JPWO2013005595A1 - エタノールの新規生産方法 - Google Patents

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Abstract

セルロース系バイオマスを原料とするエタノールの新規生産方法を提供する。特にエタノールの発酵阻害作用を有する物質の存在下で効果的に生産しうる、エタノールの新規生産方法を提供する。微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いることで、従来では発酵阻害作用を有するといわれていた物質、具体的には弱酸性物質及び/又はフラン化合物を含む条件であっても効果的にエタノールを生産しうる。

Description

本発明は、セルロース系バイオマスを原料とするエタノールの新規生産方法に関し、特にエタノールの発酵阻害作用を有する物質の存在下で効果的に生産しうる、エタノールの新規生産方法に関する。
本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2011−146931号優先権を請求する。
バイオマスとは、樹木、草、海草、農産廃棄物、林産廃棄物などの大量に存在する生物資源のことをいう。バイオマスから生産されるエタノール等のバイオマス燃料は、トウモロコシ、サトウキビの糖質や、澱粉質など食用と同じ部分を原料として用いるために、供給可能量に限度がある。そこで、廃木材や間伐材などを用いてバイオエタノール生産を行えば、コスト的にも非常に有利になると思われる。植物の繊維質の主成分であるセルロース類など、食用でない原料について開発が進められている。しかしながら、セルロース類からエタノールを生産するには結晶化したセルロース繊維を、加水分解して酵母など発酵微生物に利用可能な単糖又は二糖類の形にする必要があるため、トウモロコシなどに比べ技術的に難しいとされる。
セルロース系バイオマスの前処理の際、酸性処理や水熱分解処理などにおいて必ず弱酸類、フルフラール類やフェノール類などの発酵阻害物が発生してしまう。また、キシリトールは甘味料などとして有用な物質であり、多糖類系バイオマスからの発酵生産も試みられているが、この際にも発酵阻害物質の発生による収率低下の問題がある。発酵阻害物質を含む糖溶液から発酵阻害物質を効率よく分離できる方法について各種検討がなされている(特許文献1、2)。
微生物を発酵させてエタノールを生産させる微生物(以下、単に「エタノール生産用微生物」という場合がある。)が酵母の場合は、エタノールの炭素源としてグルコース又はフルクトースが最も効果的である。しかしながら、バイオマス原料の炭素源としては種々の糖が含まれており、キシロースも多く含まれている。キシロースも炭素源としてエタノール生産に有効利用できるように、例えばキシルロキナーゼを過剰発現し、キシロース還元酵素遺伝子やキシリトール脱水素酵素遺伝子を付加するなど改善された酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)について報告がある(非特許文献1〜3)。また、前記のうちアルカリホスファターゼの一種であるPHO13をノックアウトした酵母菌について報告されており、当該PHO13をノックアウトした酵母菌によるキシロースからのエタノール生産能が優れていることが報告されている(非特許文献2)。
しかしながら、セルロース系バイオマスから、微生物を発酵させてエタノールを生産させる方法では、セルロース系バイオマスの前処理の工程で生産される副産物としての弱酸物質やフラン化合物などの除去は容易ではなく、そのためバイオエタノールの生産が容易に行われないという問題があった。
特開2005-270056号公報 特開2011-078327号公報
APPLIED AND ENVIRONMENTAL MICROBIOLOGY,67, 4249-4255 (2001) Metabolic Engineering, 10, 360-369 (2008) Microbial Cell Factories 2011, 10:2
本発明は、セルロース系バイオマスを原料とするエタノールの新規生産方法を提供することを課題とする。特にエタノールの発酵阻害作用を有する物質の存在下で効果的に生産しうる、エタノールの新規生産方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いることで、従来発酵阻害作用を有するといわれていた物質、具体的には、従来の微生物ではエタノール生産が阻害される程度の弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件でも、効果的にエタノールを生産しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下よりなる。
1.セルロース系バイオマスを原料とし、微生物の発酵によりエタノールを産生させる方法において、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いて、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下で発酵させることを特徴とするエタノールの生産方法。
2.少なくとも1種のホスファターゼの発現抑制が、前記微生物のゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部を欠損することにより達成される、前項1に記載のエタノールの生産方法。
3.発現が抑制されるホスファターゼが、APM3、PHO2、APL5、APL6、PHO4、PHO13、PHO85、PHO80、PHO9、PHO5及びPHO81からなるホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼである、前項1又は2に記載のエタノールの生産方法。
4.発現が抑制されるホスファターゼが、PHO2、PHO13、APL5及びAPL6からなるホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼである、前項3に記載のエタノールの生産方法。
5.弱酸物質が、酢酸、ギ酸から選択される少なくとも1種の物質である前項1〜4のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
6.酢酸が10 mM〜100 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする前項5に記載のエタノールの生産方法。
7.ギ酸が5 mM〜50 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする前項5に記載のエタノールの生産方法。
8.フラン化合物が、フルフラールである前項1〜7のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
9.フルフラールが10 mM〜100 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする前項8に記載のエタノールの生産方法。
10.微生物が、Saccharomyces属に属する酵母である、前項1〜9のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
11.Saccharomyces属に属する酵母が、キシロース資化性の酵母である、前項10に記載のエタノールの生産方法。
12.ゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部が欠損し、前項1〜11のいずれか1に記載のエタノールの生産方法に利用される微生物。
13.微生物のゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部を欠損させることを特徴とする、酢酸、ギ酸、及びフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種の発酵阻害物質を含むバイオマス糖化液を原料としてエタノールを生産しうる微生物の作製方法。
14.バイオマス糖化液に含まれる発酵阻害物質が、10 mM〜100 mMの酢酸、5 mM〜50 mMのギ酸、及び10 mM〜100 mMのフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種である、前項13に記載の微生物の作製方法。
15.微生物がSaccharomyces属に属し、キシロース資化性の酵母である、前項13又は14に記載の微生物の作製方法。
本発明のセルロース系バイオマスを原料とし、微生物の発酵によりエタノールを生産させる方法において、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いることで、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下での発酵によっても、効果的にエタノールを生産することができる。従って、セルロース系バイオマス原料の場合、発酵阻害物質を除去することが従来の課題であり操作が煩雑であったが、本発明の方法では発酵阻害物質の存在下であっても、バイオマス原料より簡便にエタノールを生産することができる。
発酵阻害物質としての酢酸を含む系又は含まない系でのグルコース及びキシロースの消費及びエタノール生産能を確認した図である。(参考例2) キシロース資化能を有する酵母菌(S. cerevisiae)について、アルカリホスファターゼ(PHO13)を欠損させた株(△PHO13株)を用いて、炭素源をキシロースとしたときのアルコール生産能を確認した図である。(参考例3) △PHO13株を用いて、バイオマス糖化液からアルコール(エタノール、キシリトール)の生産能を確認した図である。(実施例1) 酢酸存在下での△PHO13株によるエタノール生産能を確認した図である。(実施例2) ギ酸存在下での△PHO13株によるエタノール生産能を確認した図である。(実施例3) フルフラール存在下での△PHO13株によるエタノール生産能を確認した図である。(実施例4) 各種ホスファターゼ遺伝子欠損株を用いて、炭素源をキシロースとしたときのエタノールの生産能を確認した図である。(実施例5) 各種ホスファターゼ遺伝子欠損株を用いて、炭素源をキシロースとし、酢酸を含む系でのエタノールの生産能を確認した図である。(実施例5)
本発明は、セルロース系バイオマスを原料とし、微生物の発酵によりエタノールを生産させる方法において、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いて、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下で発酵させることを特徴とするエタノールの生産方法に関する。
本明細書において、「セルロース系バイオマス」とは、植物細胞壁を構成する多糖類のセルロースを含むバイオマスであり、一般的には、木、草、農産物、農産物の非食部及び農産物の残渣をいう。その他では、建築廃材、間伐材、稲わら、アシ、麦わら、バガス(サトウキビの搾りカス)、ネピアグラス、エリアンサス、ミスカンサス、とうもろこしの茎や葉っぱ等が挙げられる。セルロース系バイオマスは、主としてセルロース、ヘミセルロース及びリグニンから構成されている。セルロースは、代表的な単糖であるグルコースが脱水縮合した多糖類であり、ヘミセルロースはグルコース、キシロース、マンノース等が脱水縮合した複合多糖類である。リグニンはフェノール性化合物で分解しにくいため、バイオマス原料として利用することは困難であるため、前処理の工程でリグニンの除去処理を行ってもよい。
本発明のエタノールの生産方法では、前記セルロース系バイオマスを前処理し、使用することができる。前処理方法としては、自体公知の方法又は今後開発されるあらゆる方法を適用することができる。例えば、上述のセルロース系バイオマスを裁断・粉砕したのちに、130〜300度の高温条件下、10MPaまでの高圧条件下で水熱処理することにより、水分で膨潤化するとともに部分分解した「セルロース系バイオマス部分分解物」を得ることができる。
上記セルロース系バイオマス部分分解物には、植物のセルロースやヘミセルロースが含まれる。セルロースやヘミセルロースを酵素処理等することで、グルコース、キシロース、アラビノース、セロビオース、マンノース、ガラクトース、ウロン酸、O-メチル-ウロン酸、さらにこれらの糖が2〜9個繋がったオリゴ糖や10以上繋がった多糖類に分解させ、糖化させることができる。セルロースやヘミセルロースから各種糖に分解し、糖化する処理方法は、酵素処理に限定されず、自体公知の方法、又は今後開発されるあらゆる方法を適用することができる。これにより、エタノール生産用微生物の発酵に使用可能な原料を調製することができる。本発明のエタノールの生産方法に使用可能な原料は、セルロース系バイオマス由来のものであればよく、エタノール生産に使用可能な原料であれば、いかなる前処理が施されていてもよい。以降本明細書において、エタノール生産用微生物の発酵に使用可能な原料としてのセルロース系バイオマス糖化液を、単に「セルロース系バイオマス糖化液」ということとする。
本明細書においてエタノールは、セルロース系バイオマス糖化液に、エタノール生産用微生物を添加し、温度(15〜50℃)、pH(3.0〜9.0)等の適当な条件下で当該微生物を培養して発酵させ、糖をエタノールに変換することで生産することができる。このとき、必要に応じて、当該セルロース系バイオマス糖化液に、さらに窒素やリンなどの微生物発酵基質を加えても良い。
セルロース系バイオマスを原料とする微生物の発酵によるエタノールの生産において、エタノールの収率を低下させうる発酵阻害物質は、例えばセルロース系バイオマス部分分解物を得るための処理工程で副生する酢酸やギ酸などの弱酸物質や、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール等のフラン化合物、グアヤコール、バリニン、シリングアルデヒドなどのリグニン由来の種々のフェノール性化合物等の種々の発酵阻害物が挙げられるが、副生する量と阻害作用の点から弱酸物質やフラン化合物が問題となる。酢酸、ギ酸などの弱酸物質による発酵阻害作用は、特に、キシロースを炭素源としてエタノール生産させる場合に顕著である。
本明細書において「発酵阻害作用のある弱酸物質」として酢酸及び/又はギ酸が挙げられ、「発酵阻害作用のあるフラン化合物」としてフルフラールが挙げられる。本明細書における「発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件」とは、例えば酢酸の場合では、10 mM〜100 mM、好ましくは10 mM〜60 mM、より好ましくは10 mM〜30 mM含まれている条件をいう。ギ酸の場合では、同様に5 mM〜50 mM、好ましくは5 mM〜30 mM、より好ましくは5 mM〜15 mM含まれている条件をいう。フルフラールの場合では、同様に10 mM〜100 mM、好ましくは10 mM〜90 mM、より好ましくは10 mM〜60 mM含まれている条件をいう。
本明細書において「発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下で発酵させる」とは、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物が含まれるセルロース系バイオマス糖化液にエタノール生産用微生物を添加し、温度(15〜50℃)、pH(3.0〜9.0)等の条件下で微生物を培養して発酵させることを意味する。通常、上記「発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下」では、微生物の発酵が阻害され、エタノールを効果的に生産することができないが、本発明のエタノールの生産方法によると、上記発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下でも効果的にエタノールを生産することができる。
本発明のエタノールの生産方法に使用可能な微生物は、Saccharomyces属酵母、Pichia属酵母、Candida属酵母、Scheffersomyces属酵母などに属する従来公知の各種エタノール生産用微生物が挙げられ、好ましくはSaccharomyces属に属する酵母が挙げられる。さらに好ましくは、キシロース資化性のSaccharomyces属に属する酵母である。キシロース資化性のSaccharomyces属に属する酵母として、具体的には非特許文献1〜3に記載の酵母が挙げられる。キシロース資化性酵母を用いることにより、キシロースも炭素源としてエタノール生産に有効利用することができる。
本明細書において使用可能な微生物は、上述のエタノール生産用微生物であって、当該微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されることが必要である。本明細書において、「微生物が本来保有するホスファターゼ」とは、APM3、PHO2、APL5、APL6、PHO4、PHO13、PHO85、PHO80、PHO9、PHO5及びPHO81が例示さる。前記少なくとも1種のホスファターゼとは上記列挙したホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼであり、好適には、PHO2、PHO13、APL5及びAPL6からなるホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼである。
本明細書において「少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制される」とは、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物とすることができる。「ホスファターゼの発現が抑制されるように組換える」とは、ホスファターゼの発現が抑制される方法であればよく、特に限定されない。例えば、上述のホスファターゼをコードする遺伝子(単に、「ホスファターゼ遺伝子」という。)の一部又は全部を欠損させてもよいし、当該遺伝子が発現しないように、プロモーター等を含む領域を改変したものであってもよい。前記少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いることで、従来いわゆる発酵阻害物質といわれていた弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下で、エタノールを生産することができる。
本発明は、本発明のエタノールの生産方法に使用可能な微生物にも及ぶ。本発明のエタノールの生産方法に使用可能な微生物、即ち発酵阻害作用を有する弱酸物質及び/又はフラン化合物の存在下でエタノールを生産しうる微生物は、発酵阻害作用を有する弱酸物質及び/又はフラン化合物を含むバイオマス糖化液に当該微生物を添加して温度(15〜50℃)、pH(3.0〜9.0)等の適当な条件下で微生物を培養することでエタノールを生産しうる微生物をいう。発酵阻害作用を有する弱酸物質としては、既述の酢酸及び/又はギ酸が挙げられ、フラン化合物としてはフルフラールが挙げられる。より具体的には、10 mM〜100 mMの酢酸、5 mM〜50 mMのギ酸、及び10 mM〜100 mMのフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種の発酵阻害物質を含むバイオマス糖化液に当該微生物を添加して、温度(15〜50℃)、pH(3.0〜9.0)等の適当な条件下で微生物を培養することでエタノールを生産しうる微生物をいう。
本発明は、本発明のエタノールの生産方法に使用可能な微生物の作製方法にも及ぶ。本発明のエタノールの生産方法に使用可能な微生物、即ち10 mM〜100 mMの酢酸、5 mM〜50 mMのギ酸、及び10 mM〜100 mMのフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種の発酵阻害物質を含むバイオマス糖化液に当該微生物を添加して、温度(15〜50℃)、pH(3.0〜9.0)等の適当な条件下で微生物を培養することでエタノールを生産しうる微生物は、微生物のゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部を欠損させることで作製することができる。ホスファターゼの発現が抑制されるように組換える方法は、具体的には、例えば非特許文献3に記載の方法に準ずる方法で達成することができる。
本発明の理解を深めるために、本発明を完成するに至った経緯を参考例に示し、更に本発明の内容を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことは明らかである。
(参考例1)バイオマス糖化液中の発酵阻害物質
本参考例では、稲わらを原料とし、水熱処理(条件130 - 300℃、1 - 10 MPa)を行ったバイオマス糖化液中に存在する発酵阻害物質について、確認した。稲わらを水熱処理後、固液分離を行い、液体画分を回収し、その後pHをNaOHで5に合わせ、1 %(w/v)のヘミセルラーゼ(G-Amano;アマノエンザイム社製)を添加し、37℃で72時間処理したのち、15000g、4℃にて60分間の遠心分離を行い、上清を回収し、これをバイオマス糖化液とした。
糖化液中の発酵阻害物質、例えば酢酸、ギ酸、フルフラール、5-ヒドロキシメチル-2-フルフラール(5-HMF)、バニリン、O-バニリン、オイゲノール、イソオイゲノール、及びシリンガアルデヒドを、ガスクロマトグラフィー-質量分析(GC-MS)(QP2010Plus、島津)を用いて測定した。酸は、 キャピラリーカラム(DB-FFAP カラム、60 m×0.25 mm, 0.5μm 膜厚; アジレントテクノロジー社)を用いて測定した。フラン化合物とフェノール類は、キャピラリーカラム(CP-Sil 8-CB low Bleed/MSカラム、30 m×0.25 mm, 0.25μm 膜厚; バリアン社)を用いて測定した。
Figure 2013005595
(参考例2)酢酸存在下での各種炭素源の消費及びアルコールの生産
本参考例では、バイオマス糖化液のモデル系としてグルコース及びキシロースを炭素源とする溶液に、酢酸を添加した場合と添加しない場合で、キシロース資化能が付与された酵母菌(S. cerevisiae MN8140X:非特許文献3)における各種炭素源の消費及びアルコールの生産能を確認した。グルコース及びキシロースを炭素源とする溶液は、10 g/L 酵母抽出液, 20 g/L ポリペプトン, 80 g/L グルコース, 60 g/L キシロースからなる培地を用いた。当該培地に上記菌体を初期濃度50 g/Lとなるように加え、発酵温度30℃で発酵処理を行った。
上記条件で、48時間発酵処理したときの結果を図1に示した。100 mMの酢酸を含む場合は、炭素源であるグルコースの消費が抑制され、エタノールの生産量も抑制されていることが確認された。これにより、酵母菌のエタノール生産において、酢酸は発酵阻害作用を示すことが確認された。
(参考例3)アルカリホスファターゼ欠損株のキシロース資化能について
本参考例では、非特許文献3で開示する方法と同手法によりS. cerevisiae BY4741株にキシロース資化能を付与したS. cerevisiae BY4741X株(以下、「BY4741X株」という。)について、アルカリホスファターゼ(PHO13)を欠損させた株(以下、「△PHO13株」ともいう。)を用いて、炭素源をキシロースとしたときの資化能を確認した。キシロース資化能をもたせたのみで、PHO13を欠損さていない酵母菌(BY4741X株)を対照とした。
キシロースを炭素源とする材料として、YP培地(1 % 酵母エキス、2 % ペプトン、0.5 % 二亜硫酸二カリウム)に、80 g/Lのキシロースを含む溶液を用いた。当該溶液に上記各菌体を初期濃度50 g/Lとなるように加え、発酵温度30℃で発酵処理を行った。
上記条件で、72時間発酵処理したときの結果を図2に示した。△PHO13株は、対照に比べてキシロースの消費速度が速いことが確認された。また、△PHO13株では培養24時間目にはエタノールの生産量が30 g/Lの最大量に達するのに対して、対照では72時間培養して、27 g/Lの生産量であった。
(実施例1)バイオマス糖化液中の各種炭素源の消費及びアルコールの生産
△PHO13株が優れたエタノール生産能を有することが確認されたことより、△PHO13株について発酵阻害活物質の存在下においても、グルコース及びフルクトース、キシロースなどを消費してエタノールを生産することができるかを確認した。原料として、参考例1(表1)に示す各種発酵阻害物質を含むバイオマス糖化液を用い、参考例2に記載の発酵条件に従って発酵処理した。参考例3と同様にBY4741X株を対照とした。
上記条件で、48時間発酵処理したときの結果を図3に示した。酵母菌はグルコース及びフルクトースについては資化作用を有しているためこれらの糖の消費速度は速かった。一方、キシロースについては△PHO13株のほうが対照と比べて消費速度は速かった。エタノール及びキシリトールの生産能は、△PHO13株のほうが優れていた。
(実施例2)酢酸存在下でのキシロース資化能について
本実施例では△PHO13株について発酵阻害活性のある酢酸存在下においても、キシロースを消費してエタノールをどの程度生産することができるかを対照(BY4741X株)と比較した。発酵条件は0、30、60 mM各濃度の酢酸を加えたほかは参考例3と同様にキシロースを炭素源とする材料を用いて検討した。
上記条件で、72時間発酵処理したときの結果を図4に示した。対照及び△PHO13株のいずれも、酢酸濃度依存的にキシロースの消費速度が低下したが、いずれの酢酸濃度においても、△PHO13株の方がキシロースの消費速度がより速かった。そして、エタノールの生産量はいずれの酢酸濃度においても△PHO13株の方が多く、特に60 mMの酢酸存在下では、24時間で13 g/L(対照の2.3倍)、72時間で20 g/L(対照の1.4倍)であった。△PHO13株は、キシロースを炭素源とするエタノール生産について、発酵阻害作用のある酢酸に対して耐性があることが判明した。
(実施例3)ギ酸存在下でのキシロース資化能について
本実施例では、0、15、30 mM各濃度のギ酸を加えたほかは実施例2と同様に発酵処理を行い、エタノールの生産能を確認した。
上記条件で、72時間発酵処理したときの結果を図5に示した。ギ酸の場合も、酢酸の場合と類似した傾向が認められた。特に30 mMのギ酸存在下では、△PHO13株は24時間で6 g/L(対照の4.1倍)、72時間で11 g/L(対照の5.5倍)のエタノールの生産量であった。△PHO13株は、キシロースを炭素源とするエタノール生産について、発酵阻害作用のあるギ酸に対して耐性があることが判明した。
(実施例4)フルフラール存在下でのキシロース資化能について
本実施例では、0、60、90 mM各濃度のフルフラールを加えたほかは実施例2と同様に発酵処理を行い、エタノールの生産能を確認した。
上記条件で、72時間発酵処理したときの結果を図6に示した。対照ではフルフラールを含む場合にキシロースの消費速度が低下するのに対して△PHO13株では、60 mMのフルフラールを含む場合でも、キシロースの消費速度はフルフラールを含まない場合とほぼ同じであった。一方、エタノールの生産能は60 mMのフルフラールを含む場合も含まない場合も同様に効果的なエタノール生産を認めた。また、90 mMのフルフラール存在下では、△PHO13株は24時間で21 g/L(対照の27.5倍)、72時間で31 g/L(対照の5.5倍)であった。△PHO13株は、キシロースを炭素源とするエタノール生産について、発酵阻害作用のあるフルフラールに対して耐性があることが判明した。
(実施例5)各種ホスファターゼ欠損株でのキシロース資化能について
本実施例では、各種ホスファターゼ欠損株について、30 mMの酢酸を加えた場合と酢酸を加えない場合でのエタノールの生産能を比較した。以下の各種ホスファターゼ遺伝子を欠損させた酵母菌を用いたほかは実施例2と同様に発酵処理を行い、エタノールの生産能を確認した。
参考例3に示すBY4741X株から各種アルカリホスファターゼ(PHO4、PHO2及びAPM3)遺伝子を欠損させた酵母菌株(各々△PHO4株、△PHO2株、及び△APM3株)、及び対照としてのBY4741X株について、エタノール生産能を確認した。その結果、何れのアルカリホスファターゼ遺伝子を欠損する菌株についても、キシロースの消費速度は対照とほぼ同様であったが、エタノール生産量については、△PHO2株及び△APM3株で、対照に比べて効率的な生産能を示した(図7、8)。
以上詳述したように、本発明のセルロース系バイオマスを原料とし、微生物の発酵によりエタノールを生産させる方法において、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いることで、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下での発酵によっても、効果的にエタノールを生産することができる。従って、セルロース系バイオマス原料の場合、発酵阻害物質を除去することが従来の課題であり操作が煩雑であったが、本発明の方法では発酵阻害物質の存在下であっても、バイオマス原料より簡便にエタノールを生産することができ、非常に有意である。

Claims (15)

  1. セルロース系バイオマスを原料とし、微生物の発酵によりエタノールを産生させる方法において、微生物が本来保有するホスファターゼのうち、少なくとも1種のホスファターゼの発現が抑制されるように組換えられた微生物を用いて、発酵阻害作用のある弱酸物質及び/又はフラン化合物を含む条件下で発酵させることを特徴とするエタノールの生産方法。
  2. 少なくとも1種のホスファターゼの発現抑制が、前記微生物のゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部を欠損することにより達成される、請求項1に記載のエタノールの生産方法。
  3. 発現が抑制されるホスファターゼが、APM3、PHO2、APL5、APL6、PHO4、PHO13、PHO85、PHO80、PHO9、PHO5及びPHO81からなるホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼである、請求項1又は2に記載のエタノールの生産方法。
  4. 発現が抑制されるホスファターゼが、PHO2、PHO13、APL5及びAPL6からなるホスファターゼより選択される少なくとも1種のホスファターゼである、請求項3に記載のエタノールの生産方法。
  5. 弱酸物質が、酢酸、ギ酸から選択される少なくとも1種の物質である請求項1〜4のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
  6. 酢酸が10 mM〜100 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする請求項5に記載のエタノールの生産方法。
  7. ギ酸が5 mM〜50 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする請求項5に記載のエタノールの生産方法。
  8. フラン化合物が、フルフラールである請求項1〜7のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
  9. フルフラールが10 mM〜100 mM含まれている条件下で、発酵させることを特徴とする請求項8に記載のエタノールの生産方法。
  10. 微生物が、Saccharomyces属に属する酵母である、請求項1〜9のいずれか1に記載のエタノールの生産方法。
  11. Saccharomyces属に属する酵母が、キシロース資化性の酵母である、請求項10に記載のエタノールの生産方法。
  12. ゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部が欠損し、請求項1〜11のいずれか1に記載のエタノールの生産方法に利用される微生物。
  13. 微生物のゲノム上に有するホスファターゼ遺伝子のうち、少なくとも1種のホスファターゼ遺伝子の一部又は全部を欠損させることを特徴とする、酢酸、ギ酸、及びフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種の発酵阻害物質を含むバイオマス糖化液を原料としてエタノールを生産しうる微生物の作製方法。
  14. バイオマス糖化液に含まれる発酵阻害物質が、10 mM〜100 mMの酢酸、5 mM〜50 mMのギ酸、及び10 mM〜100 mMのフルフラールから選択されるいずれか1種又は複数種である、請求項13に記載の微生物の作製方法。
  15. 微生物がSaccharomyces属に属し、キシロース資化性の酵母である、請求項13又は14に記載の微生物の作製方法。
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