JPWO2013031665A1 - 太陽電池および太陽電池装置 - Google Patents

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Abstract

鉛直方向の複数のカーボンナノチューブ(以下、CNTと称す)(2)と、これら各CNTの一端側に配置された金属電極(3)と、その他端側に配置された線状電極(4)とを具備し、上記CNTの直径を一方側から他方側に向かって段階的に変化させ、上記CNTの金属電極寄り端部にCNTより電気陰性度の小さい物質(N)を付着させてn型層を形成し、上記CNTの線状電極寄り端部にCNTより電気陰性度の大きい物質(P)を付着させてp型層を形成し、且つ上記CNTの中間部分を真性半導体層にしたもの。

Description

本発明は、カーボンナノチューブを用いた太陽電池およびこの太陽電池を用いた太陽電池装置に関するものである。
太陽電池は、単結晶、多結晶、アモルファスシリコンからなるシリコン系のものが主流であり、住宅や事業所などに普及しつつあるが、エネルギーの変換効率が低いという欠点がある。
そこで、多結晶シリコン基板上にカーボンナノチューブ構造体を設けることで、良好なエネルギー変換および電子移動の効率を高めた太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−253296号公報
ところで、特許文献1で提案されたものによると、カーボンナノチューブ構造体はpn接合により形成されている。しかし、このpn接合の場合、その電位勾配が急峻となり、したがってこのpn接合の近傍で吸収した光しか光電変換できないため、光電変換できる光を吸収できる層が薄くなってしまい、エネルギーの変換効率が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、カーボンナノチューブを用いてエネルギーの変換効率の向上を図り得る太陽電池および太陽電池装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面は、所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブと、これら各カーボンナノチューブの一端側に配置された第1の電極と、これら各カーボンナノチューブの他端側である太陽光の入射側に配置された透光性を有する第2の電極とを具備し、
上記各カーボンナノチューブの一端側をp型層またはn型層に形成するとともに、他端側をn型層またはp型層に形成し、且つ中間部分を真性半導体としてのi型層に形成した太陽電池である。
また、本発明の第2の側面は、上記太陽電池において、カーボンナノチューブより電気陰性度の小さい物質を付着させることによりn型層を得るとともに、カーボンナノチューブより電気陰性度の大きい物質を付着させてp型層を得るようにしたものである。
また、本発明の第3の側面は、上記太陽電池における真性半導体層であるカーボンナノチューブの中間部分を透明性絶縁材料で覆ったものである。
また、本発明の第4の側面は、上記太陽電池において、電気陰性度の大きい物質として、N、O、F、S、ClおよびBrのうちいずれか、またはこれらのいずれかを含む化合物を用いたものである。
また、本発明の第5の側面は、上記太陽電池において、電気陰性度の小さい物質として、H、Li、Be、Na、Mg、K、Ca、Rb、FeおよびCuのうちいずれか、またはこれらのいずれかを含む化合物を用いたものである。
また、本発明の第6の側面は、上記太陽電池において、所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブの直径を、一端側から他端側に向かって段階的に変化させたものである。
また、本発明の第7の側面は、上記太陽電池において、第2の電極として、線状電極若しくは網状電極または透明な板状電極を用いたものである。
また、本発明の第8の側面は、上記太陽電池において、第1の電極として、金属電極を用いたものである。
さらに、本発明の第9の側面は、上記太陽電池を用いた太陽電池装置であって、
太陽電池の第2の電極の表面に、太陽光を分光させる分光器を配置するとともに、この太陽電池における各カーボンナノチューブにて得られた電気を所定電圧に調整する電圧調整器を具備したものである。
上記太陽電池の構成によると、カーボンナノチューブの一端側にn型層またはp型層を形成するとともに他端側にp型層またはn型層を形成し、且つ中間部分を真性半導体からなるi型層としたので、カーボンナノチューブをpn接合とする場合よりも電位勾配が緩やかにしかもその範囲が長くなるため、すなわち太陽光の吸収による電荷の分離可能範囲が長くなるため、太陽光の持つエネルギーの変換効率の向上を図ることができる。
また、上記太陽電池装置の構成によると、太陽光の広範囲の波長領域に亘って光電変換を行うことができる太陽電池を用いたので、エネルギーの変換効率が優れた太陽電池装置を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る太陽電池の概略構成を示す斜視図である。 同太陽電池に用いられるカーボンナノチューブの製造方法を説明する斜視図である。 同太陽電池に用いられるカーボンナノチューブの製造方法を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池装置の概略構成を示す斜視図である。 同太陽電池のエネルギーバンド図である。 本発明の他の実施の形態に係る太陽電池の概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る太陽電池および太陽電池装置を図1〜図4に基づき説明する。
まず、本実施の形態に係る太陽電池の概略構成について説明する。
この太陽電池は、所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブと、これら各カーボンナノチューブの一端側に配置された第1の電極と、これら各カーボンナノチューブの他端側である太陽光の入射側に配置された透光性を有する第2の電極とを具備し、上記各カーボンナノチューブの一端側をp型層またはn型層に形成するとともに、他端側をn型層またはp型層に形成し、且つ中間部分を真性半導体としてのi型層に、つまり上記各カーボンナノチューブをpin構造[p型層とi型層(intrinsic:真性)とn型層との積層構造]としたものである。また、第1の電極として金属電極が用いられるとともに、第2の電極として線状電極若しくは網状電極または透明な板状電極が用いられたものである。なお、本実施の形態で用いる「カーボンナノチューブ」という語句は、「カーボンナノチューブ群」の意味で用いている。
上記カーボンナノチューブは、電極表面に対して垂直(多少うねっているなど略垂直も含み、垂直配向とも呼ばれている)に且つ多数並列に設けられたもので、例えば多数領域に且つ列状に分けられるとともにこれら各領域毎にその直径が順次変化されたものである。
具体的には、多数のカーボンナノチューブからなる領域(以下、チューブ列ともいう)が例えば5列(3列以上であればよい)並列に設けられるとともに、これらのカーボンナノチューブの直径をチューブ列毎に段階的に変化させたもので、例えば太いものから細いものが順番に設けられたものである。そして、これら各チューブ列におけるカーボンナノチューブの上下面に、電極が設けられている。
ここで、太陽電池の構成を具体的に説明する。
図1に示すように、この太陽電池1は、所定方向でもって複数並置された、すなわち上下方向で複数並置された半導体カーボンナノチューブ(CNT)2と、これら各カーボンナノチューブ2の一端側に配置された金属電極(第1の電極である)3と、これら各カーボンナノチューブ2の他端側である太陽光の入射側に配置された集電部材である線状電極(第2の電極の一例)としての電線(以下、電極線と称す)4とを具備し、上記並置されたカーボンナノチューブ2の直径を一方側から他方側に向かって段階的に変化させるとともに、上記カーボンナノチューブ2の金属電極3寄りの下端部に当該カーボンナノチューブ2より電気陰性度の小さい物質Nを付着させてn型層を形成し、上記カーボンナノチューブ2の電極線4寄りの上端部に当該カーボンナノチューブ2より電気陰性度の大きい物質Pを付着させてp型層を形成し、上記カーボンナノチューブ2の中間部分を透明性絶縁材料5で覆うことによりi型層(真性半導体層)を形成したものである。
以下、この太陽電池の製造方法について説明する。
まず、直径が段階的に変化されるカーボンナノチューブ2の製造方法について説明する。
すなわち、図2Aに示すように、金属電極3の表面にスパッタリングなどの方法により触媒としての金属[例えば、鉄(Fe)]の薄膜を形成した後、電子ビームにより縦横に切れ目を入れるとともにこの切れ目を入れる際の間隔を調整して触媒微粒子10を形成する。この鉄の触媒微粒子10については、チューブ列毎におけるカーボンナノチューブ2の直径に応じた大きさにされている。例えば、図面の左側から右側に向かって、直径が大きいものから小さいものにされている。すなわち、左側の触媒微粒子10Aの直径が大きくされて、右側に行くにしたがって触媒微粒子10B〜10Eの直径が段階的に小さくされている。
なお、触媒微粒子10をカーボンナノチューブ2の直径に応じた大きさにする方法として、スパッタリングなどの方法により形成する薄膜の厚みを左側から右側に行くにしたがって薄くされる。スパッタリングを用いる場合は、スパッタ条件(スパッタ時間・スパッタ源と薄膜形成面との距離)により薄膜の厚みを変えることができる。また、スパッタ源と薄膜形成面との距離を変化させることにより、薄膜の厚みを変化させることができるため、やはり、カーボンナノチューブ2の直径を変化させることができる。
そして、図2Bに示すように、熱CVD(化学気相成長)法により、鉄の触媒微粒子10上にカーボンナノチューブ2を形成する。このとき、触媒微粒子10の大きさに応じて、その上面に形成されるカーボンナノチューブ2の直径つまり太さが決まる。すなわち、直径が段階的に小さくなるチューブ列2A〜2Eが得られる。
次に、上述したように直径が段階的に変化されたカーボンナノチューブ2を用いた太陽電池1の製造方法について説明する。
まず、上下方向で複数並置されるとともにその直径が一方側から他方側に向かって段階的に変化させられてなるカーボンナノチューブ2の両端部すなわち上下端部を残してまず中間部分に透明性絶縁樹脂材料を、例えば紫外線硬化樹脂(水ガラスなどでもよい)5を含浸させて固める。
次に、上記カーボンナノチューブ2の下端側に、当該カーボンナノチューブ2よりも電気陰性度が小さい物質(例えば、H、Li、Be、Na、Mg、K、Ca、Rb、FeおよびCuのうちいずれかの元素またはこれら元素のうちいずれかを含む化合物などが用いられる)Nを、真空蒸着法、スパッタリングなどにより付着させる。なお、物質Nが化合物の場合は、この物質Nを溶媒に溶かして上記カーボンナノチューブ2の下端側に塗布し、乾燥させてもよい。これにより、カーボンナノチューブ2の下端側がn型半導体(n型層)にされる。
次に、上記カーボンナノチューブ2の上端側に、当該カーボンナノチューブ2よりも電気陰性度が大きい物質(例えば、N、O、F、S、ClおよびBrのうちいずれかの元素またはこれら元素のうちいずれかを含む化合物などが用いられる)Pを、真空蒸着法または吸着法などにより付着させる。なお、物質Pが化合物の場合は、この物質Pを溶媒に溶かして上記カーボンナノチューブ2の上端側に塗布し、乾燥させてもよい。これにより、カーボンナノチューブ2の上端側がp型半導体(p型層)にされる。
具体的には、カーボンナノチューブ2の下端部は1μm程度の長さに、また上端部は5μm程度の長さにされている。このように、カーボンナノチューブ2の上端部を長くしているのは、上端部分を屈曲させて周囲における他のカーボンナノチューブ2と接触させるためである。また、図1に示すように、カーボンナノチューブ2の上端部同士を金属カーボンナノチューブ2(2a)で接続させるようにしてもよい。
そして、カーボンナノチューブ2の上端部には、所定間隔置きに設けられてカーボンナノチューブ2に接触する線状電極である電極線4が配置される。
また、カーボンナノチューブ2の下端部には、金属電極(例えば、Ag,Pd,Au,Alなどが用いられるが、金属カーボンナノチューブ、グラフェンなども用いることができる)3が接触して配置されている。
さらに、上記カーボンナノチューブ2の上端部表面には、電池そのものを保護するための透明な窓部材6が配置される。
このようにして太陽電池1が製造される。
この太陽電池1の作用について説明すると、太陽光が上部の窓部材6から入射されてカーボンナノチューブ2に吸収されることにより、カーボンナノチューブ2の内部に電子と正孔とが発生する。
すなわち、カーボンナノチューブ2の上端部はp型半導体層(p型層)に、下端部はn型半導体層(n型層)にされ、しかも中間部分は真性半導体層(i型層)にされて電位勾配を有しているため、正孔はp型であるカーボンナノチューブ2の上端部に引き寄せられるとともに電子はn型であるカーボンナノチューブ2の下端部に引き寄せられる。この電子と正孔とをそれぞれ電極3,4を通して取り出すことにより電流が得られ、太陽電池1としての機能が発揮される。
次に、上記太陽電池1を用いた太陽電池装置11について説明する。
この太陽電池装置11は、図3に示すように、上記太陽電池1に太陽光を例えば5つの波長領域に分光して導くためのプリズムなどの分光器(分光素子と呼ぶこともできる)12と、太陽電池1の列状のカーボンナノチューブ2により得られた電気を電気配線13を介して導き所定電圧に調整するための電圧調整器(電圧出力回路でもある)14とを具備することで構成されており、その詳細については後述する。なお、分光器12の手前には、太陽光を集める集光用レンズ部15が配置される。
この集光用レンズ部15としては、例えば、焦点距離が異なる凸レンズおよび焦点距離が異なるシリンドリカルレンズが用いられている。
すなわち、この集光用レンズ部15は、焦点距離が長い第1凸レンズ15aと焦点距離が短い第2凸レンズ15bと、焦点距離が長い第1シリンドリカルレンズ15cと、焦点距離が短い第2シリンドリカルレンズ15dとから構成されている。
したがって、第1凸レンズ15aで集光されて第2凸レンズ15bで太陽光の幅が調整された後、第1シリンドリカルレンズ15cと第2シリンドリカルレンズ15dとで入射光の短冊化およびその幅の調整が行われて、平行光線で出射することになる。
そして、この平行光線を分光器12により、分光光線として太陽電池1(正確には窓部材6上)に入射させる。
すなわち、太陽電池1の各チューブ列2A〜2Eに太陽光の分光が照射されるように、分光器12を配置し、分光された光線が、それぞれの波長に対応するチューブ列2A〜2Eの窓部材6上に導かれるようにする。
そして、各金属電極3に電気配線13を介して電圧調整器14が接続されて、それぞれ所定の電圧が得られるようにされている。なお、この電圧調整器14は、チューブ列2A〜2Eに電気配線13を介して接続されたDC/DCコンバータ16と、これらDC/DCコンバータ16に電気配線17を介して接続された電力加算部18とから構成されて、所定電圧の電力が出力される。なお、DC/DCコンバータ16は、各チューブ列2A〜2Eから取り出される電圧が同一(所定電圧)となるように調整(変換)するためのものである。
ここで、カーボンナノチューブ2の直径が異なる場合の光電変換能力、すなわちエネルギーのバンドギャップについて簡単に説明しておく。
カーボンナノチューブの直径が異なると、それぞれのバンドギャップの値が異なり、したがって分光された太陽光が持っているエネルギー(hν)と等しいバンドギャップを持った直径のカーボンナノチューブを作っておけばよいことになる。
すなわち、バンドギャップの異なるカーボンナノチューブ(バンドギャップがEg〜Eg、但し、Egn−1<Eg)がn個ある場合、Egより小さくEg以上のエネルギーをもった光はバンドギャップEgの太陽電池で受光されて光電変換が行われる。また、Egより小さくEg以上のエネルギーをもった光については、バンドギャップEgの太陽電池で受光されて光電変換が行われる。以下、同様に、バンドギャップEgを越え、紫外線までの最大エネルギーを有する光については、Egのバンドギャップを持った太陽電池で受光して光電変換が行われる。
図4に、本発明に係る太陽電池のエネルギーバンド図を示す。
図4は、カーボンナノチューブの直径が1nmの場合を示しており、そのバンドギャップVgcntは0.8352eVである。また、カーボンナノチューブのバンドギャップVgcntは、下記(1)式で示すように、その直径dtに応じて変化する。
Vgcnt=0.8352/dt ・・・(1)
すなわち、カーボンナノチューブの直径を制御することにより、太陽電池から得られる電圧を調整することができる。
なお、本発明に係る太陽電池のエネルギーバンド(図4に示す)について説明しておく。
p型半導体層ではドーパントにより、価電子帯(充満帯)Evの少し上側(10mV程度)にアクセプタレベル(不純物準位)Eaがあり、ここに電子が存在し、そのフェルミレベルEfpは価電子帯の最上レベルとアクセプタレベルEaの中間レベルとなる。
一方、n型半導体層ではドーパントにより、伝導帯Ecの少し下側(10mV程度)にドナーレベル(不純物準位)Edがあり、ここにホールが存在し、そのフェルミレベルEfnは伝導帯最下面とドナーレベルの中間レベルとなる。
すなわち、カーボンナノチューブの中間部分より上側にp型ドーパント、下側にn型ドーパントを付着させるとpin接合が得られ、しかも、pin接合ではフェルミレベル同士(EfpとEfn)が一致して平衡となるため、図4に示すようなバンド図が得られる。図4から、電位勾配はp型層からn型層に傾斜していることが分かる。
したがって、この傾斜電位内に太陽光(光子)が入射すると価電子帯(充満帯)の電子を伝導帯に励起させて、価電子帯にはホールができ、電子は電位勾配でn型層に流れ、ホールは電位勾配でp型層に流れ、外部に接続された回路に電流が流れる。
この太陽電池の構成によると、直径が段階的に変化されたカーボンナノチューブを用いるとともに、これらカーボンナノチューブの金属電極寄り端部に当該カーボンナノチューブより電気陰性度の小さい物質を付着させてn型層を形成し、それぞれの他端側の電極線に当該カーボンナノチューブより電気陰性度の大きい物質を付着させてp型層を形成し、且つそれぞれの中間部分を真性半導体としてのi型層としたので、カーボンナノチューブをpn接合とする場合よりも電位勾配が緩やかにしかもその範囲が長くなるため(pn接合の場合、電位勾配が急峻で短い範囲しかないので、この短い範囲(近傍)で吸収した光しか利用できない)、すなわち光電変換可能な太陽光を吸収できる範囲が長くなるため、太陽光の持つエネルギーの変換効率の向上を図ることができる。
また、上記太陽電池装置の構成によると、太陽光の広範囲の波長領域に亘って光電変換を行うことができる太陽電池を用いたので、エネルギーの変換効率が優れた、すなわち光電変換効率が優れたものが得られる。
上記説明においては、カーボンナノチューブの直径を触媒微粒子の大きさにより調整するようにしたが、ポーラス構造の基板を用いて、その穴に触媒微粒子を固定してもよい。これにより、ポーラス構造の基板の穴径を変えることで、カーボンナノチューブの直径を調整することができる。
ところで、上記実施の形態においては、カーボンナノチューブの中間部分を透明性絶縁材料で覆うことによりi型層を形成したが、透明性絶縁材料で覆わずに単にカーボンナノチューブだけの構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、カーボンナノチューブの上端部に、電極となる電極線すなわち線状電極を配置したが、例えば網状電極(金属網体)を配置してもよく、またITOなどからなる平板状の透明電極を配置するようにしてもよい。これらの場合、カーボンナノチューブの上端部を屈曲させてこれらカーボンナノチューブ同士を接触させる必要はない。また、透明電極を配置する場合には、窓部材も必要としない。なお、線状電極および網状電極については、線以外の部分から太陽光が通過し得るという意味で、透光性を有する電極の一例として示している。
さらに、上記実施の形態においては、カーボンナノチューブの中間部分を透明性導電材料により含浸させたが、含浸させなくてもよい。
また、上記実施の形態においては、カーボンナノチューブの金属電極寄りの下端部にn型層を形成し、カーボンナノチューブの電極線寄りの上端部にp型層を形成すると説明したが、カーボンナノチューブの金属電極寄りの下端側にp型層を形成し、カーボンナノチューブの電極線寄りの上端側にn型層を形成してもよい。この他の実施の形態に係る太陽電池を図5に基づき簡単に説明しておく。
すなわち、図5に示すように、この太陽電池21は、所定方向でもって複数並置された、すなわち上下方向で複数並置された半導体カーボンナノチューブ(CNT)22と、これら各カーボンナノチューブ22の一端側に配置された金属電極(第1の電極)23と、これら各カーボンナノチューブ22の他端側である太陽光の入射側に配置された集電部材である線状電極(第2の電極の一例)としての電線(以下、電極線と称す)24とを具備し、上記並置されたカーボンナノチューブ22の直径を一方側から他方側に向かって段階的に変化させるとともに、上記カーボンナノチューブ22の金属電極23寄りの下端部に当該カーボンナノチューブ22より電気陰性度の大きい物質Pを付着させてp型層を形成し、上記カーボンナノチューブ22の電極線24寄りの上端部に当該カーボンナノチューブ22より電気陰性度の小さい物質Nを付着させてn型層を形成し、上記カーボンナノチューブ22の中間部分を透明性絶縁材料25で覆うことによりi型層(真性半導体層)を形成したものである。なお、図1に示す太陽電池と同様に、上下方向で配置されたカーボンナノチューブ22の上端部同士を接続するための金属カーボンナノチューブ22(22a)が設けられている。
上記両実施の形態に係る太陽電池の構成を、纏めて具体的に記載すると以下のようになる。
すなわち、この太陽電池は、所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブと、これら各カーボンナノチューブの一端側に配置された第1の電極(金属電極)と、これら各カーボンナノチューブの他端側である太陽光の入射側に配置された透光性を有する第2の電極(線状電極若しくは網状電極または透明な板状電極)とを具備し、
さらに上記カーボンナノチューブの第1の電極寄り端部に、当該カーボンナノチューブより電気陰性度の小さい物質を付着させてn型層を、または当該カーボンナノチューブより電気陰性度の大きい物質を付着させてp型層を形成するとともに、上記カーボンナノチューブの第2の電極寄り端部に、当該カーボンナノチューブより電気陰性度の大きい物質を付着させてp型層を、または当該カーボンナノチューブより電気陰性度の小さい物質を付着させてn型層を形成し、且つ上記カーボンナノチューブの中間部分を真性半導体層にしたものである。

Claims (9)

  1. 所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブと、これら各カーボンナノチューブの一端側に配置された第1の電極と、これら各カーボンナノチューブの他端側である太陽光の入射側に配置された透光性を有する第2の電極とを具備し、
    上記各カーボンナノチューブの一端側をp型層またはn型層に形成するとともに、他端側をn型層またはp型層に形成し、且つ中間部分を真性半導体としてのi型層に形成したことを特徴とする太陽電池。
  2. カーボンナノチューブより電気陰性度の小さい物質を付着させることによりn型層を得るとともに、カーボンナノチューブより電気陰性度の大きい物質を付着させてp型層を得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 真性半導体層であるカーボンナノチューブの中間部分を透明性絶縁材料で覆ったことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  4. 電気陰性度の大きい物質として、N、O、F、S、ClおよびBrのうちいずれか、またはこれらのいずれかを含む化合物を用いたことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池。
  5. 電気陰性度の小さい物質として、H、Li、Be、Na、Mg、K、Ca、Rb、FeおよびCuのうちいずれか、またはこれらのいずれかを含む化合物を用いたことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池。
  6. 所定方向でもって複数並置されたカーボンナノチューブの直径を、一端側から他端側に向かって段階的に変化させたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  7. 第2の電極として、線状電極若しくは網状電極または透明な板状電極を用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  8. 第1の電極として、金属電極を用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の太陽電池を用いた太陽電池装置であって、
    太陽電池の第2の電極の表面に、太陽光を分光させる分光器を配置するとともに、この太陽電池における各カーボンナノチューブにて得られた電気を所定電圧に調整する電圧調整器を具備したことを特徴とする太陽電池装置。
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