JPWO2013005478A1 - コンテンツ配信システム、コンテンツ配置決定装置、コンテンツ配置決定方法およびプログラム - Google Patents

コンテンツ配信システム、コンテンツ配置決定装置、コンテンツ配置決定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コンテンツの配置を各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行い、配信品質を向上できるコンテンツ配信システム等を提供する。
【解決手段】コンテンツ配信装置10と、キャッシュ配信装置30と、コンテンツ配置決定装置20とが、不特定多数のクライアント装置40と接続されたコンテンツ配信システムで、コンテンツ配置決定装置が、コンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部201と、アクセス頻度から視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部202と、視聴品質の期待値を単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部203と、算出されたスコアに応じてキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部204とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明はコンテンツ配信システム、コンテンツ配置決定装置、コンテンツ配置決定方法およびプログラムに関し、特に各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に当該コンテンツを配置して配信品質を向上させることを可能とするコンテンツ配信システム等に関する。
インターネットを介した映像や音声などを含むコンテンツのデータ配信は、近年特に需要が急増している。このようなコンテンツを不特定多数のユーザの操作するクライアント端末からの要求(コンテンツ配信要求)に応じて(オンデマンドで)配信するコンテンツ配信システムには、一般的に、ネットワークにかかる負荷を軽減しつつ、より配信品質(より具体的には、画質や音質など)を高めたコンテンツを安定して配信することが求められる。
さらに、コンテンツ配信システムに対しては、クライアント端末ごとのデータ処理能力や、刻々と変動するネットワークや配信装置の状態などにリアルタイムに対応して、システム全体として効率的にコンテンツ配信を行うことも求められる。ここでいう「効率的な」コンテンツ配信とは、有限のネットワーク資源(配信リソース)を用いて、システム全体としてコンテンツの配信品質を最大限に高めることを意味する。
図22Aは、非特許文献1に記載された、一般的に知られているコンテンツ配信ネットワーク(CDN: Contents Delivery Network)であるコンテンツ配信システム1001の構成について示す説明図である。図22Bは、図22Aに記載されたコンテンツ配信システム1001で、各装置間の動作の一例について示す説明図である。
このコンテンツ配信システム1001は、コンテンツの種類を指定して配信要求を発する不特定多数のクライアント端末1030a、1030b、…(以後これらを総称してクライアント端末1030という)と、この配信要求への対応を行うコンテンツ配信装置1010と、後述のキャッシュ配信装置1020とが、ネットワーク1040を介して相互に接続されて構成される。
クライアント端末1030がコンテンツ配信要求を発すると(ステップS1001)、コンテンツ配信装置1010がこのコンテンツ配信要求を受け、要求元のクライアント端末1030とネットワークトポロジーとしての距離が最も近いキャッシュ配信装置1020のURL(もしくはIPアドレスなど)を、当該クライアント端末1030に返す(ステップS1002)。
これを受けたクライアント端末1030は、ステップS1002で返却されたURLに示されるキャッシュ配信装置1020に、改めて当該コンテンツの配信要求を発する(ステップS1003)。キャッシュ配信装置1020は、予め当該コンテンツのコンテンツデータをコンテンツ配信装置1010から受信して記憶している(これをキャッシュ(cache)という)ので、そのコンテンツデータをクライアント端末1030に対して配信し(ステップS1004)、クライアント端末1030はこれを再生する(ステップS1005)。
キャッシュ配信装置1020は、コンテンツ配信装置1010が持つコンテンツデータの中で、多くのクライアント端末1030からの配信要求が発生する頻度の高いものを予めキャッシュしている。そしてキャッシュ配信装置1020はネットワーク1040上に複数台あり、それらの中から要求元のクライアント端末1030とネットワークトポロジーとしての距離が近いものをコンテンツ配信装置1010が選択して、そのキャッシュ配信装置1020のURLを配信要求元に返却する。
これによって、不特定多数のクライアント端末1030においてランダムに発生するコンテンツ配信要求が全て同一のコンテンツ配信装置1010に集中して発生する負荷を適切に分散し、配信に必要な帯域を安定的に確保することが可能となる。
このようなCDNであるコンテンツ配信システム1001では、ネットワーク1040上に広域分散的に多数のキャッシュ配信装置を設置する必要があるので、そのために多大なコストを要する。このため、各々のキャッシュ配信装置の記憶容量をなるべく小さくし、更にその限られたストレージ容量を効率的に利用することが求められる。即ち、キャッシュ配信装置がキャッシュするコンテンツは、適切に選択されねばならない。
キャッシュ配信装置がキャッシュするコンテンツの選択は、配信要求が多く発生するものを予測してこれを事前にキャッシュしておくという方法がある。あるいは、配信要求があったファイルをコンテンツ配信装置から配信すると同時に、同一コンテンツをキャッシュ配信装置にも送信してキャッシュ配信装置がこれをキャッシュし、以後同一コンテンツに対する配信要求に対してはキャッシュ配信装置からこれを配信するという方法もある。
その一方で、動画コンテンツのストリーミング配信では、コンテンツ配信装置は動画ファイルデータを複数の部分データに区切って配信し、クライアント端末が部分データを受信する度に再生する。これにより、クライアント端末側は、動画コンテンツを受信している間に待ち続ける必要がなくなり、また、回線障害が発生した場合においても既に受信したファイルデータについては動画を再生することが可能となる。
その際、動画コンテンツのストリーミング配信では、クライアント端末側におけるコンテンツ視聴が途切れないように配信することが求められる。また、クライアント端末の再生能力や、そこに至るネットワークの回線状態も、各クライアント端末ごとに異なるので、各々に適した品質でコンテンツの配信を行うことも求められる。それらを実現する手段として、複数ビットレートコンテンツ配信システムが知られている。
複数ビットレートコンテンツ配信システムでは、コンテンツ配信装置がコンテンツを複数のビットレートで符号化(エンコード)して保持しておき、クライアント端末ごとのデータの処理能力や、刻々と変動するネットワークや配信装置への負荷状態などにリアルタイムに対応して、配信コンテンツの再生ビットレートを適切に設定することが可能である。これによって、コンテンツの安定した配信を実現する。
その際、コンテンツデータの符号化の方法として、動画信号を基本レイヤと拡張レイヤとに階層的に符号化する方法(階層符号化)を利用してもよいし、同一コンテンツを複数ビットレートの独立なデータとして符号化する方法を利用してもよい。
もちろん、この複数ビットレートコンテンツ配信の技術を前述のCDNであるコンテンツ配信システムに適用し、コンテンツの種類だけでなくビットレートも含めて配信要求が多く発生するものを選択して、キャッシュ配信装置にキャッシュすることも可能である。この場合のコンテンツ配信システムには、ネットワーク負荷を軽減しつつ、システム全体でクライアント端末側のコンテンツ視聴品質を最大化することが求められる。そのためには、複数のビットレートで符号化されたコンテンツを、キャッシュ配信装置の限られたストレージ領域に適切に配置することが必要となる。
これに関連する技術として、次の各々がある。その中でも特許文献1には、動画信号を基本レイヤと拡張レイヤとに階層的に符号化(階層符号化)する技術を用いて、コンテンツを複数の符号化レイヤに分割してキャッシュサーバにキャッシュすることで、配信サーバにおけるトランスコード負荷を低減するという技術が記載されている。この技術によれば、符号化ビットストリームのうちの一部を復号すれば空間解像度の低い画像を再生することができ、更にビットストリームの中の残りのデータを復号すると空間解像度を向上することが可能な追加信号を得ることができる。
特許文献2には、コンテンツ毎、符号化レイヤ毎のアクセス頻度をパラメータとして、パラメータが大きいコンテンツデータをキャッシュ配信装置に優先的にキャッシュするという技術が記載されている。特許文献3には、コンテンツ毎、符号化レイヤ毎のアクセス頻度とサイズ(再生ビットレートと再生時間との積)をパラメータとして、単位容量当たりのアクセス頻度が大きいコンテンツデータをキャッシュ配信装置に優先的にキャッシュするという技術が記載されている。
さらに、特許文献4には、アクセスログからユーザの当該コンテンツに対する評価値を算出し、それによってキャッシュ配信装置にキャッシュするコンテンツデータの再配置を行うという技術が記載されている。そして特許文献5には、ユーザの当該コンテンツに対する主観評価値を算出する技術が記載されている。非特許文献2には、コンテンツ配信システムにおいて視聴品質を推定する技術が記載されている(その詳細については後述する)。
国際公開WO2004/040908号公報 特開2007−053593号公報 国際公開WO2011/010688号公報 特開2006−172217号公報 特開2009−159462号公報
「1−5−2−1 CDN(Contents Delivery Network)の仕組み」(標準技術集「双方向動画像通信技術」より)、平成16年3月26日、特許庁、[平成23年6月23日検索]、インターネット<URL:http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/bidirectional_video/152_1.htm> "RecommendationITU-R BT.500-11"、2002年、国際電気通信連合無線通信部門、[平成23年6月30日検索]、インターネット<URL:http://www.dii.unisi.it/~menegaz/DoctoralSchool2004/papers/ITU-R_BT.500-11.pdf>
前述のように、複数ビットレートコンテンツ配信の技術を適用したコンテンツ配信システムでは、複数のビットレートで符号化された多数のコンテンツを、キャッシュ配信装置の限られたストレージ領域に適切に配置することが必要となる。その際、コンテンツの配信品質の向上のため、それらのコンテンツの配置は、各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行われる必要がある。
しかしながら、前述の特許文献1に記載の技術では、クライアント装置から要求された符号化レートのコンテンツデータがキャッシュサーバに格納されていないとき、要求された符号化レートに近い符号化レートのデータを破棄し、その位置に要求されたデータを格納する構成であるため、アクセス頻度を反映したキャッシュを行うことができるとは限らず、キャッシュ領域の利用効率を十分に高めることができない。
また、特許文献2に記載の技術では、コンテンツ毎、符号化レイヤ毎のデータサイズによらずキャッシュするコンテンツデータを決定するため、キャッシュサーバ毎のキャッシュ容量に限りがある場合には、単位容量当たりのキャッシュヒット率(Byteヒット率)が低下し、ネットワーク負荷が増大する。
さらに、特許文献3に記載の技術では、コンテンツ毎、符号化レイヤ毎のアクセス頻度とデータサイズをパラメータとして、単位容量当たりのアクセス頻度が最大化になるようにキャッシュするコンテンツデータを決定するため、ネットワーク容量や、キャッシュサーバ毎のキャッシュ容量に限りがある場合には、システム全体としてのクライアント端末側のコンテンツ視聴品質が低下する。
そして、特許文献4に記載の技術では、ユーザの当該コンテンツに対する評価値を算出するが、この「評価値」とは必ずしもコンテンツの視聴品質の状況に応じたものではないので、これに応じてコンテンツを再配置しても、適切な配置にはならない。特許文献5に記載の技術も、ユーザの当該コンテンツに対する主観的な評価を示す「評価値」を算出するので、コンテンツの適切な配置とは無関係である。
以上で述べたように、特許文献1〜5のいずれにも、コンテンツの配置を各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行うことのできる技術は記載されていない。これらの技術を全て組み合わせたとしても、そのことを可能とする技術を得ることはできない。
本発明の目的は、コンテンツの配置を各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行い、当該コンテンツの配信品質を向上させることを可能とするコンテンツ配信システム、コンテンツ配置決定装置、コンテンツ配置決定方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配信システムは、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムであって、キャッシュ配信装置が、コンテンツデータのうち配信要求の頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ保持部と、キャッシュ保持部に記憶されたコンテンツデータに対する配信要求がクライアント装置からあった場合にこれをコンテンツ配信装置に代わって配信するキャッシュ配信部と、配信要求の頻度の高いコンテンツデータをコンテンツ配信装置に対して送信するよう要求し、これを受信してキャッシュ保持部に記憶するキャッシュ制御部とを有すると共に、コンテンツ配置決定装置が、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定装置は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、コンテンツデータの配信要求を行って受信した当該コンテンツデータを再生する不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置であって、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定方法は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報をコンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が収集してアクセス頻度を算出し、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値をコンテンツ配置決定装置の視聴品質推定部が算出し、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアをコンテンツ配置決定装置のスコア決定部が算出し、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータをコンテンツ配置決定装置のデータ配置決定部が決定することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定プログラムは、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、コンテンツ配置決定装置が備えているコンピュータに、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出する手順、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する手順、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出する手順、および算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定する手順を実行させることを特徴とする。
本発明は、上記したように、コンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度から視聴品質の期待値を算出し、この期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出し、これに基づいてキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するように構成したので、各コンテンツの視聴品質の状況に応じてキャッシュするコンテンツデータを決定することが可能となる。
これによって、コンテンツの配置を各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行い、当該コンテンツの配信品質を向上させることが可能であるという優れた特徴を持つコンテンツ配信システム、コンテンツ配置決定装置、コンテンツ配置決定方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成について示す説明図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、コンテンツ配信装置およびキャッシュ配信装置がクライアント装置からの要求に応じて配信する動画コンテンツの構成について示す説明図である。 図1に示したキャッシュ制御部がコンテンツ配置決定装置に通知するアクセス頻度情報について示す説明図である。 図3に示したアクセス頻度情報から、図1に示した視聴品質推定部が算出する視聴品質期待値について示す説明図である。 図4に示した視聴品質期待値から、図1に示したスコア決定部が算出する単位容量スコア値について示す説明図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、コンテンツ保持部およびキャッシュ保持部に保持されている各コンテンツの配置について示す説明図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、要求したコンテンツの全てのレイヤがキャッシュされている場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、キャッシュ配信装置またはコンテンツ配信装置がクライアント装置からの配信要求に応じて行う動作について示すフローチャートである。 図7のステップS204として示した処理で、図6に示した配置のコンテンツがクライアント装置に対して配信される様子について示す説明図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、要求したコンテンツの一部のレイヤがキャッシュされていない場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。 図10のステップS306として示した処理で、図6に示した配置のコンテンツがクライアント装置に対して配信される様子について示す説明図である。 図1で示したコンテンツ配信システムで、コンテンツ配置決定装置が行う、キャッシュ配信装置のキャッシュ保持部に対するコンテンツデータの配置および置き換え更新(リプレースメント)の動作について示すフローチャートである。 本発明の本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成について示す説明図である。 図13で示したコンテンツ配信システムで、コンテンツ配信装置およびキャッシュ配信装置がクライアント装置からの要求に応じて配信するコンテンツの構成について示す説明図である。 図13で示したコンテンツ配信システムで、要求したコンテンツがキャッシュされている場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。 図13で示したコンテンツ配信システムで、キャッシュ配信装置またはコンテンツ配信装置がクライアント装置からの配信要求に応じて行う動作について示すフローチャートである。 図13で示したコンテンツ配信システムで、要求したコンテンツがキャッシュされていない場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。 図13で示したコンテンツ配信システムで、コンテンツ配置決定装置が行う、キャッシュ配信装置のキャッシュ保持部に対するコンテンツデータの配置および置き換え更新(リプレースメント)の動作について示すフローチャートである。 図18のステップS904で算出された各々のアクセス頻度について示す説明図である。 図18のステップS905で算出された各々の視聴品質期待値について示す説明図である。 図18のステップS906で算出された各々のスコア値について示す説明図である。 図22Aは非特許文献1に記載された、一般的に知られているコンテンツ配信ネットワーク(CDN: Content Delivery Network)であるコンテンツ配信システムの構成について示す説明図である。図22Bは図22Aに記載されたコンテンツ配信システムで、各装置間の動作の一例について示す説明図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態の構成について添付図1に基づいて説明する。
最初に、本実施形態の基本的な内容について説明し、その後でより具体的な内容について説明する。
本実施形態に係るコンテンツ配信システム1は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置10と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置30と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置20とが、不特定多数のクライアント装置40とネットワーク50を介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムである。キャッシュ配信装置30は、コンテンツデータのうち配信要求の頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ保持部302と、キャッシュ保持部に記憶されたコンテンツデータに対する配信要求がクライアント装置からあった場合にこれをコンテンツ配信装置に代わって配信するキャッシュ配信部303と、配信要求の頻度の高いコンテンツデータをコンテンツ配信装置に対して送信するよう要求し、これを受信してキャッシュ保持部に記憶するキャッシュ制御部301とを有する。そしてコンテンツ配置決定装置20は、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部201と、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部202と、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部203と、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部204とを有する。
また、キャッシュ配信装置30のキャッシュ制御部301は、コンテンツ配置決定装置が決定したデータ配置に応じてキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツデータを置換する機能を有する。
そしてコンテンツ配置決定装置20の視聴品質推定部202は、クライアント装置がコンテンツの配信に際して要求した要求再生ビットレートと当該コンテンツが実際にクライアント装置で再生される際の視聴再生ビットレートの比率として視聴品質の期待値を算出する。同じく、コンテンツ配置決定装置20のデータ配置決定部204は、算出されたスコアの高い順にキャッシュ保持部の総容量に収まる範囲でキャッシュ保持部302にキャッシュするコンテンツデータを決定する。
ここで、コンテンツデータは階層型符号化方式によって符号化されたものであり、コンテンツ配置決定装置20のデータ配置決定部204が、算出されたスコアの高い順でかつ上位レイヤに必ずこの再生に必要な下位レイヤが伴った状態で、キャッシュ保持部302の総容量に収まる範囲でキャッシュ保持部302にキャッシュするコンテンツデータのレイヤを決定する。
さらに、キャッシュ配信装置30のキャッシュ制御部301は、クライアント装置にコンテンツデータを送信するたびにコンテンツ配置決定装置20のアクセス頻度収集部201にアクセス頻度情報を送信する。そしてキャッシュ配信装置30のキャッシュ制御部301は、クライアント装置40から配信要求を受信するたびにコンテンツ配置決定装置20にキャッシュ対象のコンテンツデータを決定する動作の開始指令を送信する機能を有する。
以上の構成を備えることにより、本実施形態のコンテンツ配信システム1は、コンテンツの配置を各コンテンツの視聴品質の状況に応じて適切に行い、当該コンテンツの配信品質を向上させることが可能なものとなる。
以下、これをより詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ配信システム1の構成について示す説明図である。コンテンツ配信システム1は、各々主演算制御手段を備えたコンピュータであるコンテンツ配信装置10と、コンテンツ配置決定装置20と、キャッシュ配信装置30と、不特定多数のクライアント装置40a、40b、40c、…が、インターネット等のような大規模なネットワーク50を介して相互に接続されて構成される。
以後、クライアント装置40a、40b、40c、…を総称して単にクライアント装置40という。クライアント装置40の台数は任意である。図1ではクライアント装置40a、40b、40cの3台を示しているが、その台数は任意である。また、図1では1台のみのキャッシュ配信装置30を示しているが、キャッシュ配信装置も前述のように1台のコンテンツ配信装置10に対して複数台存在している。
コンテンツ配信装置10は、各々のクライアント装置40に対して配信されるコンテンツデータを記憶保持するコンピュータ装置である。コンテンツ配信装置10は、コンピュータプログラムを実行する主体である主演算制御手段(CPU)11と、データを記憶する記憶手段12と、ネットワーク50を介して他の装置とのデータ送信を行う通信手段13とを備える。
コンテンツ配信装置10の記憶手段12には、クライアント装置40に対して配信される、映像や音声などのコンテンツデータ(以後、単にコンテンツという)を大量に記憶する記憶領域であるコンテンツ保持部101が確保されている。記憶手段12は、より具体的にはハードディスク装置、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどのようなデータの書き換えが可能なROM(Read Only Memory)などである。
そして主演算制御手段11は、コンテンツ配信プログラムが動作することにより、コンテンツ保持部101に保持されたコンテンツをクライアント装置40からの求めに応じて当該クライアント装置40に対して配信するコンテンツ配信部102として機能する。
キャッシュ配信装置30は、コンテンツ配信装置10から送り込まれたアクセス頻度の大きいコンテンツを一時的に記憶する(キャッシュする)と共に、キャッシュされたコンテンツについてクライアント装置40から配信要求があった場合にこれをコンテンツ配信装置10の代理として当該クライアント装置40に配信するコンピュータ装置である。キャッシュ配信装置30も、コンピュータプログラムを実行する主体である主演算制御手段31と、データを記憶する記憶手段32と、ネットワーク50を介して他の装置とのデータ送信を行う通信手段33とを備える。
キャッシュ配信装置30の記憶手段32にも、コンテンツ配信装置10の記憶手段12と同様に、コンテンツデータを記憶する記憶領域であるキャッシュ保持部302が確保されている。この記憶手段32は、コンテンツ配信装置10の記憶手段12と同様に、より具体的にはハードディスク装置、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどのようなデータの書き換えが可能なROM(Read Only Memory)などである。
ただし、キャッシュ配信装置30は、コンテンツ配信装置10と比べてネットワークトポロジー的にクライアント装置40に近い位置に配置されている。そして、コンテンツ配信装置10の記憶手段12と比べて、キャッシュ配信装置30の記憶手段32は、同じ装置の主演算制御手段31(11)から高速にアクセス可能なように構成されている。
そしてキャッシュ配信装置30の主演算制御手段31は、キャッシュ配信プログラムが動作することにより、コンテンツ配置決定装置20からの指示に基づきコンテンツ保持部101からコンテンツデータを取得するキャッシュ制御部301、およびクライアント装置40からの求めに応じてキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツを当該クライアント装置40に対して配信するキャッシュ配信部303として機能する。
ここで、キャッシュ配信装置30のキャッシュ制御部301は、クライアント装置40から要求されたコンテンツがキャッシュ保持部302に格納(キャッシュ)されていない場合に、コンテンツ配信装置10に対してコンテンツ配信要求を送信するコンテンツ配信要求転送機能を備えている。コンテンツ配信装置10のコンテンツ配信部102は、このコンテンツ配信要求に応じて、要求されたコンテンツをクライアント装置40に対して送信することができる。
また、キャッシュ制御部301は、コンテンツ毎か再生ビットレート(符号化レイヤ数)毎の各コンテンツの利用状況を示すアクセス頻度情報を、ネットワーク50を介して、コンテンツ配置決定装置20に通知するアクセス頻度情報通知機能も備えている。
ここでいうアクセス頻度情報とは、たとえばコンテンツごと、再生ビットレートごとの視聴回数、視聴時間などである。あるいは、コンテンツごと、再生ビットレートごとの視聴要求回数などであってもよいし、コンテンツ視聴情報、及びコンテンツ視聴要求情報の両方もしくはいずれか一方に基づく、コンテンツごと、再生ビットレートごとの視聴需要を表す値であってもよい。
コンテンツ配置決定装置20は、コンテンツ配信装置10からキャッシュ配信装置30に読込まれる(キャッシュされる)コンテンツを決定すると共に、キャッシュ配信装置30に読込まれたコンテンツデータの置換更新(リプレースメント)を行うコンピュータ装置である。コンテンツ配置決定装置20もまた、コンピュータプログラムを実行する主体である主演算制御手段21と、データを記憶する記憶手段22と、ネットワーク50を介して他の装置とのデータ送信を行う通信手段23とを備える。
コンテンツ配置決定装置20の主演算制御手段21は、コンテンツ配置決定プログラムが動作することにより、キャッシュ制御部301からアクセス頻度情報を収集して各コンテンツごとに符号化レイヤ数ごとのアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部201、このアクセス頻度から視聴品質の期待値を導出する視聴品質推定部202、符号化レイヤ毎のスコアを導出するスコア決定部203、およびキャッシュ配信装置30でキャッシュすべき符号化レイヤを決定してその通りにコンテンツを配置させるデータ配置決定部204として機能する。
ここで、視聴品質推定部202が算出するユーザ全体としての視聴品質の期待値とは、あるコンテンツデータをキャッシュに配置した場合にユーザ全体に提供できる視聴品質の期待値であり、各コンテンツの各符号化レイヤあたりの数値としたものである。ユーザ全体としての視聴品質の期待値を導出する際で用いられる視聴品質は、たとえば「(視聴再生ビットレート)÷(要求再生ビットレート)」で得ることのできる数値、即ちクライアント装置40が要求した通りのビットレートで当該コンテンツが再生されれば「視聴品質=1」である。視聴品質は、たとえば前述の非特許文献2などに記載されている公知技術を利用して、主観評価実験によって導出することもできる。また、スコア決定部203が算出するスコアとは、このユーザ全体としての視聴品質の期待値を各符号化レイヤの単位容量あたりの数値としたものである。
コンテンツ配置決定装置20は、独立したコンピュータ装置であってもよいし、またコンテンツ配信装置10もしくはキャッシュ配信装置30と同一のコンピュータ装置であってもよい。本実施形態では、コンテンツ配置決定装置20を独立したコンピュータ装置として説明している。
クライアント装置40は各々、再生したいコンテンツの種類とその再生ビットレートを指定して(ネットワーク50を介して)キャッシュ配信装置30およびコンテンツ配信装置10に配信要求を行い、配信されてきた当該コンテンツを再生する機能を有する端末機器であり、より具体的にはパーソナルコンピュータ、携帯電話端末、スマートフォン、セットトップボックスなどである。クライアント装置40の詳細な内部構成については、特に説明するまでもない。
図2は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、コンテンツ配信装置10およびキャッシュ配信装置30がクライアント装置40からの要求に応じて配信する動画コンテンツ(A)400の構成について示す説明図である。
ここでいうコンテンツは、階層型符号化方式によってエンコードされた動画および音声のデータである。階層型符号化方式とは、具体的には、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication
Standardization Sector、国際通信連合電気通信標準化部門)によって規定されているH.264/SVCなどのような符号化方式である。
動画コンテンツ(A)400のコンテンツデータは、この階層型符号化方式によって、基本レイヤ(A0)401、拡張レイヤ1(A1)402、拡張レイヤ2(A2)403、拡張レイヤ3(A3)404のように階層化されたデータからなる。この図では全4層の階層を示しているが、この階層の総数は2階層以上の任意の値を取ることができる。
基本レイヤ(A0)401は最低位レイヤとなり、そこから拡張レイヤ1(A1)402、拡張レイヤ2(A2)403、拡張レイヤ3(A3)404の順でより上位のレイヤとなる。階層型符号化方式では、最低位レイヤである基本レイヤ(A0)401だけでも最低限の画質および音質でコンテンツを再生することが可能であるが、より上位の拡張レイヤまでを基本レイヤと合わせて利用することによって、より高画質かつ高音質で当該コンテンツを再生することが可能となる。ただし、基本レイヤを利用せずに拡張レイヤのみを用いてコンテンツを再生することはできない。
一方、配信されるコンテンツのデータサイズは、下位レイヤである基本レイヤのみでは小さいが、より上位のレイヤまでを含むほど大きくなる。
階層型符号化方式で階層符号化されたコンテンツデータは、たとえば携帯電話端末などのような小さな画面を持つクライアント装置で当該コンテンツを再生する場合や、ネットワークの輻輳や配信装置の過負荷などの理由から大容量データの配信ができない場合には、基本レイヤのみを利用して最低限の画質および音質での配信を行うことが可能である。
また、伝送可能容量に余裕があり、かつ大画面かつ高画質・高音質での再生が可能なクライアント装置で当該コンテンツを再生する場合は、より多くの拡張レイヤまでを利用して、大画面かつ高画質・高音質での配信を行うことも可能である。その際、基本レイヤ+拡張レイヤ1による配信よりも、基本レイヤ+拡張レイヤ1+拡張レイヤ2による配信を利用する方が、画質および音質は向上するし、拡張レイヤ3以降が存在する場合はこれを利用してさらに画質および音質を向上させることもできる。
図3は、図1に示したキャッシュ制御部301がコンテンツ配置決定装置20に通知するアクセス頻度情報について示す説明図である。コンテンツiの、符号化レイヤ数kごとのアクセス頻度p(i,k)は、視聴された符号化レイヤ数(再生ビットレート)毎に集計される。
アクセス頻度p(i,1)は、コンテンツiの基本レイヤ(y=1)を受信して視聴が行われた頻度を集計することで得られる値である。p(i,2)はコンテンツiの基本レイヤと拡張レイヤ1(y=1〜2)とを受信して視聴が行われた頻度を集計することで得られる値である。同様に、p(i,3)はコンテンツiの基本レイヤと拡張レイヤ1と拡張レイヤ2(y=1〜3)とを、p(i,4)はコンテンツiの基本レイヤと拡張レイヤ1と拡張レイヤ2と拡張レイヤ3(y=1〜4)とを、それぞれ受信して視聴が行われた頻度を集計することで得られる値である。
本実施形態に係るコンテンツ配置決定装置20では、コンテンツを符号化の階層に応じて区切り、この特徴を利用してコンテンツ毎・符号化レイヤ毎にアクセス頻度収集部201がまずアクセス頻度情報を取得(収集)し、そのアクセス頻度情報に応じて視聴品質推定部202がコンテンツ毎・符号化レイヤ毎にそのデータをキャッシュした場合に得られると期待されるユーザ全体の視聴品質の期待値s(i,k)を算出し、さらにその視聴品質の期待値からスコア決定部203がコンテンツ毎・符号化レイヤ毎の単位容量スコア値v(i,k)を算出し、そのスコアからデータ配置決定部204がキャッシュ保持部302に格納するデータを決定するという構成となっている。
以上の各数値について、より詳しく説明する。キャッシュ配信装置30のキャッシュ容量をC、コンテンツiの符号化レイヤ数kに対するアクセス頻度をp(i,k)、コンテンツiの符号化レイヤyの再生レートをr(i,y)とする。更に、コンテンツiの長さ(再生時間)をt(i)とする。
このとき、コンテンツ配置決定装置20は、以下の数1、即ちキャッシュされたコンテンツの総容量がキャッシュ保持部302のキャッシュ容量C内に収まることを条件として、キャッシュ配信装置30に配置するコンテンツデータを決定する。
Figure 2013005478
アクセス頻度収集部201は、クライアント装置40からキャッシュ配信装置30またはコンテンツ配信装置10に対するコンテンツ配信要求があった場合に、キャッシュ配信装置30またはコンテンツ配信装置10から通知されるアクセス頻度情報に基づきコンテンツiの符号化レイヤ数kを用いた再生ビットレートに対するアクセス頻度p(i,k)を算出する。
視聴品質推定部202は、コンテンツiの符号化レイヤyをキャッシュに配置したものと仮定した場合のユーザ全体の視聴品質期待値s(i,y)を、以下の数2より導出する。ここで、n(i)は、コンテンツiの符号化レイヤ数の合計値である。q(i,y,k)は、コンテンツiの符号化レイヤ数kを要求したときに、符号化レイヤyによって得られる視聴品質を表す。ここでは、q(i,y,k)=1/kとしている。
Figure 2013005478
図4は、図3に示したアクセス頻度情報p(i,k)から、図1に示した視聴品質推定部202が算出する視聴品質期待値s(i,y)について示す説明図である。図4に示したs(i,1)はコンテンツiの基本レイヤ(y=1)をキャッシュ配信装置30にキャッシュした場合の視聴品質期待値である。s(i,2)はコンテンツiの拡張レイヤ1(y=2)をキャッシュ配信装置30にキャッシュした場合の視聴品質期待値である。
同様に、s(i,3)はコンテンツiの拡張レイヤ2(y=3)をキャッシュ配信装置30にキャッシュした場合の視聴品質期待値である。s(i,4)はコンテンツiの拡張レイヤ3(y=4)をキャッシュ配信装置30にキャッシュした場合の視聴品質期待値である。
スコア決定部203は、コンテンツi、符号化レイヤyの単位容量スコア値v(i,y)を、以下の数3に基づき算出する。コンテンツiの符号化レイヤyの単位容量スコア値であるv(i,y)は、符号化レイヤ毎に算出される。
Figure 2013005478
図5は、図4に示した視聴品質期待値s(i,y)から、図1に示したスコア決定部203が算出する単位容量スコア値v(i,y)について示す説明図である。図5に示したv(i,1)はコンテンツiの基本レイヤ(y=1)のスコア値である。v(i,2)はコンテンツiの拡張レイヤ1(y=2)のスコア値である。同様に、v(i,3)はコンテンツiの拡張レイヤ2(y=3)の、v(i,4)コンテンツiの拡張レイヤ3(y=4)の、各々のスコア値である。
また、スコア決定部203は、視聴品質推定部202から通知される視聴品質期待値s(i,y)に基づいて単位容量スコア値v(i,y)を算出し、キャッシュ保持部302にキャッシュされた符号化レイヤ毎の単位容量スコア値が予め与えられた閾値より低いか否かの判定を行うようにすることもできる。
ここで、単位容量スコアがその閾値より低い符号化レイヤがあった場合、データ配置決定部204が、この低スコア符号化レイヤをコンテンツ保持部101から選択し、読み出した符号化レイヤに置換する。このとき、データ配置決定部204は、コンテンツ保持部101から符号化レイヤを、例えば、任意に選択する設定であってもよい。
データ配置決定部204は、スコア決定部203により算出された、コンテンツ保持部101内の符号化レイヤ、及びキャッシュ保持部302内の符号化レイヤのスコア値を比較して、スコア値が大きい順に、キャッシュ配信装置30に配置(キャッシュ)されるコンテンツを符号化レイヤ単位で決定する。
尚、本実施形態では、コンテンツ保持部101からキャッシュ保持部302へのコンテンツの書込みは、符号化レイヤ単位で行われるものとしているが、コンテンツ単位で配置を行う設定としてもよい。また、データ配置決定部204は、スコア値に基づき決定された符号化レイヤ(階層データ)をキャッシュ保持部302に対して配置する。
尚、データ配置決定部204は、下位の符号化レイヤを飛び越えた配置を行わない、つまり、特定のコンテンツに含まれる下位の符号化レイヤがキャッシュ保持部302に配置されていない状態で、同一コンテンツにおける上位符号化レイヤをキャッシュ保持部302に配置しないものとする。また、データ配置決定部204は、同一内容の符号化レイヤがキャッシュ保持部302に2重に配置されないように制御するものとする。
以上に示す構成により、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1は、キャッシュ領域の利用効率を向上させ、ネットワークに対する負荷を軽減すると同時に、クライアント装置40側での視聴品質を向上することができる。
ここで、本実施形態であるコンテンツ配信システム100で、コンテンツ保持部101に格納されたコンテンツAおよびBがキャッシュサイズ200MBit(メガビット)のキャッシュ保持部302にキャッシュされる場合を例として、本実施形態によって得ることが可能な効果を説明する。
コンテンツAは、再生ビットレート2Mbps、符号化レイヤ数2(基本レイヤ1Mbpsと、拡張レイヤ1Mbps)、再生時間100sec、コンテンツ要求頻度が0.3(1Mbpsが0.15、2Mbpsが0.15)とする。コンテンツBは、再生ビットレート2Mbps、符号化レイヤ数2(基本レイヤ1Mbpsと、拡張レイヤ1Mbps)、再生時間100sec、コンテンツ要求頻度が0.7(1Mbpsが0.35、2Mbpsが0.35)とする。
このとき、単位容量当たりのアクセス頻度が最小のコンテンツがキャッシュされる従来技術の場合、上記の例では、コンテンツBだけがキャッシュ保持部302にキャッシュされることになる。このとき、コンテンツ配信装置10とネットワーク50との間の回線が混雑して、コンテンツ配信装置10からクライアント装置40に直接配信することが困難になった場合、クライアント装置側の平均視聴品質の期待値は約0.65となる。ただし、ここでいう視聴品質とは(視聴再生ビットレート)÷(要求再生ビットレート)である。
一方、本実施形態では、上記の例では、コンテンツAの基本レイヤとコンテンツBの基本レイヤとがキャッシュ保持部302にキャッシュされる。このときの、クライアント装置の平均視聴品質の期待値は0.70となる。即ち、本実施形態によって、クライアント装置側の視聴品質を向上できるという効果が発生していることがわかる。
(本実施形態の動作の概略説明)
次に、本実施形態の動作について、その概略を説明する。まず、スコア決定部203が、キャッシュ保持部302にキャッシュされたコンテンツデータの単位サイズ当たりのスコアを単位容量スコアとして算出する。
これに引き続いて、データ配置決定部204が、コンテンツデータのうち単位容量スコアが高いコンテンツデータをキャッシュ保持部302にキャッシュすべきものとして特定し、実際にその通りにコンテンツデータを配置する。
また、スコア決定部203が、キャッシュ保持部302にキャッシュされたコンテンツデータ、及びコンテンツ保持部101に記憶されたコンテンツデータの単位サイズ当たりのスコアを算出する。データ配置決定部204が、キャッシュ保持部302にキャッシュされたコンテンツデータ、及びコンテンツ保持部101に記憶されたコンテンツデータの各々について、算出された単位容量スコアを比較し、単位容量スコアのより高いコンテンツデータを前記キャッシュ保持部にキャッシュする。
ここで、上記に示した各々の動作の実行内容をプログラム化し、コンピュータに実行させるように構成してもよい。
(本実施形態の動作のより詳細な説明)
図6は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、コンテンツ保持部101およびキャッシュ保持部302に保持されている各コンテンツの配置について示す説明図である。ここでは、A〜Dという4種類の動画コンテンツで、その各々が最大4層、即ち基本レイヤと拡張レイヤ1〜3からなる階層型符号化方式によってエンコードされている。
動画コンテンツ(A)400は、基本レイヤ(A0)401、拡張レイヤ1(A1)402、拡張レイヤ2(A2)403、拡張レイヤ3(A3)404の最大4層からなる階層型符号化方式によってエンコードされている。同様に、動画コンテンツ(B)410は、基本レイヤ(B0)411、拡張レイヤ1(B1)412、拡張レイヤ2(B2)413、拡張レイヤ3(B3)414の最大4層からなる階層型符号化方式によってエンコードされている。
動画コンテンツ(C)420は、基本レイヤ(C0)421、拡張レイヤ1(C1)422、拡張レイヤ2(C2)423、拡張レイヤ3(C3)424の最大4層からなる階層型符号化方式によってエンコードされている。同様に、動画コンテンツ(D)430は、基本レイヤ(D0)431、拡張レイヤ1(D1)432、拡張レイヤ2(D2)433、拡張レイヤ3(D3)434の最大4層からなる階層型符号化方式によってエンコードされている。
コンテンツ保持部101には、これら動画コンテンツA〜Dの基本レイヤと拡張レイヤ1〜3の全てが記憶されている。そして、このうちの動画コンテンツ(A)400については基本レイヤ(A0)401〜拡張レイヤ2(A2)403、動画コンテンツ(B)410については基本レイヤ(B0)411〜拡張レイヤ3(B3)414、動画コンテンツ(C)420については基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ1(C1)422が、データ配置決定部204が決定したデータ配置に基づいて、キャッシュ保持部302に予めコピーされている。
クライアント装置40のうちの1つであるクライアント装置40aが、キャッシュ配信装置30に対して、動画コンテンツ(A)400とその再生ビットレートを指定してコンテンツ配信要求を送信した。図7は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、要求したコンテンツの全てのレイヤがキャッシュされている場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。図8は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、キャッシュ配信装置30がクライアント装置40からの配信要求に応じて行う動作について示すフローチャートである。
ここで、クライアント装置40aが指定した動画コンテンツ(A)400の再生ビットレートは、基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402によって実現可能なものである。クライアント装置40aは、要求するコンテンツとその再生ビットレートを決定し(図7・ステップS201)、基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402の配信をまずコンテンツ配信装置10に要求し、コンテンツ配信装置10から返却されてきたURLによって、最寄りのキャッシュ配信装置30に当該コンテンツの配信を要求する(図7・ステップS202)。
この、図7・ステップS202の動作の中で、図22で説明したように、クライアント装置40aはまずコンテンツ配信装置10に対して配信要求を行い、この配信要求を受けたコンテンツ配信装置10はクライアント装置40aに最も近いキャッシュ配信装置30のURLを当該クライアント装置40aに返送し、クライアント装置40aは改めてキャッシュ配信装置30に当該コンテンツの配信を要求するという動作プロセスが存在する。しかしながら、このプロセスは既に説明したように公知技術であるので、本明細書では省略している。以後も同様である。
これを受けたキャッシュ配信装置30は、まずキャッシュ配信部303がキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツの中から、再生要求に含まれるコンテンツIDおよび再生ビットレートをキーとして、要求された基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402を検索し(図7・ステップS203、図8・ステップS101)、これらの基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402がいずれもキャッシュ保持部302に記憶されているか否かを判断する(図7・ステップS203、図8・ステップS102)。
キャッシュ配信部303の図7のステップS203で示した動作と同時に、キャッシュ制御部301がコンテンツ配置決定装置20に対して、コンテンツ配置決定の動作開始指令を送信する。このコンテンツ配置決定の動作の詳細については後述する。
基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402は、いずれもキャッシュ保持部302に記憶されているので、図8のステップS102の判断はイエスとなってステップS103に進む。これによって、キャッシュ配信部303はキャッシュ保持部302から基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402を読み出して、これらをクライアント装置40aに配信する(図7・ステップS204、図8・ステップS103)。
図9は、図7のステップS204として示した処理で、図6に示した配置のコンテンツがクライアント装置40aに対して配信される様子について示す説明図である。この図9で示されるように、キャッシュ保持部302に記憶された基本レイヤ(A0)401および拡張レイヤ1(A1)402を、キャッシュ配信部303が読み出してクライアント装置40aに配信している。クライアント装置40aは、これによって指定通りの動画コンテンツ(A)400を再生する(図7・ステップS205)。
当該コンテンツの配信が終了したら(もしくは配信が続行している間でもよい)、キャッシュ制御部301が、この配信が行われたことによって変化したキャッシュ保持部302における各コンテンツのキャッシュ容量あたりのアクセス頻度を示すアクセス頻度情報(単位容量アクセス頻度)をコンテンツ配置決定装置20のアクセス頻度収集部201に通知する(図7・ステップS206、図8・ステップS107)。以上で、クライアント装置40aからの配信要求に伴う処理を終了する。
これとは別個に、クライアント装置40のうちの1つであるクライアント装置40cが、キャッシュ配信装置30に対して、動画コンテンツ(C)420とその再生ビットレートを指定してコンテンツ配信要求を送信した。クライアント装置40cは、図7および図9で示した処理に係るクライアント装置40aとは別個の装置であってもよいし、また同一の装置であってもよい。
図10は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、要求したコンテンツの一部のレイヤがキャッシュされていない場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。ここで、クライアント装置40cが指定した動画コンテンツ(C)420の再生ビットレートは、基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423で実現可能なものである。クライアント装置40cは、要求するコンテンツとその再生ビットレートを決定し(図10・ステップS301)、基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423の配信をキャッシュ配信装置30に要求する(図10・ステップS302)。
これを受けたキャッシュ配信装置30は、まずキャッシュ配信部303がキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツの中から、再生要求に含まれるコンテンツIDおよび再生ビットレートをキーとして、要求された基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423を検索し(図10・ステップS303、図8・ステップS101)、これらの基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423がいずれもキャッシュ保持部302に記憶されているか否かを判断する(図10・ステップS303、図8・ステップS102)。
この場合も、キャッシュ配信部303の図10のステップS303で示した動作と同時に、キャッシュ制御部301がコンテンツ配置決定装置20に対して、コンテンツ配置決定の動作開始指令を送信する。このコンテンツ配置決定の動作の詳細については後述する。
ここで、図6に示したように、基本レイヤ(C0)421および拡張レイヤ1(C1)422はキャッシュ保持部302に記憶されているが、拡張レイヤ2(C2)423についてはキャッシュ保持部302に記憶されていない。そこで、図8のステップS102の判断はノーとなってステップS104の処理に進む。
続いてキャッシュ配信部303は、基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423のうちの一部がキャッシュ保持部302に記憶されているか否かを判断する(図10・ステップS303、図8・ステップS104)。この判断はイエスとなってステップS105の処理に進む。
キャッシュ配信部303は、キャッシュ保持部302に格納されていない拡張レイヤ2(C2)423について、コンテンツ配信装置10に対して配信要求を行う(図10・ステップS304、図8・ステップS105)。それに対してコンテンツ配信装置10のコンテンツ配信部102が、要求された拡張レイヤ2(C2)423をキャッシュ配信装置30に対して送信する(図10・ステップS305)。
キャッシュ配信装置30のキャッシュ配信部303は、これによって要求された基本レイヤ(C0)421〜拡張レイヤ2(C2)423を、要求元のクライアント装置40cに配信する(図10・ステップS306、図8・ステップS105)。
図11は、図10のステップS306として示した処理で、図6に示した配置のコンテンツがクライアント装置40cに対して配信される様子について示す説明図である。この図11で示されるように、キャッシュ保持部302に記憶された基本レイヤ(C0)421および拡張レイヤ1(C1)をキャッシュ配信部303が読み出し、これとコンテンツ配信部102から受信した拡張レイヤ2(C2)423とを合わせて、クライアント装置40cに配信している。クライアント装置40cは、これによって指定通りの動画コンテンツ(C)420を再生する(図10・ステップS307)。
当該コンテンツの配信が終了したら(もしくは配信が続行している間でもよい)、キャッシュ制御部301が、この配信が行われたことによって変化したキャッシュ保持部302における各コンテンツのキャッシュ容量あたりのアクセス頻度を示すアクセス頻度情報(単位容量アクセス頻度)をコンテンツ配置決定装置20のアクセス頻度収集部201に通知する(図10・ステップS308、図8・ステップS107)。以上で、クライアント装置40cからの配信要求に伴う処理を終了する。
図8のフローチャートのステップS104で、クライアント装置40から要求されたコンテンツが全くキャッシュ保持部302に記憶されていない場合は、ステップS106の処理に進んで、要求されたコンテンツの基本レイヤおよび拡張レイヤの全てを、コンテンツ配信装置10からクライアント装置40に対して配信させる(図8・ステップS106)。
その際、配信されるコンテンツデータはコンテンツ配信装置10からキャッシュ配信装置30を経由してクライアント装置40に配信されるものとしてもよいし、経由せずにクライアント装置40に配信されるものとしてもよい。この配信が終了したら、図8のステップS107で示す処理に進む。
図12は、図1で示したコンテンツ配信システム1で、コンテンツ配置決定装置20が行う、キャッシュ配信装置30のキャッシュ保持部302に対するコンテンツデータの配置および置き換え更新(リプレースメント)の動作について示すフローチャートである。
本実施形態では、この動作は図7のステップS203および図10・ステップS303として示したように、キャッシュ配信部303がクライアント装置40からコンテンツ視聴要求を受けたことをトリガーとして実行されるが、これをタイマーによって定期的に行うようにしてもよい。
キャッシュ制御部301から図7のステップS206、または図10のステップS308でアクセス頻度情報の通知を受けたアクセス頻度収集部201は(ステップS401)、受信したアクセス頻度情報を記憶装置22に記憶して(ステップS402)後述のステップS403に進む。アクセス頻度情報の通知を受けなければ、このままステップS403に進む。
そしてキャッシュ配信部303から図7のステップS203、または図10のステップS303で、コンテンツ配置決定の動作開始指令をコンテンツ配置決定装置20は(ステップS403)、まずアクセス頻度収集部201が記憶装置22に記憶されたアクセス頻度情報を集計して、コンテンツiの符号化レイヤ数kを用いた再生ビットレートに対するアクセス頻度p(i,k)を、全てのiおよびkについて算出する(ステップS404)。動作開始指令を受けなければ、ステップS401に戻る。
このアクセス頻度p(i,k)から、視聴品質推定部202が、コンテンツiの符号化レイヤ数xをキャッシュに配置した場合の視聴品質期待値である前述の数2で示したs(i,x)を、全てのiおよびxについて算出する(ステップS405)。そして、スコア決定部203が、コンテンツi、符号化レイヤyのスコア値である前述の数3で示したv(i,y)を算出する(ステップS406)。
そしてデータ配置決定部204が、スコア決定部203により算出された、コンテンツ保持部101内の符号化レイヤ、及びキャッシュ保持部302内の符号化レイヤのスコア値を比較して、スコア値が大きい順に、キャッシュ配信装置30に配置(キャッシュ)されるコンテンツを符号化レイヤ単位で決定し、スコア値に基づき決定された符号化レイヤ(階層データ)をキャッシュ保持部302に対して配置するよう、キャッシュ制御部301に指令する(ステップS407)。以後、この処理をステップS401から繰り返す。
そのステップS407の処理の際、算出されたv(i,y)をあらかじめ与えられた特定の閾値と比較し、キャッシュ保持部302に保持されていてもv(i,y)が閾値より低いコンテンツについては、キャッシュ保持部302から削除してコンテンツ保持部101にのみ保持するようにしてもよい。
また、この処理の際にデータ配置決定部204は、キャッシュ保持部302に配置されるコンテンツの総容量がキャッシュ保持部302のキャッシュ容量C内に収まること、即ち前述の数1を満たすことをコンテンツ配置決定における第一の条件とする。
また、データ配置決定部204は、下位の符号化レイヤを飛び越えた配置を行わない、つまり、特定のコンテンツに含まれる下位の符号化レイヤがキャッシュ保持部302に配置されていない状態で、同一コンテンツにおける上位符号化レイヤをキャッシュ保持部302に配置しないことをコンテンツ配置決定における第二の条件とする。これは、階層型符号化方式の特質上、下位の符号化レイヤを使用せずに上位の符号化レイヤのみを使用してコンテンツを再生することが不可能であることに基づく。
この条件は、図6などに示した例で説明するなら、動画コンテンツ(A)400の「基本レイヤ(A0)401を配置せずに拡張レイヤ1(A1)402のみを配置しない」「拡張レイヤ1(A1)402を配置したら必ず基本レイヤ(A0)401を配置する」「拡張レイヤ2(A2)403を配置したら必ず拡張レイヤ1(A1)402および基本レイヤ(A0)401を配置する」…などのようなことを意味する。
さらに、データ配置決定部204は、同一内容の符号化レイヤをキャッシュ保持部302に二重に配置しないことをコンテンツ配置決定における第三の条件とする。これは、図6などに示した例で言えば動画コンテンツ(A)400を構成する基本レイヤ(A0)401、拡張レイヤ1(A1)402…は、キャッシュ保持部302上には全て一意に配置され、同一コンテンツの同一レイヤが同一のキャッシュ保持部302上に重複して配置されないということを意味する。
(第1の実施形態の全体的な動作)
次に、上記の実施形態の全体的な動作について説明する。
本実施形態に係るコンテンツ配置決定方法は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置10と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置30と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置20とが、不特定多数のクライアント装置40とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報をコンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が収集してアクセス頻度を算出し(図12・ステップS401〜404)、算出されたアクセス頻度から配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値をコンテンツ配置決定装置の視聴品質推定部が算出し(図12・ステップS405)、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアをコンテンツ配置決定装置のスコア決定部が算出し(図12・ステップS406)、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータをコンテンツ配置決定装置のデータ配置決定部が決定する(図12・ステップS407)。
ここで、上記各動作ステップについては、これをコンピュータで実行可能にプログラム化し、これらを前記各ステップを直接実行するコンテンツ配置決定装置20に実行させるようにしてもよい。本プログラムは、非一時的な記録媒体、例えば、DVD、CD、フラッシュメモリ等に記録されてもよい。その場合、本プログラムは、記録媒体からコンピュータによって読み出され、実行される。
この動作により、本実施形態は以下のような効果を奏する。
本実施形態によれば、コンテンツごと、かつ符号化レイヤごとに細分化された単位容量あたりのスコアv(i,k)を求めて、このスコア値の高い順にキャッシュ配信装置30に配置するコンテンツデータを決定して配置することができる。
これによって、キャッシュ容量(単位容量)当たりのクライアント端末側の視聴品質の期待値を高めることができるので、配信システム全体としてのクライアント端末側の視聴品質を向上させることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、コンテンツデータがビットレートごとに別個のデータとして符号化されたものであり、コンテンツ配置決定装置520のデータ配置決定部704が、算出されたスコアの高い順にキャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で、キャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定する構成とした。
この構成を取ることにより、階層型符号化方式によってエンコードされたものではないコンテンツを利用しても、前述の第1の実施形態と同一の効果を得ることができる。
以下、これをより詳細に説明する。
図13は、本発明の本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ配信システム501の構成について示す説明図である。コンテンツ配信システム501は、基本的には第1の実施形態に係るコンテンツ配信システム1とほぼ同一の構成を有するが、配信する対象となるコンテンツが階層型符号化方式によってエンコードされたものではない点が、第1の実施形態との最大の相違点である。
そのため、第1の実施形態におけるコンテンツ配信装置10、コンテンツ配置決定装置20、キャッシュ配信装置30が、各々別のコンテンツ配信装置510、コンテンツ配置決定装置520、キャッシュ配信装置530に置換されている。
これらコンテンツ配信装置510、コンテンツ配置決定装置520、キャッシュ配信装置530は各々、ハードウェア的にはコンテンツ配信装置10、コンテンツ配置決定装置20、キャッシュ配信装置30と同一の構成を有する。
コンテンツ配信装置510の主演算制御手段11上では、第1の実施形態とは別のコンテンツ配信プログラムが動作することにより、第1の実施形態とは別のコンテンツ配信部602として機能する。キャッシュ配信装置530の主演算制御手段31上では、第1の実施形態とは別のキャッシュ配信プログラムが動作することにより、第1の実施形態とは別のキャッシュ制御部801およびキャッシュ配信部803として機能する。
コンテンツ配置決定装置520の主演算制御手段21上では、第1の実施形態とは別のコンテンツ配置決定プログラムが動作することにより、第1の実施形態とは別のアクセス頻度収集部701、視聴品質推定部702、スコア決定部703、およびデータ配置決定部704として機能する。
図14は、図13で示したコンテンツ配信システム501で、コンテンツ配信装置510およびキャッシュ配信装置530がクライアント装置40からの要求に応じて配信するコンテンツの構成について示す説明図である。ここでいうコンテンツは、前述の第1の実施形態で示した階層型符号化方式によってエンコードされたものではなく、複数の再生ビットレートでエンコードされた独立のコンテンツデータとして保持および配信されるものである。
即ち、本実施形態における動画コンテンツ(A)900のコンテンツデータは、互いに異なるビットレートでエンコードされた複数のコンテンツデータ1(k=1)901、コンテンツデータ2(k=2)902、コンテンツデータ3(k=3)903、コンテンツデータ4(k=4)904が、それぞれ別個のデータとしてコンテンツ保持部101およびキャッシュ保持部302に記憶される。
以後これらを各々、コンテンツデータk(k=1〜4の整数)ともいう。また、kの数値が大きくなるに従って、高画質かつ高音質となり、同時にコンテンツデータのサイズは大きくなる。この図ではk=1〜4として示しているが、このkの最大値は2以上の任意の値を取ることができる。
コンテンツデータ1(k=1)901は、携帯電話端末などのような小さな画面での再生などに適する最低限の画質および音質である。逆に大容量での伝送および高画質・高音質での再生が可能な場合には、kの値の大きいコンテンツデータを利用することが好適である。
クライアント装置40のうちの1つであるクライアント装置40aが、キャッシュ配信装置30に対して、動画コンテンツ(A)900とその再生ビットレートを指定してコンテンツ配信要求を送信した。図15は、図13で示したコンテンツ配信システム501で、要求したコンテンツがキャッシュされている場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。図16は、図13で示したコンテンツ配信システム501で、キャッシュ配信装置530またはコンテンツ配信装置510がクライアント装置40からの配信要求に応じて行う動作について示すフローチャートである。
クライアント装置40aは、要求するコンテンツとその再生ビットレートを決定し(図15・ステップS701)、コンテンツデータ2(k=2)902の配信をキャッシュ配信装置30に要求する(図15・ステップS702)。
これを受けたキャッシュ配信装置530は、まずキャッシュ配信部803がキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツの中から、再生要求に含まれるコンテンツIDおよび再生ビットレートをキーとして、要求されたコンテンツデータ2(k=2)902を検索し(図15・ステップS703、図16・ステップS601)、コンテンツデータ2(k=2)902がキャッシュ保持部302に記憶されているか否かを判断する(図15・ステップS703、図16・ステップS602)。
キャッシュ配信部803の図15のステップ703で示した動作と同時に、キャッシュ制御部801がコンテンツ配置決定装置520に対して、コンテンツ配置決定の動作開始指令を送信する。このコンテンツ配置決定の動作の詳細については後述する。
コンテンツデータ2(k=2)902はキャッシュ保持部302に記憶されているので、図16のステップS602の判断はイエスとなってステップS603に進む。これによって、キャッシュ配信部803はキャッシュ保持部302からコンテンツデータ2(k=2)902を読み出して、これらをクライアント装置40aに配信する(図15・ステップS704、図16・ステップS603)。クライアント装置40aは、これによって指定通りの動画コンテンツ(A)400を再生する(図15・ステップS705)。
当該コンテンツの配信が終了したら(もしくは配信が続行している間でもよい)、キャッシュ制御部801が、この配信が行われたことによって変化したキャッシュ保持部302における各コンテンツのデータkを用いた再生ビットレートに対するアクセス頻度を示すアクセス頻度情報(単位容量アクセス頻度)をコンテンツ配置決定装置520のアクセス頻度収集部701に通知する(図15・ステップS706、図16・ステップS607)。以上で、クライアント装置40aからの配信要求に伴う処理を終了する。
これとは別個に、クライアント装置40のうちの1つであるクライアント装置40cが、キャッシュ配信装置530に対して、同じ動画コンテンツ(A)900で先ほどとは別の再生ビットレートを指定してコンテンツ配信要求を送信した。クライアント装置40cは、図15で示した処理に係るクライアント装置40aとは別個の装置であってもよいし、また同一の装置であってもよい。
図17は、図13で示したコンテンツ配信システム501で、要求したコンテンツがキャッシュされていない場合の各装置間での動作について示すシーケンス図である。クライアント装置40cは、要求するコンテンツとその再生ビットレートを決定し(図17・ステップS801)、コンテンツデータ3(k=3)903の配信をキャッシュ配信装置530に要求する(図17・ステップS802)。
これを受けたキャッシュ配信装置530は、まずキャッシュ配信部803がキャッシュ保持部302に記憶されたコンテンツの中から、再生要求に含まれるコンテンツIDおよび再生ビットレートをキーとして、要求されたコンテンツデータ3(k=3)903を検索し(図17・ステップS803、図16・ステップS601)、このコンテンツデータ3(k=3)903がキャッシュ保持部302に記憶されているか否かを判断する(図17・ステップS803、図16・ステップS602)。
この場合も、キャッシュ配信部803の図17のステップS803で示した動作と同時に、キャッシュ制御部801がコンテンツ配置決定装置520に対して、コンテンツ配置決定の動作開始指令を送信する。このコンテンツ配置決定の動作の詳細については後述する。
ここで、コンテンツデータ3(k=3)903はキャッシュ保持部302に記憶されていない。そこで、図16のステップS602の判断はノーとなってステップS604の処理に進む。
キャッシュ配信部803は、キャッシュ保持部302に格納されていないコンテンツデータ3(k=3)903について、コンテンツ配信装置810に対して配信要求を行う(図17・ステップS804、図16・ステップS604)。それに対してコンテンツ配信装置510のコンテンツ配信部602が、要求されたコンテンツデータ3(k=3)903を要求元のクライアント装置40cに配信する(図17・ステップS805、図16・ステップS604)。
クライアント装置40cは、これによって指定通りのコンテンツデータ3(k=3)903を再生する(図17・ステップS806)。ここで、配信されるコンテンツデータ3(k=3)はコンテンツ配信装置510からキャッシュ配信装置530を経由してクライアント装置40cに配信されるものとしてもよいし、経由せずに配信されるものとしてもよい。
当該コンテンツの配信が終了したら(もしくは配信が続行している間でもよい)、キャッシュ制御部801が、この配信が行われたことによって変化したキャッシュ保持部302における各コンテンツのデータkを用いた再生ビットレートに対するアクセス頻度を示すアクセス頻度情報(単位容量アクセス頻度)をコンテンツ配置決定装置520のアクセス頻度収集部701に通知する(図17・ステップS807、図16・ステップS605)。以上で、クライアント装置40cからの配信要求に伴う処理を終了する。
図18は、図13で示したコンテンツ配信システム501で、コンテンツ配置決定装置520が行う、キャッシュ配信装置530のキャッシュ保持部802に対するコンテンツデータの配置および置き換え更新(リプレースメント)の動作について示すフローチャートである。
キャッシュ制御部801から図15のステップS706、または図17のステップS808でアクセス頻度情報の通知を受けたアクセス頻度収集部701は(ステップS901)、受信したアクセス頻度情報を記憶装置22に記憶して(ステップS902)後述のステップS903に進む。アクセス頻度情報の通知を受けなければ、このままステップS903に進む。
キャッシュ配信部803から図15のステップS703、または図17のステップS803で、コンテンツ配置決定の動作開始指令を受けたアクセス頻度収集部701は(ステップS903)、まずコンテンツが配信されるたびにキャッシュ制御部801がアクセス頻度収集部701に通知するアクセス頻度情報を集計して、コンテンツiの再生ビットレート毎のデータkを用いた再生ビットレートに対するアクセス頻度p(i,k)を、全てのiおよびkについて算出する(ステップS904)。図19は、図18のステップS904で算出された各々のアクセス頻度p(i,k)について示す説明図である。
本実施形態では、この動作は図15のステップS703および図17・ステップS803として示したように、キャッシュ配信部803がクライアント装置40からコンテンツ視聴要求を受けたことをトリガーとして実行されるが、これをタイマーによって定期的に行うようにしてもよい。
このアクセス頻度p(i,k)から、視聴品質推定部702が、コンテンツiの再生ビットレート毎のデータk=xをキャッシュに配置した場合の視聴品質期待値である以下の数4で示したs(i,x)を、全てのiおよびxについて算出する(ステップS905)。図20は、図18のステップS905で算出された各々の視聴品質期待値s(i,x)について示す説明図である。Q(i,x,k)は、コンテンツiのデータkを要求したときに、データkを受信することによって得られる視聴品質を表す。ここでは、Q(i,x,k)=x/kとしている。
Figure 2013005478
図20に示されているように、s(i,1)はコンテンツiのデータk=1をキャッシュした場合の視聴品質期待値であり、s(i,2)はコンテンツiのデータk=2をキャッシュした場合の視聴品質期待値、s(i,3)はコンテンツiのデータk=3をキャッシュした場合の視聴品質期待値、s(i,4)はコンテンツiのデータk=4をキャッシュした場合の視聴品質期待値である。
そして、スコア決定部703が、コンテンツi、再生ビットレート毎のデータk=xのスコア値である以下の数5で示したv(i,x)を算出する(ステップS906)。図21は、図18のステップS906で算出された各々のスコア値v(i,x)について示す説明図である。
Figure 2013005478
図21に示されているように、v(i,1)はコンテンツiのデータk=1をキャッシュした場合のスコア値であり、v(i,2)はコンテンツiのデータk=2をキャッシュした場合のスコア値、v(i,3)はコンテンツiのデータk=3をキャッシュした場合のスコア値、v(i,4)はコンテンツiのデータk=4をキャッシュした場合のスコア値である。ここで、第1の実施形態では各コンテンツの各レイヤごとにスコア値が求められていたが、本実施形態では各コンテンツの再生ビットレートごとの各データkについて各々別個に求められていることに注意されたい。
そしてデータ配置決定部704が、スコア決定部703により算出された、コンテンツ保持部101内の再生ビットレート毎のデータk、及びキャッシュ保持部802内の再生ビットレート毎のデータkのスコア値を比較して、スコア値が大きい順に、キャッシュ配信装置30に配置(キャッシュ)されるコンテンツを決定し、スコア値に基づき決定されたコンテンツをキャッシュ保持部302に対して配置するよう、キャッシュ制御部801に指令する(ステップS907)。以後、ステップS901から処理を繰り返す。
その際、データ配置決定部704は、キャッシュ保持部302に配置されるコンテンツの総容量がキャッシュ保持部302のキャッシュ容量C内に収まること、即ち以下の数6を満たすことをコンテンツ配置決定における第一の条件とする。
Figure 2013005478
ただし、第1の実施形態とは違って、再生ビットレート毎の各データkは別個のデータファイルであるので、たとえばk=2およびk=3のデータのみをキャッシュ保持部302にキャッシュして、それ以外のk=1およびk=4のデータはキャッシュせずにコンテンツ保持部101のみに保持するというような形でデータを保存することもありうる。
この、第2の実施形態によれば、階層型符号化方式によってエンコードされたものではないコンテンツに対しても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。即ち、クライアント端末側の視聴品質の期待値を高めて、キャッシュヒット率を高めてネットワーク負荷を削減しつつ、クライアント端末側の視聴品質を向上させることができる。
(実施形態の拡張)
ここまでで説明した第1および第2の実施形態には、種々の拡張が考えられる。以下、これについて説明する。
たとえば、第1および第2の実施形態では各々別個のコンピュータ装置として説明したコンテンツ配信装置、キャッシュ配信装置およびコンテンツ配置決定装置のうちの2つ以上を同一のコンピュータ装置としてもよい。その中でも、キャッシュ配信装置とコンテンツ配置決定装置とを同一のコンピュータ装置とすることが、コンテンツデータの配信開始と同時にキャッシュ対象のコンテンツデータを決定する動作を開始することができるのでより望ましい。
また、コンテンツ配置決定装置をコンテンツ配信装置およびキャッシュ配信装置と別個のコンピュータ装置として、コンテンツデータの配信開始とは特に関係なく、与えられた周期によって定期的に(もしくはコンテンツ配置決定装置に対するシステム管理者からの動作開始指令によって)キャッシュ対象のコンテンツデータを決定する動作を開始するようにしてもよい。
これまで本発明について図面に示した特定の実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができる。
上述した実施形態について、その新規な技術内容の要点をまとめると、以下のようになる。なお、上記実施形態の一部または全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1) 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムであって、
前記キャッシュ配信装置が、
前記コンテンツデータのうち前記配信要求の頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ保持部と、前記キャッシュ保持部に記憶された前記コンテンツデータに対する配信要求が前記クライアント装置からあった場合にこれを前記コンテンツ配信装置に代わって配信するキャッシュ配信部と、前記配信要求の頻度の高いコンテンツデータを前記コンテンツ配信装置に対して送信するよう要求し、これを受信して前記キャッシュ保持部に記憶するキャッシュ制御部とを有すると共に、
前記コンテンツ配置決定装置が、
前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、
算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、
算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、
算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定するデータ配置決定部と
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
(付記2) 前記キャッシュ配信装置のキャッシュ制御部が、前記コンテンツ配置決定装置が決定したデータ配置に応じて前記キャッシュ保持部に記憶された前記コンテンツデータを置換する機能を有することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記3) 前記コンテンツ配置決定装置の前記視聴品質推定部が、前記クライアント装置が前記コンテンツの配信に際して要求した要求再生ビットレートと当該コンテンツが実際に前記クライアント装置で再生される際の視聴再生ビットレートの比率として前記視聴品質の期待値を算出することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記4) 前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアを予め定められた閾値と比較して高いものを前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータとして決定することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記5) 前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアの高い順に前記キャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記6) 前記コンテンツデータが階層型符号化方式によって符号化されたものであり、
前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアの高い順でかつ上位レイヤに必ずこの再生に必要な下位レイヤが伴った状態で前記キャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で、前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータのレイヤを決定することを特徴とする、付記5に記載のコンテンツ配信システム。
(付記7) 前記コンテンツデータがビットレートごとに別個のデータとして符号化されたものであり、
前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアの高い順に前記キャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で、前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定することを特徴とする、付記5に記載のコンテンツ配信システム。
(付記8) 前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ制御部が、前記クライアント装置前記コンテンツデータを送信するたびに前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部に前記アクセス頻度情報を送信する機能を有することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記9) 前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ制御部が、予め与えられた周期ごとに前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部に前記アクセス頻度情報を送信する機能を有することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記10)前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ制御部が、前記クライアント装置から前記配信要求を受信するたびに前記コンテンツ配置決定装置に前記キャッシュ対象の前記コンテンツデータを決定する動作の開始指令を送信する機能を有することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記11) 前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が、予め与えられた周期ごとに前記キャッシュ対象の前記コンテンツデータを決定する動作を開始する機能を有することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ配信システム。
(付記12) 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、前記コンテンツデータの配信要求を行って受信した当該コンテンツデータを再生する不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置であって、
前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、
算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、
算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、
算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定するデータ配置決定部と
を有することを特徴とするコンテンツ配置決定装置。
(付記13) 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、
前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が収集してアクセス頻度を算出し、
算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を前記コンテンツ配置決定装置の視聴品質推定部が算出し、
算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを前記コンテンツ配置決定装置のスコア決定部が算出し、
算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを前記コンテンツ配置決定装置のデータ配置決定部が決定する
ことを特徴とするコンテンツ配置決定方法。
(付記14) 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、
前記コンテンツ配置決定装置が備えているコンピュータに、
前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出する手順、
算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する手順、
算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出する手順、
および算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定する手順
を実行させることを特徴とするコンテンツ配置決定プログラム。
この出願は2011年7月4日に出願された日本出願特願2011−147927を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、コンテンツ配信システムにおいて一般的に利用することが可能である。特に、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツを配信するオンデマンド配信に適している。また、配信の対象となるデータ種類は映像データに限らず、音声、ゲームなどの様々な種類のコンテンツデータを配信するサービスに適用可能である。
1、501 コンテンツ配信システム
10、510 コンテンツ配信装置
11、21、31 主演算制御手段
12、22、32 記憶手段
13、23、33 通信手段
20、520 コンテンツ配置決定装置
30、530 キャッシュ配信装置
40、40a、40b、40c クライアント装置
50 ネットワーク
101 コンテンツ保持部
102、602 コンテンツ配信部
201、701 アクセス頻度収集部
202、702 視聴品質推定部
203、703 スコア決定部
204、704 データ配置決定部
301、801 キャッシュ制御部
302 キャッシュ保持部
303、803 キャッシュ配信部
400、900 動画コンテンツ
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配信システムは、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムであって、キャッシュ配信装置が、コンテンツデータのうち配信要求の頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ保持部と、キャッシュ保持部に記憶されたコンテンツデータに対する配信要求がクライアント装置からあった場合にこれをコンテンツ配信装置に代わって配信するキャッシュ配信部と、配信要求の頻度の高いコンテンツデータをコンテンツ配信装置に対して送信するよう要求し、これを受信してキャッシュ保持部に記憶するキャッシュ制御部とを有すると共に、コンテンツ配置決定装置が、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、算出されたアクセス頻度から、コンテンツデータごとに当該コンテンツデータによって配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定装置は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、コンテンツデータの配信要求を行って受信した当該コンテンツデータを再生する不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置であって、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、算出されたアクセス頻度から、コンテンツデータごとに当該コンテンツデータによって配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定するデータ配置決定部とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定方法は、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報をコンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が収集してアクセス頻度を算出し、算出されたアクセス頻度から、コンテンツデータごとに当該コンテンツデータによって配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値をコンテンツ配置決定装置の視聴品質推定部が算出し、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアをコンテンツ配置決定装置のスコア決定部が算出し、算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータをコンテンツ配置決定装置のデータ配置決定部が決定することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ配置決定プログラムは、多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶されるコンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、コンテンツ配置決定装置が備えているコンピュータに、キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出する手順、算出されたアクセス頻度から、コンテンツデータごとに当該コンテンツデータによって配信要求元のクライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する手順、算出された視聴品質の期待値をコンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出する手順、および算出されたスコアに応じてキャッシュ配信装置のキャッシュ保持部にキャッシュするコンテンツデータを決定する手順を実行させることを特徴とする。

Claims (10)

  1. 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムであって、
    前記キャッシュ配信装置が、
    前記コンテンツデータのうち前記配信要求の頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ保持部と、前記キャッシュ保持部に記憶された前記コンテンツデータに対する配信要求が前記クライアント装置からあった場合にこれを前記コンテンツ配信装置に代わって配信するキャッシュ配信部と、前記配信要求の頻度の高いコンテンツデータを前記コンテンツ配信装置に対して送信するよう要求し、これを受信して前記キャッシュ保持部に記憶するキャッシュ制御部とを有すると共に、
    前記コンテンツ配置決定装置が、
    前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、
    算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、
    算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、
    算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定するデータ配置決定部と
    を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
  2. 前記キャッシュ配信装置のキャッシュ制御部が、前記コンテンツ配置決定装置が決定したデータ配置に応じて前記キャッシュ保持部に記憶された前記コンテンツデータを置換する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  3. 前記コンテンツ配置決定装置の前記視聴品質推定部が、前記クライアント装置が前記コンテンツの配信に際して要求した要求再生ビットレートと当該コンテンツが実際に前記クライアント装置で再生される際の視聴再生ビットレートの比率として前記視聴品質の期待値を算出することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  4. 前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアの高い順に前記キャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  5. 前記コンテンツデータが階層型符号化方式によって符号化されたものであり、
    前記コンテンツ配置決定装置の前記データ配置決定部が、算出された前記スコアの高い順でかつ上位レイヤに必ずこの再生に必要な下位レイヤが伴った状態で、前記キャッシュ保持部の総容量に収まる範囲で前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータのレイヤを決定することを特徴とする、請求項4に記載のコンテンツ配信システム。
  6. 前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ制御部が、前記クライアント装置前記コンテンツデータを送信するたびに前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部に前記アクセス頻度情報を送信する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  7. 前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ制御部が、前記クライアント装置から前記配信要求を受信するたびに前記コンテンツ配置決定装置に前記キャッシュ対象の前記コンテンツデータを決定する動作の開始指令を送信する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  8. 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、前記コンテンツデータの配信要求を行って受信した当該コンテンツデータを再生する不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置であって、
    前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出するアクセス頻度収集部と、
    算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する視聴品質推定部と、
    算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出するスコア決定部と、
    算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定するデータ配置決定部と
    を有することを特徴とするコンテンツ配置決定装置。
  9. 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、
    前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を前記コンテンツ配置決定装置のアクセス頻度収集部が収集してアクセス頻度を算出し、
    算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を前記コンテンツ配置決定装置の視聴品質推定部が算出し、
    算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを前記コンテンツ配置決定装置のスコア決定部が算出し、
    算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを前記コンテンツ配置決定装置のデータ配置決定部が決定する
    ことを特徴とするコンテンツ配置決定方法。
  10. 多数のコンテンツデータを複数の再生ビットレートごとに予め記憶しているコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータのうち配信要求される頻度の高いものを予め記憶しているキャッシュ配信装置と、キャッシュ配信装置に記憶される前記コンテンツデータを決定するコンテンツ配置決定装置とが、不特定多数のクライアント装置とネットワークを介して接続されて構成され、前記クライアント装置からの配信要求に応じてコンテンツデータを配信するコンテンツ配信システムにあって、
    前記コンテンツ配置決定装置が備えているコンピュータに、
    前記キャッシュ配信装置からコンテンツごとかつ前記再生ビットレートごとのアクセス頻度情報を収集してアクセス頻度を算出する手順、
    算出された前記アクセス頻度から配信要求元の前記クライアント装置において得られると予想される視聴品質の期待値を算出する手順、
    算出された前記視聴品質の期待値を前記コンテンツデータの単位容量あたりの数値としたスコアを算出する手順、
    および算出された前記スコアに応じて前記キャッシュ配信装置の前記キャッシュ保持部にキャッシュする前記コンテンツデータを決定する手順
    を実行させることを特徴とするコンテンツ配置決定プログラム。
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