JPWO2012173130A1 - 液体分析装置 - Google Patents

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Abstract

液体搬送デバイスでは,散乱体の吸光度測定を行う際に生じる散乱光が問題となり,正確な吸光度測定が実施困難であった。上記課題を解決する為に、本願発明の一態様として、液体搬送デバイスを構成2枚の基板の両方に計測用スリット付き電極を設けることにより散乱光の低減を図り,正確な吸光度測定を可能にする構成とした。また,本願発明の一態様として、2枚の基板のスリットの位置合わせ機構も提供する構成とした。これにより、散乱体を含む試料の吸光度を正確に測定できる。さらに高精度なスリットの位置あわせを実施することが可能となる。

Description

発明は基板上で液体を操作するシステムに関する。特に多数の液体を搬送し,分析する液体分析装置または反応システムに関する。
生化学分析装置においては、従来、プラスチックやガラスの反応容器内に検体と試薬とを分注し、これらを混合してできた反応液に光を照射し、成分量を測定していた。しかし近年、試薬コストの削減や、環境への負荷低減のため、分析に用いる反応液の微少量化が求められており、従来方式での反応液微少量化では液の取り扱いが困難になり、また分注、混合時に発生する気泡等により正確な測定ができなくなるという問題があった。そのため、微少量の液体を的確に操作し、精度良く分析する技術が求められていた。
微少量の液体(液滴)を操作する一つの方法として、平面基板に形成された電極上に液滴を置き,電気的な制御により搬送する方法がある。代表的な方法として、表面に沿って複数の電極が形成された2つの基板を一定の間隔をなすように対向して配置し,搬送する液滴を両基板間に挟みこみ,電極に電圧を印加することで液体を搬送する方法がある(例えば非特許文献1、2)。この方法では、通常、液滴を搬送する電極配列からなる液体搬送路に沿って、2つの基板の液滴が接する面に複数の電極が形成されている。2つの基板の片方の電極をグランドに、もう片方の基板側の電極に一定電圧を印加すると、エレクトロウェッティング現象により、グランドおよび電圧を印加した電極の上の濡れ性が良くなり、その液滴が移動する。このプロセスを繰りかえすことで、電極配列に沿って液滴を搬送できる。ここではこのような,液滴を搬送するデバイスを液体搬送デバイスと呼ぶ。液体搬送デバイスは微量の液体を自由度高く操作できるほか,周囲が壁に囲まれた容器に比べ、基板を利用するため気泡の影響を受けにくいことなどが利点として挙げられる。
検体中に含まれる成分量を検出し分析する分析装置には、一般的にハロゲンランプ等からの白色光を検体と試薬の混合液である反応液に照射し、反応液を透過してきた光を回折格子で分光して必要な波長成分を取り出し、その吸光度を割り出す構成が広く用いられている。あるいは、白色光を回折格子で分光した後、反応液に照射する場合もある。この分析装置の液体の光透過距離である光路長は通常、5〜10 mm程度である。一方,液体搬送デバイスを用いた液体分析装置では,光路長が1 mm未満と短く,当該デバイスを上述の分析装置として用いる際に光量および吸光度の確保が課題となる。これまでに液体搬送デバイスを適用した液体分析装置が報告されている(非特許文献3)(特許文献1)(特許文献2)(特許文献3)(特許文献4)。
特表2010−521676号 特表2010−503516号 特表2009−534653号 特開2006−317363号公報
Applied Physics Letters,Vol.77,No.11,pp.1725-1726,2000. Journal of Microelectromechanical Systems,Vol.9,NO.2,pp. 171-180,2000. IEEE Transactions on Computer-Aided Design of Integrated Circuits and Systems,Vol. 25,No. 2,pp. 211-223,2006.
上記液体分析装置では、対向して配置する2つの基板が形成する間隔がおおむね1mm以下と狭く、吸光度測定を行う際、光路長が短いため、得られるシグナルの量が少なくなる。そのため光源からの光量をより多く受光器で受光できるよう、試料に照射する光の照射角度幅および、試料からの光を取り込む受光角度幅を大きくとる光学系が組まれている。例えば上述した液体分析装置では光源側の基板の電極の一部に開口部を設け,さらに受光器側の基板を透明にした仕組みが報告されている。この構成であれば光量は多く確保できるために測定のばらつきは低減できる。しかしながらこのような光源側の基板の電極に開口部を設けた構成は,光源由来の迷光はカットできるが,試料内で生じる散乱迷光を低減できなかった。そのため、液体搬送デバイスの分析装置としての用途の中には免疫比濁測定やラテックス免疫比濁測定、大腸菌などを含む濁度測定があるが、これらの散乱体を含む試料の測定の場合,本来ならば透過した光を受光し吸光度測定を行うべきところ、一度散乱された散乱光も受光器に入り込み,正しい吸光度を得ることができないのが問題となっていた。
本発明では,正確な吸光度測定が得られる構成として,電極とスリットを一体化したスリット付き電極(スリット電極)を光源側の基板および受光器側の基板の両方に設けた。基本構成を図1に示す。具体的には,光源101側の下部基板20に複数の制御電極21を有し、その制御電極の少なくとも1つに第1のスリット1を含むスリット付き電極22を設け,これら制御電極21およびスリット付き制御電極22と液体30の間に絶縁膜23を配置し、さらに,液体30を透過した光を受光する受光器102側の上部基板10にも、第1のスリット1とその少なくとも一部が対面するような第2のスリット2を含むスリット付き対向電極12を設ける。スリット付き電極22の第1のスリット1を通して液滴30を照射し,試料からの透過光は第2のスリット2を通過して受光器102に入る。第1のスリット1を含むスリット付き電極22と第2のスリット2を含むスリット付き電極12は複数であってもよい。また,下部基板20および上部基板10は光を透過させるため、基本的に光源からの光に対して透明であるが、全体が透明である必要は無く、光の透過に必要な部分が透明であればよい。スリット付きの制御電極および対向電極12は光を通さず,かつ反射しにくいものとする。
比較例を図2に示す。この構成では,光源101側の基板20に制御電極21および第1のスリット1を備えたスリット付き電極22を配置し,第一のスリット1を通して,光源101から出射される光を,液体30を通し受光器102に照射する。制御電極21およびスリット付き制御電極22と液体30の間には絶縁膜23が配置される。一方,受光器102側の上部基板10に配置する対向電極11を全面透明とし,試料である液体30の透過光を受光器102で検出する。この構成では試料由来の散乱迷光は低減できないため,散乱体を含む液体の吸光度測定を正確にできなかった。
次に散乱体として直径2 μmの球体を用い,それぞれの構成における吸光度と光量を吸光度測定のシミュレーションで求めた。本シミュレーションでは,吸光度0.5 absを目標値とし,散乱体の濃度および光路設定を行った。その結果を図3(A)(B)に示す。比較例を片側スリット、本発明の構成を両側スリットとして記載する。
図3(A)より,片側スリットの場合の方が両側スリットの場合よりも光量が得られるが、図3(B)から明らかなように,片側スリットでは吸光度が0.17 absであるのに対し、両側スリットでは吸光度が0.5 absとより正確に測定できていることがわかった。
次に,受光器側の第2のスリット2の位置を液体30から受光器の方向へ徐々に遠ざけた場合の、光量と吸光度のスリット位置依存性を計算した。その結果を図4に示す。0 mmは第2のスリット2を対向電極11と一体化したスリット付き対向電極12の位置である。すなわち,0 mmとは第2のスリット2が液体30に接している位置である。図4より,第2のスリット2の位置が液体から離れるにつれて光量が減少していることが明らかである。吸光度については距離が離れてもあまり変わらないが、離れすぎると減少することが分かる。そのため,光量と吸光度を共にかせぎたい場合には、第2のスリット2は対向電極と一体化しているか、できるだけ近い方がよいことがわかる。例えば,吸光度が2%まで低減しても許容できるとすると、第2のスリット2の位置は1mm以内に配置することが望ましい。しかしながら,上部基板10の厚みは概ね1mm程度必要であるため、上部基板10よりも外側にスリットを配置した場合には光量が減少する点が不利になる。
以上から,光源側のみならず,受光器側にも第2のスリット2を設けると、吸光度測定の精度が向上することわかる。さらに、第2のスリット2を対向電極11と一体化した場合のほうがより光量をかせいで正確な吸光度測定ができることがわかる。尚、第1のスリット1についても同様の結果が得られる。また、絶縁膜の厚みは数百ナノ程度であり、図1のような一体化したスリット付き電極22であれば、光学的にはスリット付き電極が液体30にほぼ接触しているのと同じ状態と考えてよい。
一方、下部基板20と上部基板10のそれぞれにスリットを設けた場合では両側のスリットの位置合わせが重要となる。上述の通り,微量化に伴うスリットの縮小化により、スリットの大きさは100 μm角程度にまでなる。その際光量を確保し正確な測定をするには両側基板の第2のスリット2および第1のスリット1の位置あわせ精度は概ね10 μm以下にしなければならないと考えられる。スリットを電極と一体化させた場合では、電極配列の形成に用いる半導体プロセス等での位置あわせ機構を同一基板に設けることができ,基板を合わせる際にスリット位置を同時に合わせることができるため高精度にかつ簡易に位置あわせでき、光量を確保し、正確な吸光度測定が可能となる。
光源側と受光器側の両方にスリットを設けることで、吸光度測定の精度が向上する。受光器側の基板に電極と一体化したスリットを設けることにより、散乱体を含む試料の吸光度を正確に測定できる。さらに高精度なスリットの位置あわせを実施することが可能となる。
電極スリット両側構成の説明図 電極スリット片側構成の説明図 吸光度および光量のシミュレーション結果 吸光度および光量のスリット位置依存性のシミュレーション結果 液体分析装置の概要図 液体デバイスの搬送経路の断面図 液体分析装置の検出ユニットの断面図 はめ込み口を用いたスリット位置合わせ機構の説明図 デバイスの2つの辺を基準とするスリット位置合わせ機構の説明図 位置合わせマークを用いたスリット位置合わせ機構の説明図
本実施例では、吸光度測定を行う分析システムにおける計測部ユニットの構成について説明する。
図5に前述分析システムの構成を示す。液体分析装置は液体搬送デバイス100と、検体28と試薬29を液体搬送デバイス100に導入するための導入ユニット80と、検体28と試薬29を混合した試料(液滴30)の内部の成分を測定するための検出ユニット90と、液滴30を液体搬送デバイス100から排出するための排出ユニット70から構成される。
導入ユニット80には検体28と散乱体としてラテックス試薬を含む試薬29が試薬槽に収容等され、プローブ81により導入口82から検体28及び試薬29を順番に液体搬送デバイス100内に導入し,検体28と試薬29を混合・撹拌して試料となる液滴30ができる。検出ユニット90は、液体搬送デバイス100に液滴30が搬送され排出されるまでに通過する液体搬送路の少なくとも一部に設置された検出ユニットに隣接して設置される。排出ユニット70にはシッパー71と廃液タンク73が配置され、排出口72に搬送された液滴30をシッパー71により液体搬送デバイス100内から廃液タンク73へ排出できる。導入口82および排出口72は,図5に示すように,上部基板10の両側に設けた穴であってもよい。
次に本実施例に用いた液体搬送デバイス100の構成を図6に示す。液体搬送デバイス100は厚み2 mmの下部基板20及び厚み1mmの上部基板10を間隔0.5 mmの隙間31を形成するように配置して構成された。隙間31は媒体となる粘度2cStのシリコーンオイル40で満たした。このシリコーンオイル40は液滴30の蒸発を防ぐことができるため、液滴30が蒸発しやすい溶液の場合には使うとよい。下部基板20にはサイズ1.5 mm角の正方形制御用電極21を複数配置し、さらにそれらの制御電極21の表面を厚み300 nmの絶縁膜23で覆った。上部基板10には,1つ以上の対向電極11を配置した。制御電極21および対向電極11の厚みを200 nmとした。液体搬送の制御のため,電源121,配線122,及び各制御用電極21への電圧のON/OFFを制御するスイッチ120を含む電圧制御部も備えた。通常,対向電極11をグラウンドにし,制御用電極21に電圧をかけることで,上部基板と下部基板との間に電圧差が生じて液滴30を搬送できる。搬送する液滴30を1つ以上の制御用電極21の上に配置し,制御電極21に25Vの電圧を順次印加することにより移動させた。液滴30が移動し易いように,絶縁膜23および対向電極11の表面を撥水性処理した。
本実施例では下部基板20および上部基板10に石英を用いたが,シリコンを用いてもよい。例えば,下部基板20にシリコンを用いた場合,第1スリット1に通じる開口部をシリコン基板に設ける必要があり,その方法として,一般的に知られている半導体技術を使ってシリコン表面に二酸化ケイ素等の光透過性を持つ膜を成膜した後,異方性エッチング等で開口部となる場所のシリコンを局所的に除去し,前記光透過性膜を開口部として残すなどの方法がある。上部基板10にシリコンを用いた場合でも同様である。また,制御用電極21及び対向電極11には厚み200 nmのクロームを用い、リソグラフィー法で代表される半導体技術で形成した。絶縁膜23に二酸化ケイ素(SiO)を用い,CVD(Chemical Vapor Deposition)で成膜した。本実施例では,二酸化ケイ素を用いたが,パリレンC,窒化ケイ素,非晶性フッ素樹脂(アモルファスフロロポリマー)、等の絶縁性材用を用いてもよい。
測定に先立ち,検体28と直径2 μmのラテックス粒子を含む試薬29をそれぞれ搬送デバイス100に導入し,制御電極21に電圧を印加し導入液体を制御し,デバイス内で検体28と試薬29を搬送・混合・反応させ,液滴30とした。次に,下部基板20と上部基板10の間に挟み,下部基板20に配置する制御用電極21に電圧を印加することで光源101、受光器102、スリット付き電極22を含む検出ユニット90まで液滴30を搬送した。
図7は検出ユニット90と液体搬送デバイス100の位置関係を示す断面図である。検出ユニット90は,光源101,受光器102およびレンズ103によって構成させている。第2のスリット2およびスリット付き対向電極12を設けた上部基板10が受光器102側に配置され,さらに第1のスリット1およびスリット付き電極22を設けた下部基板20が光源101側に配置されている。また,光路設計では,液滴30を挟む2つの基板は光源101と受光器102の間に配置し、光源101からの光104はレンズ103で集光され,スリット付き電極22に設けた第1のスリット1を通過して液滴30に入射するようにした。さらに、液滴30を通過した光104がスリット付き対向電極12に設ける第2のスリット2を通り、レンズ103で集光されて受光器102に到達する。実際,図7に示す構成を用い,直径2 μmのラテックス粒子を含む検体28と試薬29を混合・撹拌してできた液体30の吸光度測定を実施した。測定の際、前記電圧制御部により、少なくとも液体30に光を照射している間はスリット付き電極22とスリット付き対向電極12の電極間に電圧を印加して液体30を固定することによって,液体30が不用意に移動せず,安定した測定が可能となった。なお,第1のスリット1および第2のスリット2は対をなしており,両方のスリット及びそれぞれを含むスリット付き電極22およびスリット付き電極12を複数設けてもよい。また、ここでは光源側に第1のスリット電極、受光器側に第2のスリット付き対向電極を設けた場合を示しているが、光源と受光器の位置は入れ替えても測定は可能である。
本実施例では,スリット付き電極22は厚み200 nm,大きさ1.5 mm角の正方形で,隣り合う制御用電極21と同じにした。また,スリット付き電極22は搬送にも測定にも利用できるように,第1のスリット1のサイズをスリット付き電極22の面積の1/3にし,幅0.5 mm角の正方形にした。さらに,第2のスリット2の大きさを第1のスリット1と同じで0.5 mm角の正方形にした。スリットの形は正方形に限らず、長方形やその他の多角形、円形などでもよい。これにより搬送および測定の両方を実現できた。スリット付き電極22およびスリット付き対向電極12にはクロームを用いたが、アルミなど他の不透明な金属材料を用いてもよい。また、他の不透明な導電性材料を用いてもよい。また、スリットの付いていない電極については、基板上から液体の位置が見えるように透明な電極を用いてもよい。受光器側の基板に電極と一体化したスリットを設けることにより、散乱体を含む試料の吸光度を正確に測定できた。
搬送液体の微量化に伴うスリットサイズの縮小化により,機械的な組み立てによるスリットの位置合わせは困難となる。本実施例では,両側基板のスリットが幅0.1 mm角の正方形の場合において,スリット位置誤差を10 μm以下に抑えて調節するための位置合わせ機構について説明する。スリット付き電極22,第1のスリット1および第2のスリット2の大きさは上記と同じにした。
本実施例の一つの形態を図8に示す。図8(A)に示すように,本実施例では,電極形成に用いる半導体プロセスで,第1のスリット1を含む下部基板20の任意の先端に,はめ込み口200を形成した。また同様の半導体プロセスで,第2のスリット2を含む上部基板10の任意の先端にもはめ込み口200を形成した。上下基板の第1のスリット1及び第2のスリット2からはめ込み口200までの距離XEを10 mmと同じにした。この条件を設定する一つの方法として,スリットの一辺を基準にし,そこから基板の任意の先端に向かって距離XE=10 mmをとり,その位置にはめ込み口200を形成する。はめ込み口を精度よく形成するため,ドライエッチングを用いたが、ウェットエッチングやダイシング等の半導体プロセスを用いてもよい。次に,図8(B)に示すように,はめ込み口200に合う形状を有するスペーサ201を両側の基板のはめ込み口にはめてスリットの位置を合わせた。これにより,2つの第1のスリット1および第2のスリット2のぞれぞれの縦中心線のズレで定義するスリット位置誤差ΔLを10 μm以下に抑えることができた。当該スペーサ201は隙間31を一定にする役割も担っている。
このようにスリット位置誤差を低減する位置あわせ機構を設けることで光量を確保し、正確な吸光度測定を行うことができた。
さらに,上下基板の位置あわせは段差を有するスペーサを用いてもよい。詳細を図9(A)〜(C)に示す。本位置合わせ機構では,上部基板および下部基板の2辺を高精度に加工して位置合わせに用いた。今回、加工にはダイシングを用いたが,鑢等で基板を徐々に削ることで最終的に精度よく合わせてもよい。図9(A)に示すように,第2のスリット2およびスリット付き対向電極12を含む上部基板10の4つの辺のうち,当該基板の片端を構成する2つの辺306と307を高精度に加工した。すなわち,当該辺306および307の加工位置は,第2のスリット2を構成しかつ直交する2つの辺を基準に定めた距離XE,YEとなる位置にした。幅距離XE,YEはそれぞれ10 mmと5 mmにした。第2のスリット2の辺の代わりに,当該スリットの中心を通る横軸線305および縦軸線304を基準に加工してもよい。その場合,図9(A)に示す距離XC,YCの位置に,それぞれの距離に対応する辺306および辺307を加工すればよい。
また,図9(B)に示す下部基板20に対しても,上部基板10の場合と同様の手順で,2辺308および309を加工した。ここでも,スリットの中心線を基準にしても良く,この場合は,図9(B)に示す距離XCおよび距離YCを基準に辺308および辺309を加工すればよい。
さらに,図9(C)に示すように,両側の基板の加工された2つの辺(例えば辺306および辺308)に接触してスペーサ310を設置することによって,上部基板10および下部基板20のそれぞれの2つの辺の位置が上下で一致し,第1のスリット1および第2のスリット2の位置合わせができる。スペーサ310は両側に設置し,基板間隔を一定にする役割を兼ねてもよい。このように端面を高精度に加工することで第1のスリット1と第2のスリット2の位置あわせを高精度にかつ簡易に実施し、正確な吸光度測定を行うことができた。
また上下基板の位置あわせには位置決めマークを用いてもよい。詳細を図10(A)〜(C)に示す。図10(A)は第2のスリット2,およびスリット付き対向電極12を含む上部基板10の平面図,図10(B)は第1のスリット1,スリット付き電極22,および制御電極21を含む下部基板の平面図を示す。図10(A)に示すように,上部基板10にスリット位置決めのため,2つ以上の位置合わせマークとして210および211を設け,同様に,下部基板20にも2つ以上の位置合わせマークとして212および213を設け,上部基板の位置合わせマークと対応させた。つまり,上部基板10および下部基板20のそれぞれの位置合わせマークが対をなしている(210→213,211→212)。位置合わせマークは,対向電極11または制御電極21と同様のプロセスで形成すれば良く電極の形成に用いられている一般的な半導体プロセス(ドライエッチング,ウェットエッチング等)で形成してもよい。縦方向と横方向が簡単に定められるため,ここでは位置合わせマークの形を十字形にしているが,他の形状(円形状,多角形状等)を用いてもよい。
次に,液滴30を含む液体搬送デバイスの断面図を図10(C)に示し,それを元に位置合わせの様子を説明する。図10(C)のように,第2のスリット2およびスリット付き対向電極12を含む上部基板10と,第1のスリット1,スリット付き電極22および制御電極21を含む下部基板20を向き合わせて配置した。その時,図10(C)の矢印214および214で示すように,対をなしている両基板のそれぞれの位置合わせマークが一直線上に配置するようにした。すなわち,上部基板の位置合わせマーク210と下部基板の位置合わせマーク212を合わせ,同様に,上部基板10の位置合わせマーク211とそれに対応する下部基板20の位置合わせマーク213を合わせた。位置合わせマークが小さい場合は顕微鏡等を利用して両基板の位置合わせマークを一致させてもよいが、通常,目視でも位置合わせができるように位置合わせマークを大きく形成すればよい。このように位置あわせマークを用いることで第1のスリット1と第2のスリット2の位置あわせを高精度にかつ簡易に実施し、正確な吸光度測定を行うことができた。
1…第1のスリット,2…第2のスリット,10…上部基板,11…対向電極,12…スリット付き対向電極,20…下部基板,21…制御電極,22…スリット付き電極,23…絶縁膜,28…検体,29…試薬,30…液体,31…隙間,40…オイル,70…排出ユニット,71…シッパー,72…排出口,73…液タンク,80…導入ユニット,81…プローブ,82…導入口,90…検出ユニット,100…液体搬送デバイス,101…光源,102…受光器,103…レンズ,104…光,121…電源,122…配線,120…スイッチ,200…はめ込み口,201…スペーサ,210…位置合わせマーク,211…位置合わせマーク,212…位置合わせマーク,213…位置合わせマーク,214…矢印,304…縦軸線,305…横軸線,306…上部基板の辺,307…上部基板の辺,308…下部基板の辺,309…下部基板の辺,310…スペーサ

Claims (10)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板に設けられ、複数の制御電極と、
    前記複数の制御電極の少なくとも1つに設けられた第1のスリットと、
    前記第1の基板と一定の隙間を形成して配置される第2の基板と、
    前記第2の基板上に設けられた対向電極と、
    前記第1のスリットと少なくとも一部が対面するように前記対向電極に設けられた第2のスリットと、
    前記複数の制御電極それぞれと前記対向電極との間の電圧を制御することにより、前記第1の基板と第2の基板との間に配置される液体の搬送を制御する電圧制御部と、
    光源と、
    前記光源から出射され、前記第1のスリット及び第2のスリットを通過した光を検出する受光器とを有することを特徴とする液体分析装置。
  2. 前記第1のスリットを有する制御電極及び前記第2のスリットを有する前記対向電極は、前記光源からの光に対し不透明な導電性材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の液体分析装置。
  3. 前記電圧制御部は、前記光源から前記液体に光を照射して前記受光器で検出する間は、前記第1のスリットを有する制御電極と、前記第2のスリットを有する対向電極との間に電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の液体分析装置。
  4. 前記第1のスリットと前記第2のスリットの位置を合わせるための位置決め機構を備えたことを特徴とする請求項記載の液体分析装置。
  5. 前記位置決め機構は、前記第1の基板の片端又は両端に設けた第1のはめ込み口と、前記第2の基板の片端又は両端に設けた第2のはめ込み口であることを特徴とする請求項4記載の液体分析装置。
  6. 前記第1のスリットから前記第1のはめ込み口までの距離と,前記第2のスリットから前記第2のはめ込み口までの距離が等しいことを特徴とする請求項5記載の液体分析装置。
  7. 前記第1および第2のはめ込み口の加工位置は、前記第1および第2のスリットの一辺と、前記一辺とは異なる他辺を基準に加工されていることを特徴とする請求項5記載の液体分析装置。
  8. 前記第1および第2のはめ込み口の加工位置は、前記第1および第2のスリットの中心を基準に加工されていることを特徴とする請求項5記載の液体分析装置。
  9. 前記位置決め機構は、前記第1の基板と前記第2の基板のそれぞれに設けられた可視可能な位置合わせマークであることを特徴とする請求項4記載の液体分析装置。
  10. 請求項1記載の液体分析装置であって、さらに、
    前記液体を供給する手段と、
    前記液体を供給する手段から、前記液体を第1,2の基板の間の隙間に導入する導入手段と、
    前記液体を、前記第1,2の基板の間の隙間から排出する排出する手段とを有することを特徴とする液体分析装置。
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