JPWO2013008412A1 - 補聴適合度判定装置、および、補聴適合度判定方法 - Google Patents

補聴適合度判定装置、および、補聴適合度判定方法 Download PDF

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Abstract

被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を判定する補聴適合度判定装置(100)であって、被験者の聴力情報を受け付ける聴力情報入力部(103a)と、複数の聴力型のうち、聴力情報の周波数特性に基づいて、聴力情報に対応する聴力型を判別する聴力型判別部(105)と、聴力型判別部(105)が判別した聴力型に基づいて、被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定部(106a)と、適合度決定部(106a)が決定した適合度を提示する適合度提示部(108)とを備え、適合度決定部(106a)は、被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、聴力型判別部(105)が判別した聴力型に対応する語音ごとの明瞭度改善量に基づいて、適合度を決定する。

Description

本発明は、補聴適合度判定装置、および、補聴適合度判定方法に関する。
近年、高齢化が進み、加齢による難聴者数も増加してきている。難聴者にとっては、特に、言葉が聞き取れることが重要である。そのため、難聴者が言葉を聞き取るために用いられる補聴器の必要性はますます高まっていくと考えられる。
難聴者が聞き取る音声の明瞭度を向上する補聴方法として両耳分離補聴(ダイコティック補聴)がある。両耳分離補聴によって、難聴者が聞き取る音声の明瞭度を向上させることができることが知られている(例えば、非特許文献1)。
また、本発明者により、先に、両耳分離補聴の適用可否に関する情報を提示する技術が開示されている(特許文献1)。
国際公開第2010/146825号
しかしながら、両耳分離補聴によって難聴者が音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かを判定することができないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を判定する補聴適合度判定装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る補聴適合度判定装置は、被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力部と、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力部が受け付けた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別部と、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定部と、前記適合度決定部が決定した前記適合度を提示する適合度提示部とを備え、前記適合度決定部は、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明によれば、簡易的に、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度が判定される。
図1Aは、実施の形態1に係る補聴適合度判定装置を示すブロック図である。 図1Bは、実施の形態1に係る補聴適合度判定装置の動作を示すフローチャートである。 図2Aは、聴力レベルの例を示す図である。 図2Bは、聴力型への分類アルゴリズムの一例を示す図である。 図3Aは、高音急墜型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。 図3Bは、山型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。 図3Cは、水平型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。 図4Aは、適合度データベース内のデータの例を示す図である。 図4Bは、適合度データベース内のデータの他の例を示す図である。 図5Aは、適合度表示画面の一例を示す図である。 図5Bは、適合度表示画面の他の一例を示す図である。 図6は、実施の形態2における補聴適合度判定装置を示すブロック図である。 図7Aは、実施の形態2における補聴適合度判定装置の動作を示すフローチャートである。 図7Bは、実施の形態2における(a)語音聴力検査の回答の一例、(b)音素ごとの正答率の一例、(c)音素ごとの正答率の水準の一例、(d)音素ごとの期待改善量の一例、及び、(e)被験者の期待改善量の一例を示す図である。 図8は、従来の補聴適合度判定装置のブロック図である。 図9Aは、オージオグラムの例を示す図である。 図9Bは、聴力レベル入力手段への入力値の例を示す図である。 図10は、両耳分離補聴の動作を示す図である。 図11は、従来技術による両耳分離補聴判定のブロック図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した補聴方法において、以下の問題が生ずることを見出した。
難聴者の聴覚劣化の状態は、一人一人異なる。そのため、補聴器については、店頭にある商品をそのまま装着するだけでは役に立たない。そこで、補聴器の販売時には、補聴器を購入する難聴者の聴覚特性を測定し、各難聴者の症状に合わせた設定を行うことが必要である。
現在、最も一般的な聴覚特性検査は、オージオメータと呼ばれる機器を用いて、純音を発生させ、被験者(難聴者)が聞き取ることのできる最小の音圧レベル(聴力レベル)を計測するものである。
図9Aは、オージオグラムの例を示す図である。
一般的に、聴覚特性検査では、125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hz及び8000Hzの正弦波(純音)について、最低可聴聴力レベル(以下、聴力レベル)の計測を行う。なお、必要に応じて、750Hz、1500Hz、3000Hzまたは6000Hzについても、さらに同様の計測を行うことがある。なお、聴力レベルの単位は、dB(デシベル)であり、健常な聴力を有する人が聞こえる音圧レベルを0dBとする。聴力レベルの値が大きいほど、聴力が衰えていることが示される。また、各周波数の聴力レベルをプロットしたものが、オージオグラムであり、広く補聴器の設定に用いられている。
図8は、一般的な補聴器調整システム800sのブロック図である。
従来、補聴器の調整においては、オージオメータ801で発生した純音を、被験者に対して、ヘッドホン802で呈示し、被験者が計測音を聞き取れたときに、計測者がオージオメータ801を操作することにより、聴力レベルが計測される。
図9Bは、聴力レベル入力部への入力値の例を示す図である。
オージオメータ801による聴力レベルの計測が完了した後に、補聴適合度判定装置800(図8)は、図9Bのように、オージオメータ801によって計測された各周波数の聴力レベルを聴力レベル入力部803を通じて取得する。
次に、増幅量算出部804によって、被験者の聴力劣化を補償するための増幅量が、入力された各周波数毎の聴力レベルから算出される。
増幅量は、増幅量表示部805によって、計測者に通知されるとともに、補聴器設定部806を介して、補聴器807の内部パラメータに設定される。
以上の手順で、個人の聴力レベルに応じた補償(増幅)をするための調整が完了する。
一方、難聴者においては、聴力の低下に加えて、周波数分解能も低下していると言われている。ここで、周波数分解能とは、周波数が互いに異なる2つの音を聞き分ける能力である。
すなわち、健聴者は、例えば1kHzの音と1.2kHzの音といった、周波数が互いに近接した2つの音を聞き分けることができる。一方、周波数分解能が低下した難聴者は、これらの2つの音を聞き分けることができなくなる。
近年、人間の聴覚における、周波数分析のメカニズムを表現するためのモデルとして、聴覚フィルタが提案されている。これは、人間の内耳における周波数分析のメカニズムを、複数の周波数帯域に分けた、帯域フィルタ(聴覚フィルタ)の集合体で表現し、聴覚フィルタにおける周波数帯域の幅が広いと、周波数分解能が低下していると判断されるという考え方である。
周波数分解能の低下の度合いが大きくなると、複数の周波数帯域成分の間でのマスキング、とりわけ、低域周波数成分による、高域周波数成分のマスキング(上向性マスキング)の影響が増大する。特に、音声において、低い周波数が主成分の母音のエネルギが大きいため、より高い周波数が主成分の子音がマスクされてしまう。
このことから、言葉の聞き取り能力が低下したり、雑音下での音声弁別能力が著しく低下したりする。
周波数分解能の劣化による問題は、聴力レベルの劣化とは異なる原理に基づく現象である。このため、補聴器によって、音を増幅しても、解決することができず、難聴者の言葉の聞き取りに関して、大きな問題となっている。
このような、複数の周波数帯域の間でのマスキングを低減し、音声入力信号の明瞭度の向上を図る補聴処理として、入力信号を周波数軸上で左右の2つの耳での信号に分割して呈示する両耳分離補聴がある。
図10は、この両耳分離補聴のための補聴処理調整システム1003sを示す図である。
話者1001と利用者1002とが会話している状況において、話者1001の音声は、マイクロホン1003によって電気信号に変換される。
そして、入力された音声信号1004(グラフ(a))は、聴覚フィルタが広がっている周波数を、カットオフ周波数として、ローパスフィルタ1005およびハイパスフィルタ1006で分割される。
そして、分割された音声信号のうち、一方の耳(右の耳1002R)には分割周波数より低域の音声信号1007(グラフ(b))を、他方の耳(左の耳1002L)には分割周波数より高域の音声信号1008(グラフ(c))を、それぞれ呈示するという手法が提案されている。
利用者1002は、頭の中で、これらの音声信号1007及び1008を合成し、音声1009(グラフ(d))を知覚する。
このことにより、前述の上向性マスキングを回避し、音声の明瞭度を向上させることができると報告されている(非特許文献1)。
図11は、このときの補聴適合度判定方法を示す図である。
図11に示すように、補聴処理調整システム1003sでは、聴覚フィルタ計測部1101により、聴覚フィルタが計測され、周波数分解能算出部1102で、この計測で求められた値にしたがって、どの周波数で高域と低域とを分けるかを決定している。
ただし、全ての難聴者に対して、両耳分離補聴により聞き取る音声の明瞭度を向上させることができるわけではないことが知られている。すなわち、一部の難聴者では、明瞭度改善効果が得られなかった症例が報告されており、このような両耳分離補聴を、補聴器に適用するにあたっては、利用者に対して、両耳分離補聴を勧めるか否かの判断を行う必要がある。
従来技術では、両耳分離補聴の適合度を判定するためには、オージオメータ(先述のオージオメータ801を参照)による聴力レベルの測定だけでは不十分であり、利用者の聴力の周波数分解能を別途計測する必要があった。周波数分解能の測定には時間を要するため、臨床現場でこの測定をすることは現実的ではないという問題があった。
前述の問題を解決するために、本発明者は、先に、聴力の劣化パターンから、両耳分離補聴の適用を判定する補聴適合度判定装置を開示した(特許文献1)。特許文献1に開示される補聴適合度判定装置によれば、難聴者の聴力に関する情報に基づいて聴力型を判別し、その聴力型に基づいて、両耳分離補聴に対する適合度(両耳分離補聴をした場合に音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かの度合い)が統計的に判定される。しかし、両耳分離補聴によって難聴者が音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かを判定することができないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、難聴者(被験者)が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を判定する補聴適合度判定装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る補聴適合度判定装置は、被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力部と、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力部が受け付けた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別部と、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定部と、前記適合度決定部が決定した前記適合度を提示する適合度提示部とを備え、前記適合度決定部は、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、被験者に対する聴力測定の結果として得られる聴力情報に基づいて、被験者が音声を構成する単位である語音を両耳分離補聴により明瞭に聞き取れるようになるか否かを判定する。そして、この判定結果に基づいて、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を得ることができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を判定することができる。
また、例えば、前記補聴適合度判定装置は、さらに、前記被験者に対する語音聴力検査の回答を受け付ける語音聴力入力部と、前記語音聴力入力部が受け付けた前記回答に基づいて、前記被験者が語音を正しく聞き取ることができたか否かを、語音を構成する単位である音素ごとに示す音素正答率を算出する音素正答率算出部とを備え、前記適合度決定部は、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する各語音の前記明瞭度改善量と、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率とに基づいて、前記適合度を決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、被験者に対する語音聴力検査の回答に基づいて、被験者が両耳分離補聴により語音ごとに音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報をより正確に判定することができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を、より正確に判定することができる。
また、例えば、前記適合度決定部は、両耳分離補聴における分割周波数ごとに前記対応関係を有し、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記被験者が両耳分離補聴により語音を正しく聞き取るようになる効果が最も大きくなる前記分割周波数を決定し、前記適合度提示部は、前記適合度決定部が決定した前記分割周波数を、前記適合度とともに提示する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、両耳分離補聴の分割周波数の複数の候補のうち、被験者にとって両耳分離補聴の効果が高くなる分割周波数を選択することができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を、より正確に判定することができる。
また、例えば、前記補聴適合度判定装置は、さらに、前記被験者に両耳分離補聴をさせるための補聴器に対する設定情報を、前記補聴器に出力する補聴処理設定部を備える。
これによれば、補聴適合度判定装置は、被験者に対する両耳分離補聴の適合度が高い場合に、被験者の補聴器に両耳分離補聴をさせるための設定を行うことができる。
また、例えば、前記適合度決定部は、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量を、前記適合度として決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、適合度として語音ごとの明瞭度改善量を被験者に提示する。被験者は、補聴適合度判定装置が示す語音ごとの明瞭度改善量と、自身が聞き取る語音ごとの明瞭度とに基づいて、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、例えば、前記適合度決定部は、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量の平均値を、前記適合度として決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、適合度として語音ごとの明瞭度改善量の平均値を被験者に提示する。被験者は、補聴適合度判定装置が示す語音ごとの明瞭度改善量の平均値と、自身が聞き取る語音ごとの明瞭度とに基づいて、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、例えば、前記適合度決定部は、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型において、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率のそれぞれに対応する前記明瞭度改善量を、前記適合度として決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、適合度として、被験者に対する語音聴力検査の正否情報を考慮した語音ごとの明瞭度改善量を被験者に提示する。この明瞭度改善量に基づいて、被験者は、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、例えば、前記適合度決定部は、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型において、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率のそれぞれに対応する前記明瞭度改善量の平均値を、前記適合度として決定する。
これによれば、補聴適合度判定装置は、適合度として、被験者に対する語音聴力検査の正否情報を考慮した語音ごとの明瞭度改善量の平均値を被験者に提示する。この明瞭度改善量に基づいて、被験者は、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、本発明の一態様に係る補聴適合度判定方法は、被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力ステップと、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力ステップにより受け付けられた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別ステップと、前記聴力型判別ステップにより判別された前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定ステップと、前記適合度決定ステップにより決定された前記適合度を提示する適合度提示ステップとを含み、前記適合度決定ステップでは、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別ステップにおいて判別された前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本発明の一態様に係る補聴適合度判定装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る補聴適合度判定装置100を含む補聴適合度判定システム100sを示す図である。
補聴適合度判定システム100sは、オージオメータ101と、ヘッドホン102と、補聴適合度判定装置100とを備える。
オージオメータ101は、純音102pを発生させる。純音102pは、ヘッドホン102を介して、補聴器利用者(被験者)100uに呈示される。呈示された音を被験者が聞き取れたか否かを示す情報101Iが、計測者もしくはインタフェースを介して、オージオメータ101に伝えられ、伝えられたオージオメータ101により、聴力レベルが計測される。
オージオメータ101による聴力レベルの計測結果に基づいて、補聴適合度判定装置100が、左耳用補聴器110、および、右耳用補聴器111の2つ補聴器110aにおける補聴処理の調整を行う。
補聴適合度判定装置100は、第1聴力レベル入力部103と、第2聴力レベル入力部104と、聴力型判別部105と、適合度決定部106aと、適合度提示部108とを備える。また、適合度決定部106aは、適合度算出部106と、適合度データベース107とを備える。第1聴力レベル入力部103と、第2聴力レベル入力部104とをまとめて聴力情報入力部103aと呼ぶ。
なお、補聴適合度判定装置100は、さらに、補聴器設定部109を備えてもよい。
第1聴力レベル入力部103は、被験者の一方の耳(例えば、左耳)の聴力レベル103Iの入力を受け付ける。
第2聴力レベル入力部104は、被験者の他方の耳(例えば、右耳)の聴力レベル104Iの入力を受け付ける。
聴力型判別部105は、被験者の聴力レベルの周波数特性に基づいて、その補聴器利用者の聴力型を、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうちの少なくとも1つに判別する。
適合度データベース107は、各聴力型について、その聴力型での両耳分離補聴に対する適合度が記述されたデータベースである。
適合度算出部106は、適合度データベース107から、被験者の聴力型に対応する適合度情報を抽出する。
適合度提示部108は、被験者に適合度を提示する。
補聴器設定部109は、被験者の補聴器に、補聴器の設定情報を設定する。
次に、補聴適合度判定装置100の信号の流れについて説明する。
第1聴力レベル入力部103および第2聴力レベル入力部104により、オージオメータ101から出力される被験者の左右のそれぞれの耳における聴力レベルが入力される。
第1聴力レベル入力部103と、第2聴力レベル入力部104とのそれぞれの出力は、聴力型判別部105に入力される。
聴力型判別部105の出力(情報105I)は、適合度算出部106に入力される。
また、適合度データベース107に記述された情報(情報107I)は、適合度算出部106より参照される。
適合度算出部106の出力(情報106I)は、適合度提示部108および補聴器設定部109に入力される。
補聴器設定部109の出力は、左耳用補聴器110および右耳用補聴器111に入力される。
図1Bは、補聴適合度判定装置100の動作を示すフローチャートである。図1Bを参照して、補聴適合度判定装置100の動作について説明する。
まず、第1聴力レベル入力部103と第2聴力レベル入力部104とに、それぞれ、左耳または右耳についての周波数毎の聴力レベルの値(情報103I、104I)が入力される(ステップS121)。
次に、聴力型判別部105は、入力された、左右の聴力レベルの周波数特性の概形から、被験者の聴力の聴力型を、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうちの少なくとも1つに判別する(ステップS122)。
この判別は、例えば以下のようにして行う。
図2Aは、3つの周波数a、b、c(a<b<c)における、左右の聴力レベルの平均値をそれぞれLa、Lb、Lcとしたときの聴力レベルの例を示す図である。
図2Aのグラフにおける横軸は、周波数を示し、より右に行くほど、より高い周波数を示す。
縦軸は、聴力レベルを示し、より下に行くほど、より高いレベル、すなわち、聴力の劣化が、より大きいことを示す。
図2Bは、聴力型への分類アルゴリズムの一例を示す図である。
図2Bに示されるように、聴力型判別部105は、La<Lb<Lcとなっているときには、被験者の聴力型を高音漸傾型と判別する。
ただし、聴力型判別部105は、La≦Lb≪Lcのように、周波数の比較的低い領域(周波数a、b)での聴力レベル差よりも、周波数の比較的高い領域(周波数c)での聴力レベル差が、一定の水準以上あるときには、被験者の聴力型を高音急墜型と判別する。
また、聴力型判別部105は、La<Lb>Lcとなるときには、被験者の聴力型を山型と判別する。
また、聴力型判別部105は、La≒Lb≒Lcとなるときには、被験者の聴力型を水平型と判別する。
なお、ここで、聴力型判別部105は、左右の聴力レベルを統合的に判断するために、左右の聴力レベルの平均値を用いて判別したが、左右の聴力レベルのうち、聴力劣化がより少ない方の聴力レベルを用いてもよい。
また、具体例として、例えば、以下のようなアルゴリズムを用いて、判別を行うことも可能である。
図3Aは、高音急墜型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。図3Bは、山型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。図3Cは、水平型と判別されるオージオグラムの例を示す図である。
(1)図3Aに示すように、1kHz、2kHz、4kHzの複数の周波数のうちに、次の周波数が存在する場合には、聴力型判別部105は、次のように判別をする。すなわち、聴力型判別部105は、その周波数(303)での聴力レベル(302)が、その周波数の1オクターブ下での聴力閾値(301)と比較して、その聴力閾値に対して所定値(例えば30dB)を加えた値(302)より大きなレベル(より下側のレベル)になる周波数が存在する場合には、被験者の聴力型を高音急墜型と判別する。
(2)図3Bに示すように、500Hz、1kHz、2kHzの聴力レベルにおいて、その周波数での聴力レベルが、1オクターブ下の聴力閾値と比較して、所定値(たとえば10dB)より小さくなる周波数(311)が存在する場合には、聴力型判別部105は、被験者の聴力型を山型と判別する。
(3)図3Cに示すように、聴力閾値の最大値と最小値との間の差(321)が、所定値(例えば30dB)未満の場合には、聴力型判別部105は、被験者の聴力型を水平型と判別する。
(4)上記(1)、(2)及び(3)の何れにも該当しない場合には、聴力型判別部105は、被験者の聴力型を高音漸傾型と判別する。
このようにして、図1Aの聴力型判別部105は、聴力レベルの周波数特性の概形に基づいて、その概形での聴力型に、利用者100uの聴力の聴力型を判別し、判別した聴力型に関する情報(図1Aの情報105I)を、適合度算出部106に出力する。
適合度算出部106は、適合度データベース107を参照して、聴力型判別部105で判別された聴力型に対応する、両耳分離補聴の適合度を算出する(ステップS123)。
図4Aに、適合度データベース107の一例を示す。
適合度データベース107には、予め実験によって得られた聴力型ごとに(図4Aの表の第2〜第5行を参照)、両耳分離補聴による各語音(第2列、第3列…を参照)の明瞭度改善効果の期待値(例えば、第2行、第2列の「4」(107m))が、テーブル参照可能な情報(情報107Ia)として蓄積されている。ここで、明瞭度改善効果の期待値は、パーセンテージ(%)の差分を意味するポイントを単位として示される。なお、図1Aの情報107Iは、例えば、この情報107Iaでもよい。ここで、語音とは、言葉を構成する音声のことであり、母音、子音、またはそれらの組み合わせで構成される音を意味する。
さらに、図4Bに示すように、テーブルをもち、両耳分離補聴の分割周波数ごとに、参照されるテーブルを、その分割周波数のテーブルへと切り替えて、切り替え後のテーブルが参照されてもよい。なお、図1Aの情報107Iは、これらの複数のテーブルを含んでなる情報107Ibでもよい。
また、このテーブルは、図4Aに示すように、各語音を音素(母音及び子音それぞれ)ごとに記述する構成であってもよい。また、図4Bに示すように、各語音を50音別に記述する構成であってもよいし、それらを両耳分離補聴の分割周波数ごとに記述する構成であってもよい。
さらに、適合度データベースでは、複数のテーブルのうちから、使用される言語や患者の人種によって異なるテーブルを選択して、参照されるテーブルとするようにしてもよい。また、基本データベースに対して、仕向け地別にテーブルの値を修正する補正データを加えてなる構成であってもよい。
適合度算出部106は、聴力型判別部105で分類された聴力型(情報105I)をキーとして、適合度データベース107に蓄積された各語音の期待改善量γを参照する(例えば、図4Aの107m)。
次に、適合度提示部108は、補聴適合度判定装置100の利用者に、適合度を提示する(ステップS124)。適合度を提示する方法には、さまざまな態様がある。例えば、コンピュータ等の画面上に情報を表示することで適合度を提示してもよい。また、LED(Light Emitting Diode)等の点灯を利用して、適合度を提示してもよい。その他、何らかの形で、適合度を提示するものであればよい。
図5Aは、適合度表示画面の一例を示す図である。
図5Aに示す例では、画面501において、音素ごとの平均改善量(音素ごとの改善量表示部)504が記号で表示されている。つまり、語音ごとの平均改善量が5%以上のときには「○」が、−5%〜5%のときには「−」が、−5%未満のときには「×」が、適合度提示部108によりそれぞれ表示される。なお、記号で表示する代わりに、異なる色で改善量の大きさを表示してもよいし、改善量を数値で表示してもよい。
なお、図5Aにおいて、音素ごとの平均改善量が表示されているが、語音ごとの平均改善量が表示されるようにしてもよい。
また、画面501には、左右の耳の聴力型が異なる場合にも対応できるよう、左右のどちらの耳に高域を提示するのかを入力するための入力スペース505が設けられてもよい。そして、被験者の聴力情報から左右どちらの耳に高域を呈示すべきかを予測可能な場合などには、適合度提示部108は、その予測結果を入力スペース505の初期値として表示してもよい。また、画面501には、分割周波数を入力するための入力スペース506が設けられてもよい。そして、被験者の聴力情報から、最も改善量の大きい分割周波数を予測可能な場合などには、適合度提示部108は、その予測結果を入力スペース506の初期値として表示してもよい。さらに、分割周波数ごとに明瞭度改善効果が示されるテーブルを有する場合には、適合度提示部108は、被験者にとって最も明瞭度改善効果の大きい分割周波数を任意の箇所に表示してもよいし、入力スペース506に表示してもよい。ここで、最も明瞭度改善効果の大きい分割周波数の代わりに、所定の明瞭度改善効果を超えるもののうち、任意のものを選択するようにしてもよい。
さらに、最終的に両耳分離補聴を行うか否かを、補聴適合度判定装置100の利用者が決定できるよう、ボタン507のようなインタフェースが設けられていてもよい。ボタン507が押下されると、補聴器設定部109は、補聴器に設定情報を設定する。
このとき、適合度提示部自身が、インタフェースとなっていてもよく、インタフェースの操作により、適合度提示部の表示色が変化するようにしてもよい。なお、インタフェースの形状はボタンに限られず、アイコンまたはスライドバーのようなものであってもよい。
また、図5Bに示すように、全体としての明瞭度改善可能性502や、期待される明瞭度改善量503を併せて表示してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る発明によると、聴力レベルを測定するだけで、ユーザに対する両耳分離補聴の適否の判定、および、補聴器への設定を行うことができる。
また、本発明の実施の形態1における他の様態として、被験者が、補聴器を買い換える場合など、その被験者の聴力型が既知の場合等には、第1聴力レベル入力部103、第2聴力レベル入力部104および聴力型判別部105を経ることなく、適合度算出部106に対して、聴力型を直接入力する構成でもよい。
あるいは、第1聴力レベル入力部103および第2聴力レベル入力部104を明示的に設ける代わりに、オージオメータ101と補聴適合度判定装置100とが一体の構成となって聴力レベルの測定を行い、その測定での計測結果を、入力値として用いる構成でもよい。
あるいは、左右の聴力レベルの周波数特性が類似している場合などには、左右何れかの聴力レベルのみを入力値としてもよい。
また、補聴器の適合度を判定する補聴適合度判定装置、補聴適合度判定方法について、上述してきたが、これに限ったものではなく、その他の音響機器においても、同様の判定および設定を行うことができる。
以上のように、本発明の一態様に係る補聴適合度判定装置によれば、補聴適合度判定装置は、被験者に対する聴力測定の結果として得られる聴力情報に基づいて、被験者が音声を構成する単位である語音を両耳分離補聴により明瞭に聞き取れるようになるか否かを判定する。そして、この判定結果に基づいて、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を得ることができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を判定することができる。
また、両耳分離補聴の分割周波数の複数の候補のうち、被験者にとって両耳分離補聴の効果が高くなる分割周波数を選択することができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を、より正確に判定することができる。
また、補聴適合度判定装置は、被験者に対する両耳分離補聴の適合度が高い場合に、被験者の補聴器に両耳分離補聴をさせるための設定を行うことができる。
また、補聴適合度判定装置は、適合度として語音ごとの明瞭度改善量を被験者に提示する。被験者は、補聴適合度判定装置が示す語音ごとの明瞭度改善量と、自身が聞き取る語音ごとの明瞭度とに基づいて、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、補聴適合度判定装置は、適合度として語音ごとの明瞭度改善量の平均値を被験者に提示する。被験者は、補聴適合度判定装置が示す語音ごとの明瞭度改善量の平均値と、自身が聞き取る語音ごとの明瞭度とに基づいて、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、被験者の語音聴力検査の結果に基づいて、当該被験者が両耳分離補聴をする場合に期待される改善量を提示する補聴適合度判定装置の例を示す。なお、語音とは、母音、子音、または、それらの組み合わせにより形成される言語の単位である。語音とは、例えば、「じ(Zi)」、「ら(Ra)」または「お(o)」などと表される。また、音素とは、母音または子音のそれぞれを意味する。音素とは、例えば、「A」、「I」、「U」、「K」または「S」などと表される。ここで、語音聴力検査とは、被験者が言葉をどの程度聞き取れるかを測定する検査である。
図6は、本発明の実施の形態2に係る補聴適合度判定装置601aを示すブロック図である。
図6において、本実施の形態の補聴適合度判定装置601aは、語音聴力入力部601と、音素正答率算出部602と、音素適合度算出部603と、適合度データベース604と、適合度算出部605と、適合度提示部606と、補聴器設定部607とを備える。
語音聴力入力部601は、語音聴力検査に対する被験者の回答の入力を受け付ける。
音素正答率算出部602は、語音聴力検査に対する被験者の回答の正誤判定を行い、音素ごとの正答率を算出する。
音素適合度算出部603は、音素ごとの正答率から、両耳分離補聴の適合度を判定する。
適合度データベース604には、各聴力型について、両耳分離補聴に対する適合度が記述されている。
適合度算出部605は、適合度データベース604から、被験者の聴力型に対応する適合度情報を抽出する。
適合度提示部606は、適合度を通知する。
補聴器設定部607は、補聴器に適合情報を設定する。
次に、補聴適合度判定装置601aの信号の流れについて説明する。
語音聴力検査に対する被験者の回答(情報601I)は、語音聴力入力部601に入力される。
語音聴力入力部601の出力は、音素正答率算出部602に入力され、音素正答率算出部602の出力は、音素適合度算出部603に入力される。また、適合度データベース604に記述された情報(情報604I)は、音素適合度算出部603より参照される。音素適合度算出部603の出力(情報603I)は、適合度算出部605に入力され、適合度算出部605の出力は、適合度提示部606および補聴器設定部607に入力される。補聴器設定部607の出力は、左耳用補聴器110および右耳用補聴器111に入力される。
次に、図7A及び図7Bを用いて補聴適合度判定装置601aの動作について説明する。図7Aは、本実施の形態における補聴適合度判定装置の動作を示すフローチャートである。図7Bは、本実施の形態における(a)語音聴力検査の回答の一例、(b)音素ごとの正答率の一例、(c)音素ごとの正答率の水準の一例、(d)音素ごとの期待改善量の一例、及び、(e)被験者の期待改善量の一例を示す図である。
まず、語音聴力入力部601は、被験者の語音聴力検査の回答の入力を受け付ける(図7AのS701)。ここで、語音聴力入力部601は、図7Bの(a)のように語音聴力検査における正解情報と、被験者の回答とを対応付ける。
次に、音素正答率算出部602は、ステップS701で受け付けた回答の正誤判定を行う(図7AのS702)。音素正答率算出部602は、語音聴力検査における正解情報と、被験者の回答とを比較し、音素ごとに正誤判定を行う。図7Bの(a)に示すように、音素正答率算出部602は、語音聴力入力部601が受け付けた被験者の回答(例えば、最も左から2番目の「Ra」)と、語音聴力検査の正解情報(情報601Ix。例えば、2番目における「Ra」)とに基づいて、各語音の子音と母音とのそれぞれについての正誤判定を行う。図7Bの(b)の例では、丸印(「○」印)が正解を示し、バツ印(「×」印)が不正解を示し、アンダーバー(「_」印)は、対応する子音が存在しないことを示している。
次に、音素適合度算出部603は、ステップS702で行った正誤判定に基づいて、音素毎の正答率を算出する(図7AのS703)。音素適合度算出部603は、図7Bの(a)の正解情報における各音素の出現数に対する各音素の正解数の比率を、音素ごとの正答率として、図7Bの(b)に示すように集計する。
次に、音素適合度算出部603は、ステップS703で算出された音素ごとの正答率を3つの水準に分類する(図7AのS704)。適合度データベース604には、図7Bの(c)のように、予め実験によって得られた両耳分離補聴による各語音の明瞭度改善効果の期待値が蓄積されている。具体的には、音素ごとの正答率に応じて、殆ど語音が識別できていない水準、異聴が発生している水準、及び、ほぼ正常に聞こえている水準(例えば、音素ごとの正答率がそれぞれ、30%未満の水準、30%から80%の水準、80%以上の水準)ごとに、両耳分離補聴による各語音の明瞭度改善効果の期待値が蓄積されている。明瞭度改善効果の期待値は、パーセンテージ(%)の差分を意味するポイントを単位として示される。なお、上記では正答率の水準を3つとしたが、水準の数は3に限定されず、2以上の任意の数であってよい。
次に、適合度算出部605は、ステップS704で分類された音素ごとの正答率の水準ごとに期待改善量を算出する(図7AのS705)。適合度算出部605は、図7Bの(c)における、語音ごとの、当該語音の正答率の水準に対応する明瞭度改善量を、当該語音の明瞭度改善量として算出する(図7Bの(d))。具体的には、例えば、音素「A」の正答率が80%である被験者に対して、音素「A」において正答率80%以上の水準に対応する明瞭度改善量は0ポイントであるので、当該被験者の音素「A」の明瞭度改善量は0ポイントと算出される。また、音素「K」の正答率が65%である被験者に対して、音素「K」において正答率30〜80%の水準に対応する明瞭度改善量は20ポイントであるので、当該被験者の音素「K」の明瞭度改善量は20ポイントと算出される。
次に、適合度算出部605は、被験者が両耳分離補聴を行う場合の期待改善量を算出する(図7AのS706)。適合度算出部605は、図7Bの(d)における音素ごとの期待改善量の平均値を、被験者が両耳分離補聴を行う場合の期待改善量として算出する。そして、適合度提示部606は、当該期待改善量を表示する。
このような構成によると、ユーザが聞き取りに困難を感じている語音が、両耳分離補聴によって聞き取り易くなるか(聞き取りやすさの変化が、どのような変化であるか)を提示することができる。
また、各音素についての期待改善量を表示するだけでなく、図7Bの(b)において、最も正答率の低い音素についての期待改善量を、代表値として表示してもよい。
また、補聴器の適合度を判定する補聴適合度判定装置、補聴適合度判定方法について、上述してきたが、これに限ったものではなく、その他の音響機器においても、同様の判定および設定を行うことができる。
以上のように、本発明の一態様に係る補聴適合度判定装置によれば、被験者に対する語音聴力検査の回答に基づいて、被験者が両耳分離補聴により語音ごとに音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報をより正確に得ることができる。よって、被験者が両耳分離補聴により音声を明瞭に聞き取れるようになるか否かという情報を含む適合度を、より正確に判定することができる。
また、補聴適合度判定装置は、適合度として、被験者に対する語音聴力検査の正否情報を考慮した語音ごとの明瞭度改善量を被験者に提示する。この明瞭度改善量に基づいて、被験者は、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
また、補聴適合度判定装置は、適合度として、被験者に対する語音聴力検査の正否情報を考慮した語音ごとの明瞭度改善量の平均値を被験者に提示する。この明瞭度改善量に基づいて、被験者は、自身に両耳分離補聴が適合するか否かを判断することができる。
(その他の変形例)
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(4)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録したものとしてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどである。また、本発明は、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
また前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を、前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の補聴適合度判定装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力ステップと、周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力ステップにより受け付けられた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別ステップと、前記聴力型判別ステップにより判別された前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定ステップと、前記適合度決定ステップにより決定された前記適合度を提示する適合度提示ステップとを含み、前記適合度決定ステップでは、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別ステップにおいて判別された前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する処理を実行させる。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る補聴適合度判定装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
以上のように、本発明に係る補聴適合度判定装置、および、補聴適合度判定方法は、簡便に両耳分離補聴の適合度判定及び補聴器への設定を行うことができるという効果を有し、補聴器、音響機器、携帯電話、公共拡声などのような音声再生又は音声通話を行う装置全般に有用である。
100、601a、800 補聴適合度判定装置
100s、800s、1003s 補聴適合度判定システム
100u、1002 補聴器利用者
101、801 オージオメータ
102、802 ヘッドホン
103 第1聴力レベル入力部
103a 聴力情報入力部
104 第2聴力レベル入力部
105 聴力型判別部
106、605 適合度算出部
106a 適合度決定部
107、604 適合度データベース
108、606 適合度提示部
109、607 補聴器設定部
110 左耳用補聴器
111 右耳用補聴器
501 画面
502 適合度の表示スペース
503 平均改善量の表示スペース
504 語音毎の平均改善量の表示スペース
505 高域呈示耳の入力スペース
506 分割周波数の入力スペース
507 ボタン
601 語音聴力入力部
602 音素正答率算出部
603 音素適合度算出部
803 聴力レベル入力部
804 増幅量算出部
805 増幅量表示部
806 補聴器設定部
807 補聴器
1001 話者
1003 マイクロホン
1004、1007、1008 音声信号
1005 ローパスフィルタ
1006 ハイパスフィルタ
1009 音声
1101 聴覚フィルタ計測部
1102 周波数分解能算出部

Claims (10)

  1. 被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力部と、
    周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力部が受け付けた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別部と、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定部と、
    前記適合度決定部が決定した前記適合度を提示する適合度提示部と
    を備え、
    前記適合度決定部は、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する
    補聴適合度判定装置。
  2. 前記補聴適合度判定装置は、さらに、
    前記被験者に対する語音聴力検査の回答を受け付ける語音聴力入力部と、
    前記語音聴力入力部が受け付けた前記回答に基づいて、前記被験者が語音を正しく聞き取ることができたか否かを、語音を構成する単位である音素ごとに示す音素正答率を算出する音素正答率算出部とを備え、
    前記適合度決定部は、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する各語音の前記明瞭度改善量と、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率とに基づいて、前記適合度を決定する
    請求項1に記載の補聴適合度判定装置。
  3. 前記適合度決定部は、
    両耳分離補聴における分割周波数ごとに前記対応関係を有し、前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記被験者が両耳分離補聴により語音を正しく聞き取るようになる効果が最も大きくなる前記分割周波数を決定し、
    前記適合度提示部は、
    前記適合度決定部が決定した前記分割周波数を、前記適合度とともに提示する
    請求項1または請求項2に記載の補聴適合度判定装置。
  4. 前記補聴適合度判定装置は、さらに、
    前記被験者に両耳分離補聴をさせるための補聴器に対する設定情報を、前記補聴器に出力する補聴処理設定部を備える
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の補聴適合度判定装置。
  5. 前記適合度決定部は、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量を、前記適合度として決定する
    請求項1に記載の補聴適合度判定装置。
  6. 前記適合度決定部は、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量の平均値を、前記適合度として決定する
    請求項1に記載の補聴適合度判定装置。
  7. 前記適合度決定部は、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型において、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率のそれぞれに対応する前記明瞭度改善量を、前記適合度として決定する
    請求項2に記載の補聴適合度判定装置。
  8. 前記適合度決定部は、
    前記聴力型判別部が判別した前記少なくとも一つの聴力型において、前記音素正答率算出部が算出した音素ごとの前記音素正答率のそれぞれに対応する前記明瞭度改善量の平均値を、前記適合度として決定する
    請求項2に記載の補聴適合度判定装置。
  9. 被験者の周波数ごとの聴力を示す聴力情報の入力を受け付ける聴力情報入力ステップと、
    周波数に対する聴力の変化の傾向で定められる複数の聴力型のうち、前記聴力情報入力ステップにより受け付けられた前記聴力情報の周波数特性に基づいて、前記聴力情報に対応する少なくとも一つの聴力型を判別する聴力型判別ステップと、
    前記聴力型判別ステップにより判別された前記少なくとも一つの聴力型に基づいて、前記被験者の両耳分離補聴に対する適合度を決定する適合度決定ステップと、
    前記適合度決定ステップにより決定された前記適合度を提示する適合度提示ステップと
    を含み、
    前記適合度決定ステップでは、前記被験者が知覚する音声の明瞭度が両耳分離補聴により改善される度合いである明瞭度改善量を、前記複数の聴力型のそれぞれにおいて語音ごとに示す対応関係を参照することで、前記聴力型判別ステップにおいて判別された前記少なくとも一つの聴力型に対応する語音ごとの前記明瞭度改善量に基づいて、前記適合度を決定する
    補聴適合度判定方法。
  10. 請求項9に記載の補聴適合度判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

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