JPWO2013129637A1 - 椅子又はソファ - Google Patents

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Abstract

人がリラックスできるための、座面や背もたれの角度傾斜や位置の微妙な調節を簡便に行うことのでき、更に、微妙な揺らぎを体感することができる椅子を提供する。座面と、背もたれと、支持脚体とを、具備してなる椅子であって、前記支持脚体の各々左右に吊り下げられた、1組以上の前記ワイヤー部材(4)で、前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が吊り下げ支持されており、特に好ましくは(i)前記支持脚体の前後間に、1組以上のワイヤー部材を平行あるいは並列に張設し、前記座面と前記背もたれが、前記ワイヤー部材に沿って前後にスライドする態様、又は(ii)ワイヤー部材の取付部位が前記支持脚体に沿って前後方向及び/又は上下方向にスライドする態様により、前記座面及び前記背もたれの角度および位置が調節可能であることを特徴とする椅子。

Description

本発明は、人がリラックスして座ることのできるリクライニング状の椅子又はソファに関する発明であり、座面及び背もたれの傾斜及び位置を、座る人の大きさや好みに応じて、容易に変えることができ、また、座った際に、座面及び背もたれがゆりかごの様に適度に揺れ動くため、ゆりかご効果による心地よさを現出することができる椅子又はソファに関する発明である。本発明の椅子又はソファは、屋内のリビング等だけでなく、ベランダ、公園や広場、バスストップなどの屋外に設置する椅子又はソファとしても利用することができる。
近年、人が心地よさを体感することはますます重要になっている。従来、人がリラックスして座ることのできる椅子またはソファの形状としては、座面の後端が少し下に傾斜している椅子、又は背もたれの上端が少し後方に傾斜している椅子等が知られている。
また、その背もたれの傾斜角度を自在に変えられるリクライニング椅子も知られており、その代表的な構造としては、座面と背もたれとの接続部分に背もたれの角度を調節するためのギヤを組み込み、その端部に設けられたレバーを操作して、歯合するギヤを解除しながらその背もたれの角度を自在に変える方式や、座面および背もたれを蝶番などの接続具により常時は二重構成の折り畳み椅子として使用し、リクライニング椅子として使用する時はそれらを展開することでリクライニング椅子として使用する方式等が知られている。
しかしながら、上述した従来のリクライニング椅子では、座面や背もたれの傾斜の変更を機械的なギヤ操作や大きな動作作業により行うため、非力な子供や女性には操作しづらいという問題がある。また、人間工学的に人がリラックスできる条件を考えると、人がリラックスできる座面の奥行きや座面と背もたれの傾斜というものは、人それぞれの大きさや、好みにより万別であり、使用する人の大きさに応じた座面の奥行きや、読書や昼寝等の使用目的の違いに応じてくつろぎを増すことのできる座面の傾斜角度や、背もたれの傾斜角度を微妙に調節することが求められている。
また、固形的な人工的構造物が多くなった現代社会において、人が揺らぎを体感することもますます重要になってきている。たとえば、風に揺れるブランコ、木々から洩れる木洩れ日、水たまりの水に反射する光、風に揺れるカーテンから漏れる光などは、人に心地良さを体感させる。そのため、風にゆれる樹木下の公園のベンチなどは無意識に人を呼び寄せ、人をとどめる力を持っている。
なお、揺動する椅子としては、ロッキングチェアや、幼児用の揺りかごや自動揺動機構が付加された幼児用チェア等が知られているが、ロッキングチェア等の動きは「揺らぎ」といった繊細な動きではない。また通常の大人が利用するために、屋内や屋外に設置し、普通に座る椅子やソファとしては、ロッキングチェア以外には、あまり実現化された例がないのが実情である。
そこで本発明が解決しようとする課題は、人がリラックスできるための、座面や背もたれの角度傾斜や位置の微妙な調節を簡便に行うことができ、更に、微妙な揺らぎを体感することができる椅子を提供することにある。
かかる課題を解決するための、本発明の椅子又はソファの特徴は、下記のとおりである。
(1)座面と、背もたれと、支持脚体とを、具備してなる椅子であって、
前記座面及び/又は背もたれが、下記(i)又は(ii)の態様で、支持脚体に固定又は可動に取付支持された1組以上のワイヤー部材によって、吊り下げ支持されていることを特徴とする椅子。
(i)前記支持脚体の前後間に、1組以上の前記ワイヤー部材を平行あるいは並列に張設し、前記座面及び/又は背もたれが、前記ワイヤー部材の略中間部で吊り下げ支持されている
(ii)前記支持脚体の各々左右に吊り下げられた、1組以上の前記ワイヤー部材で、前記座面及び/又は背もたれが吊り下げ支持されている
(2)前記請求項1に記載の(i)の態様においては、前記1組以上のワイヤー部材の間を、前記座面及び/又は前記背もたれが、前記ワイヤー部材に沿って独立的に又は連結して前後にスライドすることにより、又は
前記請求項1に記載の(ii)の態様においては、前記1組以上のワイヤー部材の取付部位が前記支持脚体に沿って前後方向及び/又は上下方向にスライドすることにより、
前記座面及び/又は前記背もたれの位置及び/又は角度が調節可能であるように取り付けたことを特徴とする(1)記載の椅子。
(3)前記座面と前記背もたれが1組のワイヤー部材で一体的に支持されていることを特徴とする(1)又は(2)記載の椅子。
(4)前記座面と前記背もたれが2組以上のワイヤー部材によって、それぞれ独立に支持されていることを特徴とする請求項(1)又は(2)記載の椅子。
(5)前記座面の後端部のみを前記ワイヤー部材によってスライド可動に吊り下げ支持してなり、前記座面の前端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助ワイヤーあるいは前脚間に取り付けられた支持部材とそれに取り付けられた転がり支承に支持されることを特徴とする請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の椅子。
(6)前記背もたれの下端部のみを前記ワイヤー部材によって吊り下げ支持してなり、前記背もたれの上端部は椅子の後脚の間に張り渡された補助ワイヤーあるいは後脚間に取り付けられた支持部材とそれに取り付けられた転がり支承に支持されることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の椅子。
(7)前記前脚の間に張り渡された補助ワイヤーの張力により発生する内倒し方向の力に対抗するため、前脚を予め外倒し方向に角度をつけて取り付けるとともに、補助ワイヤーの端部を前脚下部にまで延長して取り付けたことを特徴とする(5)記載の椅子。
(8)前記座面又は前記背もたれの裏側部分に、補助ワイヤーと座面及び背もたれとをスライドしつつ接触を保つための部材を取り付けた(5)又は(6)記載の椅子。
(9)前記座面の後端部のみ、及び/又は、前記背もたれの下端部のみを前記ワイヤー部材によって吊り下げ支持してなり、前記座面の前端部及び/又は前記背もたれの上端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助ワイヤーあるいは前脚間に取り付けられた支持部材によって支持してなり、前記補助ワイヤーの長さを調節する機構か、又は支持部材の高さを調節する機構を設けることにより、前記座面の前端部の上下方向の位置及び/又は前記背もたれの上端部の前後方向の位置を可変として前記座面及び/又は前記背もたれの角度を調節可能としてなることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の椅子。
(10)前記座面と背もたれが一体的に連結してなり、座面と背もたれの間の角度が一定であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の椅子。
(11)前記ワイヤー部材の少なくとも一部が弾性体で構成されている、又は、前記ワイヤー部材を取り付ける支持脚体の取付部位に弾性構造体が設置されていることを特徴とすることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の椅子。
(12)前記座面の後端部を吊り下げ支持してなるワイヤー部材の後方の端部は、支持脚体に水平前後方向の支持脚体及び後方の上下方向の支持脚体に沿って、スライド可能に取付支持されていることを特徴とする(1)〜(11)のいずれかに記載の椅子。
(13)前記(1)〜(12)のいずれかの項に記載の椅子の構造を基礎構造とし、その上にクッション材を具備することを特徴とする、ソファ。
本発明の椅子の態様例1を示す斜視図である。 本発明の椅子の態様例1を示す右側面図である。 本発明の椅子の態様例1を示す前面図である。 本発明の椅子の態様例1を示す後面図である。 本発明の椅子の態様例1を示す上面図である。 本発明の椅子の態様例1を示す下面図である。 本発明の椅子の態様例2を示す斜視図である。 本発明の椅子の態様例2を示す右側面図である。 本発明の椅子の態様例2を示す前面図である。 本発明の椅子の態様例2を示す後面図である。 本発明の椅子の態様例2を示す上面図である。 本発明の椅子の態様例2を示す下面図である。 本発明の椅子の態様例3を示す斜視図である。 本発明の椅子の態様例4を示す斜視図である。 本発明の椅子の態様例5の背面を立てた場合の例を示す斜視図である。 本発明の椅子の態様例5の背面を寝かせた場合の例を示す斜視図である。
本発明の実施の形態について、以下に具体例をあげて説明する。なお、本発明において、A及び/又はBという表現は、A、B、又はA及びBの態様を示すものである。
本発明の椅子の実施態様の1つ(態様例1)の具体的な例を図1〜図6に示す。また、もう1つ(態様例2)の具体的な例を図7〜図12に示す。その他(態様例3)(態様例4)の具体的な例を図13,図14にそれぞれ示す。また、更なる態様例(態様例5)の具体例を図15と図16に示す。
(基本構成)
本発明の椅子は、主に、人の臀部を支えるための座面(1)と、人の背を支えるための背もたれ(2)と、地面に立設し、座面及び背もたれを地面から所定の高さ位置に支持するための支持脚体(3)とから構成されている。
なお、本発明の一つの特徴として、それらの座面(1)および背もたれ(2)が、支持脚体(3)に直接固定されているのではなく、ワイヤー部材(4)や補助支持部材(7)を介して間接的・揺動的に取り付けられて椅子を構成している点が挙げられる。
(座面)
本発明における座面(1)は、人の臀部を支えるための構造体であって、四角形やその他の任意の形状を取りうるが、人の膝部にあたる側の前端部と後側の後端部がある。
座面(1)は背もたれ(2)と独立に構成されていてもよいし、連結固定されていてもよい。
そして、本発明の座面は、後述するように、下記(i)又は(ii)の態様で、支持脚体に固定又は可動に取付支持された1組以上のワイヤー部材(4)によって、吊り下げ支持されていることが特徴である。
その1つの態様である(i)は、前記支持脚体の前後間に、平行又は並列に張設された少なくとも1組のワイヤー部材の間に座面が位置していて、座面(1)及び/又は背もたれ(2)は、該ワイヤー部材の略中央部で吊り下げ支持されていることに特徴がある。略中央部とは端部を除いた部分を意味する。この態様を示す図としては、図1〜図13が挙げられる。
本発明の他の態様である(ii)は、(ii)前記支持脚体の各々左右に吊り下げられた、1組以上の前記ワイヤー部材(4)で、前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が吊り下げ支持されていることに特徴がある。この態様を示す図としては図14〜図16が挙げられる。
更に好ましくは、本発明では該座面(1)が、(i)の態様では前記1組以上のワイヤー部材の間を、ワイヤー部材(4)に沿って独立的に又は背もたれと連結して前後にスライド可能に支持されており、(ii)の態様では、前記1組以上のワイヤー部材が前記支持脚体の前後方向にスライドする可能に支持されていることにより、実質、座面の位置が前後に変更し、奥行きの位置が調整可能にされていることが特徴である。
座面を構成する材質は、従来の椅子やソファの座面に用いられる任意のものを採用しうるが、例えば木やスチール、革、布、竹や籐を編んだ織物等、種々硬いものから軟らかいものまで挙げられる。板状だけでなく、すのこ状等の形状をとるのも好ましい。
(背もたれ)
本発明における背もたれ(2)は、人の背面を支持するための構造体であって、四角形の他任意の形状を取りうるが、上端部(2ab)と下端部(2cd)があり、本発明では、後述する平行あるいは並列する少なくとも一組みのワイヤー部材の間に、取り付け支持されていて、背もたれは、前記(i)又は(ii)の態様で、支持脚体に固定又は可動に取付支持された1組以上のワイヤー部材(4)によって、吊り下げ支持されていることを特徴とする。
更に、好ましくは(i)の態様では前記1組以上のワイヤー部材の間を、ワイヤー部材(4)に沿って独立的に又は座面と連結して前後にスライド可能に支持されており、(ii)の態様では、前記1組以上のワイヤー部材が前記支持脚体の前後方向にスライドする可能に支持されていることにより、実質、背もたれの位置が前後に変更可能にされていることが特徴である。
背もたれを構成する材質は、上記座面と同様のものから選ぶことができる。形状も四角形やその他任意の形状をとりうる。たとえば背もたれ(2)の上部に、人の肩部や頭部を支えるための盛り上がり形状を設けてもよい。
(支持脚体)
本発明における支持脚体(3)は、地面に立設し、座面及び背もたれを地面から所定の高さ位置に間接的に支持するための構造体であって、柱状体の組合せによる構成であっても板状体による構成であってもよい。
例えば図1に示すような柱状体の組合せによる構造の場合は、右前脚(3a)と左前脚(3b)とからなる一対の前脚と、右後脚(3c)と左後脚(3d)とからなる一対の後脚とからなる脚部材と、
前記右前脚(3a)と左前脚(3b)の間隔を一定に固定するための固定前枠部材(3e)、前記右後脚(3c)と左後脚(3d)の間隔を一定に固定するための固定後枠部材(3f)、右前脚(3a)と右後脚(3c)の間隔を一定に固定するための固定右枠部材(3g)、及び左前脚(3b)と左後脚(3d)の間隔を一定に固定するための固定左枠部材(3h)からなる下方枠部材、また、更には、右前脚(3a)の上部と右後脚(3c)の中間部とを、間隔を一定にして固定し肘掛としても機能するための固定右上枠部材(3i)、左前脚(3b)の上部と左後脚(3d)の上部とを、間隔を一定にして固定し肘掛としても機能するための固定左上枠部材(3j)、右後脚(3c)と左後脚(3d)との間隔を一定にして固定するための固定後上枠部材(3k)からなる上方枠部材で構成することが好ましい。
なお、例えば右前脚(3a)と右後脚(3b)と固定右枠部材(3g)と固定右上枠部材(3i)の組合せの代わりに板状体を用いるなどのように、支持脚体を板状体で構成してもよい。あるいは、支持脚体全体を3次元形状的に一体加工されたものを用いてもよい。
支持脚体を構成する材質は、従来の椅子やソファの構造に用いられる木やスチール等の金属パイプ、籐その他任意の硬質で高強度、高耐候性の材質から選ぶことができる。
(ワイヤー部材)
本発明のワイヤー部材(4)とは、座面や背もたれ及び人体を支えるだけの引張強度を有する材質のロープ形状のものを意味するものであり、いわゆる登山等にも用いるような良質の紐素材のロープ、金属性のワイヤー、チェーン、バー、パイプあるいは、必要な強度を確保した竹や籐などの天然素材等種々硬いものから軟らかいものまで挙げられ、変形可能な材質であってもよいし、変形可能でない材質であってもよい。
特に本発明の実施態様の一つである(i)においては、ワイヤー部材に沿って座面又は背もたれの取り付け支持位置を前後にスライド変更すると、荷重によりワイヤー部材の形が変化するため、ワイヤー部材(4)としては、形を変えることが可能な材質のロープ形状のものを用いることが好ましい。
また、更に本発明の好ましい態様のひとつとして、ワイヤー部材(4)の少なくとも一部を長手方向に若干伸び縮みする、いわゆるバネやゴム等の弾性体で構成することが挙げられる。このように弾性体を用いると、椅子に座った際に若干の揺らぎがプラスされるため、心地良さを演出する。また、ワイヤー部材(4)のうち、弾性体で構成する部位を選んで、例えば座面後端部を支持するワイヤー部材のみ弾性体とすると、座面後側のみ弾性力を感じる等、益々心地良さの微妙な加減が可能となる。
本発明のワイヤー部材(4)は、その一端又は両端が、前記支持脚体(3)に固定又は可動に取付支持され、座面と背もたれを吊り下げ支持するための部材であって、ワイヤー部材は、1組(左右1本づつ計2本)以上あることを必要とし、以下の(i)又は(ii)の特徴を有する。
(i)1組のワイヤー部材は、2本のワイヤー材を支持脚体の左右各々に、平行あるいは並列に、前方と後方を掛け渡す形で、支持脚体の前後間に張設することによって構成される。具体的にはワイヤー部材の一端部を右側支持脚体の前方に取り付け、ワイヤー部材の他端部を右側支持脚体の後方に取り付け、端部ではないワイヤー部材の略中央部が若干垂れさがる程度の長さのワイヤー部材を用いる。このワイヤー部材の略中央部に前記座面や背もたれが吊り下げ支持される。
また、好ましくは、前記座面と、前記背もたれが、当該1組のワイヤー部材の間に位置しており、座面と背もたれが、ワイヤー部材に沿って独立的に又は連結して前後にスライドすることにより、座面及び背もたれの角度、およびお互いの位置関係が調節可能であるような取り付け構造であることを特徴とする。
(ii)の態様としては、前記支持脚体の各々左右に吊り下げられた、1組以上の前記ワイヤー部材(4)で、前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が吊り下げ支持されている。(図14参照)。具体的にはワイヤー部材の一端部が右側支持脚体に固定又は可動に取付支持され、ワイヤー部材の他端部が座面の後端部に固定されている。
具体的にワイヤー部材によって、座面と背もたれを吊り下げ支持する構造としては、例えば図1〜図6に示すような実施態様1(1組のワイヤーで支持する場合)の他、図7〜図12に示すような実施態様2(2組のワイヤーおよび補助ワイヤーを用いて、座面と背もたれをそれぞれ支持する場合)、図13に示すような実施態様3(座面と背もたれが一体化し、その座面後端部をワイヤー部材で支持)、図14に示すような実施態様4(前記座面(1)の後端部が、(ii)の態様、すなわち支持脚体に一端を取り付けたワイヤー部材で吊り下げ支持される場合)があるため、以下、分けて説明する。
(実施態様1の説明)
図1〜図6に示す実施態様1の椅子は、1組のワイヤー部材(4a)(4b)によって、座面と背もたれを支持する態様を示す図である。
たとえば右側のワイヤー部材(4a)は、一端は、支持脚体(3)の前方に位置する固定右上枠部材(3i)に固定又は係止され、他端は、支持脚体(3)の後方に位置する右後脚(3c)に固定又は係止されている。固定又は係止は、その他の支持脚体に行ってもよい。
そして、ワイヤー部材(4a)は、座面(1)の前方と後方にそれぞれ横方向に棒状に突出する棒状突出部(1e)(1f)、背もたれ(2)の下方と上方に設けられた棒状突出部(2e)(2f)、にそれぞれ設けられた連通穴に通されることにより、座面と背もたれを吊り下げ支持している。吊り下げした取り付け位置は、ワイヤー部材に沿って前後にスライド可能であり、また、任意の位置に固定が可能である。
スライド移動と固定の両機能を備えるためには、例えばストッパー等の利用も可能ではあるが、本発明の好適な態様としては、ワイヤーにかかる負荷が軽減した際にはスライド移動し、ワイヤーにかかる負荷が増大した際には、固定する構造として、連通穴の形状を工夫し、穴とワイヤー部材との摩擦力を用いて、固定とその解除を行うことが挙げられる。 連通穴の形状の一例として、への字状の形状を採用する、などその他種々の工夫した穴形状をとることができる。また、ワイヤー部材の連通穴への通し方を、一旦棒状突出部の周りを半周、一周させて巻く等の工夫を採用することができ、このような工夫した穴形状や通し方を用いると、簡便にかつ微妙な位置調整を行うことができる。
この実施態様1では、ワイヤー部材として、変形可能であり、かつ表面の凹凸により摩擦係止力が発生する紐状のロープ等の材質のワイヤー部材を用いることが好ましい。
このように、ワイヤー部材に沿って、座面と背もたれの取り付け位置を任意の固定位置に動かすことができるので、座面と背もたれの前後の位置、及び微妙な傾斜角度の調整を行うことが可能となる。更に、座面と背もたれが独立分離している構成の場合は、相互の距離間も工夫調整することが可能である。
また、座面と背もたれは、基本的には1組のワイヤー部材により一体的に吊り下げられているため、後述の実施態様2の例に比べるといわゆる「揺らぎ」をより効果的に体感することができるメリットを有する。
(実施態様2の説明)
次に、図7〜図12に示す、本発明の実施態様2の説明をする。
実施態様2の椅子は、基本的に2組のワイヤー部材(4a)(4b)と(4c)(4d)を用いて、一方(4a)(4b)が座面(1)を支持し、他方(4c)(4d)が、背もたれ(2)を支持している例である。 更に好ましくは、座面支持のワイヤー部材(4a)(4b)は、座面の後端部のみをスライド可動に吊り下げ支持してなり、座面の前端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助ワイヤー(7)に支持される態様と、背もたれ支持のワイヤー部材(4c)(4d)は、背もたれの下端部のみをスライド可動に吊り下げ支持してなり、背もたれの上端部は椅子の後脚の間に張り渡された補助ワイヤーに支持される態様の椅子が挙げられるが、この補助ワイヤーは、前脚間に取り付けられた補助支持部材や、それに取り付けられた転がり支承に代替が可能である。
(座面の後端部の支持)
座面の後端部の具体的な支持方法としては、右側の支持脚体、及び左側の支持脚体のそれぞれにおいて、例えば右側であれば、右側の支持脚体の地面から所定の高さの、前方と後方の2箇所に、右側座面支持ワイヤー部材(4a)の両端部をそれぞれ固定又は係止する固定係止部位(5)を設ける。固定係止部位の高さは前後異なっていてもよい。なお、本発明で係止とは、固定と解除が容易な状態で係り止めることを言う。
ワイヤー部材(4)は、その長さが、上記固定係止部位間の距離よりも若干長い部材であり、その略中央部が、固定係止部位の高さより下方へ垂れ下がる状態となるように、固定又は係止されている。
また、本発明の座面(1)の後方右側端部(1c)は、上記右側座面支持ワイヤー部材(4a)の略中央部に、吊り下げ支持されている。そして、後述する座面の前端部の位置する高さより、座面の後端部の位置する高さが若干下になる位置に吊り下げ支持されているため、座面は若干後方が下になるよう傾斜している。
座面の後方右側端部(1c)を右側座面支持ワイヤー部材(4a)により吊り下げ支持するための具体的な構造としては、例えば、座面の後方に固定した左右に棒状に突出する棒状突出部(1e)の端部に横方向に連通して設けた穴(6a)に、前記右側座面支持ワイヤー部材(4a)を通すことにより行うことができる。吊り下げ位置は、ワイヤー部材に沿って任意の位置にスライド移動することが可能であり、かつ、該穴(6a)の形状の工夫やワイヤー部材の通し方の工夫により、穴(6a)とワイヤー部材(4a)との摩擦力を用いて、任意の位置に可動に固定することが可能である。その他任意の可動固定方法を採用することができる。
この実施態様2でも、ワイヤー部材としては、変形可能であり、かつ表面の凹凸により摩擦係止力が発生する紐状のロープ等の材質のワイヤー部材を用いることが好ましい。
このように、ワイヤー部材に沿って任意の固定位置に動かすことができるので、座面(1)の傾斜角度の調整及び、座面(1)を前後に移動することにより座面の奥行きの調整が可能となる。
すなわち、座面の後端部の固定位置を前方に移動すると、後述するように、前端部が当接している補助支持部材の高さと後端部の高さはほぼ変化しないが、その距離が縮まるため、座面の傾斜が増大し、奥行きも長くなる。一方、固定位置を後方に移動すると、座面の傾斜が減少し、奥行きも短くなる。
(座面の前端部の支持)
一方、座面(1)の前端部(1ab)の支持方法としては、図7等に示すように、支持脚体の前方にある左右前脚間に張り渡した補助ワイヤー(7)の上に載置して、支持する態様が挙げられる。
補助ワイヤー部材(7)は、その位置高さを、座面(1)の前端部(1ab)が、後端部(1cd)より、若干上に位置するように設置すると、座面が後に若干傾斜するため、着座時にリラックス感を得ることができるため、好ましい。
座面(1)の前端部(1ab)は、補助ワイヤー部材(7)の上に載置した状態であり、前記後端部(1cd)の前後のスライド移動に連動して、前端部と補助ワイヤー部材(7)の当接する位置が前後にスライド変化する。
この際、座面(1)があまりにも前に出すぎると、座面が落ちてしまうことを防止するため、座面の裏側部分に、補助ワイヤーと座面とをスライドしつつ接触を保つための部材(たとえば一種の部分的なカバーのようなもの)を取り付けると好ましい。
更に好ましい態様としては、前脚の間に張り渡された補助ワイヤー(7)の張力により発生する内倒し方向の力に対抗するため、図9に示すように、前脚(3a)(3b)を予め外倒し方向に角度をつけて取り付ける(すなわち、地面に直立ではなく、上方が外側に傾くように取り付ける)とともに、補助ワイヤーの端部を前脚下部(具体的には、前脚間を固定する、固定前枠部材(3e))にまで延長して取り付ける構造とすると、補助ワイヤー(7)に係る力による、椅子全体の強度や形状安定性を強化することができ、好ましい。
また、この補助ワイヤーは、前脚間に取り付けられた補助支持脚体やそれに取り付けられた転がり支承に代替が可能である。
(背もたれの支持)
実施態様2の背もたれ(2)の好ましい支持態様としては、背もたれの下端部のみを背面支持ワイヤー部材(4c)(4d)によりスライド可動に吊り下げ支持してなり、背もたれの上端部は椅子の後脚の間に張り渡された補助ワイヤーにより支持される態様が挙げられるが、座面同様この補助ワイヤーは、後脚間に取り付けられた支持脚体やそれに取り付けられた転がり支承に代替が可能である。
特に背もたれの下端部(2c)(2d)が、座面の後端部(1c)(1d)の上方に若干間隔を持って位置するように、背もたれの吊り下げ支持を行うと好ましい。
具体的には、右側の支持脚体、及び左側の支持脚体のそれぞれにおいて、例えば右側であれば、右側の支持脚体の地面から所定の高さ(座面を支持する固定係止部位の位置よりは上方)の、前方と後方の2箇所に、右側背面支持ワイヤー部材(4c)の両端部をそれぞれ固定又は係止する固定係止部位(5c、5d)を設ける。
右側背面支持ワイヤー部材(4c)は、その長さが、上記前方の固定係止部位(5c)と後方の固定係止部位(5d)の間の距離よりも若干長い部材であり、そのほぼ中央部位が、固定係止部位の高さより下方であるが、前記座面の後端部の吊り下げ位置よりは上となる範囲で、垂れ下がる状態となるように、固定又は係止されている。
また、本発明の背もたれ(2)の下方右側端部(2c)は、上記右側背面支持ワイヤー部材(4c)のほぼ中央部位に、吊り下げ支持されている。
背もたれの下方右側端部(2c)を右側座面支持ワイヤー部材(4c)により吊り下げ支持するための具体的な構造としては、前述の座面における構造と同様とすることができる。この背もたれの吊り下げ位置も、ワイヤー部材に沿って任意の位置に可動かつ固定することが可能である。
また、その吊り下げ支持により、背もたれ(2)の上端部(2ab)より、下端部(2cd)の方が、若干前に傾斜するよう設置されているので、着座時にリラックス感を得ることができる。また、背もたれの上端部の位置は変化せずに、背もたれの下端部の位置を前後することにより、背もたれの角度が変化するため、読書や昼寝等の使用目的に応じて使用者が角度を任意に調整することができる。
背もたれ(2)の上部の支持方法としては、後脚を構成する支持脚体の所定高さの左右2箇所にその両端を固定係止し張り渡した補助ワイヤー部材(7b)により、もたれかけ支持する態様である。なお、座面同様、また、この補助ワイヤーは、後脚間に取り付けられた支持脚体や、それに取り付けられた転がり支承に代替が可能である。
なお、上端部の支持位置は、必ずしも端部である必要はなく、背もたれの半分以上の上部であればその任意の位置を選択することができる。
いずれの態様でも、背もたれ(2)の下端部(2cd)の位置と上部の位置を前後に微妙に移動することが可能であるため、背もたれの傾斜角度や、位置を微妙に調節することができる。
このように、実施態様2の例では、実施態様1の例に比べると、座面(1)の傾斜角度や背もたれ(2)の傾斜角度を大きめに変化させることが可能であり、また、座面や背もたれの前後位置変動範囲も広いため、座る人の体形に応じて座面の奥行きを調整できるというメリットを有する。
(実施態様3の説明)
次に、図13に示した、本発明の実施態様3の説明をする。
実施態様3の椅子は、基本的に実施態様2の椅子をシンプルに構成した例であり、座面(1)と背もたれ(2)が連結一体化されているため、座面と背もたれの角度は固定されている。
基本的に1組のワイヤー部材(4a)(4b)を用いて、座面の後端部を支持している例である。好ましくは、座面支持のワイヤー部材(4a)は、座面の後端部のみをスライド可動に吊り下げ支持してなり、一方、座面の前端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助支持部材(7)に支持される態様である。なおこの補助支持部材として、ワイヤー状のものを用いてもよいし、支持脚体と同様の材質の部材やそれに取り付けられた転がり支承を用いてもよい。
また、ワイヤー部材(4)や補助支持部材(7)の少なくとも一部を、強度と耐候性等を備え、荷重がかかった際にわずかにたわんだり、揺れたりするゴムやバネ等の弾性体で構成することも可能である。たとえば、図13では、ワイヤー部材(4)の後方部の一部(4e)を弾性体で構成した例を示しており、着座時に座面後方が若干沈みこむことにより、より揺らぎ感覚を得ることができ、リラックスできる。
一方、ワイヤー部材自身を弾性体で構成する代わりに、又は併せて、ワイヤー部材の支持脚体への取り付け部位にも、ワイヤー部材に荷重がかかった際に若干弾力的に受け止めるための弾性構造体を設置してもよい。たとえば後述する図16に示すように、脚体の下部周囲にバネを巻き、バネの上部にワイヤー部材のリング状の取り付け部位を設ける態様などが採用できる。
(実施態様4の説明)
図14に示す実施態様4は、前記実施態様1〜3とは異なり、本発明の(ii)の態様に該当する椅子である。なお、この図では座面及び背もたれを連結一体化した例を示しているが、それぞれを独立して構成して支持してもよい。
図中、ワイヤー部材(4)は一端を、左右の支持脚体、具体的には固定枠部材の略中央部に、しかも前後にスライド可動なように取り付けされている。他端は、座面(1)の後端部を吊り下げ支持している。なお、両端部を固定枠部材に取付し、略中央部に座面の後端部を吊り下げ支持する形にしてもよい。一方、座面の前端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助支持部材(7)により支持される態様である。
具体的にワイヤー部材の取付部位を、固定枠部材に沿って前後方向にスライド可動とする構成としては、例えば、ワイヤー部材の端部をリング状にして固定枠部材をリング内に通す構成や、カーテンレール等に見られる係合構成等、任意の構成を採用することができる。
この構成によれば、ワイヤー部材の取付部位を固定枠部材に沿って後方にスライドすると座面や背もたれの傾斜が軽減され、前方にスライドすると、傾斜が増大されるため、座面の前後位置や傾斜を容易に変えることができる。
ただしこの実施態様4の態様は、実施態様1〜3の態様に比べると1本のワイヤー部材で吊り下げられているため、揺らぎを感じにくい。そのためワイヤー部材を弾性体で構成してもよい。一方逆に、この態様ではワイヤー部材自体は可変である必要はないので、強度等をより重視した素材で構成してもよい。
(実施態様5の説明)
図15及び図16に示す実施態様5は、前記実施態様3と実施態様4の更なる発展形に該当する態様の椅子である。
図15は、読書やテレビ視聴時などに用いる際の座面と背もたれの傾斜を軽減したモード(便宜上「立直モード」と称する)であり、図16は、昼寝時などに用いる際の傾斜を増大したモード(便宜上「傾斜モード」と称する)であり、この立直モード内、傾斜モード内でもそれぞれ微妙な座面(背もたれ)の傾斜角度を調節できるだけでなく、立直モードと傾斜モードとの間の大幅な座面(背もたれ)の傾斜角度変更を、簡便な動作で行うことができるというメリットを有する。
この実施態様5では、座面の前端部(1ab)は、先の実施態様2〜4と同様に、支持脚体の前方に位置する補助支持部材(7)の上に載置する形で支持されている態様を図15等で示しているが、座面の左右前端部をそれぞれ、支持脚体に一端を固定又は係止したワイヤー部材によって、吊り下げ支持する態様としてもよい。
そして、座面の後端部(1cd)はワイヤー部材(4)により吊り下げ支持されている。
この座面の後端部を吊り下げ支持しているワイヤー部材(4)は、その一端(4f)が支持脚体の前方に固定又は可動に取付支持されており、他端(4g)が、支持脚体に可動に取付されている。
この他端側のワイヤー部材(4g)は、支持脚体に沿ってスライド可能に取付支持されており、その可動取付部位が、固定右上枠部材(3i)に位置して、固定右上枠部材(3i)に沿って水平かつ前後にスライド可能である立直モード(図15)と、スライド移動して、右後脚(3c)に沿って上下にスライド移動して、固定右上枠部材(3i)の高さより低い位置で固定又は係止されると、座面と背もたれの傾斜が一段と大きくなる傾斜モード(図16)に容易に変更することが可能である。なお、図中、ワイヤー部材の右後脚(3c)への取り付け部位に、ワイヤー部材に荷重がかかった際に若干弾力的に受け止めるための弾性構造体(8)が設置してあるが、この構成はオプションであり、このような構成であると更に揺らぎ感を増すため好ましい。
また、たとえば、支持脚体を構成する右後脚(3c)と、右前脚と右後脚の間を固定する固定右上枠部材(3i)とを連結形成して、可動取付部位のスライド移動がスムーズに行えるような構成とすることが好ましい。この連結構造は、角状であってもよいし、図15や図16に示すように、アーチ状の連結構造であっても好ましい。一方、立直モード使用時に、意図せず取付部位がスライド移動して傾斜モードに変更となるのを防ぐために、固定右上枠部材(3i)の後方部位に、リング状のワイヤー部材の取付部位の自発的な移動を防ぐための上突起等のストッパーを設ける構造を設けると好ましい。
なお、この実施態様5を構成するワイヤー部材(4)は、紐状のロープやステンレス製のチェーン等の変形可能な素材であってもよいし、可変でない素材、例えばステンレス製のバーや木材等であってもよい。
ワイヤー部材は1本で形成してもよいし、座面後端部との取付部位の前方に位置するワイヤー部材と、後方に位置するワイヤー部材の2本で形成してもよい。
ワイヤー部材を1本の変形可能な素材で構成する場合には、傾斜モードの際に、更に、ワイヤー部材に沿って、座面後端部の取付部位をスライド移動させてもよい。なお、立直モードでは、可動取付部位を前後させることで図14の実施態様4と同様に、若干の傾斜の調整が可能となる。
(他の実施態様の説明)
そのほか、図面には示していないが、座面の後端部を前後移動させる代わりに、又は併せて、座面の前端部を吊り下げ支持している補助ワイヤー(7)の長さを調節する機構か、又は補助支持部材(7’)の高さを調節する機構を設けることにより、前記座面の前端部の上下方向の位置を可変として前記座面の角度を調節可能としてなることを特徴とする更なる態様の椅子を作ることができる。
同様に、背もたれの下端部を前後移動させる代わりに、又は併せて、背もたれの上端部の位置を、補助ワイヤーや補助支持部材の前後方向の位置を変えることにより、前後に変化させることにより背もたれの角度を調節することもできる。
このように、本発明の椅子は、座面及び/又は背面を、前記(i)又は(ii)の態様で、支持脚体に固定又は可動に取付支持された1組以上のワイヤー部材(4)によって、吊り下げ支持されていることを特徴として、座った際のバウンド等による座り心地を体感することができる。
更に好ましくは支持脚体の前後に平行あるいは並列に張設した1組以上のワイヤー部材に沿って任意の固定位置にスライド移動することができるので、座面(1)の傾斜角度の調整及び、座面(1)を前後位置の調整が簡便に可能となり、更に座る人の大きさや好みに応じた、椅子のリクライニング形状の微妙な調整を行うことができるとともに、微妙な揺らぎを体感することができる。
以上は、一人掛け用の椅子の場合に本発明の特徴を説明したが、本発明の椅子は、2〜3人掛け等の多人数用の長椅子(ベンチ)等としても使用できる。
また、本発明のソファは、上記の椅子における基礎構造を有するソファであって、基礎構造の上に弾力性のあるいわゆるクッション材を具備したソファで構成される。
クッション材としては、綿、ポリエステル、ウレタン素材等各種素材を用いたいわゆるクッションや座布団を座面、背もたれの上に載置し用いることができる。特に図1等に示すように、背もたれ上部の人の頭部が当接する部位のクッション材を厚くし、枕部とすると好ましい。更に、椅子の基礎構造の大きさを、座布団の銘仙判等の規定の大きさとそろえることも好ましく、そろえることで、汚れや季節変化によるカバーリング交代のしやすさ等も向上する。
1・・座面、2・・背もたれ、3・・支持脚体、4・・ワイヤー部材、5・・固定係止部位、6・・連通穴、7::補助ワイヤー部材

Claims (13)

  1. 座面(1)と、背もたれ(2)と、支持脚体(3)とを、具備してなる椅子であって、
    前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が、下記(i)又は(ii)の態様で、支持脚体に固定又は可動に取付支持された1組以上のワイヤー部材(4)によって、吊り下げ支持されていることを特徴とする椅子。
    (i)前記支持脚体の前後間に、1組以上の前記ワイヤー部材(4)を平行あるいは並列に張設し、前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が、前記ワイヤー部材の略中央部で吊り下げ支持されている
    (ii)前記支持脚体の各々左右に吊り下げられた、1組以上の前記ワイヤー部材(4)で、前記座面(1)及び/又は背もたれ(2)が吊り下げ支持されている
  2. 前記請求項1に記載の(i)の態様においては、前記1組以上のワイヤー部材の間を、前記座面及び/又は前記背もたれが、前記ワイヤー部材に沿って独立的に又は連結して前後にスライドすることにより、又は
    前記請求項1に記載の(ii)の態様においては、前記1組以上のワイヤー部材の取付部位が前記支持脚体に沿って前後方向及び/又は上下方向にスライドすることにより、
    前記座面及び/又は前記背もたれの位置及び/又は角度が調節可能であるように取り付けたことを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 前記座面と前記背もたれが1組のワイヤー部材で一体的に支持されていることを特徴とする請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記座面と前記背もたれが2組以上のワイヤー部材によって、それぞれ独立に支持されていることを特徴とする請求項1又は2記載の椅子。
  5. 前記座面の後端部のみを前記ワイヤー部材によってスライド可動に吊り下げ支持してなり、前記座面の前端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助ワイヤー(7)あるいは前脚間に取り付けられた支持部材に支持されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の椅子。
  6. 前記背もたれの下端部のみを前記ワイヤー部材によってスライド可動に吊り下げ支持してなり、前記背もたれの上端部は椅子の後脚の間に張り渡された補助ワイヤー(7)あるいは後脚間に取り付けられた支持部材に支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の椅子。
  7. 前記前脚の間に張り渡された補助ワイヤーの張力により発生する内倒し方向の力に対抗するため、前脚を予め外倒し方向に角度をつけて取り付けるとともに、補助ワイヤーの端部を前脚下部にまで延長して取り付けたことを特徴とする請求項5記載の椅子。
  8. 前記座面又は前記背もたれの裏側部分に、補助ワイヤーと座面及び背もたれとをスライドしつつ接触を保つための部材を取り付けた請求項5又は請求項6記載の椅子。
  9. 前記座面の後端部のみ、及び/又は、前記背もたれの下端部のみを前記ワイヤー部材によって吊り下げ支持してなり、前記座面の前端部及び/又は前記背もたれの上端部は椅子の前脚の間に張り渡された補助ワイヤー(7)あるいは前脚間に取り付けられた支持部材(7‘)によって支持してなり、前記補助ワイヤー(7)の長さを調節する機構か、又は支持部材(7’)の高さを調節する機構を設けることにより、前記座面の前端部の上下方向の位置及び/又は前記背もたれの上端部の前後方向の位置を可変として前記座面及び/又は前記背もたれの角度を調節可能としてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の椅子。
  10. 前記座面と背もたれが一体的に連結してなり、座面と背もたれの間の角度が一定であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の椅子。
  11. 前記ワイヤー部材の少なくとも一部が弾性体で構成されている、又は、前記ワイヤー部材を取り付ける支持脚体の取付部位に弾性構造体が設置されていることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の椅子。
  12. 前記座面の後端部を吊り下げ支持してなるワイヤー部材(4)の後方の端部は、支持脚体(3)に水平前後方向の支持脚体及び後方の上下方向の支持脚体に沿って、スライド可能に取付支持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の椅子。
  13. 請求項1〜12のいずれかの項に記載の椅子の構造を基礎構造とし、その上にクッション材を具備することを特徴とする、ソファ。
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