例えば、スキーム4に示すように、キヌクリジン−3−アミン(VI)とアルデヒド又はケトン(VII)との還元的アミノ化反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子若しくは水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいA個の炭素原子を含むアルキル基を表し、R10は、それぞれ独立して、水素原子若しくは水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいB個の炭素原子を含むアルキル基を表す(ただし、AとBの和は1〜5の整数を表す)か、又は、RとR10とが一緒になって環を形成することにより水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、R11は、以下の一般式(VIII)で示される置換基を表す。
Figure 2014051055
(式中、R及びR10は、上記定義に同じである。)]
還元的アミノ化反応に用いるアルデヒド又はケトンの量は、キヌクリジン−3−アミン(VI)に対して0.5〜10当量が好ましく、1〜3当量がより好ましい。
還元的アミノ化反応に用いる還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム又は水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムが挙げられるが、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムが好ましい。
還元的アミノ化反応に用いる還元剤の量は、キヌクリジン−3−アミン(VI)に対して0.5〜10当量が好ましく、1〜3当量がより好ましい。
還元的アミノ化反応に用いる反応溶媒としては、用いる還元剤の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、メタノール若しくはエタノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、メタノール若しくはエタノール等のアルコール系溶媒が好ましい。
還元的アミノ化反応の反応温度は、−78〜200℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。
還元的アミノ化反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜30時間程度で満足すべき結果が得られる。
還元的アミノ化反応に用いるキヌクリジン−3−アミン(VI)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
スキーム1に示すウレア化反応に用いるアリールアミン誘導体(III)は、購入することができるか、又は当業者に既知の方法で製造できる。
アリールアミン誘導体(III)の置換基RがRを表すアリールアミン誘導体(IIIa)は、例えば、スキーム5に示すように、アリールアミン誘導体(IX)に対して、スキーム3に示す方法と同様の条件でアシル化反応を行い、得られたN−アシル−アリールアミン誘導体(X)をスキーム2に示す方法と同様の条件で還元反応を行うことにより得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、R、R及びRは、上記定義に同じである。]
アリールアミン誘導体(III)の置換基RがR11を表すアリールアミン誘導体(IIIb)は、例えば、スキーム6に示すように、アリールアミン誘導体(IX)に対して、スキーム4に示す方法と同様の条件でアルデヒド又はケトン(VII)との還元的アミノ化反応を行うことにより得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、R及びR〜R11は、上記定義に同じである。]
アリールアミン誘導体(III)の置換基Rが、R12を表すアリールアミン誘導体(IIIc)は、例えば、スキーム7に示すように、パラジウム触媒及び塩基存在下、アリールアミン誘導体(IX)と、ハロゲン化アリール又はアリールトリフラート(XI)とのカップリング反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは上記定義に同じであり、R12は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基(Rは、上記定義に同じである)を表し、Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す。]
カップリング反応に用いるパラジウム触媒としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)又はビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)等の0価パラジウム触媒が挙げられる。
カップリング反応に用いるパラジウム触媒の量は、アリールアミン誘導体(IX)に対して、0.001〜10当量が好ましく、0.01〜1当量がより好ましい。
カップリング反応に用いる塩基としては、例えば、炭酸セシウム等の無機塩基、tert−ブチルオキシナトリウム若しくはtert−ブチルオキシカリウム等の金属アルコキシド、又は、リチウムヘキサメチルジシラジド若しくはリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミドが挙げられるが、tert−ブチルオキシナトリウム若しくはtert−ブチルオキシカリウム等の金属アルコキシドが好ましい。
カップリング反応に用いる塩基の量は、アリールアミン誘導体(IX)に対して、0.5〜100当量が好ましく、1〜30当量がより好ましい。
カップリング反応に用いる反応溶媒としては、用いる試薬の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。
カップリング反応の反応温度は、0〜200℃が好ましく、30〜150℃がより好ましい。
カップリング反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜48時間程度で満足すべき結果が得られる。
カップリング反応に用いるアリールアミン誘導体(IX)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
カップリング反応に用いるアリールアミン誘導体(IX)は、購入することができるか、又は、公知の方法で製造することができる。
アリールアミン誘導体(IX)は、例えば、スキーム8に示すように、脱保護剤存在下、カルバミン酸tert−ブチルエステル誘導体(XII)の脱保護反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは、上記定義に同じである。]
脱保護反応に用いる脱保護剤としては、例えば、塩酸、トリフルオロ酢酸又はフッ化水素酸等の酸が挙げられるが、塩酸又はトリフルオロ酢酸が好ましい。
脱保護反応に用いる脱保護剤の量は、カルバミン酸tert−ブチルエステル誘導体(XII)に対して0.5〜100当量が好ましく、1〜30当量がより好ましい。
脱保護反応の反応溶媒としては、用いる試薬の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル若しくは酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒、メタノール若しくはエタノール等のアルコール系溶媒、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒が好ましい。
脱保護反応の反応温度は、−78〜200℃が好ましく、−20〜100℃がより好ましい。
脱保護反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜30時間程度で満足すべき結果が得られる。
脱保護反応に用いるカルバミン酸tert−ブチルエステル誘導体(XII)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
脱保護反応に用いるカルバミン酸tert−ブチルエステル誘導体(XII)は、購入することができるか、又は、公知の方法で製造することができる。
カルバミン酸tert−ブチルエステル誘導体(XII)は、例えば、スキーム9に示すように、アジド化剤、求核剤及び塩基存在下、カルボン酸(XIII)のクルチウス転位反応により得ることができる。
Figure 2014051055
[式中、Rは、上記定義に同じである。]
クルチウス転位反応で用いるアジド化剤としては、例えば、アジ化ナトリウム又はジフェニルホスホリルアジドが挙げられるが、ジフェニルホスホリルアジドが好ましい。
クルチウス転位反応で用いるアジド化剤の量は、カルボン酸(XIII)に対して、0.5〜100当量が好ましく、1〜30当量がより好ましい。
クルチウス転位反応で用いる求核剤としては、例えば、tert−ブチルオキシナトリウム、tert−ブチルオキシカリウム等の金属アルコキシド又はtert−ブタノールが挙げられるが、tert−ブタノールが好ましい。
クルチウス転位反応で用いる求核剤の量は、カルボン酸(XIII)に対して、10〜100当量用いるのが好ましい。
クルチウス転位反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム若しくは炭酸カリウム等の無機塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム若しくは水素化カルシウム等の水素化金属化合物、リチウムヘキサメチルジシラジド若しくはリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミド、又は、それらの混合物が挙げられるが、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が好ましい。
クルチウス転位反応に用いる塩基の量は、カルボン酸(XIII)に対して1〜100当量が好ましく、2〜30当量がより好ましい。
クルチウス転位反応で用いる反応溶媒としては、用いる試薬の種類に応じて適宜選択されるが、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、tert−ブタノール、又は、それらの混合溶媒が挙げられるが、tert−ブタノールが好ましい。
クルチウス転位反応の反応温度は、0〜200℃が好ましく、30〜150℃がより好ましい。
クルチウス転位反応の反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常1〜48時間程度で満足すべき結果が得られる。
クルチウス転位反応は、中間体である酸アジド及びイソシアナートを単離してもよいし、中間体である酸アジド及びイソシアナートを単離することなく求核剤との反応を行っても構わない。
クルチウス転位反応に用いるカルボン酸(XIII)の濃度は、1mmol/L〜1mol/Lが好ましい。
本発明の医薬、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化剤及び止痒剤は、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴としている。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体(好ましくは、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体のα7サブタイプ)を活性化することを特徴としている。中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体は様々な疾患に関与し、また、その活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待できることが知られていることから、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体(好ましくは、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体のα7サブタイプ)活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待できる疾患に対する医薬として用いることができる。
「中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体」とは、脳、延髄及び脊髄等の中枢神経系に発現しているニコチン性アセチルコリン受容体のことであり、中枢性ニコチン性アセチルコリン受容体、神経性ニコチン性アセチルコリン受容体又は神経型ニコチン性アセチルコリン受容体とも呼ばれる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が活性化する中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体としては、α7、α4β2、α4β4、α3β2又はα3β4が例示でき、α7サブタイプが好ましい。
「中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する」とは、リガンドが当該受容体に結合することにより、当該受容体のチャネル部分が開口して、細胞外から陽イオンが流入し、細胞膜の脱分極又は細胞内シグナルの伝達等を促進することを意味する。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化することは、Dunlopらの文献(Biochemical Pharmacology、2007年、第74巻、p.1172)に準じた方法により、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を発現した細胞を用いたin vitroの実験系で評価できる。例えば、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の一つであるα7サブタイプをラット脳下垂体由来のGH4C1細胞に発現させ、化合物の作用による細胞内カルシウム濃度の上昇を蛍光指示薬の蛍光強度を測定することで、活性化の強度を評価する方法である。
中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体(好ましくは、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体のα7サブタイプ)を活性化することが知られている化合物(例えば、バレニクリン酒石酸塩、N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−4−クロロベンズアミド塩酸塩、及び参考例23〜32の化合物)は、参考例33及び34に示すように、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化することにより掻痒に対して優れた抑制効果を発揮する。したがって、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体(好ましくは、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体のα7サブタイプ)を活性化する化合物が、掻痒に対して優れた抑制効果を発揮することは明らかである。なお、バレニクリン酒石酸塩、N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−4−クロロベンズアミド塩酸塩、及び参考例23〜32に記載の中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物について、その特徴を下記に示す。
バレニクリン(7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−6,10−メタノピラジノ[2,3−h][3]ベンズアゼピン)及びその誘導体は、国際公開第99/35131号等に記載されており、主にα4β2及びα7サブタイプ活性化作用を示す(Mihalakら、Molecular Pharmacology、2006年、第70巻、p.801)。(R)−2−クロロ−5−(2−アゼチジニルメトキシ)ピリジン及びその誘導体は、国際公開第98/25920号等に記載されており、主にα4β2サブタイプ活性化作用を示す(Donnelly−Robertsら、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、1998年、第285巻、p.777)。N−(2(S)−(ピリジン−3−イルメチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−1−ベンゾフラン−2−カルボキシアミド及びその誘導体は、国際公開第09/018505号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Hauserら、Biochemical Pharmacology、2009年、第78巻、p.803)。N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−4−クロロベンズアミド及びその誘導体は、欧州公開第311724号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Walkerら、Bioorganic & Medicinal Chemistry、2006年、第14巻、p.8219)。(R)−7−クロロ−N−(キヌクリジン−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシアミド及びその誘導体は、国際公開第03/055878号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(国際公開第2010/132423号)。1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン−4−カルボキシリックアシッド 4−ブロモフェニルエステル及びその誘導体は、欧州公開第1231212号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Bitonら、Neuropsychopharmacology、2007年、第32巻、p.1)。2−(1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナ−4−イル)−5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジン及びその誘導体は、O’Donnellら(Journal of Medicinal Chemistry、2010年、第53巻、p.1222)の報告等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(O’Donnellら、Journal of Medicinal Chemistry、2010年、第53巻、p.1222)。5−(4−モルホリニル)−N−(4−(3−ピリジル)フェニル)ペンタンアミド及びその誘導体は、国際公開第06/008133号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Haydarら、Bioorganic & Medicinal Chemistry、2009年、第17巻、p.5247)。cis−2−メチル−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)パーヒドロピロロ[3,4−c]ピロール及びその誘導体は、国際公開第05/028477号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Tietjeら、CNS Neuroscience & Therapeutics、2008年、第14巻、p.65)。(−)−N−(1−アザビシクロ[2,2,2]オクタ−3(S)−イル)カルバミックアシッド 1(S)−(2−フルオロフェニル)エチルエステル及びその誘導体は、Jiangら(Synthetic Communications、2009年、第39巻、p.2640)の報告等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Feuerbachら、Neuroscience Letters、2007年、第416巻、p.61)。N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)フロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキシアミド及びその誘導体は、国際公開第02/100857号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Walkerら、Bioorganic & Medicinal Chemistry、2006年、第14巻、p.8219)。N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボキシアミド及びその誘導体は、国際公開第03/042210号等に記載されており、主にα7サブタイプ活性化作用を示す(Walkerら、Bioorganic & Medicinal Chemistry、2006年、第14巻、p.8219)。
したがって、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体(好ましくは、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体のα7サブタイプ)活性化作用を有するため、当該作用メカニズムに基づき掻痒に対して優れた抑制効果を発揮し、止痒剤として用いることができる。
「掻痒」とは、引っ掻く欲求を伴う皮膚特有の感覚であり、例えば、アトピー性皮膚炎、神経性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、自己感作性皮膚炎、毛虫皮膚炎、皮脂欠乏症、老人性皮膚掻痒、虫刺症、光線過敏症、蕁麻疹、痒疹、疱疹、膿痂疹、湿疹、白癬、苔癬、乾癬、疥癬若しくは尋常性座瘡等の皮膚疾患を原疾患とする掻痒、悪性腫瘍、糖尿病、肝疾患、慢性腎疾患、腎不全、血液疾患、血液透析、腹膜透析若しくは多発性硬化症を原疾患とする掻痒又は薬剤性若しくは心因性で起こる掻痒が挙げられる。また、掻痒は、ヒスタミンが介在する掻痒と、ヒスタミンが介在しない掻痒(難治性掻痒)とに大別されるが、本発明の止痒剤は、特に、ヒスタミンが介在しない掻痒(難治性掻痒)に対して有効である。ヒスタミンが介在しない掻痒(難治性掻痒)としては、例えば、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、皮脂欠乏症、老人性皮膚掻痒、蕁麻疹、乾癬、悪性腫瘍、肝疾患、慢性腎疾患、腎不全、血液疾患、血液透析、腹膜透析又は多発性硬化症等において抗ヒスタミン剤に対して治療抵抗性の掻痒が挙げられる。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩の止痒効果は、掻痒モデル動物を用いたin vivoの実験系で評価でき、ヒスタミン、クロロキン又サブスタンスPに代表される各種起痒物質によって惹起されるネズミの引っ掻き行動を指標とする掻痒モデルが一般的である。例えば、Togashiらの文献(European Journal of Pharmacology、2002年、第435巻、p.259)やAndohらの文献(European Journal of Pharmacology、2002年、第436巻、p.235)に記載されている、マウスを用いたサブスタンスP誘発引っ掻き行動や、Takanoらの文献(European Journal of Pharmacology、2003年、第471巻、p.223)に記載されている、NC/Nga系マウスを用いた自発的引っ掻き行動は、ヒスタミンが介在しない難治性掻痒モデルの一つとして利用できるものである。
なお、サブスタンスPが惹起するマウスの引っ掻き行動は、オピオイドμ受容体拮抗薬で抑制されるため、疼痛関連反応ではなく、掻痒関連反応であるとして認知されている(Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、1998年、第286巻、p.1140−1145)。
また、マウスのサブスタンスP誘発引っ掻き行動は、免疫抑制剤のタクロリムス(Biological & Pharmaceutical Bulletin、2008年、第31巻、p.752)並びに抗炎症剤であるインドメタシン及びジクロフェナクによって抑制されないが、ロイコトリエンB4が起痒物質として関与し、その産生を阻害するステロイドによって引っ掻き行動が抑制されるため(Journal of Investigative Dermatology、2001年、第117巻、p.1621−1626)、サブスタンスP誘発引っ掻き行動は、外因性のサブスタンスPと内因性のロイコトリエンB4が急性的に神経を刺激することにより惹起され、免疫反応や炎症反応を介在しない掻痒モデルとして利用できるものである。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、イヌ、サル、ウシ、ヒツジ又はヒト)、特にヒトに対して投与した場合に、有用な医薬(特に、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化剤又は止痒剤)として用いることができる。キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩を医薬として臨床で使用する際には、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩をそのまま用いてもよいし、賦形剤、安定化剤、保存剤、緩衝剤、溶解補助剤、乳化剤、希釈剤又は等張化剤等の添加剤が適宜混合されていてもよい。また、上記の医薬は、これらの薬剤用担体を適宜用いて、通常の方法によって製造することができる。上記の医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口剤、吸入剤、注射剤、座剤若しくは液剤等による非経口剤又は局所投与をするための軟膏剤、クリーム剤若しくは貼付剤等が挙げられる。また、公知の持続型製剤としても構わない。
上記の医薬は、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として0.001〜90重量%含有することが好ましく、0.01〜70重量%含有することがより好ましい。用量は症状、年齢、体重、性別、投与方法等に応じて適宜選択されるが、成人に対する有効成分量として、注射剤の場合1日0.001mg〜5g、経口剤の場合0.01mg〜10gであり、それぞれ1回又は数回に分けて投与することができる。
上記の医薬の薬理学的に許容される担体又は希釈剤としては、例えば、結合剤(シロップ、ゼラチン、アラビアゴム、ソルビトール、ポリビニルクロリド又はトラガント等)、賦形剤(砂糖、乳糖、コーンスターチ、リン酸カルシウム、ソルビトール又はグリシン等)又は滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、タルク又はシリカ等)を挙げることができる。
上記の医薬は、その治療若しくは予防効果の補完若しくは増強又は投与量の低減のために、他の薬剤と適量配合又は併用して使用しても構わない。
キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩を止痒剤として用いる際に併用し得る薬物としては、例えば、掻痒の原因となる以下の原疾患の治療に通常用いられる薬剤が挙げられる。
掻痒の原疾患となる皮膚疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎、神経性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、自己感作性皮膚炎、毛虫皮膚炎、皮脂欠乏症、老人性皮膚掻痒、虫刺症、光線過敏症、蕁麻疹、痒疹、疱疹、膿痂疹、湿疹、白癬、苔癬、乾癬、疥癬又は尋常性座瘡が挙げられる。また、その他の原疾患としては、例えば、悪性腫瘍、糖尿病、肝疾患、慢性腎疾患、腎不全、妊娠又は多発性硬化症が挙げられる。さらに、血液透析、腹膜透析又は薬剤が掻痒の原因となる場合や、妊娠、寄生虫感染が掻痒の原因となる場合や、心因性の掻痒も知られている。
アトピー性皮膚炎の治療に用いられる薬剤としては、例えば、ステロイド外用剤(ベタメタゾン、ベクロメタゾン、クロベタゾン又はプレドニゾロン等)、カルシニューリン阻害(免疫抑制)外用剤(タクロリムス等)、非ステロイド系消炎外用剤、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、セチリジン又はオキサトミド、ロラタジン等)、シクロスポリン、ステロイド内服又は保湿剤(尿素、ヒルドイド又はワセリン等)が挙げられる。また、多発性硬化症の治療に用いられる薬剤としては、例えば、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン又はメチルプレドニゾロン等)、免疫抑制剤(メトトレキサート、アザチオプリン、シクロフォスファミド、シクロスポリンA、タクロリムス又はミゾリビン等)、インターフェロン製剤(インターフェロンα又はインターフェロンβ等)、スフィンゴシン−1−リン酸受容体調節剤(FTY−720)、コポリマーI、免疫グロブリン、T細胞レセプターワクチン、接着分子阻害剤、TNFα阻害剤、痙性を和らげる薬剤(チザニジン、エペリゾン、アフロクァロン、バクロフェン又はダントロレン等)又は鎮痛剤(インドメタシン、ジクロフェナク等)が挙げられる。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。
なお、実施例化合物の合成に使用される化合物で合成法の記載のないものについては、市販の化合物を使用した。NMRデータ中に示される溶媒名は、測定に使用した溶媒を示している。また、400 MHz NMRスペクトルは、JNM−AL400型核磁気共鳴装置(日本電子社)を用いて測定した。ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準として、δ(単位:ppm)で表し、シグナルはそれぞれs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、quint(五重線)、sept(七重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重二重線)、dt(二重三重線)、ddd(二重二重二重線)、dq(二重四重線)、td(三重二重線)、tt(三重三重線)で表した。ESI−MSスペクトルは、Agilent Technologies 1200 Series、G6130A(AgilentTechnology製)を用いて測定した。アミンシリカゲルは富士シリシア化学製アミンシリカゲルDM1020を用い、クロマトグラフィーはYFLC W−prep2XY(山善社)を用いた。
(参考例1) (R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミンの合成:
Figure 2014051055
(R)−キヌクリジン−3−アミン 二塩酸塩(2.0g、10mmol)をジクロロメタン(30mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(7.0mL、40mmol)、クロロギ酸エチル(1.2mL、12mmol)を0℃で加えた。室温で30分間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(0.76g、20mmol)を0℃で加えた。60℃で4時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和ロッシェル塩水溶液を0℃で加えて、室温で1時間攪拌して、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.61g(43%)を淡黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.29−1.37(m、1H)、1.43−1.50(m、1H)、1.63−1.71(m、1H)、1.75−1.84(m、2H)、2.39(s、3H)、2.41−2.43(m、1H)、2.58−2.62(m、1H)、2.72−2.91(m、4H)、3.09−3.15(m、1H).
(参考例2) ベンゾ[b]チオフェン−2−アミンの合成:
Figure 2014051055
ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(0.75g、4.2mmol)をtert−ブタノール(8.4mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.70mL、5.1mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.99mL、4.6mmol)を室温で加えた。80℃で4時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物を1,4−ジオキサン(4.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、13mL、51mmol)を0℃で加えた。室温で2時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20)で精製し、表題化合物0.50g(79%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:4.03(brs、2H)、6.29(s、1H)、7.07−7.11(m、1H)、7.21−7.26(m、1H)、7.42(d、J=7.6Hz、1H)、7.57(d、J=7.6Hz、1H).
(実施例1) (R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.12g、0.41mmol)をジクロロメタン(3.0mL)に溶解し、ベンゾ[b]チオフェン−2−アミン(0.18g、1.2mmol)、トリエチルアミン(0.50mL、3.6mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(3.0mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.17g、1.2mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.24g(62%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.58(m、1H)、1.62−1.67(m、1H)、1.76−1.84(m、2H)、2.03−2.04(m、1H)、2.87−2.97(m、4H)、3.02−3.06(m、1H)、3.15(s、3H)、3.30−3.37(m、1H)、4.38−4.42(m、1H)、6.81(s、1H)、7.18−7.21(m、1H)、7.28−7.30(m、1H)、7.40(brs、1H)、7.56(d、J=8.0Hz、1H)、7.71(d、J=8.0Hz、1H).
MS(ESI):316[M+H]
(実施例2) (R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.40g、1.27mmol)を1,4−ジオキサン(25mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.48mL、1.9mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.35g(78%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.75−1.82(m、1H)、1.84−1.94(m、2H)、1.96−2.06(m、1H)、2.21−2.23(m、1H)、3.08(s、3H)、3.18−3.31(m、4H)、3.36−3.42(m、1H)、3.60−3.66(m、1H)、4.40−4.44(m、1H)、6.97(s、1H)、7.13(t、J=6.8Hz、1H)、7.24(t、J=6.8Hz、1H)、7.59(d、J=8.0Hz、1H)、7.73(d、J=8.0Hz、1H)、10.08(s、1H)、10.14(brs、1H).
MS(ESI):316[M+H]
(参考例3) 3−(ジメチルアミノ)−2−ホルミルアクリル酸エチルの合成:
Figure 2014051055
3,3−ジエトキシプロパン酸エチル(2.6g、14mmol)をジクロロメタン(14mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(8.0mL、10mmol)、蒸留水(8.0mL)を室温で加えた。同温度で2時間攪拌した後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物にジメチルホルムアミドジメチルアセタール(9.2mL、68mmol)を室温で加えた。80℃で2時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10−25/75、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.95g(41%)を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.31(t、J=7.2Hz、3H)、3.16(s、3H)、3.32(s、3H)、4.23(q、J=7.2Hz、2H)、7.74(s、1H)、9.71(s、1H).
MS(ESI):172[M+H]
(参考例4) 1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルの合成:
Figure 2014051055
3−(ジメチルアミノ)−2−ホルミルアクリル酸エチル(0.38g、2.2mmol)をエタノール(15mL)に溶解し、フェニルヒドラジン(0.24g、2.2mmol)を室温で加えた。80℃で3時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=78/22)で精製し、表題化合物0.47g(98%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.38(t、J=7.2Hz、3H)、4.34(q、J=7.2Hz、2H)、7.33−7.39(m、1H)、7.46−7.53(m、2H)、7.67−7.73(m、2H)、8.10(brs、1H)、8.41(brs、1H).
MS(ESI):217[M+H]
(参考例5) 1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸の合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(0.47g、2.2mmol)をメタノール(7.0mL)に溶解し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液(6.5mL、6.5mmol)を0℃で加えた。50℃で3時間撹拌した後、室温まで冷却し、反応溶液を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。水層に1.0N塩酸水溶液を0℃で加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、表題化合物0.39g(95%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 7.35−7.41(m、1H)、7.47−7.53(m、2H)、7.70−7.74(m、2H)、8.17(brs、1H)、8.47(brs、1H).
MS(ESI):189[M+H]
(参考例6) 1−フェニル−1H−ピラゾール−4−アミンの合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(0.50g、2.7mmol)をtert−ブタノール(7.0mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.51mL、2.9mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.69mL、3.2mmol)を室温で加えた。80℃で4時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=78/22)で精製した。
上記の生成物を1,4−ジオキサン(3.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、8.0mL、32mmol)を0℃で加えた。室温で16時間撹拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=79/21、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=85/15)で精製し、表題化合物0.26g(61%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 3.00−3.15(m、2H)、7.20−7.26(m、2H)、7.38−7.44(m、2H)、7.52(s、1H)、7.59−7.63(m、2H).
MS(ESI):160[M+H]
(実施例3) (R)−1−メチル−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−1H−ピラゾール−4−アミン(0.068g、0.43mmol)をジクロロメタン(2.1mL)に溶解し、トリホスゲン(0.043g、0.15mmol)、トリエチルアミン(0.18mL、1.3mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、ジクロロメタン(2.1mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.060g、0.43mmol)を0℃で滴下した。室温で3時間撹拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=90/10)で精製し、表題化合物0.046g(33%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.57−1.85(m、4H)、1.94−2.00(m、1H)、2.77−3.05(m、5H)、3.13(s、3H)、3.22−3.32(m、1H)、4.34−4.42(m、1H)、6.28−6.33(m、1H)、7.22−7.30(m、1H)、7.42(dd、J=8.0、8.0Hz、2H)、7.60(s、1H)、7.68(d、J=8.0Hz、2H)、8.35(s、1H).
MS(ESI):326[M+H]
(実施例4) (R)−1−メチル−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.41g、1.3mmol)をジエチルエーテル(13mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.41mL、1.6mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、ろ過し、ろ取した固体をジエチルエーテルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.37g(81%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DO)
δ: 1.82−2.15(m、5H)、2.81(s、3H)、3.14−3.43(m、5H)、3.54−3.63(m、1H)、4.23−4.32(m、1H)、7.25−7.30(m、1H)、7.40−7.58(m、5H)、7.87(s、1H).
MS(ESI):326[M+H]
(実施例5) (R)−1−メチル−3−フェニル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成
Figure 2014051055
アニリン(0.060g、0.64mmol)をジクロロメタン(3.2mL)に溶解し、トリホスゲン(0.065g、0.22mmol)、トリエチルアミン(0.27mL、1.9mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.090g、0.64mmol)を加えた。室温で3時間撹拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.049g(29%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.42−1.52(m、1H)、1.55−1.81(m、3H)、1.91−1.96(m、1H)、2.72−3.00(m、5H)、3.07(s、3H)、3.18−3.26(m、1H)、4.27−4.34(m、1H)、6.46−6.54(m、1H)、6.98−7.05(m、1H)、7.23−7.29(m、2H)、7.36−7.39(m、2H).
MS(ESI):260[M+H]
(参考例7) (R)−N−エチルキヌクリジン−3−アミンの合成:
Figure 2014051055
(R)−キヌクリジン−3−アミン 二塩酸塩(1.5g、7.5mmol)をジクロロメタン(23mL)に懸濁し、トリエチルアミン(4.2mL、30mmol)、塩化アセチル(0.64mL、9.0mmol)を0℃で加えた。室温で2時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をテトラヒドロフラン(23mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(0.57g、15mmol)を0℃で加えた。60℃で5時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和ロッシェル塩水溶液を0℃で加え、室温で1時間攪拌して、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.62g(53%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.11(t、J=7.2Hz、3H)、1.29−1.35(m、1H)、1.44−1.50(m、1H)、1.62−1.68(m、1H)、1.75−1.83(m、2H)、2.39(dq、J=2.4、13.6Hz、1H)、2.54−2.90(m、7H)、3.13(dq、J=2.4、8.8Hz、1H).
(実施例6) (R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−エチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.12g、0.41mmol)をジクロロメタン(3.0mL)に溶解し、ベンゾ[b]チオフェン−2−アミン(0.18g、1.2mmol)、トリエチルアミン(0.50mL、3.6mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(3.0mL)に溶解した(R)−N−エチルキヌクリジン−3−アミン(0.19g、1.2mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.18g(45%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.19(t、J=7.2Hz、3H)、1.61−1.68(m、1H)、1.91−2.00(m、2H)、2.08−2.12(m、1H)、2.27−2.29(m、1H)、3.06−3.10(m、1H)、3.19−3.28(m、4H)、3.45−3.50(m、1H)、3.80−3.86(m、2H)、4.18−4.20(m、1H)、7.16−7.20(m、2H)、7.26−7.30(m、1H)、7.57(d、J=8.0Hz、1H)、7.70(d、J=7.6Hz、1H).
MS(ESI):330[M+H]
(実施例7) (R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−エチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−エチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.18g、0.54mmol)を1,4−ジオキサン(11mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.20mL、0.80mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.15g(76%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.24(t、J=7.2Hz、3H)、1.48−1.54(m、1H)、1.62−1.1.80(m、4H)、1.99−2.01(m、1H)、2.78−2.88(m、4H)、2.90−3.04(m、1H)、3.29−3.35(m、1H)、3.46−3.61(m、2H)、4.22−4.27(m、1H)、6.74(s、1H)、7.13(s、1H)、7.17−7.21(m、1H)、7.26−7.30(m、1H)、7.55(d、J=8.0Hz、1H)、7.71(d、J=6.8Hz、1H).
MS(ESI):330[M+H]
(参考例8) 7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸の合成:
Figure 2014051055
水酸化カリウム(3.6g、64mmol)を蒸留水(64mL)に溶解し、2,3−ジクロロベンズアルデヒド(5.0g、29mmol)、2−メルカプト酢酸(2.0mL、29mmol)を室温で加えた。120℃で6時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、析出した固体が溶解するまで蒸留水を加えた後、ジエチルエーテルで抽出した。水層に対して0℃で1.0N塩酸を加え、同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をジエチルエーテル、ヘキサンで洗浄後に乾燥し、表題化合物4.8g(78%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ:7.52(dd、J=7.6、8.0Hz、1H)、7.65(dd、J=0.8、7.6Hz、1H)、8.02(dd、J=0.8、8.0Hz、1H)、8.20(s、1H)、13.79(brs、1H).
MS(ESI):213[M+H]
(参考例9) 7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−アミンの合成:
Figure 2014051055
7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(0.50g、2.4mmol)をtert−ブタノール(4.7mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.39mL、2.6mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.56mL、2.6mmol)を室温で加えた。80℃で8時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物を1,4−ジオキサン(2.4mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、7.1mL、28mmol)を0℃で加えた。室温で6時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=97/3−80/20)で精製し、表題化合物0.35g(81%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:4.13(brs、2H)、6.30(s、1H)、7.08(d、J=8.0Hz、1H)、7.17(dd、J=7.6、8.0Hz、1H)、7.31(d、J=7.6Hz、1H).
(実施例8) (R)−3−(7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.11g、0.41mmol)をジクロロメタン(2.1mL)に溶解し、7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−アミン(0.19g、1.0mmol)、トリエチルアミン(0.48mL、3.4mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(2.1mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.12g、0.86mmol)を0℃で滴下した。同温度で2時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.082g(27%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.58(m、1H)、1.60−1.70(m、1H)、1.71−1.80(m、2H)、1.98−2.00(m、1H)、2.80−3.00(m、5H)、3.16(s、3H)、3.23−3.30(m、1H)、4.38−4.42(m、1H)、6.76(s、1H)、7.16−7.24(m、2H)、7.43−7.45(m、1H).
MS(ESI):350[M+H]
(実施例9) (R)−3−(7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(7−クロロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.082g、0.24mmol)を1,4−ジオキサン(4.7mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.088mL、0.35mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.073g(80%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.78−1.82(m、1H)、1.90−1.96(m、1H)、2.04−2.18(m、2H)、2.33−2.35(m、1H)、3.15(s、3H)、3.13−3.28(m、2H)、3.32−3.41(m、2H)、3.44−3.53(m、1H)、3.84−3.88(m、1H)、4.41−4.43(m、1H)、7.15−7.17(m、1H)、7.18−7.24(m、2H)、7.45−7.47(m、1H).
MS(ESI):350[M+H]
(実施例10) (R)−3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(0.20g、1.3mmol)をジクロロメタン(6.6mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.28mL、1.6mmol)、クロロギ酸フェニル(0.18mL、1.4mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物を1,2−ジクロロエタン(13mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.93mL、5.3mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.19g、1.3mmol)を室温で加えた。80℃で15分攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.28g(67%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.64−1.77(m、2H)、1.82−1.87(m、2H)、2.00−2.02(m、1H)、2.86−3.04(m、5H)、3.16(s、3H)、3.30−3.37(m、1H)、4.50(t、J=8.4Hz、1H)、7.21−7.26(m、2H)、7.37(ddd、J=1.2、7.6、8.4Hz、1H)、7.55(d、J=8.4Hz、1H)、7.73(d、J=7.6Hz、1H).
MS(ESI):317[M+H]
(実施例11) (R)−3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.24g、0.76mmol)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.57mL、2.3mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.20g(69%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.88−2.10(m、3H)、2.21−2.24(m、1H)、2.40−2.42(m、1H)、3.16(s、3H)、3.20−3.22(m、1H)、3.33−3.34(m、2H)、3.60−3.65(m、2H)、3.91−3.95(m、1H)、4.48−4.53(m、1H)、7.20−7.26(m、2H)、7.35(ddd、J=0.8、7.6、8.4Hz、1H)、7.50(d、J=7.6Hz、1H)、7.64(d、J=8.0Hz、1H)、11.98(brs、1H).
MS(ESI):317[M+H]
(参考例10) (5−メチルチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
5−メチルチオフェン−2−カルボン酸(1.0g、7.0mmol)をtert−ブタノール(21mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.2mL、8.4mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(1.7mL、7.7mmol)を室温で加えた。80℃で11時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=90/10)で精製し、表題化合物1.3g(86%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50(s、9H)、2.38(d、J=1.2Hz、3H)、6.32(d、J=3.6Hz、1H)、6.44(dq、J=1.2、3.6Hz、1H)、6.75(brs、1H).
(実施例12) (R)−1−メチル−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
(5−メチルチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.20g、0.94mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、2.8mL、11mmol)を0℃で加えた。室温で5時間攪拌した後、溶媒を濃縮し、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をジクロロメタン(4.7mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.49mL、2.8mmol)、クロロギ酸フェニル(0.14mL、1.1mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、1.0N塩酸水溶液を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をクロロホルム(3.6mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.25mL、1.4mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.10g、0.72mmol)を室温で加えた。60℃で6時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.079g(70%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.47−1.54(m、1H)、1.59−1.67(m、1H)、1.70−1.80(m、2H)、1.94−1.96(m、1H)、2.39(d、J=0.8Hz、3H)、2.80−3.00(m、5H)、3.09(s、3H)、3.21−3.28(m、1H)、4.32−4.37(m、1H)、6.34(d、J=4.0Hz、1H)、6.44(dq、J=0.8、4.0Hz、1H)、6.78(brs、1H).
MS(ESI):280[M+H]
(実施例13) (R)−1−メチル−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(5−メチルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.19g、0.68mmol)を1,4−ジオキサン(14mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.26mL、1.0mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.17g(80%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.72−1.80(m、1H)、1.84−1.90(m、2H)、1.97−1.99(m、1H)、2.17−2.18(m、1H)、2.29(d、J=0.8Hz、3H)、3.00(s、3H)、3.15−3.25(m、4H)、3.56−3.62(m、1H)、4.33−4.37(m、1H)、6.44−6.45(m、2H)、9.54(s、1H)、10.29(brs、1H).
MS(ESI):280[M+H]
(実施例14) (R)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.055g、0.19mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解し、ジクロロメタン(2.0mL)に溶解したベンゾ[b]チオフェン−2−アミン(0.075g、0.50mmol)、ジイソプロピルアミン(0.097mL、0.55mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(1.0mL)に溶解した(R)−キヌクリジン−3−アミン 二塩酸塩(0.10g、0.50mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.29mL、1.66mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.12g(81%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.41−1.44(m、1H)、1.60−1.65(m、3H)、1.95−1.98(m、1H)、2.47(ddd、J=2.0、4.8、14.4Hz、1H)、2.71−2.79(m、4H)、3.33(dd、J=2.0、14.4Hz、1H)、3.90−3.91(m、1H)、5.41(brd、J=7.6Hz、1H)、6.78(s、1H)、7.20−7.26(m、1H)、7.28−7.32(m、1H)、7.58(d、J=7.6Hz、1H)、7.71(d、J=7.6Hz、1H).
MS(ESI):302[M+H]
(実施例15) (R)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.15g、0.50mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.19mL、0.76mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.14g(82%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.72−1.82(m、1H)、1.85−1.90(m、2H)、2.00−2.10(m、2H)、2.96−3.05(m、1H)、3.16−3.24(m、4H)、3.59−3.65(m、1H)、4.02−4.06(m、1H)、6.70(s、1H)、7.12(dd、J=7.6、7.6Hz、1H)、7.24(dd、J=7.6、7.6Hz、1H)、7.43(brd、J=6.4Hz、1H)、7.55(d、J=7.6Hz、1H)、7.73(d、J=7.6Hz、1H)、9.89(brs、1H)、10.01(s、1H).
MS(ESI):302[M+H]
(参考例11) (5−クロロチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
5−クロロチオフェン−2−カルボン酸(1.0g、6.2mmol)をtert−ブタノール(19mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.0mL、7.4mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(1.5mL、6.8mmol)を室温で加えた。80℃で11時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=90/10)で精製し、表題化合物1.1g(73%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.51(s、9H)、6.23(d、J=3.6Hz、1H)、6.62(d、J=3.6Hz、1H)、6.91(brs、1H).
(実施例16) (R)−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
(5−クロロチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.20g、0.86mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、2.6mL、10mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をジクロロメタン(8.6mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.45mL、2.6mmol)、クロロギ酸フェニル(0.12mL、0.94mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をジクロロエタン(7.1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.50mL、2.9mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.10g、0.71mmol)を室温で加えた。60℃で30分間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.12g(57%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.48−1.54(m、1H)、1.62−1.64(m、1H)、1.70−1.79(m、2H)、1.95(dt、J=2.4、3.2Hz、1H)、2.80−2.98(m、4H)、3.11(s、3H)、3.21−3.28(m、1H)、4.32−4.36(m、1H)、6.26(d、J=8.0Hz、1H)、6.63(d、J=8.0Hz、1H)、6.93(brs、1H).
MS(ESI):300[M+H]
(実施例17) (R)−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.25g、0.83mmol)を1,4−ジオキサン(17mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.31mL、1.2mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.23g(81%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.78−2.01(m、4H)、2.18−2.19(m、1H)、3.02(s、3H)、3.18−3.22(m、4H)、3.34−3.38(m、1H)、3.57−3.62(m、1H)、4.38−4.42(m、1H)、6.53(d、J=8.0Hz、1H)、6.78(d、J=8.0Hz、1H)、10.05(s、1H)、10.28(brs、1H).
MS(ESI):300[M+H]
(参考例12) 1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルの合成:
Figure 2014051055
1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(1.0g、7.1mmol)を1,4−ジオキサン(24mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.5g、7.1mmol)、N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.61mL、5.7mmol)、ヨウ化フェニル(1.5g、7.1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.27g、1.4mmol)を室温で加えた。120℃で4時間撹拌した後、反応溶液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=98/2−86/14)で精製し、表題化合物1.2g(78%)を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.43(t、J=6.8Hz、3H)、4.45(q、J=6.8Hz、2H)、7.00(d、J=2.0Hz、1H)、7.39(dd、J=8.0、8.0Hz、1H)、7.48(dd、J=8.0、8.0Hz、2H)、7.73−7.77(m、2H)、7.93(d、J=2.0Hz、1H).
MS(ESI):217[M+H]
(参考例13) 1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−カルボン酸の合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル(1.2g、5.6mmol)をメタノール(28mL)に溶解し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液(28mL、28mmol)を0℃で加えた。60℃で1時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、溶媒を濃縮し、クロロホルムで逆抽出した。水層に1.0N塩酸を加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、表題化合物0.75g(71%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 7.07(d、J=2.4Hz、1H)、7.32−7.42(m、1H)、7.50(dd、J=8.0、8.0Hz、2H)、7.72−7.77(m、2H)、7.98(d、J=2.4Hz、1H).
MS(ESI):189[M+H]
(参考例14) 1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−アミンの合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−カルボン酸(0.35g、1.9mmol)をtert−ブタノール(3.8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.36mL、2.0mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.48mL、2.2mmol)を室温で加えた。80℃で4時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=78/22)で精製した。
上記の生成物を1,4−ジオキサン(5.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、5.6mL、22mmol)を0℃で加えた。室温で16時間撹拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=79/21、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=85/15)で精製し、表題化合物0.12g(41%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 5.85(d、J=2.8Hz、1H)、7.15−7.21(m、1H)、7.36−7.42(m、2H)、7.54−7.58(m、2H)、7.69(d、J=2.8Hz、1H).
MS(ESI):160[M+H]
(実施例18) (R)−1−メチル−3−(1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−アミン(0.060g、0.38mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解させ、トリホスゲン(0.037g、0.12mmol)、トリエチルアミン(0.16mL、1.1mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.063g、0.45mmol)を0℃で加えた。室温で4時間撹拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.11g(89%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.47−1.85(m、4H)、1.95−2.00(m、1H)、2.80−3.04(m、5H)、3.14(s、3H)、3.23−3.32(m、1H)、4.35−4.42(m、1H)、6.84(d、J=2.4Hz、1H)、7.09−7.13(m、1H)、7.40−7.45(m、2H)、7.56−7.61(m、2H)、7.80(d、J=2.4Hz、1H).
MS(ESI):326[M+H]
(実施例19) (R)−1−メチル−3−(1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(1−フェニル−(1H)−ピラゾール−3−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.11g、0.34mmol)をジエチルエーテル(3.0mL)に溶解し、塩化水素−ジエチルエーテル溶液(2.0N、0.22mL、0.44mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、ろ過し、ろ取した固体をジエチルエーテルで洗浄後に乾燥し、表題化合0.089g(73%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DO)
δ: 1.94−2.14(m、3H)、2.16−2.28(m、1H)、2.40−2.47(m、1H)、3.16(s、3H)、3.26−3.56(m、5H)、3.72−3.82(m、1H)、4.48−4.58(m、1H)、6.49−6.52(m、1H)、7.36−7.43(m、1H)、7.52−7.57(m、2H)、7.65−7.69(m、2H)、8.11−8.14(m、1H).
MS(ESI):326[M+H]
(実施例20) (R)−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(0.10g、0.75mmol)をジクロロメタン(3.7mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、0.90mmol)、クロロギ酸フェニル(0.10mL、0.82mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をクロロホルム(3.7mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.26mL、1.5mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.11g、0.75mmol)を室温で加えた。60℃で10時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.053g(24%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.48−1.52(m、1H)、1.62−1.65(m、1H)、1.79−1.90(m、2H)、1.95−1.97(m、1H)、2.82−3.02(m、5H)、3.19(s、3H)、3.20−3.28(m、1H)、4.58−4.68(m、1H)、7.09−7.21(m、3H)、7.26−7.29(m、2H).
MS(ESI):301[M+H]
(実施例21) (R)−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.041g、0.14mmol)を1,4−ジオキサン(2.7mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.10mL、0.40mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.026g(51%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.76−1.91(m、3H)、2.00−2.06(m、1H)、2.23−2.24(m、1H)、3.10(s、3H)、3.19−3.25(m、3H)、3.32−3.42(m、2H)、3.60−3.66(m、1H)、4.52−4.68(m、1H)、7.16−7.26(m、2H)、7.34(d、J=7.6Hz、1H)、7.44(d、J=7.6Hz、1H)、10.12(brs、1H).
MS(ESI):301[M+H]
(実施例22) (R)−1,3−ジメチル−3−フェニル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.078g、0.26mmol)をクロロホルム(1.0mL)に溶解し、クロロホルム(3.0mL)に溶解したN−メチルアニリン(0.077mL、0.71mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.79mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、クロロホルム(3.0mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.10g、0.71mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.79mmol)を0℃で滴下した。50℃で16時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=99/1)で精製し、表題化合物0.051g(26%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.33−1.38(m、1H)、1.52−1.61(m、3H)、1.87−1.89(m、1H)、2.54(s、3H)、2.68−2.88(m、5H)、3.19−3.25(m、1H)、3.24(s、3H)、3.70−3.75(m、1H)、7.11−7.16(m、3H)、7.32−7.38(m、2H).
MS(ESI):274[M+H]
(実施例23) (R)−1,3−ジメチル−3−フェニル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1,3−ジメチル−3−フェニル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.051g、0.19mmol)を1,4−ジオキサン(3.7mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.070mL、0.28mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.046g(79%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.74−1.78(m、1H)、1.87−2.04(m、3H)、2.30−2.32(m、1H)、2.47(s、3H)、3.16−3.33(m、4H)、3.24(s、3H)、3.63−3.69(m、1H)、3.82−3.87(m、1H)、7.12−7.15(m、2H)、7.20−7.23(m、1H)、7.36−7.42(m、2H)、12.44(s、1H).
MS(ESI):274[M+H]
(参考例15) (5−フェニルチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
5−フェニルチオフェン−2−カルボン酸(0.50g、2.5mmol)をtert−ブタノール(4.9mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.41mL、2.9mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.58mL、2.7mmol)を室温で加えた。80℃で12時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20)で精製し、表題化合物0.23g(42%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.54(s、9H)、6.48(d、J=4.0Hz、1H)、6.96(brs、1H)、7.03(d、J=4.0Hz、1H)、7.22−7.24(m、1H)、7.32−7.35(m、2H)、7.54−7.56(m、2H).
MS(ESI):276[M+H]
(実施例24) (R)−1−メチル−3−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
(5−フェニルチオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.29g、1.0mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、3.1mL、12mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
トリホスゲン(0.13g、0.38mmol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、ジクロロメタン(5.0mL)に溶解した上記の粗生成物、ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.1mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(2.5mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.14g、1.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.1mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.20g(58%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.49−1.56(m、1H)、1.61−1.80(m、3H)、1.98−2.00(m、1H)、2.82−3.00(m、5H)、3.14(s、3H)、3.27(ddd、J=2.4、10.4、14.4Hz、1H)、4.38−4.42(m、1H)、6.51(d、J=4.0Hz、1H)、7.01(brs、1H)、7.04(d、J=4.0Hz、1H)、7.19−7.23(m、1H)、7.31−7.35(m、2H)、7.56−7.58(m、2H).
MS(ESI):342[M+H]
(実施例25) (R)−1−メチル−3−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.20g、0.59mmol)を1,4−ジオキサン(12mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.22mL、0.88mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.18g(77%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.76−1.82(m、1H)、1.84−1.90(m、2H)、1.95−2.02(m、1H)、2.21−2.22(m、1H)、3.05(s、3H)、3.20−3.26(m、4H)、3.38−3.40(m、1H)、3.60−3.66(m、1H)、4.37−4.40(m、1H)、6.70(d、J=4.0Hz、1H)、7.18−7.21(m、2H)、7.35(dd、J=8.0、8.0Hz、2H)、7.53(d、J=8.0Hz、2H)、9.89(s、1H)、10.05(brs、1H).
MS(ESI):342[M+H]
(参考例16) (5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−カルボン酸(0.50g、2.5mmol)をtert−ブタノール(4.9mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.41mL、2.9mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.58mL、2.7mmol)を室温で加えた。80℃で12時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=70/30)で精製し、表題化合物0.57g(84%)を黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.54(s、9H)、6.58(d、J=3.6Hz、1H)、7.02(brs、1H)、7.06(ddd、J=1.2、4.8、7.2Hz、1H)、7.35(d、J=3.6Hz、1H)、7.53(d、J=8.0Hz、1H)、7.61(ddd、J=1,2、7.2、8.0Hz、1H)、8,50(ddd、J=0.8、1.2、4.8Hz、1H).
MS(ESI):277[M+H]
(実施例26) (R)−1−メチル−3−(5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
(5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−イル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.40g、1.5mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、2.9mL、12mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
トリホスゲン(0.10g、0.35mmol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解し、ジクロロメタン(5.0mL)に溶解した上記の粗生成物、ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.1mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(2.5mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.14g、1.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.1mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.21g(59%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.50−1.54(m、1H)、1.64−1.78(m、3H)、1.99−2.01(m、1H)、2.83−3.01(m、5H)、3.14(s、3H)、3.26−3.32(m、1H)、4.35−4.40(m、1H)、6.60(d、J=4.0Hz、1H)、7.05(dd、J=4.8、7.6Hz、1H)、7.15(brs、1H)、7.39(d、J=4.0Hz、1H)、7.52(d、J=8.0Hz、1H)、7.60(ddd、J=1.6、7.6、8.0Hz、1H)、8.50(d、J=4.8Hz、1H).
MS(ESI):343[M+H]
(実施例27) (R)−1−メチル−3−(5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 二塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(5−(ピリジン−2−イル)チオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.20g、0.58mmol)を1,4−ジオキサン(12mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.44mL、1.8mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.17g(70%)を黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.76−1.80(m、1H)、1.86−1.92(m、2H)、1.98−2.04(m、1H)、2.23−2.24(m、1H)、3.08(s、3H)、3.17−3.32(m、4H)、3.38−3.42(m、1H)、3.59−3.64(m、1H)、4.40−4.46(m、1H)、6.91(d、J=4.0Hz、1H)、7.34−7.38(m、1H)、7.85−7.90(m、2H)、8.00−8.04(m、1H)、8.47(d、J=4.8Hz、1H)、10.42(brs、1H)、10.46(brs、1H).
MS(ESI):343[M+H]
(実施例28) (R)−1−メチル−3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
5−フェニルチアゾール−2−アミン(0.13g、0.72mmol)を1,4−ジオキサン(4.0mL)、蒸留水(2.0mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(0.12g、1.4mmol)、クロロギ酸フェニル(0.10mL、0.79mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をジクロロエタン(6.1mL)に懸濁し、トリエチルアミン(0.25mL、1.8mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.085g、0.61mmol)を室温で加えた。80℃で30分間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.20g(97%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.49−1.56(m、1H)、1.63−1.69(m、1H)、1.71−1.81(m、2H)、1.99−2.01(m、1H)、2.76−3.02(m、5H)、3.15(s、3H)、3.25−3.32(m、1H)、4.36−4.40(m、1H)、7.26−7.30(m、1H)、7.36−7.39(m、2H)、7.52−7.54(m、3H).
MS(ESI):343[M+H]
(実施例29) (R)−1−メチル−3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.10g、0.29mmol)を1,4−ジオキサン(5.8mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.22mL、0.88mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.12g(97%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.76−1.82(m、1H)、1.84−1.92(m、2H)、1.98−2.10(m、1H)、2.23−2.24(m、1H)、3.08(s、3H)、3.19−3.21(m、3H)、3.29(dd、J=7.2、13.2Hz、1H)、3.37−3.43(m、1H)、3.57−3.65(m、1H)、4.42−4.46(m、1H)、7.27(dd、J=0.8、7.6Hz、1H)、7.40(dd、J=7.6、8.0Hz、2H)、7.56(dd、J=0.8、8.0Hz、2H)、7.78(s、1H)、10.27(brs、1H).
MS(ESI):343[M+H]
(参考例17) (1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(0.50g、4.0mmol)をtert−ブタノール(12mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.66mL、4.8mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.94mL、4.4mmol)を室温で加えた。80℃で9時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=50/50)で精製し、表題化合物0.55g(70%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50(s、9H)、3.84(s、3H)、6.30(brs、1H)、7.29(s、1H)、7.62(brs、1H).
MS(ESI):198[M+H]
(実施例30) (R)−1−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.20g、0.94mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、2.1mL、8.4mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、溶媒を濃縮し、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
トリホスゲン(0.078g、0.26mmol)をジクロロメタン(1.8mL)に溶解し、ジクロロメタン(3.5mL)に溶解した上記の粗生成物、ジイソプロピルエチルアミン(0.27mL、1.6mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(1.8mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.099g、0.71mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.78mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.17g(90%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.48−1.55(m、1H)、1.62−1.68(m、1H)、1.72−1.80(m、2H)、1.93−1.96(m、1H)、2.81−2.91(m、4H)、2.95−3.01(m、1H)、3.09(s、3H)、3.22−3.29(m、1H)、3.84(s、3H)、4.31−4.35(m、1H)、6.18(brs、1H)、7.33(s、1H)、7.73(s、1H).
MS(ESI):264[M+H]
(参考例18) チオフェン−2−イルカルバミン酸 tert−ブチルの合成:
Figure 2014051055
チオフェン−2−カルボン酸(1.0g、7.8mmol)をtert−ブタノール(16mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.3mL、9.4mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(1.9mL、8.6mmol)を室温で加えた。80℃で8時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20)で精製し、表題化合物0.80g(51%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.52(s、9H)、6.52(dd、J=1.6、3.6Hz、1H)、6.79−6.83(m、2H)、6.92(brs、1H).
(実施例31) (R)−1−メチル−3−(チオフェン−2−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
チオフェン−2−イルカルバミン酸 tert−ブチル(0.12g、0.61mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、1.8mL、7.2mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、溶媒を濃縮し、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物を1,4−ジオキサン(2.4mL)、蒸留水(1.2mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(0.15g、1.8mmol)、クロロギ酸フェニル(0.081mL、0.67mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をクロロホルム(5.7mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.24mL、1.7mmol)、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.080g、0.57mmol)を室温で加えた。60℃で30分間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.033g(22%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.49−1.55(m、1H)、1.60−1.81(m、3H)、1.97−2.01(m、1H)、2.81−3.00(m、5H)、3.12(s、3H)、3.22−3.29(m、1H)、4.36−4.40(m、1H)、6.55(dd、J=2.4、2.8Hz、1H)、6.80(brd、J=2.0Hz、2H)、7.08(brs、1H).
MS(ESI)266[M+H]
(参考例19) 7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸エチルの合成:
Figure 2014051055
2,3−ジフルオロベンズアルデヒド(0.50g、3.5mmol)をジメチルホルムアミド(5.0mL)に溶解し、2−メルカプト酢酸エチル(0.42g、3.5mmol)を室温で加えた。60℃で8時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、セライト濾過し、ろ液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=88/12−66/34)で精製し、表題化合物0.53g(67%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ: 1.43(t、J=6.8Hz、3H)、4.42(q、J=6.8Hz、2H)、7.12−7.19(m、1H)、7.35−7.42(m、1H)、7.67(d、J=8.0Hz、1H),8.08(d、J=4.0Hz、1H).
MS(ESI):225[M+H]
(参考例20) 7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−アミンの合成:
Figure 2014051055
7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸エチル(0.53g、2.4mmol)をメタノール(7.0mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(1.0N、7.1mL、7.1mmol)を室温で加えた。50℃で3時間撹拌した後、溶媒を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。水層に1.0N塩酸を加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をtert−ブタノール(4.7mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.45mL、2.6mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.61mL、2.8mmol)を室温で加えた。80℃で6時間撹拌した後、水を加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=67/33)で精製した。
得られた粗精製物を1,4−ジオキサン(7.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、7.1mL、28mmol)を0℃で加えた。室温で16時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=67/33)で精製し、表題化合物0.23g(59%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 4.04−4.18(m、2H)、6.30(d、J=3.2Hz、1H)、6.76−6.83(m、1H)、7.14−7.22(m、2H).
MS(ESI):168[M+H]
(実施例32) (R)−3−(7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−アミン(0.10g、0.60mmol)をジクロロメタン(3.0mL)に溶解し、トリホスゲン(0.060g、0.20mmol)、トリエチルアミン(0.25mL、1.8mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌後、(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.084g、0.60mmol)を0℃で加えた。室温で3時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=80/20)で精製し、表題化合物0.060g(30%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 1.45−1.80(m、4H)、1.94−2.00(m、1H)、2.75−3.02(m、5H)、3.14(s、3H)、3.20−3.30(m、1H)、4.34−4.42(m、1H)、6.76(d、J=3.2Hz、1H)、6.84−6.90(m、1H)、7.18−7.40(m、3H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例33) (R)−3−(7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−3−(7−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.060g、0.18mmol)をジエチルエーテル(2.0mL)に溶解し、塩化水素−ジエチルエーテル溶液(2.0N、0.12mL、0.24mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間撹拌した後、ろ過し、ろ取した固体をジエチルエーテルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.045g(67%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DO)
δ: 1.90−2.23(m、4H)、2.35−2.42(m、1H)、3.10(s、3H)、3.28−3.53(m、5H)、3.70−3.79(m、1H)、4.46−4.53(m、1H)、6.95−7.08(m、2H)、7.34−7.41(m、1H)、7.50(d、J=8.0Hz、1H).
MS(ESI):334[M+H]
(参考例21) チエノ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸メチルの合成:
Figure 2014051055
2−クロロピリジン−3−カルボアルデヒド(0.80g、5.7mmol)をジメチルホルムアミド(17mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.3g、17mmol)、2−メルカプト酢酸メチル(0.56mL、6.2mmol)を室温で加えた。80℃で2時間撹拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、蒸留水を加えて、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20)で精製し、表題化合物0.86g(79%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 3.97(s、3H)、7.37(ddd、J=0.8、4.8、8.0Hz、1H)、8.01(d、J=1.2Hz、1H)、8.16(ddd、J=1.2、1.6、8.0Hz、1H)、8.69(ddd、J=1.2、1.6、4.8Hz、1H).
MS(ESI):194[M+H]
(参考例22) チエノ[2,3−b]ピリジン−2−アミンの合成:
Figure 2014051055
チエノ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸メチル(0.10g、0.52mmol)を1,4−ジオキサン(1.6mL)に溶解し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液(0.78mL、0.78mmol)を0℃で加えた。室温で5時間撹拌した後、Dowex 50WX2を0℃で加えて、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物をtert−ブタノール(2.0mL)、ジメチルホルムアミド(1.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.11mL、0.78mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.092mL、0.43mmol)を室温で加えた。80℃で8時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の粗生成物を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、1.1mL、4.4mmol)を0℃で加えた。室温で8時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10−50/50)で精製し、表題化合物0.025g(43%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ: 4.19(brs、2H)、6.13(s、1H)、7.13(dd、J=4.8、8.0Hz、1H)、7.61(dd、J=1.6、8.0Hz、1H)、8.24(dd、J=1.6、4.8Hz、1H).
MS(ESI):151[M+H]
(実施例34) (R)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)−3−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.095g、0.32mmol)をジクロロメタン(2.3mL)に溶解し、ジクロロメタン(4.5mL)に溶解したチエノ[2,3−b]ピリジン−2−アミン(0.13g、0.87mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.17mL、0.95mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(2.3mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.12g、0.87mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.17mL、0.95mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.14g(52%)を淡褐色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.58(m、1H)、1.62−1.80(m、3H)、1.97−2.01(m、1H)、2.80−2.99(m、5H)、3.17(s、3H)、3.26(ddd、J=2.0、10.4、14.4Hz、1H)、4.38−4.43(m、1H)、6.66(s、1H)、7.20(dd、J=4.8,8.0Hz、1H)、7.28(brs、1H)、7.77(dd、J=1.6、8.0Hz、1H)、8.39(dd、J=1.6、4.8Hz、1H).
MS(ESI):317[M+H]
(実施例35) (R)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)−3−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ウレア 二塩酸塩の合成:
Figure 2014051055
(R)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)−3−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ウレア(0.14g、0.44mmol)を1,4−ジオキサン(8.8mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.33mL、1.3mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.17g(99%)を淡茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.76−2.06(m、4H)、2.23−2.24(m、1H)、3.10(s、3H)、3.18−3.32(m、4H)、3.38−3.42(m、1H)、3.61−3.67(m、1H)、4.45−4.49(m、1H)、6.99(s、1H)、7.35(dd、J=4.8、8.0Hz、1H)、8.05(dd、J=1.2、8.0Hz、1H)、8.35(dd、J=1.2、4.8Hz、1H)、10.26(brs、1H)、10.38(s、1H).
MS(ESI):317[M+H]
(比較例1) (R)−1−メチル−1−フェニル−3−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055
トリホスゲン(0.11g、0.37mmol)をクロロホルム(2.5mL)に溶解し、クロロホルム(5.0mL)に溶解したジイソプロピルアミン(0.58mL、3.3mmol)、(R)−キヌクリジン−3−アミン 二塩酸塩(0.20g、1.0mmol)を0℃で滴下した。同温度で30分間攪拌した後、クロロホルム(2.5mL)に溶解したN−メチルアニリン(0.11mL、1.0mmol)を0℃で滴下した。室温で6時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.14g(55%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.29−1.35(m、2H)、1.61(dt、J=2.4、3.6Hz、2H)、1.83(dt、J=2.8、3.6Hz、1H)、2.27(ddd、J=1.2、4.4、14.4Hz、1H)、2.59−2.77(m、4H)、3.24−3.30(m、1H)、3.27(s、3H)、3.79−3.84(m、1H)、4.43(brd、J=6.0Hz、1H)、7.26−7.28(m、2H)、7.30−7.34(m、1H)、7.43−7.46(m、2H).
MS(ESI):260[M+H]
(実施例36) ヒト中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体α7サブタイプ(以下、ヒトα7受容体)作動性試験:
ヒトα7受容体を安定発現した細胞を用いて、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩のヒトα7受容体作動性を評価した。
ヒトα7受容体遺伝子(CHRNA7遺伝子;NCBI Reference Sequence NM_000746.3)のコーディング領域を哺乳細胞発現ベクターpCI−neo(Promega)にクローン化したpCI−neo−hCHRNA7をGH4C1細胞に導入した。ラット脳下垂体由来のGH4C1細胞はATCC(American Type Culture Collection)から購入した。発現ベクターpCI−neo−hCHRNA7を導入した細胞から限界希釈法にて単一クローンを取得し、ヒトα7受容体安定発現細胞(α7/GH4C1細胞)を作製した。α7/GH4C1細胞は、2.5% ウシ胎児血清(invitrogen、#26140−079)、15% ウマ血清(Invitrogen、#16050−122)、100U/mL ペニシリン、100μg/mL ストレプトマイシン及び100μg/mL Geneticin(invitrogen、#10131−027)を含むF−10 nutrient mixture(Invitrogen、#11550−043)を培養液として用いて、37℃、5%COインキュベーター中で培養維持した。
α7/GH4C1細胞を上記培養液(ただし、Geneticin不含)に懸濁し、96well black plate(Becton Dickinson、#356640)の各ウェルに8×10個になるように播種し、37℃、5%COで一晩培養し、以下の評価に用いた。
ヒトα7受容体作動性の評価は、ヒトα7受容体の活性化による細胞内のカルシウム濃度の上昇を測定することで行った。細胞内のカルシウム濃度の測定には、FLIPR(登録商標) Calcium5 Assay Kit(Molecular Devices、#R8185)を用いた。アッセイバッファーとして、20mmol/L HEPES(pH7.4)(Amresco、#J848)を含むHank’s balanced salt solution(以下、HBSS;Invitrogen、#14065−056)に2.5mmol/L プロベネシド(Sigma、#8761)を加えたものを用いた。
細胞を播種したプレートの培地を除去し、各wellにアッセイバッファーを100μLと、上記Kitに添付の説明書に従いアッセイバッファーで溶解したComponent A(蛍光指示薬;上記Kitに含まれる)を100μL加え、遮光下37℃、5%COで45分間培養し、さらに室温、遮光下で15分間静置した。FLIPR(登録商標) TETRA(Molecular Devices)を用いて、ヒトα7受容体のPAM(positive allosteric modurator)であるPNU−120596を検出感度上昇のために各wellに50μL自動添加し(最終濃度3μmol/L)、励起波長470−495nm、蛍光波長515−575nmで蛍光強度を10分間測定後、被験化合物を50μL自動添加し、同波長で蛍光強度を5分間測定した。各被験化合物の評価は、公比3の濃度で、各濃度につきn=3で実施した。被験化合物非添加時の蛍光強度を0%反応値とし、ヒトα7受容体作動性を示すニコチン(Sigma、#N3876)(最終濃度10μmol/L)を被験化合物の代わりに添加したときの蛍光強度を100%反応値として、各被験化合物の最大反応率(%)を求めた。各被験化合物の最大反応率(%)を100%として換算した各濃度における反応率(%)を用いて非線形回帰により各被験化合物のEC50値(最大反応率に対して50%の反応を示す濃度)を求めた。なお、PNU−120596、各被験化合物及びニコチンはジメチルスルホキシドに溶解した後、アッセイバッファーで希釈したものを用い、反応系でのジメチルスルホキシドの最終濃度は0.2%以下とした。
各被験化合物のEC50値を表1に示す。表1の結果から明らかな通り、実施例1、3、5、9、10、12、15、16、21、24、26、28、31、33、35、41、43、45、47、49及び51の化合物は、強力なヒトα7受容体活性化作用を示した。一方、比較例1の化合物は極めて弱いヒトα7受容体活性化作用を示した。
Figure 2014051055
したがって、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、強力なヒトα7受容体活性化作用を有することは明らかである。
(実施例37) 中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物のサブスタンスP誘発引っ掻き行動に対する抑制効果:
難治性掻痒モデルであるマウスのサブスタンスP誘発引っ掻き行動は、公知文献(Togashiら、European Journal of Pharmacology、2002年、第435巻、p.259等)記載の方法に基づき、惹起した。また、引っ掻き行動の評価は、公知文献(Hashimotoら、Allergology International、2004年、第53巻、p.349)記載の方法に基づき、MicroAct(ニューロサイエンス社)を用いて自動的に検出し、客観的に行った。
具体的には、薬効評価の少なくとも5日前に、イソフルラン麻酔下にて、5〜7週齢の雄性ICR系マウス(日本エスエルシー社)の両後肢甲部皮下にパラフィルムでコーティングしたネオジム磁石(直径1mm、長さ3mm)を挿入した。薬効評価日の前日又は2日前に、イソフルラン麻酔下にて、マウスの頸背部をバリカンで毛刈りした。引っ掻き行動回数の測定開始の少なくとも1時間前に、測定用チャンバー(直径11cm、高さ18cm)内へマウス(6〜8週齢)を1匹ずつ収容し馴化させた。馴化後、サブスタンスP(5mmol/L)又はその溶媒であるリン酸緩衝生理食塩液(以下、PBS)を頸背部へ皮内投与(0.05mL/site)し、直後より引っ掻き行動回数の測定を開始した。引っ掻き行動回数は、測定用チャンバー周囲のラウンドコイル内で、後肢に挿入された磁石の動きによって誘導された電流を増幅して記録した。測定は無人環境下で行い、薬効評価は測定開始後15分間の引っ掻き行動回数を指標に実施した。
引っ掻き行動回数の測定開始の30分前に、被験化合物又はその溶媒を10mL/kgの容量で経口投与した。被験化合物である実施例2又は実施例4の化合物は蒸留水に溶解して用いた。溶媒のみを投与した群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:0nmol/site)を「非惹起対照群」、サブスタンスPを投与し被験化合物を投与していない群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)を「惹起対照群」、サブスタンスP及び被験化合物を投与した群(被験化合物:1、3又は10mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)を「実施例2の化合物投与群」又は「実施例4の化合物投与群」とした。
図1に引っ掻き行動回数に対する実施例2の化合物の効果を示す。縦軸は15分間の引っ掻き行動回数(平均値±標準誤差、n=5〜8)を示す。横軸は、非惹起対照群、惹起対照群、実施例2の化合物投与群(1、3又は10mg/kg)を示す。図中の#印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示し(#p<0.05、Aspin−Welchのt検定)、*印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示す(*p<0.025、Williams検定(片側))。
図2に引っ掻き行動回数に対する実施例4の化合物の効果を示す。縦軸は15分間の引っ掻き行動回数(平均値±標準誤差、n=5〜8)を示す。横軸は、非惹起対照群、惹起対照群、実施例4の化合物投与群(1、3又は10mg/kg)を示す。図中の#印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示し(#p<0.05、Studentのt検定)、*印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示す(*p<0.025、Shirley−Williams検定(片側))。
実施例2の化合物(3又は10mg/kg)又は実施例4の化合物(10mg/kg)の投与により、サブスタンスP誘発引っ掻き行動は有意に抑制された。したがって、キヌクリジンウレア誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、難治性掻痒モデルとして知られるサブスタンスP誘発引っ掻き行動を顕著に抑制し、優れた止痒効果を有することは明らかである。
(参考例23) (R)−2−クロロ−5−(2−アゼチジニルメトキシ)ピリジン塩酸塩(以下、参考例23の化合物)の合成:
〔第1工程〕
2−クロロ−5−((1−(tert−ブトキシカルボニル))−2−(R)−アゼチジニルメトキシ)ピリジンの合成:
Figure 2014051055
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.19mL,1.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2.5mL)にトリフェニルホスフィン(0.26g,1.0mmol)を0℃で加え、0℃に保ち攪拌した。0.5時間後、1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(R)−アゼチジニルメタノール(0.19g,1.0mmol)、6−クロロピリジン−3−オール(0.13g,1.0mmol)を加え、室温で攪拌した。4時間後、反応溶液を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5−70/30)で精製し、表題化合物(0.27g;90%)を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.41(9H,s),2.23−2.40(2H,m),3.87−3.91(2H,m),4.09−4.14(1H,m),4.28−4.37(1H,m),4.47−4.54(1H,m),7.21−7.28(2H,m),8.10(1H,d,J=3.6Hz).
MS(ESI):299[M+H]
〔第2工程〕
(R)−2−クロロ−5−(2−アゼチジニルメトキシ)ピリジンの合成:
Figure 2014051055
2−クロロ−5−((1−(tert−ブトキシカルボニル))−2−(R)−アゼチジニルメトキシ)ピリジン(0.27g,0.90mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(2.5mL,33mmol)を加え、室温で攪拌した。2時間後、反応溶液に1.0N水酸化ナトリウム水溶液をpH=10となるまで加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=85/15)で精製し、表題化合物(0.12g;56%)を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:2.21−2.43(2H,m),3.42−3.48(1H,m),3.68−3.75(1H,m),3.97−4.06(2H,m),4.23−4.31(1H,m),7.21−7.22(2H,m),8.06−8.08(1H,m).
MS(ESI):199[M+H]
〔第3工程〕
参考例23の化合物の合成:
Figure 2014051055
(R)−2−クロロ−5−(2−アゼチジニルメトキシ)ピリジン(0.12g,0.61mmol)の酢酸エチル溶液(1.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.18mL,0.68mmol)をゆっくり加え、室温で攪拌した。0.5時間後、得られた固体を濾取し、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例23の化合物(0.10g;70%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DO)
δ:2.63−2.72(2H,m),4.02−4.18(2H,m),4.40(2H,d,J=4.0Hz),4.90−4.97(1H,m),7.46(1H,d,J=8.8Hz),7.56(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),8.12−8.15(1H,m).
MS(ESI):199[M+H]
(参考例24) N−(2(S)−(ピリジン−3−イルメチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−1−ベンゾフラン−2−カルボキシアミド(以下、参考例24の化合物)の合成:
〔第1工程〕
2−(3−ピリジニル)メチレン−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オンの合成:
Figure 2014051055
3−キヌクリジノン塩酸塩(6.0g,37mmol)に水酸化カリウム(2.3g,41mmol)のメタノール溶液(36mL)、3−ピリジンアルデヒド(4.4g,41mmol)を加え、室温で攪拌した。16時間後、反応溶液に蒸留水(30mL)を加え、4℃まで冷却し16時間放置した。得られた固体を濾取し、蒸留水で洗浄し、乾燥することで、表題化合物(7.6g;96%)を黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:2.00−2.08(4H,m),2.64−2.68(1H,m),2.94−3.04(2H,m),3.13−3.22(2H,m),6.98(1H,s),7.28−7.32(1H,m),8.44−8.50(1H,m),8.51−8.55(1H,m),9.04(1H,d,J=2.0Hz).
MS(ESI):215[M+H]
〔第2工程〕
2−((3−ピリジニル)メチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オンの合成:
Figure 2014051055
2−(3−ピリジニル)メチレン−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(7.6g,36mmol)のメタノール溶液(80mL)にPd/C(10%wet,0.64g,0.60mmol)、塩酸(6.0N,9.0mL,54mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で攪拌した。16時間後、反応溶液をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物に2.0N水酸化ナトリウム水溶液をpH=10となるまで加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10−59/41,クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=78/22)で精製し、表題化合物(5.4g;71%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.92−2.10(4H,m),2.47−2.51(1H,m),2.73−2.92(3H,m),3.05−3.24(3H,m),3.29−3.35(1H,m),7.20−7.24(1H,m),7.57−7.62(1H,m),8.44−8.48(1H,m),8.52(1H,d,J=2.0Hz).
MS(ESI):217[M+H]
〔第3工程〕
参考例24の化合物の合成:
Figure 2014051055
2−((3−ピリジニル)メチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(5.0g,23mmol)のメタノール溶液(34mL)に二塩化亜鉛(630mg,4.6mmol)を加え、室温で攪拌した。0.5時間後、ギ酸アンモニウム(17g,280mmol)を加え、室温で攪拌した。1時間後、ナトリウムシアノボロヒドリド(2.9g,46mmol)を加え、室温で攪拌した。16時間後、50℃に昇温し攪拌した。3時間後、反応溶液に蒸留水、5.0N水酸化ナトリウム水溶液を加え、中和した後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=89/11)で精製した。得られた精製物に対し、メタノール(16mL)、(+)−ジ−パラトルオイル−(D)−酒石酸(4.0g,10mmol)を加え、90℃で攪拌した。1時間後、反応溶液を濃縮し、メタノール(4.0mL)を加え、90℃に昇温し溶解した。反応溶液を1時間かけて室温、4時間かけて5℃、続いて0℃にゆっくり冷却して16時間放置した。得られた沈殿物を濾取し、メタノール(3.0mL)を用いて再結晶した。得られた固体に2.0N水酸化ナトリウム水溶液(3.0mL)、クロロホルム(3.0mL)を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた無色液体をジクロロメタン(2.0mL)に溶解し、これをo−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(0.60g,1.6mmol)、トリエチルアミン(0.73mL,1.6mmol)、ベンゾフラン−2−カルボン酸(0.17g,1.1mmol)のジクロロメタン溶液(2.0mL)に加え、室温で攪拌した。16時間後、蒸留水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=99/1)で精製し、参考例24の化合物(0.21g;3%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.50−1.59(1H,m),1.66−1.84(3H,m),2.00−2.06(1H,m),2.72−2.82(2H,m),2.92−2.99(4H,m),3.05−3.14(1H,m),3.94−3.99(1H,m),6.55−6.60(1H,m),7.12−7.16(1H,m),7.29−7.32(1H,m),7.40−7.45(2H,m),7.51(1H,d,J=8.4Hz),7.56−7.60(1H,m),7.67(1H,d,J=8.4Hz),8.35(1H,dd,J=1.6,4.4Hz),8.51(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI):362[M+H]
(参考例25) (R)−7−クロロ−N−(キヌクリジン−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシアミド塩酸塩(以下、参考例25の化合物)の合成:
〔第1工程〕
(R)−7−クロロ−N−(キヌクリジン−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシアミドの合成:
Figure 2014051055
7−クロロ−1−ベンゾチオフェン−2−カルボキシリックアシッド(210mg,1.0mmol)のクロロホルム溶液(10mL)にo−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(570mg,1.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.70mL,4.0mmol)を加えた後、(R)−キヌクリジン−3−アミン塩酸塩(200mg,1.0mmol)を加え、室温で攪拌した。16時間後、蒸留水、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=90/10)で精製し、表題化合物(170mg;53%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.22−1.38(1H,m),1.53−1.62(2H,m),1.75−1.82(2H,m),2.63−2.73(4H,m),2.84−2.94(1H,m),3.07−3.18(1H,m),3.90−4.00(1H,m),7.49(1H,dd,J=7.6,8.0Hz),7.59(1H,d,J=7.6Hz),7.96(1H,d,J=8.0Hz),8.31(1H,s),8.62−8.66(1H,m).
MS(ESI):321[M+H]
〔第2工程〕
参考例25の化合物の合成:
Figure 2014051055
(R)−7−クロロ−N−(キヌクリジン−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシアミド(170mg,0.53mmol)の酢酸エチル溶液(2.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.20mL,0.80mmol)を加え、室温で攪拌した。10分後、得られた固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例25の化合物(170mg;90%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.70−1.78(1H,m),1.86−1.94(2H,m),2.10−2.19(2H,m),3.18−3.35(5H,m),3.63−3.72(1H,m),4.27−4.36(1H,m),7.50(1H,d,J=7.6,8.0Hz),7.61(1H,d,J=7.6Hz),7.98(1H,d,J=8.0Hz),8.38(1H,s),9.07−9.10(1H,m),9.80−9.85(1H,m).
MS(ESI):321[M+H]
(参考例26) 1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン−4−カルボキシリックアシッド 4−ブロモフェニルエステル塩酸塩(以下、参考例26の化合物)の合成:
〔第1工程〕
1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン−4−カルボキシリックアシッド 4−ブロモフェニルエステルの合成:
Figure 2014051055
1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン二塩酸塩(230mg,1.2mmol)のジクロロメタン溶液(12mL)にジイソプロピルエチルアミン(0.40mL,2.4mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。トリホスゲン(110mg,0.38mmol)のジクロロメタン溶液(12mL)に4−ブロモフェノール(200mg,1.2mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.20mL,1.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(12mL)をゆっくり加え、室温で攪拌した。1時間後、この溶液に先ほど調製した1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン二塩酸塩溶液をゆっくり加え、室温で攪拌した。4時間後、反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5−70/30,クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=90/10)で精製し、表題化合物(0.24g;65%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.68−1.81(2H,m),2.00−2.14(2H,m),2.95−3.19(6H,m),3.72−3.85(2H,m),4.34−4.45(1H,m),6.98−7.06(2H,m),7.44−7.50(2H,m).
MS(ESI):326[M+H]
〔第2工程〕
参考例26の化合物の合成:
Figure 2014051055
1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン−4−カルボキシリックアシッド 4−ブロモフェニルエステル(250mg,0.75mmol)の酢酸エチル溶液(4.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.28mL,1.1mmol)を加え、室温で攪拌した。10分後、得られた固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例26の化合物(240mg;88%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.95−2.26(4H,m)、3.32−3.47(6H,m),3.81−3.85(1H,m),3.94−4.00(1H,m),4.35−4.56(1H,m),7.14(2H,d,J=8.8Hz),7.59(2H,d,J=8.8Hz)10.2−11.0(1H,m).
MS(ESI):326[M+H]
(参考例27) 2−(1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナ−4−イル)−5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(以下、参考例27の化合物)の合成:
〔第1工程〕
2−アミノ−6−メチルピリジン−3−オールの合成:
Figure 2014051055
6−メチル−2−ニトロピリジン−3−オール(1.6g,10mmol)のエタノール溶液(20mL)にPd/C(10%wet,0.40g,0.38mmol)、酢酸(0.050mL,0.87mmol)を加え、水素雰囲気下室温で攪拌した。6時間後、反応溶液をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=88/12)で精製し、表題化合物(1.2g;93%)を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:2.32(3H,s),6.38(1H,d,J=8.0Hz),6.82−6.86(1H,m).
〔第2工程〕
5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオールの合成:
Figure 2014051055
2−アミノ−6−メチルピリジン−3−オール(1.2g,9.7mmol)のエタノール溶液(25mL)にカリウムエチルキサンテート(3.1g,19mmol)を加え、80℃で攪拌した。4時間後、反応溶液を濃縮し蒸留水を加え、酢酸をpH=5となるまで加えた。得られた固体を濾取し、蒸留水で洗浄し、乾燥することで表題化合物(1.2g;77%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:2.45(3H,s),7.03−7.07(1H,m),7.64−7.70(1H,m).
〔第3工程〕
5−メチル−2−(メチルチオ)オキサゾロ[4,5−b]ピリジンの合成:
Figure 2014051055
5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオール(1.2g,7.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20mL)に炭酸カリウム(1.0g,7.5mmol)、ヨウ化メチル(0.56mL,9.0mmol)を加え、室温で攪拌した。3時間後、蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=88/12−65/35,クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=98/2)で精製し、表題化合物(1.2g;90%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:2.53(3H,s),2.77(3H,s),7.18(1H,d,J=8.0Hz),7.94(1H,d,J=8.0Hz).
〔第4工程〕
2−(1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナ−4−イル)−5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジンの合成:
Figure 2014051055
1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン二塩酸塩(900mg,4.5mmol)に対し、水酸化ナトリウム水溶液(1.0N,11mL,11mmol)を加え、室温で攪拌した。2時間後、反応溶液をクロロホルム−メタノール混合溶液(9:1)で抽出し、有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物に対し、イソプロピルアルコール(2.7mL)、5−メチル−2−(メチルチオ)オキサゾロ[4,5−b]ピリジン(300mg,1.7mmol)を加え、100℃で攪拌した。22時間後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物(320mg;74%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)
δ:1.74−1.85(2H,m),2.10−2.21(2H,m),2.53(3H,s),2.95−3.06(2H,m),3.10−3.19(4H,m),3.95(2H,t,J=6.0Hz),4.53−4.57(1H,m),6.72(1H,d,J=7.6Hz),7.28(1H,d,J=7.6Hz).
MS(ESI):259[M+H]
〔第5工程〕
参考例27の化合物の合成:
Figure 2014051055
2−(1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナ−4−イル)−5−メチルオキサゾロ[4,5−b]ピリジン(320mg,1.2mmol)の酢酸エチル溶液(1.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.47mL,1.9mmol)を加え、室温で攪拌した。0.5時間後、得られた白色固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで参考例27の化合物(290mg;80%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:2.05−2.17(2H,m),2.22−2.34(2H,m),2.49(3H,s),3.35−3.44(4H,m),3.48−3.54(2H,m),4.09−4.12(2H,m),4.59−4.65(1H,m),6.99(1H,d,J=8.0Hz),7.82−7.87(1H,m),11.4−11.5(1H,m).
MS(ESI):259[M+H]
259
(参考例28) 5−(4−モルホリニル)−N−(4−(3−ピリジル)フェニル)ペンタンアミド塩酸塩(以下、参考例28の化合物)の合成:
〔第1工程〕
5−ブロモ−N−(4−ブロモフェニル)ペンタンアミドの合成:
Figure 2014051055
4−ブロモアニリン(2.8g,17mmol)のジクロロメタン溶液(60mL)にトリエチルアミン(2.3mL,17mmol)を加えた後、0℃で5−ブロモペンタノイルクロライド(2.4mL,18mmol)をゆっくり加え、0℃に保ち攪拌した。3時間後、反応溶液を室温まで昇温し、0.40N炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮することで、表題化合物(5.5g;99%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.85−2.00(4H,m),2.40(2H,t,J=6.8Hz),3.45(2H,t,J=6.0Hz),7.08−7.12(1H,m),7.39−7.43(4H,m).
MS(ESI):336[M+H]
〔第2工程〕
5−モルホリン−4−イル−ペンタノイックアシッド(4−ブロモフェニル)アミドの合成:
Figure 2014051055
5−ブロモ−N−(4−ブロモフェニル)ペンタンアミド(2.7g,8.1mmol)の2−ブタノン溶液(60mL)にヨウ化ナトリウム(1.2g,8.1mmol)、モルホリン(0.78mL,8.9mmol)を加え、70℃で攪拌した。6時間後、1.0N水酸化ナトリウム水溶液を加え、濃縮した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20,クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物(2.3g;83%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.53−1.62(2H,m),1.72−1.80(2H,m),2.35−2.45(8H,m),3.67−3.72(4H,m),7.16−7.21(1H,m),7.39−7.42(4H,m).
MS(ESI):342[M+H]
〔第3工程〕
5−(4−モルホリニル)−N−(4−(3−ピリジル)フェニル)ペンタンアミドの合成:
Figure 2014051055
5−モルホリン−4−イル−ペンタノイックアシッド(4−ブロモフェニル)アミド(500mg,1.5mmol)のアセトニトリル溶液(8.0mL)にピリジン−3−ボロニックアシッド(200mg,1.6mmol)、炭酸ナトリウム水溶液(0.4M,8.0mL)を加えた後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(85mg,0.073mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、90℃で攪拌した。20分後、反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=80/20)で精製し、表題化合物(350mg;71%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.40−1.50(2H,m),1.54−1.65(2H,m),2.24−2.36(8H,m),3.52−3.67(4H,m),7.42−7.47(1H,m),7.65−7.73(4H,m),8.00−8.05(1H,m),8.49−8.54(1H,m),8.83−8.87(1H,m),9.98−10.0(1H,m).
MS(ESI):340[M+H]
〔第4工程〕
参考例28の化合物の合成:
Figure 2014051055
5−(4−モルホリニル)−N−(4−(3−ピリジル)フェニル)ペンタンアミド(360mg,1.0mmol)のメタノール溶液(2.0mL)に塩酸(1.0N,1.0mL,1.0mmol)を加え、室温で攪拌した。10分後、固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例28の化合物(340mg;87%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.59−1.78(4H,m),2.39−2.45(2H,m),2.96−3.14(4H,m),3.33−3.42(2H,m),3.71−3.81(2H,m),3.88−3.96(2H,m),7.78−7.82(4H,m),7.86−7.94(1H,m),8.55−8.65(1H,m),8.71−8.76(1H,m),9.10−9.14(1H,m),10.3−10.4(1H,m),10.7−10.8(1H,m).
MS(ESI):340[M+H]
(参考例29) cis−2−メチル−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)パーヒドロピロロ[3,4−c]ピロールフマル酸塩(以下、参考例29の化合物)の合成:
〔第1工程〕
tert−ブチル cis−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]−ピロール−2(1H)−カルボキシレートの合成:
Figure 2014051055
3−クロロ−6−フェニルピリダジン(0.90g,4.7mmol)のジメチルスルホキシド溶液(5.0mL)にtert−ブチル cis−ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2(1H)−カルボキシレート(1.0g,4.7mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(2.9mL,16mmol)を加え、105℃で攪拌した。21時間後、反応溶液を40℃まで冷却し、水を加え、攪拌した。1時間後、得られた固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥することで表題化合物(0.98g;57%)を茶色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)
δ:1.46(9H,s),3.07−3.16(2H,m),3.30−3.35(2H,m),3.46−3.52(2H,m),3.62−3.72(2H,m),3.77−3.84(2H,m),7.00−7.05(1H,m),7.37−7.43(1H,m),7.43−7.50(2H,m),7.81−7.86(1H,m),7.89−7.94(2H,m).
MS(ESI):367[M+H]
〔第2工程〕
cis−2−メチル−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)パーヒドロピロロ[3,4−c]ピロールの合成:
Figure 2014051055
tert−ブチル cis−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]−ピロール−2(1H)−カルボキシレート(0.50g,1.4mmol)のギ酸水溶液(2.5mL)にホルマリン(30%,0.089mL,1.5mmol)を加え、100℃で攪拌した。1時間後、反応溶液を室温まで冷却し濃縮した後、重曹水を加え、中和した。クロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物(0.29g;76%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)
δ:2.28(3H,s),2.44−2.50(2H,m),2.75−2.80(2H,m),3.00−3.08(2H,m),3.45−3.52(2H,m),3.62−3.68(2H,m),7.01(1H,d,J=9.6Hz),7.31−7.44(3H,m),7.78(1H,d,J=9.6Hz),7.85(2H,d,J=8.0Hz).
MS(ESI):281[M+H]
〔第3工程〕
参考例29の化合物の合成:
Figure 2014051055
cis−2−メチル−5−(6−フェニルピリダジン−3−イル)パーヒドロピロロ[3,4−c]ピロール(0.29g,1.0mmol)のメタノール−ジエチルエーテル混合溶液(1/10,10mL)にフマル酸(0.12g,1.0mmol)のメタノール−ジエチルエーテル混合溶液(1/10,10mL)を加え、室温で攪拌した。1時間後、固体を濾取し、得られた白色固体をジエチルエーテル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例29の化合物(360mg;88%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:2.32(3H,s),2.58−2.64(2H,m),2.68−2.76(2H,m),2.95−3.05(2H,m),3.43−3.49(2H,m),3.64−3.71(2H,m),6.56(2H,s),7.01(1H,d,J=9.6Hz),7.35−7.50(3H,m),7.91(1H,d,J=9.6Hz),8.00(2H,d,J=7.2Hz).
MS(ESI):281[M+H]
(参考例30) (−)−N−(1−アザビシクロ[2,2,2]オクタ−3(S)−イル)カルバミックアシッド 1(S)−(2−フルオロフェニル)エチルエステル(以下、参考例30の化合物)の合成:
〔第1工程〕
(S)−1−(2−フルオロフェニル)エタノールの合成:
Figure 2014051055
(R)−メチルオキシアザボロリジン(0.32g,1.2mmol)のtert−ブチルアルコール溶液(60mL)にN,N−ジエチルアニリンボラン(2.6g,16mmol)を加えた後、1−(2−フルオロフェニル)エタノン(2.0g,14mmol)のtert−ブチルアルコール溶液(150mL)を45℃で加え、攪拌した。1時間後、反応溶液を室温まで冷却し、メタノールを加え、濃縮した。1.0N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=85/15)で精製し、表題化合物(1.9g;92%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.52(3H,d,J=6.8Hz),5.17−5.24(1H,m),6.98−7.05(1H,m),7.15(1H,ddd,J=1.2,7.6,7.6Hz),7.21−7.28(1H,m),7.49(1H,ddd,J=1.6,7.6,7.6Hz).
〔第2工程〕
イミダゾール−1−カルボキシリックアシッド (S)−1−(2−フルオロフェニル)エチルエステルの合成:
Figure 2014051055
1,1’−カルボニルジイミダゾール(3.3g,20mmol)のテトラヒドロフラン溶液(16mL)に(S)−1−(2−フルオロフェニル)エタノール(1.9g,13mmol)のテトラヒドロフラン溶液(4.0mL)を50℃でゆっくり加え、攪拌した。4時間後、蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出し有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10−70/30)で精製し、表題化合物(3.1g;99%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.75(3H,d,J=6.4Hz),6.33(1H,q,J=6.4Hz),7.06−7.13(2H,m),7.18(1H,ddd,J=1.2,7.2,7.6Hz),7.31−7.46(3H,m),8.16(1H,s).
MS(ESI):235[M+H]
〔第3工程〕
参考例30の化合物の合成:
Figure 2014051055
3−アミノキヌクリジン二塩酸塩(1.4g,7.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液(14mL)に対し、n−ブチルリチウム(2.6M ヘキサン溶液,5.2mL,14mmol)を0℃でゆっくり加えた。室温で1時間攪拌した後、イミダゾール−1−カルボキシリックアシッド (S)−1−(2−フルオロフェニル)エチルエステル(1.5g,6.4mmol)を0℃でゆっくり加えた。室温で1時間攪拌した後、55℃で2時間攪拌し、蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=98/2)で精製し、参考例30の化合物(480mg;26%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.36−1.50(1H,m),1.55(3H,d,J=6.4Hz),1.53−1.65(3H,m),1.83−1.90(1H,m),2.44−2.52(1H,m),2.69−2.85(4H,m),3.28−3.38(1H,m),3.66−3.74(1H,m),4.84−4.94(1H,m),6.01−6.08(1H,m),7.00−7.06(1H,m),7.13(1H,dd,J=6.8,7.6Hz),7.22−7.29(1H,m),7.37(1H,dd,J=5.2,6.8Hz).
MS(ESI):293[M+H]
(参考例31) N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)フロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキシアミド二塩酸塩(以下、参考例31の化合物)の合成:
〔第1工程〕
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)フロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキシアミドの合成:
Figure 2014051055
フロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキシリックアシッド(0.16g,1.0mmol)のクロロホルム溶液(10mL)にo−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(0.57g,1.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.70mL,4.0mmol)、(R)−キヌクリジン−3−アミン塩酸塩(0.20g,1.0mmol)を加え、室温で攪拌した。16時間後、蒸留水を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=98/2)で精製し、表題化合物(0.18mg;66%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.40−1.55(1H,m),1.65−1.74(2H,m),1.80−1.90(1H,m),2.02−2.06(1H,m),2.63−2.70(1H,m),2.75−3.00(4H,m),3.39−3.46(1H,m),4.12−4.20(1H,m),6.89−6.92(1H,m),7.80(1H,d,J=2.0Hz)8.25−8.35(1H,m),8.46−8.49(1H,m),8.75−8.78(1H,m).
MS(ESI):272[M+H]
〔第2工程〕
参考例31の化合物の合成:
Figure 2014051055
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)フロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキシアミド(180mg,0.66mmol)の酢酸エチル溶液(2.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.50mL,2.0mmol)を加え、室温で攪拌した。10分後、得られた固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例31の化合物(190mg;84%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DO)
δ:1.76−2.18(4H,m),2.26−2.32(1H,m),3.15−3.35(5H,m),3.68−3.76(1H,m),4.35−4.40(1H,m),7.01−7.05(1H,m),8.00−8.04(1H,m),8.32−8.34(1H,m),8.80−8.82(1H,m).
MS(ESI):272[M+H]
(参考例32) N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボキシアミド塩酸塩(以下、参考例32の化合物)の合成:
〔第1工程〕
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボキシアミドの合成:
Figure 2014051055
2,3−ジヒドロ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボキシリックアシッド(0.18g,1.0mmol)のクロロホルム溶液(10mL)にo−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N、N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(0.57g,1.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.70mL,4.0mmol)、(R)−キヌクリジン−3−アミン塩酸塩(0.20g,1.0mmol)を加え、室温で攪拌した。16時間後、蒸留水を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学アミンシリカゲルDM1020、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=98/2)で精製し、表題化合物(0.22mg;76%)を無色液体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl
δ:1.44−1.55(1H,m),1.65−1.76(3H,m),1.98−2.03(1H,m),2.51−2.58(1H,m),2.75−2.90(4H,m),3.37−3.46(1H,m),4.05−4.14(1H,m),4.25−4.35(4H,m),6.08−6.18(1H,m),6.86−6.90(1H,m),7.24−7.31(2H,m).
MS(ESI):289[M+H]
〔第2工程〕
参考例32の化合物の合成:
Figure 2014051055
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボキシアミド(220mg,0.76mmol)の酢酸エチル溶液(2.0mL)に塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0M,0.28mL,1.1mmol)を加え、室温で攪拌した。10分後、得られた固体を濾取し、酢酸エチル、ヘキサンで洗浄し、乾燥することで、参考例32の化合物(110mg;43%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ:1.64−1.74(1H,m),1.82−1.91(2H,m),1.97−2.16(2H,m),3.10−3.35(5H,m),3.55−3.63(1H,m),4.22−4.30(5H,m),6.91−6.95(1H,m),7.40−7.46(2H,m),8.42−8.45(1H,m),10.2−10.3(1H,m).
MS(ESI):289[M+H]
(参考例33) 中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物(バレニクリン酒石酸塩、N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−4−クロロベンズアミド塩酸塩、及び参考例23〜32の化合物)のサブスタンスP誘発引っ掻き行動に対する抑制効果:
サブスタンスP誘発引っ掻き行動の惹起及び回数測定は、実施例37と同様の方法で実施した。
被験化合物又はその溶媒は、10mL/kgの容量で、引っ掻き行動回数の測定開始の30〜60分前に投与した。バレニクリン酒石酸塩(Tocris Bioscience社)は、PBSに溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の60分前に腹腔内投与した。N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3(R)−イル)−4−クロロベンズアミド塩酸塩(PNU−282987)水和物(Sigma−Aldrich社)は、PBSに溶解し、0.3又は1mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。参考例23の化合物は、PBSに溶解し、0.1又は0.3mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の30分前に腹腔内投与した。参考例24の化合物は、PBSに溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。参考例25の化合物は、蒸留水に溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の30分前に経口投与した。参考例26の化合物は、PBSに溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。参考例27の化合物は、PBSに溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の30分前に腹腔内投与した。参考例28の化合物は、PBSに溶解し、1、3又は10mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の30分前に腹腔内投与した。参考例29の化合物は、PBSに溶解し、0.3、1又は3mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。参考例30の化合物は、0.5%メチルセルロースに懸濁し、10又は30mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の60分前に経口投与した。参考例31の化合物は、PBSに溶解し、0.1、0.3又は1mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。参考例32の化合物は、PBSに溶解し、0.1、0.3又は1mg/kgの用量で、引っ掻き行動回数の測定開始の45分前に腹腔内投与した。
溶媒のみを投与した群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:0nmol/site)を「非惹起対照群」、サブスタンスPを投与し被験化合物を投与していない群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)を「惹起対照群」、サブスタンスP及び被験化合物を投与した群を「被験化合物投与群」とした。
被験化合物による引っ掻き行動の抑制率(%)は、次式より算出した。
抑制率(%)=[1−(A−C)/(B−C)]×100
ここで、A、B、Cはそれぞれ、被験化合物投与群、惹起対照群、非惹起対照群の引っ掻き行動回数の平均値を表す。
統計学的処理としては、惹起対照群に対する被験化合物投与群の検定としてDunnett検定を行った。有意水準は5%(両側)とした。
表2及び表3に各被験化合物の引っ掻き行動回数に対する効果を示す。表中の*印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示す(*p<0.05、Dunnett検定)。
Figure 2014051055
Figure 2014051055
これらの結果から、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物は、難治性掻痒モデルとして知られるサブスタンスP誘発引っ掻き行動を顕著に抑制し、優れた止痒効果を有することは明らかである。
(参考例34)バレニクリンのサブスタンスP誘発引っ掻き行動抑制効果に対するニコチン性アセチルコリン受容体拮抗薬の作用
サブスタンスP誘発引っ掻き行動の惹起及び回数測定は、実施例37と同様の方法で実施した。
バレニクリン酒石酸塩(0.3mg/mL、Tocris Bioscience社)、メカミラミン塩酸塩(0.3mg/mL、Tocris Bioscience社)、バレニクリン酒石酸塩とメカミラミン塩酸塩(ともに0.3mg/mL)の混合溶液又はこれらの溶媒であるPBSは、10mL/kgの容量で、引っ掻き行動回数の測定開始の60分前に腹腔内投与した。
評価結果を図3に示す。縦軸は、15分間の引っ掻き行動回数(平均値±標準誤差、n=5〜8)を示す。横軸は、非惹起対照群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:0nmol/site)、惹起対照群(被験化合物:0mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)、バレニクリン酒石酸塩投与群(バレニクリン酒石酸塩:3mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)、メカミラミン塩酸塩投与群(メカミラミン塩酸塩:3mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)及びバレニクリン酒石酸塩+メカミラミン塩酸塩投与群(バレニクリン酒石酸塩:3mg/kg、メカミラミン塩酸塩:3mg/kg、サブスタンスP:250nmol/site)を示す。図中の*印は、惹起対照群との比較で統計学的に有意であることを示し(*p<0.05、Aspin−Welchのt検定)、#印は、バレニクリン酒石酸塩投与群との比較で統計学的に有意であることを示す(#p<0.05、Aspin−Welchのt検定)。
ニコチン性アセチルコリン受容体拮抗薬であるメカミラミン塩酸塩を併用したところ、バレニクリン酒石酸塩のサブスタンスP誘発引っ掻き行動抑制効果は完全に消失した。これらの結果から、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物の引っ掻き行動抑制効果は、ニコチン性アセチルコリン受容体が特異的に活性化した結果であることが明らかとなった。
また、このサブスタンスP誘発引っ掻き行動は、外因性のサブスタンスPと内因性のロイコトリエンB4が急性的に神経を刺激することにより惹起され、免疫反応や炎症反応を介在しない掻痒モデルであると考えられている(Andohら、European Journal of Pharmacology、1998年、第353巻、p.93;Andohら、Journal of Investigative Dermatology、2001年、第117巻、p.1621)。サブスタンスP誘発引っ掻き行動惹起の30〜60分前に中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する化合物を単回投与することにより、引っ掻き行動が抑制されたという結果は、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化が掻痒刺激によるインパルスの伝導及び/又は伝達を直接的に抑制したことを示唆するものであった。
(実施例38) (R)−3−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055



トリホスゲン(0.072g、0.24mmol)をジクロロメタン(1.3mL)に溶解し、6−クロロピリジン−3−アミン(0.092g、0.71mmol)、トリエチルアミン(0.080mL、0.78mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ジクロロメタン(2.6mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.10g、0.71mmol)、トリエチルアミン(0.080mL、0.78mmol)を0℃で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加えて、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.16g(77%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.51−1.57(m、1H)、1.62−1.88(m、3H)、1.96−1.97(m、1H)、2.81−3.01(m、5H)、3.15(s、3H)、3.23−3.30(m、1H)、4.30−4.36(m、1H)、6.45(brs、1H)、7.25−7.27(m、1H)、8.02(dd、J=2.8、8.8Hz、1H)、8.24(d、J=2.8Hz、1H).
MS(ESI):295[M+H]
(実施例39) (R)−1−メチル−3−(ピリジン−3−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

(R)−3−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.020g、0.068mmol)をメタノール(1.4mL)に溶解し、10%パラジウムー炭素(20mg、100wt%)を室温で加えた。反応系内を水素ガスで置換して、水素雰囲気下で12時間攪拌した後、反応溶液をセライトろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50−酢酸エチルのみ、クロロホルムのみ−クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.012g(69%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.53−1.57(m、1H)、1.62−1.72(m、1H)、1.75−1.83(m、2H)、1.99−2.01(m、1H)、2.87−3.04(m、5H)、3.15(s、3H)、3.28−3.34(m、1H)、4.33−4.36(m、1H)、6.79(brs、1H)、7.21−7.25(m、1H)、8.00−8.02(m、1H)、8.26−8.27(m、1H)、8.49(s、1H).
MS(ESI):261[M+H]
(実施例40) (R)−1−メチル−3−(2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

2−フェニルー2H−1,2,3−トリアゾールー4−カルボン酸(0.20g、1.1mmol)をジメチルホルミアミド(3.6mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.17mL、1.2mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.25mL、1.1mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(3.5mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(3.5mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.10g、0.71mmol)を室温で滴下した。同温度で12時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.059g(25%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.51−1.57(m、1H)、1.66−1.81(m、3H)、1.98−2.00(m、1H)、2.84−3.01(m、5H)、3.16(s、3H)、3.24−3.28(m、1H)、4.36−4.40(m、1H)、7.17−7.19(m、2H)、7.27−7.30(m、1H)、7.44−7.48(m、2H)、7.93−7.95(m、2H).
MS(ESI):327[M+H]
(実施例41) (R)−1−メチル−3−(2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−1−メチル−3−(2−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.059g、0.18mmol)を酢酸エチル(3.6mL)に溶解し、塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0N、0.068mL、0.27mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.051g(79%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.74−1.81(m、1H)、1.84−1.91(m、2H)、1.97−2.05(m、1H)、2.22−2.23(m、1H)、3.06(s、3H)、3.17−3.30(m、4H)、3.36−3.43(m、1H)、3.58−3.64(m、1H)、4.40(t、J=8.5Hz、1H)、7.37(dd、J=7.3、7.8Hz、1H)、7.55(dd、J=7.8、7.8Hz、1H)、7.92(dd、J=7.3、7.8Hz、1H)、8.07(s、1H)、9.87(s、1H)、10.15(brs、1H).
MS(ESI):327[M+H]
(参考例35) 1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルの合成:
Figure 2014051055

1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(0.50g、3.6mmol)をジクロロメタンに溶解し、ピリジン−N−オキシド(0.34g、3.6mmol)、ヘキサフルオロリン酸ブロモトリス(ピロリジノ)ホスホニウム(1.8g、3.9mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.9mL、10.7mmol)を0℃で加えた。室温で4時間攪拌した後、飽和重曹水を0℃で加え、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=70/30)で精製し、表題化合物0.60g(77%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.38(t、J=7.1Hz、3H)、4.34(q、J=7.1Hz、2H)、7.25−7.26(m、1H)、7.83−7.88(m、1H)、8.00−8.02(m、1H)、8.11(s、1H)、8.44−8.46(m、1H)、9.04(s、1H).
MS(ESI):218[M+H]
(参考例36) 1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸の合成:
Figure 2014051055

1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(0.20g、0.92mmol)を1,4−ジオキサン(2.8mL)に溶解し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液(1.4mL、1.4mmol)を0℃で加えた。室温で12時間攪拌した後、Dowex 50WX2を0℃で加え、反応溶液をろ過した。ろ液を濃縮した後、表題化合物0.18g(定量的)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ:7.42−7.458(m、1H)、7.96(d、J=8.3Hz、1H)、8.03−8.06(m、1H)、8.07(s、1H)、8.52−8.53(m、1H)、8.89(s、1H).
MS(ESI):190[M+H]
(実施例42) (R)−1−メチル−3−(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(0.17g、0.92mmol)をジメチルホルミアミド(5.1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.15mL、1.1mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.21mL、1.0mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(2.6mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(2.6mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.11g、0.77mmol)を室温で滴下した。同温度で30分攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.076g(31%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.51−1.54(m、1H)、1.62−1.68(m、1H)、1.76−1.83(m、2H)、1.96−1.97(m、1H)、2.84−3.00(m、5H)、3.12(s、3H)、3.24−3.30(m、1H)、4.36−4.38(m、1H)、6.37(s、1H)、7.11−7.15(m、1H)、7.74−7.78(m、2H)、7.90(d、J=8.3Hz、1H)、8.36−8.38(m、1H)、8.68(s、1H).
MS(ESI):327[M+H]
(実施例43) (R)−1−メチル−3−(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 二塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−1−メチル−3−(1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.075g、0.23mmol)を1,4−ジオキサン(4.6mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.17mL、0.69mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.075g(82%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.74−1.81(m、1H)、1.85−1.92(m、2H)、1.99−2.06(m、1H)、2.19−2.21(m、1H)、3.03(s、3H)、3.17−3.30(m、4H)、3.37−3.43(m、1H)、3.58−3.65(m、1H)、4.36−4.40(m、1H)、7.29(ddd、J=1.0、4.8、7.3Hz、1H)、7.85(s、1H)、7.86(d、J=8.0Hz、1H)7.94(ddd、J=2.0、7.3、8.0Hz、1H)、8.43(ddd、J=1.0、2.0、4.8Hz、1H)、8.64(s、1H)、8.95(s、1H)、10.13(brs、1H).
MS(ESI):327[M+H]
(参考例37) 1−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルの合成:
Figure 2014051055

1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(1.0g、7.1mmol)を1,4−ジオキサン(7.1mL)に溶解し、ヨウ化銅(I)(0.27g、1.4mmol)、炭酸カリウム(1.5g、11mmol)、2−ヨードチオフェン(0.87mL、8.6mmol)、N,N‘−ジメチルエチレンジアミン(0.61mL、5.7mmol)を室温で加えた。100℃で24時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加え、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を1.0N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンのみ−ヘキサン/酢酸エチル=80/20)で精製し、表題化合物0.56g(36%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.37(t、J=7.1Hz、3H)、4.34(q、J=7.1Hz、2H)、6.96−6.99(m、1H)、7.11−7.12(m、2H)、8.05(s、1H)、8.28(s、1H).
MS(ESI):223[M+H]
(実施例44) (R)−1−メチル−3−(1−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

1−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(0.30g、1.4mmol)を1,4−ジオキサン(5.4mL)に溶解し、1.0N水酸化ナトリウム水溶液(2.7mL、2.7mmol)を0℃で加えた。室温で6時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加え、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物をジメチルホルミアミド(4.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.22mL、1.6mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.32mL、1.5mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(4.5mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(4.5mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.13g、0.89mmol)を室温で滴下した。同温度で30分攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.076g(68%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.55(m、1H)、1.62−1.80(m、3H)、1.94−1.96(m、1H)、2.83−2.99(m、5H)、3.11(s、3H)、3.22−3.29(m、1H)、4.33−4.38(m、1H)、6.32(s、1H)、6.90−6.93(m、1H)、6.96−6.99(m、1H)、7.53(s、1H)、8.24(s、1H).
MS(ESI):332[M+H]
(実施例45) (R)−1−メチル−3−(1−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−1−メチル−3−(1−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.20g、0.60mmol)を1,4−ジオキサン(12mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4.0N、0.23mL、0.91mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.19g(97%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.74−1.80(m、1H)、1.84−1.90(m、2H)、1.97−2.01(m、1H)、2.21−2.19(m、1H)、3.01(s、3H)、3.19−3.30(m、4H)、3.37−3.43(m、1H)、3.58−3.64(m、1H)、4.35−4.39(m、1H)、6.98(dd、J=3.8、5.2Hz、1H)、7.20−7.22(m、2H)、7.67(s、1H)、8.27(s、1H)、8.87(s、1H)、9.86(brs、1H)
MS(ESI):332[M+H]
(実施例46) (R)−3−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

6−フルオロベンゾチオフェンー2−カルボン酸(0.25g、1.3mmol)をジメチルホルミアミド(4.3mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.22mL、1.5mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.30mL、1.4mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.12g、0.86mmol)を室温で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.16g(55%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.53−1.80(m、4H)、1.98−2.00(m、1H)、2.81−2.99(m、5H)、3.16(s、3H)、3.24−3.30(m、1H)、4.37−4.41(m、1H)、6.70(s、1H)、7.00−7.10(m、1H)、7.10(brs、1H)、7.41(dd、J=2.2、8.7Hz、1H)、7.47(dd、J=5.1、8.7Hz、1H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例47) (R)−3−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−3−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.15g、0.45mmol)を酢酸エチル(9.0mL)に溶解し、塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0N、0.17mL、0.68mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.14g(84%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.75−1.81(m、1H)、1.85−1.93(m、2H)、1.99−2.06(m、1H)、2.22−2.24(m、1H)、3.08(s、3H)、3.14−3.31(m、4H)、3.35−3.44(m、1H)、3.60−3.66(m、1H)、4.40−4.45(m、1H)、6.96(s、1H)、7.11(dd、J=8.8、5.1Hz、1H)、7.60(ddd、J=9.4、8.8、2.6Hz、1H)、7.65(dd、J=9.4、2,6Hz、1H)、10.09(brs、2H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例48) (R)−3−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

5−フルオロベンゾチオフェンー2−カルボン酸(0.25g、1.3mmol)をジメチルホルミアミド(4.3mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.22mL、1.5mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.30mL、1.4mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.12g、0.86mmol)を室温で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.15g(51%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.76(m、4H)、1.98−2.00(m、1H)、2.81−2.99(m、5H)、3.16(s、3H)、3.24−3.30(m、1H)、4.37−4.41(m、1H)、6.69(s、1H)、6.91−6.96(m、1H)、7.19−7.22(m、2H)、7.60−7.63(m、1H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例49) (R)−3−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−3−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.14g、0.42mmol)を酢酸エチル(8.4mL)に溶解し、塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0N、0.16mL、0.63mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.14g(87%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.75−1.81(m、1H)、1.85−1.93(m、2H)、1.98−2.05(m、1H)、2.22−2.24(m、1H)、3.08(s、3H)、3.17−3.31(m、4H)、3.37−3.44(m、1H)、3.60−3.66(m、1H)、4.41−4.45(m、1H)、6.97(s、1H)、6.97(ddd、J=2.6、8.5、9.0Hz、1H)、7.41(dd、J=2.6、10.4Hz、1H)、7.75(dd、J=5.1、8.5Hz、1H)、10.19(brs、2H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例50) (R)−3−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレアの合成:
Figure 2014051055

4−フルオロベンゾチオフェンー2−カルボン酸(0.25g、1.3mmol)をジメチルホルミアミド(4.3mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.22mL、1.5mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(0.30mL、1.4mmol)を0℃で加えた。同温度で2時間攪拌した後、水を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物を精製することなく、続く反応に用いた。
上記の祖生成物を1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解し、80℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、1,4−ジオキサン(4.3mL)に溶解した(R)−N−メチルキヌクリジン−3−アミン(0.12g、0.86mmol)を室温で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、1.0N塩酸を0℃で加えて、水層をジエチルエーテルで洗浄した。水層に飽和重曹水を加えて塩基性にし、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた粗生成物をアミンシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルのみ−酢酸エチル/メタノール=95/5)で精製し、表題化合物0.15g(51%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ:1.50−1.56(m、1H)、1.66−1.81(m、3H)、1.98−2.00(m、1H)、2.83−2.99(m、5H)、3.17(s、3H)、3.24−3.30(m、1H)、4.37−4.41(m、1H)、6.81(s、1H)、6.93−6.98(m、1H)、7.10−7.15(m、1H)、7.48(d、J=7.8Hz、1H).
MS(ESI):334[M+H]
(実施例51) (R)−3−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア 塩酸塩の合成:
Figure 2014051055

(R)−3−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1−メチル−1−(キヌクリジン−3−イル)ウレア(0.14g、0.42mmol)を酢酸エチル(8.4mL)に溶解し、塩化水素−酢酸エチル溶液(4.0N、0.16mL、0.63mmol)を0℃で加えた。同温度で30分間攪拌した後、ろ過し、ろ取した固体をヘキサン、酢酸エチルで洗浄後に乾燥し、表題化合物0.094g(61%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d
δ: 1.75−1.81(m、1H)、1.85−1.94(m、2H)、1.97−2.06(m、1H)、2.22−2.24(m、1H)、3.09(s、3H)、3.15−3.30(m、4H)、3.38−3.45(m、1H)、3.61−3.67(m、1H)、4.42−4.47(m、1H)、7.02(s、1H)、7.07(ddd、J=0.6、8.0、10.6Hz、1H)、7.15(ddd、J=5.1、7.8、8.0Hz、1H)、7.60(d、J=7.8Hz、1H)、10.06(brs、1H)、10.24(s、1H).
MS(ESI):334[M+H]
本発明のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、強力な中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化作用を有するため、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化によって病態の改善又は症状の寛解が期待される疾患に対する医薬として利用でき、さらに、当該作用メカニズムに基づき止痒効果を発揮するため、止痒剤として利用できる。

Claims (7)

  1. 以下の一般式(I)で示されるキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
    Figure 2014051055
    [式中、Rは、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、
    は、水素原子、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数3〜6のシクロアルキル基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、
    は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表し、
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表し、
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、水素原子が1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルキルオキシ基、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基を表す。]
  2. は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、
    は、水素原子、又は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であり、
    は、水素原子がRで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基又は環構成原子数5〜10のヘテロアリール基であり、
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、炭素数6〜10のアリール基若しくは環構成原子数5〜10のヘテロアリール基である、請求項1記載のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
  3. は、メチル基又はエチル基であり、
    は、水素原子であり、
    は、水素原子がRで置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ベンゾフリル基、フロピリジル基、ベンゾチエニル基、チエノピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサゾロピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はチアゾロピリジル基であり、
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、フェニル基又はピリジル基である、請求項1記載のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
  4. 請求項1〜3いずれか一項記載のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、医薬。
  5. 請求項1〜3いずれか一項記載のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化剤。
  6. 中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体は、α7サブタイプである、請求項5記載の中枢型ニコチン性アセチルコリン受容体活性化剤。
  7. 請求項1〜3いずれか一項記載のキヌクリジンウレア誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、止痒剤。
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