JPWO2014050386A1 - ネットワーク、ネットワークノード、配信方法及びネットワークノード用プログラム - Google Patents

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Abstract

ネットワークにおける通信量を過大に増加させないことと、配信先としている目的のノードにデータが届かないことをできるだけ回避できることとの両方を達成できるネットワークノードを提供する。非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、を備え、前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信する。

Description

本発明は、非構造型配信をすることができるネットワーク、そのネットワークの構成要素であるネットワークノード、ネットワークノードで行われる配信方法及びネットワークノードで用いられるネットワークノード用プログラムに関する。
通常、階層化されたアドホック・ネットワークにおいて、同報配信が行われ、特に、無線リンクによって接続されたノード間で構成される階層型のアドホック・ネットワーク上において、データの同報配信が行われる。
無線リンクによって接続されたノード(端末)間でデータを同報配信し、共有するという仕組みは、従来より幅広いアプリケーションによって利用されている。例えば、各ノードがネットワーク内に存在する他のノードに対して自身の位置情報を同報配信することにより、ネットワーク内の各ノードは、互いの位置情報を共有することが可能となる。他にも、各ノードがもつセンサの情報(温度、消費電力、など)を同報配信し共有するなど、多くの利用形態が考えられる。
無線リンクによるノード間の接続は、移動や外乱によって電波状況が変化するため、必ずしも安定であるとは限らない。そのため、ノード間の接続が不安定であっても高信頼な通信を可能とする、DTN(Delay/Disruption−Tolerant Network)と呼ばれる通信方法が提案されている。
DTNにおける同報配信方法としては、非特許文献1で述べられているように、エピデミック(epidemic)配信による方法が開示されている。
エピデミック配信では、各ノードの保持データ(共有すべきデータ)を要約した情報を通知するメッセージである、サマリベクタ(Summary Vector;以下SVと省略)を用いて情報の同期を行うことを特徴とする。ネットワーク内の各ノードは他のノードの隣接を検知すると、互いにSVを交換し、隣接ノードのSVの内容を調べる。そして、自ノードが保持していないデータを検出すると、そのデータを隣接ノードへ要求して取得する。この動作を繰り返すことにより、ネットワークの隅々まで共有すべきデータを行き渡らせる。
エピデミック配信の欠点としては、スケーラビリティに乏しいことが挙げられる。上述したように、共有すべきデータは、ネットワークの隅々まで行き渡ってしまうため、ネットワーク全体として共有すべきデータが多い場合や、ネットワーク内のノード数が多い場合は、共有のためのメッセージ・データ転送量が問題となる。
また、SVは隣接検出や保持データの違いを契機に送信されるため、多くのノードが互いに伝播距離内に局所的に集まる場合などは、フラッディング(flooding)による同報配信と同様に、重複してメッセージ・データが送受信される。そのトラフィック量は、最大で局所的に集まったノード数の2乗に比例する。したがって、エピデミック配信はスケーラビリティに優れた同報配信とはいえない。
そこで、同報配信をスケーラブルに行うための別の方法として、特許文献1に述べられている方法が挙げられる。
特許文献1では、TCP/IPネットワーク上でマルチキャストを行う方法として、物理トポロジ上にツリー構造の論理ネットワークを構成し、ツリー上で同報配信(ツリー型配信)を行う方法が開示されている。
ツリー型配信の利点として、フラッディングやエピデミック配信とは異なり、重複してメッセージ・データの送受信が行われないため、同報配信に必要なトラフィック量はノード数に比例する量で済み、効率的な同報配信が可能であるということが挙げられる。
しかしながら、このようなツリー型配信はネットワークのトポロジにエンド−エンドの接続性があることが前提となるため、DTNが前提とするような、必ずしもエンド−エンドの接続性が保証されない状況において必ずしも適用できるとは限らない。
また、特許文献2では、無線アドホック・ネットワークを複数のクラスタに区切り、データを送信する方法が開示されている。また、特許文献2の図3に示されているように、各クラスタに代表ノード(クラスタヘッド)を指定し、代表ノード間でさらにクラスタを構成することを再帰的に行うことによって、階層構造をつくることも可能である。
特許文献2で開示されている方法も、特許文献1のツリー型配信と同様、エンド−エンドの接続性があることが前提となるため、DTNが前提とするような、必ずしもエンド−エンドの接続性が保証されない状況において必ずしも適用できるとは限らない。しかしながら、無線リンクの接続が安定した区間において、このようにクラスタを構成することの応用例として、同報配信の範囲をクラスタ内に制限して、同報配信に要するトラフィック量を削減するということが考えられる。また、階層構造を構成することの応用例としては、クラスタヘッド間で構成される階層ツリーに沿う形で同報配信を行うことが考えられる。
特開2006‐222987号公報 特表2005‐524357号公報 特開2003−078530号公報 特開2007−36397号公報
A. Vahdat, D. Becker, "Epidemic Routing for Partially−Connected Ad Hoc Networks" Tech. Report CS−200006, Duke University, Apr. 2000. Shu Du, Ahamed Khan, Santashil Palchaudhuri, Ansley Post, Amit Kumar Saha, Peter Druschel, David B. Johnson, Rudolf Riedi, "Safari: Self−Organizing Hierarchical Architecture for Scalable Ad Hoc Networking," In ACM Ad Hoc Networks, Vol. 6, Iss. 4, pp 4
背景技術において述べたように、DTNにおいては、同報配信を行うための手段として、いくつかの候補が考えられる。
具体的には、リンクの接続が不安定な状況においても確実性の高い同報配信を行うためには、トラフィック量が大きいという欠点があるものの、エピデミック配信が有効である。しかし、上述したように、エピデミック配信の通信量は、最大で、配信先のノード数の2乗に比例するため、離れているノードまでエピデミック配信をすることは効率的ではない。
また、リンクの接続性が安定した区間においては、ツリー型配信によって同報配信を行うことが有効である。また、ツリー型配信のためのツリーをつくるための有望なアプローチの1つとして、階層構造を構成することが考えられる。しかし、上述したように、ツリー型配信は、ネットワークのトポロジにエンド−エンドの接続性があることが前提となるため、そのような接続性がない場合には、ツリー型配信を行っても、配信先としている目的のノードにデータが届かない場合が生じる。
なお、特許文献3には、階層構造がなく無線通信装置が相互に平等な関係にあるフラット形の自律分散無線ネットワークにおいて、効率的な経路制御を実現することを目的とし、無線通信装置をクラスタ化し、各無線通信装置において、メッセージの宛先がクラスタ内の無線通信装置であれば、回線品質に基づいて経路検索をして、中継先を決定し、メッセージの宛先がクラスタ外の無線通信装置であれば、中継回数に基づき中継先を決定する技術が記載されている。メッセージの宛先の無線通信装置がクラスタ内にあるかクラスタ外にあるかによって、中継先の決定に用いるものは異なるが、何れの場合であっても、中継方法は自律分散型なものである。特に、特許文献3では、ネットワークへの階層構造の導入を回避している。従って、クラスタの階層構造も回避している。
また、特許文献4には、アドホック・ネットワークにおいて、任意のノードから特定のノードに向けて緊急メッセージを送信するために各ノードに経路管理テーブルに設ける技術が記載されている。緊急メッセージは、その経路管理テーブルに従ってルーティングされ、他のメッセージは、アドホック・ネットワークにおける通常のプロトコルに従って配信される。従って、各ノードは、メッセージが緊急メッセージであるか、それ以外のメッセージであるかという区別のみに従って、送信方法を切り替えるのみである。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ネットワークにおける通信量を過大に増加させないことと、配信先としている目的のノードにデータが届かないことをできるだけ回避できることとの両方を達成できるネットワーク、ネットワークノード、配信方法及びネットワークノード用プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によれば、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、を備え、前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノードが提供される。
また、本発明の第2の観点によれば、ネットワークノードで行われる配信方法であって、所定の評価方法を用いて、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段、又は、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択ステップと、前記選択ステップにより前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信する配信ステップと、を有することを特徴とする配信方法が提供される。
更に、本発明の第3の観点によれば、コンピュータをネットワークノードとして機能させるためのネットワークノード用プログラムであって、前記コンピュータを、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、として機能させ、当該ネットワークノードは、前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノード用プログラムが提供される。
更に、本発明の第4の観点によれば、複数のネットワークノードを備えるネットワークであって、少なくとも一部のネットワークノードの各々が、上記のネットワークノードであることを特徴とするネットワークが提供される。
本発明によれば、ネットワークにおける通信量を過大に増加させないことと、配信先としている目的のノードにデータが届かないことをできるだけ回避できることとの両方を達成できる。
本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における階層構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるツリー構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における3種類の配信ポリシ設定テーブルの例である。 本発明の第1の実施の形態における階層構造テーブルの例である。 本発明の第1の実施の形態における流れ図である。 本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における配信ポリシ設定テーブルの例である。 本発明の第2の実施の形態における流れ図である。
本実施形態では、DTNにおいて、各ネットワークノードは、2以上の同報配信手段を状況に応じて使い分ける。2以上の同報配信手段を使い分けるためには、例えば、エピデミック配信手段とツリー型配信手段のいずれかを選択する、という単純な解決ではなく、一貫した形で各同報配信手段における付帯的なパラメータをその都度解決する。
[第1の実施の形態]
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態は、ノードA1を含む。ノードA1は、無線リンクによってネットワークに接続された通信機器であり、PC(Personal Computer)やスマートフォンなどの自ノード内でアプリケーションが実行される通信端末であってもよいし、アクセスポイントのような配下の端末で実行されるアプリケーションからの通信を中継する通信装置であってもよい。以下では、ノードA1が通信端末である場合について説明する。
ノードA1は、アプリケーションA11と、同報配信制御部A12と、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)部A13を含む。
アプリケーションA11は、同報配信を行うアプリケーションであり、例えば、自ノードの位置情報やセンサ情報など、他のノードと共有すべきデータを他のノードに対して同報配信するアプリケーションなどが考えられる。アプリケーションA11は、同報配信を行うデータを同報配信制御部A12に対して渡し、また、他ノードから同報配信されたデータを同報配信制御部A12から受信する。
同報配信制御部A12は、同報配信データ送受信部A121と、同報配信手段解決部A122と、配信ポリシ設定テーブル(本発明の第2のデータ保持部が対応する)A123と、階層構造テーブル(本発明の第1のデータ保持部が対応する)A124と、階層構造構成部A125と、ツリー型配信部A126と、エピデミック配信部A127を含む。
同報配信データ送受信部A121は、アプリケーションA11から渡されたデータを他の1以上のノードに同報配信する機能を備える。同報配信データ送受信部A121は、データの同報配信を行う際は、同報配信手段解決部A122に対して、そのデータのうちのその解決のために必要な部分を渡して、同報配信手段解決要求を行うことにより、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかを解決してもらい、ツリー型配信と解決された場合はツリー型配信部A126へ、エピデミック配信と解決された場合はエピデミック配信部A127へデータを渡す。つまり、同報配信データ送受信部A121は、解決結果がツリー型配信である場合は、同報配信手段としてツリー型配信部A126を選択し、解決結果がエピデミック配信である場合は、同報配信手段としてエピデミック配信部A127を選択し、選択された方にデータを渡す。また、同報配信データ送受信部A121は、ツリー型配信部A126またはエピデミック配信部A127を介して受信したデータについても、そのデータのうちのその解決のために必要な部分を渡して、同報配信手段解決要求を行うことにより、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかを解決してもらい、ツリー型配信と解決された場合はツリー型配信部A126へ、エピデミック配信と解決された場合はエピデミック配信部A127へデータを渡す。また、同報配信データ送受信部A121は、ツリー型配信部A126またはエピデミック配信部A127を介して受信したデータを、アプリケーションA11にも渡す。
同報配信手段解決部A122は、同報配信データ送受信部A121からの同報配信手段解決要求に対して、ツリー型配信およびエピデミック配信のうちのいずれを用いて同報配信を行うかを解決し、解決結果を同報配信データ送受信部A121に対して知らせる。同報配信手段の解決においては、配信ポリシ設定テーブルA123および階層構造テーブルA124を参照し、適切な同報配信手段を選ぶ。
配信ポリシ設定テーブルA123は、同報配信手段解決部A122が同報配信手段を選択する際に参照するテーブルであって、選択ポリシが設定されたテーブルである。配信ポリシ設定テーブルA123に設定されるテーブルの例を図4の配信ポリシ設定テーブル101〜103に示す。
配信ポリシ設定テーブル101を参照すると、データ種類に応じて異なる同報配信を選択するポリシが設定されている。配信ポリシ設定テーブル101では、ファイルの拡張子によってデータ種類を識別し、例えば、txtを拡張子にもつファイルは、データ種類がテキストであると識別し、エピデミック配信を選択し、jpg、gif、png、bmpのいずれかを拡張子にもつファイルは、データ種類が画像であると識別し、ツリー型配信を選択するポリシが設定されている。
配信ポリシ設定テーブル101において、テキストに対しては、エピデミック配信を割り当て、画像とその他に対しては、ツリー型配信を割り当てているのは、テキストならば、データ量が少ないので、エピデミック配信を用いても輻輳が生じる可能性が少ないからである。
次に、配信ポリシ設定テーブル102を参照すると、同報配信を行うノードの階層構造のレベルに応じて異なる同報配信を選択するポリシが設定されている。配信ポリシ設定テーブル102では、同報配信を行うノードの階層構造のレベルが0の場合はエピデミック配信を選択し、1以上の場合はツリー型配信を行うポリシが設定されている。ここで、同報配信を行うノードの階層構造のレベルが0とは、図3に示す同報配信ツリーにおいて、レベル0のノードが送信または受信するノードである場合を示す。
配信ポリシ設定テーブル102において、レベル1以上に対してツリー型配信を割り当てているのは、レベル1以上のノードは自ノードから見て遠くにあり、そのノードまで仮にエピデミック配信をするとなると、そのノードまでの多数のホップ数のほぼ2乗に比例して、配信のためのトラフィック量が増えてしまい、従って、伝送の効率が悪くなってしまうが、これに対し、そのノードまで仮にツリー型配信をすれば、そのようなトラフィック量の増加がないからである。
更に、配信ポリシ設定テーブル103を参照すると、階層構造構成部A125によって構成される同報配信ツリーの安定度に応じて異なる同報配信手段を選択するポリシが設定されている。同報配信ツリーの安定度は、階層構造テーブルA124を参照して得る。配信ポリシ設定テーブル103では、同報配信ツリーの安定度が0.8未満の場合はエピデミック配信を選択し、0.8以上の場合はツリー型配信を行うポリシが設定されている。
配信ポリシ設定テーブル103において、安定度0.8未満に対してエピデミック配信を割り当てているのは、安定度が低いリンクを利用して、ツリー型配信を行うと、メッセージ未達のノード数が増えてしまうからである。これに対し、安定度が低いリンクを利用しても、エピデミック配信を行えば、メッセージ未達のノード数を少なくすることができる。
また、コンテンツの先頭部(ヘッダ)などに、作成者、重要度、緊急度、優先度などの属性が記述されていれば、属性の各項目(作成者、重要度、緊急度、優先度など)の値やそれらの値の2以上の組合せに対して、エピデミック配信手段又はツリー型配信手段と対応させた配信ポリシ設定テーブルを追加してもよい。この場合、同報配信データ送受信部A121と同報配信手段解決部A122などは、コンテンツの先頭部を直接的に見てもよいし、他の手段がコンテンツの先頭部からこれらの属性を読出して、読出した属性をサマリベクタに含ませるようにしてもよいし、サマリベクタにコンテンツの先頭部を付加するようにしてもよい。
ここでは、配信ポリシ設定テーブルA123に設定されるポリシの例を幾つか示したが、これらのポリシのうち、1つだけが配信ポリシ設定テーブルA123に設定されていてもよいし、複数のポリシが設定され、それらを組み合わせて用いてもよい。複数のポリシを組み合わせる場合には、異なるポリシにより異なる同報配信手段が選択される場合が生じる。このような場合には、エピデミック配信(またはツリー型配信)を優先する、といった方法や、同じ同報配信手段を選ぶポリシの数がもっとも多くなる同報配信手段を優先する、などの方法が考えられる。また、複数のポリシの組合せのそれぞれに対して配信方法を選択するようにしてもよい。つまり、例えば、配信ポリシ設定テーブル101、102、103を使う代わりに、データ種類に関連したポリシ、階層レベルに関連したポリシ及びツリー安定度に関連したポリシの12(=3×2×2)通りの組合せのそれぞれ対して配信方法を選択するようにしてもよい。また、複数のポリシに基づく選択にそれぞれ対応する複数の配信方法をそれぞれ表す複数のパラメータを関数に通して、最終的に1つの配信方法を決定してもよい。
階層構造テーブルA124は、階層構造構成部A125が構成した階層構造および同報配信ツリー構造を格納するテーブルである。
図2と図3に階層構造テーブルA124の一例を示す。レベル0には、クラスタCL0−1、CL0−2、CL0−3、CL0−4が含まれ、レベル1には、クラスタCL1−1、CL1−2が含まれ、レベル2には、クラスタCL2−1が含まれ、レベル3には、クラスタCL3−1が含まれる。
クラスタCL0−1には、ノードB1、B2、B3が含まれ、クラスタCL0−2には、ノードB4、B5、B6、B7が含まれ、クラスタCL0−3には、ノードB8、B9、B10が含まれ、クラスタCL0−4には、ノードB11、B12が含まれ、クラスタCL1−1には、ノードB2、B7が含まれ、クラスタCL1−2には、ノードB9、B11が含まれ、クラスタCL2−1には、ノードB7、B11が含まれ、クラスタCL3−1には、ノードB7が含まれる。
個々のノードに着目した場合、ノードB1、B3、B4、B5、B6、B8、B10、B12は、レベル0のみに含まれ、ノードB2、B9は、レベル0及びレベル1に含まれ、B11は、レベル0、レベル1及びレベル2に含まれ、B7は、レベル0、レベル1、レベル2及びレベル3に含まれる。
階層構造テーブルA124に格納されるテーブルの内容の例を図5の階層構造テーブル201に示す。階層構造テーブル201は、図2および図3のノードB2のものであることを想定している。階層構造テーブル201を参照すると、自ノードのノードIDはB2(ここではノードA1ではなくB2とする)であり、その階層レベルは1である。そして、上位ノードは階層レベルが3であるノードB7であり、ノードB2とノードB7の間のツリー安定度は0.9である。さらに、下位ノードは階層レベルが0であるノードB1およびノードB3であり、ノードB1との間のツリー安定度は0.6、ノードB3との間のツリー安定度は0.85である。
階層構造構成部A125は、例えば、モバイルアドホックネットワークにおいて自律分散的に階層構造を構成するプロトコルを用いる。このようなプロトコルの例として、非特許文献2に記載のようにSafariというプロトコルが開示されている。
Safariは、TCP/IP部A13を介して他ノードと制御メッセージを交換することにより、図2に示すような階層構造を自律分散的に構成する。各ノードは、レベルに応じてクラスタをつくり、クラスタごとにdrumと呼ばれる代表ノードが選出される。図2の例では、最下層のレベル0クラスタの1つであるノードB1・B2・B3から構成されるクラスタCL0−1においては、ノードB2が代表ノードである。レベル0の代表ノードはレベル1ノードとなり、レベル1ノード同士で、レベル1のクラスタが構成される。そして、レベル1クラスタの1つであるノードB2・B7から構成されるクラスタCL1−1においては、ノードB7が代表ノードに選ばれている。このような形で再帰的にレベルが上がる形で、最上位のレベルのクラスタで1つの代表ノードが選ばれるまで動作が繰り返される。図2の例では、最上位のレベルのクラスタはCL3−1であり、ノードB7が代表ノードに選ばれている。
このように、階層構造を構成した結果として、最上位のレベルのクラスタの代表ノードを頂点とする形で各レベルの代表ノードをつなぐ形で、ツリー構造が構成される。図3は図2に示した階層構造をツリー構造で表したものである。図3に示すように、ノードB7を頂点とするツリー構造を構成することができる。このツリー構造を同報配信経路に用いて同報配信を行うことにより、モバイルアドホックネットワークにおけるツリー型同報配信を実現することができる。
階層構造構成部A125は、構成した階層構造における情報を階層構造テーブルA124に登録する。ここで、自ノードのID・階層レベルおよび、上位・下位ノードのID・階層レベルだけではなく、各上位・下位ノードとの無線リンクを介した接続における安定度をツリー安定度という数値で登録する。ツリー安定度の計算方法の例として、各上位・下位ノードとの間で交換される制御メッセージ(例えば、Keep−AliveメッセージやHelloメッセージ)の受信に成功した割合(すなわち、試行回数に対する成功回数の割合)を用いる。例えば、10回の制御メッセージの交換タイミングのうち、10回とも制御メッセージを受信している場合は1.0とし、6回だけ制御メッセージを受信している場合は0.6と計算する。このようにツリー安定度を計算することにより、ツリー構造における各上位・下位ノードがどの程度安定してネットワークに接続しているかを表すことができる。
ツリー型配信部A126は、階層構造構成部A125が構築した同報配信ツリーを用いてツリー型の同報配信を行う機能を備える。ツリー型の同報配信を行う際は、階層構造テーブルA124を参照し、転送するノードを決定する。例えば、ノードA1が、図3におけるツリー構造のノードB2の位置に存在し、階層構造テーブルA124の内容が図5に示す階層構造テーブル201(ノードB2をノードA1と読み替える)であったとする。このとき、自ノードが同報配信データの送信元ノードである場合、階層構造テーブルA124における1つの上位ノード及び全ての下位ノード(この場合はノードB1・B3・B7)へ該データTCP/IP部A13を介して転送する。また、同報配信ツリーにおける他のノードから同報配信データを受信した場合は、階層構造テーブルA124における、1つの上位ノード(但し、該データを送ってきたノードを除く)及び全ての下位ノード(但し、該データを送ってきたノードを除く)へ該データをTCP/IP部A13を介して転送する。例えば、同報配信データをノードB1から受信したとすると、該データをノードB3・B7へ転送する。このような形で同報配信ツリーを用いてデータの転送を行うことにより、重複配信を防ぎながら効率的にデータの同報配信を行うことができる。
エピデミック配信部A127は、同報配信データをエピデミック配信により同報配信を行う機能を備える。エピデミック配信の詳細については背景技術で述べた通りであるので重複した説明を省略する。
TCP/IP部A13は、OS(Operation System)に搭載される標準的な通信機能である。本実施の形態では、階層構造構成部A125と、ツリー型配信部A126と、エピデミック配信部A127とに対してデータ・メッセージの送受信サービスを提供する。これらのデータ・メッセージはTCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)を用いて送受信される。
次に、図6を参照して、本実施の形態においてノードA1が同報配信手段を解決して、同報配信データを転送する動作について説明する。
まず、ノードA1において、アプリケーションA11または他ノードから同報配信データを受信することにより、同報配信データ送受信部A121において同報配信データが発生する(図6のステップS101)。
次に、ステップS103からステップS110又はステップS103からステップ112までの動作を、各階層レベルについて繰り返す(ステップS102S〜ステップS102E)ここで、繰り返しの対象となる階層レベルは、階層構造テーブル201において、自ノードから見た上位ノードが属する階層レベルと自ノードから見た下位ノードが属する階層レベルである。例えば、図5のように、自ノードがノードB2であれば、上位ノードB7が属する階層レベル(レベル2)と下位ノードB1、B3が共通に属する階層レベル(レベル0)が繰り返しの対象となる階層レベルである。
各繰返しにおいて、同報配信データ送受信部A121は、該同報配信データの同報配信手段を解決するため、同報配信手段解決要求を同報配信手段解決部A122に対して要求する(ステップS103)。すなわち、同報配信データ送受信部A121は、同報配信手段解決部A122に対して、同報配信手段として、ツリー型配信手段を選択するのか、又は、エピデミック配信手段を選択するのかについての判断を依頼する。
同報配信手段解決部A122は、配信ポリシ設定テーブルA123を参照し、該同報配信データに対する同報配信手段の解決ポリシを参照する(ステップS104)。ここで、配信ポリシ設定テーブルA123には図4に示す配信ポリシ設定テーブル101〜103の3つのポリシが設定されているものとする。以下のステップS105、S106、S107は、3つのポリシをそれぞれ参照したきに、エピデミック配信を優先的に選ぶという設定に従ったものである。すなわち、少なくとも1つの配信ポリシ設定テーブルに対してエピデミック配信が選択されたならば、それを最終的に決定された配信方法とし、従って、同報配信手段としてエピデミック配信手段を選択するという設定に従ったものである。この設定に従うと、逆に、全ての配信ポリシ設定テーブルに対応してツリー型配信が選択された場合に限り、ツリー型配信を最終的に決定された配信方法とし、従って、同報配信手段としてツリー型配信手段を選択する。
ステップS105以降の個々のステップの説明をすると、ステップS105では、データ種類に関する配信ポリシである配信ポリシ設定テーブル101を参照し、同報配信手段を解決する。
ステップS106では、階層レベルに関する配信ポリシである配信ポリシ設定テーブル102を参照し、同報配信手段を解決する。つまり、図5に示す階層構造テーブル201に記述されている自ノードの階層レベルに対応する同報配信手段を配信ポリシ設定テーブル102から探し、それを配信ポリシ設定テーブル102を参照することにより求まった同報配信手段とする。なお、配信ポリシ設定テーブル102から探す同報配信手段は、前文で述べた通り、自ノードの階層レベルに対応したものであり、現在の繰り返しの対象となっている階層レベルに対応したものではない。
ステップS107では、ツリー安定度に関する配信ポリシである配信ポリシ設定テーブル103を参照し、同報配信手段を解決する。
つまり、現在の繰り返しが上位ノードについてのものである場合には、ステップS107では、図5に示す階層構造テーブル201から、自ノードから見て1つ存在する上位ノードに関するツリー安定度を検索し、検索されたツリー安定度と配信ポリシ設定テーブル103に基づいて、1つの上位ノードに対する同報配信手段としてエピデミック配信手段又はツリー型配信手段を選択する。
例えば、図3を参照すると、自ノードがB2であれば、自ノードから見て1つ存在する上位ノードはノードB7である。そこで、図5に示す階層構造テーブル201から上位ノードB7に対するツリー安定度0.9を検索する。検索されたツリー安定度0.9に対応する同報配信手段として、同報配信手段を配信ポリシ設定テーブル103から、ツリー型配信手段を検索し、それを、上位ノードB7に対する配信手段とする。ここで、図2を参照すると、上位ノードB7に対する配信は、階層でいうとレベル1での配信である。
また、現在の繰り返しが下位ノードについてのものである場合には、図5に示す階層構造テーブル201から、自ノードから見て1つ以上存在する下位ノードそれぞれに関するツリー安定度を検索し、検索されたツリー安定度と配信ポリシ設定テーブル103に基づいて、下位ノード全体に対する同報配信手段を選択する。
図3を参照すると、自ノードがB2であれば、自ノードから見て1つ以上存在する下位ノードはノードB1、B3である。そこで、図5に示す階層構造テーブル201から下位ノードB1に対するツリー安定度0.6と下位ノードB3に対するツリー安定度0.85を検索する。そして、下位ノードB1に対するツリー安定度と下位ノードB3に対するツリー安定度とに基づいて、階層レベル0におけるツリー安定度を求める。例えば、最小のツリー安定度を階層レベル0におけるツリー安定度とするならば、それはmin(0.6,0.85)=0.6となる。また、最大のツリー安定度を階層レベル0におけるツリー安定度とするならば、それはmax(0.6,0.85)=0.85となる。更に、平均値を階層レベル0におけるツリー安定度とするならば、それは、ave(0.6,0.85)=0.725となる。求めたツリー安定度に対応する同報配信手段として、同報配信手段を配信ポリシ設定テーブル103から、ツリー型配信手段又はエピデミック配信手段を検索し、それを、下位ノードB1、B3の両者に対する共通の配信手段とする。例えば、求めたツリー安定度として、min(0.6,0.85)=0.6を利用すれば、同報配信手段として、配信ポリシ設定テーブル103から、0.6未満に対応するエピデミック配信手段を検索する。また、例えば、求めたツリー安定度としてmax(0.6,0.85)=0.85を利用すれば、同報配信手段として、配信ポリシ設定テーブル103から、0.8以上に対応するツリー型配信手段を検索する。更に、例えば、求めたツリー安定度としてave(0.6,0.85)=0.725を利用すれば、同報配信手段として、配信ポリシ設定テーブル103から、0.6未満に対応するエピデミック型配信手段を検索する。
現在の繰り返しの対象となっている階層レベルに対して、ステップS105〜S107の全てにおいて、ツリー型配信が選択された場合、ステップS108に進み、同報配信手段解決部A122は、ステップS103における同報配信手段解決要求の応答として、同報配信データ送受信部A121に対してツリー型同報配信を応答する(ステップS108)。
従って、ノードは、繰り返しの対象となっている全ての階層レベルにおいて、同報配信手段として、エピデミック配信手段又はツリー型配信手段を選択する。例えば、自ノードがB2であれば、自ノードB2は、階層レベル0と階層レベル1に属しているが、下位ノードB1、B3に対する配信は、階層レベル0における配信であり、上位ノードB2に対する配信は、階層レベル1における配信である。例えば、階層レベル0に属するノードB1、B3に対してエピデミック型配信をして、階層レベル1に属するレベルノードB7に対してツリー型配信をするような場合が生じ、また、ノードB1、B3、B7の全てに対してツリー型配信をするような場合も生じ、更に、また、ノードB1、B3、B7の全てに対してエピデミック型配信をするような場合も生じる。ここで、階層レベル0においても、それよりも上位の階層レベルにおいても、エピデミック型配信をすることもツリー型配信をすることも可能であることが前提となっている。但し、通常は、同一階層レベル内で、エピデミック型配信とツリー型配信を混在させず、選択した片方の配信のみを行う。階層レベル0におけるツリー型配信とは、他の階層レベルにおけるツリー型配信と同様に、決まったリンクに沿った配信のことである。
ツリー型配信は、決まったリンクに沿った配信であるという意味において、構造型配信に含まれる。ここで、決まったリンクとは、恒常的に定められているリンクも、配信の直前に定められたリンクも、配信の最中に変わらないリンクも含む。つまり、決まったリンクはそれらの集合体である決まった構造を形成しており、この中で行われる配信は構造型配信である。これに対し、エピデミック型配信は、決まっていないリンクに沿った配信であるという意味において、非構造型配信に含まれる。本実施形態では、構造型配信として、ツリー型配信しか示していないが、この他に、構造型配信として、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブル(Distributed Hash Table)に従った同報配信を用いることができる。また、本実施形態では、非構造型配信として、エピデミック型配信しか示していないが、この他に、非構造型配信として、フラッド型配信を用いることができる。
ステップS108の後、同報配信データ送受信部はA121は、同報配信データをツリー型配信部A126へ渡す。ツリー型配信部A126は、階層構造テーブルA124を参照し、同報配信データの転送先を決定する(ステップS109)。そして決定された転送先に対して該同報配信データを転送する(ステップS110)。
ステップS105〜S107のうちの少なくとも1つのステップにおいて、エピデミック配信が選択された場合、同報配信手段解決部A122は、ステップS103における同報配信手段解決要求の応答として、同報配信データ送受信部A121に対してエピデミック同報配信を応答する(ステップS111)。
ステップS111の後、同報配信データ送受信部A121は、同報配信データをエピデミック配信部A127へ渡す。エピデミック配信部A127は該同報配信データをエピデミック配信により同報配信する(ステップS112)。
上記の実施形態では、全ての基準の下で配信手段としてツリー型配信が選択された場合に限り、最終的に配信手段としてツリー型配信を選択している。ツリー型配信は、ネットワークのトポロジにエンド−エンドの接続性があるネットワークを前提としないと、もくろみ通りに目的としているノードに配信を行えるとは限らない。従って、最終的に配信手段をツリー型配信手段として選択するためには、ツリー安定度を基準とした場合に配信手段としてツリー型配信手段が選択されているという条件が少なくとも満たされている必要があるのが通常である。また、ツリー型配信を行うためには、ツリー安定度以外にも種々の条件が満たされている必要がある場合が多い。しかし、ツリー安定度以外の全ての基準の下でも配信手段としてツリー型配信が選択されていることは必ずしも必要ではない。ツリー型配信を行うための条件が満たされない場合に、エピデミック配信を行うというのではなく、逆に、積極的にエピデミック型配信を選択するべきである場合もある。以下に、何種類かの評価基準に従って、ツリー型配信が適している場合と、エピデミック型配信が適している場合を、それぞれ、示す。
[ツリー型配信が適している場合]
(a)トラフィック量に関する評価基準
・コンテンツのファイルサイズが大きい場合
・配信先ノード数が多い場合
ファイルサイズが大きい場合も、配信先ノード数が多い場合も、トラフィック量が多くなる。これらの場合には、ツリー型配信の方がエピデミック配信よりも適する。
(b)ネットワーク状態に関する評価基準
・リンク安定度が高い場合
・リンク安定度が高いために、高い階層レベルで配信できる場合
・リンク帯域が狭い場合
(c)コンテンツ内容に関する評価基準
・コンテンツの重要度、コンテンツの緊急度、コンテンツの優先度が相対的に低い場合
[エピデミック型配信が適している場合]
(a)トラフィック量に関する評価基準
・コンテンツのファイルサイズが小さい場合
・配信先ノード数が少ない場合
(b)ネットワーク状態に関する評価基準
・リンク安定度が低い場合
・リンク安定度が低いために、高い階層レベルで配信できない場合
・リンク帯域が広い場合
(c)コンテンツ内容に関する評価基準
・コンテンツの重要度、コンテンツの緊急度、コンテンツの優先度が相対的に高い場合
一般には、選択手段としての同報配信手段解決部A122は、上記のような種々の評価基準に従った評価方法の各々の下で選択するべきであるとされた配信手段の組合せを総合的に見て、所定の全体としての評価方法により、最終的にエピデミック配信手段又はツリー型配信手段を配信手段として選択する。組合せを総合的に見ることには、1つのみの基準の下で選択するべきであるとされた配信手段を選択すること及び2以上の基準の各々の下で選択するべきであるとされた配信手段を総合的に見ることを含む。これらは、図6に示すようなフローチャートに沿った動作(特に、ステップS105からS107の部分)を、別のフローチャートに沿った動作に置き換えることにより実現することもできるし、それぞれの基準の下で選択された配信手段を表すデータを全て入力データとして入力して、入力データの組合せに応じて配信手段としてエピデミック配信手段又はツリー型配信手段を選択するための外部テーブルを参照することによっても実現することができる。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、同報配信手段解決部A122が、同報配信データ送受信部A121からの同報配信手段解決要求に対して、配信ポリシ設定テーブルA123および階層構造テーブルA124を参照し、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかを解決する。そして、解決結果を同報配信データ送受信部A121に対して応答し、同報配信データ送受信部A121は、同報配信手段解決部A122によって解決された同報配信手段によって、同報配信を行う。
このようにすることにより、同報配信のポリシに基づいて、同報配信データの種類、構成される階層構造、ネットワークの状況などに応じた同報配信手段の使い分けを行うことが可能となる。
同報配信のポリシを適切に設定することで、ネットワークトポロジが安定している場合はツリー型配信を積極的に利用するなど、同報配信のトラフィック量を効果的に削減することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、所定の条件が満たされた場合には、効率は低いもののロバスト性の高い配信性能をもつエピデミック配信を適用し、別の所定の条件が満たされた場合には、ロバスト性は落ちるものの効率の高いツリー型配信を適用することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図7を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、ノードA2を含む。ノードA2は、第1の実施の形態におけるノードA1と同様、無線リンクによってネットワークに接続された通信機器である。
ノードA2は、アプリケーションA21と、同報配信制御部A22と、TCP/IP部A23を含む。
アプリケーションA21と、TCP/IP部A23は、それぞれ、第1の実施の形態におけるノードA1のアプリケーションA11と、TCP/IP部A13と同一の機能を備えるため、重複した説明は省略する。
同報配信制御部A22は、同報配信データ送受信部A221と、同報配信手段・範囲解決部A222と、配信ポリシ設定テーブルA223と、階層構造テーブルA224と、階層構造構成部A225と、ツリー型配信部A226と、エピデミック配信部A227を含む。
このうち、階層構造テーブルA224と、階層構造構成部A225は、それぞれ、第1の実施の形態におけるノードA1の階層構造テーブルA124と、階層構造構成部A125と同一の機能を備えるため、重複する説明は省略する。
同報配信データ送受信部A221は、第1の実施の形態におけるノードA1の同報配信データ送受信部A121の機能に加えて、同報配信手段・範囲解決部A222に対して同報配信手段解決要求を行う際に、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかだけではなく、同報配信の範囲を解決することを要求する機能を含む。そして、同報配信データをツリー型配信部A226またはエピデミック配信部A227へ渡す際に、解決した同報配信の範囲を付加情報として含む形で渡す。
同報配信手段・範囲解決部A222は、第1の実施の形態におけるノードA1の同報配信手段解決部A122の機能に加えて、同報配信データ送受信部A221から同報配信手段解決要求を受けた際に、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかを解決するだけではなく、同報配信の範囲を解決して、それらの解決結果を応答に含める機能を備える。同報配信手段・範囲の解決においては、配信ポリシ設定テーブルA223および階層構造テーブルA224を参照し、適切な同報配信手段・範囲を選ぶ。同報配信範囲が制限される場合、同報配信範囲に相当するクラスタの代表ノードのノードIDを階層構造テーブルから解決し、そのノードIDも含めた形で同報配信データ送受信部A221へ同報配信範囲を応答する。ここで、同報配信範囲に相当するクラスタの代表ノードのノードIDを解決するとは、図3を参照すると、例えば、自ノードがノードB1であり、同報配信範囲が階層レベル1であれば、ノードB2のIDを求めることであり、自ノードがノードB1であり、同報配信範囲が階層レベル3であれば、ノードB7のIDを求めることである。
配信ポリシ設定テーブルA223は、第1の実施の形態におけるノードA1の配信ポリシ設定テーブルA123において設定される内容に加えて、同報配信範囲がポリシとして設定される。配信ポリシ設定テーブルA223に設定されるテーブルの例を図8の配信ポリシ設定テーブル301に示す。
配信ポリシ設定テーブル301を参照すると、データ種類に応じて異なる同報配信を選択するポリシが設定されている。配信ポリシ設定テーブル301では、ファイルの拡張子によってデータ種類を識別し、例えば、txtを拡張子にもつファイルは、データ種類がテキストであると識別し、同報配信範囲がレベル1クラス内、同報配信手段がエピデミック配信であるというポリシが設定されている。同様に、jpg、gif、png、bmpのいずれかを拡張子にもつファイルは、データ種類が画像であると識別し、同報配信範囲がレベル0クラス内、同報配信手段がエピデミック配信であるというポリシ、mpgを拡張子にもつファイルは、データ種類が動画であると識別し、同報配信範囲がレベル0クラス内、同報配信手段がツリー型配信であるというポリシ、その他のファイルは、同報配信範囲がネットワーク全体、同報配信手段がツリー型配信であるというポリシがそれぞれ設定されている。
ツリー型配信部A226は、第1の実施の形態におけるノードA1のツリー型配信部A126の機能に加えて、同報配信データ送受信部A221から渡された同報配信データに付加情報として含まれる同報配信範囲に応じて、受信するノードの範囲を制限する形でツリー型配信を行う機能を備える。同報配信範囲は、階層構造構成部A225によって構成される任意のレベルのクラスタの単位で設定される。そして、そのクラスタを識別する識別子として、当該クラスタの代表ノードのノードID(ノード名やIPアドレスなど)が用いられる。同報配信範囲が制限される場合、送信される同報配信データには同報配信範囲に相当するクラスタの代表ノードのノードIDが含められる。ツリー型配信部A226が該同報配信データを受信した場合、そのノードIDにより同報配信範囲を判別する。そして、判別した同報配信範囲に含まれないノードへは該同報配信データは転送しない。すなわち、配信を禁止する。また、もし受信した同報配信データの同報配信範囲が自ノードが属するクラスタとは異なる場合、該同報配信データは破棄する。すなわち、配信を禁止する。それ以外の場合は、配信を許可して、行う。
エピデミック配信部A227は、第1の実施の形態におけるノードA1のエピデミック配信部A127の機能に加えて、同報配信データ送受信部A221から渡された同報配信データに付加情報として含まれる同報配信範囲に応じて、受信するノードの範囲を制限する形でエピデミック配信を行う機能を備える。ツリー型配信部A226と同様に、同報配信範囲はクラスタの単位で設定され、同報配信範囲を識別する識別子として、当該クラスタの代表ノードのノードIDが用いられ、送信される同報配信データに含められる。エピデミック配信部A227が該同報配信データを受信した場合、そのノードIDにより同報配信範囲を判別し、受信した同報配信データの同報配信範囲が自ノードが属するクラスタとは異なる場合、該同報配信データは破棄する。すなわち、配信を禁止する。それ以外の場合は、配信を許可して、行う。このような形でエピデミック配信によるデータの拡散を同報配信範囲となるクラスタ内に留める。
従って、ツリー型配信部A226が用いられる場合であっても、エピデミック配信部A227が用いられる場合であっても、同報範囲は適用される。
次に、図9を参照して、本実施の形態においてノードA2が同報配信手段を解決して、同報配信データを転送する動作について説明する。
まず、ノードA2において、アプリケーションA21または他ノードから同報配信データを受信することにより、同報配信データ送受信部A221において同報配信データが発生する(図9のステップS201)。
次に、ステップS203からステップS209又はステップS203からステップ211までの動作を、各階層レベルについて繰り返す(ステップS202S〜ステップS202E)。ここで、繰り返しの対象となる階層レベルは、階層構造テーブル201において、自ノードから見た上位ノードが属する階層レベルと自ノードから見た下位ノードが属する階層レベルである。例えば、図5のように、自ノードがノードB2であれば、上位ノードB7が属する階層レベル(レベル2)と下位ノードB1、B3が共通に属する階層レベル(レベル0)が繰り返しの対象となる階層レベルである。
各繰り返しにおいて、同報配信データ送受信部A221が、同報配信手段・範囲解決部A222に対して同報配信手段解決要求を要求し(ステップS203)、同報配信手段・範囲解決部A222が、配信ポリシ設定テーブルA223を参照し、該同報配信データに対する同報配信手段の解決ポリシを参照する(ステップS204)という一連の動作は、第1の実施の形態におけるノードA1の動作におけるステップS103およびステップS104と同様である。
そして、同報配信手段・範囲解決部A222は、配信ポリシ設定テーブルA223を参照して同報配信手段を解決する(ステップS205)。本動作は、第1の実施の形態におけるノードA1の動作におけるステップS105〜S107の組と同様のため、詳細な説明は省略する。
さらに、同報配信手段・範囲解決部A222は、配信ポリシ設定テーブルA223を参照して、当該同報配信データの同報配信範囲を解決する(ステップS206)。ここで、同報配信範囲としては、図8に示すデータ種類に関する配信ポリシ設定テーブル301に記述されている同報配信範囲を用いることとするが、この他に、他の事項に関する配信ポリシ設定テーブルに記述されている同報配信範囲を用いたり、複数の事項のそれぞれに関する配信ポリシ設定テーブルに記述されている同報配信範囲の組合せに基づいて所定の方法によって決めた同報配信範囲を用いてもよい。
同報配信範囲を決定する方法において、この他に考えられる例として、
・コンテンツの重要度、コンテンツの緊急度、及びコンテンツのうち少なくとも1つの優先度が高い場合は相対的に広い同報配信範囲を解決する、
・コンテンツサイズが小さい場合は相対的に広い同報配信範囲を解決する、
・ネットワークのサイズ(ノード数など)が小さい場合は相対的に広い同報配信範囲を解決する、
などの方法が考えられる。
また、同報配信範囲を「解決する」とは、具体的には、階層構造構成機能によってネットワーク内のノードがクラスタ化される場合に、同報配信の対象となるノードを同一クラスタ内に存在するノードに限定するか、クラスタ外のノードも含めたネットワーク全体のノードにするか、を決定する、ということである。
ステップS206において、同報配信範囲が特定クラスタ内と解決された場合、同報配信手段・範囲解決部A222は、階層構造テーブルA224を参照して、同報配信範囲となるクラスタの代表ノードのノードIDを解決する(ステップS207)。
ここで、ノードIDを解決するということについて説明をする。
同報配信の起点となるノードは、ステップS205で同報配信範囲を何れかの階層レベルの同一クラスタ内に限定することとなった場合には、そのクラスタの代表ノードIDを調べる。ここで、代表ノードIDの情報は同一クラスタ内の各ノードで共有されている。他方、同報配信の起点以外のノード(すなわち、中継するノード又は受信するノード)は、ステップS206で同報配信範囲を何れかの階層レベルの同一クラスタ内に限定することとなった場合であっても、わざわざ、クラスタの代表ノードIDを調べるようなことをする必要はなく、その代わりに、同報配信の起点以外のノードは、受信した同報配信メッセージに含まれる代表ノードIDをそのまま用いる。ノードIDを解決するとは、このように、クラスタの代表ノードIDを調べたり、受信した代表ノードIDをそのまま用いて、代表ノードを出力することである。このステップA207で解決した代表ノードIDを、後述するように、ステップS208及びS209で利用する。
ステップS207の後、同報配信手段・範囲解決部A222は、同報配信データ送受信部A221に対して、ステップS205で解決した同報配信手段および、ステップS205で解決した同報配信範囲を応答に含めて通知する(ステップS208)。このとき、同報配信範囲と併せて、ステップS207で解決した代表ノードのノードIDを応答に含めて通知する。
ステップS208の後、同報配信データ送受信部A221は、同報配信範囲である代表ノードのノードIDを含めて同報配信データをツリー型配信部A226またはエピデミック配信部A227へ渡す。ツリー型配信部A226とエピデミック配信部A227のどちらに同報配信データが渡されるかは、ステップS205で解決した同報配信手段による。ツリー型配信部A226またはエピデミック配信部A227は、該ノードIDを含めた形で該同報配信データを送信する(ステップS209)。
一方、ステップS209で送信された同報配信データを受信したノードは、受信した同報配信データに代表ノードのノードIDが付加情報として含まれているかどうかを調べる。代表ノードのノードIDが含まれている場合は、該ノードIDが自ノードが属するクラスタの代表ノードのノードIDと一致するか異なるかを調べ、異なる場合、受信した同報配信データは破棄する。すなわち、配信を禁止する。それ以外の場合は、転送を許可する。例えば、図2のクラスタCL0−1でレベル0クラスタ内の同報配信を行う場合を考える。クラスタCL0−1の代表ノードのノードIDはB2であるため、同報配信範囲として“B2”という付加情報をもつ同報配信データが送信される。該同報配信データをノードB3が受信した場合は、ノードB3が属するクラスタの代表ノードのノードID(B2)と“B2”が一致するため、該同報配信データは受理し、さらに転送を行う。また、ノードB4が受信した場合、ノードB4が属するクラスタの代表ノードのノードID(B7)と“B2”は異なるため、受信した該同報配信データは破棄する。
ステップS206において、同報配信範囲がネットワーク全体と解決された場合、同報配信手段・範囲解決部A222は、同報配信データ送受信部A221に対して、ステップS204で解決した同報配信手段および、ステップS205で解決した同報配信範囲(ネットワーク全体)を応答する(ステップS210)。
ステップS209の後、同報配信データ送受信部A221は、同報配信データをツリー型配信部A226またはエピデミック配信部A227へ渡す。ツリー型配信部A226とエピデミック配信部A227のどちらに同報配信データが渡されるかは、ステップS204で解決した同報配信手段による。ツリー型配信部A226またはエピデミック配信部A227は、該同報配信データを送信する(ステップS211)。
次に本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、同報配信手段・範囲解決部A222が、同報配信データ送受信部A221からの同報配信手段解決要求に対して、配信ポリシ設定テーブルA223および階層構造テーブルA224を参照して、同報配信手段の解決だけではなく、同報配信範囲の解決も併せて行う。そして、同報配信範囲を特定のクラスタ内に制限する場合、同報配信データ送受信部A221は、同報配信手段・範囲解決部A222によって解決された同報配信手段および同報配信範囲に基づいて、同報配信範囲を当該クラスタ内に制限した形で同報配信を行う。
このようにすることにより、同報配信のポリシに基づいて、同報配信データの種類、構成される階層構造、ネットワークの状況などに応じた、同報配信手段を使い分け、および、同報配信範囲の制御を行うことが可能となる。
同報配信のポリシを適切に設定することで、近隣のノードにだけ同報配信を行えばよいデータ種類とネットワーク全体に同報配信を行うべきデータ種類とで、異なる同報配信範囲とすることができ、同報配信のトラフィック量を効果的に削減することが可能となる。
本実施形態の1つ目の効果は、同報配信のポリシに基づいて、同報配信データの種類、構成される階層構造、ネットワークの状況などに応じた同報配信手段の使い分けを行うことが可能となることである。
その理由は、同報配信手段解決部が、同報配信データ送受信部からの同報配信手段解決要求に対して、配信ポリシ設定テーブルおよび階層構造テーブルを参照し、ツリー型配信およびエピデミック配信のいずれを用いて同報配信を行うかを解決する。そして、解決結果を同報配信データ送受信部に対して応答し、同報配信データ送受信部は、同報配信手段解決部によって解決された同報配信手段によって、同報配信を行うからである。
本発明の2つ目の効果は、同報配信のポリシに基づいて、同報配信データの種類、構成される階層構造、ネットワークの状況などに応じた、同報配信手段を使い分け、および、同報配信範囲の制御を行うことが可能となることである。
その理由は、本実施の形態では、同報配信手段解決部が、同報配信データ送受信部からの同報配信手段解決要求に対して、配信ポリシ設定テーブルおよび階層構造テーブルを参照して、同報配信手段の解決だけではなく、同報配信範囲の解決も併せて行う。そして、同報配信範囲を特定のクラスタ内に制限する場合、同報配信データ送受信部は、同報配信手段解決部によって解決された同報配信手段および同報配信範囲に基づいて、同報配信範囲を当該クラスタ内に制限した形で同報配信を行うからである。
なお、上記のネットワークノードは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。また、上記のネットワークノードにより行なわれる配信方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらに組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、
前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、
所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、
を備え、
前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノード。
(付記2)
付記1に記載のネットワークノードであって、
前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
前記選択手段は、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
前記選択手段により前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とするネットワークノード。
(付記3)
付記1に記載のネットワークノードであって、
前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード。
(付記4)
付記1乃至3の何れか1に記載のネットワークノードであって、
前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード。
(付記5)
付記1乃至4の何れか1に記載のネットワークノードであって、
前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
(付記6)
付記5に記載のネットワークノードであって、
前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
(付記7)
付記5又は6に記載のネットワークノードであって、
前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
(付記8)
付記5乃至7の何れか1に記載のネットワークノードであって、
前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
(付記9)
付記1乃至8の何れか1に記載のネットワークノードであって、
データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止する手段を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
(付記10)
付記1乃至9の何れか1に記載のネットワークノードにおいて、
前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持部を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
(付記11)
付記1乃至10の何れか1に記載のネットワークノードにおいて、
前記選択手段が、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持部を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
(付記12)
ネットワークノードで行われる配信方法であって、
所定の評価方法を用いて、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段、又は、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信する配信ステップと、
を有することを特徴とする配信方法。
(付記13)
付記12に記載の配信方法であって、
前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
前記選択ステップでは、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
前記選択ステップにより前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とする配信方法。
(付記14)
付記12に記載の配信方法であって、
前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とする配信方法。
(付記15)
付記12乃至14の何れか1に記載の配信方法であって、
前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とする配信方法。
(付記16)
付記12乃至15の何れか1に記載の配信方法であって、
前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
(付記17)
付記16に記載の配信方法であって、
前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とする配信方法。
(付記18)
付記16又は17に記載の配信方法であって、
前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
(付記19)
付記16乃至18の何れか1に記載の配信方法であって、
前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
(付記20)
付記12乃至19の何れか1に記載の配信方法であって、
データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止するステップを更に有することを特徴とする配信方法。
(付記21)
付記12乃至20の何れか1に記載の配信方法において、
前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持ステップを更に有することを特徴とする配信方法。
(付記22)
付記12乃至21の何れか1に記載の配信方法において、
前記選択ステップで、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持ステップを更に有することを特徴とする配信方法。
(付記23)
コンピュータをネットワークノードとして機能させるためのネットワークノード用プログラムであって、
前記コンピュータを、
非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、
前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、
所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、
として機能させ、
当該ネットワークノードは、前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記24)
付記23に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
前記選択手段は、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
前記選択手段により前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記25)
付記23に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記26)
付記23乃至25の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記27)
付記23乃至26の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記28)
付記27に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記29)
付記27又は28に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記30)
付記27乃至29の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
(付記31)
付記23乃至30の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムであって、
前記コンピュータを、更に、
データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止する手段として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
(付記32)
付記23乃至31の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムにおいて、
前記コンピュータを、更に、
前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持部として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
(付記33)
付記23乃至32の何れか1に記載のネットワークノード用プログラムにおいて、
前記コンピュータを、更に、
前記選択手段が、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持部として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
(付記34)
複数のネットワークノードを備えるネットワークであって、
少なくとも一部のネットワークノードの各々が、付記1乃至11の何れか1に記載のネットワークノードであることを特徴とするネットワーク。
この出願は、2012年9月27日に出願された日本出願特願2012−214172を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、ネットワーク内でデータを配信するために利用することができる。
A1、A2、B1〜B12 ノード
A11、A21 アプリケーション
A12、A22 同報配信制御部
A121、A221 同報配信データ送受信部
A122 同報配信手段解決部
A123、A223 配信ポリシ設定テーブル
A124、A224 階層構造テーブル
A125、A225 階層構造構成部
A126、A226 ツリー型配信部
A127、A227 エピデミック配信部
A13、A23 TCP/IP部
A222 同報配信手段・範囲解決部
CL0−1〜CL0−4 レベル0クラスタ
CL1−1〜CL1−2 レベル1クラスタ
CL2−1 レベル2クラスタ
101〜103,301 配信ポリシ設定テーブル
201 階層構造テーブル
また、本発明の第2の観点によれば、ネットワークノードで行われる配信方法であって、所定の評価方法を用いて、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段、又は、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択ステップと、前記選択ステップにより前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信する配信ステップと、を有することを特徴とする配信方法が提供される。

Claims (34)

  1. 非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、
    前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、
    所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、
    を備え、
    前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノード。
  2. 請求項1に記載のネットワークノードであって、
    前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
    前記選択手段は、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
    前記選択手段により前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とするネットワークノード。
  3. 請求項1に記載のネットワークノードであって、
    前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のネットワークノードであって、
    前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のネットワークノードであって、
    前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
  6. 請求項5に記載のネットワークノードであって、
    前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
  7. 請求項5又は6に記載のネットワークノードであって、
    前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
  8. 請求項5乃至7の何れか1項に記載のネットワークノードであって、
    前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載のネットワークノードであって、
    データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止する手段を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載のネットワークノードにおいて、
    前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持部を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載のネットワークノードにおいて、
    前記選択手段が、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持部を更に備えることを特徴とするネットワークノード。
  12. ネットワークノードで行われる配信方法であって、
    所定の評価方法を用いて、非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段、又は、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択ステップと、
    前記選択ステップにより前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信する配信ステップと、
    を有することを特徴とする配信方法。
  13. 請求項12に記載の配信方法であって、
    前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
    前記選択ステップでは、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
    前記選択ステップにより前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とする配信方法。
  14. 請求項12に記載の配信方法であって、
    前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とする配信方法。
  15. 請求項12乃至14の何れか1項に記載の配信方法であって、
    前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とする配信方法。
  16. 請求項12乃至15の何れか1項に記載の配信方法であって、
    前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
  17. 請求項16に記載の配信方法であって、
    前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とする配信方法。
  18. 請求項16又は17に記載の配信方法であって、
    前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
  19. 請求項16乃至18の何れか1項に記載の配信方法であって、
    前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とする配信方法。
  20. 請求項12乃至19の何れか1項に記載の配信方法であって、
    データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止するステップを更に有することを特徴とする配信方法。
  21. 請求項12乃至20の何れか1項に記載の配信方法において、
    前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持ステップを更に有することを特徴とする配信方法。
  22. 請求項12乃至21の何れか1項に記載の配信方法において、
    前記選択ステップで、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持ステップを更に有することを特徴とする配信方法。
  23. コンピュータをネットワークノードとして機能させるためのネットワークノード用プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    非構造型配信をすることが可能なネットワークの中で前記非構造型配信に従ってデータを配信するための非構造型配信手段と、
    前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するための構造型配信手段と、
    所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択する選択手段と、
    として機能させ、
    当該ネットワークノードは、前記選択手段により前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記ネットワークの中でデータを配信することを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  24. 請求項23に記載のネットワークノード用プログラムであって、
    前記構造型配信は、複数の階層を用いたツリー型配信であり、
    前記選択手段は、当該ネットワークノードから見た上位ノードが属する階層と下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択し、
    前記選択手段により前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対して前記同報配信手段として選択された前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を用いて、前記上位ノードが属する階層と前記下位ノードが属する階層とのそれぞれに対してデータを配信することを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  25. 請求項23に記載のネットワークノード用プログラムであって、
    前記構造型配信は、ツリー型配信、ループ型配信及びディストリビュート・ハッシュ・テーブルに従った同報配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  26. 請求項23乃至25の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムであって、前記非構造型配信は、エピデミック配信及びフラッド型配信からなる群から選択されたものであることを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  27. 請求項23乃至26の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムであって、前記所定の評価方法は、トラフィック量に関する評価基準に従った評価方法、ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価方法及びコンテンツ内容に関する評価基準に従った評価方法のうちの何れか1つ又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  28. 請求項27に記載のネットワークノード用プログラムであって、
    前記トラフィック量に関する評価基準は、ファイルサイズに関する評価基準及び配信先ノード数に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  29. 請求項27又は28に記載のネットワークノード用プログラムであって、
    前記ネットワーク状態に関する評価基準に従った評価は、リンクの安定度に関する評価基準、配信可能な階層レベルに関する評価基準及びリンクの帯域に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  30. 請求項27乃至29の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムであって、前記コンテンツ内容に関する評価基準に従った評価は、コンテンツの重要度に関する評価基準、コンテンツの緊急性に関する評価基準及びコンテンツの優先度に関する評価基準のうちの何れか又はこれらの2以上の組合せを含むことを特徴とするネットワークノード用プログラム。
  31. 請求項23乃至30の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムであって、前記コンピュータを、更に、
    データを配信する範囲を表す情報に基づいて、当該ネットワークノードからの前記配信の実行を許可し又は禁止する手段として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
  32. 請求項23乃至31の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
    前記構造型配信手段が、前記ネットワークの中に構築される構造型配信用のリンクを用いて構造型配信に従ってデータを配信するためのデータを保持する第1のデータ保持部として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
  33. 請求項23乃至32の何れか1項に記載のネットワークノード用プログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
    前記選択手段が、所定の評価方法を用いて、前記構造型配信手段又は前記非構造型配信手段を同報配信手段として選択するためのデータを保持する第2のデータ保持部として機能させるためのネットワークノード用プログラム。
  34. 複数のネットワークノードを備えるネットワークであって、
    少なくとも一部のネットワークノードの各々が、請求項1乃至11の何れか1項に記載のネットワークノードであることを特徴とするネットワーク。
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