JPWO2013046510A1 - 歩行動作解析システム、情報処理装置及び歩行動作監視装置 - Google Patents

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Abstract

正しい歩行動作が行われているか否かを判断可能な安価なシステムを実現する。本発明は、加速度センサを備える歩行動作監視装置であって、前記加速度センサより出力された加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出手段と、前記抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足支持時間の合計値と、左足支持時間の合計値とを算出する手段と、前記算出された右足支持時間の合計値と左足支持時間の合計値との比率を算出する手段とを備えることを特徴とする。

Description

本発明は、被検者の歩行動作を解析する歩行動作解析システム、並びに該システムを構成する情報処理装置及び歩行動作監視装置に関するものである。
一般に、高齢化が進むにつれ、運動機能が低下してくると、歩行動作時の転倒リスクが高まる傾向にある。また、例えば、脳卒中などの脳神経系疾患を発症した患者や、下肢を骨折した患者等による運動機能回復訓練(リハビリ)においては、歩行動作を回復させることが重要な課題となっている。このようなことから、高齢者やリハビリ患者等の歩行動作を監視するためのシステムの開発が求められている。
一方で、従来より、健常者の歩行動作を監視するための安価な監視装置として、歩数計や活動量計等の、いわゆる3軸加速度センサが内蔵された装置が知られている。かかる監視装置によれば、被検者の歩数や歩行速度等を検出し、歩行量や消費カロリー等を算出することが可能である。
特開2011−008612号公報
しかしながら、高齢者やリハビリ患者等の場合、歩行量や歩行速度等の、いわゆる歩行動作量を監視するだけでなく、正しい歩行動作が行われているか否かといった、歩行動作の質を監視することが重要である。このため、上述したような監視装置を高齢者やリハビリ患者向けのシステムに適用するにあたっては、正しい歩行動作が行われているか否かといった歩行動作の質を定量的に評価できるように構成することが必要となってくる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、正しい歩行動作が行われているか否かを判断可能な安価なシステムを実現することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る歩行動作監視装置は以下のような構成を備える。即ち、
加速度センサを備え、被検者の歩行動作を検出可能な歩行動作監視装置であって、
前記加速度センサにより検出された加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とを算出する第1の算出手段と、
前記第1の算出手段により算出された、前記被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とに基づいて、該被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値を算出する第2の算出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、正しい歩行動作が行われているか否かを判断可能な安価なシステムを実現することが可能となる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の一実施形態にかかる歩行動作解析システムの外観構成を示す図である。 歩行動作解析システムを構成する情報処理装置の機能構成を示す図である。 歩行動作解析システムを構成する歩行動作監視装置の外観構成を示す図である。 歩行動作監視装置の機能構成を示す図である。 歩行動作監視装置において検出される加速度データと歩行動作との関係を示すとともに、歩行動作を解析するためのパラメータを示す図である。 歩行動作監視装置における歩行動作検出処理の流れを示すフローチャートである。 情報処理装置における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。 歩行動作監視装置において検出される加速度データと歩行動作との関係を示すとともに、歩行動作を解析するためのパラメータを示す図である。 情報処理装置における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。 情報処理装置における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら本発明の各実施形態の詳細を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能であるものとする。
[第1の実施形態]
<1.歩行動作解析システムの外観構成>
図1は、本実施形態に係る歩行動作解析システム100の外観構成を示す図である。図1において、110は情報処理装置であり、歩行動作監視装置130により測定された加速度データを解析することで、高齢者やリハビリ患者等の歩行動作が正しく行われたか否かを定量的に評価する。
120は、歩行動作監視装置130との間で近接通信を行うための近接通信部であり、歩行動作監視装置130から加速度データを受信し、情報処理装置110に格納する。歩行動作監視装置130は、被検者に装着され、被検者の歩行動作を検出する。
<2.情報処理装置の機能構成>
次に、歩行動作解析システム100を構成する情報処理装置110の機能構成について説明する。図2は、情報処理装置110の機能構成を示す図である。図2において、201は制御メモリ(ROM)、202は中央演算処理装置(コンピュータ)、203はメモリ(RAM)、204は外部記憶装置、205は入力装置、206は表示装置、207は近接通信部I/F部、208はバスである。
なお、後述する歩行動作解析処理を実現するための歩行動作解析プログラム210及び該プログラムにおいて用いられる各種データは、外部記憶装置204に記憶される。これらのプログラムやデータは、中央演算処理装置202の制御のもと、バス208を通じて適宜メモリ203に取り込まれ、中央演算処理装置202によって実行される。
<3.歩行動作監視装置の外観構成>
次に、歩行動作監視装置130の外観構成について説明する。図3は、歩行動作監視装置130の外観構成を示す図である。
図3において、301は本体部であり、表示部302と操作部303とを備える。表示部302には、内蔵された3軸加速度センサからの加速度データに基づいて算出された、歩数や歩行速度、歩幅等が表示される。操作部303は、各種設定値や測定開始の指示を入力したり、表示部302に表示された表示内容を切り替えるための切り替え指示を入力したりする。
304は装着部材であり、歩行動作監視装置130が装着される被検者の体の部位に巻き回され、面ファスナ305により固定される。ただし、装着部材の構成はこれに限定されず、例えば、ゴムバンドやクリップのような構成であってもよいし、腕時計のバンドやバックルのような構成であってもよい。なお、装着は、被検者の体の部位に限られず、被検者が歩行時に携帯する物等に対して行ってもよく、装着部材304は、このような物に装着するのに適した構成であってもよい。
<4.歩行動作監視装置の機能構成>
次に、歩行動作監視装置130の機能構成について説明する。図4は歩行動作監視装置130の機能構成を示す図である。なお、図3と重複する構成については、図3と同じ参照番号を付すこととし、説明は省略する。
図4において、401は音声出力部である。音声出力部401では、操作部303を介して入力された各種指示を受け付けたことを示すビープ音を出力したり、所定の条件が成立した場合に、アラームを出力したりする。
402はメモリ部であり、測定された加速度データ等を格納する。403はタイマ部であり、現在時刻を出力するとともに、測定された加速度データをメモリ部402に格納する際に、対応付けて格納される時刻情報を提供する。
404は3軸加速度センサであり、XYZ軸の3方向の加速度を測定することで、被検者の歩行動作が検出可能となっている。なお、3軸加速度センサとしては、圧電抵抗型、静電容量型、熱検知型等、種々の方式が挙げられるが、本実施形態に係る歩行動作監視装置130は、いずれの方式であってもよい。
405は近接通信部であり、情報処理装置110に接続された近接通信部120との間で、情報の送受信を行う。406は電源部であり、歩行動作監視装置130の各部に電力を供給する。
410は制御部であり、歩行動作監視装置130全体を制御するとともに、被検者の歩数や歩行速度、歩幅等を算出するためのプログラムを実行する。更に、本実施形態に係る歩行動作監視装置130では、後述する歩行動作検出処理を実現するための歩行動作検出プログラム411を実行する。
制御部410にて歩行動作検出プログラム411が実行されると、制御部410では、3軸加速度センサ404から出力された加速度データに基づいて、被検者が、現在、歩行状態にあるのか否かを判断し、歩行状態にあると判断した場合には、当該加速度データをメモリ部402に時刻情報と対応付けて格納する。
<5.歩行動作を解析するためのパラメータの説明>
次に、情報処理装置110において、加速度データに基づいて、被検者の歩行動作を解析する際に用いられるパラメータについて説明する。
図5は、歩行動作監視装置130において測定される加速度データと歩行動作との関係を示すとともに、情報処理装置110において歩行動作を解析する際に用いられるパラメータを示す図である。
図5に示すように、歩行動作中、例えば、左足の踵が着地すると(状態I)、3軸加速度センサ404より出力される加速度データはピークとなり、両足支持状態となると、加速度データの出力は低下する。そして、右足が蹴り上げられることで(状態II)、再びピークとなり、右足が遊脚し左足のみで支持する左足支持状態(状態III)となると、再び加速度データの出力は低下する。
その後、右足の踵が着地すると(状態IV)、3軸加速度センサ404より出力される加速度データはピークとなり、両足支持状態では、加速度データの出力は低下する。更に、左足が蹴り上げられることで(状態V)、再びピークとなり、左足が遊脚し右足のみで支持する右足支持状態(状態VI)となると、再び加速度データの出力は低下する。
このように、測定される加速度データと歩行動作には、一定の関係がある。ここで、本願出願人は、加速度データと歩行動作との間のこのような関係を考慮し、当該加速度データに基づいて被検者が正しい歩行動作を行っているか否かを判断するにあたり、歩行動作中の左右の動作時間のバランスに着目した。
これは、高齢者の歩行動作時の転倒リスクは、高齢化に伴う、左右の重心のバランスの喪失に起因すると考えられており、また、脳卒中などの脳神経系疾患を発症した患者や、下肢を骨折した患者等は、右片または左片のいずれかが麻痺しているか、不自由な状態にあり、左右の重心のバランスがとれていないからである。
そこで、本実施形態に係る歩行動作解析システム100では、歩行動作を解析するにあたり、左足支持状態の時間(L1、L2・・・)と、右足支持状態の時間(R1、R2・・・)とをパラメータとして用いることとする。
<6.歩行動作監視装置における歩行動作検出処理の流れ>
次に、歩行動作監視装置130における歩行動作検出処理について説明する。図6は、歩行動作監視装置130における歩行動作検出処理の流れを示すフローチャートである。
歩行動作検出プログラム411が制御部410により実行され、歩行動作検出処理が開始されると、ステップS601では、3軸加速度センサ404より出力された加速度データを取得する。
ステップS602では、取得した加速度データの波形から、ピーク値を抽出する。ステップS603では、抽出したピーク値が所定間隔で出現しているか否かを判定する。
ステップS603において、ピーク値が所定間隔で出現していると判定された場合には、被検者が現在歩行状態にあると判断し、取得した加速度データを時刻情報と対応付けてメモリ部402に格納し、ステップS605に進む。
一方、ピーク値が所定間隔で出現していないと判定された場合には、被検者は現在歩行状態にないと判断し、取得した加速度データをメモリ部402に格納することなく、ステップS605に進む。
ステップS605では、歩行動作検出処理を終了する旨の指示が入力されたか否かを判定し、入力されていないと判定された場合には、ステップS602に戻る。一方、入力されたと判定された場合には、歩行動作検出プログラム411を停止し、歩行動作検出処理を終了する。
このように、歩行動作監視装置130では、歩行動作検出プログラム411を実行することで、被検者が歩行状態にある場合の加速度データのみを、メモリ部402に格納していく。
<7.情報処理装置における歩行動作解析処理の流れ>
次に、情報処理装置110における歩行動作解析処理について説明する。図7は、情報処理装置110における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。
歩行動作解析プログラム210が実行され、歩行動作解析処理が開始されると、ステップS701では、歩行動作監視装置130より、近接通信部120を介して受信した加速度データを取得する。
ステップS702では、取得した加速度データの波形から、ピーク値を抽出する。ステップS703では、抽出したピーク値それぞれに、各歩行動作を割り当てる。具体的には、抽出したピーク値に、順次、左足着地動作、右足蹴り上げ動作、右足着地動作、左足蹴り上げ動作の各歩行動作を割り当てる。
ステップS704では、各歩行動作が割り当てられたピーク値の時刻情報に基づいて、各歩行周期内の右足支持時間(R1、R2・・・)及び左足支持時間(L1、L2・・・)を算出する。なお、右足支持時間は、左足着地時の時刻情報と、左足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。また、左足支持時間は、右足着地時の時刻情報と、右足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。
ステップS705では、ステップS704において算出された各歩行周期内の右足支持時間(R1、R2・・・)を和算することで、右足支持時間合計値(=R1+R2+・・・+Rn)を算出する。更に、ステップS704において算出された各歩行周期内の左足支持時間(L1、L2・・・)を和算することで、左足支持時間合計値(=L1+L2+・・・+Ln)を算出する。
ステップS706では、ステップS705において算出された右足支持時間合計値と、左足支持時間合計値とを比較する。ステップS706において、右足支持時間合計値の方が左足支持時間合計値よりも大きいと判断された場合には、ステップS707に進み、左足支持時間合計値を右足支持時間合計値により除算することで、片足支持時間比率を評価値として算出する。
一方、ステップS706において、右足支持時間合計値が左足支持時間合計値以下であると判断された場合には、ステップS708に進み、右足支持時間合計値を左足支持時間合計値により除算することで、片足支持時間比率を評価値として算出する。
このように、支持時間の合計値が大きい方の値で除算することで、評価値である片足支持時間比率は、常に1以下の値となり、1に近いほど、正常な歩行動作を行っていると判定することができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る歩行動作解析システムでは、歩行動作における左右の動作時間のバランスに着目し、片足支持時間の比率を求めることで、歩行動作が正常か否かを判定する構成とした。
更に、片足支持時間の比率を求めるにあたっては、3軸加速度センサの加速度データのピーク値を抽出し、各歩行動作を割り当てることで、右足支持時間及び左足支持時間を算出する構成とした。
この結果、正しい歩行動作が行われているか否かの判断が可能なシステムを安価に実現することが可能となった。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、歩行動作における左右の動作時間のバランスを評価するにあたり、右足支持時間と左足支持時間をパラメータとして用いる構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、他のパラメータを用いるようにしてもよい。
<1.歩行動作を解析するためのパラメータの説明>
本実施形態に係る歩行動作解析システム100の情報処理装置110において、歩行動作を解析する際に用いるパラメータについて説明する。
図8は、歩行動作監視装置130において測定される加速度データと歩行動作との関係を示すとともに、本実施形態に係る情報処理装置110において歩行動作を解析する際に用いられるパラメータを示す図である。
図8に示すように、本実施形態では、歩行動作を解析するにあたり、左足支持状態の時間と、その後の両足支持状態の時間とを和算した時間(左足接地時間と称す。L1’、L2’・・・)と、右足支持状態の時間と、その後の両足支持状態の時間とを和算した時間(右足接地時間と称す。R1’、R2’・・・)とをパラメータとして用いることとする。
<2.情報処理装置における歩行動作解析処理の流れ>
次に、本実施形態に係る歩行動作解析システム100の情報処理装置110における歩行動作解析処理について説明する。図9は、情報処理装置110における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。
歩行動作解析プログラム210が実行され、歩行動作解析処理が開始されると、ステップS701では、歩行動作監視装置130より、近接通信部120を介して受信した加速度データを取得する。
ステップS702では、取得した加速度データの波形から、ピーク値を抽出する。ステップS703では、抽出したピーク値それぞれに、各歩行動作を割り当てる。具体的には、抽出したピーク値に、順次、左足着地動作、右足蹴り上げ動作、右足着地動作、左足蹴り上げ動作の各歩行動作を割り当てる。
ステップS904では、各歩行動作が割り当てられたピーク値の時刻情報に基づいて、各歩行周期内の右足接地時間(R1’、R2’、・・・)及び左足接地時間(L1’、L2’、・・・)を算出する。なお、右足接地時間は、右足蹴り上げ時の時刻情報と、左足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。また、左足接地時間は、左足蹴り上げ時の時刻情報と、右足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。
ステップS905では、ステップS904において算出された各歩行周期内の右足接地時間(R1’、R2’、・・・)を和算することで、右足接地時間合計値(R1’+R2’+・・・+Rn’)を算出する。更に、ステップS904において算出された各歩行周期内の左足接地時間(L1’、L2’、・・・)を和算することで、左足接地時間合計値(=L1’+L2’+・・・+Ln’)を算出する。
ステップS906では、ステップS905において算出された右足接地時間合計値と、左足接地時間合計値とを比較する。ステップS706において、右足接地時間合計値の方が左足接地時間合計値よりも大きいと判断された場合には、ステップS907に進み、左足接地時間合計値を右足接地時間合計値により除算することで、片足接地時間比率を評価値として算出する。
一方、ステップS906において、右足接地時間合計値が左足接地時間合計値以下であると判断された場合には、ステップS908に進み、右足接地時間合計値を左足接地時間合計値により除算することで、片足接地時間比率を評価値として算出する。
このように、接地時間の合計値が大きい方の値で除算することで、評価値である片足接地時間比率は、常に1以下の値となり、1に近いほど、正常な歩行動作を行っていると判定することができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る歩行動作解析システムでは、歩行動作における左右の動作時間のバランスに着目し、片足接地時間の比率を求めることで、歩行動作が正常か否かを判定する構成とした。
更に、片足接地時間の比率を求めるにあたっては、3軸加速度センサの加速度データのピーク値を抽出し、各歩行動作を割り当てることで、右足接地時間及び左足接地時間を算出する構成とした。
この結果、正しい歩行動作が行われているか否かの判断が可能なシステムを安価に実現することが可能となった。
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、左右の動作時間のバランスを評価するにあたり、右足と左足とにわけてパラメータを算出し、両者を対比することで評価値を算出する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、右足と左足の両方のパラメータを用いて評価値を算出するように構成してもよい。
図10は、本実施形態に係る情報処理装置110における歩行動作解析処理の流れを示すフローチャートである。
歩行動作解析プログラム210が実行され、歩行動作解析処理が開始されると、ステップS701では、歩行動作監視装置130より、近接通信部120を介して受信した加速度データを取得する。
ステップS702では、取得した加速度データの波形から、ピーク値を抽出する。ステップS703では、抽出したピーク値それぞれに、各歩行動作を割り当てる。具体的には、抽出したピーク値に、順次、左足着地動作、右足蹴り上げ動作、右足着地動作、左足蹴り上げ動作の各歩行動作を割り当てる。
ステップS904では、各歩行動作が割り当てられたピーク値の時刻情報に基づいて、各歩行周期内の右足接地時間(R1’、R2’、・・・)及び左足接地時間(L1’、L2’、・・・)を算出する。なお、右足接地時間は、右足蹴り上げ時の時刻情報と、左足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。また、左足接地時間は、左足蹴り上げ時の時刻情報と、右足蹴り上げ時の時刻情報との差分により算出することができる。
ステップS1005では、ステップS904において算出された各歩行周期内の右足接地時間及び左足接地時間(R1’、L1’、R2’、L2’、・・・)の標準偏差及び分散値を評価値として算出する。
このように、接地時間の標準偏差及び分散値を評価値として算出することで、左右の動作時間のバランスが悪い場合にあっては、標準偏差及び分散値は大きくなり、左右の動作時間のバランスが良い場合にあっては、標準偏差及び分散値は小さくなるため、歩行リズムのばらつきを定量的に評価することが可能となる。この場合、左足接地時間と右足接地時間とを合計したもの(歩行周期)について、標準偏差及び分散値を算出するようにしてもよい。
この結果、標準偏差及び分散値に基づいて、歩行動作が正しく行われているか否かを判定することが可能となる。
[第4の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、歩行動作解析プログラム210を情報処理装置110に配する構成としたが、本発明はこれに限定されず、歩行動作監視装置130に配し、歩行動作検出プログラム411と並行して動作するように構成してもよい。これにより、片足支持時間比率、片足接地時間比率、あるいは標準偏差や分散値をリアルタイムに表示部302にて確認することができるようになる。
[第5の実施形態]
上記第1乃至第4の実施形態では、歩行動作検出処理によりメモリ部402に時刻情報と対応付けて格納された全ての加速度データを用いて、片足支持時間比率、片足接地時間比率、あるいは標準偏差や分散値を算出する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、日付ごとに加速度データを分類し、各日付に分類された加速度データについて、それぞれ、片足支持時間比率、片足接地時間比率、あるいは標準偏差や分散値を算出する構成としてもよい。更に、各日付ごとに算出された、片足支持時間比率、片足接地時間比率、あるいは標準偏差や分散値を、トレンドグラフとして表示するように構成してもよい。また、このとき、あわせて各日付ごとの平均歩行速度や、平均歩幅等を表示するように構成してもよい。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
本願は、2011年9月27日提出の日本国特許出願特願2011−211572を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。

Claims (9)

  1. 加速度センサを備え、被検者の歩行動作を検出可能な歩行動作監視装置であって、
    前記加速度センサより出力された加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とを算出する第1の算出手段と、
    前記第1の算出手段により算出された、前記被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とに基づいて、該被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値を算出する第2の算出手段と
    を備えることを特徴とする歩行動作監視装置。
  2. 前記第1の算出手段は、
    前記被検者の左足蹴り上げ動作から左足着地動作までの時間の合計値を、前記被検者の右足の動作に関する時間として算出し、前記被検者の右足蹴り上げ動作から右足着地動作までの時間の合計値を、前記被検者の左足の動作に関する時間として算出し、
    前記第2の算出手段は、
    前記被検者の右足の動作に関する時間と、前記被検者の左足の動作に関する時間との比率を、前記被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値として算出することを特徴とする請求項1に記載の歩行動作監視装置。
  3. 前記第1の算出手段は、
    前記被検者の左足蹴り上げ動作から右足蹴り上げ動作までの時間の合計値を、前記被検者の右足の動作に関する時間として算出し、前記被検者の右足蹴り上げ動作から左足蹴り上げ動作までの時間の合計値を、前記被検者の左足の動作に関する時間として算出し、
    前記第2の算出手段は、
    前記被検者の右足の動作に関する時間と、前記被検者の左足の動作に関する時間との比率を、前記被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値として算出することを特徴とする請求項1に記載の歩行動作監視装置。
  4. 前記第1の算出手段は、
    前記被検者の左足蹴り上げ動作から右足蹴り上げ動作までの時間それぞれを、前記被検者の右足の動作に関する時間として算出し、前記被検者の右足蹴り上げ動作から左足蹴り上げ動作までの時間それぞれを、前記被検者の左足の動作に関する時間として算出し、
    前記第2の算出手段は、
    前記被検者の右足の動作に関する時間及び前記被検者の左足の動作に関する時間についての標準偏差または分散値を、前記被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値として算出することを特徴とする請求項1に記載の歩行動作監視装置。
  5. 前記加速度センサより出力された加速度データの波形から抽出されるピーク値が、所定間隔で出現するか否かを判断する判断手段を更に備え、
    前記判断手段により所定間隔で出現すると判断された加速度データについて、前記評価値を算出するよう動作することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の歩行動作監視装置。
  6. 加速度センサを備え、被検者の歩行動作を検出可能な歩行動作監視装置と通信し、該加速度センサより出力された加速度データを受信する情報処理装置であって、
    前記受信した加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とを算出する第1の算出手段と、
    前記第1の算出手段により算出された、前記被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とに基づいて、該被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値を算出する第2の算出手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  7. 加速度センサを備え、被検者の歩行動作を検出可能な歩行動作監視装置と、
    前記歩行動作監視装置と通信し、前記加速度センサより出力された加速度データを受信する情報処理装置と、を備える歩行動作解析システムであって、
    前記情報処理装置は、
    前記受信した加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とを算出する第1の算出手段と、
    前記第1の算出手段により算出された、前記被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とに基づいて、該被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値を算出する第2の算出手段と
    を備えることを特徴とする歩行動作解析システム。
  8. 加速度センサを備え、被検者の歩行動作を検出可能な歩行動作監視装置と通信し、該加速度センサより出力された加速度データを受信する情報処理装置における情報処理方法であって、
    前記受信した加速度データの波形からピーク値を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程において抽出されたピーク値と、前記被検者の歩行動作とを対応付けることで、該被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とを算出する第1の算出工程と、
    前記第1の算出工程において算出された、前記被検者の右足の動作に関する時間と、該被検者の左足の動作に関する時間とに基づいて、該被検者の歩行動作における右足と左足のバランスを示す評価値を算出する第2の算出工程と
    を備えることを特徴とする情報処理装置における情報処理方法。
  9. 請求項8に記載の情報処理方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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