JPWO2013088573A1 - 電力平準化制御方法、電力平準化制御装置、およびプログラム - Google Patents

電力平準化制御方法、電力平準化制御装置、およびプログラム Download PDF

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Abstract

電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化する電力平準化制御装置が、前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得する。前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量は、監視時間毎に取得される。前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分される。このとき、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値は、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定される。前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記電源から受電する電力が制御される。これにより、効率のよい電力平準化制御が可能である。

Description

本発明は、電力平準化制御方法、電力平準化制御装置、およびプログラムに関する。
近年では、電力の効率的な活用を目的として、電力を消費する複数の負荷に対する電力供給を集中的に制御するシステムが利用されている。例えば、各宅において融通電力量を決定して、複数の住戸間で電力を融通し合うシステムがある。このようなシステムにおいては、複数住宅それぞれに蓄電機を備えて、深夜電力等の電気料金の安い時間帯に充電した蓄電機の電力を住宅で利用する。また、蓄電機の充電量に余裕がある住宅は、電力が不足する住宅や共用施設に電力を融通する。電力の融通を行う際には、このようなシステムでは制御装置が、各住宅の日々の電力使用量を予測し、該電力使用量と蓄電機の充電量に基づいて、各住宅の融通量を決定する。制御装置は、各住宅で決定された各住宅の融通量に応じて電力が不足する住宅や共用施設へ電力を融通する。
特開2010−220428号公報
しかしながら、上記の住宅や共用施設など電力を消費する負荷同士で電力を融通する場合には、各負荷の電力使用量の予測が必要であるとともに、相互に電力を授受するための複雑な制御が必要である。例えば、電力使用量の予測が適切でない場合には、予測を基に決定した電力授受の計画に対して、実際に電力授受が可能な量との不一致が生じ、制御が破綻することがある。また、相互に電力を授受するための制御が適切でないことにより、事故が発生するような場合もある。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、安全で効率のよい電力平準化制御方法、電力平準化制御装置、およびプログラムを提供することである。
ひとつの態様である方法は、電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化する方法である。この方法において、電力平準化制御装置が、前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得する。前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量は、監視時間毎に取得される。前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分される。このとき、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値は、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定される。前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記負荷へ供給する電力または、前記電源から供給する電力が制御されることを特徴としている。
また、ひとつの態様である装置は、電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化する電力平準化制御装置である。この電力平準化制御装置は、全体目標値取得部と、蓄電残量取得部と、個別目標決定部と、制御部とを有している。全体目標値取得部は、前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得する。蓄電残量取得部は、前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量を監視時間毎に取得する。個別目標決定部は、前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分する。このとき、個別目標決定部は、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値を、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定する。制御部は、前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記負荷へ供給する電力または、前記電源から供給する電力を制御することを特徴としている。
なお、上述した方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであっても、このプログラムを当該コンピュータによって実行させることにより、上述した本発明に係る方法と同様の作用・効果を奏するので、前述した課題が解決される。
上述した態様の電力平準化制御方法、電力平準化制御装置、およびプログラムによれば、安全で効率のよい電力平準化制御が可能である。
第1の実施の形態による電力集中制御システムの構成を示す概念図である。 第1の実施の形態による電力集中制御システムの構成を示す機能ブロック図である。 電力平準化制御を概念的に示した図である。 第1の実施の形態による電力平準化制御の一例を示す図である。 第1の実施の形態による電力集中制御システムを全体として平準化制御を行なわない場合の電力供給状況および蓄電残量の合計を示す図である。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なわない場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、(a)は第1の需要部の例、(b)は第2の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なわない場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、(a)は第3の需要部の例、(b)は第4の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なわない場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、第5の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による全体として平準化制御を行わないときの、需要部毎の蓄電残量と需要部毎の個別目標値を示す図である。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なった場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、(a)は第1の需要部の例、(b)は第2の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なった場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、(a)は第3の需要部の例、(b)は第4の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による電力集中制御システムにおいて、全体として平準化制御を行なった場合の、需要部毎の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図であり、第5の需要部の例を示す。 第1の実施の形態による電力集中制御システムを全体として平準化制御を行なった場合の電力供給状況および蓄電残量の合計を示す図である。 第1の実施の形態による全体として平準化制御を行ったときの、需要部毎の蓄電残量と需要部毎の個別目標値を示す図である。 第1の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 累積受電電力量の合計が全体目標値を超えてしまう場合を例示した図である。 第4の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第4の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 第4の実施の形態による電力集中制御システムの動作を示すフローチャートである。 標準的なコンピュータのハードウエア構成を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図1から図8Cを参照しながら、第1の実施の形態による電力集中制御システム1の構成および電力平準化制御の動作の概要について説明する。図1は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1の構成を示す概念図、図2は、電力集中制御システム1の構成を示す機能ブロック図である。図1、図2に示すように、電力集中制御システム1は、電源3に、複数の需要部15−1、15−2、・・・、15−N(まとめて、あるいは代表して、需要部15ともいう)が接続され、平準化制御部20により制御されるシステムである。需要部15−1、・・・、15−Nは、それぞれスイッチ5−1、・・・、5−N、蓄電装置7−1、・・・、7−N、変動負荷13−1、・・・、13−Nを有している。なお、スイッチ5−1、・・・、5−N、蓄電装置7−1、・・・、7−N、変動負荷13−1、・・・、13−Nは、それぞれまとめて、あるいは代表して、スイッチ5、蓄電装置7、変動負荷13などともいう。需要部15においては、互いに接続された蓄電装置7および変動負荷13がスイッチ5を介して電源3に接続されている。スイッチ5には、スイッチ5の動作を制御するための平準化制御部20が接続されている。
電源3は、商用電源である。スイッチ5は、電源3と蓄電装置7および変動負荷13との間に開閉可能に接続され、平準化制御部20に制御されて接続を開閉することにより、電源3と、蓄電装置7および変動負荷13との間の接続を切り換える。蓄電装置7は、スイッチ5と変動負荷13とに接続され、受電電力計測部9−1、・・・、9−N、蓄電機11−1、・・・、蓄電機11−N、および蓄電残量計測部12−1、・・・、12−Nを有している。なお、受電電力計測部9−1、・・・、9−N、蓄電機11−1、・・・、蓄電機11−N、および蓄電残量計測部12−1、・・・、12−Nは、それぞれまとめて、あるいは代表して、受電電力計測部9、蓄電機11、蓄電残量計測部12などともいう。
受電電力計測部9は、電源3からの各需要部15−n毎(n=1〜Nの整数であり、各需要部15に対応する番号である。以下同様)の受電電力Pin_n(t)を計測し、平準化制御部20に出力する。蓄電機11は、スイッチ5の開閉に応じて、電源3から受電する電力の一部を充電しつつ(閉路時)、または放電(開路時)することにより変動負荷13に電力を供給する。蓄電残量計測部12は、蓄電機11の蓄電残量を計測し、平準化制御部20に出力する。
なお、需要部15−nの受電電力を受電電力Pin_n(t)、全需要部15の受電電力を足し合わせた電力を受電電力Pin(t)という。また、時刻tにおける需要部15−nの蓄電残量を蓄電残量Bn(t)、全需要部15の蓄電機11の残量を足し合わせた残量を蓄電残量Br(t)という。受電電力Pin(t)、Pin_n(t)をある時間累積した電力を、それぞれ累積受電電力量Ein(t)、累積受電電力量Ein_n(t)というが、詳細は後述する。
変動負荷13は、一般家庭や企業など、電力供給を受けて消費電力が変動する負荷である。尚、図1において、電源3の出力、蓄電機11の入出力、変動負荷13の入力が交流電力用と直流電力用で異なる場合は、適宜交流/直流変換器が挿入される。
平準化制御部20は、目標決定部22、スイッチ制御部26、番号管理部36、タイマ管理部38を有している。目標決定部22は、個別目標決定部30および記憶部24を備えている。記憶部24は、全体目標記憶部32、個別最大電力記憶部34を有している。
タイマ管理部38は、図示せぬデマンド時限タイマ、監視時間タイマなどを管理することにより、各周期の管理を行う。ここで、デマンド時限タイマが管理するデマンド時限T1とは、電源3から受電した電力量を積算する期間であり、監視時間タイマが管理する監視時間T2は、平準化制御部20が受電電力Pin(t)を計測する時間間隔である。
番号管理部36は、各需要部15の番号(例えば、1〜N)を管理し、各需要部15に関してそれぞれの制御を行えるようにする。記憶部24は、例えばRandom Access Memory(RAM)等である。記憶部24は、平準化制御部20の動作を制御するプログラム、蓄電装置7から入力される蓄電残量、決定した個別目標値等を記憶する。記憶部24の全体目標記憶部32は、予め決められた電力集中制御システム1全体の平準化目標値を、図示せぬ入力部を介しての外部からの入力等により、取得して記憶する。個別最大電力記憶部34は、各変動負荷13毎の最大消費電力Lmax(n)を、予め図示せぬ入力部を介して入力しておく等の方法により取得して記憶する。
個別目標決定部30は、全体目標記憶部32、個別最大電力記憶部34を参照して、全体目標値x、各変動負荷13の最大消費電力Lmax(n)を取得する。個別目標決定部30は、取得した全体目標値x、最大消費電力Lmax(n)、蓄電残量計測部12が計測した蓄電残量Bn(t)等に基づき、番号管理部36により管理される番号に対応する需要部15毎に、時刻tにおける平準化制御の個別目標値xn(t)を決定する。さらに、個別目標決定部30は、決定した個別目標値xn(t)をスイッチ制御部26に出力する。
スイッチ制御部26は、目標決定部22により決定された個別目標値xn(t)および蓄電装置7から入力される受電電力Pin_n(t)に基づく累積受電電力量Ein_n(t)に応じて、スイッチ5の接続状態を切り換える動作信号を出力し、スイッチ5を制御する。なお、取得した受電電力Pin_n(t)、蓄電残量Bn(t)、および決定した個別目標値xn(t)を記憶部24に記憶させるようにしてもよい。個別目標値xn(t)の決定方法の詳細については後述する。
以下、電力平準化制御について説明する。図3は、縦軸に消費電力、横軸に時間をとり、電力平準化制御を概念的に示した図である。図3に示すように、消費電力Pが目標値xより低いときには目標値xと消費電力Pの差分の電力で蓄電機を充電し、消費電力が目標値より高いときには、消費電力Pと目標値xの差分の電力を蓄電機から放電する。尚、図2に示す電力集中制御システム1のように、消費電力と目標値を単位時間当りの電力量とし、単位時間内にスイッチ5を開閉することで蓄電機11の充放電を切り替えて、単位時間当りの電力量を平準化する構成であってもよい。
図4は、縦軸に電力および電力量、横軸に時間をとり、電力平準化制御の一例を示す図である。電力平準化制御においては、例えば、所定のデマンド時限T1内で電源3から受電した総電力量を計量し、計量した総電力量と平準化目標値との比較に基づき、電源3からの受電を制御する。本実施の形態においては、受電電力計測部9―nが、変動負荷13−nの消費電力と蓄電機11−nの充電電力の和を電源3からの受電電力Pin_n(t)として計量している。
ここで、図4を用いて、デマンド時限T1の間のある時点で、電源3からの受電電力Pin_n(t)を累積した累積電力量Ein_n(t)が一定の平準化目標値xnを超えるか否かで、スイッチ5を開閉する例について説明する。図4では、受電電力Pin_n(t)、累積電力量Ein_n(t)、負荷電力Pln_n(t)の時間変化を示している。受電電力Pin_n(t)は、受電電力計測部9−nで監視時間T2毎に計測された電力、累積電力量Ein_n(t)は、受電電力計測部9−nで計測された受電電力Pin_n(t)が監視時間T2の間継続されているとして、デマンド時限T1の開始時から経過した時間の間累積した電力量である。また、負荷電力Pln(t)は、変動負荷13―nの消費電力である。
図4に示すように、変動負荷13−nの消費電力が負荷電力Pln(t)のように変化するとき、受電電力Pin_n(t)は、累積電力量Ein_n(t)が平準化目標値xnに達するまでの時刻t=0〜t1では、蓄電機が満充電である前提で負荷電力Pln(t)と等しくなる。また、累積電力量Ein_n(t)は、デマンド時限T1内で累積された電力量であり、平準化目標値xnに達しない時刻t=0〜2T1では、負荷電力が一定の場合ノコギリ波のような軌跡を描く。図4の例では、時刻t=2T1付近で負荷電力Pln(t)が上昇する。負荷電力Pln(t)の上昇により受電電力Pin_n(t)も上昇し、時刻t=t1で累積電力量Ein_n(t)が平準化目標値xnを超えることになり、スイッチ5−nが開放され、蓄電機11−nは放電を開始する。スイッチ5−nが開放されている間は、受電電力Pin_n(t)=0である。蓄電機11−nは、時刻t=t1〜3T1の間、放電を行う。
次のデマンド時限に変わる時刻t=3T1で、累積電力量Ein_n(t)がリセットされるため、再びスイッチ5−nが閉じ、電源3からの受電が開始され、時刻t=3T〜t2の間、受電が行われる。時刻t=t2で累積電力量Ein_n(t)が再び平準化目標値xnを超えることになり、スイッチ5が開放され、蓄電機11は放電を開始する。以下、同様の動作を繰り返す。なお、本例では蓄電機11−nが放電された後の時刻t=3T1以降は蓄電機11−nが充電されるため、受電電力Pin_n(t)は、負荷電力Pln(t)と蓄電機11−nへの充電電力とを足し合わせた電力となる。以上のようにして、デマンド時限内の受電電力量Ein_n(t)が平準化目標値xnと同等の値に制限される電力平準化制御が行われる。
図5は、電力集中制御システム1を全体として平準化制御を行なわない場合の電力供給状況および蓄電残量を示す図である。図5において、縦軸は、全変動負荷13の最大消費電力Lmax(n)の和を基準とした百分率、またはデマンド時限T1(例えば30分)当たりの最大消費電力量の和を基準とした百分率、および蓄電容量の和を基準とした百分率であり、横軸は時間を表す。なお、全体として平準化制御行わないとは、電力集中制御システム1における全体目標値xを複数の需要部15の個別目標値xnとして均等に配分し、各蓄電機11の蓄電残量Bn(t)に依らず一定の個別目標値xnを用いて制御することである。
図5では、12時前頃まで、受電電力Pin(t)が全体目標値xの単位時間平均電力以上に達する時間帯が多いため全需要部15の合計の蓄電残量Br(t)は減少しているが、その後、受電電力Pin(t)が全体目標値xの単位時間平均電力を下回る時間帯になると、蓄電残量Br(t)が増加してくる。
図6Aから図6Cは、電力集中制御システム1において、全体として平準化制御を行なわない場合の、個別の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図である。図6Aにおいて、例えば(a)は、需要部15−1の例、(b)は、需要部15−2の例を示す。図6Bにおいて、例えば(a)は、需要部15−3の例、(b)は、需要部15−4の例を示す。図6Cは、例えば、需要部15−5の例を示す。
図6Aから図6Cにおいて、縦軸は、各変動負荷13の最大消費電力Lmax(n)を基準とした百分率、またはデマンド時限T1(例えば30分)当たりの最大消費電力量を基準とした百分率、および各需要部15の蓄電容量を基準とした百分率であり、横軸は時間を表す。図6A〜図6Cは、平準化制御を行う前の受電電力Pin’_n(t)、累積電力量Ein’_n(t)、個別目標値xnに対する平準化を行なった場合の受電電力Pin_n(t)、累積電力量Ein_n(t)、および蓄電残量Bn(t)の時間に対する変化を示している。
図6A(a)に示すように、平準化制御を行う前には、受電電力Pin’_1(t)、累積受電電力量Ein’_1(t)であり、平準化制御を行うと、受電電力Pin_1(t)、累積受電電力量Ein_1(t)となり、蓄電機11の蓄電残量は蓄電残量B1(t)となる。図6A(a)の例では、12時前頃までは、受電電力Pin_1(t)が個別目標値x1の単位時間平均電力に対して高い値を示し、累積受電電力量Ein_1(t)が個別目標値x1に達する時間帯が多いため蓄電残量B1は減少し、その後増加している。図6A(b)の例では、受電電力Pin_2(t)が個別目標値x2の単位時間平均電力に対して低い値を示し、累積受電電力量Ein_2(t)が個別目標値x2に届かないため、蓄電機11は常時満充電に近い状態となっている。
図6B(a)の例でも、受電電力Pin_3(t)が個別目標値x3の単位時間平均電力に対して低い値を示し、累積受電電力量Ein_3(t)が個別目標値x3に届かないため、蓄電機11は常時満充電に近い状態となっている。図6B(b)の例では、12時前頃までは、受電電力Pin_4(t)が個別目標値x4の単位時間平均電力に対して高い値を示し、累積受電電力量Ein_4(t)が個別目標値x4に達する時間帯が多いため蓄電残量B4は減少し、その後増加している。
図6Cの例では、16時過ぎ頃まで、受電電力Pin(5)が個別目標値x5の単位時間平均電力に対して高い値を示している。まず、3時頃までは、累積受電電力量Ein_5(t)が個別目標値X5に達する時間帯が多いため蓄電残量B5(t)は減少しているが、3時過ぎに蓄電機11の蓄電残量B5(t)はほぼ空の状態となっている。その後も、受電電力Pin_5(t)が個別目標値x5の単位時間平均電力に対して高い値を示し続けるが、蓄電機11の容量が空のため、累積受電電力量Ein_5(t)が個別目標値x5を超えてしまう状態が16時過ぎ頃まで継続する。その後、受電電力Pin_5(t)が個別目標値x5の単位時間平均電力を下回る値に減少してくると、蓄電残量B5(t)が増加してくる。
図7は、上記のように全体として平準化制御を行わないときの、蓄電残量Br(t)および蓄電残量Bn(t)と全体目標値xおよび個別目標値xnを示す図である。図7において、縦軸は、各需要部15の最大消費電力量を基準とした百分率、および各需要部15毎または全需要部15の合計の蓄電容量を基準とした百分率であり、横軸は時間を表す。図6Aから図6Cを参照しながら説明したように、0〜24時において、各蓄電残量Bn(t)は、様々な傾向を示している。すなわち、消費電力の大きな時間帯に蓄電機の放電を行い、結果として蓄電残量が減少し、消費電力の小さな時間帯に蓄電機の充電を行い、結果として蓄電残量が増加するという、平準化制御を行うのに好適な傾向以外に、増加して飽和状態になる傾向、減少して容量が空になる場合などである。
以上のように、電力集中制御システム1の各需要部15を均一な個別目標値xnで平準化制御した場合には、電力集中制御システム1として合算してみると一見図5のように良好な制御がなされているように見える。しかし、個別の需要部15毎に見ると、蓄電残量Bn(t)が飽和していたり、空になっていたりする。このため、ある需要部では蓄電残量が余剰しているにもかかわらず、ある需要部では蓄電残量が枯渇し、受電電力量の最大値を増加させて、全蓄電機11の蓄電残量及び蓄電容量を有効に活用出来ていないことが分かる。
以下、第1の実施の形態による個別目標値の決定方法について説明する。第1の実施の形態においては、各需要部15の時刻tにおける平準化目標値を個別目標値xn(t)(n=1〜Nの整数であり、各需要部15に対応する変数)という。個別目標決定部30は、各個別目標値xn(t)に対応する電力量を合計すると、電力集中制御システム1の全体目標値xに対応する電力量になるように、全体目標値xを各需要部15に配分する。各需要部15は、各個別目標値xn(t)に従い平準化制御を独立して行う。蓄電残量計測部12は、番号管理部36の管理に基づき、各需要部15における蓄電残量Bn(t)を定期的に収集する。ここで、n=1〜Nの整数であり、各需要部15に対応する変数である。tは、計測された時刻を表す。なお、個別目標値xn(t)は、例えば監視時間T2ごとに更新される。また、厳密には各需要部15毎に収集された蓄電残量Bn(t)の時刻tは、処理や通信の遅延等によって異なる場合があるが、全需要部15に関する監視時間T2は完全に同期しているものとして説明する。
個別目標決定部30は、収集された各蓄電残量Bn(t)に基づき以下の式1のように全体目標値xに蓄電残量Bn(t)の逆数比を乗じた値として逐次、個別目標値xn(t)を決定する。
Figure 2013088573
ここで、nは、各需要部15に対応する変数、Nは、需要部15の総数、xは、全体目標値、xn(t)は、各需要部15の時刻tにおいて決定される個別目標値、Bn(t)は、各需要部15における蓄電機11の時刻tにおける蓄電残量(満充電時の蓄電電力、すなわち蓄電容量を基準とする百分率)である。
図8Aから図8Cは、電力集中制御システム1を全体として平準化制御を行なった場合の、個別の電力供給状況および蓄電残量の変化の例を示す図である。図8Aにおいて、(a)は、需要部15−1の例、(b)は、需要部15−2の例を示す。図8Bにおいて、(a)は、需要部15−3の例、(b)は、需要部15−4の例を示す。図8Cは、需要部15−5の例を示す。
図8Aから図8Cにおいて、縦軸は、各変動負荷13の最大消費電力Lmax(n)を基準とした百分率、または最大消費電力量を基準とした百分率、および蓄電容量を基準とした百分率であり、横軸は時間を表す。なお、電力供給状況は説明の都合上百分率で図示しているが、各式に代入する際の単位を統一すれば、(Wh)他、任意の単位であっても良い。
図8Aから図8Cは、平準化制御を行う前の受電電力Pin’_n(t)、累積電力量Ein’_n(t)を示す。また、図8Aから図8Cは、電力集中制御システム1の各需要部15−1〜15−5の個別目標値xn(t)を逐次変更する、全体として平準化を行なった場合の受電電力Pin_n(t)、累積電力量Ein_n(t)、および蓄電残量Bn(t)の時間に対する変化を示している。ここでは、n=1〜5である。
第1の需要部の例として図8A(a)に示すように、平準化制御を行う前には、受電電力の状況は、受電電力Pin’_1(t)、累積受電電力量Ein’_1(t)である。平準化制御を行うと、個別目標値x1(t)は、時刻t=0では全体目標値xに等しいが、式1に基づき、逐次更新される。このとき、需要部15−1の受電電力の状況は、受電電力Pin_1(t)、累積受電電力量Ein_1(t)となり、蓄電残量は、蓄電残量B1(t)となる。
図8A(b)の第2の需要部の例は、図1の例に比べて、変動負荷13の消費電力が少ない例である。この例では、式1に基づき、個別目標値x2(t)が逐次更新される。図8A(b)に示すように、平準化制御を行う前には、受電電力の状況は、受電電力Pin’_2(t)、累積受電電力量Ein’_2(t)である。平準化制御を行うと、個別目標値x2(t)は、時刻t=0では全体目標値xに等しいが、式1に基づき、逐次更新される。このとき、需要部15−2の受電電力の状況は、受電電力Pin_2(t)、累積受電電力量Ein_2(t)となり、蓄電残量は、蓄電残量B2(t)となる。
図8B(a)の第3の需要部の例は、図1の例と同等の消費電力を示す変動負荷13の別の例である。この例では、式1に基づき、個別目標値x3(t)が逐次更新される。図8B(a)に示すように、平準化制御を行う前には、受電電力の状況は、受電電力Pin’_3(t)、累積受電電力量Ein’_3(t)である。平準化制御を行うと、個別目標値x3(t)は、時刻t=0では全体目標値xに等しいが、式1に基づき、逐次更新される。このとき、需要部15−3の受電電力の状況は、受電電力Pin_3(t)、累積受電電力量Ein_3(t)となり、蓄電残量は、蓄電残量B3(t)となる。
図8B(b)の第4の需要部の例は、図1の例と同等の消費電力を示す変動負荷13のさらに別の例である。この例では、式1に基づき、個別目標値x4(t)が逐次更新される。図8B(b)に示すように、平準化制御を行う前には、受電電力の状況は、受電電力Pin’_4(t)、累積受電電力量Ein’_4(t)である。平準化制御を行うと、個別目標値x4(t)は、時刻t=0では全体目標値xに等しいが、式1に基づき、逐次更新される。このとき、需要部15−4の受電電力の状況は、受電電力Pin_4(t)、累積受電電力量Ein_4(t)となり、蓄電残量は、蓄電残量B4(t)となる。
図8Cの第5の需要部の例は、図1の例に比べて、変動負荷13の消費電力が多い例である。この例では、式1に基づき、個別目標値x5(t)が逐次更新される。図8Cに示すように、平準化制御を行う前には、受電電力の状況は、受電電力Pin’_5(t)、累積受電電力量Ein’_5(t)である。平準化制御を行うと、個別目標値x5(t)は、時刻t=0では全体目標値xに等しいが、式1に基づき、逐次更新される。このとき、需要部15−5の受電電力の状況は、受電電力Pin_5(t)、累積受電電力量Ein_5(t)となり、蓄電残量は、蓄電残量B5(t)となる。
図9は、図8A〜図8Cに示した需要部15−1〜15−5の、平準化制御前の合算した受電電力Pin’(t)および累積受電電力量Ein’(t)、平準化制御を行なった場合の合算した受電電力Pin(t)および累積受電電力量Ein(t)、蓄電残量Br(t)を示す。
図9に示すように、このときの個別目標値x1(t)〜x5(t)は、全体目標値xを配分したものであることから、足し合わせると(百分率での表示では平均すると)全体目標値xとなる。また、平準化制御前の電力受電状況は、受電電力Pin’(t)および累積受電電力量Ein’(t)となる。平準化制御後の電力受電状況は、受電電力Pin(t)、累積受電電力量Ein(t)、蓄電残量は、蓄電残量Br(t)となる。このように、電力集中制御システム1全体として大きな容量の蓄電機11に全ての需要部15が接続されている場合のように制御されるとともに、蓄電機11が飽和したり、残量が空になったりするようなことのない適切な制御となっている。
図10は、上記のように全体として平準化制御を行ったときの、全体目標値xおよび各需要部15の個別目標値xn(t)と蓄電残量Br(t)および各蓄電残量Bn(t)を示す図である。図10の縦軸は、各需要部15毎、または全需要部15の合計の最大消費電力量の和を基準とした百分率、あるいは各需要部15毎または全需要部15の合計の蓄電容量を基準とした百分率を表す。横軸は、時間を表す。
図10に示すように、0〜24時において、個別目標値xn(t)は、各需要部毎に異なる変化を示し、このような目標配分の結果、全ての蓄電残量Bn(t)が、全蓄電残量の合計である蓄電残量Br(t)の変化と同様に変化する傾向を示している。このため、電力集中制御システム1は、需要部間での蓄電残量差が小さくなる、即ち全蓄電機11の蓄電残量及び蓄電容量を有効に活用出来ることで、より効果的な平準化制御が可能な、好ましい状況となっている。
以下、第1の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を、図11から図13を参照しながら説明する。図11から図13は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、平準化制御部20において、予め電力平準化制御の初期パラメータ設定が行われる。すなわち、タイマ管理部38は、デマンド時限T1(h)、監視時間T2(h)、デマンド時限開始時刻を設定し、記憶部24に格納する。また、目標決定部22は、全体目標記憶部32から全体目標値x(Wh)を取得し、設定する。番号管理部36は、需要部15の総数に対応する番号Nを設定する(S101)。
タイマ管理部38は、デマンド時限開始時刻が到来したか否かを、管理している時刻と記憶部24に格納されたデマンド時限開始時刻とを比較することにより、デマンド時限開始時刻が到来するまで監視する(S102:No)。デマンド時限開始時刻が到来すると(S102:Yes)、タイマ管理部38は、不図示のデマンド時限タイマをリセットする(S103)。
スイッチ制御部26は、各需要部15のスイッチ5をオンする。このとき各蓄電機11は、入力が正常であると検出すると充電状態に切りかわる(S104)。スイッチ制御部26は、各需要部15において、累積受電電力量Ein_n(t)=0(Wh)にリセットする(S105)。
図12の処理に進み、タイマ管理部38は、図示せぬ監視時間タイマをリセットする(S111)。タイマ管理部38は、監視時間タイマが満了するまで、すなわち監視時間T2が経過するまで監視を繰り返す(S112:No)。タイマ管理部38が、監視時間タイマが満了したと判別すると(S112:Yes)、個別目標決定部30は、時刻tにおける各需要部15−nの蓄電残量Bn(t)を、蓄電残量計測部12を介して取得する(S113)。ここで、取得する蓄電残量Bn(t)は、各蓄電機11の蓄電容量に対する比で表すものとする。
個別目標決定部30は、上記の式1により、各需要部15における個別目標値xn(t)を算出する(S114)。スイッチ制御部26は、各受電電力計測部9を介して、各需要部15の受電電力Pin_n(t)(Wh)を取得する(S115)とともに、需要部15−nにおける累積電力量Ein_n(t)=Ein_n(t)+Pin_n(t)×T2を算出する(S116)。
図13の処理に進み、スイッチ制御部26は、k=1とする(S121)。スイッチ制御部26は、Ein_k(t)≧xk(t)であるか否か判別し(S122)、Ein_k(t)<xk(t)である場合には(S122:No)、処理をS124に進める。Ein_k(t)≧xk(t)である場合には(S122:Yes)、スイッチ制御部26は、需要部15−kのスイッチ5(受電スイッチk)をオフする(S123)。このとき、蓄電装置7は、スイッチ5がオフされたことによって発生する商用電源入力断を検出すると、蓄電機11の放電を行う。
スイッチ制御部26は、k=k+1と置き換え(S124)、k>Nであるか否かを判別する(S125)。k≦Nの場合には(S125:No)、スイッチ制御部26は、処理をS122に戻す。k>Nである場合には(S125:Yes)、タイマ管理部38は、デマンド時限タイマが満了したか否かを判別する(S126)。デマンド時限タイマが満了していないと判別されると(S126:No)、処理は、図12のS111に戻り、満了したと判別されると(S126:Yes)、処理は、図11のS103に戻る。
以上説明したように、第1の実施の形態による電力集中制御システム1によれば、電源3に接続された複数の需要部15に全体目標値xに基づき個別目標値xn(t)を配分する。各需要部15は、個別目標値xn(t)に基づいて独立して平準化制御を行う。各需要部15の個別目標値xn(t)は、各需要部15の蓄電残量Bn(t)の逆数と、各需要部15の蓄電残量Bn(t)の逆数の全ての需要部15についての和との比に基づき配分される。これにより、各需要部15は、個別目標値xn(t)として、当該需要部15よりも低い蓄電残量Bn(t)がある場合には、その需要部15より低い個別目標値xn(t)を配分されることになる。
以上のように、第1の実施の形態による電力集中制御システム1によれば、各負荷13と蓄電装置7のセットである需要部15は、個別目標値xn(t)に従い平準化制御を独立に行うことができる。個別目標値xn(t)は、全蓄電装置11の蓄電残量Bn(t)を例えば監視時間T2毎など定期的に収集し、収集された蓄電残量Bn(t)の逆数に基づき算出されることになる。よって、蓄電残量Bn(t)の多い需要部15の個別目標値xn(t)は低くなり、放電の機会が増える一方で、蓄電残量Bn(t)が少ない需要部15の個別目標値xn(t)は高くなり、充電の機会が増えるため、蓄電残量Bn(t)が均一化されていく。よって、効率のよい電力集中制御システム1が実現され、電力料金削減、蓄電装置7の小型化、二酸化炭素排出削減の効果などが得られる。
電力集中制御システム1全体としては、変動負荷13の需要が大きいときに電源3からではなく、蓄電装置7を放電することにより、電源3から受電する単位時間当たりの電力量のピークを小さくするという電力平準化による効果が得られる。このとき、例えば全ての変動負荷13を大きな容量のひとつの蓄電装置に接続したシステムとして構成したときと同様に、全ての蓄電残量を有効に活用し、総電力を平準化することが可能である。このような電力集中制御システム1を実現するためには、例えば、電力消費負荷毎もしくは部屋毎に小さな蓄電装置を設置すればよい。このように分散配置された小容量蓄電装置7を利用する構成にすることにより、大容量の蓄電装置を不要とすることができる。
さらに、本実施の形態による電力集中制御システム1によれば、互いの需要部15間で直接的な電力移動を行うような、電源系統への逆潮流を不要とすることができ、複雑な制御をする必要がなく、不適切な制御による事故の発生などを抑制する効果がある。このように、蓄電装置7間の直接的な電力移動を行わずに、分散配置された蓄電装置7を集中制御し、仮想的に蓄電装置7間の電力移動を実現することができる。よって、分散配置された蓄電装置7の内、ある蓄電装置7は残量が切迫している状態で、別の蓄電装置7は残量に余裕がある、というような状況が生じないように集中制御することができ、蓄電容量を有効に活用することが可能となる。
個別目標値xn(t)を決定する際には、蓄電残量Bn(t)を計測すればよく、全ての負荷13の需要予測を行ったり、充放電電力などを検出したりする必要がないので、簡易に個別目標値xn(t)を決定することができる。よって、日々変動する負荷に対する予測の精度により個別目標値xn(t)が影響を受け、平準化の効果が低下することがなく、装置のコストや計算処理のコストも不要である。このとき、計測する蓄電残量Bn(t)は、各蓄電機11の蓄電容量に対する比でよく、比で取得される計測値を電力または電力量に換算する必要もない。
(第1の実施の形態の変形例)
以下、第1の実施の形態の変形例による電力集中制御システム1について説明する。本変形例において、第1の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の構成および動作については、重複説明を省略する。
本変形例においては、電力集中制御システム1の構成、および、平準化制御の処理は第1の実施の形態とほぼ同様である。蓄電機11の蓄電残量Bn(t)を算出する際に、第1の実施の形態においては、蓄電容量に対する比を計測し、計測値をそのまま用いたが、本変形例においては、計測した比を蓄電電力量(Wh)に換算して、個別目標値xn(t)を算出する。個別目標値xn(t)算出の式は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1と同様に、式1である。
本変形例によれば、同一比の蓄電残量Bn(t)でも、蓄電機11の蓄電容量の大小により充電に必要な電力量が異なるが、全て電力量で算出することにより、より電力集中制御システム1の電力の状況にあった個別目標値xn(t)とすることが可能となる。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態による電力集中制御システム1について説明する。第2の実施の形態による電力集中制御システム1において、第1の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の構成および動作については、重複説明を省略する。第2の実施の形態による電力集中制御システム1の構成は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1の構成と同様である。
第2の実施の形態による電力集中制御システム1において、変動負荷13の消費電力が各需要部15で異なる場合、同じ蓄電残量Bn(t)と同じ個別目標値xn(t)であっても、蓄電残量Bn(t)の消費は変動負荷13の消費電力で異なる。よって、各負荷13の最大消費電力比を負荷の消費電力比と見なして、蓄電残量だけでなくこの最大消費電力比も考慮して以下の式2のように個別目標値を決定する。
Figure 2013088573
また、全体目標値xが全ての需要部15に配分されることから、以下の式3が成り立つ。
Figure 2013088573
式2、式3より、以下の式4が導かれる。
Figure 2013088573
ここで、nは、各需要部15に対応する変数、Nは、需要部15の総数、xは、全体目標値、xn(t)は、各需要部15の時刻tにおける個別目標値、Bn(t)は、各需要部15における蓄電機11の時刻tにおける蓄電残量である。このとき、蓄電残量は、蓄電機11の満充電時の蓄電電力量、すなわち蓄電容量を基準とする百分率、または、蓄電電力量に換算した値(Wh)とすることができる。また、Lmax(n)は、各変動負荷13の最大消費電力、αは、正規化のための係数である。
以上のように、個別目標決定部30は、各需要部15の各蓄電装置7の残量を、例えば、常時、または監視時間T2毎に定期的に収集する。そして、個別目標決定部30は、個別目標値xn(t)を、全体目標値xに蓄電残量Bn(t)の逆数比と各負荷の最大消費電力Lmax(n)の比の積に比例した値として式4により逐次決定する。
以下、第2の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を、図14から図16を参照しながら説明する。図14から図16は、第2の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を示すフローチャートである。
図14に示すように、平準化制御部20において、予め電力平準化制御の初期パラメータ設定が行われる。すなわち、タイマ管理部38は、デマンド時限T1(h)、監視時間T2(h)、デマンド時限開始時刻を設定し、記憶部24に格納する。また、目標決定部22は、全体目標記憶部32から全体目標値x(Wh)を取得し、設定する。番号管理部36は、需要部15の総数に対応する番号Nを設定する。さらに、個別目標決定部30は、個別最大電力記憶部34に記憶された最大消費電力Lmax(n)を取得する(S131)。
タイマ管理部38は、デマンド時限開始時刻が到来したか否かを、管理している時刻と記憶部24に格納されたデマンド時限開始時刻とを比較することにより、デマンド時限開始時刻が到来するまで監視する(S132:No)。デマンド時限開始時刻が到来すると(S132:Yes)、タイマ管理部38は、不図示のデマンド時限タイマをリセットする(S133)。
スイッチ制御部26は、各需要部15のスイッチ5をオンする。このとき各蓄電機11は、入力が正常であると検出すると充電状態に切りかわる(S134)。スイッチ制御部26は、各需要部15において、累積受電電力量Ein_n(t)=0(Wh)にリセットする(S135)。
図15の処理に進み、タイマ管理部38は、図示せぬ監視時間タイマをリセットする(S141)。タイマ管理部38は、監視時間タイマが満了するまで、すなわち監視時間T2が経過するまで監視を繰り返す(S142:No)。タイマ管理部38が、監視時間タイマが満了したと判別すると(S142:Yes)、個別目標決定部30は、時刻tにおける各需要部15−nの蓄電残量Bn(t)を、蓄電残量計測部12を介して取得する(S143)。ここで、取得する蓄電残量Bn(t)は、各蓄電機11の蓄電容量に対する比、または蓄電電力量で表すものとする。
個別目標決定部30は、上記の式4により、各需要部15における個別目標値xn(t)を算出する(S144)。スイッチ制御部26は、各受電電力計測部9を介して、各需要部15の受電電力Pin_n(t)(Wh)を取得する(S145)とともに、需要部15−nにおける累積電力量Ein_n(t)=Ein_n(t)+Pin_n(t)×T2を算出する(S146)。
図16の処理に進み、スイッチ制御部26は、k=1とする(S151)。スイッチ制御部26は、Ein_k(t)≧xk(t)であるか否か判別し(S152)、Ein_k(t)<xk(t)である場合には(S152:No)、処理をS154に進める。Ein_k(t)≧xk(t)である場合には(S152:Yes)、スイッチ制御部26は、需要部15−kのスイッチ5(受電スイッチk)をオフする(S153)。このとき、蓄電装置7は、スイッチ5がオフされたことによって発生する商用電源入力断を検出すると、蓄電機11の放電を行う。
スイッチ制御部26は、k=k+1と置き換え(S154)、k>Nであるか否かを判別する(S155)。k≦Nの場合には(S155:No)、スイッチ制御部26は、処理をS152に戻す。k>Nである場合には(S155:Yes)、タイマ管理部38は、デマンド時限タイマが満了したか否かを判別する(S156)。デマンド時限タイマが満了していないと判別されると(S156:No)、処理は、図15のS141に戻り、満了したと判別されると(S156:Yes)、処理は、図14のS133に戻る。
以上説明したように、第2の実施の形態による電力集中制御システム1によれば、第1の実施の形態およびその変形例による電力集中制御システム1と同様の作用効果に加え、変動負荷13の消費電力が考慮されるため、さらに効率のよい平準化制御を行なうことができる。
(第3の実施の形態)
以下、第3の実施の形態による電力集中制御システム1について説明する。第3の実施の形態による電力集中制御システム1において、第1の実施の形態およびその変形例、または第2の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の構成および動作については、重複説明を省略する。第3の実施の形態による電力集中制御システム1の構成は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1と同様である。
第3の実施の形態による電力集中制御システム1においては、個別目標決定部30は、個別目標値xn(t)を、蓄電残量Bn(t)、または、変動負荷13の最大消費電力Lmax(n)、またはその両方の大小関係により順序付けを行う。すなわち、以下のいずれかにより順位を決定する。
1)1/Bn(t)の小さい順(ただし、Bn(t)は、蓄電容量に対する比)
2)1/Bn(t)の小さい順(ただし、Bn(t)は蓄電電力量(Wh))
3)以下の式5の小さい順(ただし、Bn(t)は、蓄電容量に対する比または、蓄電電力量(Wh))
Figure 2013088573
個別目標決定部30は、その順序に基づき、順序が隣接する各需要部15の個別目標値xn(t)間の差が等しくなるように、個別目標値xn(t)を決定する。順序が隣接する各需要部15の個別目標値xn(t)間の差が等しくなるという条件は、以下の式6で表され、全体目標値xを各需要部15に配分するという条件は、式7により表される。
xn(t)=x×(1+K(n,t)×β)・・・(式6)
Figure 2013088573
式6、式7より、式8が導かれる。
Figure 2013088573
ここで、nは、各需要部15に対応する変数、Nは、需要部15の総数、xは、全体目標値、xn(t)は、各需要部15の時刻tにおける個別目標値、Bn(t)は、各需要部15における蓄電機11の時刻tにおける蓄電残量である。このとき、蓄電残量は、蓄電機11の満充電時の蓄電電力量、すなわち蓄電容量を基準とする百分率、または、蓄電電力量に換算した値(Wh)とすることができる。また、Lmax(n)は、各変動負荷13の最大消費電力、K(n、t)は、時刻tにおける需要部15の順位を示す正の整数、βは正規化のための係数である。なお、個別目標値xn(t)は、各需要部15の各蓄電装置7の残量を、例えば、常時、または監視時間T2毎に定期的に収集し、上記式8により逐次決定する。
第3の実施の形態による電力集中制御システム1における平準化制御の動作は、第2の実施の形態による平準化制御の図15のフローチャートにおけるS144に代えて、上記式8により個別目標値xn(t)を決定する処理を行えばよい。
以上説明したように、第3の実施の形態による電力集中制御システム1によれば、個別目標値xn(t)の順位を蓄電残量Bn(t)に基づいて上記1)または2)により決定した場合には、第1の実施の形態およびその変形例と同様の作用効果を得ることができる。また、さらに最大消費電力Lmax(n)に基づいて個別目標値xn(t)の順位を決めた場合には、第2の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の作用効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
以下、第4の実施の形態による電力集中制御システム1について説明する。第4の実施の形態による電力集中制御システム1において、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態、または第3の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の構成および動作については、重複説明を省略する。第4の実施の形態による電力集中制御システム1の構成は、第1の実施の形態による電力集中制御システム1と同様である。
上述したように、電力集中制御システム1においては、個別目標値xn(t)は蓄電残量に応じて上下する。しかし、ある時点で個別目標値xn(t)が如何に低くなろうとも、デマンド時限開始からその時点までに消費した累積受電電力量Ein_n(t)を削減することは出来ないため、累積受電電力量Ein_n(t)が個別目標値xn(t)より大きくなってしまう場合がある。一方、個別目標値xn(t)が高くなった場合は、その値まで累積受電電力量Ein_n(t)は増加することがある。よって、各需要部15の個別目標値xn(t)の合計は全体目標値xであるが、累積受電電力量Ein_n(t)の合計は、全体目標値xを超えてしまう場合が生じる。
図17は、累積受電電力量Einの合計が全体目標値xを超えてしまう場合を例示した図である。図17において、縦軸は、各変動負荷13毎、または全変動負荷13の合計の最大消費電力Lmax(n)を基準とした百分率、または最大消費電力量Lmax(n)を基準とした百分率を表す。また、縦軸は、各需要部15または全需要部15の合計の蓄電容量を基準とした百分率を表す。横軸は、時間を表す。
図17は、電力集中制御システム1を全体として平準化制御を行なった場合の、受電電力Pin_n(t)、累積電力量Ein_n(t)、および蓄電残量Bn(t)の時間に対する変化を示している。ここでは、n=1,2である。
図17に示すように、需要部15−1、15−2の消費電力Pl(1)、Pl(2)はほぼ一定の値を示しており、累積受電電力量Ein_1(t)、Ein_2(t)は、約0.3時頃に、それぞれ個別目標値xn(t)付近まで上昇する。累積受電電力量Ein_1(t)、Ein_2(t)が、それぞれ個別目標値x1(t)、x2(t)を超えると、蓄電残量B1(t)、B2(t)は異なる量で減少する。この後、一方の個別目標値xn(t)は上昇し、他方は減少する。個別目標値xn(t)が上昇した需要部15はその値を超えない限り、Ein_n(t)が上昇する。他方の個別目標値xn(t)が減少した需要部15はスイッチ5がオフされ受電電力が0となるものの、累積受電電力量Ein_n(t)は、個別目標値xn(t)が変化する前の値を維持するのみで、その時点の個別目標値xn(t)より高い値となる。よって、累積受電電力量Ein_1(t)、Ein_2(t)の合計である累積受電電力量Einは、個別目標値x1(t)、x2(t)の合計である全体目標値xを超えることになり、約0.3時以降にその動作が示されている。
本実施の形態による電力集中制御システム1においては、このように、累積受電電力量Ein_n(t)の合計が全体目標値x以上になった場合、各需要部15の制御に優先して、全ての需要部15のスイッチ5をオフするようにする。
以下、図18から図20を参照しながら、第4の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を説明する。図18から図20は、第4の実施の形態による電力集中制御システム1の動作を示すフローチャートである。
図18に示すように、平準化制御部20において、予め電力平準化制御の初期パラメータ設定が行われる。すなわち、タイマ管理部38は、デマンド時限T1(h)、監視時間T2(h)、デマンド時限開始時刻を設定し、記憶部24に格納する。また、目標決定部22は、全体目標記憶部32から全体目標値x(Wh)を取得し、設定する。番号管理部36は、需要部15の総数に対応する番号Nを設定する。さらに、個別目標決定部30は、個別最大電力記憶部34に記憶された最大消費電力Lmax(n)を取得する(S201)。
タイマ管理部38は、デマンド時限開始時刻が到来したか否かを、管理している時刻と記憶部24に格納されたデマンド時限開始時刻とを比較することにより、デマンド時限開始時刻が到来するまで監視する(S202:No)。デマンド時限開始時刻が到来すると(S202:Yes)、タイマ管理部38は、不図示のデマンド時限タイマをリセットする(S203)。
スイッチ制御部26は、各需要部15のスイッチ5をオンする。このとき各蓄電機11は、入力が正常であると検出すると充電状態に切りかわる(S204)。スイッチ制御部26は、各需要部15において、累積受電電力量Ein_n(t)=0(Wh)にリセットする(S205)。また、スイッチ制御部26は、各需要部15の累積受電電力量Ein_n(t)を足し合わせた需要部15全体の累積受電電力量Ein=0(Wh)にリセットする(S206)。
図19の処理に進んで、タイマ管理部38は、図示せぬ監視時間タイマをリセットする(S211)。タイマ管理部38は、監視時間タイマが満了するまで、すなわち監視時間T2が経過するまで監視を繰り返す(S212:No)。タイマ管理部38が、監視時間タイマが満了したと判別すると(S212:Yes)、個別目標決定部30は、時刻tにおける各需要部15−nの蓄電残量Bn(t)を、蓄電残量計測部12を介して取得する(S213)。ここで、取得する蓄電残量Bn(t)は、各蓄電機11の蓄電容量に対する比、または蓄電電力量で表すものとする。
個別目標決定部30は、上記の式4により、各需要部15における個別目標値xn(t)を算出する(S214)。スイッチ制御部26は、各受電電力計測部9を介して、各需要部15の受電電力Pin_n(t)(Wh)を取得する(S215)とともに、需要部15−nにおける累積電力量Ein_n(t)=Ein_n(t)+Pin_n(t)×T2を算出する(S216)。
スイッチ制御部26は、さらに、全体の累積受電電力量Einを以下の式9により算出する(S217)。
Figure 2013088573
図20の処理に進み、スイッチ制御部26は、Ein≧xであるか否か判別する(S221)。Ein(t)≧xである場合には(S221:Yes)、スイッチ制御部26は、各需要部15のスイッチ5を全てオフし(S222)、処理をS228に進める。
Ein(t)<xである場合には(S221:No)、スイッチ制御部26は、k=1とする(S223)。スイッチ制御部26は、Ein_k(t)≧xk(t)であるか否か判別し(S224)、Ein_k(t)<xk(t)である場合には(S224:No)、処理をS226に進める。Ein_k(t)≧xk(t)である場合には(S224:Yes)、スイッチ制御部26は、需要部15−kのスイッチ5(受電スイッチk)をオフする(S225)。このとき、蓄電装置7は、スイッチ5がオフされたことによって発生する商用電源入力断を検出すると、蓄電機11の放電を行う。
スイッチ制御部26は、k=k+1と置き換え(S226)、k>Nであるか否かを判別する(S227)。k≦Nの場合には(S227:No)、スイッチ制御部26は、処理をS224に戻す。k>Nである場合には(S227:Yes)、タイマ管理部38は、デマンド時限タイマが満了したか否かを判別する(S228)。デマンド時限タイマが満了していないと判別されると(S228:No)、処理は、図19のS211に戻り、満了したと判別されると(S228:Yes)、処理は、図18のS203に戻る。
以上説明したように、第4の実施の形態による電力集中制御システム1によれば、第2の実施の形態による電力集中制御システム1と同様の作用効果に加え、累積受電電力量Einが全体目標値xを超えているか否かが考慮されるため、累積受電電力量Einの不要な上昇を防止でき、さらに効率のよい平準化制御を行なうことができる。
上記第1から第4の実施の形態および第1の実施の形態の変形例による電力集中制御システム1は、本発明のシステムの一例である。また、スイッチ制御部26は、制御部の一例であり、個別目標決定部30は、全体目標値取得部および個別目標決定部の一例である。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を採ることができる。例えば、第4の実施の形態において、個別目標値xn(t)の決定方法は、第2の実施の形態による個別目標値xn(t)の決定方法を例にして説明したがこれに限定されない。第1の実施の形態またはその変形例、第3の実施の形態のいずれかによる個別目標値xn(t)の決定方法と、第4の実施の形態による累積受電電力量Einの和が全体目標値xを超えるか否かの判定を組み合わせてもよい。
また、個別目標値xn(t)の決定は、自己の需要部15の蓄電残量Bn(t)よりも少ない蓄電機11を有する需要部15の個別目標値xn(t)よりも低い目標値を設定することで行なうことができる。このとき、全体目標値xを各需要部15の個別目標値xn(t)に配分している。よって、個別目標値xn(t)の決定は、自己の需要部15の蓄電残量Bn(t)よりも多い蓄電機11を有する需要部15の個別目標値xn(t)よりも高い目標値を設定することで行なうこともできる。
ここで、上記第1から第4の実施の形態および第1の実施の形態の変形例による電力平準化制御方法の動作をコンピュータに行わせるために共通に適用されるコンピュータの例について説明する。図21は、標準的なコンピュータのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図21に示すように、コンピュータ300は、Central Processing Unit(CPU)302、メモリ304、入力装置306、出力装置308、外部記憶装置312、媒体駆動装置314、ネットワーク接続装置等がバス310を介して接続されている。
CPU302は、コンピュータ300全体の動作を制御する演算処理装置である。メモリ304は、コンピュータ300の動作を制御するプログラムを予め記憶したり、プログラムを実行する際に必要に応じて作業領域として使用したりするための記憶部である。メモリ304は、例えば、RAM、Read Only Memory(ROM)等である。入力装置306は、コンピュータの使用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をCPU302に送付する装置であり、例えばキーボード装置、マウス装置などである。出力装置308は、コンピュータ300による処理結果を出力する装置であり、表示装置などが含まれる。例えば表示装置は、CPU302により送付される表示データに応じてテキストや画像を表示する。
外部記憶装置312は、例えば、ハードディスクなどの記憶装置であり、CPU302により実行される各種制御プログラムや、取得したデータ等を記憶しておく装置である。媒体駆動装置314は、可搬記録媒体316に書き込みおよび読み出しを行うための装置である。CPU302は、可搬型記録媒体316に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置314を介して読み出して実行することによって、各種の制御処理を行うようにすることもできる。可搬記録媒体316は、例えばConpact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等である。ネットワーク接続装置318は、有線または無線により外部との間で行われる各種データの授受の管理を行うインタフェース装置である。バス310は、上記各装置等を互いに接続し、データのやり取りを行う通信経路である。
上記第1から第4の実施の形態および第1の実施の形態の変形例による電力平準化制御方法をコンピュータに実行させるプログラムは、例えば外部記憶装置312に記憶させる。CPU302は、外部記憶装置312からプログラムを読み出し、コンピュータ300に電力平準化制御の動作を行なわせる。このとき、まず、電力平準化制御の処理をCPU302に行わせるための制御プログラムを作成して外部記憶装置312に記憶させておく。そして、入力装置306から所定の指示をCPU302に与えて、この制御プログラムを外部記憶装置312から読み出させて実行させるようにする。また、このプログラムは、可搬記録媒体316に記憶するようにしてもよい。
1 電力集中制御システム
3 電源
5 スイッチ
7 蓄電装置
9 受電電力計測部
11 蓄電機
12 蓄電残量計測部
13 変動負荷
15 需要部
20 平準化制御部
22 目標決定部
26 スイッチ制御部
30 個別目標決定部
32 全体目標記憶部
34 個別最大電力記憶部
36 番号管理部
38 タイマ管理部
Pin(t)、Pin_n(t) 受電電力
Ein(t)、Ein_n(t) 累積受電電力量
Br(t) 蓄電残量
Bn(t) 蓄電残量
x 全体目標値
xn(t) 個別目標値

Claims (12)

  1. 電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化する電力平準化制御装置が、
    前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得し、
    前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量を監視時間毎に取得し、
    前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分する際に、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値を、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定し、
    前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記負荷へ供給する電力または、前記電源から供給する電力を制御する、
    ことを特徴とする電力平準化制御方法。
  2. 前記個別目標値は、前記各需要部の蓄電残量の逆数比に基づき決定されることを特徴とする請求項1に記載の電力平準化制御方法。
  3. 前記個別目標値は、さらに、前記各需要部の最大消費電力の比に基づき決定されることを特徴とする請求項2に記載の電力平準化制御方法。
  4. 前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量を計測する電力計測部、
    をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記電力計測部が計測した前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量の合計値が前記全体目標値以上となる場合は、前記合計値を前記全体目標値により制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電力平準化制御方法。
  5. 電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化する電力平準化制御装置であって、
    前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得する全体目標値取得部と、
    前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量を監視時間毎に取得する蓄電残量取得部と、
    前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分する際に、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値を、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定する個別目標決定部と、
    前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記負荷へ供給する電力または、前記電源から供給する電力を制御する制御部と
    を有することを特徴とする電力平準化制御装置。
  6. 前記個別目標値は、前記各需要部の蓄電残量の逆数比に基づき決定されることを特徴とする請求項5に記載の電力平準化制御装置。
  7. 前記個別目標値は、前記各需要部の最大消費電力の比に基づき決定されることを特徴とする請求項6に記載の電力平準化制御装置。
  8. さらに、前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量を計測する電力計測部、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記電力計測部が計測した前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量の合計値が前記全体目標値以上となる場合は、前記合計値を前記全体目標値により制御することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の電力平準化制御装置。
  9. 電源が、蓄電装置および負荷を含む複数の需要部と接続されたシステムにおいて、前記電源から前記各需要部に供給する電力を平準化するプログラムであって、
    前記複数の需要部に対して供給する電力の合計に対する全体目標値を取得し、
    前記需要部の各蓄電装置の蓄電残量を監視時間毎に取得し、
    前記需要部ごとに供給される電力に対する個別目標値を、前記全体目標値に応じて配分する際に、前記需要部のうちの一つの需要部の個別目標値を、他の前記需要部の前記蓄電残量が前記一つの需要部の前記蓄電残量よりも少ない場合には、前記他の前記需要部の個別目標値よりも低い個別目標値に決定し、
    前記個別目標決定部により決定された前記個別目標値を基に、前記負荷へ供給する電力または、前記電源から供給する電力を制御する、
    処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 前記個別目標値は、前記各需要部の蓄電残量の逆数比に基づき決定されることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記個別目標値は、前記各需要部の最大消費電力の比に基づき決定されることを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
  12. さらに、前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量を計測する電力計測部、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記電力計測部が計測した前記需要部が受電した電力または単位時間当たりの電力量の合計値が前記全体目標値以上となる場合は、前記合計値を前記全体目標値により制御することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに記載のプログラム。
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