JPWO2013058285A1 - 経路探索方法及び経路探索装置 - Google Patents

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Abstract

コンピュータが、地図データから出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出するステップと、それらのリンクについてエネルギー消費またはエネルギー回生に関するリンクコストを算出するステップと、抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して第1のネットワークを生成するステップと、第1のネットワークに対して第1および第2の追加リンクとを追加して第2のネットワークを生成するステップと、第2のネットワークを用いて出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索するステップと、を有する。第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定され、リンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクである。第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定され、目的地に対応するノードの複製の間を接続する。

Description

本発明は、経路探索方法に関する。
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)など、駆動用のバッテリを備える車両において、航続可能距離を適切に管理するため、走行中のバッテリの電力消費のほかにバッテリの電力回生が注目されている。特許文献1では、電力回生量に基づいて経路探索用のリンクコストを算出して、経路探索を行う経路探索装置が記載されている。
また、リンクコストに基づいて経路探索を行う方法として、ダイクストラ法と呼ばれる単一始点最短路問題のアルゴリズムを用いることが周知となっている。
日本国特開2010−101745号公報
特許文献1では、電力回生量をリンクコストに含めてはいるものの、リンクごとの電力消費量については考慮されているとは言えない。そのため、電力消費量が電力回生量を上回り、目的地に到達不能となる経路を探索してしまう虞があった。
本発明は、バッテリの電力消費と電力回生の両方を考慮した経路を探索可能にすることを目的とする。
本発明の第1の態様によると、経路探索方法は、コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、コンピュータが、抽出ステップで抽出されたリンクについて、エネルギー消費に関する非負のリンクコストまたはエネルギー回生に関する非正のリンクコストを算出するリンクコスト算出ステップと、コンピュータが、抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、リンクコスト算出ステップにより算出されるリンクコストと第2ネットワーク生成ステップにより生成された第2の道路ネットワークとを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、第1ネットワーク生成ステップにより生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである。
本発明の第2の態様によると、経路探索方法は、コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、コンピュータが、抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第2の道路ネットワークを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、リンクデータには、各リンクについて、エネルギー消費または回生がそれぞれ非負または非正のリンクコストとして含まれており、第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、第1ネットワーク生成ステップにより生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである。
本発明の第3の態様によると、第1または第2の態様の経路探索方法において、第1ネットワーク生成ステップでは、抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々により構成される複数のグラフの複製を複数生成し、複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する第1の道路ネットワークを生成するのが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第3の態様の経路探索方法において、第1の追加リンクは、第1ネットワーク生成ステップにおいて生成されたリンクの複製の終点を、リンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクであって、第2の追加リンクは、目的地に対応するノードの複製のうち、階層が互いに一層異なる目的地に対応するノードの複製の間を接続するリンクであるのが好ましい。
本発明の第5の態様によると、第3または第4の態様による経路探索方法において、地図データは、道路地図上の地点の標高に関する標高値情報を含み、第1の道路ネットワークの総階層数は、標高値情報に基づいて算出されるのが好ましい。
本発明の第6の態様によると、経路探索方法は、コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、コンピュータが、抽出ステップで抽出されたリンクについて、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストと、燃料消費に関するリンクコストとを算出するリンクコスト算出ステップと、コンピュータが抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、リンクコスト算出ステップにより算出されるリンクコストと第2ネットワーク生成ステップにより生成された第2の道路ネットワークとを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、第1の追加リンクは、電力消費量に関するリンクコストが所定の非負の値に設定されたリンクであって、リンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクである。
本発明の第7の態様によると、コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、コンピュータが抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、コンピュータが、第2ネットワーク生成ステップにより生成された第2の道路ネットワークとを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、リンクデータには、各リンクについて、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストと、燃料消費に関するリンクコストとが含まれており、第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、リンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクである。
本発明の第8の態様によると、第6または第7の態様の経路探索方法において、第1ネットワーク生成ステップでは、抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々により構成される複数のグラフの複製を複数生成し、複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する第1の道路ネットワークを生成するのが好ましい。
本発明の第9の態様によると、第8の態様の経路探索方法において、第1の追加リンクは、第1ネットワーク生成ステップにおいて生成されたリンクの複製の終点を、電力消費に関するリンクコストまたは電力回生に関するリンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクであるのが好ましい。
本発明によれば、バッテリの電力消費と電力回生とを考慮した経路を探索できる。
図1は、本発明の第1の実施形態による経路探索装置の一構成例を示すブロック図である。 図2(a)は、地図データに含まれるノードやリンクについて説明するためのグラフの一例である。図2(b)は、本発明の第1の実施の形態における地図データの一例を示す図である。 図3は、地図データを基に生成される階層型グラフの一例である。 図4(a)および(b)は、本発明の第1の実施の形態において階層間リンクを追加する規則の説明に用いられる図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態における経路探索用グラフの一例である。 図6は、本発明の第1の実施形態による経路探索装置における経路探索処理に関するフローチャートの一例である。 図7は、本発明の第2の実施形態による経路探索装置の一構成例を示すブロック図である。 図8は、本発明の第2の実施形態による経路探索装置における第2の経路探索処理に関するフローチャートの一例である。 図9(a)および(b)は、本発明の第2の実施の形態において階層間リンクを追加する規則の説明に用いられる図である。 図10は、本発明の第3の実施形態による経路探索装置における経路探索処理に関するフローチャートの一例である。 図11は、本発明の第4の実施形態による経路探索装置における経路探索処理に関するフローチャートの一例である。 図12は、プログラム製品を提供するために用いる機器の全体構成を説明する図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による経路探索装置の一構成例を示すブロック図である。図1に示す経路探索装置1は、ナビゲーション装置であって、駆動用のバッテリを備える電気自動車等の車両に搭載される。経路探索装置1は、制御部10と、記憶部11と、表示モニタ12と、スピーカ13と、GPS受信部14と、入力装置15とを備える。
制御部10は、マイクロプロセッサ、各種周辺回路、RAM、ROMなどによって構成される。制御部10は、経路探索装置1の各構成を制御して後述する経路探索処理などを実行する。すなわち、制御部10は、RAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行して、経路探索装置1の制御を行う。
記憶部11は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部材である。記憶部11には、地図データと、経路探索装置1を搭載している電気自動車等の車重が記憶されている。地図データには、制御部10が経路探索処理に用いるノードデータと、リンクデータとが含まれる。
ノードデータは、道路地図上の所定の地点を表すノードに関する情報である。ノードデータは、各ノードのIDと、各ノードが表す地点の位置情報と、各ノードが表す地点の標高値情報とを含む。
リンクデータは、道路地図上の道路を表すリンクに関する情報である。リンクデータは、各リンクのIDと、各リンクの始点のノードIDと、終点のノードIDと、リンクコストとを含む。リンクデータが表すリンクは、有向なものであって、その始点と終点にはノードがある。また、リンクデータが表すリンクには、リンクコストと呼ばれる重みが設定されている。リンクコストは、たとえばリンクに対応した道路を電気自動車等が走行したときのバッテリの消費量などであり、負のリンクコストが存在し得る。道路地図は、地図データに含まれる複数のノードと、1または複数のリンクによる重み付き有向グラフとして表現される。
図2は、ノードと、リンクとを説明するための図である。図2(a)では、ノードN1〜N6の六つのノードと、リンクL1〜L7の七つのリンクとからなる有向グラフG1が示されている。図2(b)は、リンクL1〜L7のリンクデータの一例を示したものである。
図2(b)では、図2(a)にある各リンクについて、それぞれ始点のノードIDと、終点のノードIDと、リンクコストとの一例が示されている。たとえば、リンクL1は、ノードN1を始点として、ノードN2を終点とする。そして、リンクL1のリンクコストは、20Whと設定されている。このリンクコストは、電気自動車等がリンクL1に対応した道路を走行すると、電気自動車等のバッテリの充電量が20Whだけ消費されることを意味する。リンクL6のリンクコストには、−20Whという負の値が設定されている。これは、電気自動車等がリンクL6に対応した道路を走行すると、電気自動車等のバッテリの充電量が20Whだけ回生されることを意味する。図2のようにリンクコストと呼ばれる重みが設定された有向グラフのことを重み付き有向グラフという。
重み付き有向グラフG1として表された道路地図において、経路は通過するリンクの列として表される。各経路に含まれるリンクのリンクコストの合計を経路コストと称する。たとえば、図2の重み付き有向グラフにおいて、リンクL1、リンクL2、リンクL5の順に通過するノードN1からノードN6への経路の場合、経路コストは40Whとなる。また、同じノードN1からノードN6への経路であっても、リンクL3、リンクL6、リンクL7の順に通過する経路の経路コストは、30Whとなる。二つのノード間の経路のうち経路コストが最小の経路のことを最小経路と称する。たとえば図2の例においてノードN1からノードN6への最小経路は、リンクL3、リンクL6、リンクL7の順に通過する経路である。
表示モニタ12は、たとえば液晶モニタであって、制御部10の制御にしたがって道路地図や、経路探索処理で探索した経路などをその画面に表示する。スピーカ13は、制御部10の制御に従って所定の音声を出力する。GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、制御部10に送信する。制御部10は、GPS受信部14から受信したGPS信号に基づいて、経路探索装置1を搭載した車両の現在位置を算出することができる。
入力装置15は、各種スイッチ類や、操作パネル、表示モニタ12と一体化されたタッチパネルなどで構成される。ユーザは、入力装置15を用いて出発地や目的地の設定など、経路探索装置1の操作をすることができる。制御部10は、経路探索処理において、入力装置15を介して設定された出発地から目的地までの経路を探索する。
制御部10が実行する経路探索処理について説明する。制御部10は、出発地に対応するノードから目的地に対応するノードまでの経路をダイクストラ法により探索する。以降、出発地に対応するノードのことを出発地ノードと称し、目的地に対応するノードのことを目的地ノードと称する。
ダイクストラ法は、リンクコストがすべて非負の値である重み付きグラフにおいて、出発地ノードからの最小経路を算出するアルゴリズムである。負のリンクコストを持つリンクが存在する重み付きグラフにダイクストラ法を適用すると、算出される経路が必ずしも最小経路とならないことが知られている。図2に示した重み付き有向グラフG1は、ダイクストラ法により最小経路が探索できないグラフの一例である。たとえば、図2のノードN1を出発地ノードとし、ノードN6を目的地ノードとしてダイクストラ法を実行すると、リンクL1、リンクL2、リンクL5の順にリンクを通過する経路が算出されてしまう。なお、図2の最小路経路は、前述したとおり、リンクL3、リンクL6、リンクL7の順にリンクを通過する経路である。
記憶部11に記憶されている地図データでは、バッテリの電力回生があるリンクについては負のリンクコストが設定されている。そのため、記憶部11に記憶された地図データに基づいた道路地図全体の重み付き有向グラフそのものでは、ダイクストラ法により最小経路が算出できないことがある。そこで、経路探索装置1の制御部10は、地図データに基づいた重み付き有向グラフに基づいて、負のリンクコストを含まない経路探索用の重み付き有向グラフを生成する。以降、経路探索用の重み付き有向グラフのことを経路探索用グラフと称する。また、以降では地図データに基づいた重み付き有向グラフのことを原地図グラフと称する。
原地図グラフに基づいて経路探索グラフを生成するにあたって、まず原地図グラフから出発地ノードと目的地ノードとを含む部分グラフを抽出する。たとえば、出発地と目的地とを焦点とする楕円形状の道路地図領域に含まれるノードとリンクとを地図データから抽出して部分グラフとする。そして、制御部10は、抽出した部分グラフの複製を生成し、階層化したグラフ構造を生成する。以降、部分グラフの複製を階層化したグラフ構造のことを、階層型グラフと称する。
図3は、原地図グラフの部分グラフに基づいて生成された階層型グラフの一例である。図3の例における原地図グラフの部分グラフは、図2に示された重み付き有向グラフG1である。そして図3には、重み付き有向グラフG1を複製した四つのグラフG1a〜G1dにより構成される階層型グラフG2が示されている。図3のノードN1a〜N1dは、重み付き有向グラフG1のノードN1の複製である。同様にノードN2a〜N2dは、重み付き有向グラフG1のノードN2の複製である。そして、ノードN3a〜N3d、ノードN4a〜N4d、ノードN5a〜N5d、およびノードN6a〜N6dは、それぞれ重み付き有向グラフG1のノードN3、ノードN4、ノードN5、およびノードN6の複製である。リンクL1a〜L1dは、重み付き有向グラフG1のリンクL1の複製である。同様にリンクL2a〜L2dは、重み付き有向グラフG1のリンクL2の複製である。同様にリンクL3a〜L3d、リンクL4a〜L4d、リンクL5a〜L5d、リンクL6a〜L6d、およびリンクL7a〜L7dは、それぞれ重み付き有向グラフG1のリンクL3、リンクL4、リンクL5、リンクL6、およびリンクL7の複製である。以降、図3のグラフG1a〜G1dのように、原地図グラフの部分グラフを複製したグラフのことを複製グラフと称する。
階層型グラフに含まれる複製グラフの数は、原地図グラフの部分グラフに含まれるノードデータとリンクデータとに基づいて算出される。まず、制御部10は、原地図グラフの部分グラフに含まれるノードについて、ノードデータの標高値情報を検索し、その最大値h1と最小値h2とを抽出する。次に制御部10は、原地図グラフの部分グラフに含まれるリンクの中から負のリンクコストを有するリンクを抽出する。そして、制御部10は、抽出したリンクの負のリンクコストについて、その絶対値の最大公約数xを算出する。最大公約数xは、非負の有理数となる。最大公約数xは、公知のユークリッド互除法を有理数に拡張したアルゴリズムにより算出すればよい。図2の重み付き有向グラフの場合、最大公約数xの値は「10」となる。制御部10は、ノードデータから抽出した標高値情報の最大値h1および最小値h2と、最大公約数xとを下記の数式(1)に代入して階層型グラフに含まれる複製グラフの数sを算出する。なお、数式(1)における回生効率Aおよび重力加速度gは、予め定められた定数である。車重mは、記憶部11に記憶されている。
・・・(1)
各複製グラフには、所定の階層番号が割り当てられる。そして、制御部10は、その階層番号と、階層型グラフに含まれるリンクのリンクコストとに基づいて、階層間(複製グラフ間)にリンクを追加することにより経路探索用グラフを生成する。以下、階層間に追加されるリンクのことを階層間リンクと称する。なお、階層番号は1からsまでの連続した数値が割り当てられており、数値が大きいものほど下層であるものとする。図3の例では、s=4と算出されたものとし、複製グラフG1a〜G1dにそれぞれ1,2,3,4が割り当てられているものとする。
経路探索用グラフを生成するために階層型グラフに追加される階層間リンクは2種類存在する。第1の階層間リンクは、階層型グラフに含まれる負のリンクコストのリンクを置換するものである。
図4は、第1の階層間リンクを説明するための図である。図4(a)は、図3の階層型グラフのうちリンクL6a〜L6dとそれらの両端のノードのみを示したものである。リンクL6a〜L6dは、負のリンクコストyを有する。第1の階層間リンクは、負のリンクコストyを前述の最大公約数xで除する。図4(a)の例では、x=10[Wh]、y=−20[Wh]であるため、y/x=−2となる。そして、そのy/xの結果に基づいて、次の〔規則1〕により負のリンクコストを有するリンクを第1の階層間リンクに置換する。
〔規則1〕
負のリンクコストyを有し、始点が階層番号jの複製グラフGjのノードNp、終点が階層番号jの複製グラフGjのノードNqであるリンクを、零のリンクコストを有し、始点が階層番号jの複製グラフGjのノードNp、終点が階層番号k=j−(y/x)の複製グラフGkのノードNqである第1の階層間リンクに置換する。ただし、複製グラフGkに相当するグラフが階層型グラフ中に存在しない場合は削除する。
図4(b)は、図4(a)のリンクL6a〜L6dに対して上記の〔規則1〕を適用した状態を示している。リンクL6aは、負のリンクコスト−20[Wh]を有し、始点が階層番号1の複製グラフG1aのノードN4aであり、終点が階層番号1の複製グラフG1aのノードN5aである。リンクL6aにおける階層番号kは、k=1−(−2)=3である。階層番号3は複製グラフG1cであるため、リンクL6aは、零のリンクコストを有し、始点が階層番号1の複製グラフG1aのノードN4a、終点が階層番号3の複製グラフG1cのノードN5aである第1の階層間リンクL100aに置換される。同様にリンクL6bは、第1の階層間リンクL100bに置換される。リンクL6cおよびL6dについては、階層番号が5以上の複製グラフがないため削除される。
第2の階層間リンクは、階層番号が隣り合う複製グラフの目的地ノード間に〔規則2〕に従って追加される。
〔規則2〕
リンクコストを最大公約数xとし、階層番号iの複製グラフGiの目的地ノードNdを始点とし、階層番号j=i+1の複製グラフGjの目的地ノードNdを終点とする第2の階層間リンクを追加する。ただし、複製グラフGjに相当するグラフが階層型グラフ中に存在しない場合は、追加しない。
たとえば、目的地ノードが図2のノードN6である場合、図3の階層型グラフに階層番号1の複製グラフG1aの目的地ノードN6aを始点とし、階層番号2の複製グラフG1bの目的地ノードN6bを終点とするリンクコストが10の第2の階層間リンクが追加される。さらに、ノードN6bを始点とし、ノードN6cを終点とするリンクコストが10の第2の階層間リンクも追加される。同様に、ノードN6cを始点とし、ノードN6dを終点とするリンクコストが10の第2の階層間リンクも追加される。しかし、階層番号5の複製グラフが存在しないため、ノードN6dを始点とする第2の階層間リンクは追加されない。
図5は、図3の階層型グラフG2に対して〔規則1〕および〔規則2〕に従って階層間リンクを追加することにより生成された経路探索用グラフG3を示す。図5では、〔規則1〕に従って、リンクL6a、L6b、L7a、L7b、L7cがそれぞれ第1の階層間リンクL100a、L100b、L101a、L101b、L101cに置換されている。また、〔規則2〕に従って、第2の階層間リンクL102a、L102b、L102cが追加されている。
制御部10は、経路探索用グラフを生成したら、出発地ノードの複製のうち最上位の階層にあるノードから、目的地ノードの複製のうち最下位の階層にあるノードまでの経路をダイクストラ法により算出する。たとえば、図5の場合、ノードN1aからノードN6dまでの経路を算出する。
経路探索用グラフによる経路探索では、「経路中において負のリンクコストyを有するリンクを通過すること」が、「リンクコストが零の第1の階層間リンクを通過することにより、リンクコストがxの第2の階層間リンクをy/x本回避すること」、すなわち階層差y/xに置換されている。たとえば、図2においてリンクL1、リンクL2、リンクL5の順に通過する経路は、図5ではリンクL1a、リンクL2a、リンクL5a、第2の階層間リンクL102a、第2の階層間リンクL102b、第2の階層間リンクL102cの順に通過する経路となる。この経路の経路コストは70Whとなる。また、図2においてリンクL3、リンクL6、リンクL7の順に通過する経路は、図5ではリンクL3、第1の階層間リンクL100a、第1の階層間リンクL101cの順に通過する経路となる。この経路の経路コストは60Whとなる。
なお、前述のようにリンクL1、リンクL2、リンクL5の順に通過する経路の実際の経路コストは40Whであり、リンクL3、リンクL6、リンクL7の順に通過する経路の実際の経路コストは30Whである。図5の経路探索用グラフを用いた場合の経路コスト(それぞれ70Wh、60Wh)は、それぞれ30Whずつ大きくなる。この経路コストの差は図5に存在する第2の階層間リンクL102a〜L102cの各リンクコストの合計値に等しい。経路探索用グラフを用いた場合の経路コストと、実際の経路コストとの差は、追加された第2の階層間リンクのリンクコストの合計に等しくなる。
図6は、図5のような経路探索用グラフを仮想的な道路ネットワークとして用いて経路コストが最小となる経路を探索する経路探索処理に関するフローチャートである。まず、ステップS10では、道路地図上に出発地と、目的地とを設定する。たとえば、出発地は、電気自動車等の現在位置とすればよい。また、目的地は、表示モニタ12に表示された道路地図の中から所望の地点を入力装置15を介してユーザに選択させればよい。
次に、ステップS20では、制御部10は、設定した出発地と目的地とを含む道路地図上の地図領域を道路地図上に設定する。たとえば、出発地と目的地とを焦点とする所定の大きさの楕円形状の道路地図領域を道路地図上に設定する。そして、ステップS30では、制御部10は、記憶部11に記憶されている地図データのうち、ノードの位置情報がその楕円形状の道路地図領域の範囲内にあるノードのノードデータを抽出し、さらにそれら抽出されたノード間にあるリンクのリンクデータも抽出する。このようにすることにより、原地図グラフを親グラフとする部分グラフを地図データから抽出することができる。
次に、ステップS40では、制御部10は、数式(1)に基づいて、階層型グラフに含める複製グラフの数s、すなわち経路探索用グラフの階層数sを算出する。ステップS50では、制御部10は、ステップS40で算出された階層数sだけ部分グラフの複製を生成し、階層型グラフを生成する。ステップS60では、ステップS50で生成された階層型グラフに〔規則1〕および〔規則2〕を適用することにより、経路探索用グラフを生成する。ステップS70では、ステップS60で生成された経路探索用グラフの最上位の階層にある出発地ノードから、その経路探索用グラフの最下位の階層にある目的地ノードまでの経路をダイクストラ法により算出する。
このように地図データに基づいて経路探索用グラフを生成し、ダイクストラ法による経路探索に用いることにより、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した正しい推奨経路が探索できる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施形態による経路探索装置の一構成例を示すブロック図である。図7の経路探索装置2は、ナビゲーション装置であって、ガソリン等の燃料によるエネルギーとバッテリから供給される電気エネルギーとを併用して走行するハイブリッド電気自動車(HEV)に搭載される。経路探索装置2は、制御部20と、記憶部21と、表示モニタ12と、スピーカ13と、GPS受信部14と、入力装置15とを備える。第1の実施形態と同一の構成要素についてはその説明を省略する。
制御部20は、マイクロプロセッサ、各種周辺回路、RAM、ROMなどによって構成される。制御部20は、経路探索装置2の各構成を制御して経路探索処理などを実行する。すなわち、制御部20は、RAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行して、経路探索装置2の制御を行う。制御部20は、HEVからそのバッテリの充電状態に関する情報を取得することができる。
記憶部21は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部材である。記憶部21には、地図データと、経路探索装置2を搭載しているHEVの車重が記憶されている。地図データには、制御部20が経路探索処理に用いるノードデータと、リンクデータとが含まれる。ノードデータは、第1の実施形態と同様である。しかし、リンクデータは、リンクコストが表す情報の内容が第1の実施形態と異なる。
第2の実施形態におけるリンクコストは、ガソリン等の燃料消費量と、バッテリの電力消費量との対で表される。リンクコストのうち、バッテリの電力消費量については、負の値を取ることがあり、バッテリが電力回生することを表す。
第2の実施形態において制御部20が実行する経路探索処理について説明する。第2の実施形態では、制御部20は、地図データに基づいて第1の実施形態の経路探索用グラフとは異なる第2の経路探索用グラフを生成する。
図8は、記憶部21に記憶した地図データに基づいて、制御部20が第2の経路探索用グラフを仮想的な道路ネットワークとして用いて経路コストが最小となる経路を探索する経路探索処理に関するフローチャートの一例である。図8に示す第2の経路探索用グラフを生成する処理は、図6に示す処理とステップS30までは同様である。
ステップS100では、制御部20は原地図グラフの部分グラフについて所定数s2個の複製を生成し、階層型グラフを生成する。所定数s2は、F/gcd(F,x2)の整数倍の定数である。F[Wh]はHEVのバッテリが満充電のときの電池残量である。x2[Wh]は地図データに含まれる電力消費量に関するリンクコストすべての絶対値の最大公約数である。gcd(F,x2)は、Fとx2の最大公約数である。
ステップS110では、制御部20はステップS100において生成した階層型グラフに下記の〔規則3〕に基づいて第3の階層間リンクを追加して、第2の経路探索用グラフを生成する。第3の階層間リンクはHEVのバッテリの充電状態の変化を表し、第2の実施形態における階層型グラフの各階層はバッテリの充電状態を表す。階層番号i(1≦i≦s2)の階層は、HEVのバッテリの電池残量がF×(s2−i)/(s2−1)[Wh]である状態に対応する。ステップS120では、制御部20は、ステップS110で生成された第2の経路探索用グラフを用いて出発地から目的地までの経路をダイクストラ法により算出する。出発地ノードと目的地ノードの設定方法については後述する。
〔規則3〕
記憶部21に記憶されているリンクL(下記)に基づいて、第3の階層間リンクLs(下記)を追加する。ただし、階層番号kに対応する複製グラフが階層型グラフ中に存在せず、j≠1かつj≠s2である場合は、kの値を1およびs2のいずれか近い値とする。また、階層番号kに対応する複製グラフが階層型グラフ中に存在せず、j=1またはj=s2である場合は、階層間リンクを追加しない。
「リンクL」
電力消費量に関するリンクコスト:y1、
燃料消費量に関するリンクコスト:y2、
始点:階層番号jの複製グラフのノードNp、
終点:階層番号jの複製グラフのノードNq
「リンクLs」
電力消費量に関するリンクコスト:零、
燃料消費量に関するリンクコスト:y2、
始点:階層番号jの複製グラフのノードNp、
終点:階層番号k=j+y1/(F/(s2−1))の複製グラフのノードNq
図9は、〔規則3〕を説明するための図である。図9(a)には、複製グラフG4aと、複製グラフG4bと、複製グラフG4cとからなるs2=3の階層型グラフG5が示されている。グラフG4aは、ノードN20aと、ノードN21aと、ノードN22aと、リンクL20aと、リンクL21aとからなる。同様に、複製グラフG4bは、ノードN20bと、ノードN21bと、ノードN22bと、リンクL20bと、リンクL21bとからなる。複製グラフG4cは、ノードN20cと、ノードN21cと、ノードN22cと、リンクL20cと、リンクL21cとからなる。リンクL20a〜L20cは、電力消費量に関して負のリンクコスト(たとえば、−2kWh)を有する。リンクL21a〜L21cは、電力消費量に関して正のリンクコスト(たとえば、+4kWh)を有する。HEVのバッテリの満充電時の電池残量Fは4kWhであるものとする。複製グラフG4aは、階層番号1であり、HEVのバッテリの電池残量が4kWhである状態に対応する。複製グラフG4bは、階層番号2であり、HEVのバッテリの電池残量が2kWhである状態に対応する。複製グラフG4cは、階層番号3であり、HEVのバッテリの電池残量が零である状態に対応する。
図9(b)の階層間リンクL103aは、リンクL21aに基づいて〔規則3〕により追加された第3の階層間リンクである。リンクL21aは、電力消費量に関するリンクコストy=+4kWhを有し、始点が階層番号1の複製グラフG4aのノードN20a、終点が階層番号1の複製グラフG4aのノードN22aである。第3の階層間リンクL103aは、始点が階層番号1の複製グラフG4aのノードN20a、終点が階層番号k=3=1+4000/(4000/(3−1))の複製グラフG4cのノードN22cとなっている。そして、第3の階層間リンクL103aの電力消費量に関するリンクコストは、零に設定される。
図9(b)の階層間リンクL103bは、リンクL21bに基づいて〔規則3〕により追加された第3の階層間リンクである。リンクL21bは、電力消費量に関するリンクコストy=+4kWhを有し、始点が階層番号2の複製グラフG4bのノードN20b、終点が階層番号1の複製グラフG4bのノードN22bである。第3の階層間リンクL103bでは、始点は階層番号1の複製グラフG4bのノードN20aである。終点は、階層番号k=4=2+4000/(4000/(3−1))の複製グラフがグラフG5中に存在しないため、k=s2=3の複製グラフG4cのノードN22cとなっている。そして、第3の階層間リンクL103aの電力消費量に関するリンクコストは、零に設定される。
リンクL21cについては、階層番号k=5=3+4000/(4000/(3−1))の複製グラフがグラフG5中に存在せず、j=s2であるため、階層間リンクを追加していない。
階層間リンクL104aは、リンクL20bに基づいて〔規則3〕により追加された階層間リンクである。リンクL20bは、電力消費量に関するリンクコストy=−2kWhを有し、始点が階層番号2の複製グラフG4bのノードN20b、終点が階層番号1の複製グラフG4bのノードN21bである。階層間リンクL104aは、始点が階層番号2の複製グラフG4bのノードN20b、終点が階層番号k=1=2+(−2000)/(4000/(3−1))の複製グラフG4aのノードN21aとなっている。そして、階層間リンクL104aのリンクコストは、零に設定される。そして、階層間リンクL104aのリンクコストは、零に設定される。階層間リンクL104bは、階層間リンクL104aと同様にリンクL20cに基づいて〔規則3〕により追加された階層間リンクである。階層番号1以下の複製グラフが階層型グラフG5中に存在せず、元の階層番号jが1であるため、リンクL20aに基づいた階層間リンクは追加されない。
第2の実施形態では、制御部20は、第2の経路探索用グラフを生成したら、ダイクストラ法による経路探索を行う。このとき、電力消費量に関するリンクコストと、燃料消費量に関するリンクコストとの双方を考慮した経路を探索する。
出発地ノードは、出発地にHEVの現在地に最も近い位置にあるノードのうち、経路探索処理開始時点でのHEVのバッテリの充電状態がf[Wh]のとき、階層番号n=f/F×(1−s2)+s2の階層にあるノードを選択する。また、目的地ノードは、いずれの階層にある目的地ノードでもよく、いずれかの階層の目的地ノードまでの経路が確定したら経路探索を終了することにしてもよいし、所定の階層をユーザに指定させてもよい。
ユーザに所定の階層を選択させて経路探索を終了させる目的地ノードを決定する場合、以下の〔規則4〕に従って第4の階層間リンクおよび第5の階層間リンクをさらに追加することにしてもよい。
〔規則4〕
電力消費量に関するリンクコストと燃料消費量に関するリンクコストの両方が零であり、階層番号iの複製グラフGiの目的地ノードNdを始点として、階層番号j=i+1の複製グラフGjの目的地ノードNdを終点とする第4の階層間リンクを追加する。ただし、複製グラフGjに相当するグラフが階層型グラフに存在しない場合は、追加しない。
電力消費量に関するリンクコストと燃料消費量に関するリンクコストの両方が零であり、階層番号iの複製グラフGiの目的地ノードNdを始点として、階層番号k=i−1の複製グラフGkの目的地ノードNdを終点とする第5の階層間リンクを追加する。ただし、複製グラフGkに相当するグラフが階層型グラフに存在しない場合は、追加しない。
第2の実施形態における経路探索処理では、電力消費量と燃料消費量という2種類のリンクコストに基づいて、2種類の経路コストを算出しながら経路探索する。元の部分グラフに含まれていたリンク、すなわちリンクL20a〜L20c、およびリンクL21a〜L21cは、燃料消費量に関する経路コストを算出するのに利用し、電力消費量に関する経路コストの算出には利用しない。すなわち、ハイブリッド電気自動車がリンクに対応する道路を、燃料を消費して走行することを意味する。第3の階層間リンクL103a,第3の階層間リンクL103b,および第3の階層間リンクL104a〜L104cは、電力消費量に関する経路コストを算出するのに利用し、燃料消費量に関する経路コストの算出には利用しない。電力消費量に関するリンクコストのうち、経路コストに関与するものは零に設定され、階層間の移動に置換されているため、ダイクストラ法により正しい推奨経路が探索できる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態による経路探索装置は、図1に示す第1の実施の形態による経路探索装置1と同一の構成を備える。第3の実施の形態による経路探索装置は、記憶部11に記憶される地図データのリンクデータが第1の実施の形態と異なる。
第3の実施の形態におけるリンクデータは、リンクコストを含まない。第3の実施の形態では、各リンクに対応する道路上を電気自動車等が走行することで損失するまたは回生する電力量を制御部10が推定して、その電力量の推定値に基づいて制御部10がリンクコストを算出する。制御部10により推定される電力量は、電力を損失するリンクでは非負の値となり、電力を回生するリンクでは非正の値となる。制御部10は、算出したリンクコストを用いて、経路探索用グラフを生成する。
図10は、制御部10が経路探索用グラフを用いて経路探索する経路探索処理に関するフローチャートである。図10に例示される処理は、ステップS30までは図6に示す処理と同様である。
第3の実施の形態では、制御部10は、ステップS30において原地図グラフを親グラフとする部分グラフを地図データから抽出した後、ステップS200の処理を開始する。ステップS200では、制御部10は、ステップS30で抽出した部分グラフに含まれる各リンクについて、電気自動車等が走行することで損失または回生する電力量を推定する。
制御部10は、たとえば次のように電力量を推定する。まず、制御部10は、式(2)を用いて、ステップS30で抽出した部分グラフに含まれる各リンクのエネルギー変化量Eを算出する。制御部10は、エネルギー変化量Eが正の値であるリンクについては損失する電力量を推定し、エネルギー変化量Eが負の値であるリンクについては回生する電力量を推定する。なお、V、H、Dは、各リンクの平均車速、標高、リンク距離であり、V、Hは、各リンクの次のリンクの平均車速と標高である。λ、λ、λ、λは、それぞれ加速抵抗係数、勾配抵抗係数、路面抵抗係数、空気抵抗係数である。

・・・(2)
損失する電力量は、たとえば制御部10がエネルギー変化量Eに所定の電力変換係数Cを乗ずることにより推定することができる。回生する電力量は、たとえば制御部10がエネルギー変化量Eに所定の電力変換係数C、回生ブレーキと摩擦ブレーキの配分比率α、回生係数Rを乗ずることにより推定することができる。
ステップS210では、制御部10は、ステップS30で抽出した部分グラフに含まれる各リンクについて、ステップS200で当該リンクに対して推定された電力量を用いて、電力消費量に関するリンクコストを算出する。たとえば、ステップS200で推定された電力量に、リンクが表す道路の幅や曲がり角の角度により変化する重み係数を乗ずることにより算出する。
制御部10は、ステップS30で抽出した部分グラフに含まれる各リンクについてリンクコストを算出した後、そのリンクコストを用いてステップS40〜S60の処理を実行して第1の実施の形態と同様の経路探索用グラフを生成することができる。経路探索用グラフに対してダイクストラ法による経路探索に用いることにより、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した正しい推奨経路が探索できる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態による経路探索装置は、図7に示す第2の実施の形態による経路探索装置1と同一の構成を備える。第4の実施の形態による経路探索装置は、記憶部21に記憶される地図データのリンクデータが第2の実施の形態と異なる。
第4の実施の形態におけるリンクデータは、第3の実施の形態と同様に、リンクコストを含まない。なお、第4の実施の形態におけるリンクコストは、第2の実施の形態と同様に、燃料消費量に関するリンクコストと、電力消費量に関するリンクコストとを含む。
第4の実施の形態では、制御部20は、各リンクに対応する道路上をハイブリッド電気自動車が走行することで損失するまたは回生する電力量を、第3の実施の形態と同様の方法により推定する。制御部20により推定される電力量は、電力を損失するリンクでは非負の値となり、電力を回生するリンクでは非正の値となる。そして、制御部20は、その電力量の推定値を用いて電力消費量に関するリンクコストを算出する。
また、制御部20は、各リンクに対応する道路上をハイブリッド電気自動車が走行する際の燃料消費量Qを推定し、その燃料消費量Qを用いて燃料消費量に関するリンクコストを算出する。たとえば、制御部20は、たとえばエンジンの基礎消費量FBASEと、各リンクのリンク旅行時間Tと、力学エネルギー当量Eと、車重Wと、リンクの地形特徴量MB,MC,およびMDと、リンク内で加速走行した割合Pと、空気抵抗損失EAIRと、加速に伴う運動エネルギーによる加速損失EACCを用いて、数式(3)により燃料消費量Qを推定することができる。

・・・(3)
図11は、制御部20が第2の経路探索用グラフを用いて経路探索する経路探索処理に関するフローチャートである。図11に例示されるフローのうち、図8および図10と同一のフローについては、同様の符号を付してその説明を省略する。ステップS300では、制御部20は、数式(3)を用いて燃料消費量Qを推定する。ステップS310では、ステップS300で推定した燃料消費量を用いてリンクコストを算出する。
以上で説明した実施の形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態における経路探索装置1では、制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、図6に示す処理を実行する。制御部10は、記憶部11に記憶された地図データから出発地と目的地とが含まれる地図領域に関する部分グラフを抽出する(図6のステップS30)。制御部10は、部分グラフの複製である複製グラフを生成して、階層型グラフを生成する(ステップS50)。制御部10は、階層型グラフに対して、第1階層間リンクと第2階層間リンクとを追加して、経路探索用グラフを生成する(ステップS60)。制御部10は、経路探索用グラフを用いて、経路を探索する(ステップS70)。第1階層間リンクは、階層型グラフにおいて負のリンクコストを有するリンクの終点のノードを他の階層の部分グラフに含まれる当該ノードに変更したリンクであって、非負のリンクコストを有する。第2階層間リンクは、非負のリンクコストを有し、階層番号が隣り合う複製グラフの目的地ノード間を接続する。これにより、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した経路を探索できる。
本発明の第2の実施の形態における経路探索装置2では、制御部20は、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、図8に示す処理を実行する。制御部20は、記憶部21に記憶された地図データから出発地と目的地とが含まれる地図領域に関する部分グラフを抽出する(図8のステップS30)。制御部20は、部分グラフの複製である複製グラフを生成して、階層型グラフを生成する(ステップS100)。制御部20は、階層型グラフに対して、第3階層間リンクを追加して、第2の経路探索用グラフを生成する(ステップS110)。制御部20は、第2の経路探索用グラフを用いて、経路を探索する(ステップS120)。第3階層間リンクは、各リンクの終点のノードを、他の階層の部分グラフの終点の当該ノードに変更したリンクである。これによっても、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した経路を探索できる。また、第2の実施の形態では、目的地までのエネルギー消費が最小となる経路を提供可能とするだけでなく、エンジンを用いて走行するリンクとモータを用いて走行するリンクとが適切に選択された経路を探索することもできる。
本発明の第3の実施の形態における経路探索装置では、制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、図10に示す処理を実行する。制御部10は、記憶部11に記憶された地図データから出発地と目的地とが含まれる地図領域に関する部分グラフを抽出する(図10のステップS30)。制御部10は、その部分グラフに含まれる各リンクについてリンクコストを算出する(ステップS200およびS210)。制御部10は、部分グラフの複製である複製グラフを生成して、階層型グラフを生成する(ステップS50)。制御部10は、階層型グラフに対して、第1階層間リンクと第2階層間リンクとを追加して、経路探索用グラフを生成する(ステップS60)。制御部10は、経路探索用グラフを用いて、経路を探索する(ステップS70)。第1階層間リンクは、階層型グラフにおいて負のリンクコストを有するリンクの終点のノードを他の階層の部分グラフに含まれる当該ノードに変更したリンクであって、非負のリンクコストを有する。第2階層間リンクは、非負のリンクコストを有し、階層番号が隣り合う複製グラフの目的地ノード間を接続する。これにより、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した経路を探索できる。
本発明の第4の実施の形態における経路探索装置では、制御部20は、記憶部21に記憶されたプログラムを実行することにより、図11に示す処理を実行する。制御部20は、記憶部21に記憶された地図データから出発地と目的地とが含まれる地図領域に関する部分グラフを抽出する(図11のステップS30)。制御部20は、その部分グラフに含まれる各リンクについて電力消費に関するリンクコストと燃料消費に関するリンクコストとを算出する(ステップS200、ステップS210、S300、およびS310)。制御部20は、部分グラフの複製である複製グラフを生成して、階層型グラフを生成する(ステップS100)。制御部20は、階層型グラフに対して、第3階層間リンクを追加して、第2の経路探索用グラフを生成する(ステップS110)。制御部20は、第2の経路探索用グラフを用いて、経路を探索する(ステップS120)。第3階層間リンクは、各リンクの終点のノードを、他の階層の部分グラフの終点の当該ノードに変更したリンクである。これによっても、バッテリの電力消費量と電力回生量とを考慮した経路を探索できる。また、第4の実施の形態では、目的地までのエネルギー消費が最小となる経路を提供可能とするだけでなく、エンジンを用いて走行するリンクとモータを用いて走行するリンクとが適切に含まれる経路を探索することもできる。
以上で説明した実施の形態は、以下のように変形して実施できる。
上記の実施形態では、出発地を電気自動車などの現在位置であるものとした。しかし、出発地に関しても目的地と同様にユーザが入力装置15を介して入力するものとしてもよい。
経路探索装置1はナビゲーション装置であるものとしたが、ナビゲーション装置以外のものであってもよい。経路探索処理を実行可能な制御部を備えるコンピュータであればよく、たとえばノートPCなどのパーソナルコンピュータや携帯端末などの情報処理装置であってもよい。経路探索装置2についても同様である。また、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に本発明を適用する場合、上述した制御に関するプログラムは、CD−ROMなどの記録媒体やインターネットなどのデータ信号を通じて提供することができる。図12はその様子を示す図である。パーソナルコンピュータ400は、CD−ROM404を介してプログラムの提供を受ける。また、パーソナルコンピュータ400は通信回線401との接続機能を有する。コンピュータ402は上記プログラムを提供するサーバーコンピュータであり、ハードディスク403などの記録媒体にプログラムを格納する。通信回線401は、インターネット、パソコン通信などの通信回線、あるいは専用通信回線などである。コンピュータ402はハードディスク403を使用してプログラムを読み出し、通信回線401を介してプログラムをパーソナルコンピュータ400に送信する。すなわち、プログラムをデータ信号として搬送波を介して、通信回線401を介して送信する。このように、プログラムは、記録媒体やデータ信号(搬送波)などの種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給できる。
図6または図10のステップS60において、CPU10は、以下に示す〔規則5〕を用いて、第6の階層間リンクをさらに階層型グラフに追加することにしてもよい。〔規則5〕は、階層型グラフに含まれる正のリンクコストを有するリンクを、第6の階層間リンクに置換するものである。第6の階層間リンクを第1の階層間リンクと同時に用いることで、階層型グラフに必要な階層数を削減することができる場合がある。
〔規則5〕
正のリンクコストy3を有し、始点が階層番号jの複製グラフGjのノードNp、終点が階層番号jの複製グラフGjのノードNqであるリンクを、始点が階層番号jの複製グラフGjのノードNp、終点が階層番号k2=j+(y3―mod(y3,x))/xの複製グラフGk2のノードNqである第6の階層間リンクに置換する。mod(y3,x)は、リンクコストy3を最大公約数xで除したときの剰余である。第6の階層間リンクのリンクコストは、この剰余mod(y3,x)とすればよい。なお、複製グラフGk2に相当するグラフが階層型グラフ中に存在しない場合は置換を行わない。
〔規則1〕において、CPU10は、第1の階層間リンクの終点のノードNqが存在する階層番号kを、最大公約数xを用いてk=j−(y/x)と算出することにした。しかし、CPU10は、階層番号kを、最大公約数xの代わりに所定値x3(たとえば、x3=10)を用いて、k=j−(y―mod(y,x3))/x3と算出することにしてもよい。最大公約数xの代わりに所定値x3を用いることにした場合、第1の階層間リンクのリンクコストはmod(y,x3)とすることが望ましい。また、最大公約数xの代わりに所定値x3を用いることにした場合、数式(1)による階層数sの算出においても、最大公約数xを所定値x3に変更することが望ましい。また、第2の階層間リンクのリンクコストについても、所定値x3に変更することが望ましい。なお、CPU10は、最大公約数xが所定値x3以下となったとき、最大公約数xの代わりに所定値x3を用いて階層番号k、階層数s、第2の階層間リンクのリンクコストを定めることにしてもよい。最大公約数xが所定値以下となったときに所定値x3を用いて階層数sを算出することにより、経路探索用グラフのサイズを抑制することができる。これにより、経路探索によるRAMの使用率が過剰に大きくなることを抑制することができる。
図8および図11のステップS110において、CPU20は、以下に示す〔規則6〕を用いて、第7の階層間リンクをさらに階層型グラフに追加することにしてもよい。第7の階層間リンクを階層型グラフに追加することにより、目的地に到達した時点でのハイブリッド電気自動車のバッテリの電池残量が所定残量Wrem以上となる経路を探索することが可能となる。
〔規則6〕
i≦s2−Wrem/(F/(s2−1))となる階層番号iに対して、電力消費量に関するリンクコストが零であり、燃料消費量に関するリンクコストがF/(s2−1)であり、階層番号iの複製グラフGiの目的地ノードNdを始点とし、階層番号j=i―1の複製グラフGjの目的地ノードNdを終点とする第7の階層間リンクを追加する。ただし、複製グラフGjに相当するグラフが階層型グラフ中に存在しない場合は、追加しない。
経路探索装置1および経路探索装置2において、経路探索処理の手法としてダイクストラ法を用いたが、これに限定しない。他の既知の経路探索の計算手法を用いてもよい。
以上で説明した実施の形態や変形例はあくまで例示に過ぎず、発明の特徴が損なわれない限り本発明はこれらの内容に限定されない。また、以上で説明した実施の形態や変形例は発明の特徴が損なわれない限り組み合わせて実行してもよい。
次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
日本国特許出願2011年第227625号(2011年10月17日出願)
本発明は、経路探索方法及び経路探索装置に関する。
本発明の第1の態様によると、経路探索方法は、コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出し、コンピュータが、抽出されたリンクについて、エネルギー消費に関する非負のリンクコストまたはエネルギー回生に関する非正のリンクコストを特定し、コンピュータが、抽出されたノードとリンクの各々について、複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成し、コンピュータが、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成し、コンピュータが、特定されたリンクコストと生成された第2の道路ネットワークとを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索し、第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである
本発明の第2の態様によると、第1の態様の経路探索方法において、リンクデータには、各リンクについて、エネルギー消費または回生がそれぞれ非負または非正のリンクコストとして含まれるのが好ましい。
本発明の第3の態様によると、第1または第2の態様の経路探索方法において、抽出されたノードとリンクにより構成されるグラフの複製を複数生成し、複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する第1の道路ネットワークを生成するのが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第3の態様の経路探索方法において、第1の追加リンクは、生成されたリンクの複製の終点を、リンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクであり、第2の追加リンクは、目的地に対応するノードの複製のうち、階層が互いに一層異なる目的地に対応するノードの複製の間を接続するリンクであるのが好ましい。
本発明の第5の態様によると、第3または第4の態様経路探索方法において、地図データは、道路地図上の地点の標高に関する標高値情報を含み、第1の道路ネットワークの総階層数は、標高値情報に基づいて算出されるのが好ましい。
本発明の第6の態様によると、第1の態様の経路探索方法において、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストを特定するとき、燃料消費に関するリンクコストをさらに特定するのが好ましい。
本発明の第7の態様によると、経路探索装置は、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出し、抽出されたリンクについて、エネルギー消費に関する非負のリンクコストまたはエネルギー回生に関する非正のリンクコストを特定し、抽出されたノードとリンクの各々について、複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成し、第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成し、特定されたリンクコストと生成された第2の道路ネットワークとを用いて、出発地に対応するノードの複製から目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する制御部を備え、第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである。
本発明の第8の態様によると、第7の態様の経路探索装置において、リンクデータには、各リンクについて、エネルギー消費または回生がそれぞれ非負または非正のリンクコストとして含まれるのが好ましい。
本発明の第9の態様によると、第7または第8の態様の経路探索装置において、制御部は、抽出されたノードとリンクにより構成されるグラフの複製を複数生成し、複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する第1の道路ネットワークを生成するのが好ましい。
本発明の第10の態様によると、第9の態様の経路探索装置において、第1の追加リンクは、生成されたリンクの複製の終点を、リンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクであり、第2の追加リンクは、目的地に対応するノードの複製のうち、階層が互いに一層異なる目的地に対応するノードの複製の間を接続するリンクであるのが好ましい。
本発明の第11の態様によると、第9または第10の態様の経路探索装置において、地図データは、道路地図上の地点の標高に関する標高値情報を含み、制御部は、第1の道路ネットワークの総階層数を標高値情報に基づいて算出するのが好ましい。
本発明の第12の態様によると、第7の態様の経路探索装置において、制御部は、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストを特定するとき、燃料消費に関するリンクコストをさらに特定するのが好ましい。

Claims (9)

  1. コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、
    前記コンピュータが、前記抽出ステップで抽出されたリンクについて、エネルギー消費に関する非負のリンクコストまたはエネルギー回生に関する非正のリンクコストを算出するリンクコスト算出ステップと、
    前記コンピュータが、前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記リンクコスト算出ステップにより算出されるリンクコストと前記第2ネットワーク生成ステップにより生成された前記第2の道路ネットワークとを用いて、前記出発地に対応するノードの複製から前記目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、
    前記第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、前記第1ネットワーク生成ステップにより生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、
    前記第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、前記目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである経路探索方法。
  2. コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、
    前記コンピュータが、前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクと第2の追加リンクとを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第2の道路ネットワークを用いて、前記出発地に対応するノードの複製から前記目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、
    前記リンクデータには、各リンクについて、エネルギー消費または回生がそれぞれ非負または非正のリンクコストとして含まれており、
    前記第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、前記第1ネットワーク生成ステップにより生成されたリンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクであり、
    前記第2の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、前記目的地に対応するノードの複製の間をそれぞれ接続するリンクである経路探索方法。
  3. 請求項1または2に記載の経路探索方法において、
    前記第1ネットワーク生成ステップでは、前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々により構成される複数のグラフの複製を複数生成し、前記複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する前記第1の道路ネットワークを生成する経路探索方法。
  4. 請求項3に記載の経路探索方法において、
    前記第1の追加リンクは、前記第1ネットワーク生成ステップにおいて生成されたリンクの複製の終点を、前記リンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクであって、
    前記第2の追加リンクは、前記目的地に対応するノードの複製のうち、階層が互いに一層異なる前記目的地に対応するノードの複製の間を接続するリンクである経路探索方法。
  5. 請求項3または4に記載の経路探索方法において、
    前記地図データは、前記道路地図上の地点の標高に関する標高値情報を含み、
    前記第1の道路ネットワークの総階層数は、前記標高値情報に基づいて算出される経路探索方法。
  6. コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、
    前記コンピュータが、前記抽出ステップで抽出されたリンクについて、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストと、燃料消費に関するリンクコストとを算出するリンクコスト算出ステップと、
    前記コンピュータが前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記リンクコスト算出ステップにより算出されるリンクコストと前記第2ネットワーク生成ステップにより生成された前記第2の道路ネットワークとを用いて、前記出発地に対応するノードの複製から前記目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、
    前記第1の追加リンクは、電力消費量に関するリンクコストが所定の非負の値に設定されたリンクであって、前記リンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクである経路探索方法。
  7. コンピュータが、ノードに関するノードデータとリンクに関するリンクデータとを含む地図データから、出発地と目的地とが含まれる地図領域に含まれるノードとリンクを抽出する抽出ステップと、
    前記コンピュータが前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々について、それぞれ複数の複製を生成して、第1の道路ネットワークを生成する第1ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第1の道路ネットワークに対して、第1の追加リンクを追加して第2の道路ネットワークを生成する第2ネットワーク生成ステップと、
    前記コンピュータが、前記第2ネットワーク生成ステップにより生成された前記第2の道路ネットワークとを用いて、前記出発地に対応するノードの複製から前記目的地に対応するノードの複製までの経路を探索する経路探索ステップと、を有し、
    前記リンクデータには、各リンクについて、電力消費に関する非負のリンクコストまたは電力回生に関する非正のリンクコストと、燃料消費に関するリンクコストとが含まれており、
    前記第1の追加リンクは、所定の非負のリンクコストが設定されたリンクであって、前記リンクの複製の終点のノードを当該リンクの他の複製の終点のノードに変更したリンクである経路探索方法。
  8. 請求項6または7に記載の経路探索方法において、
    前記第1ネットワーク生成ステップでは、前記抽出ステップで抽出されたノードとリンクの各々により構成される複数のグラフの複製を複数生成し、前記複数のグラフの複製を用いて複数の階層を有する前記第1の道路ネットワークを生成する経路探索方法。
  9. 請求項8に記載の経路探索方法において、
    前記第1の追加リンクは、前記第1ネットワーク生成ステップにおいて生成されたリンクの複製の終点を、前記電力消費に関するリンクコストまたは前記電力回生に関するリンクコストに対応する階層数だけ異なる階層に属する当該リンクの他の複製の終点に変更したリンクである経路探索方法。
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