JPWO2014010097A1 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Abstract

重ね放電を行うとき、確実に高電圧を点火プラグへ供給して失火を防ぐ内燃機関用点火装置を提供する。重ね時間制御部40は、点火信号がoff状態を示す信号レベルからon状態を示す信号レベルへ遷移したとき、昇圧回路10,20を駆動して点火プラグ60に放電電流が流れない第1レベルの高電圧を発生させ、点火信号がon状態を示す信号レベルからoff状態を示す信号レベルへ遷移したとき、第1レベルの高電圧を発生している昇圧回路10,20を制御して、点火プラグ60の放電火花を維持する第2レベルの高電圧を発生させ、点火信号がonからoffへ遷移したときに点火コイル30が発生した放電電圧に第2レベルの高電圧を重畳して点火プラグ60へ供給する。

Description

本発明は、自動車などに搭載する内燃機関の点火装置であって、重ね放電を行う内燃機関用点火装置に関するものである。
自動車などの車両に搭載される内燃機関は、燃費改善のためにリーンバーンによる運転や、排気ガス浄化のために高EGRによる運転を行っている。これらの運転において使用する混合気は着火性が良好ではないことから、高エネルギの点火装置を備える必要がある。
このように希薄な混合気や、EGRガスを多く含む混合気に点火するときには、電流遮断方式の点火コイルを用いて発生させた放電電圧に、DC−DCコンバータ等によって昇圧された高電圧を重畳して点火プラグへ印加し、重ね放電による点火が行われる(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。図示した回路は、特許文献1に記載されたものと概ね同様に構成されている。
図示した内燃機関用点火装置は、バッテリ100の電圧VBを点火コイル120の一次側コイル121へ供給し、ECU130からの制御信号によってスイッチトランジスタ123をon/offさせて1次側コイル121に流れる電流の導通と遮断とを制御している。また、点火コイル120の2次側コイル122の一端には点火プラグ200が接続されており、2次側コイル122の他端にはDC−DCコンバータ140が接続されている。
DC−DCコンバータ140は、バッテリ100の電圧VBを昇圧させる昇圧トランス141、昇圧トランス141を励振させる、詳しくは当該昇圧トランス141の1次側巻線に流れる電流の導通・遮断を行うスイッチトランジスタ142、スイッチトランジスタ142を所定周波数でon/offさせる発振回路143を備えている。
ECU130の制御によってスイッチトランジスタ123が動作し、点火コイル120の1次側コイル121にバッテリ100から供給される電流が流れ、この電流が遮断されたときに2次側コイル122には数[kV]の高電圧が発生する。この高電圧を点火プラグ200へ供給すると、当該点火プラグ200の放電電極間の絶縁破壊を誘起し、放電火花が発生する。
一方、DC−DCコンバータ140では、発振回路143およびスイッチトランジスタ142が稼動すると、昇圧トランス141がバッテリ100から供給された電圧VBを昇圧する。この昇圧トランス141の出力電圧は、出力コンデンサ144によって安定され、例えば直流500V程度の高電圧が点火コイル120の2次側コイル122へ出力される。
点火コイル120は、DC−DCコンバータ140の出力電圧を、2次側コイル122に発生した高電圧に重畳して点火プラグ200へ供給し、点火プラグ200に発生させた放電火花を一定時間維持する。
このように、点火プラグ200に高電圧を供給する時間を延長し、混合気への着火性を向上させ、燃費等も向上させている。
特開平8−68372号公報
従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置においては、点火コイルの2次側から出力された高電圧によって点火プラグに放電火花が発生し、放電電流が流れ始めると同時にDC−DCコンバータ等の昇圧回路から高電圧を出力させている。
そのため、昇圧回路から出力される高電圧の立ち上がりが遅れると、点火プラグにおいて絶縁破壊が発生した後、放電電流が一時的に低下して再度増加する。このように放電電流が変化すると、着火性が低下する一要因となり、放電電流が一時的に低下した後では放電火花を維持する高電圧を点火プラグへ供給しても、失火を招くことがあるという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、重ね放電を行うとき、確実に高電圧を点火プラグへ供給して失火を防ぐ内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
この発明に係る内燃機関用点火装置は、外部から入力した点火信号に応じて点火プラグに供給する放電電圧を発生する点火コイルと、直流電圧を用いて所定の高電圧を発生する昇圧回路と、前記点火信号を用いて前記昇圧回路の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記点火信号がoff状態を示す信号レベルからon状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記昇圧回路を駆動して前記点火プラグに放電電流が流れない第1レベルの高電圧を発生させ、前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記第1レベルの高電圧を発生している昇圧回路を制御して、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する第2レベルの高電圧を発生させ、前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したときに前記点火コイルが発生した放電電圧に前記第2レベルの高電圧を重畳して前記点火プラグへ供給する。
また、前記昇圧回路は、直流電圧から交流電圧を生成するDC−AC変換部と、交流電圧の整流ならびに昇圧を行って直流高電圧を発生する多段倍電圧回路とを有し、前記DC−AC変換部は、前記点火信号がoff状態を示す信号レベルからon状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記制御部の制御に応じて第1レベルの交流電圧を生成し、前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したとき、生成している第1レベルの交流電圧を前記制御部の制御に応じて前記第1レベルの交流電圧よりも高電圧の第2レベルの交流電圧に変更し、前記多段倍電圧回路は、前記DC−AC変換部から第1レベルの交流電圧を入力したとき前記第1レベルの高電圧を発生し、前記DC−AC変換部から第2レベルの交流電圧を入力したとき前記第2レベルの高電圧を発生することを特徴とする。
また、前記制御部は、所定時間が経過するまで前記昇圧回路から前記第2レベルの高電圧を出力させることを特徴とする。
この発明によれば、点火コイルが発生した放電電圧に、一時的にも減少することのない高電圧を重畳し、失火の発生を防ぐことができる。
図1は、この発明の実施例による内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図2は、重ね放電を行う一般的な内燃機関用点火装置の動作例を示す説明図である。
図3は、図1の内燃機関用点火装置の動作を示す説明図である。
図4は、従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
図1は、この発明の実施例による内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図示した内燃機関用点火装置は、DC−AC昇圧回路10、倍電圧回路20、点火コイル30、重ね時間制御部40によって構成されており、内燃機関のシリンダブロック等に固定された点火プラグ60に接続されている。なお、図1に例示した点火装置は、単一の点火プラグ60に放電火花を発生させるものであるが、マルチシリンダ等の内燃機関においては、点火プラグ毎に少なくとも倍電圧回路20および点火コイル30が設けられる。
DC−AC昇圧回路10は、直流電圧を交流電圧に変換出力するインバータ、このインバータが生成した交流電圧を昇圧する回路(例えば昇圧トランスを含む昇圧回路)を備えている。詳しくは、重ね時間制御部40の制御信号に応じて、例えば図示を省略したバッテリから供給される直流電圧VB、または重ね時間制御部40などの各回路を構成するデバイスの電源電圧5[V]と同様な直流電圧を用いて、所定の周波数を有する、例えば30[kHz]の交流電圧を生成し、さらに、この交流電圧を所定の電圧へ昇圧するように構成されている。
倍電圧回路20は、例えば、それぞれ6個のコンデンサおよびダイオードによって回路構成され、入力した交流電圧を整流して6倍の大きさの直流電圧に昇圧する多段倍電圧整流回路である。倍電圧回路20の入力点はDC−AC昇圧回路10の出力点に接続されている。倍電圧回路20の高電位側の電圧が生じる出力点は、高圧ダイオード50のカソード、即ち、例えば内燃機関のシリンダブロックなどのグランド(以下、GNDと記載する)に接続されている。
また、倍電圧回路20の低電位側の出力点、もしくはDC−AC昇圧回路10の片側の出力点は、後述する高圧ダイオード50のアノードと点火コイル30の2次側コイル32との接続点に接続される。
点火コイル30は、点火コイル本体を構成する1次側コイル31および2次側コイル32、ならびにスイッチトランジスタ33を備えている。
1次側コイル31の一端は、図示を省略したバッテリ等から直流電圧VBが供給されるように配線接続されており、他端はスイッチトランジスタ33の開閉接点の一端に接続されている。スイッチトランジスタ33の開閉接点の他端はGNDに接続されている。
2次側コイル32の一端は、シリンダブロック等に固定されている点火プラグ60の頭部電極に接続されており、他端は高圧ダイオード50のアノードに接続されている。
スイッチトランジスタ33の制御端子には、外部から点火信号が入力される。例えば、スイッチトランジスタ33としてIGBTを使用した場合には、ゲート端子に上記の点火信号が入力される。この点火信号は、図示を省略したECU(エンジン制御ユニット)から出力される制御信号で、内燃機関の点火タイミングを示すものである。
高圧ダイオード50は、スイッチトランジスタ33がoffからonに遷移したときに2次側コイル32に電圧が発生することを防ぐもので、点火プラグ60へ印加される放電電圧などに対応する高耐圧の構成を有している。
重ね時間制御部40は、プロセッサ等の制御デバイスと、制御プログラムや制御データ等を記憶するメモリなどによって構成されており、前述のECUから出力される点火信号を入力し、DC−AC昇圧回路10の動作を制御するように配線接続されている。また、重ね時間制御部40を、上記のプロセッサや制御プログラム等を使用せず、論理回路等を用いてDC−AC昇圧回路10の動作を制御する各制御信号を生成するように構成してもよい。
また、プラグキャップの端部に、前述の点火コイル30や倍電圧回路20などを備え、上記の点火コイル30や倍電圧回路20の出力点等をプラグキャップの内部に備えられた導体を介して点火コイル60の頭部電極へ接続して、放電電圧や重ね放電に使用する高電圧を供給するように構成してもよい。
次に動作について説明する。
図2は、重ね放電を行う一般的な内燃機関用点火装置の動作例を示す説明図である。この図は、一般的な重ね放電型の内燃機関用点火装置が動作するとき、当該装置の各部で観測される電圧または電流の経時変化、また、例えばDC−DCコンバータやDC−AC昇圧回路等の昇圧回路の動作を制御する重ね時間制御信号を示したタイミングチャートである。
図2の最上段に示した‘点火信号’は、例えばECUなどから点火コイルへ入力される制御信号である。また、図2に示した‘重ね時間制御信号’は、前述の昇圧回路の動作を制御する信号である。また、図2に示した‘点火コイルの1次電流’は、上記の点火コイルの1次側コイルに流れる電流、図2に示した‘点火コイルの2次電圧’は、上記の点火コイルの2次側コイルに発生する放電電圧である。
図2に示した‘昇圧回路出力電圧’は、前述の昇圧回路が生成出力する高電圧である。
図2に示した‘点火プラグ放電波形’は、上記の点火コイルの2次電圧と昇圧回路出力電圧とを重畳して点火プラグに印加したときの電圧波形である。
図2に示した一般的な重ね放電型の動作では、点火信号が有意を示したとき、例えばoffを示すローレベルからonを示すハイレベルに遷移したとき、この信号の立ち上がりタイミングで点火コイルの1次側コイルに1次電流が流れ始める。この1次電流は、点火信号が有意を示している間、即ちonを示すハイレベルの期間において流れ続け、点火信号がonからoffへ遷移したタイミングで遮断される。
1次電流が遮断されると、点火コイルに2次電圧が発生し、即ち点火プラグに放電火花を誘起する放電電圧が発生する。
上記の点火信号がonからoffへ遷移したとき、同時に重ね時間制御信号が有意を示し、即ち重ね時間制御信号がoffを示すレベルからonを示すレベルに遷移し、前述の昇圧回路が稼動を開始する。昇圧回路は、重ね時間制御信号が有意を示している間、即ち、on状態を示す重ね時間制御信号がoffへ遷移するまでの間、図示した昇圧回路出力電圧を生成し、この電圧を点火コイルの2次電圧(放電電圧)に重畳して点火プラグへ印加する。このような電圧が供給された点火プラグは、重ね時間制御信号が有意を示している期間において、放電火花の発生を維持する。
図2に示した動作では、点火信号がonからoffへ遷移したタイミングで昇圧回路の動作を開始しているため、昇圧回路から出力される電圧の立ち上がり、即ち昇圧動作に遅れが生じることがある。このように重畳すべき高電圧が遅れて発生すると、点火プラグに流れる放電電流が一時的に減少して失火が生じることがある。
図3は、図1の内燃機関用点火装置の動作を示す説明図である。この図は、図1に示した内燃機関用点火装置の動作において、当該装置の各部で観測される電圧または電流の経時変化、また、重ね時間制御部40から出力される重ね時間制御信号を示したタイミングチャートである。
図3の最上段には、例えばECUなどから出力される‘点火信号’を示している。図3に示した‘重ね時間制御信号’は、DC−AC昇圧回路10の動作を制御する信号である。また、図3に示した‘点火コイルの1次電流’は、点火コイル30の1次側コイル31に流れる電流、図3に示した‘点火コイルの2次電圧’は、点火コイル30の2次側コイル32に発生する放電電圧である。
また、図3に示した‘倍電圧回路出力電圧’は、倍電圧回路20が発生する高電圧である。図3に示した‘点火プラグ放電波形’は、前述の点火コイルの2次電圧と倍電圧回路出力電圧とを重畳して点火プラグ60に印加したときの電圧波形である。
重ね時間制御部40は、当該内燃機関用点火装置の外部から入力した点火信号が有意を示したか否か、具体的にはoffを示す信号レベルからonを示す信号レベルに遷移したか否かを監視し、offからonへ遷移したタイミングを検知する。
上記の点火信号がoffからonへ遷移したとき、点火コイル30においては、スイッチトランジスタ33がon状態になって、図3に示したように1次側コイル31に1次電流が流れ始め、時間の経過にともなって電流値が増大する。
また、重ね時間制御部40は、点火信号がoffからonへ遷移したことを検知すると、第1レベル出力を示す重ね時間制御信号を生成してDC−AC昇圧回路10へ出力する。
第1レベル出力を示す重ね時間制御信号を入力したDC−AC昇圧回路10は、例えば、バッテリから入力している直流電圧VB、または重ね時間制御部40などを構成する回路デバイスの電源電圧5[V]と同様な直流電圧を交流電圧に変換し、当該交流電圧を第1レベルの交流電圧に昇圧する。
倍電圧回路20は、DC−AC昇圧回路10から第1レベルの交流電圧を入力し、自身を構成する各コンデンサに電荷を蓄積して昇圧を行い、第1レベルの高電圧を発生する。
上記の第1レベルの高電圧は、点火プラグ60へ印加したとき、当該点火プラグ60の放電電極間において絶縁破壊が発生しない、即ち放電電流が流れない電圧である。
運転中の内燃機関は、概ね1.4[kV]の放電電圧を点火プラグ60へ供給すると、燃焼室内の混合気への点火が安定する。上記の第1レベルの高電圧は、1.4[kV]よりも十分に低い電圧であり、なおかつ、後述する第2レベルの高電圧を出力するまでの所要時間を短縮することができる程度に、倍電圧回路20を構成する各コンデンサに電荷もしくは電力が蓄積される電圧値である。なお、第1レベルの高電圧ならびに第2レベルの高電圧は、点火プラグの種類もしくは構造により、放電火花を発生する電圧範囲が異なることから、内燃機関に使用する点火プラグの仕様等に応じて設定される。ここで説明した各電圧値は一例であり、第1レベルの高電圧は前述の電圧値に限定されず、点火プラグの仕様によっては数百[V]程度に設定される。
倍電圧回路20が第1レベルの高電圧を発生しているとき、即ち点火信号がon状態を示している期間においては、GNDを介して点火プラグ60へ第1レベルの高電圧が印加されるが、前述のような電圧値であるため点火プラグ60は放電火花を発生しない。換言すると、第1レベルの高電圧を発生している間は、倍電圧回路20を構成している各コンデンサにプレチャージが行われる。
この後、onを示している点火信号がoffへ遷移すると、スイッチトランジスタ33がonからoffへ遷移して、点火コイル30の1次電流が遮断される。この1次電流の遮断によって、2次側コイル32に例えば3[kV]の放電電圧(図3の点火コイル2次電圧)が発生する。点火プラグ60は、この放電電圧が供給されると放電火花を誘起し、当該点火プラグ60に放電電流が流れ始める。
また、重ね時間制御部40は、点火信号がonからoffへ遷移したことを検知すると、第2レベル出力を示す重ね時間制御信号を生成してDC−AC昇圧回路10へ出力する。
第2レベル出力を示す重ね時間制御信号を入力したDC−AC昇圧回路10は、第1レベルの交流電圧を生成したときと同様に前述の直流電圧を交流電圧に変換してこれを昇圧し、第1レベルの交流電圧よりも高電圧の第2レベルの交流電圧を生成する。
第1レベルの高電圧を発生している倍電圧回路20は、第2レベルの交流電圧を入力すると、この第2レベルの交流電圧の整流ならびに昇圧を行って、点火プラグ60に発生している放電火花を維持する第2レベルの高電圧を発生する。
第2レベルの交流電圧として、例えば500[V]の交流電圧をDC−AC昇圧回路10から出力したときには、倍電圧回路20は3[kV]の第2レベルの高電圧を点火プラグ60へ供給する。
ここで、重ね時間制御部40は、点火信号がoffからonへ遷移した時点からDC−AC昇圧回路10の駆動を開始して、倍電圧回路20に第1レベルの高電圧を発生させている。また、前述のように第1レベルの高電圧が印加された点火プラグ60には放電電流が流れない。そのため、点火信号がoffからonへ遷移すると倍電圧回路20を構成する各コンデンサには電荷が急峻に蓄積される。さらに、点火信号がon状態を維持している期間において、倍電圧回路20は、上記の各コンデンサに相当量の電荷を蓄積しており、前述のように第2レベルの交流電圧が供給されると、速やかに第2レベルの高電圧を発生する。
即ち、点火コイル30から出力される放電電圧がピーク値を迎えて下降に遷移したときには、倍電圧回路20の昇圧動作が安定しており、上記の放電電圧と第2レベルの高電圧とを重畳させた高電圧は一瞬も低下することなく点火プラグ60へ供給される。
DC−AC昇圧回路10は、重ね時間制御部40から駆動終了を示す制御信号が出力されるまで、前述の第2レベルの交流電圧を出力し、倍電圧回路20から第2レベルの高電圧出力を継続させる。
倍電圧回路20が発生する第2レベルの高電圧は、点火プラグ60に発生している放電火花を維持することができる程度であればよい。
運転中の内燃機関は、前述のように概ね1.4[kV]の高電圧を点火プラグ60へ供給すると、燃焼室内の混合気への着火が安定する。そのため、倍電圧回路20は、DC−AC昇圧回路10の出力電圧を用いて1.4[kV]以上の高電圧を発生するように構成されている必要がある。
また、稼働する内燃機関において、特に燃焼室内の流動が高い場合やEGRを高く作用させた場合に、失火することなく確実に放電火花を維持するためには、点火コイル30が発生する放電電圧と同様な高電圧を供給する必要がある。そのため、ここで例示した倍電圧回路20は、点火コイル30の出力電圧3[kV]と同様な第2レベルの高電圧を発生している。なお、前述のように、点火プラグの種類ならびに構造によって放電火花を発生する電圧範囲が異なることから、ここで説明した第2レベルの高電圧は一例であり、上記の電圧値に限定されない。第2レベルの高電圧は、内燃機関に用いる点火プラグの種類や、燃焼行程における混合気の状況などに応じて適当な電圧値に設定される。
重ね時間制御部40は、前述のように点火信号がonからoffへ遷移し、DC−AC昇圧回路10から出力する電圧を第1レベルの交流電圧から第2レベルの交流電圧へ変更すると、当該DC−AC昇圧回路10から第2レベルの交流電圧を出力している時間、即ち倍電圧回路20が第2レベルの高電圧を出力している経過時間を計測し、例えば予め自身に記憶設定されている重ね時間を経過したか否かを判定する。具体的には、入力した点火信号がonからoffへ遷移した時点から経過時間を計測し、この経過時間が予め記憶している閾値(重ね時間)を超えたか否かを判定する。
重ね時間が経過したと判定したときには、DC−AC昇圧回路10へ駆動終了を示す制御信号を出力し、DC−AC昇圧回路10の駆動を終了して第2レベルの交流電圧の出力動作を停止させる。
倍電圧回路20が生成した第2レベルの高電圧は、GND部分を介して点火プラグ60の一方の放電電極に印加される。このとき、点火プラグ60は、点火コイル30から出力された放電電圧によって放電火花を発生しており、上記のGNDを介して印加された第2レベルの高電圧によって上記の放電火花を維持する。この放電状態を維持させた電流は、点火プラグ60の他方の放電電極から点火コイル30の2次側コイル32を介してDC−AC昇圧回路10へ帰還する。
なお、倍電圧回路20から出力される電流は、点火コイル30が放電電圧を発生したときに2次側コイル32に流れる電流に対して順方向に流れる。換言すると、倍電圧回路20の出力電流は、マイナス電流となる。
重ね時間制御部40は、DC−AC昇圧回路10の駆動を終了させると、外部から入力している点火信号の監視を前述のように行い、この点火信号の信号レベルが遷移したときには、前述の動作説明と同様にDC−AC昇圧回路10を制御する。
以上のように、この実施例によれば、点火コイル30が放電電圧を発生する前に、DC−AC昇圧回路10を駆動して、点火プラグ60に放電電流が流れない第1レベルの高電圧を倍電圧回路20に発生させておき、点火コイル30が放電電圧を発生するとDC−AC昇圧回路10が第2レベルの交流電圧を出力し、倍電圧回路20に第2レベルの高電圧を発生させて重ね放電を行うようにしたので、倍電圧回路20から出力する高電圧の立ち上がり特性を改善することができる。
また、点火プラグ60の放電電極間の絶縁破壊が発生した後、放電電流が一時的に低下することを防ぐことができ、点火コイル30が発生した放電電圧に安定した高電圧を重畳することによって、燃焼行程における失火を防ぐことができる。
また、点火プラグ60の放電電極間における絶縁破壊時には、放電火花を維持する第2レベルの高電圧よりも低電圧の第1レベルの高電圧が印加されていることから、点火コイル30が発生した放電電圧に第1レベルの高電圧が重畳され、絶縁破壊を発生させる特性を改善することができる。
また、上記のように絶縁破壊を発生させる特性が改善することから、点火コイル30の2次側コイル32に誘起される高電圧を小さくすることが可能になり、点火コイル30を小型化することができる。
また、昇圧回路をDC−AC昇圧回路10と倍電圧回路20によって構成したので、各回路における昇圧動作時の負担が軽減されるため、小型の昇圧トランスをDC−AC昇圧回路10等に使用することが可能になる。また、高耐圧配線の使用を抑えて接続構成することが可能になる。そのため、内燃機関用点火装置の小型化を図ることが容易になる。
また、倍電圧回路20を小型のチップ部品で構成し、点火コイル30に内蔵することによって小型化を図ることも可能になり、低コスト化や省スペース化を図ることもできる。
10 DC−AC昇圧回路
20 倍電圧回路
30 点火コイル
31 1次側コイル
32 2次側コイル
33 スイッチトランジスタ
40 重ね時間制御部
50 高圧ダイオード
60 点火プラグ
100 バッテリ
120 点火コイル
121 1次側コイル
122 2次側コイル
123 スイッチトランジスタ
142 スイッチトランジスタ
140 DC−DCコンバータ
141 昇圧トランス
143 発振回路
144 出力コンデンサ
200 点火プラグ

Claims (3)

  1. 外部から入力した点火信号に応じて点火プラグに供給する放電電圧を発生する点火コイルと、
    直流電圧を用いて所定の高電圧を発生する昇圧回路と、
    前記点火信号を用いて前記昇圧回路の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記点火信号がoff状態を示す信号レベルからon状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記昇圧回路を駆動して前記点火プラグに放電電流が流れない第1レベルの高電圧を発生させ、
    前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記第1レベルの高電圧を発生している昇圧回路を制御して、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する第2レベルの高電圧を発生させ、
    前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したときに前記点火コイルが発生した放電電圧に前記第2レベルの高電圧を重畳して前記点火プラグへ供給する、
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記昇圧回路は、
    直流電圧から交流電圧を生成するDC−AC変換部と、
    交流電圧の整流ならびに昇圧を行って直流高電圧を発生する多段倍電圧回路と、
    を有し、
    前記DC−AC変換部は、
    前記点火信号がoff状態を示す信号レベルからon状態を示す信号レベルへ遷移したとき、前記制御部の制御に応じて第1レベルの交流電圧を生成し、
    前記on状態を示す信号レベルとなった点火信号がoff状態を示す信号レベルへ遷移したとき、生成している第1レベルの交流電圧を前記制御部の制御に応じて前記第1レベルの交流電圧よりも高電圧の第2レベルの交流電圧に変更し、
    前記多段倍電圧回路は、
    前記DC−AC変換部から第1レベルの交流電圧を入力したとき前記第1レベルの高電圧を発生し、
    前記DC−AC変換部から第2レベルの交流電圧を入力したとき前記第2レベルの高電圧を発生する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記制御部は、
    所定時間が経過するまで前記昇圧回路から前記第2レベルの高電圧を出力させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用点火装置。
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